JP6372777B2 - 圧力式炊飯器 - Google Patents

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Description

本発明は、鍋内の圧力を減圧することにより鍋内の水を突沸させ、鍋内の米粒を攪拌するように構成された圧力式炊飯器に関する。
従来、この種の圧力式炊飯器として、例えば、特許文献1(特開2004−81824号公報)及び特許文献2(特開2004−57556号公報)に記載されたものが知られている。
特許文献1には、蓋体に設けられた蒸気排出穴を自重により塞ぐボールと、当該ボールを強制的に移動させて蒸気排出穴を開放するソレノイドとを備え、沸騰維持工程中において蒸気排出穴を開放させるようにソレノイドを駆動する圧力式炊飯器が開示されている。特許文献1の圧力式炊飯器によれば、沸騰維持工程中に蒸気排出穴を開放することにより、鍋内の水を突沸させ、鍋内の米粒を攪拌することができる。その結果、各米粒に対する加熱を平均化することができ、炊きムラを抑えることができる。
特許文献2には、鍋内の圧力を検出するための圧力センサと、鍋内の圧力を調整する調圧装置とを備える圧力式炊飯器が開示されている。調圧装置は、蓋体に設けられた蒸気排出穴を塞ぐ閉塞弁と、開閉弁に押圧力を付与する押圧部と、押圧部を閉塞位置と開放位置とに移動させる押圧部移動手段と、押圧部移動手段を駆動するモータとを有している。特許文献2の圧力式炊飯器によれば、圧力センサからの信号に基づいて、モータを駆動し、押圧部を閉塞位置又は開放位置に移動させることにより、鍋内の圧力を調整することができる。
特開2004−81824号公報 特開2004−57556号公報
近年、ご飯の食味を一層向上させるため、炊きムラをより一層抑えることが求められている。炊きムラをより一層抑えるには、被炊飯物の攪拌力をより強くすることが効果的であると考えられる。被炊飯物の攪拌力となる突沸のエネルギーは、蒸気排出穴の開口面積に依存する。蒸気排出穴の開口面積が大きいと、蒸気排出穴を開放したときに鍋内から蒸気排出穴を通じて排出される蒸気の量が多くなり、突沸のエネルギーが大きくなる。一方、蒸気排出穴の開口面積が小さいと、蒸気排出穴を開放したときに鍋内から蒸気排出穴を通じて排出される蒸気の量が少なくなり、突沸のエネルギーが小さくなる。
しかしながら、特許文献1の圧力式炊飯器において、蒸気排出穴の開口面積を大きくしようとした場合、当該蒸気排出穴を塞ぐボールのサイズも大きくする必要がある。ボールのサイズを大きくすることは、当該ボールを収容する蓋の厚さを厚くし、炊飯器を大型化することにつながる。
この課題を解決する方法として、例えば、蒸気排出穴を複数に分割し、分割後の複数の蒸気排出穴をそれぞれ塞ぐように複数のボールを設けることが考えられる。この構成によれば、1つ当たりのボールのサイズを小さくすることができる。
しかしながら、この構成では、複数の蒸気排出穴の合計開口面積を一層大きくしようとした場合、それに応じてボールの数も増やす必要がある。この場合、ボールを強制的に移動させるためのソレノイドの数も増やすなどの必要性が生じ、結果として、炊飯器を大型化することにつながる。
また、前記課題を解決する方法として、特許文献2の調圧装置を用いることが考えられる。特許文献2の調圧装置によれば、蒸気排出穴の開口面積をより大きくしたい場合には、当該開口面積に応じて閉塞弁のサイズを大きくすればよく、閉塞弁や押圧部の数を増やす必要はない。従って、炊飯器の大型化を抑えつつ、蒸気排出穴の開口面積を大きくすることができると思われる。
しかしながら、特許文献2の調圧装置において、蒸気排出穴の開口面積を大きくすると、鍋内の圧力を大気圧より高い閾値に調整することが難しくなる。また、特許文献2の調圧装置を用いて鍋内の圧力を調整するには、圧力センサが必要である。圧力センサは、通常、製品毎に検知精度にばらつきがある。このため、鍋内の圧力を大気圧より高い閾値に調整することは一層難しくなり、当該調整精度は炊飯器毎にばらつくことになる。
従って、本発明の目的は、前記課題を解決することにあって、炊飯器の大型化を抑えつつ、蒸気排出穴の開口面積を大きくすることができるとともに、鍋内の圧力を大気圧より高い閾値により正確に調整することができる圧力式炊飯器を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明によれば、炊飯器本体と、
前記炊飯器本体の内部に収納される鍋と、
前記鍋を加熱する鍋加熱装置と、
前記鍋の上部開口部を開閉可能な蓋体と、
前記蓋体に設けられた小径蒸気排出穴を開閉可能に設けられ、前記鍋内の圧力が大気圧より高い閾値以上に上昇することを抑制する圧力抑制弁と、
前記蓋体に設けられた大径蒸気排出穴を開閉可能に設けられ、前記鍋内に突沸を起こさせるための減圧弁と、
前記減圧弁を、前記大径蒸気排出穴を閉塞する閉塞位置と前記大径蒸気排出穴を開放する開放位置とに移動させる減圧弁移動機構と、
前記鍋加熱装置と前記減圧弁移動機構とを制御して炊飯工程を行う炊飯制御部と、
を備え、
前記炊飯制御部は、前記炊飯工程のうちの沸騰維持工程において、前記鍋内の圧力が大気圧以上になった後、少なくとも1回は前記鍋内の水が突沸するように前記鍋内の圧力を減圧させるため前記減圧弁移動機構を制御して前記減圧弁を前記閉塞位置から前記開放位置に移動させる、圧力式炊飯器を提供する。
本発明に係る圧力式炊飯器によれば、炊飯器の大型化を抑えつつ、蒸気排出穴の開口面積を大きくすることができるとともに、鍋内の圧力を大気圧より高い閾値により正確に調整することができる。
本発明の実施形態に係る圧力式炊飯器の模式断面図である。 内蓋に関連する部品の分解斜視図である。 内蓋に関連する部品を、内蓋の底面側から見た斜視図である。 内蓋に関連する部品を、内蓋の上面側から見た斜視図である。 内蓋に関連する部品の断面図であって、減圧弁が閉塞位置に位置する状態を示す図である。 内蓋に関連する部品の断面図であって、減圧弁が開放位置に位置する状態を示す図である。 減圧弁移動機構の分解斜視図である。 蓋の上外郭部材を取り外した状態を示す平面図である。 図8の一点鎖線で囲まれた領域の拡大平面図であって、蓋開放規制部材が蓋開放装置から離れて位置する状態を示す図である。 図8の一点鎖線で囲まれた領域の拡大平面図であって、蓋開放規制部材が蓋開放装置の回転を阻止する位置に位置し、蓋開放装置を動作不能にする状態を示す図である。 図8の一点鎖線で囲まれた領域の拡大平面図であって、炊飯器本体が水平面に対して傾けられ、蓋開放規制部材が重力により移動して蓋開放装置を動作可能にする状態を示す図である。 図1の圧力式炊飯器を用いて炊飯工程を行ったときの鍋内の温度及び圧力の推移と、減圧弁を開閉するタイミングを示す図である。
本発明の第1態様によれば、炊飯器本体と、
前記炊飯器本体の内部に収納される鍋と、
前記鍋を加熱する鍋加熱装置と、
前記鍋の上部開口部を開閉可能な蓋体と、
前記蓋体に設けられた小径蒸気排出穴を開閉可能に設けられ、前記鍋内の圧力が大気圧より高い閾値以上に上昇することを抑制する圧力抑制弁と、
前記蓋体に設けられた大径蒸気排出穴を開閉可能に設けられ、前記鍋内に突沸を起こさせるための減圧弁と、
前記減圧弁を、前記大径蒸気排出穴を閉塞する閉塞位置と前記大径蒸気排出穴を開放する開放位置とに移動させる減圧弁移動機構と、
前記鍋加熱装置と前記減圧弁移動機構とを制御して炊飯工程を行う炊飯制御部と、
を備え、
前記炊飯制御部は、前記炊飯工程のうちの沸騰維持工程において、前記鍋内の圧力が大気圧以上になった後、少なくとも1回は前記鍋内の水が突沸するように前記鍋内の圧力を減圧させるため前記減圧弁移動機構を制御して前記減圧弁を前記閉塞位置から前記開放位置に移動させる、圧力式炊飯器を提供する。
本発明の第2態様によれば、前記減圧弁移動機構は、前記閾値よりも大きな圧力で前記減圧弁を押圧して、当該減圧弁を前記閉塞位置で保持する、第1態様に記載の圧力式炊飯器を提供する。
本発明の第3態様によれば、前記減圧弁移動機構は、前記大径蒸気排出穴が設けられた前記蓋体の底面に対して直交する方向に前記減圧弁を移動させる、第1又は2態様に記載の圧力式炊飯器を提供する。
本発明の第4態様によれば、前記減圧弁移動機構は、前記減圧弁を移動させる駆動源としてモータを備える、第1〜3態様のいずれか1つに記載の圧力式炊飯器を提供する。
本発明の第5態様によれば、前記圧力抑制弁は、自重により前記小径蒸気排出穴を閉塞し、前記鍋内の圧力が自重よりも大きくなったとき、当該鍋内の圧力のみに押されて前記小径蒸気排出穴から離れ、前記小径蒸気排出穴を開放する、第1〜4態様のいずれか1つに記載の圧力式炊飯器を提供する。
本発明の第6態様によれば、前記炊飯制御部は、前記炊飯工程の終了後において前記減圧弁が前記開放位置に位置するように、前記蓋開放装置を制御する、第1〜5態様のいずれか1つに記載の圧力式炊飯器を提供する。
本発明の第7態様によれば、前記大径蒸気排出穴は、米粒を包含する大きさの開口であり、
前記大径蒸気排出穴の内部に、当該大径蒸気排出穴を米粒より小さい複数の開口に分割する区画部材が設けられている、第1〜6態様のいずれか1つに記載の圧力式炊飯器を提供する。
本発明の第8態様によれば、前記減圧弁移動機構は、前記蓋体の内部に配置され、前記蓋体の厚み方向に対して直交する方向に移動する減圧弁駆動レバーを備え、
前記減圧弁駆動レバーは、前記減圧弁の移動方向及び前記減圧弁駆動レバーの移動方向に対して傾斜する傾斜面を備え、
前記減圧弁駆動レバーの移動に連動して前記減圧弁の一部が前記傾斜面に沿って摺動することにより、前記減圧弁が前記閉塞位置又は前記開放位置に向けて移動する、
第1〜7態様のいずれか1つに記載の圧力式炊飯器を提供する。
本発明の第9態様によれば、前記蓋体を開放する蓋開放装置を更に備え、
前記減圧弁駆動レバーは、前記減圧弁が前記閉塞位置に位置するとき、前記蓋開放装置を動作不能にする蓋開放規制部材を備える、第8態様に記載の圧力式炊飯器を提供する。
本発明の第10態様によれば、前記蓋開放規制部材は、前記蓋開放装置を動作不能にした状態で前記炊飯器本体が水平面に対して傾けられたとき、重力により移動して前記蓋開放装置を動作可能にする、第9態様に記載の圧力式炊飯器を提供する。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態によって、本発明が限定されるものではない。
《実施形態》
図1を用いて、本発明の実施形態に係る圧力式炊飯器の全体構成について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る圧力式炊飯器の模式断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る圧力式炊飯器は、内部に鍋収納部1aが形成された略有底筒状の炊飯器本体1と、鍋収納部1aに収納され、米と水と含む被炊飯物が入れられる鍋2とを備えている。炊飯器本体1の上部には、炊飯器本体1の上部開口部を開閉可能な中空構造の蓋3が取り付けられている。蓋3の内側(鍋2の上部開口部を覆う側)には、鍋2の上部開口部を密閉可能な略円盤状の内蓋4が着脱可能に取り付けられている。本実施形態においては、蓋3と内蓋4とで、鍋2の上部開口部を開閉可能な蓋体が構成されている。
炊飯器本体1の鍋収納部1aは、上枠1bとコイルベース1cとで構成されている。上枠1bは、収納された鍋2の側壁に対して所定の隙間が空くように配置される筒状部1baと、筒状部1baの上部から外方に突出し炊飯器本体1の上部開口部の内周部に嵌合するフランジ部1bbとを備えている。
コイルベース1cは、鍋2の下部の形状に対応して有底筒状に形成され、その上部が上枠1bの筒状部1baの下端部に取り付けられている。コイルベース1cの外周面には、鍋2を加熱(誘導加熱)する鍋加熱装置の一例である鍋底加熱ユニット5が取り付けられている。鍋底加熱ユニット5は、底内加熱コイル5aと底外加熱コイル5bとで構成されている。底内加熱コイル5aは、コイルベース1cを介して鍋2の底部の中央部周囲に対向するように配置されている。底外加熱コイル5bは、コイルベース1cを介して鍋2の底部のコーナー部に対向するように配置されている。
コイルベース1cの底部の中央部分には開口部が設けられている。当該開口部には、鍋2の温度を測定するための鍋温度検知部の一例である鍋温度センサ6が、鍋収納部1aに収納された鍋2の底部に当接可能に配置されている。鍋2の温度は鍋2内の被炊飯物の温度と略同じであるので、鍋温度センサ6が鍋2の温度を検知することで、鍋2内の被炊飯物の温度を検知することができる。
蓋3は、蓋3の外郭を構成する上外郭部材3aと下外郭部材3bとを備えている。また、蓋3は、ヒンジ軸3Aを備えている。ヒンジ軸3Aは、蓋3の開閉軸であり、炊飯器本体1の上枠1bに両端部を回動自在に固定されている。ヒンジ軸3Aの周囲には、ねじりコイルばね7が取り付けられている。ねじりコイルばね7は、ヒンジ軸3Aを中心として蓋3を鍋2の上部開口部から離れる方向(開方向)に付勢する。
蓋3の内部には、蓋開放装置8が設けられている。蓋開放装置8は、炊飯器本体1の一部に係合することにより、蓋3が鍋2の上部開口部を塞いだ状態を保持する。一方、蓋開放装置8は、蓋3が鍋2の上部開口部を塞いだ状態で炊飯器本体1又は蓋3に設けられた開蓋ボタン(図示せず)が押圧されたとき、ヒンジ軸8Aを中心に矢印A1方向に回転する。これにより、蓋開放装置8と炊飯器本体1の一部との係合が外れ、蓋3が、ねじりコイルばね7の付勢力によりヒンジ軸3Aを中心として鍋2の上部開口部から離れる方向に回転する。これにより、蓋3が、鍋2の上部開口部を塞いでいない開状態になる。なお、蓋3は、例えば、鍋2の上部開口部を塞いだ位置からヒンジ軸3Aを中心として90度回転すると、当該回転を停止するように構成されている。
上外郭部材3aのヒンジ軸3Aの近傍には、凹部3cが設けられている。凹部3cには、蒸気筒9が着脱可能に取り付けられている。凹部3cの底部には、鍋2内の余分な蒸気を蒸気筒9に向けて排出できるように、蒸気逃がし穴3caが設けられている。蒸気筒9の上壁には、鍋2内の余分な蒸気を炊飯器の外部に排出できるように、蒸気逃がし穴9aが設けられている。
内蓋4には、鍋2内の蒸気を排出するための小径蒸気排出穴4aと、大径蒸気排出穴4bとが設けられている。大径蒸気排出穴4bの直径は、小径蒸気排出穴4aの直径よりも大きく、例えば、小径蒸気排出穴4aの直径の2倍以上に設定されている。小径蒸気排出穴4aの直径は、例えば4mmであり、大径蒸気排出穴4bの直径は、例えば10mmである。
また、内蓋4には、小径蒸気排出穴4aを開閉可能な圧力抑制弁10と、大径蒸気排出穴4bを開閉可能な減圧弁11と、大径蒸気排出穴4bを開閉するように減圧弁11を移動させる減圧弁移動機構12とが設けられている。圧力抑制弁10、減圧弁11、及び減圧弁移動機構12の具体的構成については、後で詳しく説明する。
また、蓋3には、炊飯コース、炊飯時間などの各種情報を表示するとともに、白米コースや玄米コース、白米(柔らかめ)コースなどの複数の炊飯コースの中から特定の炊飯コースを選択可能な表示操作部13が設けられている。表示操作部13は、炊飯コースの選択の他、炊飯の開始、取り消し、予約などの実行を指示できるように、炊飯開始ボタンなどの複数のボタンで構成されている。ユーザーは、表示操作部13により、表示内容を参照しつつ特定の炊飯コースを選択し、炊飯開始を指示することができる。
また、炊飯器本体1の内部には、炊飯制御部14が搭載されている。炊飯制御部14は、米を炊飯するための炊飯シーケンスを複数記憶する記憶部を備えている。ここで、「炊飯シーケンス」とは、予熱、昇温、沸騰維持、蒸らしの主として4つの工程を順に行うにあたって、各工程において通電時間、加熱温度、加熱時間、加熱出力等が予め決められている炊飯の手順をいう。各炊飯シーケンスは、複数の炊飯コースのいずれかにそれぞれ対応している。炊飯制御部14は、表示操作部13にて選択された炊飯コース及び鍋温度センサ6の検知温度に基づいて、鍋底加熱ユニット5と減圧弁移動機構12とを制御し、炊飯工程を実行する。
次に、内蓋4に関連する部品の構成についてより詳しく説明する。図2は、内蓋4に関連する部品の分解斜視図である。図3は、内蓋4に関連する部品を、内蓋4の底面側(鍋2側)から見た斜視図である。図4は、内蓋4に関連する部品を、内蓋4の上面側(蓋3側)から見た斜視図である。図5及び図6は、内蓋4に関連する部品の断面図である。
図2に示すように、内蓋4は、加熱板41と、加熱板41と鍋2との間をシールする環状のパッキン42と、加熱板41とパッキン42とが取り付けられ、蓋3に着脱自在に保持される略環状の加熱板支え部材43とを備えている。加熱板41には、第1〜第3の大径貫通穴41a〜41cと、小径貫通穴41dとが設けられている。
加熱板41の上面には、パッキン44を介して弁カバー45が取り付けられている。パッキン44は、加熱板41と弁カバー45との間をシールする部材である。パッキン44には、第1〜第3の大径貫通穴41a〜41cと、小径貫通穴41dとに対応する位置に貫通穴が設けられている。弁カバー45は、圧力抑制弁10と、減圧弁11と、後述する安全弁16とを覆うように形成されている。弁カバー45には、圧力抑制弁10を収容する圧力抑制弁収容部45aと、減圧弁11を収容する減圧弁収容部45bと、安全弁16を収容する安全弁収容部45cとが設けられている。
第1の大径貫通穴41aには、圧力抑制弁ガイド101が取り付けられている。圧力抑制弁ガイド101は、パッキン102を介して第1の大径貫通穴41aの下方から挿入され、第1の大径貫通穴41aの上方でリング部材103と嵌合することにより加熱板41に固定されている。圧力抑制弁ガイド101は、圧力抑制弁10が載置される部材である。この圧力抑制弁ガイド101に、小径蒸気排出穴4aが設けられている。
圧力抑制弁10は、鍋2内の圧力が大気圧より高い第1の閾値(例えば、1.2気圧)以上に上昇することを抑制する弁である。本実施形態において、圧力抑制弁10は、ボールにより構成され、自重により小径蒸気排出穴4aを閉塞する。一方、圧力抑制弁10は、鍋2内の圧力が自重よりも大きくなったとき(例えば、1.2気圧以上になったとき)、当該鍋2内の圧力のみに押されて小径蒸気排出穴4aから離れ、小径蒸気排出穴4aを開放する。
第2の大径貫通穴41bには、減圧弁ガイド111が取り付けられている。減圧弁ガイド111は、パッキン112を介して第2の大径貫通穴41bの下方から挿入され、第2の大径貫通穴41bの上方でリング部材113と嵌合することにより加熱板41に固定されている。減圧弁ガイド111は、減圧弁11が接触する部材である。この減圧弁ガイド111に、大径蒸気排出穴4bが設けられている。大径蒸気排出穴4bは、米粒を包含する大きさの開口である。大径蒸気排出穴4bの内部には、図3に示すように、当該大径蒸気排出穴4bを米粒より小さい複数の開口に分割する区画部材114が設けられている。この区画部材114により、大径蒸気排出穴4b内への米粒の侵入が防止されている。
減圧弁11は、減圧弁ピン115と、パッキン116と、ばね117とを備えている。減圧弁ピン115は、図5及び図6に示すように、略円盤状の本体115aと、当該本体115aの下面中央部から下方に突出する突起部115bとを備える断面略T字状の部材である。パッキン116は、減圧弁ピン115と減圧弁ガイド111との間をシールする部材である。ばね117は、減圧弁ピン115を大径蒸気排出穴4bから離す方向に付勢する部材である。
第3の大径貫通穴41cには、逆止弁カバー151を介して逆止弁15が取り付けられている。逆止弁カバー151は、逆止弁15を加熱板41に取り付けるための部材である。逆止弁15は、弁カバー45に溜まったおねば(粘性のある米の煮汁)を鍋2内に還流させるための弁である。
小径貫通穴41dには、安全弁16が取り付けられている。安全弁16は、鍋2内の圧力が大気圧より高い第2の閾値(例えば、1.25気圧)以上に上昇することを抑制する弁である。本実施形態において、安全弁16は、安全弁ピン161と、パッキン162と、ばね163とで構成されている。なお、逆止弁15及び安全弁16としては公知のものを使用することができるので、ここでは、逆止弁15及び安全弁16の詳細な説明は省略する。
次に、減圧弁移動機構12の構成についてより詳しく説明する。図7は、減圧弁移動機構12の分解斜視図である。図8は、蓋3の上外郭部材3aを取り外した状態を示す平面図である。
減圧弁移動機構12は、減圧弁11を、大径蒸気排出穴4bを閉塞する閉塞位置(図5参照)と、大径蒸気排出穴4bを開放する開放位置(図6参照)とに移動させる機構である。減圧弁移動機構12は、大径蒸気排出穴4bが設けられた内蓋4の底面に対して直交する方向に減圧弁11を移動させるように構成されている。
本実施形態において、減圧弁移動機構12は、減圧弁押さえ部材121と、ばね122と、減圧弁押さえピン123と、支持台124と、減圧弁駆動レバー125と、第1及び第2のギヤ126,127と、モータ128とを備えている。
減圧弁押さえ部材121は、減圧弁ピン115の本体115aの上面中央部に固定された略円柱又は円筒状の部材である。減圧弁押さえ部材121の周囲には、コイル状のばね122が配置されている。ばね122は、蓋3の下外郭部材3bと加熱板41との隙間の変化に関わらず、減圧弁11が減圧弁ガイド111を押圧する力を一定にするための部材である。減圧弁押さえ部材121とばね122とは、減圧弁押さえピン123により支持台124に上下動自在に取り付けられている。
支持台124は、ビスなどの締結部材により、蓋3の内部に固定されている。支持台124は、図8に示すように、蓋3の厚み方向に対して直交する方向(図8の左右方向)に延在している。減圧弁駆動レバー125は、支持台124に対して支持台124の延在方向に摺動可能に設けられている。減圧弁駆動レバー125には、複数の歯を有するラック125aが形成されている。ラック125aには、第1のギヤ126が噛み合っている。第1のギヤ126には、第2のギヤ127が噛み合っている。第2のギヤ127は、モータ128の出力軸128aに取り付けられている。第1及び第2のギヤ126,127は、支持台124に設けられたカム溝124aに係合している。モータ128は、ビスなどの締結部材により、支持台124に固定されている。
モータ128が正逆方向に駆動されると、第1及び第2のギヤ126,127が回転する。これにより、第1のギヤ126とラック125aで噛み合う減圧弁駆動レバー125が、蓋3の厚み方向に対して直交する方向に移動する。
減圧弁駆動レバー125は、減圧弁11の移動方向(蓋3の厚み方向)及び減圧弁駆動レバー125の移動方向(蓋3の厚み方向に対して直交する方向)に対して傾斜する傾斜面125bを備えている。減圧弁駆動レバー125の移動に連動して減圧弁11の一部として機能する減圧弁押さえ部材121が傾斜面125bに沿って摺動することにより、減圧弁11が閉塞位置(図5参照)又は開放位置(図6参照)に向けて移動する。減圧弁移動機構12は、第1の閾値(例えば、1.2気圧)よりも大きな圧力で減圧弁11を押圧して、当該減圧弁11を閉塞位置(図5参照)で保持するように構成されている。
減圧弁駆動レバー125は、減圧弁11が開放位置(図6参照)から閉塞位置(図5参照)に移動するとき、蓋開放装置8に接触して当該蓋開放装置8を動作不能にする蓋開放規制部材129を備えている。
図9A〜図9Cは、図8の一点鎖線で示す領域の拡大平面図である。減圧弁11が開放位置に位置するとき、蓋開放規制部材129は、図6及び図9Aに示すように、蓋開放装置8から離れて位置する。一方、減圧弁11が閉塞位置に位置するとき、蓋開放規制部材129は、図5及び図9Bに示すように、蓋開放装置8のヒンジ軸8Aを中心とする矢印A1方向の回転を阻止する位置に位置し、蓋開放装置8を動作不能にする。これにより、鍋2内の圧力が大気圧よりも高い状態で蓋3が開放され、当該蓋3が勢いよく開くことでユーザーが火傷を負うようなことを防ぐことができる。
なお、蓋開放規制部材129が蓋開放装置8を動作不能にした状態であっても、鍋2内の圧力が大気圧よりも低く、蓋3を開放してもユーザーが火傷を負う危険性がない場合も有り得る。このため、本実施形態において、蓋開放規制部材129は、蓋開放装置8を動作不能にした状態で炊飯器本体1が水平面に対して(例えば、30度以上)傾けられたとき、図9Cに示すように、重力により移動して蓋開放装置8を動作可能にするように構成されている。これにより、蓋開放規制部材129を強制的に移動させて蓋開放装置8を動作可能にし、蓋3を開放することができる。
次に、本実施形態に係る圧力式炊飯器の動作について説明する。図10は、本実施形態に係る圧力式炊飯器を用いて炊飯工程を行ったときの鍋2内の温度及び圧力の推移と、減圧弁を開閉するタイミングを示す図である。
まず、ユーザーにより、被炊飯物である米と水とを含む被炊飯物が入れられた鍋2が鍋収納部1aにセットされる。その後、ユーザーにより、表示操作部13にて炊飯コースが選択された後、炊飯開始が指示されると、炊飯制御部14の制御により炊飯工程が開始される。炊飯工程が開始されると、まず、予熱工程が開始される。
予熱工程は、以降の工程において、米の中心部まで十分に糊化できるように、糊化温度よりも低温の水に米を浸して、予め米に吸水させる工程である。この予熱工程において、炊飯制御部14は、鍋2内の水の温度を米の糊化が始まる温度(約60℃)近くまで昇温させた後、当該昇温後の温度を維持するように、鍋温度センサ6の検知温度に基づいて鍋底加熱ユニット5の鍋加熱動作を制御する。また、炊飯制御部14は、予熱工程の間、図5に示すように、減圧弁115が閉塞位置で保持されるように減圧弁移動機構12を制御する。予熱工程の開始から前記選択された炊飯コースに応じて予め設定された時間経過すると、昇温工程に移行する。
昇温工程は、鍋2を強火で一気に加熱して、鍋2内の水を沸騰維持状態(約105℃)にする工程である。この昇温工程において、炊飯制御部14は、鍋2を急速に加熱して鍋2内の水を沸騰状態にするように、鍋底加熱ユニット5を制御する。
また、炊飯制御部14は、昇温工程の間、図5に示すように、減圧弁115が閉塞位置で保持されるように減圧弁移動機構12を制御する。これにより、昇温工程の後半では、鍋2内の圧力が大気圧よりも高くなる。鍋2内の圧力が第1の閾値(例えば、1.2気圧)に達すると、圧力抑制弁10が鍋2内の圧力に押されて小径蒸気排出穴4aから離れ、小径蒸気排出穴4aが開放される。その後、鍋2内の圧力は、圧力抑制弁10の自重により、第1の閾値になるように調整される。また、このとき、蓋開放規制部材129は、蓋開放装置8の回転を阻止する位置に位置し、蓋開放装置8を動作不能にする。昇温工程の実施により、鍋温度センサ6の検知温度が鍋2内の水の沸騰温度(約105℃)に達すると、沸騰維持工程に移行する。
沸騰維持工程は、鍋2内の水の沸騰状態を維持して、米の澱粉を糊化させ、糊化度を50%〜80%程度まで引き上げる工程である。この沸騰維持工程において、炊飯制御部14は、鍋2内の水の沸騰状態を維持するように鍋底加熱ユニット5を制御する。
また、炊飯制御部14は、沸騰維持工程において、鍋2内の圧力が大気圧以上になった後、減圧弁移動機構12を制御して減圧弁11を閉塞位置(図5参照)から開放位置(図6参照)に移動させる。これにより、鍋2内の圧力が一気に減圧(例えば、1.2気圧から1.0気圧に減圧)され、鍋2内の水が突沸し、鍋2内の米粒が攪拌される。その後、炊飯制御部14は、減圧弁移動機構12を制御して減圧弁11を開放位置(図6参照)から閉塞位置(図5参照)に移動させるとともに、鍋底加熱ユニット5を制御して鍋2の加熱を継続する。これにより、鍋2内の圧力が第1の閾値に戻る。炊飯制御部14は、沸騰維持工程において、鍋2内の圧力を減圧させた後、第1の閾値に戻す動作を少なくとも1回(例えば、3回)行う。これにより、鍋2内の米粒を攪拌して、各米粒に対する加熱を平均化することができ、炊きムラを一層抑えることができる。
沸騰維持工程においては、連続的に水を沸騰させるため、蒸気が大量に発生する。この蒸気は、小径蒸気排出穴4a、大径蒸気排出穴4b、蒸気逃がし穴3ca,9aなどを通過して炊飯器の外部に放出される。これにより、鍋2内のほとんどの水がなくなると、鍋2の底面の温度が水の沸点以上に上昇する。鍋2の底面の温度が沸点以上(例えば、130℃)に到達したことを鍋温度センサ6が検知すると、蒸らし工程に移行する。
蒸らし工程は、予熱を利用して余分な水分を蒸発させ、米の糊化度を100%近くまで引き上げる工程である。この蒸らし工程において、炊飯制御部14は、鍋2の温度が一定温度以下に下がる毎に、鍋2を加熱するように鍋底加熱ユニット5を制御する。
また、炊飯制御部14は、蒸らし工程の間、図6に示すように、減圧弁11が開放位置で保持されるように減圧弁移動機構12を制御する。これにより、鍋2内は、略大気圧まで減圧される。なお、蒸らし工程において、蓋開放規制部材129は、図6に示すように、蓋開放装置8から離れて位置する。このため、蓋開放装置8は動作可能であり、蓋3を開放することができる。
蒸らし工程の開始から予め設定された時間経過すると、蒸らし工程を終了(すなわち、炊飯工程を終了)する。
本実施形態に係る圧力式炊飯器によれば、鍋2内の圧力が大気圧より高い第1の閾値以上に上昇することを抑制する弁と、鍋2内に突沸を起こさせるための弁とを別々に設けている。これにより、各弁により開閉する蒸気排出穴を、それぞれの機能を果たすのに適したサイズに設定することができる。すなわち、鍋2内の圧力が大気圧より高い第1の閾値以上に上昇することを抑制するためには、蒸気排出穴の開口面積はより小さい方がよい。従って、小径蒸気排出穴4aの開口面積を小さくして、当該小径蒸気排出穴4aを塞ぐ圧力抑制弁10のサイズを小さくすることができる。その結果、炊飯器の大型化を抑えることができる。また、沸騰維持工程中において、鍋2内の圧力を第1の閾値に、より正確に調整することができる。
一方、鍋2内により大きな突沸のエネルギーを起こさせるためには、蒸気排出穴の開口面積はより大きい方がよい。鍋2内に突沸を起こさせるための弁は、蒸気排出穴を開閉可能な弁であればよく、自重により鍋2内の圧力を調整可能な弁である必要はない。従って、本実施形態に係る圧力式炊飯器では、減圧弁11を減圧弁移動機構12により移動させて、大径蒸気排出穴4bを開閉する構成としている。この構成によれば、大径蒸気排出穴4bの開口面積をより大きくしたい場合には、当該開口面積に応じて減圧弁11のサイズを大きくすればよく、減圧弁11や減圧弁移動機構12の数を増やす必要はない。従って、炊飯器の大型化を抑えつつ、大径蒸気排出穴4bの開口面積を大きくすることができる。
また、本実施形態に係る圧力式炊飯器によれば、圧力センサを用いずに、圧力抑制弁10により鍋2内の圧力を第1の閾値に調整することができるので、鍋2内の圧力を第1の閾値に調整する精度が炊飯器毎にばらつくことを抑えることができる。このことは、圧力式炊飯器の量産化を考慮したときに有利である。
また、本実施形態に係る圧力式炊飯器によれば、減圧弁移動機構12が、第1の閾値よりも大きな圧力で減圧弁11を押圧して、当該減圧弁11を閉塞位置(図5参照)で保持するように構成されている。この構成によれば、圧力抑制弁10が鍋2内の圧力に押されて小径蒸気排出穴4aが開放される前に、減圧弁11が大径蒸気排出穴4bから離れて大径蒸気排出穴4bが開放されることを防ぐことができる。従って、鍋2内の圧力を第1の閾値まで上昇させて、圧力抑制弁10をより確実に機能させることができる。
また、本実施形態に係る圧力式炊飯器によれば、減圧弁移動機構12が、大径蒸気排出穴4bが設けられた内蓋4の底面に対して直交する方向に減圧弁11を移動させるように構成されている。この構成によれば、内蓋4に対して減圧弁11の圧力をより均等に加えることができる。また、減圧弁11の移動ストロークをより短くすることができ、炊飯器の大型化をより一層抑えることができる。
また、本実施形態に係る圧力式炊飯器によれば、減圧弁11を移動させる駆動源としてモータ128を備えている。この構成によれば、減圧弁11を移動させる駆動源としてソレノイドを備える場合に比べて、駆動音を大幅に低減することができる。また、減圧弁11を移動させる駆動源としてソレノイドを備える場合には、ソレノイドにより減圧弁11を閉塞位置又は開放位置で保持している間、当該ソレノイドに連続的に通電する必要がある。これに対して、減圧弁11を移動させる駆動源としてモータ128を備える場合には、減圧弁11を閉塞位置と開放位置との間で移動させるときのみ、モータ128に通電すればよい。従って、省エネルギー性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る圧力式炊飯器によれば、圧力抑制弁10が、自重により小径蒸気排出穴4aを閉塞し、鍋2内の圧力が自重よりも大きくなったとき、当該鍋2内の圧力のみに押されて小径蒸気排出穴4aから離れ、小径蒸気排出穴4aを開放するように構成されている。この構成によれば、圧力抑制弁10を移動させる機構を設ける必要がないので、炊飯器の大型化をより一層抑えることができる。
また、本実施形態に係る圧力式炊飯器によれば、炊飯制御部14が、炊飯工程の終了後において減圧弁11が開放位置(図6参照)に位置するように、蓋開放装置8を制御する。この構成によれば、炊飯工程の終了後において、ご飯の温度が低下することにより鍋2内が大気圧より低い負圧状態になって蓋3が開かなくなることを抑えることができる。
また、本実施形態に係る圧力式炊飯器によれば、大径蒸気排出穴4bが米粒を包含する大きさの開口であるので、大径蒸気排出穴4b内に米粒が詰まることを抑えることができる。また、本実施形態に係る圧力式炊飯器によれば、大径蒸気排出穴4bの内部に、大径蒸気排出穴4bを米粒より小さい複数の開口に分割する区画部材114が設けられているので、炊飯器の大型化をより一層抑えることができる。なお、従来の圧力式炊飯器では、前述したように、1つ当たりの蒸気排出穴の開口面積を大きくすることが困難であるため、蒸気排出穴に米粒が詰まりやすい。また、区画部材を蒸気排出穴の内部に設けることができず、区画部材を蒸気排出穴の外部に設ける必要がある。このため、炊飯器が大型化するおそれがある。
また、本実施形態に係る圧力式炊飯器によれば、減圧弁駆動レバー125の移動に連動して減圧弁押さえ部材121が傾斜面125bに沿って摺動することにより、減圧弁11が閉塞位置又は開放位置に向けて移動するように構成されている。この構成によれば、蓋3の厚みを厚くすることなく、減圧弁11を移動させることができるので、蓋3を薄型化することができる。その結果、炊飯器の大型化をより一層抑えることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、前記では、圧力抑制弁10がボールにより構成されるものとしたが、本発明はこれに限定されない。圧力抑制弁10は、自重を利用して小径蒸気排出穴4aを開閉するものであればよい。例えば、圧力抑制弁10は、三角錐や円錐のような形状のもので構成されてもよい。
本発明に係る圧力式炊飯器は、炊飯器の大型化を抑えつつ、蒸気排出穴の開口面積を大きくすることができるとともに、鍋内の圧力を大気圧より高い閾値により正確に調整することができるので、より炊きムラの少ないご飯を炊飯することが求められる家庭用及び業務用の圧力式炊飯器として有用である。
1 炊飯器本体
1a 鍋収納部
1b 上枠
1ba 筒状部
1bb,2a フランジ部
1c コイルベース
2 鍋
3 蓋
3A ヒンジ軸
3a 上外郭部材
3b 下外郭部材
3c 凹部
3ca 蒸気逃がし穴
4 内蓋
4a 小径蒸気排出穴
4b 大径蒸気排出穴
5 鍋底加熱ユニット(鍋加熱装置)
5a 底内加熱コイル
5b 底外加熱コイル
6 鍋温度センサ(鍋温度検知部)
7 ねじりコイルばね
8 蓋開放装置
8A ヒンジ軸
9 蒸気筒
9a 蒸気逃がし穴
10 圧力抑制弁
11 減圧弁
12 減圧弁移動機構
13 表示操作部
14 炊飯制御部
15 逆止弁
16 安全弁
41 加熱板
41a〜41c 大径貫通穴
41d 小径貫通穴
42,44,102,112,116,162 パッキン
43 加熱板支え部材
45 弁カバー
45a 圧力抑制弁収容部
45b 減圧弁収容部
45c 安全弁収容部
101 圧力抑制弁ガイド
103,113 リング部材
111 減圧弁ガイド
114 区画部材
115 減圧弁ピン
115a 本体
115b 突起部
117,122,163 ばね
121 減圧弁押さえ部材
123 減圧弁押さえピン
124 支持台
124a カム溝
125 減圧弁駆動レバー
125a ラック
125b 傾斜面
126,127 ギヤ
128 モータ
128a 出力軸
129 蓋開放規制部材
151 逆止弁カバー

Claims (7)

  1. 炊飯器本体と、
    前記炊飯器本体の内部に収納される鍋と、
    前記鍋を加熱する鍋加熱装置と、
    前記鍋の上部開口部を開閉可能な蓋体と、
    前記蓋体に設けられた小径蒸気排出穴を開閉可能に設けられ、前記鍋内の圧力が大気圧より高い閾値以上に上昇することを抑制する圧力抑制弁と、
    前記蓋体に設けられた大径蒸気排出穴を開閉可能に設けられ、前記鍋内に突沸を起こさせるための減圧弁と、
    前記減圧弁を、前記大径蒸気排出穴を閉塞する閉塞位置と前記大径蒸気排出穴を開放する開放位置とに移動させる減圧弁移動機構と、
    前記鍋加熱装置と前記減圧弁移動機構とを制御して炊飯工程を行う炊飯制御部と、
    を備え、
    前記炊飯制御部は、前記炊飯工程のうちの沸騰維持工程において、前記鍋内の圧力が大気圧以上になった後、少なくとも1回は前記鍋内の水が突沸するように前記鍋内の圧力を減圧させるため前記減圧弁移動機構を制御して前記減圧弁を前記閉塞位置から前記開放位置に移動させるとともに
    前記減圧弁移動機構は、前記蓋体の内部に配置され、前記蓋体の厚み方向に対して直交する方向に移動する減圧弁駆動レバーを備え、
    前記減圧弁駆動レバーは、前記減圧弁の移動方向及び前記減圧弁駆動レバーの移動方向に対して傾斜する傾斜面を備え、
    前記減圧弁駆動レバーの移動に連動して前記減圧弁の一部が前記傾斜面に沿って摺動することにより、前記減圧弁が前記閉塞位置又は前記開放位置に向けて移動し、
    前記蓋体を開放する蓋開放装置を更に備え、
    前記減圧弁駆動レバーは、前記減圧弁が前記閉塞位置に位置するとき、前記蓋開放装置を動作不能にする蓋開放規制部材を備え、
    前記蓋開放規制部材は、前記蓋開放装置を動作不能にした状態で前記炊飯器本体が水平面に対して傾けられたとき、重力により移動して前記蓋開放装置を動作可能にする、
    圧力式炊飯器。
  2. 前記減圧弁移動機構は、前記閾値よりも大きな圧力で前記減圧弁を押圧して、当該減圧弁を前記閉塞位置で保持する、請求項1に記載の圧力式炊飯器。
  3. 前記減圧弁移動機構は、前記大径蒸気排出穴が設けられた前記蓋体の底面に対して直交する方向に前記減圧弁を移動させる、請求項1又は2に記載の圧力式炊飯器。
  4. 前記減圧弁移動機構は、前記減圧弁を移動させる駆動源としてモータを備える、請求項1〜3のいずれか1つに記載の圧力式炊飯器。
  5. 前記圧力抑制弁は、自重により前記小径蒸気排出穴を閉塞し、前記鍋内の圧力が自重よりも大きくなったとき、当該鍋内の圧力のみに押されて前記小径蒸気排出穴から離れ、前記小径蒸気排出穴を開放する、請求項1〜4のいずれか1つに記載の圧力式炊飯器。
  6. 前記炊飯制御部は、前記炊飯工程の終了後において前記減圧弁が前記開放位置に位置するように、前記減圧弁移動機構を制御する、請求項1〜5のいずれか1つに記載の圧力式炊飯器。
  7. 前記大径蒸気排出穴は、米粒を包含する大きさの開口であり、
    前記大径蒸気排出穴の内部に、当該大径蒸気排出穴を米粒より小さい複数の開口に分割する区画部材が設けられている、請求項1〜6のいずれか1つに記載の圧力式炊飯器。
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