JP6398864B2 - 制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載された複数の車載装置からなる車載システムを制御する制御システムに関する。
例えば、特許文献1には、高圧バッテリと低圧バッテリ(補機バッテリ)とを備えた車両において、主電源がオフ(イグニッションスイッチがオフ)のときに補機バッテリの電圧が所定値以下である場合、高圧バッテリにより制御ユニット(制御システム)への電力供給を行う電源制御装置が記載されている。
特開2012−76624号公報
ここで、制御システムとして、車載装置の機能に応じて予め複数のドメインに区分けされ、それら複数のドメインが、それぞれ、各ドメインの制御を統括するドメイン制御部を有するとともに、各ドメイン制御部が、複数の電子制御装置に割り振られて実装されるように構成される場合がある。この場合、例えばイグニッションスイッチがオンされるとき、単にメインリレーを介して複数のドメインに属する電子制御装置や車載装置へ電源供給を行うだけでは、制御システムの起動を安全かつ速やかに行い得ない虞がある。
例えば、補機バッテリの蓄電量が相対的に低下していたり、補機バッテリが劣化していたりする場合など、複数のドメイン制御部が実装された各電子制御装置が一斉に動作を開始すると、それによって、補機バッテリの電圧が急激に低下し、制御システムの起動が不安定になる可能性がある。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、制御システムが複数のドメインに区分けされ、各ドメインの制御を統括するドメイン制御部が、複数の電子制御装置に実装された構成を備える場合であっても、安全かつ速やかに起動可能な制御システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明による制御システム(1)は、車両に搭載された複数の車載装置(30〜38)からなる車載システムを制御するものであって、
制御システムは、車載装置の機能に応じて予め複数のドメインに区分けされ、それら複数のドメインが、それぞれ、各ドメインの制御を統括するドメイン制御部(10〜16)を有するとともに、各ドメイン制御部が、複数の電子制御装置に割り振られて実装され、
複数のドメイン制御部は、他のドメインに対して指示を与えるアプリケーション機能を有するアプリケーションドメイン制御部と、当該アプリケーションドメイン制御部からの指示に基づき、車載システムの少なくとも一部の車載装置を制御するインフラ機能を有するインフラドメイン制御部(13)とを含み、
制御システムが起動されるとき、まず、インフラドメイン制御部が動作可能な状態となって、制御システムの起動時の状態に対応するように、複数のドメインへ供給される電源を含む、複数のドメインの動作環境を管理し、
制御システムの起動により、動作環境の管理を受け持つべき所定ドメインのドメイン制御部(10)が起動されると、インフラドメイン制御部は、動作環境の管理主体としての役割を所定ドメインのドメイン制御部へ受け渡し、
動作環境の管理主体としての役割が受け渡された所定ドメインのドメイン制御部は、制御システムの通常動作時の状態に対応するように、複数のドメインの動作環境を管理することを特徴とする。
上記のように、本発明では、複数のドメインの動作環境を管理する管理主体となるドメイン制御部を、制御システムの起動後は、動作環境の管理を受け持つべき所定ドメインのドメイン制御部が担うが、起動初期においては、他のドメイン制御部よりも先に動作可能な状態となるインフラドメイン制御部が担うように構成した。そして、インフラドメイン制御部は、動作環境の管理を受け持つべき所定ドメインのドメイン制御部が起動されると、その所定ドメインのドメイン制御部に、動作環境の管理主体としての役割を受け渡すように構成した。
インフラドメイン制御部は、動作環境の管理として、例えば、電源の管理を行う場合、メインリレーや個別リレーを動作させることにより、各ドメインへの電源供給状態を、制御システムが起動に適した電源供給状態に整える。このように、インフラドメイン制御部により、制御システムの起動前に、制御システムの起動に適した動作環境を整えることが可能となる。その結果、制御システムの起動を安全かつ速やかに行うことができる。
上記括弧内の参照番号は、本発明の理解を容易にすべく、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、なんら本発明の範囲を制限することを意図したものではない。
また、上述した特徴以外の、特許請求の範囲の各請求項に記載した技術的特徴に関しては、後述する実施形態の説明及び添付図面から明らかになる。
ハイブリッド車両における各車載装置を制御するために、制御システムが有する各種機能の一例を示した機能ブロック図である。 統合制御部及びエネルギードメイン制御部がともに動作を停止している状態から、制御システムの起動のために動作を開始する際の、各機能の起動順序を示すタイミングチャートである。 統合制御部及びエネルギードメイン制御部がともに動作を停止して、制御システムが停止されるときの、各機能の停止順序を示すタイミングチャートである。 制御システムの起動時の正常な電源管理について説明するための説明図である。 制御システムの停止時の正常な電源管理について説明するための説明図である。 エネルギードメイン制御部及び統合制御部以外の他のドメイン制御部において、配電機能に異常が生じた状況について説明するための説明図である。 統合制御部の通常配電機能に異常が生じた状況について説明するための説明図である。 エネルギードメイン制御部の起動配電機能に異常が生じた状況について説明するための説明図である。 動作環境の管理として電源の管理を行う場合を例に取り、制御システムが起動されるときの具体的な処理の流れの一例を示すフローチャートである。 動作環境の管理として電源の管理を行う場合を例に取り、制御システムが停止されるときの具体的な処理の流れの一例を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る制御システムの実施形態を、図面を参照しつつ説明する。以下に説明する実施形態では、車両の走行駆動源として、エンジンと電動モータ(モータジェネレータ)とを有するハイブリッド車両に搭載される各種の車載装置からなる車載システムに対して、本発明による制御システムを適用した例について説明する。しかしながら、本発明による制御システムは、ハイブリッド車両における車載システムの制御に適用されるばかりでなく、エンジンのみを有する通常の車両や、電動モータのみを有する電動車両の車載システムの制御に適用されても良い。
図1は、上述したハイブリッド車両における車載システムを制御するために、制御システム1が有する各種機能の一例を機能ブロック図として表したものである。ただし、図1には、制御システム1が有する機能の全てが示されている訳ではない。これは、説明の便宜のため、図1には、本実施形態に係る制御システム1の特徴を説明するために必要な構成の一例しか示していないためである。
図1において、制御システム1は、車載装置としてのブレーキ装置30、ステアリング装置31、エアコン装置32、シートヒータ33、エンジン34、モータジェネレータ35、高圧バッテリ36、メータ37、及びディスプレイ38などを制御するための機能を有する。しかしながら、上述したように、制御システム1は、さらに、例えば、トランスミッション、サスペンション、車室内照明などのその他の車載装置を制御するための機能を有していても良い。
図1に示すように、制御システム1は、各種の車載装置30〜38を制御するための機能が予め複数の論理ブロック(機能ブロック)10〜16、20〜28に区分けされ、それら複数の論理ブロック10〜16、20〜28間の連結関係を規定することによって構成されている。すなわち、制御システム1における各種の車載装置30〜38を制御するための論理構造が、論理ブロック10〜16、20〜28と、それら論理ブロック10〜16、20〜28間の連結関係によって規定されている。そして、制御システム1は、複数の論理ブロック10〜16、20〜28が、規定された連結関係に従って連携して動作することにより、各種の車載装置30〜38を制御する。
なお、図1には示していないが、各論理ブロック10〜16、20〜28は、少なくとも1つ、通常は多数の制御ブロックを有している。各論理ブロック10〜16、20〜28は、それら多数の制御ブロックにおける演算処理を適宜組み合わせることにより、それぞれの機能(役割)を発揮する。
例えば、論理ブロックとしてのエンジン制御部24は、エンジン34の運転状態を検出すべく、各種のセンサからのセンサ信号を入力して、論理ブロック内で取り扱うことができる信号に変換する制御ブロックを有する。また、センサ信号から把握されるエンジン34の運転状態から現状の発生トルクを算出するとともに、上位の論理ブロック(エネルギードメイン制御部13)から指示された指令トルクと差異がある場合に、その差異をなくすための目標とするエンジン運転状態を算出する制御ブロックを有する。さらに、目標エンジン運転状態を達成するためのスロットルバルブ開度、燃料噴射量と燃料噴射時期、及び点火時期を算出する制御ブロックを有する。その他にも、例えば、エンジン34の発熱温度に応じて、エンジン34の温度調節を実行する制御ブロックなども有する。ただし、これらは単なる例示であって、エンジン制御部24は、その機能を発揮するために必要な、その他の演算処理を行う制御ブロックを有する場合もあり得る。また、例示された制御ブロックを含め、エンジン制御部24内の制御ブロックは、適宜、統合されたり、逆に、細分化されたりすることが可能なものである。
制御システム1は、実際には、各論理ブロック10〜16、20〜28を、プログラムやデータベースとして、複数の電子制御装置に振り分けて実装することにより具現化される。この場合、複数の電子制御装置は、論理ブロック10〜16、20〜28の連結関係を維持できるように、個別の通信線を介して接続されたり、各電子制御装置が共通のネットワークに接続され、連結関係に従う所望の電子制御装置同士が通信可能に構成されたりする。なお、必ずしも各論理ブロック10〜16、20〜28をそれぞれ別個の電子制御装置に実装する必要はなく、幾つかの論理ブロックを共通の電子制御装置に実装しても良い。ただし、それら幾つかの論理ブロックが異なる動作環境にて動作させることが必要である場合には、動作環境を個別に設定できるよう、電子制御装置は、動作環境を個別に設定する論理ブロックの数に対応したMPUコアや、電源回路、通信回路などを備えることが望ましい。
本実施形態に係る制御システム1は、各車載装置30〜38の役割に応じて、各車載装置30〜38を複数のドメインに区分し、それらドメイン毎に、対応するドメインに属する車載装置30〜38の制御を統括するドメイン制御部が設けられている。
具体的には、図1に示す例では、ブレーキ装置30やステアリング装置31など、車両の挙動の安定化や車両の進行方向を決定する役割を担う車載装置の制御を統括するドメイン制御部として運動ドメイン制御部11が設けられている。また、車室内の空調を行うエアコン装置32やシートヒータ33などの車室内の環境を調節する役割を担う車載装置の制御を統括するドメイン制御部として、ボデードメイン制御部12が設けられている。さらに、エンジン34及びMG35が、車両を加速させたり、減速させたり、あるいは速度を一定に保つための動力を車両に作用させる役割を担うため、それらの車載装置の制御を統括するドメイン制御部として、エネルギードメイン制御部13が設けられている。なお、MG35は、車両の減速時などに回生エネルギーを発生し、エネルギードメイン制御部13は、その回生エネルギーの生成、及びMG35などによるエネルギーの消費も管理する。このエネルギーは高圧バッテリ36に蓄電されるので、エネルギードメイン制御部13が統括するドメインには、高圧バッテリ36も属している。また、メータ37やディスプレイ38など、各種の情報を乗員に提供する車載装置の制御を統括するドメイン制御部として、情報ドメイン制御部14が設けられている。
そして、本実施形態に係る制御システム1では、図1に示すように、各ドメイン制御部11〜14の下に、対応するドメイン制御部11〜14からの指令に従い、各車載装置30〜38の動作状態を制御する機器制御部20〜28が設けられている。
例えば、図1に示す例では、運動ドメイン制御部11の下に、ブレーキ装置30を制御するブレーキ制御部20、及びステアリング装置31を制御するステアリング制御部21が設けられている。また、ボデードメイン制御部12の下に、エアコン装置32を制御するエアコン制御部22、及びシートヒータ33を制御するシートヒータ制御部23が設けられている。さらに、エネルギードメイン制御部13の下に、エンジン34を制御するエンジン制御部24、MG35を制御するMG制御部25、及び高圧バッテリ36を制御するバッテリ制御部26が設けられている。また、情報ドメイン制御部14の下に、メータ37を制御するメータ制御部27、及びディスプレイ38を制御するディスプレイ制御部28が設けられている。
また、詳しくは後述するが、運転者の運転操作に関する情報を取得する論理ブロックであるヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)15、さらに、車両の外部環境に関する情報を取得する論理ブロックであるエンバイロメント・ビークル・インターフェース(EVI)16も、それぞれドメイン制御部と位置づけられる。
さらに、制御システム1は、上記の各ドメイン制御部11〜16の、電源、通信、安全などに係る動作環境を管理するとともに、各ドメイン制御部11〜16を連携、協調させるための統合制御部10を備えている。この統合制御部10も、各ドメイン制御部の上位のドメイン制御部として、ドメイン制御部の1つに位置づけられる。
なお、図1には、1つの統合制御部10が示されているが、例えば、ドメイン制御部11〜16をいくつかのグループに分け、それらグループ分けされたドメイン制御部に対して、それぞれ統合制御部を設けても良い。また、統合制御部10を独立して設けるのではなく、いずれかのドメイン制御部11〜16が、統合制御部10の機能を兼ね備えるように構成しても良い。
例えば、統合制御部10は、動作環境の管理として電源を管理する場合、各ドメインの論理ブロックが実装された電子制御装置及び制御対象となる車載装置により消費される予定の電力量に関する情報を各ドメイン制御部11〜14から収集する。そして、統合制御部10は、各ドメインにて消費される予定の電力量が、車両に搭載されたバッテリの蓄電量により賄うことが可能であるか否かを判定する。消費予定の電力量をバッテリの蓄電量により賄うことが可能であると判定すると、統合制御部10は、各ドメイン制御部11〜14に対して、消費予定の電力量の使用を許可する通知を出す。しかし、消費予定の電力量をバッテリの蓄電量により賄うことができないと判定すると、統合制御部10は、各ドメインにおいて実行される制御の優先度などに基づき電力供給の優先順位を定める。そして、統合制御部10は、優先順位の高いドメインに対しては消費予定の電力量の使用を許可する一方で、優先順位の低いドメインに対しては消費予定の電力量よりも低い電力量の使用しか許可しないようにして、電源供給の調停(管理)を行う。
電源供給の調停に関するいくつかの例を、以下に説明する。なお、本実施形態では、車両には、MG35やエアコン装置32の電動コンプレッサを駆動するための電力を供給する高圧バッテリ36と、その他の車載装置や、各論理ブロック10〜16、20〜28が実装された電子制御装置に動作するための電力を供給する低圧バッテリ(図示せず)とが搭載されている。そして、低圧バッテリと高圧バッテリ36とは、DC/DCコンバータを介して接続されており、エネルギードメイン制御部13がDC/DCコンバータを作動させることで、低圧バッテリは、高圧バッテリ36によって充電することが可能となっている。本実施形態において、上述したバッテリの蓄電量には、高圧バッテリの蓄電量及び低圧バッテリの蓄電量の両方を含む。
例えば、長い上り坂が続いて、その間、MG35によりエンジン34をアシストする駆動トルクを出力する必要がある場合、統合制御部10は、MG35の駆動を優先するために、ボデードメイン制御部12に対して、高圧バッテリ36からの電力使用を制限することにより電源供給の調整を行うことが考えられる。この場合、ボデードメイン制御部12は、統合制御部10による消費予定の電力量よりも低い電力量の使用のみを許可するとの指示に基づき、例えば電動コンプレッサの駆動を抑えたり、停止したりする。
また、高圧バッテリ36及び低圧バッテリの蓄電量が低下しているときに、各ドメイン制御部11〜14での消費予定の電力量が相対的に高い状態となった場合には、例えば、統合制御部10は、ボデードメイン制御部12や情報ドメイン制御部14に対して、消費予定の電力量よりも低い電力量の使用しか許可しないようにして、電源供給の調停を行うことが考えられる。この場合、ボデードメイン制御部12は、シートヒータ33を停止したり、エアコン装置32の発揮能力を弱めたりすることで、消費電力を許可された電力量の範囲内に収まるようにする。同様に、情報ドメイン制御部14も、例えば、表示する情報を制限したり、ディスプレイ38の表示を中止したりすることにより、消費電力を許可された電力量の範囲内に収まるようにする。
統合制御部10が、動作環境の管理として通信を管理する場合には、例えば、各ドメイン制御部の通信機能が正常に動作しているかの確認を行ったりする。さらに、統合制御部10は、動作環境の管理として安全を管理する場合には、例えば、車両の加減速度が目標値通りに変化しているか否かに基づき、制御システム1の各ドメイン制御部11〜14による制御が正常に実施されているかを確認したりする。そして、何らかの異常が生じていると判定した場合には、統合制御部10は、例えば車両の退避走行の実施及び乗員への報知を各ドメイン制御部11〜14に指示するなど、必要なフェールセーフ処理を実施する。
また、統合制御部10は、各ドメイン制御部11〜14を連携、協調させるため、車両の走行状態や、各車載装置30〜38の動作状態に基づいて、現在の制御状況を示す制御シーンを決定する。そして、決定した制御シーンにおいて、各ドメイン制御部11〜14を連携、協調させる必要がある場合、各ドメインの制御モードや処理手順、各ドメインにおける制御周期のずれを補償するための時間整合を指示したり、各ドメイン間の通信において、必要に応じてプロトコル変換を行ったりする。このような各ドメイン間の連携、協調処理は、例えば、統合制御部10のシステムOSによって実行することが可能である。
各ドメイン制御部11〜14の連携、協調の例を以下に説明する。例えば、車両の運転者がブレーキペダルを踏み込んだとき、そのブレーキペダルの踏込に応じた減速度を発生させる必要がある。この場合、例えば、エネルギードメイン制御部13が、車両を減速させるための目標減速トルクを定める。さらに、エネルギードメイン制御部13は、MG35による回生ブレーキにより発生可能な減速トルクを算出し、この減速トルクだけでは、目標減速トルクに対して不足する場合、その不足分の減速トルクを発生するよう、運動ドメイン制御部11に指示する。運動ドメイン制御部11は、指示された減速トルクを発生するように、ブレーキ制御部20を介してブレーキ装置30を制御する。
また、各ドメイン制御部11〜14の連携、協調の別の例として、例えば、運動ドメイン制御部11が、先行車両や障害物との衝突を避けるように、ブレーキ装置30やステアリング装置31を制御する場合が挙げられる。この場合、運動ドメイン制御部11は、エネルギードメイン制御部13に対して、エンジン34及び/又はMG35による駆動トルクの出力を停止するよう指示したりする。
その他にも、各ドメインでの電力使用量の増加要請に応じて、エネルギードメイン制御部13が、MG25での消費エネルギーを抑制するように制御したり、回生エネルギー量を増加するように制御したりして、各種の制御シーンにおいて、各ドメイン制御部11〜14は、様々な態様で連携、協調する。
次に、図1に論理ブロック10〜16、20〜28として例示した、制御システム1が有する各種の機能及び各論理ブロック10〜16、20〜18の連結関係について説明する。
図1に示すように、制御システム1は、種々の情報を取得するため、HMI15及びEVI16を備えている。HMI15は、ハイブリッド車両の運転のため、運転者によって操作される操作部の操作量や操作位置を取得するための論理ブロックである。なお、運転者によって操作される操作部には、アクセルペダル、ブレーキペダル、シフトレバー、ステアリングホイールなどが含まれる。それら操作部における各々の操作量や操作位置がセンサ等によって検出され、HMI15にて取得される。また、EVI16は、ハイブリッド車両が置かれた外部環境に関する情報を取得するもので、例えば、先行車両や障害物などを検出するレーダ装置、車両の周囲の画像を取得するカメラ、及び車両の位置や走行路の形状を提供するナビゲーションシステムなどから情報を取得する。
なお、HMI15、EVI16、あるいは他の論理ブロックを用いて、車両の走行状態(例えば、速度、加速度など)や、各種の車載装置の動作状態(例えば、エンジン回転数、モータ回転数、ブレーキ油圧、操舵角など)を示す情報も取得される。
上記したHMI15において取得した操作量、操作位置や、EVI16にて取得した情報は、制御システム1の統合制御部10及び各ドメイン制御部11〜14に与えられる。これにより、例えば、統合制御部10では、上述した制御シーンの決定を行うことが可能となる。
運動ドメイン制御部11には、例えば、車両の外部環境に関する情報が与えられる。これにより、運動ドメイン制御部11において、例えば、画像から白線を認識し、その白線によって区画される走行車線を逸脱しないように、ステアリング装置31のアシスト力を調整する(レーンキープコントロール)ことが可能となる。さらに、運動ドメイン制御部11にて、例えば、先行車両や障害物との衝突を避けるように、ブレーキ装置30やステアリング装置31を制御することが可能となる。
ブレーキ制御部20は、運動ドメイン制御部11から出力された制御信号に従い、ブレーキ装置30の動作を制御する。また、ステアリング制御部21も、運動ドメイン制御部11から出力された制御信号に従い、ステアリング装置31の動作を制御する。
ボデードメイン制御部12には、車両のメインスイッチ信号、エアコン装置32の操作信号、シートヒータ33の操作信号、乗員検出信号などの情報が入力される。そして、車両に乗員が乗車しており、エアコン装置32やシートヒータ33などの操作信号が検出された場合、ボデードメイン制御部12は、エアコン制御部22やシートヒータ制御部23に対して、車室内環境の制御を行うよう指示する。
エアコン制御部22は、ボデードメイン制御部12からの指示に応じて、車室内環境の制御を実行する。具体的には、エアコン制御部22は、エアコン装置32の操作信号に加えて、車室内外の温度検出信号、日射量の検出信号などの情報を入力する。そして、エアコン制御部22は、操作信号や各種の検出信号に基づいて、車室内環境を、車両の乗員によって指示された環境に一致させるべく、エアコン装置32を制御するための制御信号を生成して、出力する。この結果、エアコン装置32のファンの回転数や、エアミックスドアの開度が制御され、車室内の温度や湿度が、乗員が所望する状態に制御される。
また、シートヒータ制御部23は、ボデードメイン制御部12からの指示に従って、シートヒータ33の制御を実行する。具体的には、シートヒータ制御部23は、シートに内蔵されたヒータへの通電電流を制御することによりシート温度を制御する。
エネルギードメイン制御部13には、例えば、アクセルペダル及びシフトレバーの操作量、操作位置の他、エンジン34やMG35の動作状態を示す情報が与えられる。そして、エネルギードメイン制御部13は、それらの情報に基づき、運転者の操作に対応して車両を加速させたり、車速を維持させたりするための、車両全体としての必要駆動トルクを算出する。さらに、エネルギードメイン制御部13は、車両全体の必要駆動トルクからエンジン34及びMG35が分担すべき駆動トルク(目標エンジントルク、目標MGトルク)を算出して、エンジン制御部24及びMG制御部25に出力する。また、エネルギードメイン制御部13は、高圧バッテリ36の蓄電量や、各ドメインにおける電力使用量に基づき、車両の減速時等において、MG35が発生すべき回生電力量を定め、MG制御部25に出力する。
エンジン制御部24は、エネルギードメイン制御部13から出力された目標エンジントルクを達成するために必要な制御信号をエンジン34に出力する。より詳細には、エンジン制御部24は、エンジン34の運転状態を検出する各種のセンサ(回転数、温度、空気流量等)からの情報を入力する。そして、センサからの情報により把握されるエンジン34の運転状態から現状の発生トルクを算出する。そして、エンジン制御部24は、目標エンジントルクとの差分のトルクを増減するためのエンジン運転状態を算出する。エンジン制御部24は、算出したエンジン運転状態を達成するための、スロットルバルブ開度、燃料噴射量と燃料噴射時期、及び点火時期を算出し、これらに応じた制御信号をエンジン34に出力する。
MG制御部25も、エネルギードメイン制御部13から出力された目標MGトルクを実現するための制御信号をMG35に出力する。例えば、MG制御部25は、MG35が発生する駆動トルクによりエンジントルクをアシストする場合、MG31が目標MGトルクを発生するように、ベクトル制御などによりMG31の各ステータコイルへの通電電流を制御する。また、MG制御部25は、回生ブレーキ時には、エネルギードメイン制御部13において定められた回生電力量が得られるように、MG35のインバータを制御する。
情報ドメイン制御部14には、車両のメインスイッチ信号、乗員による表示操作信号などの情報が入力される。そして、情報ドメイン制御部14は、メインスイッチ信号の状態、及び乗員による表示操作信号などに基づき、メータ制御部27及びディスプレイ制御部28に、情報の表示を実行するように指示する。
メータ制御部27は、情報ドメイン制御部14からの指示に従って、メータ37による表示を制御する。例えば、メータ制御部27は、車速、エンジン回転数、エンジン水温、残燃料などの情報や、車両と周囲の障害物との距離情報などを入力する。そして、メータ37を用いて、車速、エンジン回転数、水温、残燃料、あるいは障害物との接近度合などを表示したりする。なお、メータ制御部27は、情報ドメイン制御部14からの指示に従い、情報の表示数や表示の態様を変化させる。
ディスプレイ制御部28は、例えば、車両の周囲の状況を撮影するカメラからの画像情報や、ステアリング操舵角の情報を取得する。そして、ディスプレイ38に表示する画像情報を制御する。例えば、ディスプレイ制御部28は、カメラ画像に車両の予定進路を重畳表示したり、障害物の存在を知らせる表示を行ったりする。
次に、本実施形態に係る制御システム1の特徴について説明する。上述したように、本実施形態に係る制御システム1では、統合制御部10が、他のドメインの動作環境の管理を受け持つべき所定ドメインのドメイン制御部としての役割を有している。
しかしながら、制御システム1が、停止状態あるいは、統合制御部10を含まない一部のみ稼働している状態から起動される場合、統合制御部10が起動して、上記した動作環境の管理機能を発揮するまでの間、なんら各ドメインの動作環境の管理がなされず、制御システム1の起動を安定して行い得ない虞がある。
そのため、本実施形態に係る制御システム1では、統合制御部10よりも早く動作可能となり、事前に、制御システム1の起動時の状態に対応するように、電源供給を含む、複数のドメインの動作環境を管理するドメイン制御部を、統合制御部10とは別に設けることとした。
ここで、本実施形態に係る制御システム1は、車載装置30〜38の機能に応じて予め複数のドメインに区分けされ、それら複数のドメインが、それぞれ、各ドメインの制御を統括するドメイン制御部10〜16を有している。その複数のドメイン制御部10〜16の中で、エネルギードメイン制御部13は、主として、HMI15により取得された情報に応じて車両の駆動・減速トルクを制御したり、各ドメイン制御部11〜14との連携、協調において、他のドメイン制御部からの情報や指示、要求に応じて、エネルギーの消費・回生を制御したりする。換言すれば、他のドメイン制御部は、指示を発生するためのアプリケーション機能を有するアプリケーションドメインのドメイン制御部と位置づけることができ、エネルギードメイン制御部13は、アプリケーションドメインからの指示に基づき、車載装置としてのエンジン34やMG35を制御するインフラ機能を有するインフラドメインのドメイン制御部と位置づけることができる。
本実施形態では、このインフラドメインのドメイン制御部として位置づけられるエネルギードメイン制御部13に、統合制御部10が起動して動作環境の管理機能を発揮するまでの間、動作環境の管理を担う役割を発揮させるように構成した。そのため、エネルギードメイン制御部13は、統合制御部10の起動前に動作可能な状態とされる。そして、エネルギードメイン制御部13は、統合制御部10が起動されると、統合制御部10に動作環境の管理主体としての役割を受け渡すように構成される。
エネルギードメイン制御部13は、動作環境の管理として、例えば、電源の管理を行う場合、メインリレーや個別リレーの動作確認や、必要なリレーを短絡状態に設定することにより、制御システム1の起動に適するように電源供給状態を整える。このように、エネルギードメイン制御部13により、制御システム1の起動前に、制御システム1の起動に適した動作環境を整えることが可能となるので、制御システム1の起動を安全かつ速やかに行うことができる。
なお、情報ドメイン制御部14もインフラドメインのドメイン制御部と位置づけることができるため、この情報ドメイン制御部14が、制御システム1の起動時の動作環境の管理機能を備えていても良い。ただし、バッテリに対する制御機能はエネルギードメイン制御部13が有しているので、エネルギードメイン制御部13が、制御システム1の起動時の動作環境の管理を行うことがより好ましい。
以下、エネルギードメイン制御部13による、制御システム1の起動時の動作環境の管理に関して、より詳細かつ具体的に説明する。
図2は、統合制御部10及びエネルギードメイン制御部13がともに動作を停止している状態から、制御システム1の起動のために、動作を開始する際の、各機能の起動順序を示している。なお、制御システム1において、統合制御部10が停止し、かつエネルギードメイン制御部13を含む一部のみ稼働しているときも、制御システム1の全体起動が指示されたことに応じて、エネルギードメイン制御部13は、図2に示す順序で、各機能を起動する。
図2に示すように、最初に、エネルギードメイン制御部13の、動作環境の管理に関する機能(安全Master、電源Master、通信Master)が起動される。このように、エネルギードメイン制御部13は、動作環境の管理機能として、安全Masterとして示される安全管理機能、電源Masterとして示される電源管理機能、通信Masterとして示される通信管理機能を備えている。
安全Masterが起動されると、エネルギードメイン制御部13は、例えば、高圧バッテリ36からの漏電など、電源系に異常が生じていないかを確認する。そして、電源系に重大な異常が生じていることが確認された場合、例えば、制御システム1の起動を中止したり、その異常に関する情報を統合制御部10へ引き渡して、統合制御部10にフェールセーフ処理を委ねたりする。
電源Masterが起動されると、エネルギードメイン制御部13は、例えば、制御システム1全体の電源供給路に設けられたメインリレーや、各ドメインに対して設けられた個別リレーの動作確認を行うとともに、それらのリレーの中で、制御システム1の起動に必要なリレーを短絡状態に設定する。これにより、エネルギードメイン制御部13は、各ドメインに対する電源供給状態を、制御システム1の起動に適した電源供給状態に整えることができる。
通信Masterが起動されると、エネルギードメイン制御部13は、例えば、ドメイン制御部間の通信線に断線などの異常が発生していないかを確認する。
このような、エネルギードメイン制御部13の動作環境の管理機能が起動されることにより、制御システム1に含まれる各ドメインの動作環境として、制御システム1の起動に適した動作環境に管理することができる。
続いて、エネルギードメイン制御部13は、System OS、及び電源シーン決定機能を起動する。このSystem OSは、電源シーン決定機能が決定した電源シーンに基づいて、各ドメインの動作や制御に関するモードを仮決めする。この仮決めしたモードは、統合制御部10へ引き渡される。なお、電源シーンは、車両の状態(走行停止、エンジン停止、エンジン稼働など)と、メインスイッチの状態(オフ、ACCオン、IGオン、IGスタートなど)とに基づいて決定され、いずれのドメイン制御部や車載装置に電源を供給する必要がある状況であるかを示すものである。
その後、図2に示すように、統合制御部10が起動され、エネルギードメイン制御部13から統合制御部10へ動作環境の管理主体としての役割が受け渡される。これにより、統合制御部10は、動作環境の管理機能(安全Master、電源Master、通信Master)を発揮することが可能となる。なお、それぞれの管理機能は説明済みであるため、ここでの説明は省略する。
エネルギードメイン制御部13は、動作環境の管理主体としての役割を統合制御部10へ受け渡すと、それぞれの動作環境管理機能を、統合制御部10による指揮の下で発揮するようになる。なお、図2において、統合制御部10による指揮の下で発揮されるエネルギードメイン制御部13の安全管理機能を安全Slave、電源管理機能を電源Slave、通信管理機能を通信Slaveと示している。
例えば、エネルギードメイン制御部13の安全Slaveは、統合制御部10の安全Masterからの要求に応じた情報を提供したり(目標加減速度及び実際の加減速度の提供)、安全Masterからの指示に応じたフェールセーフ処理(例えば、車両の退避走行)を実行したりする。また、エネルギードメイン制御部13の電源Slaveは、ドメイン内での電力使用量が、統合制御部10の電源Masterにより使用が許可された電力量の範囲内となるように、各部の動作を管理する(ドメイン内電源管理)。さらに、エネルギードメイン制御部13の通信Slaveは、統合制御部10の通信Masterからの指示で、通信機能が正常に作動するか否かを確認し、その確認結果を報告したりする。
エネルギードメイン制御部13以外のドメイン制御部は、統合制御部10における動作環境の管理機能及びSystem OSの起動後に起動が開始される。そして、エネルギードメイン制御部13の場合と同様に、統合制御部10の指揮の下で、動作環境管理機能を発揮する。
そして、統合制御部10において、System OS及び制御シーン決定機能が起動されて、各ドメインにおける動作や制御に関するモードが正式に決定される。その後、制御シーンに応じて、制御内容(制御方針)を決定する制御Master(アプリケーション機能に該当)が起動される。
エネルギードメイン制御部13を除くドメイン制御部では、ドメイン内のモード、処理手順、制御同期を図るためのSystem OSが起動され、その後、各ドメイン制御部11〜14において、制御Masterの指揮の下に、各ドメインの制御内容(制御方針)を決定する制御Slaveが起動されることにより、制御システム1の制御が開始される。
エネルギードメイン制御部13は、上述したように、統合制御部10の起動前に動作可能な状態となる。ただし、図2に示されるように、エネルギードメイン制御部13は、まず、制御システム1の起動時の状態に対応するように動作環境を管理するための機能だけを起動するように構成されている。換言すれば、エネルギードメイン制御部13にて、駆動トルクの発生を制御したり、エネルギーの生成や消費を制御したりする制御機能(インフラ機能に該当)は、統合制御部10の起動後に起動されるように構成されている。そのため、制御システム1の起動に適した動作環境を早期に実現でき、統合制御部10が起動するまでに要する時間を短くすることができる。その結果、制御システム1の起動時間の短縮化を図ることが可能となる。また、統合制御部10が起動されるときには、エネルギードメイン制御部13によって動作環境が管理されているので、統合制御部10を安全に起動させることができる。
また、統合制御部10は、エネルギードメイン制御部13を除くドメイン制御部よりも早く起動され、統合制御部10の起動後に、残りのドメイン制御部が起動される。このようにすることにより、統合制御部10によって、より精密に動作環境が整えられた状態で残りのドメイン制御部を起動することができるので、制御システム1の起動をより安全に行うことができる。ただし、動作環境はエネルギードメイン制御部13によって管理されているので、統合制御部10及び残りのドメイン制御部の起動は同時に行っても良い。
さらに、統合制御部10は、最初に、動作環境を管理するための機能を起動し、次いで、制御システム1を制御するための制御Masterなどの制御機能を起動する。このようにすると、その他のドメインでも、統合制御部10において制御機能の起動を待たずに、動作環境管理機能の起動を開始することが可能となる。そのため、制御システム1の起動時間をより短縮することが可能となる。
次に、エネルギードメイン制御部13による、制御システム1の停止時の動作環境の管理に関して説明する。
図3は、統合制御部10及びエネルギードメイン制御部13がともに動作を停止して、制御システム1が停止されるときの、各機能の停止順序を示している。図3に示すように、制御システム1が停止されるときには、まず、各ドメイン制御部の制御機能(制御Slave及び制御シーン決定機能(Slave))が停止され、その後、統合制御部10の制御機能(制御Master及び制御シーン決定機能(Master))が停止される。さらに、エネルギードメイン制御部13を除くドメイン制御部でのSystem OSが停止され、次いで、統合制御部10のSystem OSが停止される。
また、エネルギードメイン制御部13を除くドメイン制御部では、制御機能の停止後に、動作環境管理機能を停止する。その後、ドメイン制御部は、動作を停止する。このドメイン制御部の動作停止は、図3に示すように、後述する、動作環境管理主体としての役割が、統合制御部10からエネルギードメイン制御部13へ受け渡される前に行われる。
ドメイン制御部における動作環境管理機能の停止を受けて、統合制御部10は、動作環境管理主体としての機能である、通信Master、電源Master、安全Masterを停止する。この際、統合制御部10は、動作環境管理主体としての役割をエネルギードメイン制御部13へ受け渡す。このため、図3に示すように、エネルギードメイン制御部13では、動作環境管理主体としての機能である、通信Master、電源Master、安全Masterが起動される。なお、動作環境管理主体としての役割の受け渡しが完了すると、統合制御部10は動作を停止する。動作環境管理手段としての役割の受渡しの完了により、実行すべきすべての処理が完了したためである。また、エネルギードメイン制御部13を除く残りのドメイン制御部も、すでに動作を停止しているためである。
上述したように、統合制御部10では、ドメイン制御部11〜14及び統合制御部10での制御機能が停止された後に、動作環境管理主体としての役割をエネルギードメイン制御部13へ受け渡している。換言すると、統合制御部10及びドメイン制御部11〜14における制御機能が稼働中は、統合制御部10は、動作環境管理主体としての役割を保持している。このため、動作環境管理主体の変更によって、各ドメインへの制御シーンに適した動作環境の提供や、各ドメイン間の連携処理を円滑に行うことが妨げられたりすることを確実に防止することができる。
その後、エネルギードメイン制御部13は、順次、電源シーン決定機能、System OS、動作環境管理機能である、通信Master、電源Master、安全Masterを停止し、自身の動作を停止させる。なお、エネルギードメイン制御部13は、制御システム1の停止時に、統合制御部10から動作環境管理主体としての役割が受け渡されると、上述したように、通信Master、電源Master、安全Masterを起動する。これら通信Master、電源Master、安全Masterは、制御システム1の停止時の状態に対応するように、動作環境を管理する。
以上の説明から明らかなように、制御システム1が停止されるときの停止順序は、図2に示した起動順序と全く逆になっている。このため、制御システム1の停止処理中に、制御システム1の再起動を行う必要が生じたとしても、即座に起動処理を開始することができる。
次に、動作環境の管理として、例えば、電源の管理を行う場合を例に取り、種々の異常が生じた場合の具体的なフェールセーフ処理の例について説明する。まず、図4及び図5を用いて、制御システム1の起動時及び停止時の正常な電源管理について説明する。
図4に示すように、制御システム1が起動される場合、まず、エネルギードメイン制御部13が、電源管理として、起動時の配電を管理する。この起動時の配電管理では、バッテリから供給可能な電力量によって、起動時において使用予定の電力を賄うことが可能であるか否かを判定する。そして、使用予定の電力を賄うことが可能と判定した場合に、メインリレー等を短絡させ、電力の供給(配電)を開始する。
そして、統合制御部10の電源管理機能が起動されると、電源管理機能が、統合制御部10に受け渡され、統合制御部10により、制御システム1の通常の制御状態に対応する通常配電が開始される。この通常配電では、上述したように、各ドメイン制御部に対して、使用可能な電力量が指示される。すると、各ドメイン制御部において、電源Slaveが、ドメイン内での電力使用量が使用許可された電力量の範囲内となるように、各部の動作を管理する(ドメイン内部分配電)。
なお、図4に示されるように、エネルギードメイン制御部13では、部分配電によりMG35の動作が可能となると、回生エネルギーの生成や、高圧バッテリ36によるエネルギーの保存が行われる。
また、制御システム1が停止される場合には、図5に示されるように、各ドメイン制御部による制御機能が停止され、部分配電機能(電源Slave)も停止される。その後、電源管理機能が統合制御部10からエネルギードメイン制御部13へ受け渡されることに伴って、統合制御部10における通常配電機能が停止される。さらに、エネルギードメイン制御部13における停止配電機能が停止することにより、制御システム1が停止される。
図6は、その他のドメイン制御部において、配電機能に異常が生じた状況を示している。この場合、統合制御部10は、配電機能に異常が生じたその他のドメイン制御部から、使用予定の電力量に関する情報を取得することは期待できない。そのため、この場合、統合制御部10は、その他のドメイン制御部の配電機能に異常が生じた場合に、当該ドメインにて使用される電力量を予想し、その予想した電力量に基づいて、電源管理を行う。なお、その他のドメイン制御部において、配電機能に異常が生じた場合の、動作モードと使用電力量とを予め定めておき、その他のドメイン制御部は、その定められた動作モードにてドメイン内の各部を動作させることが望ましい。このようにすれば、1つ以上のドメイン制御部において配電機能に異常が発生した場合であっても、統合制御部10における電源管理の精度の悪化を防止することが可能になる。
図7は、統合制御部10の通常配電機能に異常が生じた状況を示している。この場合、統合制御部10は、制御システム1の通常の制御状態に対応する電源管理を実行することができない。そのため、エネルギードメイン制御部13が、統合制御部10に代わって、代替配電を行う。例えば、エネルギードメイン制御部13が、動作環境管理主体として役割を統合制御部10へ受け渡しを通知しても、統合制御部10からなんらの応答も返ってこない場合、エネルギードメイン制御部13は、統合制御部10の通常配電機能に異常が生じたと判定することができる。この場合、エネルギードメイン制御部13は、統合制御部10に代わって、代替配電を行う。
なお、エネルギードメイン制御部13による代替配電は、統合制御部10における通常配電に異常が生じた場合の応急的なもので、通常配電に比較して、簡素化された電源管理しか行うことができないものである。そのため、代替配電を行う場合には、車両の運転者に対して異常の発生を通知し、早めにディーラー等に入庫するよう促すことが望ましい。
図8は、エネルギードメイン制御部13の起動配電機能に異常が生じた状況を示している。この場合、エネルギードメイン制御部13は、制御システム1の起動時に電源管理を行うことはできない。そのため、統合制御部10が、エネルギードメイン制御部13に代わって、代替起動配電を行う。例えば、統合制御部10は、制御システム1の起動が指示されてから、所定時間経過してもエネルギードメイン制御部13から動作環境管理主体の役割の受け渡しに関する通知を受信しない場合、エネルギードメイン制御部13の起動配電機能に異常が生じたと判定する。この場合、統合制御部10は、エネルギードメイン制御部13に代わって、代替起動配電を行う。
なお、統合制御部10による代替起動配電も、エネルギードメイン制御部13の代替配電と同様に、制御内容として簡略化されたものである。そのため、代替起動配電を行う場合にも、車両の運転者に対して異常の発生を通知し、早めにディーラー等に入庫するよう促すことが望ましい。
次に、動作環境の管理として電源の管理を行う場合を例に取り、制御システム1が起動されるときの具体的な処理の流れの一例を、図9のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS100では、例えばメインスイッチの操作などによって、制御システム1の起動が指示されたか否かを判定する。制御システム1の起動が指示されたと判定された場合には、ステップS110の処理に進む。ステップS110では、エネルギードメイン制御部13の電源Masterを起動して、この電源Masterにより、起動配電を開始する。
続くステップS120では、エネルギードメイン制御部13において電源シーンを決定し、その決定した電源シーンに基づき、制御システム1全体を起動する状況であるか否かを判定する。制御システム1全体を起動する状況であると判定した場合には、ステップS130に進み、統合制御部10の起動を開始する。
そして、ステップS140では、統合制御部10が正常に起動したか否かを判定する。この判定処理は、例えば、統合制御部10に対して、電源Masterを受け渡すことを通知したときに、統合制御部10から正常な応答が得られたか否かにより判定することができる。ステップS140において、統合制御部10が正常に起動していないと判定したときには、そのまま、図9のフローチャートに示す処理を終了する。この場合、エネルギードメイン制御部13において、代替配電を行うことを決定しても良い。一方、ステップS140において、統合制御部10が正常に起動したと判定した場合には、ステップS150の処理に進む。
ステップS150では、バッテリにおける蓄電量が、制御システム1の起動及びその後の処理を問題なく実行可能な蓄電量に相当する所定値以上であるか否かを判定する。この判定処理において、バッテリにおける蓄電量が所定値未満と判定された場合、統合制御部10が起動しても、動作環境管理主体としての役割の受け渡しを実行せず、動作環境管理主体としての役割をエネルギードメイン制御部13が維持するようにする。そして、エネルギードメイン制御部13が、例えば、MG35によるエネルギー回生を実行したり、高圧バッテリ36による低圧バッテリの充電を実行させることで、バッテリの蓄電量が所定値を上回ったことに応じて、統合制御部10へ、動作環境の管理主体としての役割の受け渡しを行うことが望ましい。
一方、ステップS150において、バッテリにおける蓄電量が所定値以上と判定された場合、ステップS160の処理に進む。ステップS160では、統合制御部10へ電源Masterの受渡しを行う。ステップS170では、エネルギードメイン制御部13は、統合制御部10から電源Masterの引継ぎを完了した旨の通知を受け取る。すると、ステップS240において、エネルギードメイン制御部13は、電源Masterを停止するとともに、電源Slaveを起動する。これにより、統合制御部10による通常配電、及びエネルギードメイン制御部13において部分配電が行われるようになる。
一方、ステップS120において、制御システム1の全体の起動ではないと判定された場合には、ステップS180の処理に進む。ステップS180では、起動されるシステムの一部において、エネルギードメイン制御部13から、別のドメイン制御部へと電源Masterの受け渡しが必要であるか否かを判定する。この電源Masterの受け渡しの要否は、システムのいずれの部分が起動されるかに応じて事前に定められている。電源Masterの受渡しが必要と判定されるとステップS190の処理に進み、受渡しは不要と判定されると図9のフローチャートに示す処理を終了する。
ステップS190では、予め定められた電源Masterの受渡し先となるドメイン制御部を起動する。そして、上述したステップS140、S150と同様に、受渡し先ドメイン制御部が正常起動されたか(ステップS200)、及び、バッテリの蓄電量は十分であるか(ステップS210)が判定される。いずれも「Yes」と判定されると、ステップS220の処理に進み、受渡し先ドメイン制御部へ電源Masterの受渡しを行う。その後、ステップS230にて、受渡し先ドメイン制御部から引継ぎ完了通知を受領すると、ステップS240において、エネルギードメイン制御部13は、電源Masterを停止するとともに、電源Slaveを起動する。
次に、制御システム1が停止されるときの具体的な処理の流れの一例を、図10のフローチャートを参照して説明する。
ステップS300では、例えばメインスイッチの操作などによって、制御システム1の停止が指示された場合、その停止指示が制御システム1全体の停止を指示するものであるかを判定する。制御システム1全体の停止が指示されたと判定されると、ステップS310の処理に進む。一方、制御システム1の一部のみの停止が指示されたと判定されると、ステップS360の処理に進む。
ステップS310では、統合制御部10は、エネルギードメイン制御部13へ電源Masterの受渡しを行う。ステップS320では、統合制御部10は、エネルギードメイン制御部13から電源Masterの引継ぎを完了した旨の通知を受け取る。すると、ステップS330において、統合制御部10は、電源Masterを停止する。
ステップS340では、制御システム1の停止が完了したか否かを、例えば、各ドメイン制御部からの通知や経過時間に基づいて判定する。そして、制御システム1の停止が完了したと判定したとき、ステップS350において、エネルギードメイン制御部13の電源Masterを停止する。
一方、ステップS360では、まだ起動中のシステムの一部において、電源Masterの受渡しが必要であるか否かを判定する。例えば、統合制御部10は停止するが、他のドメイン制御部が起動を続けるため、電源Masterの受渡しが必要であるか否かを判定する。ステップS360にて電源Masterの受渡しが必要と判定されると、ステップS370に進んで、予め定められた受渡し先ドメイン制御部へ電源Masterを受け渡す。なお、この場合、必要に応じて、統合制御部10を停止させても良い。
上述した実施形態は、本発明の制御システムの好ましい実施形態ではあるが、本発明の制御システムは、上記実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形することが可能である。
例えば、上述した実施形態では、エネルギードメイン制御部13及び統合制御部10が、他のドメイン制御部の動作環境を管理する例について説明した。この場合、各ドメインに属する機器制御部は、対応するドメイン制御部と一体として、動作環境が管理されることになる。しかしながら、必要に応じて、エネルギードメイン制御部13及び統合制御部10、もしくは対応するドメイン制御部が、機器制御部の動作環境を個別に管理するようにしても良い。
1 制御システム、10 統合制御部、11 運動ドメイン制御部、12 ボデードメイン制御部、13 エネルギードメイン制御部、14 情報ドメイン制御部、15 HMI、16 EVI、20 ブレーキ制御部、21 ステアリング制御部、22 エアコン制御部、23 シートヒータ制御部、24 エンジン制御部、25 MG制御部、26 バッテリ制御部、27 メータ制御部、28 ディスプレイ制御部、30 ブレーキ装置、31 ステアリング装置、32 エアコン装置、33 シートヒータ、34 エンジン、35 モータジェネレータ、36 高圧バッテリ、37 メータ、38 ディスプレイ

Claims (15)

  1. 車両に搭載された複数の車載装置(30〜38)からなる車載システムを制御する制御システム(1)であって、
    前記制御システムは、車載装置の機能に応じて予め複数のドメインに区分けされ、それら複数のドメインが、それぞれ、各ドメインの制御を統括するドメイン制御部(10〜16)を有するとともに、各ドメイン制御部が、複数の電子制御装置に割り振られて実装され、
    前記複数のドメイン制御部は、他のドメインに対して指示を与えるアプリケーション機能を有するアプリケーションドメイン制御部と、当該アプリケーションドメイン制御部からの指示に基づき、前記車載システムの少なくとも一部の車載装置を制御するインフラ機能を有するインフラドメイン制御部(13)とを含み、
    前記制御システムが起動されるとき、まず、前記インフラドメイン制御部が動作可能な状態となって、前記制御システムの起動時の状態に対応するように、前記複数のドメインへ供給される電源を含む、前記複数のドメインの動作環境を管理し、
    前記制御システムの起動により、前記動作環境の管理を受け持つべき所定ドメインのドメイン制御部(10)が起動されると、前記インフラドメイン制御部は、前記動作環境の管理主体としての役割を前記所定ドメインのドメイン制御部へ受け渡し、
    前記動作環境の管理主体としての役割が受け渡された前記所定ドメインのドメイン制御部は、前記制御システムの通常動作時の状態に対応するように、前記複数のドメインの動作環境を管理することを特徴とする制御システム。
  2. 前記制御システムの起動時に前記インフラドメイン制御部も起動される場合、前記インフラドメイン制御部が前記複数のドメインのドメイン制御部の中で最先に起動され、
    前記インフラドメイン制御部が起動される際、前記インフラドメイン制御部は、最初に、前記制御システムの起動時の状態に対応するように前記複数のドメインの動作環境を管理するための機能だけを起動し、前記所定ドメインのドメイン制御部の起動後に、前記インフラ機能を起動することを特徴とする請求項1に記載の制御システム。
  3. 前記所定ドメインのドメイン制御部は、前記インフラドメイン制御部を除く前記複数のドメイン制御部の中で最先に起動され、当該所定ドメインのドメイン制御部の起動後に、残りの前記複数のドメイン制御部が起動されることを特徴とする請求項1又は2に記載の制御システム。
  4. 前記所定ドメインのドメイン制御部は、最初に、前記制御システムの通常動作時の状態に対応するように前記複数のドメインの動作環境を管理するための機能を起動し、次いで、前記アプリケーション機能を起動することを特徴とする請求項3に記載の制御システム。
  5. 前記インフラドメイン制御部は、前記所定ドメインのドメイン制御部が正常に起動されたか否かを確認する確認手段(S140)を有し、前記所定ドメインのドメイン制御部の正常起動が確認されたとき、前記動作環境の管理主体としての役割を前記所定ドメインのドメイン制御部へ受け渡すことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の制御システム。
  6. 前記制御システムが停止されるとき、前記所定ドメインのドメイン制御部は、前記動作環境の管理主体としての役割を前記インフラドメイン制御部へ受け渡すことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の制御システム。
  7. 前記所定ドメインのドメイン制御部は、前記インフラドメイン制御部におけるインフラ機能及び前記アプリケーションドメイン制御部における前記アプリケーション機能が停止された後に、前記動作環境の管理主体としての役割を前記インフラドメイン制御部へ受け渡すことを特徴とする請求項6に記載の制御システム。
  8. 前記所定ドメインのドメイン制御部は、前記動作環境の管理主体としての役割の受け渡しが完了すると、動作を停止することを特徴とする請求項6又は7に記載の制御システム。
  9. 前記所定ドメインのドメイン制御部を除く前記アプリケーションドメイン制御部は、前記アプリケーション機能を停止した後、前記所定ドメインのドメイン制御部から前記インフラドメイン制御部への前記動作環境の管理主体としての役割の受け渡しが完了する以前に、動作を停止することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の制御システム。
  10. 前記動作環境の管理主体としての役割が受け渡された前記インフラドメイン制御部は、前記所定ドメインのドメイン制御部の動作が停止した後に、前記制御システムを停止する状態に対応するように前記複数のドメインの動作環境を管理するための機能を停止することを特徴とする請求項8又は9に記載の制御システム。
  11. 前記インフラドメイン制御部に異常が生じた場合、前記所定ドメインのドメイン制御部が、前記インフラドメイン制御部に代わって、前記制御システムの起動時の状態に対応するように、前記複数のドメインの動作環境を管理することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の制御システム。
  12. 前記所定ドメインのドメイン制御部に異常が生じた場合、前記インフラドメイン制御部が、前記所定ドメインのドメイン制御部に代わって、前記制御システムの通常動作時の状態に対応するように、前記複数のドメインの動作環境を管理することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の制御システム。
  13. 前記所定ドメインのドメイン制御部は、前記動作環境として、前記ドメインへ供給される電源に加え、前記ドメイン間の通信、前記制御システムが正常に動作しているかの安全確認、前記ドメイン間の連携の少なくとも1つを管理することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の制御システム。
  14. 前記インフラドメイン制御部は、前記車両に搭載されたバッテリの蓄電量が所定値未満である場合、前記所定ドメインのドメイン制御部が起動しても、前記動作環境の管理主体としての役割の受け渡しを実行せず、前記動作環境の管理主体としての役割を維持することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の制御システム。
  15. 前記インフラドメイン制御部は、前記バッテリの蓄電量が前記所定値を上回ったことに応じて、前記所定ドメインのドメイン制御部へ、前記動作環境の管理主体としての役割の受け渡しを行うことを特徴とする請求項14に記載の制御システム。
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