JP6384841B2 - Led筐体用の硬化性シリコーンゴム組成物 - Google Patents

Led筐体用の硬化性シリコーンゴム組成物 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、LED筐体用硬化性シリコーンゴム組成物、その製造方法及びその使用に関する。
背景
現在、低消費電力、小型、長寿命、水銀の回避及び環境汚染なしといったその利点のため、発光ダイオード(LED)は、自動車、バックライト、交通信号灯、産業機器、計装パネルとなどの特殊照明の分野で広く使用されている。LEDの性能の向上により、LEDは、蛍光灯、白熱灯などの従来の光源に取って代わることが期待されており、第四世代の光源となっている。
初期のLED筐体材料は、主として、高屈折率及び良好な接着性などのような利点を有するが、耐候性及び耐黄変性の観点から明らかな欠点も有するエポキシ樹脂である。しかしながら、シリコーンゴムは、優れた耐候性、耐熱性、耐黄変性といった一連の優れた性能を有するため、LED筐体へのシリコーンゴムの適用は、最近の開発動向を示している。LED筐体材料としてのシリコーンゴム材料の使用については、PPA(ポリフタルアミド樹脂)と金属との接着力、良好な光透過率及び生成物の貯蔵安定性などといった、解決すべきいくつかの未解決の技術的な課題が残っている。通常、接着性は、単に様々なシランカップリング剤を添加するだけで改善できる。しかし、ほとんどの場合には、接着性及び透過率に関する要件のバランスをとることが困難であり、又は貯蔵中に濁りが生じ、それによって低い透明性及び短い貯蔵寿命といった様々な問題をもたらす。
熱可塑性材料から作られた様々な筐体材料、例えばPPA又は金属、例えばAg及びAuから作られた電極に対する良好な接着性を達成するために或いは優れた透明性を考慮するために、従来技術では、非常に狭い範囲(例えば0.03未満)の屈折率差を有する特定のオルガノポリシロキサン成分を、一般にアルミニウム金属キレート触媒などの金属縮合触媒を添加しつつ、シリコーンゴム組成物のマトリックスとして使用して結合及び接着を促進させることが提案されている。しかしながら、このような技術的解決策は、シリコーンゴム組成物のための材料の選択を制限する。さらに、メカニズム及びいくつかの実験データから、アルミニウム金属キレート触媒などの金属縮合触媒が接着性をある程度まで促進することができることが示されているものの、触媒は、実際の用途において通常の操作条件下で例えば空気と極めて反応しやすく、触媒の劣化及び使用時の悪影響をもたらしてしまう。産業生産では、この問題を回避するためにいくつかの特別な制御プロセスが必要である。
さらに、CN101935455Aには、光学特性と機械的特性とブラケットに対する接着力とを同時に改善するLED筐体用有機シリコーン材料及びその製造方法が提案されている。ビニルシロキサン、水素含有ポリシロキサン及びビニルMQ樹脂がその発明の組成物の主成分として使用され、その際、様々なカップリング剤とトリメトキシシラン、n−ブチルチタネートなどの触媒との混合物も使用されている。しかし、カップリング剤を選択することに制限がなく、かつ、接着力のみが考慮される場合には、多くの選択されたカップリング剤は、貯蔵中における緩やかな加水分解により生成物を濁らせ又はわずかに白色にし、それによって、最終製品の透過率及び保管期間に影響を与えることがある。
中国特許出願公開第101935455号明細書
発明の概要
本発明は、貯蔵中の優れた安定性と共に、光学性能(高透過率)を向上させかつPPA及び金属といった熱可塑性材料の接着力を向上させる硬化性シリコーンゴム組成物を提供することを目的とする。さらに、シリコーンゴム組成物の成分に対する広い選択範囲が得られるはずであり、金属縮合触媒を省略することができ、それによって、シリコーンゴム組成物の配合に対してより有益である。
本発明の目的は、以下に記載される硬化性シリコーンゴム組成物を使用することによって非常に良好に達成できることが分かった。
本発明の第一の態様は、硬化性シリコーンゴム組成物であって、
(A)1分子当たりSi原子に結合した少なくとも2個のアルケニル基を有する少なくとも1種のオルガノポリシロキサン、又は該少なくとも1種のオルガノポリシロキサン樹脂Aと、1分子当たりSi原子に結合した少なくとも1個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン樹脂A’との組み合わせ、
(B)1分子当たり同一若しくは異なるSi原子に結合した少なくとも2個の水素原子を有する少なくとも1種のオルガノシロキサンB若しくはオルガノシロキサン樹脂B’又は1分子当たり同一又は異なるSi原子に結合した少なくとも1個の水素原子を有する該オルガノシロキサンBと該オルガノシロキサン樹脂B’との混合物、
(C)少なくとも1種の白金族金属系触媒C、及び
(D)次のものを含む少なくとも1種の粘着付与剤成分D:
(a)アルキル基又はヒドロシリル基含有イソシアヌレート化合物E、及び
(b)接着性付与成分であって
・アルケニル、エポキシ、アルコキシ及びヒドロシリル基から選択される少なくとも2個の官能基を有するポリシロキサンF、並びに
・任意にカップリング剤G
からなるもの
を含む硬化性シリコーンゴム組成物に関する。
好ましい実施形態では、本発明の硬化性シリコーンゴム組成物の成分は、アルケニル基に対するSiH基のモル比が0.7〜4、好ましくは0.8〜3、より好ましくは1〜2となるように調節すべきである。
本発明の第二の態様は、前記硬化性シリコーンゴム組成物の製造方法に関する。
本発明の第三の態様は、前記組成物の、LED筐体材料のための使用に関する。
本発明の第四の態様は、上記粘着付与剤成分の、金属縮合触媒を使用することなくLED筐体用硬化性シリコーンゴム組成物の接着性を向上させるため使用に関する。
本発明の第五の態様は、上記硬化性シリコーンゴム組成物を硬化して得られるシリコーンゴムに関する。
オルガノポリシロキサンA
本発明の硬化性シリコーンゴム組成物において、1分子当たりSi原子に結合した少なくとも2個のアルケニル基を有する少なくとも1種のオルガノポリシロキサンが使用される。このアルケニル基は、オルガノポリシロキサン主鎖上の任意の位置、例えば分子鎖の末端又は中央及び分子鎖の末端と中央の両方にあることができる。
該オルガノポリシロキサンAは、
(i)次式(I−1)のシロキシ単位
(式中、
xは、C2〜12アルキル基、好ましくはC2〜6アルケニル、最も好ましくはビニル又はアリルを表し、
Zは、同一又は異なり、1〜30個、好ましくは1〜12個の炭素原子を有する一価ヒドロカルビル基を表し、これは、好ましくは、少なくとも1個のハロゲン原子で置換されていてよいアルキルを含めてC1〜8アルキル基から選択され、また、好ましくはアリール基、特にC6〜20のアリール基からも選択され、
aは1又は2であり、bは0、1又は2であり、aとbの合計は1、2又は3である。)
及び任意に(ii)次式(I−2)の他のシロキシ単位
(式中、Zは上記のとおりの意味を有し、cは0、1、2又は3である。)
を含む。
好ましい実施形態では、Zはメチル、エチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、フェニル、キシリル及びトリルなどから選択できる。好ましくは、メチルがZ基の少なくとも60モル%(又は数基準)を占める。
オルガノポリシロキサンAは、50mPa.s、より好ましくは200,000mPa.sに少なくとも等しい粘度を有することができる。本願では、全ての粘度は動粘度値に関するものであり、例えばブルックフィールド粘度計を使用して20℃で既知の方法で測定できる。
オルガノポリシロキサンAは、式の単位(I−1)のみから形成でき、又はそれに加えて式(I−2)の単位を含むことができる。オルガノポリシロキサンAは、直鎖、分岐又は環状である。本発明の目的を損なうことなく、分子鎖はネットワーク構造を含むことができるが、ただし、好ましくは、ネットワーク構造の量は、オルガノポリシロキサンA分子中において10%以下、より好ましくは5%以下である。
式(I−1)のシロキシ単位の例は、ビニルジメチルシロキシ、ビニルフェニルメチルシロキシ、ビニルメチルシロキシ及びビニルシロキシ単位である。
式(I−2)のシロキシ単位の例は、SiO4/2単位、ジメチルシロキシ、メチルフェニルシロキシ、ジフェニルシロキシ、メチルシロキシ及びフェニルシロキシ基である。
オルガノポリシロキサンAの例としては、ジメチルポリシロキサン(ジメチルビニルシロキシ末端基を含む)、(メチルビニル)(ジメチル)ポリシロキサン共重合体(トリメチルシロキシ末端基を含む)、(メチルビニル)(ジメチル)ポリシロキサン共重合体(ジメチルビニルシロキシ末端基を含む)及び環状メチルビニルポリシロキサンといった直鎖又は環状化合物が挙げられる。
オルガノポリシロキサン樹脂A’
代替手段として、成分(A)は、上記のオルガノポリシロキサンAとオルガノポリシロキサン樹脂A’との組み合わせであることができる。
該オルガノポリシロキサン樹脂A’は次のものを含む:
(a)式R3SiO1/2のシロキサン単位M、式R2SiO2/2のシロキサン単位D、式RSiO3/2のシロキサン単位T及び式SiO4/2のシロキサン単位Q(式中、Rは1〜20個の炭素原子を有する一価ヒドロカルビル基を表す。)から選択される少なくとも2個の異なるシロキサン単位、
(b)ただし、これらのシロキサン単位の少なくとも一つがシロキサン単位T又はQであり、シロキサン単位M、D及びTの少なくとも一つはアルケニル基を含むものとする。
したがって、好ましい実施形態によれば、オルガノポリシロキサン樹脂A’は、次の群から選択できる:
・基本的に次の単位からなる式MTViQのオルガノポリシロキサン樹脂:
(a)式R’SiO3/2の三価シロキサン単位TVi
(b)式R3SiO1/2の一価シロキサン単位M;及び
(c)式SiO4/2の四価シロキサン単位Q;
・基本的に次の単位からなる式MDViQのオルガノポリシロキサン樹脂:
(a)式RR’SiO2/2の二価シロキサン単位DVi
(b)式R3SiO1/2の一価シロキサン単位M;及び
(c)式SiO4/2の四価シロキサン単位Q;
・基本的に次の単位からなる式MDDViQのオルガノポリシロキサン樹脂:
(a)式RR’SiO2/2の二価シロキサン単位DVi
(b)式R2SiO1/2の二価シロキサン単位D;
(c)式R3SiO1/2の一価シロキサン単位M;及び
(d)式SiO4/2の四価シロキサン単位Q;
・基本的に次の単位からなる式MViQのオルガノポリシロキサン樹脂:
(a)式R’R2SiO1/2の一価シロキサン単位MVi
(b)式SiO4/2の四価シロキサン単位Q;並びに
・基本的に次の単位からなる式MViViQのオルガノポリシロキサン樹脂:
(a)式R’R2SiO1/2の一価シロキサン単位MVi
(b)式R’SiO3/2の三価シロキサン単位TVi;及び
(c)式SiO4/2の四価シロキサン単位Q;
式中、
Rは1〜20個の炭素原子を有する一価炭化水素基を表し、好ましくは1〜12個、より好ましくは1〜8個の炭素原子を有する一価脂肪族又は芳香族炭化水素を表し、
R’は、アルケニル、好ましくは2〜12個、より好ましくは2〜6個の炭素原子を有するアルケニル、特に好ましくはビニル又はアリル、最も好ましくはビニルを表す。
さらに好ましい実施形態では、オルガノポリシロキサン樹脂A’は、基本的に次の単位からなる式MDViQのオルガノポリシロキサン樹脂であることができる:
(a)式RR’SiO2/2の二価シロキサン単位DVi
(b)式R3SiO1/2の一価シロキサン単位M;
(c)式SiO4/2の四価シロキサン単位Q;
式中、R及びR’は上で定義した通りである。
有利には、オルガノポリシロキサン樹脂A’は、200〜50,000、好ましくは500〜30,000の範囲の重量平均分子量を有する。ここで、重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定でき、基準としてポリスチレンを使用して計算できる。
本発明の硬化性シリコーンゴム組成物において、少なくとも1種のオルガノポリシロキサンAと少なくとも1種のオルガノポリシロキサン樹脂A’との組み合わせを成分(A)として使用する場合には、オルガノポリシロキサン樹脂A’は、1のオルガノポリシロキサンAとオルガノポリシロキサンA’との総重量に基づいて、成分(A)において0〜0.9、好ましくは0.2〜0.6を占める。
オルガノポリシロキサンB
本発明の硬化性シリコーンゴム組成物において、1分子当たり同一又は異なるSi原子に結合した少なくとも2個の水素原子を有する少なくとも1種のオルガノポリシロキサンBを使用することができ、或いは混合物を使用する場合には1分子当たり同一又は異なるSi原子に結合した少なくとも1個の水素原子を有するオルガノポリシロキサンBを使用することができる。
SiH基を有するオルガノポリシロキサンは、他の成分との架橋反応を可能にする、すなわち硬化生成物は、成分中のSiH基と他の成分中のアルケニルとを反応させることにより形成できる。1分子当たり同一又は異なるSi原子に結合した少なくとも1個の水素原子を有するオルガノポリシロキサンBに関して、分子のそれぞれは、2個又は3個以上のSiH基を有することが好ましい。
好ましい実施形態では、該オルガノポリシロキサンBは、次のものを含む:
(i)式(II−1)のシロキシ単位
(式中、
Lは、同一又は異なり、一価炭化水素基を表すことができ、これは、好ましくは少なくとも1個のハロゲン原子で置換されていてよいアルキルを含めてC1〜8アルキル基から選択され、また、好ましくはアリール基、特にC6〜20アリール基から選択され、
dは1又は2であり、eは0、1又は2であり、dとeの合計は1、2又は3である。)及び
任意に(ii)次の平均式(II−2)の少なくとも1個の他の単位
(式中、Lは上記のとおりの意味を有し、gは0、1、2、又は3である。)。
より好ましい実施形態では、Lは、メチル、エチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、フェニル、キシリル及びトリルなどから選択できる。
オルガノポリシロキサンBは、10mPa.sに少なくとも等しい、好ましくは20〜1,000mPa.s.以内の動的粘度を有する。
オルガノポリシロキサンBは、式(II−1)の単位から形成でき、又は式(II−2)の単位をさらに含むことができる。オルガノポリシロキサンBは、直鎖、分岐又は環状であることができる。本発明の目的を損なうことなく、分子鎖はネットワーク構造を含むこともできるが、ただし、ネットワーク構造の量は、オルガノポリシロキサン分子中において好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下である。L基は、基Zについて上で与えたのと同じ意味を有する。
式(II−1)の例は、H(CH32SiO1/2、HCH3SiO2/2及びH(C65)SiO2/2である。
式(II−2)の単位の例は、上記の式(I−2)の単位の例と同じであることができる。
オルガノポリシロキサンBの例としては、ジメチルポリシロキサン(水素化ジメチルシリル末端基を含む)、(ジメチル)(ヒドロメチル)ポリシロキサン単位を有する共重合体(トリメチルシリル末端基を含む)、(ジメチル)(ヒドロメチル)ポリシロキサン単位を有する共重合体(水素化ジメチルシリル末端基を含む)、トリメチルシリル末端基を有する水素化メチルポリシロキサン及び環状水素化メチルポリシロキサンといった直鎖又は環状化合物が挙げられる。
場合によっては、オルガノポリシロキサンBは、水素化ジメチルシリル末端基を含有するジメチルポリシロキサンと少なくとも3個の水素化シリルを含有するオルガノポリシロキサンとの混合物であることができる。
オルガノポリシロキサン樹脂B’
代替手段として、1分子当たり同一又は異なるSi原子に結合した少なくとも2個の水素原子を有する少なくとも1種のオルガノポリシロキサン樹脂B’を使用することができ、或いは混合物を使用する場合には、1分子当たり同一又は異なるSi原子に結合した少なくとも1個の水素原子を有するオルガノポリシロキサン樹脂B’を使用することができる。
該オルガノポリシロキサン樹脂B’は次のものを含む:
(a)式R3SiO1/2のシロキサン単位M、式R2SiO2/2のシロキサン単位D、式RSiO3/2のシロキサン単位T及び式SiO4/2のシロキサン単位Q(式中、Rは1〜20個の炭素原子を有する一価ヒドロカルビル基を表す。)から選択される少なくとも2個の異なるシロキサン単位、
(b)ただし、これらのシロキサン単位の少なくとも一つがシロキサン単位T又はQであり、シロキサン単位M、D及びTの少なくとも一つはSi−H基を含むものとする。
したがって、好ましい実施形態によれば、オルガノポリシロキサン樹脂B’は、次の群から選択できる:
・基本的に次の単位からなる式M’Qのオルガノポリシロキサン樹脂:
(a)式(R2)(H)SiO1/2の一価シロキサン単位M’;
(b)式SiO4/2の四価シロキサン単位Q;及び
・基本的に次の単位からなる式MD’Qのオルガノポリシロキサン樹脂:
(a)式(R)(H)SiO2/2の二価シロキサン単位D’;
(b)式R3SiO1/2の一価シロキサン単位M;及び
(c)式SiO4/2の四価シロキサン単位Q;
式中、
Rは1〜20個の炭素原子を有する一価ヒドロカルビルを表し、好ましくは1〜12個、より好ましくは1〜8個の炭素原子を有する一価脂肪族又は芳香族ヒドロカルビルを表す。
さらに別の手段として、1分子当たり同一又は異なるSi原子に結合した少なくとも1個の水素原子を有する少なくとも1種のオルガノポリシロキサンBと、1分子当たり同一又は異なるSi原子に結合した少なくとも1個の水素原子を有する少なくとも1種のオルガノポリシロキサン樹脂B’との混合物を成分(B)として使用することができる。この場合、ポリシロキサンBとポリシロキサン樹脂B’とを広範囲の任意の割合で混合することができ、また、混合比率を硬度及びアルケニル基に対するSi−Hの比といった所望の生成物特性に応じて調節することができる。
実際には、1分子当たりSi原子に結合した少なくとも2個のアルケニル基を有する少なくとも1種のオルガノポリシロキサンA及び1分子当たり同一又は異なるSi原子に結合した少なくとも2個の水素原子を有する少なくとも1種のオルガノポリシロキサンBは、通常、成分(A)若しくは(B)として又はそれぞれ成分(A)若しくは(B)の主成分として使用される。また、ポリシロキサン鎖が少量のアルケニル基及びSi−H基を同時に有する重合体も理論的には可能な場合があるが、ただし、この場合には、少量のアルケニル基及びSi−H基を有するポリシロキサンは、通常成分(B)として分類される。
少なくとも1種の白金族金属系触媒(C)
本発明の組成物において、白金族金属系硬化触媒Cは、少なくとも1種の既知の白金族金属又はその化合物からなる。いわゆる白金族金属は、白金金属としても知られており、この用語には、白金の他に、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム及びイリジウムも含まれる。好ましくは、白金及びロジウムの化合物が使用される。白金錯体及び有機化合物は、例えば、米国特許第3159601号、米国特許第3159602号、米国特許第3220972号、欧州特許出願公開第0057459号、欧州特許出願公開第0188978号及び欧州特許出願公開第0190530号に記載されており、特に、例えば米国特許第3419593号、米国特許第3715334号、米国特許第3377432号及び米国特許第3814730号に記載されるような白金とビニルオルガノシロキサンとの錯体を使用することができる。
本発明に係る少なくとも1種の白金族金属系触媒の量は、金属換算及び組成物中における成分(A)の重量に基づき、0.1〜1,000ppm、好ましくは1〜400ppm、より好ましくは5〜100ppm内である。
通常好ましい触媒は白金である。
粘着付与剤成分(D)
本発明の重要な点として、本発明者は、粘着付与剤成分がアルケニル又はヒドロシリル基含有イソシアヌレート化合物Eと、アルケニル基、エポキシ基、アルコキシ基及びヒドロシリル基から選択される少なくとも2個の官能基を有し、ポリシロキサンF及び任意に結合剤Gからなる接着性付与成分との特定の組合せを含む場合には、驚くべきことに、PPA及び金属などの付着するのが困難であろう基材に対する良好な接着力を達成することができ、その間に、高い透過率と貯蔵安定性を維持することができる。好ましい実施形態では、粘着付与剤成分(D)は、イソシアヌレート化合物E及び接着性付与成分からなる。
さらに、本発明者は、該イソシアヌレート化合物と接着性付与成分との特定の組み合わせを本発明の粘着付与剤成分に使用する場合には金属縮合触媒を省略できることを見出した。LED筐体材料組成物中における金属縮合触媒は、一般的に、官能基間、例えば接着性付与成分のエポキシとアルコキシとの反応を生じさせるために使用される。従来、例えば、ジルコニウム系触媒又はアルコキシアルミニウム、アシル化アルミニウム及びその塩並びにアルミニウムキレートなどのアルミニウム触媒が、典型的には好適な金属縮合触媒として使用されている。しかし、生成物の品質を劣化させないためには、操作中に非常に厳しいプロセス条件が必要となる。というのは、いくつかのアルミニウムキレート触媒などのこれらの金属縮合触媒が数分間空気中に露出されると反応する場合があるからである。したがって、LED筐体材料組成物が金属縮合触媒を省略することは明らかに有益である。
接着性付与成分において、ポリシロキサンFの一部を任意にカップリング剤Gで置き換えてもよいが、ただし、該接着性付与成分がアルケニル基、エポキシ基、アルコキシ基及びヒドロシリル基から選択される少なくとも2個の官能基を有することを条件とする。したがって、これらのカップリング剤は、通常、これらの基の少なくとも1個以上を含む。貯蔵中におけるいくつらのカップリング剤の緩やかな加水分解は、生成物を濁らせる場合があることを考慮すると、カップリング剤は、接着付与成分において80重量%の量を超えるべきではなく、好ましくは60%以下、例えば、30%以下とすべきである。
接着性付与成分を構成するポリシロキサン自体ではない接着性付与成分は、アルケニル、エポキシ基、アルコキシ基及びヒドロシリル基から選択される少なくとも2個の官能基を有することが必要なため、一実施形態では、それ自体がアルケニル、エポキシ基、アルコキシ基及びヒドロシリル基から選択される少なくとも2個の官能基を含有するポリシロキサン分子を使用することが可能であり、又はそれ自体がアルケニル基、エポキシ基、アルコキシ基及びヒドロシリル基から選択される1個のみの官能基を含有するポリシロキサン分子を使用することも可能であり、また、アルケニル、エポキシ基、アルコキシ基及びヒドロシリル基から選択される別の異なる官能基又はアルケニル基、エポキシ基、アルコキシ基及びヒドロシリル基から選択される少なくとも1個の異なる官能基を含有する部分置換カップリング剤を含む1種以上の他のポリシロキサン分子を使用することも可能である。
イソシアヌレート粘着付与剤は、PPAの基と化学的に類似するが、ここでは、イソシアヌレート化合物Eがヒドロシリル化付加反応に関与することができるアルケニル基又はヒドロシリル基を含有しなければならないことも必要である。一方、この構造的類似性は、イソシアヌレート化合物とPPAとのある程度の親和性を形成することに寄与するため、化学構造から、イソシアヌレート化合物とPPAとが強い水素結合を形成することができると推測される。一方、粘着付与剤化合物は、有機ケイ素に結合する。というのは、これらのものは、ヒドロシリル化付加反応に関与することができるアルキレン基Si−H結合を含むからである。このように、イソシアヌレート化合物は、PPAと有機ケイ素との間の接着架橋として機能する。さらに、イソシアヌレート粘着付与剤化合物がアルケニル又はヒドロシリル基を全く含有しない場合には、この物質とシリコーン重合体との大きな屈折率差のため、少量の添加量では有意な接着効果が生じないのに対し、過剰添加量では濁りが生じる。しかし、アルケニル又はヒドロシリル基を有するイソシアヌレート粘着付与剤化合物は、硬化時に分子レベルで良好な反応を達成するため、明らかに透明性に影響を与えることなく接着性を増大させることができる。また、アルケニル基、エポキシ基、アルコキシ基及びヒドロシリル基から選択される少なくとも2個の官能基を有する接着性付与成分は、明らかに接着促進剤として機能することができる。また、通常のカップリング剤も接着促進剤として機能することができるが、これらは加水分解されることが意図されるため、生成物は貯蔵中に混濁状態となり、そのため、粘着付与剤中における結合剤の割合は、カップリング剤を添加する場合には制御されなければならない。
アルキル基又はヒドロキシル基含有イソシアヌレート化合物は、次の構造式IIIによって表すことができる:
(式中、R1は、同一又は異なり、C1〜12アルキル、C2〜12アルケニル、C6〜20−アリール、−アラルキル又は−アルカリールを表し、該アルキル、アルケニル、アリール、アラルキル又はアルカリール基は、オキシラニル、アルキルアルコキシシラン基及び直鎖又は環状ポリシロキサン基で置換されていてもよいが、ただし、少なくとも1個の基R1は、アルケニル又はヒドロシリル基を含むものとし、これによりヒドロシリル化付加反応に関与することが可能となる。)
ここで、該置換基のアルキル及び該アルコキシ基のアルキル基を含めて、「アルキル」は、1〜12個、好ましくは1〜8個、より好ましくは2〜6個の炭素原子を有する直鎖、分岐又は環状アルキル基であることができ、したがって、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル又はドデシルである。よって、好ましいアルコキシ基は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ及びヘキシルオキシである。
該「アルケニル」は、2〜12個、好ましくは2〜8個、より好ましくは2〜6個の炭素原子を有することができる。好ましい実施形態では、オレフィン結合はアルケニルの末端に位置し、したがって、好ましいアルケニルは、例えば、ビニル、アリル及びビニルプロピルなどである。
「アリール、アラルキル又はアルキルアリール」は、6〜20個、好ましくは6〜12、より好ましくは6〜8個の炭素原子を有することができ、したがって、例えば、フェニル、ナフチル、トリル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ベンジル、フェニルエチル及びフェニルプロピル、好ましくはフェニルである。
「アルキルアルコキシシラン基」は、シランの水素をアルキル及びアルコキシ基で置換することによって得られる。好ましくは、アルキルアルコキシシラン基は、トリアルコキシシラン基である。シラン基は、例えば、直鎖又は環状シリル、ジシラニル、トリシラニル、テトラシラニル、ペンタシラニル又はヘキサシラニルとすることができる。したがって、好適なアルキルアルコキシシラン基は、例えば、トリメトキシシリル、トリエトキシシリルなどである。
該「ポリシロキサン基」は、例えば、直鎖又は環状ジシロキサン、トリシロキサン、テトラシロキサン又はシクロテトラシロキサンなどである。また、該「ポリシロキサン基」は、メチル又はエチルなどのアルキルで置換されていてもよく、例えばテトラメチルシクロテトラシロキサン基であることができる。
したがって、イソシアヌレート化合物において、好ましくは、R1は、互いに独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ビニル、アリル、グリシジル、1−トリメトキシシリルプロピル、テトラメチルシクロテトラシロキサン基などを表す。
イソシアヌレート化合物の好ましい例示は、次のとおりである:
より好ましくは、該イソシアヌレート化合物は、基R1の1つ又は2つがアリルを表し、他のものがエポキシ若しくはアルコキシ部分を含む式IIIのイソシアヌレート又はトリアリルイソシアヌレートである。
さらに、上記のアルケニル又はヒドロシリル基含有イソシアヌレート化合物Eは、本発明に係る組成物に使用されるところ、これはLED筐体材料用シリコーンゴム組成物の原料の範囲を拡大する。
成分Dでは、それ自体がアルケニル基、エポキシ基、アルコキシ基及び/又はヒドロシリル基などの官能基を有するポリシロキサンFを使用することができ、これは、ポリシロキサン主鎖及び末端基又は側鎖としてのポリシロキサン骨格に結合したアルケニル、エポキシ基、アルコキシ及び/又はヒドロシリル基を有する。ポリシロキサン主鎖に含まれるSi原子の数は、2〜2000、好ましくは2〜1000、例えば4〜600又は4〜100である。有利なことに、このものは直鎖又は環状オルガノポリシロキサンであることができる。
一実施形態では、ポリシロキサンFは、式(I.1)のシロキシ単位と、式(I.2)、(I.3)、(I.4)及び(I.5)の少なくとも一つから選択されるシロキシ単位とを含む:
式中、
・a’=1又は2、b’=0、1又は2、a’+b’=1、2又は3であり、
・c’=1、2又は3であり
・d’=1又は2、e’=0、1又は2、d’+e’=1、2又は3であり、
・f’=1又は2、g’=0、1又は2、f’+g’=1、2又は3であり
・h’=1又は2、i’=0、1又は2、h’+i’=1、2又は3であり、
・Yは、互いに独立して、酸素原子などの1個以上のヘテロ原子を含んでいてよくかつ好ましくは2〜20個の炭素原子を含むエポキシ官能基を有するヒドロカルビル基を表し、より好ましくは、アルキルグリシジルエーテル、直鎖、分岐及び/又は環状エポキシアルキル、直鎖、分岐及び/又は環状アルケニル並びにカルボン酸のグリシジルエステルから選択され、
・Y’は、互いに独立して、アルコキシ基、好ましくは1〜12、より好ましくは1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基、最も好ましくはメトキシ又はエトキシ基を表し、
・Y’’は、互いに独立に、C2〜12アルキル、好ましくはC2〜6アルケニル基、最も好ましくはビニル又はアリルを表し、
・Z1、Z2、Z3は、同一又は異なり、1個以上のヘテロ原子を含有していてよく、かつ、好ましくは少なくとも1個のハロゲン原子で置換されていてよいアルキル基を含めてC1〜8アルキル基から選択され、また好ましくはアリール基、特にC6〜20アリール基からも選択される1〜30個、好ましくは1〜12個の炭素原子を有する一価ヒドロカルビル基を表す。
好ましい実施形態では、Z1、Z2、Z3は、メチル、エチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、フェニル、キシリル及びトリルなどから選択できる。
別の好ましい実施形態では、ポリシロキサンFは、1分子当たり、少なくとも1個のエポキシヒドロカルビルを有する式(I.2)の少なくとも1個のシロキシ単位と、ヒドロシロキシ基を有する式(I.5)の少なくとも3個のシロキシ単位とを含む。
さらに好ましい実施形態では、ポリシロキサンFは、1分子当たり、エポキシヒドロカルビルを有する式(I.2)の少なくとも1個、好ましくは2〜5個のシロキシ単位を含む。
本発明によれば、式(I.5)のシロキシ単位の含有量は、例えば、ポリシロキサンF100g当たり1.6mol以下、好ましくはポリシロキサンF100g当たり0.1〜1.5molとすることができる。
別の好ましい実施形態によれば、エポキシ官能性炭化水素基を有する式(I.2)のシロキシ単位の数N2及び式(I.5)のシロキシ単位の数N5は、次の条件を満足する:
・1≦N2≦10、好ましくは1≦N2≦5、及び
・3≦N5≦20、好ましくは5≦N2≦20。
好ましいポリシロキサンFのいくつかの例が、例えばWO2011/117230号に記載されている。この文献を参照により本明細書で援用する。ここで、ポリシロキサンFのいくつかの好ましい例を示す:
(m:0〜200、n:0〜1000、好ましくはm:1〜50、n:1〜100)
(g:0〜200、h:0〜1000、好ましくはg:1〜20、h:1〜100)
(i:0〜200、j:0〜1000、好ましくはi:1〜50、j:1〜100)
(p:1〜30、好ましくはp:1〜10)
(k:0〜30、好ましくはk:2〜10)
(q:0〜30、r:1〜30、好ましくはq:0〜10、r:1〜10)。
さらに、別法として、上記ポリシロキサンの一部を、いくつかのカップリング剤で置き換えることができ、これらのカップリング剤は、好ましくは、ヒドロシリル化付加反応に関与することができるようにアルケニル基を含む。上記のように、カップリング剤の配合量は、接着性付与成分において80重量%を超えない、好ましくは60重量%以下、例えば、30重量%以下となるように留意すべきである。原則として、置換するためのこれらのカップリング剤自体及びその製造方法は、当業者に知られているため、いかなる特定の制限も存在しないが、ただし、屈折率及び透明性などのカップリング剤の光学特性が組成物の他の成分と一致することができ、しかも透明性が貯蔵中における緩やかな加水分解の影響を明らかに受けない場合に限る。これらのカップリング剤の例は次のとおりである:
・1分子当たり少なくとも1個のC1〜6アルケニルを含むアルキルオルガノシラン、例えばビニルトリメトキシシラン及びビニルトリエトキシシラン、
・少なくとも1個のエポキシ基を含有する有機ケイ素化合物、好ましくは(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン[Coatosil(登録商標)1770]、及び(γ−グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン[Dynasilan(登録商標)GLYMO]及び(γ−メタクリルオキシプロピル)トリメトキシシラン[Dynasilan(登録商標)MEMO]から選択され、より好ましくは(γ−グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン[Dynasilan(登録商標)GLYMO]であり、
・別の例は次の構造を有する:
本発明の硬化性シリコーンゴム組成物において、粘着付与剤成分の量は、組成物の全成分の総重量に基づいて、有利には0.005〜30%、好ましくは0.005〜15%、より好ましくは0.1〜10%、特に好ましくは0.5〜5%の範囲内とすることができる。さらに、粘着付与剤成分の総重量が1重量部であると仮定すると、イソシアヌレート化合物は、0.01〜0.9重量部、好ましくは0.1〜0.8重量部、より好ましくは0.1〜0.6重量部を占める。
他の添加剤
本発明の組成物において、上記の成分(A)〜(D)に加えて、必要に応じて既知の添加剤のいくつかを添加することができる。好ましくは、これらの添加剤は、本発明の組成物の総重量に基づいて、60%以下の量、例えば0〜50%、好ましくは0〜30%、より好ましくは0〜10%の量で添加される。
例えば、本発明の目的及び効果を損なうことなく、老化防止剤、フリーラジカル禁止剤、紫外線吸収剤、接着性改良剤、難燃性添加剤、界面活性剤、貯蔵安定性向上剤、オゾン劣化防止剤、光安定剤、粘度ビルダー、可塑剤、酸化防止剤、熱安定剤、導電性付与剤、帯電防止剤、放射線遮蔽剤、核剤、リン含有過酸化物分解剤、滑剤、顔料、金属イオン不活性化剤、物性制御剤、充填剤、硬化抑制剤及び他の添加剤を本発明の組成物に添加することができる。
特に、本発明の組成物は、いくつかの充填剤、例えば、ヒュームドシリカ及びヒュームドチタニアなどの補強用無機充填剤、並びに炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、二酸化チタン及び酸化亜鉛などの非補強無機充填剤を含むことができる。
生成物の貯蔵安定性に影響を与えることなく、組成物は、上記カップリング剤の他に、上記成分(D)に他の従来のカップリング剤を少量含むことができる。カップリング剤の種類にはいかなる特定の制限も課されない。
シリコーンゴム組成物の製造及び硬化
本発明に係るシリコーンゴム組成物は、上記成分(A)〜(D)及び任意に他の添加剤を比例的に均一に混合させることによって製造できる。一般に、保存中の反応性成分の硬化を避けるために、反応性成分を2つ以上の容器内に別々保管して互いに分離させ、そしてこれらのものを使用直前に混合し硬化させる。確実には、それぞれの成分を、少量のアルキノール硬化抑制剤又はアルケニル硬化剤を添加することによって混合し液体混合物に配合することができる。ここで、好適な阻害剤は、例えば次の好ましい群から選択できる:1−エチニル−1−シクロペンタノール、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、1−エチニル−1−シクロヘプタノール、1−エチニル−1−シクロオクタノール、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3−メチル−1−ペンチン−3−オール、3−メチル−1−ヘキシン−3−オール、3−メチル−1−ヘプチン−3−オール、3−メチル−1−オクチン−3−オール、3−メチル−1−ノニル−3−オール、3−メチル−1−デシン−3−オール、3−メチル−1−ドデシン−3−オール、3−エチル−1−ペンチン−3−オール、3−エチル−1−ヘキシン−3−オール、3−エチル−1−ヘプチン−3−オール、3−ブチン−2−オール、1−ペンチン−3−オール、1−ヘキシン−3−オール、1−ヘプチン−3−オール、5−メチル−1−ヘキシン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、3−イソブチル−5−メチル−1−ヘキシン−3−オール、3,4,4−トリメチル−1−ペンチン−3−オール、3−エチル−5−メチル−1−ヘプチン−3−オール、4−エチル−1−オクチン−3−オール、3,7,11−トリメチル−1−ドデシン−3−オール、1,1−ジフェニル−2−プロピン−1−オール及び9−エチニル−9−フルオレノール。最も好ましいのは、3,7,11−トリメチル−1−ドデシン−3−オール(TMDDO)である。
本発明に係るシリコーンゴム組成物は、通常、40〜250℃、好ましくは60〜200℃の温度で硬化できる。硬化は、5分〜10時間、好ましくは30分〜6時間持続する。
本発明に係る硬化性シリコーンゴム組成物は、PPA、金属などの付着するのが困難な基材に対して良好な接着力を与えることができ、また、この有機シリコーン組成物は、硬化後に高い透過率を有し、かつ、貯蔵中に長期安定性を維持することができる。したがって、このものは、LED筐体製品に極めて好適である。
図1は、剪断強度を測定するための基材の構造を示す。
次の例は、本発明をより詳細に説明するが、本発明は次の例に限定されるものではない。さらに、特に明記しない限り、本明細書におけるパーセンテージ及び割合は重量で計算される。
例1
3.2重量部のメチルビニルシクロシロキサン(CAS:68082−23−5)及び9ppmの白金錯体触媒を、56.5重量部のResine10341(ブルースター・シリコーンズ社製、ビニルの混合物、約60000mPa.sの粘度を有するビニル両末端ポリシロキサンとビニルシリコーン樹脂MDVIQとの混合物)と、43.5重量部のビニル重合体N01(ブルースター・シリコーンズ社製、約3500mPa.sの粘度を有するビニル両末端ポリシロキサンとビニルシリコーン樹脂MDVIQとの混合物)との混合物に添加する。その後、水素含有オルガノポリシロキサン樹脂Si(O(CH32SiH)4(CAS:68988−57−8)を、配合物中のSiH基のモル量がビニル基のモル量の1.6倍となるような量で添加する。粘着付与剤成分は、0.59部のビニルトリメトキシシラン、0.98部のADD382、0.59部のADD380及び0.59部のTAICを含む。このようにして、シリコーンゴム組成物が得られる。
関連物質の構造を以下に示す:
ADD382
ADD380
TAIC。
例2
シリコーンゴム組成物を例1と同様の方法及び配合に従って得るが、ただし、粘着付与剤成分は、0.59重量部のビニルトリメトキシシラン、1.59重量部のADD382及び0.59重量部のTAICを含むものとする。
例3
シリコーンゴム組成物を例1と同様の方法及び配合に従って得るが、ただし、粘着付与剤成分は、0.98重量部のADD382、0.59重量部のADD380及び0.59重量部のTAICを含むものとする。
例4
シリコーンゴム組成物を例1と同様の方法及び配合に従って得るが、ただし、粘着付与剤成分は、0.59重量部のビニルトリメトキシシラン、0.98重量部のADD382、0.59重量部のGLYMO及び0.59重量部のTAICを含むものとする。
GLYMO。
比較例1
シリコーンゴム組成物を例1と同様の方法及び配合に従って得るが、ただし、粘着付与剤成分は、0.59重量部のビニルトリメトキシシラン、0.98重量部のADD382及び0.59重量部のADD380を含むものとする。
比較例2
シリコーンゴム組成物を例1と同様の方法及び配合に従って得るが、ただし、粘着付与剤成分は、0.59重量部のビニルトリメトキシシラン及び1.59重量部のADD382を含む ものとする。
比較例3
シリコーンゴム組成物を例1と同様の方法及び配合に従って得るが、ただし、粘着付与剤成分は、0.59重量部のビニルトリメトキシシラン、0.59重量部のADD382、33重量部のADD380及び0.59重量部のTAICを含む。
比較例4
シリコーンゴム組成物を例1と同様の方法及び配合に従って得るが、ただし、粘着付与剤成分は、0.59重量部のビニルトリメトキシシラン、0.59重量部のADD380及び0.59重量部のイソシアヌレート基を有する次の構造を含む:
比較例5
シリコーンゴム組成物を例1と同様の方法及び配合に従って得るが、ただし、粘着付与剤成分は、0.59重量部のビニルトリメトキシシラン、0.98重量部のADD382、0.59重量部のADD380及び0.12重量部のアルミニウム金属キレート触媒を含むものとする。該アルミニウム金属キレート触媒は、次の構造を有する:
比較例6
シリコーンゴム組成物を例1と同様の方法及び配合に従って得るが、ただし、粘着付与剤成分は、0.59重量部のビニルトリメトキシシラン、0.98重量部のADD382、0.59部重量のADD380及び0.59重量部のアルミニウム金属キレート触媒を含むものとする。該アルミニウム金属キレート触媒は比較例5と同様の構造を有する。
性能評価
次の方法では、製造した全ての組成物を評価し、結果を表1に示す。
外観:組成物を150℃で3時間にわたって加熱し硬化させて厚さ1mmの硬化生成物を形成させる。外観を目視で観察する。
透過率:透過率を、UV分光光度計(450nm)を使用して決定する。
硬度:高度はASTM D2240に従って決定する。
引張強度及び破断点伸び:これらのものはASTM D412に従って決定する。
剪断強度:
図1に示すように、25mm幅の基材シート1及び2をPPAから製造する。基材シート1に一方の端部と基材シート2の一方の端部とを重ね、0.2mmの厚みを有する組成物層3を把持する。重なった部分は12.5mmの長さを有する。次いで、これらのものを3時間にわたって150℃で加熱して組成物層3を硬化させる。製造された試験サンプルを12時間を超えて室温で放置し、次に試験サンプルの重なっていない端部4及び5を、カッピング機を使用して、矢印の方向に沿って延伸し、そして剪断強度を決定する。
凝集破壊率:
凝集破壊率は、剪断力に付された基材シートの破断面を評価することによって決定する、すなわち、凝集破壊率は、破断面の総面積に対する界面剥離のない領域の面積の比(%)である。
1 基材シート
2 基材シート
3 組成物層
4 端部
5 端部

Claims (17)

  1. 硬化性シリコーンゴム組成物であって、
    (A)1分子当たりSi原子に結合した少なくとも2個のアルケニル基を有する少なくとも1種のオルガノポリシロキサン、又は該少なくとも1種のオルガノポリシロキサン樹脂Aとオルガノポリシロキサン樹脂A’との組み合わせ、
    (B)1分子当たり同一若しくは異なるSi原子に結合した少なくとも2個の水素原子を有する少なくとも1種のオルガノシロキサンB若しくはオルガノシロキサン樹脂B’又は1分子当たり同一又は異なるSi原子に結合した少なくとも1個の水素原子を有する該オルガノシロキサンBと該オルガノシロキサン樹脂B’との混合物、
    (C)少なくとも1種の白金族金属系触媒C、及び
    (D)次のものを含む少なくとも1種の粘着付与剤成分D:
    (a)アルケニル基又はヒドロシリル基含有イソシアヌレート化合物E、及び
    (b)接着性付与成分であって
    ・アルケニル、エポキシ、アルコキシ及びヒドロシリル基から選択される少なくとも2種類の官能基を有するポリシロキサンF、並びに
    ・任意にカップリング剤G
    からなるもの
    を含み、成分(D)に含まれる前記アルケニル又はヒドロシリル基含有イソシアヌレート化合物Eが次式III:
    III
    (式中、R1は互いに独立してメチル、エチル、プロピル、ブチル、ビニル、アリル、グリシジル、1−トリメトキシシリルプロピル、テトラメチルシクロテトラシロキサン基を表す。)
    のものであることを特徴とする硬化性シリコーンゴム組成物。
  2. 前記イソシアヌレート化合物Eは、基R1の1つ又は2つがアリルを表し、他のものがエポキシ若しくはアルコキシ部分を含む式IIIのイソシアヌレート又はトリアリルイソシアヌレートであることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. 硬化性シリコーンゴム組成物であって、
    (A)1分子当たりSi原子に結合した少なくとも2個のアルケニル基を有する少なくとも1種のオルガノポリシロキサン、又は該少なくとも1種のオルガノポリシロキサン樹脂Aとオルガノポリシロキサン樹脂A’との組み合わせ、
    (B)1分子当たり同一若しくは異なるSi原子に結合した少なくとも2個の水素原子を有する少なくとも1種のオルガノシロキサンB若しくはオルガノシロキサン樹脂B’又は1分子当たり同一又は異なるSi原子に結合した少なくとも1個の水素原子を有する該オルガノシロキサンBと該オルガノシロキサン樹脂B’との混合物、
    (C)少なくとも1種の白金族金属系触媒C、及び
    (D)次のものを含む少なくとも1種の粘着付与剤成分D:
    (a)アルケニル基又はヒドロシリル基含有イソシアヌレート化合物E、及び
    (b)接着性付与成分であって
    ・アルケニル、エポキシ、アルコキシ及びヒドロシリル基から選択される少なくとも2個の官能基を有するポリシロキサンF、並びに
    ・任意にカップリング剤G
    からなるもの
    を含み、成分(D)に含まれる前記アルケニル又はヒドロシリル基含有イソシアヌレート化合物Eが次の化合物:
    及び
    よりなる群から選択されることを特徴とする硬化性シリコーンゴム組成物。
  4. 前記オルガノポリシロキサン樹脂A’が次のものを含む請求項1〜3のいずれかに記載の組成物:
    (a)式R3SiO1/2のシロキサン単位M、式R2SiO2/2のシロキサン単位D、式RSiO3/2のシロキサン単位T及び式SiO4/2のシロキサン単位Q(式中、Rは1〜20個の炭素原子を有する一価ヒドロカルビル基を表す。)から選択される少なくとも2個の異なるシロキサン単位、
    (b)ただし、これらのシロキサン単位の少なくとも一つがシロキサン単位T又はQであり、シロキサン単位M、D及びTの少なくとも一つはアルケニル基を含むものとする。
  5. 前記オルガノポリシロキサン樹脂B’が次のものを含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物:
    (a)式R3SiO1/2のシロキサン単位M、式R2SiO2/2のシロキサン単位D、式RSiO3/2のシロキサン単位T及び式SiO4/2のシロキサン単位Q(式中、Rは1〜20個の炭素原子を有する一価ヒドロカルビル基を表す。)から選択される少なくとも2個の異なるシロキサン単位、
    (b)ただし、これらのシロキサン単位の少なくとも一つがシロキサン単位T又はQであり、シロキサン単位M、D及びTの少なくとも一つはSi−H基を含むものとする。
  6. 前記組成物中におけるアルケニル基に対するSi−H基のモル比が0.7〜4の範囲にあることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
  7. 前記成分(D)の量が前記組成物の各成分の総重量に対して0.005〜30%の範囲内にあることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
  8. 金属縮合触媒を含まないことを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
  9. 前記金属縮合触媒がアルミニウムキレート化合物触媒を含むことを特徴とする、請求項8に記載の組成物。
  10. 前記粘着付与剤成分(D)のポリシロキサンFが式(I.1)のシロキシ単位と式(I.2)、(I.3)、(I.4)及び(I.5)の少なくとも一つから選択されるシロキシ単位とを含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の組成物:
    式中、
    ・a’=1又は2、b’=0、1又は2、a’+b’=1、2又は3であり、
    ・c’=1、2又は3であり
    ・d’=1又は2、e’=0、1又は2、d’+e’=1、2又は3であり、
    ・f’=1又は2、g’=0、1又は2、f’+g’=1、2又は3であり
    ・h’=1又は2、i’=0、1又は2、h’+i’=1、2又は3であり、
    ・Yは、互いに独立して、1個以上のヘテロ原子を含んでいてよくかつ2〜20個の炭素原子を含むエポキシ官能基を有するヒドロカルビル基を表し、
    ・Y’は、互いに独立して、1〜12個の炭素原子を有するアルコキシ基を表し、
    ・Y’’は、互いに独立に、C2〜12アルケニル基を表し、
    ・Z1、Z2、Z3は、同一又は異なり、1個以上のヘテロ原子を含有していてよい1〜30個の炭素原子を有する一価ヒドロカルビル基を表す。
  11. 前記粘着付与剤成分(D)が前記イソシアヌレート化合物E及び前記接着性付与成分からなることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の組成物。
  12. 前記カップリング剤の量が前記接着性付与成分中において80%を超えないことを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の組成物。
  13. 前記ポリシロキサンFが、1分子当たり、少なくとも1個のエポキシヒドロカルビルを有する前記式(I.2)の少なくとも1個のシロキシ単位と、ヒドロシロキシ基を有する前記式(I.5)の少なくとも3個のシロキシ単位とを含む、請求項10に記載の組成物。
  14. 請求項1〜10のいずれかに記載のそれぞれの成分(A)〜(D)と任意の他の添加剤とを共に混合させることを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載の組成物の製造方法。
  15. 請求項1〜13のいずれかに記載の組成物を硬化したシリコーンゴム。
  16. 請求項1〜13のいずれかに記載の組成物の、LED用筐体材料における使用。
  17. 請求項1〜13のいずれかに記載の粘着付与剤成分の、金属縮合触媒を使用することなくLED筐体用硬化性シリコーンゴム組成物の接着性を向上させるための使用。
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