JPH06265679A - 非常用炉心冷却装置 - Google Patents

非常用炉心冷却装置

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JPH06265679A
JPH06265679A JP5055306A JP5530693A JPH06265679A JP H06265679 A JPH06265679 A JP H06265679A JP 5055306 A JP5055306 A JP 5055306A JP 5530693 A JP5530693 A JP 5530693A JP H06265679 A JPH06265679 A JP H06265679A
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JP
Japan
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core
reactor
cooling system
pressure
emergency
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JP5055306A
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Nobuyoshi Araki
信義 荒木
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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  • Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】再循環ポンプ内蔵型原子炉において、非常用炉
心冷却系の開口部を炉心上端より上部に配すると共に、
重力落下式炉心冷却系を併用して、非常用炉心冷却系の
配管破断時においても炉心を囲むシュラウド内水位の低
下を抑制して原子炉安全性を向上した非常用炉心冷却装
置を提供する。 【構成】再循環ポンプ内蔵型原子炉における冷却材喪失
事故時に原子炉圧力容器内を冷却する非常用炉心冷却装
置において、非常用炉心冷却装置を形成する各冷却系の
原子炉圧力容器1内の開口部を炉心2の上端より上方に
配設すると共に、独立した高圧注水系38,39,42と重力
落下式注水系44および自動減圧系5等を備えたことを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軽水型原子炉の冷却材
喪失事故時における原子炉の安全性を確保するための非
常用炉心冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4の主要系統図は、沸騰水型原子炉に
おける従来の非常用炉心冷却系(Emergency Core Cooli
ng System-ECCS)の例を示す。この非常用炉心冷却系
は、想定される配管破断等による冷却材喪失事故(Loss
of Coolant Accident-LOCA )に対して、燃料および燃
料被覆の重大な損傷を防止し、かつ、燃料被覆の金属と
水との反応を十分小さな量に制限する設備として設けら
れている。
【0003】従来の非常用炉心冷却系は、原子炉圧力容
器1内に設置された炉心2と、これを囲んだシュラウド
3の中に、高圧炉心スプレイ系(High Pressure Cpre S
pray-HPCS )4と、自動減圧系(Auto-Depressurizatio
n System-ADS)5、低圧炉心スプレイ系(Low Pressure
Core Spray-LPCS)6および、複数の低圧注水系(Low
Pressure Coolant injection System-LPCI)7,8,9
の各系統を設置して構成されている。
【0004】なお、前記高圧炉心スプレイ系4には高圧
炉心スプレイ系ポンプ10、低圧炉心スプレイ系6には低
圧炉心スプレイ系ポンプ11が、低圧注水系7には低圧注
水系ポンプ12が、また低圧注水系8,9には夫々に、低
圧注水系ポンプ13,14と熱交換器15,16が接続されてい
る。
【0005】図5の系統構成図は、上記図4の非常用炉
心冷却系をA,B,C各区分別として駆動源と共に示し
たもので、非常用炉心冷却系における駆動源である電動
機、ポンプ等の機器は火災等の場合を考慮してスペース
的に区分して設けられている。なお、以下の図中におけ
る弁記号で、黒塗りは通常運転中閉、白枠は通常運転中
開を示す。
【0006】前記A,B,C各区分における駆動源とし
ての各ポンプ10〜14には、夫々所内電源母線17〜19が接
続されていて、この所内電源母線17〜19には非常用炉心
冷却系の非常用所内電源20と、夫々別個の非常用ディー
ゼル発電機21〜23が結合している。
【0007】この非常用炉心冷却系においては、非常用
所内電源20のみの運転下で、例えば系統の最重要機器1
台の単一故障を仮定した場合でも、非常用炉心冷却系の
安全機能が達成できるように独立性を持たせた設計とさ
れている。すなわち、区分Aにおける1台の低圧炉心ス
プレイ系ポンプ11と1台の低圧注水系ポンプ14は、専用
の所内電源母線17で非常用ディーゼル発電機21に接続さ
れている。
【0008】また区分Bの低圧注水系ポンプ12,13の2
台は専用の所内電源母線18で非常用ディーゼル発電機22
に接続されている。さらに区分Cにおける1台の高圧炉
心スプレイ系ポンプ10は、専用の所内電源母線19で非常
用ディーゼル発電機23に接続されており、また自動減圧
系5は図示しない蓄電池に夫々接続されている。
【0009】なお、図5に示す原子炉格納容器24には、
下部にサプレッションプール25、ドライウェル26、およ
びこれを連通するベント管27が形成されていて、サプレ
ッションプール25には復水貯蔵タンク28が連結されてい
る。
【0010】図6の系統図は低圧炉心スプレイ系を示
し、この低圧炉心スプレイ系6は電動機駆動の低圧炉心
スプレイ系ポンプ11が1台と、炉心上部のスパージャ2
9、その他配管、弁類および図示しない計測装置から構
成されている。
【0011】この低圧炉心スプレイ系6は、原子炉水位
が「低」または、原子炉格納容器圧力「高」の信号で作
動を開始し、サプレッションプール25のプール水を、炉
心上部に取り付けられたスパージャ29におけるヘッダー
のノズルから図示しない燃料集合体上にスプレイするこ
とによって炉心2を冷却し、原子炉水位「高」の信号に
より停止するようになっている。
【0012】なお、低圧炉心スプレイ系6が作動する事
象で破断口から流出した水は、原子炉格納容器24におけ
るドライウェル26の底部に溜まり、ベント管27を通って
サプレッションプール25のプール水に戻り、再びスプレ
イ水として循環する。
【0013】図7に低圧注水系の系統図を示す。低圧注
水系7〜9は、電動機駆動の低圧注水系ポンプ12〜14の
3台と、その他配管、弁類および図示しない計測装置か
ら構成されている。
【0014】本系統は、低圧注水系ポンプ14の1台と、
他の低圧注水系ポンプ12,13の2台とは、別の系統にな
っており、原子炉水位「低」または、原子炉格納容器圧
力「高」の信号で作動を開始し、サプレッションプール
25のプール水を直接的に図4に示すシュラウド3内に注
入し、図示しない燃料集合体を冠水させることにより炉
心2を冷却する。なお、スプレイは水の粒子が細かくな
るため、冠水の方がスプレイより効果的に冷却できる。
【0015】その他の運転モードとして、図8の系統図
に示すように原子炉格納容器冷却モードがあり、完全に
独立した2系統で構成されている。この系統によれば冷
却材喪失事故後にサプレッションプール25のプール水
は、ドライウェル26内およびサプレッションプール25の
サプレッションチャンバ25a内にスプレイされる。
【0016】このようにドライウェル26内にスプレイさ
れた水は、ベント管27を通ってサプレッションチャンバ
25aに戻り、サプレッションチャンバ25a内にスプレイ
された水と共に、残留熱除去系(Residual Heat Remova
l System-RHR)の熱交換器15で冷却された後に、再びス
プレイされるようになっている。
【0017】図9は高圧炉心スプレイ系の系統図で、こ
の高圧炉心スプレイ系4は電動駆動の高圧炉心スプレイ
系ポンプ10が1台と、スパージャ30、その他配管、弁類
および図示しない計測制御装置から構成されている。
【0018】この系統では原子炉水位「低」または、原
子炉格納容器圧力「高」の信号で作動を開始し、復水貯
蔵タンク28の水またはサプレッションプール25のプール
水を、炉心上部に取り付けられたスパージャ30における
ヘッダーのノズルから、燃料集合体上にスプレイするこ
とによって炉心2を冷却する。また原子炉水位「高」信
号によりスプレイを自動的に停止する。
【0019】この水源としては、第1水源として復水貯
蔵タンク28の水を使用するが、この復水貯蔵タンク28の
水位が設定値より下がるか、第2水源のサプレッション
プール25のプール水の水位が設定値より上昇すると、サ
プレッションプール25のプール水に自動的に切り換わる
ようになっている。
【0020】上記図4および図5に示した自動減圧系5
は、原子炉圧力容器1に設置した逃がし安全弁の一部か
ら構成され、前記低圧炉心スプレイ系6、または低圧注
水系7〜9と連携して炉心2の冷却を行う機能を有して
いる。この自動減圧系5では原子炉水位が「低」、およ
び原子炉格納容器圧力「高」の両信号を受けてから 120
秒の時間遅れをもって作動し、原子炉圧力を速やかに低
下させて低圧注水系7〜9、または低圧炉心スプレイ系
6と連携して十分な炉心冷却をする。
【0021】さらに、以上の安全設備とは別に、図示し
ない原子炉隔離時冷却系(ReactorCore Isolation Cool
ing System-RCIC)が備えてある。この系統は原子炉停
止後に何らかの原因で復水や給水が停止した場合に、原
子炉水位を維持するために原子炉蒸気の一部を用いたタ
ービン駆動ポンプにより、前記復水貯蔵タンク28または
サプレッションプール25のプール水を炉心2に注入する
ことが目的である。
【0022】上記のように従来の沸騰水型原子炉におけ
る非常用炉心冷却系の構成は、高圧系が1系統、低圧系
が4系統であり、いずれも電動機およびタービン等の動
的機器を駆動して、シュラウド3の内部に冷却水を注水
するようにしている。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】従来の沸騰水型原子炉
における非常用炉心冷却系は、すべてシュラウド3内に
冷却材を放出するようにスパージャ29,30等の開口部が
配置されているため、万一、非常用炉心冷却系の配管破
断を想定すると、シュラウド3内から直接的に冷却材が
流出することになる。
【0024】また従来の沸騰水型原子炉において、非常
用炉心冷却系がシュラウド3内に注水される構成として
いるのは、上記図7および図8で示したように冷却材の
再循環系として、大口径の再循環配管31と再循環ポンプ
32がシュラウド3外の炉心2より低位置に設置してある
ため、この再循環配管31の破断を想定すると、シュラウ
ド3外に注水しても炉心冷却が不十分となるためであ
る。
【0025】しかしながら最近は、再循環配管31を備え
ず再循環ポンプを原子炉圧力容器1内に組込んだインタ
ーナルポンプを採用した再循環ポンプ内蔵型原子炉が開
発されている。このインターナルポンプ採用の原子炉で
は、大口径の配管が炉心2より低位置には配置されてい
ないので、非常用炉心冷却系をシュラウド3内に注水す
るようにした場合には、非常用炉心冷却系における配管
破断が最も厳しい冷却材喪失事故と考えられる。
【0026】さらに、沸騰水型原子炉の非常用炉心冷却
系は、すべて電動機、ポンプ等の動的機器を用いた構成
としており、この動的機器に不具合が発生すると信頼性
および安全性が低下するという支障があった。
【0027】本発明の目的とするところは、再循環ポン
プ内蔵型原子炉において、非常用炉心冷却系の開口部を
炉心上端より上部に配すると共に、重力落下式炉心冷却
系を併用して、非常用炉心冷却系の配管破断時において
も炉心を囲むシュラウド内の水位低下を抑制して原子炉
の安全性を向上した非常用炉心冷却装置を提供すること
にある。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明は、再循環ポンプ
内蔵型原子炉における冷却材喪失事故時に原子炉圧力容
器内を冷却する非常用炉心冷却装置において、非常用炉
心冷却装置を形成する各冷却系統の原子炉圧力容器内に
おける開口部を炉心の上端より上方に配設すると共に、
独立した高圧注水系と重力落下式注水系および自動減圧
系等を備えたことを特徴とする。
【0029】
【作用】万一、非常用炉心冷却装置を構成する各冷却系
統の内の一部の配管が破断した場合においても、各冷却
系統の開口部が炉心の上部に配設されているため、破断
口から外部に流出される流量を低減され、シュラウド内
部で炉心部分に保有されているに冷却材が、直接外部に
流出することがない、従って、炉心冷却効果が大幅に低
下することがない。
【0030】また高圧系非常用炉心冷却系を完全独立し
た系統としているために、1本の高圧系の非常用炉心冷
却系配管に破断が生じ、かつ高圧系の非常用炉心冷却系
1系統に単一故障を想定した場合でも、残りの高圧系非
常用炉心冷却系により炉心の冷却を行うことができる。
【0031】さらに、実際にはほとんど起こり得ない
が、冷却材喪失事故時にポンプ等の動的機器を採用して
いる高圧系非常用炉心冷却系がすべて不作動の場合であ
っても、原子炉圧力容器内の水位の低下に伴い自動減圧
系等が作動すると共に、静的機器により構成された重力
落下式炉心冷却系が作動するので、炉心を安全に冷却す
ることができる。これにより非常用炉心冷却系全体の信
頼性とプラントの安全性が向上する。
【0032】
【実施例】本発明の一実施例を図面を参照して説明す
る。なお上記した従来技術と同じ構成部分については同
一符号を付して詳細な説明を省略する。図1の主要系統
図に示すように、原子炉圧力容器1内にはシュラウド3
が配設されており、このシュラウド3内には炉心2が収
容されている。このシュラウド3の下部にはインターナ
ルポンプ33が配設されている。
【0033】冷却材は一般に給水管34から原子炉圧力容
器1内のシュラウド3の外部に給水され、インターナル
ポンプ33を介して下部プレナム35に導入される。この下
部プレナム35内に導入された冷却材は上昇し、炉心2内
にて加熱されて蒸発する。蒸発した蒸気は気水分離器36
と主蒸気管37を経由して図示しないタービンに導入す
る。
【0034】さらに、この原子炉圧力容器1に接続され
た非常用炉心冷却系は、高圧注水系ポンプ40,41を設け
た高圧注水系(High Pressure Core Flooder-HPFL )3
8,39を2系統、原子炉隔離時冷却系ポンプ43を備えた
原子炉隔離時冷却系42を1系統、また重力落下式注水プ
ール45を備えた重力落下式注水系(Gravity Driven Cor
e Cooling System-GDCS )44と、自動減圧系5、自動減
圧弁46とから構成されている。
【0035】なお、本一実施例の非常用炉心冷却系にお
いて、高圧注水系38,39では単一故障を仮定しても装置
の安全機能が達成されるように独立性を持たせた構成と
しており、動力源、ポンプ等の機器はすべて図2の系統
構成図に示すように、A,B,Cの3つに区分されてい
る。
【0036】また前記重力落下式注水系44もA,B,C
の3区分に夫々配分されていて、原子炉圧力容器1より
高い位置に設置した重力落下式注水プール45から、冷却
水を原子炉圧力容器1内に水頭差を利用して複数の配管
を経由して注入されるので、配管の途中に設置した止め
弁47の単一故障を想定しても十分な冷却水注入量が得ら
れる。
【0037】自動減圧系5および自動減圧弁46は、従来
の沸騰水型原子炉と同一様式で、サプレッションプール
25に蒸気を排出する逃がし安全弁および配管の自動減圧
系5と、直接蒸気を原子炉格納容器24のドライウェル26
に排出する自動減圧弁46による組み合わせとしている。
【0038】なお、自動減圧弁46を設けた場合にはドラ
イウェル26の内圧上昇が大きくなるために、ドライウェ
ル26と原子炉圧力容器1の圧力差により注入される重力
落下式注水系44の注入量を増加させることになる。
【0039】以上の構成による高圧注水系38,39、原子
炉隔離時冷却系42、重力落下式注水系44、自動減圧系
5、自動減圧弁46からなる非常用炉心冷却系の開口部
は、すべてシュラウド3の外で炉心2の上端より高い位
置に配設している。
【0040】なお、従来と同様に非常用炉心冷却系の開
口部をシュラウド3の内で炉心2の上部に配設しても良
いが、作用の相違は少なく、本一実施例の方が各配管が
原子炉圧力容器1とシュラウド3の両方を貫通しないの
で、加工が容易で強度的にも堅固なことと、シュラウド
3の外における配管破断が生じないので信頼性に優れて
いる。
【0041】次に上記構成による作用について説明す
る。本一実施例では非常用炉心冷却系の配管破断時に際
して、原子炉内における水位の降下を緩やかにすること
ができる。すなわち、原子力プラントでは主蒸気管37の
ような大口径の配管や、非常用炉心冷却系の中口径配管
および、その他の小口径の配管が多数あり、各種配管の
破断により夫々、圧力が低下する速度が変化するので、
非常用炉心冷却系においては高圧から低圧までをカバー
する必要がある。
【0042】しかしながら本一実施例によれば、A,
B,Cの3つの各区分に、非常用炉心冷却系として高圧
注水系38,39と共に、静的機器である重力落下式注水系
44を備えてあるので、機器の単一故障を考えても適切に
あらゆる配管破断に対応することが可能である。
【0043】特に、事象の進展の比較的緩やかな中口径
配管の破断時には、高圧注水系の非常用炉心冷却系だけ
で対処可能である。また事象の進展の比較的早い大口径
配管破断時には、原子炉圧力容器1内が速やかに減圧す
るので、これに促されて重力落下式注水系44からは急速
に冷却水が注入される。
【0044】従って、図3の比較特性図に示すように、
点線bで示す従来例であるシュラウド3の内側に非常用
炉心冷却系配管が設けてあるものと、実線aで示す本発
明の非常用炉心冷却系の場合との非常用炉心冷却系配管
破断時の原子炉内保有水量の比較を示す。
【0045】本発明の場合には実線aで示すように、配
管の破断口は比較的に早く露出するため、破断流は気相
となり破断流量は比較的に少ない。また原子炉の減圧も
早いので、非常用炉心冷却系からの冷却水注入量も多く
なる。従って、事故時の原子炉内の保有水量は多く、安
全余裕を向上させることができる。
【0046】また従来4系統あった動的機器による低圧
系の低圧炉心スプレイ系6と低圧注水系7〜9を、静的
機器で構成されている重力落下式注水系44に置き換えた
ことにより、動的機器である低圧炉心スプレイ系ポンプ
11および低圧注水系ポンプ12〜14と、非常用ディーゼル
発電機の一部を削減したので、冷却系統を形成する動的
機器の故障に起因する信頼性の低下が軽減された。
【0047】
【発明の効果】以上本発明によれば、非常用炉心冷却装
置を構成する各系統の原子炉圧力容器内の開口部をシュ
ラウドの外部で、かつ炉心の上端より上方に形成したの
で、万一、系統内配管の破断を想定した場合において
も、炉心を囲ったシュラウド内から直接冷却材が流出す
ることがなく、さらに構造上、炉心上端より下方におい
て破断する配管がないことから、事故発生に際して炉心
内の保有水量を多く保つことができ、より安全余裕が向
上する。
【0048】また高圧系非常用炉心冷却系を従来の1系
統から3系統に増加することにより中口径配管破断への
耐力を強化すると共に、低圧系非常用炉心冷却系を静的
機器である重力落下式注水系に置き換えたことにより非
常用炉心冷却系の信頼性がさらに向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の非常用炉心冷却装置の
主要系統図。
【図2】本発明に係る一実施例の非常用炉心冷却装置の
系統構成図。
【図3】本発明と従来例の炉内保有水量を示す比較特性
図。
【図4】従来の非常用炉心冷却装置の主要系統図。
【図5】従来の非常用炉心冷却装置の系統構成図。
【図6】従来の低圧炉心スプレイ系の系統図。
【図7】従来の低圧注水系の系統図。
【図8】従来の原子炉格納容器冷却モードの系統図。
【図9】従来の高圧炉心スプレイ系の系統図。
【符号の説明】
1…原子炉圧力容器、2…炉心、3…シュラウド、4…
高圧炉心スプレイ系、5…自動減圧系、6…低圧炉心ス
プレイ系、7〜9…低圧注水系、10…高圧炉心スプレイ
系ポンプ、11…低圧炉心スプレイ系ポンプ、12〜14…低
圧注水系ポンプ、15,16…熱交換器、17〜19…所内電源
母線、20…所内電源、21〜23…非常用ディーゼル発電
機、24…原子炉格納容器、25…サプレッションプール、
25a…サプレッションチャンバ、26…ドライウェル、27
…ベント管、28…復水貯蔵タンク、29,30…スパージ
ャ、31…再循環配管、32…再循環ポンプ、33…インター
ナルポンプ、34…給水管、35…下部プレナム、36…気水
分離器、37…主蒸気管、38,39…高圧注水系、40,41…
高圧注水系ポンプ、42…原子炉隔離時冷却系、43…原子
炉隔離時冷却系ポンプ、44…重力落下式注水系、45…重
力落下式注水タンク、46…自動減圧弁、47…止め弁。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再循環ポンプ内蔵型原子炉における冷却
    材喪失事故時に原子炉圧力容器内を冷却する非常用炉心
    冷却装置において、非常用炉心冷却装置を形成する各種
    冷却系統の原子炉圧力容器内における開口部を炉心の上
    端より上方に配設すると共に、独立した系統の高圧注水
    系と重力落下式注水系および自動減圧系を備えたことを
    特徴とする非常用炉心冷却装置。
JP5055306A 1993-03-16 1993-03-16 非常用炉心冷却装置 Pending JPH06265679A (ja)

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JP5055306A JPH06265679A (ja) 1993-03-16 1993-03-16 非常用炉心冷却装置

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101145806B1 (ko) * 2010-05-07 2012-05-16 한국과학기술원 격납용기 냉각장치
KR20160002296A (ko) * 2014-06-30 2016-01-07 한국과학기술원 원자력발전소 증기발생기 중력주입 유량조절시스템

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