本発明の難聴の予防又は改善剤は、「難聴を予防又は改善するため」という用途が限定された、本件化合物群から選択される1種又は2種以上の化合物を有効成分として含有する剤(以下、「本件予防/改善剤」ということがある)であり、ここで難聴の予防には、難聴の発症予防の他、難聴の症状悪化の予防も含まれる。本件予防/改善剤は、有効成分である本件化合物群を、単独で飲食品又は医薬品(製剤)として使用してもよいし、さらに添加剤を混合し、組成物の形態(飲食品組成物又は医薬組成物)として使用してもよい。かかる飲食品としては、例えば、健康食品(機能性食品、栄養補助食品、健康補助食品、栄養強化食品、栄養調整食品、サプリメント等)、保健機能食品(特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品等)を挙げることができる。
本明細書において、「難聴」とは、知覚可能な最小音圧レベルである最小可聴値(聴覚閾値)が、正常な聴覚閾値(通常約25[dB HL]以下)と比べ、低下した状態を意味する。難聴における聴覚閾値としては、通常26(dB HL)であり、好ましくは41(dB HL)、より好ましくは61(dB HL)、さらに好ましくは81(dB HL)である。「難聴の予防又は改善」とは、換言すると、聴覚閾値の低下の抑制、又は低下した聴覚閾値の向上(上昇)を意味する。難聴の要因は1つに限られず、複数(2以上)あってもよい。
本明細書における難聴は、機能障害が起こる耳の部位に応じて、伝音性難聴と、感音性難聴とに大別される。ここで、伝音性難聴とは、外耳及び/又は中耳(例えば、外耳道、鼓膜、耳小骨[ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨])の機能低下に起因する難聴をいい、伝音性難聴としては、具体的に、中耳炎、耳硬化症、鼓膜損傷、外耳道閉塞、外耳道炎、外耳道損傷等に起因する難聴を挙げることができる。また、上記感音性難聴とは、内耳(例えば、蝸牛)の機能低下に起因する難聴(内耳性難聴)、及び/又は内耳より中枢側の神経の機能低下に起因する難聴(後迷路性難聴)をいい、感音性難聴としては、具体的に、メニエール病、外リンパ瘻、蝸牛の機能低下等に起因する難聴;突発性難聴;薬剤性難聴;騒音性難聴;老人性難聴;などを挙げることができる。また、難聴は、症候性難聴(難聴以外にも他の症状、例えば、眼、皮膚等に認められる先天性疾患)と、非症候性難聴(難聴以外の症状を有さない難聴)とに大別されたり、先天性難聴と後天性難聴とに大別される。
上記難聴としては、本実施例でその効果が具体的に示されているため、内耳性難聴が好ましく、特に、蝸牛の機能低下に起因する難聴(蝸牛性難聴)が好ましい。かかる蝸牛性難聴は、例えば、ラセン神経節細胞、有毛細胞(内有毛細胞又は外有毛細胞)等の蝸牛における細胞が、何らかの要因で障害を受けた結果生じる。
上記先天性難聴としては、聴覚系統に関連する遺伝子疾患、妊娠中のウイルス感染、アルポート症候群等の先天的な要因に起因する難聴であればよく、例えば、GJB2遺伝子(コネキシン26をコードする遺伝子)、POU4F3遺伝子、SLC26A4遺伝子、NDUFS4遺伝子等の染色体遺伝子の異常や、ミトコンドリア遺伝子の異常などに起因する先天性難聴を挙げることができる。ここで、遺伝子の異常とは、正常な遺伝子において、1又は複数のヌクレオチドが付加、置換、欠失、及び/又は挿入し、その結果、当該遺伝子がコードするタンパク質の本来の機能や発現レベルが、異常になる(著しく低下又は向上する)ことをいう。
上記ミトコンドリア遺伝子の異常に起因する先天性難聴としては、ミトコンドリアゲノムDNA(NCBI Reference Sequence:NC_012920;配列番号1のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド)の1555番のアデニン(A)がグアニン(G)に置換した変異(m.1555A>G変異);前記ミトコンドリアゲノムDNAの3243番目のAがGに置換した変異(m.3243A>G変異);前記ミトコンドリアゲノムDNAの7445番目のAがGに置換した変異(m.7445A>G変異)等を例示することができる。
上記後天性難聴としては、突発性疾患、疲労、ウイルス感染、薬剤投与、酸化ストレス、頭部外傷、騒音、加齢等の後天的な要因に起因する難聴であればよく、本実施例でその効果が具体的に示されているため、薬剤投与に起因する難聴(薬剤性難聴)や、騒音に起因する難聴(騒音性難聴)や、加齢に起因する難聴(加齢性難聴)や、酸化ストレスに起因する難聴(酸化ストレス性難聴)が好ましい。かかる薬剤性難聴とは、薬剤投与による副作用に起因する難聴をいい、投与される薬剤としては、例えば、アミノグリコシド系抗菌物質(硫酸ストレプトマイシン、カナマイシン、ゲンタマイシン、ハベカシン等)、白金製剤(シスプラチン等)、サリチル酸剤(アスピリン等)、ループ利尿剤(フロセミド、トラセミド、ブメタニド、アゾセミド等)などを挙げることができる。特に上記アミノグリコシド系抗菌物質やシスプラチンに起因する薬剤性難聴は、多くが不可逆性にものであり、かかる難聴に罹患した患者のQOLは大きく低下するため、予防又は改善対象の難聴としては、上記アミノグリコシド系抗菌物質やシスプラチンに起因する薬剤性難聴がより好ましい。
上記炭素数1~7のアルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、n-ペントキシ基、1-メチルブトキシ基、2-メチルブトキシ基、3-メチルブトキシ基、1-エチルプロポキシ基、1,1-ジメチルプロポキシ基、1,2-ジメチルプロポキシ基、2,2-ジメチルプロポキシル基、n-ヘキシルオキシ基、1-メチルペンチルオキシ基、2-メチルペンチルオキシ基、3-メチルペンチルオキシ基、4-メチルペンチルオキシ基、1,1-ジメチルブトキシ基、1,2-ジメチルブトキシ基、1,3-ジメチルブトキシ基、2,2-ジメチルブトキシ基、2,3-ジメチルブトキシ基、3,3-ジメチルブトキシ基、1,1,2-トリメチルプロポキシ基、1-エチルブトキシ基、2-エチルブトキシ基、1-エチル-1-メチルプロポキシ基、1-エチル-2-メチルプロポキシ基、n-ヘプチルオキシ基、1-メチルヘキシルオキシ基、2-メチルヘキシルオキシ基、3-メチルヘキシルオキシ基、4-メチルヘキシルオキシ基、5-メチルヘキシルオキシ基、1-エチルペンチルオキシ基、2-エチルペンチルオキシ基、3-エチルペンチルオキシ基、4,4-ジメルペンチルオキシ基、1-プロピルブトキシ基等を挙げることができる。
式(1)におけるC1~C6のアルキル基とは、置換基を有していてもよい炭素数1~6の直鎖状または分岐状のアルキル基を意味し、具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n-へキシル基等を挙げることができる。
上記「置換基を有していてもよい」の置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、炭素数1~6のアルキル基、炭素数2~6のアルケニル基、炭素数2~6のアルキニル基、C6~C10のアリール基を挙げることができる。上記炭素数1~6のアルキル基、炭素数2~6のアルケニル基、炭素数2~6のアルキニル基は、式(1)における炭素数1~6のアルキル基、炭素数2~6のアルケニル基、炭素数2~6のアルキニル基と同じである。また、上記C6~C10のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基を挙げることができる。
式(1)におけるC2~C6のアルケニル基とは、置換基を有していてもよい炭素数2~6の直鎖状または分岐状のアルケニル基を意味し、具体的には、ビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、1,3-ブテニル基、1-ペンテニル基、1-ヘキセニル基等を挙げることができる。
式(1)におけるC2~C6のアルキニル基とは、置換基を有していてもよい炭素数2~6の直鎖状または分岐状のアルキニル基を意味し、具体的には、エチニル基、1-プロピニル基、1-ブチニル基、1-ペンチニル基、1-ヘキシニル基等を挙げることができる。
本件化合物群から選択される化合物が不斉炭素原子及び軸不斉に係わる不斉点をもつとき、かかる化合物は、考えられ得るすべての光学異性体を含み、それら光学異性体は任意の比で使用することができる。例えば、ある光学活性化合物は、エナンチオマーでもラセミでも任意の割合のエナンチオマー混合物でも使用することができ、不斉点が複数存在するときは、任意の割合のジアステレオマー混合物で使用してもよい。
本件化合物群における医薬的に許容される塩には、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム及び亜鉛から生成された金属塩や、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、N-メチルグルカミン、リジン、プロカイン等から生成された有機塩などが含まれる。
本件化合物群から選択される化合物の合成方法は、以下に例示することができるが、これらの方法に限られず、一般的に知られている合成法を用いることができる。また、以下に示す化合物は、シグマ-アルドリッチ社、東京化成工業、和光純薬、関東化学等から入手することができる。また、反応溶媒、反応温度に関して、特に記載のない場合は、通常その反応に利用される溶媒、温度で反応が行われる。反応は、通常、アルゴン又は窒素雰囲気下で行われる。保護基は、Green&Wuts, “PROTECTIVE GROUPS in ORGANIC SYNTHESIS” 3rded.John Wiley&Sons, Inc.を参照し、用いることできる。
本発明における式(1)で表される化合物は、公知の有機化学反応を用いる有機合成手法によって得ることができる。例えば、以下に示すように(E)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソ-2-ブテン酸と式(7)で表されるインドール誘導体とをマイケル反応させることにより、式(1)で表される化合物を得ることができる。
上記(E)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソ-2-ブテン酸は、以下に示すように1,3-ジフルオロベンゼンと無水マレイン酸とのフリーデル-クラフツ反応により合成することができる。かかるフリーデル-クラフツ反応は、ルイス酸、リン酸、ポリリン酸等を触媒として作用させることで行い、触媒として好適には塩化アルミニウムが好適に用いられる。
上記式(7)で表されるインドール誘導体は、市販品を用いることができる。市販のインドール誘導体としては、4-フルオロインドール、4-クロロインドール、4-ブロモインドール、6-フルオロインドール、6-クロロインドール、6-ブロモインドール、5-メチルインドール等を挙げることができる。
上記のすべての有機反応は、それぞれ溶媒中で行うことができるが、溶媒は反応温度や反応物等によって適宜選択される。また、上記有機反応の反応温度は、用いる溶媒の沸点等の条件によって適宜選択される。上記有機反応で溶媒を用いる場合、得られた反応溶液を必要に応じて濃縮した後、残渣をそのまま次の反応に使用してもよく、適宜な後処理を行った後に、式(1)で表される化合物として用いてもよい。後処理の具体的な方法としては、抽出処理及び/又は晶出、再結晶、クロマトグラフィー等の公知の精製を挙げることができる。
本件予防/改善剤の添加剤としては、薬学的に許容される通常の担体、結合剤、安定化剤、賦形剤、希釈剤、pH緩衝剤、崩壊剤、等張剤、添加剤、被覆剤、可溶化剤、潤滑剤、滑走剤、溶解補助剤、滑沢剤、風味剤、甘味剤、溶剤、ゲル化剤、栄養剤等の配合成分を例示することができる。かかる配合成分としては、具体的に、水、生理食塩水、動物性脂肪及び油、植物油、乳糖、デンプン、ゼラチン、結晶性セルロース、ガム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアルキレングリコール、ポリビニルアルコール、グリセリンを例示することができる。
本件予防/改善剤の投与形態としては、粉末、顆粒、錠剤、カプセル剤、シロップ剤、懸濁液などの剤型で投与する経口投与や、溶液、乳剤、懸濁液などの剤型を注射、又はスプレー剤の型で鼻孔内投与する非経口投与を挙げることができる。
本件予防/改善剤の投与量は、年齢、体重、性別、症状、薬剤への感受性等に応じて適宜決定され、例えば、1μg~200mg/kg(体重)/日の投与量の範囲である。後述する本実施例において、モデルマウスを用いた実験により、0.3~10mg/kg/日の化合物#5の投与量が具体的に示されている。かかる投与量は、マウスにおけるヒト等価用量(HED)12.3(資料「Guidance for Industry Estimating the Maximum Safe Starting Dose in Initial Clinical Trials for Therapeutics in Adult Healthy Volunteers」参照)を基に、ヒトへの投与量に換算した場合、24.4~813μg/kg/日である。このため、本件予防/治療剤の投与量としては、1μg~100mg/kg/日が好ましく、5μg~50mg/kg/日がより好ましく、10μg~10mg/kg/日がさらに好ましく、15μg~5mg/kg/日がさらにより好ましく、20μg~1.0mg/kg/日が最も好ましい。なお、本件予防/治療剤は、一日あたり単回又は複数回(例えば、2~4回)に分けて投与されるが、症状の改善の状況に応じて投与量を調節してよい。
本件予防/改善剤としては、本件化合物群以外の、難聴の予防又は改善成分を含むものであってもよいが、本件化合物群単独でも優れた難聴の予防又は改善効果を発揮するため、本件化合物群以外の、難聴の予防又は改善成分(例えば、タンパク質、DNA、RNA、植物由来の抽出物)を含まないものが好ましい。
1.本件化合物群の合成
以下に示す化合物の合成方法に用いる合成原料、反応試薬等は一般的な市販品である。また、反応溶媒、反応温度に関して特に記載のない場合は、通常その反応に利用される溶媒、温度で反応が行われる。また、反応は、アルゴン若しくは乾燥させた窒素雰囲気下で行われる。
[化合物#1の合成]
4-フェニル-2-(4-クロロ-1H-インドール-3-イル)-4-オキソ-ブタン(化合物#1)は、インドールの代わりに4-クロロインドールを用いて、後述する化合物#20の合成方法により合成した。
[化合物#2及び化合物#3の合成]
4-(4-クロロフェニル)-2-(1H-インドール-3-イル)-4-オキソ-ブタン酸(化合物#2)及び3-(1H-インドール-3-イル)-1-オキソ-1-フェニル-ブタン(化合物#3)は、Sayed,G. H. et al, “Synthesis and reactions of some β-aroyl-α-(indol-3-yl)propionic acids” Journal of the Chemical Society of Pakistan,7(4), 263-72; 1985の記載の方法に従って合成した。
(化合物#2)
[化合物#4の合成]
トランス-4-(4-フルオロフェニル)-4-オキソ-2-ブテン酸
50mL丸底フラスコに窒素充填下でフルオロベンゼン(0.50g,5.21mmol)をジクロロメタン(20mL)で溶解させ、無水マレイン酸(0.51g,5.20mmol)と塩化アルミニウム(1.40g,10.49mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応液に1N塩酸(10mL)を加えpH1にして酢酸エチル(40mL)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、再結晶(ベンゼン)により精製を行いトランス-4-(4-フルオロフェニル)-4-オキソ-2-ブテン酸を得た。(0.57g,収率56%):融点114.8-119.6℃;1H NMR(CDCl3):δ 8.06(m,2H),7.98(d,J=15.4Hz,1H),7.21(m,2H),6.90(d,J=15.4Hz,1H);13C NMR(CDCl3):δ 187.5,170.7,166.3(d,JC-F=255.5Hz),138.0,132.8(d,JC-F=3.2Hz),131.7(d,JC-F=9.9Hz),131.6,116.2(d,JC-F=22.1Hz);IR(neat):2972,1705,1665cm-1;FAB-MS m/z 195 [M+H]+.
4-(4-フルオロフェニル)-2-(1H-インドール-3-イル)-4-オキソ-ブタン酸(化合物#4)
30mL丸底フラスコにトランス-4-(4-フルオロフェニル)-4-オキソ-2-ブテン酸(0.21g,1.08mmol)をベンゼン(10mL)で溶解させ、インドール(0.26g,2.19mmol)を加えて、80℃で8時間撹拌し、室温になるまで攪拌した。反応液を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=20:1)を用いて精製を行い4-(4-フルオロフェニル)-2-(1H-インドール-3-イル)-4-オキソ-ブタン酸(化合物#4)を得た。(0.15g,収率47%):融点161.6-166.6℃;1H NMR(DMSO-d6):δ 8.13(m,2H),7.68(d,J=7.9Hz,1H),7.35(m,4H),7.09(t,J=7.2Hz,1H),7.00(t,J=7.1Hz,1H),4.34(dd,J=10.7,3.9Hz,1H),4.03(dd,J=18.1,10.7Hz,1H),3.34(dd,J=18.1,3.9Hz,1H);13C NMR(DMSO-d6):δ 197.96,175.61,166.00(d,JC-F=250.0Hz),137.16,134.11,131.93(d,JC-F=10.0Hz),127.15,124.16,122.07,119.97,119.53,116.6(d,JC-F=22.0Hz),112.79,112.42,42.03,38.57;IR(neat):3419,2925,1679cm-1;HRFAB-MS found m/z 312.1028 [M+H]+, calcd
for 312.1036 (C18H15FNO3).
[化合物#5の合成]
トランス-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソ-2-ブテン酸
50mL丸底フラスコに窒素充填下で1,3-ジフルオロベンゼン(0.51g,4.47mmol)をジクロロメタン(20mL)に溶解させ、無水マレイン酸(0.43g,4.46mmol)と塩化アルミニウム(1.20g,9.01mmol)を加え、室温で4時間攪拌し、室温になるまで攪拌した。反応液に1N塩酸(10mL)を加えpH1にして酢酸エチル(40mL)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、ベンゼンで再結晶で精製を行いトランス-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソ-2-ブテン酸を得た。(0.57g,収率56%):融点114.8-119.6℃;1H NMR(アセトン-d6):δ 7.98(m,1H),7.71(dd,JH-F=15.6,3.4Hz,1H),7.23(m,2H),6.75(dd,JH-F=15.6,1.2Hz,1H);13C NMR(アセトン-d6):δ 187.2(d,JC-F=2.6Hz),166.9(dd,JC-F=254.5,12.3Hz),166.4,163.4(dd,JC-F=254.5,12.9Hz),140.0(d,JC-F=6.1Hz),134.0(dd,JC-F=10.9,3.6Hz),133.0(d,JC-F=1.6Hz),123.3(dd,JC-F=12.4,3.6Hz),113.4(dd,JC-F=21.5,3.6Hz),105.8(dd,JC-F=27.3,26.3Hz);IR(neat):2917,1697,1661cm-1;FAB-MS m/z 213 [M+H] +.
4-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(1H-インドール-3-イル)-4-オキソ-ブタン酸(化合物#5)
30mL丸底フラスコにトランス-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソ-2-ブテン酸(0.39g,1.84mmol)をベンゼン(10mL)で溶解させ、インドール(0.43g,2.19mmol)加えて、80℃で8時間撹拌し、室温になるまで攪拌した。反応液を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=20:1)を用いて精製を行い4-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(1H-インドール-3-イル)-4-オキソ-ブタン酸を得た。(0.15g,収率51%):融点180.2-184.6℃;1H NMR(DMSO-d6):δ 7.98(m,1H),7.65(d,J=7.9Hz,1H),7.37(d,J=8.1Hz,1H),7.42(m,1H),7.28(d,J=2.3Hz,1H),7.24(m,1H),7.09(t,J=7.1Hz,1H),7.01(t,J=7.5Hz,1H),4.34(dd,J=10.5,3.5Hz,1H),3.90(ddd,JH-F=18.5,10.6,2.4Hz,1H),3.30(ddd,JH-F=18.5,6.1,3.5Hz,1H);13C NMR(DMSO-d6):δ 195.2(d,JC-F=4.1Hz),174.8,165.2(d,JC-F=253.0,13.4Hz),162.2(d,JC-F=255.5,13.4Hz),136.4,132.7(dd,JC-F=10.8,4.1Hz),126.3,123.3,122.2(dd,JC-F=12.3,3.6Hz),121.4,119.1,118.8,112.6(dd,JC-F=21.1,3.6Hz),111.9,111.8,105.4(dd,JC-F=26.1Hz),45.6(d,JC-F=6.3Hz),37.9;IR(neat):3382,2919,1678cm-1;HRFA-MS found m/z 330.0910 [M+H]+ , calcd for 330.0942 (C18H14F2NO3).
[化合物#6の合成]
トランス-4-(2,4-ジメチルフェニル)-4-オキソ-2-ブテン酸
50mL丸底フラスコに窒素充填下でm-キシレン(1.00g,9.42mmol)をジクロロメタン(40mL)に溶解させ、無水マレイン酸(0.93g,9.42mmol)と塩化アルミニウム(2.51g,18.84mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応液に1N塩酸(10mL)を加えpH1にして酢酸エチル(40mL)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、再結晶(ベンゼン)により精製を行いトランス-4-(2,4-ジメチルフェニル)-4-オキソ-2-ブテン酸を得た。(1.49g,収率77%):融点85.4-88.8℃;1H NMR(CDCl3):δ 7.75(d,J=15.6Hz,1H),7.56(d,J=8.2Hz,1H),7.10(m,2H),6.70(d,J=15.6Hz,1H),2.50(s,3H),2.38(s,3H);13C NMR(CDCl3):δ 192.5,170.9,143.1,141.7,139.5,133.6,133.0,130.9,130.0,126.4,21.5,21.2;IR(neat):2986,1703,1667cm-1;FAB-MS m/z 205 [M+H]+.
4-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(1-プロピル-1H-インドール-3-イル)-4-オキソ-ブタン酸(化合物#6)
30mL丸底フラスコにトランス-4-(2,4-ジメチルフェニル)-4-オキソ-2-ブテン酸(0.50g,2.45mmol)をベンゼン(10mL)で溶解させ、N-プロピルインドール(0.85g,4.90mmol)加えて、80℃で8時間撹拌し、室温になるまで攪拌した。反応液を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:アセトン=5:1)を用いて精製を行い4-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(1-プロピル-1H-インドール-3-イル)-4-オキソ-ブタン酸を得た。(0.98g,収率67%):融点139-141℃;1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.70(d,J=7.8Hz,1H),7.59(d,J=7.8Hz,1H),7.28(d,J=8.2Hz,1H),7.18(t,J=15.1Hz,1H),7.07(m,2H),6.99(d,J=8.7Hz,2H),4.56(dd,J=6.0,4.1Hz,1H),3.97(m,2H),3.92(m,1H),3.28(dd,J=17.8,4.1Hz,1H),2.43(s,3H),2.30(s,3H),1.80(m、2H),0.89(t,J=14.7,3H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 200.9,179.7,142.3,138.9,136.3,134.1,132.8,129.1,126.7,126.2,126.1,121.7,119.4,119.2,110.6,109.5,48.0,44.0,38.0,23.4,21.5,21.3,11.5;IR(neat):3428,2923,1707cm-1;FAB-MS m/z 364 [M+H]+.
4-フェニル-2-(1H-5-エトキシインドール-3-イル)-4-オキソ-ブタン酸(化合物#7)は、インドールの代わりに5-エトキシインドールを用いて、化合物#20と同様の方法で合成した。
化合物#8、13~15、17~19、及び21~25はN-メトキシカルボニルインドール酢酸メチルを鍵中間体として合成した。
1-メトキシカルボニルインドール-3-酢酸 メチルエステル
インドール-3-酢酸 メチルエステル
インドール-3-酢酸(2.00g,11.42mmol)をメタノール(40ml)に溶かし、そこに塩化アセチル(0.5ml,6.688mmol)を一滴ずつ滴下し、室温で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、飽和重曹水溶液を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(50ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:3)で精製し、インドール-3-酢酸 メチルエステルを得た。(2.14g,収率99%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.13(s,1H),6.97(s,1H),7.59(d,J=7.7Hz,1H),7.23(d,J=7.9Hz,1H),7.10-7.19(m,2H),3.67(s,3H),3.76(s,2H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 172.3,136.0,127.1,123.2,122.0,119.5,118.6,111.2,108.0,51.9,31.0;IR(neat):3410,1730,1458,1435,1337,1164,1095,1011cm-1;EI-MS m/z 189 [M]+.
1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル
インドール-3-酢酸メチル(2.00g,10.57mmol)をジクロロメタン(30ml)に溶かし、そこにヨウ化テトラブチルアンモニウム(TBAI,30.0mg,0.081mmol)、30%水酸化ナトリウム水溶液(24ml)を加え、0℃に冷却した。反応液に塩化ギ酸メチル(1.96g,20.73mmol)を加え、0℃で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え、反応を停止させた。水(50ml)を加え、クロロホルム(50ml)で3回抽出し、有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:2)で精製し、N-メトキシカルボニルインドール-3-酢酸メチルを得た。(2.26g,収率87%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.18(d,J=7.0Hz,1H),7.59(s,1H),7.53(d,J=7.7Hz,1H),7.35(t,J=7.5Hz,1H),7.27(t,J=7.4Hz,1H),4.00(s,3H),3.72(s,3H),3.71(s,2H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 171.1,151.1,135.2,129.9,124.6,123.8,122.8,118.9,115.0,113.8,53.5,51.9,30.6;IR(neat):1746,1455,1382,1258,1164,1089,1018cm-1;EI-MS: m/z 247 [M]+.
化合物#8及び9は、国際公開公報2010/045451号パンフレットに記載の方法に従って合成した。
[化合物#8の合成]
2-(N-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジニル)エタノール
2-(4-ピペリジニル)エタノール(1.0g,7.7mmol)をメタノール(50ml)に溶かし、そこに炭酸ジtert-ブチル(2.0g,9.3mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:アセトン=9:1)で精製し、N-tert-ブトキシカルボニル-2-(4-ピペリジニル)エタノールを得た。(1.68g,収率95%)
2-(N-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジニル)-1-ヨウ化エタン
トリフェニルホスフィン(2.56g,9.760mmol)、イミダゾール(0.66g,9.694mmol)をジクロロメタン(15ml)に溶かし、5分撹拌した後、ヨウ素(2.47g,9.732mmol)を加え、10分撹拌した。そこにN-N-tert-ブトキシカルボニル-2-(4-ピペリジニル)エタノール(1.49g,6.497mmol)のジクロロメタン(4ml)溶液を滴下し、室温で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液をセライト濾過し、濾液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてヨウ素を除去した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製し、N-tert-ブトキシカルボニル-2-(4-ピペリジニル)-1-ヨウ化エタンを得た。(2.13g,収率96%)
α-[2-(N-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジニル)-1-エチル]-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル
窒素雰囲気下、1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(500mg,2.022mmol)、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA,1.81g,10.11mmol)をテトラヒドロフラン(4ml)に溶かし、-78℃に冷却した。これにリチウムジイソプロピルアミド(LDA)の1.5Mシクロヘキサン溶液(2.16ml,1.6eq)を一滴ずつゆっくり滴下し、-78℃で0.5時間撹拌した。この反応液に2-(N-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジニル)-1-ヨウ化エタン(686mg,2.022mmol)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液を一滴ずつゆっくり滴下し、-78℃で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後0℃にし、水(15ml)を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(15ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:2)で精製し、α-2-(N-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジニル)-エチル-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。(626mg,収率68%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.19(m,1H),7.61(d,J=7.8Hz,1H),7.56(s,1H),7.35(t,J=7.7Hz,1H),7.25-7.30(m,1H),3.79-4.15(m,5H),3.77(t,J=7.6Hz,1H),3.68(s,3H),2.65(m,2H),2.05(m,2H),1.65(m,2H),1.25-1.50(m,12H),1.05-1.19(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 173.9,168.0,154.8,135.4,129.3,124.8,123.1,122.9,119.2,119.2,115.2,79.1,53.7,53.0,52.1,48.9,43.7,42.7,35.9,34.3,32.0,29.5,28.4;FAB―MS:m/z 459[M+H]+.
α-[2-(1-アセチル-4-ピペリジニル)-エチル]-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸メチルエステル
α-[2-(N-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジニル)-1-エチル]-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸メチルエステル(100mg,0.218mmol)をジクロロメタン2mlに溶かし、トリフルオロ酢酸(1.0ml,13.07mmol)を加え、室温で5分間撹拌した。反応液を10%炭酸ナトリウム水溶液10mLに滴下し、反応を停止させた。この溶液を酢酸エチル(10mL)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水10mLで2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去し、α-[2-(4-ピペリジニル)-エチル]-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸メチルエステル(74.1mg)を得た。この(74.1mg,0.207mmol)をテトラヒドロフラン3mLに溶かし、トリエチルアミン(0.2mL)と塩化アセチル(10mg)を加え、室温で1.5時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液10mLを加えて反応を停止させ、酢酸エチル(10mL)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水10mLで2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:アセトン=9:1)で精製し、α-[2-(1-アセチル-4-ピペリジニル)-エチル]-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸メチルエステルを得た。(53.9mg, 収率65%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.18(d,J=6.7Hz,1H),7.61(d,J=7.8Hz,1H),7.56(s,1H),7.35(t,J=8.4Hz,1H),7.25-7.28(m,1H),4.57(d,J=12.8Hz,1H),4.03(s,3H),3.73-3.79(m,2H),3.68(s,3H),2.99(t,J=12.9Hz,1H),2.50(t,J=12.6Hz,1H),1.91-2.19(m,5H),1.73(t,J=10.4Hz,2H),1.49(m,1H),1.26-1.32(m,2H),1.05-1.12(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ173.8,168.7,151.2,135.4,129.3,124.8,122.9,119.2,119.1,115.2,53.7,52.1,46.6,42.7,41.7,35.9,34.2,32.5,31.6,29.2,21.4;FAB-MS:m/z 401[M+H]+.
α-2-(1-アセチル-4-ピペリジニル)-エチル-3-インドール酢酸(化合物#8)
α-2-(1-アセチル-4-ピペリジニル)-エチル-N-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(48.0mg,0.120mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加え、70℃で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え、酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:アセトン=3:2)で精製し、α-2-(1-アセチル-4-ピペリジニル)-エチル-3-インドール酢酸(化合物#8)を得た。(25.5mg,収率65%:1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.54(s,1H),7.67(d,J=7.9Hz,1H),7.31(d,J=8.0Hz,1H),7.16(t,J=7.7Hz,1H),7.07-7.11(m,2H),4.48(d,J=12.7Hz,1H),3.81(t,J=7.5Hz,1H),3.66(d,J=13.2Hz,1H),2.89(t,J=12.5Hz,1H),2.43(t,J=12.6Hz,1H),1.86-2.17(m,5H),1.62(t,J=16.5Hz,2H),1.41(m,1H),1.22-1.28(m,2H),0.93-1.01(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 178.8,169.3,136.2,126.5,122.3,122.0,119.5,119.1,113.3,111.4,46.7,43.1,42.0,35.7,34.2,32.5,31.6,29.7,21.3;IR (neat):3410,1699,1454,1271cm-1;FAB-MS:m/z 329[M+H]+.
α-2-(1-アセチル-4-ピペリジニル)-メチル-3-インドール酢酸(化合物#9)は、2-(N-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジニル)エタノールの代わりにN-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジニルメタノールを用いて、化合物#8と同様の手法で合成した。
[化合物#10の合成]
α-4-アミノブチル-N-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル
α-(N-tert-ブトキシカルボニル-4-アミノ-1-ブチル)-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(150mg,0.358mmol)にトリフルオロ酢酸(0.4ml,5.227mmol)を加え、室温で撹拌した。5分後に反応液を飽和重曹水に滴下し、反応を停止させた。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去し、α-4-アミノブチル-N-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。
α-[N-(1-アセチルピロリジン-2-カルボニル)-4-アミノブチル]-N-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル
α-4-アミノブチル-N-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(150mg,0.493mmol)をテトラヒドロフラン(3ml)に溶かし、そこにN-アセチル-L-プロリン(116mg,0.738mmol)、N-ヒドロキシコハク酸イミド(85.0mg,0.739mmol)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(152mg,0.737mmol)、4-N,N-ジメチルアミノピリジン(72.0mg,0.589mmol)を加え、室温で7時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液で反応を停止させ、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:アセトン=7:3)で精製し、α-[N-(1-アセチルピロリジン-2-カルボニル)-4-アミノブチル]-N-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。(107mg,収率49%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.17(d,J=7.1Hz,1H),7.61(d,J=7.7Hz,1H),7.55(s,1H),7.33(t,J=7.8Hz,1H),7.25(t,J=7.4Hz,1H),7.18(s,1H),4.50(d,J=7.3Hz,1H),4.02(s,3H),3.80(t,J=7.6Hz,1H),3.67(s,3H),3.36-3.58(m,2H),3.10-3.26(m,2H),1.76-2.40(m,9H),1.49-1.56(m,2H),1.33-1.38(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 173.8,171.0,170.8,151.1,135.3,129.2,124.6,122.9,122.8,119.2,119.1,115.0,59.4,53.6,51.9,48.1,42.3,38.9,31.5,29.0,27.2,24.8,24.7,22.3;FAB-MS:m/z 458[M+H]+.
α-[N-(1-アセチルピロリジン-2-カルボニル)-4-アミノブチル]-3-インドール酢酸(化合物#10)
α-[N-(1-アセチルピロリジン-2-カルボニル)-4-アミノブチル]-N-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(80.0mg,0.175mmol)をメタノール2mlに溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加え、70℃で1.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え、酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製し、α-[N-(1-アセチルピロリジン-2-カルボニル)-4-アミノブチル]-3-インドール酢酸(化合物#10)を得た。(63.6mg,収率94%):1H NMR(400MHz,アセトン-d6):δ 10.21(s,1H),8.03(s,1H),7.70(d,J=7.8Hz,1H),7.38(d,J=8.0Hz,1H),7.27(s,1H),7.09(t,J=7.3Hz,1H),7.01(t,J=7.6Hz,1H),4.35(d,J=7.2Hz,1H),3.85(t,J=7.6Hz,1H),3.53(m,1H),3.40-3.46(m,1H),3.23(m,1H),3.10-3.17(m,1H),1.85-2.14(m,9H),1.36-1.50(m,4H);13C NMR(100MHz,アセトン-d6):δ 175.8,172.1,170.3,137.3,127.5,123.3,121.9,119.7,119.3,114.1,112.0,60.5,48.3,43.3,39.2,32.9,32.5,25.4,25.1,22.2;IR(Neat):3300,1634,1456,1245cm-1; FAB-MS:m/z 386[M+H]+.
[化合物#11の合成]
α-[2-(2-アミノエトキシ)-エチル]-N-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル
α-[N-tert-ブトキシカルボニル-(2-アミノエトキシエチル)]-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(140mg,0.322mmol)にトリフルオロ酢酸(0.3ml,3.920mmol)を加え、室温で撹拌した。5分後に反応液を飽和重曹水に滴下し、反応を停止させた。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去し、α-[2-(2-アミノエトキシ)-エチル]-N-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。(80.0mg,収率74%)
α-{N-(1-アセチルピロリジン-2-カルボニル)-[2-(2-アミノエトキシ)-エチル]}-N-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル
α-[2-(2-アミノエトキシ)-エチル]-N-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(80.0mg,0.239mmol)をテトラヒドロフラン(3ml)に溶かし、そこにN-アセチル-L-プロリン(56.4mg,0.359mmol)、N-ヒドロキシコハク酸イミド(41.2mg,0.358mmol)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(74.0mg,0.359mmol)、4-N,N-ジメチルアミノピリジン(35.0mg,0.286mmol)を加え、室温で7時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液で反応を停止させ、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:アセトン=7:3)で精製し、α-[N-(1-アセチルピロリジン-2-カルボニル)-4-アミノブチル]-N-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。(76.1mg,収率67%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.18(d,J=7.1Hz,1H),7.57-7.66(m,2H),7.35(t,J=7.7Hz,1H),7.25-7.28(m,2H),4.56(t,J=8.3Hz,1H),4.09(t,J=7.6Hz,1H),4.03(s,3H),3.68(s,3H),3.59(t,J=9.0Hz,1H),3.32-3.52(m,7H),2.36-2.48(m,2H),1.84-2.18(m,7H),1.49-1.56(m,2H),1.33-1.38(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 174.2,171.5,170.8,151.1,135.5,129.3,124.8,123.1,123.0,119.4,118.9,115.2,69.4,68.4,59.2,53.8,52.2,48.2,39.5,39.2,32.2,27.8,25.0,22.5;FAB-MS:m/z 474[M+H]+.
α-[N-(1-アセチルピロリジン-2-カルボニル)-4-アミノブチル]-3-インドール酢酸(化合物#11)
α-[N-(1-アセチルピロリジン-2-カルボニル)-4-アミノブチル]-N-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(60.0mg,0.127mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加え、70℃で1.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え、酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製し、α-[N-(1-アセチルピロリジン-2-カルボニル)-4-アミノブチル]-3-インドール酢酸(化合物#11)を得た。(36.6mg,収率72%):1H NMR(400MHz,アセトン-d6):δ 8.48(d,J=13.4Hz,1H),7.70(d,J=7.9Hz,1H),7.34(d,J=8.1Hz,1H),7.09-7.21(m,3H),4.67(t,J=8.3Hz,1H),4.40-4.11(m,1H),3.18-3.76(m,8H),2.46-2.67(m,4H),1.86-2.22(m,7H);13C NMR(100MHz,アセトン-d6):δ 178.0,171.6,171.2,136.1,126.5,122.3,122.0,119.4,118.9,113.7,111.2,69.3,68.6,60.0,48.5,41.2,39.9,33.7,29.1,24.8,22.3;IR(Neat):3317,1634,1456,1247,1119cm-1; FAB-MS:m/z 402[M+H]+.
[化合物#12の合成]
α-(N-tert-ブトキシカルボニル-6-アミノ-1-ヘキシル)-α-(1-ナフチル)-酢酸 メチルエステル
α-(1-ナフチル)-酢酸 メチルエステル(150mg,0.75mmol)をテトラヒドロフランに溶解し、ヘキサメチルホスホラミド(HMPA,671mg,3.75mmol)を加えて-78℃に冷却した。この溶液にリチウムジイソプロピルアミド(1.5Mシクロヘキサン溶液,0.75ml,1mmol)を滴下し、-78℃で30分間攪拌した後、N-tert-ブトキシカルボニル-6-アミノ-1-ヨードヘキサン(270mg,0.82mmol)のテトラヒドロフラン溶液(2mL)を滴下し、-78℃で1時間攪拌した。反応液の温度を15分間かけて0℃まで上昇させた後、溶液に50mLの水を加えて、50mLの酢酸エチルで、2回抽出した。有機層を飽和塩化アンモニウム溶液(20mL)、続いて食塩水(20mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで脱水処理して減圧乾固した。反応物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:2)で精製し、α-(N-tert-ブトキシカルボニル-6-アミノ-1-ヘキシル)-α-(1-ナフチル)-酢酸 メチルエステルを得た。(271mg,収率91%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.11(d,J=8.5Hz,1H),7.83(d,J=8.0Hz,1H),7.74(d,J=8.1Hz,1H),7.40-7.54(m,4H),4.71(s,1H),4.36(t,J=7.8Hz,1H),3.61(s,3H),3.04(m,2H),2.07(m,2H),1.24-1.48(m,17H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 174.7,155.9,135.3,133.8,131.3,128.8,127.5,126.1,125.4,125.3,124.6,122.8,78.7,51.8,46.5,40.3,32.9,29.7,28.9,28.2,27.6,26.3;FAB-MS:m/z 400[M+H]+.
α-(N-tert-ブトキシカルボニル-6-アミノ-1-ヘキシル)-α-(1-ナフチル)-酢酸(化合物#12)
α-(N-tert-ブトキシカルボニル-6-アミノ-1-ヘキシル)-α-(1-ナフチル)-酢酸 メチルエステル(100mg,0.25mmol)をメタノールと水酸化ナトリウム水溶液の混合溶液(2N水酸化ナトリウム水溶液:メタノール=1:4,5mL)に溶解し、50℃で1時間加熱した。反応溶液を6N塩酸でpH3.5に調整し、減圧蒸留で、メタノールを除去した。この溶液に、水(15mL)を加えて、酢酸エチル(50mL)で2回抽出した。有機層を飽和塩化アンモニウム溶液(20mL)、続いて食塩水(20mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで脱水処理して減圧乾固した。反応物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=95:5)で精製し、α-(N-tert-ブトキシカルボニル-6-アミノ-1-ヘキシル)-α-(1-ナフチル)-酢酸(化合物#12)を得た。(90mg,収率93%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.13(d,J=8.4Hz,1H),7.84(d,J=7.9Hz,1H),7.75(d,J=8.1Hz,1H),7.41-7.53(m,4H),4.56(s,1H),4.35(t,J=7.4Hz,1H),3.03(m,2H),2.05(m,2H),1.22-1.46(m,17H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 179.0,156.0,135.1,133.9,131.6,128.9,127.7,126.2,125.5,125.4,124.9,123.1,79.0,46.6,40.4,32.7,29.8,29.0,28.3,27.7,26.4;IR(neat):3417,1705,1457,1268,1099cm-1;FAB-MS:m/z 386[M+H]+.
[化合物#13の合成]
N-tert-ブトキシカルボニル-6-アミノ-1-ヘキサノール
6-アミノ-1-ヘキサノール(1.0g,8.533mmol)をメタノール(10ml)に溶かし、そこに炭酸ジtert-ブチル(1.86g,8.522mmol)を加え、室温で1.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:アセトン=9:1)で精製し、N-tert-ブトキシカルボニル-6-アミノヘキサノールを得た。(1.80g,収率97%)
N-tert-ブトキシカルボニル-6-アミノ-1-ヨードへキサン
トリフェニルホスフィン(2.35g,8.96mmol)、イミダゾール(0.61g,8.96mmol)をジクロロメタン(15ml)に溶かし、5分撹拌した後、ヨウ素(2.28g,8.98mmol)を加え、10分撹拌した。そこにN-tert-ブトキシカルボニル-6-アミノヘキサノール(1.3g,5.98mmol)のジクロロメタン(4ml)溶液を滴下し、室温で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液をセライト濾過し、濾液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてヨウ素を除去した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製し、N-tert-ブトキシカルボニル-6-アミノ-1-ヨードへキサンを得た。(1.67g,収率86%)
α-メチル-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステルはKatayamaM, Kato Y, Marumo S. “Synthesis,absolute configuration and biological activity of both enantiomers of 2-(5,6-dichloro-3-indolyl)propionic acid: new dichloroindole auxins” Bioscience,Biotechnology,and Biochemistry,65(2),270-276
; 2001.に記載の方法に従って合成した。
α-(N-tert-ブトキシカルボニル-6-アミノ-1-ヘキシル)-α-メチル-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル
窒素雰囲気下、α-メチル-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(83.8mg,0.321mmol)をテトラヒドロフラン(2ml)に溶かし、-78℃に冷却した。これをリチウム ビストリメチルシリルアミド(LHMDS)の1.0Mテトラヒドロフラン溶液(0.69ml,1.5eq)を一滴ずつゆっくり滴下し、-78℃で0.5時間撹拌した。この反応液にN-tert-ブトキシカルボニル-6-アミノ-1-ヨードへキサン(105mg,0.321mmol)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液を一滴ずつゆっくり滴下し、-78℃で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後0℃にし、水(5ml)を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:2)で精製し、α-(N-tert-ブトキシカルボニル-6-アミノ-1-ヘキシル)-α-メチル-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。(68.6mg,収率46%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.19(d,J=6.3Hz,1H),7.52(d,J=7.9Hz,1H),7.48(s,1H),7.32(t,J=7.5Hz,1H),7.21(t,J=7.5Hz,1H),4.54(s,1H),4.03(s,3H),3.62(s,3H),3.06(m,2H),2.04-2.12(m,2H),1.61(s,3H),1.17-1.43(m,17H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 176.3,155.9,151.3,135.8,128.6,124.9,124.5,122.8,122.0,120.0,115.2,78.9,53.7,52.1,45.5,40.4,37.2,29.9,29.5,28.3,26.5,24.2,22.5;FAB-MS:m/z 460[M]+.
α-(N-tert-ブトキシカルボニル-6-アミノ-1-ヘキシル)-α-メチル-3-インドール酢酸(化合物#13)
α-(N-tert-ブトキシカルボニル-6-アミノ-1-ヘキシル),α-メチル-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(60.0mg,0.130mmol)をメタノール(4.6ml)に溶かした。そこに水(0.4ml)、水酸化カリウム(1.68g,30mmol)を加え、70℃で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ベンゼン:アセトン=85:15)で精製し、α-(N-tert-ブトキシカルボニル-6-アミノ-1-ヘキシル)-α-メチル-3-インドール酢酸(化合物#13)を得た。(40.0mg,収率79%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.26(s,1H),7.71(d,J=8.0Hz,1H),7.33(d,J=8.0Hz,1H),7.16(t,J=7.4Hz,1H),7.06(t,J=7.3Hz,1H),7.04(s,1H),4.52(s,1H),3.03(m,2H),2.08-2.17(m,2H),1.63(s,3H),1.23-1.48(m,17H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 181.7,156.1,136.7,125.5,121.4,120.4,119.2,118.8,111.3,79.1,45.7,40.5,37.5,29.7,28.5,26.5,24.2,22.6;IR(neat):3415,3339,1699,1519,1460,1369,1249,1170cm-1;FAB-MS:m/z 389[M+H]+.
[化合物#14の合成]
2-(N-tert-ブトキシカルボニル-2-アミノエトキシ)-エタノール
2-(2-アミノエトキシ)-エタノール(1.0g,9.511mmol)をメタノール(10ml)に溶かし、そこに炭酸ジtert-ブチル(2.07g,9.485mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:アセトン=3:2)で精製し、2-(N-tert-ブトキシカルボニル-2-アミノエトキシ)-エタノールを得た。(1.78g,収率91%)
2-(N-tert-ブトキシカルボニル-2-アミノエトキシ)-1-ヨードエタン
トリフェニルホスフィン(2.87g,10.94mmol)、イミダゾール(0.75g,11.02mmol)をジクロロメタン(15ml)に溶かし、5分撹拌した後、ヨウ素(2.78g,10.95mmol)を加え、10分撹拌した。そこに2-(N-tert-ブトキシカルボニル-2-アミノエトキシ)-エタノール(1.5g,7.308mmol)のジクロロメタン(4ml)溶液を滴下し、室温で1.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液をセライト濾過し、濾液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてヨウ素を除去した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=85:15)で精製し、2-(N-tert-ブトキシカルボニル-2-アミノエトキシ)-1-ヨードエタンを得た。(2.19g,収率95%)
α-[2-(N-tert-ブトキシカルボニル-2-アミノエトキシ)-1-エチル]-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル
窒素雰囲気下、1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(500mg,2.022mmol)、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA,1.81g,10.11mmol)をテトラヒドロフラン(4ml)に溶かし、-78℃に冷却した。これにリチウムジイソプロピルアミド(LDA)の1.5Mシクロヘキサン溶液(2.02ml,1.5eq)を一滴ずつゆっくり滴下し、-78℃で0.5時間撹拌した。この反応液に2-(N-tert-ブトキシカルボニル-2-アミノエトキシ)-1-ヨードエタン(637mg,2.022mmol)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液を一滴ずつゆっくり滴下し、-78℃で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後0℃にし、水(15ml)を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(15ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:2)で精製し、α-[2-(N-tert-ブトキシカルボニル-2-アミノエトキシ)-1-エチル]-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。(645mg,収率79%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.18(d,J=7.0Hz,1H),7.63(d,J=7.7Hz,1H),7.57(s,1H),7.34(t,J=7.7Hz,1H),7.26(t,J=7.3Hz,1H),4.98(s,1H),4.02-4.06(m,4H),3.69(s,3H),3.43-3.51(m,4H),3.30(m,2H),2.29(m,2H),1.45(s,3H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 173.8,155.9,151.2,135.4,124.8,123.1,122.9,119.2,118.8,115.2,79.1,69.8,68.3,52.7,52.1,40.3,39.3,32.2,28.3;FAB-MS:m/z 435[M+H]+.
α-[2-(N-tert-ブトキシカルボニル-2-アミノエトキシ)-1-エチル]-3-インドール酢酸(化合物#14)
α-[2-(N-tert-ブトキシカルボニル-2-アミノエトキシ)-1-エチル]-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(80.0mg,0.184mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加え、70℃で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製し、α-[2-(N-tert-ブトキシカルボニル-2-アミノエトキシ)-1-エチル]-3-インドール酢酸(化合物#14)を得た。(70.2mg,収率87%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.40(s,1H),7.67(d,J=7.9Hz,1H),7.29(d,J=8.0Hz,1H),7.15(t,J=7.8Hz,1H),7.08(t,J=7.3Hz,1H),7.04(s,1H),5.03(s,1H),4.04(t,J=7.1Hz,1H),3.30-3.46(m,4H),3.23(m,2H),2.26(m,2H),1.44(s,9H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 179.2,156.2,136.2,126.4,122.6,122.1,119.5,119.1,112.6,111.3,79.4,69.7,68.5,40.3,39.7,32.3,28.4;IR(neat):3406,3332,1699,1520,1458,1367,1252,1169,1119cm-1;FAB-MS:m/z 385[M+Na]+.
[化合物#15の合成]
N-tert-ブトキシカルボニル-4-アミノ-1-ブタノール
4-アミノ-1-ブタノール(1.0g,11.22mmol)をメタノール(10ml)に溶かし、そこに炭酸ジtert-ブチル(2.53g,11.58mmol)を加え、室温で1.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:アセトン=9:1)で精製し、N-tert-ブトキシカルボニル-4-アミノ-1-ブタノールを得た。(1.88g,収率89%)
N-tert-ブトキシカルボニル-4-アミノ-1-ヨードブタン
トリフェニルホスフィン(3.3g,12.58mmol)、イミダゾール(0.86g,12.63mmol)をジクロロメタン(15ml)に溶かし、5分撹拌した後、ヨウ素(3.2g,12.61mmol)を加え、10分撹拌した。そこにN-tert-ブトキシカルボニル-4-アミノ-1-ブタノール(1.6g,8.454mmol)のジクロロメタン(4ml)溶液を滴下し、室温で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液をセライト濾過し、濾液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてヨウ素を除去した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製し、N-tert-ブトキシカルボニル-4-アミノ-1-ヨードブタンを得た。(1.83g,収率72%)
α-(N-tert-ブトキシカルボニル-4-アミノ-1-ブチル)-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル
窒素雰囲気下、1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(400mg,1.618mmol),ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA,1.45g,8.086mmol)をテトラヒドロフラン(4ml)に溶かし、-78℃に冷却した。これにリチウムジイソプロピルアミド(LDA)の1.5Mシクロヘキサン溶液(1.62ml,1.5eq)を一滴ずつゆっくり滴下し、-78℃で0.5時間撹拌した。この反応液にN-tert-ブトキシカルボニル-4-アミノ-1-ヨードブタン(484mg,1.618mmol)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液を一滴ずつゆっくり滴下し、-78℃で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後0℃にし、水(15ml)を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(15ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:2)で精製し、α-(N-tert-ブトキシカルボニル-4-アミノ-1-ブチル)-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。(373mg,収率55%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.18(d,J=7.8Hz,1H),7.60(d,J=7.8Hz,1H),7.55(s,1H),7.34(t,J=7.9Hz,1H),7.25(t,J=7.7Hz,1H),4.59(s,1H),4.02(s,3H),3.80(t,J=7.6Hz,1H),3.67(s,3H),3.09(m,2H),2.03(m,2H),1.25-1.53(m,13H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 173.9,155.9,151.2,135.5,129.3,124.8,123.0,122.9,119.2,115.2,78.9,53.6,52.0,42.5,40.2,31.7,29.8,28.3,24.8;FAB-MS:m/z 419[M+H]+.
α-(N-tert-ブトキシカルボニル-4-アミノ-1-ブチル)-3-インドール酢酸(化合物#15)
α-(N-tert-ブトキシカルボニル-4-アミノ-1-ブチル)-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(100mg,0.239mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加え、70℃で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=95:5)で精製し、α-(N-tert-ブトキシカルボニル-4-アミノ-1-ブチル)-3-インドール酢酸(化合物#15)を得た。(71.8mg,収率87%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.35(s,1H),7.67(d,J=7.8Hz,1H),7.28(d,J=7.8Hz,1H),7.15(t,J=7.7Hz,1H),7.09(t,J=7.3Hz,1H),7.00(s,1H),4.57(s,1H),3.81(t,J=7.5Hz,1H),3.02(m,2H),1.97(m,2H),1.23-1.48(m,13H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 179.6,156.1,136.1,126.4,122.3,122.0,119.4,119.1,113.0,111.3,79.3,42.9,40.3,31.9,29.7,28.4,24.7;IR(neat):3747,1699,1520,1456,1367,1250,1170cm-1;FAB-MS:m/z 347[M+H]+.
[化合物#17の合成]
2-エチル-1-ヨードブタン
トリフェニルホスフィン(1.93g,7.358mmol)、イミダゾール(0.5g,7.344mmol)をジクロロメタン(5.0ml)に溶かし、5分撹拌した後、ヨウ素(1.86g,7.328mmol)を加え、10分撹拌した。そこに2-エチル-1-ブタノール(0.5g,5.672mmol)のジクロロメタン(2.0ml)溶液を滴下し、室温で1.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液をセライト濾過し、濾液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてヨウ素を除去した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、2-エチル-1-ヨードブタンを得た。(0.35g,収率34%)
α-(2-エチル-1-ブチル)-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル
窒素雰囲気下、1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(100mg,0.404mmol),ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA,362mg,2.020mmol)をテトラヒドロフラン(2ml)に溶かし、-78℃に冷却した。これにリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(LHMDS)の1.0Mテトラヒドロフラン溶液(0.61ml,1.5eq)を一滴ずつゆっくり滴下し、-78℃で0.5時間撹拌した。この反応液に2-エチル-1-ヨードブタン(85.8mg,0.405mmol)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液を一滴ずつゆっくり滴下し、-78℃で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後0℃にし、水(5ml)を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製し、α-(2-エチル-1-ブチル)-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。(104mg,収率78%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.18(d,J=7.0Hz,1H),7.64(d,J=7.8Hz,1H),7.57(s,1H),7.34(t,J=7.7Hz,1H),7.26(t,J=7.4Hz,1H),4.01(s,3H),3.93(t,J=7.8Hz,1H),3.67(s,3H),1.96(m,2H),1.21-1.41(m,5H),0.82-0.88(m,6H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 174.3,151.3,135.5,129.5,124.7,122.9,119.7,119.3,115.2,53.7,52.0,40.4,38.0,35.6,25.1,24.9,10.4,10.4;IR(neat):1738,1455,1377,1256,1164,1085cm-1;EI-MS:m/z 331[M]+.
α-(2-エチル-1-ブチル)-3-インドール酢酸(化合物#17)
α-(2-エチル-1-ブチル)-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸(70.0mg,0.211mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加え、70℃で2.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=95:5)で精製し、α-(2-エチル-1-ブチル)-3-インドール酢酸(化合物#17)を得た。(52.4mg,収率96):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.02(s,1H),7.70(d,J=7.9Hz,1H),7.30(d,J=8.0Hz,1H),7.17(t,J=7.9Hz,1H),7.11(t,J=7.5Hz,1H),7.08(s,1H),3.97(t,J=7.8Hz,1H),1.96(m,2H),1.23-1.39(m,5H),0.78-0.84(m,6H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 181.1,136.1,126.6,122.2,122.2,119.7,119.3,113.7,111.2,40.6,37.8,35.9,25.0,25.0,10.4,10.4;IR(neat):3414,1703,1458,1293,1098cm-1;FAB-MS:m/z 260[M+H]+.
[化合物#18の合成]
3-メチル-1-ヨードペンタン
トリフェニルホスフィン(1.93g,7.358mmol)、イミダゾール(0.5
g,7.344mmol)をジクロロメタン(5.0ml)に溶かし、5分撹拌した後、ヨウ素(1.86g,7.328mmol)を加え、10分撹拌した。そこに3-メチル-1-ペンタノール(0.5g,5.672mmol)のジクロロメタン(2.0ml)溶液を滴下し、室温で1.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液をセライト濾過し、濾液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてヨウ素を除去した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=98:2)で精製し、3-メチル-1-ヨードペンタンを得た。(0.12mg,収率11%)
α-(3-メチル-1-ペンチル)-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル
窒素雰囲気下、1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(50.0mg,0.202mmol),ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA,181mg,1.011mmol)をテトラヒドロフラン(1ml)に溶かし、-78℃に冷却した。これにリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(LHMDS)の1.0Mテトラヒドロフラン溶液(0.30ml,1.5eq)を一滴ずつゆっくり滴下し、-78℃で0.5時間撹拌した。この反応液に3-メチル-1-ヨードペンタン(51.5mg,0.243mmol)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液を一滴ずつゆっくり滴下し、-78℃で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後0℃にし、水(5ml)を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=12:1)で精製し、α-(3-メチル-1-ペンチル)-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。(25.8mg,収率39%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.18(d,J=6.7Hz,1H),7.62(d,J=7.7Hz,1H),7.56(s,1H),7.34(t,J=7.8Hz,1H),7.26(t,J=7.2Hz,1H),4.03(s,3H),3.77(t,J=7.9Hz,1H),3.68(s,3H),2.01(m,2H),1.10-1.39(m,5H),0.82-0.87(m,6H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 174.2,151.3,135.5,129.5,124.8,122.9,119.4,119.3,115.2,53.7,52.0,42.9,34.4,34.2,29.8,29.2,19.1,11.3;IR(neat):1741,1454,1378,1254,1084cm-1;EI-MS:m/z 331[M]+.
α-(3-メチル-1-ペンチル)-3-インドール酢酸(化合物#18)
α-(3-メチル-1-ペンチル)-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(20.0mg,0.060mmol)をメタノール(1ml)に溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.25ml)を加え、70℃で2.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=95:5)で精製し、α-(3-メチル-1-ペンチル)-3-インドール酢酸(化合物#18)を得た。(16.8mg,収率89%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.07(s,1H),7.70(d,J=7.8Hz,1H),7.33(d,J=8.1Hz,1H),7.19(t,J=8.0Hz,1H),7.10-7.13(m,2H),3.82(t,J=6.7Hz,1H),1.97(m,2H),1.10-1.36(m,5H),0.79-0.85(m,6H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 180.4,136.1,126.6,122.2,122.2,119.7,119.3,113.7,111.2,43.2,34.5,34.3,30.1,29.2,19.1,11.3;IR(neat):3418,1704,1456,1294,1098cm-1;EI-MS:m/z 259[M]+.
[化合物#19の合成]
2-メチル-1-ヨードペンタン
トリフェニルホスフィン(1.93g,7.358mmol)、イミダゾール(0.5g,7.344mmol)をジクロロメタン(5.0ml)に溶かし、5分撹拌した後、ヨウ素(1.86g,7.328mmol)を加え、10分撹拌した。そこに2-メチル-1-ペンタノール(0.5g,5.672mmol)のジクロロメタン(2.0ml)溶液を滴下し、室温で1.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液をセライト濾過し、濾液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてヨウ素を除去した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、2-メチル-1-ヨードペンタンを得た。(0.56g,収率54%)
α-(2-メチル-1-ペンチル)-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル
窒素雰囲気下、1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(100mg,0.404mmol)、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA,362mg,2.020mmol)をテトラヒドロフラン(2ml)に溶かし、-78℃に冷却した。これにリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(LHMDS)の1.0Mテトラヒドロフラン溶液(0.61ml,1.5eq)を一滴ずつゆっくり滴下し、-78℃で0.5時間撹拌した。この反応液に2-メチル-1-ヨードペンタン(85.8mg,0.405mmol)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液を一滴ずつゆっくり滴下し、-78℃で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後0℃にし、水(5ml)を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製し、α-(2-メチル-1-ペンチル)-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。(101mg,収率75%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.18(d,J=5.7Hz,1H),7.63(d,J=7.8Hz,1H),7.55(s,1H),7.34(t,J=7.6Hz,1H),7.27(t,J=7.5Hz,1H),4.03(s,3H),3.91-3.97(m,1H),3.68(s,3H),1.58-2.24(m,2H),1.10-1.50(m,5H),0.83-0.97(m,6H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 174.4,151.2,135.4,129.4,124.7,122.9,122.8,119.9,119.4,115.2,53.7,52.0,40.4,39.6,39.3,30.7,19.8,19.4,14.2;IR(neat):1739,1456,1373,1217,1087cm-1;EI-MS:m/z 331[M]+.
α-(2-メチル-1-ペンチル)-3-インドール酢酸(化合物#19)
α-(2-メチル-1-ペンチル)-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(70.0mg,0.211mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加え、70℃で2.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=95:5)で精製し、α-(2-メチル-1-ペンチル)-3-インドール酢酸(化合物#19)を得た。(51.9mg,収率95%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.12(s,1H),7.70(d,J=7.8Hz,1H),7.30(d,J=8.0Hz,1H),7.17(t,J=7.4Hz,1H),7.11(t,J=7.2Hz,1H),7.06(s,1H),3.96-4.02(m,1H),1.60-2.22(m,2H),1.12-1.51(m,5H),0.79-0.94(m,6H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 180.9,136.1,126.5,122.3,122.2,119.7,119.3,113.3,111.2,40.7,39.9,39.2,30.3,19.8,19.4,14.3;IR(neat):3417,1699,1457,1292,1099cm-1;EI-MS:m/z 259[M]+.
[化合物#20の合成]
4-フェニル-2-(1H-インドール-3-イル)-4-オキソ-ブタン酸
(化合物#20)
30mL丸底フラスコにトランス-4-フェニル-4-オキソ-2-ブテン酸(1.0g,5.65mmol)をベンゼン(25mL)で溶解させ、インドール(0.79g,6.77mmol)を加えて、80℃で5時間撹拌し、室温になるまで攪拌した。反応液を減圧留去し、ベンゼンから再結晶を行い、4-フェニル-2-(1H-インドール-3-イル)-4-オキソ-ブタン酸(化合物#20)を得た。(1.24g,収率75%):融点149-150℃;1H NMR(400MHz,アセトン-d6):δ 10.17(1H,brs,1H),8.05(2H,d,J=8.2Hz),7.80(1H,d,J=8.3Hz),7.57(1H,t,J=7.8Hz),7.51(2H,dd,J=8.2,7.8Hz),7.41(1H,d,J=8.2Hz),7.37(1H,s),7.13(1H,t,J=8.2Hz),7.06(1H,t,J=8.2Hz),4.57(1H,dd,J=11.0,4.1Hz),4.13(1H,dd,J=17.8,11.0Hz),3.41(1H,dd,J=17.8,4.1Hz),;
IR:(neat):3400,3055,1711,1677,1453cm-1;HRFAB-MS found m/z 294.1143[M+H]+, calcd for 294.1130(C18H16NO3).
[化合物#21の合成]
4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-1-ヨードペンタン
トリフェニルホスフィン(1.1g,4.211mmol)、イミダゾール(0.29g,4.211mmol)をジクロロメタン(5.0ml)に溶かし、5分撹拌した後、ヨウ素(1.07g,4.211mmol)を加え、10分撹拌した。そこに4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-1-ペンタノール(0.5g,2.807mmol)のジクロロメタン(2.0ml)溶液を滴下し、室温で1.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液をセライト濾過し、濾液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてヨウ素を除去した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-1-ヨードペンタンを得た。(0.36g,収率45%)
α-(4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-1-ペンチル)-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル
窒素雰囲気下、1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(50.0mg,0.202mmol),ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA,181mg,1.011mmol)をテトラヒドロフラン(1ml)に溶かし、-78℃に冷却した。これにリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(LHMDS)の1.0Mテトラヒドロフラン溶液(0.30ml,1.5eq)を一滴ずつゆっくり滴下し、-78℃で0.5時間撹拌した。この反応液に4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-1-ヨードペンタン(81.4mg,0.283mmol)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液を一滴ずつゆっくり滴下し、-78℃で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後0℃にし、水(5ml)を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=85:15)で精製し、α-(4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-1-ペンチル)-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。(59.8mg,収率73%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.19(d,J=7.6Hz,1H),7.60(d,J=7.8Hz,1H),7.57(s,1H),7.36(t,J=7.5Hz,1H),7.27(t,J=6.9Hz,1H),4.03(s,3H),3.83(t,J=7.6Hz,1H),3.69(s,3H),1.98-2.23(m,4H),1.62-1.68(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 173.5,151.3,135.5,129.1,125.0,123.1,123.1,119.2,118.6,115.3,53.8,52.2,42.3,31.4,30.6,30.3,30.1,18.6;IR (neat):1739,1456,1378,1257,1198cm-1;EI-MS:m/z 407[M]+.
α-(4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-1-ペンチル)-3-インドール酢酸(化合物#21)
α-(4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-1-ペンチル)-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(55.5mg,0.183mmol)をメタノール(1ml)に溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.25ml)を加え、70℃で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=95:5)で精製し、α-(4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-1-ペンチル)-3-インドール酢酸(化合物#21)を得た。(43.9mg,収率97%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.06(s,1H),7.67(d,J=7.9Hz,1H),7.33(d,J=8.1Hz,1H),7.20(t,J=8.0Hz,1H),7.12(t,J=7.9Hz,1H),7.09(s,1H),3.87(t,J=7.5Hz,1H),1.95-2.22(m,4H),1.60-1.67(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 179.9,136.2,126.2,122.4,122.4,119.9,119.1,112.5,111.4,42.7,31.5,30.6,30.3,30.1,18.6;IR(neat):3418,1704,1459,1198cm-1;EI-MS:m/z 335[M]+.
[化合物#22の合成]
3-(2-ヒドロキシ-1-エチル)-1,1’-ビフェニル
2-(3-ブロモフェニル)-1-エタノール(200mg,0.995mmol)をジメトキシエタン:エタノール(=5:1)の混合溶媒(3.0ml)に溶かし、フェニルボロン酸(242mg,1.985mmol)、2M炭酸ナトリウム水溶液(1.5ml)、テトラキス(トリフェニルホスフィン) パラジウム(0)(Pd(PPh3)4,56.0mg,0.048mmol)を加え、加熱還流下4時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液をセライト濾過し、濾液に塩酸を加えて中和し、酢酸エチル(10ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:2)で精製し、3-(2-ヒドロキシ-1-エチル)-1,1’-ビフェニルを得た。(172mg,収率87%)
3-(2-ヨード-1-エチル)-1,1’-ビフェニル
トリフェニルホスフィン(327mg,1.248mmol)、イミダゾール(85.0mg,1.249mmol)をジクロロメタン(3.0ml)に溶かし、5分撹拌した後、ヨウ素(317mg,1.248mmol)を加え、10分撹拌した。そこに3-(2-ヒドロキシ-1-エチル)-1,1’-ビフェニル(165mg,0.832mmol)のジクロロメタン(0.5ml)溶液を滴下し、室温で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液をセライト濾過し、濾液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてヨウ素を除去した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=98:2)で精製し、3-(2-ヨード-1-エチル)-1,1’-ビフェニルを得た。(185mg,収率72%)
α-[2-(1,1’-ビフェニル-3-イル)-1-エチル]-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル
窒素雰囲気下、1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(80mg,0.324mmol),ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA,290mg,1.618mmol)をテトラヒドロフラン(2ml)に溶かし、-78℃に冷却した。これにリチウムジイソプロピルアミド(LDA)の1.5Mシクロヘキサン溶液(0.32ml,1.5eq)を一滴ずつゆっくり滴下し、-78℃で0.5時間撹拌した。この反応液に3-(2-ヨード-1-エチル)-1,1’-ビフェニル(99.7mg,0.324mmol)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液を一滴ずつゆっくり滴下し、-78℃で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後0℃にし、水(5ml)を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=85:15)で精製し、α-[2-(1,1’-ビフェニル-3-イル)-1-エチル]-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。(132mg、収率96%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.19(d,J=6.8Hz,1H),7.55-7.58(m,4H),7.31-7.44(m,7H),7.24(t,J=8.1Hz,1H),7.15(d,J=7.5Hz,1H),4.02(s,3H),3.86(t,J=7.5Hz,1H),3.65(S,3H),2.73(t,J=7.7Hz,2H),2.25-2.58(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 173.8,151.2,141.4,141.3,141.1,135.5,129.3,128.8,128.6,127.3,127.2,127.1,124.9,124.8,123.1,122.9,119.3,118.9,115.2,53.7,52.1,41.8,33.7,33.5;EI-MS:m/z 427[M]+.
α-[2-(1,1’-ビフェニル-3-イル)-1-エチル]-3-インドール酢酸(化合物#22)
α-[2-(1,1’-ビフェニル-3-イル)-1-エチル]-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(80.0mg,0.187mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加え、70℃で1.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=95:5)で精製し、α-[2-(1,1’-ビフェニル-3-イル)-1-エチル]-3-インドール酢酸(化合物#22)を得た。(60.3mg,収率91%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.01(s,1H),7.65(d,J=7.9Hz,1H),7.53-7.55(m,2H),7.29-7.41(m,7H),7.17(t,J=7.2Hz,1H),7.07-7.13(m,3H),3.91(t,J=7.5Hz,1H),2.71(t,J=7.7Hz,2H),2.39(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 180.3,141.8,141.3,141.2,136.1,128.8,128.7,127.4,127.4,127.2,126.4,124.9,122.4,122.3,119.8,119.3,112.9,111.3,42.2,33.8,33.7;IR(neat):3420,1699,1456,1216,1097cm-1;EI-MS:m/z
355[M]+.
[化合物#23の合成]
α-(2-フェニル-1-エチル)-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル
窒素雰囲気下、1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(300mg,1.213mmol),ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA,1.09g,6.067mmol)をテトラヒドロフラン(2ml)に溶かし、-78℃に冷却した。これにリチウムジイソプロピルアミド(LDA)の1.5Mシクロヘキサン溶液(1.21ml,1.5eq)を一滴ずつゆっくり滴下し、-78℃で0.5時間撹拌した。この反応液に1-ブロモ-2-フェニルエタン(292mg,1.577mmol)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液を一滴ずつゆっくり滴下し、-78℃で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後0℃にし、水(10ml)を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(10ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ベンゼン)で精製し、α-(2-フェニル-1-エチル)-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。(228mg,収率54%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.18(d,J=6.0Hz,1H),7.57(s,1H),7.55(d,J=8.0Hz,1H),7.31(t,J=7.8Hz,1H),7.13-7.26(m,6H),3.94(s,3H),3.83(t,J=7.5Hz,1H),3.64(s,3H),2.66(t,J=7.8Hz,2H),2.35(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 173.8,151.2,140.9,135.4,129.3,128.4,128.3,126.0,124.8,123.1,122.9,119.3,119.0,115.2,53.7,52.0,41.8,33.5;EI-MS:m/z 351[M]+.
α-(2-フェニル-1-エチル)-3-インドール酢酸(化合物#23)
α-(2-フェニル-1-エチル)-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(150mg,0.427mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加え、70℃で1.5時間撹拌した。TLCで反終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=95:5)で精製し、α-(2-フェニル-1-エチル)-3-インドール酢酸(化合物#23)を得た。(85.3mg,収率72%):1H NMR(400MHz,アセトン-d6):δ 10.16(s,1H),7.67(d,J=8.0Hz,1H),7.40(d,J=8.1Hz,1H),7.09-7.32(m,7H),7.03(t,J=7.6Hz,1H),3.93(t,J=7.4Hz,1H),2.67(t,J=5.4Hz,2H),2.35(m,2H);13C NMR(100MHz,アセトン-d6):δ 175.4,142.4,137.2,128.8,128.7,127.2,126.2,123.2,121.8,119.4,119.2,113.6,111.8,42.5,34.9,34.1;IR (neat):3416,1700,1457,1246,1098cm-1;FAB-MS:m/z 280[M+H]+.
[化合物#24の合成]
2-シクロペンチル-1-ヨードエタン
トリフェニルホスフィン(1.03g,3.942mmol)、イミダゾール(0.27g,3.937mmol)をジクロロメタン(5ml)に溶かし、5分撹拌した後、ヨウ素(1.0g,3.940mmol)を加え、10分撹拌した。そこに2-シクロペンチル-1-エタノール(0.3g,2.627mmol)のジクロロメタン(1ml)溶液を滴下し、室温で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液をセライト濾過し、濾液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてヨウ素を除去した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、2-シクロペンチル-1-ヨードエタンを得た。(0.46g,収率84%)
1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル
インドール3-酢酸メチルエステル(2.00g,10.57mmol)をジクロロメ
タン30mlに溶かし、そこにテトラブチルアンモニウムヨージド(30.0mg,0.
081mmol)、30%水酸化ナトリウム水溶液24mlを加え、0℃に冷却した。反応液にクロロギ酸メチル(1.96g,20.73mmol)を加え、0℃で2時間撹拌
した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え、反応を停止させた。水50mlを加え、クロロホルム50mlで3回抽出し、有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:2)で精製し、1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。(2.26g,収率87%):1H NMR (400 M
Hz, CDCl3): d 8.18 (d, J=7.0Hz, 1H), 7.59(s, 1H), 7.53(d, J=7.7Hz, 1H), 7.35(t, J=7.5Hz, 1H), 7.27(t, J=7.4Hz, 1H), 4.00(s, 3H), 3.72(s, 3H), 3.71(s, 2H); 13C-NMR (100 MHz, CDCl3): d 171.1, 151.1, 135.2, 129.9, 124.6, 123.8, 122.8, 118.9, 115.0, 113.8, 53.5, 51.9, 30.6; EI-MS: m/z 247 [M]+
α-(2-シクロペンチル-1-エチル)-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル
窒素雰囲気下、1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(150mg,0.607mmol)、ヘキサメチルリン酸トリアミド(544mg,3.036mmol)を無水テトラヒドロフラン2mlに溶かし、-78℃に冷却した。これにリチウムジイソプロピルアミド(1.5Mシクロヘキサン溶液、0.61ml,1.5eq)を一滴ずつゆっくり滴下し、-78℃で0.5時間撹拌した。この反応液に2-シクロ
ペンチル-1-ヨードエタン(204mg,0.910mmol)の無水テトラヒドロフラン1ml溶液を一滴ずつゆっくり滴下し、-78℃で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、0℃にし、水5mlを加え、反応を停止させ、酢酸エチル5mlで3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=95:5)で精製し、α-(2-シクロペンチル-1-エチル)-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。(151mg,収率72%): 1H NMR
(400 MHz, CDCl3): d 8.18 (d, J=6.8Hz, 1H),7.62 (d, J=7.7Hz, 1H), 7.56 (s, 1H), 7.34 (t, J=7.4Hz, 1H), 7.26 (t, J=7.3Hz, 1H), 4.02(s, 3H), 3.79 (t, J=7.6Hz, 1H),
3.68 (s, 3H), 2.03 (m, 2H), 1.73 - 1.77
(m, 3H), 1.48 -1.58 (m, 4H), 1.34 (q, J=7.2Hz, 2H), 1.04 - 1.07 (m, 2H); 13C-NMR (100 MHz, CDCl3):d 174.2, 151.3, 135.5, 129.5, 124.7, 122.9, 119.5, 119.3, 115.2, 53.7, 52.0, 42.8, 39.9,34.1, 32.6, 32.5, 31.4, 25.1; EI-MS: m/z 343 [M]+
α-(2-シクロペンチル-1-エチル)-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(化合物#24)
α-(2-シクロペンチル-1-エチル)-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(100mg,0.291mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加え、70℃で2.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=95:5)で精製し、α-(2-シクロペンチル-1-エチル)-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(化合物#24)を得た。(78.5mg,収率99%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.19(s,1H),7.69(d,J=7.9Hz,1H),7.29(d,J=8.0Hz,1H),7.16(t,J=8.0Hz,1H),7.10(t,J=7.5Hz,1H),7.06(s,1H),3.83(t,J=7.6Hz,1H),2.01(m,2H),1.70-1.75(m,3H),1.45-1.55(m,4H),1.34-1.37(m,2H),0.98-1.03(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 180.7,136.1,126.5,122.2,122.0,119.5,119.2,113.4,111.2,43.1,39.9,34.1,32.5,31.6,25.1;IR (neat):3415,1703,1457,1339,1098cm-1;FAB-MS:m/z 294[M+Na]+.
[化合物#25の合成]
シクロペンチルヨードメタン
トリフェニルホスフィン(1.18g,4.491mmol)、イミダゾール(0.31g,4.495mmol)をジクロロメタン(5ml)に溶かし、5分撹拌した後、ヨウ素(1.14g,4.492mmol)を加え、10分撹拌した。そこにシクロペンチルメタノール(0.3g,2.995mmol)のジクロロメタン(1ml)溶液を滴下し、室温で2時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液をセライト濾過し、濾液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてヨウ素を除去した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、シクロペンチルヨードメタンを得た。(0.53g,収率84%)
α-シクロペンチルメチル-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル
窒素雰囲気下、1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(150mg,0.607mmol),ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA,544mg,3.036mmol)をテトラヒドロフラン(2ml)に溶かし、-78℃に冷却した。これにリチウムジイソプロピルアミド(LDA)の1.5Mシクロヘキサン溶液(0.61ml,1.5eq)を一滴ずつゆっくり滴下し、-78℃で0.5時間撹拌した。この反応液にシクロペンチルヨードメタン(153mg,0.728mmol)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液を一滴ずつゆっくり滴下し、-78℃で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後0℃にし、水(5ml)を加え、反応を停止させ、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=13:1)で精製し、α-シクロペンチルメチル-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。(153mg,収率76%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.18(d,J=6.0Hz,1H),7.63(d,J=7.8Hz,1H),7.57(s,1H),7.32(t,J=7.4Hz,1H),7.25(t,J=7.4Hz,1H),3.99(s,3H),3.88(t,J=7.7Hz,1H),3.67(s,3H),2.05(m,2H),1.76-1.79(m,3H),1.59-1.62(m,2H),1.47-1.50(m,2H),1.12-1.17(m,2H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 174.1,151.1,135.4,129.4,124.6,122.8,119.4,119.2,115.1,53.6,51.9,41.7,38.5,37.9,32.5,32.3,24.9;EI-MS:m/z 329[M]+.
α-シクロペンチルメチル-3-インドール酢酸(化合物#25)
α-シクロペンチルメチル-1-メトキシカルボニル-3-インドール酢酸 メチルエステル(100mg,0.304mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、そこに2N水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加え、70℃で2.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=95:5)で精製し、α-シクロペンチルメチル-3-インドール酢酸(化合物#25)を得た。(58.3mg,収率75%);1H NMR(400MHz,アセトン-d6):δ 10.13(s,1H),7.70(d,J=7.8Hz,1H),7.38(d,J=8.1Hz,1H),7.28(s,1H),7.10(t,J=8.0Hz,1H),7.02(t,J=7.1Hz,1H),3.73(t,J=7.7Hz,1H),2.06(m,2H),1.78-1.83(m,3H),1.47-1.61(m,4H),1.17-1.20(m,2H);13C NMR(100MHz,アセトン-d6):δ 175.8,137.3,127.4,123.1,121.8,119.5,119.2,114.1,111.9,42.4,39.6,38.7,32.9,32.9,25.3,25.3;IR (neat):3418,1699,1456,1339,1097cm-1;FAB-MS:m/z 258[M+H]+.
化合物#26~31は、Muro Fumihito et. al. “Discovery of trans-4-[1-[[2,5-Dichloro-4-(1-methyl-3-indolylcarboxamido)phenyl]acetyl]-(4S)-methoxy-(2S)-pyrrolidinylmethoxy]cyclohexanecarboxylic Acid: An Orally Active, Selective Very Late Antigen-4 Antagonist” Journal of Medicinal Chemistry, 52(24), 7974-7992; 2009.
に記載の方法に従って合成した。
[化合物#26の合成]
N-メチル-3-インドール酢酸 メチルエステル
3-インドール酢酸 メチルエステルを(200mg,1.1mmol)をN,N-ジ
メチルホルムアミド(3mL)に溶解し、水素化ナトリウム(60mg)を加えた。この溶液に、ヨウ化メチル(223mg、1.58mmol)を加えて、室温で6時間攪拌し
た。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、N-メチル-3-インドール酢酸
メチルエステルを得た。(140mg,収率65%);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.60(d,J=7.9Hz,1H),7.29(d,J=8.2Hz,1H),7.23(dd,J=8.2,7.9Hz,1H),7.12(dd,J=8.2,7.9Hz,1H),7.03(s,1H),3.75(s,3H),3.77(s,2H),3.69(s,3H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ
172.6,136.9,127.7,121.7(2C),119.26,118.9,109.3,106.8,51.9,32.7,31.0.
N-メチル-3-インドール酢酸(化合物#26)
N-メチル-3-インドール酢酸 メチルエステル(120mg,0.59mmol)
を、テトラヒドロフラン(0.5ml)に溶かし、そこにメタノール(0.5ml)及び2N水酸化ナトリウム水溶液(0.25ml)を加え、50℃で3時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)で精製し、N-メチル-3-インドール酢酸(化合物#26)を得た。(108mg,収率96%);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.59(d,J=8.0Hz,1H),7.35
(d,J=8.1Hz,1H),7.18(s,1H),7.16(dd,J=7.0,6.1Hz,1H),7.04(dd,J=8.1,6.7Hz,1H),3.79(s,
3H),3.73(s,2H).13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 177.6,136.8,127.9,127.5,121.8,119.2,118.9,109.5,106.1,53.7,31.7.
[化合物#27の合成]
N-エチル-3-インドール酢酸 メチルエステル
3-インドール酢酸メチルエステルを(200mg,1.1mmol)をN,N-ジメ
チルホルムアミド(3mL)に溶解し、水素化ナトリウム(60mg)を加えた。この溶液に、ヨウ化エチル(246mg、1.58mmol)を加えて、室温で6時間攪拌した
。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、N-エチル-3-インドール酢酸メチルエステルを得た。(133mg,収率58%);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.60(d,J=7.8Hz,1H),7.31(d,J=8.3Hz,1H),7.21(dd,J=8.3,7.8Hz,1H),7.11(dd,J=8.3,7.8Hz,1H),7.09(s,1H),4.11(q,J=7.3Hz,2H),3.76(s,2H),3.68(s,3H),1.43(t,J=7.3,3H);1
3C NMR(100MHz,CDCl3):δ 172.6,160.8,135.9,127.8,125.9,121.6,119.0,109.3,51.9,40.8,31.1,15.4.
N-エチル-3-インドール酢酸(化合物#27)
N-メチル-3-インドール酢酸 メチルエステル(120mg,0.59mmol)を、テトラヒドロフラン(0.5ml)に溶かし、そこにメタノール(0.5ml)及び2N水酸化ナトリウム水溶液(0.25ml)を加え、50℃で3時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)で精製し、N-メチル-3-インドール酢酸(化合物#27)を得た。(108mg,収率97%);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.60(d,J=7.9Hz,1H),7.40
(d,J=8.2Hz,1H),7.25(s,1H),7.15(ddd,J=7.5,7.6Hz,1H),7.04(ddd,J=7.3,7.5Hz,1H),4.20(q,J=7.3Hz,2H),3.74(s,2H),1.39(t,J=7.3Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 173.3,136.8,129.0,127.1,122.0,119.8,119.4,110.1,108.1,41.1,31.9,15.8.
[化合物#28の合成]
N-プロピル-3-インドール酢酸 メチルエステル
3-インドール酢酸 メチルエステルを(200mg,1.1mmol)をN,N-ジ
メチルホルムアミド(3mL)に溶解し、水素化ナトリウム(60mg)を加えた。この溶液に、ヨウ化プロピル(268mg、1.58mmol)を加えて、室温で6時間攪拌
した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製し、N-プロピル-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。(136mg,収率56%);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.60(d,J=7.8Hz,1H)7.31(d,J=8.3Hz,1H)7.21(dd,J=8.0,7.1Hz,1H)7.11(dd,J=7.7,6.9Hz,1H)7.08(s,1H)4.04(t,J=7.1Hz,2H)3
.77(s,2H)3.69(s,3H)1.86(m,2H)0.93(t,J=7.
3Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 172.6,136.2,127.70,126.7,121.5,119.0,119.0,109.4,106.6,51.9,47.9,31.1,23.5,11.5.
N-プロピル-3-インドール酢酸(化合物#28)
N-プロピル-3-インドール酢酸 メチルエステル(120mg,0.52mmol
)を、テトラヒドロフラン(0.5ml)に溶かし、そこにメタノール(0.5ml)及び2N水酸化ナトリウム水溶液(0.25ml)を加え、50℃で3時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)で精製し、N-プロピル-3-インドール酢酸(化合物#28)を得た。(103mg,収率98%);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.60(d,J=8.0Hz,1H),7.
32(d,J=8.2Hz,1H),7.21(dd,J=7.2,8.0Hz,1H),7.11(dd,J=7.3,9.8Hz,1H),7.09(s,1H),4.04(
t,J=7.1,2H),3.79(s,2H),1.85(m,2H),0.92(t
,J=7.4Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 177
.5,136.2,127.6,127.0,121.6,119.1,119.0,109.5,106.0,53.7,31.7,23.5,11.5.
[化合物#29の合成]
N-ブチル-3-インドール酢酸 メチルエステル
3-インドール酢酸 メチルエステルを(200mg,1.1mmol)をN,N-ジ
メチルホルムアミド(3mL)に溶解し、水素化ナトリウム(60mg)を加えた。この溶液に、ヨウ化ブチル(290mg、1.58mmol)を加えて、室温で6時間攪拌し
た。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製し、N-ブチル-3-インドール酢酸
メチルエステルを得た。(137mg,収率53%);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.60(d,J=7.8Hz,1H),7.32(d,J=8.2Hz,1H),7.21(dd,J=8.5,9.8Hz,1H),7.11(dd,J=9.7,7.4Hz,1H),7.08(s,1H),4.08(t,J=7.1Hz,2
H),3.77(s,2H),3.69(s,3H),1.80(m,2H),1.34(m,2H),0.93(t,J=7.4Hz,3H);13C NMR(100MHz
,CDCl3):δ 172.6,136.2,127.7,126.7,121.5,119.0,119.0,109.4,106.7,51.9,46.0,32.3,31.1,20.2,13.7.
N-ブチル-3-インドール酢酸(化合物#29)
N-ブチル-3-インドール酢酸 メチルエステル(120mg,0.52mmol)
を、テトラヒドロフラン(0.5ml)に溶かし、そこにメタノール(0.5ml)及び2N水酸化ナトリウム水溶液(0.25ml)を加え、50℃で3時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)で精製し、N-ブチル-3-インドール酢酸(化合物#29)を得た。(104mg,収率98%);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.59(d,J=7.9Hz,1H),7.31
(d,J=8.2Hz,1H),7.20(dd,J=7.1,7.9Hz,1H),7.11(dd,J=7.3,7.5Hz,1H),7.07(s,1H),4.06(t,
J=7.2Hz,2H),3.78(s,2H),1.79(m,2H),1.33(m
,2H),0.92(t,J=7.4,3H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 178.0,136.1,127.6,126.9,121.6119.10,119.0,109.5,106.0,53.6,31.7,29.1,20.2,13.7.
[化合物#30の合成]
N-ヘキシル-3-インドール酢酸 メチルエステル
3-インドール酢酸 メチルエステルを(200mg,1.1mmol)をN,N-ジ
メチルホルムアミド(3mL)に溶解し、水素化ナトリウム(60mg)を加えた。この溶液に、ヨウ化ヘキシル(334mg、1.58mmol)を加えて、室温で6時間攪拌
した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製し、N-ヘキシル-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。(147mg,収率51%);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.60(d,J=7.8Hz,1H)7.31,(d,J=8.2Hz,1H),7.20(ddd,J=8.6,5.6Hz,1H),7.11(dd
d,J=8.0,7.3Hz,1H),7.08(s,2H),4.06(t,J=7.2Hz,2H),3.77(s,2H),3.69(s,3H),1.81(m,2H),1.30(m,6H),0.87(t,J=6.9Hz,3H);13C NMR(10
0MHz,CDCl3):δ 172.6,136.1,127.7,126.7,121.5,119.0,119.0,109.4,106.6,51.9,46.3,31.4,31.1,30.2,22.6,22.5,14.0.
N-ヘキシル-3-インドール酢酸(化合物#30)
N-ヘキシル-3-インドール酢酸 メチルエステル(120mg,0.52mmol
)を、テトラヒドロフラン(0.5ml)に溶かし、そこにメタノール(0.5ml)及び2N水酸化ナトリウム水溶液(0.25ml)を加え、50℃で3時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)で精製し、N-ヘキシル-3-インドール酢酸(化合物#30)を得た。(103mg,収率96%);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.59(d,J=7.9Hz,1H),7.
31(d,J=8.2Hz,1H),7.20(ddd,J=7.9,7.3Hz,1H),7.20(ddd,J=7.4,7.7Hz,1H),7.07(1H,s,1H),
4.05(t,J=7.2Hz,2H),3.78(s,2H),1.81(m,2H)
,1.31(m,6H),0.88(t,J=6.3Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 178.0,136.1,127.6,127.6,121.6,119.1,119.0,109.5,106.0,53.7,31.7,29.2,28.9,27.0,23.0,14.02.
[化合物#31の合成]
N-ヘプチル-3-インドール酢酸 メチルエステル
3-インドール酢酸 メチルエステルを(200mg,1.1mmol)をN,N-ジ
メチルホルムアミド(3mL)に溶解し、水素化ナトリウム(60mg)を加えた。この溶液に、ヨウ化ヘプチル(358mg、1.58mmol)を加えて、室温で6時間攪拌
した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製し、N-ヘプチル-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。(148mg,収率49%);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 3.69(3H,s), 7.60(1H,d,J=7.8),7.31(1H,d,J=8.2)7.11(1H,dd,J=8.2,6.7),7.08
(1H,s),4.06(2H,t,J=7.1),3.77(2H,s)3.59(1H,dd,J=8.2,6.7),1.82(2H,m),1.29(8H,m),0.87(3H,t,J=7.1).;13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 172.57,136.16,127.70,126.66,121.54,118.98,118.98,109.43,106.64,51.89,46.31,31.67,31.11,30.24,28.89,26.96,22.55,14.02.
N-ヘプチル-3-インドール酢酸(化合物#31)
N-ヘプチル-3-インドール酢酸 メチルエステル(120mg,0.52mmol
)を、テトラヒドロフラン(0.5ml)に溶かし、そこにメタノール(0.5ml)及び2N水酸化ナトリウム水溶液(0.25ml)を加え、50℃で3時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)で精製し、N-ヘプチル-3-インドール酢酸(化合物#31)を得た。(180mg,収率95%);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.59 (1H,d,J=7.96), 7.31(1H,d,J=8.17), 7.21 (1H,ddd,J=8.49,6.73),7.11(1H,ddd,J=7.21,7.29),7.08(1H,S), 4.06(2H,t,J=7.25), 3.79 (2H,s) 1.81 (2H,m ) 1.29(8H,m ) 0.87(3H,t,J=6.83);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 177.81, 136.10, 127.55,126.85,121.62, 119.11, 118.94, 109.49,105.91,53.63,46.32,30.99,29.68,29.16, 26.64,22.49, 13.99.
化合物#33及び34はα-(7-ヒドロキシ-1-ナフタレニル)-酢酸 エチルエステルを鍵中間体として合成した。α-(7-ヒドロキシ-1-ナフタレニル)-酢酸 エチルエステルはE.Tsuda et. al., “Alkoxy-auxins are selective inhibitors of auxin transport mediated by PIN, ABCB, and AUX1 transporters” Journal of Biological Chemistry, 286(3), 2354-2364; 2011.に記載の方法に従って合成した。
[化合物#33の合成]
α-(7-ブトキシ-1-ナフタレニル)-酢酸 エチルエステル
α-(7-ヒドロキシ-1-ナフタレニル)-酢酸 エチルエステル(90mg,0.39mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(5ml)に溶解し、この溶液に、1-ヨードブタン(107mg,0.58mmol)を滴下し、炭酸セシウム(127mg,0.39mmol)を加え、室温で6時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液に水(5ml)を加え、酢酸エチル(10ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:3)で精製し、α-(7-ブトキシ-1-ナフタレニル)-酢酸 エチルエステルを無色オイルとして得た。(92mg,収率83%);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.71(d,J=8.9Hz,1H),7.35(d,J=6.9Hz,1H),7.67(d,J=8.1Hz,1H),7.27(d,J=2.3Hz,1H),7.25(dd,J=8.1,6.9Hz,1H),7.14 (q,J=8.9,2.3Hz,1H),4.12(q,J=7.1Hz,2H),4.07(t,J=6.6Hz、2H),3.97(s、2H),1.82(m、2H),1.53(m、2H),1.19(t、J=7.1Hz,3H),0.96(t,J=7.5Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 171.5、157.4,133.2,130.0,129.3,129.1,128.3,127.6,123.0,118.5,103.2,67.6,60.8,39.5,31.2,19.2,14.1,13.8;IR(neat): 2958,1733,1510,1459,1210,1156cm-1;HREI-MS found m/z286.1556[M]+,calcd for 286.1569(C18H22O3).
α-(7-ブトキシ-1-ナフタレニル)-酢酸(化合物#33)
α-(7-ブトキシ-1-ナフタレニル)-酢酸 エチルエステル(75mg,0.26mmol)をテトラヒドロフラン:メタノール:2M水酸化ナトリウム水溶液=2:2:1の混合溶液(1.5ml)に溶かし、室温で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確
認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(10ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製しα-(7-ブトキシ-1-ナフタレニル)-酢酸(化合物#33)を得た。(67mg,収率98%):融点102~104℃;1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.75(d,J=8.9Hz,1H),7.71(d,J=8.1Hz,1H),7.34(d,J=6.9Hz,1H),7.26(dd,J=8.1,6.9Hz,1H),7.23(d,J=2.0Hz,1H),7.16(q,J=8.9,2.0Hz,1H),4.05(t,J=6.5Hz,2H),4.00(s,2H),1.51(m,2H),1.80(m,2H),0.98(t,J=7.4Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 177.6,157.6,133.2,130.2,129.1,128.6,127.9(2C),123.0,118.7,103.1,67.7,39.2,31.2,19.3,13.8;IR(neat):3021,2931,1699,1457,1138cm-1;HREI-MS found m/z 258.1268[M]+,calcd for 258.1256(C16H18O3).
[化合物#34の合成]
α-(7-ペントキシ-1-ナフタレニル)-酢酸 エチルエステル
α-(7-ヒドロキシ-1-ナフタレニル)-酢酸 エチルエステル(90mg,0.39mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(5ml)に溶解し、この溶液に、1-ヨードペンタン(116mg,0.58mmol)を滴下し、炭酸セシウム(127mg,0.39mmol)を加え、室温で6時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液に水(5ml)を加え、酢酸エチル(10ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:3)で精製し、α-(7-ペントキシ-1-ナフタレニル)-酢酸 エチルエステルを無色オイルとして得た。(103mg,収率88%):1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 1.00(t,J=7.2Hz,3H),1.26(t,J=7.1Hz,3H),1.48(m,2H),1.55(m,2H),1.91(m,2H),4.03(s,2H),4.13(t,J=6.5Hz,2H),4.19(q,J=7.1Hz,2H),7.20(dd,J=8.9,2.5Hz,1H),7.31(dd,J=8.1,7.0Hz,1H),7
.33(d,J=2.5Hz,1H),7.41(d,J=7.0Hz,1H),7.74(d,J=8.1Hz,1H),7.78(d,J=8.9Hz,1H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 171.5,157.4,133.2,130.0,129.3,129.1,128.4,127.6,123.0,118.5,103.2,67.8,60.8,39.6,28.9,28.2,22.4,14.1,14.0;IR(neat):2969,1734,1509,1459,1160cm-1;HREI-MS found m/z 300.1727[M]+,calcd for 300.1725 (C19H24O3).
α-(7-ペントキシ-1-ナフタレニル)-酢酸(化合物#34)
α-(7-ペントキシ-1-ナフタレニル)-酢酸 エチルエステル(90mg,0.30mmol)をテトラヒドロフラン:メタノール:2M水酸化ナトリウム水溶液=2:2:1の混合溶液(1.5ml)に溶かし、室温で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(10ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=6:1)で精製しα-(7-ペントキシ-1-ナフタレニル)-酢酸(化合物#34)を得た。(75mg,収率92%):融点104~106℃;1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.71(d,J=8.1Hz,1H),7.39(d,J=6.9Hz,1H),7.26(t,J=8.1,6.9Hz,1H),7.21(d,J=2.1Hz,1H),7.15(dd,J=8.9,2.1Hz,1H),4.03(t,J=6.5Hz,2H),4.00(s,2H),3.87(d,J=8.9Hz,1H),1.82(m,2H),1.45(m,2H),1.39(m,2H),0.93(t,J=7.1Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 177.6,157.6,133.2,130.2,129.1,128.6,128.4,128.0,123.0,118.7,103.1,68.0,39.1,28.9,28.2,22.5,14.0;IR(neat
):3014,2945,1689,1463,1169cm-1;HREI-MS found m/z 272.1378[M]+, calcd for 272.1412 (C17H20O3).
化合物#35~37は5-ヒドロキシ-3-インドール酢酸 メチルエステルを鍵中間体として合成した。
5-ヒドロキシ-3-インドール酢酸 メチルエステル
5-ヒドロキシ-3-インドール酢酸1.00gをメタノール(25ml)に溶かし、塩化アセチル1.0mlをゆっりと滴下し、室温で2時間攪拌した。TLCで反応終了を確認した後、飽和重曹水溶液を加え反応を停止させ、溶媒を減圧留去した後、水(20ml)を加え、酢酸エチル(50ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2)で精製し、5-ヒドロキシ-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。(1.05g,収率98%);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.20(s,J=8.7Hz,1H),7.13(d,J=2.4Hz,1H),7.00(d,J=2.4Hz,1H),6.78(dd,J=8.8,2.4Hz,1H),3.72(s,2H),3.70(s,3H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 172.6,149.6,131.4,127.9,124.2,112.1,111.9,103.4,107.8,52.0,31.2;IR(neat):3411,3000,2952,1728,1459,1459,1154cm-1;EI-MS m/z[M]+ 205,146;HREI-MS found m/z 205.0761[M]+,calcd for 205.0739(C11H11NO3).
[化合物#35の合成]
5-(3,5-ジメトキシベンジルオキシ)-3-インドール酢酸 メチルエステル
5-ヒドロキシ-3-インドール酢酸 メチルエステル(42.9mg,0.21mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)に溶かし、そこに3,5-ジメトキシベンジルブロミド(82.2mg,0.36mmol)を滴下し、別容器に取り分けておいたヨウ化テトラN-ブチルアンモニウム(83.0mg,2.00mmol),炭酸セシウム(136.37mg,0.42mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、飽和重曹水を加え反応を停止させ、酢酸エチル(50ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2)で精製し、5-(3,5-ジメトキシベンジルオキシ)-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。(81.5mg,収率94%);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.17(d,J=2.2Hz,1H),7.12(d,J=8.7Hz,1H),7.04(s,2H),6.92(dd,J=8.7,2.2Hz,1H),6.64(d,J=2.2,2H),6.41(t,J=2.2Hz,1H),5.13(s,2H),3.78(s,6H),3.72(s,2H),3.67(s,3H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 172.5,160.9(2C),153.2,140.0,131.4,124.0,127.5,113.0,111.9,107.9,105.2(2C),102.2,99.8,70.8,55.3(2C),51.9,31.2;IR(neat):3396,2948,1734,1449,1159cm-1.
5-(3,5-ジメトキシベンジルオキシ)-3-インドール酢酸(化合物#35)
5-(3,5-ジメトキシベンジルオキシ)-3-インドール酢酸 メチルエステル(81.5mg,0.23mmol)を、テトラヒドロフラン(0.5ml)に溶かし、そこにメタノール(0.5ml)及び2N水酸化ナトリウム水溶液(0.25ml)を加え、室温で0.5時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)で精製し、5-(3,5-ジメトキシベンジルオキシ)-3-インドール酢酸(化合物#35)を得た。(55.2mg,収率100%);融点146.1~148.6℃;1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.19(d,J=8.8Hz,1H),7.12(d,J=2.2Hz,1H),7.06(s,1H),6.92(dd,J=8.8,2.2Hz,1H),6.68(d,J=2.2Hz,2H),6.40(t,J=2.2Hz,1H),5.01(S,2H),3.77(S,6H),3.73(s,2H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 177.5,160.8(2C),153.3,140.0,131.4,127.5,124.1,113.1,112.0,107.4,105.3(2C),102.2,99.9,70.9,55.3(2C),31.1;IR(neat):3406,2957,2926,1702,1458,1155cm-1
[化合物#36の合成]
5-メトキシ-3-インドール酢酸 メチルエステル
5-ヒドロキシ-3-インドール酢酸 メチルエステル(99.3mg,0.48mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(2ml)に溶かし、そこにヨードメタン(206.2mg,1.45mmol)を滴下し、別容器に取り分けておいた炭酸カリウム(200.8mg,1.45mmol)を加え、室温で一晩攪拌し、続いて、80℃で4時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、10%重曹水20mlを加え、酢酸エチル(50ml)で抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:3)で精製し、5-メトキシ-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た(58.6mg,収率55.2%);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.22(1H,d.J=8.8),7.11(d,J=2.3Hz,1H),7.05(d,J=1.3Hz,1H),6.93(dd,J=8.8,2.3Hz,1H),3.70(s,3H),3.85(s,3H),3.74(s,2H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 172.5,154.2,131.2,127.6,123.8,112.5,111.9,108.1,100.6,55.9,51.9,31.2;IR(neat):3403,2951,1729,1486,1213,1154cm-1;EI-MS m/z[M]+ 219,160;HREI-MS found m/z 219.0886[M]+,calcd for 219.0895(C12H13NO3).
5-メトキシ-3-インドール酢酸(化合物#36)
[化合物#36の合成]
5-メトキシ-3-インドール酢酸 メチルエステル(60.0mg,0.27mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、水酸化リチウム(19.7mg,0.82mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製し、5-メトキシ-3-インドール酢酸(化合物#36)を得た。(15.3mg,収率27.2%);融点147.0~149.8℃;1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.28(d,J=8.8Hz,1H),7.26(s,1H),7.11(d,J=2.3Hz,1H),6.77(dd,J=8.8,2.3Hz,1H),3.80(s,3H),3.71(s,1H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 173.3,154.8,132.6,128.9,125.2,112.7,112.4,108.8,101.4,55.8,31.5;IR(neat):3359,2996,2851,1705,1456,1137cm-1;EI-MS m/z[M]+ 205(75%),160;HREI-MS found m/z 205.0737[M]+,calcd for 205.0739(C11H11NO3).
[化合物#37の合成]
5-エトキシ-3-インドール酢酸 メチルエステル
5-ヒドロキシ-3-インドール酢酸 メチルエステル(109.0mg,0.53mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(2ml)に溶かし、そこにヨードエタン(248.74mg,1.60mmol)を滴下し、別容器に取り分けておいた炭酸カリウム(220.5mg,1.60mmol)を加え、室温で2時間撹拌し、80度で4時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、10%重曹水20mlを加え、酢酸エチル(50ml)で抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:3)で精製し、5-エトキシ-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。(100.7mg,収率81.2%);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.86(q,J=7.0Hz,2H),7.23(d,J=8.8Hz,1H),7.05(d,J=2.3Hz,1H),7.12(d,J=2.0Hz,1H),6.87(dd,J=8.8,2.3Hz,1H),3.75(s,2H),3.70(s,3H),1.45(t,J=7.0Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 172.5,153.4,131.2,127.6,123.7,113.0,111.8,108.1,101.8,64.2,52.0,31.2,15.0;IR(neat):3404,2978,1729,1474,1211,1154cm-1;HREI-MS found m/z 233.1034[M]+,calcd for 233.1052(C13H15NO3).
5-エトキシ-3-インドール酢酸(化合物#37)
5-エトキシ-3-インドール酢酸 メチルエステル(90.2mg,0.27mmol)をメタノール(4ml)に溶かし、水酸化リチウム(13.9mg,0.58mmol)を加え室温で一晩撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製し、5-エトキシ-3-インドール酢酸(化合物#37)を得た。(83.8mg,収率98.9%);融点86.0~92.7℃;1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.23(d,J=8.8Hz,1H),7.12(d,J=1.9Hz,1H),7.04(d,J=2.3Hz,1H),6.86(dd.J=8.8,2.3Hz,1H),4.09(q,J=7.0Hz,2H),3.80(s,2H),1.42(t,J=7.0Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 177.4,153.5,131.2,127.5,124.0,113.2,111.9,107.7,101.7,64.2,31.1,15.0;IR(neat):3354,3066,2930,1695,1457,1112cm-1;EI-MS
m/z[M]+ 219,205(40%),190,174,162(70%),160(50%);HREI-MS found m/z 219.0886[M]+,calcd for 219.0895(C12H13NO3).
[化合物#38の合成]
5-(1-プロポキシ)-3-インドール酢酸 メチルエステル
5-ヒドロキシ-3-インドール酢酸 メチルエステル(108.4mg,0.53mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(2ml)に溶かし、そこにヨードプロパンを滴下し、別容器に取り分けておいた炭酸カリウム(219.3mg,1.59mmol)を加え室温2時間撹拌し、80℃で4時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、10%重曹水20mlを加え、酢酸エチル(50ml)で抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:3)で精製し、5-(1-プロポキシ)-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。(78.6mg,収率60.1%);融点38.6~41.0℃;1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.21(d,J=8.8Hz,1H),7.10(d,J=2.3Hz,1H),7.05(d,J=2.3Hz,1H),6.86(dd,J=8.8,2.3Hz,1H),4.01(t,J=6.7Hz,2H),3.74(s,2H),3.70(s,3H),1.82(m,2H),1.07(t,J=6.7Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 172.5,153.6,131.2,127.6,123.7,113.0,111.8,108.0,101.7,70.4,52.0,31.2,22.8,10.6;IR(neat):3355,3061,2961,1695,1457,1126cm-1;EI-MS m/z[M]+ 247(70%),188(30%),149,131(75%);HREI-MS found m/z 247.1225[M]+,calcd for 247.1208(C14H17NO3).
5-(1-プロポキシ)-3-インドール酢酸(化合物#38)
5-(1-プロポキシ)-3-インドール酢酸 メチルエステル(64.3mg,0.26mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、水酸化リチウム(9.35mg,0.39mmol)を加え、室温で4時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製し、5-(1-プロポキシ)-3-インドール酢酸(化合物#38)を得た。(59.3mg,収率97.7%);融点133.6~136.8℃;1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.23(d,J=8.8Hz,1H),7.13(s,1H),7.04(d,J=2.2Hz,1H),6.87(dd,J=8.1,2.2Hz,1H),3.96(t,J=6.6Hz,2H),3.76(s,3H),1.82(m,2H),1.05(t.J=7.4Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 177.4,153.7,131.2,127.5,123.9,113.2,111.9,107.5,101.7,70.4,31.0,22.8,10.6,10.6;IR(neat): 3407,2954,1728,1456,1213,1160cm-1;EI-MS m/z[M]+ 233,191(50%);HREI-MS found m/z 233.1043[M]+,calcd for 233.1052(C12H15NO3).
[化合物#39の合成]
5-(1-ブトキシ)-3-インドール酢酸 メチルエステル
5-ヒドロキシ-3-インドール酢酸 メチルエステル(108.4mg,0.53mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(2ml)に溶かし、そこにヨードブタンを滴下し、別容器に取り分けておいた炭酸カリウム(184.2mg,1.33mmol)を加え、80℃で4時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、10%重曹水(20ml)を加え、酢酸エチル(50ml)で抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:3)で精製し、5-(1-ブトキシ)-3-インドール酢酸 メチルエステルを得た。(140.2mg,収率80.5%);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.21(d,J=7.2Hz,1H),7.10(d,J=2.3Hz,1H),7.05(d,J=2.3Hz,1H),6.86(dd,J=8.8,2.3Hz,1H),4.01(t,J=6.5Hz,2H),3.74(s,2H),3.70(s,3H),1.82(m,2H),1.52(m,2H),0.98(t,J=7.4Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 172.5,153.6,131.2,127.6,123.7,113.0,111.8,108.0,101.7,68.5,51.9,31.9,31.2,19.3,13.9;IR(neat): 3355,2957,1694,1459,1127cm-1;HREI-MS found m/z 261.137[M]+,calcd for 261.1365(C15H19NO3).
5-(1-ブトキシ)-3-インドール酢酸(化合物#39)
5-(1-ブトキシ)-3-インドール酢酸 メチルエステル(91.0mg,0.35mmol)をメタノール(2ml)に溶かし、水酸化リチウム(12.5mg,0.52mmol)を加え、室温で6時間撹拌した。TLCで反応終了を確認した後、6N塩酸を加え酸性(pH=3~4)にし、溶媒を減圧留去した。水(5ml)を加え、酢酸エチル(5ml)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製し、5-(1-ブトキシ)-3-インドール酢酸(化合物#39)を得た。(43.8mg,収率51.0%);融点137.8~141.1℃;1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.24(d,J=8.8Hz,1H),7.14(s,1H),7.04(d,J=2.0Hz,1H),6.87(dd,J=8.8,2.0Hz,1H),4.01(t,J=6.6Hz,2H),3.76(s,2H),1.78(m,2H),1.05(t.J=7.4Hz,3H);13C NMR(100MHz,CDCl3):δ 173.3,153.8,131.2,123.9,113.2,111.6,107.5,101.6,31.6,29.7,19.3,13.9;IR(neat): 3407,2954,1728,1456,1213,1160cm-1;EI-MS m/z[M]+ 247,191(60%);HREI-MS found m/z 247.1189[M]+,calcd for 247.1208(C14H17NO3).
[式(1)の化合物の合成]
4-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(6-フルオロ-1H-インドール-3-イル)-4-オキソブタン酸(化合物(4-1))の合成
6-フルオロインドール(485mg,3.59mmol)を50mL丸底フラスコに入れた後、(E)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソ-2-ブテン酸(508mg,2.39mmol)を加え、ベンゼン(20mL)で溶解し、80℃で7時間、加熱還流した。反応液に蒸留水(50mL)を加えたのち、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を食塩水(30mL)で洗浄してから、無水硫酸ナトリウムで脱水し、減圧濃縮した。濃縮して得られた生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:アセトン=2:1)で精製した、4-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(6-フルオロ-1H-インドール-3-イル)-4-オキソブタン酸(433mg,収率52%)を無色結晶で得た。
融点 210-214℃;
1H-NMR(400MHz, CDCl3) δ 10.31 (s, 1H), 8.01 (m, 1H), 7.47 (dd, J=8.8, 5.2, 1H),7.34 (d, J=2.0, 2H), 7.12-7.20 (m, 3H), 6.92 (td, J=9.6, 2.4, 1H), 4.54 (dd, J=10.4, 4.0, 1H), 4.01 (ddd, J=18.8, 10.8, 3.2, 1H), 3.38 (td, J=18.8, 3.2, 1H);
13C-NMR (100MHz, CDCl3) δ 195.18, 174.85, 166.28 JC-F(dd, 254, 13 Hz), 163.42 JC-F (dd, 254, 13 Hz), 161.74, 159.4, 137.54 JC-F (d, 13 Hz), 133.47 JC-F(dd, 11,
3 Hz), 123.35 JC-F(d, 4Hz), 123.02 JC-F (dd, 13, 4 Hz), 120.97 JC-F (d, 11 Hz),
113.51, 112.94 JC-F (dd, 10, 2 Hz) , 108.27 JC-F (d, 24 Hz), 105.59 JC-F (t, 27
Hz), 98.27 JC-F (d, 26 Hz), 46.68 JC-F (d, 7Hz) ,38.47;
FAB-MS m/z = 348 [M+H]+
4-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(5-フルオロ-1H-インドール-3-イル)-4-オキソブタン酸(化合物(3-1))の合成
5-フルオロインドール(925mg,6.85mmol)を50mL丸底フラスコに入れた後、(E)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソ-2-ブテン酸(969mg,4.57mmol)を加え、ベンゼン(20mL)で溶解し、80℃で11時間、加熱還流した。反応液に蒸留水(50mL)を加えたのち、酢酸エチル(50mL)で2回抽出した。有機層を食塩水(30mL)で洗浄してから、無水硫酸ナトリウムで脱水し、減圧濃縮した。濃縮して得られた生成物を桐山ロートでろ過し、クロロホルムと酢酸エチルから再結晶を行い、4-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(5-フルオロ-1H-インドール-3-イル)-4-オキソブタン酸(1122mg,収率71%)を無色結晶で得た。
融点 207-208℃;
1H-NMR(400MHz, acetone-d6) δ10.34 (s, 1H), 8.02 (m, 1H), 7.47 (dd, J=10.4, 2.8,
1H), 7.39-7.43 (m, 2H), 7.13-7.21 (m, 2H), 6.93 (td, J=9.2 , 2.8, 1H), 4.52 (dd, J=10.4, 3.6, 1H), 4.03 (ddd, 18.4, 10.8, 3.6, 1H), 3.40 (td, 18.4, 3.6, 1H); 13C-NMR (100MHz, acetone-d6) δ 195.17, 174.86, 166.52 JC-F(dd, 254, 13 Hz), 163.58 JC-F(dd, 254, 13 Hz), 159.52, 157.21, 134.25, 133.46 JC-F (dd, 11, 4 Hz), 127.66 JC-F(d, 11 Hz), 123.01 JC-F (dd, 10, 4 Hz), 113.42 JC-F (d, 5 Hz), 113.28
JC-F(d, 10 Hz), 113.51 JC-F (dd, 21, 4 Hz), 110.56 JC-F(d, 27 Hz), 105.61 JC-F
(t, 27 Hz), 104.65 JC-F (d, 24 Hz), 46.68 JC-F (d, 8Hz), 38.48;
FAB-MS m/z = 348 [M+H]+
2-(7-クロロ-1H-インドール-3-イル)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソブタン酸(化合物(5-1))の合成
7-クロロインドール(1094mg,5.16mmol)を50mL丸底フラスコに入れた後、(E)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソ-2-ブテン酸(935mg,4.41mmol)を加え、ベンゼン(20mL)で溶解し、80℃で10時間、加熱還流した。反応液に蒸留水(50mL)を加えたのち、酢酸エチル(50mL)で2回抽出した。有機層を食塩水(30mL)で2回洗浄してから、無水硫酸ナトリウムで脱水し、減圧濃縮した。濃縮して得られた生成物を桐山ロートでろ過し、ベンゼンとアセトンから再結晶を行い、2-(7-クロロ-1H-インドール-3-イル)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソブタン酸(1017mg,収率54%)を無色結晶で得た。
融点 225-227℃;
1H-NMR(400MHz, acetone-d6) δ10.55 (s, 1H), 8.01 (m, 1H), 7.75 (d, J=8.4, 1H), 7.45 (d, J=2.8, 1H), 7.06-7.14 (m, 4H), 7.08 (t. J=7.6, 1H), 4.57 (dd, J=10.4 , 3.6, 1H), 4.03 (ddd, 18.4, 10.8, 3.6, 1H), 3.41 (td, 18.4, 3.6, 1H);
13C-NMR(100MHz, acetone-d6) δ195.06, 74.67, 166.53, JC-F(dd, 252, 12 Hz), 163.63 JC-F(dd, 252, 12 Hz), 134.45, 133.46 JC-F(dd, 11, 5 Hz), 129.25, 124.97, 122.98 JC-F(dd, 13, 4 Hz), 121.91, 120.84, 119.03, 117.22, 114.73, 112.99 JC-F(dd, 21, 3 Hz), 105.61 JC-F(t, 27 Hz), 46.71 JC-F (d, 8 Hz) , 38.50;
FAB-MS m/z = 364 [M+H]+
2-(5-クロロ-1H-インドール-3-イル)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソブタン酸(化合物(3-2))の合成
5-クロロインドール(1000mg,6.61mmol)を50mL丸底フラスコに入れた後、(E)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソ-2-ブテン酸(935mg,4.41mmol)を加え、ベンゼン(20mL)で溶解し、80℃で7時間、加熱還流した。反応液に、蒸留水(50mL)を加えたのち、酢酸エチル(50mL)で2回抽出した。有機層を食塩水(30mL)で2回洗浄してから、無水硫酸ナトリウムで脱水し、減圧濃縮した。濃縮して得られた生成物を桐山ロートでろ過し、ベンゼンとアセトンから再結晶を行い、2-(5-クロロ-1H-インドール-3-イル)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソブタン酸(1084mg,収率63%)を淡黄色結晶で得た。
融点 236-239℃;
1H-NMR(400MHz, acetone-d6) δ10.45 (s, 1H), 8.02 (q, J=8.3, 1H), 7.80 (d, J=1.6,
1H), 7.44 (m, 2H), 7.11-7.22 (m, 3H), 4.54 (dd, J=10.4, 3.8, 1H), 4.01 (ddd, J=18.7, 10.7, 3.2, 1H), 3.41 (td, J=18.7, 3.2, 1H);
13C-NMR (100MHz, acetone-d6) δ195.10, 174.76, 166.52 JC-F(dd, 253, 12Hz), 163.62 JC-F(dd, 253, 12 Hz), 136.06, 133.44 JC-F(dd, 12, 4 Hz), 128.47, 125.62, 122.96 JC-F(dd, 13, 4 Hz), 122.48, 119.33, 113.77, 113.12, 112.96 JC-F(dd, 22, 3 Hz), 105.61 JC-F(t, 27 Hz), 46.72 JC-F (d, 8 Hz), 38.35;
FAB-MS m/z = 364 [M+H]+
2-(4-クロロ-1H-インドール-3-イル)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソブタン酸(化合物(2-1))の合成
4-クロロインドール(903mg,5.98mmol)を50mL丸底フラスコに入れた後、(E)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソ-2-ブテン酸(842mg,3.97mmol)を加え、ベンゼン(20mL)で溶解し、80℃で7時間、加熱還流した。反応液に蒸留水(50mL)を加えたのち、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を食塩水(30mL)で洗浄してから、無水硫酸ナトリウムで脱水し、減圧濃縮した。生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製した後、ベンゼンとアセトンから再結晶を行い、2-(4-クロロ-1H-インドール-3-イル)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソブタン酸(602mg,収率51%)を無色結晶で得た。
融点 203-204℃;
1H-NMR(400MHz, acetone-d6) δ10.24 (s, 1H), 8.01 (m, 1H), 7.77 (d, J=8.4, 1H), 7.42 (d, J=8.0, 1H), 7.21~7.03 (m, 4H), 4.57 (dd, J=10.8, 3.6, 1H), 4.03 (ddd 18.8, 10.8, 3.2, 1H), 3.38 (td, 18.8, 3.2, 1H);
13C-NMR (100MHz, acetone-d6) δ195.28, 174.97, 166.55 JC-F(dd, 254, 12 Hz), 163.62 JC-F(dd, 254, 12 Hz), 137.646, 137.49, 133.46 JC-F (dd, 11, 4 Hz), 127.37, 123.70, 123.54, 123.05 JC-F(dd, 13, 4 Hz), 122.39, 119.88, 119.79, 112.95 JC-F(dd, 22, 4 Hz), 105.58 JC-F (t, 26 Hz), 46.95 JC-F (d, 8 Hz), 38.47;
FAB-MS m/z = 364 [M+H]+
4-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(5-メチル-1H-インドール-3-イル)-4-オキソブタン酸(化合物(3-3))の合成
5-メチルインドール(171mg,1.31mmol)を50mL丸底フラスコに入れた後、(E)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソ-2-ブテン酸(185mg,0.87mmol)を加え、ベンゼン(20mL)で溶解し、80℃で7時間、加熱還流した。反応液に蒸留水(50mL)を加えたのち、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を食塩水(30mL)で洗浄してから、無水硫酸ナトリウムで脱水し、減圧濃縮した。濃縮して得られた生成物を桐山ロートでろ過し、ベンゼンとアセトンから再結晶を行い、4-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(5-メチル-1H-インドール-3-イル)-4-オキソブタン酸(200mg,収率67%)を無色結晶で得た。
融点200-202℃;
1H-NMR(400MHz, acetone-d6) δ10.10 (s, 1H), 8.01 (m, 1H), 7.54 (s, 1H), 7.20-7.31 (m, 2H), 7.13-7.20 (m, 1H), 7.96 (d, J=6.8, 1H), 4.53 (dd, J=10.6, 3.6, 1H), 4.01 (ddd 18.8, 10.6, 3.2, 1H), 3.36 (td, 18.8, 3.2, 1H), 2.40 (s, 3H);
13C-NMR (100MHz, acetone-d6) δ195.33, 175.08, 166.54 JC-F(dd, 254, 12 Hz), 163.49 JC-F(dd, 254, 12 Hz), 136.01, 133.45 JC-F(dd, 11, 4 Hz), 128.59, 127.63, 124.02, 123.72, 123.05 JC-F (dd, 13, 4 Hz), 119.43, 112.94 JC-F(dd, 22, 4 Hz), 112.74, 112.03, 105.59 JC-F(t, 26 Hz), 47.01 JC-F(d, 7 Hz), 38.45, 21.64;
FAB-MS m/z = 344 [M+H]+
4-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(1-メチル-1H-インドール-3-イル)-4-オキソブタン酸(化合物(6-1))の合成
1-メチルインドール(2512mg,19.17mmol)を50mL丸底フラスコに入れた後、(E)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソ-2-ブテン酸(2710mg,12.78mmol)を加え、ベンゼン(20mL)で溶解し、80℃で1時間、加熱還流した。反応液に蒸留水(50mL)を加えたのち、酢酸エチル(50mL)で2回抽出した。有機層を食塩水(30mL)で2回洗浄してから、無水硫酸ナトリウムで脱水し、減圧濃縮した。濃縮して得られた生成物を桐山ロートでろ過し、ベンゼンとアセトンから再結晶を行い、4-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(1-メチル-1H-インドール-3-イル)-4-オキソブタン酸(3898mg,収率89%)を無色結晶で得た。
融点 192-193℃
1H-NMR(400MHz, acetone-d6) δ 8.00 (m, 1H), 7.75 (d, J=7.6, 1H) , 7.37 (d, J=8.4, 1H), 7.12-7.22 (m, 4H), 7.07 (t, J=7.6, 1H), 4.54 (dd, J=10.8, 3.6, 1H), 4.00 (ddd, 18.8, 10.4, 3.6, 1H), 3.79 (s, 3H), 3.36 (td, 18.8, 3.6, 1H);
13C-NMR (100MHz, acetone-d6) δ195.22, 174.94, 166.52 JC-F(dd, 253, 13 Hz), 163.57 JC-F(dd, 253, 13 Hz), 138.08, 133.46 JC-F(dd, 11, 4 Hz), 128.00, 127.79, 123.03 JC-F(dd, 13, 4 Hz), 122.36, 120.07, 119.72, 112.94 JC-F(d, 22, 4 Hz), 112.33, 110.32, 105.60 JC-F(t, 27 Hz), 47.01 JC-F(d, 8 Hz), 38.36, 32.72;
FAB-MS m/z = 344 [M+H]+
4-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(7-メトキシ-1H-インドール-3-イル)-4-オキソブタン酸の(化合物(5-2))の合成
7-メトキシインドール(1083mg,7.36mmol)を50mL丸底フラスコに入れた後、(E)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソ-2-ブテン酸(1041mg,4.90mmol)を加え、ベンゼン(20mL)で溶解し、80℃で14時間、加熱還流した。反応液に蒸留水(50mL)を加えたのち、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を食塩水(30mL)で洗浄してから、無水硫酸ナトリウムで脱水し、減圧濃縮した。濃縮して得られた生成物を桐山ロートでろ過し、ベンゼンとアセトンから再結晶を行い、続いて、クロロホルムから再結晶を行って、4-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(7-メトキシ-1H-インドール-3-イル)-4-オキソブタン酸(1179mg,収率67%)を無色結晶で得た。
融点 181-183℃;
1H-NMR(400MHz, acetone-d6) δ10.26 (s, 1H), 8.01 (m, 1H), 7.35 (d, J=8.0, 1H), 7.28 (d, J=2.8, 1H), 7.12-7.20 (m, 2H), 6.98 (t, J=7.8, 1H), 6.67 (d, J=7.8, 1H),
4.54 (dd, J=10.8, 3.6, 1H), 4.03 (ddd 18.8, 10.6, 3.3, 1H), 3.92 (s, 3H), 3.36
(td, 18.6, 3.2, 1H);
13C-NMR (100MHz, acetone-d6) δ1195.28, 174.98, 166.54 JC-F(dd, 252, 12 Hz), 163.48 JC-F(dd, 252, 12 Hz), 147.35, 133.44 JC-F(dd, 11, 4 Hz), 128.81, 127.83, 123.22, 123.05 JC-F (dd, 13, 4 Hz) , 120.43, 113.76, 112.94 JC-F(dd, 22, 4 Hz), 112.7, 105.59 JC-F(t, 27 Hz), 102.52, 55.52, 46.97 JC-F(d, 8 Hz) , 38.59;
FAB-MS m/z = 360 [M+H]+
4-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(5-メトキシ-1H-インドール-3-イル)-4-オキソブタン酸(化合物(3-4))の合成
5-メトキシインドール(1166mg,7.93mmol)を50mL丸底フラスコに入れた後、(E)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソ-2-ブテン酸を加え、ベンゼン(20mL)で溶解し、80℃で10時間、加熱還流した。反応液に蒸留水(50mL)を加えたのち、酢酸エチル(50mL)で2回抽出した。有機層を食塩水(30mL)で2回洗浄してから、無水硫酸ナトリウムで脱水し、減圧濃縮した。濃縮して得られた生成物を桐山ロートでろ過し、ベンゼンとアセトンから再結晶を行い、続いて、クロロホルムから再結晶を行って、4-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(5-メトキシ-1H-インドール-3-イル)-4-オキソブタン酸(1478mg,収率75%)を無色結晶で得た。
融点 205-206℃;
1H-NMR(400MHz, acetone-d6) δ10.09 (s, 1H), 8.02 (m, 1H), 7.27-7.31 (m, 3H), 7.13-7.20 (m, 2H), 6.79 (dd, J=8.8, 2.4, 1H), 4.52 (dd, J=10.8, 3.6, 1H), 4.00 (ddd, 18.8, 10.4, 3.4, 1H), 3.80 (s, 3H), 3.38 (td, 18.6, 3.4, 1H;
13C-NMR (100MHz, acetone-d6) δ195.35, 175.03, 166.53, JC-F(dd, 253, 12 Hz), 163.61 JC-F(dd, 253, 12 Hz), 154.84, 133.45 JC-F(dd, 11, 4 Hz), 132.72, 127.78, 124.22, 123.04 JC-F (dd, 12, 4 Hz), 112.95 JC-F (dd, 22, 4 Hz), 112.96, 112.68, 105.61 JC-F (t, 26 Hz), 101.58, 55.79, 46.9 JC-F(d, 8 Hz), 38.67;
FAB-MS m/z = 360 [M+H]+
2-(6-ベンジルオキシ-1H-インドール-3-イル)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソブタン酸(化合物(4-2))の合成
6-ベンジルオキシインドール(1255mg,5.62mmol)を50mL丸底フラスコに入れた後、(E)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソ-2-ブテン酸(795mg,3.74mmol)を加え、ベンゼン(20mL)で溶解し、80℃で9時間、加熱還流した。反応液に蒸留水(50mL)を加えたのち、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を食塩水(30mL)で洗浄してから、無水硫酸ナトリウムで脱水し、減圧濃縮した。濃縮して得られた生成物を桐山ロートでろ過し、クロロホルムから再結晶を行って、2-(6-ベンジルオキシ-1H-インドール-3-イル)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソブタン酸(531mg,収率33%)を淡黄色結晶で得た。
融点 177-178℃;
1H-NMR(400MHz, acetone-d6) δ 10.0 4(s, 1H), 8.01 (m, 1H), 7.65 (d, J=8.8, 1H), 7.48 (d, J-7.6, 2H), 7.38 (t, J=7.2, 2H), 7.31 (m, 1H), 7.13-7.20 (m, 3H), 7.03 (d, J=2.0, 1H), 6.83 (dd, J=8.4 , 2.0, 1H), 4.51 (dd, J=10.4 , 3.6, 1H), 4.01 (ddd, 18.1, 10.4, 3.3, 1H), 3.36 (td, 18.1, 3.3, 1H);
13C-NMR (100MHz, acetone-d6) δ195.29, 175.00, 166.54 JC-F(dd, 254, 12 Hz), 163.52 JC-F(dd, 254, 12 Hz), 156.33, 138.85, 138.45, 133.45, JC-F (dd, 11, 4 Hz), 129.17, 128.37, 128.23, 123.01 JC-F(dd, 13, 4 Hz), 122.49, 121.97, 120.54, 113.24,
113.06 JC-F (dd, 21, 4 Hz), 110.73, 105.59 JC-F(t, 27 Hz), 96.89, 70.70, 46.94 JC-F(d, 8 Hz), 38.57;
FAB-MS m/z = 436 [M+H]+
[参考例1]
(E)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソ-2-ブテン酸
本件化合物#1~10の合成で用いた(E)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソ-2-ブテン酸は、以下のとおり合成した。すなわち、1,3-ジフルオロベンゼン(1300mg,11.39mmol)を100mL丸底フラスコに入れた後、無水マレイン酸(894mg,9.12mmol)を加え、ジクロロメタン(40mL)で溶解し、スターラーで撹拌した。撹拌しながら、無水塩化アルミニウム(2279mg,17.09mmol)を少しずつ投入して室温で6時間撹拌した。反応液を丸底フラスコの中の反応物を氷水(100mL)に入れて反応を停止させた後、水層を酢酸エチル(150mL)で抽出し、有機層を食塩水(100mL)で2回抽出操作をした後、有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水した後、減圧濃縮して固形物を得た。この固形物を温浴中でベンゼンと少量のアセトンで再結晶させて精製したところ、淡黄色結晶の(E)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-オキソ-2-ブテン酸を収率48%で得た。
融点 136.0~139.0℃;
1H-NMR(400MHz, acetone-d6) δ 7.98 (m, 1H), 7.72 (dd, J=15.6 , 3.6, 1H), 7.20-7.28 (m, 2H), 6.75 (d, J=15.6, 2H);
13C-NMR(100MHz, acetone-d6) δ187.13, 166.86 JC-F(dd, 254, 12 Hz), 166.35, 163.33 JC-F(dd, 254, 12 Hz), 139.95 JC-F(d, 7 Hz), 133.98 JC-F (dd, 66, 59 Hz), 132.91, 123.22 JC-F(d, 9 Hz), 113.33 JC-F(dd, 22 , 3 Hz), 105.76, JC-F (t, 22 Hz)
以下の実施例2、3、及び5において、「m.1555A>G変異」細胞は、「m.1555A>G変異」を有する患者に皮膚生検を行って皮膚線維芽細胞を得た後、10%FBS(Fetal bovine serum)を含むDMEM(低グルコース)培養液(ナカライテスク社製)中で5%CO2/20%O2、37℃条件下で初代培養を行い、単離した。また、以下の実施例4及び5において、内耳の培養は、10%FBS(Fetal bovine serum)を含むDMEM(高グルコース)培養液中で5%CO2/20%O2、37℃条件下で行った。