JP6380335B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録紙上に画像を形成する画像形成装置に関し、特に、表面にトナー像が形成される像担持体の表面状態を判断する方法に関する。
プリンター、複写機、ファクシミリ或いはこれらの機能を備えた複合機等の画像形成装置においては、電子写真感光体の一例である感光体ドラムと、感光体ドラムの表面を帯電させる帯電ローラー等の帯電部材と、感光体ドラム表面に接触して配置され且つ感光体ドラム表面に残留するトナーや外添剤を除去するクリーニングブレードとを備えたものが知られている。
このような帯電部材は、像担持体に接触又は近接して配置されており、帯電部材からの放電により生成した放電生成物が像担持体表面に付着する。すると、像担持体表面とクリーニングブレードとの間の摩擦抵抗が上昇し、クリーニングブレードのビビリや欠損、スティックスリップが引き起こされやすくなり、クリーニングブレードのクリーニング能力が低下する。その結果、トナーや外添剤のすり抜け量が増加し、帯電部材が汚染されたり、クリーニングされずに残されたトナーや外添剤が像担持体表面に固着して、画質低下や画像形成不良が発生したりする原因となる。
特に感光層として表面にアモルファスシリコン層が形成された像担持体を用いた場合、使用開始初期は、アモルファスシリコン層の形成時に生じる結晶粒の凹凸により像担持体表面とクリーニングブレードとの接触面積が小さいため摩擦抵抗も小さいが、使用されているうちに像担持体表面の凹凸が摩耗して平滑化され、像担持体表面とクリーニングブレードとの間の摩擦抵抗が上昇し、上記の問題が生じやすくなる。
そのため、クリーニングブレードの負荷を軽減するために、特許文献1のように潤滑剤としてトナーを供給したり、特許文献2のように帯電バイアスを低下させたりといった方法により放電生成物の発生を抑制する等の対策が講じられている。
特開2007−25270号公報 特開2007−108421号公報
しかし、摩擦抵抗増加の抑制は像担持体の表面粗さの影響が大きいので、それに応じて制御する必要があるが、像担持体の表面粗さを検知する手段を有していないと、予測により制御を行わなくてはならない。像担持体の表面粗さを検知する手段を新たに設けると、コスト上昇を引き起こすこととなる。
本発明は、上記問題点に鑑み、新たな検知手段を設けることなく像担持体の表面の平滑化度合いを判定することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の第1の構成は、像担持体と、駆動装置と、クリーニング部材と、トルク検出部と、制御部と、を有する画像形成装置である。像担持体は、表面にトナー像が形成される。駆動装置は、像担持体を回転駆動する。クリーニング部材は、像担持体の表面に接触するように配置され、像担持体の表面をクリーニングする。トルク検出部は、像担持体を回転駆動する際の駆動装置のトルクを検出する。制御部は、トルク検出部により検出されたトルクに基づいて像担持体の表面状態を判断する。制御部は、トルク検出部により検出されたトルクに基づいて、印字開始から駆動装置のトルクが最大値に到達するまでのトルク上昇係数を算出し、算出されたトルク上昇係数に基づいて像担持体の表面の平滑化度合いを判定する。
像担持体の表面が摩耗して平滑化されると像担持体とクリーニングブレードとの接触面積が増大するため、像担持体とクリーニングブレードとの間の摩擦抵抗が増大し、像担持体を回転駆動する駆動装置のトルク上昇係数が大きくなる。つまり、像担持体の表面が摩耗して平滑化されるにつれて駆動装置のトルク上昇係数が大きくなる。本発明の第1の構成によれば、印字開始から駆動装置のトルクが最大値に到達するまでのトルク上昇係数に基づいて像担持体表面の平滑化度合いを判定する。これにより、像担持体の表面状態を検出するセンサー等を新たに設けることなく像担持体表面が平滑化されたかどうかを簡単に、且つ精度良く判定することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置11としてのタンデム方式のカラープリンターの概略構成を示す摸式断面図 本実施形態の画像形成装置11の画像形成処理部15を含む要部の概略構成を示す図 スキューネスRskが0より大きいときの凹凸形状を示す図 スキューネスRskが0より小さいときの凹凸形状を示す図 本実施形態の画像形成装置11における画質低下抑制制御の処理内容を示すフローチャート 実施例における新品の感光体ドラムa、bを用いた場合の印字開始から300秒までの駆動モーター36のトルク変動を示すグラフ 図6における印字開始から50秒までのトルク変動を拡大したグラフ 新品の感光体ドラムaの表面の算術平均粗さRaを示すグラフ 耐久印字後の感光体ドラムa1の表面の算術平均粗さRaを示すグラフ 新品の感光体ドラムbの表面の算術平均粗さRaを示すグラフ 耐久印字後の感光体ドラムb1の表面の算術平均粗さRaを示すグラフ 耐久印字後の感光体ドラムa1、b1、b2、b3を用いた場合の、印字開始から600秒までの駆動モーター36のトルク変動を示すグラフ 図12における印字開始から100秒までのトルク変動を拡大したグラフ 感光体ドラムa、b、及び感光体ドラムa1、b1、b2、b3を用いた場合の、印字開始から300秒までの駆動モーター36のトルク変動を示すグラフ
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置11の概略構成を示す摸式断面図である。図2は、図1に示す画像形成装置11の画像形成処理部15を含む要部の概略構成を示す図である。
1.画像形成装置11の構成
(全体構成)
図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置11は、タンデム方式のカラープリンターである。画像形成装置11は、プリンター本体12の内部に、記録紙(不図示)を収納する給紙カセット13と、給紙カセット13から記録紙を一枚ずつ給送する給紙部14と、給紙カセット13又は手差トレイ(不図示)から供給された記録紙に画像形成処理を行う画像形成処理部15と、給紙カセット13又は手差トレイから供給された記録紙を搬送する記録紙搬送経路16と、画像形成処理部15において形成されたトナー像を記録紙搬送経路16に沿って搬送される記録紙に転写する二次転写部17と、二次転写部17において転写されたトナー像を記録紙に定着する定着部18と、を備える。
(画像形成処理部15の構成)
画像形成処理部15は、例えば、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のトナー(現像剤)を用いて画像形成処理を行うタンデム方式が採用されている。なお、以下の説明では、特に色指定に関する場合にのみ、各算用数字の符号に括弧書きで(Y,M,C,K)の色を付し、共通の場合には算用数字のみの符号を付して説明する。
画像形成処理部15は、各色(Y,M,C,K)に対応して、補給用トナーを収納した複数のトナーコンテナ19と、パーソナルコンピューター等の外部接続機器から送信された印字データ(画像データ)に基づいて各色のトナー像を形成するための複数の感光体ドラム20と、各感光体ドラム20にトナーを供給する複数の現像装置21と、各感光体ドラム20に形成されたトナー像が一次転写される無端状の中間転写ベルト22と、中間転写ベルト22の回動移動方向最上流側の感光体ドラム20の上流側に配置されて中間転写ベルト22の表面に付着した残トナー等を除去するベルトクリーニング装置24と、各感光体ドラム20にビーム光を出射する露光ユニット25と、を備えている。
(感光体ドラム20の構成)
感光体ドラム20は、支持体(基体)の表面に感光層が形成されてなる。ここでは、感光体ドラム20は、金属製の円筒状の素管と、素管表面に形成された感光層とからなる。なお、素管が本発明の「支持体」の一例に相当する。素管を形成する金属としては、アルミニウム、鉄、チタン、マグネシウム等が挙げられる。感光層としては、有機光伝導体を利用した有機感光層や無機光電体を利用した無機感光層等を利用できるが、耐久性の高さからシランガス等の蒸着等により製膜されたアモルファスシリコン感光層が好ましい。各感光体ドラム20は、その表面に露光ユニット25から出射されたビーム光に基づいて各色のトナー像を担持して中間転写ベルト22にトナー像を転写するためのものであり、図1に示すように、現像装置21と共に中間転写ベルト22の下方に配置されている。なお、感光体ドラム20の使用初期における表面状態については後述する。
また、図1及び図2に示すように、感光体ドラム20の周囲には帯電ローラー(帯電部材)26、露光ユニット25、現像装置21、クリーニング装置28、除電装置29が配置されており、中間転写ベルト22を挟んで一次転写ローラー27が感光体ドラム20に対向配置されている。
感光体ドラム20と一次転写ローラー27との協働によって構成された各一次転写部で中間転写ベルト22上に転写されたトナー像は、給紙カセット13又は手差トレイから記録紙搬送経路16を通って搬送されてきた記録紙に対し二次転写部17で転写される。
(現像装置21の構成)
各現像装置21は、基本的に同一構成のものが中間転写ベルト22の下方に回動移動方向に沿って列設されている。現像装置21は、酸化チタン等の金属粒子からなるトナー外添剤(研磨粒子)を含むトナーを付着させて感光体ドラム20の表面に形成された静電潜像をトナー像に現像する。なお、現像装置21は従来公知のものを使用することができる。
(中間転写ベルト22の構成)
中間転写ベルト22は、プリンター本体12内で駆動ローラーと従動ローラーとに水平方向に張架された無端ベルトであり、ベルト駆動モーター(図示せず)による駆動ローラーの回転に伴い画像形成動作に伴って循環駆動される。
(トナー濃度検知センサー23の構成)
トナー濃度検知センサー23は、中間転写ベルト22のトナー像の反射濃度を測定し、その検知値を制御回路30(図2参照)に出力する。なお、トナー濃度検知センサー23は、中間転写ベルト22の回動移動方向並びに回動移動方向と直交する幅方向のそれぞれに沿った複数箇所に設けることができる。この際、トナー濃度検知センサー23は、中間転写ベルト22の幅方向片側だけのトナー濃度を検知したのでは、例えば、中間転写ベルト22の幅方向両端側で濃度差が生ずる現象(片焼け現象)が発生した場合に対応できないため、幅方向両端付近に配置するのが好ましい。
(帯電ローラー26の構成)
帯電ローラー26は、例えば導電性ゴムで形成されており、感光体ドラム20に当接するように配置されている。そして、図2に示すように、感光体ドラム20が時計回り方向に回転すると、感光体ドラム20の表面に接触する帯電ローラー26が反時計回り方向に従動回転する。このとき、帯電ローラー26に所定の電圧を印加することにより、感光体ドラム20の表面が一様に帯電されることとなる。また、帯電ローラー26の回転に伴い、帯電ローラー26に接触する帯電クリーニングローラー(図示せず)が時計回り方向に従動回転して帯電ローラー26の表面に付着した異物を除去する。
(クリーニング装置28の構成)
クリーニング装置28は、記録紙幅方向(記録紙搬送方向に直交する方向)に奥行きのあるクリーニングハウジング40と、クリーニングハウジング40の内部下方寄りに配置されて図2において時計回り方向に回転することで記録紙幅方向の一方に回収トナーを搬送して廃トナー容器(図示せず)へと送り出す回収スパイラル41と、クリーニングハウジング40の外部下方寄りに取り付けられたクリーニングブレード42と、クリーニングハウジング40の内部上方寄りに配置されて感光体ドラム20の表面と接触する摺擦ローラー(クリーニングローラー)43と、摺擦ローラー43の上方に配置されて摺擦ローラー43の表面と接触するスクレーパー44とを備えている。
クリーニングブレード42は、ウレタンゴム等から構成されている。クリーニングブレード42は、感光体ドラム20の回転軸よりも下方から感光体ドラム20の表面に先端が当接するように配置されている。この際、クリーニングブレード42の先端は、感光体ドラム20の回転方向(図2の矢印参照)に対してカウンター方向に当接している。
摺擦ローラー43は、感光体ドラム20の表面から廃トナーを回収すると共に、摺擦ローラー43の表面に付着した廃トナーによって感光体ドラム20の表面を研磨する。このため、摺擦ローラー43は、廃トナーの保持性を高く維持するために発泡ゴム(例えば、カーボン含有導電性発泡EPDM)を用いて記録紙幅方向に延びる円筒形状に構成され、クリーニングブレード42の先端よりも感光体ドラム20の回転方向上流側に配置される。また、摺擦ローラー43の回転方向は感光体ドラム20の回転方向とは逆方向である。スクレーパー44は、耐久性を確保した薄肉板金製のものが用いられており、摺擦ローラー43の表面付着トナーの付着量を均一にするために、摺擦ローラー43の回転方向下流側にカウンター方向で先端が当接している。
(除電装置29の構成)
除電装置29は、感光体ドラム20の回転方向に沿って、クリーニング装置28の下流側に配置されている。除電装置29にはLED(発光ダイオード)が用いられ、必要に応じて反射板が設けられる。除電装置29は、除電光(イレース光)を感光体ドラム20に照射することにより、その表面の帯電電荷を除去し、次回の画像形成動作時における帯電工程のための準備を整える。
(制御回路30の構成)
制御回路30は、ROM31に格納した画像形成処理全般に係わる各種制御プログラムに基づいて画像形成処理(プリントジョブ)を実行すると共に、その画像形成処理の際に、帯電ローラー26に直流電圧と交流電圧との重畳バイアスを印加する高圧電源34の印加電圧を制御する。
また、制御回路30は、モーター駆動ドライバー35を介して感光体ドラム20を回転させる駆動モーター(駆動装置)36を制御すると共に、駆動モーター36のトルクを検出するトルク検出部37からの検出値に基づいて画質低下抑制制御を行う。さらに、制御回路30には、累積の画像形成処理枚数をカウントするカウンター39からのカウント値が入力される。
本実施形態においては、トルク検出部37は、駆動モーター36の出力電流値を検出する。即ち、本実施形態においては、トルクを表す指標として駆動モーター36の出力電流値を用いる。なお、駆動モーター36のトルクを検出する手段は、駆動モーター36に過剰な負荷がかかって駆動モーター36が破損するのを防ぐために、画像形成装置11には通常備えられている。
ROM31には、本発明の画像形成処理補正に係わる制御プログラムも格納されており、この画像形成処理制御プログラムを実行する制御回路30とでマイクロコンピューターを構成している。尚、画像形成処理を実行する際の画像データ等は、RAM32又はHDD33に一時的に記憶される。また、制御回路30は、トナー濃度検知センサー23からの検知結果をRAM32又はHDD33に記憶する。
制御回路30は、上記制御の他、各現像装置21へのトナー補給や現像装置21に印加するバイアス電圧等の現像条件、露光ユニット25から出射されるレーザー光P(図1参照)のレーザーパワー等の露光条件等のキャリブレーションを実行する。
2.画像形成手順
次に、画像形成装置11の画像形成手順について説明する。パーソナルコンピューター等の外部接続機器から画像データが入力されると、先ず、帯電ローラー26によって感光体ドラム20の表面を一様に帯電させ、次いで露光ユニット25によって感光体ドラム20の表面にレーザー光Pを照射し、各感光体ドラム20上に画像データに応じた静電潜像を形成する。現像装置21には、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各色のトナーを含む二成分現像剤(以下、単に現像剤ともいう)が所定量充填されている。なお、後述のトナー像の形成によって各現像装置21内に充填された二成分現像剤中のトナーの割合が規定値を下回った場合にはトナーコンテナ19から各現像装置21にトナーが補給される。この現像剤中のトナーは、現像装置21により感光体ドラム20上に供給され、静電的に付着することにより、露光ユニット25からの露光により形成された静電潜像に応じたトナー像が形成される。
一方、画像形成処理部15でのトナー像の形成タイミングに合わせて給紙カセット13(又は手差しトレイ)から記録紙が給送され、記録紙搬送経路16を通ってレジストローラー対30aに搬送される。
そして、一次転写ローラー27により一次転写ローラー27と感光体ドラム20との間に所定の転写電圧で電界が付与され、感光体ドラム20上のイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックのトナー像が中間転写ベルト22上に一次転写される。これらの4色の画像は、所定のフルカラー画像形成のために予め定められた所定の位置関係をもって形成される。その後、引き続き行われる新たな静電潜像の形成に備え、一次転写後に感光体ドラム20の表面に残留したトナー等がクリーニング装置28により除去される。また、感光体ドラム20表面の残留電荷が除電装置29により除去される。
中間転写ベルト22が図1の反時計回り方向に回転を開始すると、記録紙がレジストローラー対30aから中間転写ベルト22に隣接して設けられた二次転写部17へ所定のタイミングで搬送され、中間転写ベルト22上のフルカラー画像が記録紙上に二次転写される。トナー像が二次転写された記録紙は定着部18へと搬送される。なお、中間転写ベルト22の表面に付着した残トナー等はベルトクリーニング装置24により除去される。
定着部18に搬送された記録紙は、加熱及び加圧されてトナー像が記録紙の表面に定着され、所定のフルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成された記録紙は記録紙搬送経路16の終端部へと案内され、排出ローラー対30bによってプリンター本体12の上面を兼ねる排出トレイ12a上に排出される。
3.トルク上昇係数を用いた感光体ドラム20の表面状態の判定
以下、本発明の画像形成装置11の特徴部分について説明する。本発明の画像形成装置11においては、トルク検出部37により検出された駆動モーター36のトルク情報に基づいて印字開始からのトルク上昇係数を算出するとともに、算出されたトルク上昇係数が閾値を超えた場合に感光体ドラム20表面が平滑化されたと判断する。本実施形態では、印字開始からトルクが最大値に到達するまでの所定時間(秒)におけるトルクの上昇値(mNm)をトルク上昇係数(mNm/秒)で表わし、トルク上昇係数(mNm/秒)が閾値を超えたとき感光体ドラム20の表面が平滑化されたと判断する。即ち、トルク上昇係数(mNm/秒)に基づいて感光体ドラム20の表面の平滑化度合いを判定する。
トルク上昇係数の閾値は、0.0〜0.4mNm/秒の範囲が好ましく、特に好ましくは0.0〜0.25mNm/秒の範囲である。感光体ドラム20の感光層表面が平滑化し、トルク上昇係数が閾値を超えると、クリーニングブレード42と感光体ドラム20との摩擦係数が上昇してクリーニングブレード42のエッジ部分が摩耗する。その結果、クリーニングブレード42のクリーニング能力が低下したり、トナー外添剤のすり抜けが発生したりして画質低下や画像形成不良が発生する傾向がみられる。閾値は、感光体ドラム20、クリーニングブレード42、摺擦ローラー43等の材質等を考慮して予め設定され、HDD(記憶部)33に記憶されている。
本実施形態の画像形成装置11に用いられる感光体ドラム20は、使用初期における感光層表面の算術平均粗さRaが20[nm]以上100[nm]以下の範囲内にあり、十点平均粗さRzが0.2[μm]以上1.0[μm]以下の範囲内にあり、凹凸の平均間隔Smが20[μm]以下であり、凹凸の平均間隔Sm[μm]に対する算術平均粗さRa[nm]の比(Ra[nm]/Sm[μm])が3以上、スキューネスRskが0.3以上である表面粗さを有することが好ましい。なお、本明細書において、感光体ドラム20の使用初期とは、耐久印字前の新品の状態をいう。また、上記の表面状態は、少なくとも感光体ドラム20の使用初期(使用開始時の状態であり、換言すると、工場出荷後の状態である。)に有していればよい。算術平均粗さRa、十点平均粗さRz、平均間隔Smは触針式2次元粗さ測定器を用いて1994年版のJISB0601で規定されている表面粗さ測定法により測定される。
(1)算術平均粗さRa
算術平均粗さRaが20[nm]より小さい場合、長期間の使用によりクリーニングブレード42が摩耗し、画像不良に至る外添剤のすり抜け量が多くなる。算術平均粗さRaが100[nm]より大きい場合、初期より外添剤のすり抜け量が多く、耐久印字の比較的早い段階から帯電ローラー26の汚染が始まってしまい、長期間の使用が困難となる。従って、使用初期における感光層表面の算術平均粗さRaは、20[nm]以上100[nm]以下の範囲内にあることが好ましい。
(2)十点平均粗さRz
感光体ドラム20の使用初期における感光層表面の算術平均粗さRaが、20[nm]以上100[nm]以下の範囲にある場合、感光体ドラム20の使用初期における感光層表面の十点平均粗さRzは、0.2[μm]以上1.0[μm]以下の範囲にあることが好ましい。
これは、算術平均粗さRaが上記範囲内にあっても、大きな凹凸が存在する場合、クリーニングブレード42はある程度変形するものの感光ドラム20表面に追従できず、感光体ドラム20とクリーニングブレード42との間に生じる隙間が大きくなる傾向にあり、これを防ぐための規定である。なお、感光体ドラム20とクリーニングブレード42との間隔が大きくなると、外添剤等のすり抜けが発生する。
換言すると、大きな凸部分が感光体ドラム20の表面に存在して、この凸部分の先端がクリーニングブレード42に接触してしまうと、大きな凸部分の間に位置する凹部分がクリーニングブレード42と接触しないことになり、算術平均粗さRaの大きさを規定した意味がなくなるからである。つまり、感光体ドラム20の表面は、突飛的な凹凸が存在せず、微小な凹凸が存在するのが好ましく、この条件を十点平均粗さRzと算術平均粗さRaとで規定している。なお、突飛的な凹凸が存在しないことを十点平均粗さRzで規定している。
(3)凹凸の平均間隔Sm
算術平均粗さRaや十点平均粗さRzが上記範囲内にあったとしても、大きな凸部分が離れて存在する場合、クリーニングブレード42は大きな凸部分に接触する(支持される)ことになる。ここでは、大きな凸部分が離れているか否かの判断に凹凸の平均間隔Smを利用している。
クリーニングブレード42は、弾性変形可能であり、大きな凸(部分)間では感光体ドラム20に接触するように変形する。特に、凸部分の間隔が広い場合はクリーニングブレード42と感光体ドラム20との接触面積が増大することとなる。接触面積が増大すると、クリーニングブレード42との摩擦により感光体ドラム20の駆動トルクが増大すると共に、クリーニングブレード42の摩耗がひどくなり、やがて、クリーニングブレード42のスティックスリップを生じ、外添剤のすり抜けが生じたり、クリーニングブレード42のエッジが欠損したりする。なお、クリーニングブレード42のエッジが欠損すると、良好な画像が得られないのは言うまでもない。
また、平均間隔Smが大きくなると、凸部分(山)が大きく(山の裾が広く)なり、長期使用により凸部分の頂部が摩耗すると、頂部に広い平坦部分が生じ、クリーニングブレード42との接触面積が増大してしまう。従って、感光体ドラム20の使用初期における感光層表面の算術平均粗さRaが20[nm]以上100[nm]以下の範囲であり、十点平均粗さRzが0.2[μm]以上1.0[μm]以下の範囲にある場合、凹凸の平均間隔Smは20[μm]以下であることが好ましい。
表面粗さが上記範囲を満たすような凹凸を、感光層表面に感光体ドラム20の軸方向及び周方向に不規則的に形成することで、感光体ドラム20とクリーニングブレード42との摩擦を低減し、感光体ドラム20の駆動トルク及びクリーニングブレード42のエッジの摩耗の低減を達成することができる。特に、Ra[nm]/Sm[μm]≧3を満たすことで、平均間隔Smに対して3倍以上の高さ(深さ)を有する凹凸形状となるため、感光体ドラム20とクリーニングブレード42との接触面積が減少し、摩擦が効果的に低減される。上記範囲を満たすような感光層表面の凹凸は、例えば、支持体としてのアルミ等の金属筒(アルミ素管等)の外周面に、ブラスト加工等により粗面化処理を行った後、その表面にアモルファスシリコン層(感光層)を形成することにより調整することができる。
(4)スキューネスRsk
また、スキューネスRsk≧0.3を満たすことで、感光体ドラム20とクリーニングブレード42との接触面積が減少し、摩擦が効果的に低減される。スキューネスRskが0.3以上である表面粗さを有する。算術平均粗さRa、十点平均粗さRz、平均間隔Smの測定方法は第1、第2実施形態と同様である。
ここで、スキューネスRskとは表面粗さの強弱を表すパラメーターの一つであり、平均線を中心としたときの山部と谷部の対称性(凹凸のゆがみ度)を表し、以下の式(1)のように二乗平均平方根高さRqの三乗によって無次元化した基準長さにおいて、Z(x)の三乗平均で表される。
・・・(1)
Rskが0より大きいときは、図3に示すように凹凸は平均線Lに対して下側に偏った形状となる 。一方、Rskが0より小さいときは、図4に示すように凹凸は平均線に対して上側に偏った形状となる。つまり、感光層のスキューネスRskが0より大きい方がクリーニングブレード42に対してより点接触となるため、接触面積が減少すると考えられる。
(5)DUH硬度
感光体ドラム20の使用初期における感光層のDUH硬度が500[kgf/mm2]以上1200[kgf/mm2]以下の範囲にあることが好ましい。DUH硬度が500[kgf/mm2]より小になると、クリーニングブレード42や摺擦ローラー43との接触により、感光体ドラム20の感光層が摩耗しやすく、長期間の使用ができないからである。この観点からは、DUH硬度が高い方が好ましい。このため、DUH硬度の上限は、現在使用することができる最も硬度の高い感光層の硬度で規定されている。なお、DUH硬度とは、ダイナミック超微小硬度計(DUHシリーズ、島津製作所社製)により測定された押しこみ硬度(マルテンス硬度)を指す。
(6)凹凸の形態
ドラム表面の凹凸は、感光体ドラム20の軸方向及び周方向に不規則的に存在するのが好ましい。不規則的とは、ある面内の任意の一方向で凹凸を見たときに、凹凸の存在に一定の規則性がないことをいう。
(7)領域
算術平均粗さRa、十点平均粗さRz及び平均間隔Smは、感光体ドラム20の表面における画像形成領域の全域において、上記範囲であることが好ましい。
(8)トナー外添剤
トナーには外添剤として導電性研磨微粒子である酸化チタンやシリカが外添されているが、感光層表面の算術平均粗さRaが大きい場合は、クリーニングブレード42が追従できない凹凸の隙間から外添剤がすり抜けていく。そのため、本実施形態の感光体ドラム20に用いるトナーの外添剤は平均一次粒子径が10nm以上であることが好ましい。
4.画質低下抑制制御
図5は、本実施形態に係る画像形成装置11において制御回路30が行う画質低下抑制制御の処理内容を示すフローチャートである。なお、画像形成装置11全体を制御する不図示のメインルーチンがあり、図5に示すフローは当該メインルーチンのサブルーチンである。図5に示す画質低下抑制制御のサブルーチンは、画像形成装置11の電源がオンになるとスタートする。
制御回路30は、先ず、プリントジョブを受け付けたかどうかを監視する(ステップS1)。プリントジョブの受け付けは、画像形成装置11の操作パネルを介したユーザーからの入力や、LANやインターネット等の通信回線を介して接続されたPC等からの入力により行われる。プリントジョブを受け付けていない場合には(ステップS1でNo)、制御回路30はそのまま監視を継続する。
プリントジョブを受け付けた場合には(ステップS1でYes)、制御回路30は、次にトルク検出部37により検出された駆動モーター36の駆動トルクに基づいてトルク上昇係数を算出する(ステップS2)。ここで、トルク上昇係数は印字開始直後(第1時間t1)におけるトルクT1と、印字開始からトルクが最大値に到達するまでの所定時間経過後(第2時間t2)におけるトルクT2とを用いて、式(T2−T1)/(t2−t1)から算出される。
次に、制御回路30はトルク上昇係数が閾値を超えているかどうかを判定する(ステップS3)。なお、トルク上昇係数の閾値は、画像形成装置11の工場出荷前に予めHDD33に記憶させておいてもよいし、ユーザーが最初に画像形成装置11を使用する際にHDD33に記憶させてもよい。また、感光体ドラム20が交換されると、その都度トルク上昇係数の閾値をHDD33に記憶させるようにしてもよい。トルク上昇係数が閾値を超えない場合(ステップS3でNo)、制御回路30はステップS1に戻ってプリントジョブを受け付けたかどうかを監視する。
トルク上昇係数が閾値を超える場合(ステップS3でYes)、制御回路30は感光体ドラム20の表面が平滑化されたと判断し(ステップS4)、摩擦抵抗抑制処理を行う(ステップS5)。摩擦抵抗抑制処理としては、クリーニング装置28が感光体ドラム20表面をクリーニングする際に潤滑剤として感光体ドラム20表面に供給するトナーおよび外添剤の量を増加させる方法や、高圧電源34が帯電ローラー26に印加する帯電バイアスを低下させる方法等がある。
なお、摩擦抵抗抑制処理とは、非画像形成時、例えば、所定枚数の印字が行われた時に、現像装置21内の現像ローラー35上のトナーを感光体ドラム20側に強制吐出して、クリーニング装置28のクリーニングブレード42に供給し、クリーニングブレード42と感光体ドラム20の表面との摩擦抵抗を抑制する処理を指すものである。
クリーニング装置28が感光体ドラム20表面をクリーニングする際のトナー及び外添剤の供給量を増加させることにより、クリーニングブレード42と感光体ドラム20との摩擦抵抗を低下させることができる。また、帯電ローラー26に印加する帯電バイアスを低下させることにより、放電生成物の発生および発生した放電性生物の感光層への付着が抑制されるため、クリーニングブレード42と感光体ドラム20との摩擦抵抗の上昇が抑制される。
その結果、クリーニングブレード42のビビリ、エッジ部分の欠損(摩耗)、及びスティックスリップの発生を抑制することができる。また、クリーニングブレード42によるクリーニングの際にトナー及び外添剤が除去されやすくなり、感光体ドラム20の表面とクリーニングブレード42との間をすり抜ける外添剤の量も少なくなるという効果も期待できる。
その後、ステップS1に戻り、制御回路30はプリントジョブを受け付けたかどうかを監視し、以下同様の手順を繰り返す(ステップS1〜S5)。なお、図5のフローにおいて、ステップS1〜ステップS4を感光体ドラム(像担持体)表面平滑化判定処理と捉えることもできる。
以上説明したように、本実施形態の画像形成装置11によると、感光体ドラム(像担持体)20の表面(感光層表面)が平滑化されたかどうかを、印字開始から駆動モーター36のトルクが最大値に到達するまでのトルク上昇係数により判断する。そして、トルク上昇係数が閾値を超える場合に、感光体ドラム20の表面が平滑化されたと判断する。これにより、新たな装置を備えることなく感光体ドラム20の表面が平滑化されたかどうかを判断することができ、コスト抑制に資することができる。また、感光体ドラム20の表面が平滑化されたと判断された場合、摩擦抵抗抑制処理を行って、クリーニングブレード42と感光体ドラム20の表面との摩擦抵抗を抑制し、クリーニングブレード42のビビリ、欠損、スティックスリップの発生を抑制することができる。これにより、外添剤のすり抜けを抑制して、画質低下を抑制することができる。
<変形例>
以上、本発明の画像形成装置11について実施形態を例に説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、実施形態と変形例、変形例同士を組み合わせたものであってもよい。また、実施形態に記載していていない例や、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
(変形例1)駆動モーター36のトルクを検出する方法は、駆動モーター36の出力電流値の検出に限られず、トルクセンサーにより駆動モーター36の回転軸のトルクを直接検出してもよい。
(変形例2)トルク上昇係数の閾値は、予め設定されてHDD33に記憶されている構成に限られず、例えば、使用開始の際に検出されたトルクの値、その他、感光体ドラム20表面の平滑性に影響を及ぼすファクターの値から、使用開始後に算出してHDD33に記憶される構成としてもよい。
(変形例3)トルク上昇係数の閾値が記憶される記憶部は、HDD33に限定されるものではない。トルク上昇係数の閾値が出荷前に予め設定される場合は、ROM31に記憶されていてもよい。この場合は、ROM31が記憶部となる。
(変形例4)摩擦抵抗抑制処理は、トナー及び外添剤の供給量を増加させる処理および帯電バイアス電圧を低下させる処理に限定されるものではない。例えば、クリーニングブレード42が感光体ドラム表面に押し当てられる付勢力を弱めてもよいし、トナー及び外添剤以外の潤滑剤を供給してもよい。なお、後者の場合は、画像形成処理に負の影響を与えないような潤滑剤を選択する必要がある。以下、実施例により本発明の効果について更に詳細に説明する。
(印字初期のトルク変動)
まず、鏡面加工のアルミ素管(直径:30mm)にアモルファスシリコン層(厚み:21μm)を形成した感光体ドラムaと、粗面化処理を行ったアルミ素管(直径:30mm)にアモルファスシリコン層(厚み:21μm)を形成した感光体ドラムbとを準備した。なお、後述する通り、感光体ドラムaの使用初期(新品)における感光層表面の算術平均粗さRaは8nmであり(図8参照)、感光体ドラムbの使用初期における感光層表面の算術平均粗さRaは24nmであった(図10参照)。
次に、新品の感光体ドラムa、bを図1に示したような画像形成装置11に搭載して印字開始から300秒までのトルク変動を測定した。図6は、新品の感光体ドラムa、bを用いた場合における、印字開始から300秒までの駆動モーター36のトルク変動を示すグラフであり、図7は、図6における印字開始から50秒までのトルク変動を拡大したグラフである。図6、図7において、Aは新品の感光体ドラムaのトルク変動を示し、Bは新品の感光体ドラムbのトルク変動を示す。なお、ここでの印字開始とは、印字するために画像形成装置11各部の駆動を開始することである。
図6、図7に示すように、新品の感光体ドラムa、bを使用した場合は、A、Bいずれにおいても、印字開始から300秒まで駆動モーター36のトルクがほとんど上昇していないことがわかる。したがって、鏡面加工のアルミ素管にアモルファスシリコン層を形成した感光体ドラムaと、粗面化処理を行ったアルミ素管にアモルファスシリコン層を形成した感光体ドラムbのどちらを用いた場合においても、印字初期においては、印字開始からのトルク上昇係数(傾き)は非常に小さいといえる。
(感光体ドラムの表面粗さRa)
図8は、上述した新品の感光体ドラムaの感光層表面の算術平均粗さRaを示すグラフであり、図9は、新品の感光体ドラムaの累積画像形成処理枚数(耐久印字枚数)600k(60万)枚印字後における感光体ドラムa1の感光層表面の算術平均粗さRaを示すグラフである。なお、算術表面粗さRaは、前述したようにJISB0601に記載の算術平均粗さを示す。具体的には、粗さ曲線から、その平均線の方向に基準長さだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線から測定曲線までの偏差の絶対値を合計して平均した値をマイクロメートル(μm)で表したものをいう。
新品の感光体ドラムaの感光層表面の算術平均粗さRaは8nmであるが(図8参照)、耐久印字後(600k枚印字後)の感光体ドラムa1の感光層表面の算術平均粗さRaは3nm(図9参照)であり、耐久印字後の感光体ドラムa1の感光層表面は非常に滑らかな状態であることが分かった。
また、図10は、上述した新品の感光体ドラムbの感光層表面の算術平均粗さRaを示すグラフであり、図11は、新品の感光体ドラムbの累積画像形成処理枚数(耐久印字枚数)620k枚印字後における感光体ドラムb1の感光層表面の算術平均粗さRaを示すグラフである。新品の感光体ドラムbの感光層表面の算術平均粗さRaは24nmであるが(図10参照)、耐久印字後(620k枚印字後)の感光体ドラムb1の表面粗さRaは14nmであった(図11参照)。
さらに、新たに粗面化処理を行ったアルミ素管にアモルファスシリコン層を形成し、使用初期における感光層表面の算術平均粗さRaが50nmである感光体ドラムを準備し、耐久評価を行った。その結果、累計画像形成枚数200k枚印字後の感光体ドラム(感光体ドラムb3)では感光層表面の算術平均粗さRaは30nm、520k枚印字後の感光体ドラム(感光体ドラムb2)では感光層表面の算術平均粗さRaは24nmと、耐久印字枚数が増加するに従って算術平均粗さRaが小さくなるように変化していった。
(耐久印字後のトルク変動)
図12は、耐久印字後の感光体ドラムa1、b1、b2、b3を用いた場合における、印字開始から600秒までの駆動モーター36のトルク変動を示すグラフであり、図13は、図12における印字開始から100秒までのトルク変動を拡大したグラフである。また、図14は新品の感光体ドラムa、b、及び耐久印字後の感光体ドラムa1、b1、b2、b3を用いた場合における、印字開始から300秒までの駆動モーター36のトルク変動を示すグラフである。図12〜図14において、Aは新品の感光体ドラムaを用いた場合のトルク変動を示し、Bは新品の感光体ドラムbを用いた場合のトルク変動を示し、A1は耐久後(600k)の感光体ドラムa1を用いた場合のトルク変動を示し、B1は耐久後(620k)の感光体ドラムb1を用いた場合のトルク変動を示し、B2は耐久後(520k)の感光体ドラムb2を用いた場合のトルク変動を示し、B3は耐久後(200k)の感光体ドラムb3を用いた場合のトルク変動を示す。
図12〜図14のグラフのA1に示すように、耐久印字後(600k)の感光体ドラムa1を用いた場合は、印字開始からのトルク上昇係数(傾き)が大きく、印字開始から5秒程度で変曲点に達して飽和する(最大値に到達する)傾向が見られる。これに対し、B1、B2、B3に示すように、耐久印字後の感光体ドラムb1、b2、b3を用いた場合は、印字開始からのトルク上昇係数(傾き)が緩やかで、数十秒(30秒)かけて直線的にトルクが上昇し、30秒から60秒後に変曲点に達して飽和する傾向が見られる。
なお、図12〜図14における、印字開始からトルクが最大値に到達するまでのトルク上昇係数(傾き)は、A1=0.526mNm/秒、B1=0.146mNm/秒、B2=0.200mNm/秒、B3=0.227mNm/秒であった。以上の結果より、印字開始からの駆動モーター36のトルク上昇係数を算出することで感光体ドラム20の表面状態を検出できることがわかる。
本発明は、表面にトナー像が形成される像担持体を備えた画像形成装置に利用可能である。本発明の利用により、像担持体を駆動する駆動装置のトルク上昇係数を用いて、新たな検知手段を設けることなく像担持体の表面が平滑化されたことを検知可能な画像形成装置を提供することができる。
11 画像形成装置
20 感光体ドラム(像担持体)
21 現像装置
26 帯電ローラー(帯電部材)
30 制御回路(制御部)
31 ROM(記憶部)
33 HDD(記憶部)
34 高圧電源
36 駆動モーター(駆動装置)
42 クリーニングブレード(クリーニング部材)
43 摺擦ローラー(クリーニング部材)

Claims (6)

  1. 表面にトナー像が形成される像担持体と、
    前記像担持体を回転駆動する駆動装置と、
    前記像担持体の表面に接触するように配置され、前記像担持体の表面をクリーニングするクリーニング部材と、
    前記像担持体の表面に接触又は近接して配置され、前記像担持体を帯電させる帯電部材と、
    前記帯電部材に直流バイアスと交流バイアスとを重畳した帯電バイアスを印加する高圧電源と、
    前記像担持体を回転駆動する際の前記駆動装置のトルクを検出するトルク検出部と、
    前記トルク検出部により検出されたトルクに基づいて前記像担持体の表面状態を判断する制御部と、
    を有する画像形成装置であって、
    前記像担持体の表面にはアモルファスシリコン感光層が形成されており、
    前記像担持体の使用初期における前記像担持体の表面の算術平均粗さRaが20nm以上100nm以下の範囲であり、十点平均粗さRzが0.2μm以上1.0μm以下の範囲内であり、凹凸の平均間隔Smが20μm以下であり、前記平均間隔Smに対する前記算術平均粗さRaの比Ra/Smが3以上であり、スキューネスRskが0.3以上である表面粗さを有し、
    前記制御部は、前記トルク検出部により検出されたトルクに基づいて、印字開始直後の第1時間t1におけるトルクT1と、印字開始から前記駆動装置のトルクが最大値に到達するまでの第2時間t2におけるトルクT2とを用いて式(T2−T1)/(t2−t1)からトルク上昇係数を算出し、算出された前記トルク上昇係数に基づいて前記像担持体の表面の平滑化度合いを判定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記トルク検出部は、前記駆動装置のトルクを表す指標として前記像担持体の回転駆動に要する前記駆動装置の出力電流値を検出することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、前記像担持体の表面の平滑化度合いが所定以上であると判定したとき、前記像担持体の表面と前記クリーニング部材との間の摩擦抵抗を低下させる摩擦抵抗抑制処理を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 研磨粒子を含むトナーを付着させて前記像担持体の表面に形成された静電潜像をトナー像に現像する現像装置を備え、
    前記制御部は、非画像形成時に前記現像装置から前記像担持体にトナーを供給することにより前記摩擦抵抗抑制処理を行うことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、前記像担持体の表面の平滑化度合いが大きくなるにつれて前記現像装置から前記像担持体に供給するトナー量を増加させることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御部は、画像形成時に前記高圧電源から前記帯電部材に印加する前記交流バイアスを低下させることにより前記摩擦抵抗抑制処理を行うことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
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