図1,図2は、本発明の制御システムとして好適な一実施形態であるレーダー探知機の構成を示している。本レーダー探知機は通常ダッシュボード上に取り付けられる。本レーダー探知機は通常ダッシュボード上に台座33のプレート33bの底面を貼りつけて固定される。台座33の上部にはボールジョイント受け部33aを設けており、ケース本体1の底面から下方に伸びる支柱部31の下端部に設けたボール部をこのボールジョイント受け部33aに挿し込み、ボール部をその可動範囲内の任意の角度・姿勢で保持させることができる。台座33は、その上面所定位置に球面状の凹部を備えており、台座33は、ゴム等の弾性変形可能で、適度な摩擦係数を有する材質から構成している。ボール部の外径と、凹部の内径とはほぼ等しく設定している。これにより、ボール部が凹部内に入り込んだ状態では、ボール部の外形状と凹部の内形状とが略符合し、ボール部は球面に沿って任意の方向に回転・移動できるようになる。そして、両者の径をほぼ一致させると共に、凹部の内形状に適度な摩擦係数を持たせることで、ボール部を任意の角度・姿勢で保持させることができる。さらに、台座33は弾性変形が可能であるので、図1に示す状態から台座33を保持しつつケース本体1を上方に引き上げる方向に付勢すると、凹部の開口部の径が広がりボール部を凹部から離脱させることができる。逆に、台座33とボール部とが分離した状態の場合、ボール部を凹部の開口部に押し当て、その状態のまま台座33に向けて押し込むように付勢すると、凹部の弾性変形によりその開口部が一旦広がり凹部内にボール部が収納される。その後は、台座33の弾性復元力により凹部の形状は元に戻り、ボール部が簡単に凹部から離脱するのが抑制される。また、台座33の底面には、粘着シートや両面接着テープや面ファスナー等の接着部材の一面が装着され、その接着部材の他の面がダッシュボード等の車室内の所定位置に取り付けられる。これにより、係る車室内の運転者から視認可能な所定位置に台座33が固定される。
本レーダー探知機は、図1に示すように、ケース本体1の上面にソーラーパネル2及びスイッチ部3を配置し、ケース本体1の前面側(車両前方へ配置される側(フロントガラス側))の内部に速度測定装置の発する周波数帯のマイクロ波を検知するマイクロ波受信器4を配置する。一方、ケース本体1の後面側(車両後方へ配置される側(ユーザ側(ドライバー側))には、表示部5と警報ランプ6と赤外線通信機7とリモコン受信器16を配置している。また、ケース本体1の上面側内部には、GPS受信器8を配置する。さらに、ケース本体1の一方の側面には、アダプタージャック9を配置し、他方の側面には電源スイッチ10並びに図示省略するDCジャックを配置する。ケース本体の底面側内部にはバッテリーを備え、このバッテリーにはソーラーパネル2及びDCジャックから供給される電力を充電し、各部に電力を供給する。また、ケース本体1内には、スピーカ20も内蔵している。本実施形態では、表示部5はバックライトを有する3インチの小型カラードットマトリックス液晶ディスプレイでありケース本体1の後面側(車両後方へ配置される側(ユーザ側(ドライバー側))を表示面としており、その表示面側にはタッチパネルを備え液晶ディスプレイ上のタッチされた位置を検出可能な構成となっている。表示部5を実装するケース本体1の後方側の高さHは、その他の部位の高さH0よりも大きくしている。
図2に示すように、赤外線通信機7は携帯電話機12等の赤外線通信機を内蔵した通信装置との間でデータの送受を行なう。アダプタージャック9は、メモリカードリーダ13を接続する端子である。アダプタージャック9にメモリカードリーダ13を接続することで、そのメモリカードリーダ13に装着されたメモリカード14に格納されたデータを内部に取り込んだり、データベース19や制御部18のメモリの内容をメモリカード14に書き込んだりすることができる。より具体的には、メモリカード14に格納されたデータに、新規な目標物の情報(経度・緯度を含む位置情報,種別情報等)などの更新情報がある場合、その更新情報を制御部18が本レーダー探知機に内蔵されるデータベース19に格納(ダウンロード)し、データベース19のデータを更新する。なお、メモリカードリーダ13の機能は、本体ケース1内に内蔵するように構成してもよいし、データベース19の少なくとも一部をメモリカード14内に設けるようにしてもよい。
データベース19は、制御部18のマイコン内あるいはマイコンに外付けした不揮発性メモリ(たとえばEEPROM)である。データベース19には、出荷時に一定の目標物に関する情報や道路・施設・地名等を含むナビゲーション装置が備えるのと同様の地図データ、各都道府県警察から発表されている交通取締の日時・場所等を含む公開取締り情報、潮汐情報を算出するための各検潮所等のパラメータ等を登録しており、その後に追加されたデータ等は上記のようにしてデータ更新することができる。また、データ更新は、赤外線通信機7を介して行なうこともできる。
DCジャックは、図示省略のシガープラグコードを接続するためのもので、そのシガープラグコードを介して車両のシガーソケットに接続して電源供給を受け得るようにする。
無線受信器15は、飛来する所定周波数の無線を受信する。リモコン受信器16は、赤外線によりリモコン(携帯機:子機)17とデータ通信をし、本装置に対する各種の設定を行なう。リモコン17には、画面選択用ボタン、設定ボタン、選択ボタン、取消ボタン、決定ボタン、リセットボタン、上下左右の十字ボタンを備えている。また、スイッチ部3も制御部18に接続され(図示省略)、リモコン17と同様の動作となる画面選択用ボタン、設定ボタン、選択ボタン、取消ボタン、決定ボタン、リセットボタンを備える。
さらに本実施形態のレーダー探知機は、図2に示すように車両に実装されているOBD−II(IIはローマ数字の「2」であり、以下「OBD−II」を「OBD2」と記す)コネクタに接続する接続ケーブル22を備え、この接続ケーブル22の先端には、車両のOBD2コネクタに着脱自在に装着できるコネクタ端子23が取り付けられている。OBD2コネクタは、故障診断コネクタとも称され、車両のECUに接続され、各種の車両情報が出力される。さらに本実施形態では、接続ケーブル22の他端には、レーダー探知機のケース本体1の側面に設けたソケット口24と接続するためのコネクタ端子25を設けており、レーダー探知機に対しても接続ケーブル22を着脱できるようにしている。もちろん、接続ケーブル22をレーダー探知機に直接接続するようにしても良い。
そこで、この接続ケーブル22に取り付けられたコネクタ端子23と、車両本体側のOBD2コネクタとを連結することで、制御部18は、各種の車両情報を0.5秒おきに取得する。この車両情報としては、例えば、車速、エンジン回転数、エンジン負荷率、スロットル度、点火時期、残り燃料の割合、インテークマニホールドの圧力、吸入空気量(MAF)、インジェクション開時間、エンジン冷却水の温度(冷却水温度)、エンジンに吸気される空気の温度(吸気温度)、車外の気温(外気温度)、燃料タンクの残り燃料の量(残燃料量)、燃料流量、瞬間燃費、アクセル開度、ウインカー情報(左右のウインカーの動作(ON/OFF))、ブレーキ開度、ハンドルの回転操舵角情報等がある。
加速度センサ27はケース本体1内に備え、車両の前後、左右、上下の加速度を検出するセンサである。地磁気センサはケース本体1内に備え、地磁気を検出して北方向が進行方向に対してどの方向にあるかを検出するセンサである。
制御部18は、CPU,ROM,RAM,I/O等を備えるマイコンであり、上記の各種の入力機器から入力される情報に基づき所定の処理を実行し、上記の各種の出力機器を利用して所定の警報・メッセージや情報を出力する。なお、これらの基本構成は、基本的に従来のものと同様のものを用いることができる。
本実施形態のレーダー探知機における機能は、制御部18に有するコンピュータが実行するプログラムとして制御部18のEEPROM上に格納され、これを制御部18に有するコンピュータが実行することで実現される。
制御部18の有するプログラムによってコンピュータが実現する機能としては、GPSログ機能、現在情報表示機能、GPS警報機能、レーダー波警報機能、無線警報機能などがある。
GPSログ機能は、1秒ごとにGPS受信器8から出力された現在位置を制御部18がその現在位置を検出した時刻および速度(車速)と関連づけて位置履歴としてデータベース19に記憶する機能である。この位置履歴は例えばNMEA形式で記録する。
現在情報表示機能は、ユーザによって選択された表示対象のフォーマットの画面を表示する機能である。表示対象のフォーマットの画面の選択は、リモコン17またはスイッチ部3の画面選択用ボタンの押下が検出された場合に図3に示す表示画面選択画面を表示して1の画面を選択させることで行う。図3(a)は、本レーダー探知機と車両のECUとが、接続ケーブル22等によって接続されている状態(この状態をOBD2接続状態という)で表示する表示画面選択画面である。図3(c)は、本レーダー探知機と車両のECUとが、接続ケーブル22等によって接続されていない状態(この状態をOBD2非接続状態という)で表示する表示画面選択画面である。OBDII非接続状態での選択可能なフォーマットの種類は14種類であり、OBD2接続状態での選択可能なフォーマットの種類は16種類である。OBD2非接続状態での選択可能な14種類のフォーマットの画面は、図4(a)に例示するマップ画面、図4(b)に例示する時計画面、図5(a)に例示する速度画面、図5(b)に例示するエコドライブ画面、図5(c)に例示する加速度画面などと、なにも表示しない真っ黒な画面であるOFF画面と、デフォルト状態ではマップ画面とOFF画面以外のこれらすべてのフォーマットの画面を1分おきに切り替えて表示するAUTO表示画面とを備える。
なお、時計画面は、図4(b)に示すように、左側にGPS受信器8から得た現在の時刻をアナログ時計風に表示するアナログ時計表示部、右側にGPS受信器8から得た現在の日付と曜日を表示する日付等表示部を備える。
また、速度画面は、図5(a)に示すように、左側にGPS受信器8から得た現在の移動速度(本実施形態では車速)を指針でしめす(図5の例では60km/hの目盛りと指針が重なっている)アナログメータで表示すると共にそのアナログメータの中心部やや右寄りに数値で表示する速度表示部、右側に地磁気センサから取得した北方向を表示するコンパス(方位磁針)のイメージで表示する方位表示部を備える。
エコドライブ画面は、図5(b)に示すように、左側にレーダーチャート表示部、右側上段に総合評価表示部、右側下段に走行速度表示部を備える。レーダーチャート表示部は、上側に急加速、右側に急減速、下側にアイドリング、左側に経済速度をポイント表示する。各ポイントは100ポイント(100ptと表示する)を上限として、0ptを下限として表示する。各ポイントの初期値は70ptであり、加速度センサ27の加速度の出力及びGPS受信器8から速度の出力がエコ運転でないと判断される出力状態になった場合に減点し、エコ運転であると判断される出力状態になった場合に加点して各ポイントの数値とその数値をレーダーチャート上にプロットしたグラフとを表示する。総合評価表示部は、レーダーチャート表示部に表示した各ポイントの平均値を表示する。走行速度表示部は、GPS受信器8から取得した現在の速度を表示する。
加速度画面は、図5(c)に示すように、左側に加速度イメージ表示部、右側に加速度数値表示部を備える。加速度イメージ表示部は、円形の枠内に車両の前方向を上側、後ろ方向を下側とした車両イメージを表示し、その中心から放射状に広がる点であるスケールを表示している。加速度センサ27から得た加速度の方向と強さを矢印の向きと大きさ(ベクトル)で表示する。車両が前方に加速した場合矢印は後方になる対応関係で表示させている。加速度数値表示部は、上から下へ順に、「速度」、「F/R」、「L/R」、「現在加速度」、「最大加速度」、「最大減速度」の文字列と、各文字列の右横にその値を表示する。「速度」の数値は、GPS受信器8から取得した現在の速度を表示する。「F/R」の数値は、加速度センサ27から取得した車両前後方向の現在の加速度の大きさを表示する。「L/R」の数値は、加速度センサ27から取得した車両左右方向の現在の加速度の大きさを表示する。「現在加速度」の数値は加速度センサ27から取得した現在の加速度ベクトルの大きさを表示する。「最大加速度」は、DCジャックからの電源が供給された時点、すなわち、車両のACCがONになった時点から現在までの間での現在までの車両前後方向の加速方向の加速度の最大値(「F/R」の正の方向の最大値)を表示する。「最大減速度」は、DCジャックからの電源が供給された時点、すなわち、車両のACCがONになった時点から現在までの間での現在までの車両前後方向の減速方向の加速度の最大値(「F/R」の負の方向の最大値)を表示する。
OBD2接続状態での選択可能な16種類のフォーマットの画面は、OBD2非接続状態での選択可能な14種類のフォーマットの画面に加え、燃費画面、OBDデータ画面であり、AUTO表示画面では、デフォルト状態ではこれらも含んでマップ画面とOFF画面以外のこれらすべてのフォーマットの画面を1分おきに切り替えて表示する。
表示画面選択画面は、図3に示すように、上述した各フォーマットの画面の縮小画面を4行4列の中に、表示する。上下方向を上から下へ順に1行目、2行目、3行目、4行目とし、左右方向を左から右へ順に1列目、2列目、3列目、4列目として説明する。
縮小画面の配置は、OBD2非接続状態では、図3(c)に示すように、1行1列目(最左上)がマップ画面、1行2列目が時計画面、1行3列目が速度画面、1行4列目がエコドライブ画面、2行1列目が加速度画面、2行2列目が傾斜画面、2行3列目が潮汐情報画面、2行4列目がグラフ画面、3行1列目がプリセットA画面、3行2列目がプリセットB画面、3行3列目がプリセットC画面、3行4列目が測位情報画面、4行3列目がOFF画面、4行4列目(最右下)がAUTO表示画面である。OBD2接続状態では、図3(a)に示すように、OBD2非接続状態の配置と同じ配置の縮小画面に加え、4行1列目に燃費画面、4行2列目にOBDデータ画面を備える。このようにOBD非接続状態とOBD接続状態とで縮小画面の配置に共通性をもたせることがで、OBD接続状態に変化があった場合の操作の混乱を避けることができる。
工場出荷時のデフォルトの設定では、図3(a)に示すように1行1列目のマップ画面が選択されたフォーマットの画面としてデータベース19に設定し記憶している。表示画面選択画面で選択されているフォーマットの画面は、そのフォーマットの縮小画面の周りを囲む枠であるフォーカス枠を描画している。フォーカス枠は、リモコン17の上下左右ボタンのいずれかの押下を検出した場合に、その押下されたボタンの示す方向にある縮小画面へ1つ移動する。例えば、図3(a)のようにマップ画面にフォーカス枠がある状態で、リモコンの下ボタンが4回、右ボタンが3回押下された状態では、図3(b)に示すように、AUTO表示画面にフォーカス枠が移動されて表示された状態となる。同様に縮小画面の表示位置に対応する表示部5のタッチパネルの位置へのタッチが検出された場合そのタッチ位置へフォーカス枠を移動する。リモコン17またはスイッチ部3の決定ボタンの押下が検出された場合、フォーカス枠を表示しているフォーマットの縮小画像に対応するフォーマットの画面をユーザによって選択された表示対象のフォーマットの画面としてデータベース19に設定して記憶し、この記憶された設定に基づいて表示する。また次回の本機への電源投入時にもこのデータベース19に記憶されたこの選択されたフォーマットの画面を表示する。
例えば、図3(a)に示すように、マップ画面の縮小画面にフォーカス枠が移動されて表示された状態で、リモコン17またはスイッチ部3の決定ボタンの押下が検出された場合、フォーカス枠を表示しているマップ画面がユーザによって選択された表示対象のフォーマットの画面として、図4(a)に示すようにこのフォーマットで表示部5に画面表示する。同様に、例えば、図3(b)に示すように、AUTO表示画面にフォーカス枠が表示された状態で、リモコン17の決定ボタンの押下が検出された場合、AUTO画面表示を行う。
次にマップ画面のフォーマット(構成)について、図4(a)を参照して説明する。図4(a)に示すように、画面の右上部に時計表示部を設けており、GPS受信器8で衛星から受信した現在の時刻のうち、時分を表示する。また、マップ画面、左上部には、地磁気センサ28によって検出した地磁気の方向に基づいて地図の表示方向に対して北方向がどの方向になる表示する方位表示部と、その右隣にGPS受信器8によって検出された車速を表示する車速表示部を備える。一方、画面下部には、左右方向に帯状のテロップ表示部を備え、その左右方向中心より左寄りにGPS受信器8によって検出された現在位置に対応する現在の地名をデータベース19から検索して表示する地名表示部、その左右方向中心より右寄りに現在位置及び現在日時に関連する公開取締情報をデータベース19から検索して表示する公開取締情報表示部を備える。画面上部の方位表示部・車速表示部・時計表示部と画面下部の帯状の表示部を除く表示部5の画面領域には地図表示部を設けている。
地図表示部は、いわゆるノースアップ表示(北が画面上側となる表示)と、ヘッドアップ表示(ヘディングアップ表示)(進行方向が画面上側になる表示)のいずれを行うかを設定画面で設定可能であり、設定された方向での表示を行う。ただし、方向転換から一定時間は地図を回転させない機能なども備える。図4(a)の例は、ヘッドアップ表示に設定されている場合の表示例である。地図表示部は、GPS受信器8によって検出した現在位置が、画面左右方向中心部、かつ、画面下部の帯状の表示部よりも上の地図表示領域の下端部付近に矢の形状の現在位置オブジェクトを表示し、そこから上方向に約300m、横方向に左約300m、右約300mの領域の地図データ(地図表示部に表示可能な範囲の地図データ)をデータベース19から読みだして表示している。
次に現在情報表示機能の実行中に、発生したイベントに応じて実行する処理について説明する。現在情報表示機能の実行中に、発生したイベントに応じて、GPS警報機能、レーダー波警報機能、無線警報機能等の各機能を実現する処理を実行し、当該機能の処理終了時には元の現在情報表示機能の実行処理に戻る。各機能の優先度は、高いほうから、レーダー波警報機能、無線警報機能、GPS警報機能の順に設定している。
GPS警報機能は、GPS受信器8から1秒ごとに出力される位置情報をトリガとして実行される処理であり、データベース19に記憶された目標物の緯度経度とGPS受信器8によって検出した現在位置の緯度経度から両者の距離を求め、求めた距離がデータベース19に目標物毎に記憶された第一の所定の接近距離(このHシステムの場合、1100m以内)になった場合に、スピーカ20からその旨を示す接近警告の音声を出力する処理である。現在情報表示機能としてマップ画面以外の画面を表示している場合(OFF画面を含む)、このように音声を出力する処理を行う。一方、現在情報表示機能としてマップ画面を表示している場合には、音声の出力に加え、図6(a)(b)(c)図7(a)(b)(c)の順に示すように、接近警告の模式図または写真のデータ等に基づく画像を描画する警報ウインドウをマップ画面の地図表示部に表示した地図の上(手前)に重ねてアニメーション描画する。
図6(a)は、未だ両者の距離が第一の所定の接近距離(この場合1100m以内)になっていない状態であり、マップ画面の地図表示部に地図を表示しているが警報ウインドウは表示していない状態である。両者の距離が第一の所定の接近距離(この場合1100m以内)になると図6(b)に示すように地図表示部の左上から右下方向に向けて徐々に警報ウインドウの右端が地図表示部の左右方向中心よりやや右になる位置まで警報ウインドウのサイズを大きくしながら表示の輝度を明るくして表示する。ウインドウのサイズについては後述する図8(a)(b)(c)の順の描画処理と同様の表示処理である。アニメーションとしては、警報ウインドウの内部に表示した目標物の形状を示すオブジェクトを回転させるとともに、その前面に「WARNING」といった目標物ごとに用意した文字を左端の文字から右へ順に表示させていく処理を行う。地図表示部の右上側には、地図の上(手前)に重ねてミニレーダーを表示する。ミニレーダーは、画面左右方向4分の1弱程度の直径の円形のウインドウであり、地図表示部の右上位置に表示する。ミニレーダーの背景色は黒系の透過色となっており、背景を透過して地図表示部の地図が視認できる。ミニレーダーは、円の中心に矢の形状(概略三角形状)の現在位置オブジェクト(自車位置アイコン)を表示し、現在位置からみた目標物の位置を丸型のオブジェクト(アイコン)として円内に描画する。円の半径は1kmの距離に対応する。図6(b)(c)の例では現在位置と目標物であるHシステムの位置を表示している。そしてこのミニレーダーの円内に現在位置から目標物までの距離を表示する。図6(b)(c)では、現在位置から目標物までの距離として580m、図7(a)では500m、図7(b)では480mとなり、図7(c)に示すように現在位置が目標物の位置を通過したと判断すると警報ウインドウとは逆の経過をたどって警報ウインドウを消去していく。なお、図6(c)、図7(a)、図7(b)に順に示すように、目標物との距離がデータベース19に目標物毎に記憶された第二の所定の接近距離以下(このHシステムの場合、500m以下)となったときにアニメーションを実写画像に徐々に変化させていく処理を行い、現在位置と目標物までの距離が0と見なせる状態となったとき、通過したと判断して図7(c)のように、実写画像を表示した警報ウインドウをフェードアウトさせていき警報ウインドウを消去する処理を行う。実写画像は、その目標物の位置を撮影した実際の写真データである。なお、後述する図23以降で説明する交番の例のように、実写画像をデータベース19に備えない目標物については、実写画像のオブジェクトへの切替を行わずに、イラストや3Dモデル等のオブジェクトによる表示を継続する。
こうした目標物としては、居眠り運転事故地点、レーダー、Hシステム、LHシステム、制限速度切替りポイント、取締エリア、検問エリア、駐禁監視エリア、Nシステム、交通監視システム、交差点監視ポイント、信号無視抑止システム、警察署、交番、事故多発エリア、車上狙い多発エリア、急/連続カーブ(高速道)、分岐/合流ポイント(高速道)、ETCレーン事前案内(高速道)、サービスエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、ハイウェイオアシス(高速道)、スマートインターチェンジ(高速道)、PA/SA内
ガソリンスタンド(高速道)、トンネル(高速道)、ハイウェイラジオ受信エリア(高速道)、県境告知、道の駅、ビューポイントパーキング等があり、これらの目標物の種別情報とその位置を示す緯度経度情報と表示部5に表示する模式図または写真のデータと音声データとを対応付けてデータベース19に記憶しており、これらを参照して接近警告を行う。
レーダー波警報機能は、マイクロ波受信器4によって速度測定装置(移動式レーダー等(以下、単に「レーダー」と称する))から発せられる周波数帯のマイクロ波(レーダー波)に対応する信号が検出された場合に、表示部5に対して警報画面を表示するとともに、スピーカ20から警報音を出力する警報機能である。例えば、レーダーの発するマイクロ波の周波数帯のマイクロ波がマイクロ波受信器4によって検出された場合に、データベース19に記憶された音声データを読み出して「レーダーです。スピード注意」という音声をスピーカ20から出力する。音声出力中は、警報ランプ6を点燈させる。現在情報表示機能としてマップ画面以外の画面を表示している場合(OFF画面を含む)、このように音声を出力する処理を行う。一方、現在情報表示機能としてマップ画面を表示している場合には、音声の出力に加え、図8(a)(b)(c)図9(a)(b)(c)図10(a)(b)(c)の順に示すようにレーダー波警報の模式図または写真のデータ等に基づく画像を描画する警報ウインドウをマップ画面の地図表示部に表示した地図の上(手前)に重ねてアニメーション描画する。すなわち、図8(a)は、マイクロ波受信器4でレーダー波が受信されていない状態であり、マップ画面の地図表示部に地図を表示しているが警報ウインドウは表示していない状態である。マイクロ波受信器4でレーダー波が受信された場合、図8(b)(c)の順に示すように、地図表示部の左上から右下方向に向けて徐々に警報ウインドウの右端が地図表示部の左右方向中心よりやや右になる位置まで警報ウインドウのサイズを大きくしながら表示の輝度を明るくして表示する。アニメーションとしては、警報ウインドウの内部に表示した目標物の形状を示すオブジェクトを回転させるとともに、その前面に「WARNING」といった予め用意した文字を左端の文字から右へ順に表示させていく処理を行う。一定時間(例えば10秒)この表示を行った後、図9(a)(b)(c)の順に示すように、アニメーションをこの速度測定装置のイメージ写真画像に徐々に変化させていく処理を行い、レーダー波が受信されなくなった場合には、イメージ写真画像を表示した警報ウインドウを図10(a)(b)(c)に順に示すようにフェードアウトさせていく処理を行う。
無線警報機能は、無線受信器15によって、緊急車両等の発する無線電波を受信した場合に、その走行等の妨げとならないよう、警報を発する機能である。無線警報機能においては、取締無線、カーロケ無線、デジタル無線、特小無線、署活系無線、警察電話、警察活動無線、レッカー無線、ヘリテレ無線、消防ヘリテレ無線、消防無線、救急無線、高速道路無線、警備無線等の周波数をスキャンし、スキャンした周波数で、無線を受信した場合には、データベース19に無線種別ごとに記憶されたその周波数に対応する無線を受信した旨の模式図を警報画面として表示部5に表示するとともに、データベース19に無線種別ごとに記憶された音声データを読み出して、スピーカ20からその無線の種別を示す警報音声を出力する。たとえば、取締無線を受信した場合には「取締無線です。スピード注意」のように音声を出力する。音声出力中は、警報ランプ6を点燈させる。現在情報表示機能としてマップ画面以外の画面を表示している場合(OFF画面を含む)、このように音声を出力する処理を行う。一方、現在情報表示機能としてマップ画面を表示している場合には、例えば、図11(a)(b)(c)にその変化の一部を示すように無線警報であることを示す表示を行う以外は、レーダー波警報機能と同様の処理を行う。
本実施形態のレーダー探知機は、特にミニレーダーに特徴があるのでミニレーダーに関する処理を中心により詳細に説明する。以下の例では、目標物が「交番」である場合の例で説明するが、その他の目標物についても前述したとおりの処理に加え、これから説明する処理と同様の処理を行う。
図12(a)から図12(b)、図12(c)、図13(a)、図13(b)、図13(c)の順に0.5秒間隔でのキャプチャした図でその変化に示すように、目標物までの距離が、データベース19に目標物毎に記憶された第一の所定の接近距離以下(この交番の場合、1100m以下)となったときに、「1km先、交番です」の音声をスピーカ20から出力を開始するとともに、ミニレーダーを画面右側から徐々に画面内側に向けて、図13(b)の位置状態になるまで、スライドインさせる。
図13(c)に続いて、図14(a)(b)(c)図15(a)(b)図16(a)(b)(c)図17(a)(b)(c)図18(a)(b)(c)図19(a)(b)(c)図20(a)(b)(c)図21(a)(b)(c)図22(a)(b)(c)の順に1秒間隔で表示部5の表示をキャプチャした図でその変化を示す。
ミニレーダーは、前述したとおり、画面左右方向4分の1弱程度の直径の円形のウインドウであり、例えば図12(a)から図13(b)までに順に示すように地図表示部の右上所定位置までスライドインさせて、図13(b)のように全体が表示された状態でその表示位置を固定して表示する。ミニレーダーは、円の中心に矢の形状の現在位置オブジェクトを表示し、この現在位置オブジェクトの形状は、地図上に表示した現在位置オブジェクトと相似の縮小形状であり、配色が赤色で同一にしている。これにより、地図上の現在位置オブジェクトと、ミニレーダー上の現在位置オブジェクトとの対応関係が一目で分かる。また、ミニレーダーの円の半径はデータベース19に記憶された第一の所定の接近距離や第二の所定の接近距離は用いずに、すべての目標物について1kmで固定している。したがって、ミニレーダーを見れば、どの目標物についても同一のスケールで自車と目標物との距離を確認できる。
ミニレーダーは、円の中心を通る水平方向の線と、円の中心を通る垂直方向の線を有する。この円の内側で、円の中心を通る水平方向の線より下側に、目標物との自車位置との距離を数値で表示している。例えば、図18(a)に示す状態では、990mと表示している。
ミニレーダーは、地図の表示方向の設定にかかわらず、進行方向が画面上側となる表示(ヘッドアップ表示)で、自車と目標物との位置関係を表示する。このようにすることでミニレーダーを見れば常に進行方向と目標物との位置関係を把握できる。目標物は、前述のとおり、現在位置からみた該当位置に丸型のオブジェクトとして円内に描画する。図18(a)の状態から、図18(b)(c)図19(a)(b)(c)図20(a)(b)(c)図21(a)(b)(c)図22(a)(b)(c)の順に徐々に丸型のオブジェクトが自車位置に接近(円の中心部へ接近)しているとおりである(図23に示すようにより接近した状態の図も参照)。
円の半径は、1km(1000m)の距離に対応するが、警報の範囲は1100mであるので、1100mから1000mの範囲では、図13〜図17に示すように、円の内側の縁部分(例えば図のように円に接する部分)に、その方向に対応する位置に丸型のオブジェクトとして円内に描画する。このようにして、ミニレーダーの半径外の範囲であっても、ミニレーダーを見ることで現在位置に対する目標物の方向を知ることができる。
また、地図表示部の自車位置からの地図の上方向の表示範囲は約300m、左右方向も約300mであるのに対して、ミニレーダーの表示範囲は半径1kmである。したがって、図18(a)の状態では、交番までの距離が990mで、約300mを超える状況であるから、地図上には現在位置と目標物である交番の双方は同時に表示されない状態である。しかし、ミニレーダーの表示範囲は半径1kmであるので、ミニレーダーには現在位置と目標物である交番の双方が表示されている。このように、自車位置と目標物である交番の位置をミニレーダーで把握できるとともに、現在位置周辺の地図を地図表示で詳細に確認できる。
図22(a)の状態から時間が経過し、図23に示すように、データベース19に目標物毎に記憶された第二の所定の接近距離以下(この交番の場合、600m以下)となったときに、図23(b)に示すように警報ウインドウの表示を開始する。その後、図23(b)(c)図24(a)(b)(c)図25(a)(b)(c)図26(a)(b)(c)図27(a)(b)(c)図28(a)(b)(c)図29(a)(b)(c)図30(a)(b)(c)図31(a)(b)(c)図32(a)(b)(c)図33(a)(b)(c)に0.5秒おきに表示部5をキャプチャした図に示すようなアニメーション表示を行う。
図23(a)に示すように、警報ウインドウを表示していない状態では、地図上の現在位置オブジェクトは、地図表示部の地図の左右方向の中心位置に配置している。警報ウインドウの表示を開始すると、その目標物の左右方向の位置が、警報ウインドウの右端の左右方向の座標とミニレーダーの左端の左右方向の座標との中心となる位置(図25(b)の目標物(円形の交番のアイコン)の位置)へ地図を、図23(b)(c)図24(a)(b)(c)図25(a)(b)の順に示すように徐々にスクロールする。この状態で一定時間、地図のスクロールを停止する(図25(a)(b)(c)図26(a)(b)(c)図27(a)(b)(c)図28(a)(b)(c)図29(a)まで順に示す)。そして、再び現在位置オブジェクトの地図上の位置へ地図をスクロールさせる。このとき、現在位置オブジェクトの左右方向の位置が、警報ウインドウの右端の左右方向の座標とミニレーダーの左端の左右方向の座標との中心となる位置(図33(a)の現在位置オブジェクトの位置)へ地図を、図29(b)(c)図30(a)(b)(c)図31(a)(b)(c)図32(a)(b)(c)図33(a)の順に示すように徐々にスクロールする。
その後、図34(a)のようにこの交番まで390mの状態や、図34(b)に示すように320mの状態など、地図の縮尺内に入ったときには、地図表示領域内に目標物である交番のオブジェクトが表示された状態となる(ミニレーダーの右側の地図上のアイコンを参照)。ドライバーは、この表示を見ることで、この交番は、現在走行中の道路にはないことが分かる。したがって、このまま現在走行中の道路を直進しようとしているドライバーはこの交番は、特段注意の必要がないことが分かる。一方で、ドライバーがこの先の道路を右折して交番方向に向かおうとしている場合には、この交番は注意を要する交番であることが分かる。しかし、この時点で交番の存在や方向を知ったのでは遅い場合がある。ミニレーダー画面は、1100m手前から、この交番の存在を表示しているのであり、地図の縮尺では地図表示領域内に目標物である交番のオブジェクトが表示されないような例えば図13(b)に示す1090m手前でも、ミニレーダーを見ることで、交番の方向と距離を把握できる。
図34(b)の状態からさらに走行し、図35(a)の状態となると、目標物である交番は、上下方向に対しては同位置となるので通過と判断し、警報ウインドウを消去して、地図表示領域の現在位置オブジェクトを地図表示領域の左右方向中心位置へ戻す。そして、続いて図35(b)(c)図36(a)(b)(c)図37(a)(b)(c)の順に0.5秒間隔で表示部5をキャプチャした画像に示すように、ミニレーダーを画面右方向へスライドアウトさせ、ミニレーダーの表示されない状態(図37(b)(c))とする。
なお、目標物である交番は、上下方向に対しては同位置となり通過と判断した時点で、この交番とは別の、データベース19に目標物毎に記憶された第一の所定の接近距離以下となる目標物がある場合には、ミニレーダーはその目標物のものを表示し、消去はしない。このようにすることで、ミニレーダーが表示されている限り、注意を要する目標物が、存在することが分かる。しかもミニレーダーを消去してしまうと、画面に変化があることから、警報状態が解除されたのではないかとドライバーが誤解することを防止できる。
以上のように、本発明に係る本レーダー探知機は、現在位置周辺の地図を表示し、現在位置と報知対象の位置とが所定の接近関係になった場合に、報知対象に関する情報の報知をする制御を行う。そして、現在位置と報知対象の位置とを地図の縮尺よりも小さな縮尺の表示領域であるミニレーダーとして表示する制御を行う。現在位置と報知対象の位置とが所定の接近関係になった場合に、図13〜図22に示したように、地図の縮尺では現在位置と報知対象の位置の双方が表示されない場合であっても、ミニレーダーに現在位置と報知対象の位置とが表示される。したがって、現在位置からより遠方に存在する報知対象の位置と現在位置との関係をミニレーダーに表示された現在位置と報知対象の位置との関係から早く把握することできる。また、現在位置と報知対象の位置とがミニレーダーと地図との双方に表示される位置関係の場合には、例えば、ミニレーダーを見て報知対象の位置と現在位置との関係を把握した後、地図に表示された報知対象の位置と現在位置とを確認して現在位置周辺の状況や報知対象周辺の状況や両者の間の状況を地図で詳細に確認することが容易にできる。また逆に現在位置周辺の状況や報知対象周辺の状況や両者の間の状況を地図で把握してから、ミニレーダーを見て報知対象の位置と現在位置との関係を確認することも容易にできる。
地図表示部の自車位置からの地図の上方向の表示範囲は約300m、左右方向も約300mであるのに対して、ミニレーダーの表示範囲は半径1kmである。地図表示部の面積よりも、ミニレーダーの面積のほうが小さくしている。したがって明らかにミニレーダーのほうが地図よりも縮尺が小さい。
現在位置と報知対象の位置とが所定の接近関係になった場合に、地図は、地図の縮尺では現在位置と報知対象の位置とを同時にその地図内に表示できない場合が存在する縮尺である(例えば図19の状態など)。一方、現在位置と報知対象の位置とが所定の接近関係になった場合に、ミニレーダーは、現在位置と報知対象の位置とを同時に当該表示領域内に表示できる縮尺としている(例えば図19の状態など)。このような構成により、例えば図19などに示すように、現在位置と報知対象の位置とが所定の接近関係になった場合に、地図には未だ現在位置と報知対象の位置とを同時に表示されていなくても、ミニレーダーには、現在位置と報知対象の位置とが同時に視認可能に表示される。したがって、地図の縮尺を変更しなくても報知対象の位置と現在位置との位置関係を容易に把握することができる。
ミニレーダーは、現在位置と報知対象の位置とが第一の所定の接近関係を満たす場合に表示し、現在位置と報知対象の位置とが第一の所定の接近関係を満たさない場合には表示しない構成としている。こうすることで、ミニレーダーが表示されているか否かによって、現在位置と報知対象の位置とが所定の接近関係にあるか否かを容易に把握することができる。
本実施形態のミニレーダーは、表示部5の地図と同一の画面上に表示する構成としている。表示部5は例えば複数の画面で構成することも可能であるが、このようにすれば、地図と同一の画面内に図の縮尺よりも小さな縮尺の表示領域が表示されるため、同一の画面を見るだけで現在位置周辺の状況と現在位置と報知対象の位置の状況とを同時に把握することができる。
例えば、図33に示すように、ミニレーダーを地図と同一の画面上に表示した場合に、ミニレーダーを避けるように、地図上の現在位置の表示位置を移動させて地図を表示する構成としている。こうすることで、現在位置周辺の状況と現在位置と報知対象の位置の状況とを同時に把握することが、より確実にできる。
例えば、図32等に示したように、報知対象に関する情報の報知として報知対象の種類に関する情報を画面上の警報ウインドウ内に表示し、当該報知対象の種類に関する情報を表示する領域も避けるように地図上の現在位置の表示位置を移動させて地図を表示する構成としている。こうすることで、報知対象の種類に関する情報を把握できるとともに、現在位置周辺の地図もより確実に把握することができる。
ミニレーダーを画面の一方端側に表示し、報知対象の種類に関する情報を表示する領域である警報ウインドウを画面の他方端側に表示し、ミニレーダーの他方端位置と報知対象の種類に関する情報を表示する領域の一方端位置の略中心位置に現在位置の横方向の座標または縦方向の座標の少なくともいずれか一方が位置するように地図上の現在位置の表示位置を移動させて地図を表示する構成としている。こうすることで、現在位置と報知対象の位置との位置関係と、報知対象の種類に関する情報と、現在位置周辺の地図とを1つの画面を見るだけで把握することができる。また、図33等に示すように、現在位置周辺の地図は、現在位置と報知対象の位置とを表示したミニレーダーと、報知対象の種類に関する情報を表示する領域である警報ウインドウとの間に表示されることになる。したがって、両側に表示された報知対象の種類の確認と現在位置と報知対象の位置関係の確認とを行うと、自然に現在位置周辺の確認も行うことができる。よって、これら3つの情報を一目で容易に把握できる。
特に、図33等に示すように、ミニレーダーを画面の左右方向の一方端側(本実施形態では右側)に表示し、報知対象の種類に関する情報を表示する領域である警報ウインドウを画面の左右方向の他方端側(本実施形態では左側)に表示し、ミニレーダーの左右方向の他方端位置と警報ウインドウの左右方向の一方端位置の略中心位置に現在位置の左右方向の座標が位置するように地図上の現在位置の表示位置を移動させて地図を表示する構成としている。このようにすれば、右側と左側に表示された報知対象の種類の確認と現在位置と報知対象の位置関係の確認とを行うと、自然に中央の現在位置周辺の確認も行うことができる。よって、これら3つの情報を一目で容易に把握できる。
ミニレーダーは、現在位置を中心とした所定の半径を有する円形の領域である構成としている。これにより、現在位置から所定距離内にある報知対象を容易に把握できる。しかも現在位置からの距離も容易に把握できる。特に例えば警報ウインドウのような他のウインドウなどを矩形領域とする場合、ミニレーダーを円形の領域とすることで、他のウインドウとの区別が容易につき、現在位置と報知対象の位置とが所定の接近関係になったことを容易に把握できる。
ミニレーダー内に、現在位置と報知対象の位置と距離に関する情報を表示する構成としている。このようにすることで、ミニレーダーを見るだけで、現在位置と報知対象の位置を把握できるとともに、現在位置と報知対象の位置との距離を把握できる。
ミニレーダー内に円の中心を通る水平の線を表示することで、現在位置よりも前の位置と後の位置を区別して視認可能な表示を行う構成としている。これにより、ミニレーダーを見るだけで、現在位置より前に報知対象の位置があるのか、それとも、現在位置より後ろに報知対象の位置があるのかを容易に把握することができる。例えば、ミニレーダーを見て報知対象の位置と現在位置との関係を把握した後、地図に表示された報知対象の位置と現在位置とを確認して現在位置周辺の状況や報知対象周辺の状況や両者の間の状況を地図で詳細に確認することが容易にできる。なお、本実施形態では、交番の例で、交番の位置がこの水平の線よりも下側に来た場合には通過したとしてミニレーダーを消去する例で説明したが、通過したという判断の条件は、これに限らない。例えば、ミニレーダーの円の外に目標物が出た際に通過したと判断してミニレーダーを消去する目標物を設けてもよい。
ミニレーダー内に円の中心を通る垂直の線を表示することで、現在位置よりも右の位置と左の位置を区別して視認可能な表示を行う構成としている。こうすることで、ミニレーダーを見るだけで、現在位置より右側に報知対象の位置があるのか、それとも、現在位置より左側に報知対象の位置があるのかを容易に把握することができる。例えば、ミニレーダーを見て報知対象の位置と現在位置との関係を把握した後、地図に表示された報知対象の位置と現在位置とを確認して現在位置周辺の状況や報知対象周辺の状況や両者の間の状況を地図で詳細に確認することが容易にできる。
ミニレーダーは、現在位置から1kmの範囲を示す領域であり、報知対象の位置がこの範囲外であっても、1kmの範囲を含み1kmの範囲より広い第二の範囲である1100m以内にある場合には、ミニレーダーの報知対象の位置方向の端部側に報知対象が存在する旨の情報を表示する構成とした。こうすることで、1kmの範囲外で1100mの範囲内にある報知対象の存在する方向を、ミニレーダーを見るだけで、把握することができる。
ミニレーダーに表示する報知対象の位置を示すオブジェクトの色と、地図上に表示する報知対象の位置を示すオブジェクトの色とを同一の系の色(交番の例では青色)としている。こうすることで、ミニレーダーに表示する報知対象の位置を示すオブジェクトと、地図上に表示する報知対象の位置を示すオブジェクトの同一性を容易に判断することができる。したがって両者の関係を容易に把握することができ、ひいては、ミニレーダーと地図との間の関係を容易に把握できる。例えば、ミニレーダーを見て報知対象の位置と現在位置との関係を把握した後、地図に表示された報知対象の位置と現在位置とを確認して現在位置周辺の状況や報知対象周辺の状況や両者の間の状況を地図で詳細に確認することが容易にできる。
ミニレーダーに表示する現在位置を示すオブジェクトの色と、地図上に表示する現在位置を示すオブジェクトの色とを同一の系の色(赤色)としている。こうすることで、ミニレーダーに表示する現在位置を示すオブジェクトと、地図上に表示する現在位置を示すオブジェクトの同一性を容易に判断することができる。したがって両者の関係を容易に把握することができ、ひいては、ミニレーダーと地図との間の関係を容易に把握できる。例えば、ミニレーダーを見て報知対象の位置と現在位置との関係を把握した後、地図に表示された報知対象の位置と現在位置とを確認して現在位置周辺の状況や報知対象周辺の状況や両者の間の状況を地図で詳細に確認することが容易にできる。
本実施形態では、ミニレーダーに表示する報知対象の位置を示すオブジェクトは、同時には1つのみ表示する構成としている。こうすることで、ミニレーダーを見て一目で報知対象の位置と現在位置との関係を容易に把握できる。例えば、ミニレーダーを見て報知対象の位置と現在位置との関係を把握した後、地図に表示された報知対象の位置と現在位置とを確認して現在位置周辺の状況や報知対象周辺の状況や両者の間の状況を地図で詳細に確認することが容易にできる。
本実施形態では、ミニレーダーに表示する報知対象の位置を示すオブジェクトの詳細情報を、ミニレーダーとともに表示する構成としている。例えば図16などの上部に左右方向帯状の表示部を設けてその中に「交番」というこのオブジェクトの詳細情報を表示している。こうすることで、ミニレーダーを見て、報知対象の位置と現在位置との関係を容易に把握できるとともに、その報知対象についての詳細情報を知ることができる。
また、本実施形態では、レーダー探知機の例で説明したが、各種の電子機器の機能として実施することができる。たとえば、ナビゲーション装置や、ドライブレコーダ、カーオーディオの機能として組み込んでもよい。また本実施例で記載した数値の値は、実験等を行って適宜、効果を奏する値に変更してもよい。表示部5の画面サイズなども任意のものとすることができる。また、制御部18には、各機能や警報の優先順位をリモコン17等からのユーザからの指示に基づいて設定する機能を設け、この設定された優先順位で制御部18が処理を行うように構成してもよい。
さらに、上述した実施形態では、装置内に各種の情報を記憶したデータベース19を備え、制御部18は係るデータベース19にアクセスして必要な情報を読み出し、各種の処理をしたが、本発明はこれに限ることはない。例えば、データベース19に登録する情報の一部または全部をサーバに登録しておく。そして、レーダー探知機その他の電子機器・装置は、係るサーバと通信する機能を備え、制御部18は、適宜サーバにアクセスし、必要な情報を取得して処理を実行するシステムとしてもよい。さらには、制御部18の機能の少なくとも一部をサーバにおき、当該機能をサーバで実行し、ユーザが持つ電子機器は、その実行結果を取得するようなシステムとしても良い。
上述した実施形態の制御システムとしての機能は制御部18に備えるコンピュータに実現させるためのプログラムとして構成されているが、これに限らずプログラムは複数のコンピュータに分散配置し、分散処理するようにしてもよい。