JP6417714B2 - 転がり軸受案内装置 - Google Patents

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Description

本発明は、各種ロボット、搬送装置、半導体製造装置などに用いられる転がり軸受案内装置に関する。
従来、転がり軸受案内装置として、直線状に延びる案内レールを有する直動案内装置と、曲線状の案内レールを有する曲線運動案内装置が知られている。
直動案内装置は、例えば、直線状の案内レールと、案内レールにその長手方向へ相対移動可能に跨嵌したスライダとからなる。スライダは、スライダ本体と、スライダの移動時に先頭又は後尾となる両端部にエンドキャップとを備えている。多数の転動体がスライダ内に形成された循環路を循環しながら案内レールとスライダ本体との間の転動路を転動することにより、案内レールとスライダとの滑らかな相対移動を実現する。
曲線運動案内装置は、リング状などの曲線状の案内レールと、曲線状の案内レール上を滑走可能に構成されたスライダと、転動体とからなる。
以上のような転がり軸受案内装置において、エンドキャップの方向転換路のスライダ本体側の内周面を構成するリターンガイドに、スライダ本体側から方向転換路側へ貫通した貫通孔を設け、リターンガイドのスライダ本体側に設けた潤滑剤供給路から該貫通孔を通して方向転換路内に潤滑剤を供給するものがある(例えば、特許文献1を参照。)。
また、エンドキャップのスライダ本体側に給油用の溝を備えた部材を設け、該給油用の溝を通して方向転換路内へ潤滑剤を供給するものがある(例えば、特許文献2を参照。)。
特開2008−291938号公報 特開2010−185582号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載の発明は方向転換路に潤滑剤の通路が開放されているだけであるため、外部から潤滑剤を供給した初期に潤滑剤が大量に流れ出てしまい、長期に転動体を潤滑させることが困難になってしまうおそれがあった。またこれにより、潤滑剤の補給などのメンテナンスを頻繁に要するおそれもあった。
そこで本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、長期にわたって転動体を潤滑させることを可能とし、メンテナンスの手間を軽減する転がり軸受案内装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、
案内レールと、
前記案内レール上を滑走するスライダ本体と、
前記スライダ本体の滑走に伴い前記スライダ本体と前記案内レールの間を転動する転動体と、
前記滑走時に前記スライダ本体の先頭又は後尾となる端面に取り付けられ、前記転動体の移動方向を転換する方向転換路を形成するエンドキャップとを有する転がり軸受案内装置において、
前記スライダ本体と前記エンドキャップとの間に配置され、前記方向転換路内に一部が露出した潤滑部材と、
潤滑剤を保持し、前記エンドキャップに隣接して配置された潤滑剤容器と、
前記潤滑剤容器内の前記潤滑剤を前記潤滑部材へ導くために、前記潤滑剤容器から前記潤滑部材へ向かって延在し、先端部が前記潤滑部材に接触した誘導部材とを有し、
前記誘導部材は、前記先端部の空孔密度が、前記先端部以外の空孔密度よりも高いことを特徴とする転がり軸受案内装置を提供する。
本発明によれば、長期にわたって転動体を潤滑させることを可能とし、メンテナンスの手間を軽減する転がり軸受案内装置を提供することができる。
図1は本発明の第1実施形態に係る直動案内装置を示す斜視図である。 図2は本発明の第1実施形態に係る直動案内装置のエンドキャップ、潤滑部材、潤滑剤容器、サイドシールを示す図であり、図2(a)はスライダ本体に面する側のエンドキャップ正面図、図2(b)は図2(a)のA−A線断面図である。 図3は本発明の第1実施形態に係る直動案内装置のエンドキャップを示す図であり、図3(a)はスライダ本体側の正面図、図3(b)は図3(a)、図3(c)に示すB−B線断面図、図3(c)はスライダ本体とは反対側の面を示す外面図である。 図4は本発明の第1実施形態に係る直動案内装置の潤滑部材を示す図であり、図4(a)はエンドキャップに対面する側の正面面、図4(b)は図4(a)に示すC−C線断面図、図4(c)は潤滑部材の下面図である。 図5は本発明の第1実施形態に係る直動案内装置の潤滑剤容器を示す図であり、図5(a)はサイドシール側に面する潤滑剤容器の正面図、図5(b)は潤滑剤容器内に収容される潤滑剤含浸部材の正面図である。 図6は本発明の第2実施形態に係る直動案内装置の図2と同様部分のエンドキャップ、潤滑部材を示す図であり、図6(a)はスライダ本体に面する側の正面図、図6(b)は図6(a)のA−A線断面図、図6(c)は図6(b)のB−B線に沿った部分的な断面図である。 図7は本発明の第3実施形態に係る直動案内装置の図2と同様部分のエンドキャップ、潤滑部材を示す図であり、図7(a)はスライダ本体に面する側の正面図、図7(b)は図7(a)のA−A線断面図である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る直動案内装置を図1〜図5を参照しつつ説明する。図1に示すように、直動案内装置1は、細長い四角柱状の案内レール2と、案内レール2を跨いで、案内レール2の長手方向に移動可能に跨嵌したスライダ3とから構成されている。なお、案内レール2の延在方向をX軸方向、案内レール2の横巾方向をY軸方向、X軸方向およびY軸方向に対して垂直な方向をZ軸方向とする。
案内レール2は金属製であって、その両側にはスライダ3の滑走方向(X軸方向)に延びる横断面略円弧状の角部転動溝5a、5bおよび側部転動溝6a、6bが形成されている。側部転動溝6a、6bの底部には逃げ溝が形成されている。案内レール2は、ボルト孔4内を通したボルト7によって任意の被取付部(不図示)に固定することができる。
スライダ3は、金属製のスライダ本体8と、スライダ本体8の滑走方向の前後に取り付けられたエンドキャップ9a、9bと、エンドキャップ9a、9bの外側に取り付けられた潤滑剤容器10a、10bと、潤滑剤容器10a、10bの外側に取り付けられたサイドシール11a、11bとから構成されている。サイドシール11a、11bはそれぞれ、弾性体からなり案内レール2に摺接するリップ部を有し、スライダ3と案内レール2との間に異物が侵入することを防ぐ。
図2は本発明の第1実施形態に係る直動案内装置のエンドキャップ9b、潤滑部材14、潤滑剤容器10bおよびサイドシール11bを示す図である。図2(a)はスライダ本体8側の面を示し、図2(b)は図2(a)に示すA−A線断面を示している。エンドキャップ9a側は、以下に説明するエンドキャップ9b側と同様の構成をしているため、説明を省略する。
図2(a)に示すように、エンドキャップ9bは、Y軸方向に略四角柱状に形成された胴部12と、胴部12から前記案内レールを跨ぐように被取付部側へ向けて垂下した脚部13a、13bとから構成されている。エンドキャップ9bのスライダ本体8側には、焼結材からなる潤滑部材14が配置される。潤滑部材14の焼結材は多孔質に形成されたものが好ましい。第1実施形態の潤滑部材14は胴部22と脚部23a、23bとから一体に構成されている。潤滑部材14の材料としては、多孔質の高分子材料(プラスティック、エラストマ、ゴム)を用いることができる。潤滑部材14により、転動体16へ供給される潤滑剤と同じ量の潤滑剤が転動体16との接触部へ誘導される。なお、潤滑部材14の胴部22と脚部23a、23bとは、別体として成形し、互いに接触するように配置してもよい。
エンドキャップ9bのスライダ本体8に対峙する面で該エンドキャップ9bの胴部12と脚部13aとの境界部分、および胴部12と脚部13bとの境界部分には、方向転換路15a、15bがそれぞれ形成されている。また、方向転換路15a、15bに隣接してその下方の脚部13a、13bには、方向転換路15c、15dがそれぞれ形成されている。方向転換路15a〜15dは、エンドキャップ9bのスライダ本体8に対峙する面に形成された円弧状の湾曲溝と、該湾曲溝に対峙する潤滑部材14の脚部23a、23bの後述する凸湾曲面とによって構成されている。なお、潤滑部材14の凸湾曲面の湾曲形状は図示されていないが、エンドキャップ9bの円弧状の湾曲溝に向き合って形成されている。
方向転換路15a〜15dは、円弧状に湾曲して形成され、スライダ本体8と案内レール2の角部転動溝5a、5bおよび側部転動溝6a、6bとの間を転動する転動体16の移動方向を180度転換させ、スライダ本体8内に形成された不図示の循環路と共に転動体16を循環させる。図2(a)においては、方向転換路15a、15cに転動体16が収容された状態を示しているが、方向転換路15b、15dにおいても同様に転動体16が収容される。転動体16は方向転換路15a〜15d内でエンドキャップ9bの円弧状の湾曲溝と潤滑部材14の上記凸湾曲面に接して転動しつつ方向転換される。
方向転換路15aと方向転換路15cとの間、および方向転換路15bと方向転換路15dとの間には、エンドキャップ9b、潤滑剤容器10b、サイドシール11bをスライダ本体8にネジ固定するための貫通孔部17a、17bがそれぞれ形成されている。貫通孔部17a、17bは、X軸方向に貫通した孔を形成し、その孔端はスライダ本体8側に向って円筒状に突出している。該円筒状部分は、スライダ本体8に形成されたネジ孔の開口部に形成された不図示の座ぐり孔部と嵌合することにより、エンドキャップ9bの位置決めを容易にする。
図2(b)に示すように、エンドキャップ9bのスライダ本体8とは反対側には、潤滑剤を貯留する潤滑剤容器10bが配置されている。また、潤滑剤容器10bのエンドキャップ9bとは反対側にはサイドシール11bが配置されている。
潤滑剤容器10bには、潤滑剤を含浸した潤滑剤含浸部材32(図5(b)参照)の胴部33と、潤滑剤含浸部材32の潤滑剤を潤滑部材14へ導くための誘導部材37の一端が収容されている。誘導部材37は、例えば焼結材からなり、エンドキャップ9bの胴部12に形成された貫通孔20(図3参照)に挿入され、その後端部が潤滑剤容器10bに収容され、かつ該容器10b内の潤滑剤含浸部材32の胴部33と接触して配置されている。これにより、潤滑剤含浸部材32に含浸されている潤滑剤は、毛細管現象によって誘導部材37を通って潤滑部材14の胴部22へ供給される。誘導部材37の焼結材は多孔質に形成されたものが好ましい。また、誘導部材37の先端部は潤滑部材14よりも空孔密度が低いことが望ましい。以上により、潤滑剤を潤滑部材14へスムーズに誘導しながら、転動体への潤滑剤の過剰な供給を抑えることができる。
ここで第1実施形態に係る誘導部材37は、潤滑部材14の胴部22に接触する先端側から潤滑剤容器10b内の潤滑剤含浸部材32の胴部33に接する後端部にかけて多孔質材空孔密度が順次低くなるように構成されている。空孔密度が高い方が潤滑剤を多く含有し、空孔密度が低い側が潤滑剤の含有量は少ない。したがって、方向転換路15a〜15dをなす潤滑部材14の脚部23a、23bの凸湾曲面を介して転動体16に潤滑剤が供給される際に、多孔質の誘導部材37から一度に多量の潤滑剤が供給されることがなく、誘導部材37は潤滑剤の枯渇をきたすことなく常に適切な量の潤滑剤を供給でき、潤滑剤容器10bへの潤滑剤の補給頻度を低く抑えることができる。
誘導部材37の空孔密度の勾配(密度傾斜)は一体形の誘導部材37に対して連続的な勾配としてもよく、また、軸方向に高、中、低と勾配を段階的に変化するようにしてもよい。また、誘導部材37は単に先端部の空孔密度が先端部以外の空孔密度よりも高い構成としてもよい。また、誘導部材37を例えば空孔密度の異なる3個の誘導部材片で構成し、この3個の誘導部材片を先端側(潤滑部材14側)から高、中、低の勾配となるように配置して接合してもよい。さらに、他の変形例として、空孔密度の異なる誘導部材片の厚さ、例えば外径や軸方向長さを変えたものを配列することによっても潤滑剤の供給量を調節することができ、これにより様々なバリエーションに対応できる。
潤滑部材14の材料となる多孔質材としては、高分子材料が適しており、特にポリオレフィン系(ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE))が好ましい。ポリオレフィン系は絶縁性が高いため、スライダ3の滑走時に方向転換路15a〜15dと転動体16との摩擦により発生するおそれのある静電気を潤滑部材14で絶縁することができる。また、ポリオレフィン系は、機械的強度が高いため、転動体16が接触しても破損することが少ない。潤滑剤として用いる潤滑油は鉱油、グリースとしてはリチウム系、ウレア系が好ましい。
上述のように、潤滑部材14の胴部22へ供給された潤滑剤は、潤滑部材14の脚部23a、23bに接した転動体16へ塗布される。毛細管現象を利用することにより、直動案内装置1がどのような姿勢であっても、転動体16へ潤滑剤を直接供給することができる。また、毛細管現象を利用しない場合、スライダ3の運動によって潤滑剤容器10bおよびエンドキャップ9b内の潤滑剤が一時的に一方の側へ偏り、潤滑剤容器10bからエンドキャップ9bへ潤滑剤が流れにくくなるおそれがあるが、毛細管現象を利用することでこのようなことを防ぐことができる。潤滑剤容器10bに貯留された潤滑剤の補充が必要になった場合には、サイドシール11bを取り外して補充することができる。
図3は、本発明の第1実施形態に係る直動案内装置1のエンドキャップ9bを示す図である。図3(a)はスライダ本体8側の面を示し、図3(b)は図3(a)、図3(c)に示すB−B線断面を示し、図3(c)はスライダ本体8とは反対側のエンドキャップ9b外端面を示している。
また、誘導部材37(図2)挿入用の貫通孔20の左右両側には、エンドキャップ9b、潤滑剤容器10bおよびサイドシール11b(図1)をスライダ本体8(図1)にネジ固定するための胴部ネジ用孔21a、21bがスライダ3の滑走方向に貫通して形成されている。
エンドキャップ9bの胴部12および脚部13a、13bのスライダ本体8に向いた側の面には、潤滑部材14を収容するために、潤滑部材14の形状に合わせて窪んだ潤滑部材収容部18が形成されている。
潤滑部材収容部18には、潤滑部材14に形成された後述の凸部24a〜24d(図4参照)が嵌合する凹部19a〜19dが形成されている。
図4は、本発明の第1実施形態に係る直動案内装置1の潤滑部材14を示す図である。潤滑部材14はスライダ本体8とエンドキャップ9bとの間に配置される。図4(a)はそのエンドキャップ9bに対面する側の面を示し、図4(b)は図4(a)に示すC−C線断面を示し、図4(c)は下面を示している。
潤滑部材14は、上述のように胴部22と脚部23a、23bとから形成されている。胴部22は板状に形成されており、脚部23a、23bは、図(c)から分かるように、円柱を中心線に沿って半分に割ったような半円柱状をしており、曲面(凸湾曲面)がエンドキャップ9b側を向くように形成されている。転動体16は方向転換路15a〜15d内で半円柱状の脚部23a、23bの凸湾曲面に接して転動しつつ方向転換される。このように脚部23a、23bは転動体16を方向転換させるリターンガイドとしての役割を果たすとともに、脚部23a、23bに含浸された潤滑剤を転動体16に直接供給する作用を果たす。
潤滑部材14の胴部22のエンドキャップ9bに対面する側の面の両端近傍には、円柱状に突出した凸部24a、24bが形成されている。また、潤滑部材14の脚部23a、23bのエンドキャップ9bに対面する側の面の略中央には、円柱状に突出した凸部24c、24dが形成されている。凸部24a〜24dは、エンドキャップ9bの潤滑部材収容部18に形成された凹部19a〜19dにそれぞれ嵌合する。これにより、潤滑部材14の位置決めが容易になる。また、潤滑部材14の胴部22には、スライダ3の滑走方向に貫通した胴部ネジ用孔25a、25bが形成されている。
図5は、本発明の第1実施形態に係る直動案内装置1における潤滑剤容器10bを示す図である。図5(a)はサイドシール11bに対面する側の潤滑剤容器10bの外端面を示し、図5(b)は潤滑剤容器10bに収容される潤滑剤含浸部材32を示している。潤滑剤容器10bは、案内レール2の横巾方向に延びる胴部26と、胴部26の両端から案内レール2へ向けて垂下した脚部27a、27bとから構成されている。潤滑剤容器10bは、サイドシール11b側に開放された箱型をしており、潤滑剤含浸部材32の収容部28が形成されている。
潤滑剤容器10bの脚部27a、27bには、略円筒状の脚部円筒部29a、29bがそれぞれ形成されている。脚部円筒部29a、29bは、ネジを通してエンドキャップ9b、潤滑剤容器10bおよびサイドシール11bをスライダ本体8へ固定するためのものである。
潤滑剤容器10bの胴部26の中央近傍には、上述の誘導部材37(図2(b))を挿通するための貫通孔31がエンドキャップ9bの貫通孔20に連通するように形成されている。なお、潤滑剤容器10bの貫通孔31とエンドキャップ9bの貫通孔20には、これらを連結する円筒状のニップル42が取り付けられており、潤滑剤の漏洩を防止することができる。また、潤滑剤容器10bの胴部26の貫通孔31の左右両側にはスライダ3の走行方向に貫通した胴部ネジ用孔30a、30bが形成されている。
図5(b)に示すように、潤滑剤含浸部材32は、潤滑剤容器10bに形成された収容部28に収まるように、胴部33と脚部34a、34bとを有し、フェルトから形成されている。また、脚部34a、34bには、潤滑剤容器10bの脚部円筒部29a、29bとの干渉を避けるべく、脚部円筒部29a、29bに対応する位置に逃げ部35a、35bが形成されている。潤滑剤含浸部材32を形成するフェルトとしては、羊毛、アラミド繊維、ガラス繊維、セルロース繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、ポリエーテル繊維、ポリオレフィン繊維、レーヨン繊維などを用いることができる。
潤滑剤含浸部材32の胴部33は、潤滑剤容器10bに形成された誘導部材37用の貫通孔31に対応する部分に、誘導部材37を挿嵌するための貫通孔38を形成している。また、潤滑剤含浸部材32の胴部33は、貫通孔38の左右両側に、ネジを通すための胴部ネジ孔36a、36bを形成している。
以上のように構成される本発明の第1実施形態によれば、空孔密度の勾配がある誘導部材37を設け、誘導部材37の空孔密度の高い側から潤滑部材14に潤滑剤を浸透させるようにしたので、潤滑部材14から適量の潤滑剤を転動体16へ徐々に供給することができる。また、潤滑剤を貯留する潤滑剤容器10a、10bを有するため、長期にわたって潤滑剤を補充することなく良好な潤滑状態を保つことができる。
また、転動体16と接触する潤滑部材14の脚部23a、23bは、方向転換路15a〜15dの内側の面を構成するものとして、高速移動の際の転動体16の遠心力を受けないようにすることで、転動体16との接触による摩耗や破損を抑制することができる。また、潤滑部材14はスライダ本体8とエンドキャップ9a、9bに挟持されているため、方向転換路15a〜15dへ脱落したり損傷することがない。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る直動案内装置について図6を参照しつつ説明する。この第2実施形態はエンドキャップ9a、9bの胴部12に挿入される誘導部材40の構成が第1実施形態のものと異なり、その他の部分は第1実施形態と同様であり、共通部分には共通の符号を付して説明を省略する。図6(a)は図2(a)に対応した部分を示すエンドキャップ9bおよび潤滑部材14のスライダ本体8側からみた正面図であり、図6(b)は同図(a)のA−A線断面図である。また、図6(c)は同図(b)のほぼB−B線に沿った部分的な断面図である。第2実施形態においても、エンドキャップ9bの胴部12の中央に誘導部材40挿入用の貫通孔20が形成され、この貫通孔20に挿入された誘導部材40の先端が潤滑部材14の胴部22に当接し、後端部が潤滑剤容器10bの貫通孔31から該容器10b内に挿入されて潤滑剤含浸部材32(図5(b))の胴部33に接触している。
第2実施形態の誘導部材40は、図6(c)に示すように横断面が半月状の形状に形成されている。この半月状の誘導部材40は第1実施形態と同様に空孔密度が先端側から後端側にかけて相対的に高、中、低の密度勾配となるように構成されている。
第2実施形態において、誘導部材40が半月状の横断面形状をなすために、円形の貫通孔20、31に挿入したとき、貫通孔20、31の内壁と誘導部材40の外側部との間に隙間、即ち空間が生じ、この空間に追加的に潤滑剤(潤滑剤含浸部材)を加えることができる。また、潤滑部材14に当接する誘導部材40の接触面が第1実施形態に比べて小さく、その分、潤滑部材14への過剰な潤滑剤の供給が抑制される。これにより、潤滑剤の枯渇が避けられ、潤滑寿命の長い直動案内装置が実現できる。
なお、第2実施形態の誘導部材40の変形例として、完全に半円形の横断面形状のもの以外に、例えば三ケ月状の横断面形状のもの、あるいは逆に上記貫通孔20、31の横断面でみて三ケ月状ないし扇状の空間が貫通孔20、31内に形成されるような横断面形状の誘導部材としてもよい。
(第3実施形態)
図7は本発明の第3実施形態に係る直動案内装置を示したものであり、図7(a)は図2(a)、図6(a)に対応した部分を示すエンドキャップ9bおよび潤滑部材14のスライダ本体8側からみた正面図である。また、図7(b)は図2(b)、図6(b)に対応した図であって、図7(a)のA−A線断面図である。第3実施形態はエンドキャップ9bの胴部12に挿入される誘導部材41の構成が第1、第2実施形態の場合と異なり、その他の構成は第1、第2実施形態とほぼ同様である。したがって図7(a)、図7(b)において図2(a)、(b)および図6(a)、図6(b)と共通の部分には共通の符号を付して重複する説明を省略する。
第3実施形態においては、図7(b)に明示するように、誘導部材41は、潤滑部材14の胴部22に当接する先端から潤滑剤容器10b内に挿入される後端部にかけて、胴部22に接する先端側が小径で、後端部側が大径となるように先細テーパー形に傾斜した形態の誘導部材となっている。このような軸方向に外形が傾斜した誘導部材41も第1、第2実施形態と同様に空孔密度が先端側から後端側にかけて相対的に高、中、低の密度勾配となるように構成されている。なお、本実施形態では、潤滑剤含浸部材32の貫通孔38は、誘導部材41が嵌合可能なようにテーパー形に形成されている。
このような先細テーパー形の誘導部材41を内蔵した直動案内装置を水平姿勢で設置した場合、誘導部材41に含まれた潤滑剤は重力の影響で後端側の大径部分に向く傾向が生じ(図7(b)の矢印F方向)、先端と後端で外径が同じ真直な誘導部材に比べ、誘導部材41の先端と接する潤滑部材14への潤滑剤の供給量が制限され、これによって直動案内装置の潤滑寿命が延び、潤滑剤の補給頻度を低く抑えることができる。なお、上記第2実施形態と同様、貫通孔20、31の内壁と誘導部材41の外側部との間の空間に潤滑剤(潤滑剤含浸部材)を追加的に加えてもよい。
以上のように本発明によれば、適切な量の潤滑剤を転動体16へ供給することができるため、長期にわたって潤滑剤を補充することなく良好な潤滑状態を保つことができ、メンテナンスの手間や潤滑剤費用を低減できる直動案内装置を実現できる。
なお、上記各実施形態では本発明を直動案内装置に適用した例を示しているが、本発明はこれに限られずその他の運動案内装置、例えば曲線運動案内装置に適用することもできる。
1 直動案内装置
2 案内レール
3 スライダ
5a、5b 角部転動溝
6a、6b 側部転動溝
8 スライダ本体
9a、9b エンドキャップ
10a、10b 潤滑剤容器
11a、11b サイドシール
12 サイドシールの胴部
13a、13b サイドシールの脚部
14 潤滑部材
15a〜15d 方向転換路
16 転動体
17a、17b 貫通孔部
18 潤滑部材収容部
19a〜19d 凹部
20、31 貫通孔
22 潤滑部材の胴部
23a、23b 潤滑部材の脚部
24a〜24d 凸部
26 潤滑剤容器の胴部
27a、27b 脚部
28 収容部
29a、29b 脚部円筒部
31 貫通孔
32 潤滑剤含浸部材
33 潤滑剤含浸部材の胴部
34a、34b 潤滑剤含浸部材の脚部
37、40、41 誘導部材

Claims (9)

  1. 案内レールと、
    前記案内レール上を滑走するスライダ本体と、
    前記スライダ本体の滑走に伴い前記スライダ本体と前記案内レールの間を転動する転動体と、
    前記滑走時に前記スライダ本体の先頭又は後尾となる端面に取り付けられ、前記転動体の移動方向を転換する方向転換路を形成するエンドキャップとを有する転がり軸受案内装置において、
    前記スライダ本体と前記エンドキャップとの間に配置され、前記方向転換路内に一部が露出した潤滑部材と、
    潤滑剤を保持し、前記エンドキャップに隣接して配置された潤滑剤容器と、
    前記潤滑剤容器内の前記潤滑剤を前記潤滑部材へ導くために、前記潤滑剤容器から前記潤滑部材へ向かって延在し、先端部が前記潤滑部材に接触した誘導部材とを有し、
    前記誘導部材は、前記先端部の空孔密度が、前記先端部以外の空孔密度よりも高いことを特徴とする転がり軸受案内装置。
  2. 前記潤滑部材は、前記案内レールの両側に配置され、前記方向転換路に一部が露出する一対の脚部と、前記一対の脚部を接続する胴部とからなり、
    前記潤滑剤容器内の前記潤滑剤が、前記誘導部材から前記胴部を介して前記脚部へ導かれることを特徴とする請求項1に記載の転がり軸受案内装置。
  3. 前記誘導部材は、前記先端部から前記潤滑剤容器内へ延在した後端部へ向かって空孔密度が低下するように構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の転がり軸受案内装置。
  4. 前記誘導部材は、前記先端部から前記後端部へ向かって空孔密度が相対的に高、中、低の勾配となるように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の転がり軸受案内装置。
  5. 前記誘導部材は、空孔密度の異なる3つの誘導部材片を、空孔密度の高い順に前記潤滑部材側から配置して構成されていることを特徴とする請求項4に記載の転がり軸受案内装置。
  6. 前記誘導部材は、前記潤滑剤容器内へ延在した後端部から前記先端部へ向かって先細りになったテーパー形状であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の転がり軸受案内装置。
  7. 前記エンドキャップには、前記誘導部材へ向かって延びた貫通孔が形成されており、
    前記潤滑剤容器には、前記エンドキャップの前記貫通孔に連通する開口が形成されており、
    前記誘導部材は、前記潤滑剤容器の前記開口および前記エンドキャップの前記貫通孔に挿入されて前記先端部が前記潤滑部材に接触していることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の転がり軸受案内装置。
  8. 前記エンドキャップの前記貫通孔の内壁および前記潤滑剤容器の前記開口の内壁と、前記誘導部材との間に隙間が設けられており、
    前記隙間には潤滑剤が充填されていることを特徴とする請求項7に記載の転がり軸受案内装置。
  9. 前記エンドキャップの前記貫通孔および前記潤滑剤容器の前記開口は円形であり、
    前記誘導部材の断面は半月状であることを特徴とする請求項8に記載の転がり軸受案内装置。
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