JPH1183793A - ガス検出方法およびガス検出装置 - Google Patents

ガス検出方法およびガス検出装置

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JPH1183793A
JPH1183793A JP9252891A JP25289197A JPH1183793A JP H1183793 A JPH1183793 A JP H1183793A JP 9252891 A JP9252891 A JP 9252891A JP 25289197 A JP25289197 A JP 25289197A JP H1183793 A JPH1183793 A JP H1183793A
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oxygen
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久喜 太田
Keigo Mizutani
圭吾 水谷
Tasuke Makino
太輔 牧野
Shinko Shibata
真弘 柴田
Yuji Mori
裕司 森
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  • Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被測定ガス中の特定ガス成分量を高い検出感
度、検出応答で測定することである。 【解決手段】 室102に未知量の特定ガスが含まれる
被測定ガスを所定の拡散抵抗の下に導入し、分解セル2
により酸素を汲みだすとともに電極22表面において水
を電気分解し可燃性ガスたるH2 を発生する。NOx
知セル3の電極31をNOx と可燃性ガスに対して活性
に調製し、可燃性ガスをNOx 量に応じて減少せしめ
る。NOx 検知セル3が電極31表面がストイキ状態と
なるように酸素を供給し、供給量を電流検出手段93に
より検出しNOx 量を求める。NOx検知セル3は可燃
性ガスが消費する分の酸素のみを供給し分解セル2と干
渉せず、室102を分離しなくともよく、検出感度、検
出応答が高くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は被測定ガス中の特定
の成分ガスを検出するガス検出方法およびガス検出装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】車両等の内燃機関では、排気エミッショ
ンを改善するため、例えば混合気の空気燃料比が理論空
気燃料比になるように燃料の噴射量等をフィードバック
制御した後、内燃機関から排出される排気ガス中の排気
エミッションを三元触媒コンバータにより除去するよう
にした排気エミッション制御技術が採用されている。近
年、排気エミッションの規制が強化され、米国では既に
自己診断規制(略称OBD−II)が開始し、三元触媒
コンバータ等の排気エミッション抑制関連部品の故障を
検知してドライバーに認識させることが義務付けられ、
ドライバーも故障した排気エミッション抑制関連部品の
修理が義務付けられるようになった。
【0003】三元触媒コンバータの劣化診断技術として
は、排気管の三元触媒コンバータの上流および下流にそ
れぞれ酸素濃度センサを設けたいわゆる2O2 センサシ
ステムが知られている。しかしながら排気ガス規制の強
化が上記OBD−IIのLEV(Low Emission Veh
cle )からULEV(Ultra Low Emission Vehcl
e )へと進むと、2つの酸素濃度センサの信号差から間
接的に浄化率を検知する2O2 センサシステムでは検出
精度が不十分である。そこで窒素酸化物(NOx )等の
排気エミッションを直接検出するガス検出技術の必要性
が高まっている。
【0004】上記排気エミッション等、検出対象である
成分ガスを直接検出するガス検出技術としては、特表平
7−501145号公報に記載のガス混合物中の少量の
NOx を測定する方法がある。この方法では、被測定ガ
スがNOx を含む場合と含まない場合とで電気抵抗が異
なる半導体センサを使用し電気抵抗の差に基づいてNO
x の濃度を測定するようにしている。しかし十分検出感
度の高い半導体センサを調製するのは容易ではなく実用
的ではない。
【0005】実用的なガス検出技術としては、酸素イオ
ン導電性の固体電解質材の両面に被測定ガスに曝露する
電極と基準の酸素濃度の基準ガスに曝露する電極とより
なる一対の電極を形成し電極間に発生する起電力等の変
化を利用する固体電解質式ガス検出技術が種々、提案さ
れ、広く実用化されている。特開平8−271476号
公報には、図17に示すNOx 検出原理が開示されてい
る。NOx センサSは、被測定ガスが第1拡散律速通路
S1を通り第1内部空所S2に導入される。第1内部空
所S2を、被測定ガスのNOx 濃度に影響を与えず、か
つNOx 濃度が変化しない酸素濃度に第1ポンプセルS
3で調整する。さらに調整された第1内部空所S2内の
雰囲気を第2拡散律速通路S4を通して第2内部空所S
5に導き、第2ポンプセルS6でNOx を分解し、第2
ポンプセルS6の電流値からNOx 濃度を得ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記特開
平8−271476号公報記載の技術は、第1拡散律速
通路S1から導入された被測定ガスはその流通が制限さ
れる第2拡散律速通路S4を通って第1内部空所S2か
ら第2内部空所S5へと流入しなければならないから、
検出感度が小さく、検出応答性も十分ではない。単純に
第2律速通路S4を取り除けば、酸素を排出する2つの
ポンプセルS3とS6とが干渉し、検出誤差が大きくな
ってしまうという問題がある。
【0007】そこで本発明は、高い検出感度と、高い応
答性とが得られる実用的なガス検出方法およびガス検出
装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、上記特定ガスと反応する一定量の可燃性ガスが存在
する室に、未知量の特定ガスが含まれる被測定ガスを所
定の拡散抵抗の下に導入し、室内から酸素を汲みだす。
室において上記可燃性ガスを、上記特定ガスと反応せし
めるとともに、供給した酸素により燃焼せしめる。酸素
の消費量に基づいて燃焼した可燃性ガスの量が知られ
る。上記一定量から燃焼した可燃性ガスの量を減じ特定
ガスの成分量を求める。
【0009】かかる方法によれば室において一方では酸
素が汲みだされ、他方では酸素が供給され、供給された
酸素は可燃性ガスにより消費されるので、単一の室であ
っても両作用が干渉し合うことが防止される。しかして
高い検出感度や検出応答性が得られる。
【0010】請求項2記載の発明では、上記被測定ガス
中の水を電気分解して可燃性ガスである水素を発生せし
めるとともにその発生量を制御して可燃性ガスの量を一
定量に保つ。
【0011】かかる方法によれば被測定ガス中の可燃性
ガスの量が大きく変動しても室内の可燃性ガスの量は一
定量に保たれ、高い検出精度を得ることができる。
【0012】請求項3記載の発明では、水を含む被測定
ガスが拡散抵抗を有する被測定ガス導入路を介して導入
される室と、基準の酸素濃度の基準ガスが導入されるダ
クトと、室内の可燃性ガスの量を調整する水素発生部
と、室内に面した電極表面をいわゆるストイキ状態に維
持する特定ガス検知セルとを備えている。水素発生部
は、室壁の一部を構成する酸素導電性の固体電解質材の
両面に一対の電極を形成した電気化学セルでなり、電極
間に電源から所定の電圧を印加して室内の酸素を室外へ
移動せしめる分解セルを有する。分解セルの室内に面し
た電極は、測定しようとする特定ガスに対して不活性に
調製する。分解セルの印加電圧を、室内に面した電極の
表面において被測定ガス中の水を電気分解して水素を発
生可能な電圧に設定し、発生する水素により室内の可燃
性ガスの量を調整する。特定ガス検知セルは、室壁の一
部を構成する酸素導電性の固体電解質材の両面に、一対
の電極を一方の電極が室内に面し他方の電極が上記ダク
ト内に面して形成した電気化学セルでなり、電極間に通
電して室外から室内へ可燃性ガス量に応じた酸素を供給
し室内に面した電極表面をいわゆるストイキ状態に維持
し、電極間に供給酸素量に応じた電流を流す。特定ガス
検知セルの室内に面した電極は、特定ガスおよび可燃性
ガスに対して活性に調製し、上記電極表面において上記
水素を含む可燃性ガスを、特定ガスと反応せしめ特定ガ
スの量だけ可燃性ガスの量を減らし、残りの可燃性ガス
を上記供給された酸素と燃焼せしめる。酸素の供給量に
応じて流れる特定ガス検知セルの電流を電流検出手段が
検出する。
【0013】上記構成において、特定ガス検知セルは室
内へストイキすなわち理論空気燃料比となる酸素を供給
するから、酸素の供給量は、可燃性ガスを減らす特定ガ
スの量に応じて変化する。酸素の供給量は電流検出手段
により検出される電流から求められ、特定ガスの量が検
出できる。
【0014】かかる構成では水素発生部の分解セルが室
内の酸素を汲みだす一方、特定ガス検知セルが、室内に
存在する可燃性ガスの量だけ酸素を室内に供給する。供
給された酸素は可燃性ガスにより過不足なく消費され
る。しかして水素発生部の酸素汲みだし作用と、特定ガ
ス検知セルの酸素供給作用が干渉しない。室は一つであ
るから良好な検出感度や検出応答性が得られる。
【0015】請求項4記載の発明では、上記水素発生部
は、上記室とは別に設けられ、被測定ガスが拡散抵抗を
有する被測定ガス導入路を介して導入される副室と、酸
素を室内から室外へ移動せしめる酸素ポンプセルとを具
備する構成とする。酸素ポンプセルは、副室壁の一部を
構成する酸素導電性の固体電解質材の両面に一対の電極
を形成し、電極間に所定の電圧を印加して酸素を室内か
ら室外へ移動せしめる電気化学セルでなり、印加電圧
を、電極間に上記被測定ガス導入路の拡散抵抗で律速さ
れる限界電流が流れる電圧に設定する。上記分解セルの
印加電圧は、分解セルの電極間に酸素ポンプセルの電極
間を流れる限界電流に対応した分解セルの限界電流より
も予め設定した所定値大きい電流が流れるように調整可
能とする。
【0016】分解セルは、水の電気分解が生じている状
態では室側の被測定ガス導入路より流入する酸素と等量
の酸素と電気分解により生じた酸素とを室外へ汲みだし
ている。被測定ガス導入路より流入する酸素と等量の酸
素は酸素ポンプセルの限界電流より知られる。しかして
被測定ガスの酸素濃度が変動し被測定ガス導入路より流
入する酸素の量が変化しても水の電気分解により発生す
る水素の量が影響を受けない。
【0017】請求項5記載の発明では、上記水素発生部
は、上記室と上記被測定ガス導入路間に形成され、これ
らと連通する前室と、前室内から室外へ移動せしめる酸
素ポンプセルとを具備する構成とする。酸素ポンプセル
は、前室壁の一部を構成する酸素導電性の固体電解質材
の両面に一対の電極を形成し、電極間に電圧を印加して
酸素を前室内から室外へ移動せしめる電気化学セルでな
り、印加電圧を、電極間に上記被測定ガス導入路の拡散
抵抗で律速される限界電流が流れる電圧に設定する。上
記酸素ポンプセルの印加電圧は、分解セルの電極間に流
れる電流が一定となるように調整可能とする。
【0018】かかる構成では被測定ガス導入路から流入
する酸素と等量の酸素は酸素ポンプセルにより汲みださ
れている。したがって分解セルの電極間に流れる電流を
一定にすることで、被測定ガスの酸素濃度が変動しても
水の電気分解により発生する水素の量が影響を受けな
い。
【0019】請求項6記載の発明では、上記水素発生部
は、上記室とは別に設けられ被測定ガスが拡散抵抗を有
する被測定ガス導入路を介して導入される副室と、副室
の酸素濃度を検知する酸素検知セルと、副室の外と内と
で酸素を移動せしめる酸素ポンプセルとを有する構成と
する。酸素検知セルは、副室壁の一部を構成する酸素導
電性の固体電解質材の両面に、一対の電極を一方の電極
が室内に面し他方の電極が上記ダクト内に面して形成し
た電気化学セルでなり、副室の酸素濃度を電極間に発生
する起電力から検出する。酸素ポンプセルは、副室壁の
一部を構成する酸素導電性の固体電解質材の両面に一対
の電極を形成し、電極間に電圧を印加して副室の外と内
とで酸素を移動せしめる電気化学セルでなり、印加電圧
は、酸素検知セルにより検出される起電力が一定となる
ように調整可能とする。上記分解セルの印加電圧は、酸
素ポンプセルの電極間を流れる限界電流に対応した分解
セルの限界電流よりも予め設定した所定値大きい電流が
流れるように調整可能とする。
【0020】酸素検知セルの検出信号により酸素ポンプ
セルの印加電圧が調整され、副室内の酸素濃度を一定に
保つから、被測定ガスがリッチ状態でも酸素ポンプセル
の限界電流が知られる。しかして請求項4記載の発明の
ごとく被測定ガスの空気燃料比によらず被測定ガスの酸
素濃度が変動しても水の電気分解により発生する水素の
量が影響を受けない。
【0021】請求項7記載の発明では、上記酸素ポンプ
セルの室内に面した電極を被測定ガスに含まれる可燃性
ガスに対して活性に調製することで、被測定ガスに含ま
れる可燃性ガスの量に応じて限界電流が小さくなるか
ら、被測定ガスに元々含まれていた可燃性ガスと水の電
気分解により発生した可燃性ガス(水素)との総量が、
被測定ガスに含まれる可燃性ガスの量が変動しても一定
量となり、特定ガスの検出精度が向上する。
【0022】請求項8記載の発明では、上記水素発生部
は室内の可燃性ガスの量を検出する可燃性ガス検知セル
を有する構成とする。可燃性ガス検知セルは、上記室壁
の一部を構成する酸素導電性の固体電解質材の両面に、
一対の電極を一方の電極が室内に面し他方の電極が上記
ダクト内に面して形成した電気化学セルでなり上記室に
面した電極を可燃性ガスに活性な電極で構成する。上記
分解セルの印加電圧は、可燃性ガス検知セルにより検出
された起電力が予め設定した所定値となるように調整可
能とする。
【0023】上記室に面した可燃性ガスに活性な電極で
は可燃性ガスが酸素を消費して室内の可燃性ガスの量に
応じて酸素濃度が減少し、可燃性ガス検知セルの電極間
に発生する起電力が低下する。しかして可燃性ガス検知
セルの起電力を一定に保つように分解セルの印加電圧を
調整し水素の発生量を制御することで、室内の可燃性ガ
スの量が一定量に保たれる。
【0024】請求項9記載の発明では、上記水素発生部
は、分解セルの分極を検出する分極検出セルを有する構
成とする。分極検出セルは、上記分解セルを構成する固
体電解質材の一面に形成され基準酸素濃度の基準ガスが
曝露する基準の電極と上記室内に面した電極と上記分解
セルの固体電解質材とで構成し、基準電極と分解セルの
室内に面した電極間の電圧から上記電極の分極を検出す
る構成とする。上記分解セルの印加電圧は、分極検出セ
ルにより検出された上記電圧が予め設定した所定値とな
るように調整可能とする。
【0025】上記分解セルの電極にはオーム損による電
圧降下が生じる。このため室内の酸素が汲みだされた後
も、水の電気分解の量に応じた電流増加で分極検出セル
により検出される電圧が増加し、これより水素の発生量
を制御することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)図1に本発明のガス検出装置を示す。
ガスセンサ1は筒状ハウジングH内に絶縁材に外周を保
持せしめて収容されている。ガスセンサ1は細長い平板
状で、その先端部(図の下端部)は、ハウジングHより
突出して図の下方に延び、ハウジングHの下端に固定さ
れる容器状の排気カバーH1内に収容されている。排気
カバーH1は、ステンレススティール製の内部カバーH
11と外部カバーH12の二重構造となっており、これ
らカバーH11,H12の側壁には、被測定ガスである
排気ガスを排気カバーH1内に取り込むための排気口H
13,H14がそれぞれ形成してある。
【0027】ハウジングHの上端には、筒状のメインカ
バーH21とその後端部を被うサブカバーH22とから
なる大気カバーH2が固定されている。これらメインカ
バーH21およびサブカバーH22は、その側壁の対向
位置の大気口H23,H24をそれぞれ有して、これら
大気口H23,H24より基準ガスである大気を大気カ
バーH2内に取り込むようになしてある。また、メイン
カバーH21とサブカバーH22の間には、大気口H2
3,H24の形成位置に防水のために撥水性のフィルタ
H25が設置してある。
【0028】大気カバーH2は上端が開口しており、ガ
スセンサ1の後端部に接続するリード線H3がこの上端
開口より外部に延びている。
【0029】図2にガスセンサ1の断面を示し、図3に
ガスセンサ1を分解したものを示す。
【0030】ガスセンサ1は、排気カバーH1(図1)
内に流入した排気ガスが導入される室102、副室10
4、大気口H23,H24から取り入れられた大気が流
入するダクト105、分解セルたるH2 O分解セル2、
特定ガス検知セルたるNOx検知セル3、酸素ポンプセ
ル4、これらを加熱するヒータ5を有し、これらの構成
要素が積層構造を有している。この積層構造は、ジルコ
ニア等の固体電解質材11,13,18、アルミナ等製
のスペーサ12,14,17、ヒータ絶縁シート15、
ヒータシート16等のシート状の部材からなる。
【0031】固体電解質材11と固体電解質材13とで
はさまれたスペーサ12には長方形の抜き穴121が形
成してあり、室102がスペーサ12、固体電解質材1
1,13を室壁として形成される。固体電解質材11お
よび後述する電極21,22には、これらを貫通して室
のほぼ中央位置に所定の径の被測定ガス導入路たるピン
ホール101が形成してあり、排気ガスが室102に導
入されるようになっている。ピンホール101における
ガスの流通はその拡散抵抗により制限される。
【0032】固体電解質材13とヒータ絶縁シート15
を隔てるスペーサ14には抜き穴141が形成してあ
る。抜き穴141は、四角形の抜き穴141aとこれよ
りセンサ1長手方向に基端まで延びるスリット状の抜き
穴141bとからなる。抜き穴141aはスペーサ12
の抜き穴121と同じ形状で、かつ同位置に形成され
る。ダクト105が抜き穴141により固体電解質材1
3、ヒータ絶縁シート15等をダクト壁として形成さ
れ、ダクト105は、これに大気口H23,H24(図
1)より取り入れられた大気が流入することにより常
時、基準酸素濃度の雰囲気となっている。
【0033】またこれらシート部材の、ヒータ5の下部
に設けられるスペーサ17、固体電解質材18は、上記
スペーサ12、固体電解質材11と同じもので、固体電
解質材18とヒータシート16を隔てるスペーサ17に
は、スペーサ12の抜き穴121と同じ形状で、かつ同
位置に抜き穴171が形成してある。抜き穴171によ
り副室104がスペーサ17、固体電解質材18、ヒー
タシート16を室壁として形成される。固体電解質材1
8および後述する電極41,42には、これらを貫通し
て室104のほぼ中央位置に所定の径の被測定ガス導入
路たる第2のピンホール103が形成してあり、排気ガ
スが室104に導入されるようになっている。第2のピ
ンホール103は径が第1のピンホール101と同じも
ので、拡散抵抗が第1のピンホール101と同じであ
る。
【0034】固体電解質材11の両面には室102位置
に一対の上記電極21,22が形成してある。H2 O分
解セル2は固体電解質材11と、電極21,22とで、
ガスセンサ1外部と室102内間で酸素を移動せしめる
電気化学セルを構成する。電極21,22はスペーサ1
2の抜き穴121のほぼ同じ大きさの平板である。室1
02内に面した電極22は、白金(Pt )に金(Au )
を1〜5%添加した多孔質電極が好適に用いられ、NO
x に対しては不活性で、O2 には活性としてある。添加
の方法としては、Pt 粉とAu 粉とを混合したり、Pt
とAu とを合金化するといった手法が用いられ得る。ま
たPt の粒径を大きくして表面積を下げた電極を用いる
こともできる。室102外に面した電極21は通常のP
t 多孔質電極が用いられる。
【0035】H2 O分解セル2の電極21,22には電
源91が接続され、電極21,22間に、外部側の電極
21が正となるように電圧が印加されるようになってい
る。電源91は電圧可変で、印加電圧はH2 O分解セル
2とともに水素発生部1aを構成する、後述する酸素ポ
ンプセル4の電流を検出する電流センサ95からの電流
信号に基づいて調整される。
【0036】固体電解質材13の両面には室102位置
に一対の電極31,32が形成してある。NOx 検知セ
ル3は固体電解質材13と、電極31,32とで基準酸
素濃度ガス雰囲気となっているダクト105と室102
間で酸素を移動せしめる電気化学セルを構成する。電極
31,32はスペーサ12,14の抜き穴121,14
1とほぼ同じ大きさの平板である。室102内に面した
電極31には通常のPt 多孔質電極が用いられ、NOx
に対して活性としてある。ダクト105に面した電極3
2は例えば電極31と同じPt 多孔質電極が用いられ
る。
【0037】NOx 検知セル3の電極31,32には電
源92が接続され、電極31,32間に、ダクト105
側の電極32が正となるように一定の電圧が印加される
ようになっている。またNOx 検知セル3と電源92間
の通電線の途中には電流センサ93が設けられて電極3
1,32間に流れる電流を検出するようになっている。
【0038】固体電解質材18の両面には第2の室10
4位置に一対の電極41,42が形成してあり、H2
分解セル2と実質的に同じ構成の電気化学セルである酸
素ポンプセル4が構成される。室104内に面した電極
42は、H2 O分解セル2の電極22と同じもので、N
Ox に対しては不活性で、O2 、可燃性ガス(H2 、H
C、CO等)には活性としてある。
【0039】酸素ポンプセル4の電極41,42には電
源94が接続され、電極41,42間に、外部側の電極
41が正となるように一定の電圧が印加されるようにな
っており、いわゆる限界電流式の酸素濃度センサとして
働く。また酸素ポンプセル4と電源94間を結ぶ通電線
の途中には電流センサ95が設けてあり、電極41,4
2間を流れる電流を検出するようになっている。
【0040】ヒータ5は、ヒータシート16の上面にヒ
ータ線51が形成されたものである。ヒータ線51には
通常のPt ヒータ線が用いられる。
【0041】電極21,22,31,32よりリード2
1a,22a,31a,32aがガスセンサ1基部に向
けて延び、ガスセンサ1の上面すなわち固体電解質材1
1の上面に形成した端子部1Aの各端子と直接またはス
ルーホール112,122,132を介して接続されて
いる。電極41,42、ヒータ線51よりリード41
a,42a,51aがガスセンサ1基部に向けて延び、
ガスセンサ1の下面すなわち固体電解質材18の下面に
形成した端子部1Bの各端子と直接またはスルーホール
162,172,182を介して接続されている。上記
リード21a,22a等には、これらと固体電解質材1
1等とで形成される寄生セルが形成されないように固体
電解質材11等と上記リード21a,22a等の間にア
ルミナ等の絶縁層を形成しておくのがよい。
【0042】またH2 O分解セル2、酸素ポンプセル4
の外部側の電極21,41を被覆するアルミナ等からな
る多孔質保護層191,192が形成してあり、電極2
1,41の被毒やピンホール101,103が排気ガス
に含まれるスス等で目詰まりすることを防止している。
【0043】なおアルミナ製のスペーサ12,14,1
7、ヒータ絶縁シート15、ヒータシート16は、固体
電解質材シートとともにドクターブレード法等で作られ
る。勿論製法はこれに限定されるものではなく押し出し
成型法、射出成型法等が用いられ得る。またスペーサ1
2,14,17、ヒータ絶縁シート15はスクリーン印
刷で形成してもよい。固体電解質材11,13,18の
厚さは、50〜300μmの範囲とするのがよい。ただ
し電気抵抗とシート強度との兼ね合いを考慮すると、1
00〜300μm の範囲とするのが望ましい。固体電
解質材11,13,18には、固体電解質材式のガスセ
ンサにおいて広く用いられるY23 −Zr O2 系の部
分安定化ジルコニアが好適であるがこれに限定されるも
のではない。また電極21,22等、ヒータ線51はス
クリーン印刷により形成される。
【0044】なお排気ガスを両室102,104へピン
ホール101,103により導入するのではなく、多孔
質体により導入してもよい。あるいはスペーサ12,1
7に、室102、室104を形成する抜き穴121,1
71から先端にかけてスリット状の細い切り欠き部を形
成しこれにより導入してもよい。
【0045】上記ガス検出装置の作動を説明する。排気
ガスが排気カバーH1内に流入しガスセンサ1のピンホ
ール101,103を通って両室102,104に導入
される。
【0046】H2 O分解セル2および酸素ポンプセル4
には各電源91,94から外部側の電極21,41を正
として電圧が印加され、電極21,22および41,4
2間に酸素イオンをキャリアとする電流が流れ、室10
2、室104内の酸素が汲みだされる。図4はH2 O分
解セル2および酸素ポンプセル4における、印加電圧と
電流の特性を示している。両セル2,4は、ピンホール
101,103の拡散抵抗が同じである等、同一の構成
を有するので実質的に同一の特性を示す。
【0047】図4において、印加電圧がある程度上昇す
ると室102、室104内への酸素の流入がピンホール
101,103の拡散抵抗で律速され、電流値が電圧値
に殆ど依存せず平坦になる限界電流となる(酸素限界電
流域)。
【0048】酸素ポンプセル4の電源94は印加電圧が
酸素限界電流域となるように設定し、酸素ポンプセル4
をいわゆる限界電流式の酸素センサとして作動せしめ
る。しかして酸素ポンプセル4の電流I1 は排気ガス中
の酸素濃度に依存した値となるが、室104内に面した
電極42表面において、排気ガスに含まれる可燃性ガス
(H2 、HC、CO等)が燃焼することで酸素が消費さ
れ、電流I1 は、室104内に導入される排気ガスに含
まれる可燃性ガスが燃焼した後に残った酸素量に応じた
値となる。
【0049】なお酸素ポンプセル4の印加電圧は排気ガ
スの最大酸素濃度において限界電流が観察し得る電圧に
設定するが、排気ガスの酸素濃度の変動幅が大きいとき
には、電源94は、排気ガスの酸素濃度に応じて、すな
わち電流センサ95の検出電流に応じて印加電圧が可変
な構成とすることもできる。
【0050】図4において、さらに印加電圧を上げると
排気ガス中の水(H2 O)が電極上で電気分解して可燃
性ガスである水素(H2 )と、酸素(O2 )とを発生す
る。この電気分解に係るO2 は固体電解質材11を通っ
て室102外へ汲みだされ、印加電圧に応じて電流が増
加する(水分解域)。
【0051】H2 O分解セル2の電源91の印加電圧V
2 はH2 O分解セル2を水分解域で作動せしめる電圧
で、H2 O分解セル2の電極21,22間に酸素ポンプ
セル4の電流I1 よりも所定電流I2 大きい電流(I1
+I2 )が流れるように調整する。すなわちピンホール
101から導入される排気ガスの酸素濃度や可燃性ガス
濃度が大きく変動しても、H2 O分解セル2には常に酸
素ポンプセル4よりも所定電流I2 大きい電流が流れ
る。
【0052】さてH2 O分解セル2は、電気分解に係る
2 の他に、ピンホール103から室104に流入する
2 と等量のO2 を汲みだしている。一方、酸素ポンプ
セル4の電流I1 は、上記のごとく室104内に導入さ
れる酸素から排気ガスに含まれる可燃性ガスの燃焼に供
された酸素量を減じた値をとるから、結局、室102内
に発生または残存する可燃性ガスの量は、H2 O分解セ
ル2と酸素ポンプセル4の電流差であるI2 に比例し、
ピンホール101から導入される排気ガスに含まれる可
燃性ガスの量に依存せず一定量となる。
【0053】なお所定電流I2 は測定しようとするNO
X 測定範囲にもよるが、NOX 測定範囲を大きくとるに
は固体電解質材11を還元しない範囲で大きな値に設定
するのが望ましい。
【0054】一方、NOX 検知セル3の室102内側の
電極31表面では、これがNOX に対して活性に調製し
てあるから、室102内に流入する排気ガスに含まれる
NOX が電気分解により発生したH2 と次式(1)のよ
うに反応し安定な窒素(N2)とH2 Oになる。 2xH2 +2NOx →N2 +2xH2 O……(1)
【0055】この結果、電極31表面においてH2 はN
x 成分量に応じた分、減少する。NOx と反応しなか
った残りのH2 は、電流センサ93により検出されるN
x検知セル3の電流から求める。以下にこのNOx
知セル3の作動について説明する。
【0056】電源92からは、NOx 検知セル3の電極
31,32間にダクト105に面した電極32側が正と
なるように電圧を印加する。図5はNOx 検知セル3の
印加電圧と電極31,32間に流れる電流の特性を示す
もので、実線が排気ガスがNOx を含まない場合で、破
線が排気ガスがNOx を含む場合である。
【0057】NOx 検知セル3の電極31,32間に
は、室102内とダクト105間の酸度濃度差により、
ダクト105に面した電極32側が正となるように50
0〜950mVの起電力が発生する。電源92の印加電
圧と酸度濃度差による起電力とが釣り合うところでは電
流値は0であり、この近傍の電圧値では電極31表面は
酸素が少なくリッチ状態である。酸素がダクト105側
より室102内へ汲み入れられて電流は印加電圧に対し
て逆方向に流れる負の電流となる。印加電圧がさらに低
く例えば400〜500mVになると負の電流が増大
し、電極31表面はストイキ状態となり、電流は印加電
圧に対して平坦になる(水素限界電流域)。さらに低い
印加電圧では、ダクト105側より室102内へと移動
する酸素の量がさらに増加し電極31表面がリーン状態
になって再び負の電流値が増大する。
【0058】電源92の印加電圧は、水素限界電流域と
なる電圧V3 とする。しかしてNOx がない場合には、
室102内に満たされる可燃性ガスとダクト105側よ
り室102へと移動する酸素の量とが釣り合い、可燃性
ガスと酸素とが電極31表面において過不足なく反応
し、このときの電流I3 は、室102内に存在する一定
量の可燃性ガスに比例したものとなる。そして排気ガス
がNOx を含み可燃性ガスがNOx との上記反応により
減少すると、減少したH2 の量だけNOx 検知セル3に
おいてダクト105側から室102内へ汲み入れられる
る酸素の量が減少し電流はI3 +IN となる(破線)。
このIN がNOx 成分量の検出出力となる。
【0059】このように本発明のガス検出装置では排気
ガス中のNOx 成分量を検出することができる。しかも
室102内はH2 O分解セル2によりO2 が汲みださ
れ、室102内にNOx 検知セル3により供給されるO
2 は、室102内に存在する可燃性ガスの量に相当する
量だけであり、可燃性ガスと過不足なく反応して消失す
るから、室102内をH2 O分解セル2側とNOx 検知
セル3側とに分離しなくともH2 O分解セル2の作動と
NOx 検知セル3の作動とが干渉しない。しかして精度
よく排気ガス中のNOx の成分量を検出することがで
き、しかも室102内を分離しないから検出感度や検出
応答性が高いものとなる。
【0060】図6にガス検出装置の検出出力の一例を示
す。実線が本発明のもので、破線が図17のタイプの従
来のガス検出装置のものである(従来例)。本発明では
室内をH2 O分解セル側とNOx 検知セル側とに分離す
る必要がないので、従来例に比して10倍近い検出感度
が得られた。
【0061】なおNOx 検知セル3に流れる電流の大き
さの最大は|I3 |であるから、NOx 検知セル3の、
ダクト105の拡散抵抗で律速される限界電流が|I3
|以上となるようにダクト105は、拡散抵抗を十分大
きなものとするのが望ましい。
【0062】またピンホール101,103の径等を同
じにすることで、H2 O分解セル2と酸素ポンプセル4
とは電圧−電流特性を同じにしているが、両セル2,4
を異なる特性にした場合には電流センサ95による検出
電流を換算して電流I1 を得る必要がある。
【0063】(第2実施形態)図7、図8に第2の実施
形態を示す。水素発生部1aを図2、図3のものに代え
て別の構成としたものである。図中、図2、図3と同一
番号を付したものは実質的に同じ作動をするので第1実
施形態との相違点を中心に説明する。
【0064】本実施形態の構成はシート状部材が、第1
実施形態の、ヒータシート16より下側部分のない積層
数の少ない構成である。
【0065】第1のスペーサ12には、2つの同一形状
の四角形の抜き穴123,124が形成してあり、抜き
穴123,124を隔てる肉部には、両抜き穴123,
124をつなぐ切り欠き125が形成されている。抜き
穴123,124によりスペーサ12、固体電解質材1
1、13を室壁として、2つの互いに連通する前室10
6、室107が形成される。酸素ポンプセル4は電極4
2が前室106に面して形成され、H2 O分解セル2は
電極22が室107に面して形成してある。
【0066】ピンホール101から導入された排気ガス
は前室106を通って室107に流入するようになって
いる。
【0067】第2のスペーサ14の四角形の抜き穴14
1aはH2 O分解セル2の室107位置に形成され、N
x 検知セル3の電極31,32が固体電解質材13の
両面に形成される。
【0068】H2 O分解セル2の電源91Aは、電極2
1,22間に、外部側の電極21が正となるように予め
設定した一定の電圧が印加されるようになっている。印
加電圧はH2 O分解セル2を水分解域で作動せしめる電
圧で500〜950mVが望ましい。H2 O分解セル2
と電源91Aとを接続する通電線の途中には電流センサ
96が設けてあり、H2 O分解セル2の電流を検出する
ようになっている。
【0069】酸素ポンプセル4の電源94Aは、電極4
1,42間に、外部側の電極41が正となるように電圧
が印加されるようになっている。電源94Aは電圧可変
で、印加電圧はH2 O分解セル2の電流を検出する電流
センサ96からフィードバックされる電流信号に基づい
て調整され、H2 O分解セル2に予め設定した所定の電
流が流れるようになっている。ここで所定電流は酸素ポ
ンプセル4の電極41,42間に流れる電流がピンホー
ル101で拡散律速された限界電流となるように設定す
る。
【0070】しかしてH2 O分解セル2が、水分解域に
おいて電流が一定に制御されているから、室107に第
1実施形態のごとく一定量の可燃性ガスを発生または残
存せしめることができ、NOx 検知セル3は第1実施形
態と同様の作動をし、NOx成分量を測定することがで
きる。またシート部材の積層数を減らすことで製造工程
を簡略化できる。
【0071】(第3実施形態)図9、図10に第3の実
施形態を示す。第1、第2実施形態は排気ガスがリーン
側での使用を前提としたものであるが、本実施形態は、
図2、図3の第1実施形態の構成をベースにリッチ側で
の使用も可能な構成としたもので、水素発生部1aは、
2 O分解セル2、酸素ポンプセル4、酸素検知セル6
を備えている。図中、図2、図3と同一番号を付したも
のは実質的に同じ作動をするので第1実施形態との相違
点を中心に説明する。
【0072】本実施形態の構成では、スペーサ12に
は、室102を形成するための抜き穴121に加えてこ
れに並んで別の抜き穴126が形成してあり、抜き穴1
26によりスペーサ12、固体電解質材11,13を室
壁として副室104が形成され、固体電解質材11の両
面には室104位置に酸素ポンプセル4の電極41,4
2が形成される。このように酸素ポンプセル4をH2
分解セル2と同じ固体電解質材11により構成すること
で、シート部材の積層数を減らすことができる。
【0073】またダクト105を形成する第2のスペー
サ14の抜き穴141は、四角形部分141aが第1の
スペーサ12の2つの抜き穴121,126を連結した
のと略同じ形状で、同位置に形成してあり、NOx 検知
セル3の電極32がダクト105に面して形成される。
【0074】固体電解質材13の両面には、室104位
置にNOx 検知セル3の電極31,32に加えて電極6
1,62が形成してあり、酸素検知セル6が形成され
る。電極61,62は、酸素ポンプセル4の電極41,
42とほぼ同じ大きさの平板で、室104に面した電極
61は、NOx に対しては不活性で、O2 には活性とし
てある。またダクト105に面した電極62は、通常の
Pt 電極が用いられる。
【0075】酸素検知セル6は室104側とダクト10
5側の酸素濃度差に応じて起電力を発生する酸素濃淡電
池を構成し、起電力を電圧センサ97が検出するように
なっている。一方、酸素ポンプセル4の電源94Bは、
印加電圧が酸素検知セル6の起電力出力に応じて調整さ
れ、起電力出力が所定の設定値(例えばストイキ状態を
示す450mV)となるように、すなわち室104内の
酸素濃度が所定値となるように酸素ポンプセル4の印加
電圧がフィードバック制御される。
【0076】酸素検知セル6と酸素ポンプセル4とは、
いわゆる2セルA/Fセンサを構成し、排気ガスがリッ
チ状態でも酸素ポンプセル4に、ピンホール103に律
速された限界電流I1 が流れるようになっている。
【0077】しかして排気ガスがリッチ状態であっても
2 O分解セル2のH2 発生量が調整され室102内に
一定量の可燃性ガスを発生または残存せしめることがで
きる。
【0078】(第4実施形態)排気ガス中の酸素濃度の
変動が小さい場合には、第1実施形態の図2、図3の構
成において、ヒータシートよりも下側の部分を省略し水
素発生部1aを酸素ポンプセル4のない構成とすること
ができ、これを図11、図12に示す。H2 O分解セル
2の電源91Bは、印加電圧を一定としてH2 O分解セ
ル2を水分解域で作動せしめ、一定量の可燃性ガスを室
102内に発生または残存せしめることができる。
【0079】なおH2 O分解セル2の電流を検出する電
流センサを設け、電源91Bが上記電流センサからフィ
ードバックされる電流信号に基づいて印加電圧を調整す
る構成でもよい。例えばH2 O分解セル2の電流に応じ
て電圧が直線的に単調変化するように制御することで、
排気ガス中の酸素濃度の変動による測定誤差を良好に解
消することができる。
【0080】(第5実施形態)図13、図14に第5の
実施形態を示す。水素発生部1aを別の構成としたもの
で、水素発生部1aは、H2 O分解セル2、H2 検知セ
ル7を備えている。図中、上記各図と同じ番号を付した
部分は実質的に同じ作動をするので第1〜第4実施形態
との相違点を中心に説明する。
【0081】本実施形態は、第4実施形態の図11、図
12に示した構成をベースにしたもので、固体電解質材
13の両面には、室102位置にNOx 検知セル3の電
極31,32とは別の電極71,72が形成してある。
電極71,72は、室102に面した電極71がH2
分解セル2の室102に面した電極41と同じくNOx
に対しては不活性で、O2 には活性としてある。またダ
クト105側の電極72には、通常のPt 電極が用いら
れる。固体電解質材13と両電極71,72とでH2
知セル7が構成される。
【0082】H2 検知セル7の電極71,72には電圧
センサ98が設けてあり、電極71,72間に発生する
起電力を検出するようになっている。
【0083】H2 O分解セル2の電源91Cは、電圧セ
ンサ98により検出されるH2 検知セル7の起電力に応
じて印加電圧を調整する。すなわちH2 検知セル7の電
極71,72間に発生する起電力が予め設定した所定値
になるようにH2 O分解セルの印加電圧をフィードバッ
ク制御する。
【0084】室102内の可燃性ガスが多いとH2 検知
セル7の室102に面した電極71表面にてO2 を消費
し、酸素濃度が低下する。この結果、H2 検知セル7の
起電力が増加し、室102内の可燃性ガスとO2 の比に
応じて500〜950mVを出力する。しかして起電力
から室内の可燃性ガスの量が知られる。
【0085】そして印加電圧のフィードバック制御によ
りH2 O分解セル2の、H2 発生量が調整され、室10
2内の可燃性ガスの量を一定にすることができる。
【0086】(第6実施形態)図15、図16に第6の
実施形態を示す。第5実施形態のH2 検知セル7に代え
て、別の手段で室102内の可燃性ガス量を検出する構
成としたものである。図中、上記各図と同じ番号を付し
た部分については実質的に同じ作動をするので上記各実
施形態との相違点を中心に説明する。
【0087】スペーサ12には、室102を形成する抜
き穴121とは別にこれに並んでもう1つの抜き穴12
7が形成してある。抜き穴127によりスペーサ12、
固体電解質材11,13を壁として中空部108が形成
してある。また固体電解質材13には、スペーサ12の
抜き穴127形成位置に円形の抜き穴133が形成して
あり、中空部108とダクト105とを連通しダクト1
05から大気が導入されるようになっている。固体電解
質材11には中空部108位置にこれと略同じ大きさの
基準電極81が形成してあり、基準酸素濃度の大気が曝
露するようになっている。基準電極81には通常のPt
電極が用いられる。固体電解質材11と、電極22,8
1とで分極検出セル8が構成され、電圧センサ99が電
極22,81間の電圧から基準電極81を基準電位とし
て電極22の分極を検出するようになっている。
【0088】分極は室102内の酸素濃度が減少するに
応じて大きくなる。室102内のO2 が汲みだされた
後、水分解域においては、電極22を流れる電流のオー
ム損によりさらに大きな分極が生じる。この分極の変化
に基づいて室102内の可燃性ガスの量を検出すること
ができる。
【0089】H2 O分解セル2の電源91DはH2 O分
解セル2を水分解域で作動せしめる。電源91Dは電圧
可変で、分極検出セル8により検出される分極が予め設
定した所定値となるように印加電圧をフィードバック制
御し、一定量のH2 を発生せしめる。
【0090】分極を検出することで、H2 の発生量が直
接に知られるので排気ガスがリッチ状態でも使用でき、
広い空燃比での測定が可能となる。
【0091】なお上記各実施形態では、内燃機関から排
出される排気ガスの測定に適用した例を示したが、排気
ガスについてだけではなく他のガスについても適用可能
である。また上記各実施形態は、NOx を測定する構成
としているが、SOx 等の測定にも適用できる。
【0092】また酸素導電性の固体電解質材を用いた電
気化学セルを用いているが、他の実施態様も可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス検出方法を実施する本発明の第1
のガス検出装置の全体縦断面図である。
【図2】本発明の第1のガス検出装置の要部であるガス
センサの全体縦断面図である。
【図3】本発明の第1のガス検出装置の要部であるガス
センサの分解図である。
【図4】上記ガスセンサの作動を説明する第1のグラフ
である。
【図5】上記ガスセンサの作動を説明する第2のグラフ
である。
【図6】上記ガスセンサの作動を説明する第3のグラフ
である。
【図7】本発明の第2のガス検出装置の要部であるガス
センサの全体縦断面図である。
【図8】本発明の第2のガス検出装置の要部であるガス
センサの分解図である。
【図9】本発明の第3のガス検出装置の要部であるガス
センサの全体縦断面図である。
【図10】本発明の第3のガス検出装置の要部であるガ
スセンサの分解図である。
【図11】本発明の第4のガス検出装置の要部であるガ
スセンサの全体縦断面図である。
【図12】本発明の第4のガス検出装置の要部であるガ
スセンサの分解図である。
【図13】本発明の第5のガス検出装置の要部であるガ
スセンサの全体縦断面図である。
【図14】本発明の第5のガス検出装置の要部であるガ
スセンサの分解図である。
【図15】本発明の第6のガス検出装置の要部であるガ
スセンサの全体縦断面図である。
【図16】本発明の第6のガス検出装置の要部であるガ
スセンサの分解図である。
【図17】従来の一のガス検出技術の検出原理を説明す
る模式図である。
【符号の説明】
1 ガスセンサ 1a 水素発生部 11,13,18 固体電解質材 101,103 ピンホール(被測定ガス導入路) 102,107 室 104 室 105 ダクト 106 前室 2 H2 O分解セル(分解セル) 21,22 電極 3 NOx 検知セル(特定ガス検知セル) 31,32 電極 4 酸素ポンプセル 41,42 電極 6 酸素検知セル 61,62 電極 7 H2 検知セル(水素検知セル) 71,72 電極 8 分極検出セル 81 基準電極 91,91A,91B,91C,91D,92,94,
94A,94B 電源 93 電流センサ(電流検出手段)
フロントページの続き (72)発明者 牧野 太輔 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 柴田 真弘 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 森 裕司 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定ガスに含まれる特定ガスの成分量
    を検出するガス検出方法であって、上記特定ガスと反応
    する一定量の可燃性ガスが存在する室に、被測定ガスを
    所定の拡散抵抗の下に導入し、導入量に応じて被測定ガ
    ス中の酸素を室外へ汲みだし、室において上記可燃性ガ
    スを上記特定ガスと反応せしめるとともに、酸素を供給
    して燃焼せしめ、酸素の供給量に基づいて特定ガスの成
    分量を検出することを特徴とするガス検出方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のガス検出方法において、
    上記被測定ガス中の水を電気分解して可燃性ガスである
    水素を発生せしめるとともにその発生量を制御して可燃
    性ガスの量を一定量に保つガス検出方法。
  3. 【請求項3】 水を含む被測定ガスが拡散抵抗を有する
    被測定ガス導入路を介して導入される室と、基準の酸素
    濃度の基準ガスが導入されるダクトと、室壁の一部を構
    成する酸素導電性の固体電解質材の両面に一対の電極を
    形成し、電極間に所定の電圧を印加して室内の酸素を室
    外へ移動せしめる電気化学セルであって、印加電圧を、
    室内に面した電極の表面において被測定ガス中の水を電
    気分解して水素を発生可能な電圧に設定した分解セルを
    有し、発生する水素により室内の可燃性ガスの量を調整
    する水素発生部と、室壁の一部を構成する酸素導電性の
    固体電解質材の両面に、一対の電極を一方の電極が室内
    に面し他方の電極が上記ダクト内に面して形成した電気
    化学セルであって、電極間に通電して室外から室内へ可
    燃性ガス量に応じた酸素を供給し室内に面した電極表面
    をいわゆるストイキ状態に維持する特定ガス検知セルと
    を備え、分解セルの室内に面した電極を測定しようとす
    る特定ガスに対して不活性に調製し、特定ガス検知セル
    の室内に面した電極を特定ガスおよび可燃性ガスに対し
    て活性に調製し、上記電極表面において上記水素を含む
    可燃性ガスを、特定ガスと反応せしめるとともに上記供
    給された酸素と燃焼せしめ、かつ特定ガス検知セルの電
    極間に流れる電流を検出する電流検出手段を具備し、電
    流検出手段により検出された電流に基づいて特定ガスの
    成分量を検出するガス検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のガス検出装置において、
    上記水素発生部は、上記室とは別に設けられ、被測定ガ
    スが拡散抵抗を有する被測定ガス導入路を介して導入さ
    れる副室と、副室壁の一部を構成する酸素導電性の固体
    電解質材の両面に一対の電極を形成し、電極間に所定の
    電圧を印加して酸素を室内から室外へ移動せしめる電気
    化学セルであって、印加電圧を、電極間に上記被測定ガ
    ス導入路の拡散抵抗で律速される限界電流が流れる電圧
    に設定した酸素ポンプセルとを有し、上記分解セルの印
    加電圧は、分解セルの電極間に、酸素ポンプセルの電極
    間を流れる限界電流に対応した分解セルの限界電流より
    も予め設定した所定値大きい電流が流れるように調整可
    能としたガス検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載のガス検出装置において、
    上記水素発生部は、上記室と上記被測定ガス導入路間に
    形成され、これらと連通する前室と、前室壁の一部を構
    成する酸素導電性の固体電解質材の両面に一対の電極を
    形成し、電極間に電圧を印加して酸素を室内から室外へ
    移動せしめる電気化学セルであって、印加電圧を、電極
    間に上記被測定ガス導入路の拡散抵抗で律速される限界
    電流が流れる電圧に設定した酸素ポンプセルとを有し、
    上記分解セルの印加電圧は、分解セルの電極間に流れる
    電流が一定となるように調整可能としたガス検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項3記載のガス検出装置において、
    上記水素発生部は、上記室とは別に設けられ被測定ガス
    が拡散抵抗を有する被測定ガス導入路を介して導入され
    る副室と、副室壁の一部を構成する酸素導電性の固体電
    解質材の両面に一対の電極を一方の電極が室内に面し他
    方の電極が上記ダクト内に面して形成した電気化学セル
    であって、電極間に発生する起電力を検出する酸素検知
    セルと、副室壁の一部を構成する酸素導電性の固体電解
    質材の両面に一対の電極を形成し、電極間に電圧を印加
    して副室の外と内とで酸素を移動せしめる電気化学セル
    であって、印加電圧を、酸素検知セルにより検出される
    起電力が一定となるように調整可能とした酸素ポンプセ
    ルとを有し、上記分解セルの印加電圧は、分解セルの電
    極間に、酸素ポンプセルの電極間を流れる限界電流に対
    応した分解セルの限界電流よりも予め設定した所定値大
    きい電流が流れるように調整可能としたガス検出装置。
  7. 【請求項7】 請求項4ないし6いずれか記載のガス検
    出装置において、上記酸素ポンプセルの室内に面した電
    極を被測定ガスに含まれる可燃性ガスに対して活性で、
    かつ特定ガスに対して不活性に調製したガス検出装置。
  8. 【請求項8】 請求項3記載のガス検出装置において、
    上記水素発生部は、上記室壁の一部を構成する酸素導電
    性の固体電解質材の両面に一対の電極を一方の電極が室
    内に面し他方の電極が上記ダクト内に面して形成した電
    気化学セルであって、上記室に面した電極を可燃性ガス
    に活性な電極で構成した可燃性ガス検知セルを有し、上
    記分解セルの印加電圧は、可燃性ガス検知セルにより検
    出された起電力が予め設定した所定値となるように調整
    可能としたガス検出装置。
  9. 【請求項9】 請求項3記載のガス検出装置において、
    上記水素発生部は、上記分解セルを構成する固体電解質
    材の一面に形成され基準酸素濃度の基準ガスが曝露する
    基準の電極と上記室内に面した電極と上記分解セルの固
    体電解質材とで構成した分極検出セルを有し、上記分解
    セルの印加電圧は、分極検出セルにより検出された起電
    力が予め設定した所定値となるように調整可能としたガ
    ス検出装置。
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JP2006528767A (ja) * 2003-07-25 2006-12-21 パラゴン アクチエンゲゼルシャフト マイクロ構造化された化学的なセンサ
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US10345256B2 (en) 2014-09-16 2019-07-09 Denso Corporation Gas sensor

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