JP2001254638A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング制御装置

Info

Publication number
JP2001254638A
JP2001254638A JP2000066429A JP2000066429A JP2001254638A JP 2001254638 A JP2001254638 A JP 2001254638A JP 2000066429 A JP2000066429 A JP 2000066429A JP 2000066429 A JP2000066429 A JP 2000066429A JP 2001254638 A JP2001254638 A JP 2001254638A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cam phase
control
cam
value
actual
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000066429A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuhiro Nakamura
光宏 中村
Keiji Sutani
慶治 酢谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2000066429A priority Critical patent/JP2001254638A/ja
Priority to US09/796,550 priority patent/US6367437B2/en
Priority to DE10111419A priority patent/DE10111419A1/de
Publication of JP2001254638A publication Critical patent/JP2001254638A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D35/00Controlling engines, dependent on conditions exterior or interior to engines, not otherwise provided for
    • F02D35/0007Controlling engines, dependent on conditions exterior or interior to engines, not otherwise provided for using electrical feedback
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L1/00Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
    • F01L1/34Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D13/00Controlling the engine output power by varying inlet or exhaust valve operating characteristics, e.g. timing
    • F02D13/02Controlling the engine output power by varying inlet or exhaust valve operating characteristics, e.g. timing during engine operation
    • F02D13/0203Variable control of intake and exhaust valves
    • F02D13/0215Variable control of intake and exhaust valves changing the valve timing only
    • F02D13/0219Variable control of intake and exhaust valves changing the valve timing only by shifting the phase, i.e. the opening periods of the valves are constant
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/20Output circuits, e.g. for controlling currents in command coils
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/0002Controlling intake air
    • F02D2041/001Controlling intake air for engines with variable valve actuation
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/20Output circuits, e.g. for controlling currents in command coils
    • F02D2041/202Output circuits, e.g. for controlling currents in command coils characterised by the control of the circuit
    • F02D2041/2024Output circuits, e.g. for controlling currents in command coils characterised by the control of the circuit the control switching a load after time-on and time-off pulses
    • F02D2041/2027Control of the current by pulse width modulation or duty cycle control
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カム位相を制御するための制御弁をそのコイ
ルの温度条件にかかわらず適切に制御でき、カム位相の
フィードバック制御の精度を向上させることができる内
燃機関のバルブタイミング制御装置を提供する。 【解決手段】 コイルに流れる電流量に応じてカム位相
可変機構8を駆動する制御弁10と、電流量を制御する
ための制御値DOUTVTを、実カム位相CAINが目
標カム位相CAINCMDになるようにフィードバック
制御するカム位相フィードバック制御手段2と、フィー
ドバック制御により求めた制御値に基づいて目標電流量
VTCIOBJを設定する目標電流量設定手段2と、電
流量を制御するために制御弁に出力される出力制御値D
DOUTを、実電流量VTCIACTが目標電流量VT
CIOBJになるようにフィードバック制御する電流フ
ィードバック制御手段2と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クランクシャフト
に対する吸気カムおよび/または排気カムのカム位相を
変更することにより、バルブタイミングを制御する内燃
機関のバルブタイミング制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のバルブタイミング制御装
置として、例えば特開平9−217609号公報に開示
されたものが知られている。この制御装置では、カムプ
ーリーに対するカムシャフトの相対角度を、油圧制御弁
により油圧の供給を制御されるカム位相可変機構で変化
させることにより、カム位相が変更される。油圧制御弁
は、コイルおよびこれにより駆動されるスプールを有す
るリニアソレノイド弁で構成されており、コイルへの電
流の出力デューティ比を制御し、スプールをその電流値
に応じた位置に駆動して、油圧をカム位相可変機構の進
角室または遅角室に選択的に供給することによって、カ
ム位相が進角側または遅角側に駆動制御される。また、
出力デューティ比が中央付近に保持デューティ値のとき
には、油圧制御弁は、スプールが進角室および遅角室を
同時に閉鎖し、それらへの油圧の供給を同時に遮断する
中立位置に位置することで、カム位相を保持する保持状
態になる。さらに、この制御装置では、検出された実カ
ム位相が、エンジンの運転状態に応じて設定した目標カ
ム位相になるように、出力デューティ比のフィードバッ
ク制御が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この制御装置
では、油圧制御弁の温度条件が変化したときに、カム位
相を精度良く制御できないという問題がある。すなわ
ち、上記の制御装置で油圧制御弁として用いられている
リニアソレノイド弁は、そのコイル温度が変化するのに
伴ってコイル抵抗が変化するため、出力デューティ比が
同じであっても、コイルに実際に流れる電流値が変化す
るという特性を有する。例えば、コイル温度が低いとき
には、コイル抵抗が小さいため、同一のデューティ比を
出力しても電流値は大きくなる。このため、保持デュー
ティ値が低くなり、出力デューティ比の制御範囲が全体
的に低デューティ側にずれるとともに、出力デューティ
比の単位変化に対する油圧変化が大きくなる(油圧制御
弁の感受性が高くなる)ことで、出力デューティ比の制
御可能範囲は自ずと狭くなる。逆に、コイル温度が高く
なると、コイル抵抗が上昇し、同一出力デューティ比に
対する電流値が小さくなるので、保持デューティ値が高
くなり、出力デューティ比の制御範囲が全体的に高デュ
ーティ側にずれるとともに、出力デューティ比の単位変
化に対する油圧変化が小さくなる(油圧制御弁の感受性
が低くなる)ことで、出力デューティ比の制御可能範囲
が広くなり、制御精度も向上する。
【0004】これに対して、上記の従来の制御装置で
は、目標カム位相と実カム位相に基づいてフィードバッ
ク制御により算出した出力デューティ比を、そのまま油
圧制御弁のコイルへ出力するにすぎない。このため、た
とえそのときの運転状態に応じた最適なカム位相が得ら
れるように出力デューティ比を算出したとしても、油圧
制御弁の上述した温度特性により、実際のコイル温度に
応じて、油圧制御弁の挙動およびその制御によるカム位
相可変機構の挙動がばらついてしまい、所期のカム位相
を得ることができず、その制御を精度良く行えないとい
う問題がある。
【0005】このような問題を解消するために、例え
ば、実際のコイル温度を検出し、その検出結果に応じて
出力デューティ比を補正することが考えられる。しか
し、その場合には、コイル温度をリニアに検出するため
の温度センサが新たに必要になる。また、温度自体がも
つ一般的な特性として変化が鈍いこと、およびコイル温
度は、それを取り巻く環境、すなわち、設置されるエン
ジンルーム内の温度、走行風や、電流による自己発熱な
どに大きく左右されることから、温度センサを設置して
も、その時点でのコイル温度を正確に検出することは困
難である。このため、検出したコイル温度から、その時
点でコイルに実際に流れている電流量を正確に推定する
ことや補正することは困難であり、結局、カム位相制御
を精度良く行うことができない。
【0006】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、カム位相を制御するための制御
弁をそのコイルの温度条件にかかわらず適切に制御で
き、それにより、カム位相のフィードバック制御の精度
を向上させることができる内燃機関のバルブタイミング
制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、クランクシャフト9に対する吸気カム6
aおよび排気カム7aの少なくとも一方の位相であるカ
ム位相CAINを変更することにより、バルブタイミン
グを制御する内燃機関のバルブタイミング制御装置であ
って、カム位相CAINを変更するカム位相可変機構8
と、コイルを有し、このコイルに流れる電流量に応じて
カム位相可変機構8を駆動する制御弁(実施形態におけ
る(以下、本項において同じ)油圧制御弁10)と、実
際のカム位相CAINを検出する実カム位相検出手段
(ECU2、カム角センサ28、クランク角センサ2
9)と、運転状態に応じて目標カム位相CAINCMD
を設定する目標カム位相設定手段(ECU2)と、電流
量を制御するための制御値(暫定デューティ比DOUT
VT)を、実カム位相CAINが目標カム位相CAIN
CMDになるようにフィードバック制御するカム位相フ
ィードバック制御手段(ECU2、図2のステップ1)
と、フィードバック制御により求めた制御値に基づいて
目標電流量VTCIOBJを設定する目標電流量設定手
段(ECU2、図7)と、制御弁のコイルに実際に流れ
ている実電流量VTCIACTを検出する実電流量検出
手段(電流検出回路2a)と、電流量を制御するために
制御弁に出力される出力制御値(出力デューティ比DD
OUT)を、実電流量VTCIACTが目標電流量VT
CIOBJになるようにフィードバック制御する電流フ
ィードバック制御手段(ECU2、図2のステップ2)
と、を備えていることを特徴としている。
【0008】この内燃機関のバルブタイミング制御装置
によれば、カム位相可変機構を駆動する制御弁のコイル
の電流量を制御するための制御値を、実カム位相が目標
カム位相になるようにフィードバック制御する。また、
このフィードバック制御により求めた制御値に基づいて
目標電流値を設定するとともに、制御弁のコイルの実電
流量を検出する。そして、実電流量が目標電流量になる
ように出力制御値をフィードバック制御し、算出した出
力制御値を制御弁に出力することによって、そのコイル
の電流量を制御する。
【0009】以上のように、本発明では、実カム位相が
目標カム位相になるように制御値をカム位相フィードバ
ック制御するだけでなく、制御弁のコイルの実電流量
が、カム位相フィードバック制御により算出した制御値
に基づき設定した最適な目標電流量になるように、最終
的な出力制御値を電流フィードバック制御する。このよ
うに、コイルの実電流量を直接、検出するとともに、こ
れが最適な目標電流量になるように出力制御値を電流フ
ィードバック制御するので、コイルの温度条件をすべて
加味しながら、その変化による制御弁の挙動のばらつき
を適切に補償できる。したがって、コイルの温度条件に
かかわらず、制御弁およびカム位相可変機構の動作を最
適に制御でき、その結果、カム位相のフィードバック制
御の精度を向上させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の一実施形態を説明する。図1は、本発明を適用した
内燃機関のバルブタイミング制御装置(以下、単に「制
御装置」という)の概略構成を示している。同図に示す
ように、この制御装置1は、ECU2を備えている。こ
のECU2は、本実施形態において、実カム位相検出手
段、目標カム位相設定手段、カム位相フィードバック制
御手段、目標電流量設定手段、および電流フィードバッ
ク制御手段を構成するものであり、内燃機関(以下「エ
ンジン」という)3の運転状態に応じて、後述するよう
な制御処理を実行する。
【0011】エンジン3は、例えば4サイクルDOHC
型ガソリンエンジンであり、吸気カムシャフト6および
排気カムシャフト7を備えている。両カムシャフト6、
7は、それぞれの従動スプロケット6b、7bおよびタ
イミングチェーン(図示せず)を介して、クランクシャ
フト9に連結されており、クランクシャフト9の2回転
あたり1回転の割合で回転駆動される。吸気カムシャフ
ト6および排気カムシャフト7には、吸気バルブ4およ
び排気バルブ5をそれぞれ開閉駆動する複数の吸気カム
6aおよび排気カム7a(ともに1個のみ図示)が一体
に設けられている。
【0012】また、吸気カムシャフト6は、その従動ス
プロケット6bに所定角度の範囲で回転可能に連結され
ている。この従動スプロケット6bに対する吸気カムシ
ャフト6の相対的角度を変更することにより、クランク
シャフト9に対する吸気カム6aの位相(以下、単に
「カム位相」という)CAINが変更され、吸気バルブ
4の開閉タイミング(バルブタイミング)が進角または
遅角する。吸気カムシャフト6の一端部には、このカム
位相CAINを制御するためのカム位相可変機構(以下
「VTC」という)8および油圧制御弁10(制御弁)
が設けられている。
【0013】VTC8は、吸気カムシャフト6と一体の
ベーン(図示せず)の両側に画成された進角室および遅
角室(いずれも図示せず)を有しており、エンジン3で
駆動されるオイルポンプ(図示せず)の油圧が、油圧制
御弁10の制御により、進角室または遅角室に選択的に
供給されることによって、吸気カムシャフト6を従動ス
プロケット6bに対し、進角方向または遅角方向に回転
駆動するように構成されている。
【0014】油圧制御弁10は、コイルと、これにより
駆動されるスプール(いずれも図示せず)などを備える
リニアソレノイド弁で構成されている。油圧制御弁10
は、ECU2により制御されるコイルへの電流の出力デ
ューティ比DDOUT(制御値)に従って、スプールの
位置が無段階に変化するように構成されていて、その位
置に応じてカム位相可変機構8の進角室または遅角室を
開閉する。具体的には、油圧制御弁10への出力デュー
ティ比DDOUT(出力制御値)(以下、単に「出力デ
ューティ比DDOUT」という)が保持デューティ値
(例えば50%)よりも大きいときには、油圧制御弁1
0のスプールが中立位置から一方の側に移動して進角室
を開放することで、進角室に油圧を供給し、カム位相C
AINを進角させる進角状態になる。逆に、出力デュー
ティ比DDOUTが保持デューティ値よりも小さいとき
には、スプールが中立位置から他方の側に移動して遅角
室を開放することで、遅角室に油圧を供給し、カム位相
CAINを遅角させる遅角状態になる。なお、吸気カム
6aの可動範囲は例えば60°クランク角で、最遅角時
にBTDC25°クランク角に、最進角時にBTDC8
5°クランク角にそれぞれ位置し、カム位相CAIN
は、最遅角位置で0°クランク角、最進角位置で60°
クランク角である。
【0015】また、油圧制御弁10は、出力デューティ
比DDOUTが保持デューティ値のときには、スプール
が進角室および遅角室を同時に閉鎖する中立位置に位置
する保持状態になり、進角室および遅角室への油圧の供
給が遮断され、吸気カムシャフト6と従動スプロケット
6bが一体化されることで、カム位相CAINが、それ
までに制御されていた値に保持される。
【0016】吸気カムシャフト6のVTC8と反対側の
端部には、カム角センサ28(実カム位相検出手段)が
設けられている。このカム角センサ28は、例えばマグ
ネットロータおよびMREピックアップで構成されてお
り、吸気カムシャフト6の回転に伴い、所定のクランク
角(例えば180°)ごとに、カムパルスCAMをEC
U2に出力するとともに、TDCを基準とする吸気カム
6aのカム角CASVINを検出し、その信号をECU
2に出力する。
【0017】一方、クランクシャフト9には、クランク
角センサ29(実カム位相検出手段)が設けられてい
る。クランク角センサ29は、カム角センサ28と同様
に構成されており、クランクシャフト9の回転に伴い、
所定のクランク角(例えば30°)ごとに、クランクパ
ルスCRKをECU2に出力する。また、クランク角セ
ンサ29には、基準位置用として、追い歯(図示せず)
が設けられており、この追い歯により、クランクシャフ
トが1回転するごとに1回、基準パルスが出力される。
ECU2は、クランクパルスCRKおよびカム角センサ
28の出力角度CASVINから、実際のカム位相CA
INを算出(検出)する(以下、このように実際に検出
されたカム位相を適宜「実カム位相CAIN」とい
う)。また、クランクパルスCRKに基づき、エンジン
回転数NEを求める。
【0018】また、エンジン3の吸気管30には、スロ
ットル弁開度センサ37を取り付けたスロットル弁31
が設けられており、その下流側にはさらに、インジェク
タ32、吸気温センサ33、および吸気圧センサ34が
取り付けられている。インジェクタ32の燃料噴射時間
(燃料噴射量)TOUTは、ECU2からの駆動信号に
よって制御される。
【0019】吸気温センサ33は吸気管30内の吸入空
気の温度である吸気温TAを、吸気圧センサ34は吸気
管30内の絶対圧PBAを、スロットル弁開度センサ3
7はスロットル弁31の開度(以下「スロットル弁開
度」という)θTHをそれぞれ検出し、それらの検出信
号をECU2に送る。さらに、エンジン3の本体には、
エンジン水温センサ35が取り付けられており、エンジ
ン水温センサ35は、エンジン3のシリンダブロック内
を循環する冷却水の温度であるエンジン水温TWを検出
して、その検出信号をECU2に送る。
【0020】ECU2は、I/Oインターフェース、C
PU、RAMおよびROM(いずれも図示せず)などか
らなるマイクロコンピュータで構成されている。前述し
た各種センサからの検出信号はそれぞれ、I/Oインタ
ーフェースでA/D変換や整形がなされた後、CPUに
入力される。また、ECU2は、電流検出回路2a(実
電流量検出手段)を備えており、この電流検出回路2a
により、油圧制御弁10のコイルに実際に流れている実
電流量VTCIACTが検出される。
【0021】CPUは、これらの入力信号に応じて、エ
ンジン3の運転状態を判別するとともに、判別した運転
状態に応じ、ROMに記憶された制御プログラムおよび
データなどや、RAMに記憶されたデータなどに従っ
て、以下に述べるようにして、VTC8の制御(以下
「VTC制御」という)を実行する。
【0022】図2は、このVTC制御の処理全体の流れ
を示すメインフローである。この制御処理は、所定時間
(例えば10ms)ごとに実行される。同図のステップ
1(図では「S1」と表示。以下同じ)のカム位相フィ
ードバック(F/B)制御は、エンジン3の運転状態に
応じて設定した目標カム位相CAINCMDと、カム角
センサ28などで検出した実カム位相CAINとから、
暫定デューティ比DOUTVTをフィードバック制御に
より算出する処理である。また、ステップ2の電流フィ
ードバック(F/B)制御は、ステップ1で算出した暫
定デューティ比DOUTVTに基づいて設定した目標電
流値VTCIOBJと、電流検出回路2aで検出した実
電流量VTCIACTとから、油圧制御弁10に最終的
に出力する出力デューティ比DDOUTを、フィードバ
ック制御により算出する処理である。
【0023】図3および図4は、カム位相フィードバッ
ク制御処理のサブルーチンを示す。なお、以下の説明で
は、ROMに個々のデータやテーブル値などとしてあら
かじめ記憶されている固定値については、その先頭に
「#」を付し、更新される他の変数と区別して表すもの
とする。
【0024】この制御処理では、まずステップ11にお
いて、それまでに算出されたカム位相偏差DCAINC
MD(目標カム位相CAINCMD−実カム位相CAI
N)をカム位相偏差の前回値DCAINCMDXとして
ストアする。次いで、VTC作動許可フラグF_VTC
が「1」であるか否かを判別する(ステップ12)。こ
のVTC作動許可フラグF_VTCは、図示しないサブ
ルーチンにより、VTC制御の実行条件が成立している
ときに「1」にセットされるものである。ステップ12
の答がNO、すなわちF_VTC=0であって、VTC
制御の実行条件が成立していないときには、ステップ1
3〜18に進み、カム位相偏差DCAINCMDを値0
に設定する(ステップ13)とともに、後述するPID
フィードバック制御のI項(積分項)DVIINを保持
デューティ学習値DVTHLDに設定する(ステップ1
4)。この保持デューティ学習値DVTHLDは、図示
しないサブルーチンにより、VTC8や油圧制御弁10
のハード面のばらつきなどから生じる保持デューティ値
のずれを補正するために、油圧制御弁10が保持状態に
あるときに得られた暫定デューティ比DOUTVTを学
習したものである。ステップ14の実行により、カム位
相フィードバック制御を開始する際に、保持デューティ
学習値DVTHLDがI項DVIINの初期値として使
用される。
【0025】また、後述する算出デューティ値DVIN
を値0に設定する(ステップ15)。さらに、後述する
パータベーションタイマTDVINを値0にリセットし
(ステップ16)、パータベーションフラグF_DVI
NPBを「0」にセットする(ステップ17)ととも
に、暫定デューティ比DOUTVTを値0に設定し(ス
テップ18)、本プログラムを終了する。以上により、
VTC制御の実行条件が成立していないときは、暫定デ
ューティ比DOUTVTが値0に設定されることで、油
圧制御弁10の作動が禁止され、カム位相CAINは最
遅角位置に保持される。
【0026】一方、前記ステップ12の答がYES、す
なわちF_VTC=1であって、VTC制御の実行条件
が成立しているときには、カム位相フィードバック制御
を実行すべく、目標カム位相CAINCMDと実カム位
相CAINとの偏差(CAINCMD−CAIN)を今
回のカム位相偏差DCAINCMDとして算出する(ス
テップ19)。次いで、算出したカム位相偏差DCAI
NCMDが値0よりも大きいか否を判別する(ステップ
20)。この答がYES、すなわちDCAINCMD>
0であって、目標カム位相CAINCMDが実カム位相
CAINよりも大きいときには、カム位相CAINを進
角側に制御すべく、そのP項ゲインKVP、I項ゲイン
KVIおよびD項ゲインKVDを、互いに同一の固定値
である進角用ゲイン#KVPA、#KVIAおよび#K
VDAにそれぞれ設定する(ステップ21)。
【0027】一方、前記ステップ20の答がNO、すな
わちDCAINCMD≦0であって、目標カム位相CA
INCMDが実カム位相CAIN以下のときには、カム
位相CAINを進角側に制御すべく、P項ゲインKV
P、I項ゲインKVIおよびD項ゲインKVDを、互い
に同一でかつ上記進角用ゲインと同一の固定値である遅
角用ゲイン#KVPR、#KVIRおよび#KVDRに
それぞれ設定する(ステップ22)。なお、上記の例で
は、6つのゲインがすべて同一値に設定されているが、
遅角用ゲインを進角用ゲインよりも大きな値あるいは小
さな値に設定することも可能である。
【0028】次いで、ステップ21または22で算出し
たP項ゲインKVP、I項ゲインKVIおよびD項ゲイ
ンKVDを用い、次式によって、P項DVPIN、I項
DVIINおよびD項DVDINをそれぞれ算出する
(ステップ23)。 DVPIN←KVP*DCAINCMD DVIIN←KVI*DCAINCMD+DVIIN DVDIN←KVD*(DCAINCMD−DCAIN
CMX)
【0029】次に、ステップ25〜28において、上記
ステップ23で算出したI項DVIINのリミット処理
を実行する。すなわち、I項DVIINがその上限値#
DVLMTIH(例えば65%)よりも大きいか否かを
判別し(ステップ25)、DVIIN>#DVLMTI
Hのときには、I項DVIINを上限値#DVLMTI
Hに設定する(ステップ26)。ステップ25の答がN
Oのときには、I項DVIINが下限値#DVLMTI
L(例えば45%)よりも小さいか否かを判別し(ステ
ップ27)、DVIIN<#DVLMTILのときに
は、I項DVIINを下限値#DVLMTILに設定す
る(ステップ28)。ステップ27の答がNO、すなわ
ち#DVLMTIL≦DVIIN≦#DVLMTIHの
ときには、I項DVIINを保持する。以上のI項DV
IINのリミット処理の後、P項DVPIN、I項DV
IINおよびD項DVDINを加算して、算出デューテ
ィ値DVINを算出する(ステップ29)。
【0030】次いで、ステップ30〜39においてパー
タベーション処理を実行する。このパータベーション処
理は、油圧制御弁10が保持状態にあるときの作動油の
漏れなどに起因するVTC8の進角室および遅角室の油
圧低下によるカム位相保持力の低下を防止するために、
油圧制御弁10を中立位置を中心として進角側と遅角側
に交互に往復動(強制振動)させることによって、VT
C8の進角室および遅角室に油圧を供給するものであ
る。
【0031】まず、エンジン水温TWがその上限値#T
WDVPB(例えば100℃)よりも高いか否かを判別
する(ステップ30)。TW≦#TWDVPBのときに
は、作動油温がそれほど高くなく、その高温化による油
圧低下のおそれがないとして、パータベーション処理は
実行せず、ステップ40に進み、暫定デューティ比DO
UTVTを、ステップ29で算出した算出デューティ値
DVINに設定する。前記ステップ30の答がYES、
すなわちTW>#TWDVPBのときには、算出デュー
ティ値DVINが、その下限値#DVIPBL(例えば
45%)以上でかつ上限値#DVIPBH(例えば60
%)以下であるか否かを判別する(ステップ31)。こ
の判別は、算出デューティ値DVINが油圧制御弁10
を保持状態にするような値になっているか否かを判別す
るためのものである。したがって、このステップ31の
答がNO、すなわちDVIN<#DVIPBLまたはD
VIN>#DVIPBHのときには、パータベーション
処理を実行すべき条件にないとして、前記ステップ40
に進む。
【0032】一方、前記ステップ31の答がYES、す
なわち#DVIPBL≦DVIN≦#DVIPBHのと
きには、パータベーション処理の実行条件が成立したと
して、ステップ32以降でこれを実行する。まず、パー
タベーションタイマTDVINのタイマ値が0であるか
否かを判別する(ステップ32)。このパータベーショ
ンタイマTDVINは、前記ステップ16において、V
TC制御の実行条件外で値0にリセットされていて、ス
テップ32の最初の答がYESになるので、次にステッ
プ33に進み、パータベーションタイマTDVINに所
定時間#TMDVPB(例えば0.1秒)をセットす
る。次いで、パータベーションフラグF_DVINPB
が「1」であるか否かを判別する(ステップ34)。こ
のパータベーションフラグF_DVINPBもまた、前
記ステップ17で「0」にセットされていて、ステップ
34の最初の答はNOとなるので、次にステップ35に
進み、パータベーションフラグF_DVINPBを
「1」にセットする。ステップ34の答がYESのとき
には、逆に「0」にセットする(ステップ36)。すな
わち、パータベーションフラグF_DVINPBは、所
定時間#TMDVPBごとに「1」「0」間で反転され
る。
【0033】前記ステップ35または36に続くステッ
プ37では、パータベーションフラグF_DVINPB
が「1」であるか否を判別し、F_DVINPB=1の
ときには、算出デューティ値DVINに加算量#DVI
NPBP(例えば5%)を加算した値を、暫定デューテ
ィ比DOUTVTとして設定する(ステップ38)。一
方、ステップ37でF_DVINPB=0のときには、
算出デューティ値DVINから、加算量#DVINPB
Pと同一値の減算量#DVINPBM(例えば5%)を
減算した値を、暫定デューティ比DOUTVTとして設
定する(ステップ39)。
【0034】以上のパータベーション処理により、その
実行条件が成立している限り、算出デューティ値DVI
Nに対する、加算量#DVINPBPの加算と、減算量
#DVINPBMの減算とが、所定時間#TMDVPB
の周期で交互に実行される。その結果、油圧制御弁10
が保持状態にあるときに作動油圧を強制的に補充するこ
とで、VTC8の油圧低下によるカム位相保持力の低下
が防止され、油圧制御弁10が中立位置に確実に保持さ
れる。なお、上記の例では、加算量#DVINPBPと
減算量#DVINPBMが同じ値に設定されているが、
カム反力による遅角側への吸気カム6aの戻り傾向を補
償するために、加算量#DVINPBPを減算量#DV
INPBMよりも大きな値に設定することも可能であ
る。
【0035】次いで、前記ステップ38、39または4
0に続くステップ41では、クリーニング許可フラグF
_VTCCLNが「1」であるか否かを判別する。この
クリーニング許可フラグF_VTCCLNは、図示しな
いサブルーチンにより、VTC8や油圧制御弁10の固
着防止のために、VTC8を最遅角位置から最進角位置
まで強制的に作動させる「クリーニング」の実行条件が
成立しているときに、「1」にセットされるものであ
る。ステップ41の答がYES、すなわちクリーニング
の実行条件が成立しているときには、これを実行すべ
く、暫定デューティ比DOUTVTをその上限値#DV
LMTH(例えば90%)に設定し(ステップ42)、
本プログラムを終了する。
【0036】一方、ステップ41でF_VTCCLN=
0のときには、暫定デューティ比DOUTVTのリミッ
ト処理を実行する。すなわち、暫定デューティ比DOU
TVTが前記上限値#DVLMTHよりも大きいか否か
を判別し(ステップ43)、DOUTVT>#DVLM
THのときには、前記ステップ42に進み、暫定デュー
ティ比DOUTVTを上限値#DVLMTHに設定す
る。ステップ43の答がNOのときには、暫定デューテ
ィ比DOUTVTがその下限値#DVLMTL(例えば
10%)よりも小さいか否かを判別し(ステップ4
4)、DOUTVT<#DVLMTLのときには、暫定
デューティ比DOUTVTを下限値#DVLMTLに設
定する(ステップ45)。ステップ44の答がNO、す
なわち#DVLMTL≦DOUTVT≦#DVLMTH
のときには、暫定デューティ比DOUTVTを保持し、
本プログラムを終了する。以上のように、目標カム位相
CAINCMDと実カム位相CAINに応じたカム位相
フィードバック制御により、暫定デューティ比DOUT
VTが算出される。
【0037】図5は、図2のステップ2で実行される電
流フィードバック制御処理のサブルーチンを示す。前述
したように、この電流フィードバック制御処理は、上述
のようにして算出した暫定デューティ比DOUTVTに
基づいて、目標電流値VTCIOBJを設定するととも
に、この目標電流値VTCIOBJと、電流検出回路2
aで検出した実電流量VTCIACTとから、油圧制御
弁10に最終的に出力する出力デューティ比DDOUT
を、フィードバック制御により算出するものである。
【0038】この制御処理では、まずステップ51にお
いて、VTC作動許可フラグF_VTCが「1」である
か否かを判別する。この答がNO、すなわちVTC8の
実行条件が成立していないときには、出力デューティ比
DDOUTを、前述した暫定デューティ比DOUTVT
の下限値#DVLMTLよりも小さな下限値#DVTL
MTL(例えば5%)に設定する(ステップ52)。一
方、前記ステップ51の答がYES、すなわちVTC制
御の実行条件が成立しているときには、ステップ53に
おいて、出力デューティ比DDOUTを電流フィードバ
ック制御により算出する。この算出は、図6に示す出力
デューティ比DDOUTの算出サブルーチンによって行
われる。これについては後述する。
【0039】次いで、算出した出力デューティ比DDO
UTのリミット処理を、ステップ54〜56において実
行する。まず、出力デューティ比DDOUTが、前述し
た暫定デューティ比DOUTVTの上限値#DVLMT
Hよりも大きな上限値#DVTLMTH(例えば95
%)よりも大きいか否かを判別し(ステップ54)、D
DOUT>#DVTLMTHのときには、出力デューテ
ィ比DDOUTを上限値#DVTLMTHに設定する
(ステップ55)。ステップ54の答がNOのときに
は、出力デューティ比DDOUTが前記下限値#DVT
LMTLよりも小さいか否かを判別し(ステップ5
6)、DDOUT<#DVTLMTLのときには、前記
ステップ52に進み、出力デューティ比DDOUTを下
限値#DVTLMTLに設定する。ステップ56の答が
NO、すなわち#DVTLMTL≦DDOUT≦#DV
TLMTHのときには、出力デューティ比DDOUTを
保持する。
【0040】次いで、VTC作動許可フラグF_VTC
の今回値を、その前回値フラグF_BUVTCにストア
した(ステップ57)後、出力デューティ比DDOUT
を油圧制御弁10に出力し(ステップ58)、本プログ
ラムを終了する。
【0041】図6は、前述した図5のステップ53で実
行される、出力デューティ比DDOUTを電流フィード
バック制御により算出するためのサブルーチンである。
まず、ステップ61において、電流検出回路2aで検出
された、油圧制御弁10のコイルに実際に流れている実
電流値VTCIACTを読み込む。次いで、ROMに記
憶されているVTCIOBJ変換テーブルを用いて、カ
ム位相フィードバック処理で算出した暫定デューティ比
DOUTVTを目標電流量VTCIOBJに変換する。
【0042】図7は、このVTCIOBJ変換テーブル
の一例を示している。このテーブルは、油圧制御弁10
のコイルが常温状態にあるときの、暫定デューティ比D
OUTVTとそれにより得られるコイルの電流量との最
適な(標準的な)関係を表しており、このテーブルによ
り、目標電流量VTCIOBJが、暫定デューティ比D
OUTVTに対して一義的にかつ最適に設定される。具
体的には、目標電流量VTCIOBJは、暫定デューテ
ィ比DOUTVTが大きいほど、より大きくなるように
リニアに設定されており、例えば、DOUTVT値が保
持デューティ値に相当する50%のときに0.6A、前
述した下限値#DVLMTLのときに0.2A、上限値
#DVLMTHのときに0.8Aである。また、DOU
TVT値が下限値#DVLMTL以下の領域および上限
値#DVLMTH以上の領域は、コイルの電流量をそれ
以上またはそれ以下に変化させても油圧制御弁10の作
動状態が変化しない飽和領域であるので、前述したよう
に暫定デューティ比DOUTVTの算出時にリミット処
理されるとともに、このテーブルから除外されている。
【0043】次いで、上記のように設定した目標電流量
VTCIOBJと、ステップ61で読み込んだ実電流量
VTCIACTとの差(=VTCIOBJ−VTCIA
CT)を、電流量偏差ERRとして算出する(ステップ
63)。また、実電流量の前回値と今回値の差(=VT
CIACT(n−1)−VTCIACT(n))を、実
電流量偏差DERRとして算出する(ステップ64)。
【0044】次に、図5のステップ57でストアしたV
TC作動許可の前回値フラグF_BUVTCが「0」で
あるか否かを判別する(ステップ65)。この答がYE
S、すなわち今回のループがVTCの実行条件が成立し
た直後のループであるときには、I項IFBIを初期値
#KIFIRST(例えば0%)に設定した(ステップ
66)後、ステップ67に進む。また、前記ステップ6
5の答がNO、すなわち今回のループがVTCの実行条
件が成立した2回目以降のループであるときには、ステ
ップ66をスキップしてステップ67に進む。
【0045】このステップ67では、ステップ63で算
出した電流量偏差ERRにP項ゲイン#NKP(例えば
0.5)を乗算することによって、P項IFBPを算出
する。次に、電流量偏差ERRにI項ゲイン#NKI
(例えば0.05)を乗算することによって、I項の今
回値IFBINを算出する(ステップ68)とともに、
この今回値IFBINを前回値I項IFBIに加算し
て、I項IFBIを算出する(ステップ69)。
【0046】次いで、ステップ70〜73において、上
記ステップ69で算出したI項IFBIのリミット処理
を実行する。すなわち、I項IFBIがその上限値#K
ILMTH(例えば95%)よりも大きいか否かを判別
し(ステップ70)、IFBI>#KILMTHのとき
には、I項IFBIを上限値#KILMTHに設定する
(ステップ71)。ステップ70の答がNOのときに
は、I項IFBIがその下限値#KILMTL(例えば
5%)よりも小さいか否かを判別し(ステップ72)、
IFBI<#KILMTLのときには、I項IFBIを
下限値#KILMTLに設定する(ステップ73)。ス
テップ72の答がNO、すなわち#KILMTL≦IF
BI≦#KILMTHのときには、I項IFBIを保持
する。
【0047】次に、ステップ64で算出した実電流量偏
差DERRにD項ゲイン#NKD(例えば0.01)を
乗算することによって、D項IFBDを算出する。最後
に、これまでに算出したP項IFBP、I項IFBIお
よびD項IFBDを加算して、出力デューティ比DDO
UTを算出し(ステップ75)、本プログラムを終了す
る。
【0048】以上のように、本実施形態によれば、実カ
ム位相CAINが目標カム位相CAINCMDに一致す
るように、暫定デューティ比DOUTVTをフィードバ
ック制御するだけでなく、そのようにして算出した暫定
デューティ比DOUTVTを、VTCIOBJ変換テー
ブルを用いて最適な目標電流量VTCIOBJに変換
し、油圧制御弁10のコイルの実電流量VTCIACT
が目標電流量VTCIOBJに一致するように、最終的
な出力デューティ比DDOUTをフィードバック制御す
る。すなわち、コイルの実電流量VTCIACTを直
接、検出するとともに、これが最適な目標電流量VTC
IOBJになるように出力デューティ比DDOUTを電
流フィードバック制御するので、コイルの温度条件をす
べて加味しながら、その変化による油圧制御弁10の挙
動のばらつきを適切に補償できる。したがって、コイル
の温度条件にかかわらず、油圧制御弁10およびVTC
8の動作を最適に制御でき、その結果、カム位相のフィ
ードバック制御の精度を向上させることができる。
【0049】また、前述したように、出力デューティ比
DDOUTの上限値#DVTLMTHが、暫定デューテ
ィ比DOUTVTの上限値#DVLMTHよりも大きな
値に設定されるとともに、出力デューティ比DDOUT
の下限値#DVTLMTLが、暫定デューティ比DOU
TVTの下限値#DVLMTLよりも小さな値に設定さ
れていて、出力デューティ比DDOUTのとり得る範囲
が拡大されているので、前述したコイルの温度変化によ
る制御可能範囲のずれに対応して、出力デューティ比D
DOUTを適切に制御することができる。
【0050】次に、図8〜図11を参照しながら、VT
C制御に関連する故障検知の方法について説明する。図
8は、油圧制御弁10のコイル系統の断線やショートな
どによる故障を検知するプログラムのフローチャートで
ある。本プログラムは、実電流量VTCIACTの読込
み後、出力デューティ比DDOUTが算出された後に実
行される。まず、VTC故障フラグF_FSAが「1」
であるか否かを判別する(ステップ81)。このVTC
故障フラグF_FSAは、VTC8の故障が検知された
ときに「1」にセットされるものである。したがって、
ステップ81の答がYESのときには、油圧制御弁10
のコイル系統の故障判別は実行せず、そのまま本プログ
ラムを終了する。
【0051】一方、ステップ81の答がNOのときに
は、出力デューティ比DDOUTがその判定しきい値#
DDVTFSLM(例えば40%)よりも大きいか否か
(ステップ82)、および実電流値VTCIACTがそ
の判定しきい値#IACTFSLM(例えば200m
A)よりも大きいか否か(ステップ83)をそれぞれ判
別する。ステップ82の答がNOのとき(DDOUT≦
#DDVTFSLM)には、出力デューティ比DDOU
Tがあまり大きくなく、故障判定を実行する条件にない
として、ステップ84に進み、ダウンカウントタイマで
ある異常検知タイマTFSAに所定時間#TMFSA
(例えば0.5秒)をセットし(ステップ84)、本プ
ログラムを終了する。また、ステップ83の答がNO
で、VTCIACT≧#IACTFSLMのときには、
油圧制御弁10のコイルに電流が十分に流れており、正
常に作動していると判定して、前記ステップ84を実行
する。
【0052】一方、ステップ83の答がYES、すなわ
ちDDOUT>#DDVTFSLMで、かつVTCIA
CT<#IACTFSLMのときには、異常検知タイマ
TFSAのタイマ値が0であるか否かを判別する(ステ
ップ85)。この答がNOのときには、そのまま本プロ
グラムを終了する一方、TFSA=0のときには、油圧
制御弁10のコイル系統に故障が発生していると判定し
て、そのことを表すためにコイル系統故障フラグF_F
SDAを「1」にセットし(ステップ86)、本プログ
ラムを終了する。以上のように、判定しきい値#DDV
TFSLMよりも大きな出力デューティ比DDOUTが
出力されているにもかかわらず、コイルに判定しきい値
#IACTFSLMよりも小さな電流量の電流しか流れ
ておらず、かつ、そのような異常な状態が所定時間#T
MFSA継続した場合に、コイル系統が故障していると
判定する。これにより、油圧制御弁10のコイル系統の
故障検知を適切に行うことができる。
【0053】図9は、アラインメントチェック、すなわ
ちクランク角に対するカム角の位相ずれの異常を検知す
るプログラムのフローチャートである。この位相ずれの
異常検知は、VTC8が停止され、最遅角状態にあると
きに、カム角センサ28の出力角度CASVINが、ク
ランク角センサ29のクランクパルスCRKに対して正
規な状態で出力されているか否かに基づいて、行われ
る。本プログラムではまず、ステップ91において、指
定された故障がすでに検知され、確定済みであるか否か
を判別し、この答がYESのときには、そのまま本プロ
グラムを終了する。ステップ91の答がNOのときに
は、VTC作動許可フラグF_VTCが「0」であるか
否かを判別する(ステップ92)。この答がNO、すな
わちVTC8が作動中であるときには、最遅角移行待ち
タイマTCAMZPに所定時間#TMCAMZP(例え
ば10ms)をセットする(ステップ93)。この最遅
角移行待ちタイマTCAMZPは、VTC8が停止後に
最遅角状態に確実に移行するのを待つためのものであ
る。次いで、後述する異常検知タイマTFSCおよび正
常検知タイマTOKCにそれぞれ所定時間#TMFSC
(例えば100ms)をセットし(ステップ94、9
5)、本プログラムを終了する。
【0054】一方、前記ステップ92の答がYES、す
なわちVTC8が停止中であるときには、アラインメン
ト判定通過フラグF_FIRSTが「1」であるか否か
を判別する(ステップ96)。このアラインメント判定
通過フラグF_FIRSTは、イグニッションON時に
「0」にリセットされるとともに、後述するように、カ
ム角センサ28の出力角度CASVINを用いたアライ
ンメントチェックが一度でも行われると、ステップ10
5で「1」にセットされるものである。ステップ96の
答がYES、すなわち、エンジン3の始動後にアライン
メントチェックがすでに行われているときには、最遅角
移行待ちタイマTCAMZPのタイマ値が0であるか否
か、すなわちVTC8の停止後、所定時間#TMCAM
ZPが経過したか否かを判別する(ステップ97)。こ
の答がNOのときには、前記ステップ94および95を
実行し、本プログラムを終了する。
【0055】ステップ97の答がYESのとき、すなわ
ちVTC8の停止後、所定時間#TMCAMZPが経過
したときには、ステップ98以降に進み、アラインメン
トチェック処理を実行する。また、前記ステップ96の
答がNO、すなわちアラインメント判定通過フラグF_
FIRST=0のときには、イグニッションON直後
で、VTC8が最遅角状態にあるとして、ステップ97
をスキップして、ステップ98以降に進む。
【0056】このステップ98では、エンジン回転数N
Eがその下限値#NEPHASEL(例えば500rp
m)以上であるか否かを判別し、ステップ99では、エ
ンジン回転数の変化量DNE、すなわちエンジン回転数
NEの今回値と前回値の差(=NE(n)−NE(n−
1))が、その上限値#DNEPHASEL(例えば1
0rpm)以下であるか否かを判別する。これらの答の
いずれかがNO、すなわちNE<#NEPHASELま
たはDNE>#DNEPHASELのときには、エンジ
ン3が安定した回転状態にないとして、アラインメント
チェックは実行せず、前記ステップ94、95を実行
し、本プログラムを終了する。
【0057】一方、前記ステップ98、99の答がいず
れもYESのときには、カム角センサ28の出力角度C
ASVINと所定値#CAINZPSとの差の絶対値|
CASVIN−#CAINZPS|が、その判定しきい
値#FSWCよりも小さいか否かを判別する(ステップ
100)。この所定値#CAINZPSは、VTC8の
最遅角状態における基準値を表すものとして、例えばB
TDC20°に設定されており、また、判定しきい値#
FSWCは、例えば従動スプロケット6bの2山分に相
当する10°に設定されている。
【0058】このステップ100の答がYES、すなわ
ち|CASVIN−#CAINZPS|<#FSWCの
ときには、出力角度CASVINが所定の角度範囲内で
出力されており、アラインメントが正常であると判定し
て、異常検知タイマTFSCを前記ステップ94と同様
にセットする(ステップ101)とともに、初期アライ
ンメントフラグF_ENVTCを「1」にセットする
(ステップ102)。この初期アラインメントフラグF
_ENVTCは、図示しないVTC制御の実行条件判定
処理において、その成立条件の1つとして用いられる。
【0059】次いで、正常検知タイマTOKCのタイマ
値が0であるか否か、すなわちステップ100で正常と
判定された後、所定時間#TMFSCが経過したか否か
を判別する(ステップ103)。この答がNOのときに
は、前記ステップ105に進み、アラインメント判定通
過フラグF_FIRSTを「1」にセットする。一方、
前記ステップ103の答がYESのときには、アライン
メントが正常であることが確定したとして、そのことを
表すために、アラインメント正常フラグF_OKCを
「1」にセットした(ステップ104)後、前記ステッ
プ105を実行し、本プログラムを終了する。
【0060】以上のように、VTC8が最遅角状態にあ
る場合において、カム角センサ98の出力角度CASV
INが、所定値#CAINZPSおよび判定しきい値#
FSWCで規定される所定の角度範囲内にあるときに、
アラインメントが正常であると判定するとともに、その
ような状態が所定時間#TMFSC継続したときに、ア
ラインメントの正常状態が確定したと判定する。これに
より、アラインメントの正常検知を適切にかつ安定して
行うことができる。
【0061】また、前述したように、アラインメント判
定通過フラグF_FIRST=0(ステップ96:N
O)のときには、イグニッションON直後で、VTC8
が最遅角状態にあるとして、ステップ97をスキップす
ることにより、最遅角移行待ち用の所定時間#TMCA
MZPの経過を待つことなく、ステップ100のアライ
ンメントチェックを早期に行える。さらに、そのチェッ
クによりアラインメントが正常と判定されたときに、所
定時間#TMFSCの経過を待つことなく即座に、初期
アラインメントフラグF_ENVTCを「1」に設定す
る(ステップ102)ので、この初期アラインメントフ
ラグF_ENVTCの成立を実行条件の1つとするVT
C制御を、早期に開始することができる。なお、このよ
うな制御を行うと、例えばイグニッションOFF直後に
再始動するような場合には、VTC8が最遅角状態に移
行する途中でステップ100のアラインメントチェクが
実行される可能性があるが、その場合には、正常検知タ
イマTOKCがタイムアップするまでは正常と確定され
ないので、誤判定が生じることはない。
【0062】一方、前記ステップ100の答がNO、す
なわち|CASVIN−#CAINZPS|≧#FSW
Cのときには、出力角度CASVINが所定の角度範囲
から外れており、この状態でVTC制御を実行すると、
実際に得られる排気ガス特性やエンジン出力がそれらの
設定と大きく異なってしまうおそれがあるとして、アラ
インメントが異常であると判定する。次いで、正常検知
タイマTOKCを前記ステップ95と同様にセットする
(ステップ106)とともに、異常検知タイマTFSC
のタイマ値が0であるか否か、すなわちステップ100
で異常と判定された後、所定時間#TMFSCが経過し
たか否かを判別する(ステップ107)。この答がNO
のときには、前記ステップ105に進み、アラインメン
ト判定通過フラグF_FIRSTを「1」にセットする
一方、YESのときには、アラインメントが異常である
ことが確定したとして、そのことを表すために、アライ
ンメント正常フラグF_OKCを「0」にセットする
(ステップ108)とともに、アラインメント異常フラ
グF_FSDCを「1」にセットした(ステップ10
9)後、前記ステップ105を実行し、本プログラムを
終了する。
【0063】以上のように、VTC8が最遅角状態にあ
るときの出力角度CASVINが所定の角度範囲から外
れているときに、アラインメントが異常であると判定す
るとともに、そのような状態が所定時間#TMFSC継
続したときに、アラインメントの異常が確定したと判定
する。これにより、アラインメントの異常検知を適切に
かつ安定して行うことができる。
【0064】図10および図11は、カム角センサ28
の断線およびショートやノイズおよび歯抜けなどによる
故障を検知するプログラムのフローチャートである。こ
の故障検知は、カム角センサ28のカムパルスCAM
が、クランク角センサ29のクランクパルスCRKに対
して正規な状態で出力されているか否に基づいて、行わ
れる。本プログラムではまず、ステップ111におい
て、指定された故障がすでに検知され、確定済みである
か否かを判別し、この答がYESのときには、そのまま
本プログラムを終了する。ステップ111の答がNOの
ときには、エンジン回転数NEがその下限値#FSNE
PH(例えば500rpm)以上であるか否かを判別し
(ステップ112)、NE<#FSNEPHのときに
は、本プログラムを終了する。
【0065】ステップ112の答がYES、すなわちN
E≧#FSNEPHのときには、クランク角センサ29
の断線検知カウンタCFS04Aのカウント値がその所
定回数#CHKCNDA(例えば10)よりも小さいか
否か(ステップ113)、およびノイズ検知カウンタC
FS04Bのカウント値がその所定回数#CHKCND
B(例えば10)よりも小さいか否か(ステップ11
4)を、それぞれ判別する。これらの答のいずれかがY
ES、すなわちクランク角センサ29の断線検知または
ノイズ検知の実行中であるときには、本プログラムを終
了する。ステップ113および114の答がいずれもN
Oのときには、クランクステージ番号CRSTGが値0
であるか否かを判別する(ステップ115)。このクラ
ンクステージ番号CRSTGは、クランク角センサ29
の前述した追い歯が検出されたときにステージ「0」に
設定されるとともに、その後、クランクパルスCRKが
検出されるごとに、すなわちクランク角30°ごとに、
ステージ番号が「1」ずつ加算されることで、0〜11
が順次、割り当てられるものであり、したがって、CR
STG=0は、クランクシャフト9が1回転するごとに
1回、所定のクランク角度区間で現れる。
【0066】このステップ115の答がYESのときに
は、カムパルスカウンタCCAMPLSのカウント値が
0または2であるか否かを判別する(ステップ11
6)。このカムパルスカウンタCCAMPLSは、カム
パルスCAMの入力により割込み実行される図11のサ
ブルーチンのステップ132でインクリメントされると
ともに、後述するステップ120で「0」にリセットさ
れるものである。すなわち、ステップ116でのカムパ
ルスカウンタCCAMPLSのカウント値は、クランク
角の前回および今回の0ステージ間におけるカムパルス
CAMの検出回数を表す。前述したように、カム角セン
サ28は、クランク角180°ごとにカムパルスCAM
を出力するように設計されているので、それが正常であ
れば、CCAMPLS値は2となる。
【0067】したがって、前記ステップ116の答がN
O、すなわちカムパルスカウンタCCAMPLSのカウ
ント値が0または2のいずれでもなく、奇数のときに
は、カム角センサ28にノイズまたは歯抜けによる異常
が生じているとして、ノイズ検知カウンタCFSBをデ
クリメントする(ステップ117)。なお、このノイズ
検知カウンタCFSBは、イグニッションON時に初期
値#FSNB(例えば50)にリセットされるものであ
る。次いで、ノイズ検知カウンタCFSBのカウント値
が0であるか否かを判別し(ステップ118)、この答
がNOのときには、ステップ120に進み、カムパルス
カウンタCCAMPLSを「0」にリセットする。一
方、ステップ118の答がYESのとき、すなわちステ
ップ116においてカムパルスカウンタCCAMPLS
のカウント値が0または2のいずれでもない状態が、初
期値#FSNBに等しい回数、検出されたときには、カ
ム角センサ28にノイズまたは歯抜けによる故障が生じ
ていると判定して、そのことを表すために、ノイズ/歯
抜け故障フラグF_FSDBを「1」にセットした(ス
テップ119)後、前記ステップ120に進む。
【0068】一方、前記ステップ116の答がYES、
すなわちカムパルスカウンタCCAMPLSのカウント
値が0または2である場合には、それらのうちカウント
値=0のときは、断線またはショートによりカムパルス
CAMが検出されない異常状態であるので、前記ステッ
プ120に続くステップ121以降で、その判定を行
う。すなわち、断線検知カウンタCFSAをデクリメン
トする(ステップ121)とともに、そのカウント値が
0であるか否かを判別する(ステップ122)。この断
線検知カウンタCFSAは、図11のサブルーチンのス
テップ131において、すなわちカムパルスCAMが入
力されるごとに、初期値#FSNA(例えば50)にリ
セットされる。したがって、カムパルスCAMが正規に
入力されている場合には、断線検知カウンタCFSA
は、ステップ121でデクリメントされても、初期値#
FSNAにリセットされ、値0にはならないので、ステ
ップ122の答がNOとなることで、カム角センサ28
が正常と判定する。この場合は、そのまま本プログラム
を終了する。
【0069】一方、カムパルスCAMが入力されていな
い場合には、断線検知カウンタCFSAは、初期値#F
SNAにリセットされない状態で、ステップ121でデ
クリメントされ続ける。そして、そのような状態が初期
値#FSNAに等しい回数、生じた時点で、ステップ1
22の答がYESとなるので、カム角センサ28に断線
またはショートによる故障が生じていると判定して、そ
のことを表すために、断線/ショート故障フラグF_F
SDAAを「1」にセットし(ステップ123)、本プ
ログラムを終了する。
【0070】以上のような手法により、カム角センサ2
8の故障検知を適切に行えるとともに、故障の原因を、
ノイズおよび歯抜けと断線およびショートとに分けて識
別でき、また、それらを表すフラグを別個に設定するこ
とができる。
【0071】なお、本発明は、説明した実施形態に限定
されることなく、種々の態様で実施することができる。
例えば、実施形態では、電流位相フィードバック制御の
P項ゲイン#NKP、I項ゲイン#NKIおよびD項ゲ
イン#NKDが、固定値として設定されているが、目標
電流量VTCIOBJと実電流量VTCIACTの大小
関係(電流量偏差ERRの正負)を判別し、目標電流量
VTCIOBJが実電流量VTCIACTよりも大きい
ときのゲインを、小さいときのゲインよりも大きな値に
設定するようにしてもよい。これにより、前述したコイ
ルの温度変化による油圧制御弁10の感受性の変化に対
応して、出力デューティ比DDOUTをより適切に制御
することができる。
【0072】また、実施形態は、吸気カム位相を可変と
したバルブタイミング制御装置に本発明を適用した例で
あるが、本発明は、排気カム位相を可変としたものに適
用できることは、もちろんである。
【0073】
【発明の効果】以上のように、本発明の内燃機関のバル
ブタイミング制御装置は、カム位相を制御するための制
御弁をそのコイルの温度条件にかかわらず適切に制御で
き、それにより、カム位相のフィードバック制御の精度
を向上させることができるなどの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による内燃機関のバルブタ
イミング制御装置の概略構成図である。
【図2】図1の制御装置によるVTC制御のメインフロ
ーである。
【図3】図2のカム位相フィードバック制御のサブルー
チンのフローチャートである。
【図4】図3の残りの部分のフローチャートである。
【図5】図2の電流フィードバック制御のサブルーチン
のフローチャートである。
【図6】図5で実行される出力デューティ比のPIDフ
ィードバック制御のサブルーチンのフローチャートであ
る。
【図7】暫定デューティ比を目標電流量に変換するテー
ブルの一例である。
【図8】油圧制御弁のコイル系統の故障検知を実行する
プログラムのフローチャートである。
【図9】アラインメントチェックを実行するプログラム
のフローチャートである。
【図10】カム角センサの故障検知を実行するプログラ
ムのフローチャートである。
【図11】カムパルスカウンタのカウント処理などを実
行するプログラムのフローチャートである。
【符号の説明】
1 制御装置(バルブタイミング制御装置) 2 ECU(実カム位相検出手段、目標カム位相設定手
段、カム位相フィードバック制御手段、目標電流量設定
手段、電流フィードバック制御手段) 2a 電流検出回路(実電流検出手段) 3 エンジン(内燃機関) 4 吸気バルブ 5 排気バルブ 6a 吸気カム 7a 排気カム 8 カム位相可変機構 9 クランクシャフト 10 油圧制御弁(制御弁) 28 カム角センサ(実カム位相検出手段) 29 クランク角センサ(実カム位相検出手段) CAIN 実カム位相 CAINCMD 目標カム位相 DOUTVT 暫定デューティ比(制御値) DDOUT 出力デューティ比(出力制御値) VTCIOBJ 目標電流量 VTCIACT 実電流量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G018 AB02 BA09 BA29 BA33 CA18 DA20 DA57 EA22 FA07 GA00 GA36 3G092 AA11 BB06 DA10 DG05 DG09 EB08 EC04 FA06 FB04 GA08 HA06Z HA13X HE03Z

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクシャフトに対する吸気カムおよ
    び排気カムの少なくとも一方の位相であるカム位相を変
    更することにより、バルブタイミングを制御する内燃機
    関のバルブタイミング制御装置であって、 カム位相を変更するカム位相可変機構と、 コイルを有し、このコイルに流れる電流量に応じて前記
    カム位相可変機構を駆動する制御弁と、 実際のカム位相を検出する実カム位相検出手段と、 運転状態に応じて目標カム位相を設定する目標カム位相
    設定手段と、 前記電流量を制御するための制御値を、前記実カム位相
    が前記目標カム位相になるようにフィードバック制御す
    るカム位相フィードバック制御手段と、 当該フィードバック制御により求めた前記制御値に基づ
    いて目標電流量を設定する目標電流量設定手段と、 前記制御弁の前記コイルに実際に流れている実電流量を
    検出する実電流量検出手段と、 前記電流量を制御するために前記制御弁に出力される出
    力制御値を、前記実電流量が前記目標電流量になるよう
    にフィードバック制御する電流フィードバック制御手段
    と、 を備えていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミ
    ング制御装置。
JP2000066429A 2000-03-10 2000-03-10 内燃機関のバルブタイミング制御装置 Pending JP2001254638A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000066429A JP2001254638A (ja) 2000-03-10 2000-03-10 内燃機関のバルブタイミング制御装置
US09/796,550 US6367437B2 (en) 2000-03-10 2001-03-02 Valve timing control system for internal combustion engine
DE10111419A DE10111419A1 (de) 2000-03-10 2001-03-09 Ventileinstellung-Steuer/Regelsystem für Verbrennungsmotoren

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000066429A JP2001254638A (ja) 2000-03-10 2000-03-10 内燃機関のバルブタイミング制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001254638A true JP2001254638A (ja) 2001-09-21

Family

ID=18585789

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000066429A Pending JP2001254638A (ja) 2000-03-10 2000-03-10 内燃機関のバルブタイミング制御装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US6367437B2 (ja)
JP (1) JP2001254638A (ja)
DE (1) DE10111419A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113227562A (zh) * 2019-01-04 2021-08-06 纬湃科技有限责任公司 控制凸轮的装置和方法

Families Citing this family (31)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4060087B2 (ja) * 2002-02-04 2008-03-12 株式会社日立製作所 可変バルブタイミング機構の制御装置
US7559309B2 (en) * 2004-03-19 2009-07-14 Ford Global Technologies, Llc Method to start electromechanical valves on an internal combustion engine
US7017539B2 (en) * 2004-03-19 2006-03-28 Ford Global Technologies Llc Engine breathing in an engine with mechanical and electromechanical valves
US7555896B2 (en) * 2004-03-19 2009-07-07 Ford Global Technologies, Llc Cylinder deactivation for an internal combustion engine
US7107947B2 (en) * 2004-03-19 2006-09-19 Ford Global Technologies, Llc Multi-stroke cylinder operation in an internal combustion engine
US7079935B2 (en) * 2004-03-19 2006-07-18 Ford Global Technologies, Llc Valve control for an engine with electromechanically actuated valves
US7032581B2 (en) * 2004-03-19 2006-04-25 Ford Global Technologies, Llc Engine air-fuel control for an engine with valves that may be deactivated
US7072758B2 (en) 2004-03-19 2006-07-04 Ford Global Technologies, Llc Method of torque control for an engine with valves that may be deactivated
US7240663B2 (en) * 2004-03-19 2007-07-10 Ford Global Technologies, Llc Internal combustion engine shut-down for engine having adjustable valves
US6938598B1 (en) 2004-03-19 2005-09-06 Ford Global Technologies, Llc Starting an engine with electromechanical valves
US7107946B2 (en) * 2004-03-19 2006-09-19 Ford Global Technologies, Llc Electromechanically actuated valve control for an internal combustion engine
US7021289B2 (en) * 2004-03-19 2006-04-04 Ford Global Technology, Llc Reducing engine emissions on an engine with electromechanical valves
US7383820B2 (en) * 2004-03-19 2008-06-10 Ford Global Technologies, Llc Electromechanical valve timing during a start
US7032545B2 (en) 2004-03-19 2006-04-25 Ford Global Technologies, Llc Multi-stroke cylinder operation in an internal combustion engine
US7031821B2 (en) * 2004-03-19 2006-04-18 Ford Global Technologies, Llc Electromagnetic valve control in an internal combustion engine with an asymmetric exhaust system design
US7165391B2 (en) * 2004-03-19 2007-01-23 Ford Global Technologies, Llc Method to reduce engine emissions for an engine capable of multi-stroke operation and having a catalyst
US7128687B2 (en) * 2004-03-19 2006-10-31 Ford Global Technologies, Llc Electromechanically actuated valve control for an internal combustion engine
US7055483B2 (en) * 2004-03-19 2006-06-06 Ford Global Technologies, Llc Quick starting engine with electromechanical valves
US7066121B2 (en) * 2004-03-19 2006-06-27 Ford Global Technologies, Llc Cylinder and valve mode control for an engine with valves that may be deactivated
US7194993B2 (en) * 2004-03-19 2007-03-27 Ford Global Technologies, Llc Starting an engine with valves that may be deactivated
US7140355B2 (en) * 2004-03-19 2006-11-28 Ford Global Technologies, Llc Valve control to reduce modal frequencies that may cause vibration
US7028650B2 (en) 2004-03-19 2006-04-18 Ford Global Technologies, Llc Electromechanical valve operating conditions by control method
US7128043B2 (en) 2004-03-19 2006-10-31 Ford Global Technologies, Llc Electromechanically actuated valve control based on a vehicle electrical system
US7063062B2 (en) * 2004-03-19 2006-06-20 Ford Global Technologies, Llc Valve selection for an engine operating in a multi-stroke cylinder mode
US20050229687A1 (en) * 2004-04-15 2005-10-20 Borgwarner Inc. Method and apparatus for extended cam position measurement
DE102004049123A1 (de) * 2004-10-07 2006-04-13 Ina-Schaeffler Kg Vorrichtung zur Veränderung der Steuerzeiten von Gaswechselventilen einer Brennkraftmaschine
US7387097B2 (en) 2004-10-08 2008-06-17 Ina-Schaeffler Jg INA-schaeffler KG, industriestrasse 1-3, 91074 herzogenaurach ANR 12 88 48 20
DE102005046656A1 (de) * 2005-09-29 2007-04-05 Robert Bosch Gmbh Vorrichtung zur Steuerung einer Brennkraftmaschine
DE102008012630A1 (de) * 2008-01-29 2009-07-30 Robert Bosch Gmbh Verfahren und Vorrichtung zur Schaltdruckberechnung bei einem Dosierventil
JP4618618B2 (ja) * 2008-06-05 2011-01-26 三菱電機株式会社 内燃機関の制御装置
JP6378112B2 (ja) * 2015-03-02 2018-08-22 日立オートモティブシステムズ株式会社 回転検出異常診断装置及び方法とそれを用いた回転位置制御装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3070547B2 (ja) * 1997-10-24 2000-07-31 三菱電機株式会社 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP4049905B2 (ja) * 1997-11-14 2008-02-20 三菱電機株式会社 油圧式バルブタイミング調節システム
JP3068806B2 (ja) * 1997-12-15 2000-07-24 三菱電機株式会社 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP3290422B2 (ja) * 1999-04-26 2002-06-10 三菱電機株式会社 内燃機関のバルブタイミング制御装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113227562A (zh) * 2019-01-04 2021-08-06 纬湃科技有限责任公司 控制凸轮的装置和方法
CN113227562B (zh) * 2019-01-04 2023-12-12 纬湃科技有限责任公司 控制凸轮的装置和方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20010020459A1 (en) 2001-09-13
US6367437B2 (en) 2002-04-09
DE10111419A1 (de) 2001-09-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001254638A (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
US7403849B1 (en) Control apparatus for an internal combustion engine
US8180552B2 (en) Variable valve timing apparatus and control method thereof
US9347341B2 (en) Apparatus and method for controlling variable valve timing mechanism
US7748357B2 (en) Control apparatus and control method for a variable valve timing mechanism
JP3668167B2 (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP2008286125A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2007100522A (ja) 内燃機関のegr制御装置
JP2007009807A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2003003869A (ja) 可変バルブタイミング機構の異常判定装置
US6516759B2 (en) Valve timing control apparatus for internal combustion engine
JP2016109116A (ja) 連続可変バルブタイミングの制御方法およびシステム
JP4660532B2 (ja) 内燃機関の制御装置
KR20130107222A (ko) 가변 밸브 타이밍 기구의 제어 장치 및 가변 밸브 타이밍 기구의 제어 방법
JP2001234765A (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP2013155630A (ja) 電動式可変バルブタイミング装置の制御装置
JP2004100535A (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP2011047357A (ja) 内燃機関の制御装置
JP3537364B2 (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP4175061B2 (ja) 内燃機関の可変バルブタイミング機構の制御装置
JP5281449B2 (ja) 可変動弁機構の制御装置
JP2004360548A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2002070612A (ja) エンジンの空燃比制御装置
JP2001182510A (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP2003056387A (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040217

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040419

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040518