JP2004278024A - 屋根板支持具 - Google Patents
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Abstract
【課題】強度の向上等、高性能化を図ること。
【解決手段】下地材2の上に固定する固定部材4と、該固定部材4の上部に取り付けられ、屋根板3の伸縮に伴って前後方向に摺動可能な摺動部材5とを有し、これらを長孔22b,19dと軸部材17とで連結した屋根板支持具1であって、上記摺動部材5を、屋根板係止用の係止部19aを上端に有した係止具19を取り付け可能で、左右方向で対向する垂直な対向面部22を有した摺動金具5aを用いて構成し、該摺動金具5aには、上記対向面部22同士を近接する方向に締め付ける締結具23を設け、上記対向面部22に、上記長孔22bを形成した屋根板支持具1。
【選択図】 図2
【解決手段】下地材2の上に固定する固定部材4と、該固定部材4の上部に取り付けられ、屋根板3の伸縮に伴って前後方向に摺動可能な摺動部材5とを有し、これらを長孔22b,19dと軸部材17とで連結した屋根板支持具1であって、上記摺動部材5を、屋根板係止用の係止部19aを上端に有した係止具19を取り付け可能で、左右方向で対向する垂直な対向面部22を有した摺動金具5aを用いて構成し、該摺動金具5aには、上記対向面部22同士を近接する方向に締め付ける締結具23を設け、上記対向面部22に、上記長孔22bを形成した屋根板支持具1。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、金属製の屋根板を固定するのに用いる屋根板支持具に関し、より詳しくは、熱により屋根板が伸縮しても、その伸縮に対応して動いて速やかに歪を吸収できるようにするような屋根板支持具に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような屋根板支持具として、下地材の上に固定した固定部材の上部に、屋根板を係止する摺動部材を摺動可能に取り付けた屋根板支持具を案出した(特許文献1参照)。
【0003】
この屋根板支持具は、固定部材と摺動部材を、長孔と、該長孔内を相対摺動する軸部材とで連結した構成であり、摺動部材が前後方向に摺動して屋根板にかかる歪を取り除くという所望の作用・効果を達成するものであった。
【0004】
ところで上記屋根板支持具は、屋根板を係止するための摺動部材に、薄い金属板からなる吊子を用いており、主として吊子のみを摺動させる構造である。吊子は屋根板を係止することの関係上、1mm前後の薄い金属板で形成しているので、上記発明では、強度を持たせるために折り返して二重にするなどして用いることを開示した。
【0005】
しかし、吊子には、屋根に負圧が掛かったときに上へ引っ張られる力が掛かり、このとき吊子は、二重にしたりして補強してはいるものの、基本的に単体であり、強度の点で改良の余地があった。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−110307号公報。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこでこの発明は、強度をより高めることができるような屋根板支持具の提供を主たる課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そのための手段は、下地材の上に固定する固定部材と、該固定部材の上部に取り付けられ、屋根板の伸縮に伴って前後方向に摺動可能な摺動部材とを有し、これらを長孔と軸部材とで連結した屋根板支持具であって、上記摺動部材を、屋根板係止用の係止部を上端に有した係止具を取り付け可能で、左右方向で対向する垂直な対向面部を有した摺動金具を用いて構成し、該摺動金具には、上記対向面部同士を近接する方向に締め付ける締結具を設け、上記対向面部に、上記長孔を形成した屋根板支持具であることを特徴とする。
【0009】
上記締結具としてはボルトナットやリベットを用いることができる。
【0010】
すなわち上記構成によれば、屋根板を係止する係止具は摺動部材とともに、屋根の伸縮に伴って前後方向に摺動する。このとき、摺動部材を構成する摺動金具の垂直な対向面部は、締結具によって近接方向に締め付けられており、長孔を形成する部分の肉厚が増すとともに、単に重合した状態よりも硬い一体の状態である。このため強度が高く、長孔の変形もないので、円滑に摺動する。
【0011】
上記摺動金具は、相対向する一対の部材からなるも、相対向する部位(対向面部)を有するひとつの部材からなるものでもよく、係止具は、摺動金具の内側に挟み込むも、摺動金具に沿わせて取り付けるも、いずれでもよい。
【0012】
前記固定部材には、当該固定部材における前記摺動部材取り付け位置よりも下に、左右方向で対向する一対の対向部を設け、これら対向部間に、隙間を形成し、該隙間に、固定部材の固定時に下地材に対して接地する中脚部材を垂設するもよい。下地材に対する固定時には、この中脚部材の下端を、溶接等により下地材に固定する。
【0013】
対向部間に隙間を形成して、その対向部から固定時の接地部分を形成すると、固定部材の接地部分の間隔を広く取ることができ、取り付け状態の安定性が増すとともに、中脚部材が、その安定性をさらに向上する。また、多数並べて使用した屋根板支持具の摺動部材が摺動するときには、摺動部材に摺動を起こさせる力の掛かり方が必ずしも一様ではなく、各屋根板支持具ごとにばらつきが発生することが考えられるが、このときに、すべての屋根板支持具で摺動部材円滑な摺動が行えるとも限らず、ガタガタと摺動する恐れがある。このときに、中脚部材が接地によりその振動を抑えて、より円滑な振動を可能にする。
【0014】
前記固定部材と摺動部材との間の摺動面には、摩擦抵抗を低減するための、または摺動動作の規制のための介装部材を介装するとよい。介装部材が摩擦抵抗を低減し、あるいは摺動動作を規制して、よりよい摺動動作を行わせる。
【0015】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、摺動動作する摺動部材は、垂直な対向面部を締結具で近接方向に締め付けているので、厚みが増すとともに、締め付けられた各部分が密に接触して一体性が高められた状態であり、摺動のために軸部材と摺接する長孔の強度が高い。このため、負圧によって長孔が変形することを抑制することができて、長期間にわたって円滑な摺動が可能な屋根板支持具を得られる。また、一体性が高いため摺動部材の摺動時に摺動部材の各部に歪が発生しにくく、摺動動作が円滑である。
【0016】
固定部材の摺動部材取り付け位置よりも下に、相互間に隙間を有する対向部を設けているので、この対向部から固定時に下地材に接触する接地部分を形成すると、接地部分の間隔を広く取ることができ、取り付け状態の安定性が増し、固定強度が高い。また、上記隙間には、下地材に対して接地する中脚部材を垂設したので、その固定状態をさらに高めることができるとともに、摺動部材が摺動するときの固定部材の微振動を抑えることもできる。このため、固定状態をより良好にでき、摺動時の音をなくすことができる。
【0017】
固定部材と摺動部材との間の摺動面に、介装部材を介装すると、所望の円滑な摺動動作が期待できる。
【0018】
【考案の実施の形態】
この発明の一実施の形態を、以下図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、屋根板支持具1(以下、支持具という)の斜視図であり、この支持具1は、例えば図2に示したように、H鋼等のような下地材2の上に固定し、屋根板3を支持させる。その屋根板3は、金属製であるので、熱によって伸縮する。この伸縮による歪を吸収するため、支持具1における屋根板3を係止している部分が、図1に矢印で示した如く前後方向に摺動するように構成している。
【0019】
支持具1は、図3の分解斜視図に示したように、左右一対の固定金具4aを有する固定部材4と、この固定部材4の上部に保持された状態で前後方向に摺動する摺動部材5とからなる。
【0020】
上記各固定金具4aは、同形で、帯状の金属板を折曲してなる。下端には、固定時に設置する水平な固定片6を設け、この固定片6の内側の端からは、上方に立ち上がる立ち上がり部7を設け、立ち上がり部7の上端に、内側へ凹む縦断面コ字形の保持部8を連設して構成している。
【0021】
上記立ち上がり部7は、固定金具4a同士を組んだときに、適宜の隙間9を介して対向するもので、上下方向の適宜位置に、貫通孔10を形成している。この貫通孔10は、中脚部材11を取り付けるためのピン部材12を固定するためのものである。すなわち、ピン部材12の両端部には、貫通孔10に挿通可能な軸部12aを有し、この軸部12aを貫通孔10に対する挿通後にかしめることによって固定する。
【0022】
またピン部材12の長さ方向の中間位置には、固定部材4の固定時に接地する板状の上記中脚部材11を保持する。中脚部材11は、下方が幅広の三角形状で、上端部に上記ピン部材12の中間部に対して挿嵌する大きさの取付け孔11aを有している。挿嵌状態は、ガタつかないように、きつい状態であるのが好ましいが、手で回動可能である堅さの方がより好ましい。
【0023】
中脚部材11の下端は、下地材2に対する接地片11bであって、その長さは、固定金具4aの固定片6の前後方向の幅よりも長く設定する。そして上記取付け孔11aより下であって接地片11bより上の位置には、適宜大のぬすみ孔11cを形成している。軽量化を図ることができるとともに、音の発生や伝達を抑制することができる。
【0024】
上記保持部8は、摺動部材5を上下方向に分離付加に組み込むためのもので、上端の水平な片は、摺動部材の上部を受ける受け片13、下端の水平な片は摺動部材5が上方へ抜けるのを阻止する規制片14である。また、受け片13と規制片14を連結するのは、垂直な垂直片15である。この垂直片15の中央部には、摺動部材5を取り付けるための角形の貫通孔16を形成している。
【0025】
この貫通孔16には、図4に示したように、貫通孔16に嵌合して回り止めがなされる根角部17aと、摺動部材5と摺接する軸本体部17bと、雄ねじ部17cとを、根元側から順に有した段付きのボルト17を挿通する。上記軸本体部17bの長さは、摺動部材5の対応部分の厚みを考慮して設定され、ナット18できつく締めても、摺動部材が摺動可能な状態となる長さに設定する。
【0026】
摺動部材5は、左右一対の同形の摺動金具5aと、屋根板係止用の吊子19とからなる。摺動金具5aは、上記固定金具4aの保持部8に内側から被さる大きさの縦断面コ字形で、上端に、上記固定金具4aの受け片13の上側に位置して屋根板3を受ける屋根板受け片20を、下端には、上記固定金具4aの規制片14の下側に位置する突片21を設け、これらを垂直な挟圧面22で連結している。
【0027】
これら3つの部位からなる摺動金具5aは、前後方向への摺動を可能とするため、固定金具4aよりも幅広である。幅は、必要な摺動長さに応じて適宜設定すればよい。
【0028】
そして、挟圧面22の両端部には、リベット止め用の貫通孔22aを形成し、これら貫通孔22a間には長孔22bを形成している。長孔22bの径は、上記ボルト17の軸本体部17bと相対摺動可能な大きさである。
【0029】
図中20aは、位置決めのための目印で、屋根板受け片の前後方向の中間位置に形成した切り欠きである。
【0030】
吊子19は、上端に屋根板係止用の係止部19aを有し、その下端から垂下片19bを垂設した形状で、上記各金具4a,5aを構成する金属板よりも薄い金属板で形成している。垂下片19bには、貫通孔19cと長孔19dとを、上記摺動金具5aのそれらと対応させて形成している。
【0031】
左右一対の固定金具4aからなる固定部材4はピン部材12で一体化し、左右一対の摺動金具5aと吊子19からなる摺動部材5はリベット23で一体化する。そして摺動部材5を、固定部材4の保持部8に挟まれるように組み付けてから、ボルト17ナット18で固定する。
【0032】
使用に際しては、図2に示したように、固定部材4の固定片6と中脚部材11の接地片11bとに溶接を行い、下地材2に対して固定する。このとき、下地材2に描いた墨だし線に固定部材4の中脚部材11をあわせれば、芯出しができる。そして、屋根板3を一方から順に固定してゆくが、屋根板3を吊子19の係止部19aに係止するときに、吊子19、すなわち摺動部材5の前後方向の中間位置が固定部材4の前後方向の中間位置と合致するように位置あわせを行う。これは摺動部材5の屋根板受け片20に形成した目印が、ボルト17の中心の真上に位置するように摺動部材5を移動させれば簡単に行える。
【0033】
このようにして屋根板3を取り付けた屋根では、屋根板3が熱により伸縮すると、屋根板3が摺動部材5を押したり引いたりする力を生む。この力を受けて摺動部材5の長孔22b,19dは、ボルト17の軸本体部17bと相対摺動して、すなわち摺動部材5を摺動させて、屋根板3に溜まる歪を素早く吸収する。このため、屋根板3が音を立てるようなことを防止できる。
【0034】
また、固定部材4は左右2つの固定片6とこれらの間の中脚部材11とで固定しているので、強固な固定が可能である。たとえ摺動部材5の摺動時に微振動があってもそれによってガタついたりしない。このため静かで円滑な摺動が期待できる。
【0035】
なお図1から図4では、吊子19として、係止部が丸型の丸ハゼタイプのものを示したが、角ハゼタイプの係止部を持つ吊子を使用するもよい。この場合には、屋根板3の係止時に摺動金具5を固定金具4に対して組み込んで、固定を行う。
【0036】
(その他の実施の形態)
以下、他の例を説明する。上記説明と同一または類似の構成については、同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0037】
図5に示した支持具1は、固定部材4の上端部、すなわち固定金具4aの受け片13と、摺動部材5の下端部、すなわち摺動金具5aの突片21とを上へ凸の緩やかな円弧状に形成した例を示している。このように形成することにより、摺動部材5を屋根の勾配に対応して傾斜することができ、綺麗で迅速な屋根形成ができる。
【0038】
図6、図7は、固定部材4と摺動部材5との間の摺動面に、摩擦抵抗を低減するための介装部材24を介装した例を示している。すなわち、固定部材4の保持部8に、内側から介装部材24を被着し、摺動部材5と固定部材4との直接の接触を断つ構成である。
【0039】
介装部材は合成樹脂からなり、図6の断面図に示したように、固定金具4aの保持部8に内側から被さる縦断面コ字形である。すなわち上端の水平な第1介装片25と、下端の水平な第2介装片26と、これらを垂直に連結する第3介装片27とをする。第3介装片27の中央には、ボルト17の軸本体部17bを挿通可能な貫通孔27aを形成している。なお、図6では摺動部材5を、部位の区別明確化のため便宜的に仮想線で表現している。
【0040】
また、前後方向の幅は図7の側面図に示したように、固定金具4aの幅よりも若干広く形成し、第1介装片25と第2介装片26と第3介装片27の内側面の両側部に、位置規制用の突状27bを形成して固定金具4aとの一体性を高めるように形成している。
【0041】
このように構成すると、摺動部材5の摺動が音もなく軽く、円滑に行えるようになる。
【0042】
図8、図9は、固定部材4と摺動部材5との間の摺動面に、摩擦抵抗を低減し、耐摩耗性を高め、円滑な摺動を行わせるための介装部材24を介装した例を示している。すなわち、固定部材4の保持部8に、内側から介装部材24を被着し、固定部材4の保持部8および摺動部材5を保護する構成である。
【0043】
介装部材24は固定部材4などよりは薄い金属板で形成する。好ましくは、固定金具4aや摺動金具5aとは異種の金属、例えばステンレスなどの平滑性を有する金属板が好ましい。そして、図8の断面図に示したように、固定金具4aの保持部8に内側から被さる縦断面コ字形である。すなわち上端の水平な第1介装片25と、下端の水平な第2介装片26と、これらを垂直に連結する第3介装片27とを有する。第3介装片27の中央には、ボルト17の軸本体部17bを挿通可能な貫通孔27aを形成している。図8でも、部位の区別の明確化のため便宜的に摺動部材5を仮想線で表現している。
【0044】
また、前後方向の幅は図9側面図に示したように、固定金具4aの幅よりも広く、摺動金具5aの幅よりも狭く設定し、第3介装片27の両側部には、リベット23の移動を許容するぬすみ溝27cを形成し、ぬすみ溝27cの基部に、固定金具4aを挟みこむような、位置規制用の立ち上げ片28を形成している。
【0045】
このように構成すると、介装部材24の存在により固定金具4aの保持部8の強度が高まる上に、固定金具4aよりも長く形成した介装部材24が摺動のためのガイドとなることにより摺動部材の摺動が円滑に行え、耐磨耗性も良好で、長期間にわたって良好な摺動が可能な耐久性の高い支持具となる。
【0046】
なお、これら図6乃至図9で説明した支持具1の場合でも、所定部分を円弧状に湾曲して形成し、摺動部材5を傾動可能にするもよい。
【0047】
図10は、固定部材4を、摺動部材取り付け位置、すなわち保持部8よりも下に左右方向で対向する一対の立ち上がり部7(対向部)を有したひとつの固定金具4bで構成した例を示している。中脚部材11の下端には、固定金具4bの下端の固定片6当たる部分を切りかいて、下地材2に設置するように形成している。
【0048】
先の各例のように固定部材4を左右一対の2部材で構成する場合よりも、部品点数が少なくてすむ。
【0049】
図11の支持具1は、いわゆるタイフレームのように、複数の屋根板係止部分、すなわち摺動部材5を左右方向に所定間隔を隔てて併設した構成のものである。すなわち、固定部材4を、略直角三角形状の山部29を複数有する第1固定金具4cと、この第1固定金具4cの山部29に沿わせて取り付ける第2固定金具4dとで構成している。
【0050】
第1固定金具4cは、一本の帯状の金属板を折曲して形成したもので、下地材2に固定するため水平に伸びる固定片6と、上記山部29とを順に形成している。山部29は、垂直に立ち上がる立ち上がり部7と、この立ち上がり部7の上端から水平に延びる受け片13と、この受け片13から斜めに下がる傾斜片30とからなる。そして上記立ち上がり部7は、上端部の一定部分よりも下の部分を、傾斜片30側に引っ込めるようにL字状に折曲して形成している。上記上端部の一定部分は、摺動部材を保持するための保持部8であり、第1の実施の形態で説明したのと同様に、上記受け片13の下に、垂直片15および規制片14を順に連設している。
【0051】
第2固定金具4dは、上記第1固定金具4cの立ち上がり部7および保持部8の部分と同一の形状を有し、下端には、第1固定金具4cの固定片6の上に重なり合って固定する重合固定片31を形成している。この重合固定片31の左右両端に対応する第1固定金具4cの固定片6部分には、重合固定片31の左右方向での位置決めを行う上へ凸の突部32を形成している。
【0052】
摺動部材5は、第1の実施の形態の場合と同一であり、一組の挟持金具5aと吊子19、リベット23で一体化している。
【0053】
但し、図12に示したように、この例では、固定部材4に対する摺動部材5の摺動可能な固定を、ナット18を用いないでボルト17の螺合のみによって行っている。これは、第1固定金具4cに傾斜片30を形成したためであり、すなわち、第1固定金具4cの保持部8には、ボルト17の雄ねじ部17cが螺合するねじ孔33を形成している。そしてボルト17の軸本体部17bの長さを、ボルト17を第2固定金具4d側から螺合したときに、軸本体部17bの先端面が、第1固定金具4cに当接して、摺動部材5を摺動可能に保持する所定の間隔になるように設定している。
【0054】
なお、図12に仮想線で示したように、中脚部材11を設けるもよい。このとき、中脚部材11の下端には、第1固定部材4cの固定片6対応位置に、ぬすみを形成して、前後の両端部が下地材2接地するように構成し、その接地した部分にも溶接を行う。
【0055】
図13は、摺動金具5の変形例を示しており、図中(a)は、屋根板受け片20を上へ向けてコ字状に折曲して形成し、図中(b)は、下へ向けてコ字状に折曲して形成している。このように形成することで、重心を低くすることができ、固定部材4の固定片6に掛かる荷重を低減して、より安定的な摺動が期待できる。
【0056】
図14は、摺動部材5の変形例を示し、摺動部材5は、吊子19を摺動金具5b,5c間に挟み込まないで一体化する。
【0057】
すなわち、摺動部材5は、先の例のように縦断面コ字形の金具である摺動金具5b,5cからなり、高さの高い第1摺動金具5bと、それよりも高さの低い第2摺動金具5cとをリベット23を用いて重合し、第2摺動金具5cの上端の水平片34に、図15に示したように、ボルト35ナット36で吊子19を固定する。
【0058】
吊子19は、上端に係止部19dを有した縦断面L字型に形成し、下端の水平な固定部19eに、貫通孔19fを形成している。固定に際しては、方形状の当て板を上記固定部19eの上に重合する。
【0059】
このように構成した支持具1では、先の例では摺動部材5全体を交換しなければ、屋根板3の係止部の形状の違いに対応できなかったが、吊子19の交換のみで、丸ハゼ用に、角ハゼ用にと、容易に変更できる。
【0060】
図16は、図14および図15の例とは、吊子19の取り付け方を変えた例を示しており、第1摺動金具5bの垂直な挟圧面22と吊子19の垂下片19bに長孔22b,19dを形成して、吊子19を横から取り付けられるようにしている。このとき、固定部材4の上記長孔22b,19d対応位置の貫通孔16に雌ねじを形成しておく一方、ボルト17の根元部分に雄ねじ17dを形成しておくと、ボルト17は、固定部材4に一体の状態であるので、屋根板3の係止時に取り付けを行う必要のある角ハゼ型の吊子であっても施工作業が容易である。
【0061】
図17は、固定部材4に対する摺動部材5の組み付け方の他の例を示し、この支持具1では、図18に示したように、摺動部材5は、組み立てた固定部材4に対し上からでも組み付けることができる。
【0062】
すなわち、固定部材4は、左右一対の固定金具4aからなり、固定金具4aは、下端の固定片6から上へ立ち上がる立ち上がり部7と、この立ち上がり部7の上端部に形成され、摺動部材5を摺動可能に保持する保持部8とを有する。そして、この保持部8と立ち上がり部7との間には接合部39を介在させる。接合部39は、固定金具4a同士を組み合わせた時に相互に接合する部位で、立ち上がり部7や係止部8よりも内側に凹ますように縦断面コ字形に形成している。一組の各固定金具4aは、上記接合部39にリベット39a止めを行うことで一体化する。
【0063】
上記保持部8は、固定金具4a同士を一体化したときに正面視U字状をなす形であり、上端には摺動部材5を受ける受け片13を形成している。
【0064】
保持部8の垂直な垂直片15の中央には、角形の貫通孔16を形成し、ボルト17を挿通可能にしている。
【0065】
摺動部材5は、左右一対の摺動金具5aと、これらに挟み込まれて一体化する吊子19とかならなり、下端には上記保持部内に収まる長さの水平な突片21を有し、突片21から上へ垂直に挟圧面22を連設し、この挟持圧面22の上端からは、上記固定金具4aの受け片13の上に位置する屋根板受け片20を連設している。
【0066】
上記挟圧面22の上端部であって屋根板受け片20の基部には、L字状に凹む規制部40を形成する。この規制部40は、図19に示したように、固定金具4aの保持部8の内側面に沿うもので、摺動姿勢を安定させる役割を果たすが、もちろん、図18に仮想線で示したように、規制部40を形成せずともよい。
【0067】
また摺動金具5aの挟圧面22と吊子の垂下片19bには、長孔22b,19dを形成し、この長孔22b,19dには、介装部材41を取り付ける。この介装部材41は、断面長円形で、左右方向の幅は、図19に示したように、固定部材4の保持部8の垂直片15間に対応する寸法である。
【0068】
摺動部材5の組み付けは、根角部17aと軸本体部17bと雄ねじ17cとを有したボルト17及びナット18を用いて行う。
【0069】
なお、上記介装部材41は、図20に示したように断面円形に形成したものであるもよい。このように形成して、その長さを適宜設定すれば、ボルト17に軸本体部17bを形成する必要性をなくすことができ、通状のボルトを使用できる。上述した各例においても同様である。
【0070】
図21も、固定部材4に対する摺動部材5の組み付け方の他の例を示し、この支持具1でも、摺動部材5は、組み立てた固定部材4に対し上からでも組み付けることができる。
【0071】
固定部材4は、先の図11に示したような山部29を有する第1固定金具4cと、これに沿わせて取り付ける第2固定金具4dとからなり、各固定金具4c,4dの上端部に形成する保持部8を、各固定金具4b,4cの接合時に、上記図19に示した如く正面視U状になるように形成している。そして、第1固定金具4cの保持部8の垂直片15には角形の貫通孔16を、第2固定金具4dの保持部8の垂直片15には丸形の貫通孔16を形成する。
【0072】
摺動部材5は、1つの摺動金具5dと、この摺動金具5dに一体化する吊子19とからなる。吊子19は、上記接合状態の固定部材4の保持部8に入る大きさの突片19eを下端に有した正面視L字状をなす形状である。摺動金5は、この吊子19の突片19eと垂下片19bとを覆うように折曲し、上端に屋根板受け片20を有した形状である。これらはリベット23で一体化している。
【0073】
摺動部材5、すなわち摺動金具5dと吊子19とにおける各固定金具4b,4cの貫通孔16に対応する部位には、前後方向に長い長孔22b,19dを形成し、ボルト17ナット18を用いて組み付けを行う。
【0074】
組み付けに際しては、図22、図23に示したように、摺動部材5の下端の突片部42の上側に位置する規制介装部材43を介在させる。規制介装部材43は、正面視コ字型で、前後方向の両端部に、第2固定金具4dの両側縁に係合する係合片44を突設して、第2固定金具4cに対する位置決めを行っている。垂直な垂直面45片の中心には、ボルト17の軸本体部を挿通する貫通孔46を形成する。
【0075】
この規制介装部材43は、適宜の金属板で構成するも、合成樹脂材で構成するもよい。平滑性を有する金属板で形成したり合成樹脂で形成したりすれば、より円滑な摺動動作も期待できる。
【0076】
介装することにより、規制介装部材43の下端部47と垂直な垂直面45とが、摺動部材5の姿勢が正しくなるように規制する。
【0077】
なお、この例の場合も、図24に示したように、各部材の適宜部位を円弧状に形成することで、摺動部材5が屋根の勾配に対応して傾動することを可能にできる。図示例では、固定部材4の保持部8の上下両端、すなわち保持部8の受け片13と保持部8下端の下片部48とを上へ凸に湾曲した。
【0078】
また、図25に示したように、固定金具4b,4c同士の下部に、相互に離間した対向部49を形成して、中脚部材11を取り付けることもできる。
【0079】
この例では、タイトフレーム状に連設構造の例を説明したが、単独構造のものであるもよい。
【0080】
この発明における軸部材は、上記構成におけるボルト17に対応し、
以下同様に、
係止具は、吊子19に対応し、
対向面部は、挟圧面22に対応し、
摺動金具は、摺動金具5a,5d、第1摺動金具5b、第2摺動金具5cに対応し、
締結具は、リベット23に対応し、
摺動部材取り付け位置は、保持部8に対応し、
対向部は、立ち上がり部7、対向部49に対応し、
介装部材は、介装部材24,41、規制介装部材42に対応するも、この発明は、上記構成のみに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】屋根板支持具の斜視図。
【図2】屋根板支持具を用いた屋根構造の断面図。
【図3】屋根板支持具の分解斜視図。
【図4】要部の断面図。
【図5】屋根板支持具の要部の側面図。
【図6】屋根板支持具の要部断面図。
【図7】図6の側面図。
【図8】屋根板支持具の要部断面図。
【図9】図8の側面図。
【図10】屋根板支持具の斜視図。
【図11】屋根板支持具の正面図。
【図12】屋根板支持具の一部断面正面図。
【図13】摺動金具の他の例を示す断面図。
【図14】屋根板支持具の斜視図。
【図15】図14の要部の断面図。
【図16】要部の断面図。
【図17】屋根板支持具の斜視図。
【図18】屋根板支持具の分解斜視図。
【図19】屋根板支持具の一部断面正面図。
【図20】介装部材の他の例を示す斜視図。
【図21】屋根板支持具の正面図。
【図22】屋根板支持具の要部斜視図。
【図23】屋根板支持具の一部断面正面図。
【図24】屋根板支持具の側面図。
【図25】屋根板支持具の一部断面正面図。
【符号の説明】
1…屋根板支持具
2…下地材
3…屋根板
4…固定部材
4a,4b…固定金具
4c…第1固定金具
4d…第2固定金具
5…摺動部材
5a,5d…摺動金具
5b…第1摺動金具
5c…第2摺動金具
7…立ち上がり部
8…保持部
9…隙間
11…中脚部材
17…ボルト
19…吊子
19a…係止部
19d…長孔
22…挟圧面
22b…長孔
23…リベット
24,41…介装部材
43…規制介装部材
49…対向部
【発明の属する技術分野】
この発明は、金属製の屋根板を固定するのに用いる屋根板支持具に関し、より詳しくは、熱により屋根板が伸縮しても、その伸縮に対応して動いて速やかに歪を吸収できるようにするような屋根板支持具に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような屋根板支持具として、下地材の上に固定した固定部材の上部に、屋根板を係止する摺動部材を摺動可能に取り付けた屋根板支持具を案出した(特許文献1参照)。
【0003】
この屋根板支持具は、固定部材と摺動部材を、長孔と、該長孔内を相対摺動する軸部材とで連結した構成であり、摺動部材が前後方向に摺動して屋根板にかかる歪を取り除くという所望の作用・効果を達成するものであった。
【0004】
ところで上記屋根板支持具は、屋根板を係止するための摺動部材に、薄い金属板からなる吊子を用いており、主として吊子のみを摺動させる構造である。吊子は屋根板を係止することの関係上、1mm前後の薄い金属板で形成しているので、上記発明では、強度を持たせるために折り返して二重にするなどして用いることを開示した。
【0005】
しかし、吊子には、屋根に負圧が掛かったときに上へ引っ張られる力が掛かり、このとき吊子は、二重にしたりして補強してはいるものの、基本的に単体であり、強度の点で改良の余地があった。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−110307号公報。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこでこの発明は、強度をより高めることができるような屋根板支持具の提供を主たる課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そのための手段は、下地材の上に固定する固定部材と、該固定部材の上部に取り付けられ、屋根板の伸縮に伴って前後方向に摺動可能な摺動部材とを有し、これらを長孔と軸部材とで連結した屋根板支持具であって、上記摺動部材を、屋根板係止用の係止部を上端に有した係止具を取り付け可能で、左右方向で対向する垂直な対向面部を有した摺動金具を用いて構成し、該摺動金具には、上記対向面部同士を近接する方向に締め付ける締結具を設け、上記対向面部に、上記長孔を形成した屋根板支持具であることを特徴とする。
【0009】
上記締結具としてはボルトナットやリベットを用いることができる。
【0010】
すなわち上記構成によれば、屋根板を係止する係止具は摺動部材とともに、屋根の伸縮に伴って前後方向に摺動する。このとき、摺動部材を構成する摺動金具の垂直な対向面部は、締結具によって近接方向に締め付けられており、長孔を形成する部分の肉厚が増すとともに、単に重合した状態よりも硬い一体の状態である。このため強度が高く、長孔の変形もないので、円滑に摺動する。
【0011】
上記摺動金具は、相対向する一対の部材からなるも、相対向する部位(対向面部)を有するひとつの部材からなるものでもよく、係止具は、摺動金具の内側に挟み込むも、摺動金具に沿わせて取り付けるも、いずれでもよい。
【0012】
前記固定部材には、当該固定部材における前記摺動部材取り付け位置よりも下に、左右方向で対向する一対の対向部を設け、これら対向部間に、隙間を形成し、該隙間に、固定部材の固定時に下地材に対して接地する中脚部材を垂設するもよい。下地材に対する固定時には、この中脚部材の下端を、溶接等により下地材に固定する。
【0013】
対向部間に隙間を形成して、その対向部から固定時の接地部分を形成すると、固定部材の接地部分の間隔を広く取ることができ、取り付け状態の安定性が増すとともに、中脚部材が、その安定性をさらに向上する。また、多数並べて使用した屋根板支持具の摺動部材が摺動するときには、摺動部材に摺動を起こさせる力の掛かり方が必ずしも一様ではなく、各屋根板支持具ごとにばらつきが発生することが考えられるが、このときに、すべての屋根板支持具で摺動部材円滑な摺動が行えるとも限らず、ガタガタと摺動する恐れがある。このときに、中脚部材が接地によりその振動を抑えて、より円滑な振動を可能にする。
【0014】
前記固定部材と摺動部材との間の摺動面には、摩擦抵抗を低減するための、または摺動動作の規制のための介装部材を介装するとよい。介装部材が摩擦抵抗を低減し、あるいは摺動動作を規制して、よりよい摺動動作を行わせる。
【0015】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、摺動動作する摺動部材は、垂直な対向面部を締結具で近接方向に締め付けているので、厚みが増すとともに、締め付けられた各部分が密に接触して一体性が高められた状態であり、摺動のために軸部材と摺接する長孔の強度が高い。このため、負圧によって長孔が変形することを抑制することができて、長期間にわたって円滑な摺動が可能な屋根板支持具を得られる。また、一体性が高いため摺動部材の摺動時に摺動部材の各部に歪が発生しにくく、摺動動作が円滑である。
【0016】
固定部材の摺動部材取り付け位置よりも下に、相互間に隙間を有する対向部を設けているので、この対向部から固定時に下地材に接触する接地部分を形成すると、接地部分の間隔を広く取ることができ、取り付け状態の安定性が増し、固定強度が高い。また、上記隙間には、下地材に対して接地する中脚部材を垂設したので、その固定状態をさらに高めることができるとともに、摺動部材が摺動するときの固定部材の微振動を抑えることもできる。このため、固定状態をより良好にでき、摺動時の音をなくすことができる。
【0017】
固定部材と摺動部材との間の摺動面に、介装部材を介装すると、所望の円滑な摺動動作が期待できる。
【0018】
【考案の実施の形態】
この発明の一実施の形態を、以下図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、屋根板支持具1(以下、支持具という)の斜視図であり、この支持具1は、例えば図2に示したように、H鋼等のような下地材2の上に固定し、屋根板3を支持させる。その屋根板3は、金属製であるので、熱によって伸縮する。この伸縮による歪を吸収するため、支持具1における屋根板3を係止している部分が、図1に矢印で示した如く前後方向に摺動するように構成している。
【0019】
支持具1は、図3の分解斜視図に示したように、左右一対の固定金具4aを有する固定部材4と、この固定部材4の上部に保持された状態で前後方向に摺動する摺動部材5とからなる。
【0020】
上記各固定金具4aは、同形で、帯状の金属板を折曲してなる。下端には、固定時に設置する水平な固定片6を設け、この固定片6の内側の端からは、上方に立ち上がる立ち上がり部7を設け、立ち上がり部7の上端に、内側へ凹む縦断面コ字形の保持部8を連設して構成している。
【0021】
上記立ち上がり部7は、固定金具4a同士を組んだときに、適宜の隙間9を介して対向するもので、上下方向の適宜位置に、貫通孔10を形成している。この貫通孔10は、中脚部材11を取り付けるためのピン部材12を固定するためのものである。すなわち、ピン部材12の両端部には、貫通孔10に挿通可能な軸部12aを有し、この軸部12aを貫通孔10に対する挿通後にかしめることによって固定する。
【0022】
またピン部材12の長さ方向の中間位置には、固定部材4の固定時に接地する板状の上記中脚部材11を保持する。中脚部材11は、下方が幅広の三角形状で、上端部に上記ピン部材12の中間部に対して挿嵌する大きさの取付け孔11aを有している。挿嵌状態は、ガタつかないように、きつい状態であるのが好ましいが、手で回動可能である堅さの方がより好ましい。
【0023】
中脚部材11の下端は、下地材2に対する接地片11bであって、その長さは、固定金具4aの固定片6の前後方向の幅よりも長く設定する。そして上記取付け孔11aより下であって接地片11bより上の位置には、適宜大のぬすみ孔11cを形成している。軽量化を図ることができるとともに、音の発生や伝達を抑制することができる。
【0024】
上記保持部8は、摺動部材5を上下方向に分離付加に組み込むためのもので、上端の水平な片は、摺動部材の上部を受ける受け片13、下端の水平な片は摺動部材5が上方へ抜けるのを阻止する規制片14である。また、受け片13と規制片14を連結するのは、垂直な垂直片15である。この垂直片15の中央部には、摺動部材5を取り付けるための角形の貫通孔16を形成している。
【0025】
この貫通孔16には、図4に示したように、貫通孔16に嵌合して回り止めがなされる根角部17aと、摺動部材5と摺接する軸本体部17bと、雄ねじ部17cとを、根元側から順に有した段付きのボルト17を挿通する。上記軸本体部17bの長さは、摺動部材5の対応部分の厚みを考慮して設定され、ナット18できつく締めても、摺動部材が摺動可能な状態となる長さに設定する。
【0026】
摺動部材5は、左右一対の同形の摺動金具5aと、屋根板係止用の吊子19とからなる。摺動金具5aは、上記固定金具4aの保持部8に内側から被さる大きさの縦断面コ字形で、上端に、上記固定金具4aの受け片13の上側に位置して屋根板3を受ける屋根板受け片20を、下端には、上記固定金具4aの規制片14の下側に位置する突片21を設け、これらを垂直な挟圧面22で連結している。
【0027】
これら3つの部位からなる摺動金具5aは、前後方向への摺動を可能とするため、固定金具4aよりも幅広である。幅は、必要な摺動長さに応じて適宜設定すればよい。
【0028】
そして、挟圧面22の両端部には、リベット止め用の貫通孔22aを形成し、これら貫通孔22a間には長孔22bを形成している。長孔22bの径は、上記ボルト17の軸本体部17bと相対摺動可能な大きさである。
【0029】
図中20aは、位置決めのための目印で、屋根板受け片の前後方向の中間位置に形成した切り欠きである。
【0030】
吊子19は、上端に屋根板係止用の係止部19aを有し、その下端から垂下片19bを垂設した形状で、上記各金具4a,5aを構成する金属板よりも薄い金属板で形成している。垂下片19bには、貫通孔19cと長孔19dとを、上記摺動金具5aのそれらと対応させて形成している。
【0031】
左右一対の固定金具4aからなる固定部材4はピン部材12で一体化し、左右一対の摺動金具5aと吊子19からなる摺動部材5はリベット23で一体化する。そして摺動部材5を、固定部材4の保持部8に挟まれるように組み付けてから、ボルト17ナット18で固定する。
【0032】
使用に際しては、図2に示したように、固定部材4の固定片6と中脚部材11の接地片11bとに溶接を行い、下地材2に対して固定する。このとき、下地材2に描いた墨だし線に固定部材4の中脚部材11をあわせれば、芯出しができる。そして、屋根板3を一方から順に固定してゆくが、屋根板3を吊子19の係止部19aに係止するときに、吊子19、すなわち摺動部材5の前後方向の中間位置が固定部材4の前後方向の中間位置と合致するように位置あわせを行う。これは摺動部材5の屋根板受け片20に形成した目印が、ボルト17の中心の真上に位置するように摺動部材5を移動させれば簡単に行える。
【0033】
このようにして屋根板3を取り付けた屋根では、屋根板3が熱により伸縮すると、屋根板3が摺動部材5を押したり引いたりする力を生む。この力を受けて摺動部材5の長孔22b,19dは、ボルト17の軸本体部17bと相対摺動して、すなわち摺動部材5を摺動させて、屋根板3に溜まる歪を素早く吸収する。このため、屋根板3が音を立てるようなことを防止できる。
【0034】
また、固定部材4は左右2つの固定片6とこれらの間の中脚部材11とで固定しているので、強固な固定が可能である。たとえ摺動部材5の摺動時に微振動があってもそれによってガタついたりしない。このため静かで円滑な摺動が期待できる。
【0035】
なお図1から図4では、吊子19として、係止部が丸型の丸ハゼタイプのものを示したが、角ハゼタイプの係止部を持つ吊子を使用するもよい。この場合には、屋根板3の係止時に摺動金具5を固定金具4に対して組み込んで、固定を行う。
【0036】
(その他の実施の形態)
以下、他の例を説明する。上記説明と同一または類似の構成については、同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0037】
図5に示した支持具1は、固定部材4の上端部、すなわち固定金具4aの受け片13と、摺動部材5の下端部、すなわち摺動金具5aの突片21とを上へ凸の緩やかな円弧状に形成した例を示している。このように形成することにより、摺動部材5を屋根の勾配に対応して傾斜することができ、綺麗で迅速な屋根形成ができる。
【0038】
図6、図7は、固定部材4と摺動部材5との間の摺動面に、摩擦抵抗を低減するための介装部材24を介装した例を示している。すなわち、固定部材4の保持部8に、内側から介装部材24を被着し、摺動部材5と固定部材4との直接の接触を断つ構成である。
【0039】
介装部材は合成樹脂からなり、図6の断面図に示したように、固定金具4aの保持部8に内側から被さる縦断面コ字形である。すなわち上端の水平な第1介装片25と、下端の水平な第2介装片26と、これらを垂直に連結する第3介装片27とをする。第3介装片27の中央には、ボルト17の軸本体部17bを挿通可能な貫通孔27aを形成している。なお、図6では摺動部材5を、部位の区別明確化のため便宜的に仮想線で表現している。
【0040】
また、前後方向の幅は図7の側面図に示したように、固定金具4aの幅よりも若干広く形成し、第1介装片25と第2介装片26と第3介装片27の内側面の両側部に、位置規制用の突状27bを形成して固定金具4aとの一体性を高めるように形成している。
【0041】
このように構成すると、摺動部材5の摺動が音もなく軽く、円滑に行えるようになる。
【0042】
図8、図9は、固定部材4と摺動部材5との間の摺動面に、摩擦抵抗を低減し、耐摩耗性を高め、円滑な摺動を行わせるための介装部材24を介装した例を示している。すなわち、固定部材4の保持部8に、内側から介装部材24を被着し、固定部材4の保持部8および摺動部材5を保護する構成である。
【0043】
介装部材24は固定部材4などよりは薄い金属板で形成する。好ましくは、固定金具4aや摺動金具5aとは異種の金属、例えばステンレスなどの平滑性を有する金属板が好ましい。そして、図8の断面図に示したように、固定金具4aの保持部8に内側から被さる縦断面コ字形である。すなわち上端の水平な第1介装片25と、下端の水平な第2介装片26と、これらを垂直に連結する第3介装片27とを有する。第3介装片27の中央には、ボルト17の軸本体部17bを挿通可能な貫通孔27aを形成している。図8でも、部位の区別の明確化のため便宜的に摺動部材5を仮想線で表現している。
【0044】
また、前後方向の幅は図9側面図に示したように、固定金具4aの幅よりも広く、摺動金具5aの幅よりも狭く設定し、第3介装片27の両側部には、リベット23の移動を許容するぬすみ溝27cを形成し、ぬすみ溝27cの基部に、固定金具4aを挟みこむような、位置規制用の立ち上げ片28を形成している。
【0045】
このように構成すると、介装部材24の存在により固定金具4aの保持部8の強度が高まる上に、固定金具4aよりも長く形成した介装部材24が摺動のためのガイドとなることにより摺動部材の摺動が円滑に行え、耐磨耗性も良好で、長期間にわたって良好な摺動が可能な耐久性の高い支持具となる。
【0046】
なお、これら図6乃至図9で説明した支持具1の場合でも、所定部分を円弧状に湾曲して形成し、摺動部材5を傾動可能にするもよい。
【0047】
図10は、固定部材4を、摺動部材取り付け位置、すなわち保持部8よりも下に左右方向で対向する一対の立ち上がり部7(対向部)を有したひとつの固定金具4bで構成した例を示している。中脚部材11の下端には、固定金具4bの下端の固定片6当たる部分を切りかいて、下地材2に設置するように形成している。
【0048】
先の各例のように固定部材4を左右一対の2部材で構成する場合よりも、部品点数が少なくてすむ。
【0049】
図11の支持具1は、いわゆるタイフレームのように、複数の屋根板係止部分、すなわち摺動部材5を左右方向に所定間隔を隔てて併設した構成のものである。すなわち、固定部材4を、略直角三角形状の山部29を複数有する第1固定金具4cと、この第1固定金具4cの山部29に沿わせて取り付ける第2固定金具4dとで構成している。
【0050】
第1固定金具4cは、一本の帯状の金属板を折曲して形成したもので、下地材2に固定するため水平に伸びる固定片6と、上記山部29とを順に形成している。山部29は、垂直に立ち上がる立ち上がり部7と、この立ち上がり部7の上端から水平に延びる受け片13と、この受け片13から斜めに下がる傾斜片30とからなる。そして上記立ち上がり部7は、上端部の一定部分よりも下の部分を、傾斜片30側に引っ込めるようにL字状に折曲して形成している。上記上端部の一定部分は、摺動部材を保持するための保持部8であり、第1の実施の形態で説明したのと同様に、上記受け片13の下に、垂直片15および規制片14を順に連設している。
【0051】
第2固定金具4dは、上記第1固定金具4cの立ち上がり部7および保持部8の部分と同一の形状を有し、下端には、第1固定金具4cの固定片6の上に重なり合って固定する重合固定片31を形成している。この重合固定片31の左右両端に対応する第1固定金具4cの固定片6部分には、重合固定片31の左右方向での位置決めを行う上へ凸の突部32を形成している。
【0052】
摺動部材5は、第1の実施の形態の場合と同一であり、一組の挟持金具5aと吊子19、リベット23で一体化している。
【0053】
但し、図12に示したように、この例では、固定部材4に対する摺動部材5の摺動可能な固定を、ナット18を用いないでボルト17の螺合のみによって行っている。これは、第1固定金具4cに傾斜片30を形成したためであり、すなわち、第1固定金具4cの保持部8には、ボルト17の雄ねじ部17cが螺合するねじ孔33を形成している。そしてボルト17の軸本体部17bの長さを、ボルト17を第2固定金具4d側から螺合したときに、軸本体部17bの先端面が、第1固定金具4cに当接して、摺動部材5を摺動可能に保持する所定の間隔になるように設定している。
【0054】
なお、図12に仮想線で示したように、中脚部材11を設けるもよい。このとき、中脚部材11の下端には、第1固定部材4cの固定片6対応位置に、ぬすみを形成して、前後の両端部が下地材2接地するように構成し、その接地した部分にも溶接を行う。
【0055】
図13は、摺動金具5の変形例を示しており、図中(a)は、屋根板受け片20を上へ向けてコ字状に折曲して形成し、図中(b)は、下へ向けてコ字状に折曲して形成している。このように形成することで、重心を低くすることができ、固定部材4の固定片6に掛かる荷重を低減して、より安定的な摺動が期待できる。
【0056】
図14は、摺動部材5の変形例を示し、摺動部材5は、吊子19を摺動金具5b,5c間に挟み込まないで一体化する。
【0057】
すなわち、摺動部材5は、先の例のように縦断面コ字形の金具である摺動金具5b,5cからなり、高さの高い第1摺動金具5bと、それよりも高さの低い第2摺動金具5cとをリベット23を用いて重合し、第2摺動金具5cの上端の水平片34に、図15に示したように、ボルト35ナット36で吊子19を固定する。
【0058】
吊子19は、上端に係止部19dを有した縦断面L字型に形成し、下端の水平な固定部19eに、貫通孔19fを形成している。固定に際しては、方形状の当て板を上記固定部19eの上に重合する。
【0059】
このように構成した支持具1では、先の例では摺動部材5全体を交換しなければ、屋根板3の係止部の形状の違いに対応できなかったが、吊子19の交換のみで、丸ハゼ用に、角ハゼ用にと、容易に変更できる。
【0060】
図16は、図14および図15の例とは、吊子19の取り付け方を変えた例を示しており、第1摺動金具5bの垂直な挟圧面22と吊子19の垂下片19bに長孔22b,19dを形成して、吊子19を横から取り付けられるようにしている。このとき、固定部材4の上記長孔22b,19d対応位置の貫通孔16に雌ねじを形成しておく一方、ボルト17の根元部分に雄ねじ17dを形成しておくと、ボルト17は、固定部材4に一体の状態であるので、屋根板3の係止時に取り付けを行う必要のある角ハゼ型の吊子であっても施工作業が容易である。
【0061】
図17は、固定部材4に対する摺動部材5の組み付け方の他の例を示し、この支持具1では、図18に示したように、摺動部材5は、組み立てた固定部材4に対し上からでも組み付けることができる。
【0062】
すなわち、固定部材4は、左右一対の固定金具4aからなり、固定金具4aは、下端の固定片6から上へ立ち上がる立ち上がり部7と、この立ち上がり部7の上端部に形成され、摺動部材5を摺動可能に保持する保持部8とを有する。そして、この保持部8と立ち上がり部7との間には接合部39を介在させる。接合部39は、固定金具4a同士を組み合わせた時に相互に接合する部位で、立ち上がり部7や係止部8よりも内側に凹ますように縦断面コ字形に形成している。一組の各固定金具4aは、上記接合部39にリベット39a止めを行うことで一体化する。
【0063】
上記保持部8は、固定金具4a同士を一体化したときに正面視U字状をなす形であり、上端には摺動部材5を受ける受け片13を形成している。
【0064】
保持部8の垂直な垂直片15の中央には、角形の貫通孔16を形成し、ボルト17を挿通可能にしている。
【0065】
摺動部材5は、左右一対の摺動金具5aと、これらに挟み込まれて一体化する吊子19とかならなり、下端には上記保持部内に収まる長さの水平な突片21を有し、突片21から上へ垂直に挟圧面22を連設し、この挟持圧面22の上端からは、上記固定金具4aの受け片13の上に位置する屋根板受け片20を連設している。
【0066】
上記挟圧面22の上端部であって屋根板受け片20の基部には、L字状に凹む規制部40を形成する。この規制部40は、図19に示したように、固定金具4aの保持部8の内側面に沿うもので、摺動姿勢を安定させる役割を果たすが、もちろん、図18に仮想線で示したように、規制部40を形成せずともよい。
【0067】
また摺動金具5aの挟圧面22と吊子の垂下片19bには、長孔22b,19dを形成し、この長孔22b,19dには、介装部材41を取り付ける。この介装部材41は、断面長円形で、左右方向の幅は、図19に示したように、固定部材4の保持部8の垂直片15間に対応する寸法である。
【0068】
摺動部材5の組み付けは、根角部17aと軸本体部17bと雄ねじ17cとを有したボルト17及びナット18を用いて行う。
【0069】
なお、上記介装部材41は、図20に示したように断面円形に形成したものであるもよい。このように形成して、その長さを適宜設定すれば、ボルト17に軸本体部17bを形成する必要性をなくすことができ、通状のボルトを使用できる。上述した各例においても同様である。
【0070】
図21も、固定部材4に対する摺動部材5の組み付け方の他の例を示し、この支持具1でも、摺動部材5は、組み立てた固定部材4に対し上からでも組み付けることができる。
【0071】
固定部材4は、先の図11に示したような山部29を有する第1固定金具4cと、これに沿わせて取り付ける第2固定金具4dとからなり、各固定金具4c,4dの上端部に形成する保持部8を、各固定金具4b,4cの接合時に、上記図19に示した如く正面視U状になるように形成している。そして、第1固定金具4cの保持部8の垂直片15には角形の貫通孔16を、第2固定金具4dの保持部8の垂直片15には丸形の貫通孔16を形成する。
【0072】
摺動部材5は、1つの摺動金具5dと、この摺動金具5dに一体化する吊子19とからなる。吊子19は、上記接合状態の固定部材4の保持部8に入る大きさの突片19eを下端に有した正面視L字状をなす形状である。摺動金5は、この吊子19の突片19eと垂下片19bとを覆うように折曲し、上端に屋根板受け片20を有した形状である。これらはリベット23で一体化している。
【0073】
摺動部材5、すなわち摺動金具5dと吊子19とにおける各固定金具4b,4cの貫通孔16に対応する部位には、前後方向に長い長孔22b,19dを形成し、ボルト17ナット18を用いて組み付けを行う。
【0074】
組み付けに際しては、図22、図23に示したように、摺動部材5の下端の突片部42の上側に位置する規制介装部材43を介在させる。規制介装部材43は、正面視コ字型で、前後方向の両端部に、第2固定金具4dの両側縁に係合する係合片44を突設して、第2固定金具4cに対する位置決めを行っている。垂直な垂直面45片の中心には、ボルト17の軸本体部を挿通する貫通孔46を形成する。
【0075】
この規制介装部材43は、適宜の金属板で構成するも、合成樹脂材で構成するもよい。平滑性を有する金属板で形成したり合成樹脂で形成したりすれば、より円滑な摺動動作も期待できる。
【0076】
介装することにより、規制介装部材43の下端部47と垂直な垂直面45とが、摺動部材5の姿勢が正しくなるように規制する。
【0077】
なお、この例の場合も、図24に示したように、各部材の適宜部位を円弧状に形成することで、摺動部材5が屋根の勾配に対応して傾動することを可能にできる。図示例では、固定部材4の保持部8の上下両端、すなわち保持部8の受け片13と保持部8下端の下片部48とを上へ凸に湾曲した。
【0078】
また、図25に示したように、固定金具4b,4c同士の下部に、相互に離間した対向部49を形成して、中脚部材11を取り付けることもできる。
【0079】
この例では、タイトフレーム状に連設構造の例を説明したが、単独構造のものであるもよい。
【0080】
この発明における軸部材は、上記構成におけるボルト17に対応し、
以下同様に、
係止具は、吊子19に対応し、
対向面部は、挟圧面22に対応し、
摺動金具は、摺動金具5a,5d、第1摺動金具5b、第2摺動金具5cに対応し、
締結具は、リベット23に対応し、
摺動部材取り付け位置は、保持部8に対応し、
対向部は、立ち上がり部7、対向部49に対応し、
介装部材は、介装部材24,41、規制介装部材42に対応するも、この発明は、上記構成のみに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】屋根板支持具の斜視図。
【図2】屋根板支持具を用いた屋根構造の断面図。
【図3】屋根板支持具の分解斜視図。
【図4】要部の断面図。
【図5】屋根板支持具の要部の側面図。
【図6】屋根板支持具の要部断面図。
【図7】図6の側面図。
【図8】屋根板支持具の要部断面図。
【図9】図8の側面図。
【図10】屋根板支持具の斜視図。
【図11】屋根板支持具の正面図。
【図12】屋根板支持具の一部断面正面図。
【図13】摺動金具の他の例を示す断面図。
【図14】屋根板支持具の斜視図。
【図15】図14の要部の断面図。
【図16】要部の断面図。
【図17】屋根板支持具の斜視図。
【図18】屋根板支持具の分解斜視図。
【図19】屋根板支持具の一部断面正面図。
【図20】介装部材の他の例を示す斜視図。
【図21】屋根板支持具の正面図。
【図22】屋根板支持具の要部斜視図。
【図23】屋根板支持具の一部断面正面図。
【図24】屋根板支持具の側面図。
【図25】屋根板支持具の一部断面正面図。
【符号の説明】
1…屋根板支持具
2…下地材
3…屋根板
4…固定部材
4a,4b…固定金具
4c…第1固定金具
4d…第2固定金具
5…摺動部材
5a,5d…摺動金具
5b…第1摺動金具
5c…第2摺動金具
7…立ち上がり部
8…保持部
9…隙間
11…中脚部材
17…ボルト
19…吊子
19a…係止部
19d…長孔
22…挟圧面
22b…長孔
23…リベット
24,41…介装部材
43…規制介装部材
49…対向部
Claims (3)
- 下地材の上に固定する固定部材と、該固定部材の上部に取り付けられ、屋根板の伸縮に伴って前後方向に摺動可能な摺動部材とを有し、これらを長孔と軸部材とで連結した屋根板支持具であって、
上記摺動部材を、屋根板係止用の係止部を上端に有した係止具を取り付け可能で、左右方向で対向する垂直な対向面部を有した摺動金具を用いて構成し、
該摺動金具には、上記対向面部同士を近接する方向に締め付ける締結具を設け、上記対向面部に、上記長孔を形成した
屋根板支持具。 - 前記固定部材における前記摺動部材取り付け位置よりも下に、左右方向で対向する一対の対向部を設け、
これら対向部間に、隙間を形成し、
該隙間には、固定部材の固定時に下地材に対して接地する中脚部材を垂設した
請求項1に記載の屋根板支持具。 - 前記固定部材と摺動部材との間の摺動面には、摩擦抵抗の低減または摺動動作の規制のための介装部材を介装した
請求項1または2に記載の屋根板支持具。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003067492A JP2004278024A (ja) | 2003-03-13 | 2003-03-13 | 屋根板支持具 |
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Publications (1)
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Family
ID=33285070
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011144576A (ja) * | 2010-01-15 | 2011-07-28 | Maruichi:Kk | 吊子及びこれを備えた屋根板取付け金具 |
JP2014101694A (ja) * | 2012-11-20 | 2014-06-05 | Sanko Metal Ind Co Ltd | 折板屋根受具 |
JP2015143444A (ja) * | 2014-01-31 | 2015-08-06 | 三晃金属工業株式会社 | 建築用受具 |
-
2003
- 2003-03-13 JP JP2003067492A patent/JP2004278024A/ja not_active Withdrawn
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