JP6393206B2 - 糸巻取機 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の糸をボビンホルダに装着された複数のボビンに巻き取る糸巻取機に関する。
特許文献1には、紡糸巻取機が記載されている。この紡糸巻取機は、2つのゴデットローラと、巻取ユニットなどを備える。紡糸機から連続的に紡出された複数の糸は、2つのゴデットローラに巻き掛けられ、下方の巻取ユニットに送られる。巻取ユニットは、ボビンホルダの軸方向において間隔を空けて配置された複数の支点ガイドを有する。下流側のゴデットローラから送られた複数の糸は、複数の支点ガイドにそれぞれ掛けられ、複数のボビンに送られてそれぞれ巻き取られる。
上記の糸掛けは、一般に次の手順で行う。まず、オペレータは、紡糸機から紡出された複数の糸を2つのゴデットローラに糸掛けする。さらに、複数の糸を複数の支点ガイドに対して一つひとつ糸掛けしていく。
特願2013−23787号公報
しかし、複数の支点ガイド一つひとつに対して複数の糸をそれぞれ糸掛けするのは、非常に手間が掛かる。そこで、本願出願人は、複数の糸を保持する補助具を操作して、複数の支点ガイドに対して一度に糸掛けを行うことを検討している。この補助具には、複数の糸が、複数の支点ガイドの配列方向と交差する方向に間隔を空けて保持される。この補助具を、図16に示すように、各溝に保持された糸が、その糸が掛けられる支点ガイドの先端部へとそれぞれ移動するように、図中矢印の方向、すなわち、左斜め前方向に移動させる。これにより、複数の糸は、図中に示す軌跡を辿りながら、複数の支点ガイドにそれぞれ掛けられていく。なお、図中では、糸掛け前の糸掛け補助具の位置を破線で示している。また、糸と支点ガイドの先端部とを結ぶ二点鎖線は、糸掛け補助具移動時における複数の糸の軌跡を模式的に示している。
しかしながら、この補助具を用いて糸掛けを行う場合、図中矢印の方向に正確に補助具を動かさないと、各糸が対応するガイドの位置に到達しない。従って、特に糸掛け作業の経験が浅いオペレータは、糸掛けミスが生じやすい。また、熟練者であっても、その作業には慎重を要するため、多くの時間を費やしてしまう。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、補助具を用いて、複数の糸ガイドに対して、確実、且つ、容易に糸掛けを行うことができる糸巻取機を提供することである。
第1の発明の糸巻取機は、その軸方向に並べて複数のボビンが装着され、複数の糸を前記複数のボビンにそれぞれ巻取るボビンホルダと、前記ボビンホルダの軸方向に沿って配列され、前記複数のボビンにそれぞれ巻取られる前記複数の糸がそれぞれ掛けられる複数の糸ガイドと、を有し、前記複数の糸ガイドへの糸掛け時に、オペレータによって使用される、前記複数の糸を保持した糸掛け補助具を、前記複数の糸ガイドに対して移動させて、前記複数の糸ガイドに対してそれぞれ糸掛けを行う形式の糸巻取機において、前記糸掛け補助具を、前記糸ガイドの配列方向に対して交差する補助具案内方向に案内する、補助具案内部と、を備えており、前記補助具案内部は、前記補助具案内方向に延びる案内姿勢と、前記案内姿勢よりも前記ボビンに巻取られる前記糸の糸道から離れるように退避した退避姿勢と、の間で移動可能であることを特徴とするものである。
本発明では、複数の糸ガイドへの糸掛け時に、複数の糸を保持した糸掛け補助具を複数の糸ガイドに対して移動させて、複数の糸ガイドに対してそれぞれ糸掛けを行う形式の糸巻取機において、糸掛け補助具を、糸ガイドの配列方向に対して交差する補助具案内方向に案内する、補助具案内部を備えている。従って、オペレータは、補助具案内部によって、複数の糸ガイドに糸掛けすることができる補助具案内方向に、糸掛け補助具を確実に案内することができる。これにより、複数の糸ガイドへの糸掛けを、確実、且つ、容易に行うことができる。尚、本発明において、オペレータによって使用される糸掛け補助具は、本発明の糸巻取機を構成する部材とは別に設けられているものである。
本発明では、補助具案内部は、補助具案内方向に延びる案内姿勢と、案内姿勢よりもボビンに巻取られる糸の糸道から離れるように退避した退避姿勢と、の間で移動可能である。
従って、補助具案内部が案内姿勢にあるままでは、巻取時に複数の糸と干渉するような構成でも、補助具案内部を退避姿勢に移動させて糸との干渉を防止できる。
の発明の糸巻取機は、前記第の発明において、前記補助具案内部の姿勢を、前記案内姿勢と前記退避姿勢との間で切り替える、姿勢切り換え部と、前記複数の糸ガイドを、前記複数の糸を前記複数のボビンに巻き取る際の巻取位置と、前記巻取位置よりも前記複数の糸ガイドの間隔が小さくなるように集められた糸掛け位置との間で移動させる、ガイド駆動部と、を有し、前記複数の糸ガイドへの糸掛け時には、前記ガイド駆動部は、前記複数の糸ガイドを前記巻取位置から前記糸掛け位置に移動させ、前記姿勢切り換え部は、前記補助具案内部を、前記退避姿勢から前記案内姿勢に切り換え、前記複数の糸ガイドへの糸掛け後に、前記ガイド駆動部は、前記複数の糸ガイドを前記糸掛け位置から前記巻取位置へ移動させ、前記複数の糸ガイドの前記巻取位置への移動前、又は、移動中に、前記姿勢切り換え部は、前記補助具案内部を、前記案内姿勢から前記退避姿勢に切り換えることを特徴とするものである。
本発明では、糸ガイドへの糸掛け時、糸ガイドを糸掛け位置に移動することによって、隣り合う糸ガイドの間隔を小さくする。これにより、糸掛け時、糸掛け補助具の移動距離を短くすることができる。これにより、オペレータは、移動することなく一箇所から糸掛け作業を行うことができ、糸掛けに要する時間を短縮することができる。また、糸ガイドへの糸掛け時、補助具案内部は、案内姿勢にすることによって糸掛け補助具を案内できるようにする。
また、複数の糸ガイドへの糸掛け後、ガイド駆動部によって、複数の糸ガイドが糸掛け位置から巻取位置へ移動する前、又は、移動中に、姿勢切り換え部は、補助具案内部を、案内姿勢から退避姿勢に切り換える。これにより、複数の糸ガイドが糸掛け位置から巻取位置に移動するときに、補助具案内部と複数の糸とが干渉することを防止できる。
の発明の糸巻取機は、前記第1又は2の発明において、前記補助具案内部は、前記複数の糸ガイドよりも、糸走行方向下流側に配置されていることを特徴とするものである。
糸掛け時には、糸巻取機に送られてくる複数の糸をサクションガンによって保持しておき、サクションガンの手前の糸を糸掛け補助具によって保持し、複数の糸ガイドに対してそれぞれ糸掛けする。ここで、補助具案内部が、複数の糸ガイドよりも糸走行方向上流側に配置されている場合、補助具案内部によって案内される糸掛け補助具と、サクションガンとの間に糸ガイドが配置されることになる。つまり、糸掛け補助具よりも糸走行方向下流側に糸ガイドが配置されているため、オペレータがサクションガンを持ったままで作業をしていると、サクションガンの位置が変化し、それに伴って糸ガイド周辺での糸の位置が変化してしまう。これにより、糸ガイドへの糸掛けがうまくいかないことがある。従って、この場合は、サクションガンの位置を予め決めた位置で把持するか、固定するか、糸道ガイド等に糸を預けることで糸道を固定しなければならない。
本発明では、補助具案内部は、複数の糸ガイドよりも、糸走行方向下流側に配置されている。つまり、補助具案内部によって案内される糸掛け補助具よりも、糸ガイドが糸走行方向上流側に位置することとなる。従って、サクションガンの位置が変化しても、糸ガイド周辺の複数の糸の位置が変化しない。これにより、複数の糸ガイドへの糸掛け時、サクションガンを位置決めや固定することなく糸掛けを行うことができる。
の発明の糸巻取機は、前記第1又は2の発明において、前記補助具案内部は、前記複数の糸ガイドよりも、糸走行方向上流側に配置されていることを特徴とするものである。
DE102011114312A1に記載の糸巻取機のように、対称型の糸巻取機2台を近接して設置して使用する場合、糸巻取機上部のガイドへの糸掛けを行う際に、糸ガイドよりも糸走行方向下流側に配置されている補助具案内部に糸掛け補助具を案内しようとすると、対向位置の糸巻取機の糸ガイドや対向位置の糸巻取機のガイドに掛けられた糸に糸掛け補助具や手が触れてしまい、糸掛け作業ができないという問題が生じる。このような場合は、前記補助具案内部を、前記複数の糸ガイドよりも、糸走行方向上流側に配置し、サクションガンを予め決めた位置で把持しながら作業を行うことになる。さらに望ましくはサクションガンの位置決め用の補助具を設けるか、糸道固定用のガイドを設けて糸道を固定して糸掛け作業が行えるようにしてもよい。
本発明では、補助具案内部は、複数の糸ガイドよりも、糸走行方向上流側に配置されている。つまり、補助具案内部によって案内される糸掛け補助具よりも、糸ガイドが糸走行方向下流側に位置することとなる。従って、糸掛け補助具を操作する際、対向位置の糸巻取機の糸ガイドや対向位置の糸巻取機のガイドに掛けられた糸に触れることなく、糸掛け作業を行うことができる。
の発明の糸巻取機は、前記第1〜の何れかの発明において、前記補助具案内部は、前記補助具案内方向に延び、前記糸掛け補助具の一端部が挿入される溝部を有することを特徴とするものである。
本発明では、補助具案内部は、補助具案内方向に延び、糸掛け補助具の一端部が挿入される溝部を有する。従って、糸掛け補助具を移動させる際に、補助具案内部に当てられた一端部が補助具案内部に対してずれにくい。これにより、複数の糸ガイドへの糸掛け時、糸掛け補助具を、補助具案内方向に沿って安定して移動させることができる。
の発明の糸巻取機は、前記第の発明において、前記複数の糸ガイド間の間隔が小さくなるように集められた前記糸掛け位置が、前記糸巻取機の作業側であることを特徴とするものである。
本発明では、複数の糸ガイドが糸巻取機の作業側で糸を巻き取る際の巻取位置よりも糸ガイド間の間隔が小さくなるように集められた状態で糸ガイドへの糸掛けを行うように構成されている。これにより、糸巻取機の作業側から全ての糸ガイドに糸掛けを行うことができ、糸掛け作業が容易になる。
紡糸巻取機の正面図である。 糸掛け補助具の移動を示す上面図である。 糸掛け補助具の斜視図である。 糸掛け補助具および案内レールの断面図である。 複数の糸振支点ガイドへの糸掛け前の図である。 複数の糸振支点ガイドへの糸掛け後の図である。 糸掛け終了後のゴデットローラの移動を示す図である。 糸振支点ガイドの移動を示す図である。 可動型案内レールの上面図である。 可動型案内レールの上面図である。 糸振支点ガイドの移動を示す図である。 可動型案内レールの姿勢切り替え部を示す上面図である。 案内レールを糸振支点ガイドの糸走行方向上流側に配置したときの糸掛け補助具の移動を示す上面図である。 案内レールおよび糸掛け補助具の変形例を示す断面図である。 糸掛け補助具の変形例を示す上面図である。 従来装置における糸掛け補助具の移動を示す上面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
本実施形態は、紡糸引取機1に本発明を適用した一例である。紡糸引取機1は、図1に示すように、紡糸機2から紡出された複数の糸10を引き取る第1ゴデットローラ11、第2ゴデットローラ12および糸規制ガイド14と、引き取られた複数の糸10を複数のボビンBに巻き取る糸巻取機3とを有する。以下では、図1〜図8に示す前後、左右の各方向を、左右方向、および、前後方向と定義し、以下、これらの方向語を適宜使用して説明する。なお、後述するボビンホルダ7の先端側は、オペレータが紡糸引取機1を操作する側であって、これを前方とする。
紡糸機2から紡出された複数の糸10は、図1に示すように、第1ゴデットローラ11および第2ゴデットローラ12で引き取られ、その下方に設けられた糸巻取機3に送られる。
第1ゴデットローラ11は、紡糸機2の直下に配置される。第1ゴデットローラ11は、ローラ昇降機構4の長さ方向一端部(図中前方側)に設置される。ローラ昇降機構4は、その長さ方向一端部(図中前方側)が下、他端部(図中後方側)が上となるように、前後方向に対して斜めに配置されている。ローラ昇降機構4によって、第1ゴデットローラ11は、その軸芯がボビンホルダ7の軸芯と直交して、回転可能に支持されている。
また、第1ゴデットローラ11のすぐ上方には、糸規制ガイド30が設けられている。糸規制ガイド30は、複数の糸10の配列方向に並んだ複数の溝(不図示)を有し、櫛歯状となっている。紡糸機2から送られた複数の糸10は、この複数の溝(不図示)にそれぞれ通される。これにより、第1ゴデットローラ11に巻き掛けられる複数の糸10の間隔が決められて糸10の走行が安定するとともに、第1ゴデットローラ11の軸方向に並ぶ複数の糸10の、該軸方向への移動が規制されている。
第2ゴデットローラ12は、その軸芯がボビンホルダ7の軸芯と直交して配置される。第2ゴデットローラ12は、第1ゴデットローラ11の後方上部に配置される。第2ゴデットローラ12は、ローラ糸掛け位置(図1、図2の鎖線で示す位置)と、生産位置(図1、図2の実線で示す位置)との間で移動可能となっている。ここで、第2ゴデットローラ12の「ローラ糸掛け位置」とは、第2ゴデットローラ12がローラ昇降機構4の端部に設置された第1ガイドローラ11および後述する複数の糸振支点ガイド13の糸掛け位置に近接する位置のことである。また、第2ゴデットローラ12の「生産位置」とは、ローラ糸掛け位置よりも後方上部であり、且つ、後述する複数の糸振支点ガイド13の並び方向の略中央の上方の位置のことである。
第2ゴデットローラ12を回転可能に支持する昇降ブラケット28は、ローラ昇降機構4によって、斜め方向に駆動される。ローラ昇降機構4は、水平方向に延びる固定フレーム29によって支持されている。ローラ昇降機構4は、モータ(不図示)およびリニアガイド(不図示)などを有する。後述する制御装置31によってローラ昇降機構4に設けられたモータ(不図示)が制御されることによって、昇降ブラケット28は、リニアガイド(不図示)に沿ってローラ昇降機構4の長さ方向に移動可能である。これにより、昇降ブラケット28に取り付けられた第2ゴデットローラ12は、前述したローラ糸掛け位置と生産位置との間で移動する。
また、第2ゴデットローラ12のすぐ前斜め下側には、上述した糸規制ガイド30と同様の糸規制ガイド14が設けられている。糸規制ガイド14は、ローラ昇降機構4によって、第2ゴデットローラ12とともに昇降する。第1ゴデットローラ11から送られた複数の糸10は、この複数の溝(不図示)にそれぞれ通される。
次に、糸巻取機3について説明する。糸巻取機3は、第2ゴデットローラ12から送られた複数の糸10がそれぞれ分配される複数の糸振支点ガイド13と、複数の糸振支点ガイド13によって分配された糸10をそれぞれ綾振る複数のトラバースガイド8と、複数のボビンBが軸芯に沿って直列に装着される2本のボビンホルダ7と、ボビンホルダ7の一端が支持される円盤状のターレット6と、ターレット6を回転可能に支持する本体フレーム5と、本体フレーム5に対して上下方向に移動可能であり、ボビンホルダ7に装着されたボビンBに対して離接するコンタクトローラ9とを有している。
複数の糸振支点ガイド13は、ガイド部材23に移動可能に装着されている。ガイド部材23は、その長さ方向がボビンホルダ7の軸心方向に対して平行になるように配置されている。ガイド部材23は、その下側に取り付けられた支持部材17によって、本体フレーム5に取り付けられている。複数の糸振支点ガイド13は、エアシリンダ26が駆動されることによって、ボビンBの配列方向に移動可能となっている。より具体的には、複数の糸振支点ガイド13は、図1に示すように、各ボビンBの直上に配置された「巻取位置」と、図2、図5および図6に示すように、ガイド部材23の前方端部にすべての糸振支点ガイド13が集められ、隣接する糸振支点ガイド13同士が近接する「糸掛け位置」と間で移動可能となっている。この糸掛け位置において、複数の糸振支点ガイド13は、第2ゴデットローラ12のローラ糸掛け位置および第1ゴデットローラ11に近接している。また、支持部材23の前端部下側には、後述する案内レール16が取り付けられている。
図1に示すように、第2ゴデットローラ12から送られた複数の糸10は、ボビンBの軸方向に往復移動可能なトラバースガイド8によって、複数の糸振支点ガイド13を支点としてボビンBの軸方向にそれぞれ綾振りされる。ボビンホルダ7に装着された複数のボビンBを回転させ、回転する複数のボビンBにそれぞれ糸10を巻き取り、パッケージPを形成する。また、コンタクトローラ9は、ボビンBへの糸巻き取り時に、パッケージPに所定の接圧を付与しながら回転し、パッケージPの形状を整える。
次に、紡糸引取機1の電気的構成について説明する。紡糸引取機1の動作を制御する制御装置31は、第1ゴデットローラ11、第2ゴデットローラ12を駆動するモータ(不図示)、ローラ昇降機構4のモータ(不図示)を制御する。これにより、第1ゴデットローラ11、第2ゴデットローラ12が駆動される。また、制御装置31は、糸巻取機3の制御部24に信号を送る。制御部24は、糸巻取機3に設けられたターレット6、トラバースガイド8、ボビンホルダ7、糸振支点ガイド13用のエアシリンダ26等を制御する。
次に、第2ゴデットローラ12から糸巻取機3に送られる複数の糸10を、複数の糸振支点ガイド13にそれぞれ掛ける、糸掛けについて説明する。
複数の糸振支点ガイド13への糸掛けは、図3に示すように、糸掛け補助具15を用いて行われる。糸掛け補助具15は、複数の糸10を保持する複数の溝15aを備える。複数の溝15aは、先端側(入口側)から奥側に向けて扇形となっており、先端側から奥側に向けて直線的に延びている。従って、溝15aは、配列方向の端側にあるものほど、傾きが大きい。また、複数の溝15aは、先端側の配列方向の間隔よりも、奥側の配列方向の間隔の方が大きい。また、複数の溝15aの配列方向において、溝15aと溝15aとの間の距離は等しい。
第2ゴデットローラ12から送られた複数の糸10を糸掛け補助具15に掛ける際は、複数の糸10に対して、糸掛け補助具15を差し込み、複数の糸10をそれぞれ複数の溝15aに掛けて保持させる。このとき、複数の溝15aの配列方向において、溝15aと溝15aとの間の距離は等しいため、複数の溝15aにそれぞれ保持された複数の糸10は、等間隔で分配される。
次に、複数の糸10が保持された糸掛け補助具15を操作し、各糸振支点ガイド13に対して糸掛けを行っていく。オペレータは、図16に示すように、右手で糸掛け補助具15を持ち、各溝15aに保持された糸10が、その糸10が掛けられる糸振支点ガイド13の先端部13aへとそれぞれ移動するように、図中矢印の方向、すなわち、左斜め前方に向かって、糸掛け補助具15を移動させる。これにより、複数の糸10は、図中に示す軌跡を辿りながら、複数の糸振支点ガイド13にそれぞれ掛けられていく。複数の糸10は、一方向から複数の糸振支点ガイド13に入れられていく。なお、糸掛け前の糸掛け補助具15の位置を破線で示している。また、糸10と糸振支点ガイド13の先端部13aとを結ぶ二点鎖線は、糸掛け補助具15移動時の複数の糸10の軌跡を模式的に示している。
しかしながら、この糸掛け補助具15を用いて糸掛けを行う場合、図中矢印の方向に、正確に糸掛け補助具15を動かさなければならない。従って、特に糸掛け作業の経験が浅いオペレータは、糸掛けミスが生じやすい。また、熟練者であっても、その作業には慎重を要するため、多くの時間を費やしてしまう。そこで、本実施形態では、図2に示すように、支持部材23の前端部下側には、糸掛け補助具15を前記の方向に案内する案内レール16が設けられている。
案内レール16は、複数の糸振支点ガイド13の配列方向に対して、その長手方向前端部が左側に傾いた状態で配置されている。案内レール16は、図4に示すように、長手方向と直交する断面が略L字型をなすレールである。案内レール16は、図2に示すように、支持部材17の前端部下側に取り付けられている。また、案内レール16は、糸走行方向上流側から見て、複数の糸振支点ガイド13よりも右側に飛び出していない。すなわち、案内レール16は、複数の糸振支点ガイド13を通過した下側の糸部分に干渉しない。また、案内レール16の右側面16b下端部には、その長手方向に延びる溝部16aが形成されている。複数の糸振支点ガイド13への糸掛け時、この溝部16aに糸掛け補助具15の先端部を嵌め込みつつ、案内レール16の底面である当て面16cに当てながら、糸掛け補助具15を前方に移動させる。糸掛け補助具15の移動に伴って、各溝15aに保持された糸10が、その糸10が掛けられる糸振支点ガイド13の先端部13aへとそれぞれ移動する。
次に、紡糸機2から紡出されてくる複数の糸10を、紡糸引取機1に掛ける糸掛け作業、および、そのときの紡糸引取機1の動作について説明する。なお、糸掛け作業時、オペレータは、紡糸引取機1の前方側に立って作業を行う。
オペレータが操作部(不図示)を操作することによって、制御装置31および制御部24が糸掛けの準備動作を行う。第2ゴデットローラ12が複数の振支点ガイド13の並び方向の略中央の上方の位置する生産位置にあり、且つ、複数の振支点ガイド13が複数の糸10を複数のボビンBに巻き取る際の巻取位置にある状態で、制御装置31は、ローラ昇降機構4に設けられたモータ(不図示)を制御して、図5に示すように、第2ゴデットローラ12をローラ糸掛け位置に移動させる。また、制御装置31は、エアシリンダ26を制御して、複数の振支点ガイド13を糸掛け位置に移動させる。これにより、第2ゴデットローラ12が第1ゴデットローラ11と近接し、さらに、複数の振支点ガイド13が第2ゴデットローラ12に近接した状態となる。このとき、第2ゴデットローラ12および複数の振支点ガイド13は、紡糸引取機1の前方端部にすべて移動した状態となる。すなわち、第2ゴデットローラ12および複数の振支点ガイド13は、オペレータが立つ紡糸引取機1の前方側に移動した状態となる。
この状態にしてから、オペレータは、第1ゴデットローラ11、糸規制ガイド14、第2ゴデットローラ12の順に糸掛けを行う。具体的には、上方から下りてくる糸10をサクションガン27で吸引し、サクションガン27を操作して第1ゴデットローラ11に糸掛けし、図5に示すように、糸規制ガイド14に形成された複数の溝(不図示)に複数の糸10をそれぞれ通した後、第2ゴデットローラ12に糸掛けする。
次に、第2ゴデットローラ12とサクションガン27との間において、複数の糸10に対して糸掛け補助具15を差し込み、複数の糸10をそれぞれ複数の溝15aに掛けて、分配した状態で保持する。サクションガン27は、紡糸引取機1の前方にいるオペレータによって保持されており、糸掛け補助具15に保持された糸10にはテンションが作用している。
次に、図2に示すように、糸掛け補助具15に形成された複数の溝15aが後方側を向いた状態で、案内レール16に形成された溝部16aの後端部に糸掛け補助具15の先端部を嵌め込みつつ、案内レール16の底面である当て面16cに当てる。このとき、糸掛け補助具15に形成された複数の溝15aのうち、最も左側に配置された溝15aは、上から見て、最も後方に配置された糸振支点ガイド13の先端部13aよりも右側に配置されている。糸掛け補助具15を当て面16cに当てつつ、溝部16aに沿って糸掛け補助具15を前方に移動させる。糸掛け補助具15の移動に伴って、各溝15aに保持された糸10が、その糸10が掛けられる糸振支点ガイド13の先端部13aへとそれぞれ移動される。これにより、複数の溝部16aにそれぞれ保持された糸10は、左側に配置されたものから、各糸振支点ガイド13に順に掛けられていく。
図6に示すように、第1ゴデットローラ11、第2ゴデットローラ12、および、複数の振支点ガイド13への糸掛け終了後、オペレータは、操作部(不図示)を操作することによって、巻取動作を開始させる。制御装置31は、ローラ昇降機構4に設けられたモータ(不図示)を制御することによって、図7に示すように、第2ゴデットローラ12を生産位置に移動させる。さらに、制御装置31は、エアシリンダ26を制御することによって、図8に示すように、複数の振支点ガイド13を糸掛け位置から巻取位置に向けて離散させる。このとき、複数の振支点ガイド13が糸掛け位置から巻取位置へ移動完了する前に、第2ゴデットローラ12をローラ糸掛け位置から生産位置へ移動完了させる。その後、上述したように、下方に設けられたボビンBによって、複数の糸10がそれぞれ巻き取られていく。
案内レール16は、複数の糸振支点ガイド13の配列方向に対して、その長手方向前端部が左側に傾いた状態で配置されている。従って、オペレータは、案内レール16に設けられた溝部16aに沿って糸掛け補助具15を移動させることにより、糸掛け補助具15を、複数の糸振支点ガイド13に糸掛け可能な方向(図2の矢印の方向)に確実に案内することができる。これにより、オペレータは、容易に複数の糸振支点ガイド13への糸掛けを行うことができる。
また、複数の糸振支点ガイド13への糸掛けは、隣接する複数の糸振支点ガイド13の間隔が小さくなるように集められた糸掛け位置で行われる。従って、複数の糸振支点ガイド13の配列方向の距離が小さいため、糸掛け補助具15に掛けられる複数の糸10の間隔を小さくすることができる。従って、糸掛け補助具15に設けられる複数の溝15aの間隔を小さくすることができる。これにより、糸掛け補助具15の大きさを小さくすることができるため、その取り扱いが容易になる。また、糸掛け時、糸掛け補助具15の移動距離を短くすることができる。また、糸振支点ガイド13の間隔が小さくなるように集められた糸振支点ガイド13の糸掛け位置を紡糸引取機1の前方側とすることで、オペレータは紡糸引取機1の前方から全ての糸振支点ガイド13へ糸掛けを行うことができる。これにより、糸掛けに要する時間を短縮することができる。
また、案内レール16によって案内される糸掛け補助具15は、複数の糸振支点ガイド13と、サクションガン27との間に配置されている。つまり、糸掛け補助具15は、複数の糸振支点ガイド13よりも糸走行方向下流側に配置されている。複数の糸10は、糸掛け補助具15によってその位置が固定されるため、糸掛け補助具15より糸走行方向上流では、糸10の走行位置は固定されている。これにより、サクションガン27の位置が変化しても、複数の振支点ガイド13周辺における糸10の位置は変化しない。従って、オペレータは、サクションガン27を固定することなく、糸掛けを行うことができる。
また、案内レール16の側面16b下端部には、その長手方向に延びる溝部16aが形成されている。複数の糸振支点ガイド13への糸掛け時、この溝部16aに糸掛け補助具15の先端部を嵌め込みつつ、糸掛け補助具15を移動させる。従って、移動時、糸掛け補助具15は、溝部16aに当てられた先端部が、案内レール16に対してずれにくい。これにより、複数の糸振支点ガイド13への糸掛け時、糸掛け補助具15を、案内レール16の長手方向に沿って安定して移動させることができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態や実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。
[1]案内レールが可動型案内レールである構成
本実施形態では、案内レール16が固定された固定型案内レールについて記載したが、案内レール16は、可動の可動型案内レールであっても構わない。この可動型案内レールは、姿勢切り替え部18によって、案内姿勢と、退避姿勢との間で移動可能となっている。ここで、可動型案内レールの「案内姿勢」とは、図9に示すように、複数の糸振支点ガイド13の配列方向に対して交差して延びる姿勢のことである。このとき、可動型案内レールの後端部は、上から見て、複数の糸振支点ガイド13よりも右側に飛び出している。また、可動型案内レールの「退避姿勢」とは、図10に示すように、複数の糸振支点ガイド13にそれぞれ掛けられた糸10の糸道から離れるように退避した姿勢のことである。このとき、案内レール16は、上から見て、複数の糸振支点ガイド13に対して飛び出していない。
可動型案内レールは、旋回支点16dによって、支持部材17の前端部下側に旋回自在に取り付けられている。より具体的には、可動型案内レールは、図12に示すように、姿勢切り替え部18によって案内姿勢と退避姿勢との間で切り替えられる。姿勢切り替え部18は、案内レール16に固定された接続部19と、接続部19に相対移動可能に取り付けられた係合部20と、エアシリンダ21と、エアシリンダ21の後端部に取り付けられたピン21aとを有する。ピン21aは、接続部19に前後方向に対して傾いて形成された溝19aおよび係合部20の前後方向に形成された溝20aに係合している。また、溝19aと溝20aとは、交差している。制御装置31によってエアシリンダ21が制御され、ピン21aが溝19aおよび溝20a内を移動することによって、接続部19に接続された案内レール16が相対移動する。これにより、案内レール16は、旋回支点16dを支点として、案内姿勢と退避姿勢との間で切り替わる。
複数の糸振支点ガイド13への糸掛け時、可動型案内レールは、図9に示すように、案内レール16の後端部が糸振支点ガイド13に対して右側に飛び出した、案内姿勢にある。つまり、案内姿勢の可動型案内レールは、図2に示した、案内レール16が糸振支点ガイド13に対して右側に飛び出さない固定型案内レールに比べて、全体として右側に位置する。
ここで、図2に示すように、糸掛け補助具15を図中矢印の方向に移動させることによって、複数の糸振支点ガイド13に糸掛けするためには、糸掛け補助具15は、糸掛け前において、糸掛け補助具15に形成された複数の溝15aのうち、上下方向(糸走行方向)から見て、最も左側に配置された溝15aが、最も後方に配置された糸振支点ガイド13の先端部13aよりも、右側に配置されている必要がある。
上述したように、案内姿勢の可動型案内レールは、固定型案内レール使用時に比べて全体として右側に位置するため、案内レール16に当てる先端部から糸掛け補助具15の溝15aまでの距離をより小さくすることができる。従って、固定型案内レールに比べて、糸掛け補助具15の大きさを小さくすることができる。これにより、オペレータは、糸掛け補助具15の取り扱いがより容易になる。
なお、複数の糸振支点ガイド13がガイド部材23の前方端部に集合した糸掛け位置では、図9に示すように、糸振支点ガイド13に掛けられた糸10は、サクションガン27によって前方へ向けて走行しているため、案内レール16が糸振支点ガイド13の右側に飛び出した案内姿勢であっても案内レール16と干渉しない。
しかし、案内レール16が糸振支点ガイド13に対して飛び出した案内姿勢のままでは、図11に示すように、糸振支点ガイド13が糸掛け位置から巻取位置に移動する際、糸振支点ガイド13とサクションガン27との間の糸10と案内レール16とが干渉してしまう。また、巻取位置で糸10を巻取る際、糸振支点ガイド13の直下に配置されたボビンBに送られる糸10と案内レール16とが干渉してしまう。
そこで、糸振支点ガイド13が糸掛け位置から巻取位置に移動する前、又は、移動中に、図10に示すように、案内レール16を糸振支点ガイド13に対して右側に飛び出さない退避位置に切り替える。これにより、図11に示すように、糸振支点ガイド13が巻取位置に移動した際に、案内レール16と糸10とが干渉することを防止できる。
[2]案内レールが複数の糸振支点ガイドよりも糸走行方向上流側に取り付けられている構成
本実施形態では、案内レール16が、複数の糸振支点ガイド13よりも糸走行方向下流側に取り付けられている場合について記載したが、案内レール16は、複数の糸振支点ガイド13よりも糸走行方向上流側に取り付けられていても構わない。案内レール16は、図13に示すように、支持部材17の長さ方向前端部に、上側に凸となるように形成されたレール支持部17aに固定されている。また、案内レール16と複数の糸振支点ガイド13との間には、隙間が設けられている。従って、複数の糸振支点ガイド13は、案内レール16と接触することなく、糸掛け位置と巻取位置との間で移動可能である。
上述した構成によれば、DE102011114312A1に記載の紡糸引取機のように、対称型の紡糸引取機1、2台を近接して設置して使用する場合であっても、糸掛け補助具15を操作する際、対向位置にある紡糸引取機1の糸振支点ガイド13や糸振支点ガイド13に掛けられている糸10に触れることなく、糸掛け作業を行うことができる。
なお、この構成では、複数の糸振支点ガイド13は、案内レール16によって案内される糸掛け補助具15と、サクションガン27との間に配置されている。つまり、糸掛け補助具15は、複数の糸振支点ガイド13よりも糸走行方向上流側に配置されている。複数の糸10は、糸掛け補助具15によってその位置が固定されるため、糸掛け補助具15より糸走行方向下流側では複数の糸10が固定されない。従って、オペレータは、サクションガン27を予め決めた位置で把持しながら作業を行うことになる。さらに望ましくは、サクションガン27の位置決め用の補助具を設けるか、糸道固定用のガイドを設けて糸道を固定して糸掛け作業が行えるようにしてもよい。
また、本実施形態では、可動型案内レールは、糸走行方向において、複数の糸振支点ガイド13の下流側に設けられていると記載したが、上述したような可動型案内レールを、複数の糸振支点ガイド13よりも糸走行方向上流側に取り付けられていても構わない。
[3]案内レールおよび糸掛け補助具の構成
案内レール16の溝部16aには、表面摩擦係数の小さい部材からなる当て部材が取り付けられていても構わない。当て部材の材質は、例えば、樹脂からなる。これにより、糸掛け補助具15を、溝部16aに沿ってより滑らかに移動させることができる。また、案内レール16の溝部16aに嵌め込まれる糸掛け補助具15の先端部に、上記当て部材が取り付けられていても構わない。
また、図14に示すように、糸掛け補助具15の先端部に凸部15cを形成し、案内レール16に、その長手方向に延びる凹部16dを形成することによって、糸掛け補助具15の凸部15cを案内レール16の凹部16dに嵌め込ませて、移動させても構わない。
また、糸掛け補助具15は、先端部にローラ22が取り付けられていても構わない。このローラ22は、例えば、図15(a)に示すように、糸掛け補助具15の先端部の左右両側に設けられている。また、ローラ22は、例えば、図15(b)に示すように、糸掛け補助具15の先端部の左右一方のみに設けられ、ローラ22と角部を案内レール16に当てつつ、移動させても構わない。
また、案内レール16は、溝部16aが形成されていなくても構わない。
また、案内レール16は、その断面が略L字型でなくても構わない。
また、案内レール16は、糸掛け補助具15の先端部が当てられる面さえ有していれば構わない。
また、糸掛け補助具15に形成された複数の溝15aは、例えば、互いに平行に並んでいても構わない。
[4]その他の構成
また、本実施形態では、案内レール16を可動型案内レールとし、糸掛け時の案内姿勢から退避姿勢へと切り替えることによって、糸振支点ガイド13が糸掛け位置から巻取位置に移動する際、及び、巻取位置で糸10を巻取る際に、案内レール16と糸10とが干渉することを防止すると記載した。これについて、例えば、案内レール16が、最も前側に配置されたパッケージPよりも前側に取り付けられ、且つ、すべての糸振支点ガイド13が最も前側に配置されたパッケージPよりも前側に移動可能に構成しても構わない。この構成では、最も前側に配置されたパッケージPよりも前側で、すべての糸振支点ガイド13に対して糸掛けを行った後、糸振支点ガイド13を巻取位置へと移動する。案内レール13は、巻取位置において、糸振支点ガイド13の下方に配置されていないため、糸10を巻取る際の案内レール16と糸10との干渉を防止できる。なお、この構成では、糸振支点ガイド13が糸掛け位置から巻取位置に移動する際、案内レール16と糸10とが干渉する。
また、案内レール16の案内姿勢と退避姿勢との切り替えにリンク機構を用いた例で説明したが、案内レールを直接押し引きする構成や旋回中心点にロータリーアクチュエータ等の駆動機構を設けるなど、様々な構成の変更が可能である。また、案内レール16の案内姿勢と退避姿勢との切り替えをエアシリンダ21で駆動する構成で説明したが、駆動装置はシリンダである必要はない。さらに糸振支点ガイドの移動動作に連動させて動作する機構を設けても良いし、オペレータが手動で動かす構成としても良い。糸振支点ガイド13や案内レール16は糸巻取機3に装着された構成としたが、糸巻取機以外に固定された構成としても構わない。また、案内レール16は、糸掛け補助具15によって、複数の糸10を糸振支点ガイド13にそれぞれ掛けるときに用いられると記載したが、糸振支点ガイド13のように糸10を綾振りする際の支点を構成するためのガイドではないガイドへの糸掛けに適用しても構わない。
また、本実施形態では、第2ゴデットローラ12がローラへの糸掛け位置と生産位置の間で移動可能としたが、第2ゴデットローラ12は生産位置に固定された構成でも構わない。また、第2ゴデットローラ12の生産位置は糸振支点ガイド13の略中央上方としたが、これ以外の位置でも構わない。例えば糸振支点ガイド13を回転自在なローラガイドや積極的に駆動されるガイドとすることで、特開2011−179132などに記載のように、第2ゴデットローラ12が糸振支点ガイド13の一端側に位置する構成としても構わない。また、本実施形態では第1ゴデットローラ11および第2ゴデットローラ12は軸芯がボビンホルダ7の軸芯と直交して配置されるものとしたが、これに限定されず、例えば第1ゴデットローラ11、第2ゴデットローラ12の何れか、または両者ともに軸芯がボビンホルダ7の軸芯と平行または直角以外の角度で設置されていても構わない。また、本実施形態では糸10が第1ゴデットローラ11および第2ゴデットローラ12で引き取られ、下方に設けられた糸巻取機3に送られるいわゆる部分延伸糸(POY)製造設備を例に説明したが、複数の加熱ローラにより糸10を加熱延伸する延伸糸(FDY)製造設備にも同様に適用可能である。さらに、特開2013−213307に記載のような、1ポジションに2台の糸巻取機を対称配置した構成の紡糸引取機にも適用可能である。
また、本実施形態では、紡糸機から紡出された糸を巻き取る糸巻取機について記載したが、紡糸機から紡出された糸以外の糸巻取機に対して適用しても構わない。
1 紡糸引取機
3 糸巻取機
4 ローラ昇降機構
10 糸
11 第1ゴデットローラ
12 第2ゴデットローラ
13 糸振支点ガイド
13a 先端部
15 糸掛け補助具
16 案内レール
16a 溝部
16c 当て面

Claims (6)

  1. その軸方向に並べて複数のボビンが装着され、複数の糸を前記複数のボビンにそれぞれ巻取るボビンホルダと、
    前記ボビンホルダの軸方向に沿って配列され、前記複数のボビンにそれぞれ巻取られる前記複数の糸がそれぞれ掛けられる複数の糸ガイドと、を有し、
    前記複数の糸ガイドへの糸掛け時に、オペレータによって使用される前記複数の糸を保持した糸掛け補助具を、前記複数の糸ガイドに対して移動させて、前記複数の糸ガイドに対してそれぞれ糸掛けを行う形式の糸巻取機において、前記糸掛け補助具を、前記糸ガイドの配列方向に対して交差する補助具案内方向に案内する、補助具案内部と、
    を備えており、
    前記補助具案内部は、前記補助具案内方向に延びる案内姿勢と、前記案内姿勢よりも前記ボビンに巻取られる前記糸の糸道から離れるように退避した退避姿勢と、の間で移動可能であることを特徴とする糸巻取機。
  2. 前記補助具案内部の姿勢を、前記案内姿勢と前記退避姿勢との間で切り替える、姿勢切り換え部と、
    前記複数の糸ガイドを、前記複数の糸を前記複数のボビンに巻き取る際の巻取位置と、前記巻取位置よりも前記複数の糸ガイドの間隔が小さくなるように集められた糸掛け位置との間で移動させる、ガイド駆動部と、を有し、
    前記複数の糸ガイドへの糸掛け時には、前記ガイド駆動部は、前記複数の糸ガイドを前記巻取位置から前記糸掛け位置に移動させ、前記姿勢切り換え部は、前記補助具案内部を、前記退避姿勢から前記案内姿勢に切り換え、
    前記複数の糸ガイドへの糸掛け後に、前記ガイド駆動部は、前記複数の糸ガイドを前記糸掛け位置から前記巻取位置へ移動させ、前記複数の糸ガイドの前記巻取位置への移動前、又は、移動中に、前記姿勢切り換え部は、前記補助具案内部を、前記案内姿勢から前記退避姿勢に切り換えることを特徴とする請求項に記載の糸巻取機。
  3. 前記補助具案内部は、前記複数の糸ガイドよりも、糸走行方向下流側に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の糸巻取機。
  4. 前記補助具案内部は、前記複数の糸ガイドよりも、糸走行方向上流側に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の糸巻取機。
  5. 前記補助具案内部は、前記補助具案内方向に延び、前記糸掛け補助具の一端部が挿入される溝部を有することを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の糸巻取機。
  6. 前記複数の糸ガイド間の間隔が小さくなるように集められた前記糸掛け位置が、前記糸巻取機の作業側であることを特徴とする請求項に記載の糸巻取機。
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