JP6424012B2 - ダイヤフラム真空ポンプ - Google Patents

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本発明は、ダイヤフラム真空ポンプに関し、詳しくは、ダイヤフラム真空ポンプの駆動機構を支持するシャーシの構造に関する。
ダイヤフラム真空ポンプとして、回転軸に設けたクランク機構によって往復動するコネクティングロッドに取り付けられたダイヤフラムにより拡縮するポンプ室と、該ポンプ室に吸気側逆止弁を介して連通する吸気通路及び排気側逆止弁を介して連通する排気通路とを備えたものがある。このようなダイヤフラム真空ポンプでは、駆動源となるモータをはじめとして回転軸などの駆動機構をシャーシで支持するようにしており、シャーシがケーシングを兼ねているものもある。(例えば、特許文献1参照。)。
特開平6−185466号公報
従来のダイヤフラム真空ポンプにおけるシャーシは、剛性の高い金属製の形材やダイカストなどに機械加工を加えて必要な機構と精度とを有するシャーシを形成していた。このため、機械加工などに要する手間やコスト、さらに、表面処理が必要なこともあり、製造工程が多く、高い加工精度も求められるため、シャーシの製造コストが嵩み、ダイヤフラム真空ポンプの価格を上昇させる要因となっていた。
そこで本発明は、ダイヤフラム真空ポンプのシャーシに要求される要件を確保しつつ、製造工程の簡略化を図り、製造コストの低減を図ることができるシャーシ構造を有するダイヤフラム真空ポンプを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明のダイヤフラム真空ポンプは、モータの出力軸と一体に回転するカムシャフトと、該カムシャフトの回転によって作動するクランク機構と、該クランク機構によって前記カムシャフトの軸線に直交する水平方向に往復動するコネクティング部材と、該コネクティング部材の両端部にそれぞれ取り付けられたダイヤフラムと、該ダイヤフラムの作動により容積が拡縮する一対のポンプ室と、各ポンプ室に連通する吸気通路及び排気通路と、前記ポンプ室から前記吸気通路への流体の逆流を規制する吸気側逆止弁と、前記排気通路から前記ポンプ室への流体の逆流を規制する排気側逆止弁とを備え、前記カムシャフト、前記クランク機構及び前記コネクティング部材を直方体状のシャーシに収容するとともに、前記カムシャフトの両端部を軸受ユニットを介して前記シャーシの一対の対向壁にそれぞれ保持したダイヤフラム真空ポンプにおいて、前記軸受ユニットは、前記カムシャフトのモータ側及び先端側を回転可能に支持するベアリングと、該ベアリングの外周を保持する軸受ハウジングとを備え、前記軸受ハウジングの外面は、角形部と、該角形部に内接する円形部とを有し、前記角形部の各頂点が前記円形部の外周面から突出した状態に形成され、前記シャーシは、合成樹脂で形成した一対のシャーシ半体を結合して形成され、各シャーシ半体は、ダイヤフラム取付部を有する基板部と、該基板部の対向する二辺から他方のシャーシ半体方向に向かってそれぞれ突設した一対の結合板部とを備え、各結合板部の先端には、両結合板部の先端同士を結合したときに、前記軸受ユニットを挟持する軸受ユニット挟持部が設けられ、前記軸受ユニット挟持部のうち、一方の軸受ユニット挟持部は、先端面に対して、前記軸受ユニットを挿入可能な溝幅を有する凹状に形成されており、溝底部に、前記角形部の一半が嵌入する角溝部と前記円形部の一半が嵌入する半円溝部とが設けられ、他方の軸受ユニット挟持部は、先端面に対して、前記一方の軸受ユニット挟持部の凹状部内に嵌入する凸状に形成されており、先端部に、前記角形部の他半が嵌入する角溝部と前記円形部の他半が嵌入する半円溝部とが設けられ、前記各結合板部には、前記一対のシャーシ半体の結合時に、両結合板部をあらかじめ設定された結合位置にガイドするためのガイド部がそれぞれ備えられ、前記両シャーシ半体を結合させることにより、前記軸受ユニットの角形部と円形部と、前記軸受ユニット挟持部の角溝部と半円溝部とが、互いに係合させた状態にすることにより、両軸受ユニットの軸心を合致させることができるとともに、軸受ハウジングの回転及び軸方向の移動を防止することができることを特徴としている。
さらに、本発明のダイヤフラム真空ポンプは、前記各シャーシ半体が射出圧縮成形法にてそれぞれ形成されること、前記合成樹脂がPC−GFであることを特徴としている。
本発明のダイヤフラム真空ポンプによれば、ポンプ室形成部を備えた基板部と、軸受ユニット挟持部を備えた結合板部とを有するシャーシ半体を合成樹脂で形成することにより、特に、PC−GF(ガラスファイバー強化ポリカーボネート)のような繊維強化樹脂を射出圧縮成形法で形成することにより、寸法精度及び強度に優れたシャーシ半体を形成することができる。このようなシャーシ半体の軸受ユニット挟持部でカムシャフトの軸受ユニットを挟持した状態で両シャーシ半体を結合することにより、駆動機構の一つであるカムシャフトを回転可能に支持するとともに、ポンプ室を形成するためのダイヤフラム取付部を有するシャーシを形成することができ、ダイヤフラム真空ポンプのシャーシに要求される所定の機能を備えたシャーシを機械加工無しで容易に製造することができる。
また、シャーシ半体の結合板部にガイド部を設けておくことにより、両シャーシ半体を所定の位置で確実に結合させることができる。さらに、軸受ユニットの外面と軸受挟持部の内面とに互いに係合する回り止め部を設けておくことにより、軸受ユニットをより確実に軸受挟持部で支持することができる。
本発明の一形態例を示すダイヤフラム真空ポンプの断面平面図である。 同じくダイヤフラム真空ポンプの右側面図である。 同じくダイヤフラム真空ポンプの正面図である。 要部の分解斜視図である。 ダイヤフラム真空ポンプの作動状態の説明図である。
図1乃至図4に示すように、本形態例のダイヤフラム真空ポンプ11は、モータ12と、該モータ12から水平方向に突出した出力軸12bに連結されて回転するカムシャフト12aと、該カムシャフト12aに設けられた偏心カム13aにより作動するクランク機構13と、該クランク機構13に取り付けられ、カムシャフト12aに直交する水平方向に往復動するコネクティング部材14と、該コネクティング部材14の両端部にそれぞれ取り付けられたダイヤフラム15,16と、該ダイヤフラム15,16の進退によって容積が拡縮する一対のポンプ室17,18と、各ポンプ室17,18に連通する吸気通路17a,18a及び排気通路17b,18bと、ポンプ室17,18から吸気通路17a,18aへの空気の逆流を規制する吸気側逆止弁17c,18cと、排気通路17b,18bからポンプ室17,18への空気の逆流を規制する排気側逆止弁17d,18dとを備えている。
クランク機構13は、カムシャフト12aに直交して取り付けられるとともに、該カムシャフト12aと一体となって回転する偏心カム13aと、該偏心カム13aの外周に第1ベアリング13bを介して回動可能に連結される従動部材13cと、該従動部材13cに、第2ベアリング13dと連結ピン13eとを介して連結される前記コネクティング部材14とを備えている。偏心カム13aは、カムシャフト12aの外周に取り付けられた円形の部材で、偏心カム13aの中心軸とカムシャフト12aの中心軸とは異なる位置に配置される。従動部材13cは、一端側に形成された大径部13fと、他端側に形成された小径部13gとを有する略ダルマ形状に形成され、大径部13fに形成された取付孔に取り付けられた前記第1ベアリング13bを介して偏心カム13aが連結され、小径部13gに形成された取付孔に取り付けられた第2ベアリング13dを介して連結ピン13eが取り付けられ、該連結ピン13eに前記コネクティング部材14が連結されている。
コネクティング部材14は、従動部材13cの一側面と両端面とを覆う枠部材14aと、従動部材13cの他側面を覆う板部材14bとを、従動部材13cを挟んで接合したもので、一端側には、カムシャフト12aを挿通すると共にコネクティング部材14の水平方向の移動を許容する長孔からなる挿通孔14cが形成され、他端側には、従動部材13cに連結される前記連結ピン13eを嵌合する連結ピン嵌合孔14dが形成されている。さらに、枠部材14aの両端部には、ダイヤフラム15,16を装着するための装着部14e,14eが設けられている。また、コネクティング部材14の水平方向の長さは、一方のダイヤフラム15が上死点のときに他方のダイヤフラム16が下死点となり、他方のダイヤフラム16が上死点のときに一方のダイヤフラム15が下死点となる長さに形成されている。また、カムシャフト12aにおけるクランク機構13の両側には、クランク機構13を安定して作動させるためのバランサー(バランシングマス)19がそれぞれ取り付けられており、カムシャフト12aの両端部には、軸受ユニット20,20がそれぞれ装着されている。
軸受ユニット20は、カムシャフト12aに外嵌されたベアリング20aと、該ベアリング20aの外周を保持する筒状の軸受ハウジング20bとで形成されている。軸受ハウジング20bの外面は、六角形の角形部20cと、前記六角形に内接する円形の円形部20dとを有しており、角形部20cの各頂点が円形部20dの外周面から突出した状態になっている。なお、本形態例では、基部側(モータ側)のベアリングに比べて先端側には大きなベアリングを用いてカムシャフト12aの先端部をより確実に支持し、歳差運動の発生を防止するようにしている。
このように形成されたクランク機構13は、直方体状のシャーシ21内に収容される。シャーシ21は、PC−GF(ガラスファイバー強化ポリカーボネート)のような繊維強化樹脂を射出圧縮成形法で形成した一対のシャーシ半体22,23を結合して形成されるもので、各シャーシ半体22,23は、前記ダイヤフラム15,16を取り付けるダイヤフラム取付部21aを有する基板部22a,23aと、該基板部22a,23aの対向する二辺から他方のシャーシ半体方向に向かってそれぞれ突設した一対の結合板部22b,23bとを備えている。基板部22a,23aは、同一形状で形成されるのに対し、各結合板部22b,23bの先端には、両結合板部22b,23bの先端同士を結合したときに、前記カムシャフト12aの両端部を回転可能に支持する前記軸受ユニット20,20を挟持して固定するための軸受ユニット挟持部22c,23cがそれぞれ設けられている。
前記各結合板部22b,23bは、先端面(分割面)22d,23dが基板部22a,23a間の中央部に位置しており、一方の軸受ユニット挟持部22cは、先端面22dに対して、前記軸受ユニット20を挿入可能な溝幅を有する凹状に形成されており、溝底部には、前記角形部20cの一半が嵌入する角溝部22eと前記円形部20dの一半が嵌入する半円溝部22fとが設けられている。他方の軸受ユニット挟持部23cは、先端面23dに対して、前記一方の軸受ユニット挟持部22cの凹状部内に嵌入する凸状に形成されており、先端部には、前記角形部20cの他半が嵌入する角溝部23eと前記円形部20dの他半が嵌入する半円溝部23fとが設けられている。さらに、軸受ユニット挟持部22cの凹状部内側面には、結合板部22b,23bの結合方向に沿ったガイド溝22gが設けられるとともに、軸受ユニット挟持部23cの突状部外側面には、前記ガイド溝22gに嵌入するガイド凸条23gが設けられている。
両結合板部22b,23bは、あらかじめ組み上げたクランク機構13におけるカムシャフト12aの両端の軸受ユニット20,20を、シャーシ半体22,23のいずれか、例えば一方のシャーシ半体22における両結合板部22bの軸受ユニット挟持部22cに、角形部20cの角度を合わせてそれぞれ嵌合させた後、ガイド溝22gとガイド凸条23gとを係合させながら他方のシャーシ半体23を組み合わせ、両シャーシ半体22,23を貫通するようにして設けたボルト挿通部22h,23hに締結ボルト22iを挿通してナットで締結することにより、クランク機構13を収容したシャーシ21が形成される。
このように、カムシャフト12a、従動部材13c、コネクティング部材14などを組み付けたクランク機構13を収容するシャーシ21を、繊維強化樹脂を射出圧縮成形法であらかじめ設定された形状に形成した一対のシャーシ半体22,23を結合して形成することにより、シャーシを金属で形成する場合の機械加工が不要となり、シャーシ21を製作する際の製造工程を大幅に簡略化することができる。また、シャーシ半体22,23に設けた軸受ユニット挟持部22c,23cでカムシャフト12aを支持する軸受ユニット20,20を挟持して固定することにより、シャーシ21へのカムシャフト12aの取り付けも容易に行うことができる。
さらに、結合板部22b,23bの先端部にガイド溝22gとガイド凸条23gとを設けておくことにより、シャーシ半体22,23を所定の組み付け状態で確実に結合させることができる。また、軸受ユニット20の軸受ハウジング20bの外面に角形部20cと円形部20dとを設けるとともに、軸受ユニット挟持部22c,23cに角溝部23eと半円溝部23fとを設け、これらを互いに係合させた状態にすることにより、両軸受ユニット20,20の軸心を合致させることができるとともに、軸受ハウジング20bの回転及び軸方向の移動を防止することができる。
シャーシ21を組み立てた後、カムシャフト12aの一端に出力軸12bを連結したモータ12をシャーシ21の外部に設けられているモータ取付部12cに固着した後、ダイヤフラム15,16の中央部をコネクティング部材14の両端部の装着部14e,14eにそれぞれ装着し、周縁部を前記基板部22a,23aの各ダイヤフラム取付部21aに取り付けるとともに、各ダイヤフラム取付部21aの外側にシール材24を介してカバー部材25を取り付け、カバー部材25に各逆止弁や各通路を取り付ける。また、モータ12の周囲にモータカバー12dを取り付け、下面にゴムクッション11aを有する台板11bを取り付ける。
各基板部22a,23aの中央部に開口した前記ダイヤフラム取付部21aの開口縁には、外方に突出するリング状の外周突部21bと、外周突部21bの内周側に形成され、前記ダイヤフラム15の周縁を取り付ける周溝21cとがそれぞれ形成されている。ダイヤフラム15,16は、コネクティング部材14に取り付けられる厚肉の中心部から外周側に向けて薄肉になる円盤状に形成され、外周側の薄肉部15a,16aの外周縁に、前記周溝21cに係合する係合突部15b,16bがそれぞれ形成されている。このように形成されたダイヤフラム15,16は、中央部がコネクティング部材14の装着部14eに取り付けられ、係合突部15b,16bを前記周溝21c,21cに嵌着し、外側からカバー部材25を装着することにより、係合突部15b,16bが周溝21c,21cに気密に取り付けられ、ダイヤフラム15,16の外面とカバー部材25の内面との間に前記ポンプ室17,18が形成される。
各カバー部材25は、シャーシ21の外周突部21bにシール材24を介して気密に取り付けられるフランジ部25aと、周溝21c,21cに嵌着したダイヤフラム15,16の係合突部15b,16bにそれぞれ当接して係合突部15b,16bを周溝21c,21c内に押圧する押圧部25bと、ダイヤフラム15,16の外面との間にポンプ室17,18をそれぞれ形成する球面状凹部25cと、吸気通路17a,18aをそれぞれ取り付ける吸気通路取付ボス部25dと、排気通路17b,18bをそれぞれ取り付ける排気通路取付ボス部25eと、吸気通路取付ボス部25dとポンプ室17,18とをそれぞれ連通させる吸気孔25fと、排気通路取付ボス部25eとポンプ室17,18とをそれぞれ連通させる排気孔25gとを備えている。
吸気通路17a,18aは、基端部に、吸気通路取付ボス部25dに嵌入される大径取付部を備えたL字管で形成され、大径取付部の内端部中央には、ポンプ室17,18から吸気通路17a,18aへの空気の逆流をそれぞれ規制する前記吸気側逆止弁17c,18cがシール材を介してそれぞれ一体に取り付けられている。吸気通路17a,18aは、大径取付部を吸気通路取付ボス部25dに嵌入し、抑え板26によってカバー部材25に気密に取り付けられ、吸気通路17a,18aは、吸気側逆止弁17c,18cと吸気孔25f,25fとを介してポンプ室17,18に連通する。排気通路17b,18bは、吸気通路17a,18aと同一のL字管で形成されており、基端部には、排気通路取付ボス部25eに嵌入される大径取付部を備えている。この大径取付部の内端部中央には、排気通路17b,18bからポンプ室17,18への空気の逆流を規制する前記排気側逆止弁17d,18dがシール材を介してそれぞれ一体に取り付けられている。排気通路17b,18bは、大径取付部を排気通路取付ボス部25eに嵌入し、抑え板26によってカバー部材25に気密に取り付けられ、排気通路17b,18bは、排気側逆止弁17d,18dと排気孔25g,25gとを介してポンプ室17,18に連通する。
一方のポンプ室17は、モータ側に吸気通路17aが、反モータ側に排気通路17bがそれぞれ設けられ、他方のポンプ室18は、モータ側に排気通路18bが、反モータ側に吸気通路18aがそれぞれ設けられ、通常は、一方のポンプ室17の排気通路17bと他方のポンプ室18の吸気通路18aとを適宜な連結管27によって連結した状態で用いられる。
上述のダイヤフラム真空ポンプ11を用いて、減圧対象物からガスを吸引して排気する操作を行う際の作動状態を図5に基づいて説明する。なお,図5では、説明の便宜上、ポンプ室を断面平面図、クランク機構を側面図で表して説明する。ダイヤフラム真空ポンプ11は、一方のポンプ室17の排気通路17bと、他方のポンプ室18の吸気通路18aとを連結管28によって連結し、減圧対象物を一方のポンプ室17の吸気通路17aに連結した状態でモータ12を作動させる。まず、図5(A)に示されるように、一方のダイヤフラム15が下死点、他方のダイヤフラム16が上死点となる状態から、図5(B)に示されるように、カムシャフト12aと共に偏心カム13aが時計回りに90度回動すると、これに伴って従動部材13cが従動し、コネクティング部材14が一方のポンプ室17側に水平方向に移動することにより、一方のダイヤフラム15が一方のポンプ室17の容積を縮小させて排気行程になると共に、他方のダイヤフラム16が他方のポンプ室18の容積を拡大させて吸気行程になる。続いて、図5(C)に示されるように、偏心カム13aが時計回りに180度回動すると、一方のダイヤフラム15が上死点に至ると共に、他方のダイヤフラム16が下死点に至る。この図5(A)の状態から図5(C)の状態に至る間、すなわち、一方のダイヤフラム15が下死点から上死点に至り、他方のダイヤフラム16が上死点から下死点に至る間は、排気行程中の一方のポンプ室17内のガスが排気側逆止弁17dから排気され、排気通路17b、連結管28、吸気通路18a、吸気側逆止弁18cを通って吸気行程中の他方のポンプ室18に吸入される。このとき、一方のポンプ室17では、吸気側逆止弁17cにより、ポンプ室17から吸気通路17aへのガスの排出が抑制され、他方のポンプ室18では、排気側逆止弁18dにより、排気通路18bからポンプ室18内へのガスの吸入が抑制される。
さらに、図5(D)に示されるように、偏心カム13aが時計回りに270度回動すると、コネクティング部材14が他方のポンプ室18側に水平方向に移動することにより、他方のダイヤフラム16がポンプ室18の容積を縮小させて排気行程になるとともに、一方のダイヤフラム15がポンプ室17の容積を拡大させて吸気行程になる。次いで、偏心カム13aが時計回りに360度回動すると、図5(A)に示されるように、一方のダイヤフラム15が下死点に至ると共に、他方のダイヤフラム16が上死点に至る。この図5(C)の状態から図5(A)の状態に至る間、すなわち、一方のダイヤフラム15が上死点から下死点に至り、他方のダイヤフラム16が下死点から上死点に至る間は、減圧対象物からのガスが吸気通路17aから吸気側逆止弁17cを介して吸気行程中の一方のポンプ室17内に吸入され、排気行程中の他方のポンプ室18内のガスが排気側逆止弁18dから排気通路18bに排気される。このとき、一方のポンプ室17では、排気側逆止弁17dにより、排気通路17bからポンプ室17へのガスの吸入が抑制され、他方のポンプ室18では、吸気側逆止弁18cにより、ポンプ室18から吸気通路18aへのガスの排出が抑制される。このように、モータ12によってカムシャフト12aを回転させることにより、両ポンプ室17,18が交互に吸気行程と排気行程とを繰り返し、両ポンプ室17,18を直列に接続した状態で減圧対象物の排気操作を行うことができる。
なお、シャーシ半体を形成する樹脂材料や成形法は、シャーシに要求される強度などの条件に応じて適宜に選択することが可能であり、シャーシ半体同士を結合する際のガイド部は適宜な位置に適宜な形状で設けることができ、省略することもできる。また、軸受ハウジングの回転及び軸方向の移動の防止は、前述の六角形と内接円とに限らず、任意の構造を採用することができ、圧入、嵌合のみでも可能である。さらに、両ポンプ室17,18を並列に接続して使用することもできる。
11…ダイヤフラム真空ポンプ、11a…ゴムクッション、11b…台板、12…モータ、12a…カムシャフト、12b…出力軸、12c…モータ取付部、12d…モータカバー、13…クランク機構、13a…偏心カム、13b…第1ベアリング、13c…従動部材、13d…第2ベアリング、13e…連結ピン、13f…大径部、13g…小径部、14…コネクティング部材、14a…枠部材、14b…板部材、14c…挿通孔、14d…連結ピン挿通孔、14e…装着部、15,16…ダイヤフラム、15a,16a…薄肉部、15b,16b…係合突部、17,18…ポンプ室、17a,18a…吸気通路、17b,18b…排気通路、17c,18c…吸気側逆止弁、17d,18d…排気側逆止弁、19…バランサー、20…軸受ユニット、20a…ベアリング、20b…軸受ハウジング、20c…角形部、20d…円形部、21…シャーシ、21a…ダイヤフラム取付部、21b…外周突部、21c…周溝、22,23…シャーシ半体、22a,23a…基板部、22b,23b…結合板部、22c,23c…軸受ユニット挟持部、22d,23d…先端面、22e,23e…角溝部、22f,23f…半円溝部、22g…ガイド溝、23g…ガイド凸条、22h,23h…ボルト挿通部、22i…締結ボルト、24…シール材、25…カバー部材、25a…フランジ部、25b…押圧部、25c…球面状凹部、25d…吸気通路用ボス部、25e…排気通路用ボス部、25f…吸気孔、25g…排気孔、26…抑え板、27…連結管

Claims (3)

  1. モータの出力軸と一体に回転するカムシャフトと、該カムシャフトの回転によって作動するクランク機構と、該クランク機構によって前記カムシャフトの軸線に直交する水平方向に往復動するコネクティング部材と、該コネクティング部材の両端部にそれぞれ取り付けられたダイヤフラムと、該ダイヤフラムの作動により容積が拡縮する一対のポンプ室と、各ポンプ室に連通する吸気通路及び排気通路と、前記ポンプ室から前記吸気通路への流体の逆流を規制する吸気側逆止弁と、前記排気通路から前記ポンプ室への流体の逆流を規制する排気側逆止弁とを備え、前記カムシャフト、前記クランク機構及び前記コネクティング部材を直方体状のシャーシに収容するとともに、前記カムシャフトの両端部を軸受ユニットを介して前記シャーシの一対の対向壁にそれぞれ保持したダイヤフラム真空ポンプにおいて、
    前記軸受ユニットは、前記カムシャフトのモータ側及び先端側を回転可能に支持するベアリングと、該ベアリングの外周を保持する軸受ハウジングとを備え、前記軸受ハウジングの外面は、角形部と、該角形部に内接する円形部とを有し、前記角形部の各頂点が前記円形部の外周面から突出した状態に形成され、
    前記シャーシは、合成樹脂で形成した一対のシャーシ半体を結合して形成され、各シャーシ半体は、ダイヤフラム取付部を有する基板部と、該基板部の対向する二辺から他方のシャーシ半体方向に向かってそれぞれ突設した一対の結合板部とを備え、各結合板部の先端には、両結合板部の先端同士を結合したときに、前記軸受ユニットを挟持する軸受ユニット挟持部が設けられ
    前記軸受ユニット挟持部のうち、一方の軸受ユニット挟持部は、先端面に対して、前記軸受ユニットを挿入可能な溝幅を有する凹状に形成されており、溝底部に、前記角形部の一半が嵌入する角溝部と前記円形部の一半が嵌入する半円溝部とが設けられ、他方の軸受ユニット挟持部は、先端面に対して、前記一方の軸受ユニット挟持部の凹状部内に嵌入する凸状に形成されており、先端部に、前記角形部の他半が嵌入する角溝部と前記円形部の他半が嵌入する半円溝部とが設けられ、
    前記各結合板部には、前記一対のシャーシ半体の結合時に、両結合板部をあらかじめ設定された結合位置にガイドするためのガイド部がそれぞれ備えられ、
    前記両シャーシ半体を結合させることにより、前記軸受ユニットの角形部と円形部と、前記軸受ユニット挟持部の角溝部と半円溝部とが、互いに係合させた状態にすることにより、両軸受ユニットの軸心を合致させることができるとともに、軸受ハウジングの回転及び軸方向の移動を防止することができる
    ことを特徴とするダイヤフラム真空ポンプ。
  2. 前記各シャーシ半体は、射出圧縮成形法にてそれぞれ形成されることを特徴とする請求項1記載のダイヤフラム真空ポンプ。
  3. 前記合成樹脂は、PC−GFであることを特徴とする請求項1又は2記載のダイヤフラム真空ポンプ。
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