JP6356554B2 - 定量吐出スクイズ容器 - Google Patents

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Description

本発明は、定量吐出スクイズ容器に関し、特に、容器本体をスクイズ変形させて吐出口から内容液を吐出させる定量吐出スクイズ容器に関する。
スクイズ容器は、例えばスクイズ変形可能なプラスチックからなる容器本体の胴部を手で把持してスクイズ(圧搾)することにより、容器本体をスクイズ変形させて、内容液を吐出口から吐出箇所に向けて所定量吐出させるものである。また、容器本体の胴部をスクイズした際に、容器の変形量にバラツキが生じず、繰り返し行われるスクイズ操作毎に一定量又は略一定量の内容液が各々吐出されるように工夫した、いわゆる定量吐出スクイズ容器も開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特許文献1の定量吐出スクイズ容器は、容器本体の内部に容器本体の押し込み巾を規制する当接部材を設け、容器本体をスクイズ変形させる際に押圧操作部を当接部材に当接させることで、容器本体のスクイズ変形量を一定範囲に規制して、内容液を一定量ずつ吐出させる。また、特許文献2の定量吐出スクイズ容器は、容器本体の外周壁を筒状カバー体で覆うと共に、この筒状カバー体に、容器本体の外周壁に向けて反転可能なブリッジ部を形成し、このブリッジ部を反転させることで容器本体の外周壁を所定の変形量でスクイズ変形させて、内容液を一定量ずつ吐出させる。
特許文献1や特許文献2の定量吐出スクイズ容器は、容器本体の内部に当接部材を取り付けたり、ブリッジ部が形成された筒状カバー体を容器本体の外周壁を覆って取り付けたりする必要がある。このため、構造が複雑になると共に、製造コストも増大する。このようなことから、本願出願人は、容器本体の形状を工夫することで、繰り返しスクイズ操作した際の容器本体のスクイズ変形量にバラツキが生じないように規制して、内容液を一定量ずつ吐出できるようにした定量吐出スクイズ容器を開発している(例えば、特許文献3、特許文献4参照)。
特開平10−24950号公報 特許第4074227号公報 特開2011−121604号公報 特開2012−62062号公報
特許文献3や特許文献4の定量吐出スクイズ容器は、スクイズ操作部に、鈍角の交差角度で交差する2面に沿って配置された、一対の斜面部を含む山形状断面を有する圧搾面部を備えている。また、特許文献3や特許文献4の定量吐出スクイズ容器は、圧搾面部の山形状断面の頂部に指を押し当てて圧搾した際に、一対の斜面部が交差角度を拡げるように変形しながら、両側の山形状断面の裾部の間隔を押し拡げると共に、押し拡げる力が無くなるまで斜面部が変形した後、圧搾面部が谷形状に反転しないように規制される。これによって、繰り返し行われるスクイズ操作による容器本体のスクイズ変形量にバラツキが生じないようにして、内容液を一定量ずつ吐出させることが可能になる。
このような定量吐出スクイズ容器では、圧搾面部に指を押し当てて圧搾する際に、圧搾面部が変形する他、圧搾反力を支持する圧搾支持部もまた、ある程度の変形を生じることになる。圧搾時に圧搾支持部が変形すると、内容液の吐出量に影響を及ぼすことになるため、圧搾支持部の変形を抑制することによって、圧搾面部を圧搾した際の内容液の吐出量の定量性を、より一層向上させることが可能になると考えられる。
本発明は、圧搾面部を圧搾する際に、圧搾反力を支持する圧搾支持部に変形が生じるのを効果的に抑制して、内容液の吐出量の定量性を、より一層向上させることのできる定量吐出スクイズ容器を提供することを目的とする。
本発明は、プラスチックからなる容器本体を備え、該容器本体の少なくとも一部をスクイズ変形させて吐出口から内容液を所定量吐出させる、スクイズ操作部を有する定量吐出スクイズ容器であって、前記スクイズ操作部は、圧搾面部と、該圧搾面部と接続部を介して一体として連続形成される、圧搾支持部とを有しており、且つ前記容器本体の少なくとも前記スクイズ操作部が配置された部分と同じ高さの部分に、シュリンクラベルが装着されている定量吐出スクイズ容器を提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明の定量吐出スクイズ容器によれば、圧搾面部を圧搾する際に、圧搾反力を支持する圧搾支持部に変形が生じるのを効果的に抑制して、内容液の吐出量の定量性を、より一層向上させることができる。
本発明の好ましい一実施形態に係る定量吐出スクイズ容器の側面図、及びシュリンクラベルの略示斜視図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る定量吐出スクイズ容器の容器本体の、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は背面図である。 図2(a)のA−Aに沿った拡大断面図である。 シュリンクラベルを除いた状態の圧搾面部の拡大正面図である。 (a)は図4のB−Bに沿った断面図、(b)は図4のC−Cに沿った断面図、(c)は図4のD−Dに沿った断面図である。 (a)、(b)は、本発明の好ましい一実施形態に係る定量吐出スクイズ容器において、スクイズ操作時に容器本体をスクイズ変形させる状況を説明する、図2(a)のA−Aに沿った模式断面図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る定量吐出スクイズ容器の使用状況を説明する略示斜視図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明を具体的に説明する。図1に示す本発明の好ましい一実施形態に係る定量吐出スクイズ容器10は、スクイズ変形可能なプラスチックからなる容器本体11と、容器本体11の口首部11a(図2(a)〜(c)参照)に着脱可能に装着されるキャップ部材12とからなる。スクイズ容器10には、内容液として、例えば衣料用液体洗剤、柔軟剤、漂白剤、食器用洗剤、入浴剤等を収容することができる。スクイズ容器10は、容器本体11の胴部13を把持して傾倒又は倒立させた状態で(図7参照)、把持した胴部13をスクイズ方向X(図1参照)にスクイズ(圧搾)することで容器本体11の胴部13を変形させることにより、例えばキャップ部材12に設けられた吐出ノズル部12aから、内容液を吐出箇所に向けて所定量吐出させることができる。本実施形態のスクイズ容器10は、容器本体11の形状のみを工夫することによって、例えば胴部13の所定の位置を指で圧搾して繰り返しスクイズ操作した際に、容器本体11のスクイズ変形量にバラツキが生じないように規制して、内容液を一定量ずつ吐出させる機能を備える。また、本実施形態のスクイズ容器10は、胴部13にシュリンクラベル30が装着されていることで、容器本体11の胴部13のスクイズ操作部14を圧搾する際に、圧搾面部16以外の、圧搾反力を支持する圧搾支持部18に変形が生じるのを、効果的に抑制する機能を備える。
そして、本実施形態の定量吐出スクイズ容器10は、図1及び図2(a)〜(c)に示すように、プラスチックからなる容器本体11を備え、容器本体11の少なくとも一部をスクイズ変形させて吐出ノズル部12aの吐出口から内容液を所定量吐出させる、スクイズ操作部14を有するスクイズ容器であって、図3及び図4にも示すように、スクイズ操作部14は、圧搾面部16と、該圧搾面部16と接続部17を介して一体として連続形成される、圧搾支持部18とを有しており、 且つ容器本体11の少なくともスクイズ操作部14が配置された部分と同じ高さの部分に、シュリンクラベル30が装着されている。
また、本実施形態では、スクイズ操作部14は、好ましくは、鈍角の交差角度θで交差する2面に沿って配置される一対の斜面部15を含む山形状断面を有する圧搾面部16と、圧搾面部16の山形状断面の裾部19と接続部17を介して一体として連続形成される、圧搾支持部18とからなる横断面形状を有している。ここで、鈍角の交差角度θで交差する2面は、圧搾面部16の頂部20と裾部19を結ぶ接線に沿った面であっても良い。また、一対の斜面部15は、鈍角の交差角度θで交差する2面に沿って、これと重なるように配置される必要は必ずしも無く、交差する2面から僅かに離れた、緩やかな湾曲面や、傾斜面を含むものであっても良い(図3参照)。
スクイズ操作部14は、好ましくは、圧搾面部16の山形状断面の頂部20における所定の位置20aに指を押し当てて圧搾した際に、図6(a)、(b)に示すように、一対の斜面部15が交差角度θを拡げるように変形しながら、両側の山形状断面の裾部19の間隔を圧搾支持部18との接続部17において押し拡げると共に、押し拡げる力が無くなるまで斜面部15が変形した後、圧搾面部16は谷形状に反転しないように規制されて、所定の位置20aに指を押し当てて繰り返し行われるスクイズ操作による容器本体11のスクイズ変形量にバラツキが生じないようになっており、且つ容器本体11の少なくともスクイズ操作部14が配置された高さ領域に、シュリンクラベル30が装着されている。
また、本実施形態の定量吐出スクイズ容器10では、シュリンクラベル30は、容器本体11の胴部13の略全体を覆って装着されている。シュリンクラベル30には、圧搾面部16を圧搾する際に指を押し当てる、山形状断面の頂部20の所定の位置20aに重ねて配置されて、当該所定の位置20aを明示する、マーキング31が印刷されている。
さらに、本実施形態の定量吐出スクイズ容器10では、図1及び図7に示すように、容器本体11の口首部11aに着脱可能に装着されるキャップ部材12が、ヒンジ付きキャップとなっており、このヒンジ付きキャップ12は、ヒンジ部12bを、圧搾面部16が配置された容器本体11の正面側とは反対の、背面側に配置して、容器本体11取り付けられている(図1、図7参照)。すなわち、ヒンジ付きキャップ12は、ヒンジ部12bを圧搾面部16とは反対側に配置して、容器本体11に取り付けられている。
本実施形態では、容器本体11は、図2(a)〜(c)に示すように、例えばポリエチレンテレフタレ−ト、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、塩化ビニル等の、スクイズ変形可能なプラスチック容器を形成するのに適した公知の各種の合成樹脂を用いて、例えばブロー成形することにより、底部11bと、胴部13と、肩部11cと、口首部11aとを備える中空のボトル形状に形成される。また、容器本体11は、上端部分の肩部11c及び口首部11aと、下端部分の底部11bとが、胴部13よりも厚肉に形成される。さらに、容器本体11は、肩部11cが円形の平面形状を備えるように形成されると共に、底部11bは、4辺が外側に向けて弧状に湾曲する略正方形の平面形状を備えるように形成される。これらによって、容器本体11は、胴部13の上端部分や下端部分の、円形や略正方形の断面形状を、強固に且つ安定した状態で保持できるようになっている。
本実施形態では、肩部11cと底部11bとの間に挟まれる胴部13は、上端部分の円形の断面形状から、下端部分の略正方形の断面形状に向けて、断面形状を高さ方向(上下方向)に滑らかに変化させた、縦長の筒形状を備えている。また胴部13は、スクイズ操作部14が設けられた部分の高さ方向の領域において、その断面積が僅かに絞られるように、高さ方向の側面形状が、内側に僅かに湾曲する緩やかな曲面となるように形成されている。本実施形態では、スクイズ操作部14は、圧搾面部16を容器本体11の正面部に配置して、胴部13の上下方向の略中央部よりも上部側の領域に設けられている。
スクイズ操作部14は、上述のように、一対の斜面部15を含む山形状断面を有する圧搾面部16と、圧搾面部16の山形状断面の裾部19と連続して形成される、圧搾支持部18とからなる横断面形状を有している。圧搾面部16は、容器本体11の正面部における、胴部13の上下方向の略中央部よりも、上部側の領域に配置されている。圧搾支持部18は、容器本体11の胴部13の正面部における、圧搾面部16が配置された高さ方向の領域において、圧搾面部16の両側の側辺部16aと、接続部17を介して接続していると共に、圧搾面部16が設けられた高さ方向の領域の胴部13の、両側の側面部及び背面部を形成している。これによって、圧搾支持部18は、全体として略U字の断面形状を有している。
圧搾面部16は、図4にも拡大して示すように、両側の側辺部16aと、上辺部段差接続部21と、下辺部段差接続部22とによって4方を胴部13の他の領域から区画した、パネル形状の領域となっている。圧搾面部16の両側の側辺部16aは、圧搾支持部18との接続部17となっている。本実施形態では、両側の側辺部16aは、上辺部段差接続部21の両端部から、下方に向けて間隔を滑らかに狭めた後に、圧搾面部16の高さ方向の中間部分に向けて間隔を滑らかに広げ、さらに下方に向けて間隔を滑らか狭めた後に、下端部分において間隔を滑らか広げて下辺部段差接続部22の両端部に接続させた、圧搾面部16の頂部20の中心線を対称軸とする、対称な曲線状の凹凸形状を備えている。本実施形態では、両側の側辺部16aの間隔が最も広がった部分は、圧搾面部16の高さ方向の中央部よりも、やや下方にずれた位置に配置されている。本実施形態では、両側の側辺部16aの間隔が最も広がった部分の高さ領域と、同様の高さ領域における位置を、圧搾時に指を押し当てるべき所定の位置20aとして、圧搾面部16の山形状断面の頂部20に、当該所定の位置20aを明示する本体マーキング23が施されている。
また、本実施形態では、山形状断面を有する圧搾面部16の斜面部15の裾部19は、両側の側辺部16aの間隔が最も広がった部分において、扇形湾曲斜面部19aを介して側辺部16aと接続している。これによって、裾部19は、両側の側辺部16aの間隔が最も広がった部分の最大間隔幅部において、殆ど段差の無い接続部17aを介して圧搾支持部18と接続している。また、圧搾面部16の斜面部15の裾部19は、この殆ど段差の無い接続部17aを介して圧搾支持部18と接続する部分を除いて、図5(a)、(b)に示すように、圧搾支持部18との間に段差部を形成する段差接続部17bを介して、圧搾支持部18と接続している。本実施形態では、これらの殆ど段差の無い接続部17aや、段差部を形成する段差接続部17bは、いずれも、これらの肉厚が、当該接続部17a,17bを挟んで配置される圧搾面部16の斜面部15の裾部19及び圧搾支持部18の肉厚よりも、薄くなっている。ここで、圧搾面部16の斜面部15の裾部19及び圧搾支持部18の肉厚は、容器本体11が例えばポリプロピレンを用いて形成されている場合に、0.7〜1.4mmとなっていることが好ましい。また、これらの肉厚よりも薄くなっている、殆ど段差の無い接続部17aや段差部を形成する段差接続部17bの肉厚は、0.6〜0.9mmとなっていることが好ましい。
本実施形態では、図4及び図5(c)に示すように、上辺部段差接続部21は、圧搾面部16とこれの上方領域13aの胴部13との間に介在して設けられて、圧搾面部16を上方領域13aから区画する部分であって、上方に向けて凸となった円弧状の正面形状を備えている。また下辺部段差接続部22は、圧搾面部16とこれの下方領域13bの胴部13との間に介在して設けられて、圧搾面部16を下方領域13bから区画する部分であって、横方向に直線状に延設する正面形状を備えている。上辺部段差接続部21や下辺部段差接続部22は、これらの肉厚が、いずれも、これらを挟んで配置される圧搾面部16及び胴部13の上方領域13aや下方領域13bの肉厚よりも、薄くなっている。ここで、圧搾面部16及び胴部13の上方領域13aや下方領域13bの肉厚は、容器本体11が例えばポリプロピレンを用いて形成されている場合に、0.7〜1.4mmとなっていることが好ましい。また、これらの肉厚よりも薄くなっている、上辺部段差接続部21や下辺部段差接続部22の肉厚は、0.6〜0.9mmとなっていることが好ましい。
本実施形態では、圧搾面部16の頂部20は、相当の巾を有する平坦な頂面となっており、その中心線を両側の側辺部16aの間の中央部に配置して、上辺部段差接続部21の中央部分から下辺部段差接続部22の中央部分に至るまで、縦方向に延設して設けられている。頂部20の両側の側縁部から両側の側辺部16aに向けて、斜面部15が、緩い勾配で傾斜して各々設けられている。また圧搾面部16の頂部20には、圧搾時に指を押し当てるべき所定の位置20aを明示する本体マーキング23が、圧搾面部16の高さ方向の中央部よりも、やや下方にずれた位置に配置されて設けられている。これによって、本体マーキング23と、上辺部段差接続部21との間の間隔が、本体マーキング23と下辺部段差接続部22との間の間隔よりも、大きくなっており、本体マーキング23と、上辺部段差接続部21との間の間隔と、本体マーキング23と下辺部段差接続部22との間の間隔が異なっている。さらに、本実施形態では、頂部20は、胴部13を側面部側から見た縦断面形状が、極めて緩やかな曲率で外側に凸となるように湾曲する、曲面形状となるように形成されていることが好ましい。
スクイズ操作部14の圧搾支持部18は、図1に示すように、圧搾面部21の頂部20の所定の位置20aに指を押し当ててスクイズ方向Xに容器本体11を圧搾する際に、圧搾面部16に加えられる圧搾力を支持する部分であって、相当の保形剛性を備えている。圧搾支持部18は、本実施形態では、図3に示すように、略U字の断面形状を有している。圧搾支持部18は、保形剛性の大きなその略U字の断面形状によって、例えば胴部13を把持した手の平や指に、圧搾支持部18を過度に変形させることなく、圧搾時の反力を効率良く支持させることができるようになっている。また、本実施形態では、略U字の断面形状を有する圧搾支持部18の両側の側面部に、図2(a)〜(c)に示すように、これの保形剛性を向上させる剛性補強リブ24が、横方向に延設して2段に配置されて設けられている。これらの剛性補強リブ24によって、圧搾面部16に圧搾力を負荷した際の反力を、さらに効率良く圧搾支持部18に支持させることが可能になる。本実施形態では、容器本体11の胴部13に後述するシュリンクラベル30が装着されていることによって、圧搾面部21に圧搾力を負荷して容器本体11を圧搾する際に、圧搾面部21の変形に伴って圧搾支持部18が変形するのを、効果的に抑制することが可能になる。
本実施形態では、シュリンクラベル30は、スチームや温風等によって加熱収縮させることが可能な材料として、例えばポリスチレンやポリエチレンテレフタレート等の、熱収縮性を有する公知の合成樹脂製のフィルム材料を用いて、例えば30〜80μm程度の厚さを有するように容易に形成することができる。シュリンクラベル30は、例えば押出し法やカレンダー法等の公知の方法によって成形した後に、延伸処理することによって容易に得ることができる。また得られたシュリンクラベル30の少なくとも一方の面には、商品名、装飾、能書等に加えて、圧搾面部16を圧搾する際に指を押し当てる所定の位置20aを明示する、マーキング31等を容易に印刷することが可能である。
シュリンクラベル30は、図1に示すように、容器本体11の胴部13の外周形状よりも一回り大きな筒形状に形成されて、胴部13の外周面を外側から覆って配設された後に、熱を加えて収縮させることにより、容器本体11の胴部13の外周面を締め付けるようにして密着させた状態で、容器本体11の胴部13の略全体に一体として容易に装着することができる。シュリンクラベル30は、熱収縮させた際の収縮率が、例えば20〜80%となっていることが好ましく、50〜80%となっていることがさらに好ましい。この収縮率は、JIS Z1709の測定法に準じて測定することができる。本実施形態では、シュリンクラベル30を構成するシュリンクフィルムを、90℃で10秒間の温水処理した時のTD方向の収縮率((収縮前の長さ−収縮後の長さ)/収縮前の長さ)を意味する。シュリンクラベル30の収縮率が、このような収縮率となっていることにより、スクイズ操作部14を圧搾した際の圧搾支持部18の変形量が抑制されることで、圧搾支持部14の変形による内容液の吐出への影響が小さくなるため、定量性が向上する。
また、シュリンクラベル30は、一軸方向に延伸させた一軸延伸フィルムを用いて形成することができ、これの延伸方向を、容器本体11の周方向に沿わせた状態で、シュリンクラベル30が容器本体11の胴部13に装着されていることが好ましい。これによって、シュリンクラベル30は容器本体11の周方向にのみ熱収縮することになるので、シュリンクラベル30を熱収縮させて容器本体11の胴部13に一体として装着する際に、シュリンクラベル30の収縮に伴って、例えばシュリンクラベル30に印刷したマーキング31が、容器本体11の上下方向に移動して、位置合わせした本体マーキング23から位置ずれするのを、効果的に回避することが可能になる。
さらに、シュリンクラベル30は、例えば胴部13のスクイズ操作部14を覆う部分のみ、筒形状の内径を小さくしたり、加熱による収縮率が他の部分よりも大きくなるように調整したりすることによって、スクイズ操作部14の部分をより大きな締付け力で締め付けた状態で、容器本体11の胴部13に装着することもできる。
容器本体11の口首部11aに着脱可能に装着されるキャップ部材12は、本実施形態では、図1に示すように、ヒンジ付きキャップとなっている。ヒンジ付きキャップ12は、容器本体11の口首部11aに螺着される装着スカート部12cを備えるキャップ本体12dと、キャップ本体12dの天面板12eの周縁部分にヒンジ部12bを介して回転可能に設けられた、ヒンジ蓋12fとを含んで構成されている。天面板12eの中央部分から上方に突出して、吐出ノズル部12aが設けられている。ヒンジ蓋12fの裏面中央部分から突出して、閉塞突起12gが設けられている。ヒンジ蓋12fを回転させて、吐出ノズル部12aの吐出口に閉塞突起12gを嵌め込むことで、吐出ノズル部12aを、開閉可能に閉塞することができる。
また、本実施形態では、ヒンジ付きキャップ12は、ヒンジ部12bを圧搾面部16とは反対側に配置して、容器本体11に取り付けられている。これによって、後述するように、圧搾面部16を圧搾して、吐出ノズル部12aの吐出口から所定量の内容液を吐出させる際に、開放させたヒンジ蓋12fが邪魔になること無く、傾倒又は倒立させた容器本体11から、内容液を吐出箇所に向けてスムーズに吐出させることが可能になる(図7参照)。
上述の構成を有する本実施形態の定量吐出スクイズ容器10によれば、容器本体11をスクイズ変形させて内容液を定量吐出させるには、図7に示すように、容器本体11の胴部13を把持して容器10を傾倒又は倒立させ、吐出ノズル部12aを吐出箇所に向けた状態で、例えば親指を、シュリンクラベル30に印刷したマーキング31を介して、圧搾面部16の頂部20の本体マーキング23が施された所定の位置20aに押し付けて、圧搾面部16の頂部20に圧搾力を負荷する。これによって、図6(a)、(b)に示すように、圧搾支持部18に圧搾力を支持させつつ、頂部20がスクイズ方向Xに押し込まれると共に、一対の斜面部15が、これらの交差角度θを拡げるように変形しながら、山形状断面の一対の裾部19の間の間隔を押し拡げていく。これに伴って、圧搾面部16の山形状断面が平坦になるように押し潰されて、容器本体11の容量が減少するので、この圧搾面部16の部分の容量の減少によって、内容液を吐出させることが可能になる。
また、図6(b)に示すように、圧搾面部16の山形状断面がほぼ平坦に伸びきった状態になると、一対の斜面部15は、これ以上裾部19の間の間隔を押し拡げることができなくなって、谷形状への反転が規制されると共に変形が停止する。このような圧搾面部21の部分の変形によって、所定量の内容液として、例えば3ml程度の内溶液を、バラツキを生じさせることなく、容易に定量吐出させることが可能になる。
したがって、本実施形態の定量吐出スクイズ容器10によれば、容器本体11の形状のみを工夫することによって、繰り返しスクイズ操作した際の容器本体11のスクイズ変形量にバラツキが生じないように規制して、内容液を一定量ずつ吐出させることが可能になる。
そして、本実施形態の定量吐出スクイズ容器10によれば、圧搾面部16を圧搾する際に、圧搾反力を支持する圧搾支持部18に変形が生じるのを効果的に抑制して、内容液の吐出量の定量性を、より一層向上させることが可能になる。
すなわち、本実施形態によれば、容器本体11の胴部13の少なくともスクイズ操作部14が配置された部分と同じ高さの部分に、シュリンクラベル30が装着されている。これによって、シュリンクラベル30が装着されたスクイズ操作部14が配置された部分が、シュリンクラベル30によって外側から締め付けられることになって、スクイズ操作部14における圧搾面部16以外の圧搾支持部18の部分の変形が効果的に抑制されることになるので、圧搾支持部18の変形が内容液の吐出量に及ぼす影響を軽減することで、圧搾面部16を圧搾した際の内容液の吐出量の定量性を、より一層向上させることが可能になる。
また、本実施形態によれば、圧搾面部16における、少なくとも山形状断面の頂部20の本体マーキング23が施された所定の位置20aの高さと同様の高さの部分において、接続部17a,17bの肉厚が、当該接続部17a,17bを挟んで配置される圧搾面部16及び圧搾支持部18の肉厚よりも、薄くなっている。これによって、肉厚が薄くなった少なくとも頂部20の本体マーキング23が施された所定の位置20aと同様の高さの部分に配置された、接続部17a,17bにおいて、圧搾面部16が柔軟に動きやすくなるので、圧搾面部16を押圧して胴部13を圧搾する際の、押し始めから押し終わりに至るまでのクリック感(圧搾面部を押し拡げる力がある変形量まで上昇した後、急激に低下することによって生まれる感触や音)を向上させることが可能になって、圧搾面部16を押し易く、且つ押し終わりが解り易くなることにより、内容液を所定量吐出させる際の定量性や使用感を、より一層向上させることが可能になる。
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、搾面部の山形状断面の裾部と圧搾支持部との接続部は、その全長に亘って肉厚が薄くなっていても良い。頂部の指が押し当てられる所定の位置と同様の高さの部分及びこれの近傍部分においてのみ、接続部の肉厚が薄くなっていても良い。また、圧搾面部は、上辺部段差接続部や下辺部段差接続部を介在させて、これの上方領域や下方領域の胴部と区画されている必要は必ずしもない。圧搾面部の山形状断面の頂部は、相当の巾を有する平坦な頂面とする必要は必ずしもなく、頂部を滑らかな湾曲面となるように面取したスクイズ稜線部等とすることもできる。スクイズ操作部は、鈍角の交差角度で交差する2面に沿って配置される一対の斜面部を含む山形状断面を有する圧搾面部と、該圧搾面部の山形状断面の裾部と接続部を介して一体として連続形成される、圧搾支持部とからなる横断面形状を有している必要は必ずしも無い。
10 定量吐出スクイズ容器
11 容器本体
11a 口首部
12 キャップ部材(ヒンジ付きキャップ)
12a 吐出ノズル部
12b ヒンジ部
13 胴部
13a 上方領域
13b 下方領域
14 スクイズ操作部
15 斜面部
16 圧搾面部
17 接続部
17a 殆ど段差の無い接続部
17b 段差接続部
18 圧搾支持部
19 山形状断面の裾部
20 山形状断面の頂部
20a 所定の位置
21 上辺部段差接続部
22 下辺部段差接続部
23 本体マーキング
24 剛性補強リブ
30 シュリンクラベル
31 マーキング
X スクイズ方向
θ 交差角度

Claims (4)

  1. プラスチックからなる容器本体を備え、該容器本体の少なくとも一部分をスクイズ変形させて吐出口から内容液を所定量吐出させる、スクイズ操作部を該容器本体の胴部に有する定量吐出スクイズ容器であって、
    前記スクイズ操作部は、圧搾面部と、該圧搾面部と接続部を介して一体として連続形成される、圧搾支持部とを有しており、
    前記接続部は、当該接続部の肉厚が、当該接続部に隣接する前記圧搾面部及び前記圧搾支持部の肉厚よりも薄くなっている部分を有しており、
    前記容器本体の胴部における略全体にシュリンクラベルが装着されており、
    前記シュリンクラベルは、前記スクイズ操作部を覆う部分が、加熱による収縮率が他の部分よりも大きくなった状態で装着されている定量吐出スクイズ容器。
  2. 前記シュリンクラベルが一軸延伸フィルムを用いて形成されており、延伸方向を前記容器本体の周方向に沿わせた状態で、前記シュリンクラベルが前記容器本体に装着されている請求項1記載の定量吐出スクイズ容器。
  3. 前記スクイズ操作部は、鈍角の交差角度で交差する2面に沿って配置される一対の斜面部を含む山形状断面を有する圧搾面部と、該圧搾面部の山形状断面の裾部と接続部を介して一体として連続形成される、圧搾支持部とからなる横断面形状を有しており、
    前記スクイズ操作部は、前記圧搾面部の山形状断面の頂部における所定の位置に指を押し当てて圧搾した際に、前記一対の斜面部が前記交差角度を拡げるように変形しながら、両側の山形状断面の裾部の間隔を前記圧搾支持部との前記接続部において押し拡げると共に、押し拡げる力が無くなるまで前記斜面部が変形した後、前記圧搾面部は谷形状に反転しないように規制されて、前記所定の位置に指を押し当てて繰り返し行われるスクイズ操作による前記容器本体のスクイズ変形量にバラツキが生じないようになっている請求項1又は2記載の定量吐出スクイズ容器。
  4. 前記シュリンクラベルに、前記圧搾面部を圧搾する際に指を押し当てる前記山形状断面の頂部の所定の位置を明示する、マーキングが印刷されている請求項記載の定量吐出スクイズ容器。
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