JP6390578B2 - 可変バルブタイミング装置 - Google Patents

可変バルブタイミング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6390578B2
JP6390578B2 JP2015202044A JP2015202044A JP6390578B2 JP 6390578 B2 JP6390578 B2 JP 6390578B2 JP 2015202044 A JP2015202044 A JP 2015202044A JP 2015202044 A JP2015202044 A JP 2015202044A JP 6390578 B2 JP6390578 B2 JP 6390578B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotational speed
phase
camshaft
future
motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015202044A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017075539A (ja
Inventor
真一 杉浦
真一 杉浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2015202044A priority Critical patent/JP6390578B2/ja
Publication of JP2017075539A publication Critical patent/JP2017075539A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6390578B2 publication Critical patent/JP6390578B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本発明は、内燃機関のバルブタイミングを変更することの可能な可変バルブタイミング装置に関する。
この種の可変バルブタイミング装置としては、特許文献1に記載の装置がある。特許文献1に記載の可変バルブタイミング装置は、内燃機関のクランク軸に対するカム軸の回転位相をモータにより変化させることにより、吸気バルブの開閉タイミングを変更する。
特開2007−292038号公報
ところで、特許文献1に記載の可変バルブタイミング装置では、クランク軸の回転速度とモータの回転速度との回転速度差に基づいてカム軸の回転位相が変化する。このような構成の場合、例えばカム軸の回転位相を変化させている期間にクランク軸の回転速度が変化すると、その変化にモータの回転速度が追従するまでにある程度の時間を要するため、結果的にカム軸の回転位相の変化速度が変動する。これが、カム軸の回転位相制御に応答遅れを生じさせ、回転位相制御の精度を悪化させる要因となっている。特にクランク軸の回転速度が大きく変動する過渡状態では、カム軸の回転位相の変化速度が大きく変動するため、回転位相制御の応答遅れが大きくなる。そのため、回転位相制御の精度の悪化が顕著になる。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、カム軸の回転位相制御の精度を向上させることのできる可変バルブタイミング装置を提供することにある。
上記課題を解決する可変バルブタイミング装置(18)は、内燃機関(11)のカム軸(13)に回転力を伝達することにより内燃機関のクランク軸(12)に対するカム軸の回転位相を変化させるモータ(22)を制御する制御部(30)を備える。制御部は、モータの回転速度に関連するパラメータに基づいて、現在から所定時間が経過した時点におけるモータの将来の回転速度を推定し、内燃機関の回転速度に関連するパラメータに基づいて、現在から所定時間が経過した時点における内燃機関の将来の回転速度を推定し、モータの現在の回転速度、モータの将来の回転速度、内燃機関の現在の回転速度、内燃機関の将来の回転速度、及びカム軸の現在の回転位相に基づいて、現在から所定時間が経過した時点におけるカム軸の将来の回転位相を推定し、カム軸の将来の回転位相と目標回転位相との位相偏差に基づいて、現在から所定時間が経過した時点におけるカム軸の将来の位相変化速度を推定し、カム軸の将来の位相変化速度と内燃機関の将来の回転速度とに基づいて目標回転速度を設定し、モータの回転速度を目標回転速度に制御する。
この構成によれば、カム軸の将来の回転位相が目標回転位相となるようにモータの現在の回転速度が制御されるため、内燃機関の回転速度が過渡状態であっても、カム軸の回転位相が目標回転位相から大きくずれることが抑制される。よって、カム軸の回転位相制御の精度を向上させることができる。
なお、上記手段、及び特許請求の範囲に記載の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本発明によれば、カム軸の回転位相制御の精度を向上させることができる。
実施形態の可変バルブタイミング装置が搭載された内燃機関の概略構成を示すブロック図である。 実施形態の可変バルブタイミング装置の構成を模式的に示す図である。 実施形態の可変バルブタイミング装置により実行される処理の手順を示すフローチャートである。 (A)〜(C)は、本実施形態の可変バルブタイミング装置における機関回転速度、カム軸の回転位相、及びモータの回転速度の関係を示すタイミングチャートである。
以下、可変バルブタイミング装置の一実施形態について説明する。はじめに、図1を参照して、本実施形態の可変バルブタイミング装置が搭載された内燃機関の概要について説明する。
図1に示されるように、内燃機関11は、クランク軸12と、吸気側カム軸13と、排気側カム軸14とを備えている。吸気側カム軸13にはスプロケット15が組み付けられている。排気側カム軸14にはスプロケット16が組み付けられている。クランク軸12は、内燃機関11の出力軸である。クランク軸12は、タイミングチェーン17を介して吸気側カム軸13のスプロケット15及び排気側カム軸14のスプロケット16に連結されている。これにより、内燃機関11の動力がタイミングチェーン17及びスプロケット15,16を介して吸気側カム軸13及び排気側カム軸14に伝達される。なお、タイミングチェーン17に代えて、タイミングベルトを用いることも可能である。
内燃機関11では、その駆動に基づきクランク軸12が回転すると、その回転に伴い吸気側カム軸13及び排気側カム軸14が回転するとともに、カム軸13,14に取り付けられた図示しないカムが回転する。このカムの回転により、カムの突起部分であるカム山がバルブスプリングの付勢力に抗して図示しない吸気バルブ及び排気バルブを押し下げる。これにより、吸気バルブ及び排気バルブが閉弁状態から開弁状態になる。
吸気バルブには、電動式の可変バルブタイミング装置18が設けられている。可変バルブタイミング装置18は、吸気側カム軸13の回転位相を変更することにより吸気バルブの開閉タイミング、すなわち内燃機関11のバルブタイミングを変更する。以下では、吸気側カム軸13の回転位相をカム軸位相とも称する。
次に、図2を参照して、可変バルブタイミング装置18の概略構成について説明する。
図2に示されるように、可変バルブタイミング装置18は、位相可変機構21と、モータ22とを備えている。
位相可変機構21は、インナギヤ23と、アウタギヤ24と、遊星ギヤ25とを有している。インナギヤ23は、吸気側カム軸13に取り付けられた外歯付きのギヤである。アウタギヤ24は、インナギヤ23の外周側に配置された内歯付きのギヤである。遊星ギヤ25は、インナギヤ23とアウタギヤ24との間に両者に噛み合うように配置されている。インナギヤ23及びアウタギヤ24は、吸気側カム軸13に対して同心状に配置されている。アウタギヤ24は、吸気側スプロケット15と一体的に回転する。遊星ギヤ25は、支持軸26を中心に回転しながらインナギヤ23の外周を旋回可能になっている。換言すれば、遊星ギヤ25は、インナギヤ23の外周を公転可能になっている。
位相可変機構21では、遊星ギヤ25がインナギヤ23及びアウタギヤ24と噛み合った状態でインナギヤ23の外周を旋回すると、アウタギヤ24の回転力が遊星ギヤ25を介してインナギヤ23に伝達される。また、インナギヤ23の回転速度に対する遊星ギヤ25の旋回速度が変化することで、換言すれば吸気側カム軸13の回転速度に対する遊星ギヤ25の旋回速度が変化することで、アウタギヤ24に対するインナギヤ23の回転位相、すなわちカム軸位相が変更される。
モータ22は、遊星ギヤ25の旋回速度を可変にするためのものである。本実施形態では、モータ22は、三相交流モータからなる。モータ22の回転軸27は、吸気側カム軸13、インナギヤ23、及びアウタギヤ24と同軸上に配置されている。モータ22の回転軸27は、その径方向に延びる連結部材28を介して遊星ギヤ25の支持軸26に連結されている。これにより、モータ22の回転に伴って、遊星ギヤ25が支持軸26を中心に回転しながらインナギヤ23の外周を旋回する。
この可変バルブタイミング装置18では、アウタギヤ24の回転速度と一致するようにモータ22の回転軸27が回転することで、アウタギヤ24に対するインナギヤ23の回転位相が現状維持され、カム軸位相が現状維持される。以下では、モータ22の回転軸27の回転速度を「モータ22の回転速度」と略記する。モータ22の回転速度がアウタギヤ24の回転速度に対して変化すると、遊星ギヤ25の旋回速度がアウタギヤ24の回転速度に対して変化し、アウタギヤ24に対するインナギヤ23の回転位相が変更される。これにより、カム軸位相が変更される。
例えばカム軸位相を進角する場合には、モータ22の回転速度をアウタギヤ24の回転速度よりも速くすることにより、遊星ギヤ25の旋回速度をアウタギヤ24の回転速度よりも速くする。これにより、アウタギヤ24に対するインナギヤ23の回転位相が進角するため、カム軸位相が進角する。これに対し、カム軸位相を遅角する場合には、モータ22の回転速度をアウタギヤ24の回転速度よりも遅くすることにより、遊星ギヤ25の旋回速度をアウタギヤ24の回転速度よりも遅くする。これにより、アウタギヤ24に対するインナギヤ23の回転位相が遅角するため、カム軸位相が遅角する。このように、モータ22は、カム軸13に回転力を伝達することにより、クランク軸12に対するカム軸13の回転位相を変化させる。
なお、可変バルブタイミング装置18では、定常時に吸気側カム軸13の回転速度がクランク軸12の回転速度の1/2の回転速度となるように、インナギヤ23、アウタギヤ24、及び遊星ギヤ25が構成されている。すなわち、定常時には、クランク軸12の回転速度と吸気側カム軸13の回転速度との間には、「クランク軸12の回転速度の1/2=吸気側カム軸13の回転速度」なる関係が成立する。可変バルブタイミング装置18は、クランク軸12の回転速度の1/2の回転速度に対してモータ22の回転速度を調整することで、カム軸位相を変化させる。
また、可変バルブタイミング装置18では、カム軸13の回転位相の変化速度を「ωca」、モータ22の回転速度を「ωm」、機関回転速度を「Ne」、位相可変機構21の減速比を「K」とすると、それらの間には以下の式f1の関係が成立する。
ωca=(ωm−Ne/2)×K (f1)
次に、図1を参照して、内燃機関11の電気的な構成について説明する。
図1に示されるように、内燃機関11には、カム角センサ19と、クランク角センサ20と、モータ回転角センサ29と、電子制御ユニット30と、モータ駆動回路31とが設けられている。以下では、電子制御ユニット30を「ECU30」と略記する。また、モータ駆動回路31を「EDU31」と略記する。本実施形態では、ECU30が制御部に相当する。
カム角センサ19は、吸気側カム軸13に対向する位置に配置されている。カム角センサ19は、所定のカム角毎にカム角信号を出力する。クランク角センサ20は、クランク軸12に対向する位置に配置されている。クランク角センサ20は、所定のクランク角毎にクランク角信号を出力する。モータ回転角センサ29は、図2に示されるモータ22の回転軸27の付近に配置されている。モータ回転角センサ29は、モータ22の回転に同期して所定の回転角毎にモータ回転角信号を出力する。
ECU30は、周知のマイクロコンピュータ等を備える電子制御装置である。ECU30は、内燃機関11に設けられている各種センサの検出結果等に基づいて、燃料噴射量制御や点火制御、バルブタイミング制御等の各種内燃機関制御を実行する。
また、ECU30は、モータ22の通電制御により、内燃機関の運転状態に応じてカム軸位相を制御する。
具体的には、ECU30は、カム角センサ19及びクランク角センサ20の出力信号に基づいて、クランク軸12に対するカム軸13の実際の回転位相θcaを演算する。ECU30は、クランク角センサ20の出力信号に基づいて、クランク軸12の実際の回転速度、換言すれば内燃機関11の実際の機関回転速度Neを検出する。ECU30は、モータ回転角センサ29の出力信号に基づいてモータ22の実際の回転角θm及び回転速度ωmを検出する。
ECU30は、内燃機関11の運転状態に応じてカム軸13の目標回転位相θca*を演算する。ECU30は、例えば内燃機関11の運転中であれば、カム軸13の回転位相θcaと目標回転位相θca*との位相偏差Δθcaに基づいてモータ22の目標回転速度ωm*を設定する。詳しくは、ECU30は、位相偏差Δθcaとカム軸13の目標位相変化速度ωca*との関係を示すマップを有している。ECU30は、このマップに基づいて位相偏差Δθcaから目標位相変化速度ωca*を演算する。続いて、ECU30は、上記の式f1を変形した以下の式f2に基づいて、目標位相変化速度ωca*、減速比K、及び機関回転速度Neからモータ22の目標回転速度ωm*を演算する。
ωm*=ωca*/K+Ne/2 (f2)
ECU30は、演算されたモータ22の目標回転速度ωm*と回転速度ωmとの偏差に基づくフィードバック制御により、モータ22の通電デューティ比、換言すれば通電制御量を演算する。ECU30は、演算された通電デューティ比をEDU31に出力する。EDU31は、ECU30から出力された通電デューティ比とモータ22の回転角θmとに基づいてモータ22の通電制御を実行することにより、カム軸13の回転位相θcaを目標回転位相θca*に追従させる回転位相制御を実行する。なお、EDU31の機能をECU30に組み込んでもよい。
ところで、このような可変バルブタイミング装置18では、機関回転速度Neとモータ22の回転速度ωmとの回転速度差に基づいてカム軸13の位相変化速度ωcaが変化する。このような構成の場合、例えば機関回転速度Neが変化した際、その変化にモータ22の回転速度が追従するまでにある程度の時間を要するため、結果的にカム軸13の位相変化速度ωcaが変動する。これが、カム軸13の回転位相制御に応答遅れを生じさせ、回転位相制御の精度を悪化させる要因となっている。
そこで、本実施形態のECU30は、機関回転速度Neの変化状態を監視し、単位時間当たりの機関回転速度Neの変化量が所定の変化量以上になった場合には、回転位相制御に応答遅れが生じる可能性があると判定する。なお、所定の変化量は、回転位相制御に応答遅れが生じるか否かを判定することができるように予め実験等により設定されている。ECU30は、回転位相制御に応答遅れが生じる可能性があると判定した場合、その時点から所定時間T1が経過した時点におけるカム軸13の将来の位相変化速度と内燃機関11の将来の回転速度とを推定する。そして、ECU30は、推定されたカム軸13の将来の位相変化速度と内燃機関11の将来の回転速度とに基づいてモータ22の現在の目標回転速度ωm*を設定する。
次に、図3を参照して、この目標回転速度ωm*の設定手順について詳しく説明する。なお、ECU30は、単位時間当たりの機関回転速度Neの変化量が所定の変化量以上になった場合に、図3に示される処理を実行する。
図3に示されるように、ECU30は、まず、ステップS1の処理として、現在から所定時間T1が経過した時点におけるモータ22の将来の回転速度ωmfを推定する。ECU30は、例えば現在よりも所定時間T2前に設定されたモータ22の過去の目標回転速度ωm*をモータ22の将来の回転速度ωmfと推定する。モータ22の実際の回転速度ωmは、目標回転速度ωm*に対して所定時間だけ遅れて応答する。したがって、モータ22の将来の回転速度ωmfは、現在よりも前に設定された過去の目標回転速度ωm*の値に近づくと推定することができる。なお、所定時間T2は、モータ22の将来の回転速度ωmfの推定精度を確保することができるように、予め実験などにより設定されている。本実施形態では、モータ22の過去の目標回転速度ωm*がモータ22の回転速度ωmに関連するパラメータに相当する。
ECU30は、ステップS1の処理に続くステップS2の処理として、現在から所定時間T1が経過した時点における将来の機関回転速度Nefを推定する。ECU30は、例えば現在から所定時間T3前までの期間に検出された機関回転速度Neの時系列的なデータに基づいて機関回転速度Neの変化傾向を解析し、その解析結果に基づいて将来の機関回転速度Nefを推定する。また、機関回転速度Neの変化傾向を解析するといった方法に代えて、位相進み補償器を用いることも可能である。詳しくは、機関回転速度Neを入力信号として用いた際の位相進み補償器の出力信号に基づいて将来の機関回転速度Nefを推定してもよい。本実施形態では、現在から所定時間T3前までの期間に検出された機関回転速度Neの時系列的なデータが、内燃機関11の回転速度に関連するパラメータに相当する。
ECU30は、ステップS2に続くステップS3の処理として、現在から所定時間T1が経過した時点におけるカム軸13の将来の回転位相θcafを推定する。具体的には、ECU30は、モータ22の現在の回転速度ωm及び現在の機関回転速度Neから以下の式f3に基づいてカム軸13の現在の位相変化速度ωcaを演算する。
ωca=(ωm−Ne/2)×K (f3)
また、ECU30は、ステップS1,S2で演算されたモータ22の将来の回転速度ωmf及び将来の機関回転速度Nefから、それらに対応する位相変化速度ωcadを以下の式f4に基づいて演算する。
ωcad=(ωmf−Nef/2)×K (f4)
そして、ECU30は、式f3,f4のそれぞれの演算値ωca,ωcad及びカム軸13の現在の回転位相θcaから以下の式f5に基づいてカム軸13の将来の回転位相θcafを演算する。
θcaf=θca+(ωca+ωcad)×T1/2 (f5)
ECU30は、ステップS3に続くステップS4の処理として、現在から所定時間T1が経過した時点におけるカム軸13の将来の位相変化速度ωcafを推定する。具体的には、ECU30は、ステップS3で演算されたカム軸13の将来の回転位相θcafとカム軸13の現在の目標回転位相θca*との位相偏差Δθcafを演算し、それらの位相偏差Δθcafからカム軸13の将来の位相変化速度ωcafをマップにより演算する。なお、このマップは、カム軸13の回転位相θcaと目標回転位相θca*との位相偏差Δθcaからカム軸13の目標位相変化速度ωca*を演算する際に用いられるマップを利用する。
ECU30は、ステップS4に続くステップS5の処理として、モータ22の目標回転速度ωm*を設定する。具体的には、ECU30は、ステップS2及びステップS4で演算された将来の機関回転速度Nef及びカム軸13の将来の位相変化速度ωcafから以下の式f6に基づいてモータ22の目標回転速度ωm*を設定する。
ωm*=ωcaf/K+Nef/2 (f6)
ECU30は、ステップS6でモータ22の目標回転速度ωm*を設定した後、この目標回転速度ωm*とモータ22の回転速度ωmとの偏差に基づくフィードバック制御を実行する。
次に、図4を参照して、本実施形態の可変バルブタイミング装置18の動作例について説明する。
図4に示されるように、現在の時刻tcでECU30が図3に示される処理を実行したとする。この場合、ECU30は、図4(C)に示されるように、現在よりも所定時間T2前の時刻tpに設定されたモータ22の過去の目標回転速度ωm1*に基づいて、現在から所定時間T1が経過した時点tfにおけるモータ22の将来の回転速度ωmf1を推定する。
また、ECU30は、図4(A)に示されるように、現在までの機関回転速度Neの時系列的なデータに基づいて、現在から所定時間T1が経過した時点tfにおける将来の機関回転速度Nef1を推定する。
さらに、ECU30は、図4(C)に示されるモータ22の現在の回転速度ωm1と、図4(A)に示される現在の機関回転速度Ne1とから式f3に基づいてカム軸13の現在の位相変化速度ωca1を演算する。また、ECU30は、図4(C)に示されるモータ22の将来の回転速度ωmf1と、図4(A)に示される将来の機関回転速度Nef1とから式f4に基づいて、それらに対応する位相変化速度ωcad1を演算する。そして、ECU30は、それらの演算値ωca1,ωcad1、及びカム軸13の現在の回転位相θca1から式f5に基づいて、図4(B)に示されるように、現在から所定時間T1が経過した時点tfにおけるカム軸13の将来の回転位相θcaf1を演算する。
また、ECU30は、図4(B)に示されるように、カム軸13の将来の回転位相θcaf1とカム軸13の現在の目標回転位相θca1*との偏差Δθcaf1に基づいて、現在から所定時間T1が経過した時点tfにおけるカム軸13の将来の位相変化速度ωcaf1を演算する。
そして、ECU30は、図4(B)に示されるカム軸13の将来の位相変化速度ωcaf1と、図4(A)に示される将来の機関回転速度Nef1とから式f6に基づいて、図4(C)に示されるように、現在の時刻tcにおけるモータ22の目標回転速度ωm2*を設定する。
以上説明した本実施形態の可変バルブタイミング装置18によれば、以下の(1)〜(5)に示される作用及び効果を得ることができる。
(1)ECU30は、図4(A)〜(C)に示されるように、カム軸13の将来の位相変化速度ωcaf1と、将来の機関回転速度Nef1とに基づいてモータ22の現在の目標回転速度ωm2*を設定する。これにより、カム軸13の将来の回転位相θcaf1が目標回転位相θca1*となるように制御される。よって、機関回転速度Neが過渡状態であっても、図4(B)に示されるように、カム軸13の回転位相θcaが目標回転位相θca1*から大きくずれることが抑制される。そのため、カム軸13の回転位相制御の精度を向上させることができる。
(2)ECU30は、現在よりも前に設定されたモータ22の過去の目標回転速度ωm1*を用いることにより、モータ22の将来の回転速度ωmfを推定する。これにより、ECU30は、モータ22の将来の回転速度ωmfを容易に推定することができる。
(3)ECU30は、現在よりも前の機関回転速度Neの時系列的なデータに基づいて将来の機関回転速度Nefを推定する。これにより、将来の機関回転速度Nefを容易に推定することができる。
(4)ECU30は、式f3〜f5を利用してカム軸13の将来の回転位相θcafを推定する。これにより、カム軸13の将来の回転位相θcafを容易に推定することができる。
(5)ECU30は、カム軸13の回転位相θca及び目標回転位相θca*の位相偏差Δθcaと、カム軸13の位相変化速度ωcaとの関係を示すマップを有している。ECU30は、このマップを利用することにより、カム軸13の将来の回転位相θcafと目標回転位相θca*との偏差Δθcafからカム軸13の将来の位相変化速度ωcafを推定する。これにより、カム軸13の将来の位相変化速度ωcafを容易に推定することができる。
なお、上記実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・ECU30は、図3のステップS1の処理において、例えば現在よりも前に検出されたモータ22の回転速度ωmの時系列的なデータに基づいてモータ22の回転速度ωmの変化傾向を解析し、その解析結果に基づいてモータ22の将来の回転速度ωmfを推定してもよい。あるいは、ECU30は、モータ22の現在及び過去の各種状態量からモデルに基づいてモータ22の将来の回転速度ωmfを推定してもよい。このモデルは、モータ22の現在及び過去の各種状態量に基づいてモータ22の将来の回転速度ωmfを推定することができるように予め実験等で構築する。要は、ECU30は、モータ22の回転速度ωmに関連するパラメータに基づいてモータ22の将来の回転速度ωmfを推定するものであればよい。
・ECU30は、図3のステップS2の処理において、例えば内燃機関11の現在及び過去の各種状態量からモデルに基づいて将来の機関回転速度Nefを推定してもよい。このモデルは、内燃機関11の現在及び過去の各種状態量に基づいて将来の機関回転速度Nefを推定することができるように予め実験等で構築する。要は、ECU30は、機関回転速度Neに関連するパラメータに基づいて将来の機関回転速度Nefを推定するものであればよい。
・ECU30は、図3のステップS3の処理において、カム軸13の将来の位相変化速度ωcaf、及びカム軸13の将来の回転位相θcafを推定する方法を適宜変更してもよい。
・ECU30は、図3のステップS3の処理において式f4の演算を行う際に、現在の機関回転速度Neを将来の機関回転速度Nefとして用いてもよい。
・ECU30が提供する手段及び/又は機能は、実体的な記憶装置に記憶されたソフトウェア及びそれを実行するコンピュータ、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組み合わせにより提供することができる。例えばECU30がハードウェアである電子回路により提供される場合、それは多数の論理回路を含むデジタル回路、またはアナログ回路により提供することができる。
・本発明は上記の具体例に限定されるものではない。すなわち、上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素及びその配置や条件等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
11:内燃機関
12:クランク軸
13:カム軸
22:モータ
30:ECU(制御部)

Claims (5)

  1. 内燃機関(11)のカム軸(13)に回転力を伝達することにより内燃機関のクランク軸(12)に対する前記カム軸の回転位相を変化させるモータ(22)を制御する制御部(30)を備え、
    前記制御部は、
    前記モータの回転速度に関連するパラメータに基づいて、現在から所定時間が経過した時点における前記モータの将来の回転速度を推定し、
    前記内燃機関の回転速度に関連するパラメータに基づいて、現在から前記所定時間が経過した時点における前記内燃機関の将来の回転速度を推定し、
    前記モータの現在の回転速度、前記モータの将来の回転速度、前記内燃機関の現在の回転速度、前記内燃機関の将来の回転速度、及び前記カム軸の現在の回転位相に基づいて、現在から前記所定時間が経過した時点における前記カム軸の将来の回転位相を推定し、
    前記カム軸の将来の回転位相と前記目標回転位相との位相偏差に基づいて、現在から前記所定時間が経過した時点における前記カム軸の将来の位相変化速度を推定し、
    前記カム軸の将来の位相変化速度と前記内燃機関の将来の回転速度とに基づいて目標回転速度を設定し、
    前記モータの回転速度を前記目標回転速度に制御する可変バルブタイミング装置。
  2. 前記制御部は、
    前記モータの回転速度に関連するパラメータとして、現在よりも前に設定された前記目標回転速度を用いることにより、前記モータの将来の回転速度を推定する
    請求項1に記載の可変バルブタイミング装置。
  3. 前記制御部は、
    前記内燃機関の回転速度に関連するパラメータとして、現在よりも前の前記内燃機関の回転速度の時系列的なデータを用いることにより、前記内燃機関の将来の回転速度を推定する
    請求項1又は2に記載の可変バルブタイミング装置。
  4. 前記制御部は、
    前記内燃機関の現在の回転速度と前記モータの現在の回転速度とに基づいて前記カム軸の現在の位相変化速度を演算し、
    前記内燃機関の将来の回転速度と前記モータの将来の回転速度とに基づいて前記カム軸の将来の位相変化速度を演算し、
    前記カム軸の現在の回転位相と、前記カム軸の現在の位相変化速度と、前記カム軸の将来の位相変化速度とに基づいて前記カム軸の将来の回転位相を推定する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の可変バルブタイミング装置。
  5. 前記制御部は、
    前記カム軸の回転位相及び前記目標回転位相の位相偏差と、前記カム軸の位相変化速度との関係を示すマップを有し、
    前記カム軸の将来の回転位相と前記目標回転位相との位相偏差から前記マップに基づいて前記カム軸の将来の位相変化速度を推定する
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の可変バルブタイミング装置。
JP2015202044A 2015-10-13 2015-10-13 可変バルブタイミング装置 Active JP6390578B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015202044A JP6390578B2 (ja) 2015-10-13 2015-10-13 可変バルブタイミング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015202044A JP6390578B2 (ja) 2015-10-13 2015-10-13 可変バルブタイミング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017075539A JP2017075539A (ja) 2017-04-20
JP6390578B2 true JP6390578B2 (ja) 2018-09-19

Family

ID=58551257

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015202044A Active JP6390578B2 (ja) 2015-10-13 2015-10-13 可変バルブタイミング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6390578B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6800831B2 (ja) 2017-11-29 2020-12-16 日立オートモティブシステムズ株式会社 可変動弁制御装置、可変動弁制御システム、及び可変動弁機構の制御方法
JP7078013B2 (ja) 2019-05-21 2022-05-31 株式会社デンソー バルブタイミング調整装置
JP7461235B2 (ja) * 2020-07-01 2024-04-03 株式会社アイシン 弁開閉時期制御装置
CN116635620A (zh) * 2021-02-18 2023-08-22 日立安斯泰莫株式会社 电动气门正时控制装置和电动气门正时控制方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005016413A (ja) * 2003-06-26 2005-01-20 Hitachi Unisia Automotive Ltd 可変バルブタイミング機構の制御装置
JP4708453B2 (ja) * 2008-05-26 2011-06-22 日立オートモティブシステムズ株式会社 可変バルブタイミング機構の制御装置
JP5561128B2 (ja) * 2010-01-20 2014-07-30 株式会社デンソー エンジン自動停止始動制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017075539A (ja) 2017-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6390578B2 (ja) 可変バルブタイミング装置
JP4196294B2 (ja) 内燃機関の可変バルブタイミング制御装置
JP4641985B2 (ja) 内燃機関の可変バルブタイミング制御装置
JP4600935B2 (ja) 内燃機関の可変バルブタイミング制御装置
JP4641986B2 (ja) 内燃機関の可変バルブタイミング制御装置
JP2008057372A (ja) 内燃機関の可変バルブタイミング制御装置
JP4123127B2 (ja) 内燃機関の可変バルブタイミング制御装置
JP2001254638A (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP2018066332A (ja) 制御装置
JP6090178B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JP2012144993A (ja) 可変バルブタイミング制御システムのモータ回転状態検出系異常診断装置
JP2016109116A (ja) 連続可変バルブタイミングの制御方法およびシステム
JP5761572B2 (ja) 電動式可変バルブタイミング装置の制御装置
JP5370162B2 (ja) 可変バルブタイミング制御装置
JP4618618B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2018066331A (ja) 制御装置
JP5720855B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP5015974B2 (ja) 可変動弁機構の制御装置
JP6331963B2 (ja) 内燃機関の可変バルブタイミング制御装置
US11834970B2 (en) Valve timing adjustment device
JP6337759B2 (ja) 内燃機関の可変バルブタイミング制御装置
JP2018071500A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2009062941A (ja) 可変バルブタイミング制御装置およびその方法
JP2008180146A (ja) バルブタイミング調整装置のモータ駆動回路
JP2007051602A (ja) 内燃機関の可変動弁装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180719

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180724

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180806

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6390578

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250