JP6371074B2 - 着色紙の製造方法 - Google Patents

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本発明は、着色紙及び着色紙の製造方法に関する。
近年、板紙は従来の段ボール箱用途のみならず、表層を染料及び/又は顔料等の着色料で濃く色付けて着色紙とすることで、包装紙、建材包材、高級美術印刷物、カタログ、パンフレット、カレンダー、雑誌表紙等として幅広く用いられている。着色紙は、美粧性を維持しながら輸送時、保管時等の擦れや濡れ等に起因する色落ちの不都合を防止すべく、従来染料及び/又は顔料等の着色料を基紙中に内添する技術が開示されている(特開2007−126789号公報参照)。しかし、基紙中への染料及び/又は顔料等の着色料の含有は、着色料の歩留りの低下、古紙を含有する場合着色むら等の外観不良を招き易さ、基紙中への内添時の色目の変更の困難性、排水負荷の増大等の問題を含んでいるため、今日では、着色料の歩留り改善、簡便な製造方法や排水負荷低減による環境に優しい着色紙の製造が社会的に要請されている。
かかる染料及び/又は顔料等の着色料の歩留り改善、外観改善、製造の容易化、さらには排水負荷を低減させる着色紙を製造する技術として、染料を基紙の表面に塗工し、次いでアニオン性物質や定着剤で処理する技術が開発されている(特開平8−209551号及び特表2009−515064号公報参照)。しかし、染料及び/又は顔料等の着色料を基紙の表面に塗工した着色紙は、依然着色筋や着色むらが生じ易く、不慮の湿潤が生じた際に色落ち防止が不十分であり、美粧性が劣るという新たな問題を抱えており、更なる改善が要望されている。
特開2007−126789号公報 特開平8−209551号公報 特表2009−515064号公報
本発明は、上記のような不都合に鑑みてなされたものであり、着色筋、着色むら及び不慮の湿潤が生じた際の色落ちが生じ難く、美粧性に優れた外観を呈する着色紙の提供を目的とする。
本発明者は、上記不都合を解決するために鋭意検討を重ねた結果、染料を含む着色料を含有する塗液を多層基紙(以下、基紙ともいう。)の少なくとも片面にロッドコーターを用いて塗工してなる着色紙であって、多層基紙の表層に古紙由来の原料パルプを配合しながら、塗液の組成及び塗工量を特定した着色紙が、着色筋、着色むら及び不慮の湿潤が生じた際の色落ちが生じ難く、美粧性に優れた外観を呈することを見出し、本発明を完成するに至った。
上記課題を解決するためになされた発明は、染料を含む着色料を含有する塗液を多層基紙の少なくとも片面にロッドコーターを用いて塗工してなる着色紙であって、上記多層基紙の表層が上白系古紙パルプと針葉樹晒クラフトパルプとを含有し、上記塗液が撥水剤をさらに含有し、上記撥水剤(C)の上記着色料(D)に対する含有割合(C:D)が固形分換算で1:3以上1:1以下であり、上記塗液の塗工量が固形分換算で0.3g/m以上10g/m以下であることを特徴とする着色紙である。
当該着色紙は染料を含む着色料を含有する塗液を多層基紙の少なくとも片面にロッドコーターを用いて塗工しているため、新たな設備投資にて塗工設備を設置する必要性がなく、既存の設備を簡便に利用でき、ロッドコーターに供給する塗液を変更することで、容易に色目の変更が可能になると共に、得られる当該着色紙の表面は美粧性が高く、美麗である。上記多層基紙の表層が上白系古紙パルプと針葉樹晒クラフトパルプとを含有することで、着色紙の白色度や機械的強度の向上を図ることに加えて、着色料及び撥水剤を多層基紙の表面により容易に定着させることもできる。上記塗液が撥水剤をさらに含有し、上記撥水剤(C)の上記着色料(D)に対する含有割合(C:D)が固形分換算で1:3以上1:1以下であり、上記塗液の塗工量が固形分換算で0.3g/m以上10g/m以下である。そのため、通常着色料は水への溶解性や分散性が極めて高いが、着色料と撥水剤とを含有する塗液を多層基紙の表面に塗工することで、当該着色紙では水が着色料の近傍に存在する撥水剤の撥水効果により着色料に接し難くすることができ、その結果多層基紙表面に塗工された着色料の水への染み出しを抑制することができる。
当該着色紙の熱水抽出pHとしては6.0以上8.0以下が好ましい。この場合、着色筋、着色むら及び不慮の湿潤が生じた際の色落ちがより生じ難く、より美粧性に優れた外観を呈する着色紙を提供することができる。
上記課題を解決するためになされた別の発明は、染料を含む着色料を含有する塗液を多層基紙の少なくとも片面にロッドコーターを用いて塗工する工程を備える着色紙の製造方法であって、上記多層基紙の表層が上白系古紙パルプと針葉樹晒クラフトパルプとを含有し、上記塗液が撥水剤をさらに含有し、上記塗工工程前に上記着色料と撥水剤とを混合分散処理する工程とをさらに備え、上記撥水剤(C)の上記着色料(D)に対する含有割合(C:D)が固形分換算で1:3以上1:1以下であり、上記塗液の塗工量が固形分換算で0.3g/m以上10g/m以下であることを特徴とする着色紙の製造方法である。当該着色紙の製造方法を用いることで上記着色紙をより容易かつ確実に得ることができる。
上述の通り、当該着色紙は、着色筋、着色むら及び不慮の湿潤が生じた際の色落ちが生じ難く、美粧性に優れた外観を呈する着色紙である。そのため、当該着色紙は、従来の段ボール箱用途のみならず、このような特性が求められる用途、特に包装紙、建材、高級美術印刷物、カタログ、パンフレット、カレンダー、雑誌等用着色紙として好適に用いることができる。
当該着色紙は、染料を含む着色料を含有する塗液を多層基紙の少なくとも片面にロッドコーターを用いて塗工してなる着色紙である。当該着色紙は、上記多層基紙の表層が上白系古紙パルプと針葉樹晒クラフトパルプとを含有し、上記塗液が撥水剤をさらに含有し、上記撥水剤(C)の上記着色料(D)に対する含有割合(C:D)が固形分換算で1:3以上1:1以下であり、上記塗液の塗工量が固形分換算で0.3g/m以上10g/m以下である。以下、当該着色紙について詳説する。
<多層基紙>
本発明に係る多層基紙は、多層構造を有する、即ち複数の紙層を有する基紙である。多層基紙としては、2層以上の紙層を有する限り特に限定されないが、例えば表層及び裏層を有する基紙、表層、中層及び裏層を有する基紙、表層、複数の中層及び裏層を有する基紙等が挙げられる。
多層基紙はこれらの中でも5層以上の多層構造を有すること、即ち中層が3層以上であることが好ましい。このように基紙が5層以上の多層構造を有することで、撥水剤及び着色剤を含有する着色料を表出面に留め、着色料の含侵を原料パルプ種等に応じて制御することができる。
多層基紙は原料パルプを含有する。また、多層基紙は、本発明の効果を損なわない限り、抄紙用薬剤等その他の成分を任意に含有していてもよい。
原料パルプとしては、例えば、着色料の発色と見栄えとを考慮し、白色度が75%以上の原料パルプが好ましく、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)等の化学パルプ;
ストーングランドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(PGW)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、サーモグランドパルプ(TGP)、グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)等の機械パルプや漂白処理した機械パルプ;
所謂白物系と言われるチラシ古紙、オフィス古紙、上白古紙、ケント古紙、模造古紙、地券古紙等から製造される上白系古紙パルプ;
などが挙げられる。
これらの原料パルプは、本発明の効果を損なわない限り、単独で用いてもよく、複数種を組み合わせて用いてもよい。中でも上白系古紙パルプと針葉樹晒クラフトパルプとの組み合わせからなる原料パルプの割合が全原料パルプの80%以上であるとよい。
抄紙用薬剤としては、例えば顔料、染料、填料、内添サイズ剤、内添紙力向上剤、歩留り向上剤(凝結剤、凝集剤)、内添サイズ剤、内添紙力向上剤等が挙げられる。これらは、本発明の効果を損なわない限り、単独で用いてもよく、複数種を組み合わせて用いてもよい。
当該多層基紙の坪量としては、100g/m以上が好ましく、150g/m以上がより好ましい。当該多層基紙の坪量が上記下限未満であると、当該多層基紙の強度が低下するおそれがある。他方、当該多層基紙の坪量としては、300g/m以下が好ましく、250g/m以下がより好ましい。当該多層基紙の坪量が上記上限を超えると、製造コストが上昇するおそれがある。
(表層)
表層は上述の原料パルプの中で上白系古紙パルプと針葉樹晒クラフトパルプとを合わせて80%以上の割合で含有するとよい。これにより、当該着色紙の機械的強度や白色度の向上を図ることに加えて、着色料及び撥水剤を多層基紙の表面に容易に定着させることができる。また、当該着色紙は、針葉樹晒クラフトパルプを含有することによる紙質強度と、塗工層を有する上白系古紙パルプを含有することによる緻密な平坦性とを確保できる。特に、塗工層を有する上白系古紙パルプ由来の顔料や填料成分による多層基紙表面の密度向上により、着色料を含有する塗液の不用意な紙層中への浸透を制御し、着色料を多層基紙表面に留め、着色筋や着色むらの発生等を抑制できる。
上記上白系古紙パルプ(A)の上記針葉樹晒クラフトパルプ(B)に対する含有割合(A:B)としては、40:60以上が好ましく、42:58以上がより好ましく、44:56以上がさらに好ましい。上記含有割合(A:B)が上記下限未満であると当該着色紙の美粧性が低下する場合がある。他方、上記含有割合(A:B)としては、60:40以下が好ましく、58:42以下がより好ましく、56:44以下がさらに好ましい。上記含有割合(A:B)が上記上限を超えると上述の色落ちが発生し易くなるおそれがある。
表層の坪量としては、25g/m以上が好ましく、35g/m以上がより好ましい。当該多層基紙の坪量が上記下限未満であると当該多層基紙の強度が低下するおそれがあり、また、中層の色目の影響を受け美粧性が低下するおそれがある。他方、当該多層基紙の坪量としては、65g/m以下が好ましく、55g/m以下がより好ましい。当該多層基紙の坪量が上記上限を超えると製造コストが上昇するおそれがある。
(中層)
中層の原料パルプとしては、特に限定されないが、上述の原料パルプ以外に表層の色目に影響を与えない範囲で、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)等の広葉樹クラフトパルプ(LKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)等の針葉樹クラフトパルプ(NKP)等の化学パルプ;
ストーングランドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(PGW)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、サーモグランドパルプ(TGP)、グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)等の機械パルプ;
茶古紙、クラフト封筒古紙、雑誌古紙、新聞古紙、チラシ古紙、オフィス古紙、段ボール古紙、上白古紙、ケント古紙、模造古紙、地券古紙、更紙古紙等から製造される古紙パルプ;が挙げられる。これらの中で、着色紙の用途展開に対応した紙の強度及び加工性を確保する観点から段ボール古紙パルプが好ましい。
中層の坪量としては、120g/m以上が好ましく、125g/m以上がより好ましい。中層の坪量が上記下限未満であると塗液の中層への浸透を抑制できないおそれがある。他方、中層の坪量としては、150g/m以下が好ましく、145g/m以下がより好ましい。中層の坪量が上記上限を超えると製造コストが上昇するおそれがある。
(裏層)
裏層中に含有される原料パルプとしては、特に限定されないが、上述の中層に用いられる原料パルプが挙げられる。これらの中で、裏面側からの美粧性を確保する効果及び表層と同様の観点から、上白系古紙パルプと針葉樹晒クラフトパルプとを組み合わせた原料パルプが好ましい。
上記上白系古紙パルプ(E)の上記針葉樹晒クラフトパルプ(F)に対する含有割合(E:F)としては、40:60以上が好ましく、42:58以上がより好ましい。上記含有割合(E:F)が上記下限未満であると当該着色紙の裏面の美粧性が低下するおそれがある。他方、上記含有割合(E:F)としては、60:40以下が好ましく、58:42以下がより好ましい。上記含有割合(E:F)が上記上限を超えると当該着色紙の裏面の色落ちが発生し易くなるおそれがある。
裏層の坪量としては、20g/m以上が好ましく、25g/m以上がより好ましい。当該多層基紙の坪量が上記下限未満であると中層の色目の影響を受け裏層表面の美粧性が向上しないおそれがある。他方、当該多層基紙の坪量としては、40g/m以下が好ましく、35g/m以下がより好ましい。当該多層基紙の坪量が上記上限を超えると製造コストが上昇するおそれがある。
<塗液>
当該着色紙は塗液を多層基紙の表面にロッドコーターにて塗工することで得られる。
上記塗液は染料を含む着色料と撥水剤とを含有する。このように多層基紙の表面に着色料と撥水剤とを含有する塗液を塗工することで、表層が水に接触した際に水が撥水剤の撥水効果で染料に接触し難くなる。そのため、表面からの水への着色料の溶出を抑制することができ、当該着色紙の水への色落ち防止性を高めることができる。
また、塗工前に着色料と撥水剤とは予め混合分散される。このように着色料と撥水剤との均一な分散混合により、基紙への含浸が図れ、ロッドコーターでの塗工において着色筋、着色むら及び不慮の湿潤が生じた際の色落ちが生じ難く、美粧性に優れた外観を呈する着色紙を得ることができる。
なお、塗液は、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の塗工用助剤を任意に含有してもよい。また、塗液は、多層基紙の表層の少なくとも片面に塗工されるが、表面と裏面の両面に塗工されてもよい。
塗液の塗工量としては、固形分換算で、0.3g/m以上であり、0.45g/m以上がより好ましく、5g/m以上がさらに好ましい。塗液の塗工量が上記下限未満であると、当該着色紙の美粧性や撥水効果が低下する。他方、塗液の塗工量としては、10g/m以下であり、9g/m以下がより好ましく、8g/m以下がさらに好ましい。塗液の塗工量が上記上限を超えると製造コストの上昇を招く。
(着色料)
着色料を含有する塗液を多層基紙の表面に塗工すること、即ち着色料を多層基紙の表面に外添することで、着色料が多層基紙内部のみに存在する場合と比べて、当該着色紙表面を美麗とし、美粧性を向上させることができる。
着色料としては、染料以外に、本発明の効果を損なわない限り、例えば顔料等を含んでもよい。また、着色料は、本発明の効果を損なわない限り、単独で用いてもよく、複数種を組み合わせて用いてもよい。
着色料の塗工量としては、固形分で0.2g/m以上が好ましく、0.25g/m以上がより好ましい。着色料の塗工量が上記下限未満であると基紙表面の被覆が不十分となり、不慮の湿潤が生じた際の色落ちが生じ易く、当該着色紙は美粧性を得ることができないおそれがある。他方、着色料の塗工量としては、7.5g/m以下が好ましく、6g/m以下がより好ましい。着色料の塗工量が上記上限を超えると着色むらや不慮の湿潤が生じた際に色落ちが生じ易くなるとともに、製造コストが上昇するおそれがある。
(染料)
上記着色料は、染料を含む。染料は顔料に比べ安価であり、また多層基紙の表面に塗工する場合、着色筋や着色むらが生じ難い。従って簡便なロッドコーターによる製造方法により、安価に当該着色紙表面の美粧性を向上させることができる。
染料としては、例えばアゾ系染料、分散染料、アニオン性直接染料、カチオン性直接染料、塩基性染料、酸性染料、含金属染料、反応染料、硫化染料、硫化建染染料、建染染料、アゾ系染料、媒染染料、酸性媒染染料、複合染料等が挙げられる。
染料としては、これらの中で、アゾ系染料が好ましく、アニオン性アゾ系直接染料がより好ましく、少なくとも1個のスルホン酸基を含有するアニオン性アゾ系直接染料がさらに好ましい。アゾ系染料は[−N=N−]の発色団をもち、アミノ化合物から誘導される工業用染料であり、直接染料としても媒染染料としても用いられる。アゾ系染料は還元によりアゾ基が切断され脱色するので脱色が容易であり、着色紙の再資源化が容易になる効果を有する。
また、アゾ系染料は、パルプ、紙用の染料として多用されており、パルプ、紙等の染色に供する場合、その取り扱いの便宜から水溶液として扱われる。従って、アゾ系染料は、撥水剤との相溶性に優れ、簡便な塗工手段であるロッドコーターを用いて多層基紙表面に塗工可能である。また、本発明の課題である当該着色紙の水への色落ち防止性の向上を図ると共に、着色料の塗工における課題である着色筋や着色むらの発生を抑制できる。
特に、アニオン性アゾ系直接染料と撥水剤とを組み合わせて用いることが、本発明の課題である水への色落ち防止性に優れ、従来の段ボール箱用途のみならず、包装紙、建材、高級美術印刷物、カタログ、パンフレット、カレンダー、雑誌等として幅広く用いられる着色紙を提供することにおいて好適であることを見出している。
アニオン性アゾ系直接染料は、例えばカラーインデックス(Colour Index)第3版、第2巻(The Society of Dyers and Colourists,1971)に記載されているものであり、特に好ましくはスチルベン染料として既知のものである。
アニオン性アゾ系直接染料は、公知の方法に従って製造できるが、商業的に入手可能でもある。商業的に入手可能なものとしては、例えばクラリアントジャパン社製の「カルタイエローRSリキッド」、同社の「カルタゾールイエロー3GFリキッド」、同社の「カルタゾールレッドK3BNリキッド」、同社の「カルタゾールイエローKGLリキッド」、同社の「カルタゾールブルーKRLリキッド」、同社の「カルタゾールターコイズKRLリキッド」等が挙げられる。
(顔料)
着色料として染料に加えて顔料を併用することで、当該着色紙表面の美粧性を向上させることもできる。
顔料としては、例えば有機顔料、無機顔料等が挙げられる。
有機顔料としては、例えばローダミンレーキ、メチルバイオレットレーキ、キノリンイエローレーキ、マラカイトグリーンレーキ、アリザリンレーキ、カーミン6B、レーキレッド、ジスアゾイエロー、クロモフタルイエロー、クロモフタルスカーレット、ニッケルアゾイエロー、パーマネントオレンジ、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、フラバンスロンイエロー、チオインジゴボルドー、ペリノンレッド、ジオキサドンバイオレット、キナクリドンレッド、ナフトールイエロー、ピグロントグリーン、ルモゲンイエロー、シグナルレッド、アルカリブルー、アニリンブラック等が挙げられる。
無機顔料としては、例えば二酸化チタン、亜鉛華(酸化亜鉛)、酸化鉄、酸化クロム、鉄黒、コバルトブルー、アルミナ白、酸化鉄黄、ビリジアン、硫化亜鉛、リトポン、カドミウムイエロー、黄鉛、カドミウムレッド、モリブデートオレンジ、ジンククロメート、ストロンチウムクロメート、ホワイトカーボン(無水ケイ酸)、クレー、タルク、群青、硫酸バリウム、バライト粉、炭酸カルシウム、フェロシアン化物、鉛白、マンガンバイオレット、カーボンブラック等が挙げられる。
(撥水剤)
撥水剤と着色料とを含有する塗液を予め混合分散し多層基紙の表面にロッドコーターにて塗工することで、撥水剤及び着色料が基紙を均一に被覆する。このため、撥水剤の有する撥水効果を用いて水の多層基紙の表面への含侵を抑制することができ、その結果、着色料の多層基紙表面から水への染み出しを抑制することができる。さらに、着色料と撥水剤とは両者共に多層基紙の表面に存在し易いため、両者が内添されている場合と比べて、撥水剤が直接的かつ効果的に着色料に作用することができる。
撥水剤としては、例えばパラフィン系ワックス、ポリエチレン系ワックス等のワックス系、フッ素系、シリコーン系、ポリビニルアルコール系、アクリル系、スチレン・アクリル系、スチレン・ブタジエン系、酢酸ビニル系等の樹脂が挙げられる。
上記撥水剤は、本発明の効果を損なわない限り、単独で用いてもよく、複数種を組み合わせて用いてもよい。
撥水剤としては、これらの中で、当該着色紙の水への色落ち防止性により優れる、アクリル系樹脂由来の撥水剤が好ましく、アニオン性アクリル系樹脂由来の撥水剤がより好ましい。
上記アニオン性アクリル系樹脂由来の撥水剤としては、カルボキシ基、スルホン酸基等のアニオン性官能基を含む重合体である限り特に限定されない。
撥水剤の性状としては、例えば撥水剤単体、水溶液、水分散液、水系エマルジョン等が挙げられる。
撥水剤の性状としては、これらの中で水系エマルジョンが好ましく、アニオン性アクリル水系エマルジョンがより好ましい。このように撥水剤の性状を水系エマルジョンとすることで、塗工前に着色料と均一な分散混合が容易になり、抄紙段階でのエマルジョンの破壊により着色料も包含する撥水剤の被膜形成が図られ、得られる着色紙の着色面への更なる水性インクによる印刷適性はもとより、得られる着色紙の製缶加工適性や段ボールシート加工におけるコルゲーター適性を確保できる。また、水系エマルジョンは、塗液中において安定性に優れると共に着色料との混合分散性に優れるため、着色紙表出面に塗工した際の着色料の紙層中への沈み込み抑制効果を発揮する。そのため、水系エマルジョンは、着色料による鮮明な発色を維持しながら、着色面への水性インクによる印刷適性も確保することができる。
さらに撥水剤の性状をアニオン性アクリル水系エマルジョンとすることにより、撥水剤がアニオン性官能基を有するため、多層基紙、着色料等と複合化し易くなり、着色紙の水への色落ち防止性をより向上させることができる。また、アニオン性アクリル水系エマルジョンからなる撥水剤は、着色紙表面の耐摩擦性や紙力向上効果と共に、食品用途での使用を図ることができ、廃棄後の再資源化や焼却処分での環境負荷の低減を図ることもできる。
撥水剤は公知の方法に従って製造することもできるが、商業的に入手可能でもある。商業的に入手可能な撥水剤としては、例えばアニオン性アクリル水系エマルジョンからなる撥水剤であるクラリアントジャパン社の「カルタシールHFUリキッド」、近代化学社の「リパックスA−750」等が挙げられる。
撥水剤の塗工量としては、固形分で0.1g/m以上が好ましく、0.15g/m以上がより好ましい。撥水剤の塗工量が上記下限未満であると当該着色紙は十分な美粧性を得ることができないおそれがある。撥水剤の塗工量としては、5g/m以下が好ましく、3g/m以下がより好ましい。撥水剤の塗工量が上記上限を超えると製造コストが上昇するおそれがある。
上記撥水剤(C)の上記着色料(D)に対する含有割合(C:D)としては、固形分換算で、1:3以上であり、1:2.8以上がより好ましく、1:2.6以上がさらに好ましい。上記含有割合(C:D)が上記下限未満であると撥水剤が不足し、当該着色紙の水への色落ち防止性が低下する。上記含有割合(C:D)としては、1:1以下であり、1:1.2以下がより好ましく、1:1.4以下がさらに好ましい。上記含有割合(C:D)が上記上限を超えると着色料が不足し、当該着色紙の美粧性が低下する。
(その他の塗工用助剤)
塗工層は、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の塗工用助剤を任意に含有することができる。
その他の塗工用助剤としては、例えば表面サイズ剤、耐摩耗性向上剤、耐水化剤、界面活性剤、ワックス、防錆剤、導電剤、紙粉脱落防止剤等が挙げられる。
<着色紙の製造方法>
当該着色紙の製造方法は、染料を含む着色料を含有する塗液を多層基紙の少なくとも片面にロッドコーターを用いて塗工する工程(塗工工程)を備える着色紙の製造方法であって、上記多層基紙の表層が上白系古紙パルプと針葉樹晒クラフトパルプとを含有し、上記塗液が撥水剤をさらに含有し、上記塗工工程前に上記着色料と撥水剤とを混合分散処理する工程(分散処理工程)とをさらに備え、上記撥水剤(C)の上記着色料(D)に対する含有割合(C:D)が固形分換算で1:3以上1:1以下であり、上記塗液の塗工量が固形分換算で0.3g/m以上10g/m以下であることを特徴とする着色紙の製造方法である。
また、当該着色紙の製造方法は、本発明の効果を損なわない限り、さらに、
塗工工程の前に、原料パルプを抄紙する工程(抄紙工程)と、
塗工工程の後に、塗工した多層基紙を乾燥する工程(乾燥工程)とを任意に備えていてもよい。
(抄紙工程)
本工程では、原料パルプを抄紙することで、基紙を得ることができる。また、基紙を多層に抄紙することで、基紙を多層構造とすることもできる。
抄紙方法としては、例えば酸性抄紙法、中性抄紙法、アルカリ性抄紙法等の公知の方法が挙げられるが、発明者等の知見では、理由は定かでないが薬品歩留りや着色筋や着色むらの発生の抑制において、pH6.0以上7.5以下の中性抄紙法が好ましい。
抄紙機としては、例えばワイヤーパート、プレスパート、プレドライヤーパート、アンダーコーターパート、アフタードライヤーパート及びドライヤーパートを備える、長網多層抄紙機、円網抄紙機、円網短網コンビネーション抄紙機等が挙げられる。
抄紙機としては、これらの中では、円網抄紙機が好ましい。円網抄紙機で多層基紙を抄造する場合には抄紙網がバットに沈み込む初期に大部分の紙層が形成されるので、このような方法で抄紙すれば、原料パルプ繊維が比較的紙層のZ軸方向(厚み方向)に偏在し、保管時等の擦れに対する抵抗性が高く、濡れ等に起因する色落ちの不都合の低減を図ることができる。
(分散処理工程)
本工程では、上記着色料と撥水剤とを混合分散処理する。具体的には着色料と撥水剤とを含む塗工液を機械的攪拌することにより、着色料と撥水剤とを均一に分散させる。分散処理に使用する装置としては、ニーダー、ディスパーザー等を挙げることができる。
(塗工工程)
本工程では、染料さらには顔料を含む着色料と撥水剤とを含有する塗液を多層基紙の少なくとも片面にロッドコーターを用いて塗工することで、塗工した多層基紙を得ることができる。このように塗工設備として簡便なロッドコーターを用いることで、過大な塗工設備の投資を必要とせず既存の設備に付加でき、原料パルプに着色料を含ませる場合と異なり着色料の歩留りが高く、塗液を変えることで容易に色目を変更可能になり、本発明の課題である着色筋、着色むら及び不慮の湿潤が生じた際の色落ちが生じ難く、様々な用途で幅広く用いることができる、美粧性に優れた外観を呈する着色紙の提供が可能となる。
特に、本発明においては、塗工にロッドコーターを用いる。ロッドコーターはバッキングロール上を連続的に走行する多層基紙にファウンテンノズルより吹きだした塗料が塗工され、塗工された塗料を例えばワイヤーロッドバーの押し圧をロッドバーホルダー内のワイヤーロッドバーの後方に位置するチューブチャンバー内の圧力の調整、若しくはロッドバーホルダー全体の押し引きをロッドバーホルダー後方に位置するプロファイラーバーの押し引きにて行い、所要の塗工量に調整し塗工を行う装置である。ロッドバーは通常小径の回転棒が使用され、平滑な丸棒の他、周囲に径0.1mm以上0.8mm以下程度のワイヤーを巻装したワイヤーロッドバーがある。それぞれのロッドバーは目標の塗工量に併せて使い分けられており、一般的には平滑な丸棒よりワイヤーロッドバーの方が、塗工量が付き易く、ワイヤーロッドバーの中でもワイヤー径の大きいものほど塗工量が付き易い傾向にある。ロッドコーターは、多層基紙表面の凹凸に沿った比較的輪郭塗工が可能で、且つ高濃度、高速塗工も可能であるため、上記塗液を略均一に塗工することができ、その結果着色紙表面の美粧性や撥水性を均一により高めることができる。
また、本発明における好適な形態においては、染料としてアゾ染料を用いた着色料と水系のエマルジョンからなる撥水剤とを含有する塗液を多層基紙の表面に塗工することで、撥水剤が抄紙段階のドライヤー等の加熱手段やカレンダー等の物理的手段により破壊され被膜を形成することにより、撥水剤近傍に存在する着色料を被覆することになる。そのため、表出面に塗工された着色料の水への染み出しを抑制することができ、その結果不用意に着色紙が水濡れした場合であっても、当該着色紙の水への色落ち防止性(耐色移り性)を高めることができる。
ロッドコーターを用いて塗工する場合、塗液の粘度が高いと着色筋や着色むらが発生するおそれがある。しかし、本工程では、パルプ、紙用の染料として多用され、水分散性に優れたアゾ染料とアニオン性のアクリル水系エマルジョンを併用すること、上述の塗液をロッドコーターを用いて塗工するため、着色筋や着色むらが発生することなく塗液を多層基紙表面に略均一に塗工することができ、その結果当該着色紙の水への色落ち防止性を向上させることができる。
塗工は、例えばアンダーコーターパートで、撥水剤、着色料及びその他の塗工用助剤を含む塗液を設け、次いで塗液を多層基紙表層にロッドコーターを用いて塗工すること等で実施することができる。塗工は多層基紙の表面に少なくとも1回行うが、複数回行ってもよい。
塗工層は多層基紙の表面の全面を被覆していてもよく、その一部を被覆していてもよいが、多層基紙の表面の略全面を被覆することが好ましい。
(乾燥工程)
本工程では、塗工した多層基紙を乾燥することで、当該着色紙を得ることができる。
乾燥方法としては、例えばドライヤーパートでの熱風加熱、ガスヒーター加熱、赤外線ヒーター加熱等を用いて実施することができる。
乾燥温度としては、80℃以上200℃以下が好ましく、90℃以上180℃以下がより好ましい。このように乾燥温度を上記範囲とすることで、当該着色紙を十分に乾燥できる傾向がある。乾燥温度が上記上限を超えると、着色紙にしわ等が発生するおそれがある。乾燥温度が上記下限未満であると、長時間の乾燥時間を必要とするおそれがある。
なお、製造工程における温度、圧力、時間、設備等のその他の工程条件は、使用原料等に従って適宜設定される。製造工程の段階数は、1段階であってよく、多段階であってもよい。
<着色紙>
当該着色紙は着色筋、着色むら、不慮の湿潤が生じた際の色落ちが生じ難く、美粧性に優れた外観を呈する着色紙である。特に、当該着色紙は不慮の湿潤が生じた際の色落ちが生じ難い。そのため、当該着色紙の熱水抽出pHとしては、6.0以上が好ましく、6.2以上がより好ましい。熱水抽出pHが上記下限未満であると、撥水剤及び着色剤中に含まれる酸性成分が水中に多量に溶出するおそれがある。他方、当該着色紙の熱水抽出pHとしては、8.0以下が好ましく、7.8以下がより好ましい。熱水抽出pHが上記上限を超えると、撥水剤及び着色剤中に含まれる塩基性成分が水中に多量に溶出してしまうおそれがある。
当該着色紙としてはJIS−P−3902:2005に規定するLC級に準拠するライナの性能以上が好ましい。この場合、当該着色紙は、好適な範囲の坪量、圧縮強さ、破裂強さ及び水分を示すため、従来の段ボール箱用途のみならずより幅広く用いることができる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(着色紙の性能)
着色紙の性能は、JIS−P−3902:2005「段ボール用ライナ」に準拠して判定した。
(坪量(g/m))
坪量(g/m)は、JIS−P−8124:1998「紙及び板紙−坪量の測定方法」に準拠して測定した。
(熱水抽出pH)
熱水抽出pHは、JIS−P−8133:1998「紙,板紙及びパルプ−水抽出液 pHの試験方法」に準拠して測定した。
(耐水性試験)
実施例及び比較例で得られた着色紙の脱色を目視によって、次の評価基準に従い評価した。具体的には、コッブ試験器を用いて、着色紙サンプルと水100mLとが接した状態で着色紙サンプルを120秒間静置させた。次いで、着色紙にろ紙を置いて水分を拭き取り、着色紙の脱色を目視で確認した。
◎:着色紙の脱色がない。
○:着色紙の脱色があるが、それが目立たない。
△:着色紙の脱色がやや目立つ。
×:着色紙の脱色が目立つ。
(外観)
実施例及び比較例で得られた着色紙の外観を目視によって、次の評価基準に従い評価した。
◎:着色筋、着色むらがない。
○:着色筋、着色むらがあるが、それが目立たない。
△:着色筋、着色むらがやや目立つ。
×:着色筋、着色むらが目立つ。
(実施例1)
原料パルプとして上白系古紙パルプと針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)とを50:50の質量比率で配合し、表層及び裏層用パルプスラリーを得た。さらに、原料パルプとして断ボール古紙パルプを配合し、中層用パルプスラリーを得た。
次いで、ワイヤーパート、プレスパート、プレドライヤーパート、アンダーコーターパート、アフタードライヤーパート、ドライヤーパート及びワインダーパートを備える円網抄紙機を用い、ワインダーパートにて着色紙を得た。
具体的には、まず2つのパルプスラリーをワイヤーパートにてギャップフォーマーを用いて多層抄紙し、次いでプレスパート、プレドライヤーパートに供して、上白系古紙パルプ及び針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)を表層及び裏層に、段ボール古紙パルプを中層に含有する3層構造を有する多層基紙を製造した。次いで、アンダーコーターパートにて、撥水剤としてアニオン性アクリル系重合体を含む水系エマルジョン(クラリアントジャパン社の「カルタシールHFUリキッド」)、及び着色料としてアニオン性アゾ系直接染料(クラリアントジャパン社の「カルタイエローRSリキッド」)を含む塗液を多層基紙の表面にロッドコーターを用いて塗工し、アフタードライヤーパートで乾燥した。次いで、ドライヤーパートにて乾燥温度150℃で乾燥処理を施し、ワインダーパートに供して着色紙を得た。上記パートが全てオンマシンである抄紙システムを用いた。
(実施例2から実施例9、及び比較例1から比較例4)
実施例2から実施例9、比較例1から比較例4は、実施例1の原料等を表1及び表2のようにしたこと以外は、実施例1と同様に行った。
実施例及び比較例で用いた多層基紙、塗液、物性等を表1及び表2に示す。
Figure 0006371074
Figure 0006371074
表2より実施例で得られた着色紙は、比較例のものと比べて耐水性試験及び外観に優れることが分かる。
上述の通り、当該着色紙は、着色筋、着色むら及び不慮の湿潤が生じた際の色落ちが生じ難く、美粧性に優れた外観を呈する着色紙である。そのため、当該着色紙は、このような特性が求められる用途、特に包装紙、建材、高級美術印刷物、カタログ、パンフレット、カレンダー、雑誌等用着色紙として好適に用いることができる。

Claims (1)

  1. 染料を含む着色料を含有する塗液を多層基紙の少なくとも片面にロッドコーターを用いて塗工する工程を備える着色紙の製造方法であって、
    上記多層基紙の表層が上白系古紙パルプと針葉樹晒クラフトパルプとを含有し、
    上記塗液が撥水剤をさらに含有し、
    上記着色料がアニオン性アゾ系直接染料のみからなり、
    上記塗工工程前に上記着色料と撥水剤とを混合分散処理する工程とをさらに備え、
    上記撥水剤(C)の上記着色料(D)に対する含有割合(C:D)が固形分換算で1:3以上1:1以下であり、
    上記塗液の塗工量が固形分換算で0.3g/m以上10g/m以下であることを特徴とする着色紙の製造方法。
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