JP6423627B2 - 建築用受具及びその外囲体 - Google Patents

建築用受具及びその外囲体 Download PDF

Info

Publication number
JP6423627B2
JP6423627B2 JP2014129198A JP2014129198A JP6423627B2 JP 6423627 B2 JP6423627 B2 JP 6423627B2 JP 2014129198 A JP2014129198 A JP 2014129198A JP 2014129198 A JP2014129198 A JP 2014129198A JP 6423627 B2 JP6423627 B2 JP 6423627B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
support plate
plate
vertical
horizontal
vertical support
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014129198A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016008418A (ja
Inventor
勇 塚越
勇 塚越
Original Assignee
三晃金属工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三晃金属工業株式会社 filed Critical 三晃金属工業株式会社
Priority to JP2014129198A priority Critical patent/JP6423627B2/ja
Publication of JP2016008418A publication Critical patent/JP2016008418A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6423627B2 publication Critical patent/JP6423627B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)

Description

本発明は、馳締タイプの折板屋根において、台風又は強風による負圧に対する耐久性において極めて優れたものにできる建築用受具及びその外囲体に関する。
従来、金属製の馳締タイプの折板屋根板から構成される折板屋根(壁も含む)が多く施工されている。このような折板屋根を構成する折板屋根板は、一般に谷状部の幅方向両側に傾斜状の立上り部が形成され、幅方向一方側に下馳部を、他方側に上締部がそれぞれ形成されたものである。
そして、その折板屋根板を複数並設し、隣接する折板屋根板同士の下馳部と上馳部とを吊子を介して重合しつつ馳締し、吊子は受金具に装着されて、折板屋根が施工される。そして、台風時に屋根材に作用する吹上荷重に対して屋根が安全であるか否かは吊り子と馳締部(屋根材断面の端部)の複合した構造的形状によって定まるのでどちらか一方に欠陥があっても安全性は保たれない。
特開2000−328727号公報 特開平8−42072号公報
このように、馳締タイプの折板屋根では、台風又は強風等による大きな負圧に対する耐性を有するために、種々の吊子が開発されており、その一例として特許文献1及び特許文献2が存在する。この特許文献1では、吊子の長手方向に交差する方向に伸びる屈曲部(補強リブ)が形成されたものである。
特許文献1では、屈曲部(補強リブ)が形成されることにより、吊子自体の強度が向上し、これによって、吊子を介して装着する折板屋根材も強固な固定にすることを実現しようとするものである。特許文献2では、丸馳タイプの屋根板が開示されている。
上記のような、丸馳状タイプの馳締部を有する吊子aは一般的に釣針状とした断面形状のものが多い〔図6(A)参照〕。このような馳締折板屋根板bにおいて、強風による負圧荷重が折板屋根板の全面にかかると、負圧荷重が折板屋根板bを上方に押し上げるように作用し、吊子aと折板屋根板bの馳締部に負圧荷重が集中するような状態となる。
そして、吊子aの馳締部は略円形ロール状に形成され、負圧荷重が増加すると共に、折板屋根板bがめくり上げられるように傾いてくる。折板屋根板bがめくり上げられる量が増加するにしたがい、吊子aの馳締部が折板屋根板を保持しきれなくなり、折板屋根板bは極めて外れ易いものとなる〔図6(B)参照〕。
このような馳締タイプの折板屋根では、台風又は強風等のときに、大きな負圧が折板屋根に作用する。そのために、屋根を構成する折板屋根板は、前述の負圧によって、馳締部分が拡がるように変形して締付力及び抵抗性が弱くなる。そして、折板屋根から折板屋根板bが剥がれ出し、ほとんどの折板屋根板bが連鎖的に吹き飛ばされ、屋根が破壊されることになる。本発明の目的は、特に丸馳タイプの折板屋根において、負圧に対する耐久性を極めて優れたものにできる馳締用吊子を提供することにある。
そこで、発明者は上記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、垂直状の垂直状支持板の上方部と、該垂直状支持板の上端から外方下向きに傾斜状とした傾斜状支持板と、該傾斜状支持板の下端から内方に向かって水平状となる水平支持板とから構成される三角状部を有する左右対称の吊子半体と、該吊子半体の両垂直状支持板の下方に接続される台座とを備え、前記両吊子半体の両垂直状支持板が当接されてなり、前記吊子半体は、垂直状支持板の上端より前記傾斜状支持板が折曲形成され、該傾斜状支持板の下端から前記水平支持板が折曲形成され、該水平支持板の内端は前記垂直状支持板に固着されてなる建築用受具としたことにより、上記課題を解決した。
請求項2の発明を、請求項1において、前記吊子半体は、垂直状支持板の上端より前記傾斜状支持板が折曲形成され、該傾斜状支持板の下端から前記水平支持板が折曲形成され、該水平支持板の内端から上方に向かって垂直立上り板が形成され、該垂直立上り板の上端は前記垂直状支持板と前記傾斜状支持板との隅角箇所に食い込む構成としてなる建築用受具としたことにより、上記課題を解決した。
請求項3の発明を、請求項1において、前記吊子半体は、垂直状支持板の上端より前記傾斜状支持板が折曲形成され、該傾斜状支持板の下端から前記水平支持板が折曲形成され、該水平支持板の内端から下方に向かって垂下状板が形成され、該垂下状板は前記垂直状支持板に固着されてなる建築用受具としたことにより、上記課題を解決した。
請求項4の発明を、垂直状の垂直状支持板の上方部と、該垂直状支持板の上端から外方下向きに傾斜状とした傾斜状支持板と、該傾斜状支持板の下端から内方に向かって水平状となる水平支持板とから構成される三角状部を有する左右対称の吊子半体と、該吊子半体の両垂直状支持板の下方に接続される台座とを備え、前記両吊子半体の両垂直状支持板が当接されてなる建築用受具と、水平底面を有する下馳部と、水平底面を有する上馳部とを備えた折板屋根板とからなり、前記建築用受具が所定間隔に配置され、隣接する建築用受具間に折板屋根板が配置され、前記下馳部の水平底面が前記吊子半体の一方側の水平支持板の下面側に配置され、前記吊子半体の他方側の水平支持板の下面側に上馳部の水平底面が配置されるように構成されてなる外囲体としたことにより、上記課題を解決した。
請求項1の発明では、吊子半体には、垂直状の垂直状支持板の上方部と、該垂直状支持板の上端から外方下向きに傾斜状とした傾斜状支持板と、該傾斜状支持板の下端から内方に向かって水平状となる水平支持板とから構成される三角状部を有する。そして、二つ吊子半体は左右対称となるようにして両垂直状支持板の下方に接続される台座とを備えている。
これによって、折板屋根板の下馳部と上馳部とを固定する部分は三角状部の水平支持板であり、該水平支持板は垂直状支持板と傾斜状支持板とで補強される構造である。これによって、二つの吊子半体によって、水平支持板が下馳部と上馳部とを強固に支持することができ母屋,胴縁等の構造材に支持された折板屋根板は、特に馳締部において馳締用吊子にて強固に固定され、台風又は強風による負圧に対しても吹き飛ばされることなく十分な耐久性を有するものにできる。
さらに、両吊子半体は、左右で独立した構造物であり、固着具或いは溶接個所による接続箇所以外での伸縮は、それぞれ自由に弾性範囲内で伸縮可能となる。これによって、両吊子半体は、それぞれにかかる荷重の違いによって、伸縮量も相互に異なるようにすることができる。折板屋根板の下馳部と上馳部とを、当接した状態を維持することができ、強固に固定することができる。
さらに、請求項1の発明では、三角状部の形状を簡単なものとし、製造工程も少なく、低価格にて提供することができる。請求項2の発明では、水平支持板の内端から上方に向かって垂直立上り板が形成され、該垂直立上り板の上端は垂直状支持板と傾斜状支持板との隅角箇所に食い込む構成としたことにより、三角状部の構造を極めて強固にすることができる。
請求項3の発明では、水平支持板の内端から下方に向かって垂下状板が形成され、該垂下状板は前記垂直状支持板に固着されたことにより、三角状部を強固な構成にすることができる。請求項4は、折板屋根板の下馳部及び上馳部に水平底面を設け、該水平底面と前記水平支持板とを当接する構成としたので、下馳部と上馳部による馳締部を極めて強固に固定することができる。
(A)は本発明における第1実施形態の建築用受具が使用された外囲体の一部の正面図、(B)は(A)の(α)部拡大図、(C)は吊子本体の縦断正面図である。 (A)は本発明における第1実施形態の建築用受具に外囲体にかかる負圧荷重が作用している状態の要部正面略示図、(B)は(A)の(β)部拡大図である。 (A)は本発明における建築用受具の第2実施形態の要部拡大図、(B)は本発明における建築用受具の第3実施形態の要部拡大図、(C)は本発明における建築用受具の第4実施形態の要部拡大図、(D)は本発明における建築用受具に対して馳締部の変形例を具備した建築用板材を施工した要部拡大図である。 (A)は本発明における第1実施形態の建築受具の斜視図、(B)は本発明における第1実施形態の建築受具の台座の一部を省略した側面図、(C)は本発明における建築用受具の第5実施形態の実施形態の正面図である。 (A)は本発明の建築用受具に外囲体を介して負圧荷重がかかったときの荷重の状態を示す略示正面斜視図、(B)及び(C)は本発明の建築用受具が外囲体を介してかかる負圧荷重に耐える状態を示す略示図である。 (A),(B)は従来技術において負圧荷重によって外囲体を構成する屋根板が吊子から外れる状態を示す略示図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明における建築用受具は、図1(A),(B)に示すように、吊子本体Aと台座6とから構成される。吊子本体Aは、左右対称とした三角形状部位を有する吊子半体A1,A1から構成される。両吊子半体A1は、それぞれ、垂直状支持板1と、傾斜状支持板2,2と、水平状支持板3,3とから構成される。前記垂直状支持板1の下方側には、台座6が接続される。
吊子本体Aにおける両吊子半体A1,A1の構成は、その構造によって、複数の実施形態が存在する。まず、垂直状支持板1は、金属板から形成され、側面より見ると上方から長方形状部1a,逆台形状部1b及び方形状部1cが形成されたものである。つまり、垂直状支持板1は上方から下方に向かって次第に前後方向の寸法が狭まる形状となっている〔図4(A),(B)参照〕。
吊子本体Aには、複数の実施形態が存在する。まずその第1実施形態から説明する。第1実施形態は、図1,図2に示すように、吊子本体Aを正面側より見て、垂直状支持板1の上端から前記吊子本体Aの外方且つ下向きに傾斜状支持板2が折曲形成され、該傾斜状支持板2の下端から前記水平状支持板3が折曲形成される。
該水平状支持板3は、水平状で且つ垂直状支持板1に対して直角となる。垂直状支持板1の上方部と、傾斜状支持板2と、水平状支持板3とによって、前記垂直状支持板1と前記水平状支持板3とのなす角部を直角とした直角三角形状の三角状部A2が形成される。
前記水平状支持板3の内端より垂直立上り板4が形成される。該垂直立上り板4は、水平支持板3の内端から前記垂直状支持板1に沿って上方に向かって垂直状に形成されている。垂直立上り板4の上端は、垂直状支持板1と傾斜状支持板2とのなす隅角部に食い込むような状態となる。
また、垂直立上り板4は、垂直状支持板1に近接又は当接する構造である。垂直立上り板4は、垂直状支持板1に溶接(スポット溶接等)手段又はリベット等の固着手段によって固着されたり、或いは固着されない構成とすることもある。
該垂直立上り板4は、水平支持板3を前記傾斜状支持板2と共に補強する役目をなす。垂直立上り板4を垂直状支持板1に固着することで、三角状部A2に剛性を向上させる。また、垂直立上り板4は、垂直状支持板1と傾斜状支持板2との隅角部に食い込む構成としているので、水平支持板3に荷重がかかっても、垂直立上り板4の上端が前記隅角に当接して、水平支持板3の位置が変位不可能となる。
吊子本体Aは、正面より見て、前記傾斜状支持板2の長さ寸法は、垂直状支持板1の長さ寸法よりも格段に短く、また水平状支持板3の長さ寸法も垂直状支持板1よりも格段に短い。したがって、垂直状支持板1,水平状支持板3傾斜状支持板2及び水平状支持板3によって形成される三角状部A2は、垂直状支持板1の上端付近に形成される。
そして、前記三角状部A2を有する吊子半体A1が2つ形成され、この2つの吊子半体A1,A1の両垂直状支持板1,1が対向するようにして組み合わせられる〔図1(C)参照〕。両吊子半体A1,A1の垂直状支持板1,1の下方側の方形状部1c又は逆台形状部1bは台座6と接続されている。
両吊子半体A1,A1同士の両垂直状支持板1,1の下方部と、台座6とはボルト・ナット等の固着具7にて連結される。台座6は、左右対称の二つの脚部61,61から構成され、取付部61a,脚状板61bとから構成されている。そして、両取付部61a,61aにて前記吊子本体Aの両垂直状支持板1,1を挟持しつつ、ボルト・ナット等の固着具7にて固着する〔図1(A),(B),図3,図4(A)等参照〕。
次に、屋根,壁等の外囲体を構成する板折板屋根板8は、図1(A),(B),図2等に示すように、主板81の幅方向両側より立上り側部82,82が形成され、両立上り側部82,82の両端より頂部83,83が形成され、該頂部83,83の一方の端から立上り首部84を介して丸馳タイプの下馳部85が形成され,他方の頂部83の端から上馳首部84を介して丸馳タイプの上馳部86が形成されている。
下馳部85は、水平底面85aの外端から下重合面85bが形成されている。該下重合面85bは、略(1/4)円弧状に形成されている。また、上馳部86は、水平底面86aと上重合面86bが形成されている。該上重合面86bは、略半円状に形成されている。さらに、前記下馳部85と前記上馳部86の変形例として、前記上重合面86bは、図3(D)に示すように、略三角山形状に形成されたり、或いは図3(D)の想像線に示すように、略長方形状に形成されることもある。
折板屋根の施工では、母屋,胴縁等の構造材9に本発明の建築用受具を、折板屋根板8の幅方向の間隔に対応させて所定間隔に配置固定する。次に、建築用受具間に折板屋根板8,8…を複数並設し、それぞれの隣接する折板屋根板8,8 の下馳部85を建築用受具の吊子本体Aの一方側の吊子半体A1の三角状部A2に沿わせるようにして配置する。
そして、隣接する折板屋根板8の上馳部86を他方側の吊子半体A1の三角状部A2に沿わせるようにして配置し、前記下馳部85の下重合面85bに、上馳部86の上重合面86bを重合しつつ、上重合面86bの端部に形成された嵌合端片86cを下馳部85の水平底面85aに嵌合する〔図1(A),(B),図2参照〕。この作業を順次繰り返して、折板屋根をするものである。
次に、本発明における建築用受具によって施工された屋根,壁等の外囲体に強風等による負圧荷重に抵抗する構造を説明する。まず、強風等によって屋根にかかる負圧荷重p,p,…は、分布荷重として折板屋根板8の表面全体及び前後方向の全長Lに亘ってかかる〔図5(A)参照〕。
台風又は強風等によって発生する負圧荷重p,p,…がかかると、折板屋根板8,8…には、上方に持ち上げられるようになる。ここで、屋根にかかる荷重の状態を理解し易くするために、分布荷重である負圧荷重p,p,…を垂直方向上向きの集中荷重Pに置き換えて、該集中荷重Pが折板屋根板8の傾斜状の立上り側部82の略中間箇所にかかるものとする〔図2,図5(A)参照〕。
集中荷重Pは、吊子本体Aの両側の折板屋根板8,8の立上り側部82,82に作用するものであり、それぞれの集中荷重Pの水平方向分力Phによって、吊子本体Aの両側にて隣接する折板屋根板8,8同士の両立上り側部82,82及び両頂部83,83が共に近接しようとする〔図2,図5(A),(B)参照〕。
つまり、両吊子半体A1,A1同士が押圧し合う構造となり、吊子本体Aの三角状部A2,A2は、極めて強固な構造体となる。特に、水平支持板3,3同士は、水平方向に沿って、より一層、近接しようとし、水平状態を強固に維持することができる。これによって、折板屋根板8,8…を強固に支持する。
また、同時に、吊子本体Aの両側の集中荷重Pは、両吊子半体A1,A1を垂直方向に押し上げようとする力がかかるが、両吊子半体A1,A1の垂直状支持板1,1には集中荷重Pに対する反力Prが生じることとなる。この反力Prは、集中荷重Pに対する抵抗荷重となる。
反力Prがかかる両垂直状支持板1,1と、水平方向分力Phが作用する両水平支持板3,3とによって、吊子本体Aの両側三角状部A2,A2は、極めて強固な構造となる。したがって、吊子本体Aの両側の折板屋根板8,8は、集中荷重Pによってめくり上げられようとするときに、両三角状部A2,A2の両水平支持板3,3が下馳部85及び上馳部86を押え付ける。また、集中荷重Pに抵抗する反力Prは、折板屋根板8の長手方向の長さに比例して大きくなる。
そして、両折板屋根板8,8の立上り首部84,84には、集中荷重Pを受けることになり、図5(C)に示すように、立上り首部84は弾性領域内で変形することにより、集中荷重Pが無くなると元の状態に復元される。これによって、折板屋根板8,8はめくり上げられるような状態とならず、折板屋根板8,8…を吊子本体Aに保持することができる。
次に、上記負圧荷重p,p,…が吊子本体Aの三角状部A2,A2に係るときの状態を図2に基づいてさらに詳しく説明する。上馳部86の上重合面86bにかかる負圧荷重p,p,…によって、下馳部85の水平底面85a及び上馳部86の水平底面86aから、吊子本体Aの両水平支持板3,3に負圧荷重p,p,…がかかる。ここで、それぞれの水平支持板3にかかる負圧荷重p,p,…を、一つの集中荷重Pに置き換える。
すると、水平支持板3には、集中荷重Pによる曲げモーメントMが生じる。この曲げモーメントMにより、それぞれの傾斜状支持板2には圧縮応力Fが作用する。ここで、傾斜支持板2と水平支持板3とのなす角度をθとすると、傾斜状支持板2にかかる圧縮応力Fに対して、垂直方向の分力はFsinθである。つまり、垂直方向分力(Fsinθ)は、集中荷重Pと等しい。
折板屋根板8の全体、つまり主板81,立上り側部82,下馳部85及び上馳部86等にかかる負圧荷重p,p,…によって、折板屋根板8を固定する下馳部85及び上馳部86に荷重による応力が集中するようになる。しがたって、下馳部85,上馳部86及び吊子本体Aに負担がかかる。
前述したように、折板屋根板8を上方に持ち上げようとする負圧荷重p,p,…は、まず、吊子本体Aの水平支持板3にかかり、水平支持板3を補強する傾斜状支持板2に圧縮応力Fがかかる。該圧縮応力Fから垂直状支持板1に、前記垂直方向分力Fsinθが働き、これが、負圧荷重p,p,…による折板屋根板8を持ち上げようとする力に対抗するものでる。
つまり折板屋根板8にかかる負圧荷重p,p,…に抵抗する力は垂直状支持板1に作用し、その負圧荷重p,p,…に対する抵抗力は、下向きの反力Prとして以下のようになる。
Figure 0006423627
となる。反力Prは、図2(B)及び図5(C)に示すように、力の方向が下向きであり、よってマイナス(−)符号を付記して示される。
折板屋根板8,8…によって構成された屋根,壁等の外囲体に負圧荷重p,p,…がかかる場合、その折板屋根板8の形状により、負圧荷重p,p,…が必ずしも等分布荷重とはならず、荷重に変動が生じることも十分にある。この場合、吊子本体Aのそれぞれの水平支持板3にかかる負圧荷重p,p,…が異なる場合には両吊子半体A1,A1の垂直状支持板1,1には異なる抵抗量がかかり、その伸縮量も異なるようにすることができる。
したがって、下馳部85の水平底面85aと、上馳部86の水平底面86aは、共に両吊子半体A1,A1の水平支持板3,3に当接した状態を維持することができ、下馳部85及び上馳部86を強固に固定することができる。
前記吊子本体Aの第2実施形態として、前記吊子半体A1は、垂直状支持板1の上端より前記傾斜状支持板2が折曲形成され、該傾斜状支持板2の下端から前記水平支持板3が折曲形成され、該水平支持板3の内端は前記垂直状支持板1に溶接等の固着手段にて固着されたものである〔図3(A)参照〕。
前記吊子本体Aの第3実施形態として、前記吊子半体A1は、垂直状支持板1の上端より前記傾斜状支持板2が折曲形成され、該傾斜状支持板2の下端から前記水平支持板3が折曲形成され、該水平支持板3の内端から下方に向かって垂下状板5が形成され、該垂下状板5は前記垂直状支持板1に固着されたものである〔図3(B)参照〕。
以上の吊子本体Aの第1乃至第3実施形態では、吊子半体A1,A1は、垂直状支持板1,1を介してリベット等の固着具又はスポット溶接等の固着手段によって固着され、吊子本体Aが構成される。そして両三角状部A2,A2によって、二等辺三角形が構成される。
両吊子半体A1,A1は、左右で独立した構造物であり、固着具7或いは溶接個所による接続箇所以外での伸縮は、それぞれ自由に弾性範囲内で伸縮可能となる。つまり、両吊子半体A1,A1は、それぞれにかかる荷重の違いによって、伸縮量も相互に異なるようにすることができ、外囲体を介して吊子本体Aにかかる負圧に柔軟且つ強固に対応することができる。
前記吊子本体Aの第4実施形態として、左右対称の吊子半体A1,A1において、垂直状支持板1は、両吊子半体A1,A1において共用して、垂直状支持板1を1つとした実施形態も存在する〔図3(C)参照〕。また、第4実施形態では、両三角状部A2,A2の両傾斜状支持板2,2及び両水平支持板3,3についても、一枚の金属板を折曲形成して一体成形することもある〔図3(C)参照〕。さらに、前記吊子本体Aの第5実施形態として、垂直状支持板1の下部をそのまま台座6として使用する実施形態も存在する〔図4(C)参照〕。
A…吊子本体、A1…吊子半体、A2…三角状部、1…垂直状支持板、
2…傾斜状支持板、3…水平支持板、4…垂直立上り板、5…垂下状板、6…台座、
7…固着具、8…折板屋根板、85…下馳部、85a…水平底面、86…上馳部、
86a…水平底面、9…構造材。

Claims (4)

  1. 垂直状の垂直状支持板の上方部と、該垂直状支持板の上端から外方下向きに傾斜状とした傾斜状支持板と、該傾斜状支持板の下端から内方に向かって水平状となる水平支持板とから構成される三角状部を有する左右対称の吊子半体と、該吊子半体の両垂直状支持板の下方に接続される台座とを備え、前記両吊子半体の両垂直状支持板が当接されてなり、前記吊子半体は、垂直状支持板の上端より前記傾斜状支持板が折曲形成され、該傾斜状支持板の下端から前記水平支持板が折曲形成され、該水平支持板の内端は前記垂直状支持板に固着されてなることを特徴とする建築用受具。
  2. 請求項1において、前記吊子半体は、垂直状支持板の上端より前記傾斜状支持板が折曲形成され、該傾斜状支持板の下端から前記水平支持板が折曲形成され、該水平支持板の内端から上方に向かって垂直立上り板が形成され、該垂直立上り板の上端は前記垂直状支持板と前記傾斜状支持板との隅角箇所に食い込む構成としてなることを特徴とする建築用受具。
  3. 請求項1において、前記吊子半体は、垂直状支持板の上端より前記傾斜状支持板が折曲形成され、該傾斜状支持板の下端から前記水平支持板が折曲形成され、該水平支持板の内端から下方に向かって垂下状板が形成され、該垂下状板は前記垂直状支持板に固着されてなることを特徴とする建築用受具。
  4. 垂直状の垂直状支持板の上方部と、該垂直状支持板の上端から外方下向きに傾斜状とした傾斜状支持板と、該傾斜状支持板の下端から内方に向かって水平状となる水平支持板とから構成される三角状部を有する左右対称の吊子半体と、該吊子半体の両垂直状支持板の下方に接続される台座とを備え、前記両吊子半体の両垂直状支持板が当接されてなる建築用受具と、水平底面を有する下馳部と、水平底面を有する上馳部とを備えた折板屋根板とからなり、前記建築用受具が所定間隔に配置され、隣接する建築用受具間に折板屋根板が配置され、前記下馳部の水平底面が前記吊子体の一方側の水平支持板の下面側に配置され、前記吊子体の他方側の水平支持板の下面側に上馳部の水平底面が配置されるように構成されてなることを特徴とする外囲体。
JP2014129198A 2014-06-24 2014-06-24 建築用受具及びその外囲体 Active JP6423627B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014129198A JP6423627B2 (ja) 2014-06-24 2014-06-24 建築用受具及びその外囲体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014129198A JP6423627B2 (ja) 2014-06-24 2014-06-24 建築用受具及びその外囲体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016008418A JP2016008418A (ja) 2016-01-18
JP6423627B2 true JP6423627B2 (ja) 2018-11-14

Family

ID=55226181

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014129198A Active JP6423627B2 (ja) 2014-06-24 2014-06-24 建築用受具及びその外囲体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6423627B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7020767B2 (ja) * 2016-05-26 2022-02-16 三晃金属工業株式会社 折板屋根構造及びその施工方法
JP6927669B2 (ja) * 2016-05-26 2021-09-01 三晃金属工業株式会社 折板屋根構造及びその施工方法
JP6927672B2 (ja) * 2016-06-20 2021-09-01 三晃金属工業株式会社 折板屋根構造及びその施工方法
CN106223548B (zh) * 2016-08-25 2019-03-08 航天神舟科技发展有限公司 一种具有全天候自适应功能的网格式金属屋面固定装置
CN111608326A (zh) * 2020-05-28 2020-09-01 保锐建筑科技(珠海)有限公司 一种屋面板固定支架

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA919883A (en) * 1968-05-28 1973-01-30 D. Elizalde Eduardo Corrugated sheet elements
JPS5715287Y2 (ja) * 1976-09-25 1982-03-30
JPS5715286Y2 (ja) * 1976-09-25 1982-03-30
JPH0624506Y2 (ja) * 1988-11-12 1994-06-29 株式会社淀川製鋼所 金属板葺き屋根
JP2518056Y2 (ja) * 1993-04-24 1996-11-20 株式会社淀川製鋼所 吊 子
JP2527536Y2 (ja) * 1993-04-28 1997-03-05 株式会社淀川製鋼所 折版屋根
JP5715460B2 (ja) * 2010-06-28 2015-05-07 Jfe鋼板株式会社 嵌合式折板屋根材

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016008418A (ja) 2016-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6423627B2 (ja) 建築用受具及びその外囲体
JP2011032646A (ja) 太陽電池パネル取付装置及び取付方法、並びに取付金具
JP2011038384A (ja) 屋根用パネル及び屋根用パネルの取り付け構造
JP5722104B2 (ja) 支持装置
JP2007274909A (ja) フィルム止め部材
JP6196474B2 (ja) ソーラーパネルの設置構造及び設置方法
JP2020076252A (ja) 建築用金具
JP7253793B2 (ja) 屋根金物及びその取り付け方法
JP6536391B2 (ja) 床根太の接続部材及び接合構造
JP4761550B2 (ja) 湾曲自在シート受け部材
JP2003253819A (ja) 屋根構造、屋根板、屋根板取り付け金具
JP5458434B2 (ja) タイトフレーム用補強金具
JP7280116B2 (ja) キャップの取付構造
JP5621033B1 (ja) 建築用受具
JP6907374B2 (ja) 折板屋根材の固定用金具
JP2542546B2 (ja) 折版屋根及びその施工方法
JP6553998B2 (ja) 建築用受具
JP2008095315A (ja) 二重屋根
EP2573293B1 (en) Clamp for securing snow-stop means to metal plates for roofing and the like
JP5755383B1 (ja) 屋根板取り付け金具
JP3242078B2 (ja) 縦葺き屋根構造
JP6144530B2 (ja) 馳締用吊子
JP4822217B2 (ja) 天井野縁
JPS6013355Y2 (ja) 二部材の結合構造
JP2006193950A (ja) 折板用固定金具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170525

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180501

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180928

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181019

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6423627

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250