JPH11352096A - ガスセンサ素子 - Google Patents

ガスセンサ素子

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Publication number
JPH11352096A
JPH11352096A JP10164543A JP16454398A JPH11352096A JP H11352096 A JPH11352096 A JP H11352096A JP 10164543 A JP10164543 A JP 10164543A JP 16454398 A JP16454398 A JP 16454398A JP H11352096 A JPH11352096 A JP H11352096A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
sensor element
oxygen
measured
reference electrode
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10164543A
Other languages
English (en)
Inventor
Keigo Mizutani
圭吾 水谷
Tasuke Makino
太輔 牧野
Hideomi Kawachi
秀臣 河内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Soken Inc
Original Assignee
Denso Corp
Nippon Soken Inc
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Publication date
Application filed by Denso Corp, Nippon Soken Inc filed Critical Denso Corp
Priority to JP10164543A priority Critical patent/JPH11352096A/ja
Publication of JPH11352096A publication Critical patent/JPH11352096A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温排ガス中での耐久性に優れ,検出精度の
高いガスセンサ素子を提供すること。 【解決手段】 固体電解質体12と測定電極102と基
準電極101とよりなるセンサセルを有し,測定電極1
02及び基準電極101は同一の被測定ガス存在空間に
曝されるよう構成され,基準電極101には被測定ガス
存在空間からの被測定ガス供給速度を制限するための流
速制御手段が設けてある。流速制御手段は測定電極10
2及び基準電極101に対する被測定ガス供給速度を変
えて測定電極102と基準電極101との間に起電力を
発生させ,該起電力により被測定ガス中の特定ガス成分
濃度が検知可能となるよう構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,内燃機関の排ガス中における排
気エミッション成分である炭化水素や窒素酸化物の検出
のような,被測定ガス中の特定ガス成分濃度を測定する
ガスセンサ素子に関する。
【0002】
【従来技術】車両用エンジン等の内燃機関において,例
えば混合気の空燃比が理論空燃比になるように燃料噴射
量等をフィードバック制御した後,内燃機関から排出さ
れる排ガス中のエミッションを三元触媒コンバータによ
り除去するようにした排気エミッション抑制技術が排気
エミッションを改善するため採用されている。
【0003】近年,排気エミッションの規制が強化さ
れ,米国ではすでに自己診断規制(略称OBD−II)
が開始され,三元触媒コンバーター等の排気エミッショ
ン抑制関連部品の故障を検知してドライバーに認識させ
ることが義務づけられ,ドライバーも故障した排気エミ
ッション抑制関連部品の修理が義務づけられるようにな
った。三元触媒コンバーターの劣化診断技術としては,
排気管の三元触媒コンバータの上流および下流のそれぞ
れに酸素濃度センサを設けたいわゆる2Oセンサシス
テムが知られている。
【0004】しかしながら,排ガス規制が上記OBD−
IIのLEV(Low Emission Vechi
cle)からULEV(Ultra Low Emis
sion Vechicle)へと進むと,2つの酸素
濃度センサの信号差から間接的に浄化率を検知する2O
センサシステムでは検出精度が不充分である。そこで
窒素酸化物や炭化水素等の排気エミッション成分を直接
検出できるガスセンサ素子の必要性が高まっている。
【0005】従来,上記ガスセンサ素子としては,半導
体式のものや固体電解質式のものが知られている。上記
半導体式のセンサ素子とは,特定ガス成分を半導体表面
に吸着させ,吸着による半導体(SnO等)の電気抵
抗変化から特定ガス成分濃度を検出するものであり,半
導体の種類を変えることによって,種々の特定ガス成分
を選択的に検出することができる。
【0006】また,上記固体電解質式のガスセンサ素子
とは,固体電解質体の一面に被測定ガスに曝される測定
電極を設け,他の面に基準ガスに曝される基準電極を設
けたものである。このものはガス濃淡起電力式の電池と
して機能するため,起電力変化を測定することで特定ガ
ス成分濃度を検出することができる。または,上記両電
極に外部から電圧を印加することにより発生する限界電
流を測定することでも特定ガス成分濃度を検出すること
ができる。
【0007】そして,上記固体電解質体としては,Ag
I(NOxを測定可能なガスセンサ素子)やNASIC
ON(NOx,COを測定可能なガスセンサ素子)等
を利用することが知られている。
【0008】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来の半
導体式センサ素子は,半導体の耐熱温度が低いため,高
温の排ガス中では早期に劣化するという問題がある。一
方,固体電解質式のガスセンサ素子は,固体電解質体で
あるAgIやNASICONの排ガス中での熱的,化学
的安定性に問題がある。
【0009】このような熱的,化学的安定性の問題を鑑
みた従来技術として,電流変化により特定ガス成分の濃
度を検出する,特開平8−271476号公報記載のN
Oxセンサが知られている。このものは電流変化により
NOxを検出しているが,NOx分子内の結合酸素を電
荷担体としているため,低濃度での出力電流が小さく,
検出誤差が大きくなるという問題がある。
【0010】また,他の従来技術として,起電力変化に
より特定ガス濃度を検出する,特開平7−63724号
公報(NOxセンサ)や特開平5−322844号公報
(炭化水素センサ)記載のものが知られている。しか
し,特開平7−63724号公報記載のNOxセンサで
は,副電極として硝酸塩を用いているため高温排ガス中
での使用は難しい。また,特開平5−322844号公
報記載の炭化水素センサは,原理的に出力の酸素濃度依
存性があり,さらに高酸素濃度雰囲気になる程起電力変
化が小さくなるため,高い測定精度を得ることが困難で
ある。
【0011】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,高温排ガス中での耐久性に優れ,検出精
度の高いガスセンサ素子を提供しようとするものであ
る。
【0012】
【課題の解決手段】請求項1の発明は,酸素イオン導電
性の固体電解質体と,該固体電解質体に接して設けられ
た測定電極と基準電極とよりなるセンサセルを有し,上
記測定電極及び基準電極は同一の被測定ガス存在空間に
曝されるよう構成されており,かつ上記基準電極には被
測定ガス存在空間からの被測定ガス供給速度を制限する
ための流速制御手段が設けてあり,該流速制御手段は上
記測定電極及び基準電極に対する被測定ガス供給速度を
変えて上記測定電極と基準電極との間に起電力を発生さ
せ,該起電力により被測定ガス中の特定ガス成分濃度が
検知可能となるよう構成されていることを特徴とするガ
スセンサ素子にある。
【0013】次に,本発明の作用につき説明する。ここ
に一例として,被測定ガスがNO−O−N系であ
り,測定すべき特定ガス成分がNOである場合について
説明する。流速制御手段がない場合,測定電極及び基準
電極上では次のような反応が進行していると考えられ
る。 カソード反応 O+4e→2O2− アノード反応 2NO+2O2−→2NO+4e
【0014】電圧測定では実質的な電流は0であるか
ら,カソード反応とアノード反応との反応速度が等しく
なるように,電極電位が決まる。一方,アノード反応の
反応速度はNO濃度に依存するから,カソード反応とア
ノード反応とがバランスする電位もNO濃度に依存して
変化する。
【0015】本発明のガスセンサ素子のごとく,基準電
極に流速制御手段が設けてある場合,基準電極に対する
被測定ガスの供給が遅くなる。このため,基準電極上の
反応は熱力学的な平衡状態に近づき,カソード反応とア
ノード反応との反応速度が小さくなる。被測定ガスの供
給速度が遅くなるほど,電位変化は小さくなり,拡散律
速のような状態ではカソード反応とアノード反応との反
応速度は0となり,電位はNOが存在しない場合と同等
となる。
【0016】従って,本発明においては,流速制御手段
により基準電極の電位はNOが存在しない場合と同等と
なり,測定電極の電位はNOの量に対応することとな
る。従って,両者の電位差を測定することで特定ガス成
分濃度に対応した起電力を得ることができる。つまり,
本発明の構造はガスセンサ素子として機能する(後述す
る実施形態例1参照)。
【0017】なお,特定ガス成分が異なる場合の他の例
として,CO,C等について後述したが,他のガ
ス成分でも酸素ガスを介した同様のアノード反応,カソ
ード反応が生じるものであれば,本発明にかかる構造の
ガスセンサ素子を用いて濃度検出を行うことができる。
また,被測定ガスが酸素を含んだガスであれば,本発明
の構造はガスセンサ素子として機能する。
【0018】そして,本発明にかかるガスセンサ素子は
酸素イオン導電性の固体電解質体により構成されてお
り,固体電解質体の種類は特に限定されない。よって,
耐熱性に優れた固体電解質体を用いて構成することで,
熱的,化学的に安定し,例えば内燃機関より排出される
排ガス雰囲気等の高温雰囲気での使用においても充分実
用的な耐久性を確保することができる。
【0019】また,後述する実施形態例1の図3,図4
に示すごとく,流速の違いによって得られた電位差は特
定ガス濃度成分の濃度を正確に反映するため,本発明の
ガスセンサ素子は高い精度を確保することができる。
【0020】以上により,本発明によれば,高温排ガス
中での耐久性に優れ,検出精度の高いガスセンサ素子を
得ることができる。
【0021】上記流速制御手段としては,後述する実施
形態例1に示すごとく,被測定ガス雰囲気に開口した空
間部を利用することが好ましい。また,多孔質体で基準
電極を被覆することで,該多孔質体を流速制御手段とし
て機能させることができるため,このような形態の流速
制御手段を用いることもできる。その他,スリット,ピ
ンホール等により流速制御手段を形成することができ
る。また,上記固体電解質体としては耐熱性に優れたジ
ルコニア等を利用することが好ましいが,例えばセリア
等を利用することもできる。
【0022】次に,請求項2の発明のように,上記測定
電極には被測定ガス存在空間からの被測定ガス供給速度
を制限するための第2流速制御手段が設けてあることが
好ましい。上述したごとく,上記アノード反応,カソー
ド反応による電位変化は被測定ガスの流速に依存する。
本請求項にかかる第2流速制御手段を用いることで,測
定電極に対する被測定ガスの流速を常に一定に保つこと
ができ,より正確な特定ガス濃度の検出を可能とするこ
とができる。
【0023】なお,上記第2流速制御手段としては,基
準電極に設けた流速制御手段よりも流速制御能力が低い
ものを用いる必要がある。こうすることで,測定電極側
の流速より基準電極側の流速を遅くして,基準電極上で
のアノード反応,カソード反応を抑制することができ
る。
【0024】次に,請求項3の発明のように,上記ガス
センサ素子は,酸素イオン導電性の固体電解質体と該固
体電解質体に接して設けられた一対の変換電極からなる
変換セルを有し,該変換セルは上記センサセルに対向す
るよう配置されており,かつ上記測定電極と基準電極と
の間に発生する起電力を打ち消すような酸素イオン電流
を発生するよう構成されており,更に上記酸素イオン電
流により上記被測定ガス中の特定ガス成分濃度が検知可
能となるよう構成されていることが好ましい。
【0025】これにより特定ガス成分濃度に比例した電
流値を得ることができ,電圧検出に比べ,特定ガス成分
濃度と出力電流との関係が直線に近くなるため,より正
確な特定ガス成分濃度の測定を行うことができる(実施
形態例3参照)。
【0026】次に,請求項4の発明のように,上記ガス
センサ素子は,酸素イオン導電性の固体電解質体と該固
体電解質体に接して設けられた一対の酸素ガス用測定電
極と酸素ガス用基準電極とよりなる酸素センサセルを有
し,上記酸素ガス用基準電極が露出するよう構成された
基準室を有し,かつ上記酸素センサセルは上記酸素ガス
用測定電極と酸素ガス用基準電極との間に発生する起電
力またはポンプ電流により被測定ガス中の酸素ガス濃度
を検知可能となるよう構成されていることが好ましい。
【0027】これにより,酸素ガス濃度とその他の特定
ガス成分濃度との2種類を同時に測定可能な複合ガスセ
ンサ素子を得ることができる。このようなガスセンサ素
子は内燃機関の排気系のような狭い空間で何種類かの特
定ガス成分濃度を測定しなくてはならないような場合に
最適である。
【0028】次に,請求項5の発明のように,上記ガス
センサ素子は,酸素イオン導電性の固体電解質体と該固
体電解質体に接して設けられた一対のポンプ電極からな
る酸素ポンプセルを有し,上記一対のポンプ電極の少な
くとも一方は上記測定電極と同一の被測定ガス存在空間
に設けてあり,上記酸素ポンプセルは上記測定電極が露
出する被測定ガス存在空間における酸素ガス濃度を所定
の濃度に制御可能となるよう構成されていることが好ま
しい。
【0029】これにより,被測定ガス存在空間の酸素ガ
ス濃度を一定に保持することが可能となり,よって酸素
ガス濃度の変動の影響をより受け難い,より精度の高い
ガスセンサ素子を得ることができる
【0030】次に,請求項6の発明のように,上記測定
電極及び基準電極はAu,PtあるいはAu及びPtを
含む合金のいずれか一種により構成されていることが好
ましい。これにより,排気ガス中のような高温雰囲気で
も安定で精度の高いセンサ素子を得ることができる。
【0031】次に,請求項7の発明のように,上記ガス
センサ素子はシート状の酸素イオン導電性の固体電解質
体と絶縁基板とを積層して構成することが好ましい。こ
れにより,各セル間やヒータとセル間の電気的なリーク
を防止することができる。
【0032】次に,請求項8の発明のように,上記特定
ガス成分は炭化水素,水素,一酸化炭素であることが好
ましい。これにより,排気ガス中の上記可燃ガス成分濃
度を検出することができる。なお,このような特定ガス
成分を検出するガスセンサ素子の測定電極及び基準電極
上のアノード反応,カソード反応として以下にCOの場
合について記載する。また,実施形態例1にはC
の反応を記載する。水素についても同様のアノード反
応,カソード反応が発生する。
【0033】被測定ガスがCO−O−N系であり,
測定すべき特定ガス成分がCOである場合の電極上の反
応は次式の通りである。 カソード反応 O+4e→2O2− アノード反応 CO+2O2−→CO+HO+4e
【0034】次に,請求項9の発明のように,上記特定
ガス成分は窒素酸化物,硫黄酸化物であることが好まし
い。これにより,排気ガス中の上記有害ガス成分濃度を
検出することができる。なお,硫黄酸化物についても,
上述したNOと同様のアノード反応,カソード反応が発
生する。
【0035】次に,請求項10の発明のように,上記測
定電極及び基準電極の少なくとも一方は酸化触媒層で被
覆されていることが好ましい。本発明を用いてNOx濃
度を測定するガスセンサ素子を構成し,被測定ガス中に
NOx以外のCO,HC,H等の雑ガス成分が含まれ
ている場合,本請求項のごとき酸化触媒層を設けること
で,雑ガス成分をHO,CO等に酸化して,これら
の雑ガス成分の影響を除去することができる。よって,
NOxのみに依存するアノード反応,カソード反応が電
極上で発生するため,電極間に現れる電位差もNO濃度
を正しく反映した値となり,より正確な濃度測定を行う
ことができる。
【0036】また,NOx成分がNO,NO等で構成
されている場合,酸化触媒層を設けることでNOをNO
に変換することができる。NOとNOでは本来ガス
センサ素子に対する感度が異なるが,このような変換を
行うことでより精度よくNOx濃度を測定することがで
きる。
【0037】次に,請求項11の発明のように,上記酸
化触媒層はPt,Pd,Agの少なくとも一種を含むこ
とが好ましい。これにより,高温排ガス中においても安
定で耐久性に優れた酸化触媒層を得ることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】実施形態例1 本発明の実施形態例にかかるガスセンサ素子について図
1〜図4を用いて説明する。図1,図2に示すごとく,
本例のガスセンサ素子1は,酸素イオン導電性の固体電
解質体12と(例えばジルコニア[ZrO]とイット
リア[Y]との固溶体からなる),該固体電解質
体12に接して設けられた測定電極102と基準電極1
01とよりなるセンサセル10を有する。
【0039】上記基準電極101及び測定電極102は
同一の被測定ガス存在空間に曝されるよう構成されてお
り,かつ上記測定電極102には被測定ガス存在空間か
らの被測定ガス供給速度を制限するための流速制御手段
が設けてある。上記流速制御手段は上記基準電極101
及び測定電極102に対する被測定ガス供給速度を変え
て上記基準電極101と測定電極102との間に起電力
を発生させ,該起電力により被測定ガス中の特定ガス成
分濃度が検知可能となるよう構成されている。なお,本
例における流速制御手段とは空間部11である。
【0040】以下,詳細に説明する。図1,図2に示す
ごとく,本例のガスセンサ素子1は,センサセル10を
構成する固体電解質体12と,空間部11を構成するア
ルミナ製のスペーサ13とセンサセル10を活性温度に
保持するためのヒータ15とが積層一体化して構成され
ている。
【0041】上記固体電解質体12において空間部11
と対面する面には基準電極101が設けてあり,該基準
電極101はPtにAuを添加した多孔質体より構成さ
れている。また,固体電解質体12を挟んで上記基準電
極101と対面する面にPtにAuを添加した多孔質体
より構成された測定電極102が設けてある。また,上
記固体電解質体12はジルコニアよりなる。また,図2
に示すごとく,上記固体電解質体12にはセンサセル1
0からの出力を取出すためのリード部103,104,
端子105,106,107が設けてある。なお,端子
105と107との間はスルーホール120により導通
されている。
【0042】上記アルミナ製のスペーサ13を介して上
記固体電解質体12にはヒータ15が設けてある。上記
ヒータ15はヒータ基板151と該ヒータ基板151に
設けられた発熱部160,リード部161,162,端
子163,164と,発熱部160等を被覆するための
被覆基板152とより構成されている。なおリード部1
61,162と端子163,164との間はスルーホー
ル150により導通されている。
【0043】次に,上記ガスセンサ素子1の作動原理に
ついて説明する。上記ガスセンサ素子1において可燃ガ
スであるCを測定する場合,上記測定電極102
においては,次のような反応が発生する。なお,O2−
は固体電解質体12を構成するジルコニアの格子酸素で
ある。 カソード反応 5O+20e→10O2− アノード反応 C+10O2−→3CO+4HO+20e このため,測定電極102はCの濃度に対応した
電位となる。
【0044】一方,上記基準電極101は流速制御手段
である空間部11に面している。上記空間部11は被測
定ガス存在空間に対し開口しており,該被測定ガス存在
空間に対面する測定電極102と同一の雰囲気ではある
が,被測定ガスの流速が非常に遅い状態に保持されてい
る。このため,上述したごときカソード反応及びアノー
ド反応は基準電極101上においては熱力学的な平衡状
態に近く,殆ど発生しない。
【0045】以上により,測定電極102と基準電極1
01との間にC濃度に対応した電位差が発生し,
この電位差をリード103,104,端子105,10
6,107により取出して外部に設けた電圧計(後述す
る実施形態例3で説明する起電力検出回路91参照)で
測定することにより,被測定ガス中のC濃度に対
応した出力を得ることができる。
【0046】次に,このガスセンサ素子1を用いて被測
定ガス中のNO,Cを測定し,その結果について
説明する。上記ガスセンサ素子1を後述する図14に示
すごときガスセンサ8に組付けて,被測定ガス存在空間
であるN−O−C系のガス流れに曝した。な
お,このガス流れは流速1m/sに保持されている。
【0047】上記被測定ガス存在空間におけるC
の濃度を変化させつつ,上記ガスセンサ素子1の出力電
圧を測定した。この結果を図3に記載した。同図によれ
ばガスセンサ素子1の出力はC濃度に対応した値
を取ることが分かり,本例のガスセンサ素子1がC
ガスセンサ素子として機能することが確認できた。
【0048】次に,同様の試験をN−O−NO系の
ガス流れにおいてNO濃度を変化させつつ行った。この
結果を図4に記載した。同図によればガスセンサ素子1
の出力はNO濃度に対応した値を取ることが分かり,本
例のガスセンサ素子1がNOガスセンサ素子として機能
することが確認できた。
【0049】本例の作用効果について説明する。本例の
ガスセンサ素子は,耐熱性に優れた酸素イオン導電性の
ジルコニア固体電解質体よりなるため,熱的,化学的に
安定しており,排ガス等の高温雰囲気での使用において
充分実用的な耐久性を確保することができる。また,前
述の図3,図4に示すごとく,流速の違いによって得ら
れた電位差は特定ガス濃度成分の濃度を正確に反映する
ため,高い精度を確保することができる。
【0050】以上により,本例によれば,高温排ガス中
での耐久性に優れ,検出精度の高いガスセンサ素子を得
ることができる。
【0051】実施形態例2 本例にかかるガスセンサ素子1を図5,図6を用いて説
明する。本例のガスセンサ素子1は,図5,図6に示す
ごとく,実施形態例1と同様に固体電解質体12と,該
固体電解質体12に接して設けられた測定電極102と
基準電極101とよりなるセンサセル10を有する。そ
して,上記基準電極101には被測定ガス存在空間から
の被測定ガス供給速度を制限するための流速制御手段と
なる多孔質層18が設けてある。
【0052】また,上記測定電極102にも被測定ガス
存在空間からの被測定ガス供給速度を制限するための第
2流速制御手段となる多孔質層19が設けてある。そし
て,上記多孔質層18のほうが上記多孔質層19よりも
緻密である。なお,両多孔質層18,19はアルミナよ
りなる。その他は実施形態例1と同様である。
【0053】上述したごとく,本例にかかるガスセンサ
素子1の測定電極102でのアノード反応,カソード反
応による電位変化は被測定ガスの流速に依存する。よっ
て測定電極102に第2流速制御手段となる多孔質層1
9を設けることで,測定電極102に対する被測定ガス
の流速を常に一定に保つことができる。よって,より正
確な特定ガス濃度の検出が可能となる。その他は実施形
態例1と同様である。
【0054】実施形態例3 本例にかかるガスセンサ素子1を図7〜図11を用いて
説明する。本例のガスセンサ素子1は,図7,図8に示
すごとく,実施形態例1と同様の固体電解質体12と,
該固体電解質体12に接して設けられた測定電極102
と基準電極101とよりなるセンサセル10を有する。
【0055】また,上記ガスセンサ素子1は,酸素イオ
ン導電性の固体電解質体22と該固体電解質体22に接
して設けられた一対の変換電極201,202からなる
変換セル20を有し,該変換セル20は上記センサセル
10に対向するよう配置されている。また,上記変換セ
ル20は,上記測定電極102と基準電極101との間
に発生する起電力を打ち消すような酸素イオン電流を発
生し,該酸素イオン電流により上記被測定ガス中の特定
ガス成分濃度が検知可能となるよう構成されている。
【0056】以下,詳細に説明する。本例のガスセンサ
素子1は,センサセル10を構成する固体電解質体12
と,空間部11を構成するアルミナ製のスペーサ13
と,変換セル20を構成する固体電解質体22と,酸素
ガス排出空間21を構成するスペーサー23と,上記セ
ンサセル10及び変換セル20を活性温度に保持するた
めのヒータ15とが積層されて一体となったものであ
る。
【0057】上記固体電解質体12において空間部11
と対面する面には基準電極101が設けてある。また,
固体電解質体12を挟んで上記基準電極101と対面す
る面に測定電極102が設けてある。上記固体電解質体
12にはセンサセル10からの出力を取出すためのリー
ド部103,104,端子105,106,107が設
けてある。なお,端子105と107との間はスルーホ
ール120により導通されている。
【0058】上記アルミナ製のスペーサ13を介して上
記固体電解質体12には変換セル20用の固体電解質体
22が設けてある。上記固体電解質体22には一対の変
換電極201,202と,該変換電極201,202に
通電するためのリード部203,204,端子205,
206が設けてある。なお,上記変換電極201は酸素
ガス排出空間21に面している。
【0059】また,上記端子205,206はスルーホ
ール220,130,120を介して固体電解質体12
に設けられた端子207,208に導通されている。ま
た,上記固体電解質体22にはスペーサ23を介してヒ
ータ15が設けてある。その他は実施形態例1と同様で
ある。
【0060】本例のガスセンサ素子1は次のように機能
する。実施形態例1に示すごとく,本例のガスセンサ素
子1においても,測定電極102と基準電極101との
間に特定ガス成分濃度に対応した電位差が発生する。
【0061】ガスセンサ素子1においては,測定電極1
02と基準電極101の間に発生した起電力を変換セル
20により電流値に変換する回路が設けてある。図9は
その作動を示すブロック図である。変換セル制御手段9
はセンサセル10の一対の電極101,102間の電圧
を入力とする起電力検出回路91と,これより出力され
る起電力信号を入力とする後段の変換セル制御回路92
からなる。
【0062】変換セル制御回路92の前段の比較回路9
21は起電力検出回路91から出力される起電力信号を
起電力信号の基準信号値(例えば0mV)と比較し,そ
の差を変換セル制御回路92の変換セル駆動部922に
出力する。変換セル駆動部922は変換セル20の電極
201,202間に電圧を印加するとともに,上記起電
力信号と上記基準信号値の差を必要な修正量として変換
セル20の一対の電極201,202間に印加する電圧
を増減するようになっている。
【0063】信号検出手段7は,変換セル駆動回路92
2と,電極201,202を出入する電流を測定して変
換セル20の固体電解質体22に流れるイオン電流を検
出するイオン電流検出回路71とから構成してある。
【0064】この構成のセンサでは,変換セル20の電
極201,202間の印加電圧を制御することで,変換
セル20の酸素ポンブ作用により,空間部11内の酸素
濃度を増減させる。すると,センサセル10の一対の電
極101,102間に酸素濃度の違いにもとづいた起電
力が発生する。この酸素濃度の違いによる起電力を利用
して,センサセル10の一対の電極101,102間の
電圧を一定の基準値に制御すると,変換セル20の電極
201,202間に流れる電流値により,特定ガス成分
濃度を測定することができる。その他は実施形態例1と
同様である。
【0065】次に,このガスセンサ素子1を用いて被測
定ガス中のNO,Cを測定し,その結果について
説明する。なお,測定方法等の詳細は実施形態例1と同
様である。つまり,実施形態例1と同様にガスセンサに
対し本例のガスセンサ素子を組付け,被測定ガス存在空
間に曝した。そして,上記被測定ガス存在空間における
の濃度を変化させつつ,上記ガスセンサ素子1
の出力電流を測定した。この結果を図10に記載した。
同図によればガスセンサ素子1の出力電流はC
度に対応した値を取ることが分かり,本例のガスセンサ
素子1がCガスセンサ素子として機能することが
確認できた。
【0066】次に,同様の試験をN−O−NO系の
ガス流れにおいてNO濃度を変化させつつ行った。この
結果を図11に記載した。同図によればガスセンサ素子
1の出力電流はNO濃度に対応した値を取ることが分か
り,本例のガスセンサ素子1がNOガスセンサ素子とし
て機能することが確認できた。
【0067】実施形態例4 本例にかかるガスセンサ素子1を図12〜図14を用い
て説明する。上記ガスセンサ素子1は,図12,図13
に示すごとく,実施形態例1と同様に固体電解質体12
と,該固体電解質体12に接して設けられた測定電極1
02と基準電極101とよりなるセンサセル10を有す
る。
【0068】また,上記ガスセンサ素子1は,一対の酸
素ガス用測定電極302と酸素ガス用基準電極301と
よりなる酸素センサセル30を有し,上記酸素ガス用基
準電極301が露出するよう構成された基準室31を有
する。そして,上記酸素センサセル30は上記酸素ガス
用測定電極302と酸素ガス用基準電極301との間に
発生する起電力により被測定ガス中の酸素ガス濃度を検
知可能となるよう構成されている。
【0069】以下,詳細に説明する。図12,図13に
示すごとく,本例のガスセンサ素子1は,センサセル1
0を構成する固体電解質体12と,空間部11を構成す
るアルミナ製のスペーサ13と酸素センサセル30を構
成する固体電解質体32と,基準室31を構成するスペ
ーサー33と,センサセル10及び酸素センサセル30
を活性温度に保持するためのヒータ15とが積層一体化
して構成されている。
【0070】上記固体電解質体12において空間部11
と対面する面には基準電極101が設けてあり,該固体
電解質体12を挟んで上記基準電極101と対面する面
に測定電極102が設けてある。また,図13に示すご
とく,上記固体電解質体12にはセンサセル10からの
出力を取出すためのリード部103,104,端子10
5,106,107が設けてある。なお,端子105と
107との間はスルーホール120により導通されてい
る。
【0071】図13に示すごとく,上記固体電解質体1
2には,上記アルミナ製のスペーサ13を介して固体電
解質体32が設けてある。上記固体電解質体32には,
上記酸素ガス用測定電極302と酸素ガス用基準電極3
01と,これら電極301,302に導通し,酸素セン
サセル30の出力を取出すためのリード部303,30
4,端子305,306が設けてある。また,上記端子
305,306は固体電解質体12に設けられた端子3
07,308とスルーホール320,130,120を
介して導通されている。そして,上記固体電解質体32
にはスペーサー33を介してヒータ15が設けてある。
その他は実施形態例1と同様である。
【0072】本例のガスセンサ素子1を設けたガスセン
サ8について説明する。図14に示すごとく,上記ガス
センサ8の筒状ハウジング80内に絶縁材に外周を保持
されたガスセンサ素子1が収容されている。上記ガスセ
ンサ素子1の先端部(センサセル10が設けてある部
分)は,上記ハウジング80より突出した状態にあり,
ハウジング80の下端に固定された容器状のカバー81
内に収容されている。上述の被測定ガス雰囲気とはこの
カバー81内の雰囲気を示している。
【0073】上記カバー81は,ステンレス製の内部カ
バー811と外部カバー812の2重構造となってお
り,これらカバー811,812の側壁と底壁には,被
測定ガスをカバー81内に取り込むための導入孔81
3,814が設けてある。
【0074】上記ハウジングの80の上端には,筒状の
カバー821,822と該カバー822の後端部を覆う
カバー823とからなる大気カバー82が固定されてい
る。これらカバー822,カバー823の側壁には,互
いに対向するように大気口824,825が設けてあ
る。上記大気口824,825より取り込まれた大気は
内部空間800を経て,ガスセンサ素子1の基準室31
に取り込まれる。
【0075】また,上記大気口824,825付近には
防水のために撥水性フィルタ820が設置されている。
また,上記大気カバー82は上端が開口しており,ガス
センサ素子1の端子106,107,163,164,
307,308に接続するための導線83が,この上端
より外部に延びている。
【0076】本例のガスセンサ素子の作動について説明
する。実施形態例1に示すごとく,本例のガスセンサ素
子1においても,測定電極102と基準電極101との
間に特定ガス成分濃度に対応した電位差が発生する。こ
れにより,特定ガス成分濃度を測定することができる。
【0077】また,上記ガスセンサ素子1には,空間部
11に測定電極302が,大気が導入された基準室31
に基準電極301が露出した酸素センサセル30が設け
てある。上記空間部11は被測定ガス存在空間と同一の
雰囲気にあるため,酸素センサセル30は酸素濃淡起電
力式の電池として機能する。つまり,酸素センサセル3
0が発する出力電圧を測定することで,被測定ガス存在
空間の酸素ガス濃度を測定することができる。
【0078】従って,本例にかかるガスセンサ素子は特
定ガス濃度を測定するガスセンサであると共に酸素ガス
濃度を測定することができる複合センサ素子としの機能
を有する。その他は実施形態例1と同様の作用効果を有
する。
【0079】実施形態例5 本例のガスセンサ素子は内燃機関の排ガス中におけるN
Ox成分測定用のガスセンサ素子で,図15,図16に
示すごとく,実施形態例1と同じ構造を持っている。但
し,測定電極102及び基準電極101には,これを被
覆するようにPt及びPdを含有した酸化触媒層17が
設けてある。その他は実施形態例1と同様である。
【0080】本例の作用効果について説明する。ところ
で内燃機関の排ガスは,空気(O+N)の他に燃料
の燃焼により発生したCO,CO,H,HC,H
O,NO,NO等が含まれている。このような成分系
をもったガスが被測定ガスである場合,CO,H,H
C,NO,NOのそれぞれに基づくアノード反応とカ
ソード反応とが測定電極102上で発生し,該測定電極
102上の電位はこれらの反応による電位変化を足し合
わせたものとなる。
【0081】上記成分を有する酸化触媒層17を設ける
ことにより,CO,H,HCは酸化触媒層17を通過
する際に酸化される。また,NO,NOの反応に基づ
く電位変化はそれぞれ異なるが,上記酸化触媒層によっ
てNOはNOに酸化される。このため,測定電極10
2上ではNOに関する反応のみが発生することとな
る。よって,電極間に現れる電位差もNO濃度を正し
く反映した値となり,より正確なNOx成分の測定を行
うことができる。その他は実施形態例1と同様の作用効
果を有する。
【0082】実施形態例6 本例は,図17,図18に示すごとく,ポンプセルを設
けたガスセンサ素子である。図17,図18に示すごと
く,上記ガスセンサ素子4は,酸素イオン導電性の固体
電解質体42と該固体電解質体42に接して設けられた
一対のポンプ電極401,402からなる酸素ポンプセ
ル40を有する。そして,上記ポンプ電極401はセン
サセル10の測定電極102と同一の被測定ガス存在空
間に設けてある。
【0083】以下,詳細に説明する。本例のガスセンサ
素子1は,酸素ポンプセル40を設けた固体電解質体4
2と,被測定ガス室41を形成するためのスペーサ43
と,センサセル10を設ける固体電解質体12とヒータ
15とが積層一体化されて構成されている。
【0084】上記固体電解質体42には一対のポンプ電
極401,402が設けてあり,該ポンプ電極401,
402の中央には被測定ガス導入用の導入孔400が設
けてある。そして,上記固体電解質体42には,ポンプ
電極401,402と導通したリード部403,40
4,端子405,406,407が設けてある。また,
端子405と407との間はスルーホール420により
導通されている。
【0085】また,固体電解質体12の同一の面に設け
た測定電極102と基準電極101とにより本例のセン
サセル10は構成されている。また,基準電極101の
表面は多孔質層よりなる流速制御手段18により被覆さ
れ,測定電極102の表面も多孔質層よりなる第2流速
制御手段19により覆われている。
【0086】そして,上記固体電解質体12には測定電
極102と基準電極101と導通したリード部103,
104,端子105,106とが設けてある。また,端
子105,106はスペーサ43に設けたスルーホール
430を介して固体電解質体42に設けた端子420と
導通されている。その他は実施形態例1と同様である。
【0087】本例の作用効果について説明する。ポンプ
セル40が作動することにより,被測定ガス室41にお
ける酸素ガス濃度はほぼ一定値に保持されることとな
る。ところで,測定電極102におけるアノード反応,
カソード反応は被測定ガス存在空間から酸素ガスが非常
に少なくなった場合には反応が生じ難くなり,結果とし
て特定ガス成分濃度に対応した値をセンサセル10から
得ることが困難となる。
【0088】本例においては,被測定ガス存在空間と導
通した被測定ガス室41を設け,ここに測定電極102
が露出するようにセンサセル10を設けてある。被測定
ガス室41には酸素ポンプセル40が設けてあるため,
この部分の酸素ガス濃度は常に一定に保持されることと
なる。従って,センサセル10の出力は被測定ガス存在
空間の酸素濃度に依存せず特定ガス成分濃度に精度よく
対応した値を取ることができる。その他は実施形態例1
と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1にかかる,ガスセンサ素子の断面
説明図。
【図2】実施形態例1にかかる,ガスセンサ素子の斜視
展開図。
【図3】実施形態例1にかかる,C濃度と出力電
圧との関係を示す線図。
【図4】実施形態例1にかかる,NO濃度と出力電圧と
の関係を示す線図。
【図5】実施形態例2にかかる,測定電極と基準電極と
の双方に流速制御手段を設けたガスセンサ素子の断面説
明図。
【図6】実施形態例2にかかる,ガスセンサ素子の斜視
展開図。
【図7】実施形態例3にかかる,変換セルを有するガス
センサ素子の断面説明図。
【図8】実施形態例3にかかる,ガスセンサ素子の斜視
展開図。
【図9】実施形態例3にかかる,起電力を電流値に変換
する回路のブロック図。
【図10】実施形態例3にかかる,C濃度と出力
電流との関係を示す線図。
【図11】実施形態例3にかかる,NO濃度と出力電流
との関係を示す線図。
【図12】実施形態例4にかかる,酸素センサセルを有
するガスセンサ素子の断面説明図。
【図13】実施形態例4にかかる,ガスセンサ素子の斜
視展開図。
【図14】実施形態例4にかかる,ガスセンサの断面
図。
【図15】実施形態例5にかかる,測定電極及び基準電
極の表面に酸化触媒層を設けたガスセンサ素子の断面説
明図。
【図16】実施形態例5にかかる,ガスセンサ素子の斜
視展開図。
【図17】実施形態例6にかかる,ポンプセルを設けた
ガスセンサ素子の断面図。
【図18】実施形態例6にかかる,ガスセンサ素子の斜
視展開図。
【符号の説明】
1...ガスセンサ素子, 10...センサセル, 101...基準電極, 102...測定電極, 12...固体電解質体,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河内 秀臣 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素イオン導電性の固体電解質体と,該
    固体電解質体に接して設けられた測定電極と基準電極と
    よりなるセンサセルを有し,上記測定電極及び基準電極
    は同一の被測定ガス存在空間に曝されるよう構成されて
    おり,かつ上記基準電極には被測定ガス存在空間からの
    被測定ガス供給速度を制限するための流速制御手段が設
    けてあり,該流速制御手段は上記測定電極及び基準電極
    に対する被測定ガス供給速度を変えて上記測定電極と基
    準電極との間に起電力を発生させ,該起電力により被測
    定ガス中の特定ガス成分濃度が検知可能となるよう構成
    されていることを特徴とするガスセンサ素子。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記測定電極には被
    測定ガス存在空間からの被測定ガス供給速度を制限する
    ための第2流速制御手段が設けてあることを特徴とする
    ガスセンサ素子。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において,上記ガスセン
    サ素子は,酸素イオン導電性の固体電解質体と該固体電
    解質体に接して設けられた一対の変換電極からなる変換
    セルを有し,該変換セルは上記センサセルに対向するよ
    う配置されており,かつ上記測定電極と基準電極との間
    に発生する起電力を打ち消すような酸素イオン電流を発
    生するよう構成されており,更に上記酸素イオン電流に
    より上記被測定ガス中の特定ガス成分濃度が検知可能と
    なるよう構成されていることを特徴とするガスセンサ素
    子。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項において,
    上記ガスセンサ素子は,酸素イオン導電性の固体電解質
    体と該固体電解質体に接して設けられた一対の酸素ガス
    用測定電極と酸素ガス用基準電極とよりなる酸素センサ
    セルを有し,上記酸素ガス用基準電極が露出するよう構
    成された基準室を有し,かつ上記酸素センサセルは上記
    酸素ガス用測定電極と酸素ガス用基準電極との間に発生
    する起電力またはポンプ電流により被測定ガス中の酸素
    ガス濃度を検知可能となるよう構成されていることを特
    徴とするガスセンサ素子。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項において,
    上記ガスセンサ素子は,酸素イオン導電性の固体電解質
    体と該固体電解質体に接して設けられた一対のポンプ電
    極からなる酸素ポンプセルを有し,上記一対のポンプ電
    極の少なくとも一方は上記測定電極と同一の被測定ガス
    存在空間に設けてあり,上記酸素ポンプセルは上記測定
    電極が露出する被測定ガス存在空間における酸素ガス濃
    度を所定の濃度に制御可能となるよう構成されているこ
    とを特徴とするガスセンサ素子。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一項において,
    上記測定電極及び基準電極はAu,PtあるいはAu及
    びPtを含む合金のいずれか一種により構成されている
    ことを特徴とするガスセンサ素子。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか一項において,
    上記ガスセンサ素子はシート状の酸素イオン導電性の固
    体電解質体と絶縁基板とを積層して構成することを特徴
    とするガスセンサ素子。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか一項において,
    上記特定ガス成分は炭化水素,水素,一酸化炭素である
    ことを特徴とするガスセンサ素子。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7のいずれか一項において,
    上記特定ガス成分は窒素酸化物,硫黄酸化物であること
    を特徴とするガスセンサ素子。
  10. 【請求項10】 請求項9において,上記測定電極及び
    基準電極の少なくとも一方は酸化触媒層で被覆されてい
    ることを特徴とするガスセンサ素子。
  11. 【請求項11】 請求項10において,上記酸化触媒層
    はPt,Pd,Agの少なくとも一種を含むことを特徴
    とするガスセンサ素子。
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