JP3139672B2 - 一酸化炭素濃度測定方法及び測定器 - Google Patents
一酸化炭素濃度測定方法及び測定器Info
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- JP3139672B2 JP3139672B2 JP07259728A JP25972895A JP3139672B2 JP 3139672 B2 JP3139672 B2 JP 3139672B2 JP 07259728 A JP07259728 A JP 07259728A JP 25972895 A JP25972895 A JP 25972895A JP 3139672 B2 JP3139672 B2 JP 3139672B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料ガス中の一酸
化炭素の濃度を測定する測定方法及びに関する。
化炭素の濃度を測定する測定方法及びに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一酸化炭素濃度測定器における一
酸化炭素センサ素子としては、図8にその断面を示すよ
うな固体電解質型センサ素子が知られていた。図中符号
31はジルコニア固体電解質、符号32a及び32bは
白金若しくは金からなるガス透過性を有する電極、また
符号33は貴金属酸化触媒を有する層であって、上記電
極32b表面にコーティングされている。
酸化炭素センサ素子としては、図8にその断面を示すよ
うな固体電解質型センサ素子が知られていた。図中符号
31はジルコニア固体電解質、符号32a及び32bは
白金若しくは金からなるガス透過性を有する電極、また
符号33は貴金属酸化触媒を有する層であって、上記電
極32b表面にコーティングされている。
【0003】この従来技術にかかる一酸化炭素センサ素
子は、その固体電解質層はイオン導電性を有するよう加
熱して使用される。このセンサ素子が一酸化炭素等の可
燃性ガスを含有する雰囲気に置かれたとき、触媒層33
を有する電極32bでは、雰囲気中の可燃性ガスがその
触媒層33によって酸化除去されるため、電極32bに
対する影響は小さく、一方の電極32aにおいては可燃
性ガスと反応して電荷が変動し、その結果これら電極3
2a及び32b間に起電力が生じる。ここで、この触媒
層33中の触媒を適宜選択することにより、センサ素子
のガス選択性を持たせることが可能である。しかし、測
定対象ガスが一酸化炭素の場合、水素ガスによるノイズ
が大きく、その影響を除去することが非常に困難であっ
た。
子は、その固体電解質層はイオン導電性を有するよう加
熱して使用される。このセンサ素子が一酸化炭素等の可
燃性ガスを含有する雰囲気に置かれたとき、触媒層33
を有する電極32bでは、雰囲気中の可燃性ガスがその
触媒層33によって酸化除去されるため、電極32bに
対する影響は小さく、一方の電極32aにおいては可燃
性ガスと反応して電荷が変動し、その結果これら電極3
2a及び32b間に起電力が生じる。ここで、この触媒
層33中の触媒を適宜選択することにより、センサ素子
のガス選択性を持たせることが可能である。しかし、測
定対象ガスが一酸化炭素の場合、水素ガスによるノイズ
が大きく、その影響を除去することが非常に困難であっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術の上
記問題点を解決する、すなわち、他の燃焼性ガス成分の
影響を受けずに測定できる一酸化炭素濃度測定方法を提
供することを特徴とする。
記問題点を解決する、すなわち、他の燃焼性ガス成分の
影響を受けずに測定できる一酸化炭素濃度測定方法を提
供することを特徴とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の一酸化炭素濃度
測定方法は、請求項1に記載のように、試料ガスから二
酸化炭素を除去した後、該ガス中の一酸化炭素を二酸化
炭素に転換し、次いでこの転換された二酸化炭素の濃度
を測定することにより一酸化炭素濃度を検知する構成を
有する。
測定方法は、請求項1に記載のように、試料ガスから二
酸化炭素を除去した後、該ガス中の一酸化炭素を二酸化
炭素に転換し、次いでこの転換された二酸化炭素の濃度
を測定することにより一酸化炭素濃度を検知する構成を
有する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の一酸化炭素濃度測定方法
において、試料ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素に変換
する方法としてに触媒酸化法を用いるならば、非常にコ
ンパクトな測定器とすることができ、また、メンテナン
ス等の手間が不要であり、かつ、低コスト等の利点を有
するので好ましい。
において、試料ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素に変換
する方法としてに触媒酸化法を用いるならば、非常にコ
ンパクトな測定器とすることができ、また、メンテナン
ス等の手間が不要であり、かつ、低コスト等の利点を有
するので好ましい。
【0007】ソーダ石灰、或いはアスカライト等の二酸
化炭素除去剤を層状に設け、あるいは、これらからなる
カラムを設けることにより測定器のセンサ部に接触する
試料ガス中の二酸化炭素を除去することができる。この
とき、二酸化炭素を完全に除去することが測定精度上必
要である。
化炭素除去剤を層状に設け、あるいは、これらからなる
カラムを設けることにより測定器のセンサ部に接触する
試料ガス中の二酸化炭素を除去することができる。この
とき、二酸化炭素を完全に除去することが測定精度上必
要である。
【0008】なお、試料ガス中にエタノール、ブタン、
或いはプロパンが含有されている場合には、上記炭酸ガ
ス除去部の前段或いは後段として、適当量の活性炭から
なる活性炭層を設けて、これらを完全に除去したのち、
一酸化炭素−二酸化炭素転換手段に導入することによ
り、対応することが可能である。
或いはプロパンが含有されている場合には、上記炭酸ガ
ス除去部の前段或いは後段として、適当量の活性炭から
なる活性炭層を設けて、これらを完全に除去したのち、
一酸化炭素−二酸化炭素転換手段に導入することによ
り、対応することが可能である。
【0009】一方、メタンガスが試料ガス中に含有され
ている場合には、一酸化炭素−二酸化炭素変換手段で、
白金或いはロジウム触媒を含有する触媒層を用いること
により、水素ガスの影響を除去することが可能である。
予め二酸化炭素除去手段により二酸化炭素が除去された
試料ガス中に含有されている一酸化炭素は、これら触媒
によって接触酸化されて等モルの二酸化炭素に転換され
るため、その二酸化炭素濃度を測定することにより、試
料ガス中に含有されている一酸化炭素濃度を検知するこ
とができる。
ている場合には、一酸化炭素−二酸化炭素変換手段で、
白金或いはロジウム触媒を含有する触媒層を用いること
により、水素ガスの影響を除去することが可能である。
予め二酸化炭素除去手段により二酸化炭素が除去された
試料ガス中に含有されている一酸化炭素は、これら触媒
によって接触酸化されて等モルの二酸化炭素に転換され
るため、その二酸化炭素濃度を測定することにより、試
料ガス中に含有されている一酸化炭素濃度を検知するこ
とができる。
【0010】なお、試料ガス中に含有されている水素ガ
スは、これら触媒によって酸化されて水蒸気となるが、
二酸化炭素測定器のセンサ部として水蒸気に対して感度
を持たないので、水素ガスによるノイズを防止すること
ができる。
スは、これら触媒によって酸化されて水蒸気となるが、
二酸化炭素測定器のセンサ部として水蒸気に対して感度
を持たないので、水素ガスによるノイズを防止すること
ができる。
【0011】
〔実施例1〕図1に本発明の二酸化炭素測定手段である
二酸化炭素濃度センサ素子Aの断面図を示す。このもの
は固体電解質としてNASICON(Na1+X Zr2 P
3-X SiX O 12、xは1または2)を用いる固体電解質
型二酸化炭素濃度センサ素子であり、図中符号1はNA
SICON層である。このNASICON層1の両側面
には符号2a及び2bで示される白金製のガス透過性電
極が密着している。この電極2aにはリチウム及びバリ
ウムの混合炭酸塩からなる層4が配されており、他方の
電極2bには基板7を挟んで白金製ヒーター6が配され
ており、このヒーター6によってセンサ全体が固体電解
質層であるNASICON層の電荷移動に最適な温度
(本実施例においては400℃)に昇温される。なお、
基板7は多孔質のシリカアルミナ製であるため、ガス透
過性を有する。
二酸化炭素濃度センサ素子Aの断面図を示す。このもの
は固体電解質としてNASICON(Na1+X Zr2 P
3-X SiX O 12、xは1または2)を用いる固体電解質
型二酸化炭素濃度センサ素子であり、図中符号1はNA
SICON層である。このNASICON層1の両側面
には符号2a及び2bで示される白金製のガス透過性電
極が密着している。この電極2aにはリチウム及びバリ
ウムの混合炭酸塩からなる層4が配されており、他方の
電極2bには基板7を挟んで白金製ヒーター6が配され
ており、このヒーター6によってセンサ全体が固体電解
質層であるNASICON層の電荷移動に最適な温度
(本実施例においては400℃)に昇温される。なお、
基板7は多孔質のシリカアルミナ製であるため、ガス透
過性を有する。
【0012】上記二酸化炭素濃度センサ素子Aは、その
電極2a及び電極2bの間に周囲の雰囲気の二酸化炭素
濃度に応じた起電力が生じ、その起電力によって二酸化
炭素濃度濃度を検出するものである。この二酸化炭素濃
度センサ素子Aにおいて、二酸化炭素濃度の起電力への
影響を調べた。その結果を図2に示す。
電極2a及び電極2bの間に周囲の雰囲気の二酸化炭素
濃度に応じた起電力が生じ、その起電力によって二酸化
炭素濃度濃度を検出するものである。この二酸化炭素濃
度センサ素子Aにおいて、二酸化炭素濃度の起電力への
影響を調べた。その結果を図2に示す。
【0013】次いで、この二酸化炭素濃度センサ素子A
の周囲に、多孔質シリカからなる固定材5を介して、一
酸化炭素−二酸化炭素転換手段である5重量%の酸化パ
ラジウム(II)を触媒として担持含有するアルミナから
なる触媒層3を配した(図3参照、以下「センサ素子
A’」と云う)。なお、この触媒層3は、センサ素子A
のヒーター6の働きにより昇温されているため、試料ガ
ス中の一酸化炭素を容易・確実に二酸化炭素へ転換す
る。
の周囲に、多孔質シリカからなる固定材5を介して、一
酸化炭素−二酸化炭素転換手段である5重量%の酸化パ
ラジウム(II)を触媒として担持含有するアルミナから
なる触媒層3を配した(図3参照、以下「センサ素子
A’」と云う)。なお、この触媒層3は、センサ素子A
のヒーター6の働きにより昇温されているため、試料ガ
ス中の一酸化炭素を容易・確実に二酸化炭素へ転換す
る。
【0014】上記触媒層を配したセンサ素子A’を図4
中符号9で示される吸引チェンバーに格納し、そのガス
入口に二酸化炭素除去手段として粒状のソーダ石灰20
gを充填したカラムであるソーダ石灰フィルター8、及
び、吸引チェンバー8のガス出口に吸引ポンプ10を接
続し、一酸化炭素濃度測定器(以下「吸引式一酸化炭素
濃度測定器」とも云う)B(実施例1)とした。
中符号9で示される吸引チェンバーに格納し、そのガス
入口に二酸化炭素除去手段として粒状のソーダ石灰20
gを充填したカラムであるソーダ石灰フィルター8、及
び、吸引チェンバー8のガス出口に吸引ポンプ10を接
続し、一酸化炭素濃度測定器(以下「吸引式一酸化炭素
濃度測定器」とも云う)B(実施例1)とした。
【0015】このポンプ10によって吸引されることに
よって、試料ガスはソーダ石灰フィルター8を通過し吸
引チェンバー9に導入されるが、その間、ソーダ石灰に
よって試料ガス中の二酸化炭素が除去される。吸引チェ
ンバーに導入されたガス中の一酸化炭素は、チェンバー
内9に設置されたセンサ素子A’周囲に配された触媒層
3により二酸化炭素に転換され、次いで、生成した二酸
化炭素の濃度がセンサ素子A’に内包される二酸化炭素
センサ素子Aによって計測される。なお、前述のように
一酸化炭素の二酸化炭素への転換は等モルで進行するた
め、センサ素子Aで測定された二酸化炭素濃度により、
演算することなく一酸化炭素濃度を求めることができ
る。
よって、試料ガスはソーダ石灰フィルター8を通過し吸
引チェンバー9に導入されるが、その間、ソーダ石灰に
よって試料ガス中の二酸化炭素が除去される。吸引チェ
ンバーに導入されたガス中の一酸化炭素は、チェンバー
内9に設置されたセンサ素子A’周囲に配された触媒層
3により二酸化炭素に転換され、次いで、生成した二酸
化炭素の濃度がセンサ素子A’に内包される二酸化炭素
センサ素子Aによって計測される。なお、前述のように
一酸化炭素の二酸化炭素への転換は等モルで進行するた
め、センサ素子Aで測定された二酸化炭素濃度により、
演算することなく一酸化炭素濃度を求めることができ
る。
【0016】なお、測定器Bにおいて空気(一般に大気
中の二酸化炭素濃度は300〜400ppmと云われて
いる)を対象ガスとして、ソーダ石灰フィルター8をは
ずしたときと装着したときのそれぞれの出力値(二酸化
炭素濃度)を測定したところ、フィルター7なしの条件
での検出値が400ppm程度(図2において点線
(b)に該当する)であったが、フィルター7を付けて
1時間後の検出値は8ppm程度(図2において点線
(a)に該当する)となり、本発明に係る測定器Bでは
二酸化炭素の影響をほぼ完全に排除できることが確認さ
れた。
中の二酸化炭素濃度は300〜400ppmと云われて
いる)を対象ガスとして、ソーダ石灰フィルター8をは
ずしたときと装着したときのそれぞれの出力値(二酸化
炭素濃度)を測定したところ、フィルター7なしの条件
での検出値が400ppm程度(図2において点線
(b)に該当する)であったが、フィルター7を付けて
1時間後の検出値は8ppm程度(図2において点線
(a)に該当する)となり、本発明に係る測定器Bでは
二酸化炭素の影響をほぼ完全に排除できることが確認さ
れた。
【0017】なお、測定器Bにおいて、別途1%の高濃
度の二酸化炭素を含有する空気を用いてその影響を調査
したが、その出力のベースはほぼ安定していた。
度の二酸化炭素を含有する空気を用いてその影響を調査
したが、その出力のベースはほぼ安定していた。
【0018】ここで、この測定器Bのソーダ石灰フィル
ター8について、その寿命を調べた。すなわち、2月間
空気を連続的に吸引して、その後この測定器の測定値へ
の二酸化炭素の影響について調べたが、測定値には二酸
化炭素の影響が殆どないことが判り、実用上充分な寿命
を持つものと考えられる。
ター8について、その寿命を調べた。すなわち、2月間
空気を連続的に吸引して、その後この測定器の測定値へ
の二酸化炭素の影響について調べたが、測定値には二酸
化炭素の影響が殆どないことが判り、実用上充分な寿命
を持つものと考えられる。
【0019】なお、この測定器Bの一酸化炭素1ppm
の最大分解能は図2により判るように4mVに相当する
ため、含有する一酸化炭素の濃度が1ppmの試料ガス
でも充分測定可能であり、優れたセンサである(図5
に、この測定器Bの一酸化炭素濃度に対する出力特性を
示す)。ただし、この測定器Bは測定値が安定するまで
に1時間程度要すると云う欠点があるが、これは、測定
開始直後はその出力変化が大きいものの、その後は徐々
に変化量が減少し1時間後に安定する性質を利用して、
次のようにすることにより、実用上測定に差し支えなく
用いることができる。
の最大分解能は図2により判るように4mVに相当する
ため、含有する一酸化炭素の濃度が1ppmの試料ガス
でも充分測定可能であり、優れたセンサである(図5
に、この測定器Bの一酸化炭素濃度に対する出力特性を
示す)。ただし、この測定器Bは測定値が安定するまで
に1時間程度要すると云う欠点があるが、これは、測定
開始直後はその出力変化が大きいものの、その後は徐々
に変化量が減少し1時間後に安定する性質を利用して、
次のようにすることにより、実用上測定に差し支えなく
用いることができる。
【0020】即ち、様々な一酸化炭素濃度ガスを用い
て、測定開始後任意の時間(実用上、10分以降)にお
いて、測定開始時間における単位時間の感度変化量を予
め調べておき、飽和出力値(例えば飽和出力値は通電開
始後1時間程度で到達する。)との相関から得られる係
数を時間(測定開始)毎に更新させる補正を行うことに
よって、迅速で、かつ、通常においては充分な分解能
(70ppm程度の一酸化炭素含有のガスにおいて、一
酸化炭素1ppmで0.7mV程度の分解能)を有する
実用的な一酸化炭素濃度測定器とすることができる。
て、測定開始後任意の時間(実用上、10分以降)にお
いて、測定開始時間における単位時間の感度変化量を予
め調べておき、飽和出力値(例えば飽和出力値は通電開
始後1時間程度で到達する。)との相関から得られる係
数を時間(測定開始)毎に更新させる補正を行うことに
よって、迅速で、かつ、通常においては充分な分解能
(70ppm程度の一酸化炭素含有のガスにおいて、一
酸化炭素1ppmで0.7mV程度の分解能)を有する
実用的な一酸化炭素濃度測定器とすることができる。
【0021】なお、上記推定手段としては、出力の時間
変化を監視してその結果からデーターベースが蓄えられ
たメモリから一酸化濃度を演算・推定する中央制御回
路、データーベースが蓄えられたメモリ等により構成す
ることができる。また、測定開始一定時間過後の出力値
を測定値として用いても充分な精度が得られる用途にお
いては、上記のような推定手段が不要であり、その場合
は簡便である。
変化を監視してその結果からデーターベースが蓄えられ
たメモリから一酸化濃度を演算・推定する中央制御回
路、データーベースが蓄えられたメモリ等により構成す
ることができる。また、測定開始一定時間過後の出力値
を測定値として用いても充分な精度が得られる用途にお
いては、上記のような推定手段が不要であり、その場合
は簡便である。
【0022】〔実施例2〕以上、吸引式一酸化炭素濃度
測定器Bについて述べたが、次に本発明の別の実施例で
ある拡散式一酸化炭素濃度測定器Cについて述べる。図
6にその図を示す。即ち、実施例1でセンサ素子A’と
して用いたのと同じセンサ素子を2つ(それぞれA’
α、A’βと云う)を有底の円筒(それぞれカラム11
α及びカラム11βと云う)の底部に設置し、そのカラ
ムの口側に粒状のソーダ石灰5gを充填したものを2つ
作製した。次いで、カラム11βの開口部に常温で一酸
化炭素や水素ガスを酸化燃焼させる白金系酸化触媒(エ
ヌイーケムキャト社製)を担持する触媒2gからなる層
12を設けた。
測定器Bについて述べたが、次に本発明の別の実施例で
ある拡散式一酸化炭素濃度測定器Cについて述べる。図
6にその図を示す。即ち、実施例1でセンサ素子A’と
して用いたのと同じセンサ素子を2つ(それぞれA’
α、A’βと云う)を有底の円筒(それぞれカラム11
α及びカラム11βと云う)の底部に設置し、そのカラ
ムの口側に粒状のソーダ石灰5gを充填したものを2つ
作製した。次いで、カラム11βの開口部に常温で一酸
化炭素や水素ガスを酸化燃焼させる白金系酸化触媒(エ
ヌイーケムキャト社製)を担持する触媒2gからなる層
12を設けた。
【0023】このような構成により、実施例1の測定器
Bにおけるセンサ素子Aと同様にセンサ素子A’αは試
料ガスの一酸化炭素成分に対してのみ感度を有するよう
になる。一方センサA’βは、一酸化炭素成分も上記触
媒層12によって二酸化炭素に転換された後、ソーダ石
灰によって除去されてしまうため、補償センサ素子とし
て働く。
Bにおけるセンサ素子Aと同様にセンサ素子A’αは試
料ガスの一酸化炭素成分に対してのみ感度を有するよう
になる。一方センサA’βは、一酸化炭素成分も上記触
媒層12によって二酸化炭素に転換された後、ソーダ石
灰によって除去されてしまうため、補償センサ素子とし
て働く。
【0024】これらセンサ素子A’α及びセンサ素子
A’βの出力をそれぞれインピーダンス変換器13α及
び13βによってインピーダンスに変換し、インピーダ
ンスが等しい抵抗R1及びR2、及び可変抵抗Rvとと
もにブリッジ回路を形成し、拡散式一酸化炭素濃度測定
器Cを形成した。
A’βの出力をそれぞれインピーダンス変換器13α及
び13βによってインピーダンスに変換し、インピーダ
ンスが等しい抵抗R1及びR2、及び可変抵抗Rvとと
もにブリッジ回路を形成し、拡散式一酸化炭素濃度測定
器Cを形成した。
【0025】この測定器は図6のようにブリッジ回路を
形成したため、試料気体の二酸化炭素濃度が100〜2
000ppm間で変動しても、その出力に及ぼす影響は
2〜4mV程度の小さいものとなり、測定器C全体はS
/N比の非常に高い優れた一酸化炭素濃度センサとな
る。なお、この測定器Cの一酸化炭素濃度に対する出力
特性を図7に示す。
形成したため、試料気体の二酸化炭素濃度が100〜2
000ppm間で変動しても、その出力に及ぼす影響は
2〜4mV程度の小さいものとなり、測定器C全体はS
/N比の非常に高い優れた一酸化炭素濃度センサとな
る。なお、この測定器Cの一酸化炭素濃度に対する出力
特性を図7に示す。
【0026】
【発明の効果】本発明に係る一酸化炭素濃度測定方法
は、その特有の構成により、目的成分である一酸化炭素
以外のガス濃度の影響が非常に少なく、また、特に低濃
度での感度に優れた測定方法である。
は、その特有の構成により、目的成分である一酸化炭素
以外のガス濃度の影響が非常に少なく、また、特に低濃
度での感度に優れた測定方法である。
【図1】固体電解質型二酸化炭素濃度センサ素子Aの断
面図である。
面図である。
【図2】センサ素子Aの二酸化炭素濃度に対する出力特
性を示す図である。
性を示す図である。
【図3】センサ素子A’の断面図である。
【図4】吸引式一酸化炭素濃測定器Bを示す図である。
【図5】測定器Bの一酸化炭素濃度に対する出力特性を
示す図である。
示す図である。
【図6】拡散式一酸化濃度測定器Cを示す図である。
【図7】測定器Cの一酸化炭素濃度に対する出力特性を
示す図である。
示す図である。
【図8】従来技術に係る一酸化炭素濃度測定器における
一酸化炭素センサ素子の断面図である。
一酸化炭素センサ素子の断面図である。
【符号の説明】 1 NASICON層 2a、2b ガス透過性電極 3 触媒層 4 混合炭酸塩からなる層 5 固定材 6 ヒーター 7 基板 8 ソーダ石灰フィルター 9 吸引チェンバー 10 吸引ポンプ 11α、11β カラム 12 触媒層 13α、13β インピーダンス変換器 A 固体電解質型二酸化炭素濃度センサ素子 A’、A’α、A’β センサ素子Aの周囲に触媒層を
コーティングしたもの B 吸引式一酸化炭素濃度測定器 C 拡散式一酸化炭素濃度測定器
コーティングしたもの B 吸引式一酸化炭素濃度測定器 C 拡散式一酸化炭素濃度測定器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−242061(JP,A) 特開 平8−201340(JP,A) 特開 平9−89838(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/416 G01N 27/406 WPI(DIALOG) JICSTファイル(JOIS)
Claims (6)
- 【請求項1】 試料ガスから二酸化炭素を除去した後、
該ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素に転換し、次いで転
換された二酸化炭素の濃度を測定することにより一酸化
炭素濃度を検知することを特徴とする一酸化炭素濃度測
定方法。 - 【請求項2】 一酸化炭素を二酸化炭素に変換する際に
触媒酸化法を用いることを特徴とする請求項1に記載の
一酸化炭素濃度測定方法。 - 【請求項3】 二酸化炭素濃度測定を固体電解質型二酸
化炭素濃度センサによって行うことを特徴とする請求項
1または請求項2に記載の二酸化炭素濃度測定方法。 - 【請求項4】 試料ガスから二酸化炭素を除去する二酸
化炭素除去手段、 該ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素に転換する一酸化炭
素−二酸化炭素転換手段、及び、 二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素濃度測定手段とを
有することを特徴とする一酸化炭素濃度測定器。 - 【請求項5】 上記一酸化炭素−二酸化炭素転換手段が
酸化触媒を用いるものであることを特徴とする請求項4
に記載の一酸化炭素濃度測定器。 - 【請求項6】 上記二酸化炭素濃度測定手段が固体電解
質型二酸化炭素濃度センサであることを特徴とする請求
項4または請求項5に記載の一酸化炭素濃度測定器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07259728A JP3139672B2 (ja) | 1995-10-06 | 1995-10-06 | 一酸化炭素濃度測定方法及び測定器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07259728A JP3139672B2 (ja) | 1995-10-06 | 1995-10-06 | 一酸化炭素濃度測定方法及び測定器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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