JP6396759B2 - 施錠装置 - Google Patents
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Description
特に、ダイヤル錠を用いたものでは、その機構部が複雑であるため、それに大きな外力が作用した場合、機構部が破損するおそれが大である。
(1)固定部材と、この固定部材に対して移動可能とした移動部材とのいずれか一方に本体が設けられ、この本体におけるデッドボルトが、前記固定部材と移動部材との他方に設けた係合部に進入することにより、前記移動部材を施錠状態としうるようにした施錠装置において、前記本体が、前記固定部材と移動部材とのいずれか一方と一体としたベースと、前記係合部に進入する施錠位置と、前記係合部から離脱する解錠位置とに移動可能として、前記ベースに設けられた前記デッドボルトと、前記ベースに設けられた操作手段と、前記操作手段の操作により、施錠位置と解錠位置とに回動させられるようにした回動アームと、前記ベースに枢着され、一部が前記デッドボルトに連係され、かつ他部の側縁に、前記回動アームの先端部が当接し、前記回動アームの解錠位置から施錠位置への回動により、前記他部の側縁が前記回動アームの先端部により押動されて回動させられ、前記デッドボルトを解錠位置から施錠位置へ移動させ、前記回動アームが施錠位置に達したとき、前記回動アームとほぼ直角をなし、前記デッドボルトが施錠位置から解錠位置へ移動する方向への回動が、前記回動アームによって阻止されるようにした回動リンクとを備えるものとする。
したがって、回動アームの枢軸の強度さえ十分に保っておけば、デッドボルトに作用する外力が、施錠装置の内部の機構に伝達されることはなく、外力による内部機構の破損を防止することができる。
しかも、施錠時に、回動リンクと回動アームとがほぼ直角に当接するようにするという簡単な構造のみで、外力による内部機構の破損を防止できるので、実用上の便益が大である。
したがって、デッドボルトを、横向き、または下向き等として実施することも可能となる。
図1〜図5は、本発明の施錠装置の第1の実施形態を備えるキャビネットの一例を示す。
図1に示すように、このキャビネットは、前面が開口する筐体1内に、上下3段の引出し2、3、4を、前方に引き出し可能として装着したものよりなっている。
天板5の前端部には、天板5の前端から垂下する前片7aと、前片7aの下端から後方を向く折返し片7bとを備える上框7が形成されている。
換言すると、筐体1内には、図2および図5に示すように、天板5の下面における上框7の後方に固着した側面視ほぼ下向コ字状をなす左右方向を向くブラケット8と、このブラケット8内に配設され、側面視ほぼ上向コ字状をなす左右方向を向く基片9aの後端上部の複数個所より後方に向けて突出する複数の突片9bを、ブラケット8の後片8aに設けた複数の係合孔10に嵌合し、かつ各突片9bに設けた左右方向に長い係合孔9cを、ブラケット8における各係合孔10の下縁中央より上向き突設した正面視T状をなす係合片10a、10a(左右両側のもの)および正面視倒立L字状をなす係合片10b(中央のもの)に嵌合係止させることにより、図2に実線で示すほぼ水平をなす解錠位置と、図2に想像線で示す前上向きに傾斜する施錠位置とに、突片9bの係合孔9cと係合片10a、10bとの嵌合部を回動中心として、上下方向に回動可能とした揺動板9と、左右の側板6、6の内側面に設けた上下方向を向く凹溝11内に上下方向に摺動可能として嵌合され、上端部に設けた係合孔12に、揺動板9における基片9aの左右の両端前部より外側方に向かって突出する突片9dを嵌合することにより、揺動板9が施錠位置へ回動させられたとき、上昇させられて施錠位置となり、かつ揺動板9が解錠位置へ回動させられたとき、下降させられて解錠位置となるようにした左右1対の昇降杆13、13とが設けられている。
また、ブラケット8における前片8bには、上部の左右幅が係合孔17の左右幅より小さく、下部の左右幅が係合孔17の左右幅より大きい段状の切欠き18が設けられており、この切欠き18の下部の一部には、一端がブラケット8の下面(または天板5の下面)に固着され、かつ他端が上框7における折返し片7bの上方において前方に延出する側面視クランク形状のブラケット19が配設されている。
このブラケット19における上框7の折返し片7bの上方に位置する部分には、左右方向を向く回動板20が、前後方向を向く枢軸21aを有する蝶番21をもって枢着されている。
この軸22の後端部は、揺動板9における係合孔17に前方より進入し、回動板20が上向き回動させられたとき、この軸22の後端部をもって、揺動板9を施錠位置まで上向き回動させることができるようになっている。
この本体26は、図2〜図4に示すように、前面板23自体をなすベース27と、引出し2が閉じているとき、上端が係合部である回動板20の下面に当接して押上げ、軸22を介して、揺動板9を施錠位置としうる施錠位置と、上端が回動板20の下面から下方に離脱し、揺動板9を解錠位置としうる解錠位置とにほぼ上下方向に移動可能として、ベース27に設けられた上下方向を向くデッドボルト28と、ベース27に設けた操作手段29と、操作手段29の操作により、施錠位置と解錠位置とに回動させられるようにした回動アーム30と、中間部が、ベース27の後面に固着したブラケット31に前後方向を向く軸32をもって枢着され、一端部が、デッドボルト28の下端部に、前後方向を向く軸33をもって連結され、かつ他端部の上縁に、回動アーム30の先端部が当接し、回動アーム30の解錠位置から施錠位置への回動により、デッドボルト28を解錠位置から施錠位置へ押し上げるようにした回動リンク34とを備えている。
このダイヤル錠38は、3個のダイヤル39と、施錠位置と解錠位置とに回動可能とした1個の回転式の摘まみ40とを備えている。
なお、操作要領が、上記の要領と異なるダイヤル錠38を使用することもできる。
したがって、回動アーム30の枢軸である操作軸41の強度さえ十分に保っておけば、施錠位置にあるデッドボルト28に作用する外力が、施錠装置25の内部の機構に伝達されることはなく、外力による内部機構の破損を防止することができる。
このパッド材42により、デッドボルト28に外力が作用したときの衝撃を緩和することができるとともに、騒音の発生を抑制することができる。
しかも、施錠時に、回動リンク34と回動アーム30とがほぼ直角に当接するようにするという簡単な構造のみで、外力による内部機構の破損を防止できるので、実用上の便益が大である。
第2の実施形態においては、筐体1の上框7における折返し片7bに係合孔50を設け、これを本発明における固定部材に設けた「係合部」とし、この係合孔50に、施錠位置としたときのデッドボルト28の上端部が進入して、引出し2の引出しを不能とする施錠状態とするようにしてある。
このような構成とすると、構造をより簡素化することができる。
(1) 施錠装置25の本体26を筐体1等の固定部材側に設け、デッドボルトが進入する係合部を、引出し等の移動部材側に設ける。
(2) 回動板20および軸22を省略し、デッドボルト28の上端部を後方に向けて折曲し、その後端部を直接揺動板9の係合孔17に進入しうるようにし、その後端部をもって、揺動板9を施錠位置に回動させる。
この場合には、揺動板9の係合孔17が、本発明における固定部材に設けた「係合部」となる。
(3) ダイヤル錠38に代えて、シリンダ錠とする。
2、3、4 引出し(移動部材)
5 天板
6 側板
7 上框
7a前片
7b折返し片
8 ブラケット
8a後片
8b前片
9 揺動板
9a基片
9b突片
9c係合孔
9d突片
10 係合孔
10a、10b 係合片
11 凹溝
12 係合孔
13 昇降杆
14 突子
15 傾斜溝
16 案内片
17 係合孔
18 切欠き
19 ブラケット
20 回動板(係合部)
21 蝶番
21a枢軸
22 軸
23 前面板
24 取手
24a凹部
25 施錠装置
26 本体
27 ベース
28 デッドボルト
29 操作手段
30 回動アーム
30a先端部
30b板面(平面)
31 ブラケット
32、33 軸
34 回動リンク
35 長孔
36 軸
37 ガイドローラ
38 ダイヤル錠(操作手段)
39 ダイヤル
40 摘まみ
41 操作軸
42 パッド材
43 引張りコイルばね
44 突片
45、46 ストッパ
50 係合孔(係合部)
Claims (5)
- 固定部材と、この固定部材に対して移動可能とした移動部材とのいずれか一方に本体が設けられ、この本体におけるデッドボルトが、前記固定部材と移動部材との他方に設けた係合部に進入することにより、前記移動部材を施錠状態としうるようにした施錠装置において、
前記本体が、
前記固定部材と移動部材とのいずれか一方と一体としたベースと、
前記係合部に進入する施錠位置と、前記係合部から離脱する解錠位置とに移動可能として、前記ベースに設けられた前記デッドボルトと、
前記ベースに設けられた操作手段と、
前記操作手段の操作により、施錠位置と解錠位置とに回動させられるようにした回動アームと、
前記ベースに枢着され、一部が前記デッドボルトに連係され、かつ他部の側縁に、前記回動アームの先端部が当接し、前記回動アームの解錠位置から施錠位置への回動により、前記他部の側縁が前記回動アームの先端部により押動されて回動させられ、前記デッドボルトを解錠位置から施錠位置へ移動させ、前記回動アームが施錠位置に達したとき、前記回動アームとほぼ直角をなし、前記デッドボルトが施錠位置から解錠位置へ移動する方向への回動が、前記回動アームによって阻止されるようにした回動リンク
とを備えていることを特徴とする施錠装置。 - 回動アームの先端部を、回動リンクの回動面と直角をなす板状とし、前記回動アームが解錠位置から施錠位置へ回動する際には、板状の先端部の側縁により、前記回動リンクを押動し、前記回動アームが施錠位置に達したときは、板状の先端部の平面が、前記回動リンクの他部の側縁に面接触するようにした請求項1記載の施錠装置。
- 回動アームにおける板状の先端部の平面に、パッド材を設けた請求項2記載の施錠装置。
- ベースに、デッドボルトを施錠位置から解錠位置へ移動する方向に付勢する付勢手段を設けた請求項1〜3のいずれかに記載の施錠装置。
- 操作手段を、複数のダイヤルと回動アームを施錠位置と解錠位置とに回動させる摘まみとを備え、ダイヤルの数値が設定した数値に合致したときだけ、前記摘まみの施錠位置から解錠位置への操作を可能としたダイヤル錠とした請求項1〜4のいずれかに記載の施錠装置。
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