JP6729405B2 - 車両用制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載された制御対象機器に対して、少なくとも第1の制御と、当該第1の制御よりも高度化された第2の制御とのいずれかを選択的に実行可能な制御装置を備えた車両用制御システムに関する。
例えば、特許文献1には、運転者の状態、運転負荷、あるいは運転者の操作によって運転支援レベルを決定し、決定した運転支援レベルに応じた運転支援を行う運転支援装置について記載されている。
運転支援レベルは、例えば4段階に設定され、第1レベルでは、運転支援として、自車両周辺の障害物を検知して、障害物の有無を運転者に通知する情報提供を行う。第2レベルでは、運転支援として、自車両に接近している対向車がいる場合に対向車の速度および距離を計算して、対向車が接近している旨を注意喚起する。第3レベルでは、運転支援として、自車両に接近している対向車がいる場合に対向車の速度および距離から衝突までの時間を計算して、対向車が何秒後に衝突する可能性があり、衝突回避するために自車両をどのように制御すればよいかを警告する。さらに、第4レベルでは、運転支援として、ブレーキ制御、エンジン制御、操舵制御等の車両制御を行う。
特許第5888407号
上述した各レベルの運転支援を行う場合、運転支援レベルが高くなるほど、運転支援のための制御内容は高度化される。高度化された制御内容の運転支援を行う場合、その運転支援が安定的かつ確実に行い得るように運転支援装置の動作環境を整えることが好ましい。整えるべき動作環境として、例えば、動作電源が安定して提供されること、各種の制御データの通信が確実に行われること、運転支援を行うための機器が正常に動作するかを検証することなどが挙げられる。
しかしながら、特許文献1に記載の運転支援装置では、このような動作環境に関してはなんら言及されていない。従って、動作環境については、例えば、最も高度な運転支援を支障なく実行することができる動作環境を常に提供するように設計せざるをえない。しかし、そうした場合、低レベルの運転支援を行う場合に、提供される動作環境が過剰となり、処理負荷の増大や、電力消費量の増加を招く虞がある。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、制御装置が実行する制御のレベルに見合った動作環境を提供することが可能な車両用制御システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明による車両用制御システム(100)は、
車両に搭載された制御対象機器(20〜25)に対して、少なくとも第1の制御と、当該第1の制御よりも高度化された第2の制御とのいずれかを選択的に実行可能な制御装置(1)と、
第1の制御又は第2の制御を正常に実行するために必要な動作環境を提供する動作環境提供部(30)と、を備え、
動作環境提供部は、提供する動作環境を管理する管理レベルとして、第1の制御の実行時に必要となる動作環境の提供に対応した第1の管理レベルと、第2の制御の実行時に必要となる動作環境の提供に対応した、第1の管理レベルよりも管理レベルを高めた第2の管理レベルとを有し、
動作環境提供部は、制御装置によって第1の制御と第2の制御とのいずれが実行されるかに応じて、第1の管理レベルと第2の管理レベル間で、提供する動作環境の管理レベルを切り替えるように構成され
動作環境提供部が提供する動作環境には、制御装置及び制御対象機器へ供給する動作電源、制御装置がデータ通信を行う際の通信手段、及び、制御装置の安全確認の少なくとも1つが含まれ、
動作環境提供部が、制御装置及び制御対象機器へ供給する動作電源を動作環境として提供する場合、動作環境提供部は、第2の管理レベルの管理によって、第1の管理レベルの管理に比較して、より安定化された動作電源が制御装置及び制御対象機器へ供給されるように、動作電源を管理し、
動作環境提供部が、制御装置がデータ通信を行う際の通信手段を動作環境として提供する場合、前記動作環境提供部は、第2の管理レベルの管理によって、第1の管理レベルの管理に比較して、より確実に正しいデータが送信されるように、通信手段を管理し、
動作環境提供部が、制御装置の安全確認を動作環境として提供する場合、動作環境提供部は、第2の管理レベルの管理によって、第1の管理レベルの管理に比較して、制御装置が正常に動作するかどうかの検証がより確実に行われるように、制御装置の安全確認を管理する
このように、本発明による車両用制御システムでは、動作環境提供部が、提供する動作環境を管理する管理レベルとして、第1の管理レベルと第2の管理レベルとを有し、制御装置によって第1の制御と第2の制御とのいずれが実行されるかに応じて、第1の管理レベルと第2の管理レベルとの間で、提供する動作環境の管理レベルを切り替える。従って、制御のレベルと動作環境の管理レベルとを整合させることができ、制御装置が実行する制御のレベルに見合った動作環境を提供することが可能となる。
また、上位の管理レベルの動作環境が、下位の管理レベルの動作環境を包含するように構成される場合、管理レベルを上げるときには、下位の管理レベルの動作環境に上位の管理レベルの動作環境の差分だけを追加すれば良い。逆に、管理レベルを下げるときには、上位の管理レベルの動作環境から、下位の管理レベルの動作環境との差分だけを削減すれば良い。このような動作環境の追加、削除プロセスにて管理レベルを移行させることで、管理レベルを上げたときに、なんらかの理由で管理レベルを下げる必要が生じた場合に、現在の管理レベルから常に少なくとも一つ下の下位の管理レベルでの動作が確実に保証される。このため、動作環境提供部により提供される動作環境が安定化され、運転者が違和感を感じる様な上位の管理レベルから機能不全の管理レベルにいきなり動作が失陥することを防ぐことができる。
上記括弧内の参照番号は、本発明の理解を容易にすべく、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、なんら本発明の範囲を制限することを意図したものではない。
また、上述した特徴以外の、特許請求の範囲の各請求項に記載した技術的特徴に関しては、後述する実施形態の説明及び添付図面から明らかになる。
ハイブリッド車両における各種の車載装置を制御するために、車両用制御システムが有する各種機能の一例を示した機能ブロック図である。 制御装置において実行される制御のレベルに応じた、電源供給部による動作電源の管理レベルの一例を示す図である。 電源供給部のインテリジェントインターフェースによって実行される処理を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る車両用制御システムの実施形態を、図面を参照しつつ説明する。以下に説明する実施形態では、通常の手動運転機能に加えて、高度運転支援機能、さらには、自動運転機能を実行可能な、車両の走行駆動源として、エンジンと電動モータとを有するハイブリッド車両に搭載される各種の車載装置(制御対象機器)からなる車載システムに対して、本発明による制御システムを適用した例について説明する。しかしながら、本発明による制御システムは、手動運転機能と高度運転支援機能だけを実行可能な車載システムや、手動運転機能と自動運転機能だけを実行可能な車載システムに対して適用しても良い。また、走行駆動源としては、エンジンのみを有する通常の車両、電動モータのみを有する電動車両の車載システムの制御に適用されても良い。
図1は、上述したハイブリッド車両における各種の車載装置20〜25を制御するために、車両用制御システム100が有する各種機能の一例を機能ブロック図として表したものである。ただし、図1には、車両用制御システム100が有する機能の全てが示されている訳ではない。これは、説明の便宜のため、図1には、本実施形態に係る車両用制御システム100の特徴を説明するために必要な構成の一例しか示していないためである。
図1の例に示すように、車両用制御システム100は、各種の車載装置20〜25を制御するための制御装置1と、動作環境提供部として、制御装置1及び車載装置20〜25に動作電源を供給する電源供給部30とを有する。
制御装置1は、制御機能に応じて予め複数の論理ブロック(機能ブロック)10〜19に区分けされ、それら複数の論理ブロック10〜19間の連結関係を規定することによって構成されている。すなわち、制御装置1における各種の車載装置20〜25を制御するための論理構造が、論理ブロック10〜19と、論理ブロック10〜19間の連結関係によって規定されている。そして、制御装置1は、複数の論理ブロック10〜19が、規定された連結関係に従って連携して動作することにより、各種の車載装置20〜25を制御する。
なお、図1には示していないが、各論理ブロック10〜19は、少なくとも1つ、通常は多数の制御ブロックを有している。各論理ブロック10〜19は、それら多数の制御ブロックにおける演算処理を適宜組み合わせることにより、それぞれの機能(役割)を発揮する。
例えば、論理ブロックとしてのエンジン制御部14は、エンジン20の運転状態を検出すべく、各種のセンサからのセンサ信号を入力して、エンジン制御部14内で取り扱うことができる信号に変換する制御ブロックを有する。また、センサ信号から把握されるエンジンの運転状態から現状の発生トルクを算出するとともに、上位の論理ブロック(前後方向挙動制御部11)から指示された指令トルクと差異がある場合に、その差異をなくすための目標とするエンジン運転状態を算出する制御ブロックを有する。さらに、目標エンジン運転状態を達成するための燃料噴射量と燃料噴射時期、及び点火時期を算出する制御ブロックを有する。その他にも、例えば、エンジンの発熱温度に応じて、エンジンの温度調節を実行する制御ブロックなども有する。ただし、これらは単なる例示であって、エンジン制御部14は、その機能を発揮するために必要な、その他の演算処理を行う制御ブロックを有する場合もあり得る。また、例示された制御ブロックを含め、エンジン制御部14内の制御ブロックは、適宜、統合されたり、逆に、細分化されたりすることが可能なものである。
制御装置1は、実際には、各論理ブロック10〜19を、プログラムやデータベースとして、電子制御装置(ECU)に実装することにより具現化される。この際、論理ブロック間の連結関係が維持できる限り、各論理ブロック10〜19を実装する電子制御装置の数は任意である。ただし、複数の論理ブロック10〜19を共通の電子制御装置に実装する場合、それら複数の論理ブロック10〜19を異なる動作環境にて動作させることが必要であれば、動作環境を個別に設定できるよう、電子制御装置は、動作環境を個別に設定する論理ブロックの数に対応したMPUコアや、電源回路、通信回路などを備えていることが必要となる。
また、各論理ブロック10〜19を複数の電子制御装置に振り分けて実装する場合には、それら複数の電子制御装置は、論理ブロックの連結関係を維持できるように、個別の通信線を介して接続されたり、各電子制御装置が共通のネットワークに接続され、連結関係に従う所望の電子制御装置同士が通信可能に構成されたりする必要がある。
次に、図1に例示した制御装置1が制御対象とする車載システムに含まれる車載装置20〜25、及び、それらの車載装置20〜25を制御するために、図1に論理ブロック10〜19として例示した制御装置1が有する各種の機能としての論理ブロック10〜19と各論理ブロック10〜19の連結関係とについて詳しく説明する。
図1に示すように、車両は、走行駆動源として、エンジン20と、モータジェネレータ(MG)21とを有する。MG21は、エンジン20の出力軸上に図示しないクラッチを介して配設される。MG21は、車両に搭載された高圧バッテリから電源供給を受けて動作し、エンジン20の駆動力をアシストしたり、エンジン20が停止しているときに単独で車両を走行させたりすることが可能なものである。また、MG21は、車両が減速するときには、車輪側からの回転駆動により発電を行い、高圧バッテリを充電(エネルギー回生)する。
なお、車両には、高圧バッテリの他に、車両に搭載された各種の電気負荷(ECU、モータ、ポンプ、ディスプレイ、エアコン装置等)に動作電圧を提供する低圧バッテリ(メインバッテリ32、サブバッテリ33)も設けられている。高圧バッテリと低圧バッテリとは、図示しない降圧コンバータを介して接続されており、この降圧コンバータを動作させることにより、高圧バッテリにより低圧バッテリを充電可能となっている。
ブレーキ装置22は、例えば液圧や電動モータを用いて、運転者によるブレーキペダルの操作に係らず、制動力を発生可能なものである。電動パワーステアリング装置(EPS)23は、運転者がステアリングホイールを操舵する際の操舵力を、電動モータによってアシストするとともに、運転者による操舵操作に係わらず、ステアリングシャフトを回転駆動することにより車両の操舵輪の操舵方向を制御可能なものである。ディスプレイ24は、車室内において乗員によって視認可能な位置に配置され、例えば、自動運転時において、車両等の周囲の物体との位置関係や車両の運転状況を表示したり、高度運転支援時に、緊急ブレーキの作動を報知したりする。エアコン装置25は、公知の冷凍サイクルとエンジン20の冷却水を利用したヒータとを用いて、車室内の空調を行うものである。
制御装置1は、上述した車載装置20〜25を制御するための論理ブロック10〜19の一つとして、統合制御部10を有する。統合制御部10は、例えば、アクセルセンサ、ブレーキセンサ、ステアリングセンサなど、運転者による運転操作に関する情報を検出する各種の操作センサからの信号を入力する。操作センサには、手動運転、高度運転支援、及び自動運転を切り替えるための切替スイッチや、エアコン装置25などを操作するための操作スイッチも含まれ、統合制御部10は、それらのスイッチからの信号も入力する。
さらに、統合制御部10は、車両が置かれた外部環境に関する情報を取得する環境センサ(例えば、先行車両や障害物などを検出するレーダ装置や、車両の周囲の画像を取得するカメラなど)からの信号を入力するとともに、図示しない地図データベースから車両が属するエリアの地図を入力する。
統合制御部10は、切替スイッチからの信号に基づいて、車両の手動運転が要求されたか、高度運転支援制御の実行が要求されたか、それとも、車両の自動運転が要求されたかを判別する。そして、車両が手動運転されると判別した場合、操作センサからの入力信号によって把握される運転者による運転操作に基づいて、目標とする車両挙動を算出し、その目標車両挙動に基づいて、前後方向の目標加速度(減速度)を算出するとともに、左右方向の目標加速度を算出する。算出された前後方向の目標加速度は前後方向挙動制御部11に出力され、左右方向の目標加速度は横方向挙動制御部12に出力される。
なお、統合制御部10は、前後方向挙動制御部11及び横方向挙動制御部12に対して手動運転の指示とともに、操作センサからのセンサ信号を出力し、前後方向挙動制御部11及び横方向挙動制御部12が、目標とする車両挙動の算出、及び、その目標車両挙動に基づく前後方向の目標加速度と左右方向の目標加速度との算出を行うようにしても良い。また、運転者による運転操作に基づいて目標車両挙動を算出する際に、運転者による運転操作をそのまま反映させると車両の挙動が不安定化することが予測される場合には、車両の挙動が安定する範囲で、目標車両挙動を算出することが好ましい。
高度運転支援制御の実行が要求されたと判別した場合には、統合制御部10は、運転者の運転操作が安全に行われるように支援する高度運転支援制御の実行を各制御部に指示する。この高度運転支援制御としては、例えば、ディスプレイ24における表示などにより車両が他車両などの障害物と衝突する可能性を警告したり、衝突の可能性が高まった時にブレーキ装置22により自動的に緊急ブレーキを作動させたり、EPS23により衝突を回避する方向にステアリングを操舵したりする制御が該当する。その他にも、車両が走行車線を逸脱しそうになったときに、警告したり、逸脱方向とは逆方向に操舵反力を発生させたり、あるいは車両を元の走行車線に戻すようにステアリングを自動で操舵したりといった制御や、いわゆるドライバーステータスモニタ(図示せず)によって、運転者の居眠りやわき見などを監視して、警告する制御も、高度運転支援制御に含まれる。
また、自動運転を実行すべきと判別した場合には、統合制御部10は、環境センサからの外部環境に関する情報と、地図データベースからの地図情報とに基づいて、目標とする走行ラインを定めるとともに、その走行ラインを走行する際の目標速度などの自動運転のための制御目標を定める。そして、自動運転のための制御目標に基づいて、前後方向の目標加速度(減速度)を算出するとともに、左右方向の目標加速度及び目標操舵角を算出する。このようして定めた前後方向の目標加速度、左右方向の目標加速度、及び目標操舵角が、前後方向挙動制御部11及び横方向挙動制御部12に出力される。
さらに、統合制御部10は、操作スイッチからの信号に基づいて、目標車室内温度などの制御目標を定め、車室内制御部13へ出力する。また、統合制御部10は、上述した高度運転支援制御や自動運転を行う場合、その制御状況をディスプレイ24に表示するための表示データを車室内制御部13へ出力する。ただし、統合制御部10は、例えば自動運転を実行中に、電源、通信、安全などの動作環境に関するリソースを自動運転の実行のために重点的に振り分ける必要が生じたと判断した場合などには、車室内制御部13に対して、操作スイッチにより指示された状態よりも、電源消費量が減少可能な状態に制御したり、制御自体を停止したり、制御の実行を遅延させたりすることがある。
前後方向挙動制御部11は、前後方向の目標加速度として正の加速度が与えられた場合、エンジン制御部14及びMG制御部15に対して、それぞれの目標駆動トルクを算出して出力する。この際、前後方向挙動制御部11は、車両として必要な駆動トルクを最も効率良く実現するために、MG21が発生可能な最大MGトルクを考慮しつつ、エンジン制御部14に目標エンジントルク、MG制御部15に目標MGトルクを与える。
一方、前後方向挙動制御部11は、前後方向の目標加速度として負の加速度(すなわち、減速度)が与えられた場合、その目標減速度に応じて、MG21による目標回生制動トルク及びブレーキ装置22による目標ブレーキトルクをそれぞれ算出して、MG制御部15及びブレーキ制御部16に与える。
エンジン制御部14は、エンジン回転数などの情報に基づき、エンジン20が目標エンジントルクを発生するように、スロットルバルブ開度や燃料供給量などを調節してエンジン20の運転状態を制御する。MG制御部15は、MG21の駆動信号を生成するためのインバータ回路を含み、MG21の回転数や回転位置などの情報に基づき、MG21が目標MGトルクを発生するように、MG21の動作状態を制御するための駆動信号を出力する。
ブレーキ制御部16は、4輪の各車輪速や4輪の各ブレーキの液圧などの情報に基づき、ブレーキ装置22が目標ブレーキ制動トルクを発生するように、ブレーキ液圧を制御する。なお、目標ブレーキ制動トルクは、目標制動トルクに対して目標回生制動トルクだけでは不足する場合に、その不足分を補うように算出される。この場合、MG制御部15は、MG21が発電機(ジェネレータ)として動作するように制御し、MG21によって発電された電気は、高圧電池に充電される。
横方向挙動制御部12は、車両が手動運転される場合には、与えられた左右方向の目標加速度に応じた目標アシストトルクを算出して、ステアリング制御部17に与える。また、横方向挙動制御部12は、自動運転を実行する場合には、左右方向の目標加速度を考慮しつつ、ステアリングの操舵角を目標操舵角に一致させるための目標トルクを算出して、ステアリング制御部17に与える。ステアリング制御部17は、電動モータの駆動電流などの情報に基づき、EPS23が発生するトルクが目標アシストトルク又は目標トルクとなるようにEPS23を制御する。
車室内制御部13は、統合制御部10などから与えたれた表示データをディスプレイ制御部18に出力する。また、車室内制御部13は、統合制御部10から与えられた目標車室内温度などの制御目標と、各種のセンサによって検出される実際の車室内の環境(例えば、乗員検出信号、車室内外の温度検出信号、日射量の検出信号などによって検出される環境)とに基づいて、車室内環境を、制御目標に一致させるべく、エアコン装置25を制御する際の目標状態を示す目標信号を生成し、エアコン制御部19に出力する。
ディスプレイ制御部18は、与えられた表示データに対応した表示がディスプレイ24においてなされるように、ディスプレイ24を駆動する。
エアコン制御部19は、車室内制御部13からの目標信号に基づき、エアコン装置25のファンの回転数や、エアミックスドアの開度を制御することにより、目標状態に近づくように車室内の温度や湿度を制御する。
なお、上述した各ECUにおける機能配置は単なる一例であって、各ECUへの機能の割り振りは変更可能なものである。また、例えば、エンジン20とMG21を共通のECUによって制御するなど、複数のECUを、適宜、統合することも可能である。
次に、本実施形態に係る車両用制御システム100の特徴について説明する。上述したように、車両用制御システム100の制御装置1は、車両の運転に関する制御として、手動運転制御、高度運転支援制御、及び自動運転制御を切り替えて実行することが可能なものである。この場合、手動運転制御、高度運転支援制御、自動運転制御の順に制御内容はより高度化されることになる。制御内容が高度化されるほど、該当する制御が安定的かつ確実に行い得るように、制御装置1の動作環境を整えることが好ましい。整えるべき動作環境としては、例えば、動作電源が安定して提供されること、各種の制御データの通信が確実に行われること、制御部及び車載装置が正常に動作するかを検証することなどが挙げられる。
そのため、本実施形態に係る車両用制御システム100は、実行される制御内容のレベルに応じて、制御装置1に対して提供する動作環境の管理レベルを切り替える動作環境提供部を設けた。従って、制御内容のレベルと動作環境の管理レベルとを整合させることができ、制御装置1が実行する制御のレベルに見合った動作環境を提供することが可能となる。
図1には、動作環境提供部として、制御装置1の各論理ブロック10〜19及び各車載装置20〜25へ動作電源を供給する電源供給部30を設けた例が示されている。以下、電源供給部30ついて説明する。
図1に示すように、電源供給部30は、インテリジェントインターフェース31、メインバッテリ32、サブバッテリ33、及びバッテリECU34を備えている。
インテリジェントインターフェース31は、統合制御部10との通信により、制御装置1において、手動運転制御、高度運転支援制御、及び自動運転制御のいずれが実行されるかに関する実行制御情報を取得する。そして、インテリジェントインターフェース31は、取得した実行制御情報に応じて、その取得した実行制御情報に対応した管理レベルとするために、電源供給に使用するバッテリ、管理すべきパラメータ、使用可能電力量、電力分配制御の実行有無を決定する。
図2は、インテリジェントインターフェース31が、手動運転制御、高度運転支援制御、及び自動運転制御の各制御において、使用バッテリ、管理パラメータ、使用可能電力量、及び電力分配制御についてどのように制御するかの一例を示している。
図2に示す例では、インテリジェントインターフェース31は、手動運転制御が行われる場合、メインバッテリ32だけを制御装置1及び各車載装置20〜25に接続することに決定する。すなわち、電源供給に使用するバッテリは、メインバッテリ32のみであり、サブバッテリ33は使用されない。管理パラメータに関しては、インテリジェントインターフェース31は、手動運転制御が行われる場合、管理すべきパラメータをなにも設定しない。従って、手動運転制御が行われる場合には、メインバッテリ32は、容量変化や温度変化などのパラメータ変化は成り行きのままとなる。また、使用可能電力量に関して、インテリジェントインターフェース31は、手動運転制御が行われる場合、なにも制約を課さない。さらに、電力分配制御に関して、インテリジェントインターフェース31は、電力分配制御を実行しないことを決定する。従って、メインバッテリ32は、制御装置1及び各車載装置20〜25が作動することにより消費される電力をそのまま提供することになる。この場合、消費電力が大きくなると、過渡的に、制御装置1などの動作が不安定になる虞がある。
なお、電力分配制御とは、制御装置1の各論理ブロック10〜19において同時期に実行される各制御に優先順位を付け、低優先度の制御に対して供給する電力を制限したり、供給時期を遅らせたりする制御のことである。電力分配制御の実行を決定すると、インテリジェントインターフェース31は、低優先度の制御に対する電力供給の制限や、供給時期の遅延を統合制御部10へ通知する。この通知により、統合制御部10は、低優先度の制御の内容を、より消費電力の少ない内容に変更したり、実行時期を遅らせたりする。あるいは、インテリジェントインターフェース31は、統合制御部10以外の各制御部11〜19と通信を行い、各制御部11〜19において実行している、もしくは実行予定の制御に関する情報を収集し、それらの制御に優先順位を付け、相対的に低優先度の制御を実行する制御部に対し、直接的に、制御内容の変更を依頼したり、制御時期の遅延を指示したりすることも可能である。
高度運転支援制御が行われる場合には、手動運転制御が行われる場合に比較して、制御内容のレベルが高くなるので、それに応じて、電源供給部30のインテリジェントインターフェース31も、供給する動作電源を管理する管理レベルを高める。
図2に示す例では、高度運転支援制御の場合、電源供給に使用するバッテリが、メインバッテリ32とサブバッテリ33とされる。このように、手動運転制御の場合に比較して電源供給に使用するバッテリの数を増やすことにより、動作電源の供給の安定化を図ることができる。また、管理パラメータに関しては、インテリジェントインターフェース31は、メインバッテリ32とサブバッテリ33のバッテリ容量を管理パラメータとすることを決定する。さらに、使用可能電力量として、インテリジェントインターフェース31は、メインバッテリ32及びサブバッテリ33の容量が、全容量のX%(例えば、30%)となるまでに制限することを決定する。なお、電力分配制御の実行に関しては、インテリジェントインターフェース31は、手動運転制御の場合と同様に、電力分配制御を実行しないことを決定する。このようにして、動作電源について管理する項目数を増やすことにより、インテリジェントインターフェース31は、動作電源の管理レベルを高める。これにより、手動運転制御の場合に比較して、より安定した動作電源を供給することが可能になる。
なお、インテリジェントインターフェース31が、使用可能電力量を全容量のX%までに制限することにより、メインバッテリ32及びサブバッテリ33には少なくともX%の容量が残った状態が確保される。このため、高度運転支援制御として緊急度の高い制御を実行することが必要となった場合にも、確実にその制御を実行することができる。
インテリジェントインターフェース31が、使用可能電力量をX%までに制限するためには、例えば、メインバッテリ32のバッテリ容量とサブバッテリ33のバッテリ容量とに応じて、単位時間当りにそれぞれのバッテリから電源を供給する時間を定め、通常は、その定めた電源供給時間だけ、各バッテリ32、33から電力を供給するようにしても良い。そして、使用可能電力量がX%まで低下した場合には、上述した降圧コンバータを使用して、メインバッテリ32及びサブバッテリ33を充電することが望ましい。
自動運転制御が行われる場合には、手動運転制御及び高度運転支援制御が行われる場合に比較して、さらに制御内容のレベルが高くなるので、それに応じて、電源供給部30のインテリジェントインターフェース31も、供給する動作電源を管理する管理レベルを最も高いレベルに高める。
図2に示す例では、自動運転制御の場合、電源供給に使用するバッテリが、メインバッテリ32とサブバッテリ33とされる。管理パラメータに関しては、インテリジェントインターフェース31は、メインバッテリ32とサブバッテリ33のバッテリ容量を管理パラメータとすることに加え、バッテリ温度、充放電量も管理パラメータとすることを決定する。
バッテリ温度を管理パラメータとすることにより、例えばバッテリ温度が上昇したときには、図示しない冷却装置によってバッテリ32、33を冷却することが可能となる。これにより、バッテリ32、33の性能低下を予防することが可能となる。また、充放電量を管理パラメータとすることにより、バッテリ32、33に対して過剰な充放電が行われる状況の発生を検出することができる。このような状況の発生を検出したときには、例えば、電源ラインに設けたスイッチング素子をオン、オフするなどして各バッテリ32,33に対する充放電量を絞ることにより、バッテリ32、33の寿命に悪影響を及ぼすことを予防することができる。
また、インテリジェントインターフェース31は、使用可能電力量として、メインバッテリ32及びサブバッテリ33の容量が、全容量のY%(例えば、50%)となるまでに制限することを決定する。これにより、高度運転支援制御が行われる場合と比較して、メインバッテリ32及びサブバッテリ33には、より多くの容量が残された状態が確保できる。さらに、インテリジェントインターフェース31は、自動運転制御を実行する際には、電力分配制御を実行することを決定する。これらにより、自動運転制御中に、電源不足のために制御が実行できない事態が発生することをより確実に防止することが可能となる。
このようにして、インテリジェントインターフェース31は、自動運転制御が実行されるときには、高度運転支援制御が実行されるときと比較しても、さらに供給する動作電源の管理レベルを高める。これにより、より一層安定した動作電源を供給することが可能になる。
電源供給部30におけるバッテリECU34は、インテリジェントインターフェース31によって決定された管理パラメータに応じた管理を実行する。例えば、バッテリ電圧や充放電電流に基づいてバッテリ容量を算出したり、バッテリ温度や充放電電流の検出を行ったりする。また、バッテリECU34は、算出したバッテリ容量に基づいて、メインバッテリ32及びサブバッテリ33の残容量を算出し、この残容量が、使用可能電力量よりも低下していないか判定したりもする。
次に、上述したインテリジェントインターフェース31によって実行される処理について、図3のフローチャートに基づいて説明する。図3のフローチャートに示す処理は、車両用制御システム100が起動されたときに開始される。
最初のステップS100では、インテリジェントインターフェース31は、最も低い管理レベルの下で動作電源を供給する。これにより、制御装置1が動作することが可能になる。続くステップS110では、制御装置1から実行予定の制御を示す実行制御情報を受信する。
ステップS120では、受信した実行制御情報に基づいて、動作電源の管理レベルの変更が必要であるか否かを判定する。例えば、最も低い管理レベルの下で動作電源を供給している場合に、受信した実行制御情報が手動運転制御を行うことを示していれば、管理レベルの変更は不要であると判定する。一方、受信した実行制御情報が高度運転支援制御もしくは自動運転制御を行うことを示していれば、管理レベルの変更が必要であると判定する。変更が不要と判定した場合には、ステップS130の処理に進み、現状の管理レベルの下での動作電源の供給を継続する。一方、変更が必要と判定した場合には、ステップS140の処理に進む。
ステップS140では、電源供給部の状態を確認する。この電源供給部の状態確認には、メインバッテリ32及びサブバッテリ33の状態確認、メインバッテリ32及びサブバッテリ33の管理パラメータを検出する各種センサの状態確認、メインバッテリ32と電源ラインとの接続、遮断を切り替える切替スイッチの状態確認、サブバッテリ33と電源ラインとの接続、遮断を切り替える切替スイッチの状態確認などが含まれる。
続くステップS150では、ステップS140における電源供給部30の状態確認の結果に基づいて、ステップS110にて受信した実行制御情報に応じた管理レベルに変更可能であるか否かを判定する。この判定処理において、例えば、何らかの不具合により、求められる管理レベルで動作電源を供給できない場合には、管理レベルの変更不可と判定される。この場合、処理はステップS160に進み、統合制御部10に対して、制御のレベルを下げるよう要請する。これにより、制御装置1が、より高度化された制御を実行しようとした場合に、電源供給部30は、制御装置1が実行しようとしている制御に対応する管理レベルの下で動作電源の供給を行うことができない場合、供給可能な動作電源の管理レベルに見合った制御を実行するよう、制御装置1に要請することができる。
この際、上位の管理レベルの動作環境が、下位の管理レベルの動作環境を包含するように構成されれば、管理レベルを上げるときには、下位の管理レベルの動作環境に上位の管理レベルの動作環境の差分だけを追加すれば良い。逆に、管理レベルを下げるときには、上位の管理レベルの動作環境から、下位の管理レベルの動作環境との差分だけを削減すれば良い。このような動作環境の追加、削除プロセスにて管理レベルを移行させることで、管理レベルを上げたときに、なんらかの理由で管理レベルを下げる必要が生じた場合に、現在の管理レベルから常に少なくとも一つ下の下位の管理レベルでの動作が確実に保証される。このため、動作環境提供部により提供される動作環境が安定化され、運転者が違和感を感じる様な上位の管理レベルから機能不全の管理レベルにいきなり動作が失陥することを防ぐことができる。
その後、処理は、ステップS110に戻る。一方、ステップS150の判定処理において、管理レベルの変更が可能であると判定されると、ステップS170に進んで、管理レベルを変更するとともに、変更した管理レベルの下での動作電源の供給を行う。
そして、ステップS180では、動作電源を供給しているときの電源供給部30の各部の動作を監視して、何らかの異常が発生していなかを自己診断する。例えば、メインバッテリ32及び/又はサブバッテリ33の容量の変化が想定していたものとは異なっている場合や、充放電電流の大きさが上限値を超えた場合などに、何らかの異常が発生したと自己診断することができる。
ステップS190では、ステップS180における自己診断結果に基づき、電源供給部30が正常に動作しているか否かを判定する。この判定処理において、正常に動作していないと判定した場合には、ステップS200に進んで、制御装置1に対し、制御データを保存するよう指示する保存指示を行う。これにより、電源供給部30に異常が生じたときの、制御装置1の各制御部において実行されていた制御に関する制御データが、制御装置1のメモリに保存される。
そして、ステップS220において、インテリジェントインターフェース31は、自身のメモリに、動作電源の容量や電圧などの動作電源データと、動作電源の管理のために取得した管理データとを保存する。このように、電源供給部30に異常が発生したときに、電源供給部30におけるデータのみならず、制御装置1における制御データも保存することで、後に異常発生の原因究明を容易に行うことが可能になる。
なお、ステップS190において、電源供給部30が正常に動作していると判定したときには、ステップS210の処理が実行される。ステップS210では、制御装置1からのデータの保存指示を受信したか否かを判定する。制御装置1からデータの保存指示を受信したと判定すると、ステップS220に進み、電源供給部30における動作電源データ及び管理データをメモリに保存する。このように、制御装置1に異常が発生したときにも、制御装置1における制御データに加えて、電源供給部30における動作電源データ及び管理データを保存する。
以上、動作環境提供部として、制御装置1の各論理ブロック10〜19及び各車載装置20〜25へ動作電源を供給する電源供給部30を設けた例について説明した。しかし、動作環境提供部としては、電源供給部30の他にも、制御部間で制御データの通信を行うための通信手段を提供する通信提供部や、制御部及び車載装置が正常に動作するかを検証する安全提供部なども該当する。
例えば通信提供部は、制御のレベルが高度化されるに従い、同じデータを2回送信したり、二重系の通信経路を用いて送信したり、さらには、二重系の通信経路において2回のデータ送信を行ったりしても良い。これにより、制御のレベルの高度化に応じて、より確実に正しいデータが送信されるように管理レベルを高めることができる。
また、安全提供部は、制御のレベルが低い場合には、制御装置1の一部の制御部のみに対して正常に動作しているかどうかを検証するが、制御のレベルが高度化されるにつれて、その検証する範囲を拡大するようにしても良い。これにより、制御のレベルの高度化に応じて、制御装置1の制御部が正常に動作するかどうか検証する際の管理レベルを高めることができる。
上述した実施形態は本発明の好ましい実施形態ではあるが、本発明は、上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
上述した実施形態では、制御装置1が、レベルの異なる制御として、手動運転制御、高度運転支援制御、及び自動運転制御のいずれかを行うものであった。しかしながら、本発明による車両用制御システムの適用対象は、このような車両の走行を制御する制御装置1に限定されない。例えば、車両用エアコン装置を制御する制御装置が、通常は、車室内の室温を設定温度に制御する通常制御を行い、乗員による指示が合った場合に、その制御内容を高度化する(例えば、乗員の皮膚温度の変化に基づいて、乗員が快適と感じる温度に自動調節することなど)場合、本発明による車両用制御システムを適用することができる。
1:制御装置、10:統合制御部、11:前後方向挙動制御部、12:横方向挙動制御部、13:車室内制御部、14:エンジン制御部、15:MG制御部、16:ブレーキ制御部、17:ステアリング制御部、18:ディスプレイ制御部、19:エアコン制御部、20:エンジン、21:モータジェネレータ、22:ブレーキ装置、23:電動パワーステアリング装置、24:ディスプレイ、25:エアコン装置、30:電源供給部、31:インテリジェントインターフェース、32:メインバッテリ、33:サブバッテリ、34:バッテリECU、100:車両用制御システム

Claims (12)

  1. 車両に搭載された制御対象機器(20〜25)に対して、少なくとも第1の制御と、当該第1の制御よりも高度化された第2の制御とのいずれかを選択的に実行可能な制御装置(1)と、
    前記第1の制御又は前記第2の制御を正常に実行するために必要な動作環境を提供する動作環境提供部(30)と、を備え、
    前記動作環境提供部は、提供する動作環境を管理する管理レベルとして、前記第1の制御の実行時に必要となる動作環境の提供に対応した第1の管理レベルと、前記第2の制御の実行時に必要となる動作環境の提供に対応した、前記第1の管理レベルよりも管理レベルを高めた第2の管理レベルとを有し、
    前記動作環境提供部は、前記制御装置によって前記第1の制御と前記第2の制御とのいずれが実行されるかに応じて、前記第1の管理レベルと前記第2の管理レベル間で、提供する動作環境の管理レベルを切り替えるように構成され
    前記動作環境提供部が提供する動作環境には、前記制御装置及び前記制御対象機器へ供給する動作電源、前記制御装置がデータ通信を行う際の通信手段、及び、前記制御装置の安全確認の少なくとも1つが含まれ、
    前記動作環境提供部が、前記制御装置及び前記制御対象機器へ供給する動作電源を動作環境として提供する場合、前記動作環境提供部は、前記第2の管理レベルの管理によって、前記第1の管理レベルの管理に比較して、より安定化された動作電源が前記制御装置及び前記制御対象機器へ供給されるように、動作電源を管理し、
    前記動作環境提供部が、前記制御装置がデータ通信を行う際の通信手段を動作環境として提供する場合、前記動作環境提供部は、前記第2の管理レベルの管理によって、前記第1の管理レベルの管理に比較して、より確実に正しいデータが送信されるように、通信手段を管理し、
    前記動作環境提供部が、前記制御装置の安全確認を動作環境として提供する場合、前記動作環境提供部は、前記第2の管理レベルの管理によって、前記第1の管理レベルの管理に比較して、前記制御装置が正常に動作するかどうかの検証がより確実に行われるように、前記制御装置の安全確認を管理する車両用制御システム。
  2. 前記動作環境提供部は、前記第2の管理レベルの下で動作環境の提供を行うことができないが、前記第1の管理レベルの下で動作環境の提供は行うことができる場合、前記制御装置に対して、前記第1の制御を実行するよう要請するように構成される請求項1に記載の車両用制御システム。
  3. 前記動作環境提供部は、動作環境として、前記制御装置及び前記制御対象機器へ動作電源を提供するものであって、
    前記動作環境提供部は、前記制御装置による制御が高度化されるに従い、より安定化された動作電源が前記制御装置及び前記制御対象機器に供給されるように、順次、供給する動作電源の管理レベルを高めるように構成される請求項に記載の車両用制御システム。
  4. 前記動作環境提供部は、使用するバッテリの数の管理、バッテリ容量の管理、バッテリ温度の管理、バッテリの放電量の管理、供給電力量の管理の内、管理項目の数を増やすことによって動作電源の管理レベルを高める請求項に記載の車両用制御システム。
  5. 前記動作環境提供部は、供給電力量の管理として、前記制御装置及び前記制御対象機器の動作状態に応じて、供給電力量の配分及び停止を実施する請求項に記載の車両用制御システム。
  6. 前記動作環境提供部は、供給電力量の管理として、動作電源の管理レベルが高くなるほど、動作電源における使用可能電力量を減少させるように供給電力量を管理する請求項又はに記載の車両用制御システム。
  7. 前記動作環境提供部は、動作環境として、前記制御装置がデータ通信を行う際の通信手段を提供するものであって、
    前記動作環境提供部は、前記制御装置による制御が高度化されるに従い、同じデータの2回の送信と、二重系の通信経路を用いた送信との少なくとも一方を実施して、より確実に正しいデータが送信されるように、通信手段を管理する請求項1に記載の車両用制御システム。
  8. 前記動作環境提供部は、動作環境として、前記制御装置の安全確認を提供するものであって、
    前記制御装置は複数の制御部を含み、
    前記動作環境提供部は、前記制御装置による制御が高度化されるに従い、正常に動作しているかどうかを検証する制御部の範囲を拡大することにより、前記制御装置が正常に動作するかどうかの検証がより確実に行われるように、前記制御装置の安全確認を管理する請求項1に記載の車両用制御システム。
  9. 前記第1の制御が、前記車両の運転者の運転操作に従う車両挙動を実現するための挙動制御を実行するものである場合、前記第2の制御は、前記車両の運転者の運転操作が安全に行われるように支援する運転支援制御を実行するものが該当し、
    前記第1の制御が、前記車両の運転者の運転操作が安全に行われるように支援する運転支援制御を実行するものである場合、前記第2の制御は、前記車両を自動で走行させる自動走行制御を実行するものが該当する請求項1乃至8のいずれかに記載の車両用制御システム。
  10. 前記制御装置は、前記第1の制御として、前記車両の運転者の運転操作に従う車両挙動を実現するための挙動制御を実行し、前記第2の制御として、前記車両の運転者の運転操作が安全に行われるように支援する運転支援制御を実行し、さらに、前記第2の制御よりも高度化された第3の制御として、前記車両を自動で走行させる自動走行制御を実行するものであり、
    前記動作環境提供部は、前記第1の管理レベル及び前記第2の管理レベルに加え、前記第3の制御の実行時に必要となる動作環境の提供に対応した、前記第2の管理レベルよりも管理レベルを高めた第3の管理レベルを有しており、
    前記動作環境提供部は、前記制御装置によって前記第1の制御、前記第2の制御、及び前記第3の制御のいずれが実行されるかに応じて、前記第1の管理レベル、前記第2の管理レベル、及び前記第3の管理レベル間で、提供する動作環境の管理レベルを切り替えるように構成される請求項1乃至のいずれかに記載の車両用制御システム。
  11. 前記制御装置が、より高度化された制御を実行しようとした場合に、前記動作環境提供部は、前記制御装置が実行しようとしている制御に対応する管理レベルの下で動作環境の提供を行うことができない場合、提供可能な動作環境の管理レベルに見合った制御を実行するよう、前記制御装置に要請するように構成された請求項10に記載の車両用制御システム。
  12. 前記制御装置は、前記第1の制御又は前記第2の制御を実行する際に、制御が正常に実行されているかどうかを診断する自己診断機能を有するとともに、実行している制御に関するデータを保存可能なメモリを備え、
    前記動作環境提供部は、定められた管理レベルの下で正常に動作環境が提供されているかどうかを診断する自己診断機能を有するとともに、提供している動作環境及び管理状態に関するデータを保存可能なメモリを備え
    それぞれの自己診断機能により前記制御装置と前記動作環境提供部との少なくとも一方に異常が検出された場合に、各メモリに、実行している制御に関するデータと、提供している動作環境及び管理状態に関するデータとを保存させる異常時データ保存部を有する請求項1乃至11のいずれかに記載の車両用制御システム。
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