JP6394968B2 - 光学多層膜および発光素子 - Google Patents

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Description

本発明は、屈折率の異なる層を交互に繰り返し積層させた構造である光学多層膜に関する。特に高い反射率を有したものに関する。また、光学多層膜を有した発光素子に関する。
従来、発光素子の光取り出しを向上させるために、DBR(分布型ブラッグ反射器)を設けて、発光層から光取り出し側とは反対側に放射される光をDBRにより光取り出し側へ反射させている(特許文献1、2)。DBRは、屈折率の異なる膜を所定厚さで繰り返し積層させた構造(光学多層膜)の反射鏡であり、光の反射と干渉を利用して高い反射率を実現している。なかでも、低屈折率層Lと、低屈折率層Lよりも屈折率の高い高屈折率層Hを順に積層させた構造LHを1単位として、それを繰り返し積層させたものがよく知られている。また、低屈折率層LとしてSiO2 、高屈折率層HとしてTiO2 を用いたものがよく知られている。
特許文献2には、高屈折率層Hより小さく低屈折率層Lよりも大きな屈折率である中間屈折率層をMとして、高屈折率層H、中間屈折率層M、低屈折率層Lを順に積層させた構造HMLを1単位としてそれを繰り返し積層させたDBR構造が示されている。
また、特許文献3には、低屈折率層L、中間屈折率層M、高屈折率層H、中間屈折率層M、を順に積層させた構造LMHMを1単位として、それを繰り返し積層させたDBR構造が示されている。
また、特許文献4には、高屈折率層Hと低屈折率層Lとの間に格子歪み緩衝膜を設け、格子歪み緩衝膜の屈折率を、高屈折率層Hの屈折率から低屈折率層Lの屈折率に変化するように屈折率勾配を設けた構造が示されている。
特開2005−203419号公報 特開2003−298188号公報 特開2008−64976号公報 特開2007−273742号公報
発光層からの光は、DBRに対してあらゆる角度で入射するので、発光素子の光取り出しを向上させるためにはDBRはあらゆる入射角に対して高反射率であるものが望まれる。しかし、従来のDBRは、低屈折率層から高屈折率層に入射する時の入射角(低屈折率層と高屈折率層の界面に垂直な方向に対する入射光の角度)がブリュースター角である場合にp偏光の反射が0となる。このとき、同時に高屈折率層から低屈折率層への入射もブリュースター角となりp偏光の反射が0になる。そのためブリュースター角で入射する場合のDBRの反射率が著しく低下してしまい、光取り出しが十分に向上していなかった。
そこで本発明の目的は、光学多層膜の反射率を向上させることである。また、光学多層膜を有した発光素子の光取り出しを向上させることである。
本発明は、基板上に位置し、光を反射させる光学多層膜において、低屈折率層と、低屈折率層よりも屈折率の大きな材料からなる高屈折率層とを有し、低屈折率層と高屈折率層とを交互に接して繰り返し積層させた設計波長λの第1の光学多層膜と、低屈折率層よりも大きく、高屈折率層よりも小さな屈折率の材料からなる中間屈折率層と、高屈折率層とを交互に接して繰り返し積層させた設計波長λの第2の光学多層膜と、低屈折率層と中間屈折率層とを交互に接して繰り返し積層させた設計波長λの第3の光学多層膜と、を有することを特徴とする光学多層膜である。
より反射率の向上を図るために、あるいは作製の容易さやコストの低減のために、以下の構造とすることがより望ましい。基板側から順に、第1の光学多層膜、第2の光学多層膜、第3の光学多層膜を積層させた構造とするのがよい。また、第1の光学多層膜は、基板側に最も近い層を低屈折率層、基板側から最も遠い層を高屈折率層とし、第2の光学多層膜は、基板側に最も近い層を中間屈折率層、基板側から最も遠い層を高屈折率層とし、第3の光学多層膜は、基板側に最も近い層を低屈折率層、基板側から最も遠い層を中間屈折率層とする積層構造とするのがよい。
また、第2の光学多層膜および第3の光学多層膜の積層数は、第1の光学多層膜の積層数の0.2〜3倍とすることが望ましい。反射率向上のためである。より望ましくは0.3〜2倍の積層数である。
また、第1の光学多層膜、第2の光学多層膜、および第3の光学多層膜の積層数の総計は、30〜200層とすることが望ましい。積層数が増加するほど反射率の向上は飽和していく傾向にあるため、この範囲であれば、反射率の向上と作製の手間やコストとのバランスが取れている。積層数の下限は、より望ましくは40層以上、さらに望ましくは60層以上である。また、積層数の上限は、より望ましくは100層以下である。
低屈折率層、中間屈折率層、高屈折率層の厚さは、次のようにするとよい。第3の光学多層膜における低屈折率層の平均厚さ(各層の厚さの和を層数で割った値)は、第1の光学多層膜における低屈折率層の平均厚さよりも大きく、かつ、第2の光学多層膜における高屈折率層の平均厚さは、第1の光学多層膜における高屈折率層の平均厚さよりも大きく、かつ、第3の光学多層膜における中間屈折率層の平均厚さは、第2の光学多層膜における中間屈折率層の平均厚さよりも大きくなるよう設定する。このように各層の厚さを設定すると、反射率をより向上させることができる。
低屈折率層、中間屈折率層、高屈折率層の材料は、低屈折率層よりも高屈折率層の屈折率が大きく、中間屈折率層の屈折率が低屈折率層よりも大きく高屈折率層よりも小さいのであれば任意の材料を用いてよい。ただし、作製の容易さやコスト、発光素子への適用などを考慮すれば、低屈折率層にはSiO2 、高屈折率層HはTiO2 を用いるのがよい。その場合、中間屈折率層は屈折率が1.6〜2.1の材料を用いることが望ましい。反射率をより向上させるためである。
本発明の光学多層膜は、発光素子に用いて光取り出しを向上させるために有用である。たとえば、発光素子は、基板と、基板上に位置し、III 族窒化物半導体からなり、基板側から順に、n層、発光層、p層を積層させた構造である半導体層と、を有し、光学多層膜は、基板の半導体層側とは反対側の表面に位置する構成である。この様な構成の発光素子とすることで、発光層から基板側へと向かう光を本発明の光学多層膜によって反射させて光取り出しを向上させることができる。特に、サファイア基板を用いた場合に本発明が有効である。
本発明の光学多層膜によれば、低屈折率層から高屈折率層にブリュースター角で入射するp偏光の光も反射させることができるため、光学多層膜の反射率の角度平均を向上させることができる。また、本発明によれば発光素子の光取り出しを向上させることができる。
実施例1の発光素子の構成を示した図。 DBR17の構成を示した図。 p偏光の反射率の入射角依存性を示したグラフ。 5−5−5構造のDBR17の反射率の入射角依存性を示したグラフ。 5−7−8構造のDBR17の反射率の入射角依存性を示したグラフ。 5−10−10構造のDBR17の反射率の入射角依存性を示したグラフ。 7−14−14構造のDBR17の反射率の入射角依存性を示したグラフ。 10−20−20構造のDBR17の反射率の入射角依存性を示したグラフ。 比較例のDBRの反射率の入射角依存性を示したグラフ。 図4〜8のDBR17の反射率の角度平均をまとめた表。 積層数と反射率の関係を示したグラフ。 p偏光の反射率の中間屈折率層M屈折率依存性を示したグラフ。 積層比と反射率の関係を示したグラフ。
以下、本発明の具体的な実施例について図を参照に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
図1は、実施例1の発光素子の構成を示した図である。図1のように、実施例1の発光素子は、サファイア基板10と、サファイア基板10上に位置するIII 族窒化物半導体からなる半導体層であるn層11、発光層12、p層13と、を有している。また、p層13表面からn層11に達する溝19が形成され、溝19の底面に露出するn層上にはn電極16が設けられている。p層13上には透明電極14を有し、透明電極14上にはp電極15を有している。また、サファイア基板10裏面(n層11形成側とは反対側の表面)には、DBR(分布型ブラッグ反射器)17が設けられている。DBR17は本発明の光学多層膜に相当する。この実施例1の発光素子は、p電極15、n電極16が同一面側に設けられ、サファイア基板10を下側、p電極15、n電極16を上側として実装するフェイスアップ型であり、サファイア基板10側とは反対側(p電極15、n電極16側)から光を取り出すものである。また、実施例1の発光素子の発光波長λは450nmである。
サファイア基板10は、n層11側の表面に凹凸(図示しない)が施されたc面基板である。この凹凸により発光層12から放射されサファイア基板10側へと向かう光の一部をサファイア基板10側とは反対側(光取り出し側)に反射させ、光取り出しを向上させている。サファイア基板10の屈折率は1.79である。サファイア基板10以外にも、III 族窒化物半導体を結晶成長可能な任意の材料、面方位の基板を用いることができる。たとえば、SiC、Si、ZnO、GaNなどである。
n層11は、サファイア基板10上に接して位置し、サファイア基板10側から順に、nコンタクト層、nESD層、nクラッド層の順に積層された構造である。nコンタクト層はn電極16が接触する層である。nコンタクト層は、Si濃度が1×1018/cm3 以上のn−GaNからなる。n型コンタクト層をキャリア濃度の異なる複数の層で構成することでn電極16のコンタクト抵抗を低減することも可能である。nESD層は、素子の静電耐圧の向上を図るために設けた層であり、ノンドープのGaNとSiドープのn−GaNの積層構造である。nクラッド層は、発光層12にかかる応力を緩和するための層であり、InGaNと、GaNと、n−GaNとを順に積層した構造を単位として、これを複数単位繰り返し積層した超格子構造を有するn型超格子層である。
発光層12は、井戸層と障壁層が繰り返し積層されたMQW構造である。井戸層はInGaNからなり、障壁層は井戸層よりもバンドギャップの大きな材料であるAlGaNからなる。井戸層と障壁層の間にキャップ層を設けてもよい。キャップ層は、井戸層形成後、障壁層形成のために昇温する際、井戸層のInが離脱しないように井戸層と同一の温度で形成して設ける層である。キャップ層は、たとえばGaNやAlGaNである。
p層13は、発光層12上に接して位置し、発光層12側から順に、pクラッド層、pコンタクト層が積層された構造である。pクラッド層は、電子がpコンタクト層側に拡散するのを防止するための層である。p型クラッド層は、p−InGaNとp−AlGaNを順に積層した構造を単位として、これを複数回繰り返し積層させた構造である。pコンタクト層は、p電極15がp層13に良好にコンタクトをとるために設ける層である。pコンタクト層は、Mg濃度が1×1019〜1×1022/cm3 で厚さ100〜1000Åのp−GaNからなる。
なお、n層11、発光層12、p層13の構成は、上記記載の構成に限るものではなく、従来、III 族窒化物半導体からなる発光素子に用いられている任意の構成を採用することができる。
透明電極14は、ITOからなり、p層13上のほぼ前面に接して位置する。他にも、IZO(亜鉛ドープの酸化インジウム)などの透明導電性酸化物を用いることができる。透明電極14の表面に微細な凹凸形状を設け、光取り出し効率を向上させてもよい。
p電極15は、透明電極14上に接して位置する。また、n電極16は、溝19底面に露出するn層11のnコンタクト層上に位置する。p電極15およびn電極16は、ワイヤによって接続されるパッド部と、パッド部から延伸する配線状のパターンの配線状部を有している。
DBR17は、サファイア基板10裏面に接して位置している。DBR17は、屈折率の異なる材料を交互に繰り返し積層させた光学多層膜である。このDBR17により、発光層12から放射される光のうち、サファイア基板10側へと向かう光を反射させ、光取り出し側に光が向かうようにし、光取り出しを向上させている。特に、サファイア基板10の凹凸による乱反射でDBR17にはあらゆる角度で光が入射するが、実施例1のDBR17は反射率の角度平均(0〜90°での平均、以下同様)が高いため、どのような角度で入射する光でも反射させることができる。
図2は、DBR17のより詳細な構成を示した図である。図2のように、DBR17は、サファイア基板10側から順に第1のDBR17a、第2のDBR17b、第3のDBR17cが積層された構造である。
また、DBR17は3種類の互いに屈折率の異なる誘電体材料からなる層で構成されている。以下、最も屈折率の低い誘電体材料からなる層を低屈折率層L、最も屈折率の高い誘電体材料からなる層を高屈折率層H、低屈折率層Lと高屈折率層Hの間の屈折率である層を中間屈折率層Mと呼ぶ。実施例1では、低屈折率層Lとして屈折率1.47のSiO2 、高屈折率層Hとして屈折率2.51のTiO2 、中間屈折率層Mとして、屈折率1.73のメルク社製サブスタンスM2(Al2 3 とLa2 3 との混合物)を用いる。
なお、低屈折率層L、中間屈折率層M、高屈折率層Hの材料は上記に限るものではない。実施例1の発光素子の発光波長に対して透明であり、かつ屈折率が次の条件を満たすのであれば任意の材料を用いてよい。無機材料でも有機材料でもよいし、導電性(誘電体、半導体、導体)も問わない。また、アモルファス、多結晶、結晶のいずれの結晶性でもよい。屈折率の条件は、低屈折率層Lの屈折率をnL、中間屈折率層Mの屈折率をnM、高屈折率層Hの屈折率をnHとして、nL<nM<nHを満たすことである。たとえば、SiO2 、TiO2 、Al2 3 、La2 3 、ZrO2 、HfO2 、Nb2 5 、Ta2 5 などの酸化物、SiN、AlNなどの窒化物、SiON、などの酸窒化物、MgF2 、CaF2 などのフッ化物の中から、nL<nM<nHを満たすように材料を選んだり混合したりしてよい。
DBR17の反射率の角度平均(s偏光の反射率の角度平均とp偏光の反射率の角度平均との平均)の向上あるいは積層数の低減のためには、中間屈折率層Mと低屈折率層Lの屈折率差ΔML(=nM−nL)、および高屈折率層Hと中間屈折率層Mの屈折率差ΔHM(=nH−nM)はなるべく大きくすることが望ましい。たとえばΔML、ΔHMは0.1以上とすることが望ましい。より望ましくは0.2以上である。特に、実施例1のように、低屈折率層LとしてSiO2 、高屈折率層HとしてTiO2 を選ぶと、DBR17の作製の容易さやコストの点で有利である。また、低屈折率層LとしてSiO2 、高屈折率層HとしてTiO2 を選ぶ場合、中間屈折率層Mは屈折率が1.6〜2.1の材料とすることが望ましい。反射率をより向上させることができる。
第1のDBR17aは、図2のように、サファイア基板10側から順に、低屈折率層Lから始まって低屈折率層Lと高屈折率層Hを交互に繰り返し積層させ、高屈折率層Hで終わる構造である。サファイア基板10に接する層は低屈折率層Lであり、第2のDBR17bに接する層は高屈折率層Hである。
サファイア基板10とDBR17とを直接接するように構成するのではなく、サファイア基板10とDBR17との間に、全反射による反射率向上を図るための全反射層として低屈折率層を設けてもよい。全反射層の厚さは、光の染み出しが小さくなるように十分に厚くする。たとえば全反射層としてSiO2 からなるものを用い、サファイア基板10と全反射層との界面での全反射によって光取り出しを高めてもよい。
第2のDBR17bは、図2のように、第1のDBR17a側から順に、中間屈折率層Mから始まって中間屈折率層Mと高屈折率層Hを交互に繰り返し積層させ、高屈折率層Hで終わる構造である。第1のDBR17aと接する層は中間屈折率層Mであり、第3のDBR17cと接する層は高屈折率層Hである。
第3のDBR17cは、図2のように、第2のDBR17b側から順に、低屈折率層Lから始まって低屈折率層Lと中間屈折率層Mを交互に繰り返し積層させ、中間屈折率層Mで終わる構造である。第2のDBR17bに接する層は低屈折率層Lであり、最表面の層(最もサファイア基板10から離れた層)は、中間屈折率層Mである。
また、第1のDBR17aの終わりの層(第2のDBR17bと接する層)は、低屈折率層L、高屈折率層Hのどちらでもよい。また、第2のDBR17bの始まりの層(第1のDBR17aと接する層)および終わりの層(第3のDBR17cと接する層)も中間屈折率層M、高屈折率層Hのどちらでもよい。また、第3のDBR17cの始まりの層(第2のDBR17bと接する層)も、低屈折率層L、中間屈折率層Mのどちらでもよい。ただし、第1のDBR17aの終わりの層と第2のDBR17bの始まりの層がともに高屈折率層Hとならないようにし、第2のDBR17bの終わりの層と第3のDBR17cの始まりの層がともに中間屈折率層Mとならないようにする。また、DBR17全体として、小さい屈折率の層と大きい屈折率の層が交互にくるように、第1のDBR17aの終わりの層、第2のDBR17bの始まりの層および終わりの層、第3のDBR17cの始まりの層を選択することが望ましい。つまり、屈折率差がプラスとマイナスを交互に繰り返すように積層することが望ましい。DBR17の反射率をより向上させることができるからである。
たとえば、第1のDBR17aの終わりの層を低屈折率層L、第2のDBR17bの始まりの層を中間屈折率層Mとすると、第1のDBR17aと第2のDBR17bの接続部分の積層構造は、・・・ LHLMHM・・・ となり、屈折率差は、・・・ +−++−・・・ となり(ある層から隣接するサファイア基板10側とは反対側の層を見たときに屈折率が増加する場合を+、減少する場合を−とする)、+が連続することとなるので望ましくない。一方、実施例1のように、第1のDBR17aの終わりの層を高屈折率層H、第2のDBR17bの始まりの層を中間屈折率層Mとすると、・・・ HLHMHM・・・ となり、屈折率差は、・・・ −+−+−・・・ で+と−が交互に来る構造なので望ましい。
また、第1のDBR17aと第2のDBR17b、あるいは第2のDBR17bと第3のDBR17cは、実施例1のDBR17のように直接接していてもよいが、スペーサ層を間に設けてもよい。ただし、スペーサ層による光の吸収や作製の手間などを考慮すれば、実施例1のDBR17のように直接接するようにすることが望ましい。また、必ずしも、サファイア基板10側から順に、第1のDBR17a、第2のDBR17b、第3のDBR17cの順でなくともよいが、反射率向上のためにはこの順とすることが望ましい。
また、第2のDBR17b、第3のDBR17cは、第1のDBR17aに比べて屈折率差が小さい。そのため、第2のDBR17b、第3のDBR17cを第1のDBR17aと同じ積層数とすると、第2のDBR17b、第3のDBR17cの反射率は第1のDBR17aよりも小さくなる。そこで、第2のDBR17b、第3のDBR17cの積層数は第1のDBR17aと同等の反射率とすべく、第1のDBR17aの積層数の0.2〜3倍の積層数とすることが望ましい。より望ましくは0.3〜2倍の積層数である。
また、DBR17全体の積層数は30以上200以下とすることが望ましい。積層数が30以上であれば反射率を十分に向上させることができるためである。より望ましくは40層以上、さらに望ましくは60層以上である。また、積層数が増加するにつれて反射率の増加は飽和していく方向にあり、また積層数が大きくなるとDBR17の作製が容易でなく、コストも掛かるので100以下とするのが望ましい。より望ましくは70以下である。
DBR17の低屈折率層L、中間屈折率層M、高屈折率層Hの厚さは、それぞれλ/(4・nL・cosθ)、λ/(4・nM・cosθ)、λ/(4・nH・cosθ)を基本として、シミュレーションにより厚さの最適化を行って厚さを決定している。ここでθは入射角、λは発光素子の発光波長である。基本とする低屈折率層Lの厚さλ/(4・nL・cosθ)は、低屈折率層Lに入射角θで入射して反射される光が干渉により強め合う厚さである。中間屈折率層M、高屈折率層Hの厚さも同様である。また、最適化は、DBR17の各層の厚さを変化させて、DBR17の波長λでの反射率の角度平均(0〜90°までの各入射角に対する各反射率の相加平均を取った値、以下同様)を算出し、その反射率の角度平均が最大となるようにすることである。発光層12からの光は様々な方向に向かい、またサファイア基板10の凹凸による反射でより光の方向の乱雑さが増すため、サファイア基板10側からDBR17に入射する光の角度も乱雑である。そのため、DBR17は所定方向からの光の反射率を上げるのではなく、反射率の角度平均を上げる必要がある。そこでシミュレーションによりこのような各層の厚さの最適化を行っている。
また、DBR17の低屈折率層L、中間屈折率層M、高屈折率層の厚さは、次のようにするとよい。第3のDBR17cにおける低屈折率層Lの平均厚さ(各層の厚さの和を層数で割った値)は、第1のDBR17aにおける低屈折率層Lの平均厚さよりも大きく、かつ、第2のDBR17bにおける高屈折率層Hの平均厚さは、第1のDBR17aにおける高屈折率層Hの平均厚さよりも大きく、かつ、第3のDBR17cにおける中間屈折率層Mの平均厚さは、第2のDBR17bにおける中間屈折率層Mの平均厚さよりも大きくなるよう設定する。このように各層の厚さを設定すると、反射率の角度平均を向上させることができる。
なお、DBR17裏面(サファイア基板10側とは反対側の面)にAl、Agなどの反射膜を設けてもよい。
また、実施例1のDBR17は、サファイア基板10側から順に、第1のDBR17a、第2のDBR17b、第3のDBR17cを積層させた構造であるが、第1のDBR17a、第2のDBR17b、第3のDBR17cの積層順は、6通りのうちいずれか任意でよい。たとえば、サファイア基板10側から順に、第1のDBR17a、第3のDBR17c、第2のDBR17b、の積層順であってもよいし、第3のDBR17c、第2のDBR17b、第1のDBR17a、の積層順であってもよい。ただし、より反射率を向上させるためには実施例1のDBR17のような積層順とすることが望ましい。また、積層順が変わると、シミュレーションにより最適化したときの低屈折率層L、中間屈折率層M、高屈折率層Hの厚さも変わる点に留意する。
以上に説明した構成のDBR17は、反射率の角度平均が従来のDBRに比べて高い。そのため、発光層12からサファイア基板10側に放射され、サファイア基板10からDBR17に入射する光を光取り出し側(p電極15、n電極16側)に効率的に反射させることができ、光取り出しが向上している。
次に、DBR17の反射率の角度平均が高い理由について説明する。
DBR17は、従来のDBRに用いられる低屈折率層Lと高屈折率層Hだけでなく、低屈折率層Lと高屈折率層Hの間の屈折率である中間屈折率層Mを導入している。そして、低屈折率層Lと高屈折率層Hを交互に繰り返し積層させた第1のDBR17a、中間屈折率層Mと高屈折率層Hを交互に繰り返し積層させた第2のDBR17b、低屈折率層Lと中間屈折率層Mを交互に繰り返し積層させた第3のDBR17cを有している。
ここで、第1のDBR17aにおいて低屈折率層Lから高屈折率層Hに光が入射する時のブリュースター角をθBa、第2のDBR17bにおいて中間屈折率層Mから高屈折率層Hに光が入射する時のブリュースター角をθBb、第3のDBR17cにおいて低屈折率層Lから中間屈折率層Mに光が入射する時のブリュースター角をθBcとする。また、θBa、θBb、θBcを、サファイア基板10を通して入射した場合のサファイア基板10中での角度に換算した値をそれぞれθ’Ba、θ’Bb、θ’Bcとする。このとき、DBR17が上記構造であるために、θ’Baは、θ’Bbおよびθ’Bcとは異なる値となっている。
したがって、第1のDBR17aにおいて低屈折率層Lと高屈折率層Hの界面に対してブリュースター角θ’Baで入射し、第1のDBR17aをほとんど透過するp偏光の光があっても、第2のDBR17b、第3のDBR17cで反射する。つまり、第2のDBR17bにおいて中間屈折率層Mと高屈折率層Hの界面に対してθ’Baで入射するp偏光の光は、第2のDBR17bのブリュースター角θ’Bbとは異なるため、界面で一定量反射する。同様に、第3のDBR17cにおいて低屈折率層Lと中間屈折率層Mの界面に対してθ’Baで入射するp偏光の光は、第3のDBR17cのブリュースター角θ’Bcではないため、界面で一定量反射する。
このように、DBR17は、低屈折率層Lと高屈折率層Hの積層構造である従来のDBRでは反射させることができなかったブリュースター角θ’Baで入射するp偏光の光を、第2のDBR17b、第3のDBR17cにより反射させることができる。その結果、DBR17は従来のDBRに比べて反射率の角度平均が向上している。
次に、実施例1のDBR17について、各種特性をシミュレーションにより求めた結果を説明する。
図3は、低屈折率層Lから高屈折率層Hにp偏光の光が入射角θaで入射する場合の界面での反射率Ra、中間屈折率層Mから高屈折率層Hにp偏光の光が入射角θbで入射する場合の界面での反射率Rb、低屈折率層Lから中間屈折率層Mにp偏光の光が入射角θcで入射する場合の界面での反射率Rcについて、それぞれの入射角依存性を示したグラフである。横軸は入射角(°)であり、30〜60°の範囲を示している。縦軸は反射率(%)であり、0〜10%の範囲を示している。
また、入射角は、サファイア基板10を通して入射した場合の入射角に換算して示している。すなわち、θa、θb、θcを換算した入射角をそれぞれθ’a、θ’b、θ’cとし、サファイア基板10の屈折率をnとして、sinθ’a=(nL/n)*sinθa、sinθ’b=(nM/n)*sinθb、sinθ’c=(nL/n)*sinθc、である。
また、入射角θaがブリュースター角θBaとなるのは、θBa=arctan(nH/nL)=59.6°であり、サファイア基板10内での角度に換算したブリュースター角θ’Baは45.8°である。同様に、入射角θbがブリュースター角θBbとなるのは、55.4°、換算したブリュースター角θ’Bbは、53.6°、入射角θcがブリュースター角θBcとなるのは49.6°、換算したブリュースター角θ’Bcは39.3°である。
図3のように、反射率Raは、入射角θ’aがブリュースター角θ’Baとなるまでは、入射角θ’aの増加につれて減少し、ブリュースター角θ’Baとなると反射率Raは0となる。そして、ブリュースター角θ’Baを超えると、入射角θ’aの増加につれて急激に増加する。入射角θ’aが臨界角に近づくためである。反射率Rb、Rcについても同様の特性である。
また、図3のように、ブリュースター角θ’Ba、θ’Bb、θ’Bcはそれぞれ互いに異なっている。そのため、入射角がブリュースター角θ’Baの場合、Raは0%であっても、RbやRcはおよそ0.5%であり0%ではない。同様に、入射角がブリュースター角θ’Bbの場合、Rbは0%であっても、Ra、Rcは0%ではなく、入射角がブリュースター角θ’Bcの場合、Rcは0%であってもRa、Rbは0%ではない。
実際のDBR17の構造では、第1のDBR17a、第2のDBR17b、第3のDBR17cは多層膜であるため、界面は複数あり、反射率はそれぞれRa、Rb、Rcの数倍となる。
この結果から、DBR17に入射するp偏光の入射角が、第1のDBR17a、第2のDBR17b、第3のDBR17cのうちいずれか1つのDBRのブリュースター角であったとしても、他の2つのDBRはブリュースター角ではないため、p偏光の光を反射可能であることがわかる。
図4〜8は、実施例1のDBR17について、第1のDBR17a、第2のDBR17b、第3のDBR17cのそれぞれの積層回数を変えて、反射率の入射角依存性をシミュレーションにより求めた結果を示したグラフである。入射角は図3と同様にサファイア基板10内部の角度に換算した値である。また、第1のDBR17aについて、低屈折率層Lと高屈折率層Hの積層LHをn1回繰り返した構造、第2のDBR17bについて、中間屈折率層Mと高屈折率層Hの積層MHをn2回繰り返した構造、第3のDBR17cについて、低屈折率層Lと中間屈折率層Mの積層LMをn3回繰り返した構造、とする場合を、n1−n2−n3構造と表記することにすると、図4は5−5−5構造(計30層)、図5は5−7−8構造(計40層)、図6は5−10−10構造(計50層)、図7は7−14−14構造(計70層)、図8は、10−20−20構造(計100層)とした場合である。
図10は、図4〜8の構造である実施例1のDBR17について、p偏光の反射率の角度平均、s偏光の反射率の角度平均およびそれらp偏光の反射率の角度平均とs偏光の反射率の角度平均との平均を表にまとめたものである。
また、図9は、比較例のDBRについて、反射率の入射角依存性をシミュレーションにより求めた結果を示したグラフである。比較例のDBRは、第1のDBR17aのみ、つまり低屈折率層Lと高屈折率層Hの積層LHを20回積層し、最後に低屈折率層Lを積層した構造(計41層)であり、各層の厚さは実施例1と同様に最適化している。
図9のように、比較例のDBRでは、ブリュースター角である45°付近でp偏光の反射率が大きく低下していることがわかる。p偏光の反射率の角度平均は89.8%、s偏光の反射率の角度平均は99.7%、p偏光の角度平均とs偏光の角度平均の平均は94.7%であった。
一方、図4〜8に示した実施例1のDBR17では、45°付近に反射率の低下はなく、図10に示す表のように、p偏光の反射率の角度平均、およびp偏光とs偏光の平均のいずれも比較例のDBRよりも高かった。また、図10の表から、積層数が増えるほどp偏光の反射率の角度平均が増加し、p偏光とs偏光の平均も増加することがわかった。
図11は、実施例1のDBR17の全体の積層数と反射率(p偏光の反射率の角度平均とs偏光の反射率の角度平均との平均)の関係を示したグラフである。また、比較例のDBRについても積層数と反射率の関係を示している。
図11のように、実施例1のDBR17は、30層以上の積層数であればいずれの積層数であっても反射率は95%以上であり、比較例のDBRよりも反射率が高い。特に40層以上であれば比較例のDBRよりも2%以上反射率が高い。また、図11から、積層数が30層よりも少ないと、実施例1のDBR17が比較例のDBRの反射率と同等以下になるものと考えられる。したがって、DBR17の積層数は30層以上が望ましく、より望ましくは40層以上である。
また、比較例のDBRは、積層数の増加に対して反射率の向上はゆるやかであり、50層以上では反射率の向上はほぼ飽和しているのに対して、実施例1のDBR17では、30〜60層当たりまでは積層数の増加に対して反射率は大きく増加し、70層を超えると反射率の向上がほぼ飽和している。したがって、DBR17の作製の手間やコストなどを勘案すれば、積層数の下限は60層以上とすることがさらに望ましく、積層数の上限は100層以下とすることが望ましい。より望ましい積層数の上限は70層以下である。
図12は、低屈折率層Lから中間屈折率層Mにp偏光の光が入射角θcで入射する場合の界面での反射率Rcについて、中間屈折率層Mの屈折率依存性を示したグラフである。入射角θcは、θBaである。
図12のように、反射率Rcは山型の特性であり、中間屈折率層Mの屈折率nMが1.8付近までは屈折率が増加するにつれて反射率も向上し、屈折率nMが1.8を超えると、屈折率が増加するにつれて反射率が低下する特性であった。
この結果から、サファイア基板10からDBR17の第1のDBR17aにブリュースター角θBaで入射して透過し第3のDBR17cに達する光を、その第3のDBR17cによって効率的に反射するためには、中間屈折率層Mの屈折率nMを1.8付近とするのがよいことがわかり、具体的には1.6〜2.1とするのが望ましい。Rcが0.25%以上となり、第3のDBR17c全体としての反射率も十分に向上させることができるからである。より望ましくは1.7〜1.9とすることである。
図13は、第1のDBR17aの積層数に対する第2のDBR17bの積層数の比と、DBR17の反射率(p偏光の反射率の角度平均とs偏光の反射率の角度平均との平均)との関係を示したグラフである。DBR17全体の積層数は35とし、第2のDBR17bと第3のDBR17cの積層数は同数として、第1のDBR17aと第2のDBR17bの積層数を変化させて考察した。
図13のように、積層比に対して反射率は山型に変化する特性を有していることがわかった。すなわち、積層比が増加するにつれて反射率が上昇し、その後ある積層比を超えると反射率が減少していく特性である。この山型の特性における麓の反射率(およそ96.5%)とピークの反射率(およそ98.5%)の中間の反射率を中間反射率として、DBR17の反射率はこの中間反射率以上であることが望ましく、このときの積層比の範囲は0.2〜3である。さらに望ましい積層比の範囲は、反射率の山型の特性における山の頂きとなる範囲である0.3〜2である。
[各種変形例]
なお、実施例1のDBR17は、低屈折率層L、高屈折率層Hの他に中間屈折率層Mを導入し、第1のDBR17a、第2のDBR17b、第3のDBR17cの3種を積層した構造としているが、低屈折率層Lと高屈折率層Hの中間の屈折率であって中間屈折率層Mとは異なる屈折率である中間屈折率層を1ないし複数さらに導入し、3種以上のDBRを積層した構造としてもよい。
たとえば、低屈折率層L、高屈折率層Hの他に第1の中間屈折率層M1、第2の中間屈折率層M2を導入し、第1の中間屈折率層M1、第2の中間屈折率層M2の屈折率を低屈折率層Lと高屈折率層Hの中間の屈折率とし、第1の中間屈折率層M1と第2の中間屈折率層M2の屈折率を異なるようにすれば、2種類の材料のDBR構造として、LH、LM1、LM2、M1M2、M1H、M2Hの6通りのDBR構造が考えられる。そこで、これらの6通りのうち、3通り以上のDBRを積層して本発明のDBRを構成してもよい。
また、実施例1の発光素子はFU(フェイスアップ)型の素子であるが、本発明はフリップチップ型の素子や、レーザーリフトオフなどにより成長基板を除去して縦方向に導通をとる素子、などにも適用することができる。特に、サファイア基板を有した発光素子に有効である。サファイア基板は屈折率が高く、内部に閉じ込められる光が多いが、本発明により光を効率的に外部へと取り出すことができる。また、本発明の発光素子はLEDのみならずLDも当然に含まれる。さらに、本発明のDBRは、発光素子に採用する以外にも各種光学素子に利用することができる。
また、本発明のDBRは、誘電体のみならず、反射させたい光の波長に対して透明な材料であれば任意の材料を用いることできる。特に本発明のDBRは、波長380〜550nmの可視光を反射させるのに有効であり、III 族窒化物半導体からなる発光素子の光取り出しを向上させるために用いるのに好適である。
本発明の光学多層膜を発光素子に設けることで光取り出しの向上を図ることができる。また、本発明の発光素子は、照明装置や表示装置などの光源として利用することができる。
10:サファイア基板
11:n層
12:発光層
13:p層
14:透明電極
15:p電極
16:n電極
17:DBR
17a:第1のDBR
17b:第2のDBR
17c:第3のDBR

Claims (11)

  1. 基板上に位置し、光を反射させる光学多層膜において、
    低屈折率層と、前記低屈折率層よりも屈折率の大きな材料からなる高屈折率層とを有し、低屈折率層と高屈折率層とを交互に接して繰り返し積層させた設計波長λの第1の光学多層膜と、
    前記低屈折率層よりも大きく、前記高屈折率層よりも小さな屈折率の材料からなる中間屈折率層と、前記高屈折率層とを交互に接して繰り返し積層させた設計波長λの第2の光学多層膜と、
    前記低屈折率層と前記中間屈折率層とを交互に接して繰り返し積層させた設計波長λの第3の光学多層膜と、
    を有することを特徴とする光学多層膜。
  2. 前記第2の光学多層膜および前記第3の光学多層膜の積層数は、前記第1の光学多層膜の積層数の0.2〜3倍である、ことを特徴とする請求項1に記載の光学多層膜。
  3. 前記第3の光学多層膜における前記低屈折率層の平均厚さは、前記第1の光学多層膜における前記低屈折率層の平均厚さよりも大きく、
    前記第2の光学多層膜における前記高屈折率層の平均厚さは、前記第1の光学多層膜における前記高屈折率層の平均厚さよりも大きく、
    前記第3の光学多層膜における前記中間屈折率層の平均厚さは、前記第2の光学多層膜における前記中間屈折率層の平均厚さよりも大きい、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光学多層膜。
  4. 前記第1の光学多層膜、前記第2の光学多層膜、および前記第3の光学多層膜の積層数の総計は、30〜200層である、ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の光学多層膜。
  5. 前記基板側から順に、前記第1の光学多層膜、前記第2の光学多層膜、前記第3の光学多層膜を積層させた構造である、ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の光学多層膜。
  6. 前記第1の光学多層膜は、前記基板側に最も近い層を前記低屈折率層、前記基板側から最も遠い層を前記高屈折率層とし、
    前記第2の光学多層膜は、前記基板側に最も近い層を前記中間屈折率層、前記基板側から最も遠い層を前記高屈折率層とし、
    前記第3の光学多層膜は、前記基板側に最も近い層を前記低屈折率層、前記基板側から最も遠い層を前記中間屈折率層とする、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の光学多層膜。
  7. 前記低屈折率層はSiO2 からなり、前記高屈折率層はTiO2 からなる、ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の光学多層膜。
  8. 前記中間屈折率層の屈折率は、1.6〜2.1であることを特徴とする請求項7に記載の光学多層膜。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の光学多層膜を有した発光素子。
  10. 前記基板の前記光学多層膜側とは反対側の表面に位置し、III 族窒化物半導体からなり、前記基板側から順に、n層、発光層、p層を積層させた構造である半導体層を有する、ことを特徴とする請求項9に記載の発光素子。
  11. 前記基板はサファイア基板であることを特徴とする請求項10に記載の発光素子。
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