JP6376792B2 - 汚染水の貯蔵装置 - Google Patents

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本発明は、放射性物質を含んだ汚染水を貯蔵するための汚染水の貯蔵装置に関するものである。
例えば、原子力発電プラントで事故が発生した場合、放射性物質を含んだ汚染水が発生する。発生した汚染水は、貯蔵タンクに一時的に貯蔵し、処理装置を用いて順次汚染水から放射性物質を除去し、除去した放射性物質は貯蔵容器に貯蔵される一方、放射性物質が除去された処理水は河川などに放出される。
汚染水は、放射性物質としてのトリチウムやセシウムなどを含んでおり、貯蔵タンクからの放射性物質の漏洩を防止するために、貯蔵タンク内を負圧に維持するのが一般的である。また、貯蔵タンクに貯蔵された汚染水から水素が発生するため、この水素を定期的に掃気する必要がある。そのため、従来は、貯蔵タンク内を負圧状態に維持し、内部に所定量の空気を供給する一方、内部から同量の水素を含んだ空気を排出するようにしている。なお、汚染水の貯蔵装置としては、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。
特開昭63−032398号公報
従来の汚染水の貯蔵装置にあっては、貯蔵タンク内に所定量の空気を供給する一方、内部から同量の水素を含んだ空気を排出することで、貯蔵タンク内を負圧状態に維持して安全性を確保している。ところが、従来の汚染水の貯蔵装置では、貯蔵タンク内に空気を供給するための空気供給装置が必要になると共に、貯蔵タンク内の空気を排出するための空気排出装置が必要になり、設備コストが増加してしまうという問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、装置の簡素化及び低コスト化を可能とする汚染水の貯蔵装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の汚染水の貯蔵装置は、中空形状をなして内部に放射性物質を含んだ汚染水を貯留可能なタンクと、前記タンク内の気体を吸引して外部に排出する吸引排気装置と、前記タンクから排出される気体から放射性物質を除去する除去装置と、前記タンクの内圧と外圧との差圧が予め設定された所定差圧になると前記タンクの外部の空気を内部に供給可能な空気供給装置と、を有することを特徴とするものである。
従って、タンクは、放射性物質を含んだ汚染水を貯留可能であり、吸引排気装置がタンク内の気体を吸引して外部に排出し、除去装置がタンクから排出される気体から放射性物質を除去しており、空気供給装置は、タンクの内圧と外圧との差圧が所定差圧になるとタンクの外部の空気を内部に供給する。そのため、タンクの内部で発生した水素は、吸引排気装置により排出されることで、タンク内の水素濃度が高くなることはなく、また、タンクの内圧と外圧との差圧が所定差圧になるとタンク内に空気が供給されることで、タンク内の負圧が維持される。そして、空気供給装置が駆動装置を有しないことから、装置の簡素化及び低コスト化することができる。
本発明の汚染水の貯蔵装置では、前記空気供給装置は、前記タンクの外部と内部における気相部とを連通する空気供給通路と、前記空気供給通路に設けられるインリーク弁とを有することを特徴としている。
従って、空気供給装置として、空気供給通路にインリーク弁を設けることで、装置の簡素化及び低コスト化を図ることができる。
本発明の汚染水の貯蔵装置では、前記吸引排気装置は、前記タンクの外部と内部における気相部とを連通する気体排出通路と、前記気体排出通路に設けられるポンプと、前記タンク内の水素濃度を検出する水素濃度センサと、前記水素濃度センサの検出結果に基づいて前記ポンプを駆動制御する制御装置とを有することを特徴としている。
従って、水素濃度センサがタンク内の水素濃度を検出すると、制御装置が水素濃度センサの検出結果に基づいてポンプを駆動制御する。即ち、タンク内の水素濃度が高くなると、ポンプを駆動してタンク内の気体を気体排出通路から外部に排出するため、タンク内で水素濃度が高くなることはなく、安全性を向上することができる。
本発明の汚染水の貯蔵装置では、汚染水は、スラッジを含んでおり、前記タンクの内部における底部方向に向けてガスを噴出可能なガス噴射装置と、前記タンクの内部に貯留される汚染水を冷却する冷却装置が設けられることを特徴としている。
従って、汚染水がスラッジを含んでいた場合、ガス噴射装置がタンクの内部における底部方向に向けてガスを噴出することでスラッジを撹拌し、冷却装置により汚染水を冷却するため、スラッジの固着を防止して安全性を向上することができる。
本発明の汚染水の貯蔵装置では、前記タンクは、隔壁により閉塞された空間内に配置され、前記吸引排気装置は、前記タンク内の気体を吸引して前記除去装置により放射性物質を除去したあとに前記空間の外部に排出する一方、前記空気供給装置は、前記タンクの内圧と前記空間の圧力との差圧が所定差圧になると前記空間の空気を前記タンク内に供給することを特徴としている。
従って、タンクが空間内に配置され、吸引排気装置がタンク内の気体を吸引して放射性物質を除去したあとに空間の外部に排出する一方、空気供給装置がタンクの内圧と空間の圧力との差圧が所定差圧になると空間の空気をタンク内に供給することで、外部への放射性物質の漏洩を防止して安全性を向上することができる。
本発明の汚染水の貯蔵装置では、前記空気供給装置は、前記タンクの外部と内部における気相部とを連通する空気供給通路と、前記空気供給通路に設けられる抵抗部とを有することを特徴としている。
従って、空気供給通路に抵抗部が設けられているため、タンクの内圧と外圧との差圧が所定差圧になると、タンクの外部の空気が抵抗部を抗してタンクの内部に供給されることとなり、構成を簡略化することができる。
本発明の汚染水の貯蔵装置では、前記空気供給装置は、前記タンクの外部と内部における液相部とを連通する空気供給通路を有することを特徴としている。
従って、空気供給装置を構成する空気供給通路がタンクの外部と内部における液相部とを連通するため、タンク内の汚染水が抵抗部となり、タンクの内圧と外圧との差圧が所定差圧になると、タンクの外部の空気が液相部を通してタンクの内部に供給されることとなり、構成を簡略化することができる。
本発明の汚染水の貯蔵装置によれば、タンク内の気体を吸引して外部に排出する吸引排気装置と、タンクの内圧と外圧との差圧が予め設定された所定差圧になるとタンクの外部の空気を内部に供給可能な空気供給装置とを設けるので、タンクの内部で発生した水素が排出されることで水素濃度が高くなることはなく、また、タンク内に空気が供給されることでタンク内の負圧が維持されることとなり、空気供給装置が駆動装置を有しないことから、装置の簡素化及び低コスト化することができる。
図1は、第1実施形態の汚染水の貯蔵装置を表す概略図である。 図2は、第2実施形態の汚染水の貯蔵装置を表す概略図である。 図3は、第3実施形態の汚染水の貯蔵装置を表す概略図である。 図4は、汚染水の貯蔵装置の作用を表す概略図である。 図5は、第4実施形態の汚染水の貯蔵装置を表す概略図である。 図6は、汚染水の貯蔵装置の作用を表す概略図である。 図7は、第5実施形態の汚染水の貯蔵装置を表す概略図である。
以下に添付図面を参照して、本発明の汚染水の貯蔵装置の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の汚染水の貯蔵装置を表す概略図である。
第1実施形態の汚染水の貯蔵装置は、図1に示すように、タンク11と、吸引排気装置12と、除去装置13と、空気供給装置14とを有している。
タンク11は、中空形状をなして所定の大きさを有して内部に放射性物質を含んだ汚染水を貯留可能となっており、タンク11内に汚染水が貯留されたとき、汚染水が貯留される液相部11aと、上方の気相部11bが形成される。吸引排気装置12は、タンク11内の空気(気体)を吸引して外部に排出するものである。この吸引排気装置12は、タンク11の外部と内部における気相部11bとを連通する気体排出通路21と、この気体排出通路21に設けられるポンプ22とを有している。除去装置13は、気体排出通路21におけるポンプ22よりタンク11側に設けられており、タンク11から排出される空気から放射性物質を除去するフィルタ23である。
空気供給装置14は、タンク11の内圧と外圧との差圧が予め設定された所定差圧になるとタンク11の外部の空気を内部に供給可能なものである。この空気供給装置14は、タンク11の外部と内部における気相部11bとを連通する空気供給通路24と、空気供給通路24に設けられるインリーク弁25とを有している。ここで、タンク11は、内部に放射性物質を含んだ汚染水を貯留することから、放射性物質の外部への漏洩を阻止するために内部を負圧状態に維持する必要があり、タンク11内の規定圧力(負圧)が設定されている。所定差圧とは、タンク11内の規定圧力(負圧)に応じて設定される。そのため、インリーク弁25は、通常、閉止しており、タンク11の内圧(負圧)と外圧(大気圧)との差圧が所定差圧を超えると開放し、外部の空気が空気供給通路24及びインリーク弁25を通ってタンク11の内部に供給される。
また、吸引排気装置12は、タンク11内の水素濃度を検出する水素濃度センサ26と、水素濃度センサ26の検出結果に基づいてポンプ22を駆動制御する制御装置27とを有している。水素濃度センサ26は、気体排出通路21に設けられており、タンク11内の空気における水素の濃度を検出する。制御装置27は、この水素濃度センサ26が検出したタンク11内の空気における水素の濃度に応じてポンプ22を駆動制御する。具体的に、制御装置27は、タンク11内の水素濃度が予め設定された判定値より高いときに、ポンプ22を駆動する。ここで、判定値とは、タンク11内で水素に引火して爆発しない水素濃度である。また、制御装置27は、タンク11内の水素濃度が高くなるほど、ポンプ22の回転数を高く、つまり、吸引力を高くする。
そのため、タンク11は、放射性物質を含んだ汚染水を貯留しており、吸引排気装置12は、ポンプ22が駆動することで、気体排出通路21によりタンク11内の空気を吸引して外部に排出しており、このとき、除去装置13のフィルタ23が気体排出通路21を流れる空気から放射性物質を除去する。そして、吸引排気装置12がタンク11内の空気を吸引して外部に排出することから、タンク11内の圧力が負圧となる。空気供給装置14は、タンク11の内圧と外圧との差圧が所定差圧になると、インリーク弁25が開放され、外部の空気が空気供給通路24を通ってタンク11の内部に供給される。
その結果、タンク11は、吸引排気装置12により内部の気体が外部に排出されるため、タンク11内の水素濃度が高くなることはなく、タンク11の安全性が確保される。また、タンク11は、空気供給装置14により内部が負圧状態に維持されるため、外部への放射性物質漏洩が阻止されることとなり、この点でもタンク11の安全性が確保される。
このように第1実施形態の汚染水の貯蔵装置にあっては、中空形状をなして内部に放射性物質を含んだ汚染水を貯留可能なタンク11と、タンク11内の気体を吸引して外部に排出する吸引排気装置12と、タンク11から排出される気体から放射性物質を除去する除去装置13と、タンク11の内圧と外圧との差圧が予め設定された所定差圧になるとタンク11の外部の空気を内部に供給可能な空気供給装置14とを設けている。
従って、タンク11は、放射性物質を含んだ汚染水を貯留可能であり、吸引排気装置12がタンク11内の気体を吸引して外部に排出し、除去装置13がタンク11から排出される気体から放射性物質を除去しており、空気供給装置14は、タンク11の内圧と外圧との差圧が所定差圧になるとタンク11の外部の空気を内部に供給する。そのため、タンク11の内部で発生した水素は、吸引排気装置12により排出されることで、タンク11内の水素濃度が高くなることはなく、また、タンク11の内圧と外圧との差圧が所定差圧になるとタンク11内に空気が供給されることで、タンク11内の負圧が維持される。そして、空気供給装置14が駆動装置を有しないことから、装置の簡素化及び低コスト化することができる。
第1実施形態の汚染水の貯蔵装置では、空気供給装置14として、タンク11の外部と内部における気相部11bとを連通する空気供給通路24と、空気供給通路24に設けられるインリーク弁25を設けている。従って、空気供給装置14として、空気供給通路24にインリーク弁25を設けることで、装置の簡素化及び低コスト化を図ることができる。
第1実施形態の汚染水の貯蔵装置では、吸引排気装置12は、タンク11の外部と内部における気相部11bとを連通する気体排出通路21と、気体排出通路21に設けられるポンプ22と、タンク11内の水素濃度を検出する水素濃度センサ26と、水素濃度センサ26の検出結果に基づいてポンプ22を駆動制御する制御装置27とを設けている。従って、水素濃度センサ26がタンク11内の水素濃度を検出すると、制御装置27が水素濃度センサ26の検出結果に基づいてポンプ22を駆動制御する。即ち、タンク11内の水素濃度が高くなると、ポンプ22を駆動してタンク11内の気体を気体排出通路21から外部に排出するため、タンク11内で水素濃度が高くなることはなく、安全性を向上することができる。
[第2実施形態]
図2は、第2実施形態の汚染水の貯蔵装置を表す概略図である。
第2実施形態の汚染水の貯蔵装置は、図2に示すように、タンク31と、吸引排気装置32と、除去装置33と、空気供給装置34とを有している。
タンク31は、中空形状をなして所定の大きさを有して内部に放射性物質を含んだ汚染水を貯留可能となっており、タンク31内に汚染水が貯留されたとき、汚染水が貯留される液相部31aと、上方の気相部31bが形成される。また、この汚染水は、スラッジSを含んでおり、底部に沈殿しやすい。このタンク31は、外周辺が隔壁により閉塞された貯蔵室51の空間R内に配置されている。
吸引排気装置32は、タンク31内の空気(気体)を吸引して貯蔵室51の外部に排出するものである。この吸引排気装置32は、貯蔵室51の外部とタンク31の内部における気相部31bとを連通する気体排出通路41と、この気体排出通路41に設けられるポンプ42とを有している。除去装置33は、気体排出通路41におけるポンプ42よりタンク31側に設けられており、タンク31から排出される空気から放射性物質を除去するフィルタ43である。
空気供給装置34は、タンク31の内圧と外圧(貯蔵室51の空間Rの圧力)との差圧が予め設定された所定差圧になるとタンク31の外部の空気を内部に供給可能なものである。この空気供給装置34は、タンク31の外部と内部における気相部31bとを連通する空気供給通路44と、空気供給通路44に設けられるインリーク弁45とを有している。インリーク弁45は、通常、閉止しており、タンク31の内圧(負圧)と貯蔵室51の空間Rの圧力(大気圧)との差圧が所定差圧を超えると開放し、貯蔵室51の空間Rの空気が空気供給通路44及びインリーク弁45を通ってタンク31の内部に供給される。
また、本実施形態のタンク31は、発生した粉体などのスラッジSを水と一緒に一時的に貯留し、必要に応じて排出して処理するものである。このようなスラッジSを貯蔵するタンク31は、汚染水を長期間貯留すると、水に対してスラッジSが沈降して固着してしまうことから、タンクの内部を攪拌して流動性を確保する必要がある。
タンク31は、内部における底部方向に向けてガスを噴出可能なガス噴射装置52と、内部に貯留される汚染水を冷却する冷却装置53が設けられている。ガス噴射装置52は、空気圧縮機61と、圧縮空気供給通路62と、多数の噴射ノズル63とを有している。空気圧縮機61は、貯蔵室51の外部に配置されている。圧縮空気供給通路62は、基端部が空気圧縮機61に連結され、先端部が貯蔵室51を貫通してタンク31内に延出され、底部に沿った水平部に多数の噴射ノズル63が下向きに設けられている。
冷却装置53は、ポンプ64と、冷却水循環通路65と、冷凍機66と、冷却塔67とを有している。ポンプ64は、貯蔵室51の外部に配置されている。冷却水循環通路65は、基端部がポンプ64の送水口に連結され、貯蔵室51を貫通してタンク31内に延出され、底部に沿って配置されてから、先端部がタンク31外に引き出され、貯蔵室51を貫通してポンプ64の取水口に連結されている。冷凍機66は、貯蔵室51の外部に配置され、冷却水循環通路65における送水側と取水側で熱交換を行うものである。冷却塔67は、貯蔵室51の外部に配置され、冷却水循環通路65を流れる冷却水を冷却するものである。
また、貯蔵室51は、タンク31の下方にドリップトレイ54が設けられており、タンク31からの漏洩水を受け止めることができる。また、貯蔵室51は、吸気通路55と排気通路56が設けられており、排気通路56は、ポンプ57とフィルタ58が設けられている。更に、タンク31は、図示しないが、スラッジを含む汚染水を内部に供給する汚染水供給通路と、スラッジを含む汚染水を外部に排出する汚染水排出通路が設けられている。
そのため、タンク31は、放射性物質とスラッジSを含んだ汚染水を貯留しており、吸引排気装置32は、ポンプ42が駆動することで、気体排出通路41によりタンク31内の空気を吸引して貯蔵室51の外部に排出しており、このとき、除去装置33のフィルタ43が気体排出通路41を流れる空気から放射性物質を除去する。そして、吸引排気装置32がタンク31内の空気を吸引して貯蔵室51の外部に排出することから、タンク31内の圧力が負圧となる。空気供給装置34は、タンク31の内圧と貯蔵室51の空間Rの圧力の差圧が所定差圧になると、インリーク弁45が開放され、空間Rの空気が空気供給通路44を通ってタンク31の内部に供給される。
その結果、タンク31は、吸引排気装置32により内部の気体が外部に排出されるため、タンク31内の水素濃度が高くなることはなく、タンク31の安全性が確保される。また、タンク31は、空気供給装置34により内部が負圧状態に維持されるため、外部への放射性物質漏洩が阻止されることとなり、この点でもタンク31の安全性が確保される。
このように第2実施形態の汚染水の貯蔵装置にあっては、汚染水はスラッジSを含んでおり、タンク31の内部における底部方向に向けてガスを噴出可能なガス噴射装置52と、タンク31の内部に貯留される汚染水を冷却する冷却装置53を設けている。
従って、汚染水がスラッジSを含んでいた場合、ガス噴射装置52がタンク31の内部における底部方向に向けてガスを噴出することでスラッジSを撹拌し、冷却装置53により汚染水を冷却するため、スラッジSの固着を防止して安全性を向上することができる。
第2実施形態の汚染水の貯蔵装置では、タンク31は、隔壁により閉塞された貯蔵室51の空間R内に配置され、吸引排気装置32は、タンク31内の気体を吸引して除去装置33により放射性物質を除去したあとに空間Rの外部に排出する一方、空気供給装置34は、タンク31の内圧と空間Rの圧力との差圧が所定差圧になると空間Rの空気をタンク31内に供給している。従って、タンク31が空間R内に配置され、吸引排気装置32がタンク31内の気体を吸引して放射性物質を除去したあとに空間Rの外部に排出する一方、空気供給装置34がタンク31の内圧と空間Rの圧力との差圧が所定差圧になると空間Rの空気をタンク31内に供給することで、外部への放射性物質の漏洩を防止して安全性を向上することができる。
[第3実施形態]
図3は、第3実施形態の汚染水の貯蔵装置を表す概略図、図4は、汚染水の貯蔵装置の作用を表す概略図である。なお、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第3実施形態の汚染水の貯蔵装置は、図3に示すように、タンク11と、吸引排気装置12と、除去装置13と、空気供給装置71とを有している。ここで、タンク11と吸引排気装置12と除去装置13は、第1実施形態で説明したものと同様であることから説明は省略する。
空気供給装置71は、タンク11の内圧と外圧との差圧が予め設定された所定差圧になるとタンク11の外部の空気を内部に供給可能なものである。この空気供給装置71は、空気ポット72と、基端部が空気ポット72に連結されて先端部がタンク11の内部における気相部11bに連通する空気供給通路73と、空気供給通路73に設けられるU字部74とを有している。空気ポット72は、所定量の空間部を有し、外部に開口している。U字部74は、空気供給通路73の中途部に設けられており、抵抗部として機能するために適量の液体(油や水など)が充填されている。U字部74は、通常、閉止しており、タンク11の内圧(負圧)と外圧(大気圧)との差圧が所定差圧を超えると開放し、空気ポット72の空気が空気供給通路73及びU字部74の液体を気泡として通過し、タンク11の内部に供給される。
そのため、図4に示すように、タンク11は、放射性物質を含んだ汚染水を貯留しており、吸引排気装置12は、ポンプ22が駆動することで、気体排出通路21によりタンク11内の空気を吸引して外部に排出しており、このとき、除去装置13のフィルタ23が気体排出通路21を流れる空気から放射性物質を除去する。そして、吸引排気装置12がタンク11内の空気を吸引して外部に排出することから、タンク11内の圧力が負圧となる。空気供給装置71は、タンク11の内圧と外圧との差圧が所定差圧になると、空気ポット72の空気が空気供給通路73及びU字部74の液体を気泡として通過してタンク11の内部に供給される。
その結果、タンク11は、吸引排気装置12により内部の気体が外部に排出されるため、タンク11内の水素濃度が高くなることはなく、タンク11の安全性が確保される。また、タンク11は、空気供給装置71により内部が負圧状態に維持されるため、外部への放射性物質漏洩が阻止されることとなり、この点でもタンク11の安全性が確保される。
このように第3実施形態の汚染水の貯蔵装置にあっては、空気供給装置71として、タンク11の外部と内部における気相部11bとを連通する空気供給通路73と、空気供給通路73に設けられる抵抗部としてのU字部74を設け、このU字部74に適量の液体が充填されている。
従って、空気供給通路73に液体が充填されたU字部74が設けられているため、タンク11の内圧と外圧との差圧が所定差圧になると、タンク11の外部の空気が空気供給通路73及びU字部74の液体を気泡として通過してタンク11の内部に供給されることとなり、構成を簡略化することができる。
[第4実施形態]
図5は、第4実施形態の汚染水の貯蔵装置を表す概略図、図6は、汚染水の貯蔵装置の作用を表す概略図である。なお、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第4実施形態の汚染水の貯蔵装置は、図5に示すように、タンク11と、吸引排気装置12と、除去装置13と、空気供給装置81とを有している。ここで、タンク11と吸引排気装置12と除去装置13は、第1実施形態で説明したものと同様であることから説明は省略する。
空気供給装置81は、タンク11の内圧と外圧との差圧が予め設定された所定差圧になるとタンク11の外部の空気を内部に供給可能なものである。この空気供給装置81は、基端部が外部に開口して先端部がタンク11の底部における液相部11aに連通する空気供給通路82と、空気供給通路82におけるタンク11との連接部に設けられる抵抗部としての絞り部(例えば、オリフィス)83が設けられている。なお、この絞り部83は、汚染水に浸漬されている。
そのため、図6に示すように、タンク11は、放射性物質を含んだ汚染水を貯留しており、吸引排気装置12は、ポンプ22が駆動することで、気体排出通路21によりタンク11内の空気を吸引して外部に排出しており、このとき、除去装置13のフィルタ23が気体排出通路21を流れる空気から放射性物質を除去する。そして、吸引排気装置12がタンク11内の空気を吸引して外部に排出することから、タンク11内の圧力が負圧となる。空気供給装置81は、タンク11の内圧と外圧との差圧が所定差圧になると、外部の空気が空気供給通路82を通過し、絞り部83を高流速で流出するため、安定してタンク11の内部に空気が供給される。
その結果、タンク11は、吸引排気装置12により内部の気体が外部に排出されるため、タンク11内の水素濃度が高くなることはなく、タンク11の安全性が確保される。また、タンク11は、空気供給装置81により内部が負圧状態に維持されるため、外部への放射性物質漏洩が阻止されることとなり、この点でもタンク11の安全性が確保される。
このように第4実施形態の汚染水の貯蔵装置にあっては、空気供給装置81として、タンク11の外部と内部における液相部11aとを連通する空気供給通路82と、空気供給通路82に設けられる抵抗部としての絞り部83を設けている。
従って、空気供給通路82に水が充填された絞り部83が設けられているため、タンク11の内圧と外圧との差圧が所定差圧になると、タンク11の外部の空気が空気供給通路82を通過し、絞り部83を高流速で流出するため、安定してタンク11の内部に供給されることとなり、構成を簡略化することができる。
[第5実施形態]
図7は、第5実施形態の汚染水の貯蔵装置を表す概略図である。なお、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第5実施形態の汚染水の貯蔵装置は、図7に示すように、タンク11と、吸引排気装置12と、除去装置13と、空気供給装置91とを有している。ここで、タンク11と吸引排気装置12と除去装置13は、第1実施形態で説明したものと同様であることから説明は省略する。
空気供給装置91は、タンク11の内圧と外圧との差圧が予め設定された所定差圧になるとタンク11の外部の空気を内部に供給可能なものである。この空気供給装置91は、空気ポット92と、基端部が空気ポット92に連結されて先端部がタンク11の上部から内部における気相部11bを通って液相部11aに連通する空気供給通路93とを有している。空気ポット92は、所定量の空間部を有し、外部に開口している。
そのため、タンク11は、放射性物質を含んだ汚染水を貯留しており、吸引排気装置12は、ポンプ22が駆動することで、気体排出通路21によりタンク11内の空気を吸引して外部に排出しており、このとき、除去装置13のフィルタ23が気体排出通路21を流れる空気から放射性物質を除去する。そして、吸引排気装置12がタンク11内の空気を吸引して外部に排出することから、タンク11内の圧力が負圧となる。空気供給装置91は、タンク11の内圧と外圧との差圧が所定差圧になると、空気ポット92の空気が空気供給通路93を通ってタンク11の液相部11aに気泡として供給される。
その結果、タンク11は、吸引排気装置12により内部の気体が外部に排出されるため、タンク11内の水素濃度が高くなることはなく、タンク11の安全性が確保される。また、タンク11は、空気供給装置91により内部が負圧状態に維持されるため、外部への放射性物質漏洩が阻止されることとなり、この点でもタンク11の安全性が確保される。
このように第5実施形態の汚染水の貯蔵装置にあっては、空気供給装置91として、空気ポット92とタンク11の内部における液相部11aとを連通する空気供給通路93を設けている。
従って、空気供給通路93の先端部がタンク11の液相部11aに連通するため、タンク11の内圧と外圧との差圧が所定差圧になると、タンク11の外部の空気が空気供給通路93からを気泡としてタンク11の内部に供給されることとなり、構成を簡略化することができる。
なお、上述した実施形態にて、タンク、吸引排気装置、除去装置、空気供給装置の形状は、各実施形態に限定されるものではなく、適宜設定すればよいものである。
11,31 タンク
11a 液相部
11b 気相部
12,32 吸引排気装置
13,33 除去装置
14,34,71,81,91 空気供給装置
21,41 気体排出通路
22,42 ポンプ
23,43 フィルタ
24,73,82,93 空気供給通路
25 インリーク弁
26 水素濃度センサ
27 制御装置
51 貯蔵室
52 ガス噴射装置
53 冷却装置
74 U字部(抵抗部)
83 絞り部(抵抗部)

Claims (5)

  1. 中空形状をなして内部に放射性物質を含んだ汚染水を貯留可能なタンクと、
    前記タンク内の気体を吸引して外部に排出する吸引排気装置と、
    前記タンクから排出される気体から放射性物質を除去する除去装置と、
    前記タンクの内圧と外圧との差圧が予め設定された所定差圧になると前記タンクの外部の空気を内部に供給可能な空気供給装置と、
    を有し、
    前記空気供給装置は、前記タンクの外部と内部における気相部とを連通する空気供給通路と、前記空気供給通路に設けられて液体が充填されるU字部とを有する、
    ことを特徴とする汚染水の貯蔵装置。
  2. 前記空気供給装置は、前記空気供給通路に設けられるインリーク弁を有することを特徴とする請求項1に記載の汚染水の貯蔵装置。
  3. 前記吸引排気装置は、前記タンクの外部と内部における気相部とを連通する気体排出通路と、前記気体排出通路に設けられるポンプと、前記タンク内の水素濃度を検出する水素濃度センサと、前記水素濃度センサの検出結果に基づいて前記ポンプを駆動制御する制御装置とを有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の汚染水の貯蔵装置。
  4. 汚染水は、スラッジを含んでおり、前記タンクの内部における底部方向に向けてガスを噴出可能なガス噴射装置と、前記タンクの内部に貯留される汚染水を冷却する冷却装置が設けられることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の汚染水の貯蔵装置。
  5. 前記タンクは、隔壁により閉塞された空間内に配置され、前記吸引排気装置は、前記タンク内の気体を吸引して前記除去装置により放射性物質を除去したあとに前記空間の外部に排出する一方、前記空気供給装置は、前記タンクの内圧と前記空間の圧力との差圧が所定差圧になると前記空間の空気を前記タンク内に供給することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の汚染水の貯蔵装置。
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