JP4770701B2 - 車両用通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載され、複数の通信ノードが通信線を介して互いに通信を行う車両用通信システムに関する。
近年、自動車においては、複数の電子制御装置(以下、通信ノードという)が通信線で接続されて、互いにデータ通信ができるように構成された車両用通信システム、いわゆる車載LANが構築されている。
このような車両用通信システムでは、システムの省電力化のために、所定の条件の成立で、各通信ノードが、通常状態よりも消費電力の少ない省電力状態に移行可能に構成されている。そして、通信線に接続された全ての通信ノードが省電力状態に移行可能となった場合に、全ての通信ノードが一斉に省電力状態に移行するように構成されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、全ての通信ノードが省電力状態に移行可能とならない限りは省電力状態に移行することができない。このため、十分に消費電力を低減できないという問題があった。
この問題を解決する技術として、通信線に接続された通信ノードをグループ分けし、各グループの各通信ノードが、グループ毎に通常状態または省電力状態の何れにすべきであるか示す動作情報を作成し、この動作情報を他のグループに対して送信するように構成されたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。これにより、動作情報を受信した各ノードは、自己のグループが省電力状態に移行できるか否かを把握することができる。このため、グループ単位で省電力状態に移行することが可能になり、更に省電力化を図ることができるという利点を有する。
特開平9−135257号公報 特開2004−254043号公報
しかしながら、特許文献2に記載の技術では、各ノードが動作情報を常時、他のノードに送信する必要があるため、通信線上の通信負荷が高くなってしまうという問題があった。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、グループ単位で省電力状態に移行できるという利点を保持しつつ、通信線上の通信負荷を低減することができる車両用通信システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の車両用通信システムでは、車両制御の機能について関連ある通信ノード同士が通信グループを構成するとともに、複数の通信ノードが、通信線を介してトークンリング方式でトークンメッセージを送受信することにより互いに通信を行う。そして、複数の通信ノードのそれぞれに備えられた情報付与手段が、自己の通信グループが省電力状態へ移行可能であるか否かを判断するための判断情報をトークンメッセージに付与する。
このように請求項1に記載の車両用通信システムでは、各通信ノードが、自己の通信グループが省電力状態へ移行可能であるか否かを判断するための判断情報を送受信する。このため、判断情報を受信した各通信ノードは、この判断情報に基づいて、自己の通信グループが省電力状態へ移行可能であるか否かを判断することが可能になる。即ち、自己の通信グループが省電力状態へ移行可能であると判断した場合には、自己の通信グループに属する全ての通信ノードが省電力状態に移行することができる。このため、グループ毎に省電力状態へ移行することが可能であり、全ての通信ノード一斉でなければ省電力状態に移行できないシステムと比較して、消費電力を低減することができる。
また、判断情報が付与されたトークンメッセージはトークンリング方式で各通信ノードにより送受信される。即ち、トークンリング方式は、1つのトークンメッセージを通信線上で巡回させることにより通信を行うものであるので、判断情報を送受信することにより通信線上の通信負荷が増大することはない。つまり、特許文献2に記載の技術と比較して、通信線上の通信負荷を低減することができる。
従って、請求項1に記載の車両用通信システムによれば、通信グループ単位で省電力状態に移行できるという利点を保持しつつ、通信線上の通信負荷を低減することができる。
次に、請求項2に記載の車両用通信システムでは、送信手段が、自己の通信グループを識別するためのグループ識別情報が付加されて、自己の通信グループに属する通信ノードを省電力状態から通常状態へ移行させるための通常状態移行信号を、当該通信ノードが省電力状態から通常状態へ移行した際に通信線を介して送信するとともに、受信手段が、通信線を介して信号を受信する。そして信号識別手段が、受信手段により受信された信号が、通常状態移行信号であるか、通常状態移行信号以外の信号であるかを識別し、グループ判断手段が、受信手段により受信された信号が通常状態移行信号であると信号識別手段により識別された場合に、通常状態移行信号に付加されているグループ識別情報に基づいて、通常状態移行信号が自己の通信グループを対象にするものであるか否かを判断する。その後に通常状態移行手段が、通常状態移行信号が自己の通信グループを対象にするものであるとグループ判断手段により判断された場合に、当該通信ノードを省電力状態から通常状態へ移行させる。
このように請求項2に記載の車両用通信システムでは、或る通信ノードが通常状態移行信号を送信すると、この通信ノードと同じ通信グループに属する通信ノードを通常状態へ移行させることができる。更に、信号識別手段は、省電力状態において、通常状態移行信号であるか、通常状態移行信号以外の信号であるかを識別する機能のみを有する。即ち、信号識別手段は、通常状態移行信号であるか否かを識別することができるが、通常状態移行信号以外の信号を識別することはできない。つまり、信号識別手段は、通常状態移行信号を受信するための最低限の機能のみを有している。
従って、請求項2に記載の車両用通信システムによれば、省電力状態において通常状態移行信号以外の信号を識別する機能を有する場合と比較して、省電力状態で動作する際の消費電力を低減することができる。
次に、請求項3に記載の車両用通信システムでは、通常状態移行信号は、通信線上の電位差のビットパターンによって構成される。
このように構成された車両用通信システムによれば、通常状態移行信号に、単純なビットパターンを利用することができる。従って、グループ識別情報を識別するための処理を簡略化するとともに、通常状態移行信号の取りこぼしを低減することができる。
以下に本発明の実施形態について図面をもとに説明する。
図1は、本発明が適用された実施形態の車両用通信システム1の構成を示すブロック図である。
車両用通信システム1は、図1に示すように、車両の走行に関わる制御を行う複数の電子制御ユニット(ECU)で構成される第1通信グループ10と、走行制御以外の車体制御や各種情報提供等の制御を行う複数の電子制御ユニット(ECU)で構成される第2通信グループ20と、スマートエントリシステムの制御を行う複数の電子制御ユニット(ECU)で構成される第3通信グループ30と、車両のキーがステアリングホイールの脇にあるキーシリンダに挿入されてイグニッション(IG)位置に操作されているときにオンするIGスイッチ41と、車両のキーが上記キーシリンダに挿入されてアクセサリ(ACC)位置に操作されているときにオンするACCスイッチ42と、スマートエントリシステムの携帯機から送信される信号を受信する外部信号受信回路43とから構成される。
また第1通信グループ10は、エンジンを制御するエンジンECU11と、ステアリング操作時に発生させるアシスト力を制御するステアECU12と、車両の姿勢制御や制動制御を行うブレーキECU13とから構成される。
また第2通信グループ20は、コントロールパネルに設けられた表示部等に車両の各種状態を表示するメータECU21と、現在位置周辺の地図表示,経路設定,経路案内等を行うナビECU22と、ドアミラーの開閉などを制御するドアミラーECU23とから構成される。
また第3通信グループ30は、スマートエントリシステムの携帯機から送信される信号の照合を行う照合ECU31と、ドアの施錠,解錠を制御するドアECU32とから構成される。
そして、上記の8つのECU11,12,13,21,22,23,31,32はそれぞれ、通常時の動作状態(以下、通常状態という)と、通常状態よりも消費電力の少ない動作状態(以下、スリープ状態という)との間で動作状態を移行可能に構成されている。
尚、以下において、上記の8つのECU11,12,13,21,22,23,31,32をそれぞれ通信ノードともいう。
また、上記の8つのECU11,12,13,21,22,23,31,32は、通信バス3を介して接続されており、トークンリング方式でトークンメッセージTKを送受信することにより互いに通信を行うように構成されている。
尚、トークンメッセージTKには、図6(a)に示すように、自身の通信ノードのスリープ状態への移行可否を他の通信ノードに知らせるための識別情報SJ1(以下、自ノードスリープ可否情報SJ1という)と、自身の属する通信グループのスリープ移行可否を確認するための識別情報SJ2(以下、グループ別スリープ状態可否情報SJ2という)と、当該トークンメッセージTKの送信先を示す情報(不図示。以下、トークン送信先情報という)とが含まれている。
尚、車両用通信システム1は、トークンメッセージTKの送信先の順序が、「ECU11」→「ECU13」→「ECU22」→「ECU23」→「ECU32」→「ECU31」→「ECU21」→「ECU12」→「ECU11」となるように設定されている。
そしてグループ別スリープ状態可否情報SJ2は、図6(b)に示すように、第1通信グループ10のスリープ状態を表す識別情報SJ11(以下、第1スリープ状態フラグSJ11という)と、第1通信グループ10のスリープ移行可否を表す識別情報SJ12(以下、第1スリープ許可フラグSJ12という)と、第2通信グループ20のスリープ状態を表す識別情報SJ21(以下、第2スリープ状態フラグSJ21という)と、第2通信グループ20のスリープ移行可否を表す識別情報SJ22(以下、第2スリープ許可フラグSJ22という)と、第3通信グループ30のスリープ状態を表す識別情報SJ31(以下、第3スリープ状態フラグSJ31という)と、第3通信グループ30のスリープ移行可否を表す識別情報SJ32(以下、第3スリープ許可フラグSJ32という)とから構成されている。
尚、第1スリープ状態フラグSJ11,第2スリープ状態フラグSJ21及び第3スリープ状態フラグSJ31は、スリープ状態であることを示す場合にセットされ、スリープ状態でないことを示す場合にクリアされる。
また、第1スリープ許可フラグSJ12,第2スリープ許可フラグSJ22及び第3スリープ許可フラグSJ32は、スリープ移行が可能であることを示す場合にセットされ、スリープ移行が可能でないことを示す場合にクリアされる。
更に、IGスイッチ41からの信号はエンジンECU11に、ACCスイッチ42からの信号はメータECU21に、外部信号受信回路43により受信された信号は照合ECU31に入力される。
図2は、ECU11,12,13,21,22,23,31,32の構成を示すブロック図である。
通信バス3に接続される各ECUij(i=1,2,3、j=1,2,…)は、いずれも同様の構成を有しており、図2に示すように、受信機54及び送信機55を備えて通信バス3を介して他のECUijとの間で通信を行う通信トランシーバ53と、通信トランシーバ53を制御する通信コントローラ52を備えて通信に関する各種処理を実行する通信モジュール内蔵マイコン51と、通信コントローラ52及び通信モジュール内蔵マイコン51に電源を供給する電源回路56と、図示しないメモリや周辺回路とを備えている。但し、周辺回路は、そのECUijに割り当てられた機能を果たすために必要な各種回路からなり、ECUij毎に異なった構成を有している。
尚、通信モジュール内蔵マイコン51には、自身の属する通信グループのスリープ許可が継続しているか否かを示すスリープ許可継続フラグF1を記憶する領域が設けられている。そしてスリープ許可継続フラグF1は、スリープ許可が継続していることを示す場合にセットされ、スリープ許可が継続していないことを示す場合にクリアされる。
また、エンジンECU11の通信モジュール内蔵マイコン51は、IGスイッチ41がオンになると、第1通信グループ10に属するECUij、即ちステアECU12及びブレーキECU13をスリープ状態から通常状態へ移行させるための第1ウェイクアップ信号WS1を通信トランシーバ53を介して送信するように構成されている。
また、メータECU21の通信モジュール内蔵マイコン51は、ACCスイッチ42がオンになると、第2通信グループ20に属するECUij、即ちナビECU22及びドアミラーECU23をスリープ状態から通常状態へ移行させるための第2ウェイクアップ信号WS2を通信トランシーバ53を介して送信するように構成されている。
また、照合ECU31の通信モジュール内蔵マイコン51は、外部信号受信回路43からの起動要求を入力すると、第3通信グループ30に属するECUij、即ちドアECU32をスリープ状態から通常状態へ移行させるための第3ウェイクアップ信号WS3を通信トランシーバ53を介して送信するように構成されている。
尚、第1ウェイクアップ信号WS1,第2ウェイクアップ信号WS2及び第3ウェイクアップ信号WS3はそれぞれ、図7(a),(b),(c)に示すように、通信バス3上の電位差のビットパターンによって構成されている。
以下、第1ウェイクアップ信号WS1,第2ウェイクアップ信号WS2及び第3ウェイクアップ信号WS3をまとめて、単にウェイクアップ信号という。
また通信トランシーバ53は、スリープ状態において信号を識別する機能として、受信した信号がウェイクアップ信号であるかウェイクアップ信号以外の信号であるかを識別する機能のみを有するように構成されている。
このように構成された各ECUij(i=1,2,3、j=1,2,…)において、通信モジュール内蔵マイコン51は、所定の条件が成立した場合に自身のECUijを通常状態からスリープ状態へ移行させるスリープ移行処理と、自身のECUijをスリープ状態から通常状態へ移行させる通常移行処理とを実行する。
ここで、通信モジュール内蔵マイコン51が実行するスリープ移行処理の手順を、図3及び図4を用いて説明する。図3はスリープ移行処理の前半部分を、図4はスリープ移行処理の後半部分を表すフローチャートである。このスリープ移行処理は、ECUijが通常状態である場合に繰り返し実行される処理である。
このスリープ移行処理が実行されると、通信モジュール内蔵マイコン51は、まずS10にて、トークンメッセージTKを受信したか否かを判断する。ここで、トークンメッセージTKを受信していない場合には(S10:NO)、スリープ移行処理を一旦終了する。一方、トークンメッセージTKを受信した場合には(S10:YES)、S20にて、メッセージ送信権を取得したか否かを判断する。即ち、受信したトークンメッセージTKに含まれているトークン送信先情報が、自身の通信ノードを示すものである場合には、メッセージ送信権を取得したと判断し、自身の通信ノードを示すものでない場合には、メッセージ送信権を取得していないと判断する。
そして、メッセージ送信権を取得したと判断した場合には(S20:YES)、S30にて、自身の属する通信グループについてのスリープ状態フラグ(例えば、第1通信グループ10に属する場合には第1スリープ状態フラグSJ11)がセットされているか否かを判断する。
ここで、スリープ状態フラグがセットされている場合には(S30:YES)、S40にて、自身の通信ノードがスリープ状態へ移行可能であるか否かを判断する。そして、スリープ状態へ移行可能であると判断した場合には(S40:YES)、S50にて、自身のECUijをスリープ状態へ移行させて、スリープ移行処理を終了する。
一方、スリープ状態へ移行可能でないと判断した場合には(S40:NO)、S60にて、自身の属する通信グループについてのスリープ許可フラグ(例えば、第1通信グループ10に属する場合には第1スリープ許可フラグSJ12)をクリアし、S70にて、スリープ許可継続フラグF1をクリアし、更にS80にて、トークンメッセージTKを送信し、スリープ移行処理を一旦終了する。
またS30にて、スリープ状態フラグがクリアされている場合には(S30:NO)、S90にて、自身の属する通信グループについてのスリープ許可フラグ(例えば、第2通信グループ20に属する場合には第2スリープ許可フラグSJ22)がセットされているか否かを判断する。
ここで、スリープ許可フラグがセットされている場合には(S90:YES)、S100にて、自身の通信ノードがスリープ状態へ移行可能であるか否かを判断する。そして、スリープ状態へ移行可能であると判断した場合には(S100:YES)、S110にて、スリープ許可継続フラグF1がセットされているか否かを判断する。
ここで、スリープ許可継続フラグF1がセットされている場合には(S110:YES)、S120にて、自身の属する通信グループについてのスリープ状態フラグ(例えば、第2通信グループ20に属する場合には第2スリープ状態フラグSJ21)をセットし、S130にて、トークンメッセージTKを送信する。その後S140にて、自身のECUijをスリープ状態へ移行させて、スリープ移行処理を終了する。
またS110にて、スリープ許可継続フラグF1がクリアされている場合には(S110:NO)、S150にて、自身の属する通信グループについてのスリープ許可フラグ(例えば、第3通信グループ30に属する場合には第3スリープ許可フラグSJ32)をセットし、S160にて、スリープ許可継続フラグF1をセットし、更にS170にて、トークンメッセージTKを送信し、スリープ移行処理を一旦終了する。
またS100にて、スリープ状態へ移行可能でないと判断した場合には(S100:NO)、S180にて、自身の属する通信グループについてのスリープ許可フラグをクリアし、S190にて、スリープ許可継続フラグF1をクリアし、更にS200にて、トークンメッセージTKを送信し、スリープ移行処理を一旦終了する。
またS90にて、スリープ許可フラグがクリアされている場合には(S90:NO)、S210にて、自身の通信ノードがスリープ状態へ移行可能であるか否かを判断する。そして、スリープ状態へ移行可能であると判断した場合には(S210:YES)、S220にて、自身の属する通信グループについてのスリープ許可フラグをセットし、S230にて、スリープ許可継続フラグF1をセットし、更にS240にて、トークンメッセージTKを送信し、スリープ移行処理を一旦終了する。一方、スリープ状態へ移行可能でないと判断した場合には(S210:NO)、S250にて、トークンメッセージTKを送信し、スリープ移行処理を一旦終了する。
またS20にて、メッセージ送信権を取得していないと判断した場合には(S20:NO)、S260にて、自身の属する通信グループについてのスリープ状態フラグがセットされているか否かを判断する。
ここで、スリープ状態フラグがセットされている場合には(S260:YES)、S270にて、自身の通信ノードがスリープ状態へ移行可能であるか否かを判断する。そして、スリープ状態へ移行可能であると判断した場合には(S270:YES)、S280にて、自身のECUijをスリープ状態へ移行させて、スリープ移行処理を終了する。一方、スリープ状態へ移行可能でないと判断した場合には(S270:NO)、スリープ移行処理を一旦終了する。
またS260にて、スリープ状態フラグがクリアされている場合には(S260:NO)、S290にて、自身の属する通信グループについてのスリープ許可フラグがセットされているか否かを判断する。
ここで、スリープ許可フラグがセットされている場合には(S290:YES)、スリープ移行処理を一旦終了する。一方、スリープ許可フラグがクリアされている場合には(S290:NO)、S300にて、スリープ許可継続フラグF1をクリアし、スリープ移行処理を一旦終了する。
次に、通信モジュール内蔵マイコン51が実行する通常移行処理の手順を、図5を用いて説明する。図5は通常移行処理を表すフローチャートである。この通常移行処理は、ECUijがスリープ状態である場合に繰り返し実行される処理である。
この通常移行処理が実行されると、通信モジュール内蔵マイコン51は、まずS410にて、ウェイクアップ信号、即ち第1ウェイクアップ信号WS1,第2ウェイクアップ信号WS2及び第3ウェイクアップ信号WS3の何れかを受信したか否かを判断する。具体的には、後述のウェイクアップ通知WT(図10(a)参照)を通信トランシーバ53から受けた場合に、ウェイクアップ信号を受信したと判断する。
ここで、ウェイクアップ信号を受信していない場合には(S410:NO)、通常移行処理を一旦終了する。一方、ウェイクアップ信号を受信した場合には(S410:YES)、S420にて、通信トランシーバ53からのウェイクアップ通知WT(図10(a)参照)に基づいて、自身の属する通信グループについてのウェイクアップ信号であるか否かを判断する。
ここで、自身の属する通信グループについてのウェイクアップ信号でない場合には(S410:NO)、通常移行処理を一旦終了する。一方、自身の属する通信グループについてのウェイクアップ信号である場合には(S420:YES)、S430にて、自身のECUijを通常状態へ移行させて、通常移行処理を終了する。
次に、このように構成された車両用通信システム1において、「第1通信グループ10」→「第2通信グループ20」→「第3通信グループ30」の順序で通常状態からスリープ状態へ移行する場合の動作シナリオを示す。尚、以下に示す(SL−01)→(SL−02)→(SL−03)→・・・→(SL−12)の順で動作が進行するとして説明する。
(SL−01)・・・「バッテリが接続されるとともに、IGスイッチ41がオンで且つACCスイッチ42がオンである状態で、通信バス3上に接続された全てのECUij(i=1,2,3、j=1,2,…)が動作している。」
(SL−02)・・・「エンジンECU11がIGスイッチ41のオフを検出する。」
(SL−03)・・・「エンジンECU11は、通信バス3上を巡回するトークンメッセージTK内の第1スリープ許可フラグSJ12をセットする。」
(SL−04)・・・「トークンメッセージTK内の第1スリープ許可フラグSJ12により、第1通信グループ10に属するECUij全て、即ちエンジンECU11,ステアECU12及びブレーキECU13がスリープ状態に移行可能と判明した時点で、第1通信グループ10に属するECUijはスリープ状態に移行し通信バス3上のネットワークから離脱する。」
(SL−05)・・・「第1通信グループ10がネットワークから離脱したことを検出した第2通信グループ20及び第3通信グループ30のECUijはそれぞれ自身がネットワーク上に存在することを通知するフレームを通信バス3上に送信し、それらのフレームをもとに通信バス3上に残存するECUijを確認し、ネットワークを再構築する。」
(SL−06)・・・「通信バス3上に、第2通信グループ20及び第3通信グループ30のECUijによるネットワークが構築される。」
(SL−07)・・・「メータECU21がACCスイッチ42のオフを検出する。」
(SL−08)・・・「メータECU21は、通信バス3上を巡回するトークンメッセージTK内の第2スリープ許可フラグSJ22をセットする。」
(SL−09)・・・「トークンメッセージTK内の第2スリープ許可フラグSJ22により、第2通信グループ20に属するECUij全て、即ちメータECU21,ナビECU22及びドアミラーECU23がスリープ状態に移行可能と判明した時点で、第2通信グループ20に属するECUijはスリープ状態に移行し通信バス3上のネットワークから離脱する。」
(SL−10)・・・「第2通信グループ20がネットワークから離脱したことを検出した第3通信グループ30のECUijは、通信バス3上のネットワークを再構築する。」
(SL−11)・・・「通信バス3上に、第3通信グループ30のECUijによるネットワークが構築される。」
(SL−12)・・・「第3通信グループ30のECUijは、第3通信グループ30内のスリープ条件が成立次第スリープ状態に移行する。」
次に、「第3通信グループ30」→「第2通信グループ20」→「第1通信グループ10」の順序でスリープ状態から通常状態へ移行する場合の動作シナリオを示す。尚、以下に示す(WK−01)→(WK−02)→(WK−03)→・・・→(WK−13)の順で動作が進行するとして説明する。
(WK−01)・・・「バッテリ接続により、全てのECUij(i=1,2,3、j=1,2,…)に電源が供給される。」
(WK−02)・・・「照合ECU31が外部信号受信回路43より起動要求を検出する。」
(WK−03)・・・「照合ECU31は第3ウェイクアップ信号WS3を通信バス3上に送信して、通常状態へ移行し動作を開始する。」
(WK−04)・・・「第3通信グループ30のECUij、即ちドアECU32は第3ウェイクアップ信号WS3を受信して、通常状態へ移行し動作を開始する。」
(WK−05)・・・「通信バス3上で起動しているECUij、即ち第3通信グループ30に属するECUijは、ネットワークを構築し、トークンメッセージTKを送信する。」
(WK−06)・・・「メータECU21がACCスイッチ42のオンを検出する。」
(WK−07)・・・「メータECU21は第2ウェイクアップ信号WS2を通信バス3上に送信して、通常状態へ移行し動作を開始する。」
(WK−08)・・・「第2通信グループ20のECUij、即ちナビECU22及びドアミラーECU23は第2ウェイクアップ信号WS2を受信して、通常状態へ移行し動作を開始する。」
(WK−09)・・・「第2通信グループ20のECUij全ては、既に動作している第3通信グループ30のネットワークに参加し、トークンメッセージTKを送信する。この際、ネットワークの再構築が行なわれトークンメッセージTKの送信順序が更新される。」
(WK−10)・・・「エンジンECU11がIGスイッチ41のオンを検出する。」
(WK−11)・・・「エンジンECU11は第1ウェイクアップ信号WS1を通信バス3上に送信して、通常状態へ移行し動作を開始する。」
(WK−12)・・・「第1通信グループ10のECUij、即ちステアECU12及びブレーキECU13は第1ウェイクアップ信号WS1を受信して、通常状態へ移行し動作を開始する。」
(WK−13)・・・「第1通信グループ10のECUij全ては、既に動作している第2通信グループ20及び第3通信グループ30のネットワークに参加し、トークンメッセージTKを送信する。この際、ネットワークの再構築が行なわれトークンメッセージTKの送信順序が更新される。」
次に、上述のスリープ移行処理により通信グループ毎にスリープ状態に移行可能となることを図8及び図9をもとに説明する。
図8は、第1通信グループ10のECUij(エンジンECU11,ステアECU12及びブレーキECU13)全てがスリープ状態に移行可能である場合の、第1スリープ状態フラグSJ11,第1スリープ許可フラグSJ12及びスリープ許可継続フラグF1の変化を説明する図である。
図9は、第1通信グループ10のECUijのうちで、エンジンECU11及びステアECU12がスリープ状態への移行が可能で、ブレーキECU13がスリープ状態への移行が不可である場合の、第1スリープ状態フラグSJ11,第1スリープ許可フラグSJ12及びスリープ許可継続フラグF1の変化を説明する図である。
まず、第1通信グループ10のECUij(エンジンECU11,ステアECU12及びブレーキECU13)全てがスリープ状態に移行可能である場合に、第1通信グループ10のECUij全てがスリープ状態に移行するまでの状況を図8をもとに説明する。
第1通信グループ10のECUij(エンジンECU11,ステアECU12及びブレーキECU13)全てがスリープ状態に移行することができない場合には(状態c01参照)、トークンメッセージTKの第1スリープ状態フラグSJ11及び第1スリープ許可フラグSJ12がクリアされているとともに(指示n01,n02参照)、エンジンECU11,ステアECU12及びブレーキECU13それぞれのスリープ許可継続フラグF1がクリアされている(指示n03,n04,n05参照)。
その後、第1通信グループ10のECUij(エンジンECU11,ステアECU12及びブレーキECU13)全てがスリープ状態に移行可能となり、最初にエンジンECU11が送信権を取得した場合に(状態c02参照)、第1スリープ状態フラグSJ11は変化せずに(指示n06参照)、第1スリープ許可フラグSJ12がセットされる(指示n07及び図4のS220参照)。更に、エンジンECU11のスリープ許可継続フラグF1がセットされ(指示n08及び図4のS230参照)、ステアECU12及びブレーキECU13のスリープ許可継続フラグF1はクリアされる(指示n09,n10及び図4のS300参照)。
その後、ステアECU12が送信権を取得した場合に(状態c03参照)、第1スリープ状態フラグSJ11は変化せずに(指示n11参照)、第1スリープ許可フラグSJ12がセットされる(指示n12及び図3のS150参照)。更に、エンジンECU11及びブレーキECU13のスリープ許可継続フラグF1は変化せずに(指示n13,n15)、ステアECU12のスリープ許可継続フラグF1がセットされる(指示n14及び図3のS160参照)。
次に、ブレーキECU13が送信権を取得した場合に(状態c04参照)、第1スリープ状態フラグSJ11は変化せずに(指示n16参照)、第1スリープ許可フラグSJ12がセットされる(指示n17及び図3のS150参照)。更に、エンジンECU11及びステアECU12のスリープ許可継続フラグF1は変化せずに(指示n18,n19参照)、ブレーキECU13のスリープ許可継続フラグF1がセットされる(指示n20及び図3のS160参照)。
その後、エンジンECU11が送信権を取得した場合に(状態c05参照)、第1スリープ許可フラグSJ12は変化せずに(指示n22参照)、第1スリープ状態フラグSJ11がセットされる(指示n21及び図3のS120参照)。そしてエンジンECU11は、スリープ状態に移行する(図3のS140参照)。更に、エンジンECU11,ステアECU12及びブレーキECU13のスリープ許可継続フラグF1は変化しない(指示n23,n24,n25参照)。
その後、ステアECU12及びブレーキECU13も、スリープ状態に移行する(図4のS280参照)。
次に、第1通信グループ10のECUijのうちで、エンジンECU11及びステアECU12のスリープ状態への移行が可能で、ブレーキECU13のスリープ状態への移行が不可である場合には、第1通信グループ10のECUij全てがスリープ状態に移行できなくなることを図9をもとに説明する。
第1通信グループ10のECUij(エンジンECU11,ステアECU12及びブレーキECU13)全てがスリープ状態に移行することができない場合には(状態c11参照)、トークンメッセージTKの第1スリープ状態フラグSJ11及び第1スリープ許可フラグSJ12がクリアされているとともに(指示n31,n32参照)、エンジンECU11,ステアECU12及びブレーキECU13それぞれのスリープ許可継続フラグF1がクリアされている(指示n33,n34,n35参照)。
その後、エンジンECU11及びステアECU12はスリープ状態への移行が可能で、ブレーキECU13はスリープ状態への移行が不可となり、最初にエンジンECU11が送信権を取得した場合に(状態c12参照)、第1スリープ状態フラグSJ11は変化せずに(指示n36参照)、第1スリープ許可フラグSJ12がセットされる(指示n37及び図4のS220参照)。更に、エンジンECU11のスリープ許可継続フラグF1がセットされ(指示n38及び図4のS230参照)、ステアECU12及びブレーキECU13のスリープ許可継続フラグF1はクリアされる(指示n39,n40及び図4のS300参照)。
その後、ステアECU12が送信権を取得した場合に(状態c13参照)、第1スリープ状態フラグSJ11は変化せずに(指示n41参照)、第1スリープ許可フラグSJ12がセットされる(指示n42及び図3のS150参照)。更に、エンジンECU11及びブレーキECU13のスリープ許可継続フラグF1は変化せずに(指示n43,n45)、ステアECU12のスリープ許可継続フラグF1がセットされる(指示n44及び図3のS160参照)。
次に、ブレーキECU13が送信権を取得した場合に(状態c14参照)、第1スリープ状態フラグSJ11は変化せずに(指示n46参照)、第1スリープ許可フラグSJ12がクリアされる(指示n47及び図4のS180参照)。更に、エンジンECU11及びステアECU12のスリープ許可継続フラグF1は変化せずに(指示n48,n49参照)、ブレーキECU13のスリープ許可継続フラグF1がクリアされる(指示n50及び図4のS190参照)。
その後、エンジンECU11が送信権を取得した場合に(状態c15参照)、第1スリープ状態フラグSJ11は変化せずに(指示n51参照)、第1スリープ許可フラグSJ12がセットされる(指示n52及び図4のS220参照)。更に、エンジンECU11のスリープ許可継続フラグF1がセットされ(指示n53及び図4のS230参照)、ステアECU12及びブレーキECU13のスリープ許可継続フラグF1はクリアされる(指示n54,n55及び図4のS300参照)。
つまり、状態c15における各フラグの状況は状態c12と同じである。従って、ブレーキECU13のスリープ状態への移行が不可である場合には、状態c12〜状態c15を繰り返し、第1通信グループ10のECUij(エンジンECU11,ステアECU12及びブレーキECU13)全てがスリープ状態に移行することができない。
尚、図9では、ブレーキECU13のみがスリープ状態へ移行できない場合を示したが、エンジンECU11またはステアECU12がスリープ状態へ移行できない場合にも、同様に、第1通信グループ10のECUij全てがスリープ状態に移行できなくなる。
また、図8及び図9では、第1通信グループ10を例にして説明したが、第2通信グループ20及び第3通信グループ30についても同様に、スリープ状態へ移行できないECUijが自身の通信グループ内に存在する場合には、当該通信グループのECUij全てがスリープ状態に移行できなくなる。
次に、通常状態へ移行する場合の通信モジュール内蔵マイコン51及び通信トランシーバ53の動作を図10をもとに説明する。
図10(a)は、ウェイクアップ信号を受信して通常状態へ移行する場合の動作を説明する図、図10(b)は、通常状態へ移行する要因が発生して通常状態へ移行する場合の動作を説明する図である。
まず、通信トランシーバ53がウェイクアップ信号(図中では第2ウェイクアップ信号WS2)を受信すると、受信したウェイクアップ信号のパターンを識別して、図10(a)に示すように、通常状態へ移行させるべき通信グループを示す通知WT(以下、ウェイクアップ通知WTという)を、通信モジュール内蔵マイコン51に対して行う。
そして通信モジュール内蔵マイコン51は、通信トランシーバ53からのウェイクアップ通知WTに基づいて、自身の通信ノードが、通常状態へ移行するべき通信グループ(以下、ウェイクアップ対象グループという)に属しているか否かを判断し、ウェイクアップ対象グループに属していると判断した場合に、スリープ状態を中断し、通常状態へ移行するための処理(以下、ウェイクアップ処理という)を開始する。
また、ウェイクアップ要因(即ち、「IGスイッチ41のオン」、「ACCスイッチ42のオン」または「外部信号受信回路43より起動要求」)が発生し、通信モジュール内蔵マイコン51がウェイクアップ処理を開始する場合は、通信モジュール内蔵マイコン51は、図10(b)に示すように、自身の通信ノードが属する通信グループ特有のビットパターンを有するウェイクアップ信号の送信要求WY(以下、ウェイクアップ信号送信要求WYという)を、通信トランシーバ53の送信機55に対して行う。
そして送信機55は、ウェイクアップ信号送信要求WYに基づいて、ウェイクアップ信号(図中では第2ウェイクアップ信号WS2)を通信バス3上に送信する。
このように構成された車両用通信システム1では、車両制御の機能について関連ある通信ノード同士が通信グループを構成するとともに、複数の通信ノードが、通信バス3を介してトークンリング方式でトークンメッセージTKを送受信することにより互いに通信を行う。そして、複数の通信ノードのそれぞれが、スリープ移行処理により、自己の通信グループがスリープ状態へ移行可能であるか否かを判断するための判断情報(第1スリープ状態フラグSJ11,第2スリープ状態フラグSJ21,第3スリープ状態フラグSJ31,第1スリープ許可フラグSJ12,第2スリープ許可フラグSJ22,第3スリープ許可フラグSJ32)をトークンメッセージTKに付与する。
このように車両用通信システム1では、各通信ノードが、自己の通信グループがスリープ状態へ移行可能であるか否かを判断するための判断情報を送受信する。このため、判断情報を受信した各通信ノードは、この判断情報に基づいて、自己の通信グループがスリープ状態へ移行可能であるか否かを判断することが可能になる。即ち、自己の通信グループがスリープ状態へ移行可能であると判断した場合には、自己の通信グループに属する全ての通信ノードがスリープ状態に移行することができる。このため、グループ毎にスリープ状態へ移行することが可能であり、全ての通信ノード一斉でなければスリープ状態に移行できないシステムと比較して、消費電力を低減することができる。
また、判断情報が付与されたトークンメッセージTKはトークンリング方式で各通信ノードにより送受信される。即ち、トークンリング方式は、1つのトークンメッセージTKを通信バス3上で巡回させることにより通信を行うものであるので、判断情報を送受信することにより通信バス3上の通信負荷が増大することはない。つまり、特許文献2に記載の技術と比較して、通信バス3上の通信負荷を低減することができる。
従って、車両用通信システム1によれば、通信グループ単位でスリープ状態に移行できるという利点を保持しつつ、通信バス3上の通信負荷を低減することができる。
また、送信機55が、自身の通信ノードが属する通信グループ特有のビットパターンを有するウェイクアップ信号を、当該通信ノードがスリープ状態から通常状態へ移行した際に通信バス3を介して送信するとともに、受信機54が、通信バス3を介して信号を受信する。そしてS410の処理で、受信機54により受信された信号が、ウェイクアップ信号であるか、ウェイクアップ信号以外の信号であるかを識別し、ウェイクアップ信号であると識別された場合に、S420の処理で、ウェイクアップ信号に付加されている情報(本実施形態では、ビットパターン)に基づいて、ウェイクアップ信号が自己の通信グループを対象にするものであるか否かを判断する。そして、ウェイクアップ信号が自己の通信グループを対象にするものであると判断された場合に、S430の処理で、当該通信ノードをスリープ状態から通常状態へ移行させる。
このように車両用通信システム1では、或る通信ノードがウェイクアップ信号を送信すると、この通信ノードと同じ通信グループに属する通信ノードを通常状態へ移行させることができる。更に、通信トランシーバ53は、スリープ状態において信号を識別する機能として、受信した信号がウェイクアップ信号であるかウェイクアップ信号以外の信号であるかを識別する機能のみを有するように構成されている。
即ち、通信トランシーバ53は、スリープ状態において、ウェイクアップ信号であるか否かを識別することができるが、ウェイクアップ信号以外の信号を識別することはできない。つまり、通信トランシーバ53は、スリープ状態において、ウェイクアップ信号を受信するための最低限の機能のみを有している。
従って、車両用通信システム1によれば、スリープ状態においてウェイクアップ信号以外の信号を識別する機能を有する場合と比較して、スリープ状態で動作する際の消費電力を低減することができる。
また、ウェイクアップ信号は、通信バス3上の電位差のビットパターンによって構成される。このため、ウェイクアップ信号に、単純なビットパターンを利用することができる。従って、ウェイクアップ信号が自己の通信グループを対象にするものであるか否かを判断するための処理を簡略化するとともに、ウェイクアップ信号の取りこぼしを低減することができる。
以上説明した実施形態において、S60,S120,S160,S180,S220の処理は本発明における情報付与手段、通信バス3は本発明における通信線、スリープ状態は本発明における省電力状態、第1スリープ状態フラグSJ11,第2スリープ状態フラグSJ21,第3スリープ状態フラグSJ31,第1スリープ許可フラグSJ12,第2スリープ許可フラグSJ22及び第3スリープ許可フラグSJ32は本発明における判断情報である。
また、送信機55は本発明における送信手段、受信機54は本発明における受信手段、通信トランシーバ53及びS410の処理は本発明における信号識別手段、S420の処理は本発明におけるグループ判断手段、S430の処理は本発明における通常状態移行手段、ウェイクアップ信号のビットパターンは本発明におけるグループ識別情報、ウェイクアップ信号は本発明における通常状態移行信号である。
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採ることができる。
車両用通信システム1の構成を示すブロック図である。 ECU11,12,13,21,22,23,31,32の構成を示すブロック図である。 スリープ移行処理の前半部分を表すフローチャートである。 スリープ移行処理の後半部分を表すフローチャートである。 通常移行処理を表すフローチャートである。 トークンメッセージTKの構成を説明する図である。 ウェイクアップ信号の構成を説明する図である。 第1通信グループ10がスリープ状態に移行するまでの状況を説明する図である。 第1通信グループ10がスリープ状態に移行できない状況を説明する図である。 通信モジュール内蔵マイコン51及び通信トランシーバ53の動作を説明する図である。
符号の説明
1…車両用通信システム、3…通信バス、10…第1通信グループ、11…エンジンECU、12…ステアECU、13…ブレーキECU、20…第2通信グループ、21…メータECU、22…ナビECU、23…ドアミラーECU、30…第3通信グループ、31…照合ECU、32…ドアECU、41…IGスイッチ、42…ACCスイッチ、43…外部信号受信回路、51…通信モジュール内蔵マイコン、52…通信コントローラ、53…通信トランシーバ、54…受信機、55…送信機、56…電源回路、SJ11…第1スリープ状態フラグ、SJ12…第1スリープ許可フラグ、SJ21…第2スリープ状態フラグ、SJ22…第2スリープ許可フラグ、SJ31…第3スリープ状態フラグ、SJ32…第3スリープ許可フラグ、TK…トークンメッセージ、WS1…第1ウェイクアップ信号、WS2…第2ウェイクアップ信号、WS3…第3ウェイクアップ信号

Claims (3)

  1. 車両に搭載され、通常状態と該通常状態よりも消費電力の少ない省電力状態との間で動作状態を移行可能に構成された複数の通信ノードと、該複数の通信ノードに接続された通信線とを備えた車両用通信システムであって、
    前記複数の通信ノードは、
    車両制御の機能について関連ある通信ノード同士が通信グループを構成するとともに、
    前記通信線を介してトークンリング方式でトークンメッセージを送受信することにより互いに通信を行うように構成され、
    前記複数の通信ノードはそれぞれ、
    自己の通信グループが前記省電力状態へ移行可能であるか否かを判断するための判断情報を前記トークンメッセージに付与する情報付与手段を備える
    ことを特徴とする車両用通信システム。
  2. 前記複数の通信ノードはそれぞれ、
    自己の通信グループを識別するためのグループ識別情報が付加されて、自己の通信グループに属する通信ノードを前記省電力状態から前記通常状態へ移行させるための通常状態移行信号を、当該通信ノードが前記省電力状態から前記通常状態へ移行した際に前記通信線を介して送信する送信手段と、
    前記通信線を介して信号を受信する受信手段と、
    前記省電力状態において前記受信手段により受信された信号が、前記通常状態移行信号であるか、前記通常状態移行信号以外の信号であるかを識別する機能のみを有する信号識別手段と、
    前記受信手段により受信された信号が前記通常状態移行信号であると前記信号識別手段により識別された場合に、該通常状態移行信号に付加されているグループ識別情報に基づいて、該通常状態移行信号が自己の通信グループを対象にするものであるか否かを判断するグループ判断手段と、
    前記通常状態移行信号が自己の通信グループを対象にするものであると前記グループ判断手段により判断された場合に、当該通信ノードを前記省電力状態から前記通常状態へ移行させる通常状態移行手段と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用通信システム。
  3. 前記通常状態移行信号は、前記通信線上の電位差のビットパターンによって構成されることを特徴とする請求項2に記載の車両用通信システム。
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