JP2003253819A - 屋根構造、屋根板、屋根板取り付け金具 - Google Patents

屋根構造、屋根板、屋根板取り付け金具

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JP2003253819A
JP2003253819A JP2002057070A JP2002057070A JP2003253819A JP 2003253819 A JP2003253819 A JP 2003253819A JP 2002057070 A JP2002057070 A JP 2002057070A JP 2002057070 A JP2002057070 A JP 2002057070A JP 2003253819 A JP2003253819 A JP 2003253819A
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roof
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plate mounting
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Juichi Yasumoto
重一 安本
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Maruichi Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】折板からなる屋根板を固定して形成する屋根に
おいて、屋根板の固定強度を高めること。 【解決手段】下地材2の上に固定した屋根板取り付け金
具3に、屋根板4の両側部において立ち上がる立ち上が
り部6を係合して構成する屋根1構造であって、上記係
合のため相互に係合する係合構造7,8,21,9,2
6を、屋根板4の立ち上がり部6とその対応位置に形成
するとともに、上記係合構造を、上下方向に複数配設し
た屋根1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、いわゆる折板と
称される金属製の屋根板からなる屋根に関し、より詳し
くは、固定強度の高い屋根に関する。
【0002】
【従来の技術】上述のような屋根板は、平坦な部分の左
右両側に、斜めに立ち上がる立ち上がり部を有した形で
ある。この屋根板を取り付けて構成される屋根は、H鋼
等からなる下地材の上に立設状態で固定した金具を用い
て取り付ける。その取り付けは、屋根板の立ち上がり部
の上端部同士を、隣接する屋根板同士で重合して、この
重合状態を金具で固定する構造である。固定の方法に
は、剣先ボルトを用いるもの、吊子を用いるもの、屋根
板をパチンと係合させる係合構造によるものなど、様々
あるが、屋根板の立ち上がり部における上下方向におけ
る一箇所で行っているだけである。
【0003】ところで屋根板には、上から荷重(正圧)
が掛かるほか、吹き上げなどにより屋根板が浮き上がる
力(負圧)も大きく掛かる。このため、立ち上がり部の
一箇所のみでの固定では、風の強い地方や台風がよく来
る地域では、強度が持たない場合がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこでこの発明は、高
い強度を有する屋根を提供できるようにすることを主た
る課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのための手段は、下地
材の上に固定した屋根板取り付け金具に、屋根板の両側
部において立ち上がる立ち上がり部を係合して構成する
屋根構造であって、上記係合のため相互に係合する係合
構造を、屋根板の立ち上がり部とその対応位置に形成す
るとともに、上記係合構造を、上下方向に複数配設した
屋根構造であることを特徴とする。
【0006】係合構造は、立ち上がり部における上下方
向の上部のみに形成するも、上部と下部に分けて形成す
るも、全体的に形成するもよい。
【0007】この屋根構造では、複数の係合構造がそれ
ぞれ係合しており、一番上に位置する係合構造の係合
は、それより下側の係合構造が係合していることによ
り、確実に保持される。このため、一つの係合構造で固
定している場合よりも強力に固定できる。
【0008】また、屋根板は係合構造で係合させて取り
付けるので、係合構造を上下方向に複数形成していて
も、屋根板の取り付け作業は容易である。
【0009】より強力に固定するには、係合構造を、左
右に均等に割り振って形成するなど、屋根板取り付け金
具の左右両側に形成するとよい。
【0010】別の手段は、左右両側部に外方斜め上に向
けて立ち上がる立ち上がり部を有し、該立ち上がり部の
上端部同士を相互に重合し係合して固定する屋根板であ
って、上記係合を行う係合部の下側に、屋根板取り付け
金具に支えられながら上方へ抜け止め不可に係合する下
側係合部を少なくとも一つ形成した屋根板であることを
特徴とする。
【0011】この屋根板は、立ち上がり部の上端部の係
合部と、その下側に形成した少なくとも一つの下側係合
部とで固定され、それぞれに固定状態が維持される。こ
のため、下側係合部が係合している限り上端部の係合部
が外れたりすることはなく、高い取り付け強度を得るこ
とかできる。
【0012】しかも係合部は、屋根板と屋根板、また屋
根板と他の部材を係わり合わせるものであるので、屋根
板には、係合部と下側係合部とにより、適宜の良好な意
匠感を得られるとともに、屋根板にとっては補強の役目
を果たす。
【0013】さらに別の手段は、隣接する屋根板の上端
部同士を重合した状態に取り付ける屋根板取り付け金具
であって、上記上端部を係合する係合部を、上端に形成
するとともに、該係合部の下側には、上記係合部よりも
外側に突出した係合爪部を少なくとも一つ形成した屋根
板取り付け金具であることを特徴とする。
【0014】この屋根板取り付け金具では、上端に有し
た係合爪部で屋根板を係合するとともに、該係合爪部の
下側に形成した少なくとも一つの下側係合爪部で屋根板
を係合できるので、負圧が掛かっても、下側に位置する
下側係合爪部が屋根板を止めているので、それよりも上
側に設けた係合爪部に負荷がかかることを防げる。この
ため、上端の係合爪部から屋根板が外れてしまうことを
防止でき、屋根板を強固に保持できる。
【0015】前記係合爪部は、上からの荷重を受けつつ
係合する形に形成すると、上からの荷重(正圧)を支え
ることができるのでよい。
【0016】また、上端に位置する前記係合爪部には吊
子を用いるも良いが、左右両側に横または斜め下方に向
けて延びる係合片を有した形状に形成すると、吊子を用
いる場合よりも、より強力に固定ができる。
【0017】さらにまた別の手段は、前記屋根板または
屋根板取り付け金具を用いて構成した屋根構造であるこ
とを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】この発明の一実施の形態を、以下
図面を用いて説明する。図1は、屋根1の要部構造を示
し、この屋根1は、H鋼等からなる下地材2の上に屋根
板取り付け金具3(以下、金具という)を固定し、該金
具3に対し屋根板4を取り付けて構成している。
【0019】まず、屋根板4について説明する。屋根板
4は金属製で、図2に示したような形に形成している。
なお、図1、その他の図では、裏張り材4aを設けた状
態で示しているが、図2においては、便宜上裏張り材4
aを省略して表現している。
【0020】すなわち、図2に示したように、左右方向
の中間部に平坦な水平部5を形成し、該水平部5の左右
両側縁から外方斜め上に向けて立ち上がる立ち上がり部
6,6を形成している。そしてこの立ち上がり部6の上
端部に、第1係合部7,8を形成し、この第1係合部
7,8の下側に、第2係合部9を形成している。
【0021】上記第1係合部7,8は左右に2つ形成す
るが、隣接する屋根板4同士が重合できるように、形を
異にしている。一方の第1係合部7は、三角形、換言す
れば逆V字状で、両下端に、内側へ湾曲する係合縁10
を有した形である。
【0022】他方の第1係合部8は、上記一方の第1係
合部7内に収まる形で、C字形の係合縁11から斜め上
に向けて、上記一方の第1係合部7内の頂部位置まで延
設した形状である。
【0023】そして、各第1係合部7,8の下側に、コ
字形のくびれ部12を形成して、水平な水平面部13を
形成するとともに、該水平面部13の端から、斜め下方
に下がる肩部14を形成する。この肩部14の形成位置
は、立ち上がり部6の傾斜に対応する位置関係になるよ
うに設定する。そしてその肩部14の下に、V字形に凹
む上記第2係合部9を形成している。この下側係合部9
の形成位置は、立ち上がり部6の中間位置より上であ
る。
【0024】また、上記一方の第1係合部7の先端側、
すなわち反第2係合部9側には、反り返る湾曲部15を
形成し、係合に際して上から押付けるだけで係合できる
ようにしている。
【0025】次に金具3について説明する。金具3は、
図1に示したように、上端部の第1係合部7,8同士を
重合させ、係合した屋根板4の下に収まる形であり、本
体金具16と上部金具17で構成している。
【0026】図3が金具3の斜視図、図4がその分解斜
視図である。このように本体金具16は、所定の形に裁
断した一枚の金属板を折曲して形成し、間に板一枚挿入
可能な隙間18を空けて折り返し、左右対称の形に形成
している。上記隙間18に、上記上部金具17を挿入し
て保持する。
【0027】その上部金具17も一枚の金属板を折曲し
て形成し、隙間18に挿入する短冊状の挿入片19の上
に、幅広部20を形成し、この幅広部20の前後両側
に、それぞれ左右逆方向に係合爪部21,21を形成す
る。係合爪部21は、逆U字形に折り返した後、外方斜
め下に向けて係合片21aを延設して形成する。上記挿
入片19には、保持用の貫通孔22を形成している。
【0028】本体金具16は、下地材2に対して溶接固
定する固定片23を有した開脚状の脚部24と、上記折
り返しを行った部分であって背面がわに位置して上記固
定片23とともに接地する支持脚25と、屋根板4の下
側係合部9と係合する下側係合爪部26とを有してい
る。この下側係合爪部26は、屋根板4の上記水平面部
13を受ける受け片26aと、この受け片26aの先か
ら斜め下方に延びる係合片26bとからなり、屋根板4
の下側係合部9を、上からの荷重を受けつつ、係合す
る。
【0029】上記上部金具17の貫通孔22に対応する
位置には、角孔からなる貫通孔27を形成し、上部金具
17をボルト28ナット29で保持可能にしている。ボ
ルト28ナット29のほかに、リベットを用いるもよ
い。なお、本体金具16の隙間18は一定であるので、
その隙間18に保持した上部金具17は、前後方向に傾
動する。すなわち、屋根の勾配に対して対応可能であ
る。
【0030】このように構成した屋根板4と金具3を用
いて屋根1を形成するには、まず、下地材2の上に、金
具3を固定する。支持脚25を利用して所定位置に配置
し、脚部24と支持脚25の下端部を溶接して固定す
る。そして、一方(図面左側)から順に、屋根板4を取
り付ける。屋根板4の一方側の第1係合部7とその下側
の第2係合部9とを金具3の右側と、先に取り付けた屋
根板4の他方の第1係合部8とに上から踏みつけて係合
するとともに、他方の第1係合部8を隣に固定した別の
金具3の左側に係合する。この作業を順に繰り返すこと
によって屋根1が形成できる。
【0031】このようにして形成した屋根1において
は、係合は、金具3の係合爪部21とその下側の下側係
合爪部26との上下2箇所で行われる。係合爪部21も
下側係合爪部26も左右両側に有するので、合計4箇所
で係合することになり、特に屋根板4の上端部に位置す
る第1係合部7,8の係合状態は、金具3の下側係合爪
部26が死守するので、強固な固定状態を得ることがで
きる。
【0032】しかも、金具3の下側係合爪部21は、屋
根板4の水平面部13を受ける受け片26aと、この受
け片26aの先から斜め下方に延びる係合片26bとか
らなり、屋根板4の第2係合部9を、上からの荷重を支
持しつつ係合するので、負圧に対してはもちろんのこ
と、正圧にたいしても高い強度を示す。
【0033】また屋根板4における一方の第1係合部7
の先に湾曲部15を形成しているうえに、屋根板4の固
定構造は係合構造であるので、屋根板4の取り付けは、
上から踏みつけるだけで行え、簡易迅速に作業が行え
る。
【0034】さらに屋根板4は、下側係合部9の存在の
ため凹凸ができるので、新規な外観が得られ、意匠感を
向上できるとともに、屋根板4自体の強度も向上でき
る。
【0035】また、上下に2箇所ずつ、係合のための係
合爪部21,26を有する金具3は上述のように本体金
具16と上部金具17の2つの部材で構成するので、部
品点数を低減できるとともに、簡素な構造に形成でき、
製造が容易で安価に行える利点も有する。
【0036】そのうえ、金具3の下側係合爪部26は上
端の係合爪部21よりも外側に突出させて形成している
ので、係合爪部21と下側係合爪部26は、屋根板4の
立ち上がり部6に沿う形となる。このため金具3自体も
屋根板4も、自然な美しい形に形成できる。
【0037】以下、他の例について説明する。図5は、
金具3の他の例を示す斜視図であり、この金具3は、本
体金具30を、溶接なしで固定できるようにした構造で
ある。すなわち、図6に示したように、下地材2たるH
鋼の水平な片を挟持して固定する。
【0038】本体金具30は、所定形状に裁断した一枚
の金属板を折曲して形成した本体部材31と、その他の
部材を組み付けて構成し、本体部材31に形成した接地
片32と、この接地片32に対して相対移動可能に本体
部材31に取り付けた挟圧部材33の圧接片34とでH
鋼を締め付ける。挟圧部材33の相対移動は、本体部材
31に対して他の部材を介して取り付けたボルト35ナ
ット36により行う。
【0039】金具3の下側係合爪部26、上部金具1
7、屋根板4については、一つを除いて、図1から図4
を用いて説明した先の例と同一であるので、同一の符号
を付して、詳しい説明を省略する。唯一異なる構成は上
部金具17の前後両側に形成した折り曲げ片37であ
る。この折り曲げ片37は、相異なる方向に折曲してお
り、上部金具17を補強するとともに、上部金具17の
姿勢を規制している。
【0040】図7の金具3は、2連式の構造とする場合
に適した金具3であり、図7、図8に示したように、そ
れぞれ下地材2に固定する2本の本体金具38で上部金
具17を挟持して一体化する構成である。本体金具38
は、帯状の金属板を折曲して形成し、中間部に接地部3
9を設け、この両端から外方斜め上に向けて立ち上がり
部40を形成し、この立ち上がり部40の上に、先の例
のように相対向する挟持面41を介して下側係合爪部2
6を有している。屋根1を形成すると図9に示したよう
になる。上述以外の構成については、先の説明と同一で
あるので、同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0041】図10から図16では、屋根板4と、金具
3の要部についての他の例を示している。図では、金具
3の下側係合爪部26より下側の図形を省略したが、こ
こには、図1に示した本体金具16でも、図6に示した
本体金具30でも、図9に示した本体金具38でも、さ
らにはその他の構成の本体金具でも、いずれでも適用で
きる。
【0042】図10の屋根板4は、一方の第1係合部7
の先端縁に湾曲部15を形成していない構成で、係合に
際しては、先端縁の係合縁10を、仮想線で示したよう
に、先に固定した屋根板4における他方の第1係合部8
の係合縁11に引っ掛けてから、回転するようにして、
下へ押し込んで取り付ける。
【0043】また、他方の第1係合部8の先端縁を逆U
字形に湾曲して湾曲係止部42を設け、金具3の係合爪
部21の上にしっかりと引っ掛かるように形成してい
る。
【0044】図11の屋根板4は、一方の第1係合部7
の先端縁に湾曲部15を設け、他方の第1係合部8の先
端縁に湾曲係止部42を設けた例である。
【0045】図12の屋根板4は、上端の第1係合部
7,8を三角形状ではなく、略台形に形成した例であ
る。略台形に形成したことで、広くなった分、これと係
合する金具3の係合爪部21は、逆U字形に折り返した
後、横に延びる水平片21bを介してから斜め下方に垂
れる係合片21aを形成している。また、屋根板4の第
2係合部9は、V字形の凹みではなく段差で形成して、
これまでの例とは異なる印象の意匠を得ている。
【0046】図13の屋根板4の第1係合部7,8は、
図12の屋根板4のそれと同一であるが、第2係合部9
を、前記くびれ部12を介在させずに直接形成してい
る。
【0047】図14の屋根板4は、第1係合部7,8が
略台形をなす場合であるが、金具3の係合爪部21を、
図12の場合のように水平片21bを介さずに、直接係
合片21aを形成した例を示している。
【0048】図15の屋根板4も第1係合部7,8が略
台形をなすが、一方の第1係合部7の上面にV形の溝4
3を形成した例を示している。この溝43を形成したた
め、屋根板4における他方の第1係合部8の先には、溝
43の下に当接する位置ずれ防止のストッパ縁44を形
成している。
【0049】また溝43の存在のため、金具3は、上端
の中間部をV字形に開いている。すなわち係合爪部21
は、外方斜め上に向けて立ち上がる傾斜片21cを介し
て水平片21bと係合片21aを形成している。
【0050】図16の屋根板4は、図15のように溝4
3ではなく、突出する段部45を長さ方向に沿って形成
した例で、屋根板4における他方の第1係合部8の先に
は、段部45の下に収まって当接する位置ずれ防止のス
トッパ縁46を延設している。
【0051】このように様々な形状の屋根板4に対応す
るため、金具3の形状、構造は、上述例のほか、適宜設
定する。
【0052】例えば、図15、図16に示した形状の屋
根板4を取り付けるのに用いる金具3は、図17、図1
8に示したように構成するも良い。すなわち、上部金具
17を2枚の金属板で構成する。図17の金具3では、
図1に示した構成の本体金具16を有するので、その隙
間18を2枚の金属板が挿入可能な幅に形成するととも
に、上部金具17を構成する2つの上部金具担体47,
47を、それぞれ、挿入片49の上に係合爪部21、す
なわち外方斜め上に向けて伸びる傾斜片21cと、その
上から水平に延びる水平片21bと、この先から斜め下
に向けて垂れる係合片21aとを有する形に形成し、挿
入片19に形成した貫通孔22を利用して、本体金具1
6に固定する構造である。
【0053】図6、図9に示した構成の本体金具30,
38を有する場合には、上部金具17を挟み込んで固定
するので、図18に示したように、挿入片19の前後両
側に、外側に向けて曲がる折り曲げ片48を、補強と姿
勢規制のために形成しておくとよい。
【0054】また、金具3の他の部分の構成も必要に応
じて、適宜設定できる。例えば、金具3の下側係合爪部
26も、先端が単に斜め下に向けて延びる形状のものだ
けではなく、屋根板4の第2係合部9を面で押えること
ができるようにすることが可能である。
【0055】すなわち、本体金具16,30,38に下
側係合爪部26を形成し、上部金具17に係合爪部21
を形成するのではなく、上部金具17に対して、係合爪
部21も下側係合爪部26も一体に形成し、本体金具1
6,30,38で、これらをまとめて一体化する構成で
ある。
【0056】本体金具16,30,38は、その上端
に、図19、図20に示したように水平方向に延びる支
持片49を形成する。これに対して、上部金具17は、
係合爪部21と下側係合爪部26とを有する2つの上部
金具担体50,50と、これらに挟持されて本体金具1
6,30,38との仲介をする介装板51とで構成す
る。上部金具担体50と介装板51には、リベット52
止め用の貫通孔53を形成する。そして介装板51の貫
通孔53より下にはさらに、本体金具16,30,38
との連結のための貫通孔54を形成する。
【0057】図19に示した本体金具16のように一定
の隙間18を有する金具の場合には、介装板51の前側
のみに補強用の折り曲げ片55を形成するとよい。ま
た、図20に示した本体金具30,38のように挟み込
んで一体化する金具3の場合には、前後両側に相反する
方向に曲がる折り曲げ片55を形成すると、補強と姿勢
規制が図れる。
【0058】このように上部金具17に係合爪部21と
下側係合爪部26を形成した場合には、図示したよう
に、下側係合爪部26の先端に、内側下方に下り曲がる
当接片56を形成できる。この当接片56を形成する
と、屋根板4を固定したときに、屋根板4の第2係合部
9を面で受けることことができるので、吹き上げに対し
てさらに高い強度が得られる。
【0059】また、特に、前記図9のタイプの本体金具
38に上記構成を採用すると、図21に示したように、
三角形状に開いた下側部分と、上部において横に張り出
してその先を下に曲げた下側係合爪部26と、上端の係
合爪部21との結合による外観で、優美な印象を受ける
外観美麗な意匠的価値の高い金具3となる。
【0060】上記一実施の形態の構成における第1係合
部7,8は、この発明の係合部に対応し、第2係合部9
は、下側係合部に対応し、第1係合部7,8と係合爪部
21、および第2係合部9と下側係合部26は、係合構
造に対応するも、この発明は上記構成に限定されるもの
ではない。
【0061】例えば、係合構造を上下に2段形成した
が、それより多く形成するもよく、また2段で形成して
も、第2係合部9と下側係合部26を、屋根板4の立ち
上がり部6の下側位置に形成するもよい。
【0062】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、屋根板
の立ち上がり部における上下方向の複数箇所で係合が可
能であるので、高い取り付け強度が得られる。しかも、
係合させて取り付けるので、係合させる部分が複数あっ
ても、上から踏みつけたり、引っ掛けてから押し込んだ
りする容易な作業で取り付けが行え、作業性が良い。
【0063】また、係合部や下側係合部を有する屋根板
は、凹凸を有することになるので、形成位置と形成の形
状によって、良好な意匠感を得られ、外観美麗な屋根を
形成できる。同時に、係合部や下側係合部が屋根板の強
度を高めるリブとしての役割も果たし、屋根板自体の強
度も高められる。
【0064】さらに屋根板取り付け金具の係合爪部と下
側係合爪部は、屋根板の両側部において斜めに立ち上が
る立ち上がり部と係合するが、上記下側係合爪部は上端
の係合爪部よりも外側に突出させて形成しているので、
係合爪部と下側係合爪部は、立ち上がり部に沿う形とな
る。このため屋根板取り付け金具自体も屋根板も、自然
な形に形成でき、簡素な構造、安価で容易な製造を実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 屋根構造の断面図。
【図2】 屋根板の斜視図。
【図3】 屋根板取り付け金具の斜視図。
【図4】 屋根板取り付け金具の分解斜視図。
【図5】 他の例に係る屋根板取り付け金具の斜視図。
【図6】 図5の屋根板取り付け金具を用いた屋根構造
の断面図。
【図7】 他の例に係る屋根板取り付け金具の斜視図。
【図8】 図7の屋根板取り付け金具の分解斜視図。
【図9】 図7の屋根板取り付け金具を用いた屋根構造
の断面図。
【図10】 屋根構造の他の例を示す断面図。
【図11】 屋根構造の他の例を示す断面図。
【図12】 屋根構造の他の例を示す断面図。
【図13】 屋根構造の他の例を示す断面図。
【図14】 屋根構造の他の例を示す断面図。
【図15】 屋根構造の他の例を示す断面図。
【図16】 屋根構造の他の例を示す断面図。
【図17】 他の例に係る屋根板取り付け金具の分解斜
視図。
【図18】 他の例に係る屋根板取り付け金具の要部の
分解斜視図。
【図19】 他の例に係る屋根板取り付け金具の分解斜
視図。
【図20】 他の例に係る屋根板取り付け金具の要部の
分解斜視図。
【図21】 他の例に係る屋根板取り付け金具の斜視
図。
【符号の説明】
1…屋根 2…下地材 3…屋根板取り付け金具 4…屋根板 6…立ち上がり部 7,8…第1係合部 9…第2係合部 21…係合爪部 21a…係合片 26…下側係合部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下地材の上に固定した屋根板取り付け金具
    に、屋根板の両側部において立ち上がる立ち上がり部を
    係合して構成する屋根構造であって、上記係合のため相
    互に係合する係合構造を、屋根板の立ち上がり部とその
    対応位置に形成するとともに、上記係合構造を、上下方
    向に複数配設した屋根構造。
  2. 【請求項2】前記係合構造を、屋根板取り付け金具の左
    右両側に形成した請求項1に記載の屋根構造。
  3. 【請求項3】左右両側部に外方斜め上に向けて立ち上が
    る立ち上がり部を有し、該立ち上がり部の上端部同士を
    相互に重合し係合して固定する屋根板であって、上記係
    合を行う係合部の下側に、屋根板取り付け金具に支えら
    れながら上方へ抜け止め不可に係合する下側係合部を少
    なくとも一つ形成した屋根板。
  4. 【請求項4】隣接する屋根板の上端部同士を重合した状
    態に取り付ける屋根板取り付け金具であって、上記上端
    部を係合する係合爪部を、上端に形成するとともに、該
    係合爪部の下側には、上記係合爪部よりも外側に突出し
    た下側係合爪部を少なくとも一つ形成した屋根板取り付
    け金具。
  5. 【請求項5】前記係合爪部を、上からの荷重を受けつつ
    係合する形に形成した請求項4に記載の屋根板取り付け
    金具。
  6. 【請求項6】前記係合爪部が、左右両側に横または斜め
    下方に向けて延びる係合片を有した形状である請求項5
    に記載の屋根板取り付け金具。
  7. 【請求項7】前記請求項3から請求項6のうちのいずれ
    か一項に記載の屋根板または屋根板取り付け金具を用い
    て構成した屋根構造。
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