JP3664558B2 - ガスセンサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、車両の排気ガスや大気中に含まれるNO,NO2 ,SO2 、CO2 、H2 O等の酸化物や、CO,CnHm等の可燃ガスを測定するガスセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、ガソリン車やディーゼルエンジン車等の車両から排出される排気ガス中には、一酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO2 )等の窒素酸化物(NOx)や、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO2 )、水(H2 O)、炭化水素(HC)、水素(H2 )、酸素(O2 )等が含まれている。この場合、NOはNOx全体の約80%を占め、また、NOとNO2 とでNOx全体の約95%を占めている。
【0003】
このような排気ガス中に含まれるHC、CO、NOxを浄化する三元触媒は、理論空燃比(A/F=14.6)近傍で最大の浄化効率を示し、A/Fを16以上に制御した場合には、NOxの発生量は減るが、触媒の浄化効率が低下し、結果的に、NOxの排出量が増える傾向がある。
【0004】
ところで、最近では、化石燃料の有効利用、地球温暖化防止のためにCO2 の排出量の抑制等の市場要求が増大しており、これに対応するために燃費を向上させる必要性が高まりつつある。このような要求に対して、例えば、リーン・バーン・エンジンの研究や、NOx浄化触媒の研究等が行われており、その中でもNOxセンサのニーズが高まっている。
【0005】
従来、このようなNOxを検出する装置として、NOx分析計がある。このNOx分析計は、化学発光分析法を用いてNOx固有の特性を測定するものであるが、装置自体が極めて大がかりであり、高価であるという不都合がある。
【0006】
また、NOxを検出するために光学系部品を用いているため、煩雑なメンテナンスが必要である。更に、このNOx分析計は、NOxをサンプリングして測定するものであり、検出素子自体を流体内に直接挿入することができず、自動車の排気ガスのように、状況が頻繁に変動する過渡現象の分析には不向きである。
【0007】
そこで、これらの不都合を解消するものとして、酸素イオン伝導性固体電解質からなる基体を用いて排気ガス中の所望のガス成分を測定するようにしたガスセンサが提案されている。
【0008】
その提案例に係るガスセンサとしては、図7に示すような全領域酸素センサがある。また、結合酸素をもつガス(例えばNOx)を測定するにあたり、ガス中の酸素濃度を酸素ポンプにより一定の低いレベルに下げた後、次いで酸素濃度を更に低下させ、NOxを分解し、分解時に発生した酸素を酸素ポンプで測定することにより、NOxを測定するガスセンサも知られている。
【0009】
例えば図7のガスセンサについて説明すると、該ガスセンサは、外部空間の被測定ガスが導入される内部空所2と、酸化物測定の基準となる基準ガス、例えば大気が導入される空間(基準ガス導入空間4)と、内部空所2内の酸素分圧を一定に保つための酸素ポンプ6を有して構成されている。
【0010】
前記酸素ポンプ6は、内部空所2側に設けられた内側ポンプ電極8と、外部空間側に設けられた外側ポンプ電極10と、これら両電極8及び10間に存在する酸素イオン伝導性の固体電解質層12にて構成されている。基準ガス導入空間4には基準電極14が設けられている。
【0011】
そして、このガスセンサは、前記内側ポンプ電極8と基準電極14間に発生した起電圧(検出電圧V0)を一定に保つように、酸素ポンプ6に印加する制御電圧Vp0をフィードバック制御するようにしている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自動車のように排気ガスの温度が大きく変化する場合にあっては、ガスセンサにヒータ16が設けられ、該ヒータ16に供給する電力を制御する機構が具備されるようになっている。
【0013】
そして、従来では、図7に示すように、酸素ポンプ6に対する前記フィードバック制御系18の発振防止のために、酸素ポンプ6の内側ポンプ電極8とヒータ16の負側リード線(GND)とを短絡接続するようにしている(例えば特開平3−167467号公報、特開昭61ー24355号公報参照)。
【0014】
しかしながら、このような配線を行った場合、ヒータ16のリード線からのリーク電流(ヒータリーク電流)によって、内側ポンプ電極8からヒータ16側に酸素の移動が起こる。
【0015】
即ち、従来のガスセンサにおいては、内部空所2の酸素濃度が前記ヒータリーク電流によって影響を受け、酸素ポンプ6による内部空所2の酸素濃度の制御が正確に行えなくなるというおそれがある。
【0016】
また、ヒータ16に流れる電流が大きいと、ヒータ16のリード線の抵抗による起電力が無視できなくなる。例えば、3mの長さを有するリード線の抵抗値が0.1Ωであるとすると、リード線に1Aのヒータ電流を流した場合、リード線にリード線抵抗値×ヒータ電流=100mVの起電力(電圧)が発生することになる。
【0017】
従って、前記フィードバック制御系18において、検出電圧V0に前記起電力が重畳されてしまい、酸素ポンプ6に印加すべき制御電圧Vp0を精度よく制御できないという問題が生じる。
【0018】
このように、従来のガスセンサにおいては、酸素ポンプ6におけるフィードバック制御系18において、検出電圧V0がリード線の長さやヒータ電流(ヒータ出力)によって影響を受けることになるため、内部空所2の酸素濃度を正確に制御できなくなるおそれがある。
【0019】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、被測定ガス中における所定ガス成分の濃度をポンピング動作によって一定に制御するフィードバック制御系において、該フィードバック制御系での制御動作が、ヒータリーク電流やヒータリード線の長さ並びにヒータ電流(ヒータ出力)によって影響を受けることがなく、前記所定ガス成分の濃度を正確に制御することができるガスセンサを提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明に係るガスセンサは、外部空間に接する固体電解質と該固体電解質の内外に形成された内側ポンプ電極及び外側ポンプ電極とを有し、前記外部空間から導入された被測定ガスに含まれる所定のガス成分を、前記電極間に印加される制御電圧に基づいてポンピング処理する主ポンプ手段と、前記主ポンプ手段における内側ポンプ電極と基準ガス導入部分に設置された基準電極との間の電圧が所定レベルとなるように、前記制御電圧を調整するフィードバック制御系と、少なくとも前記主ポンプ手段を所定の温度に加熱するヒータとを具備し、前記主ポンプ手段における外側ポンプ電極と前記ヒータの接地側リードとを接続して構成する。
【0021】
これにより、まず、外部空間から導入された被測定ガスのうち、所定のガス成分が主ポンプ手段によってポンピング処理され、このとき、フィードバック制御系による制御電圧に対する調整によって、前記所定のガス成分は所定濃度に調整される。具体的には、フィードバック制御系において、前記主ポンプ手段の内側ポンプ電極と基準ガス導入部分に設置された基準電極との間の電圧が所定レベルとなるように、前記制御電圧が調整されることにより、前記所定ガス成分の濃度が前記所定レベルに応じた濃度に調整される。
【0022】
また、主ポンプ手段による前記所定のガス成分のポンピング量が変化して、被測定ガス中の前記所定のガス成分の濃度が変化すると、主ポンプ手段における内側電極と基準電極間の両端電圧が時間遅れなく変化するため、前記フィードバック制御に発振現象は生じなくなる。
【0023】
前記ポンピング動作は、ヒータによって、前記主ポンプ手段が所定の温度に加熱されて行われることから、被測定ガスに含まれる所定ガス成分の濃度調整は高精度に行われる。
【0024】
特に、本発明に係るガスセンサにおいては、主ポンプ手段における外側ポンプ電極がヒータの接地側リードに接続されていることから、内側ポンプ電極からヒータ側への酸素の移動は行われない。
【0025】
また、本発明においては、内側ポンプ電極と基準電極間の電圧は、主ポンプ手段でのポンピング処理時における所定ガス成分の濃度に応じた電圧、即ち、検出電圧であり、しかも、内側ポンプ電極はヒータリードと接続されていないため、前記検出電圧にリード線の抵抗とヒータ電流に伴う起電力(電圧)が重畳されるという現象は発生しない。
【0026】
このように、本発明に係るガスセンサにおいては、被測定ガス中における所定ガス成分の濃度をポンピング動作によって一定に制御するフィードバック制御系において、該フィードバック制御系での制御動作が、ヒータリーク電流やヒータリード線の長さ並びにヒータ電流(ヒータ出力)によって影響を受けることがなく、前記所定ガス成分の濃度を正確に制御することができる。
【0027】
そして、前記構成において、固体電解質と該固体電解質に形成された検出電極を有し、前記主ポンプ手段にてポンピング処理された後の被測定ガスに含まれる所定のガス成分を、前記検出電極と前記基準電極間に印加される電圧に基づいてポンピング処理する測定用ポンプ手段と、前記測定用ポンプ手段によりポンピング処理される前記所定のガス成分の量に応じて生じるポンプ電流を検出する電流検出手段を設けるようにしてもよい(請求項2記載の発明)。
【0028】
これにより、前記主ポンプ手段にて所定のガス成分の濃度が調整された被測定ガスは、次の測定用ポンプ手段に導かれる。測定用ポンプ手段は、検出電極と基準電極間に印加される電圧に基づいて、前記被測定ガスのうち、所定のガス成分をポンピング処理する。前記測定用ポンプ手段によりポンピング処理される前記所定のガス成分の量に応じて該測定用ポンプ手段に生じるポンプ電流が電流検出手段にて検出される。この検出値に基づいて被測定ガス中の特定成分量が求められることとなる。
【0029】
また、前記構成において、固体電解質と該固体電解質に形成された検出電極を有し、前記主ポンプ手段にてポンピング処理された後の被測定ガスに含まれる前記所定のガス成分の量と前記基準電極側の基準ガスにおける前記所定のガス成分の量との差に応じた起電力を発生する濃度検出手段と、前記濃度検出手段により発生する前記起電力を検出する電圧検出手段を設けるようにしてもよい(請求項3記載の発明)。
【0030】
これにより、前記主ポンプ手段にて所定のガス成分の濃度が調整された被測定ガスは、次の濃度検出手段に導かれ、該濃度検出手段において、前記主ポンプ手段にてポンピング処理された後の被測定ガスに含まれる前記所定のガス成分の量と基準電極側の基準ガスにおける所定のガス成分の量との差に応じた起電力が発生する。
【0031】
この起電力は後段の電圧検出手段を通じて検出され、この検出値に基づいて被測定ガス中の特定成分量が求められることとなる。
【0032】
また、この構成において、前記主ポンプ手段でのポンピング処理時における前記被測定ガスに含まれる前記所定のガス成分の濃度が一定濃度となるように調整する補助フィードバック制御系を設けるようにしてもよい(請求項4記載の発明)。このフィードバック制御系は、例えば前記検出電極の近傍に形成された補助ポンプ電極と前記基準電極間の電圧が所定レベルとなるように調整するように構成することで達成される(請求項5記載の発明)。
【0033】
これにより、まず、主ポンプ手段にて所定のガス成分が所定濃度に粗調整された被測定ガスは、更に補助ポンプ手段によって所定のガス成分の濃度が微調整される。前記動作が行われている間に、外部空間における被測定ガス中の所定ガス成分の濃度が大きく(例えば0から20%)変化すると、主ポンプ手段に導かれる被測定ガスの所定ガス成分の濃度分布が大きく変化し、測定用ポンプ手段あるいは濃度検出手段に導かれる所定ガス成分量も変化する。
【0034】
主ポンプ手段にてポンピング処理された後の被測定ガスにおける所定ガス成分の濃度は、補助ポンプ手段でのポンピング処理にて微調整されることになるが、主ポンプ手段でのポンピング処理によって、前記補助ポンプ手段に導かれる被測定ガス中の所定ガス成分の濃度変化は、外部空間からの被測定ガス(主ポンプ手段に導かれる被測定ガス)における所定ガス成分の濃度変化よりも大幅に縮小されるため、測定用ポンプ手段における検出電極近傍あるいは濃度検出手段における検出電極近傍での所定ガス成分の濃度を精度よく一定に制御することができる。
【0035】
従って、測定用ポンプ手段あるいは濃度検出手段に導かれる所定ガス成分の濃度は、前記被測定ガス(主ポンプ手段に導かれる被測定ガス)における所定ガス成分の濃度変化の影響を受け難くなり、その結果、電流検出手段にて検出されるポンプ電流値あるいは電圧検出手段にて検出される起電力は、前記被測定ガスにおける所定ガス成分の濃度変化に影響されず、被測定ガス中に存在する目的成分量に正確に対応した値となる。
【0036】
なお、前記主ポンプ手段は、固体電解質からなる基体にて囲まれ、かつ前記被測定ガスが導入される第1室の内外に形成された前記内側ポンプ電極及び外側ポンプ電極と、これら両電極にて挟まれた前記基体にて構成することができる(請求項6記載の発明)。
【0037】
また、前記測定用ポンプ手段は、固体電解質からなる基体にて囲まれ、かつ前記主ポンプ手段にてポンピング処理された後の被測定ガスが導入される第2室内に形成された前記検出電極と、固体電解質からなる基体にて囲まれ、かつ基準ガスが導入される基準ガス導入室に形成された前記基準電極と、前記検出電極と前記基準電極にて挟まれた前記基体にて構成することができる(請求項7記載の発明)。
【0038】
また、前記濃度検出手段は、固体電解質からなる基体にて囲まれ、かつ前記主ポンプ手段にてポンピング処理された後の被測定ガスが導入される第2室内に形成された前記検出電極と、固体電解質からなる基体にて囲まれ、かつ基準ガスが導入される基準ガス導入室に形成された前記基準電極と、前記検出電極と前記基準電極にて挟まれた前記基体にて構成することができる(請求項8記載の発明)。
【0039】
更に、前記構成において、前記外部空間における前記被測定ガスの前記第1室への導入経路に、前記被測定ガスに対して所定の拡散抵抗を付与する第1の拡散律速部を設け、前記主ポンプ手段にてポンピング処理された後の前記被測定ガスの前記第2室への導入経路に、前記被測定ガスに対して所定の拡散抵抗を付与する第2の拡散律速部を設けるようにしてもよい(請求項9記載の発明)。
【0040】
また、前記第2室における前記被測定ガスの前記検出電極への進入経路に、前記被測定ガスに対して所定の拡散抵抗を付与する第3の拡散律速部を設けるようにしてもよい(請求項10記載の発明)。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るガスセンサを例えば車両の排気ガスや大気中に含まれるNO,NO2 ,SO2 、CO2 、H2 O等の酸化物や、CO,CnHm等の可燃ガスを測定するガスセンサに適用したいくつかの実施の形態例を図1〜図6を参照しながら説明する。
【0042】
まず、第1の実施の形態に係るガスセンサは、図1に示すように、ZrO2 等の酸素イオン伝導性固体電解質を用いたセラミックスからなる例えば6枚の固体電解質層50a〜50fが積層されて構成され、下から1層目及び2層目が第1及び第2の基板層50a及び50bとされ、下から3層目及び5層目が第1及び第2のスペーサ層50c及び50eとされ、下から4層目及び6層目が第1及び第2の固体電解質層50d及び50fとされている。
【0043】
具体的には、第2の基板層50b上に第1のスペーサ層50cが積層され、更に、この第1のスペーサ層50c上に第1の固体電解質層50d、第2のスペーサ層50e及び第2の固体電解質層50fが順次積層されている。
【0044】
第2の基板層50bと第1の固体電解質層50dとの間には、酸化物測定の基準となる基準ガス、例えば大気が導入される空間(基準ガス導入空間52)が、第1の固体電解質層50dの下面、第2の基板層50bの上面及び第1のスペーサ層50cの側面によって区画、形成されている。
【0045】
また、第1及び第2の固体電解質層50d及び50f間に第2のスペーサ層50eが挟設されると共に、第1及び第2の拡散律速部54及び56が挟設されている。
【0046】
そして、第2の固体電解質層50fの下面、第1及び第2の拡散律速部54及び56の側面並びに第1の固体電解質層50dの上面によって、被測定ガス中の酸素分圧を調整するための第1室58が区画、形成され、第2の固体電解質層50fの下面、第2の拡散律速部56の側面、第2のスペーサ層50eの側面並びに第1の固体電解質層50dの上面によって、被測定ガス中の酸素分圧を微調整し、更に被測定ガス中の酸化物、例えば窒素酸化物(NOx)を測定するための第2室60が区画、形成される。
【0047】
外部空間と前記第1室58は、第1の拡散律速部54を介して連通され、第1室58と第2室60は、前記第2の拡散律速部56を介して連通されている。
【0048】
ここで、前記第1及び第2の拡散律速部54及び56は、第1室58及び第2室60にそれぞれ導入される被測定ガスに対して所定の拡散抵抗を付与するものであり、例えば、被測定ガスを導入することができる多孔質材料又は所定の断面積を有した小孔からなる通路として形成することができる。
【0049】
特に、第2の拡散律速部56内には、ZrO2 等からなる多孔質体が充填、配置されて、前記第2の拡散律速部56の拡散抵抗が前記第1の拡散律速部54における拡散抵抗よりも大きくされている方が好ましいが、小さくても問題はない。
【0050】
そして、前記第2の拡散律速部56を通じて、第1室58内の雰囲気が所定の拡散抵抗の下に第2室60内に導入される。
【0051】
また、前記第2の固体電解質層50fの下面のうち、前記第1室58を形づくる下面全面に、平面ほぼ矩形形状の多孔質サーメット電極からなる内側ポンプ電極62が形成され、前記第2の固体電解質層50fの上面のうち、前記内側ポンプ電極62に対応する部分に、外側ポンプ電極64が形成されており、これら内側ポンプ電極62、外側ポンプ電極64並びにこれら両電極62及び64間に挟まれた第2の固体電解質層50fにて電気化学的なポンプセル、即ち、主ポンプセル66が構成されている。
【0052】
そして、前記主ポンプセル66における内側ポンプ電極62と外側ポンプ電極64間に、外部の可変電源68を通じて所望の制御電圧(ポンプ電圧)Vp0を印加して、外側ポンプ電極64と内側ポンプ電極62間に正方向あるいは負方向にポンプ電流Ip0を流すことにより、前記第1室58内における雰囲気中の酸素を外部の外部空間に汲み出し、あるいは外部空間の酸素を第1室58内に汲み入れることができるようになっている。
【0053】
また、前記第1の固体電解質層50dの下面のうち、基準ガス導入空間52に露呈する部分に基準電極70が形成されており、前記内側ポンプ電極62及び基準電極70並びに第2の固体電解質層50f、第2のスペーサ層50e及び第1の固体電解質層50dによって、電気化学的なセンサセル、即ち、酸素分圧検出セル72が構成されている。
【0054】
この酸素分圧検出セル72は、第1室58内の雰囲気と基準ガス導入空間52内の基準ガス(大気)との間の酸素濃度差に基づいて、内側ポンプ電極62と基準電極70との間に発生する起電力を通じて、前記第1室58内の雰囲気の酸素分圧が検出できるようになっている。
【0055】
検出された酸素分圧値は可変電源68をフィードバック制御するために使用され、具体的には、第1室58内の雰囲気の酸素分圧が、次の第2室60において酸素分圧の制御を行い得るのに十分な低い所定の値となるように、主ポンプ用のフィードバック制御系74を通じて主ポンプセル66のポンプ動作が制御される。
【0056】
このフィードバック制御系74は、内側ポンプ電極62の電位と基準電極70の電位の差(検出電圧V0)が、所定の電圧レベルとなるように、外側ポンプ電極64と内側ポンプ電極62間の電圧Vp0をフィードバック制御する回路構成を有する。この場合、内側ポンプ電極62は信号上の接地(大地接地GNDとは異なる)とされる。なお、前記信号上の接地電位は、例えばDC−DCコンバータにて生成される。
【0057】
従って、主ポンプセル66は、第1室58に導入された被測定ガスのうち、酸素を前記ポンプ電圧Vp0のレベルに応じた量ほど汲み出す、あるいは汲み入れる。そして、前記一連の動作が繰り返されることによって、第1室58における酸素濃度は、所定レベルにフィードバック制御されることになる。
【0058】
なお、前記内側ポンプ電極62及び外側ポンプ電極64を構成する多孔質サーメット電極は、Pt等の金属とZrO2 等のセラミックスとから構成されることになるが、被測定ガスに接触する第1室58内に配置される内側ポンプ電極62は、測定ガス中のNOx成分に対する還元能力を弱めた、あるいは還元能力のない材料を用いる必要があり、例えばLa3 CuO4 等のペロブスカイト構造を有する化合物、あるいはAu等の触媒活性の低い金属とセラミックスのサーメット、あるいはAu等の触媒活性の低い金属とPt族金属とセラミックスのサーメットで構成されることが好ましい。更に、電極材料にAuとPt族金属の合金を用いる場合は、Au添加量を金属成分全体の0.03〜35vol%にすることが好ましい。
【0059】
一方、前記第2の固体電解質層50fの下面のうち、前記第2室60を形づくる下面全面には、平面ほぼ矩形形状の多孔質サーメット電極からなる補助ポンプ電極76が形成されており、前記主ポンプセル66における外側ポンプ電極64及び前記補助ポンプ電極76並びに第2の固体電解質層50fにて補助的な電気化学的ポンプセル、即ち、補助ポンプセル78が構成されている。
【0060】
そして、前記補助ポンプセル78における外側ポンプ電極64と補助ポンプ電極76間に、外部の補助可変電源80を通じて所望の補助制御電圧Vp1を印加することにより、第2室60内の雰囲気中の酸素を外部空間に汲み出す、あるいは外部空間の酸素を第2室60内に汲み入れるようになっている。
【0061】
また、前記補助ポンプ電極76及び基準電極70並びに第2の固体電解質層50f、第2のスペーサ層50e及び第1の固体電解質層50dによって、電気化学的なセンサセル、即ち、補助酸素分圧検出セル82が構成され、この補助酸素分圧検出セル82は、第2室60内の雰囲気と基準ガス導入空間52内の基準ガス(大気)との間の酸素濃度差に基づいて補助ポンプ電極76と基準電極70との間に発生する起電力を通じて、前記第2室60内の雰囲気の酸素分圧が検出できるようになっている。
【0062】
検出された酸素分圧値は補助可変電源80をフィードバック制御するために使用され、具体的には、第2室60内の雰囲気の酸素分圧が、実質的に被測定ガス成分(NOx)が還元又は分解され得ない状況下で、かつ目的成分量の測定に実質的に影響がない低い酸素分圧値となるように補助フィードバック制御系84を通じて補助ポンプセル78のポンプ動作が制御される。
【0063】
この補助フィードバック制御系84は、補助ポンプ電極76の電位と基準電極70の電位の差(補助検出電圧)V1が、所定の電圧レベルとなるように、外側ポンプ電極64と補助ポンプ電極76間の電圧(補助制御電圧)Vp1をフィードバック制御する回路構成を有する。
【0064】
従って、補助ポンプセル78は、第2室60に導入された被測定ガスのうち、酸素を前記補助制御電圧Vp1のレベルに応じた量ほど汲み出す、あるいは汲み入れる。そして、前記一連の動作が繰り返されることによって、第2室60における酸素濃度は、所定レベルにフィードバック制御されることになる。
【0065】
この場合、前記第1室58における主ポンプセル66の働きにより、この第2室60内に導入される酸素の量の変化は、被測定ガスの変化よりも大幅に縮小されるため、第2室60における酸素分圧は精度良く一定に制御される。
【0066】
この第1の実施の形態に係るガスセンサにおいては、前記第1の固体電解質層50dの上面のうち、前記第2室60を形づくる上面であって、かつ第2の拡散律速部56から離間した部分に、平面ほぼ矩形形状の多孔質サーメット電極からなる検出電極86が形成され、この検出電極86を被覆するように、第3の拡散律速部88を構成するアルミナ膜が形成されている。そして、該検出電極86、前記基準電極70及び第1の固体電解質層50dによって、電気化学的なポンプセル、即ち、測定用ポンプセル90が構成される。
【0067】
前記検出電極86は、被測定ガス成分たるNOxを還元し得る金属であるRhとセラミックスとしてのジルコニアからなる多孔質サーメットにて構成され、これによって、第2室60内の雰囲気中に存在するNOxを還元するNOx還元触媒として機能するほか、前記基準電極70との間に、直流電源92を通じて一定電圧Vp3が印加されることによって、第2室60内の雰囲気中の酸素を基準ガス導入空間52に汲み出せるようになっている。この測定用ポンプセル90のポンプ動作によって流れるポンプ電流Ip2は、電流計によって検出されるようになっている。
【0068】
前記定電圧(直流)電源92は、第3の拡散律速部88により制限されたNOxの流入下において、測定用ポンプセル90で分解時に生成した酸素のポンピングに対して限界電流を与える大きさの電圧を印加できるようになっている。
【0069】
更に、この第1の実施の形態に係るガスセンサにおいては、第1及び第2の基板層50a及び50bにて上下から挟まれた形態において、外部からの給電によって発熱するヒータ94が埋設されている。このヒータ94は、酸素イオンの伝導性を高めるために設けられるもので、該ヒータ94の上下面には、基板層50a及び50bとの電気的絶縁を得るために、アルミナ等のセラミックス層96が形成されている。
【0070】
前記ヒータ94は、図示するように、第1室58から第2室60の全体にわたって配設され、更にヒータ94に接続されたヒータ出力コントローラ98による制御によって、第1室58及び第2室60がそれぞれ所定の温度に加熱され、併せて主ポンプセル66、酸素分圧検出セル72、補助ポンプセル78及び測定用ポンプセル90も所定の温度に加熱、保持されるようになっている。この場合、ヒータ94の正側リード線はヒータ出力コントローラ98を通じてヒータ電源100に接続され、ヒータ94の負側リード線は大地接地GNDとされている。
【0071】
そして、この第1の実施の形態に係るガスセンサにおいては、前記主ポンプセル66における外側ポンプ電極64がヒータ94の正側リード線に接続されて構成される。
【0072】
次に、この第1の実施の形態に係るガスセンサの動作について説明する。まず、ガスセンサの先端部側が外部空間に配置され、これによって、被測定ガスは、第1の拡散律速部54を通じて所定の拡散抵抗の下に、第1室58に導入される。この第1室58に導入された被測定ガスは、主ポンプセル66を構成する外側ポンプ電極64及び内側ポンプ電極62間に所定のポンプ電圧Vp0が印加されることによって引き起こされる酸素のポンピング作用を受け、その酸素分圧が所定の値、例えば10-7atmとなるように制御される。この制御は、フィードバック制御系74を通じて行われる。
【0073】
なお、第1の拡散律速部54は、主ポンプセル66にポンプ電圧Vp0を印加した際に、被測定ガス中の酸素が測定空間(第1室58)に拡散流入する量を絞り込んで、主ポンプセル66に流れる電流を抑制する働きをしている。
【0074】
また、第1室58内においては、外部の被測定ガスによる加熱、更にはヒータ94による加熱環境下においても、内側ポンプ電極62にて雰囲気中のNOxが還元されない酸素分圧下の状態、例えばNO→1/2N2 +1/2O2 の反応が起こらない酸素分圧下の状況が形成されている。これは、第1室58内において、被測定ガス(雰囲気)中のNOxが還元されると、後段の第2室60内でのNOxの正確な測定ができなくなるからであり、この意味において、第1室58内において、NOxの還元に関与する成分(ここでは、内側ポンプ電極62の金属成分)にてNOxが還元され得ない状況を形成する必要がある。具体的には、前述したように、内側ポンプ電極62にNOx還元性の低い材料、例えばAuとPtの合金を用いることで達成される。
【0075】
そして、前記第1室58内のガスは、第2の拡散律速部56を通じて所定の拡散抵抗の下に、第2室60に導入される。この第2室60に導入されたガスは、補助ポンプセル78を構成する外側ポンプ電極64及び補助ポンプ電極76間に補助制御電圧Vp1が印加されることによって引き起こされる酸素のポンピング作用を受け、その酸素分圧が一定の低い酸素分圧値となるように微調整される。
【0076】
前記第2の拡散律速部56は、前記第1の拡散律速部54と同様に、補助ポンプセル78に制御電圧Vp1を印加した際に、被測定ガス中の酸素が測定空間(第2室60)に拡散流入する量を絞り込んで、補助ポンプセル78に流れるポンプ電流Ip1を抑制する働きをしている。
【0077】
また、第2室60内においても、第1室58内と同様に、外部の被測定ガスによる加熱やヒータ94による加熱環境下において、補助ポンプ電極76によって、雰囲気中のNOxが還元されない酸素分圧下の状態が形成されている。このため、前記補助ポンプ電極76においても、内側ポンプ電極62と同様に、測定ガス中のNOx成分に対する還元能力を弱めた、あるいは還元能力のない材料を用いる必要があり、例えばLa3 CuO4 等のペロブスカイト構造を有する化合物、あるいはAu等の触媒活性の低い金属とセラミックスのサーメット、あるいはAu等の触媒活性の低い金属とPt族金属とセラミックスのサーメットで構成されることが好ましい。更に、電極材料にAuとPt族金属の合金を用いる場合は、Au添加量を金属成分全体の0.03〜35vol%にすることが好ましい。
【0078】
そして、上述のようにして第2室60内において酸素分圧が制御された被測定ガスは、第3の拡散律速部88を通じて所定の拡散抵抗の下に、検出電極86に導かれることとなる。
【0079】
ところで、前記主ポンプセル66を動作させて第1室58内の雰囲気の酸素分圧をNOx測定に実質的に影響がない低い酸素分圧値に制御しようとしたとき、換言すれば、酸素分圧検出セル72にて検出される電圧V0が一定となるように、フィードバック制御系74を通じて可変電源68のポンプ電圧Vp0を調整したとき、被測定ガス中の酸素濃度が大きく、例えば0〜20%に変化すると、通常、第2室60内の雰囲気及び検出電極86付近の雰囲気の各酸素分圧は、僅かに変化するようになる。これは、被測定ガス中の酸素濃度が高くなると、第1室58の幅方向及び厚み方向に酸素濃度分布が生じ、この酸素濃度分布が被測定ガス中の酸素濃度により変化するためであると考えられる。
【0080】
しかし、この第1の実施の形態に係るガスセンサにおいては、第2室60に対して、その内部の雰囲気の酸素分圧を常に一定の低い酸素分圧値となるように、補助ポンプセル78を設けるようにしているため、第1室58から第2室60に導入される雰囲気の酸素分圧が被測定ガスの酸素濃度に応じて変化しても、前記補助ポンプセル78のポンプ動作によって、第2室60内の雰囲気の酸素分圧を常に一定の低い値とすることができ、その結果、NOxの測定に実質的に影響がない低い酸素分圧値に制御することができる。
【0081】
そして、検出電極86に導入された被測定ガスのNOxは、該検出電極86の周りにおいて還元又は分解されて、例えばNO→1/2N2 +1/2O2 の反応が引き起こされる。このとき、測定用ポンプセル90を構成する検出電極86と基準電極70との間には、酸素が第2室60から基準ガス導入空間52側に汲み出される方向に、所定の電圧Vp2、例えば430mV(700℃)が印加される。
【0082】
従って、測定用ポンプセル90に流れるポンプ電流Ip2は、第2室60に導かれる雰囲気中の酸素濃度、即ち、第2室60内の酸素濃度と検出電極86にてNOxが還元又は分解されて発生した酸素濃度との和に比例した値となる。
【0083】
この場合、第2室60内の雰囲気中の酸素濃度は、補助ポンプセル78にて一定に制御されていることから、前記測定用ポンプセル90に流れるポンプ電流Ip2は、NOxの濃度に比例することになる。また、このNOxの濃度は、第3の拡散律速部88に制限されるNOxの拡散量に対応していることから、被測定ガスの酸素濃度が大きく変化したとしても、測定用ポンプセル90から電流計を通じて正確にNOx濃度を測定することが可能となる。
【0084】
例えば、補助ポンプセル78にて制御された第2室60内の雰囲気の酸素分圧が0.02ppmで、被測定ガス中のNOx成分たるNO濃度が100ppmとすると、NOが還元又は分解されて発生する酸素濃度50ppmと第2室60内の雰囲気中の酸素濃度0.02ppmとの和(=50.02ppm)に相当するポンプ電流Ip2が流れることとなる。従って、測定用ポンプセル90におけるポンプ電流値は、ほとんどがNOが還元又は分解された量を表し、そのため、被測定ガス中の酸素濃度に依存するようなこともない。
【0085】
ここで、3つの実験例を示す。これらの実験例は、前記第1の実施の形態に係るガスセンサと同じ構成を有する実施例と、前記第1の実施の形態に係るガスセンサにおいて内側ポンプ電極62をヒータ94の負側リード線に接続した構成を有する比較例を用意して行った。
【0086】
第1の実験例は、前記実施例と比較例において、ヒータ94からのリーク電流が主ポンプセル66に流れるポンプ電流Ip0にどのような影響を与えるかをみたものである。なお、この第1の実験例は外部空間の酸素濃度を5%にして行った。
【0087】
この第1の実験例の実験結果を図2に示す。この図2に示す特性図は、横軸にヒータ出力(度合い表示)をとり、縦軸にポンプ電流Ip0の偏差分ΔIp0(μA)をとって、実施例と比較例の出力をプロットしたものである。この図2において、▲が実施例の実験結果を示し、●が比較例の実験結果を示す。
【0088】
この実験結果から、比較例においては、ヒータ出力=7.6を基準にしたとき、ヒータ出力=8.4での偏差は5μA程度であるが、ヒータ出力=9.3及び10.3での偏差はそれぞれ35μA及び105μAとなって、ヒータ出力が大きくなるにつれて偏差分は指数関数的に大きくなる。この結果から、比較例においては、ヒータ94のリーク電流によるポンプ電流Ip0への影響が非常に大きいことがわかる。
【0089】
一方、実施例においては、ヒータ出力=7.6〜10.3にわたって偏差分ΔIp0は−5μA(一定)を維持しており、ヒータ94のリーク電流によるポンプ電流Ip0への影響はほとんどないことがわかる。
【0090】
次に、第2の実験例は、前記第1の実験例と同様に、前記実施例と比較例において、ヒータ94からのリーク電流が主ポンプセル66に流れるポンプ電流Ip0にどのような影響を与えるかをみたものである。なお、この第2の実験例では外部空間の酸素濃度を一定(大気中)にして行った。
【0091】
この第2の実験例の実験結果を図3に示す。この図3に示す特性図は、横軸に検出電圧V0をとり、縦軸にポンプ電流Ip0をとって、実施例と比較例の出力特性をプロットしたものである。この図3において、▲が実施例の出力特性を示し、●が比較例の出力特性を示す。
【0092】
この実験結果から、比較例においては、検出電圧V0が0mVのとき、即ち、第1室58内の酸素濃度と基準ガス導入空間52内の酸素濃度がほぼ同じであるときでも、ポンプ電流Ip0が流れており、ヒータ94のリーク電流がポンプ電流Ip0に影響を与えていることがわかる。
【0093】
一方、実施例においては、検出電圧V0が0mVのとき、ポンプ電流Ip0も0mAであり、ヒータ94のリーク電流がポンプ電流Ip0に影響を与えていないことがわかる。
【0094】
次に、第3の実験例は、前記実施例と比較例において、リード線長(リード線抵抗)による検出電圧V0への影響をみたものである。
【0095】
この第3の実験例の実験結果を図4に示す。この図4に示す特性図は、横軸にリード線長(m)をとり、縦軸に検出電圧V0(mV)をとって、実施例と比較例の出力をプロットしたものである。この図4において、▲が実施例の出力特性を示し、●が比較例の出力特性を示す。また、この第3の実験例では、検出電圧V0と比較するための参照電源の負側端子を大地接地GNDとしている。
【0096】
この実験結果から、比較例においては、リード線長が長くなるにつれて検出電圧V0が小さくなっており、ヒータ94のリード線長による検出電圧V0への影響が非常に大きいことがわかる。
【0097】
この理由は、前記比較例においては、基準電極70と大地接地GND間に、基準電極70と内側ポンプ電極62間に発生する検出電圧V0と負側リード線に発生する起電力(電圧)の合計電圧が現れることになるため、フィードバック制御系74において前記参照電源の電圧(参照電圧)と比較される電圧は、前記検出電圧V0ではなく、前記合計電圧となるからである。
【0098】
従って、リード線長が長くなると負側リード線に発生する起電力(電圧)も高くなり、それに伴って、前記検出電圧V0は、前記フィードバック制御系74によって、前記参照電圧に前記起電力を差し引いた電圧となるように制御されてしまうことになる。
【0099】
一方、実施例においては、図4の実験結果からもわかるように、リード線長の長さに拘わりなく、検出電圧V0は一定とされており、ヒータ94のリード線長による検出電圧V0への影響はほとんどない。
【0100】
このように、第1の実施の形態に係るガスセンサにおいては、主ポンプセル66の外側ポンプ電極64がヒータ94の負側リード線に接続されていることから、内側ポンプ電極62からヒータ94側への酸素の移動は行われない。
【0101】
また、前記第1の実施の形態においては、内側ポンプ電極62と基準電極70間の電圧V0は、主ポンプセル66でのポンピング処理時における酸素濃度に応じた電圧、即ち、検出電圧V0であり、しかも、内側ポンプ電極62はヒータ94のリード線と接続されていないため、前記検出電圧V0にリード線の抵抗Rとヒータ電流に伴う起電力(電圧)が重畳されるという現象は発生しない。
【0102】
従って、第1の実施の形態に係るガスセンサにおいては、被測定ガス中における酸素の濃度をポンピング動作によって一定に制御するフィードバック制御系74において、該フィードバック制御系74での制御動作が、ヒータのリーク電流やリード線の長さ並びにヒータ電流(ヒータ出力)によって影響を受けることがなく、酸素濃度を正確に制御することができる。
【0103】
次に、第2の実施の形態に係るガスセンサについて図5を参照しながら説明する。なお、図1と対応するものについては同符号を付してその重複説明を省略する。
【0104】
この第2の実施の形態に係るガスセンサは、前記第1の実施の形態に係るガスセンサとほぼ同じ構成を有するが、図5に示すように、測定用ポンプセル90に代えて、酸素分圧検出セル102が設けられている点で異なる。
【0105】
この酸素分圧検出セル102は、第1の固体電解質層50dの上面のうち、前記第2室60を形づくる上面に形成された検出電極104と、前記第1の固体電解質層50dの下面に形成された前記基準電極70と、これら両電極104及び70間に挟まれた第1の固体電解質層50dによって構成されている。
【0106】
この場合、前記酸素分圧検出セル102における検出電極104と基準電極70との間に、検出電極104の周りの雰囲気と基準電極70の周りの雰囲気との間の酸素濃度差に応じた起電力(酸素濃淡電池起電力)V2が発生することとなる。
【0107】
従って、前記検出電極104及び基準電極70間に発生する起電力(電圧)V2を電圧計にて測定することにより、検出電極104の周りの雰囲気の酸素分圧、換言すれば、被測定ガス成分(NOx)の還元又は分解によって発生する酸素によって規定される酸素分圧が電圧値として検出される。
【0108】
ここで、図6の特性図を参照しながら前記第2の実施の形態に係るガスセンサの検出原理を説明する。
【0109】
まず、外部空間のNO濃度が0ppmのとき、フィードバック制御系74を通じて第1室58内の雰囲気中の酸素濃度を主ポンプセル66におけるポンプ電圧Vp0が300mVに相当する値(10-7atm)に制御すると、第2室60内の雰囲気中の酸素濃度も10-7atmとなり、前記第2室60用の酸素分圧検出セル102における検出電極104と基準電極70との間に発生する起電力(電圧)V2は約460mVとなる。
【0110】
外部空間のNO濃度が徐々に増加すると、前記検出電極104も上述した測定用ポンプセル90(図1参照)における検出電極86と同様に、NOx還元触媒として機能することから、前記検出電極104では、NOの還元又は分解反応が引き起こされ、検出電極104の周りの雰囲気中の酸素濃度が上がり、これによって、検出電極104と基準電極70間に発生する起電力(電圧)V2が徐々に低下することとなる。図6の特性図では、NO濃度が例えば300ppm、500ppm、1000ppmというように増加するにつれて、電圧計にて検出される起電力(電圧)V2は、300mV、250mV、220mVというように徐々に低下している。
【0111】
そして、この起電力(電圧)V2の低下の度合いが、NO濃度を表すことになる。つまり、前記検出電極104と基準電極70と第1の固体電解質層50dとから構成される第2室60用の酸素分圧検出セル102から出力される起電力(電圧)V2が、被測定ガス中のNO濃度を表すことになる。
【0112】
この第2の実施の形態に係るガスセンサにおいても、前記第1の実施の形態に係るガスセンサと同様に、被測定ガス中における酸素濃度をポンピング動作によって一定に制御するフィードバック制御系74において、該フィードバック制御系74での制御動作が、ヒータリーク電流やヒータリード線の長さ並びにヒータ電流(ヒータ出力)によって影響を受けることがなく、前記酸素濃度を正確に制御することができる。
【0113】
上述した第1及び第2の実施の形態に係るガスセンサにおいては、被測定ガス成分としてNOxが対象とされているが、被測定ガス中に存在する酸素の影響を受けるNOx以外の結合酸素含有ガス成分、例えばH2 OやCO2 等の測定にも有効に適用することができる。
【0114】
なお、この発明は上述の実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱することなく種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0115】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るガスセンサによれば、外部空間に接する固体電解質と該固体電解質の内外に形成された内側ポンプ電極及び外側ポンプ電極とを有し、前記外部空間から導入された被測定ガスに含まれる所定のガス成分を、前記電極間に印加される制御電圧に基づいてポンピング処理する主ポンプ手段と、前記主ポンプ手段における内側ポンプ電極と基準ガス導入部分に設置された基準電極との間の電圧が所定レベルとなるように、前記制御電圧を調整するフィードバック制御系と、少なくとも前記主ポンプ手段を所定の温度に加熱するヒータとを具備し、前記主ポンプ手段における外側ポンプ電極と前記ヒータの接地側リードとを接続するようにしている。
【0116】
このため、被測定ガス中における所定ガス成分の濃度をポンピング動作によって一定に制御するフィードバック制御系において、該フィードバック制御系での制御動作が、ヒータリーク電流やヒータリード線の長さ並びにヒータ電流(ヒータ出力)によって影響を受けることがなく、前記所定ガス成分の濃度を正確に制御することができるという効果が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るガスセンサを示す構成図である。
【図2】ヒータリーク電流のポンプ電流への影響をみた第1の実験例において、実施例と比較例におけるポンプ電流偏差分のヒータ出力依存性を示す特性図である。
【図3】ヒータリーク電流のポンプ電流への影響をみた第2の実験例において、実施例と比較例におけるポンプ電流の検出電圧依存性を示す特性図である。
【図4】リード線長(リード線抵抗)による検出電圧への影響をみた第3の実験例において、実施例と比較例における検出電圧のリード線長(リード線抵抗)依存性を示す特性図である。
【図5】第2の実施の形態に係るガスセンサを示す構成図である。
【図6】第2の実施の形態に係るガスセンサの出力特性を示す特性図である。
【図7】従来例に係るガスセンサを示す構成図である。
【符号の説明】
52…基準ガス導入空間 58…第1室
60…第2室 62…内側ポンプ電極
64…外側ポンプ電極 66…主ポンプセル
68…可変電源 70…基準電極
72…酸素分圧検出セル 74…フィードバック制御系
76…補助ポンプ電極 78…補助ポンプセル
82…補助酸素分圧検出セル 84…補助フィードバック制御系
86…検出電極 90…測定用ポンプセル
94…ヒータ 102…酸素分圧検出セル
104…検出電極
Claims (10)
- 外部空間に接する固体電解質と該固体電解質の内外に形成された内側ポンプ電極及び外側ポンプ電極とを有し、前記外部空間から導入された被測定ガスに含まれる所定のガス成分を、前記電極間に印加される制御電圧に基づいてポンピング処理する主ポンプ手段と、
前記主ポンプ手段における内側ポンプ電極と基準ガス導入部分に設置された基準電極との間の電圧が所定レベルとなるように、前記制御電圧を調整するフィードバック制御系と、
少なくとも前記主ポンプ手段を所定の温度に加熱するヒータとを具備し、
前記主ポンプ手段における外側ポンプ電極と前記ヒータの接地側リードとが接続されていることを特徴とするガスセンサ。 - 請求項1記載のガスセンサにおいて、
固体電解質と、該固体電解質に形成された検出電極を有し、前記主ポンプ手段にてポンピング処理された後の被測定ガスに含まれる所定のガス成分を、前記検出電極と前記基準電極間に印加される電圧に基づいてポンピング処理する測定用ポンプ手段と、
前記測定用ポンプ手段によりポンピング処理される前記所定のガス成分の量に応じて生じるポンプ電流を検出する電流検出手段を有することを特徴とするガスセンサ。 - 請求項1記載のガスセンサにおいて、
固体電解質と、該固体電解質に形成された検出電極を有し、前記主ポンプ手段にてポンピング処理された後の被測定ガスに含まれる前記所定のガス成分の量と前記基準電極側の基準ガスにおける前記所定のガス成分の量との差に応じた起電力を発生する濃度検出手段と、
前記濃度検出手段により発生する前記起電力を検出する電圧検出手段を有することを特徴とするガスセンサ。 - 請求項1 〜3のいずれか1項に記載のガスセンサにおいて、
前記主ポンプ手段でのポンピング処理時における前記被測定ガスに含まれる前記所定のガス成分の濃度が一定濃度となるように調整する補助フィードバック制御系を有することを特徴とするガスセンサ。 - 請求項4記載のガスセンサにおいて、
前記補助フィードバック制御系は、前記検出電極の近傍に形成された補助ポンプ電極と前記基準電極間の電圧が所定レベルとなるように調整することを特徴とするガスセンサ。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載のガスセンサにおいて、
前記主ポンプ手段は、固体電解質からなる基体にて囲まれ、かつ前記被測定ガスが導入される第1室の内外に形成された前記内側ポンプ電極及び外側ポンプ電極と、
これら両電極にて挟まれた前記基体を有することを特徴とするガスセンサ。 - 請求項2、4〜6のいずれか1項に記載のガスセンサにおいて、
前記測定用ポンプ手段は、固体電解質からなる基体にて囲まれ、かつ前記主ポンプ手段にてポンピング処理された後の被測定ガスが導入される第2室内に形成された前記検出電極と、
固体電解質からなる基体にて囲まれ、かつ基準ガスが導入される基準ガス導入室に形成された前記基準電極と、
前記検出電極と前記基準電極にて挟まれた前記基体を有することを特徴とするガスセンサ。 - 請求項3〜6のいずれか1項に記載のガスセンサにおいて、
前記濃度検出手段は、固体電解質からなる基体にて囲まれ、かつ前記主ポンプ手段にてポンピング処理された後の被測定ガスが導入される第2室内に形成された前記検出電極と、
固体電解質からなる基体にて囲まれ、かつ前記基準ガスが導入される基準ガス導入室に形成された前記基準電極と、
前記検出電極と前記基準電極にて挟まれた前記基体を有することを特徴とするガスセンサ。 - 請求項6〜8のいずれか1項に記載のガスセンサにおいて、
前記外部空間における前記被測定ガスの前記第1室への導入経路に、前記被測定ガスに対して所定の拡散抵抗を付与する第1の拡散律速部が設けられ、
前記主ポンプ手段にてポンピング処理された後の前記被測定ガスの前記第2室への導入経路に、前記被測定ガスに対して所定の拡散抵抗を付与する第2の拡散律速部が設けられていることを特徴とするガスセンサ。 - 請求項9記載のガスセンサにおいて、
前記第2室における前記被測定ガスの前記検出電極への進入経路に、前記被測定ガスに対して所定の拡散抵抗を付与する第3の拡散律速部が設けられていることを特徴とするガスセンサ。
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