JPS6346397B2 - - Google Patents

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JPS6346397B2
JPS6346397B2 JP55144329A JP14432980A JPS6346397B2 JP S6346397 B2 JPS6346397 B2 JP S6346397B2 JP 55144329 A JP55144329 A JP 55144329A JP 14432980 A JP14432980 A JP 14432980A JP S6346397 B2 JPS6346397 B2 JP S6346397B2
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reactor
cooling water
pressure vessel
coolant
space
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Michoshi Yamamoto
Katsumi Oosumi
Shinji Mitani
Yoshe Takashima
Hiroo Igarashi
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Hitachi Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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Hitachi Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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Publication of JPS6346397B2 publication Critical patent/JPS6346397B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C7/00Control of nuclear reaction
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C17/00Monitoring; Testing ; Maintaining
    • G21C17/02Devices or arrangements for monitoring coolant or moderator
    • G21C17/022Devices or arrangements for monitoring coolant or moderator for monitoring liquid coolants or moderators
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C19/00Arrangements for treating, for handling, or for facilitating the handling of, fuel or other materials which are used within the reactor, e.g. within its pressure vessel
    • G21C19/28Arrangements for introducing fluent material into the reactor core; Arrangements for removing fluent material from the reactor core
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、原子炉の脱気方法およびその脱気シ
ステムに係り、特に、原子炉容器内の冷却材中の
溶存酸素濃度を低下するのに好適な原子炉の脱気
方法およびその脱気システムに関するものであ
る。
本発明に目的は、原子炉容器内の冷却材中の溶
存酸素濃度をより低減させることにある。
本発明の特徴は、原子炉容器内の冷却材を冷却
器に導いて得られる低温状態になつた冷却材を原
子炉容器内の空間にスプレイする手段の冷却器を
使用することなしに、原子炉容器内の冷却材を、
高温状態で空間内にスプレイし、空間内のガスを
抽気することにある。
本発明は、沸騰水型原子炉の起動時および停止
時の特性を検討することによつてなされたもので
ある。
まず最初に沸騰水型原子炉の停止時について述
べる。
沸騰水型原子炉の通常運転時は、原子炉圧力容
器で発生した蒸気は、主蒸気配管を通つてタービ
ンに送られる。通常運転時における原子炉圧力溶
器の内圧は約70Kg/cm2および原子炉圧力容器内の
冷却水温度は約280℃である。原子炉の運転を停
止する時は、まず、炉心部内に全制御棒が挿入さ
れ、核分裂が停止される。次に主蒸気配管の主蒸
気弁が閉鎖され、バイパス配管を通して復水器に
蒸気が放出され、原子炉圧力容器内の圧力が減圧
される。原子炉圧力容器の内圧が10Kg/cm2以下に
低下した時、バイパス配管からの蒸気の放出を停
止し、残留熱除去系によつて原子炉圧力容器内の
冷却水が冷却される。それによつて、原子炉圧力
容器の内圧も低下する。原子炉の停止時に、原子
炉圧力容器は負圧になつている復水器に連絡され
ている。
第1図の特性は、前述した従来の原子炉停止
時における原子炉圧力容器内の冷却水中の溶存酸
素濃度の変化を示している。冷却水温度が低下し
ても冷却水中の溶存酸素濃度は約0.1ppmで一定
であるが、残留熱除去系が駆動される時(点B)
すなわち、原子炉圧力容器内の冷却水温度が約
130℃になつた時、冷却水中の溶存酸素濃度が急
激に増大している。しかし冷却水温度が約100℃
まで低下すると、原子炉圧力容器内の冷却水中の
溶存酸素濃度は約0.1ppmに低下する。特性で
示されるような冷却水中の溶存酸素濃度の急激な
増加は、残留熱除去系の作動に起因している。す
なわち、残留熱除去系は、原子炉の起動時および
通常の一定出力運転時での運転中には作動されな
い。そのような運転中には残留熱除去系内に冷却
水が滞留しているので、冷却水中の溶存酸素濃度
が徐々に増加する。この溶存酸素濃度の高い残留
除去系内の冷却水が原子炉の運転停止時に原子炉
圧力容器内に供給されることにより、原子炉圧力
容器内の冷却水の溶存酸素濃度が上昇するのであ
る。第1図の点Aは全制御棒を挿入が完了した
時、点Cは原子炉圧力容器のヘツドベント弁を開
いた時を示している。第1図で示すように、温度
が約100℃以上でしかも溶存酸素濃度が約0.2ppm
を越えた領域S(SCC感受性領域)に含まれる溶
存酸素濃度を有する冷却水にステンレス鋼製の溶
接構造物が長時間にわたつて接触した場合、その
構造物に応力腐食割れが発生する危険性がある。
第2図は、沸騰水型原子炉の起動時における原
子炉圧力容器内の冷却水中の溶存酸素濃度の変化
を示すものである。従来の起動方法は、、特開昭
54―39791号公報の第4図および第5図に記載さ
れている運転方法である。この運転方法は、まず
最初に復水器の真空ポンプを起動して原子炉圧力
容器内の脱気を行ない、原子炉圧力容器内の冷却
水中の溶存酸素濃度が0.2ppm以下になつた時、
炉心部からの制御棒の引抜き、臨界状態になつた
後に核加熱を行なうものである。このような従来
の起動時における原子炉圧力容器内の冷却水中の
溶存酸素濃度の変化は、第2図の特性のように
なる。原子炉圧力容器内の冷却水温度100〜175℃
の間で、SCC感受性領域Sの溶存酸素濃度にな
る。特性のように原子炉の起動時に原子炉圧力
容器内の冷却水中の溶存酸素濃度の増加は、制御
棒引抜きに伴なう核加熱に起因している。第2図
の点Dは復水器の真空ポンプを起動して脱気を開
始する点であり、点Eは沸騰水型原子炉が臨界状
態になつた後、制御棒を引抜いて冷却水の核加熱
を開始する点である。
第1図および第2図の特性およびに示され
るように、沸騰水型原子炉の従来の起動時および
停止時において、原子炉圧力容器内の冷却水中の
溶存酸素濃度が領域Sに含まれる期間が存在す
る。しかし、停止時では約1時間、起動時でも約
2時間の間、原子炉圧力容器内の溶存酸素濃度が
領域S内に入るだけであり、応力腐食割れが発生
する危険性は著しく少ない。応力腐食割れの発生
がほとんどない状態であつても、さらに応力腐食
割れの発生を皆無に近づけ、沸騰水型原子炉の信
頼性を向上させることが必要である。
本発明は、前述した実験結果に基づいてなされ
たものである。
沸騰水型原子炉に適用した本発明の好適な一実
施例を第3図に基づいて以下に説明する。原子炉
の運転中、再循環ポンプ4の駆動によつて原子炉
圧力容器1内の冷却水は、炉心部2に送られる。
冷却水は、炉心部2を通過する間に加熱されて蒸
気となる。この蒸気は、原子炉圧力容器1から主
蒸気管5を通つてタービン7に送られる。主蒸気
弁6は開いている。タービン7から吐出された蒸
気は、復水器8で凝縮された後、復水ポンプ1
3、脱塩器14、給水加熱器15および給水ポン
プ16を順次連絡する給復水系配管12を通つ
て、原子炉圧力容器1内に戻される。
原子炉圧力容器1内で冷却水の放射性分解によ
つて発生する酸素および水素のような可燃性ガ
ス、さらに放射性希ガス等の蒸気に同伴される非
凝縮性ガスは、真空ポンプ38を駆動することに
よつて復水器8から抽気され、配管42を通つて
再結合器39および希ガスホールドアツプ装置4
0に送られる、抽気ガス中の酸素と水素は、再結
合器39によつて再結合されて水となる。この水
は、図示されていないが、凝縮器および脱塩器等
によつて除去される。放射性希ガスの放射能は、
希ガスホールドアツプ装置40にて減衰される。
放射能が減衰した抽気ガスは、排気筒41より外
部に放出される。
原子炉の運転中、原子炉圧力容器1内の冷却水
は、炉浄化系によつて常に浄化されている。すな
わち、再循環系配管3内を流れる冷却水の一部
は、ポンプ18の駆動によつて炉浄化系配管19
内に供給される。この冷却水は、再生熱交換器2
2および非再生熱交換器21によつて冷却され、
脱塩器22に送られる。脱塩器22にて浄化され
た冷却水は、再生熱交換器20で脱塩器22に流
入する冷却水によつて加熱され、配管19を通つ
て給復水配管12内に流入し、原子炉圧力容器1
内に戻される。
残留熱除去系が、沸騰水型原子炉に設けられ
る。残留熱除去系は、再循環系配管3に両端が接
続される残留熱除去系配管23、熱交換器24お
よびポンプ25とから構成される。熱交換器24
およびポンプ25は、残留熱除去系配管23に設
置される。残留熱除去系配管23の両端部に、バ
ルブ26および27が設けられる。配管28は、
残留熱除去系配管23と原子炉圧力容器1内の頂
部に配置されるスプレイノズル31を連絡する。
バルブ29および30は、配管28の両端部に設
けられる。配管32が、脱塩器22の吐出側で再
生熱交換器20より下流側の炉浄化系配管19と
配管28を連絡している。バルブ33および34
は、配管32の両端部に設けられる。原子炉の通
常の一定出力条件下での運転中において、バルブ
10,12,26,27,29,30,33およ
び36は、閉じている。
沸騰水型原子炉の運転停止時の操作を第3図お
よび第4図に基づいて述べる。第4図の特性F1
は電気出力、特性G1は原子炉圧力容器内の冷却
水温度、特性H1は復水器の真空度を示す。
炉心部2を流れる冷却水流量を低減させて、原
子炉出力を低下させる。原子炉出力が低下し始め
るとともに、特性F1で示されるように電気出力
も低下する。原子炉出力が60%に低下した時原子
炉の一定出力条件下での運転中に出力調節のため
に炉心部2に挿入されている制御棒35だけでな
く、原子炉の運転中に炉心部2から完全に引抜か
れている制御棒35を含めて全制御棒35が、制
御棒駆動装置36の操作によつて炉心部2内に挿
入され始める。電気出力が十分に低下した時、主
蒸気弁6が閉じられ、バイパス弁10が開く。原
子炉圧力容器1内の蒸気は、主蒸気管5および主
蒸気管5と復水器8を連結するバイパス配管9を
通つて復水器8に放出される。これによつて、タ
ービン7へ蒸気の供給が停止される。同時に、タ
ービン7に接続されていた発電機(図示せず)
が、タービン7と解列される。やがて、タービン
7がトリツプされる。その後、全制御棒35の炉
心部2内への全挿入が完了する。原子炉圧力容器
1内の圧力および冷却水温度は、バイパス配管9
によつて復水器8に蒸気を放出しているので、急
激に低下する。
全制御棒の挿入が完了する前にバルブ33およ
び34が開かれる。炉浄化系配管19内を流れて
いる冷却水の一部が、配管32内に流入し、スプ
レイノズル31より原子炉圧力容器1内の冷却水
液面37より上方の空間44内にスプレイされ
る。スプレイ開始時の原子炉圧力容器1内の冷却
水温度は約240℃であり、配管32を通してスプ
レイノズル31よりスプレイされる炉浄化系出口
の冷却水温度は約210℃である。このようなスプ
レイを行なうことによつて冷却水は微細な水滴と
なり、空間44に存在するガスと接触する面積が
増大する。このため、炉心部2等において冷却水
の放射線分解によつて発生して冷却水中に溶込ん
でいる酸素および水素は、真空度の高い復水器8
に連絡されている空間44内に脱気される。微細
な水滴となるので溶存酸素の脱気効率が向上す
る。水滴から脱気された酸素および水素は、主蒸
気管5およびバイパス配管9を通つて復水器8内
に導かれ、再結合器14にて処理される。溶存酸
素濃度の低下した水滴が落下して、原子炉圧力容
器1内の冷却水中に混入される。このようにスプ
レイによる脱気を連続して行なうことによつて、
第1図の特性に示されるように原子炉圧力容器
1内の冷却水中の溶存酸素濃度はスプレイ開始前
の約0.1ppmから約0.05ppmまで急激に減少する。
炉浄化系配管32内には、原子炉圧力容器1内で
脱気された溶存酸素濃度の低い冷却水が、原子炉
の運転中、常に流れている。このような炉浄化系
配管32内の冷却水を、空間44にスプレイして
脱気を行なつても、原子炉圧力容器1内の冷却水
中の溶存酸素濃度が増加することはない。
配管32を通して冷却水のスプレイは、溶存酸
素濃度の高い残留熱除去系内の冷却水が原子炉圧
力容器1内に注入される残留熱除去系の作動前に
行なうことが望ましい。しかし、主蒸気弁6の閉
鎖前に空間44へのスプレイを行なうと、水滴が
蒸気に同伴されるので、主蒸気管5およびタービ
ン7が水滴により浸食される可能性がある。した
がつて、配管32を流れる冷却水の空間33への
主蒸気弁6の閉鎖後でスプレイはしかも残留熱除
去系の作動前に行なうことが望ましい。
原子炉圧力容器1内の圧力が3atmに低下した
時、すなわち、原子炉圧力容器1内の冷却水温度
が約130℃になつた時、残留熱除去系が作動され
る。バルブ26および27が開き、ポンプ25が
駆動される。再循環系配管3内を流れる溶存酸素
濃度の低い冷却水の一部が、残留熱除去系配管2
3内に流入し、もともと残留熱除去系配管23内
に存在していた溶存酸素濃度の高い冷却水が、再
循環系配管3を介して原子炉圧力容器1内に導か
れる。しかし、前述のスプレイによる脱気が連続
して行なわれているので、第1図の特性に示さ
れるように原子炉圧力容器1内の溶存酸素濃度は
約0.05ppmに保持されている。残留熱除去系は、
原子炉圧力容器1内の冷却水を熱交換器24によ
つて冷却するので、原子炉圧力容器1内の圧力お
よび冷却水温度をより低下させる機能を有してい
る。
残留熱除去系が作動して所定時間経過後、バル
ブ29および30が開かれる。熱交換器24で冷
却された冷却水が、配管28を通りスプレイノズ
ル31より空間44内にスプレイされる。残留熱
除去系配管23の熱交換器24から吐出された冷
却水の温度は、炉浄化系配管32より給復水系配
管12に供給される冷却水の温度よりも低くなつ
ている。バルブ29および30が開くと同時に、
バルブ33および34は閉じられる。原子炉圧力
容器1の冷却水液面37の上方に存在する部分は
冷却水と接触せず冷却効率の悪いところである
が、残留熱除去系内の冷却水をスプレイノズル3
1から噴出させることによつて、冷却水液面37
より上方に存在する原子炉圧力容器1の部分を効
率良く冷却することができる。しがつて、熱料交
換等の保守点検を行なうために、原子炉圧力容器
1の上蓋の取外しが早くできる。所定時間ヘツド
スプレイが行なわた後、バルブ29および30が
閉じられる。その後、主蒸気管5であつて原子炉
圧力容器1を取囲む格納容器を貫通する部分に設
けられる主蒸気隔離弁(図示せず)が閉じる。ヘ
ツドベント弁43が開く。続いて真空ポンプ38
が停止され、真空破壊弁から復水器8内に空気が
流入され、復水器8内の真空が破壊される。この
空気は、バイパス配管9および配管11を介して
空間44内に流入する。空間33の圧力が大気圧
になつた後、前述したように原子炉圧力容器1の
上蓋が取外される。
残留熱除去系は、原子炉の運転停止時および原
子炉が停止している間、作動し、炉心部で発生す
る熱(原子炉停止後に発生する燃料の崩壊熱も含
めて)を除去する機能を有している。
本実施例においては、原子炉の運転停止時に原
子炉圧力容器1内の冷却水中の溶存酸素濃度が著
しく低くなり、その濃度が領域Sに入ることがな
いので、原子炉圧力容器1およびその内部構造物
に応力腐食割れが発生することを完全に防止する
ことができる。
配管28および32の両者を開放状態にして各
各の配管内を流れる冷却水を同時に空間44内に
スプレイしてもよい。しかし、この場合は、配管
32内を流れる冷却水の温度が配管28内を流れ
る冷却水の温度よりも高いので、配管28内を流
れる冷却水のスプレイによる原子炉圧力容器1の
冷却効果が阻害される。また、配管32内を流れ
る冷却水のスプレイ後の水滴の温度が低下し、蒸
発効果が抑制されるので脱気効果が幾分阻害され
る。
燃料交換等の原子炉圧力容器1内の保守点検を
行なわず、原子炉圧力容器1の上蓋を取外す必要
のない時は、バルブ29および30を開く必要は
ない。このため、配管32内を流れる冷却水の空
間33へのスプレイを残留熱除去系を作動させた
後においても前述の実施例のように停止させる必
要はない。
本発明を沸騰水型原子炉の起動時に適用した実
施例を第3図および第5図に基づいて説明する。
燃料交換等の保守点検が終了した後、原子炉圧力
容器1の上蓋が取付けられる。やがて復水器8の
真空破壊弁(図示せず)を閉じ、真空ポンプ38
を起動させる。これによつて、復水器8内の真空
度を上昇させる。主蒸気管5の主蒸気隔離弁、主
蒸気弁6、バイパス10およびヘツドベント弁4
3は閉じている。バルブ26,27,29,3
0,33および34も閉じている。復水器8内の
真空度が所定値に達した時、バイパス弁10が開
く。続いて、主蒸気隔離弁も開く。原子炉圧力容
器1内の真空度が上昇するので、原子炉圧力容器
1内の冷却水中の溶存酸素濃度が第2図に示すよ
うに急激に低下する。再循環ポンプ4が駆動さ
れ、炉心部2内を流れる冷却水流量が20%まで増
加される。ポンプ18も駆動され、脱塩器22に
よる原子炉圧力容器1内の冷却水の浄化が開始さ
れる。バルブ33および34が開く。炉浄化系配
管19内を流れる冷却水が、配管32およびスプ
レイノズル31を介して空間44にスプレイされ
る。原子炉の運転停止時と同様に空間33にスプ
レイされた微細な水滴中の溶存酸素が脱気され
る。
炉心部2に挿入されている制御棒35の引抜き
が開始される。所定量の制御棒35の引抜きが徐
徐に行なわれ、やがて臨界状態に到達する。その
後、さらに制御棒35が引抜かれて燃料の核分裂
による冷却水の加熱(核加熱)が開始され、原子
炉圧力容器1内の昇圧および冷却水の昇温が行な
われる。原子炉出力が60%になつた時、制御棒3
5の挿入は停止され、炉心部2を流れる冷却水流
量が増加される。この冷却水流量の増加によつて
原子炉出力がさらに増加する。冷却水温度が約
220℃になつた時、バルブ33および34が閉じ
られ、配管32を流れる冷却水の空間44内への
スプレイが停止される。このスプレイは、後述す
る主蒸気弁6を開く時まで継続してもよい。主蒸
気弁6を開いた後もスプレイを行なうと、タービ
ン7に水滴を導くことになる。配管32を介して
の空間33へのスプレイを行なうことにより、原
子炉圧力容器1内の冷却水中の溶存酸素濃度は、
第2図の特性に示されるように約0.06ppmの著
しく低い状態に保持することができる。核加熱に
伴う冷却水の放射線分解による酸素の発生量が増
大しても、冷却水中の溶存酸素濃度が増加するこ
とはない。起動時においても、原子炉圧力容器1
およびその内部構造に応力腐食割れが発生する危
険性を完全に防止できる。炉浄化系配管19内の
冷却水を配管32を介して空間33にスプレイす
る代りに、残留熱除去系を駆動して残留熱除去系
内を流れる冷却水を配管28およびスプレイノズ
ル31から空間44にスプレイすることも考えら
れる。しかし、起動時のスプレイは、核加熱によ
る酸素発生量の増大に伴う溶存酸素濃度の増加を
抑制するために行なわれるが、同時に原子炉の昇
温昇圧を阻害することを避けなければならない。
例え原子炉の運転停止時に残留熱除去系を作動さ
せたとしても、冷却された残留熱除去系の冷却水
をスプレイすることは、冷却作用が働き、原子炉
の昇温昇圧を阻害することにつながる。
原子炉圧力容器1内の冷却水温度が約280℃に
到達し、その内圧が約70気圧になつた時、バイパ
ス弁10が閉鎖されると同時に主蒸気弁5が開
く。原子炉圧力容器1内で発生した蒸気は、主蒸
気管5を通つてタービン7に送られ、タービン7
を起動させる。やがて、タービン7に発電機が連
結される。
本発明の他の実施例を第6図に示す。前述した
実施例と同一の構成は、同一符号で示す。本実施
例は、配管28に接続される配管32の一端を、
ポンプ18と再生熱交換器20との間に存在する
炉浄化系配管19に連結したものである。本実施
例においても、前述した実施例と同様に原子炉の
運転停止時および起動時の少なくとも一方におけ
る応力腐食割れの発生を防止することができる。
しかし、原子炉圧力容器1内に脱塩器22を通ら
ない冷却水が戻ることになり、冷却水の浄化効率
が低下する。
本発明の他の実施例を第7図に示す。第3図の
実施例と同一構成は、同一符号で示す。本実施例
は、配管32の一端を再循環系配管3に接続した
ものである。再循環系配管3内には、脱気された
冷却水が常時流れている。このような冷却水を原
子炉の運転停止時および起動時の少なくとも一方
で空間44にスプレイする本実施例においても、
第3図と同様な効果が得られる。
第8図に本発明の他の実施例を示す。第3図の
実施例と同一の構成は、同一符号で示す。本実施
例は、配管32の一端を、直接、原子炉圧力容器
1に接続したものである。ポンプ45が、配管3
2に設けられる。原子炉の運転停止時および起動
時の少なくとも一方で空間44に冷却水をスプレ
イする場合は、バルブ33および34を開き、ポ
ンプ45を駆動させる。本実施例においても第3
図の実施例と同様な効果が得られる。しかし、原
子炉圧力容器1に接続する配管を増やすことは製
作が面倒になる。また、ポンプ45を新たに設け
なければならない。
第9図の実施例は、本発明の他の実施例であ
り、空間44内に配置されるスプレイノズル31
および46を、配管28および32に個々に取付
けたものである。本実施例においても、第3図の
実施例と同様な効果が得られる。
第6図,第7図,第8図および第9図のいずれ
の実施例においても、配管32内を流れる冷却水
の温度は、配管28内を流れる冷却水の温度より
も高くなつている。
本発明は、PWR等の他の原子炉にも適用でき
る。
本発明によれば、原子炉溶器の応力腐食割れを
完全に防止することができ、原子炉の信頼性を一
層向上することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は原子炉の運転停止時における原子炉圧
力容器内の冷却水中の溶存酸素濃度の変化を示す
特性図、第2図は原子炉の運転停止時における原
子炉圧力容器内の冷却水中の溶存酸素濃度の変化
を示す特性図、第3図は本発明の好適な一実施例
である原子炉の脱気システムの系統図、第4図は
第3図のシステムを用いた原子炉の運転停止時の
復水器真空度、電気出力および冷却水温度の変化
を示す特性図、第5図は第3図のシステムを用い
た原子炉起動時の復水器真空度、電気出力および
冷却水温度の変化を示す特性図、第6図から第9
図は本発明の他の実施例の系統図である。 1…原子炉圧力容器、2…炉心部、3…再循環
系配管、5…主蒸気管、6…主蒸気弁、7…ター
ビン、8…復水器、9…バイパス配管、10…バ
イパス弁、19…炉浄化系配管、22…脱塩器、
23…残留熱除去系配管、28,32…配管、3
1,46…スプレイノズル、38…真空ポンプ、
44…空間。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 原子炉容器内の冷却材を冷却器に導いて得ら
    れる低温状態になつた前記冷却材を前記原子炉容
    器内の空間にスプレイする手段の前記冷却器を使
    用することなしに、前記原子炉容器内の前記冷却
    材を、高温状態で前記空間内にスプレイし、前記
    空間内のガスを抽気する原子炉の脱気方法。 2 原子炉容器内の冷却材を冷却器に導いて得ら
    れる低温状態になつた前記冷却材を前記原子炉容
    器内の空間にスプレイする手段の前記冷却器を使
    用することなしに、前記原子炉容器内の前記冷却
    材を、高温状態で、内部のガスが抽気されている
    前記空間内にスプレイし、その後、前記原子炉容
    器内の前記冷却材を前記冷却器に導いて冷却し、
    低温状態になるこの冷却材を再び前記原子炉容器
    内に戻し、原子炉を停止する原子炉の脱気方法。 3 高温状態にある前記冷却材の前記空間内への
    スプレイを、前記負荷への蒸気供給停止後に行な
    う特許請求の範囲第2項記載の原子炉の運転方
    法。 4 原子炉容器内に形成される空間内のガスを抽
    気し、前記原子炉容器内の冷却材を冷却器に導い
    て得られる低温状態になつた前記冷却材を前記空
    間にスプレイする手段の前記冷却器を使用するこ
    となしに、前記原子炉容器内の前記冷却材を、内
    部のガスが抽気されている前記空間内にスプレイ
    し、この冷却材のスプレイを少なくとも前記負荷
    に蒸気が供給される前に中止し、原子炉の出力を
    設定レベルまで上昇させる原子炉の脱気方法。 5 原子炉容器内の冷却材を冷却器に導いて得ら
    れる低温状態になつた前記冷却材を前記原子炉容
    器内の空間にスプレイする手段と、前記冷却器で
    冷却されることなく、前記原子炉容器内の前記冷
    却材を、高温状態で、前記空間にスプレイする手
    段と、前記空間内のガスを抽気する手段とからな
    る原子炉の脱気システム。
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