JP6359672B2 - ファスナーストリンガー及びそれを備えたスライドファスナー - Google Patents

ファスナーストリンガー及びそれを備えたスライドファスナー Download PDF

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Description

本発明はエレメント表面に硬化塗膜が形成されたファスナーストリンガーに関する。また、本発明は当該ファスナーストリンガーを備えたスライドファスナーに関する。
スライドファスナーは衣料品、鞄類、靴類及び雑貨品といった身近な日用品の他、貯水タンク、漁網及び宇宙服といった産業用品においても使用される物品の開閉具である。スライドファスナーは一般に、一対の長尺ファスナーテープ、各テープの一側縁に沿って取着されるファスナーの噛合部分である多数のエレメント、及び対向するエレメント同士を噛合又は分離することによりファスナーの開閉を制御するスライダーの三つの部分から主として構成される。
最近、スライドファスナーに対する顧客ニーズが多様化しており、金属製エレメントの高光沢化や多色化による高付加価値化が進展している。そのため、金属製エレメントに光沢研磨や化成着色を施すケースが多くなっている。その際、財布やジャケットなどの皮革製品に使用する場合には、皮革からの硫化物に起因してエレメントに変色が生じるおそれがある。また、スライダーの摺動に伴ってエレメント上の皮膜が削れるおそれも懸念される。そのため、光沢研磨や化成着色の後にはロールコータを用いてエレメント表面をクリアラッカーで保護することが行われている。例えば、中国実用新案第203262439号明細書(特許文献1)には、ロールコート法によるエレメントへのラッカー塗布技術が記載されている。
また、金属製エレメントを多色化する技術に関連して、ファスナーテープのエレメント列を配置する側縁部に沿って導電線を組み込んで、電着塗装する技術が知られている。この種の技術を開示する先行特許の例としては、特開平5−123209号公報(特許文献2)が挙げられる。
中国実用新案第203262439号明細書 特開平5−123209号公報
ロールコート法による表面処理ではロールとエレメントの接触部分にしか塗料が付着しないため、小型で複雑形状を有するエレメントの露出面全体に対して所要の厚みの塗膜を形成することは困難である。また、ロールコート法では水性塗料を使うと水洗により容易に塗膜が溶出してしまうことから水性塗料が使えないため有機溶剤系の塗料を使う必要がある。しかしながら、有機溶剤系の塗料は塗料がファスナーテープに付着した場合に洗浄が困難であるという問題がある。電着塗装する技術にあっては、エレメントの露出面全体に塗工可能であるが、ファスナーテープ内に導電線を組み込む必要がある。このため、工数や材料費が増加して生産コストが増加するという問題がある。また、ファスナーテープの種類が増えることにより在庫管理も複雑化するという問題もある。
本発明は上記事情を背景に創作されたものであり、ファスナーテープ内に導電線を組み込むことなく、ロールコート法では塗工が困難な部位、好ましくは露出面全体に硬化塗膜が形成されたエレメントの列を有するファスナーストリンガーを提供することを課題の一つとする。また、本発明はファスナーテープに取着されたエレメント列の電着塗装方法を提供することを別の課題とする。
本発明は一側面において、少なくとも一側縁が絶縁性であるファスナーテープの当該一側縁にエレメントの列が取着されたファスナーストリンガーであって、各エレメントはファスナーテープを表裏から挟持する一対の脚部と、ファスナーテープの前記一側縁をまたいで各脚部を連結すると共にファスナーチェーンを構成したときに対向するエレメントと噛合するための係合領域を有する頭部とを備え、エレメントの全個数のうち50%以上の数のエレメントにおいて、当該頭部の先端面のファスナーテープの表裏方向中央部には少なくとも硬化塗膜が形成されているファスナーストリンガーである。
本発明に係るファスナーストリンガーの一実施形態においては、各エレメントの前記頭部は、ファスナーチェーンを構成したときに対向するエレメントと噛合するための係合凸部及び係合凹部とを有し、係合凸部はエレメント配列方向の一方に突出して形成され、係合凹部は係合凸部に対してエレメント配列方向反対側に形成されており、エレメントの全個数のうち50%以上の数のエレメントにおいて、少なくとも係合凹部に硬化塗膜が形成されている。
本発明に係るファスナーストリンガーの別の一実施形態においては、各エレメントのすべての導電性露出面上に硬化塗膜が形成されている。
本発明に係るファスナーストリンガーの更に別の一実施形態においては、各エレメントにおいて、両脚部の上面中央における硬化塗膜の厚みの差が最大で2μm以内である。
本発明に係るファスナーストリンガーの更に別の一実施形態においては、ファスナーストリンガーが有するすべてのエレメントにおける各脚部の上面中央における硬化塗膜の厚みを測定したときに、硬化塗膜の厚みの最大値と最小値の差が10μm以内である。
本発明に係るファスナーストリンガーの更に別の一実施形態においては、ファスナーストリンガーが有するすべてのエレメントにおける各脚部の上面中央における硬化塗膜の厚みを測定したときに、硬化塗膜の厚みの標準偏差が3μm以内である。
本発明に係るファスナーストリンガーの更に別の一実施形態においては、ファスナーストリンガーが有するすべてのエレメントにおける各脚部の上面中央における硬化塗膜の厚みを測定したときに、硬化塗膜の厚みの平均値が5〜15μmである。
本発明に係るファスナーストリンガーの更に別の一実施形態においては、ファスナーストリンガーが有するすべてのエレメントにおける各脚部の上面中央における硬化塗膜の厚みを測定したときに、硬化塗膜の厚みの変動係数が0.3以下である。
本発明に係るファスナーストリンガーの更に別の一実施形態においては、硬化塗膜を形成する樹脂成分がポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂及びフッ素系樹脂から選択される1種又は2種以上の熱硬化性樹脂を含む。
本発明に係るファスナーストリンガーの更に別の一実施形態においては、硬化塗膜が顔料及び/又は染料を含有する。
本発明は別の一側面において、
少なくとも一側縁が絶縁性であるファスナーテープの当該一側縁に少なくとも露出面が導電性を有するエレメントの列が取着されたファスナーストリンガー又は一対の当該ファスナーストリンガーのエレメントの列を噛合させたファスナーチェーンを準備する工程1と、
前記ファスナーストリンガー又はファスナーチェーンを移送しながらエレメントの列を正又は負に帯電させた水性塗料浴に順次浸漬する工程2と、
水性塗料浴に浸漬中のエレメントを、水性塗料浴とは反対の電荷をもつ電極に接触させることで、硬化塗膜を形成する工程3と、
を含むファスナーテープに取着されたエレメント列の電着塗装方法である。
本発明に係るエレメント列の電着塗装方法の一実施形態においては、工程3の後に、ファスナーテープに付着した水性塗料を水洗除去する工程4を更に含む。
本発明に係るエレメント列の電着塗装方法の一実施形態においては、工程3の後に、塗膜の焼付を行って塗膜を硬化させる工程5を更に含む。
本発明は更に別の一側面において、本発明に係る一対のファスナーストリンガーのエレメント列を噛み合わせたファスナーチェーンである。
本発明は更に別の一側面において、本発明に係るファスナーストリンガーを備えたスライドファスナーである。
本発明は更に別の一側面において、本発明に係るスライドファスナーを備えた物品である。
本発明によれば、ロールコート法では塗工が困難な部位、好ましくはエレメントの露出面全体に硬化塗膜が形成され、膜厚均一性の高いエレメント列を有するスライドファスナーを提供することが可能となる。このため、本発明は高光沢化や多色化によって高付加価値化されたエレメントをもつスライドファスナーの品質安定化に寄与する。そして、本発明に係るエレメント列の電着塗装方法は、ファスナーテープに導電線を組み込む必要がないことから、生産コストの削減にも寄与する。また、水性塗料を使用することからファスナーテープに付着した場合に水洗により除去することも可能である。
スライドファスナーの模式図である。 エレメントがファスナーテープの芯部に取着した状態を示す模式図である。 エレメントがファスナーテープの芯部に取着した状態を示す別の模式図である。 電着塗装を施した発明例2に係るエレメントの横断面写真である。 図4−1におけるA−A’線の縦断面写真である。
本発明に係るスライドファスナーの一例を図面に基づき具体的に説明する。図1は、スライドファスナーの模式図であり、図1に示すようにスライドファスナーは、一側縁側に芯部2が形成された一対のファスナーテープ1とファスナーテープ1の芯部2に所定の間隔をおいて加締め固定により取着されたエレメント3の列と、エレメント3の列の上端及び下端でファスナーテープ1の芯部2に加締め固定された上止具4及び下止具5と、対向する一対のエレメント3間に配され、エレメント3の噛合及び開離を行うための上下方向に摺動自在なスライダー6を備える。
一本のファスナーテープ1の一側縁に沿ってエレメント3の列が取着したものはファスナーストリンガーと称され、一対のファスナーストリンガーのエレメント3の列同士を噛合させたものはファスナーチェーン7と称される。なお、下止具5は、蝶棒、箱棒、箱体からなる開離嵌挿具とし、スライダーの開離操作にて一対のスライドファスナーチェーンを分離できるようにしたものであっても構わない。
本発明において使用するファスナーテープ1は、少なくともエレメント3の列が取着される一側縁は絶縁性であり、特開平5−123209号公報(特許文献2)で開示されるような導電線は組み込まれていない。つまり、本発明においては汎用的なファスナーテープを使用可能であり、特別な仕様は必要とされないため、工数や材料費が増加して生産コストが増加したり在庫管理の負担が増えたりすることもない。本発明において使用するファスナーテープの典型的な実施形態においては、ファスナーテープ全体が絶縁性の材質で構成される。
ファスナーテープ1に使用される絶縁性の材質は限定的ではないが天然樹脂又は合成樹脂とすることができる。一般にはこれらの繊維を織成又は編成することによりファスナーテープが構成される。ファスナーテープ1の材質としては典型的にはポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、アクリル等を使用することができる。これらの中でも、横引き強度が優れている点でポリエステルテープが好ましい。
エレメント3の表面の内、ファスナーテープ1と接触して隠蔽されている表面には硬化塗膜が形成されていなくてもよく、通常はここには硬化塗膜は形成されないが、少なくとも外部に露出している表面は美観上も機能上も硬化塗膜が形成されていることが望ましい。そこで、本発明においては、各エレメント3は露出面がすべて導電性を有することが好ましく、電着塗装することにより、エレメントの全個数のうち50%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは90%以上、更により好ましくは100%の数のエレメントが各エレメントの露出面全体に硬化塗膜を形成することが望ましい。各エレメント3は表面全体が導電性を有してもよい。表面に導電性を有するエレメントとしては、限定的ではないが金属製エレメントや表面を鍍金した樹脂製エレメントが挙げられる。金属製エレメントの材質としては、限定的ではないが、銅、銅合金(丹銅、洋白など)、アルミニウム合金、ステンレス、チタン、亜鉛などが挙げられる。また、表面を鍍金した樹脂製エレメントの場合、鍍金材質としてはニッケルや今述べた金属を選択することができ、母材となる樹脂の材質としては、ポリアセタール、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、アクリル等が挙げられる。これらの中では強度の理由によりポリアセタールが好ましい。エレメントの表面の導電性に有意な悪影響を与えない限り、これらの金属表面や鍍金表面に対して更に鍍金処理、化成処理、光沢研磨などの表面処理を電着塗装前に予め行うこともできる。
図2を参照すると、ここには所定の間隔で配列した三つのエレメント3がファスナーテープ1の芯部2へ取着した状態を示す模式図が示されている。各エレメント3はファスナーテープ1を表裏から挟持する一対の脚部10と、ファスナーテープの前記一側縁をまたいで各脚部を連結すると共にファスナーチェーンを構成したときに対向するエレメントと噛合するための係合領域(図2においては、係合凸部9a及び係合凹部9b)を有する頭部8とを備える。係合凸部9aは図2に示すエレメント配列方向Aの一方に突出して形成され、係合凹部9bは係合凸部9aに対してエレメント配列方向反対側に形成されている。
ファスナーストリンガー又はファスナーチェーンに対して、中国実用新案第203262439号明細書(特許文献1)に記載されるようなロールコータを使用した塗膜形成方法を採用してエレメントへの塗膜形成を行う場合、ファスナーテープ1の表裏の方向からしか塗料が供給されないため、エレメント表面のうち、ファスナーテープ1の表裏方向中央付近や係合凹部9bには塗料が届かず、塗膜が形成されない部位が生じ、塗膜の厚みもばらつきが大きいが、本発明においてはファスナーテープ1の表裏方向中央付近や係合凹部9bも含めてエレメント3のすべての露出面に硬化塗膜を形成することができる。
例えば、エレメント頭部8の先端面(頭頂面)のファスナーテープの表裏方向中央部12や係合凹部9bはロールコート法では最も塗膜が形成されにくい部位であるが、本発明によればエレメントの全個数のうち50%以上の数のエレメントにおいて、好ましくは70%以上の数のエレメントにおいて、より好ましくは90%以上の数のエレメントにおいて、更により好ましくは100%の数のエレメントにおいて、エレメント頭部8の先端面のファスナーテープの表裏方向中央部12には少なくとも硬化塗膜を形成することができる。また、本発明によれば、エレメントの全個数のうち50%以上の数のエレメントにおいて、好ましくは70%以上の数のエレメントにおいて、より好ましくは90%以上の数のエレメントにおいて、更により好ましくは100%の数のエレメントにおいて、エレメント頭部8の係合凹部9bには少なくとも硬化塗膜を形成することができる。このように、ファスナーテープに取着されている大部分のエレメントにおいてエレメント頭部8の先端面のファスナーテープの表裏方向中央部12、更にはエレメント頭部8の係合凹部9bに硬化塗膜が形成されているというのは全く前例がなく、ファスナー市場においても画期的な製品であると認知されると考えられる。これらの部位の少なくとも一方又は好ましくは両方において硬化塗膜の厚みを必要であれば1μm以上とすることができ、好ましくは3μm以上とすることができ、より好ましくは5μm以上とすることができる。更には、本発明によればエレメントの全個数のうち50%以上の数のエレメントにおいて、好ましくは70%以上の数のエレメントにおいて、より好ましくは90%以上の数のエレメントにおいて、更により好ましくは100%の数のエレメントにおいて、各エレメントの露出面全体における硬化塗膜の厚みを必要であれば1μm以上とすることができ、好ましくは3μm以上とすることができ、より好ましくは5μm以上とすることができる。
エレメント頭部8の先端面(頭頂面)のファスナーテープの表裏方向中央部12の位置については、図3を参照すると分かりやすい。図3には、エレメント3がファスナーテープ1の芯部2へ取着した状態を示す模式図が図2とは異なる方向から示されている。エレメント頭部8の先端面(頭頂面)はファスナーチェーンを構成するときに対向するファスナーストリンガーに最も接近するエレメントの部位であり、換言すれば、ファスナーテープの面方向においてファスナーテープから最も遠い位置にあるエレメントの部位である。図3において、表裏方向中央部12は黒色で塗りつぶした箇所である。硬化塗膜が連続的に形成される表裏方向中央部12の表裏方向への長さ(L)は少なくとも1mm以上であるのが好ましく、係合凹部9bの表裏方向への長さ(T)以上であるのがより好ましい。
また、本発明の好ましい実施形態においてはファスナーストリンガーが有する各エレメントの同一部位の硬化塗膜の厚みを測定すると、厚みの均一性が高い。このため、塗膜品質の安定性に優れたファスナーストリンガーを提供することが可能となる。例えば、本発明に係るファスナーストリンガーの一実施形態によれば、各エレメント3における両脚部10の上面中央11(ファスナーテープ1を挟んで2箇所存在する)における硬化塗膜の厚みの差を最大で5μm以内とすることができ、好ましくは最大で2.5μm以下とすることができ、より好ましくは最大で2μm以下とすることができ、例えば最大で1〜5μmとすることができる。
本発明に係るファスナーストリンガーの別の一実施形態によれば、ファスナーストリンガーが有するすべてのエレメント3における各脚部10の上面中央11における硬化塗膜の厚みを測定したときに、硬化塗膜の厚みの最大値と最小値の差を10μm以内とすることができ、好ましくは6μm以下とすることができ、より好ましくは4μm以下とすることができ、更により好ましくは3μm以下とすることができ、例えば2〜10μmとすることができる。
本発明に係るファスナーストリンガーの更に別の一実施形態によれば、ファスナーストリンガーが有するすべてのエレメント3における各脚部10の上面中央11における硬化塗膜の厚みを測定したときに、硬化塗膜の厚みの標準偏差を3μm以内とすることができ、好ましくは2μm以内とすることができ、より好ましくは1μm以内とすることができ、例えば0.5〜3μm以内とすることができる。
本発明に係るファスナーストリンガーの更に別の一実施形態によれば、ファスナーストリンガーが有するすべてのエレメント3における各脚部10の上面中央11における硬化塗膜の厚みを測定したときに、硬化塗膜の厚みの変動係数を0.3以下とすることができ、好ましくは0.2以下とすることができ、より好ましくは0.15以下とすることができ、例えば0.1〜0.3とすることができる。
硬化塗膜の厚みは大きい方が塗膜の種類に応じた機能を充分発揮しやすい。従って、本発明に係るファスナーストリンガーの一実施形態によれば、ファスナーストリンガーが有するすべてのエレメント3における各脚部10の上面中央11における硬化塗膜の厚みを測定したときに、硬化塗膜の厚みの平均値は4μm以上であるのが好ましく、5μm以上であるのがより好ましく、6μm以上であるのが更により好ましく、8μm以上であるのが更により好ましい。一方で、硬化塗膜の厚みはコスト面や摺動性面からは過度に大きくすることも不都合である。従って、本発明に係るファスナーストリンガーの一実施形態によれば、ファスナーストリンガーが有するすべてのエレメント3における各脚部10の上面中央11における硬化塗膜の厚みを測定したときに、硬化塗膜の厚みの平均値は15μm以下であるのが好ましく、10μm以下であるのがより好ましい。
硬化塗膜の種類には特に制限はないが、例えばスライダーの往復開閉性向上、スライダーの摺動性向上、皮革に接触したときの耐変色性向上(特にエレメント材質が銅合金の場合)、耐アルカリ性向上(特にエレメント材質がアルミニウム合金の場合)、防錆性向上等の種々の機能を発揮する成分を含有することが好ましい。このような機能を発揮する硬化塗膜は例えば、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂及びフッ素系樹脂から選択される1種又は2種以上の熱硬化性樹脂を含む。熱硬化性樹脂の中でも、一般には80〜150℃、典型的には80〜130℃で硬化可能な低温硬化型の樹脂がテープの熱変形を防ぐことができるという理由により好ましい。硬化塗膜に所望の色の顔料を添加することでエレメントを種々の色に着色することも可能となるため、多色化ニーズにも応えることが出来る。
本発明に係るスライドファスナーは各種の物品に取着することができ、特に開閉具として機能する。スライドファスナーが取着される物品としては、特に制限はないが、例えば衣料品、鞄類、靴類及び雑貨品といった日用品の他、貯水タンク、漁網及び宇宙服といった産業用品が挙げられる。
本発明に係るスライドファスナーの好適な製造方法は、ファスナーテープに取着されたエレメントの列に水性塗料の硬化塗膜を形成する電着塗装方法を含む。当該電着塗装方法は、少なくとも一側縁が絶縁性であるファスナーテープの当該一側縁に少なくとも露出面が導電性を有するエレメントの列が取着されたファスナーストリンガー又は一対の当該ファスナーストリンガーのエレメントの列を噛合させたファスナーチェーンを準備する工程1と、前記ファスナーストリンガー又はファスナーチェーンを移送しながらエレメントの列を正又は負に帯電させた水性塗料浴に順次浸漬する工程2と、水性塗料浴に浸漬中のエレメントを、水性塗料浴とは反対の電荷をもつ電極に接触させることで、硬化塗膜を形成する工程3とを含む。
ファスナーストリンガー又はファスナーチェーンの移送はロールトゥロールの搬送装置によって行うことができる。電着塗装はカチオン電着及びアニオン電着の何れを採用してもよいが、外観上の理由によりアニオン電着が好ましい。水性塗料浴に浸漬されながら移動中の各エレメントに、水性塗料浴とは反対の電荷をもつ電極を所望の時間順次接触させることにより塗膜を形成する。
電着塗装後は、ファスナーテープに付着した水性塗料及び/又はエレメントに付着した余分な水性塗料を必要に応じて水洗除去してもよい。但し、エレメント表面に付着した塗膜は電気化学的に析出していることから密着性が高く、水洗をしても簡単には溶出しない。また、水洗の前及び/又は後にファスナーテープに付着した水性塗料及び又はエレメントに付着した余分な水性塗料を吸引除去することも可能である。
また、電着塗装後は、塗膜の焼付を行って塗膜を硬化させることができる。焼付を実施する際には、ファスナーテープが熱変形しないように、150℃以下で実施するのが好ましく、130℃以下で実施するのがより好ましい。ただし、ファスナーテープをマスキングテープ等によって保護すればより高温での焼付を実施することも可能である。焼付はファスナーテープに付着した水性塗料を除去せずに行うことも可能である。この場合は、ファスナーテープにも硬化塗膜を形成することができる。
ファスナーテープに取着されたエレメントの列に水性塗料の硬化塗膜を形成する方法としては、上述した外部電源による電着塗装方法の他に、塗料液中の電位差を利用した自己析出型コーティングによる硬化塗膜の形成方法が考えられる。
以下、本発明の実施例を示すが、これらは本発明及びその利点をより良く理解するために提供するものであり、本発明が限定されることを意図しない。
(発明例1)
<ファスナーチェーンの作製>
丹銅製の金属エレメントの列をポリエステル製のファスナーテープの一側縁に加締め固定して連続ファスナーストリンガーを作製し、更に一対のファスナーストリガーの対向するエレメント同士を噛み合わせてファスナーチェーンを作製した。
当該ファスナーチェーンをロールトゥロールの搬送装置により、連続的に搬送した。搬送途中で、ファスナーチェーンは水性塗料浴中を通過し、この間に、各エレメントに正電極を順次接触させることにより、エレメントの列にアニオン型の電着塗装を施した。この際の電着塗装の条件は以下である。
<電着塗装条件>
(1)ファスナーチェーンの搬送速度:5m/分
(2)印可電圧:240V
(3)水性塗料:低温熱硬化性ポリエステル樹脂塗料100質量部に対して、赤色顔料を3質量部添加した塗料
水性塗料浴を通過後は、ファスナーチェーンを引き続きロールトゥロールの搬送装置により搬送しながら、ファスナーテープに付着した水性塗料を水洗により除去した上で、最後に焼付を行った。焼付は130℃で15分間ファスナーチェーンを加熱することで行い、これによりエレメント上の電着塗膜を硬化させた。このようにして、エレメント表面に水性塗料の硬化塗膜を形成したファスナーチェーンを製造した。
得られたファスナーチェーンのエレメントの露出面をマイクロスコープ(キーエンス製VHX−2000)で確認したところ、すべてのエレメントの全面に赤色の硬化塗膜が形成されていたことが確認された。また、いくつかのエレメントをファスナーテープから取り外して、断面観察により各部位の塗膜厚みを確認したところ、硬化塗膜が最も薄い係合凹部の底面においても、2μm以上の硬化塗膜が形成されていた。但し、エレメントの内、ファスナーテープの芯部と接触して隠蔽されていた脚部の内側については、電着塗膜は形成されていなかった。
また、上記試験によって硬化塗膜が形成されたエレメントの五つのサンプルを採取し、各エレメントの両脚部の上面中央における塗膜厚みをマイクロスコープ(キーエンス製VHX−2000)でそれぞれ断面観察することで測定した。便宜上、ファスナーテープを挟んで一方の面側にあるエレメントの脚部を第一脚部と称し、他方の面側にあるエレメントの脚部を第二脚部と称する。結果を表1〜3に示す。表1にはサンプル毎に各脚部の塗膜厚を記載し、表2には全てのサンプルにおける第一脚部及び第二脚部それぞれについての最大膜厚差、平均、標準偏差及び変動係数を記載し、表3には全てのサンプルにおける脚部全体についての最大膜厚差、平均、標準偏差及び変動係数を記載した。なお、エレメントのサンプル数を増やしても同様の結果が得られることが確認されている。また、水性塗料に顔料を添加せずに塗膜を形成することにより、エレメント表面がクリアコートで被覆されたファスナーチェーンを同様に作製することもできた。
Figure 0006359672
Figure 0006359672
Figure 0006359672
(水洗による水性塗料の除去性能効果の検証)
<洗浄有>
発明例1と同様の手順で電着塗装前のファスナーチェーンを用意し、これをテープ部の片面の面積が280cm2となるように切断して、発明例1と同様の水性塗料中に通電なしの状態で浸漬して1分間流動させてファスナーテープに水性塗料を付着させた。その後、ファスナーテープを水洗槽中に入れて振動させることにより5分洗浄を行った。その後、ファスナーテープを水洗槽から引き上げて、130℃の環境下で15分乾燥を行った。<洗浄無>
洗浄有りのケースと同様の条件でファスナーテープに水性塗料を付着させた後、水洗せずに130℃の環境下で15分乾燥を行った。
水洗有無の違いによるファスナーテープの重量を比較することで、水洗による塗料の除去効果を確認した。結果を表4に示す。
Figure 0006359672
(比較例1:ロールコート法1)
丹銅製の金属エレメントの列をポリエステル製のファスナーテープに加締め固定して連続ファスナーストリンガーを作成し、更に一対のファスナーストリガーの対向するエレメント同士を噛み合わせてファスナーチェーンを作製した。
次いで、ファスナーチェーンをロールトゥロールの搬送装置により、連続的に搬送した。搬送途中で、ファスナーチェーンはロールコータを通過することで、エレメントに選択的にラッカー塗料を塗工し、その後、乾燥して硬化塗膜を形成した。
上記ロールコート法によって硬化塗膜が形成されたエレメントの五つのサンプルを採取し、各エレメントの両脚部の上面中央における塗膜厚みを、発明例1と同様にマイクロスコープ(キーエンス製VHX−2000)でそれぞれ断面観察することで測定した。結果を表5〜7に示す。表5にはサンプル毎に各脚部の塗膜厚を記載し、表6には全てのサンプルにおける第一脚部及び第二脚部それぞれについての最大膜厚差、平均、標準偏差及び変動係数を記載し、表7には全てのサンプルにおける脚部全体についての最大膜厚差、平均、標準偏差及び変動係数を記載した。なお、当該ロールコート法で硬化塗膜を形成した何れのエレメントにおいても、エレメント頭部の先端面のファスナーテープの表裏方向中央部及びエレメント頭部の係合凹部には硬化塗膜は形成されていなかった。
Figure 0006359672
Figure 0006359672
Figure 0006359672
(比較例2:ロールコート法2)
丹銅製の金属エレメントの列をポリエステル製のファスナーテープに加締め固定して連続ファスナーストリンガーを作成し、更に一対のファスナーストリガーの対向するエレメント同士を噛み合わせてファスナーチェーンを作製した。
次いで、ファスナーチェーンをロールトゥロールの搬送装置により、連続的に搬送した。搬送途中で、ファスナーチェーンはロールコータを通過することで、エレメントに選択的にエポキシ系クリア塗料を塗工し、その後、乾燥して硬化塗膜を形成した。
上記ロールコート法によって硬化塗膜が形成されたエレメントの五つのサンプルを採取し、各エレメントの両脚部の上面中央における塗膜厚みを、発明例1と同様にマイクロスコープ(キーエンス製VHX−2000)でそれぞれ断面観察することで測定した。結果を表8〜10に示す。表8にはサンプル毎に各脚部の塗膜厚を記載し、表9には全てのサンプルにおける第一脚部及び第二脚部それぞれについての最大膜厚差、平均、標準偏差及び変動係数を記載し、表10には全てのサンプルにおける脚部全体についての最大膜厚差、平均、標準偏差及び変動係数を記載した。なお、当該ロールコート法で硬化塗膜を形成した何れのエレメントにおいても、エレメント頭部の先端面のファスナーテープの表裏方向中央部及びエレメント頭部の係合凹部には硬化塗膜は形成されていなかった。
Figure 0006359672
Figure 0006359672
Figure 0006359672
発明例1、比較例1及び比較例2の膜厚データから分かるように、本発明に係るエレメントにおいては、硬化塗膜の厚みの均一性が非常に高いことが分かる。
(発明例2)
金属エレメントとしてアルミニウム合金製の金属エレメントを使用した他は、発明例1と同様の条件によって、エレメント表面に水性塗料の硬化塗膜を形成したファスナーチェーンを製造した。
得られたファスナーチェーンのエレメントの露出面をマイクロスコープ(キーエンス製VHX−2000)で確認したところ、すべてのエレメントの全面に赤色の硬化塗膜が形成されていたことが確認された。また、いくつかのエレメントをファスナーテープから取り外して、断面観察により各部位の塗膜厚みを確認したところ、硬化塗膜が最も薄い係合凹部の底面においても、5μm以上の硬化塗膜が形成されていた。但し、エレメントの内、ファスナーテープの芯部と接触して隠蔽されていた脚部の内側については、電着塗膜は形成されていなかった。図4−1はエレメントの横断面写真であり、図4−2は図4−1におけるA−A’線の縦断面写真である。ロールコートでは困難なファスナーテープの表裏中央部(図4−1参照)や係合凹部(図4−2参照)にも硬化塗膜が形成されていることが分かる。また、水性塗料に顔料を添加せずに塗膜を形成することにより、エレメント表面がクリアコートで被覆されたファスナーチェーンを同様に作製することもできた。
1 ファスナーテープ
2 芯部
3 エレメント
4 上止具
5 下止具
6 スライダー
7 スライドファスナーチェーン
8 頭部
9a 係合凸部
9b 係合凹部
10 脚部
11 脚部の上面中央

Claims (24)

  1. 少なくとも一側縁が絶縁性であるファスナーテープ1の当該一側縁にエレメント3の列が取着されたファスナーストリンガーであって、各エレメント3はファスナーテープ1を表裏から挟持する一対の脚部10と、ファスナーテープ1の前記一側縁をまたいで各脚部10を連結すると共にファスナーチェーンを構成したときに対向するエレメントと噛合するための係合領域を有する頭部8とを備え、エレメントの全個数のうち50%以上の数のエレメントにおいて、当該頭部8の先端面のファスナーテープの表裏方向中央部12には少なくとも硬化塗膜が形成されており、ファスナーストリンガーが有するすべてのエレメント3における各脚部10の上面中央11における硬化塗膜の厚みを測定したときに、硬化塗膜の厚みの最大値と最小値の差が10μm以内であるファスナーストリンガー。
  2. 各エレメント3の前記頭部8は、ファスナーチェーンを構成したときに対向するエレメントと噛合するための係合凸部9a及び係合凹部9bとを有し、係合凸部9aはエレメント配列方向の一方に突出して形成され、係合凹部9bは係合凸部9aに対してエレメント配列方向反対側に形成されており、エレメントの全個数のうち50%以上の数のエレメントにおいて、少なくとも係合凹部9bに硬化塗膜が形成されている請求項1に記載のファスナーストリンガー。
  3. 各エレメント3のすべての導電性露出面上に硬化塗膜が形成されている請求項1又は2に記載のファスナーストリンガー。
  4. 各エレメント3において、両脚部10の上面中央11における硬化塗膜の厚みの差が最大で2μm以内である請求項1〜3の何れか一項に記載のファスナーストリンガー。
  5. ファスナーストリンガーが有するすべてのエレメント3における各脚部10の上面中央11における硬化塗膜の厚みを測定したときに、硬化塗膜の厚みの標準偏差が3μm以内である請求項1〜の何れか一項に記載のファスナーストリンガー。
  6. ファスナーストリンガーが有するすべてのエレメント3における各脚部10の上面中央11における硬化塗膜の厚みを測定したときに、硬化塗膜の厚みの平均値が5〜15μmである請求項1〜の何れか一項に記載のファスナーストリンガー。
  7. ファスナーストリンガーが有するすべてのエレメント3における各脚部10の上面中央11における硬化塗膜の厚みを測定したときに、硬化塗膜の厚みの変動係数が0.3以下である請求項1〜の何れか一項に記載のファスナーストリンガー。
  8. 硬化塗膜を形成する樹脂成分がポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂及びフッ素系樹脂から選択される1種又は2種以上の熱硬化性樹脂を含む請求項1〜の何れか一項に記載のファスナーストリンガー。
  9. 硬化塗膜が顔料及び/又は染料を含有する請求項1〜の何れか一項に記載のファスナーストリンガー。
  10. 少なくとも一側縁が絶縁性であるファスナーテープ1の当該一側縁に少なくとも露出面が導電性を有するエレメント3の列が取着されたファスナーストリンガー又は一対の当該ファスナーストリンガーのエレメントの列を噛合させたファスナーチェーンを準備する工程1と、
    前記ファスナーストリンガー又はファスナーチェーンを移送しながらエレメント3の列を正又は負に帯電させた水性塗料浴に順次浸漬する工程2と、
    水性塗料浴に浸漬中のエレメント3を、水性塗料浴とは反対の電荷をもつ電極に接触させることで、硬化塗膜を形成する工程3と、
    を含むファスナーテープに取着されたエレメント列の電着塗装方法。
  11. 工程3の後に、ファスナーテープ1に付着した水性塗料を水洗除去する工程4を更に含む請求項10に記載の電着塗装方法。
  12. 工程3の後に、塗膜の焼付を行って塗膜を硬化させる工程5を更に含む請求項10又は11に記載の電着塗装方法。
  13. 各エレメント3はファスナーテープ1を表裏から挟持する一対の脚部10と、ファスナーテープ1の前記一側縁をまたいで各脚部10を連結すると共にファスナーチェーンを構成したときに対向するエレメントと噛合するための係合領域を有する頭部8とを備え、前記ファスナーストリンガー又はファスナーチェーンのエレメントの全個数のうち50%以上の数のエレメントにおいて、当該頭部8の先端面のファスナーテープの表裏方向中央部12には少なくとも硬化塗膜が形成されている請求項10〜12の何れか一項に記載の電着塗装方法。
  14. 各エレメント3のすべての導電性露出面上に硬化塗膜が形成されている請求項10〜13の何れか一項に記載の電着塗装方法。
  15. 各エレメント3において、両脚部10の上面中央11における硬化塗膜の厚みの差が最大で2μm以内である請求項10〜14の何れか一項に記載の電着塗装方法。
  16. ファスナーストリンガー又はファスナーチェーンが有するすべてのエレメント3における各脚部10の上面中央11における硬化塗膜の厚みを測定したときに、硬化塗膜の厚みの最大値と最小値の差が10μm以内である請求項10〜15の何れか一項に記載の電着塗装方法。
  17. ファスナーストリンガー又はファスナーチェーンが有するすべてのエレメント3における各脚部10の上面中央11における硬化塗膜の厚みを測定したときに、硬化塗膜の厚みの標準偏差が3μm以内である請求項10〜16の何れか一項に記載の電着塗装方法。
  18. ファスナーストリンガー又はファスナーチェーンが有するすべてのエレメント3における各脚部10の上面中央11における硬化塗膜の厚みを測定したときに、硬化塗膜の厚みの平均値が5〜15μmである請求項10〜17の何れか一項に記載の電着塗装方法。
  19. ファスナーストリンガー又はファスナーチェーンが有するすべてのエレメント3における各脚部10の上面中央11における硬化塗膜の厚みを測定したときに、硬化塗膜の厚みの変動係数が0.3以下である請求項10〜18の何れか一項に記載の電着塗装方法。
  20. 硬化塗膜を形成する樹脂成分がポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂及びフッ素系樹脂から選択される1種又は2種以上の熱硬化性樹脂を含む請求項10〜19の何れか一項に記載の電着塗装方法。
  21. 硬化塗膜が顔料及び/又は染料を含有する請求項10〜20の何れか一項に記載の電着塗装方法。
  22. 請求項1〜の何れか一項に記載の一対のファスナーストリンガーのエレメント3の列を噛み合わせたファスナーチェーン。
  23. 請求項1〜の何れか一項に記載のファスナーストリンガーを備えたスライドファスナー。
  24. 請求項23に記載のスライドファスナーを備えた物品。
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