JP6372817B2 - 臓器線維化抑制剤 - Google Patents

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本発明は、臓器線維化を抑制するための製剤に関する。
腎臓は、排泄・再吸収を通して体液成分の濃度を調節することで生体の恒常性を保つとともに、活性型ビタミンD、エリスロポエチン、レニンなどの生理活性物質を産生・分泌する内分泌器官としての機能も持つ極めて重要な臓器である。このような重要な役割を担う腎臓の機能が障害を受けると、種々の病態が引き起こされ、多種多様の腎疾患が生じる。これら腎疾患の中には、糖尿病や肥満や脂質代謝異常と密接に関連した腎症も含まれ、特に、糖尿病を原疾患とする糖尿病性腎症は、腎症診断後は糖尿病のコントロールを厳密に行っても進展阻止が困難で、しかも腎不全に陥るケースが多く、また患者数も少なくない。
腎臓が何らかの原因によってその機能が低下したり、障害を受けたときに、コラーゲン等の線維性が腎臓に蓄積すること(腎線維化)が知られている。腎疾患はその症状により、慢性腎不全、急性腎不全、及びネフローゼ症候群に大別されるが、全ての腎疾患は腎線維化を伴い、最終的には末期腎不全に到る。特に慢性的な腎機能の低下は、腎線維化の進行と深くかかわっており、腎線維化の進行抑制が慢性腎不全の進行抑制につながると考えられている。
腎線維化を伴う疾患の患者数は年々増加するにも関わらず、根本的な治療法が見いだされていない。腎硬化症をはじめ腎線維化の進行と血圧の間には密接な関連があり、現在は初期にはアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)等により全身の血圧を下げ、糸球体高血圧を是正する保存治療が行われている。また血管収縮因子を減少させると同時に血管拡張因子を増加させるバソペプチダーゼ阻害薬の使用も知られている(特許文献1)。
近年、TGFβ1(Transforming Growth Factor-β1)が、腎線維化の誘導因子として中心的な役割を果たすことが報告され(非特許文献1)、タクロリムス等のTGFβ1阻害剤を用いて腎障害を抑制すること(特許文献2)や、TGFβのシグナル伝達経路を阻害するリガンドを用いて腎線維化を抑制すること(特許文献3)が報告されているが、臨床応用にはまだまだほど遠いのが現状である。
特表2005−533815号公報 特表2002−516287号公報 特開2008−174463号公報
N Engl J Med 1994;331:1286-1292
本発明の課題は、腎線維化等の臓器線維化を効果的に抑制(予防)できる臓器線維化抑制剤を提供することにある。
本発明者らは、TNFα(tumor necrosis factor-α)によるエリスロポエチン産生抑制の解除効果を有する化合物を見いだしている(PCT/JP2013/006916)。上記課題を解決すべく鋭意研究を続ける中で、炎症性サイトカインが腎線維化と関連している点に着目し、TNFαの作用を抑制する効果を有する化合物が腎線維化を抑制できる可能性ついて検討した。その結果、TNFαの作用を抑制する効果を有する化合物(実施例で後述する化合物#35)は、優れた腎線維化の抑制作用や、腎線維化の進行過程における炎症の抑制作用を有することを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(1)以下の一般式(I);
[式中、Rはベンゼン環が非置換若しくは炭素数1〜7のアルキル基、炭素数1〜7のアルコキシル基、フッ素及び/又は塩素で置換されたベンゾイルメチル基、非置換若しくはフッ素で置換された鎖状又は分枝状の炭素数4〜6のアルキル基、又はフェニル基若しくはシクロペンチル基が置換したメチレン又はエチレンを表し、前記フェニル基はさらに1以上のフェニル基で置換されていてもよく、Rはインドールの4,5,6及び/又は7位に置換する水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜7のアルコキシル基、フッ素、塩素からなる群から選択され、RはOH、OR、NHR及びNRのいずれか一つから選ばれる基であり、R及びRは同一又は異なって、置換若しくは非置換の炭素数1〜4のアルキル基である。]
一般式(II)の化合物;
[式中、Rは水素又はメチル基であり、Xは炭素数4〜6のアルキレン基、若しくは炭素数4のエーテル基であり、RはOH、OR、NHR及びNRのいずれか一つから選ばれる基であり、R及びRは同一又は異なって、置換若しくは非置換の炭素数1〜4のアルキル基である。]
、及び、一般式(III);
[式中、Aはインドール若しくはナフタレンを表し、Aがインドールのとき、インドールの3位及びに5位に、それぞれ酢酸基及びROが置換されており、Aがナフタレンのとき、ナフタレンの1位及び7位に、それぞれ酢酸基及びROが置換されており、Rは炭素数1〜5のアルキル基又はベンジル基を表し、該ベンジル基のベンゼン環は1又は2以上の炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のアルコキシ基で置換されていてもよく、RはOH、OR、NHR及びNRのいずれか一つから選ばれる基であり、R及びRは同一又は異なって、置換若しくは非置換の炭素数1〜4のアルキル基である。]
で表される化合物、並びに、RがOHのときそれらの医薬的に許容される塩からなる群(以下、これらを総称して「本件化合物群」ということがある)から選択される1種又は2種以上の化合物を含む、臓器線維化抑制剤に関する。
また本発明は、(2)臓器が腎臓であることを特徴とする上記(1)に記載の臓器線維化抑制剤や、(3)化合物が、以下の式(I−1)、(I−2)、(I−3−1)、(I−3−2)、(I−3−3)、(I−3−4)、(III−1−1)、(III−1−2)、(III−1−3)、(III−1−4)、(III−2−1)、又は(III−2−2)で表される化合物(それぞれ実施例で後述する化合物#5、21、22、23、24、25、35、36、37、38、33、及び34)若しくはそれらの医薬的に許容される塩であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の臓器線維化抑制剤に関する。
式(I−1);
式(I−1)(実施例で後述する化合物#5);

式(I−2)(実施例で後述する化合物#21);

式(I−3−1)(実施例で後述する化合物#22);

式(I−3−2)(実施例で後述する化合物#23);

式(I−3−3)(実施例で後述する化合物#24);

式(I−3−4)(実施例で後述する化合物#25);

式(III−1−1)(実施例で後述する化合物#35);

式(III−1−2)(実施例で後述する化合物#36);

式(III−1−3)(実施例で後述する化合物#37);

式(III−1−4)(実施例で後述する化合物#38);

式(III−2−1)(実施例で後述する化合物#33);

式(III−2−2)(実施例で後述する化合物#34);
また本発明は、(4)化合物が、式(III−1−1)で表される化合物若しくはそれらの医薬的に許容される塩であることを特徴とする上記(3)に記載の臓器線維化抑制剤に関する。
また本発明の実施の他の形態として、上記本発明の臓器線維化抑制剤を、臓器線維化の抑制を必要とする患者に投与することにより、臓器線維化に起因する、或いは臓器線維化に伴う臓器機能低下、臓器障害、臓器における炎症などの疾患を治療する方法や、臓器線維化抑制剤として使用するための本件化合物群から選択される1種又は2種以上の化合物や、上記本発明の臓器線維化抑制剤を製造するための本件化合物群から選択される1種又は2種以上の化合物の使用を挙げることができる。
本発明の臓器線維化抑制剤によると、効果的に腎線維化等の臓器線維化を抑制(予防)することができるため、急性腎不全、慢性腎不全等の腎不全、アミロイド腎、膜性腎症、巣状糸球体硬化症、IgA腎症、急性尿細管壊死、ネフローゼ症候群、糖尿病性腎症、痛風腎、腎性浮腫、腎腫瘍、腎臓虚血障害、腎臓虚血再灌流障害、嚢胞腎、ネフローゼ、糖尿病性腎症、腹膜線維症などの、腎線維化に起因する、或いは腎線維化に伴う腎機能障害(腎線維化疾患)や、かかる腎線維化疾患に伴う腎炎(急性糸球体腎炎、微小変化型腎炎、慢性糸球体腎炎、腎硬化症、膜性増殖性腎炎、メサンギウム増殖性糸球体腎炎、膜性増殖性糸球体腎炎、半月体形成性腎炎、急速進行性糸球体腎炎、膜性糸球体腎炎、尿細管間質性腎炎、急性腎盂腎炎、慢性腎盂腎炎、管内増殖性腎炎、ループス腎炎等)の他、脳線維化疾患(多発性硬化症、脳脊髄炎、アルツハイマー病、パーキンソン病、痴呆等)、肺線維化疾患(肺線維症、肺嚢胞線維症等)、肝臓線維化疾患(肝炎、肝硬変等)、心臓線維化疾患(心筋梗塞、心不全、心筋症等)、腸線維化疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病等)、膵臓線維化疾患(膵嚢胞線維症、急性・慢性膵炎等)、骨線維化疾患(原発性骨髄線維症、進行性骨化性線維異形成症、骨粗鬆症等)、皮膚線維化疾患(強皮症、アトピー等)などの臓器線維化疾患を予防又は改善することができる。
エリスロポエチン産生ヒト肝細胞株Hep3Bにおいて、本発明の化合物#21〜25、及び33〜38がTNFαによるエリスロポエチン産生抑制を解除することを示す図である。 L929細胞において、本発明の化合物#5、21、及び35がTNFαによるアポトーシス誘導促進効果を抑制することを示す図である。縦軸は、「AcD」の結果(生細胞の割合)を1とした場合の相対比で示す(平均値±標準偏差、[n=8])。図中「*」は、「DMSO」の結果に対してDunnett検定により統計的に有意差(P<0.05)があることを示す。 本発明の化合物#35を投与した腎線維化モデルマウスの腎組織を、3種類の染色法(エラスチカ・マッソン染色[EM]法、ヘマトキシリン・エオジン染色[HE]法、及びシリウスレッド[Sirius red]染色法)を用いて解析した結果を示す図である。 本発明の化合物#35を投与した腎線維化モデルマウスの腎組織における線維化マーカー(αSMA)及び炎症マーカー(F4/80)の発現を、DAB染色法を用いて解析した結果を示す図である。 本発明の化合物#35を投与した腎線維化モデルマウスの腎組織における3種類の線維化マーカー(フィブロネクチン、コラーゲンI、及びコラーゲンIII)のmRNAの発現を、定量PCR法を用いて解析した結果を示す図である。縦軸には、mRNAの相対発現レベルを示す(平均値±標準偏差、[n=4〜6])。図中「*」は、各群間でDunnett検定により統計的に有意差(P<0.05)があることを示す。 本発明の化合物#35を投与した腎線維化モデルマウスの腎組織における4種類の炎症マーカー(TGFβ、TNFα、F4/80、及びMCP−1)のmRNAの発現を、定量PCR法を用いて解析した結果を示す図である。縦軸には、mRNAの相対発現レベルを示す(平均値±標準偏差、[n=4〜6])。図中「*」は、各群間でDunnett検定により統計的に有意差(P<0.05)があることを示す。
本発明の臓器線維化抑制剤は、臓器が何らかの原因によってその機能が低下したり、障害を受けたときに、コラーゲン等の線維性が臓器に蓄積すること(臓器線維化)を抑制又は予防する作用を有し、ここで臓器としては、脳、肺、肝臓、腎臓、心臓、腸(大腸、小腸、結腸等)、膵臓、骨(骨髄)、皮膚等を挙げることができ、これらの中でも腎臓を好適に例示することができる。
本発明の臓器線維化抑制剤としては、本件化合物群から選択される1種又は2種以上の化合物を有効成分として含有するものであれば特に制限されるものではなく、本件化合物群に含まれる化合物の詳細な説明は以下に示す。
本発明の一態様において、上記一般式(I)におけるRは、ベンゼン環が非置換若しくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、フッ素及び/又は塩素で置換されたベンゾイルメチル基である。かかるベンゾイルメチル基のベンゼン環は、置換されていてもよく、置換されたものとしては、ベンゼン環上に1〜5の炭素数1〜7のアルキル基、1〜5の炭素数1〜7のアルコキシル基、1〜5のフッ素原子、又は1〜5の塩素原子、若しくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、フッ素原子及び塩素原子を合わせて1〜5有するベンゾイルメチル基等を挙げることができる。ここで、炭素数1〜7のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1−エチル−1−メチルプロピル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1−エチル−1−メチルプロピル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、n−ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、1−エチルペンチル基、2−エチルペンチル基、3−エチルペンチル基、4,4−ジメチルペンチル基、1−プロピルブチル基等を挙げることができる。
上記炭素数1〜7のアルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、1−メチルブトキシ基、2−メチルブトキシ基、3−メチルブトキシ基、1−エチルプロポキシ基、1,1−ジメチルプロポキシ基、1,2−ジメチルプロポキシ基、2,2−ジメチルプロポキシル基、n−ヘキシルオキシ基、1−メチルペンチルオキシ基、2−メチルペンチルオキシ基、3−メチルペンチルオキシ基、4−メチルペンチルオキシ基、1,1−ジメチルブトキシ基、1,2−ジメチルブトキシ基、1,3−ジメチルブトキシ基、2,2−ジメチルブトキシ基、2,3−ジメチルブトキシ基、3,3−ジメチルブトキシ基、1,1,2−トリメチルプロポキシ基、1−エチルブトキシ基、2−エチルブトキシ基、1−エチル−1−メチルプロポキシ基、1−エチル−2−メチルプロポキシ基、n−ヘプチルオキシ基、1−メチルヘキシルオキシ基、2−メチルヘキシルオキシ基、3−メチルヘキシルオキシ基、4−メチルヘキシルオキシ基、5−メチルヘキシルオキシ基、1−エチルペンチルオキシ基、2−エチルペンチルオキシ基、3−エチルペンチルオキシ基、4,4−ジメルペンチルオキシ基、1−プロピルブトキシ基等を挙げることができる。
本発明の他の態様において、上記一般式(I)におけるRは、非置換若しくはフッ素で置換された鎖状又は分枝状の炭素数4〜6のアルキル基である。非置換若しくはフッ素で置換された鎖状又は分枝状の炭素数4〜6のアルキル基としては、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1−エチル−1−メチルプロピル基、1−エチル−2−メチルプロピル基及びこれらのフッ素化体を挙げることができ、好ましくは1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、5−メチルペンチル基、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチル基、4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチル基、5,5,6,6,6−ペンタフルオロヘキシル基であり、より好ましくは2−エチルブチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、及び4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチル基であり、最も好ましくは4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチル基である。
本発明の他の態様において、上記一般式(I)におけるRは、フェニル基若しくはシクロペンチル基が置換したメチレン又はエチレンであり、前記フェニル基はさらに1又は2以上のフェニル基で置換されていてもよい。フェニル基若しくはシクロペンチル基が置換したメチレン又はエチレンとは、ベンジル基、2−フェネチル基、シクロペンチルメチル基又は2−シクロペンチルエチル基である。1又は2以上のフェニル基が置換したベンジル基又は2−フェネチル基としては、3−フェニルベンジル基、4−フェニルベンジル基、3,5−ジフェニルベンジル基、2−(1,1’−ビフェニル−3−イル)−エチル基、2−(1,1’−ビフェニル−4−イル)−エチル基、及び2−(3,5−ジフェニルフェニル)−エチル基を挙げることができる。上記一般式(I)におけるRとしては、2−フェネエチル基、シクロペンチルメチル基、2−シクロペンチルエチル基及び2−(1,1’−ビフェニル−3−イル)−エチル基を好適に例示することができる。
上記一般式(I)におけるRは、インドール骨格の4,5,6,7位に置換していてもよい基であり、それぞれの置換位置に一つ又は複数置換していてもよい。Rとしては、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜7のアルコキシル基、フッ素、塩素を挙げることができる。炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基を挙げることができ、炭素数1〜7のアルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、1−メチルブトキシ基、2−メチルブトキシ基、3−メチルブトキシ基、1−エチルプロポキシ基、1,1−ジメチルプロポキシ基、1,2−ジメチルプロポキシ基、2,2−ジメチルプロポキシル基、n−ヘキシルオキシ基、1−メチルペンチルオキシ基、2−メチルペンチルオキシ基、3−メチルペンチルオキシ基、4−メチルペンチルオキシ基、1,1−ジメチルブトキシ基、1,2−ジメチルブトキシ基、1,3−ジメチルブトキシ基、2,2−ジメチルブトキシ基、2,3−ジメチルブトキシ基、3,3−ジメチルブトキシ基、1,1,2−トリメチルプロポキシ基、1−エチルブトキシ基、2−エチルブトキシ基、1−エチル−1−メチルプロポキシ基、1−エチル−2−メチルプロポキシ基、n−ヘプチルオキシ基、1−メチルヘキシルオキシ基、2−メチルヘキシルオキシ基、3−メチルヘキシルオキシ基、4−メチルヘキシルオキシ基、5−メチルヘキシルオキシ基、1−エチルペンチルオキシ基、2−エチルペンチルオキシ基、3−エチルペンチルオキシ基、4,4−ジメルペンチルオキシ基、1−プロピルブトキシ基等を挙げることができ、好ましくは水素、エトキシ基、フッ素、塩素である。
上記一般式(I)におけるR及びRは、同一又は異なって置換若しくは非置換の炭素数1〜4のアルキル基である。置換若しくは非置換の炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、RとRが窒素と一緒になったピロリジンや、これらのメトキシ基、フェニル基、フッ素及び塩素により置換されたものを挙げることができ、好ましくは、メチル基、モノクロロメチル基、エチル基、2−メトキシエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、メトキシエチル基、イソプロピル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、及びピロリジンであり、より好ましくは、メチル基及びエチル基である。
上記一般式(I)におけるRが4−ジフルオロベンゾイルメチル基であり、Rが水素であり、かつRがOHのとき、一般式(I)で表させる化合物は、実施例で後述する化合物#4を表し、上記一般式(I)におけるRが4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチル基であり、Rが水素であり、かつRがOHのとき、一般式(I)で表させる化合物は、実施例で後述する化合物#21を表し、上記一般式(I)におけるRが2−シクロペンチルエチル基であり、Rが水素であり、かつRがOHのとき、一般式(I)で表させる化合物は、実施例で後述する化合物#24を表す。これら化合物の他、一般式(I)で表される化合物の中で具体的なものとしては、実施例で後述する化合物#2、4、5、及び20や、実施例で後述する化合物#17〜19や、実施例で後述する化合物#22及び23や、実施例で後述する化合物#25を挙げることができる。
上記一般式(II)におけるXは、炭素数4〜6の直鎖のアルキレン基、即ちブチレン−(CH−、ペンチレン−(CH−、ヘキシレン−(CH−、又は炭素数4のエーテル基であり、炭素数4のエーテル基としては、メチレン−O−プロピレン基、エチレン−O−エチレン基、プロピレン−O−メチレン基を挙げることができ、ブチレン、ヘキシレン及びエチレン−O−エチレン基が好ましい。
上記一般式(II)におけるR及びRは、同一又は異なって置換若しくは非置換の炭素数1〜4のアルキル基である。置換若しくは非置換の炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、RとRが窒素と一緒になったピロリジンや、これらのメトキシ基、フェニル基、フッ素及び塩素により置換されたものを挙げることができ、好ましくは、メチル基、モノクロロメチル基、エチル基、2,2,2−トリクロロメチル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、メトキシエチル基、イソプロピル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、及びピロリジンであり、より好ましくはメチル基及びエチル基である。
上記一般式(II)におけるXがブチレンであり、Rが水素であり、かつRがOHのとき、一般式(II)で表させる化合物は、実施例で後述する化合物#15を表す。化合物#15の他、一般式(I)で表される化合物の中で具体的なものとしては、実施例で後述する化合物#13や、実施例で後述する化合物#14を挙げることができる。
上記一般式(III)におけるRは、炭素数1〜5のアルキル基又はベンジル基である。鎖状又は分枝状の炭素数1〜5のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、及び2,2−ジメチルプロピル基を挙げることができる。また、前記ベンジル基のベンゼン間は1又は2以上の炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のアルコキシ基で置換されていてもよい。炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、及びイソプロピル基を挙げることができ、炭素数1〜3のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、及びイソプロポキシ基を挙げることができる。上記一般式(III)におけるRは、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、及び3,5−ジメトキシベンジル基であり、より好ましくは3,5−ジメトキシベンジル基である。
上記一般式(III)においてR及びRは、同一又は異なって置換若しくは非置換の炭素数1〜4のアルキル基である。置換若しくは非置換の炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、RとRが窒素と一緒になったピロリジンや、これらのメトキシ基、フェニル基、フッ素及び塩素により置換されたものを挙げることができ、好ましくは、メチル基、モノクロロメチル基、エチル基、2,2,2−トリクロロメチル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、メトキシエチル基、イソプロピル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、及びピロリジンであり、より好ましくはメチル基及びエチル基である。
上記一般式(III)におけるAがインドールであり、Rが3,5−ジメトキシベンジル基であり、かつRがOHのとき、一般式(III)で表させる化合物は、実施例で後述する化合物#35を表す。化合物#35の他、一般式(I)で表される化合物の中で具体的なものとしては、実施例で後述する化合物#36〜38や、実施例で後述する化合物#33及び34を挙げることができる。
本件化合物群から選択される化合物が不斉炭素原子及び軸不斉に係わる不斉点をもつとき、かかる化合物は、考えられ得るすべての光学異性体を含み、それら光学異性体は任意の比で使用することができる。例えば、ある光学活性化合物は、エナンチオマーでもラセミでも任意の割合のエナンチオマー混合物でも使用することができ、不斉点が複数存在するときは、任意の割合のジアステレオマー混合物で使用してもよい。
本件化合物群における医薬的に許容される塩には、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム及び亜鉛から生成された金属塩や、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、N−メチルグルカミン、リジン、プロカイン等から生成された有機塩などが含まれる。
本件化合物群から選択される化合物の合成方法は、以下に例示することができるが、これらの方法に限られず、一般的に知られている合成法を用いることができる。また、以下に示す化合物は、シグマ−アルドリッチ社、東京化成工業、和光純薬、関東化学等から入手することができる。また、反応溶媒、反応温度に関して、特に記載のない場合は、通常その反応に利用される溶媒、温度で反応が行われる。反応は、通常、アルゴン又は窒素雰囲気下で行われる。保護基は、Green&Wuts, “PROTECTIVE GROUPS in ORGANIC SYNTHESIS” 3rded.John Wiley&Sons, Inc.を参照し、用いることできる。
上記一般式(I)で示される化合物は、置換若しくは非置換のベンゼンと置換若しくは非置換のインドールを出発物質として合成することができる。まず、置換若しくは非置換のベンゼンと無水マレイン酸とを、フリーデル−クラフツ反応を用いて、4−アリール−4−オキソ−2−ブテン酸を合成する。このフリーデル−クラフツ反応は、ルイス酸、リン酸、ポリリン酸等を触媒として作用させることで行い、触媒として好適には塩化アルミニウムが用いられる。反応溶媒としては、塩素系の溶媒が好ましいが、出発物質の置換若しくは非置換のベンゼンを溶媒として用いることもできる。こうして得られた4−アリール−4−オキソ−2−ブテン酸と置換若しくは非置換のインドールとをマイケル反応させることにより、インドール酢酸のα位に置換若しくは非置換のベンゾイルオキシ基が置換した化合物を得て、一般式(I)で示される化合物の基本骨格を構築することができる。このマイケル反応において、4−アリール−4−オキソ−2−ブテン酸のカルボキシル基は保護されていても保護されていなくてもよく、通常は保護する必要はないが、保護する場合、用いられる保護基としては、メチルエステル、tert−ブチルエステル、2,2,2−トリクロロエチルエステル及びtert−ブチルジメチルシリルエステル等を挙げることができる。一方、インドールの窒素原子も保護されていても保護されていなくてもよく、保護する場合はベンジル系の保護基が好ましく、アミド系の保護基は反応性を下げてしまうため好ましくない。また、マイケル反応は、反応系を加熱することで進行することもできるし、ルイス酸等の触媒を用いることもできる。一般式(I)で示される化合物の骨格を得た後に、必要であれば保護基を除去することで、一般式(I)で示される化合物が合成できる。この後、目的に応じて、カルボン酸部分を適宜、エステル化、アミド化又は医薬的に許容される塩とすることもできる。具体的には、次式に示すように、フルオロベンゼン、無水マレイン酸及びインドールから実施例で後述する化合物#4を合成することができる。
上記一般式(I)で示される化合物の合成方法の他の態様としては、アルコールとインドール酢酸の保護体を出発原料として合成する方法を挙げることができる。アルコールの水酸基は、直接若しくは二段階の反応で、ヨウ素又は臭素へと変換することができる。直接変換する方法としては、これらに限られないが、アルコールに、トリフェニルホスフィン、イミダゾール及びヨウ素(I)を作用させてヨウ素(I・)を置換させる方法、又はトリフェニルホスフィンと四臭化炭素を作用させて臭素を置換させる方法を挙げることができる。複数工程を経て合成する方法としては、アルコールをメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トルエンスルホン酸等のスルホン酸エステルに誘導した後に、アルカリ金属のヨウ化物塩又はアルカリ金属の臭化物塩を反応させる方法を挙げることができる。こうして得られたハロゲン体にインドール酢酸の保護体から生じたα位のエノラートを求核反応させることで、一般式(I)で示される化合物の基本骨格を得ることができる。インドール酢酸の保護基としては、カルボキシル基の保護としてメチルエステル、tert−ブチルエステル、2,2,2−トリクロロエチルエステル及びtert−ブチルジメチルシリルエステル等へ誘導化する方法が挙げられる。一方、インドール酢酸のアミン部位は、炭酸アミドとして保護することが好ましく、保護基としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル等を挙げることができる。こうして得られたインドール酢酸の保護体に塩基を作用させることでエノラートへと誘導し、生じたエノラートとハロゲン体とを求核反応させることで、一般式(I)で示される化合物の基本骨格を得ることができる。この求核反応で用いることのできる塩基としては、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属の炭酸塩、メチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等のアルキルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラザン、ナトリウムヘキサメチルジシラザン、カリウムヘキサメチルジシラザン等のアルカリ金属アミドなどを挙げることができる。用いる塩基によって、使用できる溶媒は異なるが、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)やテトラヒドロフラン(THF)等の非プロトン性極性溶媒が好ましい。また、ヘキサメチルリン酸トリアミド等の添加は反応を促進する効果がある。こうして得られた保護体から保護基を除去することで、目的の化合物を得ることができる。この後に、カルボン酸部分を適宜、エステル化、アミド化又はその医薬的に許容される塩とすることができる。具体的には、次式に示すように、4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンタノールと1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステルを出発物質として実施例で後述する化合物#21が合成できる。
上述の一般式(I)で示される化合物の合成方法は、一般式(II)で示される化合物を合成するために用いることもできる。すなわち、一般式(II)で示される化合物は、上述の一般式(I)で示される化合物の合成方法において、出発原料として用いられるアルコールやインドール酢酸の保護体の代わりに、アミノ基がtert−ブトキシカルボニルで保護された直鎖のアミノアルコール又は鎖中に酸素を有する直鎖のアミノアルコールや、α位にメチル基が置換したインドール酢酸の保護体を出発原料として用い、同様の方法で合成することができる。直鎖のアミノアルコール及び鎖中に酸素を有する直鎖のアミノアルコールのtert−ブトキシカルボニルアミドへの変換は、定法により行うことができるが、通常炭酸ジtert−ブチルを用いる。α位にメチル基が置換したインドール酢酸の保護体は、上記の一般式(I)で示される化合物の合成方法において、ハロゲン体をヨウ化メチルとしたときに得られる中間体であることは、当業者には容易に理解される。こうして調製した出発原料を用い、一般式(I)で示される化合物の合成方法と同様の方法で、一般式(II)で示される化合物を合成することができる。具体的には、次式に示すように、4−アミノブタノールと1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステルを出発物質として実施例で後述する化合物#15が合成できる。
上記一般式(III)で示される化合物は、Aがインドール又はナフタレンであるときに共通して、5−ヒドロキシ−3−インドール酢酸エステル又はα−(7−ヒドロキシ−1−ナフタレニル)−酢酸エステルを出発原料として、合成することができる。5−ヒドロキシ−3−インドール酢酸エステル及びα−(7−ヒドロキシ−1−ナフタレニル)−酢酸エステルは、対応するカルボン酸をエステル化することによって得ることができるが、5−ヒドロキシ−3−インドール酢酸は活性プロトンを3つ、α−(7−ヒドロキシ−1−ナフタレニル)−酢酸は活性プロトンを2つ有し、反応の選択性が問題となる。このため、これら化合物のアルコール部分を保護し、エステル化を行った後に、保護基を除去し、出発原料を得ることもできる。また、E.Tsuda et. al.,“Alkoxy-auxins are selective inhibitors of auxin transport mediated by PIN, ABCB, and AUX1 transporters” Journal of Biological Chemistry, 286(3), 2354-2364; 2011.に記載の方法に従って、α−(7−ヒドロキシ−1−ナフタレニル)−酢酸 エチルエステルを合成することもできる。その他にも、5−ヒドロキシ−3−インドール酢酸エステルの合成法として、乾燥させたアルコール中で酸性条件下反応を行うことにより、良好な選択性で、溶媒として用いたアルコールとのエステルを合成できる。前記エステル化の反応条件としては、市販の塩酸/メタノールや、脱水したアルコールに乾燥した塩酸を吹き込む方法を挙げることができるが、予備乾燥したアルコールに酸クロライドを滴下し、系中で酸を発生させる方法が好ましい。この後に、カルボン酸部分を適宜、エステル化、アミド化又はその医薬的に許容される塩とすることができる。こうして準備した出発原料とヨウ化アルキル又は臭化アルキルとを反応させることで、一般式(III)で示される化合物の基本骨格を構築できる。これら5−ヒドロキシ−3−インドール酢酸エステル、又は7−ヒドロキシ−1−ナフタレニル酢酸エステルとヨウ化アルキル又は臭化アルキルとの反応に用いられる塩基としては、水素化ナトリウムや、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムといったアルカリ金属の炭酸塩が挙げられる。反応溶媒としては、DMFやTHF等の非プロトン性極性溶媒が好ましい。こうして、一般式(III)で示される化合物の骨格を得た後に、必要であれば保護基を除去することで、一般式(III)で示される化合物が合成できる。この後、目的に応じて、カルボン酸部分を適宜、エステル化、アミド化又は医薬的に許容される塩とすることもできる。具体的には、次式に示すように、出発物質として1−ヨードブタンとα−(7−ヒドロキシ−1−ナフタレニル)−酢酸 エチルエステルを用いて実施例で後述する化合物#34を合成できる。
同様に、出発物質として3,5−ジメトキシ臭化ベンジルと7−ヒドロキシ−3−インドール酢酸を用いて実施例で後述する化合物#35を合成できる。
本件化合物群に含まれる化合物のうち、炎症性サイトカインの作用を抑制する効果を有する具体的なものとしては、12種類の化合物(#5、21〜25、及び33〜38)を挙げることができ、これらの中でも化合物#35を好適に例示することができる。
また、本発明の臓器線維化抑制剤は、必要に応じて、薬学的に許容される通常の担体、結合剤、安定化剤、賦形剤、希釈剤、pH緩衝剤、崩壊剤、等張剤、添加剤、被覆剤、可溶化剤、潤滑剤、滑走剤、溶解補助剤、滑沢剤、風味剤、甘味剤、溶剤、ゲル化剤、栄養剤等の配合成分がさらに添加されたものを例示することができる。かかる配合成分としては、具体的に、水、生理食塩水、動物性脂肪及び油、植物油、乳糖、デンプン、ゼラチン、結晶性セルロース、ガム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアルキレングリコール、ポリビニルアルコール、グリセリンを例示することができる。
合成した化合物が臓器線維化抑制効果を有することは、臓器線維化を自然に発症した非ヒト動物(マウス、ラット、ハムスター、モルモット、サル、ウシ、ブタ、ウマ、ウサギ、ヒツジ、ヤギ、ネコ、イヌ等)や、公知の方法にしたがって臓器線維化を誘導した非ヒト動物へ化合物を投与し、臓器線維化が抑制されることを公知の分子生物学的手法を用いて解析することにより確認することができ、例えば合成した化合物が腎線維化抑制効果を有することを確認する方法としては、マウスの片側又は両側の尿管を結さつすることによって腎線維化を誘導する腎線維化モデルマウスを、文献「Chaabane, W. et al. Am J Physiol Renal Physiol. 2013 Feb 15;304(4):F432-9.」に記載の方法にしたがって調製し、かかる腎線維化モデルマウスの腎組織を、ピクロシリウスレッド(Picrosirius Red)染色法、エラスチカ・マッソン染色(EM)法、マッソン・トリクローム染色(MTS)法、ヘマトキシリン・エオジン染色(HE)法、シリウスレッド(Sirius red)染色法等の染色法を用いて解析したり、フィブロネクチン、コラーゲンI、コラーゲンIII、TGFβ、TNFα、F4/80、MCP−1等の腎線維化マーカー遺伝子のmRNAの発現や、かかるmRNAから翻訳されたタンパク質の発現を、公知の分子生物学的手法を用いて解析する方法を挙げることができる。上記腎線維化マーカー遺伝子のmRNAの発現を解析する方法としては、例えば、定量RT−PCR(Reverse Transcription Polymerase Chain Reaction)法、RT−PCR法、サザンブロティング法などの方法を具体的に挙げることができ、また、上記腎線維化マーカータンパク質の発現を解析する方法としては、例えば、ウエスタンブロッティング法、腎線維化マーカー遺伝子プロモーターの下流にGFP(Green Fluorescent Protein)遺伝子、ルシフェラーゼ遺伝子等のレポーター遺伝子が挿入されたプラスミドを用いたレポーターアッセイ法、質量分析法などの方法を具体的に挙げることができる。
本発明の臓器線維化抑制剤の投与形態としては、粉末、顆粒、錠剤、カプセル剤、シロップ剤、懸濁液等の剤型で投与する経口投与や、溶液、乳剤、懸濁液等の剤型を注射、又はスプレー剤の型で鼻孔内投与する非経口投与を挙げることができる。
本発明の臓器線維化抑制剤の投与量は、年齢、体重、性別、症状、薬剤への感受性等に応じて適宜決定される。通常、1μg〜200mg/dayの投与量の範囲で、好ましくは2μg〜2000μg/dayの投与量の範囲で、より好ましくは3〜200μg/dayの投与量の範囲で、さらに好ましくは4〜20μg/dayの投与量の範囲で、一日あたり単回又は複数回(例えば、2〜4回)に分けて投与されるが、症状の改善の状況に応じて投与量を調節してよい。
本件化合物群に含まれる化合物は、優れた臓器線維化の抑制作用を有するため、臓器線維化に起因する、或いは臓器線維化に伴う臓器機能低下や臓器機能障害(臓器線維化疾患)進行を抑制することができる。したがって、本発明の臓器線維化抑制剤は、臓器線維化疾患進行の阻害(抑制)、予防又は治療剤に有利に適用することができる。
上記臓器線維化疾患としては、臓器線維化に起因して、或いは臓器線維化に伴って臓器機能低下や臓器機能障害が生じた状態であれば特に制限されず、例えば、脳線維化疾患(多発性硬化症、脳脊髄炎、アルツハイマー病、パーキンソン病、痴呆等)、肺線維化疾患(肺線維症、肺嚢胞線維症等)、肝臓線維化疾患(肝炎、肝硬変等)、腎線維化疾患(急性腎不全、慢性腎不全等の腎不全、アミロイド腎、膜性腎症、巣状糸球体硬化症、IgA腎症、急性尿細管壊死、ネフローゼ症候群、糖尿病性腎症、痛風腎、腎性浮腫、腎腫瘍、腎臓虚血障害、腎臓虚血再灌流障害、嚢胞腎、ネフローゼ、糖尿病性腎症、腹膜線維症等)、心臓線維化疾患(心筋梗塞、心不全、心筋症等)、腸線維化疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病等)、膵臓線維化疾患(膵嚢胞線維症、急性・慢性膵炎等)、骨線維化疾患(原発性骨髄線維症、進行性骨化性線維異形成症、骨粗鬆症等)、皮膚線維化疾患(強皮症、アトピー等)などを挙げることができる。
また、本件化合物群に含まれる化合物による効果により、臓器線維化の進行過程における炎症性サイトカインの作用や炎症性サイトカインの発現を効果的に抑制することができる。したがって、本発明の臓器線維化抑制剤は、炎症性サイトカインの作用抑制剤や炎症性サイトカインの発現抑制剤に有利に適用することができる。上記炎症性サイトカインの作用抑制剤や炎症性サイトカインの発現抑制剤における炎症性サイトカインとしては、具体的にはIL1α、IL1β、IL6、IL8、IL12、IL18、TNFα、TGFβ1、Interferon-γ(IFNγ)を挙げることでき、これらの中でもTNFαが好ましい。
上記炎症性サイトカインの作用抑制剤や炎症性サイトカインの発現抑制剤は、炎症性サイトカインに起因する、或いは炎症性サイトカインに伴う炎症性疾患を治療又は予防することができ、ここで炎症性疾患としては、膠原病(リウマチ、強皮症、全身性エリテマトーデス[SLE;systemic lupuserythematosus]等)、潰瘍性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病等)、皮膚疾患(アトピー性皮膚疾患、乾癬等)、炎症性慢性疾患(肥満、メタボリックシンドローム、動脈硬化性疾患等の生活習慣病、がん、アルツハイマー病、腎不全、肝硬変など)、腎炎(急性糸球体腎炎、微小変化型腎炎、慢性糸球体腎炎、腎硬化症、膜性増殖性腎炎、メサンギウム増殖性糸球体腎炎、膜性増殖性糸球体腎炎、半月体形成性腎炎、急速進行性糸球体腎炎、膜性糸球体腎炎、尿細管間質性腎炎、急性腎盂腎炎、慢性腎盂腎炎、管内増殖性腎炎、ループス腎炎等)などを挙げることができる。
本発明の実施の他の形態として、上記炎症性サイトカインの作用抑制剤や炎症性サイトカインの発現抑制剤を、炎症性サイトカインの作用抑制や炎症性サイトカインの発現抑制を必要とする患者に投与することにより、上記炎症性疾患を治療する方法や、炎症性サイトカインの作用抑制剤や炎症性サイトカインの発現抑制剤として使用するための本件化合物群から選択される1種又は2種以上の化合物や、上記炎症性サイトカインの作用抑制剤や炎症性サイトカインの発現抑制剤を製造するための本件化合物群から選択される1種又は2種以上の化合物の使用を挙げることができる。
本件化合物群から選択される1種又は2種以上の化合物は、臓器線維化を効果的に抑制することができる。このため、本件化合物群から選択される1種又は2種以上の化合物は、臓器線維化抑制剤のスクリーニング方法において、ポジティブコントロールとして有意に用いることができる。また、本件化合物群から選択される1種又は2種以上の化合物は、炎症性サイトカインの作用を効果的に抑制することができる。このため、本件化合物群から選択される1種又は2種以上の化合物は、炎症性サイトカインの作用抑制剤のスクリーニング方法において、ポジティブコントロールとして有意に用いることができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
[化合物の合成]
以下に示す化合物の合成方法に用いる合成原料、反応試薬等は一般的な市販品である。また、反応溶媒、反応温度に関して特に記載のない場合は、通常その反応に利用される溶媒、温度で反応が行われる。また、反応は、アルゴン若しくは乾燥させた窒素雰囲気下で行われる。
[化合物#1の合成]
4−フェニル−2−(4−クロロ−1H−インドール−3−イル)−4−オキソ−ブタン(化合物#1)は、インドールの代わりに4−クロロインドールを用いて、後述する化合物#20の合成方法により合成した。
[化合物#2及び化合物#3の合成]
4−(4−クロロフェニル)−2−(1H−インドール−3−イル)−4−オキソ−ブタン酸(化合物#2)及び3−(1H−インドール−3−イル)−1−オキソ−1−フェニル−ブタン(化合物#3)は、Sayed,G. H. et al, “Synthesis and reactions of some β-aroyl-α-(indol-3-yl)propionic acids” Journal of the Chemical Society of Pakistan,7(4), 263-72; 1985の記載の方法に従って合成した。
[化合物#4の合成]
トランス−4−(4−フルオロフェニル)−4−オキソ−2−ブテン酸
50mL丸底フラスコに窒素充填下でフルオロベンゼン(0.50g,5.21mmol)をジクロロメタン(20mL)で溶解させ、無水マレイン酸(0.51g,5.20mmol)と塩化アルミニウム(1.40g,10.49mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応液に1N塩酸(10mL)を加えpH1にして酢酸エチル(40mL)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、再結晶(ベンゼン)により精製を行いトランス−4−(4−フルオロフェニル)−4−オキソ−2−ブテン酸を得た。(0.57g,収率56%):融点114.8−119.6℃;H NMR(CDCl):δ 8.06(m,2H),7.98(d,J=15.4Hz,1H),7.21(m,2H),6.90(d,J=15.4Hz,1H);13C NMR(CDCl):δ 187.5,170.7,166.3(d,JC−F=255.5Hz),138.0,132.8(d,JC−F=3.2Hz),131.7(d,JC−F=9.9Hz),131.6,116.2(d,JC−F=22.1Hz);IR(neat):2972,1705,1665cm−1;FAB−MS m/z[M+H] calcd for 195(C1110),found 195.
4−(4−フルオロフェニル)−2−(1H−インドール−3−イル)−4−オキソ−ブタン酸(化合物#4)
30mL丸底フラスコにトランス−4−(4−フルオロフェニル)−4−オキソ−2−ブテン酸(0.21g,1.08mmol)をベンゼン(10mL)で溶解させ、インドール(0.26g,2.19mmol)を加えて、80℃で8時間撹拌し、室温になるまで攪拌した。反応液を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=20:1)を用いて精製を行い4−(4−フルオロフェニル)−2−(1H−インドール−3−イル)−4−オキソ−ブタン酸(化合物#4)を得た。(0.15g,収率47%):融点161.6−166.6℃;H NMR(DMSO−d):δ 8.13(m,2H),7.68(d,J=7.9Hz,1H),7.35(m,4H),7.09(t,J=7.2Hz,1H),7.00(t,J=7.1Hz,1H),4.34(dd,J=10.7,3.9Hz,1H),4.03(dd,J=18.1,10.7Hz,1H),3.34(dd,J=18.1,3.9Hz,1H);13C NMR(DMSO−d):δ 197.96,175.61,166.00(d,JC−F=250.0Hz),137.16,134.11,131.93(d,JC−F=10.0Hz),127.15,124.16,122.07,119.97,119.53,116.6(d,JC−F=22.0Hz),112.79,112.42,42.03,38.57;IR(neat):3419,2925,1679cm−1;HRFAB m/z[M+H] calcd for 312.1036(C1917NO),found 312.1028.
[化合物#5の合成]
トランス−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−オキソ−2−ブテン酸
50mL丸底フラスコに窒素充填下で1,3−ジフルオロベンゼン(0.51g,4.47mmol)をジクロロメタン(20mL)に溶解させ、無水マレイン酸(0.43g,4.46mmol)と塩化アルミニウム(1.20g,9.01mmol)を加え、室温で4時間攪拌し、室温になるまで攪拌した。反応液に1N塩酸(10mL)を加えpH1にして酢酸エチル(40mL)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、ベンゼンで再結晶で精製を行いトランス−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−オキソ−2−ブテン酸を得た。(0.57g,収率56%):融点114.8−119.6℃;H NMR(アセトン−d):δ 7.98(m,1H),7.71(dd,JH−F=15.6,3.4Hz,1H),7.23(m,2H),6.75(dd,JH−F=15.6,1.2Hz,1H);13C NMR(アセトン−d):δ 187.2(d,JC−F=2.6Hz),166.9(dd,JC−F=254.5,12.3Hz),166.4,163.4(dd,JC−F=254.5,12.9Hz),140.0(d,JC−F=6.1Hz),134.0(dd,JC−F=10.9,3.6Hz),133.0(d,JC−F=1.6Hz),123.3(dd,JC−F=12.4,3.6Hz),113.4(dd,JC−F=21.5,3.6Hz),105.8(dd,JC−F=27.3,26.3Hz);IR(neat):2917,1697,1661cm−1;FAB−MS m/z[M+H]calcd for 213(C1110),found 213.
4−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−(1H−インドール−3−イル)−4−オキソ−ブタン酸(化合物#5)
30mL丸底フラスコにトランス−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−オキソ−2−ブテン酸(0.39g,1.84mmol)をベンゼン(10mL)で溶解させ、インドール(0.43g,2.19mmol)加えて、80℃で8時間撹拌し、室温になるまで攪拌した。反応液を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=20:1)を用いて精製を行い4−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−(1H−インドール−3−イル)−4−オキソ−ブタン酸を得た。(0.15g,収率51%):融点180.2−184.6℃;H NMR(DMSO−d):δ 7.98(m,1H),7.65(d,J=7.9Hz,1H),7.37(d,J=8.1Hz,1H),7.42(m,1H),7.28(d,J=2.3Hz,1H),7.24(m,1H),7.09(t,J=7.1Hz,1H),7.01(t,J=7.5Hz,1H),4.34(dd,J=10.5,3.5Hz,1H),3.90(ddd,JH−F=18.5,10.6,2.4Hz,1H),3.30(ddd,JH−F=18.5,6.1,3.5Hz,1H);13C NMR(DMSO−d):δ 195.2(d,JC−F=4.1Hz),174.8,165.2(d,JC−F=253.0,13.4Hz),162.2(d,JC−F=255.5,13.4Hz),136.4,132.7(dd,JC−F=10.8,4.1Hz),126.3,123.3,122.2(dd,JC−F=12.3,3.6Hz),121.4,119.1,118.8,112.6(dd,JC−F=21.1,3.6Hz),111.9,111.8,105.4(dd,JC−F=26.1Hz),45.6(d,JC−F=6.3Hz),37.9;IR(neat):3382,2919,1678cm−1;HRFAB m/z[M+H]calcd for 332.1036(C1917NO),found 312.1028.
[化合物#6の合成]
トランス−4−(2,4−ジメチルフェニル)−4−オキソ−2−ブテン酸
50mL丸底フラスコに窒素充填下でm−キシレン(1.00g,9.42mmol)をジクロロメタン(40mL)に溶解させ、無水マレイン酸(0.93g,9.42mmol)と塩化アルミニウム(2.51g,18.84mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応液に1N塩酸(10mL)を加えpH1にして酢酸エチル(40mL)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、再結晶(ベンゼン)により精製を行いトランス−4−(2,4−ジメチルフェニル)−4−オキソ−2−ブテン酸を得た。(1.49g,収率77%):融点85.4−88.8℃;H NMR(CDCl):δ 7.75(d,J=15.6Hz,1H),7.56(d,J=8.2Hz,1H),7.10(m,2H),6.70(d,J=15.6Hz,1H),2.50(s,3H),2.38(s,3H);13C NMR(CDCl):δ 192.5,170.9,143.1,141.7,139.5,133.6,133.0,130.9,130.0,126.4,21.5,21.2;IR(neat):2986,1703,1667cm−1;FAB−MS m/z[M+H] calcd for 205(C1212),found 205.
4−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(1−プロピル−1H−インドール−3−イル)−4−オキソ−ブタン酸(化合物#6)
30mL丸底フラスコにトランス−4−(2,4−ジメチルフェニル)−4−オキソ−2−ブテン酸(0.50g,2.45mmol)をベンゼン(10mL)で溶解させ、N−プロピルインドール(0.85g,4.90mmol)加えて、80℃で8時間撹拌し、室温になるまで攪拌した。反応液を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:アセトン=5:1)を用いて精製を行い4−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(1−プロピル−1H−インドール−3−イル)−4−オキソ−ブタン酸を得た。(0.98g,収率67%):融点139−141℃;H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.70(d,J=7.8Hz,1H),7.59(d,J=7.8Hz,1H),7.28(d,J=8.2Hz,1H),7.18(t,J=15.1Hz,1H),7.07(m,2H),6.99(d,J=8.7Hz,2H),4.56(dd,J=6.0,4.1Hz,1H),3.97(m,2H),3.92(m,1H),3.28(dd,J=17.8,4.1Hz,1H),2.43(s,3H),2.30(s,3H),1.80(m、2H),0.89(t,J=14.7,3H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 200.9,179.7,142.3,138.9,136.3,134.1,132.8,129.1,126.7,126.2,126.1,121.7,119.4,119.2,110.6,109.5,48.0,44.0,38.0,23.4,21.5,21.3,11.5;IR(neat):3428,2923,1707cm−1;FAB−MS m/z[M+H] calcd for 322.1443(C1917NO),found 364.
4−フェニル−2−(1H−5−エトキシインドール−3−イル)−4−オキソ−ブタン酸(化合物#7)は、インドールの代わりに5−エトキシインドールを用いて、化合物#20と同様の方法で合成した。
化合物#8、13〜15、17〜19、及び21〜25はN−メトキシカルボニルインドール酢酸メチルを鍵中間体として合成した。
1−メトキシカルボニルインドール−3−酢酸 メチルエステル
インドール−3−酢酸 メチルエステル
インドール−3−酢酸(2.00g,11.42mmol)をメタノール(40ml)に溶かし、そこに塩化アセチル(0.5ml,6.688mmol)を一滴ずつ滴下し、室温で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、飽和重曹水溶液を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(50ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:3)で精製し、インドール−3−酢酸 メチルエステルを得た。(2.14g,収率99%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.13(s,1H),6.97(s,1H),7.59(d,J=7.7Hz,1H),7.23(d,J=7.9Hz,1H),7.10−7.19(m,2H),3.67(s,3H),3.76(s,2H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 172.3,136.0,127.1,123.2,122.0,119.5,118.6,111.2,108.0,51.9,31.0;IR(neat):3410,1730,1458,1435,1337,1164,1095,1011cm−1;EI−MS:m/z[M+H] 189.
1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル
インドール−3−酢酸メチル(2.00g,10.57mmol)をジクロロメタン(30ml)に溶かし、そこにヨウ化テトラブチルアンモニウム(TBAI,30.0mg,0.081mmol)、30%水酸化ナトリウム水溶液(24ml)を加え、0℃に冷却した。反応液に塩化ギ酸メチル(1.96g,20.73mmol)を加え、0℃で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え、反応を停止させた。水(50ml)を加え、クロロホルム(50ml)で3回抽出し、有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:2)で精製し、N−メトキシカルボニルインドール−3−酢酸メチルを得た。(2.26g,収率87%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.18(d,J=7.0Hz,1H),7.59(s,1H),7.53(d,J=7.7Hz,1H),7.35(t,J=7.5Hz,1H),7.27(t,J=7.4Hz,1H),4.00(s,3H),3.72(s,3H),3.71(s,2H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 171.1,151.1,135.2,129.9,124.6,123.8,122.8,118.9,115.0,113.8,53.5,51.9,30.6;IR(neat):1746,1455,1382,1258,1164,1089,1018cm−1;EI−MS:m/z[M] 247.
化合物#8及び9は、国際公開公報2010/045451号パンフレットに記載の方法に従って合成した。
[化合物#8の合成]
2−(N−tert−ブトキシカルボニル−4−ピペリジニル)エタノール
2−(4−ピペリジニル)エタノール(1.0g,7.7mmol)をメタノール(50ml)に溶かし、そこに炭酸ジtert−ブチル(2.0g,9.3mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:アセトン=9:1)で精製し、N−tert−ブトキシカルボニル−2−(4−ピペリジニル)エタノールを得た。(1.68g,収率95%)
2−(N−tert−ブトキシカルボニル−4−ピペリジニル)−1−ヨウ化エタン
トリフェニルホスフィン(2.56g,9.760mmol)、イミダゾール(0.66g,9.694mmol)をジクロロメタン(15ml)に溶かし、5分撹拌した後、ヨウ素(2.47g,9.732mmol)を加え、10分撹拌した。そこにN−N−tert−ブトキシカルボニル−2−(4−ピペリジニル)エタノール(1.49g,6.497mmol)のジクロロメタン(4ml)溶液を滴下し、室温で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液をセライト濾過し、濾液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてヨウ素を除去した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製し、N−tert−ブトキシカルボニル−2−(4−ピペリジニル)−1−ヨウ化エタンを得た。(2.13g,収率96%)
α−[2−(N−tert−ブトキシカルボニル−4−ピペリジニル)−1−エチル]−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル
窒素雰囲気下、1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(500mg,2.022mmol)、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA,1.81g,10.11mmol)をテトラヒドロフラン(4ml)に溶かし、−78℃に冷却した。これにリチウムジイソプロピルアミド(LDA)の1.5Mシクロヘキサン溶液(2.16ml,1.6eq)を一滴ずつゆっくり滴下し、−78℃で0.5時間撹拌した。この反応液に2−(N−tert−ブトキシカルボニル−4−ピペリジニル)−1−ヨウ化エタン(686mg,2.022mmol)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液を一滴ずつゆっくり滴下し、−78℃で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後0℃にし、水(15ml)を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(15ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:2)で精製し、α−2−(N−tert−ブトキシカルボニル−4−ピペリジニル)−エチル−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(626mg,収率68%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.19(m,1H),7.61(d,J=7.8Hz,1H),7.56(s,1H),7.35(t,J=7.7Hz,1H),7.25−7.30(m,1H),3.79−4.15(m,5H),3.77(t,J=7.6Hz,1H),3.68(s,3H),2.65(m,2H),2.05(m,2H),1.65(m,2H),1.25−1.50(m,12H),1.05−1.19(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 173.9,168.0,154.8,135.4,129.3,124.8,123.1,122.9,119.2,119.2,115.2,79.1,53.7,53.0,52.1,48.9,43.7,42.7,35.9,34.3,32.0,29.5,28.4;FAB―MS:m/z[M+H] 459.
α−[2−(1−アセチル−4−ピペリジニル)−エチル]−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸メチルエステル
α−[2−(N−tert−ブトキシカルボニル−4−ピペリジニル)−1−エチル]−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸メチルエステル(100mg,0.218mmol)をジクロロメタン2mlに溶かし、トリフルオロ酢酸(1.0ml,13.07mmol)を加え、室温で5分間撹拌した。反応液を10%炭酸ナトリウム水溶液10mLに滴下し、反応を停止させた。この溶液を酢酸エチル(10mL)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水10mLで2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去し、α−[2−(4−ピペリジニル)−エチル]−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸メチルエステル(74.1mg)を得た。この(74.1mg,0.207mmol)をテトラヒドロフラン3mLに溶かし、トリエチルアミン(0.2mL)と塩化アセチル(10mg)を加え、室温で1.5時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液10mLを加えて反応を停止させ、酢酸エチル(10mL)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水10mLで2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:アセトン=9:1)で精製し、α−[2−(1−アセチル−4−ピペリジニル)−エチル]−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸メチルエステルを得た。(53.9mg, 収率65%):H NMR(400MHz,CDCl):δ8.18(d,J=6.7Hz,1H),7.61(d,J=7.8Hz,1H),7.56(s,1H),7.35(t,J=8.4Hz,1H),7.25−7.28(m,1H),4.57(d,J=12.8Hz,1H),4.03(s,3H),3.73−3.79(m,2H),3.68(s,3H),2.99(t,J=12.9Hz,1H),2.50(t,J=12.6Hz,1H),1.91−2.19(m,5H),1.73(t,J=10.4Hz,2H),1.49(m,1H),1.26−1.32(m,2H),1.05−1.12(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ173.8,168.7,151.2,135.4,129.3,124.8,122.9,119.2,119.1,115.2,53.7,52.1,46.6,42.7,41.7,35.9,34.2,32.5,31.6,29.2,21.4;FAB−MS:m/z[M+H] 401.
α−2−(1−アセチル−4−ピペリジニル)−エチル−3−インドール酢酸(化合物#8)
α−2−(1−アセチル−4−ピペリジニル)−エチル−N−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(48.0mg,0.120mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加え、70℃で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え、酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:アセトン=3:2)で精製し、α−2−(1−アセチル−4−ピペリジニル)−エチル−3−インドール酢酸(化合物#8)を得た。(25.5mg,収率65%:1H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.54(s,1H),7.67(d,J=7.9Hz,1H),7.31(d,J=8.0Hz,1H),7.16(t,J=7.7Hz,1H),7.07−7.11(m,2H),4.48(d,J=12.7Hz,1H),3.81(t,J=7.5Hz,1H),3.66(d,J=13.2Hz,1H),2.89(t,J=12.5Hz,1H),2.43(t,J=12.6Hz,1H),1.86−2.17(m,5H),1.62(t,J=16.5Hz,2H),1.41(m,1H),1.2
2-1.28(m,2H),0.93−1.01(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 178.8,169.3,136.2,126.5,122.3,122.0,119.5,119.1,113.3,111.4,46.7,43.1,42.0,35.7,34.2,32.5,31.6,29.7,21.3;IR (neat):3410,1699,1454,1271cm−1;FAB−MS:m/z[M+H] 329.
α−2−(1−アセチル−4−ピペリジニル)−メチル−3−インドール酢酸(化合物#9)は、2−(N−tert−ブトキシカルボニル−4−ピペリジニル)エタノールの代わりにN−tert−ブトキシカルボニル−4−ピペリジニルメタノールを用いて、化合物#8と同様の手法で合成した。
[化合物#10の合成]
α−4−アミノブチル−N−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル
α−(N−tert−ブトキシカルボニル−4−アミノ−1−ブチル)−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(150mg,0.358mmol)にトリフルオロ酢酸(0.4ml,5.227mmol)を加え、室温で撹拌した。5分後に反応液を飽和重曹水に滴下し、反応を停止させた。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去し、α−4−アミノブチル−N−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。
α−[N−(1−アセチルピロリジン−2−カルボニル)−4−アミノブチル]−N−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル
α−4−アミノブチル−N−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(150mg,0.493mmol)をテトラヒドロフラン(3ml)に溶かし、そこにN−アセチル−L−プロリン(116mg,0.738mmol)、N−ヒドロキシコハク酸イミド(85.0mg,0.739mmol)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(152mg,0.737mmol)、4−N,N−ジメチルアミノピリジン(72.0mg,0.589mmol)を加え、室温で7時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液で反応を停止させ、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:アセトン=7:3)で精製し、α−[N−(1−アセチルピロリジン−2−カルボニル)−4−アミノブチル]−N−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(107mg,収率49%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.17(d,J=7.1Hz,1H),7.61(d,J=7.7Hz,1H),7.55(s,1H),7.33(t,J=7.8Hz,1H),7.25(t,J=7.4Hz,1H),7.18(s,1H),4.50(d,J=7.3Hz,1H),4.02(s,3H),3.80(t,J=7.6Hz,1H),3.67(s,3H),3.36-3.58(m,2H),3.10-3.26(m,2H),1.76-2.40(m,9H),1.49-1.56(m,2H),1.33-1.38(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 173.8,171.0,170.8,151.1,135.3,129.2,124.6,122.9,122.8,119.2,119.1,115.0,59.4,53.6,51.9,48.1,42.3,38.9,31.5,29.0,27.2,24.8,24.7,22.3;FAB−MS:m/z[M+H] 458.
α−[N−(1−アセチルピロリジン−2−カルボニル)−4−アミノブチル]−3−インドール酢酸(化合物#10)
α−[N−(1−アセチルピロリジン−2−カルボニル)−4−アミノブチル]−N−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(80.0mg,0.175mmol)をメタノール2mlに溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加え、70℃で1.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え、酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製し、α−[N−(1−アセチルピロリジン−2−カルボニル)−4−アミノブチル]−3−インドール酢酸(化合物#10)を得た。(63.6mg,収率94%):H NMR(400MHz,アセトン-d):δ 10.21(s,1H),8.03(s,1H),7.70(d,J=7.8Hz,1H),7.38(d,J=8.0Hz,1H),7.27(s,1H),7.09(t,J=7.3Hz,1H),7.01(t,J=7.6Hz,1H),4.35(d,J=7.2Hz,1H),3.85(t,J=7.6Hz,1H),3.53(m,1H),3.40-3.46(m,1H),3.23(m,1H),3.10-3.17(m,1H),1.85-2.14(m,9H),1.36-1.50(m,4H);13C NMR(100MHz,アセトン−d):δ 175.8,172.1,170.3,137.3,127.5,123.3,121.9,119.7,119.3,114.1,112.0,60.5,48.3,43.3,39.2,32.9,32.5,25.4,25.1,22.2;IR(Neat):3300,1634,1456,1245cm-1; FAB−MS:m/z[M+H] 386.
[化合物#11の合成]
α−[2−(2−アミノエトキシ)−エチル]−N−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル
α−[N−tert−ブトキシカルボニル−(2−アミノエトキシエチル)]−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(140mg,0.322mmol)にトリフルオロ酢酸(0.3ml,3.920mmol)を加え、室温で撹拌した。5分後に反応液を飽和重曹水に滴下し、反応を停止させた。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去し、α−[2−(2−アミノエトキシ)−エチル]−N−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(80.0mg,収率74%)
α−{N−(1−アセチルピロリジン−2−カルボニル)−[2−(2−アミノエトキシ)−エチル]}−N−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル
α−[2−(2−アミノエトキシ)−エチル]−N−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(80.0mg,0.239mmol)をテトラヒドロフラン(3ml)に溶かし、そこにN−アセチル−L−プロリン(56.4mg,0.359mmol)、N−ヒドロキシコハク酸イミド(41.2mg,0.358mmol)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(74.0mg,0.359mmol)、4−N,N−ジメチルアミノピリジン(35.0mg,0.286mmol)を加え、室温で7時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液で反応を停止させ、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:アセトン=7:3)で精製し、α−[N−(1−アセチルピロリジン−2−カルボニル)−4−アミノブチル]−N−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(76.1mg,収率67%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.18(d,J=7.1Hz,1H),7.57−7.66(m,2H),7.35(t,J=7.7Hz,1H),7.25−7.28(m,2H),4.56(t,J=8.3Hz,1H),4.09(t,J=7.6Hz,1H),4.03(s,3H),3.68(s,3H),3.59(t,J=9.0Hz,1H),3.32-3.52(m,7H),2.36−2.48(m,2H),1.84-2.18(m,7H),1.49-1.56(m,2H),1.33-1.38(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl):174.2,171.5,170.8,151.1,135.5,129.3,124.8,123.1,123.0,119.4,118.9,115.2,69.4,68.4,59.2,53.8,52.2,48.2,39.5,39.2,32.2,27.8,25.0,22.5;FAB−MS:m/z[M+H] 474.
α−[N−(1−アセチルピロリジン−2−カルボニル)−4−アミノブチル]−3−インドール酢酸(化合物#11)
α−[N−(1−アセチルピロリジン−2−カルボニル)−4−アミノブチル]−N−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(60.0mg,0.127mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加え、70℃で1.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え、酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製し、α−[N−(1−アセチルピロリジン−2−カルボニル)−4−アミノブチル]−3−インドール酢酸(化合物#11)を得た。(36.6mg,収率72%):H NMR(400MHz,アセトン-d):δ 8.48(d,J=13.4Hz,1H),7.70(d,J=7.9Hz,1H),7.34(d,J=8.1Hz,1H),7.09−7.21(m,3H),4.67(t,J=8.3Hz,1H),4.40-4.11(m,1H),3.18-3.76(m,8H),2.46-2.67(m,4H),1.86-2.22(m,7H);13C NMR(100MHz,アセトン−d):δ 178.0,171.6,171.2,136.1,126.5,122.3,122.0,119.4,118.9,113.7,111.2,69.3,68.6,60.0,48.5,41.2,39.9,33.7,29.1,24.8,22.3;IR(Neat):3317,1634,1456,1247,1119cm-1; FAB−MS:m/z[M+H] 402.
[化合物#12の合成]
α−(N−tert−ブトキシカルボニル−6−アミノ−1−ヘキシル)−α−(1−ナフチル)−酢酸 メチルエステル
α−(1−ナフチル)−酢酸 メチルエステル(150mg,0.75mmol)をテトラヒドロフランに溶解し、ヘキサメチルホスホラミド(HMPA,671mg,3.75mmol)を加えて−78℃に冷却した。この溶液にリチウムジイソプロピルアミド(1.5Mシクロヘキサン溶液,0.75ml,1mmol)を滴下し、−78℃で30分間攪拌した後、N−tert−ブトキシカルボニル−6−アミノ−1−ヨードヘキサン(270mg,0.82mmol)のテトラヒドロフラン溶液(2mL)を滴下し、−78℃で1時間攪拌した。反応液の温度を15分間かけて0℃まで上昇させた後、溶液に50mLの水を加えて、50mLの酢酸エチルで、2回抽出した。有機層を飽和塩化アンモニウム溶液(20mL)、続いて食塩水(20mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで脱水処理して減圧乾固した。反応物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:2)で精製し、α−(N−tert−ブトキシカルボニル−6−アミノ−1−ヘキシル)−α−(1−ナフチル)−酢酸 メチルエステルを得た。(271mg,収率91%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.11(d,J=8.5Hz,1H),7.83(d,J=8.0Hz,1H),7.74(d,J=8.1Hz,1H),7.40−7.54(m,4H),4.71(s,1H),4.36(t,J=7.8Hz,1H),3.61(s,3H),3.04(m,2H),2.07(m,2H),1.24−1.48(m,17H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 174.7,155.9,135.3,133.8,131.3,128.8,127.5,126.1,125.4,125.3,124.6,122.8,78.7,51.8,46.5,40.3,32.9,29.7,28.9,28.2,27.6,26.3;FAB−MS:m/z[M+H] 400.
α−(N−tert−ブトキシカルボニル−6−アミノ−1−ヘキシル)−α−(1−ナフチル)−酢酸(化合物#12)
α−(N−tert−ブトキシカルボニル−6−アミノ−1−ヘキシル)−α−(1−ナフチル)−酢酸 メチルエステル(100mg,0.25mmol)をメタノールと水酸化ナトリウム水溶液の混合溶液(2N水酸化ナトリウム水溶液:メタノール=1:4,5mL)に溶解し、50℃で1時間加熱した。反応溶液を6N塩酸でpH3.5に調整し、減圧蒸留で、メタノールを除去した。この溶液に、水(15mL)を加えて、酢酸エチル(50mL)で2回抽出した。有機層を飽和塩化アンモニウム溶液(20mL)、続いて食塩水(20mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで脱水処理して減圧乾固した。反応物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=95:5)で精製し、α−(N−tert−ブトキシカルボニル−6−アミノ−1−ヘキシル)−α−(1−ナフチル)−酢酸(化合物#12)を得た。(90mg,収率93%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.13(d,J=8.4Hz,1H),7.84(d,J=7.9Hz,1H),7.75(d,J=8.1Hz,1H),7.41−7.53(m,4H),4.56(s,1H),4.35(t,J=7.4Hz,1H),3.03(m,2H),2.05(m,2H),1.22−1.46(m,17H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 179.0,156.0,135.1,133.9,131.6,128.9,127.7,126.2,125.5,125.4,124.9,123.1,79.0,46.6,40.4,32.7,29.8,29.0,28.3,27.7,26.4;IR(neat):3417,1705,1457,1268,1099cm−1;FAB−MS:m/z[M+H] 386.
[化合物#13の合成]
N−tert−ブトキシカルボニル−6−アミノ−1−ヘキサノール
6−アミノ−1−ヘキサノール(1.0g,8.533mmol)をメタノール(10ml)に溶かし、そこに炭酸ジtert−ブチル(1.86g,8.522mmol)を加え、室温で1.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:アセトン=9:1)で精製し、N−tert−ブトキシカルボニル−6−アミノヘキサノールを得た。(1.80g,収率97%)
N−tert−ブトキシカルボニル−6−アミノ−1−ヨードへキサン
トリフェニルホスフィン(2.35g,8.96mmol)、イミダゾール(0.61g,8.96mmol)をジクロロメタン(15ml)に溶かし、5分撹拌した後、ヨウ素(2.28g,8.98mmol)を加え、10分撹拌した。そこにN−tert−ブトキシカルボニル−6−アミノヘキサノール(1.3g,5.98mmol)のジクロロメタン(4ml)溶液を滴下し、室温で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液をセライト濾過し、濾液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてヨウ素を除去した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製し、N−tert−ブトキシカルボニル−6−アミノ−1−ヨードへキサンを得た。(1.67g,収率86%)
α−メチル−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステルはKatayama M, Kato Y, Marumo S. “Synthesis,absolute configuration and biological activity of both enantiomers of 2-(5,6-dichloro-3-indolyl)propionic acid: new dichloroindole auxins” Bioscience,Biotechnology,and Biochemistry,65(2),270-276; 2001.に記載の方法に従って合成した。
α−(N−tert−ブトキシカルボニル−6−アミノ−1−ヘキシル)−α−メチル−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル
窒素雰囲気下、α−メチル−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(83.8mg,0.321mmol)をテトラヒドロフラン(2ml)に溶かし、−78℃に冷却した。これをリチウム ビストリメチルシリルアミド(LHMDS)の1.0Mテトラヒドロフラン溶液(0.69ml,1.5eq)を一滴ずつゆっくり滴下し、−78℃で0.5時間撹拌した。この反応液にN−tert−ブトキシカルボニル−6−アミノ−1−ヨードへキサン(105mg,0.321mmol)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液を一滴ずつゆっくり滴下し、−78℃で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後0℃にし、水(5ml)を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:2)で精製し、α−(N−tert−ブトキシカルボニル−6−アミノ−1−ヘキシル)−α−メチル−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(68.6mg,収率46%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.19(d,J=6.3Hz,1H),7.52(d,J=7.9Hz,1H),7.48(s,1H),7.32(t,J=7.5Hz,1H),7.21(t,J=7.5Hz,1H),4.54(s,1H),4.03(s,3H),3.62(s,3H),3.06(m,2H),2.04−2.12(m,2H),1.61(s,3H),1.17−1.43(m,17H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 176.3,155.9,151.3,135.8,128.6,124.9,124.5,122.8,122.0,120.0,115.2,78.9,53.7,52.1,45.5,40.4,37.2,29.9,29.5,28.3,26.5,24.2,22.5;FAB−MS:m/z[M] 460.
α−(N−tert−ブトキシカルボニル−6−アミノ−1−ヘキシル)−α−メチル−3−インドール酢酸(化合物#13)
α−(N−tert−ブトキシカルボニル−6−アミノ−1−ヘキシル),α−メチル−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(60.0mg,0.130mmol)をメタノール(4.6ml)に溶かした。そこに水(0.4ml)、水酸化カリウム(1.68g,30mmol)を加え、70℃で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ベンゼン:アセトン=85:15)で精製し、α−(N−tert−ブトキシカルボニル−6−アミノ−1−ヘキシル)−α−メチル−3−インドール酢酸(化合物#13)を得た。(40.0mg,収率79%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.26(s,1H),7.71(d,J=8.0Hz,1H),7.33(d,J=8.0Hz,1H),7.16(t,J=7.4Hz,1H),7.06(t,J=7.3Hz,1H),7.04(s,1H),4.52(s,1H),3.03(m,2H),2.08−2.17(m,2H),1.63(s,3H),1.23−1.48(m,17H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 181.7,156.1,136.7,125.5,121.4,120.4,119.2,118.8,111.3,79.1,45.7,40.5,37.5,29.7,28.5,26.5,24.2,22.6;IR(neat):3415,3339,1699,1519,1460,1369,1249,1170cm−1;FAB−MS:m/z[M+H] 389.
[化合物#14の合成]
2−(N−tert−ブトキシカルボニル−2−アミノエトキシ)−エタノール
2−(2−アミノエトキシ)−エタノール(1.0g,9.511mmol)をメタノール(10ml)に溶かし、そこに炭酸ジtert−ブチル(2.07g,9.485mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:アセトン=3:2)で精製し、2−(N−tert−ブトキシカルボニル−2−アミノエトキシ)−エタノールを得た。(1.78g,収率91%)
2−(N−tert−ブトキシカルボニル−2−アミノエトキシ)−1−ヨードエタン
トリフェニルホスフィン(2.87g,10.94mmol)、イミダゾール(0.75g,11.02mmol)をジクロロメタン(15ml)に溶かし、5分撹拌した後、ヨウ素(2.78g,10.95mmol)を加え、10分撹拌した。そこに2−(N−tert−ブトキシカルボニル−2−アミノエトキシ)−エタノール(1.5g,7.308mmol)のジクロロメタン(4ml)溶液を滴下し、室温で1.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液をセライト濾過し、濾液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてヨウ素を除去した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=85:15)で精製し、2−(N−tert−ブトキシカルボニル−2−アミノエトキシ)−1−ヨードエタンを得た。(2.19g,収率95%)
α−[2−(N−tert−ブトキシカルボニル−2−アミノエトキシ)−1−エチル]−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル
窒素雰囲気下、1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(500mg,2.022mmol)、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA,1.81g,10.11mmol)をテトラヒドロフラン(4ml)に溶かし、−78℃に冷却した。これにリチウムジイソプロピルアミド(LDA)の1.5Mシクロヘキサン溶液(2.02ml,1.5eq)を一滴ずつゆっくり滴下し、−78℃で0.5時間撹拌した。この反応液に2−(N−tert−ブトキシカルボニル−2−アミノエトキシ)−1−ヨードエタン(637mg,2.022mmol)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液を一滴ずつゆっくり滴下し、−78℃で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後0℃にし、水(15ml)を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(15ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:2)で精製し、α−[2−(N−tert−ブトキシカルボニル−2−アミノエトキシ)−1−エチル]−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(645mg,収率79%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.18(d,J=7.0Hz,1H),7.63(d,J=7.7Hz,1H),7.57(s,1H),7.34(t,J=7.7Hz,1H),7.26(t,J=7.3Hz,1H),4.98(s,1H),4.02−4.06(m,4H),3.69(s,3H),3.43−3.51(m,4H),3.30(m,2H),2.29(m,2H),1.45(s,3H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 173.8,155.9,151.2,135.4,124.8,123.1,122.9,119.2,118.8,115.2,79.1,69.8,68.3,52.7,52.1,40.3,39.3,32.2,28.3;FAB−MS:m/z[M+H] 435.
α−[2−(N−tert−ブトキシカルボニル−2−アミノエトキシ)−1−エチル]−3−インドール酢酸(化合物#14)
α−[2−(N−tert−ブトキシカルボニル−2−アミノエトキシ)−1−エチル]−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(80.0mg,0.184mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加え、70℃で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製し、α−[2−(N−tert−ブトキシカルボニル−2−アミノエトキシ)−1−エチル]−3−インドール酢酸(化合物#14)を得た。(70.2mg,収率87%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.40(s,1H),7.67(d,J=7.9Hz,1H),7.29(d,J=8.0Hz,1H),7.15(t,J=7.8Hz,1H),7.08(t,J=7.3Hz,1H),7.04(s,1H),5.03(s,1H),4.04(t,J=7.1Hz,1H),3.30−3.46(m,4H),3.23(m,2H),2.26(m,2H),1.44(s,9H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 179.2,156.2,136.2,126.4,122.6,122.1,119.5,119.1,112.6,111.3,79.4,69.7,68.5,40.3,39.7,32.3,28.4;IR(neat):3406,3332,1699,1520,1458,1367,1252,1169,1119cm−1;FAB−MS:m/z[M+Na] 385.
[化合物#15の合成]
N−tert−ブトキシカルボニル−4−アミノ−1−ブタノール
4−アミノ−1−ブタノール(1.0g,11.22mmol)をメタノール(10ml)に溶かし、そこに炭酸ジtert−ブチル(2.53g,11.58mmol)を加え、室温で1.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:アセトン=9:1)で精製し、N−tert−ブトキシカルボニル−4−アミノ−1−ブタノールを得た。(1.88g,収率89%)
N−tert−ブトキシカルボニル−4−アミノ−1−ヨードブタン
トリフェニルホスフィン(3.3g,12.58mmol)、イミダゾール(0.86g,12.63mmol)をジクロロメタン(15ml)に溶かし、5分撹拌した後、ヨウ素(3.2g,12.61mmol)を加え、10分撹拌した。そこにN−tert−ブトキシカルボニル−4−アミノ−1−ブタノール(1.6g,8.454mmol)のジクロロメタン(4ml)溶液を滴下し、室温で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液をセライト濾過し、濾液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてヨウ素を除去した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製し、N−tert−ブトキシカルボニル−4−アミノ−1−ヨードブタンを得た。(1.83g,収率72%)
α−(N−tert−ブトキシカルボニル−4−アミノ−1−ブチル)−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル
窒素雰囲気下、1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(400mg,1.618mmol),ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA,1.45g,8.086mmol)をテトラヒドロフラン(4ml)に溶かし、−78℃に冷却した。これにリチウムジイソプロピルアミド(LDA)の1.5Mシクロヘキサン溶液(1.62ml,1.5eq)を一滴ずつゆっくり滴下し、−78℃で0.5時間撹拌した。この反応液にN−tert−ブトキシカルボニル−4−アミノ−1−ヨードブタン(484mg,1.618mmol)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液を一滴ずつゆっくり滴下し、−78℃で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後0℃にし、水(15ml)を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(15ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:2)で精製し、α−(N−tert−ブトキシカルボニル−4−アミノ−1−ブチル)−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(373mg,収率55%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.18(d,J=7.8Hz,1H),7.60(d,J=7.8Hz,1H),7.55(s,1H),7.34(t,J=7.9Hz,1H),7.25(t,J=7.7Hz,1H),4.59(s,1H),4.02(s,3H),3.80(t,J=7.6Hz,1H),3.67(s,3H),3.09(m,2H),2.03(m,2H),1.25−1.53(m,13H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 173.9,155.9,151.2,135.5,129.3,124.8,123.0,122.9,119.2,115.2,78.9,53.6,52.0,42.5,40.2,31.7,29.8,28.3,24.8;FAB−MS:m/z[M+H] 419.
α−(N−tert−ブトキシカルボニル−4−アミノ−1−ブチル)−3−インドール酢酸(化合物#15)
α−(N−tert−ブトキシカルボニル−4−アミノ−1−ブチル)−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(100mg,0.239mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加え、70℃で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=95:5)で精製し、α−(N−tert−ブトキシカルボニル−4−アミノ−1−ブチル)−3−インドール酢酸(化合物#15)を得た。(71.8mg,収率87%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.35(s,1H),7.67(d,J=7.8Hz,1H),7.28(d,J=7.8Hz,1H),7.15(t,J=7.7Hz,1H),7.09(t,J=7.3Hz,1H),7.00(s,1H),4.57(s,1H),3.81(t,J=7.5Hz,1H),3.02(m,2H),1.97(m,2H),1.23−1.48(m,13H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 179.6,156.1,136.1,126.4,122.3,122.0,119.4,119.1,113.0,111.3,79.3,42.9,40.3,31.9,29.7,28.4,24.7;IR(neat):3747,1699,1520,1456,1367,1250,1170cm−1;FAB−MS:m/z [M+H]347.
[化合物#17の合成]
2−エチル−1−ヨードブタン
トリフェニルホスフィン(1.93g,7.358mmol)、イミダゾール(0.5g,7.344mmol)をジクロロメタン(5.0ml)に溶かし、5分撹拌した後、ヨウ素(1.86g,7.328mmol)を加え、10分撹拌した。そこに2−エチル−1−ブタノール(0.5g,5.672mmol)のジクロロメタン(2.0ml)溶液を滴下し、室温で1.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液をセライト濾過し、濾液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてヨウ素を除去した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、2−エチル−1−ヨードブタンを得た。(0.35g,収率34%)
α−(2−エチル−1−ブチル)−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル
窒素雰囲気下、1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(100mg,0.404mmol),ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA,362mg,2.020mmol)をテトラヒドロフラン(2ml)に溶かし、−78℃に冷却した。これにリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(LHMDS)の1.0Mテトラヒドロフラン溶液(0.61ml,1.5eq)を一滴ずつゆっくり滴下し、−78℃で0.5時間撹拌した。この反応液に2−エチル−1−ヨードブタン(85.8mg,0.405mmol)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液を一滴ずつゆっくり滴下し、−78℃で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後0℃にし、水(5ml)を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製し、α−(2−エチル−1−ブチル)−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(104mg,収率78%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.18(d,J=7.0Hz,1H),7.64(d,J=7.8Hz,1H),7.57(s,1H),7.34(t,J=7.7Hz,1H),7.26(t,J=7.4Hz,1H),4.01(s,3H),3.93(t,J=7.8Hz,1H),3.67(s,3H),1.96(m,2H),1.21−1.41(m,5H),0.82−0.88(m,6H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 174.3,151.3,135.5,129.5,124.7,122.9,119.7,119.3,115.2,53.7,52.0,40.4,38.0,35.6,25.1,24.9,10.4,10.4;IR(neat):1738,1455,1377,1256,1164,1085cm−1;FAB−MS:m/z[M] 331.
α−(2−エチル−1−ブチル)−3−インドール酢酸(化合物#17)
α−(2−エチル−1−ブチル)−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸(70.0mg,0.211mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加え、70℃で2.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=95:5)で精製し、α−(2−エチル−1−ブチル)−3−インドール酢酸(化合物#17)を得た。(52.4mg,収率96):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.02(s,1H),7.70(d,J=7.9Hz,1H),7.30(d,J=8.0Hz,1H),7.17(t,J=7.9Hz,1H),7.11(t,J=7.5Hz,1H),7.08(s,1H),3.97(t,J=7.8Hz,1H),1.96(m,2H),1.23−1.39(m,5H),0.78−0.84(m,6H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 181.1,136.1,126.6,122.2,122.2,119.7,119.3,113.7,111.2,40.6,37.8,35.9,25.0,25.0,10.4,10.4;IR(neat):3414,1703,1458,1293,1098cm−1;FAB−MS:m/z[M+H] 260.
[化合物#18の合成]
3−メチル−1−ヨードペンタン
トリフェニルホスフィン(1.93g,7.358mmol)、イミダゾール(0.5
g,7.344mmol)をジクロロメタン(5.0ml)に溶かし、5分撹拌した後、ヨウ素(1.86g,7.328mmol)を加え、10分撹拌した。そこに3−メチル−1−ペンタノール(0.5g,5.672mmol)のジクロロメタン(2.0ml)溶液を滴下し、室温で1.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液をセライト濾過し、濾液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてヨウ素を除去した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=98:2)で精製し、3−メチル−1−ヨードペンタンを得た。(0.12mg,収率11%)
α−(3−メチル−1−ペンチル)−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル
窒素雰囲気下、1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(50.0mg,0.202mmol),ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA,181mg,1.011mmol)をテトラヒドロフラン(1ml)に溶かし、−78℃に冷却した。これにリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(LHMDS)の1.0Mテトラヒドロフラン溶液(0.30ml,1.5eq)を一滴ずつゆっくり滴下し、−78℃で0.5時間撹拌した。この反応液に3−メチル−1−ヨードペンタン(51.5mg,0.243mmol)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液を一滴ずつゆっくり滴下し、−78℃で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後0℃にし、水(5ml)を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=12:1)で精製し、α−(3−メチル−1−ペンチル)−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(25.8mg,収率39%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.18(d,J=6.7Hz,1H),7.62(d,J=7.7Hz,1H),7.56(s,1H),7.34(t,J=7.8Hz,1H),7.26(t,J=7.2Hz,1H),4.03(s,3H),3.77(t,J=7.9Hz,1H),3.68(s,3H),2.01(m,2H),1.10−1.39(m,5H),0.82−0.87(m,6H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 174.2,151.3,135.5,129.5,124.8,122.9,119.4,119.3,115.2,53.7,52.0,42.9,34.4,34.2,29.8,29.2,19.1,11.3;IR(neat):1741,1454,1378,1254,1084cm−1;FAB−MS:m/z[M] 331.
α−(3−メチル−1−ペンチル)−3−インドール酢酸(化合物#18)
α−(3−メチル−1−ペンチル)−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(20.0mg,0.060mmol)をメタノール(1ml)に溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.25ml)を加え、70℃で2.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=95:5)で精製し、α−(3−メチル−1−ペンチル)−3−インドール酢酸(化合物#18)を得た。(16.8mg,収率89%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.07(s,1H),7.70(d,J=7.8Hz,1H),7.33(d,J=8.1Hz,1H),7.19(t,J=8.0Hz,1H),7.10−7.13(m,2H),3.82(t,J=6.7Hz,1H),1.97(m,2H),1.10−1.36(m,5H),0.79−0.85(m,6H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 180.4,136.1,126.6,122.2,122.2,119.7,119.3,113.7,111.2,43.2,34.5,34.3,30.1,29.2,19.1,11.3;IR(neat):3418,1704,1456,1294,1098cm−1;FAB−MS: m/z[M] 259.
[化合物#19の合成]
2−メチル−1−ヨードペンタン
トリフェニルホスフィン(1.93g,7.358mmol)、イミダゾール(0.5g,7.344mmol)をジクロロメタン(5.0ml)に溶かし、5分撹拌した後、ヨウ素(1.86g,7.328mmol)を加え、10分撹拌した。そこに2−メチル−1−ペンタノール(0.5g,5.672mmol)のジクロロメタン(2.0ml)溶液を滴下し、室温で1.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液をセライト濾過し、濾液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてヨウ素を除去した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、2−メチル−1−ヨードペンタンを得た。(0.56g,収率54%)
α−(2−メチル−1−ペンチル)−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル
窒素雰囲気下、1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(100mg,0.404mmol)、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA,362mg,2.020mmol)をテトラヒドロフラン(2ml)に溶かし、−78℃に冷却した。これにリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(LHMDS)の1.0Mテトラヒドロフラン溶液(0.61ml,1.5eq)を一滴ずつゆっくり滴下し、−78℃で0.5時間撹拌した。この反応液に2−メチル−1−ヨードペンタン(85.8mg,0.405mmol)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液を一滴ずつゆっくり滴下し、−78℃で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後0℃にし、水(5ml)を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製し、α−(2−メチル−1−ペンチル)−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(101mg,収率75%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.18(d,J=5.7Hz,1H),7.63(d,J=7.8Hz,1H),7.55(s,1H),7.34(t,J=7.6Hz,1H),7.27(t,J=7.5Hz,1H),4.03(s,3H),3.91−3.97(m,1H),3.68(s,3H),1.58−2.24(m,2H),1.10−1.50(m,5H),0.83−0.97(m,6H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 174.4,151.2,135.4,129.4,124.7,122.9,122.8,119.9,119.4,115.2,53.7,52.0,40.4,39.6,39.3,30.7,19.8,19.4,14.2;IR(neat):1739,1456,1373,1217,1087cm−1;FAB−MS:m/z[M] 331.
α−(2−メチル−1−ペンチル)−3−インドール酢酸(化合物#19)
α−(2−メチル−1−ペンチル)−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(70.0mg,0.211mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加え、70℃で2.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=95:5)で精製し、α−(2−メチル−1−ペンチル)−3−インドール酢酸(化合物#19)を得た。(51.9mg,収率95%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.12(s,1H),7.70(d,J=7.8Hz,1H),7.30(d,J=8.0Hz,1H),7.17(t,J=7.4Hz,1H),7.11(t,J=7.2Hz,1H),7.06(s,1H),3.96−4.02(m,1H),1.60−2.22(m,2H),1.12−1.51(m,5H),0.79−0.94(m,6H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 180.9,136.1,126.5,122.3,122.2,119.7,119.3,113.3,111.2,40.7,39.9,39.2,30.3,19.8,19.4,14.3;IR(neat):3417,1699,1457,1292,1099cm−1;FAB−MS:m/z[M] 259.
[化合物#20の合成]
4−フェニル−2−(1H−インドール−3−イル)−4−オキソ−ブタン酸
(化合物#20)
30mL丸底フラスコにトランス−4−フェニル−4−オキソ−2−ブテン酸(1.0g,5.65mmol)をベンゼン(25mL)で溶解させ、インドール(0.79g,6.77mmol)を加えて、80℃で5時間撹拌し、室温になるまで攪拌した。反応液を減圧留去し、ベンゼンから再結晶を行い、4−フェニル−2−(1H−インドール−3−イル)−4−オキソ−ブタン酸(化合物#20)を得た。(1.24g,収率75%):融点149−150℃;H NMR(400MHz,アセトン−d):δ 10.17(1H,brs,1H),8.05(2H,d,J=8.2Hz),7.80(1H,d,J=8.3Hz),7.57(1H,t,J=7.8Hz),7.51(2H,dd,J=8.2,7.8Hz),7.41(1H,d,J=8.2Hz),7.37(1H,s),7.13(1H,t,J=8.2Hz),7.06(1H,t,J=8.2Hz),4.57(1H,dd,J=11.0,4.1Hz),4.13(1H,dd,J=17.8,11.0Hz),3.41(1H,dd,J=17.8,4.1Hz),;
IR:(neat):3400,3055,1711,1677,1453cm−1;FAB−MS m/z[M+H] calcd for 294.1130(C1816NO),found 294.1143[M+H]
[化合物#21の合成]
4,4,5,5,5−ペンタフルオロ−1−ヨードペンタン
トリフェニルホスフィン(1.1g,4.211mmol)、イミダゾール(0.29g,4.211mmol)をジクロロメタン(5.0ml)に溶かし、5分撹拌した後、ヨウ素(1.07g,4.211mmol)を加え、10分撹拌した。そこに4,4,5,5,5−ペンタフルオロ−1−ペンタノール(0.5g,2.807mmol)のジクロロメタン(2.0ml)溶液を滴下し、室温で1.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液をセライト濾過し、濾液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてヨウ素を除去した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、4,4,5,5,5−ペンタフルオロ−1−ヨードペンタンを得た。(0.36g,収率45%)
α−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロ−1−ペンチル)−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル
窒素雰囲気下、1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(50.0mg,0.202mmol),ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA,181mg,1.011mmol)をテトラヒドロフラン(1ml)に溶かし、−78℃に冷却した。これにリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(LHMDS)の1.0Mテトラヒドロフラン溶液(0.30ml,1.5eq)を一滴ずつゆっくり滴下し、−78℃で0.5時間撹拌した。この反応液に4,4,5,5,5−ペンタフルオロ−1−ヨードペンタン(81.4mg,0.283mmol)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液を一滴ずつゆっくり滴下し、−78℃で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後0℃にし、水(5ml)を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=85:15)で精製し、α−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロ−1−ペンチル)−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(59.8mg,収率73%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.19(d,J=7.6Hz,1H),7.60(d,J=7.8Hz,1H),7.57(s,1H),7.36(t,J=7.5Hz,1H),7.27(t,J=6.9Hz,1H),4.03(s,3H),3.83(t,J=7.6Hz,1H),3.69(s,3H),1.98−2.23(m,4H),1.62−1.68(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 173.5,151.3,135.5,129.1,125.0,123.1,123.1,119.2,118.6,115.3,53.8,52.2,42.3,31.4,30.6,30.3,30.1,18.6;IR (neat):1739,1456,1378,1257,1198cm−1;FAB−MS:m/z[M] 407.
α−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロ−1−ペンチル)−3−インドール酢酸(化合物#21)
α−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロ−1−ペンチル)−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(55.5mg,0.183mmol)をメタノール(1ml)に溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.25ml)を加え、70℃で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=95:5)で精製し、α−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロ−1−ペンチル)−3−インドール酢酸(化合物#21)を得た。(43.9mg,収率97%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.06(s,1H),7.67(d,J=7.9Hz,1H),7.33(d,J=8.1Hz,1H),7.20(t,J=8.0Hz,1H),7.12(t,J=7.9Hz,1H),7.09(s,1H),3.87(t,J=7.5Hz,1H),1.95−2.22(m,4H),1.60−1.67(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 179.9,136.2,126.2,122.4,122.4,119.9,119.1,112.5,111.4,42.7,31.5,30.6,30.3,30.1,18.6;IR(neat):3418,1704,1459,1198cm−1;FAB−MS:m/z[M] 335.
[化合物#22の合成]
3−(2−ヒドロキシ−1−エチル)−1,1‘−ビフェニル
2−(3−ブロモフェニル)−1−エタノール(200mg,0.995mmol)をジメトキシエタン:エタノール(=5:1)の混合溶媒(3.0ml)に溶かし、フェニルボロン酸(242mg,1.985mmol)、2M炭酸ナトリウム水溶液(1.5ml)、テトラキス(トリフェニルホスフィン) パラジウム(0)(Pd(PPh,56.0mg,0.048mmol)を加え、加熱還流下4時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液をセライト濾過し、濾液に塩酸を加えて中和し、酢酸エチル(10ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:2)で精製し、3−(2−ヒドロキシ−1−エチル)−1,1’−ビフェニルを得た。(172mg,収率87%)
3−(2−ヨード−1−エチル)−1,1’−ビフェニル
トリフェニルホスフィン(327mg,1.248mmol)、イミダゾール(85.0mg,1.249mmol)をジクロロメタン(3.0ml)に溶かし、5分撹拌した後、ヨウ素(317mg,1.248mmol)を加え、10分撹拌した。そこに3−(2−ヒドロキシ−1−エチル)−1,1’−ビフェニル(165mg,0.832mmol)のジクロロメタン(0.5ml)溶液を滴下し、室温で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液をセライト濾過し、濾液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてヨウ素を除去した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=98:2)で精製し、3−(2−ヨード−1−エチル)−1,1’−ビフェニルを得た。(185mg,収率72%)
α−[2−(1,1’−ビフェニル−3−イル)−1−エチル]−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル
窒素雰囲気下、1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(80mg,0.324mmol),ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA,290mg,1.618mmol)をテトラヒドロフラン(2ml)に溶かし、−78℃に冷却した。これにリチウムジイソプロピルアミド(LDA)の1.5Mシクロヘキサン溶液(0.32ml,1.5eq)を一滴ずつゆっくり滴下し、−78℃で0.5時間撹拌した。この反応液に3−(2−ヨード−1−エチル)−1,1’−ビフェニル(99.7mg,0.324mmol)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液を一滴ずつゆっくり滴下し、−78℃で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後0℃にし、水(5ml)を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=85:15)で精製し、α−[2−(1,1’−ビフェニル−3−イル)−1−エチル]−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(132mg、収率96%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.19(d,J=6.8Hz,1H),7.55−7.58(m,4H),7.31−7.44(m,7H),7.24(t,J=8.1Hz,1H),7.15(d,J=7.5Hz,1H),4.02(s,3H),3.86(t,J=7.5Hz,1H),3.65(S,3H),2.73(t,J=7.7Hz,2H),2.25−2.58(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 173.8,151.2,141.4,141.3,141.1,135.5,129.3,128.8,128.6,127.3,127.2,127.1,124.9,124.8,123.1,122.9,119.3,118.9,115.2,53.7,52.1,41.8,33.7,33.5;FAB−MS:m/z[M] 427.
α−[2−(1,1’−ビフェニル−3−イル)−1−エチル]−3−インドール酢酸(化合物#22)
α−[2−(1,1’−ビフェニル−3−イル)−1−エチル]−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(80.0mg,0.187mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加え、70℃で1.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=95:5)で精製し、α−[2−(1,1’−ビフェニル−3−イル)−1−エチル]−3−インドール酢酸(化合物#22)を得た。(60.3mg,収率91%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.01(s,1H),7.65(d,J=7.9Hz,1H),7.53−7.55(m,2H),7.29−7.41(m,7H),7.17(t,J=7.2Hz,1H),7.07−7.13(m,3H),3.91(t,J=7.5Hz,1H),2.71(t,J=7.7Hz,2H),2.39(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 180.3,141.8,141.3,141.2,136.1,128.8,128.7,127.4,127.4,127.2,126.4,124.9,122.4,122.3,119.8,119.3,112.9,111.3,42.2,33.8,33.7;IR(neat):3420,1699,1456,1216,1097cm−1;FAB−MS:m/z[M] 355.
[化合物#23の合成]
α−(2−フェニル−1−エチル)−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル
窒素雰囲気下、1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(300mg,1.213mmol),ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA,1.09g,6.067mmol)をテトラヒドロフラン(2ml)に溶かし、−78℃に冷却した。これにリチウムジイソプロピルアミド(LDA)の1.5Mシクロヘキサン溶液(1.21ml,1.5eq)を一滴ずつゆっくり滴下し、−78℃で0.5時間撹拌した。この反応液に1−ブロモ−2−フェニルエタン(292mg,1.577mmol)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液を一滴ずつゆっくり滴下し、−78℃で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後0℃にし、水(10ml)を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(10ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ベンゼン)で精製し、α−(2−フェニル−1−エチル)−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(228mg,収率54%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.18(d,J=6.0Hz,1H),7.57(s,1H),7.55(d,J=8.0Hz,1H),7.31(t,J=7.8Hz,1H),7.13−7.26(m,6H),3.94(s,3H),3.83(t,J=7.5Hz,1H),3.64(s,3H),2.66(t,J=7.8Hz,2H),2.35(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 173.8,151.2,140.9,135.4,129.3,128.4,128.3,126.0,124.8,123.1,122.9,119.3,119.0,115.2,53.7,52.0,41.8,33.5;FAB−MS:m/z[M] 351.
α−(2−フェニル−1−エチル)−3−インドール酢酸(化合物#23)
α−(2−フェニル−1−エチル)−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(150mg,0.427mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加え、70℃で1.5時間撹拌した。TLCで反終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=95:5)で精製し、α−(2−フェニル−1−エチル)−3−インドール酢酸(化合物#23)を得た。(85.3mg,収率72%):H NMR(400MHz,アセトン−d):δ 10.16(s,1H),7.67(d,J=8.0Hz,1H),7.40(d,J=8.1Hz,1H),7.09−7.32(m,7H),7.03(t,J=7.6Hz,1H),3.93(t,J=7.4Hz,1H),2.67(t,J=5.4Hz,2H),2.35(m,2H);13C NMR(100MHz,アセトン−d):δ 175.4,142.4,137.2,128.8,128.7,127.2,126.2,123.2,121.8,119.4,119.2,113.6,111.8,42.5,34.9,34.1;IR (neat):3416,1700,1457,1246,1098cm−1;FAB−MS:m/z[M] 279.
[化合物#24の合成]
2−シクロペンチル−1−ヨードエタン
トリフェニルホスフィン(1.03g,3.942mmol)、イミダゾール(0.27g,3.937mmol)をジクロロメタン(5ml)に溶かし、5分撹拌した後、ヨウ素(1.0g,3.940mmol)を加え、10分撹拌した。そこに2−シクロペンチル−1−エタノール(0.3g,2.627mmol)のジクロロメタン(1ml)溶液を滴下し、室温で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液をセライト濾過し、濾液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてヨウ素を除去した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、2−シクロペンチル−1−ヨードエタンを得た。(0.46g,収率84%)
α−(2−シクロペンチル−1−エチル)−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル
窒素雰囲気下、1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(150mg,0.607mmol),ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA,544mg,3.036mmol)をテトラヒドロフラン(2ml)に溶かし、−78℃に冷却した。これにリチウムジイソプロピルアミド(LDA)の1.5Mシクロヘキサン溶液(0.61ml,1.5eq)を一滴ずつゆっくり滴下し、−78℃で0.5時間撹拌した。この反応液に2−シクロペンチル−1−ヨードエタン(153mg,0.728mmol)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液を一滴ずつゆっくり滴下し、−78℃で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後0℃にし、水(5ml)を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=13:1)で精製し、α−(2−シクロペンチル−1−エチル)−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(153mg,収率76%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.18(d,J=6.0Hz,1H),7.63(d,J=7.8Hz,1H),7.57(s,1H),7.32(t,J=7.4Hz,1H),7.25(t,J=7.4Hz,1H),3.99(s,3H),3.88(t,J=7.7Hz,1H),3.67(s,3H),2.05(m,2H),1.76−1.79(m,3H),1.59−1.62(m,2H),1.47−1.50(m,2H),1.12−1.17(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 174.1,151.1,135.4,129.4,124.6,122.8,119.4,119.2,115.1,53.6,51.9,41.7,38.5,37.9,32.5,32.3,24.9;FAB−MS:m/z[M] 329.
α−(2−シクロペンチル−1−エチル)−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(化合物#24)
α−(2−シクロペンチル−1−エチル)−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(100mg,0.291mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加え、70℃で2.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=95:5)で精製し、α−(2−シクロペンチル−1−エチル)−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(化合物#24)を得た。(78.5mg,収率99%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.19(s,1H),7.69(d,J=7.9Hz,1H),7.29(d,J=8.0Hz,1H),7.16(t,J=8.0Hz,1H),7.10(t,J=7.5Hz,1H),7.06(s,1H),3.83(t,J=7.6Hz,1H),2.01(m,2H),1.70−1.75(m,3H),1.45−1.55(m,4H),1.34−1.37(m,2H),0.98−1.03(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 180.7,136.1,126.5,122.2,122.0,119.5,119.2,113.4,111.2,43.1,39.9,34.1,32.5,31.6,25.1;IR (neat):3415,1703,1457,1339,1098cm−1;FAB−MS:m/z[M+Na] 294.
[化合物#25の合成]
シクロペンチルヨードメタン
トリフェニルホスフィン(1.18g,4.491mmol)、イミダゾール(0.31g,4.495mmol)をジクロロメタン(5ml)に溶かし、5分撹拌した後、ヨウ素(1.14g,4.492mmol)を加え、10分撹拌した。そこにシクロペンチルメタノール(0.3g,2.995mmol)のジクロロメタン(1ml)溶液を滴下し、室温で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液をセライト濾過し、濾液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてヨウ素を除去した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、シクロペンチルヨードメタンを得た。(0.53g,収率84%)
α−シクロペンチルメチル−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル
窒素雰囲気下、1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(150mg,0.607mmol),ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA,544mg,3.036mmol)をテトラヒドロフラン(2ml)に溶かし、−78℃に冷却した。これにリチウムジイソプロピルアミド(LDA)の1.5Mシクロヘキサン溶液(0.61ml,1.5eq)を一滴ずつゆっくり滴下し、−78℃で0.5時間撹拌した。この反応液にシクロペンチルヨードメタン(153mg,0.728mmol)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液を一滴ずつゆっくり滴下し、−78℃で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後0℃にし、水(5ml)を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=13:1)で精製し、α−シクロペンチルメチル−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(153mg,収率76%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.18(d,J=6.0Hz,1H),7.63(d,J=7.8Hz,1H),7.57(s,1H),7.32(t,J=7.4Hz,1H),7.25(t,J=7.4Hz,1H),3.99(s,3H),3.88(t,J=7.7Hz,1H),3.67(s,3H),2.05(m,2H),1.76−1.79(m,3H),1.59−1.62(m,2H),1.47−1.50(m,2H),1.12−1.17(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 174.1,151.1,135.4,129.4,124.6,122.8,119.4,119.2,115.1,53.6,51.9,41.7,38.5,37.9,32.5,32.3,24.9;FAB−MS:m/z[M] 329.
α−シクロペンチルメチル−3−インドール酢酸(化合物#25)
α−シクロペンチルメチル−1−メトキシカルボニル−3−インドール酢酸 メチルエステル(100mg,0.304mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加え、70℃で2.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=95:5)で精製し、α−シクロペンチルメチル−3−インドール酢酸(化合物#25)を得た。(58.3mg,収率75%);H NMR(400MHz,アセトン−d):δ 10.13(s,1H),7.70(d,J=7.8Hz,1H),7.38(d,J=8.1Hz,1H),7.28(s,1H),7.10(t,J=8.0Hz,1H),7.02(t,J=7.1Hz,1H),3.73(t,J=7.7Hz,1H),2.06(m,2H),1.78−1.83(m,3H),1.47−1.61(m,4H),1.17−1.20(m,2H);13C NMR(100MHz,アセトン−d):δ 175.8,137.3,127.4,123.1,121.8,119.5,119.2,114.1,111.9,42.4,39.6,38.7,32.9,32.9,25.3,25.3;IR (neat):3418,1699,1456,1339,1097cm−1;FAB−MS:m/z[M] 257.
化合物#26〜31は、Muro Fumihito et. al. “Discovery of trans-4-[1-[[2,5-Dichloro-4-(1-methyl-3-indolylcarboxamido)phenyl]acetyl]-(4S)-methoxy-(2S)-pyrrolidinylmethoxy]cyclohexanecarboxylic Acid: An Orally Active, Selective Very Late Antigen-4 Antagonist” Journal of Medicinal Chemistry, 52(24), 7974-7992; 2009.に記載の方法に従って合成した。
[化合物#26の合成]
N−メチル−3−インドール酢酸 メチルエステル
3−インドール酢酸 メチルエステルを(200mg,1.1mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、水素化ナトリウム(60mg)を加えた。この溶液に、ヨウ化メチル(223mg、1.58mmol)を加えて、室温で6時間攪拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、N−メチル−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(140mg,収率65%);H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.60(d,J=7.9Hz,1H),7.29(d,J=8.2Hz,1H),7.23(dd,J=8.2,7.9Hz,1H),7.12(dd,J=8.2,7.9Hz,1H),7.03(s,1H),3.75(s,3H),3.77(s,2H),3.69(s,3H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 172.6,136.9,127.7,121.7(2C),119.26,118.9,109.3,106.8,51.9,32.7,31.0.
N−メチル−3−インドール酢酸(化合物#26)
N−メチル−3−インドール酢酸 メチルエステル(120mg,0.59mmol)を、テトラヒドロフラン(0.5ml)に溶かし、そこにメタノール(0.5ml)及び2N水酸化ナトリウム水溶液(0.25ml)を加え、50℃で3時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)で精製し、N−メチル−3−インドール酢酸(化合物#26)を得た。(108mg,収率96%);H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.59(d,J=8.0Hz,1H),7.35(d,J=8.1Hz,1H),7.18(s,1H),7.16(dd,J=7.0,6.1Hz,1H),7.04(dd,J=8.1,6.7Hz,1H),3.79(s,3H),3.73(s,2H).13C NMR(100MHz,CDCl):δ 177.6,136.8,127.9,127.5,121.8,119.2,118.9,109.5,106.1,53.7,31.7.
[化合物#27の合成]
N−エチル−3−インドール酢酸 メチルエステル
3−インドール酢酸メチルエステルを(200mg,1.1mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、水素化ナトリウム(60mg)を加えた。この溶液に、ヨウ化エチル(246mg、1.58mmol)を加えて、室温で6時間攪拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、N−エチル−3−インドール酢酸メチルエステルを得た。(133mg,収率58%);H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.60(d,J=7.8Hz,1H),7.31(d,J=8.3Hz,1H),7.21(dd,J=8.3,7.8Hz,1H),7.11(dd,J=8.3,7.8Hz,1H),7.09(s,1H),4.11(q,J=7.3Hz,2H),3.76(s,2H),3.68(s,3H),1.43(t,J=7.3,3H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 172.6,160.8,135.9,127.8,125.9,121.6,119.0,109.3,51.9,40.8,31.1,15.4.
N−エチル−3−インドール酢酸(化合物#27)
N−メチル−3−インドール酢酸 メチルエステル(120mg,0.59mmol)を、テトラヒドロフラン(0.5ml)に溶かし、そこにメタノール(0.5ml)及び2N水酸化ナトリウム水溶液(0.25ml)を加え、50℃で3時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)で精製し、N−メチル−3−インドール酢酸(化合物#27)を得た。(108mg,収率97%);H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.60(d,J=7.9Hz,1H),7.40(d,J=8.2Hz,1H),7.25(s,1H),7.15(ddd,J=7.5,7.6Hz,1H),7.04(ddd,J=7.3,7.5Hz,1H),4.20(q,J=7.3Hz,2H),3.74(s,2H),1.39(t,J=7.3Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 173.3,136.8,129.0,127.1,122.0,119.8,119.4,110.1,108.1,41.1,31.9,15.8.
[化合物#28の合成]
N−プロピル−3−インドール酢酸 メチルエステル
3−インドール酢酸 メチルエステルを(200mg,1.1mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、水素化ナトリウム(60mg)を加えた。この溶液に、ヨウ化プロピル(268mg、1.58mmol)を加えて、室温で6時間攪拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製し、N−プロピル−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(136mg,収率56%);H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.60(d,J=7.8Hz,1H)7.31(d,J=8.3Hz,1H)7.21(dd,J=8.0,7.1Hz,1H)7.11(dd,J=7.7,6.9Hz,1H)7.08(s,1H)4.04(t,J=7.1Hz,2H)3.77(s,2H)3.69(s,3H)1.86(m,2H)0.93(t,J=7.3Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 172.6,136.2,127.70,126.7,121.5,119.0,119.0,109.4,106.6,51.9,47.9,31.1,23.5,11.5.
N−プロピル−3−インドール酢酸(化合物#28)
N−プロピル−3−インドール酢酸 メチルエステル(120mg,0.52mmol)を、テトラヒドロフラン(0.5ml)に溶かし、そこにメタノール(0.5ml)及び2N水酸化ナトリウム水溶液(0.25ml)を加え、50℃で3時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)で精製し、N−プロピル−3−インドール酢酸(化合物#28)を得た。(103mg,収率98%);H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.60(d,J=8.0Hz,1H),7.32(d,J=8.2Hz,1H),7.21(dd,J=7.2,8.0Hz,1H),7.11(dd,J=7.3,9.8Hz,1H),7.09(s,1H),4.04(t,J=7.1,2H),3.79(s,2H),1.85(m,2H),0.92(t,J=7.4Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 177.5,136.2,127.6,127.0,121.6,119.1,119.0,109.5,106.0,53.7,31.7,23.5,11.5.
[化合物#29の合成]
N−ブチル−3−インドール酢酸 メチルエステル
3−インドール酢酸 メチルエステルを(200mg,1.1mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、水素化ナトリウム(60mg)を加えた。この溶液に、ヨウ化ブチル(290mg、1.58mmol)を加えて、室温で6時間攪拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製し、N−ブチル−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(137mg,収率53%);H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.60(d,J=7.8Hz,1H),7.32(d,J=8.2Hz,1H),7.21(dd,J=8.5,9.8Hz,1H),7.11(dd,J=9.7,7.4Hz,1H),7.08(s,1H),4.08(t,J=7.1Hz,2H),3.77(s,2H),3.69(s,3H),1.80(m,2H),1.34(m,2H),0.93(t,J=7.4Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 172.6,136.2,127.7,126.7,121.5,119.0,119.0,109.4,106.7,51.9,46.0,32.3,31.1,20.2,13.7.
N−ブチル−3−インドール酢酸(化合物#29)
N−ブチル−3−インドール酢酸 メチルエステル(120mg,0.52mmol)を、テトラヒドロフラン(0.5ml)に溶かし、そこにメタノール(0.5ml)及び2N水酸化ナトリウム水溶液(0.25ml)を加え、50℃で3時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)で精製し、N−ブチル−3−インドール酢酸(化合物#29)を得た。(104mg,収率98%);H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.59(d,J=7.9Hz,1H),7.31(d,J=8.2Hz,1H),7.20(dd,J=7.1,7.9Hz,1H),7.11(dd,J=7.3,7.5Hz,1H),7.07(s,1H),4.06(t,J=7.2Hz,2H),3.78(s,2H),1.79(m,2H),1.33(m,2H),0.92(t,J=7.4,3H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 178.0,136.1,127.6,126.9,121.6119.10,119.0,109.5,106.0,53.6,31.7,29.1,20.2,13.7.
[化合物#30の合成]
N−ヘキシル−3−インドール酢酸 メチルエステル
3−インドール酢酸 メチルエステルを(200mg,1.1mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、水素化ナトリウム(60mg)を加えた。この溶液に、ヨウ化ヘキシル(334mg、1.58mmol)を加えて、室温で6時間攪拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製し、N−ヘキシル−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(147mg,収率51%);H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.60(d,J=7.8Hz,1H)7.31,(d,J=8.2Hz,1H),7.20(ddd,J=8.6,5.6Hz,1H),7.11(ddd,J=8.0,7.3Hz,1H),7.08(s,2H),4.06(t,J=7.2Hz,2H),3.77(s,2H),3.69(s,3H),1.81(m,2H),1.30(m,6H),0.87(t,J=6.9Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 172.6,136.1,127.7,126.7,121.5,119.0,119.0,109.4,106.6,51.9,46.3,31.4,31.1,30.2,22.6,22.5,14.0.
N−ヘキシル−3−インドール酢酸(化合物#30)
N−ヘキシル−3−インドール酢酸 メチルエステル(120mg,0.52mmol)を、テトラヒドロフラン(0.5ml)に溶かし、そこにメタノール(0.5ml)及び2N水酸化ナトリウム水溶液(0.25ml)を加え、50℃で3時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)で精製し、N−ヘキシル−3−インドール酢酸(化合物#30)を得た。(103mg,収率96%);H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.59(d,J=7.9Hz,1H),7.31(d,J=8.2Hz,1H),7.20(ddd,J=7.9,7.3Hz,1H),7.20(ddd,J=7.4,7.7Hz,1H),7.07(1H,s,1H),4.05(t,J=7.2Hz,2H),3.78(s,2H),1.81(m,2H),1.31(m,6H),0.88(t,J=6.3Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 178.0,136.1,127.6,127.6,121.6,119.1,119.0,109.5,106.0,53.7,31.7,29.2,28.9,27.0,23.0,14.02.
[化合物#31の合成]
N−ヘプチル−3−インドール酢酸 メチルエステル
3−インドール酢酸 メチルエステルを(200mg,1.1mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、水素化ナトリウム(60mg)を加えた。この溶液に、ヨウ化ヘプチル(358mg、1.58mmol)を加えて、室温で6時間攪拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製し、N−ヘプチル−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(148mg,収率49%);H NMR(400MHz,CDCl):δ 3.69(3H,s), 7.60(1H,d,J=7.8),7.31(1H,d,J=8.2)7.11(1H,dd,J=8.2,6.7),7.08(1H,s),4.06(2H,t,J=7.1),3.77(2H,s)3.59(1H,dd,J=8.2,6.7),1.82(2H,m),1.29(8H,m),0.87(3H,t,J=7.1).;13C NMR(100MHz,CDCl):δ 172.57,136.16,127.70,126.66,121.54,118.98,118.98,109.43,106.64,51.89,46.31,31.67,31.11,30.24,28.89,26.96,22.55,14.02.
N−ヘプチル−3−インドール酢酸(化合物#31)
N−ヘプチル−3−インドール酢酸 メチルエステル(120mg,0.52mmol)を、テトラヒドロフラン(0.5ml)に溶かし、そこにメタノール(0.5ml)及び2N水酸化ナトリウム水溶液(0.25ml)を加え、50℃で3時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)で精製し、N−ヘプチル−3−インドール酢酸(化合物#31)を得た。(180mg,収率95%);H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.59 (1H,d,J=7.96), 7.31(1H,d,J=8.17), 7.21 (1H,ddd,J=8.49,6.73),7.11(1H,ddd,J=7.21,7.29),7.08(1H,S), 4.06(2H,t,J=7.25), 3.79 (2H,s) 1.81 (2H,m ) 1.29(8H,m ) 0.87(3H,t,J=6.83);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 177.81, 136.10, 127.55,126.85,121.62, 119.11, 118.94, 109.49,105.91,53.63,46.32,30.99,29.68,29.16, 26.64,22.49, 13.99.
化合物#33及び34はα−(7−ヒドロキシ−1−ナフタレニル)−酢酸 エチルエステルを鍵中間体として合成した。α−(7−ヒドロキシ−1−ナフタレニル)−酢酸 エチルエステルはE.Tsuda et. al., “Alkoxy-auxins are selective inhibitors of auxin transport mediated by PIN, ABCB, and AUX1 transporters” Journal of Biological Chemistry, 286(3), 2354-2364; 2011.に記載の方法に従って合成した。
[化合物#33の合成]
α−(7−ブトキシ−1−ナフタレニル)−酢酸 エチルエステル
α−(7−ヒドロキシ−1−ナフタレニル)−酢酸 エチルエステル(90mg,0.39mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)に溶解し、この溶液に、1−ヨードブタン(107mg,0.58mmol)を滴下し、炭酸セシウム(127mg,0.39mmol)を加え、室温で6時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液に水(5ml)を加え、酢酸エチル(10ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:3)で精製し、α−(7−ブトキシ−1−ナフタレニル)−酢酸 エチルエステルを無色オイルとして得た。(92mg,収率83%);H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.71(d,J=8.9Hz,1H),7.35(d,J=6.9Hz,1H),7.67(d,J=8.1Hz,1H),7.27(d,J=2.3Hz,1H),7.25(dd,J=8.1,6.9Hz,1H),7.14 (q,J=8.9,2.3Hz,1H),4.12(q,J=7.1Hz,2H),4.07(t,J=6.6Hz、2H),3.97(s、2H),1.82(m、2H),1.53(m、2H),1.19(t、J=7.1Hz,3H),0.96(t,J=7.5Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 171.5、157.4,133.2,130.0,129.3,129.1,128.3,127.6,123.0,118.5,103.2,67.6,60.8,39.5,31.2,19.2,14.1,13.8;IR(neat): 2958,1733,1510,1459,1210,1156cm−1;HREI−MS:m/z[M];calcd for 286.1569(C1822),found,286.1556.
α−(7−ブトキシ−1−ナフタレニル)−酢酸(化合物#33)
α−(7−ブトキシ−1−ナフタレニル)−酢酸 エチルエステル(75mg,0.26mmol)をテトラヒドロフラン:メタノール:2M水酸化ナトリウム水溶液=2:2:1の混合溶液(1.5ml)に溶かし、室温で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(10ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製しα−(7−ブトキシ−1−ナフタレニル)−酢酸(化合物#33)を得た。(67mg,収率98%):融点102〜104℃;H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.75(d,J=8.9Hz,1H),7.71(d,J=8.1Hz,1H),7.34(d,J=6.9Hz,1H),7.26(dd,J=8.1,6.9Hz,1H),7.23(d,J=2.0Hz,1H),7.16(q,J=8.9,2.0Hz,1H),4.05(t,J=6.5Hz,2H),4.00(s,2H),1.51(m,2H),1.80(m,2H),0.98(t,J=7.4Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 177.6,157.6,133.2,130.2,129.1,128.6,127.9(2C),123.0,118.7,103.1,67.7,39.2,31.2,19.3,13.8;IR(neat):3021,2931,1699,1457,1138cm−1;HREI−MS:m/z[M] calcd for 258.1256(C1618),found 258.1268.
[化合物#34の合成]
α−(7−ペントキシ−1−ナフタレニル)−酢酸 エチルエステル
α−(7−ヒドロキシ−1−ナフタレニル)−酢酸 エチルエステル(90mg,0.39mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)に溶解し、この溶液に、1−ヨードペンタン(116mg,0.58mmol)を滴下し、炭酸セシウム(127mg,0.39mmol)を加え、室温で6時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液に水(5ml)を加え、酢酸エチル(10ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:3)で精製し、α−(7−ペントキシ−1−ナフタレニル)−酢酸 エチルエステルを無色オイルとして得た。(103mg,収率88%):H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.00(t,J=7.2Hz,3H),1.26(t,J=7.1Hz,3H),1.48(m,2H),1.55(m,2H),1.91(m,2H),4.03(s,2H),4.13(t,J=6.5Hz,2H),4.19(q,J=7.1Hz,2H),7.20(dd,J=8.9,2.5Hz,1H),7.31(dd,J=8.1,7.0Hz,1H),7.33(d,J=2.5Hz,1H),7.41(d,J=7.0Hz,1H),7.74(d,J=8.1Hz,1H),7.78(d,J=8.9Hz,1H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 171.5,157.4,133.2,130.0,129.3,129.1,128.4,127.6,123.0,118.5,103.2,67.8,60.8,39.6,28.9,28.2,22.4,14.1,14.0;IR(neat):2969,1734,1509,1459,1160cm−1;HREI−MS:m/z[M] calcd for 300.1725 (C1924),found,300.1727.
α−(7−ペントキシ−1−ナフタレニル)−酢酸(化合物#34)
α−(7−ペントキシ−1−ナフタレニル)−酢酸 エチルエステル(90mg,0.30mmol)をテトラヒドロフラン:メタノール:2M水酸化ナトリウム水溶液=2:2:1の混合溶液(1.5ml)に溶かし、室温で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(10ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=6:1)で精製しα−(7−ペントキシ−1−ナフタレニル)−酢酸(化合物#34)を得た。(75mg,収率92%):融点104〜106℃;H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.71(d,J=8.1Hz,1H),7.39(d,J=6.9Hz,1H),7.26(t,J=8.1,6.9Hz,1H),7.21(d,J=2.1Hz,1H),7.15(dd,J=8.9,2.1Hz,1H),4.03(t,J=6.5Hz,2H),4.00(s,2H),3.87(d,J=8.9Hz,1H),1.82(m,2H),1.45(m,2H),1.39(m,2H),0.93(t,J=7.1Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 177.6,157.6,133.2,130.2,129.1,128.6,128.4,128.0,123.0,118.7,103.1,68.0,39.1,28.9,28.2,22.5,14.0;IR(neat):3014,2945,1689,1463,1169cm−1;EI−MS m/z[M] ;HREI−MS:m/z[M] calcd for 272.1412 (C1720),found, 272.1378.
化合物#35〜37は5−ヒドロキシ−3−インドール酢酸 メチルエステルを鍵中間体として合成した。
5−ヒドロキシ−3−インドール酢酸 メチルエステル
5−ヒドロキシ−3−インドール酢酸1.00gをメタノール(25ml)に溶かし、塩化アセチル1.0mlをゆっりと滴下し、室温で2時間攪拌した。TLCで反応終了を確認した後、飽和重曹水溶液を加え反応を停止させ、溶媒を減圧留去した後、水(20ml)を加え、酢酸エチル(50ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2)で精製し、5−ヒドロキシ−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(1.05g,収率98%);H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.20(s,J=8.7Hz,1H),7.13(d,J=2.4Hz,1H),7.00(d,J=2.4Hz,1H),6.78(dd,J=8.8,2.4Hz,1H),3.72(s,2H),3.70(s,3H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 172.6,149.6,131.4,127.9,124.2,112.1,111.9,103.4,107.8,52.0,31.2;IR(neat):3411,3000,2952,1728,1459,1459,1154cm−1;EI−MS m/z[M] 205,146;HREI−MS:m/z[M] calcd for 205.0739(C1111NO),found,205.0761.
[化合物#35の合成]
5−(3,5−ジメトキシベンジルオキシ)−3−インドール酢酸 メチルエステル
5−ヒドロキシ−3−インドール酢酸 メチルエステル(42.9mg,0.21mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に溶かし、そこに3,5−ジメトキシベンジルブロミド(82.2mg,0.36mmol)を滴下し、別容器に取り分けておいたヨウ化テトラN−ブチルアンモニウム(83.0mg,2.00mmol),炭酸セシウム(136.37mg,0.42mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、飽和重曹水を加え反応を停止させ、酢酸エチル(50ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2)で精製し、5−(3,5−ジメトキシベンジルオキシ)−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(81.5mg,収率94%);H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.17(d,J=2.2Hz,1H),7.12(d,J=8.7Hz,1H),7.04(s,2H),6.92(dd,J=8.7,2.2Hz,1H),6.64(d,J=2.2,2H),6.41(t,J=2.2Hz,1H),5.13(s,2H),3.78(s,6H),3.72(s,2H),3.67(s,3H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 172.5,160.9(2C),153.2,140.0,131.4,124.0,127.5,113.0,111.9,107.9,105.2(2C),102.2,99.8,70.8,55.3(2C),51.9,31.2;IR(neat):3396,2948,1734,1449,1159cm−1
5−(3,5−ジメトキシベンジルオキシ)−3−インドール酢酸(化合物#35)
5−(3,5−ジメトキシベンジルオキシ)−3−インドール酢酸 メチルエステル(81.5mg,0.23mmol)を、テトラヒドロフラン(0.5ml)に溶かし、そこにメタノール(0.5ml)及び2N水酸化ナトリウム水溶液(0.25ml)を加え、室温で0.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)で精製し、5−(3,5−ジメトキシベンジルオキシ)−3−インドール酢酸(化合物#35)を得た。(55.2mg,収率100%);融点146.1〜148.6℃;H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.19(d,J=8.8Hz,1H),7.12(d,J=2.2Hz,1H),7.06(s,1H),6.92(dd,J=8.8,2.2Hz,1H),6.68(d,J=2.2Hz,2H),6.40(t,J=2.2Hz,1H),5.01(S,2H),3.77(S,6H),3.73(s,2H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 177.5,160.8(2C),153.3,140.0,131.4,127.5,124.1,113.1,112.0,107.4,105.3(2C),102.2,99.9,70.9,55.3(2C),31.1;IR(neat):3406,2957,2926,1702,1458,1155cm−1
[化合物#36の合成]
5−メトキシ−3−インドール酢酸 メチルエステル
5−ヒドロキシ−3−インドール酢酸 メチルエステル(99.3mg,0.48mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)に溶かし、そこにヨードメタン(206.2mg,1.45mmol)を滴下し、別容器に取り分けておいた炭酸カリウム(200.8mg,1.45mmol)を加え、室温で一晩攪拌し、続いて、80℃で4時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、10%重曹水20mlを加え、酢酸エチル(50ml)で抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:3)で精製し、5−メトキシ−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た(58.6mg,収率55.2%);H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.22(1H,d.J=8.8),7.11(d,J=2.3Hz,1H),7.05(d,J=1.3Hz,1H),6.93(dd,J=8.8,2.3Hz,1H),3.70(s,3H),3.85(s,3H),3.74(s,2H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 172.5,154.2,131.2,127.6,123.8,112.5,111.9,108.1,100.6,55.9,51.9,31.2;IR(neat):3403,2951,1729,1486,1213,1154cm−1;EI−MS m/z[M] 219,160;HREI−MS:m/z[M] calcd for 219.0895(C1213NO),found,219.0886.
5−メトキシ−3−インドール酢酸(化合物#36)
[化合物#5の合成]
5−メトキシ−3−インドール酢酸 メチルエステル(60.0mg,0.27mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、水酸化リチウム(19.7mg,0.82mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製し、5−メトキシ−3−インドール酢酸(化合物#36)を得た。(15.3mg,収率27.2%);融点147.0〜149.8℃;H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.28(d,J=8.8Hz,1H),7.26(s,1H),7.11(d,J=2.3Hz,1H),6.77(dd,J=8.8,2.3Hz,1H),3.80(s,3H),3.71(s,1H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 173.3,154.8,132.6,128.9,125.2,112.7,112.4,108.8,101.4,55.8,31.5;IR(neat):3359,2996,2851,1705,1456,1137cm−1;EI−MS m/z[M] 205(75%),160;HREI−MS:m/z[M] calcd for 205.0739(C1111NO),found,205.0737.
[化合物#37の合成]
5−エトキシ−3−インドール酢酸 メチルエステル
5−ヒドロキシ−3−インドール酢酸 メチルエステル(109.0mg,0.53mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)に溶かし、そこにヨードエタン(248.74mg,1.60mmol)を滴下し、別容器に取り分けておいた炭酸カリウム(220.5mg,1.60mmol)を加え、室温で2時間撹拌し、80度で4時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、10%重曹水20mlを加え、酢酸エチル(50ml)で抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:3)で精製し、5−エトキシ−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(100.7mg,収率81.2%);H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.86(q,J=7.0Hz,2H),7.23(d,J=8.8Hz,1H),7.05(d,J=2.3Hz,1H),7.12(d,J=2.0Hz,1H),6.87(dd,J=8.8,2.3Hz,1H),3.75(s,2H),3.70(s,3H),1.45(t,J=7.0Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 172.5,153.4,131.2,127.6,123.7,113.0,111.8,108.1,101.8,64.2,52.0,31.2,15.0;IR(neat):3404,2978,1729,1474,1211,1154cm−1;HREI−MS:m/z[M] calcd for 233.1052(C1315NO),found,233.1034.
5−エトキシ−3−インドール酢酸(化合物#37)
5−エトキシ−3−インドール酢酸 メチルエステル(90.2mg,0.27mmol)をメタノール(4ml)に溶かし、水酸化リチウム(13.9mg,0.58mmol)を加え室温で一晩撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製し、5−エトキシ−3−インドール酢酸(化合物#37)を得た。(83.8mg,収率98.9%);融点86.0〜92.7℃;H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.23(d,J=8.8Hz,1H),7.12(d,J=1.9Hz,1H),7.04(d,J=2.3Hz,1H),6.86(dd.J=8.8,2.3Hz,1H),4.09(q,J=7.0Hz,2H),3.80(s,2H),1.42(t,J=7.0Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 177.4,153.5,131.2,127.5,124.0,113.2,111.9,107.7,101.7,64.2,31.1,15.0;IR(neat):3354,3066,2930,1695,1457,1112cm−1;EI−MS m/z[M] 219,205(40%),190,174,162(70%),160(50%);HREI−MS:m/z[M] calcd for 219.0895(C1213NO),found,219.0886.
[化合物#38の合成]
5−(1−プロポキシ)−3−インドール酢酸 メチルエステル
5−ヒドロキシ−3−インドール酢酸 メチルエステル(108.4mg,0.53mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)に溶かし、そこにヨードプロパンを滴下し、別容器に取り分けておいた炭酸カリウム(219.3mg,1.59mmol)を加え室温2時間撹拌し、80℃で4時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、10%重曹水20mlを加え、酢酸エチル(50ml)で抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:3)で精製し、5−(1−プロポキシ)−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(78.6mg,収率60.1%);融点38.6〜41.0℃;H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.21(d,J=8.8Hz,1H),7.10(d,J=2.3Hz,1H),7.05(d,J=2.3Hz,1H),6.86(dd,J=8.8,2.3Hz,1H),4.01(t,J=6.7Hz,2H),3.74(s,2H),3.70(s,3H),1.82(m,2H),1.07(t,J=6.7Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 172.5,153.6,131.2,127.6,123.7,113.0,111.8,108.0,101.7,70.4,52.0,31.2,22.8,10.6;IR(neat):3355,3061,2961,1695,1457,1126cm−1;EI−MS m/z[M] 247(70%),188(30%),149,131(75%);HREI−MS:m/z[M] calcd for 247.1208(C1417NO),found,247.1225.
5−(1−プロポキシ)−3−インドール酢酸(化合物#38)
5−(1−プロポキシ)−3−インドール酢酸 メチルエステル(64.3mg,0.26mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、水酸化リチウム(9.35mg,0.39mmol)を加え、室温で4時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製し、5−(1−プロポキシ)−3−インドール酢酸(化合物#38)を得た。(59.3mg,収率97.7%);融点133.6〜136.8℃;H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.23(d,J=8.8Hz,1H),7.13(s,1H),7.04(d,J=2.2Hz,1H),6.87(dd,J=8.1,2.2Hz,1H),3.96(t,J=6.6Hz,2H),3.76(s,3H),1.82(m,2H),1.05(t.J=7.4Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 177.4,153.7,131.2,127.5,123.9,113.2,111.9,107.5,101.7,70.4,31.0,22.8,10.6,10.6;IR(neat): 3407,2954,1728,1456,1213,1160cm−1;EI−MS m/z[M] 233,191(50%);HREI−MS:m/z[M] calcd for 233.1052(C1215NO),found 233.1043.
[化合物#39の合成]
5−(1−ブトキシ)−3−インドール酢酸 メチルエステル
5−ヒドロキシ−3−インドール酢酸 メチルエステル(108.4mg,0.53mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)に溶かし、そこにヨードブタンを滴下し、別容器に取り分けておいた炭酸カリウム(184.2mg,1.33mmol)を加え、80℃で4時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、10%重曹水(20ml)を加え、酢酸エチル(50ml)で抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:3)で精製し、5−(1−ブトキシ)−3−インドール酢酸 メチルエステルを得た。(140.2mg,収率80.5%);H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.21(d,J=7.2Hz,1H),7.10(d,J=2.3Hz,1H),7.05(d,J=2.3Hz,1H),6.86(dd,J=8.8,2.3Hz,1H),4.01(t,J=6.5Hz,2H),3.74(s,2H),3.70(s,3H),1.82(m,2H),1.52(m,2H),0.98(t,J=7.4Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 172.5,153.6,131.2,127.6,123.7,113.0,111.8,108.0,101.7,68.5,51.9,31.9,31.2,19.3,13.9;IR(neat): 3355,2957,1694,1459,1127cm−1;HREI−MS:m/z[M] calcd for 261.1365(C1519NO),found,261.1370.
5−(1−ブトキシ)−3−インドール酢酸(化合物#39)
5−(1−ブトキシ)−3−インドール酢酸 メチルエステル(91.0mg,0.35mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、水酸化リチウム(12.5mg,0.52mmol)を加え、室温で6時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3〜4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製し、5−(1−ブトキシ)−3−インドール酢酸(化合物#39)を得た。(43.8mg,収率51.0%);融点137.8〜141.1℃;H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.24(d,J=8.8Hz,1H),7.14(s,1H),7.04(d,J=2.0Hz,1H),6.87(dd,J=8.8,2.0Hz,1H),4.01(t,J=6.6Hz,2H),3.76(s,2H),1.78(m,2H),1.05(t.J=7.4Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl):δ 173.3,153.8,131.2,123.9,113.2,111.6,107.5,101.6,31.6,29.7,19.3,13.9;IR(neat): 3407,2954,1728,1456,1213,1160cm−1;EI−MS m/z[M] 247,191(60%);HREI−MS:m/z[M] calcd for 247.1208(C1417NO),found 247.1189.
以下の実施例2において、エリスロポエチン産生ヒト肝臓癌細胞株Hep3B(ATCC[American Type Culture Collection]より入手)は、100U/mLペニシリン(GIBCO社製)、100μg/mLストレプトマイシン(GIBCO社製)、10%ウシ胎児血清(FBS)(GIBCO社製)を含むRPMI1640(GIBCO社製)培養液(以下、「RPMI1640通常培養液」という)中で5%CO/20%O、37℃条件下で培養・維持し、また以下の実施例3において、マウス皮下結合組織由来の細胞株L929(RCB1422、理研より入手)は、RPMI1640通常培養液中で5%CO/20%O、37℃条件下で培養・維持した。
1.本発明の化合物が炎症性サイトカインの作用を抑制することの確認1
Hep3B細胞は、低酸素条件下でエリスロポエチン産生が促進されるが、TNFαが存在するとかかる促進効果が抑制されることが知られている。そこで、本発明の化合物がTNFα等の炎症性サイトカインの作用を抑制できることを確認するために、低酸素条件かつTNFα存在下で培養したHep3B細胞を用いて解析を行った。
1−1 方法
12穴細胞培養プレートに1ウエルあたり3×10個のHep3B細胞を撒いた後、24時間正常酸素(20%O)下で培養し、11種類の化合物(化合物#21〜25、及び33〜38)及びリコンビナントヒトTNFα(Roche社製)を、それぞれ3μM及び220μg/mlとなるようにRPMI1640通常培養液に混和し、さらに24時間低酸素(1%O)下で培養した後、培養液中に産生されたエリスロポエチンの濃度(mIU/ml)をヒトエリスロポエチンELISAキット(Bender MedSystems社製)を用いて測定した。なお、コントロールとして化合物非存在下でかつTNFα非存在下(ジメチルスルホキシド[DMSO]添加[1%])で培養したHep3B細胞(図1の「med[TNFα−]」)と、化合物存在下でかつTNFα(220μg/ml)存在下で培養したHep3B細胞(図1の「DMSO[TNFα+]」)を用いた。
1−2 結果
Hep3B細胞において、TNFαにより低下したエリスロポエチンの濃度は、11種類の化合物(化合物#21〜25、及び33〜38)を加えることにより増加することが明らかとなった(図1)。この結果は、11種類の化合物(化合物#21〜25、及び33〜38)は、TNFα等の炎症性サイトカインの作用を抑制する効果を有することを示している。
2.本発明の化合物が炎症性サイトカインの作用を抑制することの確認2
抗がん性抗生物質であるアクチノマイシンDに加え、TNFα存在下で細胞を培養すると、アポトーシス誘導がさらに促進されることが知られている。そこで、かかるTNFαによる作用を本発明の化合物が抑制できるかどうかを検討した。
2−1 方法
L929細胞を96穴細胞培養プレートに2×10個/ウエルで撒き、一晩培養した後、アクチノマイシンD1μM及びリコンビナントTNFα(Roche社製)0.03ng/mLと、本発明の化合物3種(化合物#5、21、及び35)10μMとを含有するRPMI1640通常培養液に培養液を交換し、20時間培養した後、生細胞測定試薬(Cell Count Reagent SF、ナカライ社製)を10μLずつ各ウエルに加え、37℃、5%CO条件下で呈色反応を行い、マイクロプレートリーダーを用いてOD450mmの吸光度を測定することにより生細胞の割合を解析した(図2参照)。なお、コントロールとして、本発明の化合物非存在下(DMSO存在下)で培養したL929細胞(図2の「DMSO」)や、RPMI1640通常培養液で培養したL929細胞(図2の「Medium」)や、アクチノマイシンDを含有するRPMI1640通常培養液で培養したL929細胞(図2の「AcD」)や、HIF(Hypoxia inducible factor、低酸素応答転写因子)の活性化剤(FG−4592[10μM])存在下で培養したL929細胞(図2の「FG4592」)を用いた。
2−2 結果
本発明の化合物3種(化合物#5、21、及び35)は、TNFαによるアポトーシス誘導促進効果を抑制することが示された(図2参照)。特に化合物#21及び35による効果に、統計学的な有意差が認められた。
3.本発明の化合物が腎線維化抑制効果を有することの確認
腎線維化の進行過程において、TNFα、TGFβ1等の炎症性サイトカインが関与している可能性を考慮し、本発明の化合物が炎症性サイトカインの作用を抑制することにより、腎線維化を抑制できるかどうかについて検討した。そのために、マウスの片側の尿管を結さつすることによって腎線維化を誘導する腎線維化モデルマウスを用いて解析を行った。なお、かかる腎線維化モデルマウスは、片側の尿管を結さつする(unilateral ureteral obstruction;UUO)処理によって尿流を阻害し、腎尿細管に伸展ストレスを加えることにより腎線維化を生じるマウスである(Chaabane, W. et al. Am J Physiol Renal Physiol. 2013 Feb 15;304(4):F432-9.)。すべての実験手順は、東北大学医学部における動物実験のための倫理委員会により承諾を受けたものであり、また、実験動物の管理と使用に関するアメリカ国立衛生研究所の指針に従って行った。
3−1 [方法1:腎線維化モデルマウスの調製]
UUO処理による腎線維化モデルマウスは、文献(Chaabane, W. et al. Am J Physiol Renal Physiol. 2013 Feb 15;304(4):F432-9.)に記載の方法にしたがって調製した。すなわち、8週齢のオスのC57BL/6マウス(日本CLEA株式会社から購入)を、塩酸メデトミン、ミダゾラム、及び酒石酸ブトルファノールの3種混合麻酔を用いて麻酔処理し、背部より1.5cmの切開を加え腎臓を描出し、左側尿管1か所を4−0滅菌糸(直径0.15〜0.199mmの滅菌済縫合糸)で結さつした(UUO群)。また、コントロールとしてUUO未処理の偽手術(sham operation)を行った(Sham群)。
3−2 [方法2:本発明の化合物の腎線維化モデルマウスへの投与]
UUO群及びSham群のそれぞれのマウスに、浸透圧ミニポンプ(ALZET Pump Model No.1002、Alza社製)を用い、UUO処理3日前〜UUO処理後5日目まで化合物#35(2mg/日)を腹腔内に持続投与した(それぞれ、UUO 化合物#35投与群[n=6]及びSham #35投与群[n=4])。また、コントロールとしてUUO群及びSham群のそれぞれのマウスに、浸透圧ミニポンプ(ALZET Pump Model No.1002、Alza社製)を用い、UUO処理3日前〜UUO処理後5日目までDMSO(ジメチルスルホキシド)(2mg/日)溶液を腹腔内に持続投与した(それぞれ、UUO DMSO投与群[n=6]及びSham DMSO投与群[n=4])。
3−3 [方法3:腎組織の染色法]
UUO処理後5日目に、上記2種類のUUO投与群(UUO 化合物#35投与群、及びUUO DMSO投与群)のマウスからUUO処理した尿管とつながった腎臓を採取し、また、上記2種類のSham投与群(Sham 化合物#35投与群、及びSham DMSO投与群)のマウスから片側の腎臓を採取し、それぞれを10%中性緩衝ホルマリンで固定し、パラフィン包埋を行った。パラフィン包埋した腎組織をスライスして腎組織切片を作製し、3種類の染色法(エラスチカ・マッソン染色[EM]法、ヘマトキシリン・エオジン染色[HE]法、及びシリウスレッド[Sirius red]染色法)(図3参照)を用いて染色した。また、上記腎組織切片と、線維化マーカー(αSMA)及び炎症マーカー(F4/80)に対する抗体(抗αSMA抗体[DAKO社製]及び抗F4/80抗体[Serotec社製])とを用い、定法にしたがってDAB(3,3'-diaminobenzidine)染色を行った(図4参照)。
3−4 [方法4:線維化マーカー遺伝子と炎症マーカー遺伝子のmRNAの発現解析]
UUO処理後5日目に、上記2種類のUUO投与群(UUO 化合物#35投与群、及びUUO DMSO投与群)のマウスからUUO処理した尿管とつながった腎臓を採取し、また、上記2種類のSham投与群(Sham 化合物#35投与群、及びSham DMSO投与群)のマウスから片側の腎臓を採取し、それぞれを−80℃で凍結保存した。凍結保存した腎臓を解凍し、ホモジナイズ処理した後、Trizol reagent(Invitrogen社製)にて全RNAを抽出・精製し、Oligo(dT)プライマーを用いて、Transcriptor first strand cDNA synthesis kit(Roche社製)によりcDNAを調製した。3種類の線維化マーカー(フィブロネクチン、コラーゲンI、及びコラーゲンIII)遺伝子及び4種類の炎症マーカー(TGFβ、TNFα、F4/80、及びMCP−1)遺伝子のmRNAの発現量を検出するために、Fast start universal probe master(Roche社製)を用いた定量PCRを以下の1)〜2)に示した条件で行い、検出した。なお、内部標準としてGAPDH遺伝子を用いた。
1)95℃、10分を1サイクル(ポリメラーゼの活性化)
2)95℃、15秒と60℃、1分の往復を40サイクル(「Forward Primer」及び「Reverse Primer」によるcDNAの増幅)
上記3種類の線維化マーカー遺伝子及び4種類の炎症マーカー遺伝子のcDNAを増幅し、検出するためのプライマー・プローブセットとして、TaqMan Gene Expression Assayプローブ・プライマーセット(Applied Biosystems社製)を用いた(表1参照)。
Baselineソフトウェア(Applied Biosystems社製)を用いてPCR産物が一定量になるPCRのサイクル数(threshold cycle;Ct値)を測定し、比較Ct法(デルタデルタCt法)によりGAPDH遺伝子のcDNA増幅産物のCt値を基準とした上記3種類の線維化マーカー遺伝子及び4種類の炎症マーカー遺伝子のcDNA増幅産物のCt値の相対値を求め、かかるCt値の相対値から、上記3種類の線維化マーカー遺伝子及び4種類の炎症マーカー遺伝子のcDNAの相対量、すなわち上記3種類の線維化マーカー遺伝子及び4種類の炎症マーカー遺伝子のmRNAの相対量を算出した(図5及び6の縦軸参照)。
3−5 [結果1:本発明の化合物を投与した腎線維化モデルマウスの腎組織の解析]
上記[方法3:腎組織の染色法]の項目に記載の方法にしたがって、EM法により膠原線維を染色したところ、腎線維化モデルマウスでは、腎臓の線維化が認められたのに対して(図3の上段[EM]の「UUO DMSO投与群」と、「Sham DMSO投与群」との比較)、化合物#35を投与した腎線維化モデルマウスでは、腎臓の線維化が抑制された(図3の上段[EM]の「UUO 化合物#35投与群」と、「UUO DMSO投与群」との比較)。
また、ヘマトキシリン・エオジン染色(HE)法を用いて腎尿細管を染色したところ、腎線維化モデルマウスでは、腎尿細管が顕著に減少したのに対して(図3の中段[HE]の「UUO DMSO投与群」と、「Sham DMSO投与群」との比較)、化合物#35を投与した腎線維化モデルマウスでは、腎尿細管の減少が抑制された(図3の中段[HE]の「UUO 化合物#35投与群」と、「UUO DMSO投与群」との比較)。
さらに、シリウスレッド(Sirius red)染色法を用いて腎線維化に伴うコラーゲンを検出したところ、腎線維化モデルマウスでは、コラーゲンの集積が検出されたのに対して(図3の下段[Sirius red]の「UUO DMSO投与群」と、「Sham DMSO投与群」との比較)、化合物#35を投与した腎線維化モデルマウスでは、コラーゲンの集積が抑制された(図3の下段[Sirius red]の「UUO 化合物#35投与群」と、「UUO DMSO投与群」との比較)。
以上の結果は、腎臓の組織レベルの解析から、化合物#35は腎線維化や腎尿細管の減少を抑制できることを示している。
3−6 [結果2:本発明の化合物を投与した腎線維化モデルマウスの腎組織における線維化マーカー及び炎症マーカーの発現解析]
上記[方法3:腎組織の染色法]の項目に記載の方法にしたがって、線維化マーカー(αSMA)及び炎症マーカー(F4/80)の発現を解析したところ、腎線維化モデルマウスでは、上記線維化マーカー及び炎症マーカーの発現増加が検出されたのに対して(図4の上段[F4/80]の「UUO DMSO投与群」と、「Sham DMSO投与群」との比較や、図4の下段[αSMA]の「UUO DMSO投与群」と、「Sham DMSO投与群」との比較)、化合物#35を投与した腎線維化モデルマウスでは、上記線維化マーカー及び炎症マーカーの発現増加が抑制された(図4の上段[F4/80]の「UUO 化合物#35投与群」と、「UUO DMSO投与群」との比較や、図4の下段[αSMA]の「UUO 化合物#35投与群」と、「UUO DMSO投与群」との比較)。
さらに、上記[方法4:線維化マーカー遺伝子と炎症マーカー遺伝子のmRNAの発現解析]の項目に記載の方法にしたがって、3種類の線維化マーカー(フィブロネクチン、コラーゲンI、及びコラーゲンIII)遺伝子及び4種類の炎症マーカー(TGFβ、TNFα、F4/80、及びMCP−1)遺伝子のmRNAの発現を解析したところ、腎線維化モデルマウスでは、上記3種類の線維化マーカー遺伝子及び4種類の炎症マーカー遺伝子のmRNAの発現増加が検出されたのに対して(図5及び6の各グラフの「UUO 化合物#35投与群」と、「UUO DMSO投与群」との比較)、化合物#35を投与した腎線維化モデルマウスでは、上記3種類の線維化マーカー遺伝子及び4種類の炎症マーカー遺伝子のmRNAの発現増加が抑制された(図5及び6の各グラフの「UUO 化合物#35投与群」と、「UUO DMSO投与群」との比較)。
以上の結果は、線維化マーカーの発現解析から、化合物#35は腎線維化を抑制できることを示すとともに、炎症マーカーの発現解析から、腎線維化の進行過程における炎症を抑制できることも示している。
実施例2〜4の結果を総合すると、炎症性サイトカインの作用を抑制する効果を有する本発明の化合物は、腎線維化等の臓器線維化を抑制することや、腎線維化等の臓器線維化に伴う臓器機能低下や臓器機能障害を抑制することや、腎線維化等の臓器線維化の進行過程における炎症を抑制できることを示している。また、化合物#35の投与により、TGFβやTNFα等の炎症性サイトカインの発現量が低下することから、本発明の化合物は、各種炎症性疾患(リウマチ、炎症性腸疾患、肝炎など)の予防又は治療にも有効であることが示唆された。
本発明によると、腎線維化等の臓器線維化を抑制することや、腎線維化等の臓器線維化に伴う臓器機能低下や臓器機能障害を抑制することや、炎症性サイトカインの作用を抑制することができるので、本発明は、腎機能障害による人工透析導入への進行を遅らせる治療薬や、腎臓等の臓器機能障害の重症化を防止する治療薬の開発に資するものである。

Claims (5)

  1. 以下の一般式(I);
    [式中、Rはベンゼン環がフッ素及び/又は塩素で置換されたベンゾイルメチル基、フッ素で置換された鎖状又は分枝状の炭素数4〜6のアルキル基、又はフェニル基若しくはシクロペンチル基が置換したメチレン又はエチレンを表し、前記フェニル基はさらに1以上のフェニル基で置換されていてもよく、Rはインドールの4,5,6及び/又は7位に置換する水素であり、R はOH及びOR いずれか一つから選ばれる基であり、R は非置換の炭素数1〜4のアルキル基である。]
    、及び、一般式(III);
    [式中、Aはインドール若しくはナフタレンを表し、Aがインドールのとき、インドールの3位及びに5位に、それぞれ酢酸基及びROが置換されており、Aがナフタレンのとき、ナフタレンの1位及び7位に、それぞれ酢酸基及びROが置換されており、Rは炭素数1〜5のアルキル基又はベンジル基を表し、該ベンジル基のベンゼン環は1又は2以上の炭素数1〜3のアルコキシ基で置換されており、RはOH及びOR いずれか一つから選ばれる基であり、R は非置換の炭素数1〜4のアルキル基である。]
    で表される化合物、並びに、RがOHのときそれらの医薬的に許容される塩からなる群から選択される1種又は2種以上の化合物を含む、線維化抑制剤。
  2. 化合物が、以下の式(I−1)、(I−2)、(I−3−1)、(I−3−2)、(I−3−3)、(I−3−4)、(III−1−1)、(III−1−2)、(III−1−3)、(III−1−4)、(III−2−1)、又は(III−2−2)で表される化合物若しくはそれらの医薬的に許容される塩であることを特徴とする請求項1に記載の線維化抑制剤。
    式(I−1);
    式(I−2);
    式(I−3−1);
    式(I−3−2);
    式(I−3−3);
    式(I−3−4);
    式(III−1−1);
    式(III−1−2);
    式(III−1−3);
    式(III−1−4);
    式(III−2−1);
    式(III−2−2);
  3. 化合物が、式(III−1−1)で表される化合物若しくはそれらの医薬的に許容される塩であることを特徴とする請求項に記載の線維化抑制剤。
  4. 以下の一般式(III)
    [式中、Aはインドールを表し、インドールの3位及びに5位に、それぞれ酢酸基及びR Oが置換されており、R はベンジル基を表し、該ベンジル基のベンゼン環は2つの炭素数1〜3のアルコキシ基で置換されており、R はOH及びOR のいずれか一つから選ばれる基であり、R は非置換の炭素数1〜4のアルキル基である。]
    で表される化合物、及びR がOHのときそれらの医薬的に許容される塩からなる群から選択される1種又は2種以上の化合物を含む臓器線維化抑制剤。
  5. 化合物が、以下の式(III−1−1)で表される化合物若しくはそれらの医薬的に許容される塩であることを特徴とする請求項4に記載の臓器線維化抑制剤。
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