JP6384867B2 - 鉄道用圧縮機装置、鉄道用車両 - Google Patents

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本発明は、鉄道用圧縮機装置、及びこれを備える鉄道用車両に関する。
鉄道用車両では、例えばブレーキ装置等を構成する各種機器を床下に収容する構造が採られる。このような床下機器には、車両を走行させるための電動機や、ブレーキ用圧縮空気を生成するための圧縮機のように、振動の発生源となるものが多い。車両の乗り心地の向上や、騒音の低減を図る上で、床下機器の振動を抑制するための技術が求められている。
このような技術の一例として、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1には鉄道用車両の制振装置が記載されている。この制振装置は、コンプレッサと一体に変位するように設けられたハウジングと、このハウジングに対して隙間を有しつつ該ハウジング内に設けられたマス部材と、マス部材の当たり面に形成された弾性体と、を備えている。鉄道用車両の振動に伴って、マス部材が該振動と逆位相、又は異なる位相で振動するとともに、弾性体により振動を吸収することで制振効果が得られるとされている。
特開2004−291893号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された制振装置では、幅広い周波数帯の振動に対する制振効果を得るためには、マス部材の体積と重量を大きく確保する必要がある。これにより、制振装置が大型化してしまう。一方で、この制振装置を小型化した場合には、対応可能な周波数帯域が狭くなるとともに、精緻なチューニングが必要となる。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、簡易な構造を有するとともに、十分な制振効果を有する鉄道用圧縮機装置、及びこれを備える鉄道用車両を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る鉄道用圧縮機装置は、鉄道用車両の床下に設けられる筐体と、該筐体内に設けられて、該筐体の底面から上方に離間して設けられたプレートと、前記底面上に設けられて、該プレートを支持する防振部と、前記プレート上に設けられた圧縮機と、を備え、前記圧縮機が設置された状態における前記プレートの一次曲げ固有振動数をf1、前記プレート、前記防振部及び前記圧縮機からなる質量体の上下方向の固有振動数をf2、前記圧縮機の起振周波数をfと定義した際に、f1>f>f2の関係が成立するように構成される。
この構成によれば、圧縮機が設置された状態におけるプレートの一次曲げ固有振動数f1が、圧縮機の起振周波数fと異なっていることにより、圧縮機とプレートとの共振を回避することができる。さらに、このf1がfよりも大きいことにより、プレートの高次の固有振動数と圧縮機の起振周波数fとの共振をも回避することができる。加えて、圧縮機の起動から定常運転時にかけて起振周波数fが増加する状況下にあっても、fがf1を上回ることがない。すなわち、圧縮機の運転状態を問わず、圧縮機とプレートとが共振を起こす可能性を低減することができる。
さらに加えて、プレート、防振部及び圧縮機からなる質量体の上下方向の固有振動数f2が、上記圧縮機の起振周波数fよりも小さいことにより、これらf2とfとの共振を回避することができる。
本発明の一態様に係る鉄道用圧縮機装置では、前記防振部が弾性体で形成されるとともに、前記プレートの外周部を支持するように構成されてもよい。
この構成によれば、防振部を形成する弾性体のばね定数のみを調整することで、プレート、防振部及び圧縮機からなる質量体の上下方向の固有振動数f2を容易に調整することができる。
本発明の一態様に係る鉄道用圧縮機装置では、前記プレートは、前記プレートの延在する方向に沿って設けられたリブを有してもよい。
この構成によれば、リブを設けることにより、プレートの剛性を増すことができる。すなわち、プレートの一次曲げ固有振動数f1を容易に増すことができる。さらに、このリブの寸法を調整することで、このf1を容易に増減させることができる。
本発明の一態様に係る鉄道用圧縮機装置では、前記防振部は、前記プレートから下方に離間して設けられた第二プレートと、該第二プレートの外周部を前記底面上で支持する第二防振部と、を有してもよい。
この構成によれば、第二プレートと第二防振部とによって、制振効果をさらに高めることができる。
本発明の一態様に係る鉄道用圧縮機装置では、前記第二プレートの一次曲げ固有振動数をf12、前記プレート、前記防振部及び前記圧縮機からなる前記質量体の上下方向の固有振動数をf22と定義した際に、前記圧縮機の前記起振周波数fとの間で、f12>f>f22の関係が成立するように構成されてもよい。
この構成によれば、第二プレートと第二防振部とが設けられることによって、圧縮機とプレート、及び圧縮機と質量体がそれぞれ共振を起こす可能性をさらに低減することができる。
本発明の一態様に係る鉄道用圧縮機装置では、前記プレートの外周部と、前記筐体の内壁面との間に設けられるとともに、前記外周部と前記内壁面のいずれか一方に取り付けられ、弾性体で形成されたストッパを備えてもよい。
この構成によれば、プレートの変位をストッパによって抑制することができる。加えて、ストッパが弾性体で形成されていることにより、プレートとストッパが接触した際の衝撃を緩和することができる。
本発明の他の態様に係る鉄道用車両は、上記のいずれか一態様に係る鉄道用圧縮機装置を備える。
この構成によれば、十分な制振効果を有する鉄道用圧縮機装置を備えることにより、乗り心地の良い鉄道用車両を提供することができる。
本発明によれば、簡易な構造を有するとともに、十分な制振効果を有する鉄道用圧縮機装置、及びこれを備える鉄道用車両を提供することができる。
本発明の各実施形態に係る鉄道用車両を示す図である。 本発明の第一実施形態に係る鉄道用圧縮機装置の側面視断面図である。 本発明の第一実施形態に係る鉄道用圧縮機装置の平面図である。 本発明の第一実施形態に係る鉄道用圧縮機装置における固有振動数の関係を示す図である。 本発明の第一実施形態に係る鉄道用圧縮機装置のリブを示す平面図である。 本発明の第一実施形態に係る鉄道用圧縮機装置のリブを示す側面視断面図である。 本発明の第二実施形態に係る鉄道用圧縮機装置の側面視断面図である。 本発明の第二実施形態に係る鉄道用圧縮機装置の変形例を示す側面視拡大図である。 本発明の第二実施形態に係る鉄道用圧縮機装置の変形例を示す平面視拡大図である。 本発明の実施例に係る鉄道用圧縮機装置の外観を示す図である。 本発明の実施例に係る振動試験の結果を示すグラフである。
[第一実施形態]
本発明の第一実施形態に係る鉄道用車両100、鉄道用圧縮機装置1について、図面を参照して説明する。図1に示すように、鉄道用車両100は、乗客や貨物が搭載される車両本体101と、車両本体101をレールR上で転動可能に支持する複数の車輪102と、車両本体101の床下に設けられる鉄道用圧縮機装置1と、を備えている。不図示の駆動源から伝達される回転駆動力が車輪102を回転させることで、鉄道用車両100はレールR上を走行する。
図2に示すように、鉄道用圧縮機装置1は、車両本体101の床面Fの下方、すなわち床下に設けられている。具体的には、この鉄道用圧縮機装置1は、内部に空間を有する箱体状の筐体10と、この筐体10内に設けられたプレート20と、筐体10の底面10B上でこのプレート20を支持する防振部30と、プレート20上に設けられた圧縮機40と、を備えている。
筐体10は、車両本体101の床下における複数の車輪102の間の領域に設けられる。この筐体10は、床面Fと略平行に延びる矩形状の底面10Bと、この底面10Bの各辺部から上方に向かって延びる壁面と、を有している。
プレート20は、筐体10の底面10Bから上方に離間して設けられた矩形板状の部材である。プレート20の一方側の辺部は、この一方側の辺部に交差する他方側の辺部よりも大きな寸法を有している。このプレート20は、防振部30によって筐体10の底面10B上で支持されている。詳しくは図3に示すように、防振部30はプレート20の4つの角部の近傍に設けられている。本実施形態では、これら防振部30はいずれもゴム等の弾性体によって形成されている。なお、図3では防振部30は平面視で矩形の断面を有する構成としたが、防振部30の態様はこれに限定されず、断面が円形をなすように構成されていてもよい。
さらに、プレート20の上側の面上には、圧縮機40が設けられている。この圧縮機40は、外部から取り込んだ空気を圧縮して圧縮空気を生成する圧縮機本体42と、この圧縮機本体42を駆動する電動機41と、を備えている。これら圧縮機本体42と電動機41とは、回転軸43によって互いに接続されている。電動機41が回転駆動することによって生じる運動エネルギーが回転軸43によって圧縮機本体42に伝達されることで、圧縮機本体42が駆動される。圧縮機本体42で生成された圧縮空気は制動装置(不図示)に供給される。これにより、鉄道用車両100を制動することができる。
ここで、圧縮機40を構成する圧縮機本体42と電動機41は、いずれも回転駆動される装置であることから、運転中の鉄道用車両100における振動源の1つとなり得る。振動が床面Fを通じて車両本体101に伝播した場合、乗客の乗り心地を損なったり、貨物に対する影響を生じたりする可能性がある。そこで、本実施形態に係る鉄道用圧縮機装置1では、各構成要素の固有振動数を適正に管理することで、このような振動の低減を図っている。
具体的には、図4に示すように、鉄道用圧縮機装置1は、圧縮機40が設置された状態におけるプレート20の一次曲げ固有振動数をf1と定義し、プレート20、防振部30及び圧縮機40からなる質量体の上下方向の固有振動数をf2と定義し、圧縮機40の起振周波数をfと定義した場合、以下に示す(1)式の関係が成立するように構成されている。
Figure 0006384867
すなわち、(1)式に示すように、圧縮機40の起振周波数fに対して、この圧縮機40が設置されるプレート20の一次曲げ固有振動数f1は大きな値を有している。さらに、上記の質量体の上下方向における固有振動数f2は、圧縮機40の起振周波数fに対して小さな値を有している。なお、ここで、プレート20における一次曲げモードとは、プレート20の長手方向における両端部が上下方向に同位相で振動するモードを指す。
圧縮機40の起振周波数fは、実測試験や設計値等に基づいて得られる既知の値である。この起振周波数fに対して、プレート20の一次曲げ固有振動数f1を決定する。詳しくは、このf1は以下の(2)式に示す数式によって決定される。
Figure 0006384867
(2)式において、aはプレート20の長辺の寸法であり、λはプレート20の長辺と短辺における寸法の比から決まる定数である。さらに、hはプレート20の板厚を、γはプレート20の単位面積当たりの質量をそれぞれ表している。Eはプレート20のヤング率を表し、νはポアソン比を表している。
同様にして、プレート20、防振部30及び圧縮機40からなる質量体の上下方向の固有振動数f2は、(3)式によって決定される。
Figure 0006384867
(3)式において、kは防振部30の1つ当たりのばね定数を表し、mはプレート20と圧縮機40の質量の合計値を表している。
以上の(2)式、(3)式における各特性値を変更するに当たっては、例えばプレート20や防振部30を形成する材料や、プレート20や防振部30の寸法を適宜変更することが有効である。その他、プレート20にリブ21を設けることで、プレート20の剛性や質量を増すこともできる。これにより、プレート20の一次曲げ固有振動数f1の値を大きくすることができる。
より詳しくは、図5、図6に示すように、プレート20の下側の面に、プレート20の長手方向に沿って延びるリブ21を、該プレートの下面20Bに形成する態様が考えられる。同図の例では、リブ21は断面視で略T字状に形成されるとともに、プレート20の短辺の略中央部同士を結ぶように構成される。
さらに、このリブ21に加えて、防振部30の周囲を外方から囲むように形成された防振部リブ22を設けてもよい。防振部リブ22は、平面視で略L字状に形成されるとともに、プレートの下面20Bから下方に向かって立設される。このような防振部リブ22を備えることにより、防振部30が設けられる領域近傍で、プレート20が大きく変形する可能性を低減することができる。
なお、これらリブ21及び防振部リブ22の形状は本実施形態によっては限定されず、設計上の要請に応じて適宜変更されてよい。
以上のように構成された鉄道用圧縮機装置1では、鉄道用車両100の運転に伴って、起振周波数fが生じる。特に、鉄道用車両100の減速時における制動に際して、この鉄道用圧縮機装置1を動作させる必要が生じる。すなわち、上述の電動機41が回転駆動することによって生じる運動エネルギーが回転軸43によって圧縮機本体42に伝達されることで、圧縮機本体42が駆動される。圧縮機本体42で生成された圧縮空気は制動装置(不図示)に供給される。
ここで、電動機41と圧縮機本体42とはいずれも回転駆動される装置であることから、これら装置の駆動に伴って振動が生じる。特に、駆動開始から定常状態にかけて振動の周波数が上がっていく。上述した起振周波数fは、定常状態における振動の周波数を表す。すなわち、駆動開始から定常状態に至るまでの周波数は、この起振周波数fよりも低い値となる。
圧縮機40で生じた振動は、鉄道用圧縮機装置1の全体にわたって伝播する。特に、この振動は床面Fを通じて車両本体101に伝播する可能性があるため、鉄道用車両100の快適性に鑑みてこれを抑制する必要がある。特に、鉄道用圧縮機装置1を構成する各構成要素の間で共振が生じる可能性を低減する必要がある。
ここで、本実施形態に係る鉄道用圧縮機装置1では、上述のように各構成要素の固有振動数を調整することで、共振の可能性を低減することができる。
より詳しくは、圧縮機40が設置された状態におけるプレート20の一次曲げ固有振動数f1が、圧縮機40の起振周波数fと異なっていることにより、圧縮機40とプレート20との共振を回避することができる。さらに、このf1がfよりも大きいことにより、プレート20の高次の固有振動数と圧縮機40の起振周波数fとの共振をも回避することができる。
加えて、圧縮機40の起動から定常運転時にかけて起振周波数が増加する状況下にあっても、fがf1を上回ることがない。すなわち、圧縮機40の運転状態を問わず、圧縮機40とプレート20とが共振を起こす可能性を低減することができる。
さらに加えて、プレート20、防振部30及び圧縮機40からなる質量体の上下方向の固有振動数f2が、上記圧縮機40の起振周波数fよりも小さいことにより、これらf2とfとの共振を回避することができる。
さらに、上述のような構成によれば、鉄道用圧縮機装置1の特性(固有振動数)を調整するのみで十分な制振効果を得ることができる。すなわち、制振効果を補完するために他の構成要素を追設する必要がないため、装置の複雑化を回避することができる。
このように、本実施形態に係る鉄道用圧縮機装置1によれば、簡易な構造で十分な制振効果を得ることができる。
[第二実施形態]
続いて、本発明の第二実施形態について図7を参照して説明する。なお、上述の第一実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態に係る鉄道用圧縮機装置2では、防振部30は、プレート20から下方に離間して設けられた第二プレート20Aと、この第二プレート20Aを支持する第二防振部30Bと、を備えている。
第二プレート20Aは、平面視でプレート20と略同一の形状と寸法を有している。一方で、第二プレート20Aは、上述のプレート20に比して大きな重量を有するように形成される。詳細は図示しないが、このようなプレート20と第二プレート20Aとの重量の大小関係を満足するために、例えばプレート20に肉抜きを施すなどの態様が考えられる。その他、第二プレート20Aの重量を増すために重錘を設けてもよい。
第二防振部30Bは、上述の第一実施形態における防振部30と同様に、いずれもゴム等の弾性体によって形成されている。
このように構成された鉄道用圧縮機装置2では、各構成要素の固有振動数が以下の条件によって決定される。まず、第二プレート20Aの一次曲げ固有振動数をf12と定義する。さらに、第一プレート20、第二プレート20Aを含む防振部30、圧縮機40からなる質量体の上下方向の固有振動数をf22と定義する。このとき、f12とf22の各値は、圧縮機40の起振周波数fとの間で、以下の(4)式に示す関係が成立するように設定される。
Figure 0006384867
すなわち、圧縮機40の起振周波数fに対して、第二プレート20Aの一次曲げ固有振動数f12は大きな値を有している。さらに、質量体の上下方向における固有振動数f22は、圧縮機40の起振周波数fに対して小さな値を有している。なお、これらf12とf22の各値は、第一実施形態にて示した(2)式、(3)式の各数式に準じて決定される。
以上のような構成によれば、第二プレート20Aと第二防振部30Bとが設けられることによって、より高い制振効果を得ることができる。さらに、圧縮機40とプレート20、及び圧縮機40と質量体がそれぞれ共振を起こす可能性をさらに低減することができる。
以上、本発明の各実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上述の第一実施形態にて説明したリブ21、及び防振部リブ22を第二実施形態における第二プレート20Aに適用することで、第二プレート20Aの特性を調整することも可能である。
さらに、図8と図9に示すように、上述の各実施形態におけるプレート20の外周部に、弾性体で形成されたストッパ50を設けてもよい。図8と図9の例では、ストッパ50はプレート20の角部における外周面から、筐体の内壁面10Sに向かって突出するようにして形成されている。このようなストッパ50を設けることにより、プレート20の変位をストッパ50によって抑制することができる。加えて、ストッパ50が弾性体で形成されていることにより、プレート20とストッパ50が接触した際の衝撃を緩和することができる。これにより、鉄道用圧縮機装置1における制振効果をさらに高めることができる。
[実施例]
次いで、本発明の実施例について、図10、図11を参照して説明する。
本実施例では、上述の第一実施形態と同様に構成された鉄道用圧縮機装置1を用いて振動試験を行った。
図10に示すように、この振動試験では、鉄道用圧縮機装置1に複数の吊手部60を構成し、該吊手部のうちの1つを計測位置Pとした。この計測位置における振動加速度を、複数の異なる条件の下で計測し、計測値の比較を行った。
なお、これら吊手部60は、鉄道用圧縮機装置1の上面の輪郭線近傍に沿って互いに間隔をあけて6つ配列される構成とした。具体的には、鉄道用圧縮機装置1の上面は、一対の長辺部と、これら長辺部に対して略直角に交差する方向に延びる一対の短辺部によって、平面視で長方形状に形成されている。それぞれの長辺部に沿って3つの吊手部60が設けられている。このうち、長辺部のおおむね中央部に位置する吊手部60を、計測位置Pとした。
このように構成された鉄道用圧縮機装置1を用いて、圧縮機40における起振周波数f(固定値)とした上で、プレート20の一次曲げ固有振動数f1の条件を変えて振動試験を行った。
まず、プレート20の一次曲げ固有振動数f1を、圧縮機40の起振周波数fと等しい値として振動試験を行った。次いで、f1の値が、fよりも大きく設定された条件の下で同様の振動試験を行った。
より詳細には、これらf、f1の値は、以下の(5)式に示す関係を満たすようにしてそれぞれ設定した。さらに、これらf、f1に加えて、上述のf2(質量体の上下方向の固有振動数)の値を、(6)式に示す関係を満たすようにして設定した。
Figure 0006384867
Figure 0006384867
ここで、ζ1、ζ2は、対象とする振動モードにおける予め定められた減衰比を表している。すなわち、ζ1はプレートの一次曲げモードにおける減衰比を表し、ζ2は質量体の上下方向の振動モードにおける減衰比を表している。
図11は、この振動試験の結果としての、振動加速度比率の変化を示すものである。圧縮機40の起振周波数fと、プレート20の一次曲げ固有振動数f1が等しい場合における振動加速度を1としたとき、f1がfよりも大きい場合における振動加速度は概ね0.20となった。すなわち、f1がfよりも大きい場合には、f1がfと等しい場合に比して、振動加速度は概ね1/5に低減された。このように、本実施例によれば、鉄道用圧縮機装置1におけるプレート20の一次曲げ固有振動数f1の値を調整することにより、振動の低減が可能となることが実証された。
1 鉄道用圧縮機装置
10 筐体
20 プレート
21 リブ
22 防振部リブ
30 防振部
40 圧縮機
41 電動機
42 圧縮機本体
43 回転軸
50 ストッパ
100 鉄道用車両
101 車両本体
102 車輪
10s 筐体の内壁面
20A 第二プレート
20B プレートの下面
20t プレートの外周面
30B 第二防振部
F 床面
R レール
f 圧縮機の起振周波数
f1 プレートの一次曲げ固有振動数
f2 質量体の上下方向における固有振動数
f12 第二プレートの一次曲げ固有振動数
f22 質量体の上下方向における固有振動数

Claims (7)

  1. 鉄道用車両の床下に設けられる筐体と、
    該筐体内に設けられて、該筐体の底面から上方に離間して設けられたプレートと、
    前記底面上に設けられて、該プレートを支持する防振部と、
    前記プレート上に設けられた圧縮機と、
    を備え、
    前記圧縮機が設置された状態における前記プレートの一次曲げ固有振動数をf1、
    前記プレート、前記防振部及び前記圧縮機からなる質量体の上下方向の固有振動数をf2、
    前記圧縮機の起振周波数をfと定義した際に、
    f1>f>f2の関係が成立する鉄道用圧縮機装置。
  2. 前記防振部が弾性体で形成されるとともに、前記プレートを下方から支持する請求項1に記載の鉄道用圧縮機装置。
  3. 前記プレートは、前記プレートの延在する方向に沿って設けられたリブを有する請求項1又は2に記載の鉄道用圧縮機装置。
  4. 前記防振部は、前記プレートから下方に離間して設けられた第二プレートと、該第二プレートの外周部を前記底面上で支持する第二防振部と、を有する請求項1から3のいずれか一項に記載の鉄道用圧縮機装置。
  5. 前記第二プレートの一次曲げ固有振動数をf12、
    前記プレート、前記防振部及び前記圧縮機からなる前記質量体の上下方向の固有振動数をf22と定義した際に、前記圧縮機の起振周波数fとの間で、
    f12>f>f22の関係が成立する請求項4に記載の鉄道用圧縮機装置。
  6. 前記プレートの外周部と、前記筐体の内壁面との間に設けられるとともに、前記外周部と前記内壁面のいずれか一方に取り付けられ、弾性体で形成されたストッパを備える請求項1から5のいずれか一項に記載の鉄道用圧縮機装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の鉄道用圧縮機装置を備える鉄道用車両。
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