JP6425309B2 - Coセンサおよびcoセンサの製造方法 - Google Patents

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Description

この発明はCOセンサ(一酸化炭素ガス検知センサ、以下同じ)に関し、特に固体電解質を用いたCO選択性の高いCOセンサおよびこのCOセンサの製造方法に関する。
COセンサとしては、定電位電解ガスセンサ、半導体式ガスセンサ、接触燃焼式ガスセンサなどが知られるが、これらは原理的に還元性ガス(可燃性ガス)に無差別に反応するため、CO(一酸化炭素ガス、以下同じ)以外のH2(水素ガス、以下同じ)等も検知してしまう特性を持っている。すなわちCOに対する選択性が悪いという欠点がある。
非特許文献1に記載のポリベンゾイミダゾールを電解質膜とし、Pt担持カーボン電極を組み合わせた短絡電流式COセンサは、CO選択性を有する旨の記載があるが、開示されたデータでは実用性に耐えうるCO選択性は有さない上、COセンサ自体200℃の高温作動が必要である。
また、非特許文献1に記載のカチオン導電性ポリマー電解質膜と、Pt担持カーボン電極を組み合わせた短絡電流式COセンサは、比較的低温(80℃)での作動が可能であるが,湿潤雰囲気での作動が不可欠であるため,センサ素子以外に常に水が供給できる容器を用意する必要があり,センサ部分を小型化することができない。
このような水分補給を不要とするために、固体電解質を用いたCOセンサとして、特許文献1(特開2002-310983)に記載のものが知られている。
特許文献1では、ジルコニア等の固体電解質基板上に一対の電極を設け、一方の電極をCOの酸化触媒で被覆し、他方の電極は触媒で被覆しないことを特徴とする。そして雰囲気中にCOが発生すると、一方の電極でCOの酸化により酸素分圧が低下し、このことをジルコニアの起電力から検出する。しかし、このCOセンサはヒータによって固体電解質基板を400〜500℃に加熱する必要がある。また微量のCOを酸化することによる酸素分圧の変化は僅かであるので、検知感度が低い。
これとは別に、低温でのセンサ応答に必要なイオン導電性が確認されているNASICON(例えば、Na3Zr2Si2PO12)を固体電解質として用いたガスセンサが、特許文献2(特開2006-184252)に開示されている。
特許文献2では、固体電解質基板上にガス検知層と集電層からなる検知極と、それに対向して配置した対極を備え、集電層と対極の電極材として金(Au)を使用し、集電層を覆うガス検知層は、電気抵抗値の異なる2種の金属酸化物を組みわせて用いるものである。
特許文献2では、公知例として特開平11−271270を挙げる。当該文献では、電極の強度不足の他に、ガス検知層として金属酸化物と金属酸化塩を使用しているが、これではガス検知時に複合塩が形成されて、出力安定性が悪いという欠点があった。
特許文献2はこれを解決したもので、特許文献2の目的は、十分な電極強度と検知出力の安定性の確保することである。そのために採用された技術的手段は、まず第1に、ガス検知層として2種の金属酸化物を使用して、十分な電極強度を確保する。なぜなら、第2の金属酸化物は機械的強度が高いので(段落(0010))、第2の金属酸化物を使用することによって、機械的強度を確保し、電極の欠損を防止できるからである。
第2に、第2の金属酸化物は金属酸化塩との複合塩の形成が難しく、よって、第1の金属酸化物との複合塩も形成し難くなる。結果として、2種の金属酸化物と金属酸化塩を使用することで、ガス雰囲気中での複合塩の生成を阻害できるようになり、出力安定性を確保できる(段落(0011))。
したがって、特許文献2では、集電層をガス検知層で被覆する2層構造とすること、ガス検知層を2種の金属酸化物と金属酸化塩で構成することに加え、強度と出力安定性を確保するために特に第2の金属酸化物を用いることで、初期の目的を達成したものである。
なお、特許文献2では、被検ガスと検知極との接触前後における検知極一対極間の起電力の変化に基づいてガスを検知するものであり、COセンサ(二酸化炭素ガス検知センサ)としての実施例が開示されている。特許文献2には、COセンサにも適用可能である旨の記述はあるが、COセンサとしての具体的な構成、組成についての記載はない(段落(0020))。
特開2002−310983号公報 特開2006−184252号公報
Journal of The Electrochemical Society,158(3)J71−J75(2011)
このように従来から知られているCOセンサは、CO検知に対する選択性が悪く、検知感度も十分でないばかりか、検知雰囲気温度の制約を受ける。また、センサ素子以外の構成部材などを必要とし、小型化の隘路となっている。
そこで、この発明はこのような従来の課題を解決したものであって、CO選択性の高いCOセンサを提供するものである。さらにこの発明は室温動作が可能で、水分補給などを必要としない簡便で、小型化が可能なCOセンサを提供するものである。
請求項1に記載したこの発明にかかるCOセンサは、固体電解質基板上に検知極と対極が設けられ、前記固体電解質として室温付近の温度帯においてイオン導電性を有するイオン伝導材が使用され、前記対極としてPtが使用されると共に、ガス検知機能と電荷の集電機能を有する前記検知極は、Ptに、COをCOに酸化する程度の酸化力を有する金属酸化物を添加した焼結体が使用されることを特徴とする。
請求項2に記載したこの発明に係るCOセンサは、前記固体電解質基板としてNASICONが使用され、前記検知極に添加される金属酸化物がBiであることを特徴とする。
請求項3に記載したこの発明に係るCOセンサは、前記Biの添加量が、0.1mass%以上、より好ましくは1mass%以上、30mass%以下であることを特徴とする。
請求項4記載のこの発明に係るCOセンサの製造方法は、固体電解質として室温付近の温度帯においてイオン導電性を有するイオン伝導材からなる固体電解質基板と、この固体電解質基板上に設けられ、ガス検知機能と電荷集電機能を有すると共に、COをCOに酸化する程度の酸化力を有する金属酸化物を含む検知極と、対極とで構成されるCOセンサにあって、前記対極にPtが使用されると共に、前記金属酸化物をPtペーストに混練した混合ペーストを前記検知極として使用し、この混合ペーストを前記固体電解質基板上に印刷すると共に、前記Ptペーストを印刷した後、所定温度で焼成することで前記検知極を形成するようにしたことを特徴とする。
この発明では、センサ基板と、基板上に形成された検知極と対極とでCOセンサを構成する。基板としては、固体電解質が使用され、検知極と対極は何れも単層構造で、検知極および対極の金属として、特にPtが使用され、そして検知極としては、特に金属酸化物を添加した(含有した)Ptが使用される。検知極は、単体でCOガスの選択的な検知機能と、ガス検知のときに発生する電荷の集電機能を有する。
これによって、COガス検知の選択性を高めると共に、加熱手段を不要にして常温検知が可能で、しかも小型化を可能とするという初期の目的を実現している。すなわち、この発明では、固体電解質基板を用いると共に、この基板上に金属酸化物を添加したPtからなる検知極と、Ptの対極でCOセンサを構成することにより、COに対して選択性が高いCOセンサを実現できる。加えて、室温状態でのガス検知が可能なCOセンサ素子を実現できる。
もちろん、検知動作のとき水分を補給するなど附属検知部材などを全く必要としないでセンサ素子を構成できるので、小型化が可能なCOセンサを実現できる特徴を有する。
この発明にかかるCOセンサの製造方法によれば、スクリーン印刷によって対の電極を固体電解質基板上に形成したのち焼成するだけであるから、小型のCOセンサを簡単に製造できる特徴を有する。
この発明に係るCOセンサの一例を示す平面構成図である。 この発明に係るCOセンサの一例を示す横断面図である。 検知極表面の2次電子顕微鏡写真である。 対極表面の2次電子顕微鏡写真である。 金属酸化物として使用したBi2O3添加量が0.01mass%であるときのCOおよびH2への応答波形を示す特性図である。 金属酸化物として使用したBi2O3添加量が0.1mass%であるときのCOおよびH2への応答波形を示す特性図である。 金属酸化物として使用したBi2O3添加量が1mass%であるときのCOおよびH2への応答波形を示す特性図である。 金属酸化物として使用したBi2O3添加量が10mass%であるときのCOおよびH2への応答波形を示す特性図である。 金属酸化物として使用したBi2O3添加量が30mass%であるときのCOおよびH2への応答波形を示す特性図である。 金属酸化物として使用したBi2O3添加量を変化させたときのCOに対する応答を示す特性図である。 金属酸化物として使用したBi2O3添加量を変化させたときのH2に対する応答を示す特性図である。 電極材としてAuを使用した比較例と、Ptを使用した実施例との100℃におけるCOへの応答波形を示す特性図である。
以下に本発明を実施するための最適実施例を示す。
(1)COセンサの構造
図1Aおよび図1Bにこの発明に係るCOセンサ1の一例の構造を示す。図1Aに示すようにCOセンサ1は、基板2と、この基板2上であって、その中央部付近に形成された検知極3および対極4とで構成される。
基板2は、固体電解質からなる基板であって、固体電解質としてはイオン伝導材であるNASICON(Na Super Ionic Conductor)が使用される。NASICONとしては、(Na3Zr2Si2PO12)などが好適である。
固体電解質基板2は図1Bにも示すように、この例では直径8mm、厚さ0.7mmの円板状をなす基板である。COを検知するための検知極3は、電極材として白金(Pt)が使用され、この電極材Ptに金属酸化物が所定量添加されたものである。金属酸化物としてはBi2O3を使用している。検知極3は、図示のように概略幅1mm、長さ4mm、厚さ30μmの矩形状の厚膜をなしている。検知極3は、それ自体で、後述するようにCOガスの検知機能の他に、ガス検知のときに発生する電荷の集電機能を有する。
対極4の金属材は検知極と同じくPtが使用され、その寸法関係は図示のように、概略幅1mm、長さ4mm、厚さ20μmの矩形状の厚膜をなしている。検知極3用の導線5および対極4用の導線6は、何れも直径が0.1mmのPt細線が使用される。
センサ周りの設計に伴い、COの拡散性や電極表面上でのCOの反応性を改善するために、検知極3および対極4の形状を様々な形状(その一例は後述する)に最適化することができる。
(2)COセンサの製造方法
続いて、この発明に係るCOセンサ1の製造方法の一例を示す。
まず、所定形状をなす固体電解質基板2上に、PtとBi2O3を混練したPt/Bi2O3ペーストを検知極3用として用意し、同様にPtペーストを対極4として用意し、それらをスクリーン印刷により順次塗布する。次に、導線5を検知極3の一端側に、導線6を対極4の一端側にそれぞれ取り付ける。その後、700℃で30分加熱処理を行って検知極3および対極4を焼成することでCOセンサ1を得る。このように、検知極3も対極4も、何れも単層構造である。
検知極3用のペーストは、比表面積が2.3m2/gのBi2O3を、Ptペーストに対して所定の質量%(mass%)に相当する量(1〜30mass%程度)だけ添加し、乳鉢で混練して得る。
図2Aおよび図2Bは、検知極3および対極4の焼成後における表面の電子顕微鏡写真の例である。図2Aは検知極3の表面写真である。このときのBi2O3添加量は15mass%である。同図Bは対極4の焼成後における表面写真である。両者を比較すると、Bi2O3を添加することにより検知極3の方が対極4よりもその表面が緻密な構造になるという特徴が見られる。
(3)測定方法
導線5および導線6に電圧計(図示はしない)を接続し、対極4に対する検知極3の起電力(差)を測定した。以降、起電力をEMFと称する。被検ガスとしてCOは300ppmの濃度のガスを用い、選択性の確認のためのH2は300ppmの濃度のガスを用いた。また測定温度は、25℃(通常室温)、100℃、300℃の各空気中で測定を行った。
図3〜図7は、実施例にかかるCOセンサ1の、25℃におけるCOおよびH2への応答波形を示す特性図である。
図3は、Bi2O3添加量を0.01mass%としたときの特性図である。図の横軸は時間(分)であり、縦軸はEMF(mV)である。図3において、
(3a)最初の15分間は検知雰囲気が大気で、EMFはほぼゼロである。
(3b)次の15分間(経過時間では15分から30分の間)に300ppm濃度のCOを、COセンサ1に流速100ml/min程度で吹き付ける。このときEMFは約32mVに急速に立ち上がり、その後約40mVに向けて漸増する。
(3c)次の15分間(経過時間では30分から45分の間)で再び大気雰囲気中に戻すとEMFは0(mV)に戻る。
(3d)次の15分間(経過時間では45分から60分の間)に300ppm濃度のH2を、COセンサ1に流速100ml/min程度で吹き付ける。このときEMFは約2mV程度までしか立ち上がらない。
したがって、Bi2O3添加量が0.01mass%であるときの検出特性例においては、ある程度のCO選択性が確認できる。経過時間60分以降は、(大気→CO→大気→H2→・・・)の繰り返しであり、同様の傾向を示している。
図4は、Bi2O3添加量を0.1mass%としたときの特性図である。この図において、
(4a)最初の大気中保持において、EMFの初期値は約-68mVである。
(4b)次の15分間(経過時間では15分から30分の間)に300ppm濃度のCOを、COセンサ1に流速100ml/min程度で吹き付けると、EMFは約98mVに急速に立ち上がり、その後約91mVに向けて漸減している。
(4c)次の15分間(経過時間では30分から45分の間)で再び大気雰囲気中に戻すと、EMFは約-103mVに戻る。初期値より下がっているのは、COの履歴が影響しているものと考えられる。
(4d)次の15分間(経過時間では45分から60分の間)に300ppm濃度のH2を、COセンサ1に流速100ml/min程度で吹き付ける。このときEMFは約-65mV程度まで立ち上がる。
したがって、Bi2O3添加量が0.1mass%であるときの検出特性例においては、顕著なCO選択性が確認できる。経過時間60分以降は、(大気→CO→大気→H2→・・・)の繰り返しであり、同様の傾向を示している。
図5は、Bi2O3添加量を1mass%としたときの特性図である。この図において、
(5a)最初の大気雰囲気中では、EMFは約-105mVである。
(5b)次の15分間(経過時間では15分から30分の間)に300ppm濃度のCOを、COセンサ1に流速100ml/min程度で吹き付けると、EMFは約60mVに急速に立ち上がり、その後約70mVに向けて漸増する。
(5c)次の15分間(経過時間では30分から45分の間)で再び大気雰囲気中に戻すと、EMFは約-140mVに戻る。
(5d)次の15分間(経過時間では45分から60分の間)に300ppm濃度のH2を、COセンサ1に流速100ml/min程度で吹き付ける。このときEMFは約-105mV程度まで立ち上がる。
したがって、Bi2O3添加量が1mass%であるときの検出特性例においても、顕著なCO選択性が確認できる。経過時間60分以降は、(大気→CO→大気→H2→・・・)の繰り返しであり、同様の傾向を示している。
図6は、Bi2O3添加量を10mass%としたときの特性図である。この図において、
(6a)最初の大気雰囲気中においては、EMFが約-142mVである。
(6b)次の15分間(経過時間では15分から30分の間)に300ppm濃度のCOを、COセンサ1に流速100ml/min程度で吹き付けると、EMFは約55mVに急速に立ち上がり、その後約64mVに向けて漸増する。
(6c)次の15分間(経過時間では30分から45分の間)で再び大気雰囲気中に戻すと、EMFは約-150mVに戻る。
(6d)次の15分間(経過時間では45分から60分の間)に300ppm濃度のH2を、COセンサ1に流速100ml/min程度で吹き付ける。このときEMFは約-117mV程度まで立ち上がる。
したがって、Bi2O3添加量が10mass%であるときの検出特性例においても、顕著なCO選択性が確認できる。経過時間60分以降は、(大気→CO→大気→H2→・・・)の繰り返しであり、同様の傾向を示している。
図7は、Bi2O3添加量を30mass%としたときの特性図である。この図において、
(7a)最初の大気雰囲気中ではEMFが約-84mVとなっている。
(7b)次の15分間(経過時間では15分から30分の間)に300ppm濃度のCOを、COセンサ1に流速100ml/min程度で吹き付けると、EMFは約100mVに急速に立ち上がり、その後約112mVに向けて漸増する。
(7c)次の15分間(経過時間では30分から45分の間)で再び大気雰囲気中に戻すと、EMFは約-111mVに戻る。
(7d)次の15分間(経過時間では45分から60分の間)に300ppm濃度のH2を、COセンサ1に流速100ml/min程度で吹き付ける。このときEMFは約-89mV程度まで立ち上がる。
したがって、Bi2O3添加量が30mass%であるときの検出特性例においても、顕著なCO選択性が確認できる。経過時間60分以降は、(大気→CO→大気→H2→・・・)の繰り返しであり、同様の傾向を示している。以上の実験例から明らかなように、COの検出レベル(mV)を適宜選定することで、COを選択的に検知できる。
図8はBi2O3添加量と検知雰囲気温度をそれぞれ変化させたときのCOに対する応答特性を示す特性図である。
横軸はBi2O3添加量(mass%)であり、Bi2O3添加量0.01mass%から30mass%までを対数目盛で示している。縦軸はCOに対するEMFと、大気に対するEMFの差ΔEMF(mV)である。より詳しくは、図3〜図7に示した特性図において、2回目のCO吹き付けの直前の大気中でのEMFと、CO吹き付け直後の立ち上がり時における最大EMFとの差をΔEMFとしている。
図中●が25℃、■が100℃、▲が300℃での測定値である。
25℃の測定値を見ると、ΔEMFはBi2O3添加量0.01mass%で約50mV、Bi2O3添加量0.1mass%で約140mV、Bi2O3添加量1mass%以上で約200mVである。したがってBi2O3添加量としては0.1 mass%以上が好ましく、さらには1mass%がより好ましい。
Bi2O3添加量を多くすると、Bi2O3をPtペーストと混練し混合ペーストとした際、機械的強度の低下やペーストの粘度の低下という問題が生じるようになる。そのため、ペーストをスクリーン印刷し、焼成して検知極を製作する製造プロセスにおいては、チキソ性を劣化させないためにもBi2O3添加量は30mass%以下が好ましい。
一方、100℃の測定値では、Bi2O3添加量1mass%以上で約100mVが得られており、通常室温(25℃)から100℃までの温度範囲で、COに対し十分な検知特性があることが分かる。
図9はBi2O3添加量と検知雰囲気温度をそれぞれ変化させたときのH2に対する応答特性を示す特性図である。25℃において30mV以下、100℃において25mV以下となっている。
以上により本実施例にかかるCOセンサ1が、常温以上の温度雰囲気中においてCOに対して十分な検知感度があり、かつH2に対して十分な選択性があることが確認された。
本実施例におけるCO検知の反応は下記であると考えられる。
検知極3にCOが吸着されると、Bi2O3の高い酸化活性作用で、
CO + O2- → CO2 + 2e- ・・・・(1)
の反応が生じ、CO2と電荷が発生する。
次いでそれらと固体電解質中のイオンが反応してイオン活量が変化する。本実施例ではNASICONのNa+に対して、
2Na+ + CO2 + 1/2O2 + 2e- → Na2CO3 ・・・(2)
の反応が生じ、Na+の活量が変化し、対極4との間で電位差を生じる。
この反応から明らかなように、検知極3はCOガスの検知機能と電荷の集電機能を兼ね備えた電極である。
すなわち、COが吸着したときBi2O3 の酸化活性作用によって(1)式のように電荷2eが生成され、この電荷と基板2中のナトリウムイオンNaが反応して(2式)のようにナトリウムイオンのイオン活量が変化し、これによって検知極3と対極4との間に電位差が生ずる。この電位差をCO量の変化として検知するものである。
一方、被検ガスがH2の場合は、このような反応が起きにくいため、COに対する選択性が生ずるものと考えられる。
図10を用いて本発明の実施例と比較例との特性比較について説明する。
比較例としては、検知極3にはAuにBi2O3を5mass%添加したペーストを焼成したものを使用し、対極4にはAuペーストを使用して焼成してCOセンサを形成した。
図10は、このときの100℃におけるCOへの応答波形を示す特性図であり、破線が比較例、実線が実施例(Bi2O3添加量15mass%)である。図10では(大気→CO)を15分毎に繰り返してEMFを測定した。
実施例(実線)によるCOセンサでは大気とCOで100mV程度の差があるのに対して、比較例(破線)として使用したCOセンサではCOに対してほとんど反応していない。図8に示した実施例100℃(■)のBi2O3添加量5mass%でもΔEMFは100mV程度である。
この電極用金属材による違いは、PtのほうがAuよりも酸化活性が強いため、Bi2O3のCO酸化活性作用をより補強するためと考えられる。
したがって、電極材としてPtを使用し、金属酸化物としてBi2O3を使用した組み合わせがCOセンサとして好適であることが確認できた。
(変形例)
実施例1において例示した図1Aおよび図1Bでは、円形の固体電解質基板2上に、短冊状の検知極3,対極4を並置させてCOセンサ1を構成した。上述したようにCOの拡散性や電極表面上でのCOの反応性を改善するために、基板2や検知極3、対極4などの形状は様々な形状に最適化することができる。この電極形状などの最適化例(変形例)の一例を以下に示す。
(1)固体電解質基板2を円盤状としたとき、この基板上に円環状(ドーナツ状)の検知極3を配し、その内部に円盤状の対極4を配置する構成とする。
(2)固体電解質基板2を矩形板状としたとき、この基板上に矩形状の検知極3を配し、その内部に矩形状若しくは円盤状の対極4を配置する構成とする。
(3)実施例における形状の検知極3と対極4に対し、これを対として多対構成となし、これらを直列接続した構成とする。
(4)検知極3および対極4の幅や厚みなどを適宜選択した構成とする。
実施例では、固体電解質基板2としてNASICONを使用したが、本発明の固体電解質基板2は、室温付近の温度帯においてイオン導電性を有するβ-アルミナ、フッ化ランタン (LaF3)等を使用することもできる。
検知極3の電極材Ptに添加する金属酸化物として、実施例ではBi2O3を使用したが、本発明の金属酸化物は、COをCO2(CO2ガス)に酸化する程度の酸化力を有する金属酸化物であれば適用することができる。
したがって、金属酸化物としては酸化バナジウム(V2O5)、酸化タングステン(WO3)、酸化モリブデン(MoO3)、酸化コバルト(CoO)、酸化マンガン(Mn2O3)、酸化鉄(Fe2O3)、酸化クロム(Cr2O3)、酸化ニッケル(NiO)、酸化スズ(SnO2)、酸化ロジウム(Rh2O3)、酸化イリジウム(IrO2)、酸化ルテニウム(RuO2)、酸化銀(AgO)等を使用することができる。
(応用例)
この発明に係るCOセンサは、小型化が可能であるため、COセンサ素子として組み込まれ、屋内外の作業現場や、屋内のガス器具近傍に配置されて使用される携帯型あるいは据え置き型のCOガス濃度計や、COガス検知警報装置などに適用できることは明らかである。
この発明に係るCOセンサは、COガスを検知する各種検知装置や濃度測定装置などに適用できる。
1 ・・・COセンサ
2 ・・・固体電解質基板
3 ・・・検知極
4 ・・・対極
5 ・・・導線
6 ・・・導線

Claims (4)

  1. 固体電解質基板上に検知極と対極が設けられ、
    前記固体電解質として室温付近の温度帯においてイオン導電性を有するイオン伝導材が使用され、
    前記対極としてPtが使用されると共に、
    ガス検知機能と電荷の集電機能を有する前記検知極は、Ptに、COをCO2に酸化する程度の酸化力を有する金属酸化物を添加した焼結体が使用される
    ことを特徴とするCOセンサ。
  2. 前記固体電解質基板としてNASICONが使用され、
    前記検知極に添加される金属酸化物がBi2O3である
    ことを特徴とする請求項1記載のCOセンサ。
  3. 前記Bi2O3の添加量は、0.1mass%以上、より好ましくは1mass%以上30mass%以下である
    ことを特徴とする請求項2記載のCOセンサ。
  4. 固体電解質として室温付近の温度帯においてイオン導電性を有するイオン伝導材からなる固体電解質基板と、この固体電解質基板上に設けられ、ガス検知機能と電荷集電機能を有すると共に、COをCO2に酸化する程度の酸化力を有する金属酸化物を含む検知極と、対極とで構成されるCOセンサにあって、
    前記対極にPtを使用すると共に、前記金属酸化物をPtペーストに混練した混合ペーストを前記検知極として使用し、
    この混合ペーストを前記固体電解質基板上に印刷すると共に、前記Ptペーストを印刷した後、所定温度で焼成することで前記検知極を形成するようにした
    ことを特徴とするCOセンサの製造方法。
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