JPS5990094A - 水素ガス排出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は原子炉格納容器内で発生した水素ガスを希釈し
て排出する装置に関する。

〔発明の技術的背景〕

一般に原子力発電設備では仮想事故を想定してたとえ仮
想事故が発生した場合でも設備全体の安全性を確保する
ように考慮されている。

このような仮想事故の−ｔｉｌｊに冷却材喪失事故（以
下ＬＯＣＡと称する。）時における可燃性フｊスの発生
がある。この可燃性ガスはＬＯＣＡ時に高温となった炉
水と燃料Ｐｔｉ　ｅＮ管のジルコニウム合金とが反応し
て発生する水素ガスである。

この水素ガスの原子炉格納容器内雰囲気中の濃度がある
限度以上とン）ると前記雰囲気が燃焼するおそれが生じ
る。

そこで従来は非常用ガス排出系（以下、ＳＧＴＳと称す
る。）を設けて、このＳ　Ｇ　Ｔ　Ｓで原子炉格納容器
内の雰囲気を排出するようにしていた。

〔背景技術の問題点〕

従来では次の不具合があった。すなわち、仮想事故であ
るＬＯＣＡ時には水素ガスとともに放射性物質が雰囲気
中に混入すると予想されている。したがって、大量の雰
囲気を前記ＳＯφＳに流入させると５Ｃ）ＴＳの処理能
力を超過してしまうおそれがあった。このため、前記可
燃性ガスを短時間で処理することができない不具合があ
った。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、原子炉格納容器内雰囲気中の水素ガス
を短時間でかつ安全に排出することができる水素ガス排
出装置を提供することにある。

〔発明の概要〕

本発明による水素ガス排出装置は、原子炉格納容器に連
通ずる循環配管を設けて内部の雰囲気を外部に取出し環
流させるようにし、前記循環配管の途中に分離器を介挿
して前記雰囲気中の水素ガスを分離するようにし、この
分離された水素ガスを水素配管で希釈器へ流入させ外気
配管を通じて前記希釈器へ流入される空気で前記水素ガ
スを希釈するようにし、前記水素配管と外気配管とに流
量計および流ｌ調整弁をそれぞれ介挿するようにし、こ
の流ｌ調整弁を前記流量計からの信号にもとづいて制御
回路で前記希釈器内の水素濃度を可燃性限界以下に維持
するようにしたものである。

〔発明の実施例〕

図面を参照して本発明の一実施例を説明する。

図中２は原子炉格納容器であって、この原子炉格納容器
２内には原子炉圧力容器４が収容されている。原子炉格
納容器２には循欅配管６が内部に連通して接続されてい
る。この循環配管６には開閉弁８，８、ポンプ１０．流
は調整弁１２が介挿されている。寸た循環配管６のボン
ブト９と流ｌ調整弁１２との間には分離器１４が介挿さ
れている。この分離器１４は水素のみを透過させるパラ
ジウム合金膜で前記原子炉格納容器２内の雰囲気中に含
まれている水素ガスを分離するものである。そして分離
器１４の水素ガス側には水素配管１６が接続されており
、この水素配管１６を通じて希釈器１８に水素ガスを流
入させるように構成されている。この希釈器１８は水素
ガスと空気とを混合して水素°ガスを希釈するものであ
り、空気を供給する外気配管２０が接続されている。こ
の外気配管２０には上流側から吸入１コ２２、ポンプ２
４、流ｌ調整弁２６、流量計２８が順次介挿されている
。

また、前記水素配管１６にも上流側からポンプ３０、流
量調整弁３２、＃、量計３４が順次介挿されている。こ
の流量調整弁３２と流量計３４との間の水素配管１６に
は、電磁弁３６が介挿され窒素配管３８が分岐接続され
ている。この窒素配管３８は窒素タンク４０に接・続さ
れており、途中には電磁弁４２が介挿されている。

前記流量計２８．３４からの信号は制御回路４４．４６
へ送出される。これら制御回路４４゜４６は流量計２８
．３４からの信号にもとづいて希釈器１８内の水素濃度
が可燃性限界以下になるように前記流量調整弁２６．３
２を制御するものである。制御回路４４．４６は流量演
算器４Ｂ、５０．流速演算器５２，５４、信号発生器５
６．５８から構成されている。流量演算器４８．５０は
流量計２８．３４からの差圧検出信号にもとづいて流量
を演算するものであり、演算結果を流速演算器５２．５
４へ伝達するように構成されている。流速演算器５２．
５４は故紙茗号にもとづき両配管１６．２０内の流速を
演算するものであり、信号発生器５６．５８を駆動する
ように構成されている。信号発生器５６．５８は入力信
号にもとづき希釈器１８内の水素ガス濃度を可燃性限界
以下に維持するように流量調整弁２６．３２を動作させ
る信号を発生させるものである。

前記流速演算器５４からの出力信号は信号発生器６０へ
も伝達される。信号発生器６ｏは前記出力信号にもとづ
き万一水素配管１６内の流速が火災伝播速度以下になっ
た時に電磁弁３６を閉動作、電磁弁４２を開動作させる
信号を出力するように構成されている。

前記希釈器１８で可燃性限界以下に希釈された水素ガス
は排出配管６２を通じて前記８（）ＴＳを介して排気筒
６４から排出されるように構成されている。

以上の如く構成された装置の動作を説明する。

前記分離器１４で分離された水素はポンプ３０によって
希釈器１８へ圧送される。まだ希釈器１８にはポンプ２
４で圧送された空気が供給され水素ガスを希釈する。こ
のとき、水素ガスと空気との流量は流惜制御弁２６．３
２によって希釈後の水素ガス濃度が可燃性限界以下とな
るように制御されるので常に安全な状態で水素ガスを排
出することができる。

また、原子炉格納容器２内の雰囲気中から水素のみを分
離器１４で抽出して前述の如く排出し、水素以外の成分
は再び格納容器２内へ環流させるので放射性物質を格納
容器２内に封じ込めた状態でＬＯＣＡ時に発生した水素
を短時間で排出することができる。したがって前記５Ｇ
ＴＳの処理能力を超過することもなく装置の信頼性を向
上させることができる。

さらに、万一水素配管１６内の流速が火災伝播速度以下
になった時には電磁弁３６が閉動作し電磁弁４２が開動
作するので、万−希釈器１８内で燃焼が発生しても上流
側へ燃焼が進行することはなく、また窒素ガスの注入に
より急速に消火することができ一層安全性を向上させる
ことができる。

なお、本発明は以上の一実ＷＪ例に限定されるものでは
ない。たとえば制御回路は水素配管１６と外気配管２０
の相方に個別のものを設けたものに限らず、単一のもの
として両配管１６゜２０の流量調整弁を制御することも
できる。また、信号発生器６０、電磁弁３６、電磁弁４
２は必ずしも必要ではない。

〔発明の効果〕

以上、説明したように本発明によればＬＯＧＡ時“Ｋ発
生した原子炉格納容器内雰囲気中の水素ガスを短時間で
かつ安全に排出することができる。したがって、ひいて
は原子力発電設備全体の信頼性を向上させることができ
る等その効果は大である。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施１＋ｌＪである水素ガス排゛出装
置の全体構成図である。 ２・・・原子炉圧力容器、６・・・循環配管、１４・・
・分離器、Ｉ６・・・水素配管、１８・・・希釈器、２
０・・・空気配管、２６．３２・・・流量調整弁、２８
゜３４・・・流量計、４４．４６・・・制御回路、４８
゜５０・・・泥漿演算器、５２．５４・・・流速演算器
、５６．５８・・・信号発生器。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）原子炉格納容器内に連通し内部の雰囲気を外部に
   取出し環流させる循環配管と、この循環配管に介挿され
   前記雰囲気中の水素ガスを分離する分離器と、この分〃
   １．器から水素配管を通して供給される水素を外気配管
   を通じて供給される空気で希釈し外部に排出する希釈器
   と、前記水素配管と外気配管とのそれぞれに介挿された
   流量計および流附潤整弁と、この光壁調整弁を前記流量
   計からの信号にもとづいて制御し前記希釈器内の水素濃
   度を可燃性限界以下に維持する制御回路とを具備したこ
   とを！特徴とする水素ガス排出装置。
2. （２）前記制省十′回路は流量計からの信号が入力され
   前記両配管内の流量を演算する故紙演算器と、この演算
   器からの信号が入力され流速を演算する流速演算器と、
   この流速演算器からの信号が入力され前記流＠調整弁を
   動作させる信号を出力する信号発生器とからなることを
   特徴とする水素ガス排出装置。