JP2014196578A - 古紙配合印刷用塗工紙およびその製造方法 - Google Patents
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(1) 古紙パルプを全パルプ中50重量%以上含有し、白色度が75%以下である単層抄きの原紙上に、顔料と接着剤を含有する顔料塗工層を2層設けることを含む、灰分が30〜55重量%であり、白色度が80%以上である印刷用塗工紙の製造方法。
(2) 前記2層の顔料塗工層の合計塗工量が片面あたり12g/m2〜40g/m2である、(1)に記載の方法。
(3) 原紙に近い顔料塗工層(アンダー層)の塗工量が片面あたり7g/m2〜25g/m2であり、原紙から遠い顔料塗工層(トップ層)の塗工量が片面あたり5g/m2〜15g/m2である、(1)または(2)に記載の方法。
(4) 前記アンダー層に、平均粒子径(D50)が1.0〜6.0μmの顔料が含まれる、(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(5) 前記トップ層に、平均粒子径(D50)が0.2〜3.0μmであり、沈降方式による粒度分布曲線の75累積質量%における粒子径(D75)と25累積質量%における粒子系(D25)の比(D75/D25)が3.0以上5.0以下である顔料が含まれる、(1)〜(4)のいずれかに記載の方法。
(6) アンダー層に含まれるすべての顔料100重量部に対して平均粒子径が1.0〜6.0μmの重質炭酸カルシウムが50重量部以上含まれ、トップ層に含まれるすべての顔料100重量部に対して平均粒子径が0.2〜3.0μmである重質炭酸カルシウムが50重量部以上含まれる、(1)〜(5)のいずれかに記載の方法。
(7) (1)〜(6)のいずれかに記載の方法により製造された印刷用塗工紙
本発明の印刷用塗工紙は、少なくとも原紙層を有する。本発明に用いる原紙は、単層抄きであることが好ましい。本発明で用いる原紙の製法は特に制限されず、公知の原料を用いて公知の方法によることができる。
本発明の印刷用紙は、顔料塗工により二層の顔料塗工層を設けて塗工紙とする。本発明の印刷用紙における顔料塗工層は、白色度を高くする観点からは、顔料塗工層を二層とする。
本発明においては、以上のように顔料塗工層を設けた紙を必要に応じて表面処理する。好ましい態様において、本発明の印刷用紙は、スーパーカレンダーや高温ソフトニップカレンダー等のカレンダーで表面処理を行うことができる。表面処理により、印刷用紙の平滑度や光沢性を向上させることができる。本発明においては、ソフトニップカレンダ処理が好ましい。ソフトニップカレンダ処理をすることにより、白色度、不透明度共に向上する。温度を上げると、塗工紙の表面の光沢、平滑度が向上する。
本発明においては、印刷用塗工紙に、紫色および/または青色の色材(以下、紫・青色材ということがある)を含有させることができる。本発明において色材とは、白色以外の有色の顔料または染料をいう。顔料とは、水や油や有機溶剤などに不溶または難溶性または分散状態で存在する白色あるいは有色の粉体であり、無機と有機のものがある。本発明においては、無機、有機いずれのものでも良い。染料とは、可視光線を選択吸収または反射して固有の色を持つ有機色素のうち、適当な染色法により繊維や顔料等に染着するものをいい、溶媒(水や有機溶剤など)に可溶である。本発明においては、顔料、染料のいずれかまたは併用してもよい。顔料は、耐光性に優れ、紙の経時による変色・着色を防止するという利点がある。
本発明の印刷用塗工紙の原紙に紫・青色材を配合することができる。紫・青色材としては、前述の青・紫顔料の他、青色染料、紫色染料、または赤色染料を含有させることもできる。
顔料
本発明の顔料は、青色または紫色であるものを使用でき、青色の顔料としては、例えば、EMT−ブルーDS−18 東洋インキ製造(株)社製などが挙げられ、紫色の顔料としては、例えば、SAバイオレットC12896 御国色素(株)社製などが挙げられる。顔料は、青色単独、紫色単独、両者併用しても良いが、不透明度向上するには、紫色の顔料を使用することが好ましい。また、本発明においては、必要に応じて、黒、赤、黄などの、青、紫以外の色材を添加しても良い。
染料には直接染料、酸性染料、塩基性染料、建染染料、分散染料、反応染料などのタイプがあるが、セルロース系繊維に良く用いられる染料としては塩基性染料、直接染料、建染染料が挙げられる。塩基性染料は、イオン間のクーロン力、水素結合、ファン・デル・ワールス力などにより被染色物に結合し、直接染料は、水素結合、ファン・デル・ワールス力などで被染色物に結合する。中でも染着力が大きく、色調が鮮やかな塩基性染料が好ましい。塩基性染料としては、アゾ染料、ジフェニルおよびトリフェニルメタン染料、アジン染料、オキサジン染料、チアジン染料などが挙げられる。また、直接染料としては、ジトリジン、ジアニシジンからのアゾ染料などが挙げられる。建染染料としてはインジゴ・チオインジゴ系、アントラキノン系、フタロシアニン系に分類されものが挙げられる。
本発明における紫色顔料および/または青色顔料の含有量は特に限定されないが、これらの顔料の合計量が、印刷用塗工紙1m2あたり、0.7mg以上3.5mg以下であることが好ましく、0.9mg以上3.0mg以下であることがより好ましく、1.5mg以上3.0mg以下であることが特に好ましい。一般に前記の量が0.7mgより少ないと、顔料による光の吸収が少ないため、不透明度に寄与する隠蔽性が不足するので好ましくない。また、一般に前記の量が3.5mgより多いと、顔料による光の吸収量が多く、不透明度向上に大きく寄与するものの、色相が0点から大きく外れ、白色とは感じられなくなるので好ましくない。顔料の含有量は、上記範囲内で、原料あるいは原紙などの白色度により適宜調節できる。
本発明によって得られる印刷用塗工紙の坪量は、特に限定されないが、通常70g/m2〜200g/m2である。好ましくは80〜160g/m2である
本発明の印刷用塗工紙の色相は、好ましい態様において、JIS P 8150に規定される紫外線を含む測定においてa*値が0以上7未満かつb*値が−15以上−2未満である。a*値が0以上5未満かつb*値が−10以上−3未満であることがより好ましい。く、a*値が0以上5未満かつb*値が−9以上−3未満であることがさらに好ましい。このようにb*を比較的低くすることによって、印刷用紙の見た目の白さを増強できるとともに、不透明度を向上させ、印刷時の裏抜けを防止することができる。
以下に記載する品質評価方法で、本発明の印刷用紙の品質を評価した。また、本発明の印刷用紙について上記以外の品質項目も測定した。
(1)色相測定方法(a*、b*):JIS P8150に準拠し、村上色彩(株)社製色差計CMS−35SPXにて、紫外光を含む光源にて測定した。
(2)ISO白色度測定方法:JIS P8148に準拠し、村上色彩(株)社製色差計CMS−35SPXにて、紫外光を含む光源にて測定した。
(3)白紙光沢度測定方法:JIS P8142に準拠し、ローレンツェン&ベットレー株式会社社製 L&W GLOSS TESTERにて測定した。
(4)不透明度測定方法:JIS P8149に準拠し、村上光彩(株)社製CMS−35SPX計にて測定した。
(5)平滑度測定方法:JIS P8155に準拠し、旭精工株式会社製・デジタル式王研平滑度計(EYO−55−M)にて測定した。
(6)紙厚測定方法:JIS P8118に準拠し、熊谷理機工業株式会社・紙厚計にて測定した。
(7)灰分測定方法:JIS P8251に準拠して測定した。
(8)白紙面感(もやもや):印刷用紙の色むらを、以下の基準により目視により4段階で評価した。◎:色むらが認識できない、○:目立つ色むらはない、△:色むらがある、×:色むらが目立つ。
広葉樹クラフトパルプ(LBKP)を25%、脱墨パルプ(DIP)を75%含有するパルプスラリーを調成し、紙中灰分が17%となるように填料として軽質炭酸カルシウムを添加し、内填紙力剤としてカチオン性紙力増強剤を対パルプ0.5%添加して紙料を調成した。
高温ソフトニップカレンダ処理をしなかった以外は、実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。
原料パルプを、広葉樹クラフトパルプ(LBKP)を50%、脱墨パルプ(DIP)を50%含有するパルプスラリーとし、トップ顔料塗工液の片面塗工量を9.5g/m2とした以外は、実施例1と同様にして、印刷用塗工紙を得た。原紙の白色度は78%であった。
原料パルプを、脱墨パルプ(DIP)を100%含有するパルプスラリーとし、トップ顔料塗工液の片面塗工量を11.0g/m2とした以外は、実施例1と同様にして、印刷用塗工紙を得た。原紙の白色度は69%であった。
アンダー塗工液の顔料を重質炭酸カルシウム(平均粒子径1.65μm、FMT社製FMT75)75部、クレー25部とした以外は、実施例1と同様にして、印刷用塗工紙を得た。
アンダー塗工液の片面塗工量を10g/m2とした以外は、実施例1と同様にして、印刷用塗工紙を得た。
アンダー塗工液の片面塗工量を14.5g/m2とし、トップ塗工液の顔料を重質炭酸カルシウム(平均粒子径0.96μm、D75/D25=4.10、FMT社製FMT97)60部、クレー40部とした以外は、実施例1と同様にして、印刷用塗工紙を得た。
原紙坪量を100.4g/m2、塗工液の顔料を重質炭酸カルシウム50部(FMT97)、クレー50部とし、バインダーをラテックス8.7部、酸化澱粉4.5部とし、紫顔料0.004部、青顔料0.004部としてシングル塗工し、片面塗工量を14g/m2とした以外は、実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。
原紙坪量を100.4g/m2、塗工液の顔料を重質炭酸カルシウム100部(内訳はFMT75を50部、FMT97を50部)、バインダーをラテックス7.9部、酸化澱粉4.5部とし、紫顔料0.003部、青顔料0.003部としてシングル塗工し、片面塗工量を14.5g/m2とした以外は、実施例2と同様にして印刷用塗工紙を得た。
Claims (8)
- 古紙パルプを全パルプ中50重量%以上含有し、白色度が75%以下である単層抄きの原紙上に、顔料と接着剤を含有する顔料塗工層を2層設けることを含む、灰分が30〜55重量%であり、白色度が80%以上である印刷用塗工紙の製造方法。
- 前記2層の顔料塗工層の合計塗工量が片面あたり12g/m2〜40g/m2である、請求項1に記載の方法。
- 原紙に近い顔料塗工層(アンダー層)の塗工量が片面あたり7g/m2〜25g/m2であり、原紙から遠い顔料塗工層(トップ層)の塗工量が片面あたり5g/m2〜15g/m2である、請求項1または2に記載の方法。
- 前記アンダー層に、平均粒子径(D50)が0.5〜6.0μmの顔料が含まれる、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 前記トップ層に、平均粒子径(D50)が0.2〜3.0μmであり、沈降方式による粒度分布曲線の75累積質量%における粒子径(D75)と25累積質量%における粒子系(D25)の比(D75/D25)が3.0以上5.0以下である顔料が含まれる、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- アンダー層に含まれるすべての顔料100重量部に対して平均粒子径が1.0〜6.0μmの重質炭酸カルシウムが50重量部以上含まれ、トップ層に含まれるすべての顔料100重量部に対して平均粒子径が0.2〜3.0μmである重質炭酸カルシウムが50重量部以上含まれる、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- 前記原紙が、古紙パルプを全パルプ中75重量%以上含有する、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の方法により製造された印刷用塗工紙。
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