JP7456270B2 - 車両制御システム - Google Patents

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Description

本開示は、車載機器に対して必要な動作環境を提供する技術に関する。
車両に搭載された複数の電子制御装置(以下、ECU)によって、複数の被制御装置を連携して制御する大規模な車両制御システムでは、階層化された分散制御プラットフォームが用いられる。分散制御プラットフォームでは、具体的な制御内容が示された制御ロジック以外の下層部分を、各ECUで共通化することで、開発期間の短縮やバリエーション対応の容易化を実現する。
特許文献1には、個々の制御ロジックを実現するために必要な、電源、通信、安全等に関する動作環境を、制御ロジック毎に管理するのではなく、一元的に管理する技術が記載されている。これにより、制御ロジックの追加、統合、削除などへの対応や、運転シーンに応じた動作環境の切り替えが容易になる。
特開2017-7642号公報
ところで、PnPによる制御ロジックの追加又は削除、及び実装済みの制御ロジックにおける機能の選択又は制限に応じて、動作環境に対する要求量はダイナミックに変化する。PnPは、Plug and Playの略である。この要求量の変化に追従するために動作環境を提供するプラットフォームに、動作環境の供給量について余裕を持たせて、不足分に対処することが行なわれている。
しかしながら、発明者の詳細な検討の結果、動作環境の不足分に対して、供給量に余裕のある部分から補填するという対処を繰り返した場合、動作環境の供給ルートが複雑化し、動作環境の利用効率が低下するという課題が見出された。
本開示の1つの局面では、動作環境に対する要求量のダイナミックな変化に対して、必要な動作環境を効率よく提供する技術を提供する。
本開示の一態様は、車両に搭載される車両制御システムであって、少なくとも一つの機能実行部(5,6)と、非機能IF部(2,3)と、割当制御部(4)と、を備える。
機能実行部は、車両に実装され、予め割り当てられた機能を実行する。非機能IF部は、機能実行部のそれぞれに対して一つ以上の非機能を提供する。非機能とは、機能実行部の機能を実現するために必要な動作環境をいう。割当制御部は、機能実行部及び非機能IF部の配置制約を少なくとも含んだ制約情報を用いて、非機能IF部が機能実行部のそれぞれに提供する非機能の割当を設定する。
このような構成によれば、制約情報に、機能実行部及び非機能IF部の配置制約が含まれているため、非機能の不足が生じた場合に、単に供給量に余裕のあるかだけでなく、どこから供給するかを考慮して供給の仕方を再設定できる。その結果、状況に応じた効率のよい非機能の提供を実現できる。
車両制御システムの構成を示すブロック図である。 電力提供部の概要を示すブロック図である。 通信提供部の概要を示すブロック図である。 ECU群を車両制御部として機能させるために、ECU群が連携して実現する制御の論理構造の一例を示す機能ブロック図である。 非機能IF設定処理のフローチャートである。 設定変更処理のフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を説明する。
[1.構成]
図1に示す車両制御システム1は、車両に適用される。車両は、手動運転機能に加えて自動運転機能を有していてもよい。車両は、走行駆動源として、エンジンと電動モータとを有するハイブリッド車両であってもよい。また、車両は、自動運転機能を有する車両、及びハイブリッド車両に限らず、手動運転機能のみを備える車両、走行駆動原としてエンジンのみ又は電動モータのみを有する車両であってもよい。以下では、車両制御システム1が適用された車両を、単に車両という。
図1に示すように、車両制御システム1は、電力提供部2と、通信提供部3と、割当制御部4とを備える。電力提供部2及び通信提供部3には、それぞれ、車両に搭載された複数の電子制御装置(以下、ECU)であるECU群5、及び複数の被制御装置である被制御装置群6が接続される。
なお、ECU群5及び被制御装置群6が機能実行部に相当し、電力提供部2及び通信提供部3が非機能インタフェース(以下、IF)部に相当する。
[1-1.ECU群]
ECU群5に属する個々のECUは、電力提供部2を介して給電を受けて作動する。また、個々のECUは、通信提供部3を介して、ECU群5に属する他のECU、及び被制御装置群6に属する被制御装置との通信を行うことで、自ECUに割り当てられた機能を、他の装置と連携して実現する。
ECU群5は、図2及び図3に示すように、一つのセントラルECU51と、複数のゾーンECU52とを備える。
セントラルECU51は、複数のゾーンECU52を統括することで、車両全体として連携のとれた制御を実現する。
ゾーンECU52は、車両を複数に区分けしたゾーン毎に設けられ、主として、そのゾーン内に存在する被制御装置の制御を実施する。ここでは、ゾーンECU52として、フロントゾーンECUと、リアゾーンECUとを備える。
各ECU51,52は、MPUコアを複数備えていてもよい。MPUは、Micro-Processing Unitの略である。また、MPUコア又はMPUコアのグループ(以下、処理単位)毎に、異なる動作環境を設定できるように、処理単位毎に、独立した電源回路及び通信回路等の動作環境の設定に必要な回路を備えてもよい。ここでの動作環境とは、単位時間当たりの電力量、通信量、及びMPUコアの占有時間(すなわち、処理量)の他、遵守すべき安全の要求レベル等が含まれる。また、以下では、動作環境のことを非機能ともいう。
[1-2.被制御装置群]
被制御装置群6に属する個々の被制御装置は、ECU群5と同様に、電力提供部2を介して給電を受けて作動する。また、個々の被制御装置は、直接又は通信提供部3を介して、ECU群5に属するいずれかのECU51,52と通信を行うことで、自装置に割り当てられた機能を実現する。
被制御装置群6に属する被制御装置には、図4に示すように、エンジン61、モータジェネレータ(以下、MG)62、ブレーキ装置63、電動パワーステアリング装置(以下、EPS)64、エアコン装置65、シートヒータ66等が含まれる。ここでは、6個の被制御装置を例示しているが、被制御装置は、これらに限定されるものではない。
エンジン61は、車両を走行させる駆動力を発生する。エンジン61は、点火タイミング、燃料噴射量、噴射時間、及びスロットルバルブの開閉等がECUからの指示によって制御される。
MG62は、エンジン61の出力軸上にクラッチを介して配設される。MG62は、後述する高圧バッテリBT1からの給電によりモータとして作動し、エンジン61をアシストする駆動力、及びエンジン61停止時に単独で車両を走行させる駆動力を発生する。MG62は、車両の減速時にはジェネレータとして作動し、回生されたエネルギーによって高圧バッテリBT1を充電する。
ブレーキ装置63は、例えば液圧や電動モータを用いて、運転者によるブレーキペダルの操作に係らず、制動力を発生させる。
EPS64は、運転者がステアリングホイールを操舵する際の操舵力を、電動モータによってアシストするだけでなく、運転者による操舵操作に係わらず、ステアリングシャフトを回転駆動することにより車両の操舵輪の操舵方向を制御する。
エアコン装置65は、公知の冷凍サイクルとエンジン61の冷却水を利用したヒータとを用いて、車室内の空調を行う。
シートヒータ66は、例えばシートに内蔵されたヒータを用いて、シートの暖房を行う。
[1-3.機能ブロック]
図4は、ECU群5を、手動運転や自動運転等を実現する車両制御部7として機能させるために、ECU群5が連携して実現する制御の論理構造の一例を示す機能ブロック図である。車両制御部7の論理構造は、機能ブロック71~81と、機能ブロック71~81間の接続構造とによって規定される。そして、車両制御部7は、複数の機能ブロック71~81が、規定された接続構造に従って連携して動作することで、被制御装置群6を制御する。ただし、機能ブロックの分け方、及び、接続構造は、これらに限定されない。
車両制御部7は、各機能ブロック71~81を、プログラムやデータベースとして、ECU群5に実装することにより具現化される。個々のECUには、1つの機能ブロックが実装されてもよいし、複数の機能ブロックが実装されてもよい。
ただし、異なる動作環境にて動作させることが必要な機能ブロックは、それぞれ異なる処理単位に振り分けて実装する。つまり、異なる動作環境にて動作する複数の機能ブロックが実装されるECUは、複数の処理単位を備える必要がある。また、論理構造で接続された二つの機能ブロックが、異なるECUに実装される場合、これらのECUは、通信提供部3を介して通信可能に構成される必要がある。
車両制御部7は、機能ブロックとして、統合制御部71と、挙動制御部72と、環境制御部73と、前後挙動制御部74と、左右挙動制御部75とを有する。更に、車両制御部7は、機能ブロックとして、エンジンマネージメントシステム(以下、EMS)制御部76と、MG制御部77と、ブレーキ制御部78と、EPS制御部79と、エアコン制御部80と、シートヒータ制御部81とを有する。
統合制御部71は、状態センサ11及び環境センサ12からの信号を入力すると共に、地図データベース13から車両が属するエリアの地図を入力する。
状態センサ11には、例えば、アクセルセンサ、ブレーキセンサ、ステアリングセンサなど、運転者による運転操作に関する情報を検出するセンサが含まれる。また、状態センサ11には、エンジン回転数、車速、及び操舵角等、車両の挙動に関する情報を検出するセンサが含まれてもよい。また、状態センサ11には、車両の制御モード(例えば、手動運転/自動運転)や被制御機器(例えば、エアコン装置65やシートヒータ66)の設定等を切り替えるためのスイッチの状態を検出するセンサが含まれてもよい。被制御機器の設定の切替には、機器のオンオフや、利用するサービスの選択等が含まれてもよい。更に、状態センサ11には、バッテリの充電状態の推定に必要な情報を検出するセンサ、PnPで動作させる外部機器を接続するために設けられたUSBコネクタ等の接続ポートの状態を検出するセンサが含まれてもよい。
環境センサ12は、車両が置かれた外部環境、及び車室内の内部環境に関する情報を取得するセンサであり、例えば、先行車両や障害物などを検出するレーダ装置や、車両の周囲の画像を取得するカメラなどが含まれる。また、環境センサ12には、車外及び車内の温度や日射量等を検出するセンサの他、乗員の有無等を検出するセンサが含まれてもよい。
統合制御部71は、状態センサ11からの信号に基づいて、車両が手動運転されるか、自動運転を実行すべきかを判定する。そして、車両が手動運転されると判定した場合、状態センサ11からの信号によって把握される運転者による運転操作に基づいて、目標とする車両挙動を算出し、その目標車両挙動を挙動制御部72に出力する。なお、統合制御部71は、挙動制御部72に対して手動運転の指示とともに、状態センサ11から信号を出力し、挙動制御部72が、目標車両挙動を算出するようにしても良い。また、運転者による運転操作に基づいて目標車両挙動を算出する際に、運転者による運転操作をそのまま反映させると車両の挙動が不安定化することが予測される場合には、車両の挙動が安定する範囲で、目標車両挙動を算出することが好ましい。
一方、自動運転を実行すべきと判定した場合には、統合制御部71は、環境センサ12からの外部環境に関する情報と、地図データベース13からの地図情報とに基づいて、目標とする走行ラインを定める。更に、統合制御部71は、その走行ラインを走行する際の目標速度などの自動運転のための制御目標を定める。このようにして定めた制御目標が、挙動制御部72に出力される。
さらに、統合制御部71は、状態センサ11からの信号に基づいて、目標車室内温度、目標シート温度などの制御目標を定め、環境制御部73へ出力する。
挙動制御部72は、車両が手動運転される場合、目標車両挙動に基づいて、前後方向の目標加速度又は目標減速度を算出するとともに、左右方向の目標加速度を算出する。算出された前後方向の目標加速度は前後挙動制御部74に出力され、左右方向の目標加速度は左右挙動制御部75に出力する。また、挙動制御部72は、車両が自動運転される場合、自動運転のための制御目標に基づいて、前後方向の目標加速度又は目標減速度を算出するとともに、左右方向の目標加速度及び目標操舵角を算出する。
前後挙動制御部74は、前後方向の目標加速度として正の加速度が与えられた場合、EMS制御部76及びMG制御部77に対して、それぞれの目標駆動トルクを算出して出力する。この際、前後挙動制御部74は、車両として必要な駆動トルクを最も効率良く実現するために、MG62が発生可能な最大MGトルクを考慮しつつ、EMS制御部76に目標エンジントルク、MG制御部77に目標MGトルクを与える。
前後挙動制御部74は、前後方向の目標加速度として負の加速度(すなわち、減速度)が与えられた場合、その目標減速度に応じて、MG62による目標回生制動トルク及びブレーキ装置63による目標ブレーキトルクをそれぞれ算出して、MG制御部77及びブレーキ制御部78に与える。
EMS制御部76は、エンジン回転数などの情報に基づき、エンジン61が目標エンジントルクを発生するように、スロットルバルブ開度や燃料供給量などを調節してエンジン61の運転状態を制御する。MG制御部77は、MG62の駆動信号を生成するためのインバータ回路を含み、MG62の回転数や回転位置などの情報に基づき、MG62が目標MGトルクを発生するように、MG62の動作状態を制御するための駆動信号を出力する。
ブレーキ制御部78は、4輪の各車輪速や4輪の各ブレーキの液圧などの情報に基づき、ブレーキ装置63が目標ブレーキ制動トルクを発生するように、ブレーキ液圧や電動モータの駆動を制御する。なお、目標ブレーキ制動トルクは、目標制動トルクに対して目標回生制動トルクだけでは不足する場合に、その不足分を補うように算出される。この場合、MG制御部77は、MG62がジェネレータとして動作するように制御し、MG62によって発電された電気は、高圧バッテリBT1に充電される。
左右挙動制御部75は、車両が手動運転される場合には、与えられた左右方向の目標加速度に応じた目標アシストトルクを算出して、ブレーキ制御部78に与える。また、左右挙動制御部75は、自動運転を実行する場合には、左右方向の目標加速度を考慮しつつ、EPS64の操舵角を目標操舵角に一致させるための目標トルクを算出して、EPS制御部79に与える。EPS制御部79は、電動モータの駆動電流などの情報に基づき、EPS64が発生するトルクが目標アシストトルク又は目標トルクとなるようにEPS64を制御する。
環境制御部73は、統合制御部71から与えられた目標車室内温度、目標シート温度などの制御目標と、各種のセンサによって検出される実際の車室内の環境とに基づいて、目標信号を生成し、エアコン制御部80及びシートヒータ制御部81に出力する。なお、車室内の環境は、例えば、乗員検出信号、車室内外の温度検出信号、日射量の検出信号、シートの温度検出信号によって検出される。目標信号は、車室内の環境を、制御目標に一致させるべく、エアコン装置65やシートヒータ66等を制御する際の目標状態を示す信号である。
エアコン制御部80は、環境制御部73からの目標信号に基づき、エアコン装置65のファンの回転数や、エアミックスドアの開度を制御することにより、目標状態に近づくように車室内の温度や湿度を制御する。また、シートヒータ制御部81は、環境制御部73からの目標信号に基づき、シートヒータ66への通電電流を制御することによりシート温度を制御する。
[1-3.電力提供部]
図2に示すように、電力提供部2は、バッテリ群21と、電源ネットワーク群22と、複数の中継器23とを備える。
バッテリ群21には、高圧バッテリBT1と、メイン低圧バッテリBT2と、サブ低圧バッテリBT3とが含まれる。
高圧バッテリBT1は、MG62をモータとして作動させるのに必要な電力を供給する。また、高圧バッテリBT1は、MG62がジェネレータとして作動することで発生する回生電力によって充電される。
メイン低圧バッテリBT2及びサブ低圧バッテリBT3は、いずれも、車両に搭載された種々の電気負荷(すなわち、ECU群5及び被制御装置群6)に対して、作動に必要な低電圧の電力を提供する。メイン低圧バッテリBT2及びサブ低圧バッテリBT3は、いずれも降圧コンバータを介して高圧バッテリBT1に接続され、降圧コンバータを作動させることで充電される。
電源ネットワーク群22は、バッテリ群21に属する個々のバッテリBT1~BT3毎に設けられた複数の電源ネットワークND1~ND3を備える。電源ネットワークND1~ND3は、基本的には、それぞれが異なる場所に配線されるが、部分的に同じ場所に配線されてもよい。
各中継器23は、電源ネットワークND1~ND3のうち少なくとも一つに接続される。また、複数の中継器23のうち少なくとも一つは、ECU又は被制御装置が接続される1つ以上の電力提供ポイントPPを有する。
電力提供ポイントPPを有する中継器23は、電源ネットワークNDiの給電線路を分岐して電力提供ポイントPPに接続する。i=1,2,3である。更に、複数の電源ネットワークNDiに接続された中継器23は、電力提供ポイントPPに接続する電源ネットワークNDiを、割当制御部4からの指示に従って切替可能に構成される。
つまり、電力提供ポイントPPには、バッテリ群21に属する3つのバッテリBT1~BT3のうち、いずれからも給電を受けることが可能なものと、いずれか1種類又は2種類から給電を受けることが可能なものとが混在してもよい。
個々のECUは、一つの電力提供ポイントPPに接続されてもよいし、ECUが複数の処理単位を有する場合は、処理単位毎に異なる電力提供ポイントPPに接続されてもよい。つまり、1つのECUに対して複数の電力提供ポイントPPが接続されてもよい。
ここでは、電力提供ポイントPPに接続する電源ネットワークNDi(すなわち、給電元となるバッテリBTi)を切り替える機能が中継器23に設けられているが、この機能は、各ECUに設けられてもよい。
[1-4.通信提供部]
通信提供部3は、通信ネットワーク群31を備える。通信ネットワーク群31は、端末を相互に接続する複数の通信ネットワークNC1,NC2を備える。なお、端末は、ECU群5に属する各ECU及び被制御装置群6に属する各被制御装置の総称である。また、通信ネットワーク群31に属する通信ネットワークNCの数は3個以上でもよい。
通信ネットワークNC1,NC2は、それぞれにて異なる通信プロトコルが用いられてもよいし、同じ通信プロトコルが用いられてもよい。通信プロトコルとして、CAN及びイーサネット等を用いてもよい。なお、CAN及びイーサネットはいずれも登録商標である。必ずしも全ての端末が、全ての通信ネットワークNC1,NC2に接続されている必要はなく、少なくともいずれか一つに接続されていればよい。
通信ネットワークNC1,NC2は、それぞれ複数のサブネットワークがゲートウェイを介して相互に接続される構造を有してもよい。また、異なる通信ネットワークNC1,NC2同士が、ゲートウェイを介して相互に接続される構造を有してもよい。
通信ネットワークNC1,NC2に端末を接続する通信接続ポイントCPは、電力提供部2を構成する中継器23と一体に設けられていてもよいし、中継器23とは別に設けられてもよい。なお、電力提供ポイントPP及び通信接続ポイントCPをいずれも有する中継器23の接続ポイントが、複合接続ポイントに相当する。
通信ネットワークNC1,NC2を介した通信では、制御用の信号を送受信するための制御チャネルと、情報を送受信するためのデータチャネルとが存在する。制御チャネルには、一定の通信容量が確保されており、データチャネルを介した通信の混雑度に関わらず通信を行うことができる。データチャネルは、割当制御部4からの指示に従って、通信接続ポイントCPに接続される端末毎に、使用可能な通信容量が適宜割り当てられる。
[1-5.割当制御部]
図1に示すように、割当制御部4は、PnP検出部41と、シーン抽出部42と、変更検出部43と、バッテリ状態推定部44と、割当実行部45と、情報記憶部46とを備える。なお、割当制御部4は、状況に応じた非機能の提供を行う非機能提供システムを実現するための機能ブロックとして、ECU群5に属する複数のECUのいずれか(以下、割当ECU)に実装される。例えば、セントラルECU51が、割当ECUとなる。
PnP検出部41は、PnPにより、当初から実装されている機能とは異なる新たな機能が追加されたことを検出する。この検出には、例えば、PnPに関わる外部機器を接続するための接続ポートを監視するセンサからの信号を用いてもよい。
シーン抽出部42は、状態センサ11及び環境センサ12からの信号等を取得し、取得した信号に基づき、車両周囲の状況を表すシーンを特定する。シーンには、例えば、停車シーン、手動運転シーン、自動運転シーン、及び異常シーン等が含まれてもよい。停車シーンは、車両が停車している状態を表す。手動運転シーンは、車両が手動運転されている状態を表す。自動運転シーンは、車両において自動運転が実行されている状態を表す。異常シーンは、車両になんらかの異常が発生した状態を表す。
変更検出部43は、状態センサ11からの信号等に基づき、被制御機器の動作モードの切り替えや、あらかじめ用意された機能の中から利用する機能の選択等、非機能の要求量に変化を生じさせる操作が行われたことを検出する。
バッテリ状態推定部44は、状態センサ11からの信号に基づき、各バッテリBT1~BT3の充電状態を推定する。
割当実行部45は、少なくとも非機能割当処理を実行する。処理の詳細については後述する。
情報記憶部46には、制約情報、ルート情報、使用者情報、基本設定情報が少なくとも記憶される。
制約情報は、非機能の提供に関わる物理的な制約、例えば、非機能の提供に関わる機器の配置制約や提供能力を表す情報である。配置制約を表す制約情報には、車両を区分けするゾーンの数、各ゾーンの範囲、ECU群5及び被制御装置群6の配置が含まれる。また、配置制約を表す制約情報には、中継器23やゲートウェイの位置を含んだ電源ネットワークNDi及び通信ネットワークNCjの配線構造、電力提供ポイントPP及び通信接続ポイントCP位置等が含まれてもよい。以下では、電力提供ポイントPP及び通信接続ポイントCPを総称して接続ポイントという。提供能力を表す制約情報には、最大提供量(例えば、バッテリ容量、通信容量等)、安全性のグレードが含まれてもよい。安全性のグレードを表す情報には、接続ポイントPP,CPの冗長度が含まれてもよい。接続ポイントPP,CPの冗長度は、接続ポイントを介した非機能の提供が途絶えた場合に、別の提供ルートを設定でき、かつ提供ルートのバリエーションが多いほど大きな値となる情報である。
制約情報は、提供するサービスの品質レベル、例えば、車両の車格に応じて決められていてもよい。具体的には、車格が上位であるほど、ゾーンの数、ひいてはゾーンECU52の数が増え、個々のゾーンECU52が担当するゾーンの範囲は狭くなる。また、車格が上位であるほど、非機能の最大提供量は増加し、安全性のグレードは高くなる。
ルート情報は、非機能の提供に関わる装置や機能(以下、非機能IF部)の設定状態を表す情報である。非機能IF部には、電力提供部2及び通信提供部3の他、ECUにおいて、機能ブロックのそれぞれに処理単位の処理能力を割り当てる機能が含まれる。ルート情報は、接続ポイントPP,CP毎に設定され、接続ポイントPP,CPを介して提供される非機能の種類や上限提供量、接続ポイントPP,CPに接続された処理単位、又は被制御装置を特定する情報等が含まれてもよい。
使用者情報には、使用者を識別するIDと対応づけて、契約等により予め使用することが許容された機能、使用可能な機能の中で使用者によって予め使用の有無が選択された機能等の情報が含まれる。
基本設定情報には、使用者情報の内容によって異なる各機能ブロックでの非機能の要求量(以下、デフォルト要求量)と、デフォルト要求量を充足させるための非機能IF部の設定(以下、デフォルト設定)との関係を表す情報が含まれる。また、基本設定情報には、シーン抽出部42で抽出されるシーン、及び変更検出部43で検出される操作と、これらシーン及び操作によって生じる、デフォルト要求量から変化を表す修正量との関係を表す情報も含まれる。
[2.処理]
[2-1.割当実行処理]
割当実行部45が実行する割当実行処理を、図5に示すフローチャートに沿って説明する。割当実行処理は、割当ECUが起動すると実行される。
なお、本処理が起動した直後では、非機能IF部は、必要最低限の機能を実現するための非機能がECU群5及び被制御装置群6に提供されるように初期設定される。必要最低限の機能とは、例えば、手動運転で車両を動作させることが可能であり、かつ、非機能IF部の設定を変更することが可能な機能をいう。
S110では、割当実行部45は、使用者を識別する識別情報を取得し、取得した識別情報に対応する使用者情報を情報記憶部46から取得する。識別情報は、使用者が所持する電子キー又は携帯端末等から取得してもよいし、車両に設けられた入力機器を介して入力されてもよい。
S120では、割当実行部45は、S110で取得された使用者情報に基づいて、情報記憶部46から使用者に応じたデフォルト設定を取得する。デフォルト設定には、車両制御部7の論理構造、及び各処理単位への機能ブロックの割り当て、処理単位毎の非機能要求量を含む。
処理単位毎の非機能要求量は、非機能が電力又は通信である場合は、その処理単位に割り当てられた全ての機能ブロックの非機能要求量の合計値である。非機能が安全である場合は、安全の要求レベルが、その処理単位に割り当てられた全ての機能ブロックの中で最も高いレベルに設定される。そして、その要求レベルを満たすための処理が可能となるように単位時間当たりの処理量の要求量が設定される。具体的には、安全の要求レベルに応じて、例えば、1重の処理、2重の処理、多数決処理、及び監査処理等を切り替えて実行する。1重の処理は、要求レベルが低い場合に実行され、1つの演算手段で処理を実行する。2重の処理は、要求レベルが中程度の場合に実行され、異常確認のため同じ内容の処理を2つの演算手段で実行する。多数決処理は、要求レベルが高い場合に実行され、中程度の場合の処理に加え、もう一系統の処理を追加して、どの処理結果を採用するか多数決で決める。監査処理は、人に危害が及び、更に要求レベルが高いだけでなく客観的な安心も合わせて得る場合に実行され、主制御(例えば、車両加速時に加速度Gを目標)に加え、主制御とは異なる思想の制御(例えば、車両加速時に消費エネルギー量Jを目標)を併せて実行する。
続くS130では、割当実行部45は、PnP検出部41にて、当初から車両に実装されている機能とは異なる新たな機能の追加が検出されたか否かを判定する。割当実行部45は、機能の追加が検出されていると判定した場合は処理をS140に移行し、機能の追加が検出されていないと判定した場合は処理をS170に移行する。
S140では、割当実行部45は、追加された機能を実現する機能ブロック(以下、追加ブロック)を、車両制御部7の論理構造に追加する。このとき、必要に応じて機能ブロック間の接続も修正する。
続くS150では、割当実行部45は、S140にて修正が加えられた論理構造に従って、各処理単位への機能ブロックの割当を変更する。具体的には、デフォルト設定を基本として、追加ブロックの処理を実行させる処理単位(以下、対象処理単位)を決定する。
なお、処理単位に機能ブロックを割り当てる際には、各機能ブロックによる非機能の要求量及び機能ブロック間の論理的な接続を考慮する。例えば、同一の動作環境下で動作させる必要のある機能ブロックが、同一の処理単位に割り当てられてもよい。また、論理的に接続された機能ブロック同士が、できるだけ同一の処理単位、又は物理的に隣接した処理単位に割り当てられてもよい。また、安全の要求レベルに応じて、要求レベルが高い機能ブロックほど、冗長度が高い接続ポイントPP,CPに接続される処理単位に割り当てられてもよい。また、デフォルト設定からの変更が最小限となるように割当り当てられてもよい。
続くS160では、割当実行部45は、S150での割当結果に従って、処理単位毎に非機能の要求量を算出して、処理をS170に進める。
S170では、割当実行部45は、現状の非機能IF部の設定で、全ての処理単位における非機能の要求量を充足させることができるか否かを判定し、充足させることができれば、処理をS190に移行し、充足させることができなければ処理をS180に移行する。
S180では、割当実行部45は、非機能IF部の設定を変更する設定変更処理を実行して、処理をS190に進める。
S190では、割当実行部45は、割当ECUの電源がオフされたか否かを判定し、オフされていれば、処理を終了し、オフされていなければ、処理をS200に移行する。
S200では、割当実行部45は、車両状況を取得する。ここで車両の状況には、シーン抽出部42で抽出されるシーン、変更検出部43で検出される非機能の要求量を変化させる要因となる使用者の操作、及び、バッテリ状態推定部44で推定されるバッテリの充電状態等が含まれる。
続くS210では、割当実行部45は、S200で取得した車両状況に変化があったか否かを判定し、変化があれば処理をS220に移行し、変化がなければ処理をS190に戻す。
S220では、割当実行部45は、車両状況の変化に従って、その変化によって非機能の要求量が変化する機能ブロック、更には、その機能ブロックが割り当てられた処理単位での非機能の要求量を修正する。また、割当実行部45は、バッテリの充電状態に従って、非機能の一つである電力の提供量を変更して、処理をS170に戻す。
つまり、割当実行処理では、使用者に応じたデフォルト設定を基本として、PnPによる機能の追加があった場合は、デフォルト設定を修正する。
また、割当実行処理では、車両状況の変化によって、非機能IF部による非機能の提供量が、いずれかの処理単位での非機能の要求量を充足させることができなくなった場合に、非機能IF部の設定を、提供量が要求量を充足できるように変更する。
[2-2.設定変更処理]
割当実行部45が、S230で実行する設定変更処理の詳細を図6のフローチャートに沿って説明する。設定変更処理は、対象となる非機能によって異なるが、ここでは、非機能が電力である場合について説明する。
S310では、割当実行部45は、処理単位毎の非機能の要求量と、配置制約情報とに基づいて、複数の提供ルートを生成する。提供ルートは、具体的には、電力提供ポイントPPのそれぞれを、どの電源ネットワークNDiに接続するか決めることで生成される。また、提供ルートは、それぞれの電力提供ポイントPPに接続される処理単位の要求量、バッテリBTiから接続ポイントまでの配線距離を少なくとも考慮したコスト計算を行い、コストが小さいものから順番に所定個の提供ルートを生成する。そして、コストが最小の提供ルートを仮ルートとして設定する。
続くS320では、割当実行部45は、仮ルートを用いて電力(すなわち、非機能)を提供した場合に、全ての処理単位で非機能の要求量を充足させることができるか否かを判定する。具体的には、仮ルートに従い、バッテリBTiから給電を受けるように設定されたすべての処理単位での電力の要求量の合計が、バッテリBTiの充電状態から決まる許容提供量以下であれば充足させることができると判定する。割当実行部45は、要求量を充足させることができると判定した場合は、処理をS330に移行し、要給量を充足させることができないと判定した場合は、処理をS340に移行する。
S330では、割当実行部45は、仮ルートを本ルートとし、本ルートが実現されるように、非機能IF部の一部である電力提供部2を設定する指示を出力して、処理を終了する。
S340では、割当実行部45は、各機能ブロックにあらかじめ付与された優先順位に従って、各処理単位での要求量を制限する。具体的には、優先順位の低い機能ブロック、ひいてはその機能ブロックが割り当てられた処理単位での非機能の要求量を制限する。
続くS350では、割当実行部45は、仮ルートを用いて電力を提供した場合に、S340にて一部制限された非機能の要求量を充足させることができるか否かを判定する。割当実行部45は、要給量を充足させることができると判定した場合は、処理をS360に移行し、要求量を充足させることができないと判定した場合は、処理をS370に移行する。
S370では、割当実行部45は、現在の仮ルートの次にコストが低い提供ルートを、新たな仮ルートに設定して、処理をS320に戻す。
S360では、割当実行部45は、仮ルートを本ルートとし、本ルートが実現されるように、非機能IF部の一部である電力提供部2を設定する指示を出力する。更に、割当実行部45は、S340にて要求量が制限された機能ブロックの処理を実行する処理単位、ひいてはECUに対して、通信提供部3にて提供される制御チャネルを介して、電力消費の抑制を指示する通知を出力して、処理を終了する。
電力消費の抑制を指示する通知を受けた処理単位は、例えば、抑制の対象となる機能ブロックの演算周期を長くすることで、単位時間当たりの電力消費量が、抑制された要求量内に収まるように制御する。また、抑制の対象となる機能ブロックが、演算の信頼性を高めるために冗長な処理を行っている場合は、その冗長な処理の一部を止めるように制御してもよい。
ここでは、設定変更の対象となる非機能が電力である場合について説明したが、対象となる非機能が通信である場合、電力の場合と同様に、通信速度、通信経路長、通信の信頼度などを考慮したコスト計算を用いて、通信ルートを設定する。そして、提供量が要求量を充足しない場合、優先度の低い機能ブロックに割り当てる通信量を削減する。通信量の削減の仕方として、例えば、複数の通信ネットワークNCjを同時に使用して同じデータを送信している場合には、使用する通信ネットワークの数を減らすことで通信量を削減してもよい。一つの通信ネットワークを用い、同じデータを複数回繰り返して送信している場合は、繰り返し回数を減らすことで通信量を削減してもよい。
また、対象となる非機能が安全である場合、例えば、安全の要求レベルの実現に必要な処理能力を確保できない機能ブロックがある場合、優先度の低い機能ブロックの要求レベルを低下させることで捻出される処理能力を割り当てるようにしてもよい。処理能力の増減方法は、機能ブロックの演算周期を変化させてもよいし、機能ブロックに割り当てるMPUコアの数を変化させてもよい。
[3.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(3a)車両制御システム1では、状況の変化に応じて変更された非機能の要求量に対して非機能の提供量に不足が生じた場合、制約情報に従って非機能IF部を再設定する。制約情報には、非機能IF部の配置制約が含まれため、提供ルートの物理的な距離を含めた効率のよい非機能の提供を実現できる。
(3b)車両制御システム1では、全体の非機能の提供量に余裕がない場合には、制御の優先順位に従って、優先度の低い機能ブロックでの非機能の使用を抑制することで、提供量が要求量を充足するようにしている。このため、優先度の高い機能ブロックへの非機能の提供が制限を受けることを抑制できるだけでなく、優先度の低い機能ブロックも完全に停止するのではなく処理を続けることができる。その結果、車両を使用する使用者の快適性が損なわれることを抑制できる。
(3c)車両制御システム1では、各機能ブロックに提供する非機能を一元的に管理するため、非機能の提供を、機能ブロック毎に個別に設計する場合に比較して、設計負荷を軽減できる。
(3d)車両制御システム1では、状況に応じて、機能ブロックの追加、削除、及び一部の機能の制限などが行われることで、非機能の要求量が変化した場合でも、要求量の変化に応じて非機能IF部を再設定することで非機能の提供量を動的に変化させている。つまり、機能構成や非機能の要求量が異なる場合でも問題なく適用できるため、異なる車種間での展開を容易に行うことができる。
[4.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(4a)上記実施形態では、非機能の提供量が要求量を充足しない場合、要求量を抑制する場合について説明したが、本開示はこれに限定されるものではない。例えば、優先度の低い制御ブロックを実行するタイミング、ひいては非機能を提供するタイミングを、優先度の高い制御ブロックとは異ならせることで、非機能の提供量が要求量を充足させるように制御してもよい。
(4b)本開示に記載の割当制御部4及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の割当制御部4及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の割当制御部4及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されてもよい。割当制御部4に含まれる各部の機能を実現する手法には、必ずしもソフトウェアが含まれている必要はなく、その全部の機能が、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現されてもよい。
(4c)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。
(4d)上述した車両制御システム1の他、割当制御部4としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実体的記録媒体、非機能割当方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
1…車両制御システム、2…電力提供部、3…通信提供部、4…割当制御部、5…ECU群、6…被制御装置群、41…PnP検出部、42…シーン抽出部、43…変更検出部、44…バッテリ状態推定部、45…割当実行部、46…情報記憶部。

Claims (20)

  1. 車両に搭載される車両制御システムであって、
    前記車両に実装され、予め割り当てられた機能を実行するように構成された少なくとも一つの機能実行部(5,6)と、
    前記機能実行部の機能を実現するために必要な動作環境を非機能として、前記機能実行部のそれぞれに対して一つ以上の前記非機能を提供するように構成された非機能IF部(2,3)と、
    前記機能実行部及び前記非機能IF部の配置制約を少なくとも含んだ制約情報を用いて、前記非機能IF部が前記機能実行部のそれぞれに提供する前記非機能の割当を設定するように構成された割当制御部(4)と、
    を備え、
    前記非機能IF部が提供する前記非機能には、安全を含み、
    前記制約情報には、安全性のグレードを表す情報として、電力提供ポイント及び通信接続ポイントの冗長度を含む
    車両制御システム。
  2. 請求項1に記載の車両制御システムであって、
    前記非機能IF部が提供する前記非機能には、電力及び通信を含み、
    前記配置制約を表す前記制約情報には、電源ネットワーク及び通信ネットワークの配線構造、並びに、前記電力提供ポイント及び前記通信接続ポイントの位置を含む
    車両制御システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両制御システムであって、
    前記制約情報は、前記車両に要求される品質レベルに応じて異なる、
    車両制御システム。
  4. 請求項3に記載の車両制御システムであって、
    前記品質レベルは、車格に対応づけられる
    車両制御システム。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の車両制御システムであって、
    前記非機能IF部は、前記非機能の少なくとも一つは、前記機能実行部に対する前記非機能の提供に用いる複数の提供ルートを有し、
    前記割当制御部が設定する前記非機能の割当には、前記提供ルートの選択が含まれる
    車両制御システム。
  6. 請求項5に記載の車両制御システムであって、
    前記提供ルートは、前記機能実行部が接続される複数の接続ポイントを備え、
    前記制約情報には、前記接続ポイントの位置が含まれる
    車両制御システム。
  7. 請求項6に記載の車両制御システムであって、
    前記接続ポイントには、2種類以上の前記非機能を提供するよう構成された複合接続ポイントが含まれる
    車両制御システム。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の車両制御システムであって、
    前記機能実行部にて実行される機能の変更を検出するように構成された変更検出部(41,42,43)
    を更に備え、
    前記割当制御部は、前記変更検出部にて機能の変更が検出された場合に、該変更に応じて前記非機能の割当を再設定する
    車両制御システム。
  9. 請求項8に記載の車両制御システムであって、
    前記機能実行部は、それぞれに異なる前記非機能を設定できるように構成された一つ以上の処理単位を有し、
    前記機能実行部によって実現される機能の論理構造は、複数の機能ブロックと、前記複数の機能ブロック間の接続構造とによって規定され、
    前記割当制御部は、前記変更検出部により機能の追加が検出された場合に、処理単位への機能ブロックの割当を修正し、必要に応じて非機能の割当を再設定する
    車両制御システム。
  10. 車両に搭載される車両制御システムであって、
    前記車両に実装され、予め割り当てられた機能を実行するように構成された少なくとも一つの機能実行部(5,6)と、
    前記機能実行部の機能を実現するために必要な動作環境を非機能として、前記機能実行部のそれぞれに対して一つ以上の前記非機能を提供するように構成された非機能IF部(2,3)と、
    前記機能実行部及び前記非機能IF部の配置制約を少なくとも含んだ制約情報を用いて、前記非機能IF部が前記機能実行部のそれぞれに提供する前記非機能の割当を設定するように構成された割当制御部(4)と、
    前記機能実行部にて実行される機能の変更を検出するように構成された変更検出部(41,42,43)と、
    を備え、
    前記機能実行部は、それぞれに異なる前記非機能を設定できるように構成された一つ以上の処理単位を有し、
    前記機能実行部によって実現される機能の論理構造は、複数の機能ブロックと、前記複数の機能ブロック間の接続構造とによって規定され、
    前記割当制御部は、前記変更検出部により機能の追加が検出された場合に、処理単位への機能ブロックの割当を修正し、必要に応じて非機能の割当を再設定する
    車両制御システム。
  11. 請求項10に記載の車両制御システムであって、
    前記非機能IF部が提供する前記非機能には、安全を含み、
    前記制約情報には、安全性のグレードを表す情報として、電力提供ポイント及び通信接続ポイントの冗長度を含む
    車両制御システム。
  12. 請求項9から請求項11までのいずれか1項に記載の車両制御システムであって、
    前記割当制御部は、安全の要求レベルに応じて、要求レベルが高い機能ブロックほど、冗長度が高い接続ポイントに接続される処理単位に割り当てる
    車両制御システム。
  13. 請求項9から請求項12までのいずれか1項に記載の車両制御システムであって、
    前記割当制御部は、同一の動作環境下で動作させる必要のある機能ブロックを、同一の処理単位に割り当てる
    車両制御システム。
  14. 請求項9から請求項13までのいずれか1項に記載の車両制御システムであって、
    前記割当制御部は、論理的に接続された機能ブロック同士を、同一の処理単位、又は物理的に隣接した処理単位に割り当てる
    車両制御システム。
  15. 請求項9から請求項14までのいずれか1項に記載の車両制御システムであって、
    前記割当制御部は、使用者に応じたデフォルト設定からの変更が最小限となるように前記機能ブロックを前記処理単位に割り当てる
    車両制御システム。
  16. 請求項9から請求項15までのいずれか1項に記載の車両制御システムであって、
    前記割当制御部は、前記変更検出部にて機能の追加が検出された場合に、追加された機能を実現する機能ブロックを、前記論理構造に追加すると共に、前記機能ブロック間の接続構造を修正し、修正が加えられた前記論理構造に従って、前記処理単位への前記機能ブロックの割当を変更し、変更された割当結果に従って、前記処理単位毎に算出される前記非機能の要求量を充足させることができない場合に、前記非機能の割当を再設定する、
    車両制御システム。
  17. 請求項8から請求項16までのいずれか1項に記載の車両制御システムであって、
    前記変更検出部にて検出される変更には、プラグアンドプレイによる機能の追加及び削除を含む
    車両制御システム。
  18. 請求項8から請求項17までのいずれか1項に記載の車両制御システムであって、
    前記機能実行部の少なくとも一つは、あらかじめ用意された複数の機能の中から選択された前記機能を提供するように構成され、
    前記変更検出部にて検出される変更には、前記機能の選択内容が変更されることを含む
    車両制御システム。
  19. 請求項8から請求項18までのいずれか1項に記載の車両制御システムであって、
    前記機能実行部の少なくとも一つは、前記車両の周囲の状況を表す運転シーンに応じて提供可能な機能を切り替えるように構成され、
    前記変更検出部にて検出される変更には、前記運転シーンの切り替わりを含む、
    車両制御システム。
  20. 請求項8から請求項19までのいずれか1項に記載の車両制御システムであって、
    前記割当制御部は、前記動作環境の割当の設定時に、前記機能実行部からの前記非機能の要求量が、前記非機能IF部による前記非機能の許容提供量を越えた場合、前記機能実行部のそれぞれに予め付与された優先順位に従って、少なくとも一つの前記機能実行部への前記非機能の提供量を抑制する
    車両制御システム。
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