JP6385251B2 - 現像剤補給容器、現像剤補給装置、及び、画像形成装置 - Google Patents

現像剤補給容器、現像剤補給装置、及び、画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6385251B2
JP6385251B2 JP2014228138A JP2014228138A JP6385251B2 JP 6385251 B2 JP6385251 B2 JP 6385251B2 JP 2014228138 A JP2014228138 A JP 2014228138A JP 2014228138 A JP2014228138 A JP 2014228138A JP 6385251 B2 JP6385251 B2 JP 6385251B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
developer
cam groove
supply container
developer supply
driving force
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014228138A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016090934A (ja
Inventor
礼知 沖野
礼知 沖野
長嶋 利明
長嶋  利明
村上 雄也
村上  雄也
田澤 文朗
文朗 田澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2014228138A priority Critical patent/JP6385251B2/ja
Priority to US14/935,880 priority patent/US9354549B1/en
Publication of JP2016090934A publication Critical patent/JP2016090934A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6385251B2 publication Critical patent/JP6385251B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/06Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing
    • G03G15/08Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a solid developer, e.g. powder developer
    • G03G15/0822Arrangements for preparing, mixing, supplying or dispensing developer
    • G03G15/0865Arrangements for supplying new developer
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/06Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing
    • G03G15/08Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a solid developer, e.g. powder developer
    • G03G15/0822Arrangements for preparing, mixing, supplying or dispensing developer
    • G03G15/0865Arrangements for supplying new developer
    • G03G15/0867Arrangements for supplying new developer cylindrical developer cartridges, e.g. toner bottles for the developer replenishing opening
    • G03G15/087Developer cartridges having a longitudinal rotational axis, around which at least one part is rotated when mounting or using the cartridge
    • G03G15/0872Developer cartridges having a longitudinal rotational axis, around which at least one part is rotated when mounting or using the cartridge the developer cartridges being generally horizontally mounted parallel to its longitudinal rotational axis
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/06Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing
    • G03G15/08Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a solid developer, e.g. powder developer
    • G03G15/0822Arrangements for preparing, mixing, supplying or dispensing developer
    • G03G15/0877Arrangements for metering and dispensing developer from a developer cartridge into the development unit

Description

本発明は、現像剤補給装置に着脱可能な現像剤補給容器に関する。なお、現像剤補給装置は、例えば、複写機、ファクシミリ、プリンタ、及びこれらの機能を複数備えた複合機等の画像形成装置において用いられる。
従来、電子写真複写機等の画像形成装置には微粉末の現像剤が使用されている。このような画像形成装置では、画像形成に伴い消費されてしまう現像剤を、補給容器(現像剤補給容器)から補給される構成となっている。こうした従来の補給容器としては、例えば、特許文献1のものがある。
特許文献1に記載の装置では、補給容器に設けた蛇腹ポンプを用いて現像剤を排出する方式を採用している。具体的な方法としては、蛇腹ポンプを伸長させて補給容器内の気圧を大気圧よりも低い状態にすることで、補給容器内へ空気を取り込んで現像剤を流動化する。更に、蛇腹ポンプを収縮させて補給容器内の気圧を大気圧よりも高い状態にすることで、補給容器内外の圧力差により、現像剤を押し出して排出する。この2つの工程を交互に繰り返すことで、現像剤を安定して排出する構成になっている。上記補給容器では、画像形成装置から受けた回転駆動を往復動に変換し蛇腹状のポンプを駆動している。こうした構成であれば、補給容器から現像剤を安定して排出することが可能となる。
特開2010−256893号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、補給容器がユーザの手元に届くまでの間の物流等の理由で、ユーザが補給容器を画像形成装置に装着したときに、現像剤が補給容器から排出される効率が低下している場合があった。
本発明は、上記実情に鑑み、ユーザが補給容器を画像形成装置に装着したときに、補給容器の内部の現像剤の状態に依らずに現像剤が容易に補給容器から排出される補給容器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の現像剤補給容器は、現像剤補給装置に着脱可能な現像剤補給容器であって、現像剤を収容可能な現像剤収容室と、前記現像剤収容室の内部で回転しつつ現像剤を搬送する搬送部と、前記搬送部が搬送する現像剤を排出する排出口を有する現像剤排出室と、前記搬送部を回転させるための回転駆動力を受ける駆動力受部と、少なくとも前記排出口に対して圧力を作用させるために前記現像剤収容室の内部の容積を前記現像剤補給容器の長手方向に変更可能なポンプ部と、前記駆動力受部が受けた回転駆動力を、前記ポンプ部が前記現像剤補給容器の長手方向に動作して現像剤を搬送する搬送駆動力へと変換する駆動力変換部と、を備え、前記駆動力変換部は、前記駆動力受部が回転駆動力を受けて前記搬送部が最初に所定回数の回転をする初期回転期間に前記ポンプ部が伸縮する伸縮ストローク量を、前記初期回転期間以後に前記ポンプ部が伸縮する伸縮ストローク量と異なるように変換することを特徴とする。
本発明によれば、ユーザが補給容器を画像形成装置に装着したときに、補給容器の内部の現像剤の状態に依らずに現像剤が容易に補給容器から排出される。
実施例1に係る画像形成装置の断面図である。 (a)は補給装置の部分断面図、(b)は補給容器を装着する装着部の斜視図、(c)は装着部の断面図である。 制御系、並びに、補給容器と補給装置を部分的に拡大した断面図である。 制御系による現像剤の補給の流れを説明するフローチャートである。 ホッパを省き、補給容器から現像器へ直接的に現像剤を補給する構成を示す断面図である。 (a)は補給容器の全体斜視図、(b)は補給容器の排出口周辺の部分拡大図、(c)は補給容器を装着部に装着した状態を示す正面図である。 (a)は補給容器の断面斜視図、(b)はポンプ部が使用上で最大限伸張された状態の部分断面図、(c)はポンプ部が使用上で最大限収縮された状態の部分断面図である。 流動性エネルギーを測定する装置の模式図である。 排出口径と排出量との関係を、現像剤の種類毎に示したグラフである。 現像剤の排出量と容器内充填量の関係を、現像剤Aに関して示すグラフである。 (a)はポンプ部が使用上で最大限伸張された状態の部分図、(b)はポンプ部が使用上で最大限収縮された状態の部分図、(c)はポンプ部の部分図である。 第1カム溝及び第2カム溝の構成を示す平面図である。 現像剤を充填した補給容器のシャッタを開いて排出口を外部のエアーと連通可能とした状態で、ポンプ部を伸縮動作させている際の圧力変化の推移を示すグラフである。 変形例に係る第1カム溝及び第2カム溝の構成を示す平面図である。 変形例に係る第1カム溝及び第2カム溝の構成を示す断面図である。 実施例2に係る第1カム溝及び第2カム溝の構成を示す断面図である。
以下、図面を参照して、この発明を実施するための形態を実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対位置等は、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるから、特に特定的な記載が無い限りは、発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。なお、後の実施例の構成に関して、前の実施例と同一の構成に関しては前の実施例と同一の符号を付して、前の実施例中の説明が援用されるものとする。
まず、画像形成装置の基本構成について説明し、続いて、この画像形成装置に搭載される現像剤補給システム、つまり、現像剤補給装置と補給容器の構成について順に説明する。
(画像形成装置)
図1は、実施例1に係る画像形成装置100の断面図である。この画像形成装置100は、補給容器1(所謂、トナーカートリッジ)が着脱可能(取り外し可能)に装着される補給装置201が搭載された画像形成装置100の一例として、電子写真方式を採用した複写機(電子写真画像形成装置)の構成を示す。『現像剤補給容器』としての補給容器1は、『現像剤補給装置』としての補給装置201に着脱可能な構成であり、装置本体100Aに対しても着脱可能な構成である。従って、補給容器1や補給装置201をカートリッジとする場合に、こうしたカートリッジを装置本体100Aに着脱自在に装着される。
画像形成装置100は装置本体100Aを有する。原稿101は原稿台ガラス102の上に置かれる。そして、原稿の画像情報に応じた光像を光学部103の複数のミラーMrとレンズLnにより、『像担持体』としての感光体ドラム104上に結像させることにより静電像を形成する。この静電像は乾式の現像器201a(1成分現像器)により現像剤(乾式粉体)としてのトナー(1成分磁性トナー)を用いて可視化される。
なお、本例では補給容器1から補給すべき現像剤として1成分磁性トナーを用いた例について説明するが、このような例だけではなく、後述するような例でも構わない。具体的には、1成分非磁性トナーを用いて現像を行う1成分現像器を用いる場合、現像剤として1成分非磁性トナーを補給することになる。また、磁性キャリアと非磁性トナーを混合した2成分現像剤を用いて現像を行う2成分現像器を用いる場合、現像剤として非磁性トナーを補給することなる。なお、この場合、現像剤として非磁性トナーとともに磁性キャリアも併せて補給する構成としても構わない。
カセット105〜108は、記録材(以下、「シートS」という)を収容する。これらカセット105〜108に積載されたシートSのうち、複写機の液晶操作部から操作者(ユーザ)が入力した情報もしくは原稿101のシートサイズを基に最適なカセットが選択される。ここで記録材としては用紙に限定されずに、例えばOHPシート等適宜使用、選択できる。そして、給送分離装置105A〜108Aにより搬送された1枚のシートSを、搬送部109を経由してレジストローラ110まで搬送し、感光体ドラム104の回転と、光学部103のスキャンのタイミングを同期させて搬送する。
感光体ドラム104の下方には、転写帯電器111と分離帯電器112とが配置される。ここで、転写帯電器111によって、感光体ドラム104上に形成された現像剤による現像剤像をシートSに転写する。そして、分離帯電器112によって、現像剤像(トナー像)の転写されたシートSを感光体ドラム104から分離する。
この後、搬送部113により搬送されたシートSは、定着部114において熱と圧によりシート上の現像剤像を定着させた後、片面コピーの場合には、排出反転部115を通過し、排出ローラ116により排出トレイ117へ排出される。
また、両面コピーの場合には、シートSは排出反転部115を通り、一度、排出ローラ116により一部が装置本体100Aの外部へ排出される。そして、この後、シートSの終端がフラッパ118を通過し、排出ローラ116にまだ挟持されているタイミングでフラッパ118を制御すると共に排出ローラ116を逆回転させることにより、再度、装置本体100Aの内部へ搬送される。さらに、この後、再給送搬送部119、120を経由してレジストローラ110まで搬送された後、片面コピーの場合と同様の経路をたどって排出トレイ117へ排出される。
上記構成の装置本体100Aにおいて、感光体ドラム104の回りには現像手段としての現像器201a、クリーニング手段としてのクリーナ部202、帯電手段としての一次帯電器203等の画像形成プロセス機器が設置されている。なお、現像器201aは原稿101の画像情報に基づき光学部103により感光体ドラム104に形成された静電像に現像剤を付着させることにより現像するものである。また、一次帯電器203は、感光体ドラム104上に所望の静電像を形成するため感光体ドラム104の表面を一様に帯電するためのものである。また、クリーナ部202は感光体ドラム104に残留している現像剤を除去するためのものである。
(補給装置)
ここで、図2(a)は補給装置201の部分断面図、図2(b)は補給容器1を装着する装着部10の斜視図、図2(c)は装着部10の断面図を示している。また、図3は、制御系並びに、補給容器1と補給装置201を部分的に拡大した断面図を示している。図4は、制御系による現像剤の補給の流れを説明するフローチャートである。図1〜図4を用いて、以下で、現像剤補給システムの構成要素である補給装置201について説明する。『現像剤補給容器』としての補給容器1は、『現像剤補給装置』としての補給装置201に着脱可能な容器である。
補給装置201は、図1に示すように、補給容器1が取り外し可能(着脱可能)に装着される装着部(装着スペース)10と、補給容器1から排出された現像剤を一時的に貯留するホッパ10aと、現像器201aと、を有している。補給容器1は、図2(c)に示すように、装着部10に対して矢印M方向に装着される構成となっている。つまり、補給容器1の長手方向(回転軸線方向)がほぼこの矢印M方向と一致するように装着部10に装着される。なお、この矢印M方向は、後述する図7(b)の矢印X方向と実質平行である。また、補給容器1の装着部10からの取り出し方向はこの矢印M方向とは反対の方向となる。
現像器201aは、図1及び図2(a)に示すように、現像剤を担持する『現像剤担持体』としての現像ローラ201fと、撹拌部材201c、送り部材201d、201eを有している。そして、補給容器1から補給された現像剤は撹拌部材201cにより撹拌され、送り部材201d、201eにより現像ローラ201fに送られて、現像ローラ201fにより感光体ドラム104に供給される。
なお、現像ローラ201fには、ローラ上の現像剤コート量を規制する現像ブレード201g、現像器201aとの間の現像剤の漏れを防止するために現像ローラ201fに接触配置された漏れ防止シート201hが設けられている。
また、装着部10には、図2(b)に示すように、補給容器1が装着された際に補給容器1のフランジ部4(図6参照)と当接することでフランジ部4の回転方向への移動を規制するための回転規制部11(保持機構)が設けられている。
また、装着部10は、補給容器1が装着された際に、後述する補給容器1の排出口4a(排出孔)(図6参照)と連通し、補給容器1から排出された現像剤を受入れるための現像剤受入口13(現像剤受入孔)を有している(図3参照)。そして、図3のように、補給容器1の排出口4aから現像剤が現像剤受入口13を通してホッパ10aへと供給される。なお、本実施例において、現像剤受入口13の直径φは、装着部10内での現像剤による汚れを可及的に防止する目的より、微細口(ピンホール)として約2mmに設定されている。なお、現像剤受入口13の直径は排出口4aから現像剤が排出できる直径であればよい。
また、ホッパ10aは、図3に示すように、現像器201aへ現像剤を搬送するための搬送スクリュー10bと、現像器201aと連通した開口10cと、ホッパ10a内に収容されている現像剤の量を検出する現像剤センサ10dを有している。
更に、装着部10は、図2(b)、(c)に示すように、駆動機構(駆動部)として機能する駆動ギア300を有している。この駆動ギア300は、駆動モータ500(図3参照)から駆動ギア列を介して回転駆動力が伝達され、装着部10にセットされた状態にある補給容器1に対し回転駆動力を付与する機能を有している。
また、駆動モータ500は、図3に示すように、制御装置600(CPU)によりその動作を制御される構成となっている。制御装置600は、図3に示すように、現像剤センサ10dから入力された現像剤の残量情報に基づき、駆動モータ500の動作を制御する構成となっている。
なお、本例において、駆動ギア300は、駆動モータ500の制御を簡易化させるため、一方向にのみ回転するように設定されている。つまり、制御装置600は、駆動モータ500について、そのオン(作動)/オフ(非作動)のみを制御する構成となっている。従って、駆動モータ500(駆動ギア300)を正方向と逆方向とに周期的に反転させることで得られる反転駆動力を補給容器1に付与する構成に比して、補給装置201の駆動機構の簡易化を図ることができる。
(補給容器の装着/取り出し方法)
次に、補給容器1の装着/取り出し方法について説明する。まず、操作者が、交換カバーを開き、補給容器1を補給装置201の装着部10へ挿入、装着させる。この装着動作に伴い、補給容器1のフランジ部4が補給装置201に保持、固定される。その後、操作者が交換カバーを閉じることで、装着工程が終了する。その後、制御装置600が駆動モータ500を制御することにより、駆動ギア300を適宜のタイミングで回転させる。
一方、補給容器1内の現像剤が空となってしまった場合には、操作者が、交換カバーを開き、装着部10から補給容器1を取り出す。そして、予め用意してある新しい補給容器1を装着部10へと挿入、装着し、交換カバーを閉じることにより、補給容器1の取り出し〜再装着に至る交換作業が終了する。
(現像剤補給装置による現像剤補給制御)
図4のフローチャートを基に、補給装置201による現像剤補給制御について説明する。この現像剤補給制御は、制御装置600(CPU)により各種機器を制御することにより実行される。本例では、現像剤センサ10dの出力に応じて制御装置600が駆動モータ500の作動/非作動の制御を行うことにより、ホッパ10a内に一定量以上の現像剤が収容されないように構成している。
制御装置600は、現像剤センサ10dがホッパ10a内の現像剤収容量をチェックする(S100)。そして、制御装置600は、現像剤センサ10dにより検出された現像剤収容量が所定量未満であると判定した場合、即ち現像剤センサ10dにより現像剤が検出されない場合、駆動モータ500を駆動し、一定時間、現像剤の補給動作を実行する(S101)。
制御装置600は、補給動作の結果、現像剤センサ10dにより検出された現像剤収容量が所定量に達したと判定した場合、即ち現像剤センサ10dにより現像剤が検出された場合、駆動モータ500の駆動をオフし、現像剤の補給動作を停止する(S102)。この補給動作の停止により、一連の現像剤補給工程が終了する。このような現像剤補給工程は、画像形成に伴い現像剤が消費されてホッパ10a内の現像剤収容量が所定量未満となると、繰り返し実行される構成となっている。
図5は、図3のホッパ10aを省き、補給容器1から現像器800へ直接的に現像剤を補給する構成を示す断面図である。図3では補給容器1から排出された現像剤をホッパ10a内に一時的に貯留した後に現像器201aへ補給する構成であったが、この図5のような補給装置201の構成としてもよい。図5は、補給装置201として2成分現像剤を用いる現像器800を用いた例である。この現像器800には、現像剤が撹拌される撹拌室800xと現像スリーブ800aへ現像剤を供給する現像室800yとを有しており、撹拌室800xと現像室800yには現像剤搬送方向が互いに逆向きとなる撹拌スクリュー800bが設置されている。
そして、撹拌室800xと現像室800yは長手方向両端部において互いに連通しており、2成分現像剤はこれらの2つの部屋を循環搬送される構成となっている。また、撹拌室800xには現像剤中のトナー濃度を検出する磁気センサ800cが設置されており、この磁気センサ800cの検出結果に基づいて制御装置600が駆動モータ500の動作を制御する構成となっている。この構成の場合、補給容器1から補給される現像剤は、非磁性トナー、もしくは非磁性トナー及び磁性キャリアとなる。
本例では、後述するように、補給容器1内の現像剤は排出口4aから重力作用のみではほとんど排出されず、ポンプ部3aによる容積可変動作によって現像剤が排出されるため、排出量のばらつきを抑えることができる。そのため、ホッパ10aを省くことができ、図5のような例であっても、現像室800yへ現像剤を安定的に補給することが可能である。
(補給容器)
次に、現像剤補給システムの構成要素である補給容器1の構成について、図6、図7を用いて説明する。ここで、図6(a)は補給容器1の全体斜視図、図6(b)は補給容器1の排出口4a周辺の部分拡大図、図6(c)は補給容器1を装着部10に装着した状態を示す正面図である。また、図7(a)は補給容器1の断面斜視図、図7(b)はポンプ部3aが使用上で最大限に伸張された状態の部分断面図、図7(c)はポンプ部が使用上で最大限に収縮された状態の部分断面図である。
補給容器1は、図6(a)に示すように、中空円筒状に形成され内部に現像剤を収容する内部空間を備えた収容部2(容器本体とも呼ぶ)を有している。本例では、円筒部2kと排出部4c(図5参照)、ポンプ部3a(図5参照)が、現像剤を収容する機能を有する。さらに、補給容器1は、収容部2の長手方向(現像剤搬送方向)の一端側にフランジ部4(非回転部とも呼ぶ)を有している。また、円筒部2kは、このフランジ部4に対して回転可能に構成されている。なお、円筒部2kの断面形状を、現像剤補給工程における回転動作に影響を与えない範囲内において、非円形状としても構わない。例えば、楕円形状のものや多角形状のものを採用しても構わない。
なお、本例では、図7(b)に示すように、現像剤収容室として機能する円筒部2kの全長L1が約460mm、外径R1が約60mmに設定されている。また、現像剤排出室として機能する排出部4cが設置されている領域の長さL2は約21mm、ポンプ部3aの全長L3(使用上の伸縮可能範囲の中で最も伸びた状態のとき)は約40mmとなっている。また、図7(c)に示すように、ポンプ部3aの全長L4(使用上の伸縮可能範囲の中で最も縮んだ状態のとき)は約24mmとなっている。
また、本例では、図6、図7に示すように、補給容器1が補給装置201に装着された状態のとき円筒部2kと排出部4cが水平方向に並ぶように構成されている。円筒部2kは、その水平方向の長さがその鉛直方向の高さよりも充分に長く、その水平方向側が排出部4cと接続された構成となっている。従って、補給容器1が補給装置201に装着された状態のとき、排出部4cの鉛直上方に円筒部2kが位置するように構成する場合に比して、後述する排出口4a上に存在する現像剤の量が少なくすることができる。その為、排出口4aの近傍の現像剤が圧密され難く、吸排気動作を円滑に行うことが可能となる。
(補給容器の材質)
本例では、後述するように、ポンプ部3aにより補給容器1の内部の容積を変化させることにより、排出口4aから現像剤を排出させる構成となっている。よって、補給容器1の材質としては、容積の変化に対して大きく潰れてしまったり、大きく膨らんでしまったりしない程度の剛性を有したものを採用するのが好ましい。
また、本例では、補給容器1は、外部とは排出口4aを通じてのみ連通しており、排出口4aを除き外部から密閉された構成としている。つまり、ポンプ部3aにより補給容器1の容積を減少、増加させて排出口4aから現像剤を排出する構成を採用していることから、安定した排出性能が保たれる程度の気密性が求められる。
そこで、本例では、収容部2と排出部4cの材質をポリスチレン樹脂とし、ポンプ部3aの材質をポリプロピレン樹脂としている。なお、使用する材質に関して、収容部2と排出部4cは容積可変に耐えうる素材であれば、例えば、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の他の樹脂を使用することが可能である。また、金属製であっても構わない。
また、ポンプ部3aの材質に関しては、伸縮機能を発揮し容積変化によって補給容器1の容積を変化させることができる材料であれば良い。例えば、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエチレン等を肉薄で形成したものでも構わない。また、ゴムや、その他の伸縮性材料などを使用することも可能である。
なお、樹脂材料の厚みを調整するなどして、ポンプ部3a、収容部2、排出部4cのそれぞれが上述した機能を満たすのであれば、それぞれを同じ材質で、例えば、射出成形法やブロー成形法等を用いて一体的に成形されたものを用いても構わない。
以下、補給容器における、フランジ部4、円筒部2k、ポンプ部3a、ギア部2d、規制部7、カム溝2X、2Yの構成について、順に、詳細に説明する。
(フランジ部)
このフランジ部4には、図7(a)、(b)に示すように、円筒部2kから搬送されてきた現像剤を一時的に収容するための中空の排出部(現像剤排出室)4cが設けられている。そして、排出部4cは、傾斜リブ6aが搬送する現像剤を排出する排出口4aを有する。詳しくは、この排出部4cの底部には、補給容器1の外へ現像剤の排出を許容する、つまり、補給装置201へ現像剤を補給するための小さな排出口4aが形成されている。また、排出口4aの上部には、排出口4aと補給容器1の内部とを連絡する排出前の現像剤を一定量貯留可能な貯留部4dが設けられている。この排出口4aの大きさについては後述する。
また、フランジ部4には、排出口4aを開閉するシャッタ4bが設けられている。このシャッタ4bは、補給容器1の装着部10への装着動作に伴い、装着部10に設けられた突当部21(図2(b)参照)と突き当たるように構成されている。従って、シャッタ4bは、補給容器1の装着部10への装着動作に伴い、円筒部2kの回転軸線方向(図2(c)の矢印M方向とは逆方向)へ補給容器1に対して相対的にスライドする。その結果、シャッタ4bから排出口4aが露出されて開封動作が完了する。この時点で、排出口4aは装着部10の現像剤受入口13と位置が合致しているので互いに連通した状態となり、補給容器1からの現像剤の補給が可能な状態となる。
また、フランジ部4は、補給容器1が補給装置201の装着部10に装着されると、実質的に不動となるように構成されている。具体的には、フランジ部4が自ら円筒部2kの回転方向へ回転することがないように、図2(b)に示す回転規制部11が設けられている。従って、補給容器1が補給装置201に装着された状態では、フランジ部4に設けられている排出部4cも、円筒部2kの回転方向へ回転することが実質的に阻止された状態となる(ガタ程度の移動は許容する)。一方、円筒部2kは補給装置201により回転方向への規制は受けることなく、現像剤補給工程において回転する構成となっている。
また、図7(a)に示すように、円筒部2kから螺旋状の凸部(搬送突起)2cにより搬送されてきた現像剤を、排出部4cへと搬送するための板状の搬送部材6が設けられている。この搬送部材6は、収容部2の一部の領域を略2分割するように設けられており、円筒部2kとともに一体的に回転する構成となっている。そして、この搬送部材6にはその両面に円筒部2kの回転軸線方向に対し、排出部4c側に傾斜した傾斜リブ6aが複数設けられている。『搬送部』としての傾斜リブ6aは、円筒部2kの内部で回転しつつ現像剤を搬送する部位である。また、本構成において、搬送部材6の端部には、規制部7が設けられている。なお、規制部7の詳細説明は後述する。
上記の構成により、搬送突起2cにより搬送されてきた現像剤は、円筒部2kの回転に連動してこの板状の搬送部材6により鉛直方向で下方から上方へと掻き上げられる。その後、円筒部2kの回転が進むに連れて、重力によって搬送部材6の表面上を滑り落ち、やがて傾斜リブ6aによって排出部4c側へと受け渡される。本構成においては、この傾斜リブ6aは、円筒部2kが半周する毎に現像剤が排出部4cへと送り込まれるように、搬送部材6の両面に設けられている。
(フランジ部の排出口について)
本例では、補給容器1の排出口4aについて、補給容器1が補給装置201に現像剤を補給する姿勢のとき、重力作用のみでは十分に排出されない程度の大きさに設定している。つまり、排出口4aの開口サイズは、重力作用のみでは補給容器1から現像剤の排出が不充分となる程度に小さく設定している(微細口(ピンホール)とも言う)。言い換えると、排出口4aが現像剤で実質閉塞されるようにその開口の大きさを設定している。これにより、以下の効果を期待できる。
(1)排出口4aから現像剤が漏れ難くなる。(2)排出口4aを開放した際の現像剤の過剰排出を抑制できる。(3)現像剤の排出をポンプ部3aによる排気動作に支配的に依存させることができる。そこで、本発明者等は、重力作用のみで十分に排出されない排出口4aをどのくらいの大きさに設定すべきか、検証実験を行った。以下、その検証実験(測定方法)とその判断基準を以下に説明する。
底部中央に排出口(円形状)が形成された所定容積の直方体容器を用意し、容器内に現像剤を200g充填した後、充填口を密閉し排出口を塞いだ状態で容器をよく振って現像剤を十分に解す。この直方体容器は、容積が約1000cm、大きさは、縦90mm×横92mm×高さ120mmとなっている。
その後、可及的速やかに排出口を鉛直下方に向けた状態で排出口を開封し、排出口から排出された現像剤の量を測定する。このとき、この直方体容器は、排出口以外は完全に密閉されたままの状態とする。また、検証実験は温度24℃、相対湿度55%の環境下で行った。
上記手順で、現像剤の種類と排出口の大きさを変えて排出量を測定する。なお、本例では、排出された現像剤の量が2g以下である場合、その量は無視できるレベルであり、その排出口が重力作用のみでは十分に排出されない大きさであると判断した。
検証実験に用いた現像剤を表1に示す。現像剤の種類は、1成分磁性トナー、2成分現像器に用いられる2成分非磁性トナー、2成分現像器に用いられる2成分非磁性トナーと磁性キャリアの混合物である。
これらの現像剤の特性を表す物性値として、流動性を示す安息角の他に、粉体流動性分析装置(Freeman Technology社製 パウダーレオメータFT4)により、現像剤層の解れ易さを示す流動性エネルギーについて測定した。
Figure 0006385251
この流動性エネルギーの測定方法について図8を用いて説明する。ここで図8は流動性エネルギーを測定する装置の模式図である。この粉体流動性分析装置の原理は、粉体サンプル中でブレードを移動させ、そのブレードが粉体中を移動するのに必要な流動性エネルギーを測定するものである。ブレードはプロペラ型で、回転すると同時に回転軸方向にも移動するためブレードの先端はらせんを描くことになる。
プロペラ型のブレード54(以下、ブレードと呼ぶ)として、径が48mmで、反時計回りになめらかにねじられたSUS製のブレード(型番:C210)を使用した。詳細には、48mm×10mmのブレード板の中心にブレード板の回転面に対して法線方向に回転軸が存在し、ブレード板の両最外縁部(回転軸から24mm部分)のねじれ角が70°、回転軸から12mmの部分のねじれ角が35°となっている。
流動性エネルギーとは、粉体層中に上述の如くらせん状に回転するブレード54を侵入させ、ブレードが粉体層中を移動する際に得られる回転トルクと垂直荷重の総和を時間積分して得られたトータルエネルギーを指す。この値が、現像剤粉体層の解れ易さを表しており、流動性エネルギーが大きい場合は解れにくく、流動性エネルギーが小さい場合は解れ易いことを意味している。
今回の測定では、図8に示す通り、この装置の標準部品であるφが50mmの円筒容器53(容積200cc、図8のL1=50mm)に各現像剤Tを粉面高さ70mm(図8のL2)となるように充填した。充填量は、測定する嵩密度に合せて調整する。更に、標準部品であるφ48mmのブレード54を粉体層に侵入させ、侵入深さ10〜30mm間に得られたエネルギーを表示する。
測定時の設定条件としては、ブレード54の回転速度(tip speed。ブレードの最外縁部の周速)を60mm/s、また、粉体層への鉛直方向のブレード進入速度を、移動中のブレード54の最外縁部が描く軌跡と粉体層表面とのなす角θ(helix angle。以後なす角と呼ぶ)が10°になるスピードとした。粉体層への垂直方向の進入速度は11mm/sである(粉体層への鉛直方向のブレード進入速度=ブレードの回転速度×tan(なす角×π/180))。また、この測定についても温度24℃、相対湿度55%の環境下で行った。
なお、現像剤の流動性エネルギーを測定する際の現像剤の嵩密度は、現像剤の排出量と排出口の大きさとの関係を検証する実験の際の嵩密度に近く、嵩密度の変化が少なく安定して測定ができる嵩密度として0.5g/cmに調整した。
このようにして測定された流動性エネルギーをもつ現像剤(表1)について、検証実験を行った結果を図9に示す。図9は、排出口径と排出量との関係を、現像剤の種類毎に示したグラフである。
図9に示す検証結果より、現像剤A〜Eについて、排出口の直径φが4mm(開口面積が12.6mm:円周率は3.14で計算、以下同じ)以下であれば、排出口からの排出量が2g以下になることが確認された。排出口の直径φが4mmよりも大きくなると、いずれの現像剤とも、排出量が急激に多くなることが確認された。つまり、現像剤の流動性エネルギー(嵩密度が0.5g/cm)が4.3×10−4(kg・m/s(J))以上、4.14×10−3(kg・m/s(J))以下のとき、排出口の直径φが4mm(開口面積が12.6(mm))以下であれば良い。
また、現像剤の嵩密度については、この検証実験では十分に現像剤を解して流動化した状態で測定を行っており、通常の使用環境で想定される状態(放置された状態)よりも嵩密度が低く、より排出し易い条件で測定を行っている。
次に、図9の結果から最も排出量が多くなる現像剤Aを用いて、排出口の直径φを4mmに固定して、容器内の充填量を30〜300gに振って、同様の検証実験を行った。その検証結果を図10に示す。図10の検証結果から、現像剤の充填量を変化させても、排出口からの排出量はほとんど変わらないことが確認できた。以上の結果から、排出口の直径φを4mm(面積12.6mm)以下にすることで、現像剤の種類や嵩密度状態に依らず、排出口を下にした状態(補給装置201への補給姿勢を想定)で、排出口から重力作用のみでは十分に排出されないことが確認できた。
一方、排出口4aの大きさの下限値としては、補給容器1から補給すべき現像剤(1成分磁性トナー、1成分非磁性トナー、2成分非磁性トナー、2成分磁性キャリア)が少なくとも通過できる値に設定するのが好ましい。つまり、補給容器1に収容されている現像剤の粒径(トナーの場合は体積平均粒径、キャリアの場合は個数平均粒径)よりも大きい排出口にするのが好ましい。例えば、補給用の現像剤に2成分非磁性トナーと2成分磁性キャリアが含まれている場合、大きい方の粒径、つまり、2成分磁性キャリアの個数平均粒径よりも大きな排出口にするのが好ましい。
具体的には、補給すべき現像剤に2成分非磁性トナー(体積平均粒径が5.5μm)と2成分磁性キャリア(個数平均粒径が40μm)が含まれている場合、排出口4aの直径φを0.05mm(開口の面積0.002mm)以上に設定するのが好ましい。
但し、排出口4aの大きさを現像剤の粒径に近い大きさに設定してしまうと、補給容器1から所望の量を排出させるのに要するエネルギー、つまり、ポンプ部3aを動作させるのに要するエネルギーが大きくなってしまう。また、補給容器1の製造上においても制約が生じる場合がある。射出成形法を用いて樹脂部品に排出口4aを成形するには、排出口4aの部分を形成する金型部品の耐久性が厳しくなってしまう。以上から、排出口4aの直径φは0.5mm以上に設定するのが好ましい。
なお、本例では、排出口4aの形状を円形状としているが、このような形状に限定されるものでは無い。つまり、直径が4mmの場合に相当する開口面積である12.6mm以下の開口面積を有する開口であれば、正方形、長方形、楕円や、直線と曲線とを組合わせた形状等、に変更可能である。
但し、円形状の排出口は、開口の面積を同じとした場合、他の形状に比べて現像剤が付着して汚れてしまう開口の縁の周長が最も小さい。そのため、シャッタ4bの開閉動作に連動して広がってしまう現像剤の量も少なく、汚れ難い。また、円形状の排出口は、排出時の抵抗も少なく最も排出性が高い。従って、排出口4aの形状としては、排出量と汚れ防止のバランスが最も優れた円形状がより好ましい。
以上より、排出口4aの大きさについては、排出口4aを鉛直下方に向けた状態(補給装置201への補給姿勢を想定)で、重力作用のみで十分に排出されない大きさが好ましい。具体的には、排出口4aの直径φは、0.05mm(開口の面積0.002mm2)以上4mm(開口の面積12.6mm)以下の範囲に設定するのが好ましい。さらに、排出口4aの直径φは、0.5mm(開口の面積0.2mm)以上4mm(開口の面積12.6mm)以下の範囲に設定するのがより好ましい。本例では、以上の観点から、排出口4aを円形状とし、その開口の直径φを2mmに設定している。
なお、本例では、排出口4aの数を1個としているがそれに限るものではなく、それぞれの開口面積が上述した開口面積の範囲を満足するように、排出口4aを複数設ける構成としても構わない。例えば、直径φが3mmの1つの現像剤受入口13に対して、直径φが0.7mmの排出口4aを2つ設ける構成である。但し、この場合、現像剤の排出量(単位時間当たり)が低下してしまう傾向となるため、直径φが2mmの排出口4aを1つ設ける構成の方がより好ましい。
(円筒部)
次に、現像剤収容室として機能する円筒部2kについて図6、図7を用いて説明する。『現像剤収容室』としての円筒部2kは、現像剤を収容可能な部屋である。円筒部2kは、図6、図7に示すように、円筒部2kの内面には、収容された現像剤を自らの回転に伴い、現像剤排出室として機能する排出部4c(排出口4a)に向けて搬送する搬送部として機能する螺旋状に突出した搬送突起2cが設けられている。また、円筒部2kは、上述した材質の樹脂を用いてブロー成型法により形成されている。
なお、補給容器1の容積を大きくし充填量を増やそうとした場合、収容部2としての排出部4cの容積を高さ方向に大きくする方法が考えられる。しかし、このような構成とすると、現像剤の自重により排出口4a近傍の現像剤への重力作用がより増大してしまう。その結果、排出口4a近傍の現像剤が圧密されやすくなり、排出口4aを介した吸気/排気の妨げとなる。この場合、排出口4aからの吸気で圧密された現像剤を解す、または、排気で現像剤を排出させるためには、ポンプ部3aの容積変化量を更に大きくしなければならなくなる。しかし、その結果、ポンプ部3aを駆動させるための駆動力も増加し、装置本体100Aへの負荷が過大になる恐れがある。
それに対し、本例においては、円筒部2kをフランジ部4に水平方向に並べて設置して、円筒部2kの容積により、充填量を調整しているため、上記構成に対して、補給容器1内における排出口4a上の現像剤層の厚さを薄く設定することができる。これにより、重力作用により現像剤が圧密されにくくなるため、その結果、装置本体100Aへ負荷をかけることなく、安定した現像剤の排出が可能になる。
また、円筒部2kは、図7(b)、(c)に示すように、フランジ部4の内面に設けられたリング状のシール部材のフランジシール5bを圧縮した状態で、フランジ部4に対して相対回転可能に固定されている。これにより、円筒部2kは、フランジシール5bと摺動しながら回転するため、回転中において現像剤が漏れることなく、また、気密性が保たれる。つまり、排出口4aを介した空気の出入りが適切に行われるようになり、補給中における、補給容器1の容積可変を所望の状態にすることができるようになっている。
(ポンプ部)
次に、往復動に伴いその容積が可変なポンプ部3a(往復動可能な)について図7を用いて説明する。ここで、図7(a)は補給容器の断面斜視図、図7(b)はポンプ部3aが使用上で最大限に伸張された状態の部分断面図、図7(c)はポンプ部3aが使用上で最大限に収縮された状態の部分断面図である。
本例のポンプ部3aは、排出口4aを介して吸気動作と排気動作を交互に行わせる吸排気機構として機能する。言い換えると、ポンプ部3aは、排出口4aを通して補給容器1の内部に向かう気流と補給容器1から外部に向かう気流を交互に繰り返し発生させる気流発生機構として機能する。ポンプ部3aは、少なくとも排出口4aに対して圧力を作用させるために円筒部2kの内部の容積を補給容器1の長手方向に変更可能な部位である。
ポンプ部3aは、図7(b)に示すように、排出部4cから矢印X方向に設けられている。つまり、ポンプ部3aは、排出部4cとともに、円筒部2kの回転方向へ自らが回転することがないように設けられている。
また、本例のポンプ部3aは、その内部に現像剤を収容可能な構成となっている。このポンプ部3a内の現像剤の収容スペースは、後述するように、吸気動作時における現像剤の流動化に大きな役割を担っている。
そして、本例では、ポンプ部3aとして、往復動に伴いその容積が可変な樹脂製の容積可変型ポンプ部(蛇腹状ポンプ)を採用している。具体的には、図7(a)〜(c)に示すように、蛇腹状のポンプを採用しており、「山折り」部と「谷折り」部が周期的に交互に複数形成されている。従って、このポンプ部3aは、補給装置201から受けた駆動力により、圧縮、伸張を交互に繰り返し行うことができる。なお、本例では、ポンプ部3aの伸縮時の容積変化量は、5cm(cc)に設定されている。図7(b)に示すL3は約40mm、図7(c)に示すL4は約24mmとなっている。ポンプ部3aの外径R2は約45mmとなっている。
このようなポンプ部3aを採用することにより、補給容器1の容積を、可変させるとともに、所定の周期で、交互に繰り返し変化させることができる。その結果、小径(直径が約2mm)の排出口4aから排出部4c内にある現像剤を効率良く、排出させることが可能となる。
(駆動力受け機構)
次に、搬送突起2cを備えた円筒部2kを回転させるための回転駆動力を補給装置201から受ける、補給容器1の駆動力受け機構(駆動力受部、駆動力受け部)について説明する。補給容器1には、図6(a)に示すように、補給装置201の駆動ギア300(駆動機構として機能する)と係合(駆動連結)可能な駆動力受け機構として機能するギア部2dが設けられている。『駆動力受部』としてのギア部2dは、補給装置201の駆動ギア300から、傾斜リブ6aを回転させるための回転駆動力を受ける。このギア部2dは、円筒部2kと一体的に回転可能な構成となっている。
従って、駆動ギア300(図6参照)からギア部2dに入力された回転駆動力は、図11(a)、(b)の往復動部材3bを介してポンプ部3aへ伝達される仕組みとなっている。具体的には、駆動力変換機構で後述する。本例の蛇腹状のポンプ部3aは、その伸縮動作を阻害しない範囲内で、回転方向へのねじれに強い特性を備えた樹脂材を用いて製造されている。
なお、本例では、円筒部2kの長手方向(現像剤搬送方向)側にギア部2dを設けているが、このような例に限られるものではなく、例えば、収容部2の長手方向の他端側、つまり、最後尾側に設けても構わない。この場合、対応する位置に駆動ギア300が設置されることになる。
また、本例では、補給容器1の駆動力受部と補給装置201の駆動部間の駆動連結機構としてギア機構を用いているが、このような例に限られるものではなく、例えば、公知のカップリング機構を用いるようにしても構わない。具体的には、駆動力受部として非円形状の凹部を設け、一方、補給装置201の駆動部として前述の凹部と対応した形状の凸部を設け、これらが互いに駆動連結する構成としても構わない。
(駆動力変換機構)
次に、補給容器1の駆動力変換機構(駆動変換部)について説明する。なお、本例では、駆動力変換機構の例としてカム機構を用いた場合について説明する。補給容器1には、ギア部2dが受けた円筒部2kを回転させるための回転駆動力を、ポンプ部3aを往復動させる方向の力へ変換する駆動力変換機構として機能するカム機構が設けられている。
つまり、本例では、ギア部2dが受けた回転駆動力を、補給容器1側で往復動力へ変換することで、円筒部2kを回転させる駆動力とポンプ部3aを往復動させる駆動力を、1つの駆動力受部(ギア部2d)で受ける構成としている。これにより、補給容器1に駆動力受部を2つ別々に設ける場合に比して、補給容器1の駆動入力機構の構成を簡易化することが可能となる。更に、補給装置201の1つの駆動ギアから駆動を受ける構成としたため、補給装置201の駆動機構の簡易化にも貢献することができる。
ここで、図11(a)はポンプ部3aが使用上で最大限に伸張された状態の部分図、図11(b)はポンプ部3aが使用上で最大限に収縮された状態の部分図、図11(c)はポンプ部の図である。図11(a)、(b)に示すように、回転駆動力をポンプ部3aの往復動力に変換する為に介する部材としては往復動部材3bを用いている。具体的には、駆動ギア300から回転駆動を受けた駆動力受部(ギア部2d)と、一体となっている全周に溝が設けられているカム溝2X、2Yが回転する。このカム溝2X、2Yについては後述する。このカム溝2X、2Yには、往復動部材3bから一部が突出した係合突起3cがカム溝2X、2Yに係合している。
そして、『駆動力変換部』としての第1カム溝2X、第2カム溝2Y、往復動部材3bは、ギア部2dが傾斜リブ6aを回転させるためにも受けた回転駆動力を、ポンプ部3aが補給容器1の長手方向に動作して現像剤を搬送する搬送駆動力へと変換する。なお、本例では、この往復動部材3bは図11(c)に示すように、円筒部2kの回転方向へ自らが回転することがないように(ガタ程度は許容する)回転規制部3fによって円筒部2kの回転方向が規制されている。このように、回転方向が規制されることで、カム溝2X、2Yの溝に沿って(図7の矢印X方向もしくは逆方向)往復動するように規制されている。
さらに、係合突起3cはカム溝2X、2Yに複数の個所で係合するように設けられている。具体的には、円筒部2kの外周面に2つの係合突起3cが約180°対向するように設けられている。
ここで、係合突起3cの配置個数については、少なくとも1つ設けられていれば構わない。但し、ポンプ部3aの伸縮時の抗力により駆動力変換機構等にモーメントが発生し、スムーズな往復動が行われない恐れがあるため、後述するカム溝2X、2Y形状との関係が破綻しないよう複数個設けるのが好ましい。
つまり、駆動ギア300から入力された回転駆動力でカム溝2X、2Yが回転する。カム溝2X、2Yに沿って係合突起3cが矢印X方向もしくは逆方向に往復動作をする。このことで、ポンプ部3aが伸張した状態(図11(a))とポンプ部3aが収縮した状態(図11(b))を交互に繰り返すことで、補給容器1の容積可変を達成することができる。
(駆動力変換機構の設定条件)
本例では、駆動力変換機構は、円筒部2kの回転に伴い排出部4cへ搬送される現像剤搬送量(単位時間当たり)が、排出部4cからポンプ部作用により補給装置201へ排出される量(単位時間当たり)よりも多くなるように駆動変換している。
これは、排出部4cへの搬送突起2cによる現像剤の搬送能力に対してポンプ部3aによる現像剤の排出能力の方が大きいと、排出部4cに存在する現像剤の量が次第に減少してしまうからである。つまり、補給容器1から補給装置201への現像剤補給に要する時間が長くなってしまうことを防止するためである。
また、本例では、駆動力変換機構は、円筒部2kが1回転する間にポンプ部3aが複数回で往復動するように、駆動変換している。これは以下の理由に依るものである。
円筒部2kを補給装置201内で回転させる構成の場合、駆動モータ500は円筒部2kを常時安定して回転させるために必要な出力に設定するのが好ましい。但し、画像形成装置100における消費エネルギーを可能な限り削減するためには、駆動モータ500の出力を極力小さくする方が好ましい。ここで、駆動モータ500に必要な出力は、円筒部2kの回転トルクと回転数から算出されることから、駆動モータ500の出力を小さくするには、円筒部2kの回転数を可能な限り低く設定するのが好ましい。
しかし、本例の場合、円筒部2kの回転数を小さくしてしまうと、単位時間当たりのポンプ部3aの動作回数が減ってしまうことから、補給容器1から排出される現像剤の量(単位時間当たり)が減ってしまう。つまり、装置本体100Aから要求される現像剤の補給量を短時間で満足させるには、補給容器1から排出される現像剤の量では不足してしまう恐れがある。
そこで、ポンプ部3aの容積変化量を増加させれば、ポンプ部3aの1周期当たりの現像剤排出量を増やすことができるため、装置本体100Aからの要求に応えることが可能となるが、このような対処方法では以下のような問題がある。つまり、ポンプ部3aの容積変化量を増加させると、排気工程における補給容器1の内圧(正圧)のピーク値が大きくなるため、ポンプ部3aを往復動させるのに要する負荷が増大してしまう。
このような理由から、本例では、円筒部2kが1回転する間にポンプ部3aを複数周期動作させているのである。これにより、円筒部2kが1回転する間にポンプ部3aを1周期しか動作させない場合に比して、ポンプ部3aの容積変化量を大きくすることなく、単位時間当たりの現像剤の排出量を増やすことが可能となる。そして、現像剤の排出量を増やすことができた分、円筒部2kの回転数を低減することが可能となる。従って、本例のような構成とすることにより、駆動モータ500をより小さい出力に設定できるため、装置本体100Aでの消費エネルギーの削減に貢献することができる。
(駆動力変換機構の配置位置)
本例では、図11に示すように、駆動力変換機構(係合突起3cとカム溝2X、2Yにより構成されるカム機構)を、収容部2の外部に設けている。つまり、駆動力変換機構を、円筒部2k、ポンプ部3a、排出部4cの内部に収容された現像剤と接触することが無いように、円筒部2k、ポンプ部3a、排出部4cの内部空間から隔てられた位置に設けている。
これにより、駆動力変換機構を収容部2の内部空間に設けた場合に想定される問題を解消することができる。つまり、駆動力変換機構の摺擦箇所への現像剤の侵入により、現像剤の粒子に熱と圧が加わって軟化していくつかの粒子同士がくっついて大きな塊(粗粒)となることや、変換機構への現像剤の噛み込みによりトルクアップするのを防止することができる。以下に補給容器1による補給装置201への現像剤補給工程について説明する。
(現像剤補給工程)
次に、図11、図12を用いて、ポンプ部3aによる現像剤補給工程について説明する。図11(a)はポンプ部3aが使用上で最大限に伸張された状態の部分図、図11(b)はポンプ部3aが使用上で最大限に収縮された状態の部分図、図11(c)はポンプ部3aの部分図である。図12は前述の駆動力変換機構(係合突起3cとカム溝2X、2Yにより構成されるカム機構)における、カム溝2X、2Yの展開図を示したものである。カム溝2X、2Yの詳細については後述する。
本例では、後述のように、ポンプ部動作による吸気工程(排出口4aを介した吸気動作)と排気工程(排出口4aを介した排気動作)とポンプ部非動作による動作停止工程(排出口4aから吸排気が行われない)が行われる。そして、駆動力変換機構が回転駆動力を往復動力へ変換する構成となっている。以下、吸気工程と排気工程と動作停止工程について、順に、詳細に説明する。
(吸気工程)
まず、吸気工程(排出口4aを介した吸気動作)について説明する。上述した駆動力変換機構(カム機構)によりポンプ部3aが最も縮んだ状態の図11(b)からポンプ部3aが最も伸びた状態の図11(a)になることで、吸気動作が行われる。つまり、この吸気動作に伴い、補給容器1の現像剤を収容し得る部位(ポンプ部3a、円筒部2k、排出部4c)の容積が増大する。
その際、補給容器1の内部は排出口4aを除き実質密閉された状態となっており、さらに、排出口4aが現像剤Tで実質的に塞がれた状態となっている。そのため、補給容器1の現像剤Tを収容し得る部位の容積増加に伴い、補給容器1の内圧が減少する。このとき、補給容器1の内圧は大気圧(外気圧)よりも低くなる。そのため、補給容器1外にあるエアーが、補給容器1内外の圧力差により、排出口4aを通って補給容器1内へと移動する。
その際、排出口4aを通して補給容器1外からエアーが取り込まれるため、排出口4a近傍に位置する現像剤Tを解す(流動化させる)ことができる。具体的には、排出口4a近傍に位置する現像剤に対して、エアーを含ませることで嵩密度を低下させ、現像剤Tを適切に流動化させることができる。更に、この際、エアーが排出口4aを介して補給容器1内に取り込まれるため、補給容器1の内圧はその容積が増加しているにも関わらず大気圧(外気圧)近傍を推移することになる。
このように、現像剤Tを流動化させておくことにより、後述する排気動作時に、現像剤Tが排出口4aに詰まってしまうことなく、排出口4aから現像剤をスムーズに排出させることが可能となるのである。従って、排出口4aから排出される現像剤Tの量(単位時間当たり)を、長期に亘り、ほぼ一定とすることが可能となる。
なお、吸気動作が行われる為に、ポンプ部3aが最も縮んだ状態から最も伸びた状態になることに限らず、ポンプ部3aが最も縮んだ状態から最も伸びる状態の途中で停止したとしても、補給容器1の内圧変化が行われれば吸気動作は行われる。つまり、吸気工程とは、係合突起3cが図12に示すカム溝2hに係合している状態のことである。
(排気工程)
次に、排気工程(排出口4aを介した排気動作)について説明する。ポンプ部3aが最も伸びた状態の図11(a)からポンプ部3aが最も縮んだ状態の図11(b)になることで、排気動作が行われる。具体的には、この排気動作に伴い補給容器1の現像剤を収容し得る部位(ポンプ部3a、円筒部2k、排出部4c)の容積が減少する。その際、補給容器1の内部は排出口4aを除き実質密閉されており、現像剤が排出されるまでは、排出口4aが現像剤Tで実質的に塞がれた状態となっている。従って、補給容器1の現像剤Tを収容し得る部位の容積が減少していくことで補給容器1の内圧が上昇する。
このとき、補給容器1の内圧は大気圧(外気圧)よりも高くなるため、現像剤Tは補給容器1内外の圧力差により、排出口4aから押し出される。つまり、補給容器1から補給装置201へ現像剤Tが排出される。現像剤Tとともに補給容器1内のエアーも排出されていくため、補給容器1の内圧は低下する。以上のように、本例では、1つの往復動式のポンプ部3aを用いて現像剤の排出を効率良く行うことができるので、現像剤排出に要する機構を簡易化することができる。
なお、排気動作が行われる為に、ポンプ部3aが最も伸びた状態から最も縮んだ状態になることに限らず、ポンプ部3aが最も伸びた状態から最も縮む状態の途中で停止したとしても、補給容器1の内圧変化が行われれば排気動作は行われる。つまり、排気工程とは、係合突起3cが図12に示すカム溝2gに係合している状態のことである。
(動作停止工程)
次に、ポンプ部3aが往復動作しない動作停止工程について説明する。本例では、前述したように磁気センサ800cや現像剤センサ10dの検出結果に基づいて制御装置600が駆動モータ500の動作を制御する構成となっている。この構成では、補給容器1から排出される現像剤量がトナー濃度に直接影響を与えるので、画像形成装置が必要とする現像剤量を補給容器1から補給する必要がある。このとき、補給容器1から排出される現像剤量を安定させるために、毎回決まった容積可変量を行うことが望ましい。
例えば、排気工程と吸気工程のみで構成されたカム溝2X、2Yにすると、排気工程もしくは吸気工程途中でモータ駆動を停止させることになる。その際、駆動モータ500が回転停止後も惰性で円筒部2kが回転し、円筒部2kが停止するまでポンプ部3aも連動して往復動作し続けることとなり、排気工程もしくは吸気工程が行われることとなる。惰性で円筒部2kが回転する距離は、円筒部2kの回転速度に依存する。さらに、円筒部2kの回転速度は駆動モータ500へ与えるトルクに依存する。このことから、補給容器1内の現像剤量によってモータへのトルクが変化し、円筒部2kの速度も変化する可能性があることから、ポンプ部3aの停止位置を毎回同じにすることが難しい。
そこで、ポンプ部3aを毎回決まった位置で停止させるためには、カム溝2X、2Yに、円筒部2kが回転動作中でもポンプ部3aが往復動しない領域を設ける必要がある。本例では、ポンプ部3aを往復動させないために、図12に示すカム溝2iを設けている。カム溝2iは、円筒部2kの回転方向に延びる溝が掘られており、回転しても往復動部材3bが動かないストレート形状である。つまり、動作停止工程とは、係合突起3cがカム溝2iに係合している状態のことである。
また、上記のポンプ部3aが往復動しないとは、排出口4aから現像剤が排出されないこと(円筒部2kの回転時振動等で排出口4aから落ちてしまう現像剤は許容する)である。つまり、カム溝2iは排出口4aを通じた排気工程、吸気工程が行われなければ、回転方向に対して回転軸方向に傾斜していても構わない。さらに、カム溝2iが傾斜していることから、ポンプ部3aの傾斜分の往復動作は許容できる。
(補給容器の内圧の推移)
次に、補給容器1の内圧がどのように変化しているかについての検証実験を行った。以下、この検証実験について説明する。補給容器1内の現像剤収容スペースが現像剤で満たされるように現像剤を充填した上で、ポンプ部3aを5cmの容積変化量で伸縮させた際の、補給容器1の内圧の推移を測定した。補給容器1の内圧の測定は、補給容器1に圧力計(株式会社キーエンス社製、型名:AP−C40)を接続して行った。
現像剤を充填した補給容器1のシャッタ4bを開いて排出口4aを外部のエアーと連通可能とした状態で、ポンプ部3aを伸縮動作させている際の圧力変化の推移を図13に示す。図13において、横軸は時間を示し、縦軸は大気圧(基準(1kPa))に対する補給容器1内の相対的な圧力を示している(+が正圧側、−が負圧側を示している)。
補給容器1の容積が増加し、補給容器1の内圧が外部の大気圧に対して負圧になると、その気圧差により排出口4aからエアーが取り込まれる。また、補給容器1の容積が減少し、補給容器1の内圧が大気圧に対して正圧になると、内部の現像剤に圧力が掛かる。このとき、現像剤及びエアーが排出された分だけ内部の圧力が緩和される。
この検証実験により、補給容器1の容積が増加することで補給容器1の内圧が外部の大気圧に対して負圧になり、その気圧差によりエアーが取り込まれることを確認できた。また、補給容器1の容積が減少することで補給容器1の内圧が大気圧に対して正圧になり、内部の現像剤に圧力が掛かることで現像剤が排出されることを確認できた。この検証実験では、負圧側の圧力の絶対値は約1.2kPa、正圧側の圧力の絶対値は約0.5kPaであった。
このように、本例の構成の補給容器1であれば、ポンプ部3aによる吸気動作と排気動作に伴い補給容器1の内圧が負圧状態と正圧状態とに交互に切り替わり、現像剤の排出を適切に行うことが可能となることが確認された。
以上説明した通り、本例では、補給容器1に吸気動作と排気動作を行う簡易なポンプ部3aを設けたことで、エアーによる現像剤の解し効果を得ながら、エアーによる現像剤の排出を安定的に行うことができる。
つまり、本例の構成であれば、排出口4aの大きさが極めて小さい場合であっても、現像剤を嵩密度の小さい流動化した状態で排出口4aを通過させることが出来るため、現像剤に大きなストレスをかけることなく、高い排出性能を確保することができる。
また、本例では、容積可変型のポンプ部3aの内部を現像剤収容スペースとして利用する構成としているため、ポンプ部3aの容積を増大させて内圧を減圧させる際に、新たな現像剤収容空間を形成することができる。従って、ポンプ部3aの内部が現像剤で満たされている場合であっても、簡易な構成で、現像剤にエアーを含ませて、嵩密度を低下させることができる(現像剤を流動化させることができる)。よって、補給容器1に現像剤を従来以上に高密度に充填させることが可能となる。
(規制部)
次に規制部7について図7を用いて具体的に説明する。図7(a)は、補給容器1の断面斜視図、図7(b)はポンプが最大限膨張された時の部分断面図、図7(c)はポンプ部が使用上で最大限に収縮された状態の部分断面図である。
図7(a)に示すように、本構成において規制部7は、搬送部材6のポンプ部3a側の端部に一体で設けられている。そのため、円筒部2kと一体で回転する搬送部材6の回転動作に伴い、規制部7も連動して回転する構成となっている。
また、規制部7は、回転位相によりフランジ部4に設けられた貯留部4d上を覆うことが可能な形状となっており、回転に連動して貯留部4dの上部を覆ったり、覆わなかったりを定期的に繰り返すよう動作する。動作について具体的に説明する。円筒部2kより搬送された現像剤は貯留部4d内とその上部近傍に貯留され、その後、規制部7の回転により貯留部4dの上部の現像剤は規制部7によって押し退けられる。その状態で上述した排気工程が行われると、貯留部4d内の現像剤のみが排出される。このとき規制部7が貯留部4dの上部を覆っている間は周囲から貯留部4dの内部への現像剤の流入は抑制されており、貯留部4dの内部以外の現像剤は排出されない。
したがって、規制部7により、貯留部4dの上部を覆うことで、貯留部4d内への現像剤の流入を防ぎ、貯留部4d内の現像剤粉面を一定に保つことが可能となる。そして、排気工程時は、前述のように貯留部4d内の現像剤が排出されると、補給容器1の内外の空間が連通し、その後、エアーのみが放出されるので、補給容器1の内外の圧力差により、現像剤が排出され続けることを防止できるのである。
以上のことから、規制部7を設けた本構成は、排気工程において、常に貯留部4dの内部に貯留された一定量の現像剤を、補給装置201へ排出可能であり、安定した補給精度で現像剤を排出可能な構成と言える。
そして、現像剤を排出した後には貯留部4dには壁面への付着分を除き、貯留部4dの内部に現像剤は無い。ここからさらに搬送部材6が回転することで、再び貯留部4dへ現像剤が搬送され、同様の工程が繰り返される。よって、排出の初期から後期まで、安定した補給精度で現像剤を排出することが可能となる。
(カム溝)
次に、本実施例の最も特徴的であるカム溝2X、2Yについて図12、図14、図15を用いて説明する。図12は駆動力変換機構部の展開図であり、円筒部2kの1回転分の展開図となっている。図14(a)、(b)、図15は変形例を示す駆動力変換機構部の展開図である。
ここで、図12において、矢印Aは円筒部2kの回転方向(カム溝2X、2Yの移動方向)、矢印Bはポンプ部3aの伸張方向、矢印Cはポンプ部3aの圧縮方向を示す。また、カム溝2X、2Yの構成は、ポンプ部3aを圧縮させる際に使用される溝をカム溝2g、2mと、ポンプ部3aを伸張させる際に使用する溝をカム溝2h、2nと、前述したポンプ部3aが往復動作しないカム溝(ポンプ部非動作部)2iとなっている。更に、カム溝のポンプ部3aの伸縮方向B、Cにおける振幅(=ポンプ部3aの伸縮長さ)は前述したようにK2、K1で示している。本例においてはK1>K2の関係となっている。
また、図12に示すように、『駆動変換部』としてのカム溝2X、2Yは、補給容器1に形成される補給容器1の長手方向に蛇行しながら補給容器1の回転方向に進んで凹む第1カム溝2X(カム溝2n、2mを含む)を有する。また、カム溝2X、2Yは、補給容器1に形成される第1カム溝2Xよりも小さく補給容器1の長手方向に蛇行しながら補給容器1の回転方向に進んで凹む第2カム溝2Y(カム溝2g、2hを含む)を有する。
前述の往復動部材3bは、第1カム溝2Xと第2カム溝2Yに沿って一部が係合しつつ移動することで補給容器1の長手方向に往復動する。また、往復動部材3bの一部が、第1カム溝2Xに係合しつつ移動した後に、第2カム溝2Yのみに係合しつつ移動することになる。
第1カム溝2Xと第2カム溝2Yは、段差部2pの位置で接続される構成となっている。ここで、段差部2pとは第1カム溝2Xと第2カム溝2Yの接続箇所に設けられた段差形状であり、第1カム溝2X面よりも円筒部2kの回転中心に向かう方向に低くなるよう第2カム溝2Yの面が設定されている。
次に係合突起3cとカム溝2X、2Yの実際の動作について説明する。補給容器1を初めて使用する際には図12に示すように係合突起3cは第1カム溝2Xに対して円筒部2kの回転方向下流側の位置にある。本例では係合突起3cは180度対向側に2か所設けられているため、2つある第1カム溝2Xのそれぞれに配置されている。
この状態からカム溝2X、2Yが回転すると、係合突起3cは第1カム溝2Xに沿って相対移動する。そして、カム溝2n→カム溝2i→カム溝2m→段差部2pを通って第2カム溝2Yへ移動する。段差部2pについての機能の詳細は後述する。この時、ポンプ部3aの動作としては、係合突起3cがカム溝2nを通過する際にはポンプ部3aは伸長する方向(B方向)に動き、前述した吸気工程となる。また、カム溝2mを通過する際にはポンプ部3aは圧縮する矢印C方向に動き、前述した排気工程となる。また、この時のポンプ部3aの振幅は図12で示すK1となる。
次に第2カム溝2Yへ移動した係合突起3cは、カム溝2i→カム溝2h→カム溝2gを通過し、その後は定常的に第2カム溝2Yを移動する。この時、ポンプ部3aの動作としては、係合突起3cがカム溝2hを通過する際にはポンプ部3aは伸長する方向に動き、前述した吸気工程となる。また、カム溝2gを通過する際にはポンプ部3aは圧縮する方向に動き、前述した排気工程となる。また、この時のポンプ部3aの振幅は図12で示すK2となる。
ここで、段差部2pについて説明する。段差部2pは前述した通り第1カム溝2Xと第2カム溝2Yの接続部に設けられた段差であり、第1カム溝2Xよりも第2カム溝2Yが低く(第2カム溝Yの径が小さい)なるように設定されている。また、往復動部材3bは前述したようにフランジ部4に保持されており、係合突起3cはカム溝2X、2Y方向へ付勢されている。
動作時について詳細を説明する。第1カム溝2Xから第2カム溝2Yへ移動した係合突起3cは段差部2pを通過し、前述した通り第1カム溝2Xの面よりも低く設定された第2カム溝2Yへ移動する。その後、第1カム溝2X上を移動し、段差部2p位置まで移動する。その際に係合突起3cは第2カム溝Yの方向へ付勢されているため、段差を乗り越えて第1カム溝2Xへ戻ることはなくそのまま第2カム溝2Y上を移動することになる。以上の構成とすることで、係合突起3cが第1カム溝2Xから第2カム溝2Yへ移動した後、再び第1カム溝2Xへ戻ってしまうことを防止することができる。
段差部2pが無い場合には第1カム溝2Xと第2カム溝2Yの接続部において、係合突起3cが第1カム溝2X方向に移動してしまう可能性がある。それによりポンプ部3aが段差部2p近傍で伸縮動作し、意図しない排出を行ってしまう可能性がある。よって、第1カム溝2Xと第2カム溝2Yの接続部に段差部2pを設けることでこうした不用意な排出を防止することができる。
この段差部2pは一例であり、例えば図14に示すようにフラップ2qを設けた構成であっても構わない。このフラップ2qは、回転軸2q1を中心に回転することができる。係合突起3cが第1カム溝2Xから第2カム溝2Yへ移動する際には図14(a)に示すようにフラップ2qをC方向へ押しのける。
その後、第2カム溝2Yに移動後は、図14(b)に示すように係合突起3cがフラップ2qを矢印B方向へ回転させることになるため、接続部の通過時にはフラップ2qが閉じて、第1カム溝2Xへの通路は塞がれる。よって、係合突起3cは、一度、第2カム溝2Yに移動した後には常に第2カム溝2Y上を移動することとなる。それぞれの効果は段差部2pと同様で、第1カム溝2Xと第2カム溝2Yの接続部においてポンプ部3aが伸縮動作するのを抑制し、意図しない不用意な排出を防止することができる。
以上説明した通り、係合突起3cは第1カム溝2Xを移動後、第2カム溝2Yへ移動し、それ以降は常に第2カム溝2Y上を移動する。この時、ポンプ部3aは、係合突起3cが第1カム溝2X上を移動する際にはK1の振幅となり、その後、第2カム溝2Y上を移動する際にはK2となる。前述した通りK2、K1それぞれの大小関係は、K1>K2となっている。
このために、第1カム溝2X、第2カム溝2Y、往復動部材3bは、ギア部2dが回転駆動力を受けて傾斜リブ6aが最初に所定回数の回転をする初期回転期間にポンプ部3aが伸縮する伸縮ストローク量(ここでは1ポンプ目の振幅)を、初期回転期間以後にポンプ部3aが伸縮する伸縮ストローク量(ここでは2ポンプ目以降の振幅)と異なるように変換するようになっている。初期回転期間は、傾斜リブ6aを有する円筒部2kが最初に所定回数の回転をする間という意味で定義している。
特に、第1カム溝2X、第2カム溝2Y、往復動部材3bは、ポンプ部3aの初期回転期間の伸縮ストローク量を、ポンプ部3aの初期回転期間以後の伸縮ストローク量よりも大きくなるように変換するようになっている。簡単に言うと、初期の1ポンプは振幅が大きく、その後の2ポンプ目以降は小さい振幅が繰り返されるようになっている。
ポンプ部3aを以上のような動作としている理由について説明する。補給容器1は生産してからユーザーの元に届くまでの間、物流によりさまざまな振動を受ける。その際、補給容器1内の現像剤の嵩密度が上昇し、ほぐれ難い状態となる場合がある。特に貯留部4d(図7)内の現像剤がそのような状態になってしまった場合、ポンプ部3aが吸気工程、排気工程を行っても現像剤が解れず、補給容器1内から現像剤を排出することができない可能性がある。
そのため、ポンプ部3aの振幅を大きくすることで現像剤に掛かる圧力を増加させ、確実に吸気工程・排気工程を行わせるようにすることができる。特に吸気工程では、エアーを取り込む際に貯留部4dの現像剤をほぐすため、吸気工程時の振幅を大きくすることでよりほぐしの効果は大きくなる。ここで現像剤を確実に排出させるためにポンプ部3aの振幅をどの程度にするかについては、使用する現像剤の種類や実際に受ける物流レベルを検証し、適宜設定することができる。
以上よりポンプ部3aの振幅を大きくすることで現像剤を確実にほぐして、排出させることができるようになるが、一度現像剤が解れてしまった後は現像剤を排出させるための圧力はそれほど必要としない。つまり、初期の現像剤をほぐすのに必要な圧力に合わせて圧を設定すると、その後の排出は必要とする以上の大きな圧力で排出させることになる。結果、常に高い圧を発生させて排出させることになるため、画像形成装置の駆動系への負荷が常にかかることになりエネルギーを無駄に使用することになる。
また、本例では初期に1ポンプのみの振幅を変更する構成となっているが、場合によっては図15に示すように第1カム溝2Xのカム溝2n、カム溝2mの数を増やし、初期数ポンプはポンプ部3aの振幅を大きくする構成としてもよい。このような構成とすることで、初期数ポンプは現像剤に対して高い圧を掛けられるようになるため現像剤をほぐす効果がより大きくなる。
また、本例では係合突起3cを2つ設けている関係で第1カム溝2Xは半回転分しか設けられないが、係合突起3cを1つにして、1回転分で第1カム溝2Xを設けるような構成としてもよい。この構成の場合、第1カム溝2Xを1回転もしくは螺旋構造として複数回転分設け、その間に複数回でポンプ部3aの吸気工程・排気工程を動作させることが可能である。このようにすることで複数回で第2カム溝2Yとは異なる振幅で複数回でポンプ部3aを動作させることができるため、物流で締まった現像剤をよりほぐすことができる。どのような構成を選択するかは現像剤の特性、物流の程度を考慮して適宜設定することができる。
以上説明した通り、本構成であれば初期のみポンプ部3aの振幅を大きくし、その後現像剤が排出し始めた後は振幅を小さくすることで、初期の確実な排出性の保障とその後の駆動負荷の低減を両立させることができるようになる。よって、本構成であればより少ない駆動エネルギーで初期から後期まで現像剤を安定排出させることが可能となる。
図16を用いて実施例2について説明する。図16は実施例2におけるカム溝2X、2Yの展開図である。本実施例は、図16に示すように、実施例1と比較して、カム溝2X、2Yが変更された構成となっている。なお、その他の構成は実施例1と同じである。このため実施例1と重複する説明は省略し、ここでは本実施例の特徴となる構成について説明する。また、前述した実施例と同一機能を有する部材には同一符号を付す。
本実施例において実施例1の構成と異なるポイントは、図16に示す通り第1カム溝2Xのポンプ部3aの伸縮方向B、Cにおける振幅(=ポンプ部3aの伸縮長さ)K1の大きさが小さくなっていることである。
すなわち、本実施例では、『駆動力変換部』は、補給容器1に形成される補給容器1の長手方向に蛇行しながら補給容器1の回転方向に進んで凹む第1カム溝2Xを有する。そして、『駆動力変換部』は、補給容器1に形成される第1カム溝2Xよりも大きく補給容器1の長手方向に蛇行しながら補給容器1の回転方向に進んで凹む第2カム溝2Yを有する。そして、往復動部材3bが、第1カム溝2Xと第2カム溝2Yに沿って一部が係合しつつ移動することで補給容器1の長手方向に往復動する。特に、往復動部材3bの一部が、第1カム溝2Xに係合しつつ移動した後に、第2カム溝2Yのみに係合しつつ移動する。そうして、『駆動力変換部』は、ポンプ部3aの初期回転期間の伸縮ストローク量を、ポンプ部3aの初期回転期間以後の伸縮ストローク量よりも小さくなるように変換する。
詳細を説明する。図16に示す通り、第1カム溝2Xは第2カム溝2Yの近傍に配置されており、実施例1と同様に段差部2pの位置で接続されている。また動作については、補給容器1を初めて使用する際には図16に示すように係合突起3cは第1カム溝2Xに対して円筒部2kの回転方向の下流側の位置にある。また、係合突起3cは180度対向側に2か所設けられているため、2つある第1カム溝2Xのそれぞれに配置されている。
その後、カム溝2X、2Yが回転すると、係合突起3cは第1カム溝2Xに沿って相対移動する。そして、カム溝2n→カム溝2i→カム溝2m→段差部2pを通って第2カム溝2Yへ移動する。段差部2pについての機能、ポンプ部3aの動作は実施例1と同様である。この時のポンプ部3aの振幅は図16で示すK1となる。その後、第2カム溝2Yへ移動した係合突起3cは、実施例1と同様の動作となる。この時のポンプ部3aの振幅は図16で示すK2となる。
以上説明した通り、係合突起3cは第1カム溝2Xを移動後、第2カム溝2Yへ移動し、それ以降は常に第2カム溝2Y上を移動する。この時、ポンプ部3aは、係合突起3cが第1カム溝2X上を移動する際にはK1の振幅となり、その後、第2カム溝2Y上を移動する際にはK2となる。前述した通りK2、K1それぞれの大小関係は、K2>K1となっているため、初期の1ポンプは振幅が小さく、その後の2ポンプ目以降は大きい振幅が繰り返されるようになっている。
実施例1では排出初期のポンプ部3aの振幅を大きくし、その後は小さい振幅でポンプ部3aを動作させる構成となっていたが、実施例2では逆に初期を小さな振幅とし、その後は大きな振幅でポンプ部3aを動作させる構成となっている。
このような構成とする理由を説明する。仮に現像剤の特性として物流で締まった現像剤であってもポンプ部3aの振幅をK2(図16)とすれば排出可能である前提とする。そして、輸送時の物流振動により補給容器1内の現像剤の嵩密度が高くなった場合には、フランジ部4に対し円筒部2kが相対回転する際の回転抵抗力は現像剤がほぐれた状態の時よりも高くなることが分かっている。画像形成装置本体への駆動負荷はポンプ部3aの伸縮力と円筒部2kとフランジ部4の相対回転時の回転抵抗力の総和となっており、物流後の締まった現像剤では、上記伸縮力、回転抵抗力はともに大きくなるため、駆動系に大きな負荷がかかることとなる。
そこで、初期数ポンプはポンプ部3aの振幅を小さく設定してやることで、上記伸縮力が小さくなるため駆動負荷を可能な限り抑制することができる。その後、係合突起3cが第2カム溝2Yに移動した後は、現像剤を排出するのに最適な振幅K2でポンプ部3aが動作するように設定されている。仮にポンプ部3aを振幅K1のみで初期から後期まで動作させた場合には駆動負荷は小さくなるが、現像剤を安定的に排出するための振幅に足りていないため、現像剤が補給できなくなってしまう。
また、初期のポンプ部3aの振幅に関しては、排出開始までの時間と駆動負荷のバランスを見て適宜設定することができる。排出開始までの時間と駆動負荷はトレードオフの関係にあり、振幅が0であればもっとも駆動負荷が小さく、振幅が大きくなるに従い駆動負荷も増加する。
以上説明した通り、本構成であれば初期のみポンプ部3aの振幅を小さくし、その後現像剤が排出し始めた後は振幅を大きくすることで、初期の駆動負荷の低減とその後の排出の安定性を両立することができるようになる。よって、本構成であればより少ない駆動負荷で初期から後期まで現像剤を安定排出させることが可能となる。
1 補給容器(現像剤補給容器)
2d ギア部(被駆動力入力部)
2k 円筒部(現像剤収容室)
2X 第1カム溝(駆動力変換部)
2Y 第2カム溝(駆動力変換部)
3a ポンプ部
3b 往復動部材(駆動力変換部)
4c 排出部
6a 傾斜リブ(搬送部)
201 補給装置(現像剤補給装置)

Claims (10)

  1. 現像剤補給装置に着脱可能な現像剤補給容器であって、
    現像剤を収容可能な現像剤収容室と、
    前記現像剤収容室の内部で回転しつつ現像剤を搬送する搬送部と、
    前記搬送部が搬送する現像剤を排出する排出口を有する現像剤排出室と、
    前記搬送部を回転させるための回転駆動力を受ける駆動力受部と、
    少なくとも前記排出口に対して圧力を作用させるために前記現像剤収容室の内部の容積を前記現像剤補給容器の長手方向に変更可能なポンプ部と、
    前記駆動力受部が受けた回転駆動力を、前記ポンプ部が前記現像剤補給容器の長手方向に動作して現像剤を搬送する搬送駆動力へと変換する駆動力変換部と、
    を備え、
    前記駆動力変換部は、前記駆動力受部が回転駆動力を受けて前記搬送部が最初に所定回数の回転をする初期回転期間に前記ポンプ部が伸縮する伸縮ストローク量を、前記初期回転期間以後に前記ポンプ部が伸縮する伸縮ストローク量と異なるように変換することを特徴とする現像剤補給容器。
  2. 前記駆動力変換部は、前記ポンプ部の前記初期回転期間の伸縮ストローク量を、前記ポンプ部の前記初期回転期間以後の伸縮ストローク量よりも大きくなるように変換することを特徴とする請求項1に記載の現像剤補給容器。
  3. 前記駆動力変換部は、
    前記現像剤補給容器に形成される前記現像剤補給容器の長手方向に蛇行しながら前記現像剤補給容器の回転方向に進んで凹む第1カム溝と、
    前記現像剤補給容器に形成される前記第1カム溝よりも小さく前記現像剤補給容器の長手方向に蛇行しながら前記現像剤補給容器の回転方向に進んで凹む第2カム溝と、
    前記第1カム溝と前記第2カム溝に沿って一部が係合しつつ移動することで前記現像剤補給容器の長手方向に往復動する往復動部材と、
    を有し、
    前記往復動部材の一部が、前記第1カム溝に係合しつつ移動した後に、前記第2カム溝のみに係合しつつ移動することを特徴とする請求項2に記載の現像剤補給容器。
  4. 前記駆動力変換部は、前記ポンプ部の前記初期回転期間の伸縮ストローク量を、前記ポンプ部の前記初期回転期間以後の伸縮ストローク量よりも小さくなるように変換することを特徴とする請求項1に記載の現像剤補給容器
  5. 前記駆動力変換部は、
    前記現像剤補給容器に形成される前記現像剤補給容器の長手方向に蛇行しながら前記現像剤補給容器の回転方向に進んで凹む第1カム溝と、
    前記現像剤補給容器に形成される前記第1カム溝よりも大きく前記現像剤補給容器の長手方向に蛇行しながら前記現像剤補給容器の回転方向に進んで凹む第2カム溝と、
    前記第1カム溝と前記第2カム溝に沿って一部が係合しつつ移動することで前記現像剤補給容器の長手方向に往復動する往復動部材と、
    を有し、
    前記往復動部材の一部が、前記第1カム溝に係合しつつ移動した後に、前記第2カム溝のみに係合しつつ移動することを特徴とする請求項4に記載の現像剤補給容器。
  6. 前記第1カム溝及び前記第2カム溝は、前記現像剤補給容器の回転方向で周期的に蛇行する形状であることを特徴とする請求項3又は請求項5に記載の現像剤補給容器。
  7. 現像剤を担持する現像剤担持体と、
    請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の現像剤補給容器と、
    を備えることを特徴とする現像剤補給装置。
  8. 像担持体と、
    請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の現像剤補給容器と、
    を備えることを特徴とする現像剤補給装置。
  9. 請求項7又は至請求項8に記載の現像剤補給装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
  10. 前記現像剤補給装置はカートリッジであり、前記カートリッジが装置本体に着脱自在であることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
JP2014228138A 2014-11-10 2014-11-10 現像剤補給容器、現像剤補給装置、及び、画像形成装置 Active JP6385251B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014228138A JP6385251B2 (ja) 2014-11-10 2014-11-10 現像剤補給容器、現像剤補給装置、及び、画像形成装置
US14/935,880 US9354549B1 (en) 2014-11-10 2015-11-09 Developer supply container, developer supplying apparatus and image forming apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014228138A JP6385251B2 (ja) 2014-11-10 2014-11-10 現像剤補給容器、現像剤補給装置、及び、画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016090934A JP2016090934A (ja) 2016-05-23
JP6385251B2 true JP6385251B2 (ja) 2018-09-05

Family

ID=55912158

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014228138A Active JP6385251B2 (ja) 2014-11-10 2014-11-10 現像剤補給容器、現像剤補給装置、及び、画像形成装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9354549B1 (ja)
JP (1) JP6385251B2 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6021699B2 (ja) 2013-03-11 2016-11-09 キヤノン株式会社 現像剤補給容器及び現像剤補給システム
JP6128908B2 (ja) 2013-03-19 2017-05-17 キヤノン株式会社 現像剤補給キット及び現像剤補給装置及び画像形成装置
JP2016090932A (ja) 2014-11-10 2016-05-23 キヤノン株式会社 現像剤補給容器、現像剤補給装置、及び、画像形成装置
JP7005249B2 (ja) 2017-09-21 2022-01-21 キヤノン株式会社 現像剤補給容器及び現像剤補給システム
JP7039226B2 (ja) 2017-09-21 2022-03-22 キヤノン株式会社 現像剤補給容器及び現像剤補給システム
JP7000091B2 (ja) 2017-09-21 2022-01-19 キヤノン株式会社 現像剤補給容器及び現像剤補給システム
JP7009132B2 (ja) 2017-09-21 2022-01-25 キヤノン株式会社 現像剤補給容器及び現像剤補給システム
JP7009133B2 (ja) 2017-09-21 2022-01-25 キヤノン株式会社 現像剤補給容器
JP7005250B2 (ja) 2017-09-21 2022-01-21 キヤノン株式会社 現像剤補給容器
JP7293029B2 (ja) 2019-07-31 2023-06-19 キヤノン株式会社 現像剤補給容器
ES2952326T3 (es) * 2019-09-17 2023-10-31 Canon Kk Cartucho de tóner y aparato de formación de imágenes

Family Cites Families (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2629945B2 (ja) 1988-02-24 1997-07-16 キヤノン株式会社 現像装置
JP3165729B2 (ja) 1992-03-23 2001-05-14 キヤノン株式会社 現像装置及びプロセスカートリッジ
JP3210175B2 (ja) 1993-06-10 2001-09-17 キヤノン株式会社 現像剤補給容器及び前記容器の組み立て方法
DE69434930T2 (de) 1993-07-14 2007-06-28 Canon K.K. Dichtung, Wiederaufbereitungsverfahren einer Prozesseinheit und Bilderzeugungsgerät
US5802432A (en) * 1996-12-20 1998-09-01 Lexmark International, Inc. Toner cartridge with housing and pin construction
JP3368205B2 (ja) 1997-06-19 2003-01-20 キヤノン株式会社 トナー補給容器及び電子写真画像形成装置
JP3697066B2 (ja) 1997-07-31 2005-09-21 キヤノン株式会社 トナー補給容器、及び、電子写真画像形成装置
JP3495916B2 (ja) 1997-08-01 2004-02-09 キヤノン株式会社 シール部材及びトナー容器
JP3083091B2 (ja) 1997-12-09 2000-09-04 キヤノン株式会社 現像剤収納容器のシール部材、現像剤収納容器、現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP3347677B2 (ja) 1998-10-29 2002-11-20 キヤノン株式会社 トナー収納容器の分解方法及びプロセスカートリッジの分解方法
JP3847985B2 (ja) 1998-11-04 2006-11-22 キヤノン株式会社 トナー補給容器の再生方法
JP3977035B2 (ja) 2000-07-19 2007-09-19 キヤノン株式会社 現像剤容器の製造方法
JP3710385B2 (ja) 2001-01-22 2005-10-26 キヤノン株式会社 トナー補給容器及びプロセスカートリッジ
JP4035384B2 (ja) 2002-06-19 2008-01-23 キヤノン株式会社 現像剤補給容器
US7050728B2 (en) 2003-04-25 2006-05-23 Canon Kabushiki Kaisha Developer supply container detachably mountable to image forming apparatus detecting the amount of developer remaining in the container
JP4652783B2 (ja) 2003-12-10 2011-03-16 キヤノン株式会社 現像剤供給容器
JP4459025B2 (ja) 2004-11-12 2010-04-28 キヤノン株式会社 現像剤供給容器
JP4603905B2 (ja) 2005-02-24 2010-12-22 キヤノン株式会社 現像剤補給容器及び現像剤補給システム
JP2006323082A (ja) 2005-05-18 2006-11-30 Canon Inc 現像剤補給容器
MY179273A (en) * 2009-03-30 2020-11-03 Canon Kk Developer supply container and developer supplying system
CN104238315B (zh) * 2009-03-30 2019-08-30 佳能株式会社 显影剂供应容器和显影剂供应系统
JP5777469B2 (ja) * 2010-09-29 2015-09-09 キヤノン株式会社 現像剤補給容器及び現像剤補給システム
JP2012150303A (ja) * 2011-01-20 2012-08-09 Ricoh Co Ltd トナー補給装置及び現像装置、画像形成装置
JP2012166916A (ja) * 2011-02-15 2012-09-06 Ricoh Co Ltd 粉体搬送ポンプユニット、粉体搬送装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP6137882B2 (ja) 2013-03-11 2017-05-31 キヤノン株式会社 現像剤補給容器
JP6021699B2 (ja) 2013-03-11 2016-11-09 キヤノン株式会社 現像剤補給容器及び現像剤補給システム
JP6128908B2 (ja) 2013-03-19 2017-05-17 キヤノン株式会社 現像剤補給キット及び現像剤補給装置及び画像形成装置
JP6180140B2 (ja) 2013-03-19 2017-08-16 キヤノン株式会社 現像剤補給容器
JP6021701B2 (ja) 2013-03-19 2016-11-09 キヤノン株式会社 現像剤補給容器及び現像剤補給システム
JP6025631B2 (ja) * 2013-03-22 2016-11-16 キヤノン株式会社 現像剤補給容器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016090934A (ja) 2016-05-23
US20160131993A1 (en) 2016-05-12
US9354549B1 (en) 2016-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6385251B2 (ja) 現像剤補給容器、現像剤補給装置、及び、画像形成装置
JP6025631B2 (ja) 現像剤補給容器
JP6429597B2 (ja) 現像剤補給容器
JP6021699B2 (ja) 現像剤補給容器及び現像剤補給システム
JP5511471B2 (ja) 現像剤補給容器及び現像剤補給システム
WO2016076438A1 (ja) 現像剤補給容器及び現像剤補給装置
JP6566787B2 (ja) 現像剤補給容器
JP6021701B2 (ja) 現像剤補給容器及び現像剤補給システム
JP2019082720A (ja) 現像剤補給容器
JP6584228B2 (ja) 現像剤補給容器
JP6316368B2 (ja) 現像剤補給容器及び現像剤補給システム
JP6479146B2 (ja) 現像剤収容容器
JP6257727B2 (ja) 現像剤収容容器
JP6882424B2 (ja) 現像剤補給容器、現像剤補給装置、及び、画像形成装置
JP6552663B2 (ja) 現像剤補給容器
JP7433838B2 (ja) 画像形成装置
JP7001727B2 (ja) 現像剤補給容器
JP7297588B2 (ja) 現像剤補給容器
JP2022057859A (ja) 現像剤補給容器
JP2019200429A (ja) 現像剤補給容器
JP2023113968A (ja) 現像剤補給容器
JP2023070878A (ja) 画像形成装置
JP2022036142A (ja) 現像剤補給容器
JP2022064598A (ja) 現像剤補給システム
JP2021071587A (ja) 現像剤補給容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171102

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180629

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180710

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180807

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6385251

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151