JP2020040638A - 車両用の負荷電力制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の負荷の間で電力を適切に配分する。【解決手段】負荷電力制御装置1は、消費側の機器3への電力供給を制限する給電制御装置15を有する。給電制御装置15は、電力消費が大きい負荷である電動パワーステアリング34が駆動される際に、車両Vの走行機能に関わる機器30及び車両Vの安全機能2関わる機器40以外の機器50に対して、車両Vの車速Vxに応じた電力規制を行う。電力規制の程度は、ステアリング操作に必要な電力を、バッテリ20の電力供給能力SOPの範囲内で確保できるようにするために決定される。電力規制の程度は、機器50の数と、機器50に対する給電量とのうちの少なくとも一方を増減させることで変更される。【選択図】図4

Description

本発明は、車両用の負荷電力制御装置に関する。
特許文献1には、自動車の電源リソースを分配する電源マネージメントシステムが開示されている。
特許第4618277号公報
特許文献1の電源マネージメントシステムでは、複数の電気負荷の間で優先順位をつけて電力を割り付けると共に、電気負荷への電力の割り付けを、各電気負荷への電力の割り付け状況を勘案して決定する。
電気負荷の状態は時々刻々と変化すると共に、複数の電気負荷の間での優先順位もまた変化する。そのため、新たな電力供給の要求があったときに、各電気負荷への電力の割り付け状況のみを勘案して、各電気負荷への電力の配分を決定し直すだけでは、消費電力の平準化という観点で十分ではない。
すなわち、常時駆動する負荷に加えて消費電力の大きい負荷が駆動すると、一時的に消費電力が大きくなり、それに耐え得るバッテリ容量を確保することが必要になる。言い換えれば、消費電力の平準化を改善できれば、バッテリ容量のマージンを小さくすることができる。
そこで、より適切に電力を配分できるようにすることが求められている。
本発明は、
負荷への電力供給を制限する車両用の負荷電力制御装置であって、
車両の走行機能及び安全機能を担保する負荷以外の負荷が、前記電力供給が制限される規制対象の負荷として設定されており、
一時的に電力消費が大きい負荷を駆動する際に、前記規制対象の負荷に対して、前記車両の速度に応じた電力規制を行う構成とした。
本発明によれば、消費電力の平準化を図ることができる。
車両用の負荷電力制御装置の全体構成を説明する図である。 電動パワーステアリングの消費電力と車速との関係を説明する図である。 負荷電力制御装置による電力規制に関わる部分を説明する図である。 第1電力規制を説明するフローチャートである。 電力規制を説明する図である。 第2電力規制を説明するフローチャートである。 電力規制を説明する図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。
図1は、車両用の負荷電力制御装置1の全体構成を説明する図である。
車両Vには、電力を供給する機器(給電側の機器2)と、電力を消費する機器(消費側の機器3:負荷)とが搭載されている。
給電側の機器2には、エンジン31の駆動力で発電する発電機21、車両Vが減速する際の回生エネルギーで発電する電力供給源22、そして、発電機21や電力供給源22で発電された電力を蓄積するバッテリ20などが含まれる。
電力供給源22として、モータ、オルタネータ、フライホイール、その他の車載発電機が例示される。
バッテリ20として、リチウムイオン二次電池、鉛蓄電池などが例示される。バッテリ12は、12V系のバッテリ、24V系のバッテリ、200V系のバッテリの何れでも良い。
バッテリ20は、発電機21で生成された電力(電気エネルギー)や、電力供給源22で生成された電力(電気エネルギー)を、化学エネルギーとして蓄える一方で、蓄えられた化学エネルギーを電力に変換して出力する。
なお、電力(電気エネルギー)を化学エネルギーとして蓄えることができ、蓄えられた化学エネルギーを電力として出力できるものであれば、他のものであっても良い。
消費側の機器3には、車両Vの走行機能に関わる機器30と、安全機能に関わる機器40と、これら以外の機能に関わる機器(その他の機器50:規制対象の負荷)と、が含まれる。
車両の走行機能に関わる機器30として、エンジン31の制御装置(ECU)、自動変速機32の制御装置(ATCU)、パワーアシスト用モータ33の制御装置、電動パワーステアリング34(EPS)の制御装置、自動ブレーキ装置35の制御装置などが例示される。
安全機能に関わる機器40として、横滑り防止装置41(VSA)の制御装置、定速走行・車間距離制御装置42(ACC)の制御装置、ワイパー43の制御装置、前照灯44の点消灯を制御する制御装置、ターンシグナル45の制御装置などが例示される。
車両の走行機能及び安全機能に関わる機器以外の機器(その他の機器50)として、ドアミラーなどの曇り止め装置51の制御装置、パワーウインド52の制御装置、車室内に設置された操作パネル53の制御装置、車両用の空調装置54の制御装置、リアデフォッガ55の制御装置、シートヒータ56の制御装置、などが例示される。
その他の機器50に含まれる各機器(装置)には、後記する電力規制を実施した場合の影響が低い機器ほど、電力規制の実施の優先度が高くなるように設定されている。
図1の場合には、シートヒータ56の優先度が最も高く、曇り止め装置51の優先度が最も低い。そのため、シートヒータ56のほうが、曇り止め装置51よりも先に電力規制が実施される。
また、その他の機器50に含まれる機器には、電力の消費量の調節が可能な機器と、可能でない機器がある。一例として、図3の場合には、曇り止め装置51、パワーウインド52が、電力の消費量の調節が可能でない機器に相当する。操作パネル53、空調装置54、リアデフォッガ55、シートヒータ56が、電力の消費量の調整が可能な機器に相当する。
操作パネル53の場合には、操作パネル53の照度を段階的に調節できる。照度を下げると、電力の消費量が低減する。
空調装置54の場合には、風量を調節できる。風量を下げると、ブロワ(図示せず)の駆動に必要な電力の消費量が低減する。
リアデフォッガ55の場合には、給電量を調整することで、加熱温度を調節できる。
シートヒータ56の場合には、給電量を調整することで、加熱温度を段階的に調節できる。加熱温度を下げると、電力の消費量が低減する。
図1に示すように、給電側の機器2の各々と、消費側の機器3の各々は、電力供給線10を介して互いに接続されている。
給電側の機器2から、消費側の機器3への電力の配分は、車両情報ネットワーク11に接続された給電制御装置15が実施する。
車両情報ネットワーク11には、給電側の機器2と消費側の機器3の各制御装置、各種センサ17、そして、車両制御装置16などが接続されている。
車両制御装置16は、給電制御装置15よりも上位の制御装置である。車両制御装置16は、車両の状態に応じて、車両の走行制御を含む車両全体の制御を行う。
負荷電力制御装置1では、給電側の機器2の制御装置と、消費側の機器3の制御装置と、各種センサ17と、給電制御装置15と、車両制御装置16とが、車両情報ネットワーク11を介して、情報交換可能に接続されている。
本実施形態では、給電制御装置15が、電力消費が大きい機器を作動させる際に、車両Vの走行機能に関わる機器30及び安全機能に関わる機器40以外の機器(その他の機器50)に対して、車両Vの速度(車速Vx)に応じた電力規制を実施する。
ここで、消費電力が大きくなる機器の一例として、電動パワーステアリング34がある。電動パワーステアリング34は、ステアリング操作がないときの消費電力は小さいが、大きなステアリング操作があったときの一時的に消費電力のピークが生じるため、バッテリ20側への負荷が大きい。そのため、ステアリング操作があったときのバッテリ20の供給能力の余力が厳しくなる。
図2は、電動パワーステアリング34の消費電力[W]と車速Vx[km/h]との関係を説明する図である。
図2に示すように、電動パワーステアリング34における消費電力には、以下のような傾向がある。
(a)車速Vxが小さくなるほど(低速になるほど)、ステアリングホイールの操舵(ステアリング操作)での消費電力が大きくなる。
(b)車速Vxがゼロ(=0)である時のステアリング操作(いわゆる、据え切り)において、消費電力が最大となる。
そのため、バッテリ20の供給能力(SOP=100%)の範囲内で電力を配分している際に、ステアリング操作が行われると、一時的に消費電力が増加する結果、必要電力がバッテリ20の供給能力を超えてしまうことがある。
かかる場合に発電機21を駆動して不足分の電力を補うと、車両Vの燃費が悪化してしまう。
本実施形態では、バッテリ20の供給能力の範囲内で電力を配分できるようにするために、ステアリング操作が行われると、給電制御装置15が、必要に応じて、その他の機器50に対する電力供給の規制(電力規制)を実施する。
ここで、その他の機器50とは、車両Vの走行機能に関わる機器30及び安全機能に関わる機器40以外の機器(規制対象の負荷)を意味する。
給電制御装置15は、以下のような手順にて、電力規制を実施する。
(a)給電制御装置15は、電力規制が必要であると判断した時点での車両Vの速度(車速Vx)に応じて、電力規制を実施する機器を、その他の機器50の中から少なくとも一つ決定する。
(b)給電制御装置15は、電力規制を実施する機器を複数決定する場合に、優先度が高いほうから順番に機器を決定する。その他の機器50に含まれる機器(装置)では、電力規制を実施した場合の影響が低い機器(装置)ほど、先の優先度(高い優先度)が設定されている。
(c)給電制御装置15は、電力の消費量が調節可能でない機器に対して電力規制を行う場合には、電力の供給を中断して、機器を一時的に停止させる。
(d)給電制御装置15は、電力の消費量が調節可能な機器に対して電力規制を行う場合には、電力の供給量を段階的に低減させる。
この場合において、例えば電力の供給量を一段階低減させただけでは、バッテリ20の供給能力SOPを超えてしまうことが予測される場合には、電力の供給量をさらに一段階低減させる。
(e)電力規制を実施する期間は、ステアリング操作により消費電力が一時的に増加する期間(大凡、1秒〜1.5秒)である。
ステアリング操作により消費電力が増加する期間は、ごく短期間である。この短期間だけ、その他の機器50への給電量を低減/給電を中断させたのち、給電量を元に戻すことで、必要電力のピークカットを行いつつ、給電量を低減/給電を中断させていた機器50に及ぶ影響を最小に抑えることができる。
以下、電力消費が大きい機器が電動パワーステアリング34である場合を例に挙げて、給電制御装置15による電力規制を説明する。
図3は、負荷電力制御装置1における電力規制に関わる部分を説明する図である。
給電制御装置15は、CPU151と、不揮発性メモリなどからなる記憶部152と、を有している。
記憶部152には、(a)電力の配分のための処理や(b)電力規制のための処理に必要なプログラムが記憶されている。
記憶部152には、これらの処理(a)、(b)の過程で算出された値や、処理(a)、(b)の過程で参照される参照値などが記憶される。
さらに、記憶部152には、稼働状況テーブル153と、必要電力テーブル154と、バッテリ情報テーブル155と、が含まれている。
稼働状況テーブル153では、車両Vに搭載された消費側の機器3(負荷)の各々の動作の有無と、動作中の機器3に供給している電力量などの情報が記憶されている。
稼働状況テーブル153の内容は、車両情報ネットワーク11を介して消費側の機器3の各々から供給される情報に基づいて逐次更新される。
必要電力テーブル154では、車両Vに搭載された消費側の機器3(負荷)の各々を稼働させるのに必要な電力量の情報や、その他の機器50に含まれる各機器に設定された優先度を示す情報が、記憶されている。
バッテリ情報テーブル155には、以下の情報が記憶されている。
(i)バッテリ20のSOC(充電率:State of charge)を示す情報。
(ii)バッテリ20のSOP(充放電可能電力:State of power)を示す情報。
(iii)バッテリ20の温度を示す情報。
バッテリ20のSOC、バッテリ20のSOP、バッテリ20の温度は、車両情報ネットワーク11を介して、バッテリ20から給電制御装置15に入力されて、バッテリ情報テーブル155が逐次更新される。
CPU151は、記憶部152に記憶されているプログラムに基づいて、給電制御や電力規制を主として実施する。
給電制御装置15が実施する電力規制には、ステアリングホイールの据え切り時に実施する第1電力規制(停車または低速走行時の電力規制)と、走行中の車両Vでのステアリングホイールの操作時に実施される第2電力規制(走行時の電力規制)と、がある。
これら第1電力規制および第2電力規制では、電動パワーステアリング34を作動させる際に、その他の機器50の中から選択された機器50(規制対象の負荷)への給電量を制御する。これにより、電動パワーステアリング34の駆動に電力を消費しても、バッテリ20の供給能力(SOP=100%)を超えないようにする。
発電機21を駆動させずに、必要電力を賄えるようにするためである。
車速センサ171は、車両Vの走行速度(車速Vx)を示す信号を、給電制御装置15に入力する。
電動パワーステアリング34は、ステアリングホイールの操舵角θと、角速度Vsを示す信号を給電制御装置15に入力する。
以下、給電制御装置15が実施する電力規制の制御例(第1電力規制、第2電力規制)を説明する。
[第1電力規制]
図4は、第1電力規制を説明するフローチャートである。
図5は、電力規制を説明する図である。図5の(a)は、その他の機器50に関する稼働状況テーブル153の一例を説明する図である。図5の(b)、(c)は、電力規制の一例であって、シートヒータ56に対する電力規制を説明する図である。図5の(d)は、電力規制の一例であって、シートヒータ56に加えて、リアデフォッガ55と空調装置54にも電力規制が行われる場合を説明する図である。
第1電力規制は、ステアリングホイールの据え切り時に実施される。
第1電力規制は、駐車スペースに対して車両Vを出し入れする際のステアリング操作や、切り返しを行う際のステアリング操作などを念頭において用意されている。
駐車スペースに対して車両を出し入れする際には、車両Vが停止している状態や、極低速で走行している状態であるときに、大きなステアリング操作が行われる。
このような状況の時にステアリング操作が行われると、車輪の転舵に大きなトルクが必要であるので、電動パワーステアリング34では、モータの駆動に必要な電力が一時的に過大になる。
そのため、給電制御装置15は、電動パワーステアリング34の駆動に必要な電力を、バッテリ20の供給能力(SOP)の範囲内で賄うために、電力規制を実施する。
これにより、車両Vの走行機能に関わる機器30及び安全機能に関わる機器40以外の機器(その他の機器50:規制対象の負荷)に対する給電が規制(抑制)される。
給電制御装置15は、図示しないパワースイッチやイグニッションスイッチの操作により、バッテリ20から消費側の機器3への電力供給が行われている間、消費側の機器3の各々に電力を分配する消費電力制御を実施する。
給電制御装置15は、この消費電力制御の実行中に、電力規制の要否を定期的に判断し、電力規制が必要と判断された場合に、電力規制を実施する。
具体的には、図4に示すように、ステップS101において給電制御装置15は、車速Vxが、閾値車速V_th1(例えば、5km/h)以下であるかを確認する。据え切り時に実施される第1電力規制の開始条件を満たしているか否かを確認するためである。
本実施形態では、据え切りに対応する電力規制を実施するか否かを判定するにあたり、閾値車速V_th1を、「5km/h」に設定している。
これは、図2に示すように、車速Vxが遅くなるほど、電動パワーステアリング34での消費電力が大きくなり、消費電力量が大きくなるときのステアリング操作において、電力規制が確実に行なわれるようにするためである。
なお、据え切り時の消費電力は、車輪と接地面との間の摩擦力に応じて変化する。そして、摩擦力は、車輪の接地面積に応じて変化するので、閾値車速V_th1は、車輪のサイズに応じて適宜設定される任意の速度である。
よって、いわゆる自家用の自動車の場合には、閾値車速V_th1は、大凡5〜15km/hの範囲であれば良い。
車速Vxが、閾値車速V_th1よりも大きい場合(ステップS101、No)には、据え切りを念頭においた電力規制が必要ないので、処理を終了する。
車速Vxが、閾値車速V_th1以下である場合(ステップS101、Yes)には、ステップS102において給電制御装置15は、ステアリング操作の有無を確認する。
ステアリング操作がない場合(ステップS102、No)には、据え切りを念頭においた電力規制が必要ないので、ステップS101の処理にリターンする。
ステアリング操作があった場合(ステップS102、Yes)には、ステップS103において給電制御装置15は、ステアリング操作の角速度Vsが、閾値角速度Vs_th(例えば、50deg/sec)以上であるか否かを確認する。ステアリング操作が、据え切りに相当する操作(例えば、駐車スペースに対する車両の出し入れに相当する操作)であるか否かを確認するためである。
ステアリング操作の角速度Vsが、閾値角速度Vs_th未満である場合には、ステップS101の処理にリターンする。
ステアリング操作が、据え切りのために行われたものではないと判断されるからである。
本実施形態では、閾値角速度Vs_thを、「50deg/sec」に設定している。
なお、閾値角速度Vs_thは、駐車スペースに対する車両の出し入れを行う際(据え切りを行う際)の一般的なステアリング操作の操作速度に基づいて決定された値である。
ステアリング操作の角速度Vsが閾値角速度Vs_th以上である場合(ステップS103、Yes)には、電力規制が実施されることになる。
具体的には、ステップS104において給電制御装置15が、稼働状況テーブル153を参照して、現在稼働中の消費側の機器3と、現時点での消費電力を確認すると共に、バッテリ情報テーブル155を参照して、現時点におけるバッテリ20の供給能力(SOP)を確認する。
続くステップS105において給電制御装置15が、必要電力テーブル154を参照して、その他の機器50に含まれる各機器の優先度を確認する。そして、給電制御装置15は、電力規制を実施する機器50(規制対象の負荷)を優先度に基づいて決定すると共に、決定した機器50における規制内容を設定する。
この際に、規制対象の機器が、電力の消費量の調節が可能である場合には、電力の供給量を段階的に低減させたときの各々について、電動パワーステアリング34の駆動に必要な電力量をバッテリ20の供給能力(SOP)の範囲内で賄うことができるか否かを確認する。
給電制御装置15は、優先度が最も高い機器への電力規制(電力規制)により、電動パワーステアリング34の駆動に必要な電力量を、バッテリ20の供給能力(SOP)の範囲内で賄うことができる場合には、優先度が最も高い機器のみを電力規制の対象(規制対象の負荷)とする。
例えば、図5の(a)に示す稼働状況テーブル153では、その他の機器50に含まれる各機器の稼働状況が示されている。
給電制御装置15は、最初に、優先度が最も高いシートヒータ56を電力規制の対象とする。
ここで、シートヒータ56は、電力の消費量の調節が可能な機器である。そのため、給電制御装置15は、シートヒータ56の動作レベルを、現時点の「Max」から、供給電電力を半減させた場合の「Mid」に変更することで、電動パワーステアリング34の駆動に必要な電力量をバッテリ20の供給能力(SOP)の範囲内で賄うことができるか否かを確認する。
給電制御装置15は、バッテリ20の供給能力の範囲内で賄うことができる場合には、シートヒータ56に対する規制内容を、動作レベルを「Max」から、供給電電力を半減させた場合の「Mid」に決定する(図5の(b)参照)。できない場合には、シートヒータ56に対する規制内容を停止(給電停止)に決定する(図5の(c)参照)。
優先度が最も高い機器への電力規制のみで、電動パワーステアリング34の駆動に必要な電力量をバッテリ20の供給能力(SOP)の範囲内で賄うことができない場合には、給電制御装置15は、次に優先度が高い機器を電力規制の対象に含める。
例えば、図5の(a)に示す稼働状況テーブル153では、リアデフォッガ55の優先度が、シートヒータ56の優先度の次に高いので、給電制御装置15は、リアデフォッガ55を次の電力規制の対象とする。
そして、リアデフォッガ55は、電力の消費量の調節が可能な機器である。そのため、給電制御装置15は、リアデフォッガ55の動作レベルを、現時点の「Max」から「Mid」や「Min」に変更することや、リアデフォッガ55を停止状態に変更することで、電動パワーステアリング34の駆動に必要な電力量をバッテリ20の供給能力(SOP)の範囲内で賄うことができるか否かを確認する。
そして、給電制御装置15は、バッテリ20の供給能力の範囲内で賄うことができない場合には、優先度が次に高い空調装置54において、電動パワーステアリング34の駆動に必要な電力量をバッテリ20の供給能力の範囲内で賄うことができるか否かを確認する。
図5の(d)には、最終的に、シートヒータ56およびリアデフォッガ55に対する規制内容が停止(給電停止)であり、空調装置54の動作レベルを「強」から「中」に決定した状態が示されている。
このように、給電制御装置15は、電力規制を実施する機器50の決定と、決定した機器50における規制内容を設定することで、電動パワーステアリング34の駆動に必要な電力量を、バッテリ20の供給能力(SOP)の範囲内で賄えるようにする。
図4のフローチャートに戻って、ステップS106において給電制御装置15は、決定した機器50に対する電力規制を実施しつつ、電動パワーステアリング34への給電を開始する。
これにより、ステアリング操作による電動パワーステアリング34の駆動により、消費電力が一時的に増加しても、バッテリ20の供給能力(SOP)を超える電力が必要とされない。
決定した機器50に対する電力規制により、電動パワーステアリング34の駆動に必要な電力量を、バッテリ20の供給能力(SOP)の範囲内で賄えるからである。
ステップS106の処理が終了すると、ステップS101の処理に移行する。
そして、以降、車速Vxが、閾値車速V_th1以下である間、電力規制が継続される。
ここで、第1電力規制を、駐車スペースに駐車中の車両が、旋回しながら駐車スペースの外に移動する場合に当てはめて説明する。
駐車スペースに駐車中の車両が、旋回しながら駐車スペースの外に移動する場合、車両は、駐車スペースからゆっくりと移動する。移動を開始した直後は、車速Vxは、閾値車速V_th1以下である(ステップS101、Yes)。
そして、車両の移動方向を変更するためにステアリング操作が行われて(ステップS102、Yes)、ステアリングの角速度Vsが閾値角速度Vs_thを超えると(ステップS103、Yes)、電力規制(ステップS104〜S106)が実施される。
これにより、ステアリング操作により、電動パワーステアリング34の駆動に電力が必要とされる間、例えば、シートヒータ56が停止状態にされる(図5の(c)参照)。これにより、電動パワーステアリング34の駆動に必要な電力量がバッテリ20の供給能力(SOP)の範囲内で賄われる。
このように、給電制御装置15は、バッテリ20の電力の配分を、過去の制御状況を考慮して行うのではなく、ステアリング操作があったときの車速Vxや、規制対象の負荷の実際の作動状況に基づいて行われる。そのため、複数の負荷の間で電力を適切に配分できる。
また、特定の負荷のみに電力規制を行って電力供給を完全に止めてしまうのではなく、電力の不足が見込まれる場合には、複数の負荷にまたがって電力規制を行う。そしてこの際に、稼働状況などに応じて不可ごとの電力規制の程度を調整するようにすることで、消費電力の平準化を行うことができる。これにより、バッテリ容量のマージンを小さくすることができる。
[第2電力規制]
次に、車両の第2電力規制を説明する。
図6は、第2電力規制を説明するフローチャートである。
図7は、電力規制を説明する図である。図7の(a)は、その他の機器50に関する稼働状況テーブル153の一例を説明する図である。図7の(b)は、レベル1の電力規制の一例であって、シートヒータ56とリアデフォッガ55に対する電力規制を説明する図である。図7の(c)は、レベル2の電力規制1の一例であって、シートヒータ56とリアデフォッガ55と空調装置54に対する電力規制を説明する図である。図7の(d)は、電力規制の一例であって、シートヒータ56に対する電力規制を説明する図である。
第2電力規制は、車両の走行時のステアリング操作を念頭において用意されている。
車両の走行中のステアリング操作には、車線変更のためのステアリング操作と、右左折のためのステアリング操作がある。そして、車線変更のためのステアリング操作と、右左折のためのステアリング操作では、必要とされる電力量が異なり、右左折のためのステアリング操作の場合のほうが、車線変更のためのステアリング操作の場合よりも多くの電力を必要とする。
第2電力規制では、給電制御装置15が、レベル1の電力規制と、レベル2の電力規制に分けて、電力規制を実施する。
レベル1の電力規制は、車線変更の場合を念頭においた電力規制であり、右左折を念頭に置いたレベル2の電力規制よりも、規制の程度が小さい。
レベル2の電力規制は、レベル1の電力規制の後に、右左折のステアリング操作が行われたと判断された場合に実施される。
レベル2の電力規制には、電力規制の程度が最も厳しい電力規制(レベル2の電力規制1)と、レベル1の電力規制よりも規制の程度が大きく、レベル2の電力規制1よりも規制の程度が低い電力規制(レベル2の電力規制2)と、が用意されている。
本実施形態では、右左折のステアリング操作が行われた時点の車速Vxに応じて、レベル2の電力規制1と、レベル2の電力規制2のうちの何れかが実施される。
図6に示すように、車両Vが閾値車速V_th1より速い速度で走行しているときに(ステップS201、Yes)ターンシグナル45が操作されると(ステップS202、Yes)、給電制御装置15は、レベル1の電力規制を実施する(ステップS203)。
車線変更や右左折の際には、ステアリングホイールの操作の前に、車両の移動方向を周囲に報知するために、ターンシグナル45が操作される。そのため、ターンシグナル45が操作されると、以降のステアリング操作の発生が予測されるからである。
レベル1の電力規制では、給電制御装置15が、稼働状況テーブル153(図3参照)を参照して、現在稼働中の消費側の機器3と、消費電力を確認すると共に、バッテリ情報テーブル155(図3参照)を参照して、現時点におけるバッテリ20の供給能力(SOP)を確認する。
続いて、給電制御装置15は、必要電力テーブル154(図3参照)を参照して、その他の機器50に含まれる各機器の優先度を確認する。そして、給電制御装置15は、電力規制を実施する機器50を優先度に基づいて決定すると共に、決定した機器50における規制内容を設定する。
車線変更の場合のステアリング操作は、右左折の場合のステアリング操作に比べて、ステアリングホイールの操舵量が少ないので、電力の消費量もまた少ない。
そのため、本実施形態では、電力規制を実施する機器50を停止させるのではなく、電力消費が抑えられるように、決定した機器50における規制内容を設定する(レベル1の電力規制)。
例えば、優先順位が高いシートヒータ56や、次に順位が高いリアデフォッガ55での消費電力が半減するように、現時点の「Max」から「Min」に変更する(図7の(a)、(b)参照)。
これにより、車線変更のためのステアリング操作に必要な電力量を、バッテリ20の供給能力(SOP)の範囲内で賄えるようにする。
ステップS204において給電制御装置15は、ステアリング操作の有無を確認する。
ステアリング操作がない場合(ステップS204、No)には、ステップS202の処理にリターンする。
ステアリング操作があった場合(ステップS204、Yes)には、ステップS205において給電制御装置15は、ステアリング操作の操舵角θが、閾値角度θ_th(例えば、20deg)以上であるか否かを確認する。
ステアリング操作が、右左折のための操作であるか否かを確認するためである。
ステアリング操作の操舵角θが、閾値角度θ_th未満である場合には、ステップS202の処理にリターンする。ステアリング操作が車線変更を目的としたものであり、車線変更の際に電動パワーステアリング34で消費される電力を、レベル1の電力規制で賄うことができるからである。
ステアリング操作の操舵角θが、閾値角度θ_th以上である場合(ステップS205、Yes)には、ステップS206において給電制御装置15は、現時点の車両Vの速度(車速Vx)が、閾値車速V_th2(例えば、60km/h)以下であるか否かを確認する。
右左折をする際の車速Vxが遅くなるほど、電動パワーステアリング34での消費電力が大きくなるので、車速Vxに応じた電力規制が必要だからである。
車速Vxが、閾値車速V_th2(例えば、60km/h)以下である場合には、給電制御装置15は、レベル2の電力規制1を実施する(ステップS207)。
車速Vxが、閾値車速V_th2(例えば、60km/h)以下でない場合には、給電制御装置15は、レベル2の電力規制2を実施する(ステップS208)。
レベル2の電力規制1では、給電制御装置15が、稼働状況テーブル153(図3参照)を参照して、現在稼働中の消費側の機器3と、消費電力を確認すると共に、バッテリ情報テーブル155(図3参照)を参照して、現時点におけるバッテリ20の供給能力(SOP)を確認する。
続いて、給電制御装置15は、必要電力テーブル154(図3参照)を参照して、その他の機器50に含まれる各機器の優先度を確認する。そして、給電制御装置15は、電力規制を実施する機器50を優先度に基づいて決定すると共に、決定した機器50における規制内容を設定する。
右左折の場合のステアリング操作は、車速Vxが遅くなるほど、電力の消費量が多くなる。
そのため、本実施形態では、車速Vxが閾値車速V_th2以下である場合には(ステップS206、Yes)、電力規制の程度が最も厳しい条件(レベル2の電力規制1)を実施する。
図7の(c)に示すように、レベル2の電力規制1では、優先順位が最も高いシートヒータと、次に順位が高いリアデフォッガを停止させ、その次に順位が高い空調装置の動作レベルを「強」から「中」に落としている。
車速Vxが閾値車速V_th2以下でない場合には(ステップS206、No)、レベル2の電力規制2を実施する。このレベル2の電力規制2は、レベル2の電力規制1よりも、電力規制の程度が緩くなっている。
このように、給電制御装置15は、電力規制を実施する機器50の決定と、決定した機器50における規制内容(レベル1の電力規制、レベル2の電力規制1、レベル2の電力規制2)を設定することで、電動パワーステアリング34の駆動に必要な電力量を、バッテリ20の供給能力(SOP)の範囲内で賄えるようにする。
そして、給電制御装置15は、決定した機器50に対する電力規制を実施しつつ、電動パワーステアリング34への給電を開始する。
よって、ステアリング操作による電動パワーステアリング34の駆動により、消費電力が一時的に増加しても、バッテリ20の供給能力(SOP)を超える電力が必要とされない。
ステップS207、S208の処理が終了すると、ステップS202の処理に移行する。
そして、以降、ターンシグナル45が操作されている間(ステップS202、Yes)、電力規制が継続される。
ここで、第2電力規制を、走行中の車両が、車速Vxを40km/hまで落として左折する場合に当てはめて説明する。
走行中の車両が左折するためにターンシグナルを操作すると(ステップS202、Yes)、給電制御装置15は、レベル1の電力規制を開始する。
そして、左折のためにステアリングホイールが閾値角度θ_th以上操作されると(ステップS204、Yes、ステップS205、Yes)、ステップS206において、給電制御装置15は、現時点の車速Vxを確認する。
そして、給電制御装置15は、車速Vxに基づいて、レベル2の電力規制1と、レベル2の電力規制2の何れかを実施する。
車速Vxを40km/hまで落とした左折である場合には、レベル2の電力規制1が開始される(ステップS207)。
これにより、左折のためのステアリング操作により、電動パワーステアリング34の駆動に電力が必要とされる間、例えば、シートヒータ56と、リアデフォッガ55が停止状態にされると共に、空調装置54の動作レベルが一段階落とされる(図7の(c)参照)。
そうすると、電動パワーステアリング34の駆動に必要な電力を、バッテリ20の供給能力(SOP)の範囲内で賄うことが可能になる。
以上の通り、本実施形態にかかる車両用の負荷電力制御装置1は、以下の構成を有している。
(1)負荷電力制御装置1は、消費側の機器3(負荷)への電力供給を制限する給電制御装置15を有する。
給電制御装置15では、車両Vの走行機能に関わる機器30及び車両Vの安全機能に関わる機器40(車両の走行機能及び安全機能を担保する負荷)以外の負荷が、規制対象の負荷(その他の機器50)として設定されている。
給電制御装置15は、電動パワーステアリング34(一時的に電力消費が大きい負荷)を駆動する際に、規制対象の負荷(その他の機器50)に対して、車両Vの速度(車速Vx)に応じた電力規制を行う。
ここで、常時駆動する負荷(安全機能に関わる機器40)に加えて、消費電力の大きい負荷(電動パワーステアリング34)が駆動すると、一時的に消費電力が大きくなり、それに耐え得るバッテリ20の容量を確保することが必要になる。言い換えれば、消費電力の平準化を改善できれば、バッテリ20の容量のマージンを小さくすることができる。
そこで、上記のように構成すると、規制対象の負荷(その他の機器50)に対する給電が、車速に応じて規制(抑制)されて、規制(抑制)された分の電力を、電動パワーステアリング34の駆動に用いることができる。
ここで、車速Vxが遅くなるほど、電動パワーステアリング34での消費電力が大きくなる(図2参照)。よって、車速Vxに応じて電力規制を行う、例えば車速Vxが遅くなるほど電力規制の程度を大きくすることにより、電動パワーステアリング34の駆動に必要な電力を、バッテリ20の供給能力(SOP)の範囲内で確実に賄うことができるようになる。
これにより、負荷への電力の割り付け状況のみを勘案して、各負荷への電力の配分を決定し直す場合に比べて、消費電力の平準化を改善できる分だけ、より適切に電力を配分できる。
これにより、電動パワーステアリング34の駆動に必要な電力を、バッテリ20の供給能力(SOP)の範囲内で賄うことができる。すなわち、複数の負荷の間で電力を適切に配分できる。
必要電力がバッテリ20の供給能力を超えてしまうと、発電機21を駆動して不足分の電力を補う必要があるが、この場合には、車両Vの燃費が悪化してしまう。
上記のとおり、電動パワーステアリング34の駆動に必要な電力を、バッテリ20の供給能力(SOP)の範囲内で賄えるようにしたことで、発電機21の駆動を必要としないので、車両Vの燃費悪化を防止できる。
負荷電力制御装置1は、以下の構成を有している。
(2)電力消費が大きい負荷は、電動パワーステアリング34であり、ステアリング操作が、電力消費が大きい負荷の駆動に相当する。
ステアリング操作が行われると、一時的に消費電力が大きくなる。そして、車速Vxが小さくなるほど、消費電力が多くなる。
そのため、ステアリング操作が行われた際に電力規制が行われるようにすることで、ステアリング操作時に必要電力がバッテリ20を超えて、発電機21を駆動させる必要が生じることを好適に防止できる。
なお、電力消費が大きい負荷は、電動パワーステアリング34のみに限定されない。例えば、車両の加速時に用いられるパワーアシスト用モータ33もまた、電力消費が大きい負荷に相当する。
負荷電力制御装置1は、以下の構成を有している。
(3)給電制御装置15は、車両Vの車速Vxが閾値車速V_th1(第1の閾値速度)以下であって、ステアリング操作の角速度Vsが閾値角速度Vs_th(所定値)以上である場合に、電力規制を行う。
閾値車速V_th1と閾値角速度Vs_thは、ステアリング操作が据え切りであるか否かを判定するための閾値である。
電動パワーステアリング34では、車速Vxが小さくなるほど(低速になるほど)、ステアリングホイールの操舵(ステアリング操作)での消費電力が大きくなる。車速Vxがゼロ(=0)である時のステアリング操作(いわゆる、据え切り)において、消費電力が最大となる。
そのため、ステアリング操作が据え切りであると判定された際に、適切に電力規制を行うことで、電動パワーステアリング34の駆動に必要な電力を、バッテリ20の供給能力(SOP)の範囲内で賄うことができる。
なお、ステアリング操作の角速度Vsに替えて、ステアリングの操作角度θに基づいて、ステアリング操作が据え切りであるか否かを判定する構成としても良い。但し、据え切りの場合には、角速度Vsの方が操舵角θよりも、ステアリング操作の初期における立ち上がりが大きいので、より短時間で据え切りであるか否かを判定できる。
負荷電力制御装置1は、以下の構成を有している。
(4)給電制御装置15は、車両Vの車速Vxが閾値車速V_th1(第1の閾値速度)よりも速いときに、ターンシグナル45の操作などによりステアリング操作が予想されると、規制対象の負荷(機器50)に対して、1段階目の電力規制を行う。
1段階目の電力規制は、車線変更を念頭に置いた電力規制である。
ステアリング操作が予想された時点で、1段階目の電力規制を行うことで、その後ステアリング操作があったときに、電動パワーステアリング34の駆動に必要な電力を、バッテリ20の供給能力(SOP)の範囲内で賄うことができる。
負荷電力制御装置1は、以下の構成を有している。
(5)給電制御装置15は、1段階目の電力規制を開始したのちにステアリング操作が行われると、1段階目の電力規制よりも電力規制の程度が大きい2段階目の電力規制を開始する。
2段階目の電力規制は、右左折を念頭に置いた電力規制である。
ステアリング操作が行われた時点で、2段階目の電力規制を行うことで、そのステアリング操作が車両Vの右左折のための操作であったときに、電動パワーステアリング34の駆動に必要な電力を、バッテリ20の供給能力(SOP)の範囲内で賄うことができる。
負荷電力制御装置1は、以下の構成を有している。
(6)給電制御装置15は、2段階目の電力規制の程度を、車速Vxに応じて変更する。
電動パワーステアリング34では、車速Vxが小さくなるほど(低速になるほど)、ステアリングホイールの操舵(ステアリング操作)での消費電力が大きくなる。車速に応じて電力規制の程度を増減させることで、電動パワーステアリング34の駆動に必要な電力を、バッテリ20の供給能力(SOP)の範囲内で賄う際に、必要のない機器50までも停止させてしまうことを防止できる。
必要最小限の機器50に対する電力規制により、電動パワーステアリング34の駆動に必要な電力を、バッテリ20の供給能力(SOP)の範囲内で賄うことができるようになる。
負荷電力制御装置1は、以下の構成を有している。
(7)電力規制の程度は、ステアリング操作に必要な電力を、バッテリ20の電力供給能力SOPの範囲内で確保できるようにするために決定される。
バッテリ20の電力供給能力SOPは、車両の走行状態などの影響を受けて常に変動する。よって、電力規制の程度を、その時点のバッテリ20の供給能力(SOP)に基づいて、電動パワーステアリング34の駆動に必要な電力を、バッテリ20の供給能力(SOP)の範囲内で賄えるように決定することで、発電機21の駆動による燃費悪化を防止できる。
負荷電力制御装置1は、以下の構成を有している。
(8)電力規制の程度は、規制対象の負荷(その他の機器50)の数と、規制対象の負荷(その他の機器50)に対する給電量とのうちの少なくとも一方を増減させることで変更される。
このように構成すると、規制対象の負荷(その他の機器50)の数と、規制対象の負荷(その他の機器50)に対する給電量を、柔軟に調整して、電動パワーステアリング34の駆動に必要な電力を、バッテリ20の供給能力(SOP)の範囲内で賄うことができる。
これにより、特定の機器50のみの駆動に影響が及ぶことがないので、電力規制の影響を複数の機器50の間で分散して吸収できる。
負荷電力制御装置1は、以下の構成を有している。
(9)規制対象の負荷(その他の機器50)の各々には、電力規制の優先度が決められている。
優先度は、電力規制により作動が停止した場合の影響が小さい負荷になるほど、高くなるように設定されている。
規制対象の負荷(その他の機器50)の数を増やす場合は、電力規制の優先度が高い負荷(機器50)から順番に、規制対象の負荷として選択される。
このように構成すると、電力規制により作動が停止した場合の影響が小さい機器50(負荷)を優先して、規制対象の負荷が決定されるので、電力規制の影響を抑えることができる。
1 :負荷電力制御装置
10 :電力供給線
11 :車両情報ネットワーク
12 :バッテリ
15 :給電制御装置
151 :CPU
152 :記憶部
153 :稼働状況テーブル
154 :必要電力テーブル
155 :バッテリ情報テーブル
16 :車両制御装置
17 :センサ
371 :車速センサ
2 :給電側の機器
20 :バッテリ
21 :発電機
22 :電力供給源
3 :消費側の機器
30 :走行機能に関わる機器
31 :エンジン
32 :自動変速機
33 :パワーアシスト用モータ
34 :電動パワーステアリング
35 :自動ブレーキ装置
40 :安全機能に関わる機器
41 :横滑り防止装置
42 :車間距離制御装置
43 :ワイパー
44 :前照灯
45 :ターンシグナル
50 :その他の機器(規制対象の負荷)
51 :曇り止め装置
52 :パワーウインド
53 :操作パネル
54 :空調装置
55 :リアデフォッガ
56 :シートヒータ
SOP :電力供給能力
V :車両
V_th1 :閾値車速
V_th2 :閾値車速
Vs :角速度
Vs_th :閾値角速度
Vx :車速
θ :操舵角
θ_th :閾値角度

Claims (9)

  1. 負荷への電力供給を制限する車両用の負荷電力制御装置であって、
    車両の走行機能及び安全機能を担保する負荷以外の負荷が、前記電力供給が制限される規制対象の負荷として設定されており、
    一時的に電力消費が大きい負荷を駆動する際に、規制対象の負荷に対して、前記車両の速度に応じた電力規制を行うことを特徴とする車両用の負荷電力制御装置。
  2. 前記電力消費が大きい負荷の駆動は、ステアリング操作であることを特徴とする請求項1に記載の車両用の負荷電力制御装置。
  3. 前記車両の速度が第1の閾値速度以下であって、前記ステアリング操作の角速度が所定値以上である場合に、前記電力規制を行うことを特徴とする請求項2に記載の車両用の負荷電力制御装置。
  4. 前記車両の速度が第1の閾値速度よりも速いときに、前記ステアリング操作が予想されると、前記規制対象の負荷に対して、1段階目の電力規制を行うことを特徴とする請求項2に記載の車両用の負荷電力制御装置。
  5. 前記1段階目の電力規制を開始したのちに前記ステアリング操作が行われると、前記1段階目の電力規制よりも電力規制の程度が大きい2段階目の電力規制を開始することを特徴とする請求項4に記載の車両用の負荷電力制御装置。
  6. 前記2段階目の電力規制の程度を、車速に応じて変更することを特徴とする請求項5に記載の車両用の負荷電力制御装置。
  7. 前記電力規制は、前記ステアリング操作に必要な電力を、バッテリの電力供給能力の範囲内で確保するために実施されることを特徴とする請求項2に記載の車両用の負荷電力制御装置。
  8. 前記電力規制の程度は、前記規制対象の負荷の数と、前記規制対象の負荷に対する給電量とのうちの少なくとも一方を増減させることで変更されることを特徴とする請求項2に記載の車両用の負荷電力制御装置。
  9. 前記規制対象の負荷の各々には、前記電力規制の優先度が決められており、
    前記規制対象の負荷の数を増やす場合は、前記電力規制の優先度が高い負荷から順番に、前記規制対象の負荷として選択されることを特徴とする請求項4に記載の車両用の負荷電力制御装置。
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