JP6415756B2 - 保冷容器、保冷容器管理システム、及び保冷プログラム - Google Patents

保冷容器、保冷容器管理システム、及び保冷プログラム Download PDF

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Description

本発明は、被保冷物を保冷するための、保冷容器、保冷容器管理システム、及び保冷プログラムに関する。
従来、冷蔵又は冷凍して保管する必要がある物品(以下、「被保冷物」と呼ぶ。)を保冷するための保冷容器として、蓄冷部材を備えた保冷容器が知られている。蓄冷部材を備えた保冷容器であれば、蓄冷部材を予め冷蔵庫や冷凍庫で冷却しておくことにより、冷蔵庫や冷凍庫がない場所であっても保冷容器内に収容した被保冷物を保冷することができる。
これにより、例えば物流サービス事業において、冷蔵庫や冷凍庫を備えていない車両であっても、被保冷物を保冷したまま運搬することが可能となる。そのため、車両にコンプレッサ式の冷蔵庫や冷凍庫を備える必要がなくなるので、物流コストを低下させたり、二酸化炭素の排出量を低減させたりすることができる。
このような蓄冷部材を備えた保冷容器に関する技術の一例が、特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示の技術では、蓄冷部材である保冷剤保持容器をコンテナ内部に設置するための取り付け部をコンテナに設ける。そして、このコンテナ内部の取り付け部に、ドライアイス等の保冷剤を収容した保冷剤保持容器を取り付ける。そして、このコンテナをパレットの上に載せてフォークリフトで移動し、車両に積載する。このようにすることにより、被保冷物を保冷したまま運搬することができる。
また、例えば流通途中の物流ステーションにおいて、保冷剤保持容器内部に新たなドライアイスを補充等することにより、その後の、物流ステーションから次の目的地までの移動中も被保冷物を保冷することが可能となる。
特開2013−249125号公報
上述したように、例えば特許文献1に開示の技術を利用することにより、蓄冷部材により保冷を行いながら被保冷物を運搬等することができる。
しかしながら、特許文献1に開示の技術を利用するには、運送途中等において、予めドライアイス等の保冷剤を常に用意しておく必要があった。
また、保冷剤を補充するためには、被保冷物を一度コンテナ外部に取り出してから、保冷剤保持容器を取り出して保冷剤を補充する必要があった。そして、再度保冷剤保持容器をコンテナ内部に取り付けた上で、被保冷物をコンテナに収容する必要があった。
この点、仮に保冷剤として、ドライアイスではなく、再冷却することにより再利用できる保冷剤を利用することも考えられる。しかし、この保冷剤を再冷却するためには、ドライアイスの補充と同じように、結局被保冷物や保冷剤保持容器を取り出したり、再収容したりする手間が必要であった。また他にも、例えば、再冷却した保冷剤を収容した後に、コンテナ内部を所望の温度に調整するのが容易でなかった。
つまり、特許文献1に開示の技術等の従来の技術では、蓄冷部材を備えた保冷容器を簡便に利用することは困難であった。
そこで、本発明は、蓄冷部材を備えた保冷容器をより簡便に利用するための、保冷容器、保冷容器管理システム、及び保冷プログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の観点によれば、被保冷物を保冷するための蓄冷部材を収容する第1の収容空間と、前記第1の収容空間と第2の板状部材との間を水平面にて間仕切る第1の板状部材と、前記第1の板状部材と第2の収容空間との間を水平面にて間仕切る前記第2の板状部材と、被保冷物を収容するための前記第2の収容空間と、を水平面に垂直な方向に上から下に順に備え、前記第1の板状部材及び前記第2の板状部材の何れか又は双方を、上昇又は下降させて、前記第1の板状部材の水平面と前記第2の板状部材の水平面との距離を調整することにより、前記蓄冷部材から発生して前記第2の収容空間に流入する冷却空気の流入量を制御する制御手段を更に備える保冷容器が提供される。
本発明の第2の観点によれば、上記本発明の第1の観点により提供される保冷容器と、該保冷容器と通信を行う管理装置とを備えた保冷容器管理システムであって、前記保冷容器は、前記保冷容器の現在位置、前記第1の収容空間の温度、及び前記第2の収容空間の温度の何れか又は全ての情報を前記管理装置に送信し、前記管理装置は、前記保冷容器が前記送信した情報をユーザに対して出力する保冷容器管理システムが提供される。
本発明の第3の観点によれば、被保冷物を保冷するための蓄冷部材を収容する第1の収容空間と、前記第1の収容空間と第2の板状部材との間を水平面にて間仕切る第1の板状部材と、前記第1の板状部材と第2の収容空間との間を水平面にて間仕切る前記第2の板状部材と、被保冷物を収容するための前記第2の収容空間と、を水平面に垂直な方向に上から下に順に備えた保冷容器が有するコンピュータに組み込まれる保冷プログラムであって、前記第1の板状部材及び前記第2の板状部材の何れか又は双方を、上昇又は下降させて、前記第1の板状部材の水平面と前記第2の板状部材の水平面との距離を調整することにより、前記蓄冷部材から発生して前記第2の収容空間に流入する冷却空気の流入量を制御する制御手段として前記コンピュータを機能させる保冷プログラム提供される。
本発明によれば、蓄冷部材を備えた保冷容器をより簡便に利用することが可能となる。
本発明の第1実施形態におけるコンテナの正面図である。 本発明の第1実施形態におけるコンテナの平面図である。 本発明の第1実施形態におけるコンテナの断面図である。 本発明の第1実施形態におけるコンテナの斜視図である。 本発明の第1実施形態におけるコンテナと冷却装置を接続した状態を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態におけるコンテナ及びファンについて示す斜視図である。 本発明の第1実施形態におけるコンテナ及びファンにより発生する冷却空気の流れを示す平面図である。 本発明の第1実施形態におけるドレインパンについて示す図である。 本発明の実施形態における蓄冷部材冷却時の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態における車両の左側面図である。 本発明の第2実施形態全体の構成を表すブロック図である。 本発明の第2実施形態におけるコンテナ運搬時の動作を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態におけるコンテナ及びファンについて示す斜視図である。 本発明の第3実施形態におけるコンテナ及びファンにより発生する冷却空気の流れを示す平面図である。
以下、本発明の実施形態として、第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態の3つの実施形態について説明をする。まずこれら3つの実施形態それぞれの概略を説明する。なお、何れの実施形態も、蓄冷部材を備えた保冷容器をより簡便に利用することを目的としている。
本発明の第1実施形態は、本実施形態特有の保冷容器と、この保冷容器に接続され冷却装置とを含む保冷システムである。第1実施形態は少なくとも3つの特徴を有する。
まず、第1実施形態は、冷却装置が供給する冷却空気を蓄冷部材の収容空間に導入するためのファンと、収容空間内の空気を導出して冷却装置に回収させるためのファンとを保冷容器が備えることを特徴とする。これにより冷却装置が供給する冷却空気を循環させて、蓄冷部材を効率的に冷却することができる。
次に、第1実施形態は、2枚のドレインパンを保冷容器が備えることを特徴とする。そして、これら2枚のドレインパンの位置を制御することにより、効率的に蓄冷部材を冷却する。また、この2枚のドレインパンの形状により、保冷容器内の被保冷物に水滴が落下することを防止する。
更に、第1実施形態は、蓄冷部材や、保冷容器が温度を測定し、測定結果に基づいて、冷却装置やドレインパンを制御することを特徴とする。これにより、冷却装置やドレインパンを、有効に活用することができる。
以上が、第1実施形態の概略である。
また、本発明の第2実施形態は、本実施形態特有の保冷容器と、この保冷容器を管理する管理サーバと、この保冷容器を運搬する車両とを含む保冷容器管理システムである。
ここで、第2実施形態では、車両で保冷容器を運搬中に、保冷容器にて測定した各種の情報を管理サーバに送信する。そして、管理サーバは、保冷容器から送信された各種の情報を受信し、この情報に基づいて保冷容器を管理するための処理を行う。例えば、ユーザに保冷容器の状況を通知する。また、ユーザの利用履歴に基づいて、利用料金の算出を行う。
以上が、第2実施形態の概略である。
更に、本発明の第3実施形態は、冷却装置が供給する冷却空気を蓄冷部材の収容空間に導入する部分の形状を第1実施形態とは異ならせる。これにより、複数のファンにより導入される冷却空気が、複数のファンそれぞれで均等となる。そのため、各蓄冷部材を均等に冷却でき、全ての蓄冷部材が凍結するまでの時間を短縮することができる。
以上が本発明の各実施形態それぞれの概略である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態におけるコンテナ100及びパレット200の外観を表す正面図である。
コンテナ100は、蓄冷剤が充填された蓄冷部材である蓄冷部材30と、被保冷物とを内部に収容し、この蓄冷部材30により、被保冷物を保冷するための保冷容器である。パレット200は、コンテナ100を載せてコンテナ100運搬するために利用するパレットである。また、図1に示すようにコンテナ100は、蓄冷部材収容部10と被保冷物収容部20を備える。
蓄冷部材収容部10は、蓄冷部材30を収容する空間を備える。また、蓄冷部材収容部10は、後述の冷却装置300が供給する冷却空気を循環させるためのファンを更に内部に備える。また、蓄冷部材収容部10は、前面の左側に吸入用コネクタ11を備え、前面の右側に排出用コネクタ12を備える。吸入用コネクタ11及び排出用コネクタ12は、冷却装置300が備えるパイプを接続するためのコネクタである。具体的には、吸入用コネクタ11は、冷却装置300により−60℃等に冷却された冷却空気を吸入するためのパイプを接続するためのコネクタである。また、排出用コネクタ12は、蓄冷部材30を冷却した後の冷却空気を冷却装置300に対して排出するためのパイプを接続するためのコネクタである。
一方、被保冷物収容部20は、被保冷物を収容するための部分である。被保冷物収容部20は、断熱性のある板状の部材により中空の直方体形状の箱状に構成されている。断熱部材としては、例えば、発泡樹脂を含む部材などが挙げられる。このような断熱部材によって被保冷物収容部20を構成することで、外気の温度が被保冷物収容部20の内部に伝達しにくくなり、被保冷物収容部20内部の中空部分に収容される被保冷物を安定して保冷することが可能となる。
また、被保冷物収容部20の前面には、いわゆる観音開きの扉が開閉可能に設けられており、ユーザはこの扉を開閉することにより被保冷物を被保冷物収容部20に収容したり、被保冷物収容部20から取り出したりすることができる。ここで、被保冷物収容部20内部に収容される被保冷物としては、氷、アイスクリーム、冷凍食品、チルド食品、生鮮食品、薬品等が挙げられる。
パレット200には、フォークリフトのフォークを差し込むための穴が設けられており、コンテナ100がパレット200に載せられた状態で、かかる穴にフォークを差し込むことにより、パレット200と共にコンテナ100を運ぶことができる。パレット200の上面及び底面は、コンテナ100を載せるために、コンテナ100の底面と同じ大きさ及び形状となっている。
次に、コンテナ100の平面図である図2を参照して説明する。図2に示すように、蓄冷部材収容部10の上面の中央部分には、開閉部13が設けられている。開閉部13は、断熱性のある板状の部材で構成される開閉可能な蓋であり、蝶番により蓄冷部材収容部10に取り付けられている。ユーザは、蓄冷部材収容部10を開くことにより蓄冷部材30の収容部を利用することができる。具体的には、蓄冷部材収容部10を開いた状態とすることにより蓄冷部材30を蓄冷部材収容部10内部に収容したり、蓄冷部材収容部10内部から蓄冷部材30を取り出したりすることができる。また、蓄冷部材30を収容後に開閉部13を閉じることにより、蓄冷部材30の収容部を密閉することができる。これにより、蓄冷部材収容部10の内部に収容した蓄冷部材30により冷却された空気が外部に漏れることを防止することができる。
次に、コンテナ100の断面図である図3を参照して、コンテナ100の内部構造について説明する。
上述したように、コンテナ100の底板及び側壁板といったコンテナ100の周囲部分は、所定の厚みを有した断熱性を有する板状部材により構成される。
また、蓄冷部材収容部10は、水平面に垂直に設けられた断熱性を有する板状部材により3つのスペース(図中の、第1スペースSP1、第2スペースSP2、及び第3スペースSP3に相当)に分割される。
ここで、第2スペースSP2が蓄冷部材30を収容するための部分であり、蓄冷部材30による冷却を行うためのチャンバとなっている。また、第1スペースSP1は、冷却装置300から提供される冷却空気を吸入するためのスペースである。更に、第3スペースSP3は、蓄冷部材30を冷却した後の冷却空気を冷却装置300に対して排出するためのスペースである。第1スペースSP1と第2スペースSP2を間仕切る板状部材と、第2スペースSP2と第3スペースSP3を間仕切る板状部材にも断熱性のあるものを用いる。またこれら板状部材には、冷却空気を循環させるためのファンが配置される。かかるファンについては、図4以降の図を参照して説明をする。
上記3つのスペースの底面には上側ドレインパン16が配置される。また、その下には下側ドレインパン17が配置される。つまり、コンテナ100内部では、上記の3つのスペースと下側ドレインパン17の間を上側ドレインパン16が水平面で間仕切ることとなり、上側ドレインパン16と被保冷物収容部20の間を下側ドレインパン17が水平面で間仕切ることとなる。上側ドレインパン16及び下側ドレインパン17も断熱性を有する板状部材により形成される。上側ドレインパン16及び下側ドレインパン17には、第2スペースSP2に収容される蓄冷部材30が冷却することにより発生する冷却空気が、被保冷物収容部20へ流入するための孔が設けられている。そして、かかる冷却空気は、かかる孔を介して被保冷物収容部20へ流入する。上側ドレインパン16や下側ドレインパン17の具体的な構造については、図8を参照して後述する。
また、下側ドレインパン17の側面(図中では左側)には調整機構19−1が配置され、これに対向する下側ドレインパン17の側面(図中では右側)には調整機構19−2が配置される。調整機構19−1及び調整機構19−2は、下側ドレインパン17を上昇させたり下降させたりするための機構であり、後述する制御部18の制御により動作して下側ドレインパン17を上昇させたり下降させたりする。
このように調整機構19−1及び調整機構19−2により下側ドレインパン17を上昇させたり下降させたりすることにより、制御部18は上側ドレインパン16と下側ドレインパン17の距離を任意に調整する。そして、かかる調整により、第2スペースSP2に収容される蓄冷部材30が冷却することにより発生する冷却空気の、被保冷物収容部20への流入量を制御することが可能となる。つまり、被保冷物収容部20の保冷温度を調整することができる。
調整機構19−1及び調整機構19−2は、例えば、モータと、このモータの回転運動を上下の直線運動に変換するための機構により実現される。モータの回転運動を上下の直線運動に変換するための機構は、例えばボールネジを用いた機構や、ラック・アンド・ピニオン機構により実現される。
更に、調整機構19−1の下部であって被保冷物収容部20の左壁面には、制御部18が配置される。制御部18は、コンテナ100に関する各種の制御処理を行う部分である。なお、制御部18は、任意の位置に配置してよく、例えば被保冷物収容部20内部ではなく、蓄冷部材収容部10内部に配置されるようにしてもよい。
制御部18は、調整機構19−1及び調整機構19−2を制御するための信号線で、調整機構19−1及び調整機構19−2と接続されており、この信号線を介して制御信号を送信することにより、調整機構19−1及び調整機構19−2により下側ドレインパン17を上昇させたり下降させたりする。
また、制御部18は、RFID(radio frequency identifier)リーダとしての機能を有しており、蓄冷部材30内部に含まれているRFIDタグ31と通信を行うことにより、かかるRFIDタグ31に含まれる温度センサが測定した温度(すなわち、蓄冷部材30内部の温度)を検知することができる。RFIDタグ31との通信はUHF帯(Ultra High Frequency)の周波数を利用して行うようにすると、大量のRFIDタグ31からの情報を即座に読み取れるのでよい。また、他にも、制御部18は、Bluetooth(登録商標)に準拠した通信を行う機能を有する。これにより、外部の装置と通信をすることが可能である。更に、制御部18は被保冷物収容部20内に配置された温度センサ(図示を省略する。)と接続されており、かかる温度センサが測定した被保冷物収容部20内部の温度を取得することができる。
加えて、制御部18その内部又は外部にバッテリ(図示を省略する。)を有しており、電力の供給を受けていないときであってもかかるバッテリに充電した電力により動作することが可能である。制御部18への電力の供給は、後述の冷却装置300から行われる。つまり、本実施形態における冷却装置300は、冷却空気と電源とを、同時にコンテナ100に対して供給する。制御部18は、冷却装置300からの電力の供給時にバッテリへの充電を行う。なお、このバッテリに充電された電力にて、調整機構19−1及び調整機構19−2を動作させることや、後述の導入ファン14及び導出ファン15を動作させることも可能である。
制御部18は、ASIC(application specific integrated circuit)やFPGA(field-programmable gate array)等のハードウェアで実現するとよい。また、制御部18は、プログラムを格納したROM(Read Only Memory)等の記憶装置と、このプログラムに基づいた演算処理を行うCPU(Central Processing Unit)とで実現してもよい。つまり、ハードウェアとソフトウェアが協働することにより実現するようにしてもよい。また、制御部18は、保冷された被保冷物収容部20の内部でも動作可能なように、その周囲を断熱性部材にて、耐水性を有するように密閉して覆われている。すなわち、制御部18は、制御部18を構成するハードウェアが故障しないように、防冷及び防滴されている。
なお、以下説明する図面においては、図の見やすさを考慮して、制御部18、調整機構19−1及び調整機構19−2の図示を省略する。
次に、コンテナ100の斜視図である図4を参照して、特に蓄冷部材収容部10内部の構成について説明をする。
図4において、コンテナ100の上面の開閉部13は開かれた状態であるため第2スペースSP2が目視可能となっている。また、コンテナ100の上面における開閉部13の左右の部分は断熱部材によって構成されており、実際にはその内部である第1スペースSP1や第3スペースSP3は目視できないが、図4では、第1スペースSP1や第3スペースSP3の構成を説明するために、コンテナ100の平面における開閉部13の左右の部分は透過させて図示をする。
ユーザは、コンテナ100の上面の開閉部13を開いてチャンバである第2スペースSP2に蓄冷部材30を収容する。第2スペースSP2には、複数枚の蓄冷部材30が収容され、その数や大きさは任意である。なお、図示の都合上、他の図も含めて、複数の蓄冷部材30の内の1つのみに符号を付す。
ここで、蓄冷部材30を冷却装置300が供給する冷却空気にて冷却する際、各蓄冷部材30のそれぞれを均等に冷却する必要がある。そのため、本実施形態では、各蓄冷部材30を均等に冷却できるように蓄冷部材30が配置されるように、蓄冷部材30の収容位置を予め定めておき、ユーザがこの定めておいた収容位置に蓄冷部材30を収容できるようにする。例えば、この定めておいた収容位置に収容できるように蓄冷部材30を接地するための溝を設けておく。また、他にもこの定めておいた収容位置に蓄冷部材30が収容できるようなラックを設けておく。なお、図中では所定の厚みの側面を有した平面視板状の構造の蓄冷部材30を立てて収容している。しかし、これはあくまで一例であり蓄冷部材30を寝かせて収容するようにしてもよい。また何れの場合であっても、複数の蓄冷部材30を積み重ねて収容するようにしてもよい。また、これらの収容方法を混在させて収容するようにしてもよい。
このようにして第2スペースSP2に蓄冷部材30を収容した状態で、被保冷物収容部20に被保冷物を収容することによって、蓄冷部材30にて被保冷物を冷却することが可能となる。具体的に説明すると、蓄冷部材30内部に充填された蓄冷剤は、外気の温度等の影響により、時間の経過とともに固体から液体に相変化する。そして、蓄冷剤は、この固体から液体に相変化する際の融解潜熱により、周囲の気体の熱を吸熱する。これにより、蓄冷部材30の周囲の気体は冷却される。このようにして冷却された気体は、重力により上側ドレインパン16及び下側ドレインパン17を通過して被保冷物収容部20の内部に落下し、拡散される。これにより、被保冷物収容部20の内部を冷却することができる。
また、時間の経過に伴って蓄冷部材30に充填された蓄冷剤が完全に融けて、蓄冷部材30周辺を冷却することができなくなったならば、冷却装置300から供給される冷却空気により蓄冷部材30を再度冷却することにより、この蓄冷部材30を再利用することもできる。
かかる蓄冷部材30のそれぞれは、所定の厚みを有した板状に形成される。また、蓄冷部材30のそれぞれは、平面視で長方形状である。また、蓄冷部材30のそれぞれは、中空状の箱状のケース体の内部に、蓄冷剤が充填されることにより構成される。かかる中空状の箱状のケース体は、例えば、樹脂製のケースで構成される。
蓄冷部材30内部に充填される蓄冷剤としては、例えば、融解潜熱の大きい水を主体として、これに寒剤(冷却剤)やゲル化剤を適宜添加し、必要に応じて、核剤、着色剤、防腐剤等を添加することで構成される。
蓄冷剤の融解温度(融点)は、寒剤(冷却剤)の種類や添加量を調整して適宜設定することができる。具体的に、蓄冷剤は、被保冷物収容部20に収容する被保冷物の保管に適した温度を保持するように融解温度(融点)を設定して作成される。例えば、被保冷物を冷蔵するのであれば、被保冷物収容部20の内部を例えば+5℃前後を維持できるように蓄冷剤を作成する。他方で、被保冷物を冷凍するのであれば、被保冷物収容部20の内部を例えば−20℃前後を維持できるように蓄冷剤を作成する。この温度の例のみならず、被保冷物に応じて所定の温度を維持できるようにする。
蓄冷剤にはゲル化剤を添加することにより、蓄冷剤は、適度な粘性を有した安定したゲル状になる。本実施形態の蓄冷剤は、高吸水性樹脂から成る一般的な保冷剤と異なり、塩化ナトリウムとゲル化剤を調合することにより、任意の温度で一定に保つことを可能としたものである。また、本実施形態に使用される蓄冷剤は、一般的な保冷剤と異なり、被保冷物収容部20内部の温度を長時間保持できる成分により構成される。すなわち、本実施形態に用いられる蓄冷剤が充填される蓄冷部材30は、一般的な保冷剤よりも、温度を長時間保持する恒温機能が優れている。このような蓄冷部材30は、例えばアイ・ティ・イー株式会社のアイスバッテリー(登録商標)により実現することができる。
蓄冷部材30の内部には、温度センサを備えたRFIDタグ31が内蔵されている。このRFIDタグ31はパッシブ型のタグ31により実現するので、RFIDタグ31に電力を供給するための電池を蓄冷部材30に内蔵させる必要がない。RFIDタグ31は、制御部18からの電波を受信すると、この電波で電磁誘導を起こすことにより起動する。そして、RFIDタグ31が備える温度センサにて測定した、RFIDタグ31の周辺の温度(すなわち、蓄冷部材30内部の温度)を測定する。また、測定した温度を制御部18に対して通知する。
なお、第2スペースSP2に収容する全ての蓄冷部材30の内部にRFIDタグ31を内蔵させる必要はなく、一部の蓄冷部材30の内部にRFIDタグ31を内蔵させればよい。なぜならば、制御部18は所定の位置に格納されている一部の蓄冷部材30の温度に基づいて、全ての蓄冷部材30が十分に冷却されたかを判定するからである。つまり、判定には、一部の蓄冷部材30の温度しか用いないので、温度を測定するRFIDタグ31も一部の蓄冷部材30にのみ内蔵させればよいからである。
判定用には、例えば第2スペースSP2の平面上の中央に配置した蓄冷部材30の温度や、第2スペースSP2の平面上の四隅に配置した蓄冷部材30の温度や、第2スペースSP2の平面上に等間隔に正方形状に並んだ9箇所に配置した蓄冷部材30の温度を測定し、これらが所定の温度(例えば、蓄冷部材30の凝固点以下の温度)となっていたならば、全ての蓄冷部材30が十分に冷却されたと判定する。この場合に、例えば、蓄冷部材30を平面上に3枚並べた場合の中央の蓄冷部材30の温度を測定し、これらが所定の温度となっているか否かを基準としてもよい。
また、図4に示すように、第1スペースSP1と第2スペースSP2とを間仕切る板状部材には、冷却装置300が供給する冷却空気を蓄冷部材の収容空間である第2スペースSP2に導入するためのファンである導入ファン14が複数個配置される。更に、第2スペースSP2と第3スペースSP3とを間仕切る板状部材には、第2スペースSP2から、蓄冷部材30を冷却後の冷却空気を導出して冷却装置300に排出させるためのファンである導出ファン15が複数個配置される。
これら導入ファン14及び導出ファン15は、冷却装置300による冷却空気の排出及び吸入に伴い回転して、冷却空気を循環させる。これらファンによる冷却空気の循環については、図6及び図7を参照して後述する。なお、図示の都合上、他の図も含めて、複数の導入ファン14及び導出ファン15の内の1つのみに符号を付す。
次に、図5を参照して、コンテナ100と冷却装置300との接続について説明をする。図5に示すように、冷却装置300は、供給パイプ310と回収パイプ320を備える。
ここで、冷却装置300は、供給パイプ310を介してコンテナ100に冷却空気を供給すると共に、回収パイプ320を介してコンテナ100から蓄冷部材30を冷却後の冷却空気を回収する。また、冷却装置300は、回収パイプ320を介して回収した冷却空気を、再度冷却して供給パイプ310を介してコンテナ100に供給する。つまり、冷却装置300は、回収した冷却空気を再冷却することにより、冷却空気を循環し、効率よく蓄冷部材30を冷却する。
かかる動作の開始及び終了は、例えばユーザによる電源スイッチの切り替えを契機にして行われてもよいが、他の方法で行うようにしてもよい。
例えば、吸入用コネクタ11に供給パイプ310が物理的に接続されたこと及び排出用コネクタ12に回収パイプ320が物理的に接続されたことを契機として動作を開始し、これらパイプが取り外されたことを契機として動作を終了するようにしてもよい。
また、他にも、制御部18による制御により行われてもよい。制御部18による制御をする場合には、制御部18と例えばBluetoothに準拠して通信を行うための通信部を冷却装置300に備えさせ、この通信部により制御部18と冷却装置300が通信を行うことにより制御をするとよい。
供給パイプ310及び回収パイプ320は、このように循環する冷却空気が、供給パイプ310及び回収パイプ320を循環中に外部の熱により温度上昇しないように、高断熱性の素材により構成される。また、ユーザが供給パイプ310及び回収パイプ320を容易に取り回せるように、供給パイプ310及び回収パイプ320はユーザが取り回しし易い柔軟性のある素材とすると更によい。また、供給パイプ310又は回収パイプ320には、コンテナ100内部の制御部18、調整機構19−1及び調整機構19−2のそれぞれを動作させるために電力を供給するための電力線が内蔵される。そして、供給パイプ310や回収パイプ320を介してコンテナ100が接続されると、冷却装置300は、かかる電力線を介してコンテナ100内部の各部分に電力を供給する。また、この供給される電力により上述したバッテリ(図示を省略する)を充電するようにするとよい。なお、かかる電力線と共に、制御部18と冷却装置300が有線で通信を行うための通信線が内蔵されていてもよい。
供給パイプ310はユーザにより吸入用コネクタ11と接続される。また、回収パイプ320はユーザにより排出用コネクタ12と接続される。これらの接続は、冷却空気が漏れないように行われる必要がある。そのため、例えば、接続される一方をオス型のネジ、他方をメス型のネジとして、ユーザが一方を他方にねじ込むことにより双方を接続できるようにするとよい。このようにすれば、ネジ山同士の気密性で冷却空気が漏れないようになるのでよい。また、この場合に、オス型のネジの先端部分の外径より終わり部分の外径が大きくなっているテーパー状の形状とすると、より気密性を向上できるのでよい。他にも、例えばフランジ接続により、接続を行うようにしてもよい。
また、供給パイプ310と回収パイプ320を接続していない場合には、冷却空気が漏れないようにする必要がある。そのために、例えば、供給パイプ310や回収パイプ320を接続する場合と同じような接続方法で、吸入用コネクタ11と排出用コネクタ12に断熱性のある蓋部材を装着するようにするとよい。
冷却装置300は、供給パイプ310から冷却空気を排出することにより、コンテナ100に対して冷却空気を供給する。また、冷却装置300は、回収パイプ320から冷却空気を吸入することにより冷却空気を回収する。
また、冷却装置300は、コンプレッサと、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器とを備える。コンプレッサは、低温低圧の気体状態冷媒を、圧縮して高温高圧の気体状態冷媒とする。高温高圧の気体状態冷媒は、再び凝縮器を通過する時に熱エネルギーを放出し、低温高圧の液体状態冷媒に変化する。膨張弁は、低温高圧の液体状態冷媒の圧力を低下させると共に、液体状態冷媒の流量を適宜に制御する。そして、低温低圧の液体状態冷媒は、蒸発器を通過する時に熱を吸収し気化することにより、外部の温度を低下させる。この作用により、回収パイプ320を介してコンテナ100から回収した、蓄冷部材30を冷却することにより温度が上昇した冷却空気を、例えば−60℃に再度冷却する。そして、このようにして再度冷却した冷却空気を、供給パイプ310を介してコンテナ100に提供する。
この場合に、外部の温度を低下させた低温低圧の液体状態冷媒は、気化することによって低温低圧の気体状態冷媒に変化する。次に、低温低圧の気体状態冷媒がコンプレッサへ送られる。コンプレッサは、低温低圧の気体状態冷媒を、再び圧縮して、高温高圧の気体状態冷媒とする。上述の駆動により、新たなサイクルがスタートし、これを繰り返して冷却空気を再冷却することが継続して行われる。
冷却装置300のこのような構成は、一般的な冷凍循環ユニットと同等の構成と同等であるにより実現できるため、その構成についての図示は省略する。
次に、図6及び図7を参照して、冷却装置300による冷却空気の排出に伴う導入ファン14の動作と、冷却装置300による冷却空気の吸入に伴う導出ファン15の動作について説明する。また、これらの動作に伴う、第1スペースSP1、第2スペースSP2及び第3スペースSP3における冷却空気の流れであるエアフローについて説明をする。
なお、図6は、これらについての説明するためのコンテナ100の斜視図であり、図7は、これらについて説明をするためのコンテナ100の平面図である。これら図6及び図7においては、図4同様に、第1スペースSP1、第2スペースSP2及び第3スペースSP3の上面については透過して図示する。また、図6では、第2スペースSP2を含むコンテナ100の中央部の一部の図示を省略する。
図6の左側に、第1スペースSP1及び第2スペースSP2、並びに、この両者を垂直方向に間仕切る部材に配置された導入ファン14を示す。なお、図に示すように、本例では、導入ファン14を5つ配置しているが、ファンの個数は限定されない。なお、図示の都合上5つの導入ファン14の内の1つのみに符号を付す。導入ファン14のそれぞれは、プロペラ型のファンであり、冷却装置300が供給パイプ310から冷却空気を排出する際の、この冷却空気の排出力により回転する。この場合の回転速度とは、例えば、500rpm(revolution per minute)である。導入ファン14が回転することにより、図6に矢印線で示すように、第1スペースSP1の冷却空気が吸気されて、第2スペースSP2に対して排気される。なお、導入ファン14を電動として、電力により導入ファン14を回転させることにより、かかる吸気及び排気を促すようにしてもよい。
他方で、図6の右側に、第2スペースSP2及び第3スペースSP3、並びに、この両者を垂直方向に間仕切る部材に設けられた導出ファン15を示す。導出ファン15の構成や機能については導入ファン14と基本的に同じであるが、導出ファン15は、導入ファン14とはファンを構成するプロペラの軸方向に反対向きとなるように設置するとよい。そして、冷却装置300が回収パイプ320から冷却空気を吸入する際の、この冷却空気の吸入力により、導出ファン15が回転することにより、図6に矢印線で示すように、第2スペースSP2の蓄冷部材30を冷却した後の冷却空気が吸気されて、第3スペースSP3に対して排気される。なお、導出ファン15を電動として、電力により導出ファン15を回転させることにより、かかる吸気及び排気を促すようにしてもよい。
このように導入ファン14及び導出ファン15のそれぞれが動作することにより、第1スペースSP1、第2スペースSP2及び第3スペースSP3における冷却空気の動きは図7に矢印線で示すようになる。
すなわち、供給パイプ310を介して冷却装置300から第1スペースSP1に冷却空気が供給され、この冷却空気が導入ファン14のそれぞれにより吸気され第2スペースSP2に対して排気される。つまり、導入ファン14は、第1スペースSP1の冷却空気を第2スペースSP2に導入する役割を果たす。
導入ファン14のそれぞれにより排気された冷却空気は、冷却空気の流れを考えて均等に冷却されるように配置されている蓄冷部材30の各々を冷却する。そして、蓄冷部材30の各々を冷却することにより、温度が上昇した冷却空気は、導出ファン15のそれぞれにより吸気され第3スペースSP3に対して排気される。つまり、導出ファン15は、第2スペースSP2の冷却空気を第3スペースSP3に導出する役割を果たす。これらの冷却空気の流れは、電気掃除機による吸引時の空気の流れに似ているということもできる。
そして、第3スペースSP3に排気された、蓄冷部材30を冷却後の冷却空気は、回収パイプ320を介して冷却装置300に回収される。冷却装置300が回収した冷却空気を再度冷却して供給パイプ310から提供する点については、図5を参照して説明した通りである。
このようにして、冷却空気を循環させることにより蓄冷部材30を効率的に冷却することができる。例えば、常温の蓄冷部材30を2時間程度で急速に凍結させることが可能となる。
なお、図中では、構成の理解を容易とするために、蓄冷部材30を想定している実際の大きさよりも大きく記載すると共に、第2スペースSP2内で蓄冷部材30同士を大幅に離して収容している。しかし、実際の蓄冷部材30一枚あたりの大きさは、より小さいものであってよい。また、実際には蓄冷部材30同士を更に近づけて、より多くの枚数の蓄冷部材30を収容することにより、図示しているよりも密度を高くして収容するようにしてもよい。何れにしても、各蓄冷部材30が均等に冷却され、ほぼ同時に凍結されるようにするとよい。
そのためには、導入ファン14や導出ファン15による吸気及び排気も均等に行われるようにすると更によい。例えば、吸気及び排気のしにくい位置(例えば、吸入用コネクタ11や、排出用コネクタ12から見て奥側)に配置される導入ファン14や導出ファン15の大きさを、他の導入ファン14や導出ファン15の大きさよりも大きくしたりして吸気及び排気の力を強くすることにより、各導入ファン14や導出ファン15による吸気量や排気量が均等になるようにするとよい。
次に、図8を参照して上側ドレインパン16及び下側ドレインパン17の具体的な構成について説明をする。
本実施形態では、第2スペースSP2に収容した蓄冷部材30により、被保冷物収容部20を保冷する。そのため、上述したように第2スペースSP2に収容される蓄冷部材30が冷却することにより発生する冷却空気が、被保冷物収容部20へ流入するための、孔が設けられている。そして、かかる冷却空気は、かかる孔を介して被保冷物収容部20へ流入する。このようにして、被保冷物収容部20は保冷されるが、この場合に時間の経過と共に、蓄冷部材30表面が結露することにより水滴が発生し、蓄冷部材30からこの水滴が落下することとなる。この点、かかる水滴が被保冷物収容部20に収容されている被保冷物に滴下することは好ましくない。そこで、本実施形態では、第2スペースSP2の下に配置された上側ドレインパン16及び下側ドレインパン17により、かかる水滴を受け止め、被保冷物に水滴が滴下しないようする。
この点、水滴を遮断することのみが目的であれば、上側ドレインパン16や下側ドレインパン17を孔や隙間のない板状の部材により実現し、第2スペースSP2の下部に水平に配置するのみでよい。しかしながら、このようにしてしまうと、蓄冷部材30により冷却された冷却空気が、被保冷物収容部20に行き渡らなくなってしまう。そして、結果として被保冷物収容部20内部の被保冷物を保冷することができなくなってしまう。かといって、冷却空気を通過させるために、上側ドレインパン16や下側ドレインパン17をメッシュ状にしたり、単純に孔を設けたりすると、被保冷物に水滴が滴下してしまう。
そこで、本実施形態では、上側ドレインパン16及び下側ドレインパン17のそれぞれに孔を設けるが、コンテナ100内に配置した場合に、平面上で上側ドレインパン16の孔と下側ドレインパン17の孔が重なり合わない位置に孔を設ける。これにより、蓄冷部材30表面から滴下した水滴が、上側ドレインパン16の孔を通過したとしても下側ドレインパン17の孔は通過できないことから、被保冷物に滴下することを防止することができる。
この点について、まず図8上段の(a)は、上側ドレインパン16及び下側ドレインパン17の斜視図を参照して説明をする。上側ドレインパン16には、上側ドレインパン孔16−1及び上側ドレインパン孔16−2というように複数の孔が設けられている。一方で、下側ドレインパン17には、コンテナ100内に配置した場合に、平面上で上側ドレインパン孔16−1の何れかと重なり合わない位置に下側ドレインパン孔17−1や下側ドレインパン孔17−2が設けられている。また、各孔を形成する孔の周辺部分は隆起しており、孔に隣接している領域の水が孔に流れ込まないようになっている。なお、孔の形状は円形であってもよいが矩形等の多角形であってもよい。
次に、水滴及び冷却空気の流れについて上側ドレインパン16及び下側ドレインパン17の断面図である図8中段の(B)を参照して説明をする。まず、上側ドレインパン孔16−1の中央部分に水滴41が滴下し、水滴41が上側ドレインパン孔16−1を通過したとする。しかしながら、上側ドレインパン孔16−1の真下には、下側ドレインパン孔17−1や下側ドレインパン孔17−2といった孔は設けられていない。そのため、水滴41は下側ドレインパン17の孔以外の平面に落下する。そして、上述したように下側ドレインパン孔17−1や下側ドレインパン孔17−2といった孔の周辺部分は隆起している。そのため、孔に隣接している領域に滴下した水(すなわち、水滴41)が下側ドレインパン孔17−1や下側ドレインパン孔17−2孔に流れ込まないようになっている。そのため、滴下した水(すなわち、水滴41)が被保冷物に落下することはない。
他方、上側ドレインパン孔16−1と上側ドレインパン孔16−2の間の平面に水滴42が押下したとする。この場合も、上側ドレインパン孔16−1や上側ドレインパン孔16−2といった孔の周辺部分は隆起している。そのため、孔に隣接している領域に滴下した水(すなわち、水滴42)が上側ドレインパン孔16−1や上側ドレインパン孔16−2孔に流れ込まない。そのため、滴下した水(すなわち、水滴42)が被保冷物に落下することはない。
次に、上側ドレインパン16及び下側ドレインパン17の平面に滴下した水について図8下段の(C)を参照して説明する。上側ドレインパン16及び下側ドレインパン17は、勾配させることにより傾斜を設けるようにする。例えば図中に示すように右側から左側に傾斜するようにする。これにより、孔に隣接している領域に滴下した水は、孔の周辺部分の隆起に沿って傾斜している左側に流れていく。そして、流れた水を排水するために排水部44を設ける。排水部44は、例えばコンテナ100外部に排出口を設けた排水溝や、排水をためておくタンクにより実現する。これにより、孔に隣接している領域に滴下した水が、孔の周辺部分の隆起から溢れだしてしまい、被保冷物に落下することを防止することができる。
他方で、図8中段の(B)に示すように、蓄冷部材30が周辺の空気を冷却することにより発生した冷却空気43は、重力に従い落下し、その後分岐して、例えば下側ドレインパン孔17−1や下側ドレインパン孔17−2を通過して被保冷物を保冷する。
つまり、図8に示す上側ドレインパン16及び下側ドレインパン17の構成により、被保冷物に水滴が滴下することを防止できる一方で、冷却空気により被保冷物を保冷することが可能となる。
また、上述したように、本実施形態では、制御部18の制御により調整機構19−1及び調整機構19−2を動作させることにより、下側ドレインパン17を上昇させたり下降させたりすることより、制御部18は上側ドレインパン16と下側ドレインパン17の距離を任意に調整する。そして、かかる調整により、第2スペースSP2に収容される蓄冷部材30が冷却することにより発生する冷却空気の、被保冷物収容部20への流入量を制御することが可能となる。そして、これにより被保冷物収容部20の保冷温度を調整することもできる。
この点に、ついて更に図8を参照して説明をする。図8中段の(B)の左に示すように上側ドレインパン16の水平面の位置をD0とし、下側ドレインパン17の水平面の位置をD1としたとする。
この場合にD0とD1の距離が遠くなるほど、蓄冷部材30周辺の空気を冷却することにより発生した冷却空気(例えば、冷却空気43)は、被保冷物収容部20に留任しやすくなる。つまり、冷却空気がより被保冷物収容部20に伝わりやすくなる。そのため、例えば、蓄冷部材30を冷却後、被保冷物収容部20の温度が所望の保冷温度よりも高い温度であるならば、調整機構19−1及び調整機構19−2により下側ドレインパン17を下降させ、D0とD1の距離が遠くなるようにするとよい。状況によるが、例えば、D0とD1の距離を15mm程度変えることにより、被保冷物収容部20内部の温度が10℃程度変えられるのでよい。
一方で、D0とD1の距離が近くなるほど、蓄冷部材30周辺の空気を冷却することにより発生した冷却空気(例えば、冷却空気43)は、被保冷物収容部20に流入しにくくなる。つまり、冷却空気がより被保冷物収容部20に伝わりにくくなる。そのため、例えば、冷却装置300からの冷却空気により蓄冷部材30を冷却している途中には、冷却装置300からの冷却空気が被保冷物収容部20内部の被保冷物に伝達しないように、調整機構19−1及び調整機構19−2により下側ドレインパン17を上昇させ、D0とD1の距離が近くなるようにして、被保冷物収容部20に伝わる冷却空気の量を調整するとよい。例えば、冷却装置300からの冷却空気が−60℃である場合に、被保冷物が+5℃で保冷すべきものであるならば、D0とD1の距離を近くして、被保冷物収容部20の温度が+5℃になる程度に冷却空気が被保冷物収容部20に伝わるようにするとよい。また、被保冷物が被保冷物収容部20内に収容されていないのであれば、被保冷物収容部20を保冷する必要がないので、D0とD1の距離を例えばゼロとして、上側ドレインパン16と下側ドレインパン17を密着させるようにすると、蓄冷部材収容部10が密閉されて蓄冷部材30を効率よく冷却できるのでよい。
なお、上側ドレインパン16及び下側ドレインパン17の平面部分全体に上側ドレインパン孔16−1や下側ドレインパン孔17−1といった孔を設ける必要はない。例えば、上側ドレインパン16の第1スペースSP1と第3スペースSP3の下に位置する部分に孔を設ける必要はなく、第2スペースSP2の下に位置する部分に孔を設ければよい。
また、下側ドレインパン17と共に、又は下側ドレインパン17に代えて上側ドレインパン16が上昇や下降してもよい。また、上側ドレインパン16の上に直接蓄冷部材30を積載するのではなく、上側ドレインパン16の上に例えばメッシュ状の板状部材を配置して、このメッシュ状の板状部材の上に直接蓄冷部材30を積載するようにするとよい。
次に、蓄冷部材30を冷却する際の本実施形態の動作について、図9のフローチャートを参照して説明を行う。
まず、前提として、冷却装置300が起動していないのであれば電源を投入して冷却装置300を起動させる。そして、ユーザが供給パイプ310を吸入用コネクタ11に接続し、回収パイプ320を排出用コネクタ12に接続する。するとこれを契機として、冷却装置300が供給パイプ310及び回収パイプ320を介して冷却空気の供給及び回収と、電力の供給を開始する(ステップS11)。なお、ユーザが供給パイプ310を吸入用コネクタ11に接続し、回収パイプ320を排出用コネクタ12に接続することを契機として冷却装置300が起動するようにしてもよい。
かかる電力の供給開始に伴い、制御部18が起動する。そして、制御部18は、供給された電力によりバッテリへの充電を開始する(ステップS12)。
また、制御部18は、調整機構19−1及び調整機構19−2を制御して下側ドレインパン17を上昇させ、上側ドレインパン16と下側ドレインパン17を密着させる(ステップS13)。これは、上述したように効率よく蓄冷部材30を冷却するためである。なお、被保冷物収容部20に被保冷物が収容済みであるならば、被保冷物収容部20内部がこの被保冷物に応じた温度になるように上側ドレインパン16と下側ドレインパン17の距離を調整するようにしてもよい。
次に、制御部18は、第2スペースSP2に収容された蓄冷部材30内のRFIDタグ31と通信を行うことにより蓄冷部材30内の温度を検知する(ステップS14)。
そして、制御部18は、検知した蓄冷部材30内の温度に基づいて、各蓄冷部材30が十分に冷却されたか否かを判定する。より具体的には、検知した蓄冷部材30内の温度のそれぞれが所定の温度となったか否かを判定する(ステップS15)。ここで、第2スペースSP2に収容されている全ての蓄冷部材30ではなく、一部の蓄冷部材30の温度に基づいて、かかる判定を行なえばよいことは、上述した通りである。
ここで、検知した蓄冷部材30内の温度のそれぞれが所定の温度(例えば、蓄冷部材30の凍結温度)となっていないのであれば(ステップS15においてNo)、蓄冷部材30を更に冷却する必要があるので、ステップS14に戻り、蓄冷部材30内の温度を検知すること(ステップS14)を所定の周期で繰り返す。
そして、その過程において、検知した蓄冷部材30内の温度のそれぞれが所定の温度となったのであれば(ステップS15においてNo)、制御部18は、各蓄冷部材30が十分に冷却されたと判定する。
そして、制御部18は、冷却装置300に対して通信により指示を行い、冷却空気の供給及び回収と、電力の供給を終了させる(ステップS16)。なお、制御部18が通信により指示を行うのではなく、制御部18が、検知した蓄冷部材30内の温度のそれぞれが所定の温度となった旨を例えばアラーム音の出力等でユーザに通知し、この通知を受けたユーザが冷却装置300の電源を遮断する等して冷却空気の供給及び回収と、電力の供給を終了させるようにしてもよい。また、制御部18のバッテリが充電途中なのであれば、冷却空気の供給及び回収を終了させるが、電力の供給は継続させてバッテリの充電を継続させるようにしてもよい。
ここで、上述したように、収容されている蓄冷部材30が同じものであったとしても、上側ドレインパン16の平面と下側ドレインパン17の平面の距離の長さにより、被保冷物収容部20を保冷できる温度が変化する。そのため、次に制御部18は、調整機構19−1及び調整機構19−2を制御して下側ドレインパン17を所定位置まで下降させることにより、上側ドレインパン16の平面と下側ドレインパン17の平面の距離を所定の長さにする(ステップS17)。ここで、所定の長さは、蓄冷部材30の種類と被保冷物の種類により定まる。例えば、被保冷物が+5℃で冷蔵する必要がある保冷物であれば、現在第2スペースSP2に収容されている蓄冷部材30にて、被保冷物収容部20を+5℃に維持するために適切なだけ冷却空気が被保冷物収容部20に伝達する長さを所定の長さとする。なお、この場合に、制御部18が、被保冷物収容部20内に配置された温度センサが測定した被保冷物収容部20内部の温度を取得し、この取得した温度に基づいて所定の長さとなっているかを判定するようにしてもよい。
これにより、被保冷物収容部20に被保冷物を収容した場合に、被保冷物に対応した適切な温度で、被保冷物を保冷することができる。なお、被保冷物をすぐに収容しないのであれば、ステップS17を行わず、上側ドレインパン16と下側ドレインパン17を密着させたままとするとよい。そうすれば、被保冷物収容部20内に冷却空気が移動しないため、蓄冷部材30による冷却可能時間を長くすることができる。
また、−60℃等の冷却空気により蓄冷部材30を冷却したため、第2スペースSP2内部の空気や、一部の蓄冷部材30が必要以上に冷却されている場合があり得る。このような場合は、例えばステップS17終了後、一時間等の所定時間が経過して、各蓄冷部材30の温度が安定してから被保冷物を被保冷物収容部20に収容するようにするとよい。
以上説明した本実施形態によれば、冷却装置300が供給する冷却空気を蓄冷部材の収容空間に導入するためのファンと、収容空間内の空気を導出して冷却装置300に回収させるためのファンにより冷却装置300が供給する冷却空気を循環させて、蓄冷部材を効率的に冷却することができる、という効果を奏する。
また、本実施形態によれば、2枚のドレインパンを制御することにより、効率的に蓄冷部材を冷却することができる、という効果を奏する。更に、2枚のドレインパンを制御することにより、収容されている蓄冷部材30が同じものであったとしても、被保冷物収容部20内部の温度を所望の温度とすることができる。更に、この2枚のドレインパンの形状により、保冷容器内の被保冷物に水滴が落下することを防止することができる、という効果を奏する。
更に、第1実施形態は、蓄冷部材や、保冷容器が温度を測定し、測定結果に基づいて、冷却装置300やドレインパンを制御し、冷却装置300やドレインパンを、有効に活用することができる、という効果を奏する。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明をする。なお、本実施形態におけるコンテナ100、パレット200、冷却装置300及び蓄冷部材30の基本的な構成や機能は、第1実施形態と共通するので説明を省略する。以下では、特に本実施形態と第1実施形態との相違点について詳細に説明をする。
本実施形態は、コンテナ100と、コンテナ100を管理する管理サーバ600と、コンテナ100を運搬する車両500とを含む保冷容器管理システムである。
まず、車両500の構成について図10を参照して説明をする。図10に示すように車両500は、乗員室510、荷台520及び端末530を備える。また、荷台520は、開閉ハンドル521を備える。図10は、車両500の構成を示すものであり、荷台520部分の一部切欠した側面図である。
荷台520内部には、パレット200に載せられたコンテナ100が収容される。具体的には、荷台520は、後部に開閉可能なドアを備えており、ユーザが開閉ハンドル521を用いることにより、このドアを開閉することが可能である。そして、コンテナ100をパレット200に載せた状態で、フォークリスト等でパレット200及びこれに載せられたコンテナ100を運搬して荷台520に収容する。なお、図示の都合上、他の図も含めて、荷台520に収容された複数のコンテナ100、パレット200及び蓄冷部材30の内の一部のみに符号を付す。
ここで、第1実施形態として説明したようにコンテナ100は、例えば冷却装置300によって冷却された蓄冷部材30を内部に収容している。そして、この冷却された蓄冷部材30により被保冷物を保冷することができるので、車両500は、コンプレッサ式等の冷蔵又は冷凍設備を有していなくとも、被保冷物を保冷して運搬することができる。また、車両500が仮にコンプレッサ式等の冷蔵又は冷凍設備を有している車両であったとしても、これら冷蔵又は冷凍設備を動作させる必要はない。更に、コンテナ100に対して例えば給電等を行う必要もない。つまり、車両500は一般的な車両により実現できる。また、コンテナ100はそれぞれ自身が収容する蓄冷部材30により保冷をおこなうので、コンテナ100毎に収容する蓄冷部材30の種類や枚数を異ならせることにより、保冷可能な温度をコンテナ100毎に異ならせることができる。つまり、1台の車両500で、適切な保冷温度が異なる多様な被保冷物を保冷して運搬することができる。
乗員室510は、乗員が運転を行うための、いわゆる運転席である。乗員室510は、端末530が設置されている。
ここで、端末530は、荷台520に収容されている各コンテナ100内の制御部18と、例えばBluetooth等の通信規格に準拠して通信を行う機能を有している。そして、端末530は、制御部18と通信を行うことにより、制御部18から情報を取得する。取得する情報は、例えば、制御部18が設置されているコンテナ100の識別子である保冷容器IDや、コンテナ100に収容されている蓄冷部材30の温度や、コンテナ100の被保冷物収容部20の温度といった情報である。また、冷却装置300を利用して、蓄冷部材30を冷却したのならば、その利用履歴といった情報である。利用履歴は、例えば制御部18と冷却装置300が通信を行うことにより制御部18が取得し、制御部18が記憶している。利用履歴とは、例えば利用した冷却装置300の識別子である冷却装置300IDと、この冷却装置300IDに対応する冷却装置300の利用開始時刻と、利用終了時刻である。
また、端末530は、例えばGPS(Global Positioning System)に準拠した位置測位機能を有している。そして、この位置測位機能により、車両500が現在何処を走行中か、あるいは車両500何処に停車中かを検知することができる。
更に、端末530は、例えば携帯電話用の通信網や、インターネットといった通信網を利用して後述の管理サーバ600と通信が可能である。そして、端末530は、車両500に収容されたコンテナ100内の制御部18それぞれから取得した上記のような各種情報や、自身が測定した現在位置の情報を管理サーバ600に送信する。ただし、冷却装置300の利用履歴については、端末530が管理サーバ600に送信するのではなく、冷却装置300自身が直接管理サーバ600に送信するようにしてもよい。
なお、このような端末530の一連の動作は、端末530が自動で定期的に行うようにしてもよいし、ユーザが端末530を操作することにより行うようにしてもよい。また、端末530は、例えばこのような端末530の一連の動作を実現するためのアプリケーションソフトウェアを、汎用のパーソナルコンピュータや汎用のタブレット型の端末に組み込むことにより実現することができる。
次に図11を参照して、本実施形態全体の構成について説明をする。本実施形態は、上述のように複数のコンテナ100を収容した車両500と、管理サーバ600と、複数の冷却装置300を備える。なお、冷却装置300のみを複数図示しているが、車両500や管理サーバ600が複数存在していてもよい。
車両500のユーザは、車両500を利用してコンテナ100を運搬し、必要に応じて、各地の冷却装置300を利用して、蓄冷部材30を冷却すると共にバッテリの充電を行う。つまり、いわばガソリンスタンドを利用するように各地で冷却装置300を利用する。
管理サーバ600は、通信機能を備えたサーバ装置である。管理サーバ600も端末530と同じように、以下に説明する管理サーバ600による一連の動作を実現するためのアプリケーションソフトウェアを、汎用のパーソナルコンピュータや汎用のサーバ装置に組み込むことにより実現することができる。管理サーバ600は、車両500が備える端末530と上述したように通信を行いコンテナ100に関連する各種の情報を取得する。
そして、管理サーバ600はこれら取得した情報に基づいて各種の処理を行う。また、並行して制御部18も下側ドレインパン17を調整する等の処理を行う。これらの処理について図12のフローチャートを参照して説明する。なお、以下の説明では、管理サーバ600が各種の情報を端末530から受信することを想定して説明をするが、各種の情報の一部又は全部を、例えば、制御部18や冷却装置300から受信するようにしてもよい。
図12のフローチャートを参照すると、まず、端末530が、車両500の現在位置、各コンテナ100に収容された蓄冷部材30の温度、及び各コンテナ100の被保冷物収容部20の温度を取得する(ステップS21)。車両500の現在位置は、端末530がGPSによる測定を行うことにより取得する。蓄冷部材30の温度及び被保冷物収容部20の温度については、各コンテナ100の制御部18と通信を行うことにより取得する。
次に、ステップS22では、ステップS21にて取得した各情報をユーザに対して出力する(ステップS22)。この出力は、これら各情報を端末530が管理サーバ600に対して送信し、管理サーバ600が自身に接続されているディスプレイに表示することにより行う。また、端末530のディスプレイにこれら各情報を表示することにより行う。これにより、管理サーバ600や端末530を利用するユーザは、車両500の現在位置や、被保冷物収容部20や蓄冷部材30の温度をリアルタイムで知ることができる。
次に、端末530は、ステップS21にて取得した被保冷物収容部20や蓄冷部材30の温度が異常ではないかを判定する(ステップS23)。例えば、被保冷物収容部20の温度が、被保冷物収容部20に収容されている被保冷物を保冷する温度よりも大きく離れていれば異常であると判定する。また、例えば、蓄冷部材30の温度が、想定している温度よりも大きく離れていれば異常であると判定する。
つまり、蓄冷部材30を冷却してから長時間が経過して、このままでは被保冷物を適切に保冷できないような場合に異常であると判定する(ステップS23においてNo)。この場合には、被保冷物収容部20や蓄冷部材30の温度が異常であることをユーザに知らせるために警告を出力する(ステップS24)。この出力は、ステップS22と同様の方法で、管理サーバ600や端末530のディスプレイに表示することにより行う。また、この場合に、管理サーバ600や端末530のスピーカにて警告音を併せて出力するようにしてもよい。その後、ステップS25に進む。
一方で、ステップS21にて取得した被保冷物収容部20や蓄冷部材30の温度が想定通りのものであり、被保冷物を適切に保冷できているような場合は正常であると判定する(ステップS23においてYes)。この場合には、警告を出力することなく、ステップS25に進む。
次に、ステップS25では、冷却装置300を利用に伴う利用料金を計算する時期が到来したかを判定する(ステップS25)。利用料金を計算する時期は、例えば、1日1回、一週間に1回、あるいは、月に1回といった周期で設定される。
利用料金を計算する時期が到来していないのであれば(ステップS25においてNo)、ステップS21に戻り、上述の処理を繰り返す。
一方で、利用料金を計算する時期が到来したならば、端末530は、上述した利用履歴を制御部18から取得して、各コンテナ100についての利用料金を算出する(ステップS26)。また、端末530は、取得した利用履歴を管理サーバ600に送信し、管理サーバ600も利用料金を算出する。この場合に、端末530が算出した利用料金を管理サーバ600に送信するようにしてもよい。利用料金は、利用履歴に含まれる冷却装置300の利用時間の長さに基づいて算出する。すなわち、冷却装置300を利用する場合の時間あたりの単価を予め定めておき、この単価と実際の利用時間とを乗算することにより利用料金を算出する。この場合に、例えば、冷却装置300毎に冷却装置300を利用する場合の時間あたりの単価を異ならせるようにしてもよい。そして、利用履歴に含まれる冷却装置300IDを用いて利用した冷却装置300を特定し、この特定した冷却装置300に対応する単価にて利用料金を算出するようにするとよい。
次に、算出した利用料金を出力する(ステップS27)。この出力は、ステップS22やステップS24と同様の方法で、管理サーバ600や端末530のディスプレイに表示することにより行う。その後、ステップS21に戻り、処理を繰り返す。
冷却装置300を利用したユーザはこの表示を参照することにより、冷却装置300を設置している事業者に支払うべき利用料金の額を知ることができる。これにより、コンテナ100の利用に要する運用コストを知ることができる。
また、冷却装置300を設置している事業者はこの表示を参照することにより、冷却装置300を利用したユーザに請求すべき利用料金の額を知ることができる。
以上説明した本実施形態によれば、ユーザに対して、車両500に収容されたコンテナ100の現在位置や、被保冷物収容部20や蓄冷部材30の温度をリアルタイムで知らせることができる、という効果を奏する。また、この場合に温度が異常なものとなっていれば、その旨を警告でユーザに知らせることができる、という効果を奏する。
加えて、所定の周期で、冷却装置300の利用に伴う利用料金を自動で算出し、ユーザや冷却装置300を設置した事業者に利用料金を知らせることができる、という効果を奏する。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明をする。なお、本実施形態におけるコンテナ100、パレット200、冷却装置300及び蓄冷部材30の基本的な構成や機能は、第1実施形態や第2実施形態と共通するので説明を省略する。以下では、特に本実施形態と第1実施形態や第2実施形態との相違点について詳細に説明をする。
本発明の第3実施形態は、冷却装置300が供給する冷却空気を蓄冷部材30の収容空間に導入する部分の形状を第1実施形態とは異ならせる。具体的には、第1スペースSP1の空間の形状を第1実施形態とは異ならせる、
そして、形状を異ならせることにより、複数の導入ファン14それぞれによって第1スペースSP1から第2スペースSP2に導入される冷却空気の導入量が、複数の導入ファン14それぞれで均等となるようにする。これにより、第2スペースSP2に配置された各蓄冷部材30のそれぞれを均等に冷却でき、全ての蓄冷部材が凍結するまでの時間を短縮することができる。
この点について、図13及び図14を参照して説明をする。なお、本実施形態のコンテナは、コンテナ100ではなく、コンテナ101と呼ぶ。
ここで、図13は、コンテナ101の斜視図であり、図14は、コンテナ101の平面図である。すなわち、図13及び図14は、第1実施形態の図6及び図7に対応する図である。これら図13及び図14においては、図4、図6及び図7と同様に、第1スペースSP1、第2スペースSP2及び第3スペースSP3の上面については透過して図示する。また、図7では、第2スペースSP2を含むコンテナ100の中央部の一部の図示を省略する。
図7の左側に、第1スペースSP1及び第2スペースSP2、並びに、この両者を垂直方向に間仕切る部材に配置された導入ファン14を示す。なお、図に示すように、本例では、導入ファン14を5つ配置しているが、ファンの個数は限定されない。なお、図示の都合上5つの導入ファン14の内の1つのみに符号を付す。導入ファン14のそれぞれ構造及び機能は、第1実施形態と同様である。
しかしながら、複数の導入ファン14が配置されている第1スペースSP1及び第2スペースSP2を垂直方向に間仕切る部材の平面と対向する平面の形状が図示するように第1実施形態とは異なっている。
この点について説明をする。300から供給される冷却空気は、供給パイプ310から排出され、この排出力で吸入用コネクタ11を介して第1スペースSP1に流入する。この点、吸入用コネクタ11に近い導入ファン14においては、供給パイプ310からの排出力が強いためファンが回転する力が強くなる。一方で、吸入用コネクタ11から遠い導入ファン14においては、吸入用コネクタ11からの経路にて排出された冷却空気が他の導入ファン14を回転させることにより供給パイプ310からの排出力が弱まっていくためファンが回転する力が弱くなる。
つまり、吸入用コネクタ11から離れるに従ってファンの回転する力が弱くなる。すなわち、各導入ファン14が、第2スペースSP2に導入する冷却空気の量も吸入用コネクタ11から離れるに従って少なくなる。このように導入ファン14毎に、導入する冷却空気の量が異なると、第2スペースSP2にて蓄冷部材30が均等に冷却されないこととなるので、一部の蓄冷部材30がなかなか凍結せず、全ての蓄冷部材30が凍結するまでに時間を要することとなる。
そこで、本実施形態では、複数の導入ファン14が配置されている平面と対向する平面との距離を変化させるようにする。具体的には、複数の導入ファン14が配置されている平面の吸入用コネクタ11が接続されている端側から反対側の端側に行くに従って、距離が短くなるようにする。つまり、吸入用コネクタ11から奥に行くに従って空間が狭くなるようにする。具体的には、図13及ぶ図14に示すように、複数の導入ファン14が配置されている平面と対向する平面の厚さについて、吸入用コネクタ11の近傍(図中、第1スペース構成面SP1a)の厚さよりも、奥側(図中、第1スペース構成面SP1b)の厚さの方が厚くなるように構成する。
このようにすることにより、吸入用コネクタ11から奥に行くに従って圧力が高くなることから、各導入ファン14が第2スペースSP2に導入する冷却空気の量はそれぞれ均一となる。
本実施形態では、このように導入ファン14毎に、導入する冷却空気の量が均一となるようにすることによって、第2スペースSP2にて蓄冷部材30が均等に冷却されるにするので、一部の蓄冷部材30がなかなか凍結しないという問題を解消できる。
これにより、全ての蓄冷部材30が凍結するまで要する時間を短縮し、全ての蓄冷部材30を迅速に冷却することが可能となる、という効果を奏する。
以上3つの実施形態について説明をした。なお、上記のコンテナ100、コンテナ101、冷却装置300、端末530及び管理サーバ600のそれぞれは、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより実現することができる。また、上記のコンテナ100、コンテナ101、冷却装置300、端末530及び管理サーバ600により行なわれる保冷容器管理方法も、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
また、上述した実施形態は、本発明の好適な実施形態ではあるが、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
本発明は、保冷容器の用途や、被保冷物の種類を問うことなく、保冷する分野に広く好適である。
100、101 コンテナ
10 蓄冷部材収容部
11 吸入用コネクタ
12 排出用コネクタ
13 開閉部
14 導入ファン
15 導出ファン
16 上側ドレインパン
16−1、16−2、16−3 上側ドレインパン孔
17 下側ドレインパン
17−1、17−2、17−3、17−4 下側ドレインパン孔
18 制御部
19−1、19−2 調整機構
20 被保冷物収容部
30 蓄冷部材
31 RFIDタグ
41、42 水滴
43 冷却空気
44 排水部
200 パレット
300 冷却装置
310 供給パイプ
320 回収パイプ
500 車両
510 乗員室
520 荷台
521 開閉ハンドル
530 端末
600 管理サーバ
SP1 第1スペース
SP1a、SP1b 第1スペース構成面
SP2 第2スペース
SP3 第3スペース

Claims (13)

  1. 被保冷物を保冷するための蓄冷部材を収容する第1の収容空間と、
    前記第1の収容空間と第2の板状部材との間を水平面にて間仕切る第1の板状部材と、
    前記第1の板状部材と第2の収容空間との間を水平面にて間仕切る前記第2の板状部材と、
    被保冷物を収容するための前記第2の収容空間と、
    を水平面に垂直な方向に上から下に順に備え、
    前記第1の板状部材及び前記第2の板状部材の何れか又は双方を、上昇又は下降させて、前記第1の板状部材の水平面と前記第2の板状部材の水平面との距離を調整することにより、前記蓄冷部材から発生して前記第2の収容空間に流入する冷却空気の流入量を制御する制御手段を更に備える保冷容器。
  2. 前記第1の板状部材及び前記第2の板状部材の双方の水平面には、前記冷却空気が前記第2の収容空間に流入するための孔がそれぞれ設けられており、
    前記第2の板状部材の孔は、前記第1の板状部材に設けられている孔を通過した水滴が落下しない位置に設けられている請求項1に記載の保冷容器。
  3. 前記第2の収容空間の温度を測定するための測定手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記測定手段により測定された前記第2の収容空間の温度が所定の温度よりも高いならば前記距離が現在よりも長くなるように前記調整をし、前記測定手段により測定された前記第2の収容空間の温度が前記所定の温度よりも低いならば前記距離が現在よりも短くなるように前記調整をする請求項1又は2に記載の保冷容器。
  4. 前記第1の板状部材及び前記第2の板状部材の双方の水平面には、前記冷却空気が前記第2の収容空間に流入するための孔がそれぞれ設けられており、
    前記制御手段は、前記蓄冷部材を冷却中は、前記距離を調整することにより前記第1の板状部材と前記第2の板状部材とを接触させ、前記第1の板状部材に設けられている孔及び前記第2の板状部材に設けられている孔から、前記冷却空気が前記第2の収容空間に流入しないようにすることを特徴とする請求項1から3までの何れか1項に記載の保冷容器。
  5. 冷却装置と自保冷容器との間の供給用の経路を介して前記冷却装置が供給する冷却空気を、前記供給用の経路から前記第1の収容空間に導入する第1のファンと、
    前記第1の収容空間に収容された蓄冷部材を冷却後の前記冷却空気を、前記第1の収容空間から前記冷却装置と自保冷容器との間の回収用の経路に導出することにより前記冷却装置に回収させる第2のファンと、
    を更に備える請求項1から4までの何れか1項に記載の保冷容器。
  6. 前記第1のファンは前記第1の収容空間に隣接する前記冷却空気の導入用の空間を構成する平面に複数配置され、
    前記冷却空気の導入用の空間の前記平面の一端側に前記供給用の経路が接続される構成となっており、
    前記冷却空気の導入用の空間は、前記一端側と対向する他端側になるに従って狭くなるように構成される請求項5に記載の保冷容器。
  7. 前記蓄冷部材が測定した該蓄冷部材自身の温度を通信により取得する第1通信手段と、
    前記第1通信手段により取得した前記蓄冷部材自身の温度に基づいて、自保冷容器に収容されている前記蓄冷部材を冷却する冷却装置を制御するための通信を行う第2通信手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1から6までの何れか1項に記載の保冷容器。
  8. 前記制御手段は、冷却装置が自保冷容器に収容されている前記蓄冷部材を冷却中に、前記冷却装置から電力の供給を受けて動作する請求項1から7までの何れか1項に記載の保冷容器。
  9. 請求項1から8までの何れか1項に記載の保冷容器と、該保冷容器と通信を行う管理装置とを備えた保冷容器管理システムであって、
    前記保冷容器は、前記保冷容器の現在位置、前記第1の収容空間の温度、及び前記第2の収容空間の温度の何れか又は全ての情報を前記管理装置に送信し、
    前記管理装置は、前記保冷容器が前記送信した情報をユーザに対して出力する保冷容器管理システム。
  10. 前記保冷容器が送信する、前記保冷容器の現在位置及び前記第2の収容空間の温度は前記保冷容器が測定したものであり、前記第1の収容空間の温度は前記保冷容器に収容される前記蓄冷部材が測定したものを前記保冷容器が通信により取得したものである請求項9に記載の保冷容器管理システム。
  11. 前記管理装置は、前記保冷容器が前記送信した、前記第1の収容空間の温度及び前記第2の収容空間の温度の何れか又は双方が所定の温度を超えているならば、その旨を前記ユーザに対して出力する請求項9又は10に記載の保冷容器管理システム。
  12. 前記保冷容器は、該保冷容器に収容されている前記蓄冷部材を冷却するために冷却装置を利用したならば、その利用に関する情報を前記管理装置に送信し、
    前記管理装置は、前記利用に関する情報に基づいて、前記冷却装置の利用に関して支払うべき対価の値を算出し、該算出した値を前記ユーザに対して出力する請求項9から11の何れか1項に記載の保冷容器管理システム。
  13. 被保冷物を保冷するための蓄冷部材を収容する第1の収容空間と、
    前記第1の収容空間と第2の板状部材との間を水平面にて間仕切る第1の板状部材と、
    前記第1の板状部材と第2の収容空間との間を水平面にて間仕切る前記第2の板状部材と、
    被保冷物を収容するための前記第2の収容空間と、
    を水平面に垂直な方向に上から下に順に備えた保冷容器が有するコンピュータに組み込まれる保冷プログラムであって、
    前記第1の板状部材及び前記第2の板状部材の何れか又は双方を、上昇又は下降させて、前記第1の板状部材の水平面と前記第2の板状部材の水平面との距離を調整することにより、前記蓄冷部材から発生して前記第2の収容空間に流入する冷却空気の流入量を制御する制御手段として前記コンピュータを機能させる保冷プログラム。
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