JP6356439B2 - 食品生地練込用油脂組成物 - Google Patents
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また、特許文献2に記載の方法は、たしかに多量の粉末素材を含有させることができるが、クリーミングで生じた気泡内に粉末素材を保持する形態となるため粉末素材と油脂とのなじみが不十分な場合が多く、良好な可塑性が得られず、パン生地などのベーカリー練込用として使用した際の分散性(油脂組成物が生地中にすばやく均質に練りこまれること)が十分ではないという問題があった。
製パンにおける練込油脂配合量は、例えば食パンの場合、パン生地に使用する小麦粉100質量部に対し、わずか5〜10質量部と大変少ない。よって従来は、上記理由により練込油脂中に配合できる粉末素材量が少なかったため、粉末の酵素製剤や糊料など、少量でも添加効果のある成分しか配合できないという問題があった。
そして解れ性を良好なものとするためには、粒径が小である不溶性粉末素材と粒径が大である水溶性粉末素材とを特定比でショートニング中に分散させることが有効であることを見出した。
本発明の食品生地練込用油脂組成物で使用する食用油脂としては、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、大豆油、ナタネ油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、オリーブ油、キャノーラ油、牛脂、乳脂、豚脂、カカオ脂、魚油、鯨油等の各種植物油脂及び動物油脂、並びにこれらに水素添加、分別及びエステル交換から選択される1又は2以上の処理を施した加工油脂等が挙げられる。これらの油脂は、単独で用いることもでき、又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。本発明では、これらの中でも、食品生地に添加した際の分散性が良好であることから、ヨウ素価52〜70、好ましくはヨウ素価60〜70のパーム分別軟部油を70質量%、好ましくは100質量%含む油脂配合物をランダムエステル交換したエステル交換油脂を、その含有量が油脂中に50〜100質量%、好ましくは80〜100質量%となるように使用することが望ましい。
なお、上記のSFCは、次のようにして測定する。即ち、油相を60℃に30分保持して完全に融解した後、0℃に30分保持して固化させる。次いで、25℃に30分保持し、テンパリングを行ない、その後、0℃に30分保持する。これを各測定温度に順次30分保持した後、SFCを測定する。
このような2種の粉末素材を併用することにより、油脂組成物が硬い物性であっても、崩れやすさ、すなわち解れ性を良好なものとすることができ、食品生地に添加した際に食品生地中に均一に粉末素材を分散させることが可能となるのである。
また、平均粒径が100μm以下の微粒粉末が水可溶性であると、食品生地に添加した場合に一気に増粘してしまい、良好な生地物性が失われてしまう。とくにパン生地に添加した場合はべたついた生地になってしまい、成形時に扱いにくい物性になってしまう。
また、平均粒径が200μm以上の粗粒粉末が不溶性であると、食品生地にざらが残り、とくにパン生地に添加した場合はグルテン構造を破壊してしまうおそれがある。
一方、上記粒径の粗粒粉末を得るには、各種の粉砕機を用いて各種食品原料を破砕し、必要に応じ、篩別することによって得ることができる。また、食品原料の水溶液から該当する粒度となるように結晶化させる方法などもある。さらに、各種結着剤を用いて崩壊性を呈さない範囲で該当する粒度になるように造粒したものであってもよい。
なお、本発明ではあらかじめ、上記粒度となっている粉末素材を選択して使用することが、安定した物性の食品生地練込用油脂組成物を製造可能な点で好ましい。
上記澱粉類としては、例えば、強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、デュラム粉、全粒粉などの小麦粉、ライ麦粉、大麦粉、米粉などのその他の穀粉類、アーモンド粉、へーゼルナッツ粉、カシューナッツ粉、オーナッツ粉、松実粉などの堅果粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、タピオカ澱粉、小麦澱粉、甘藷澱粉、サゴ澱粉、米澱粉、モチ米澱粉などの澱粉や、ばい焼、α化処理、分解処理、エーテル化処理、エステル化処理、架橋処理、微細化、グラフト化処理などの中から選ばれた1種又は2種以上の処理を施した加工澱粉や化工澱粉等が挙げられるが、本発明では、澱粉類中、小麦粉を50質量%以上使用することが好ましく、70質量%以上がより好ましく、100質量%がさらに好ましい。
また、上記澱粉類は、不溶性を高めるために、ばい焼及び/又は架橋処理されたものであることが好ましく、より好ましくはばい焼されたものであることが好ましい。
すなわち、ばい焼された小麦粉類であることが最も好ましい。
上記糖類としては、上白糖、グラニュー糖、コーヒーシュガー、蔗糖、粉末はちみつ、ブドウ糖、果糖、黒糖、麦芽糖、乳糖、シクロデキストリン、還元澱粉糖化物、還元糖、ポリデキストロース、還元乳糖、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、キャラメル、かえで糖、オリゴ糖、キシロース、トレハロース、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、アラビノース、パラチノースオリゴ糖、アガロオリゴ糖、キチンオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ヘミセルロース、イソマルトオリゴ糖、マルトオリゴ糖、カップリングシュガー、ラフィノース、ラクチュロース、テアンデオリゴ糖、ゲンチオリゴ糖等が挙げられ、これらの中から選ばれた1種または2種以上を用いることができるがグラニュー糖を用いることが好ましい。
また、上記塩類としては、食塩、海塩、岩塩や塩化カリウム等を挙げることができるが、食塩を使用することが好ましい。
ここで、5:95よりも上記平均粒径が100μm以下の不溶性微粒粉末の比が少ないと、もろい物性になってしまい、49:51よりも上記平均粒径が100μm以下の不溶性微粒粉末の比が大きいと十分な解れ性が得られないことに加え、とくにパン生地に添加した場合に分散性が悪いという問題がある。
また、食用油脂100質量部に対し、上記2種の粉末素材の合計量が100質量部未満であると十分な解れ性が得られず、また500質量部を超えると、そぼろ状となってしまう。
とくに、平均粒径が200μm未満の水可溶性微粒粉末については、全粉末素材中、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下とする。また、平均粒径が100μm超の不溶性粗粒粉末については、全粉末素材中、好ましくは5質量%以下、より好ましくは2質量%以下とする。とくに、平均粒径が100μmを超え200μm未満の粉末素材については、全粉末素材中、合計して5質量%以下、より好ましくは2質量%以下、さらに好ましくは1質量%未満とする。
また、粉末乳化剤、粉末油脂などの油溶性の粉末については、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下とする。
本発明の食品生地練込用油脂組成物は、食用油脂中に、上記平均粒径が100μm以下の不溶性微粒粉末と、上記平均粒径が200μm以上の水可溶性粗粒粉末の2種の粒径の粉末素材を、5:95〜49:51、好ましくは20:80〜49:51、より好ましくは20:80〜40:60の質量比で、且つ、食用油脂100質量部に対し、合計して100〜500質量部、好ましくは150〜300質量部、さらに好ましくは200〜300質量部分散させることによって得ることができる。
20℃に調温したショートニング(食用油脂99質量%、グリセリンモノ脂肪酸エステル1質量%)(油脂配合はヨウ素価60のパーム分別軟部油のランダムエステル交換油脂:パームステアリン=95:5)(使用油脂の10℃のSFC=31%、20℃のSFC=16%)30質量部をミキサーボウルに入れ、ビーターを装着したたて型ミキサーを用いて比重が0.7になるまでクリーミングを行なった。ここで、あらかじめ混合しておいた、ジアセチル酒石酸モノグリセリド粉末(油溶性粉末・平均粒径100μm)1質量部、グリセリンモノ脂肪酸エステル粉末(油溶性粉末・平均粒径200μm)4質量部、ばい焼小麦粉(不溶性微粒粉末・平均粒径60μm)15質量部、グラニュー糖(水可溶性粗粒粉末・平均粒径450μm)50質量部からなる混合粉末を添加し、低速で攪拌を2分行なった後、中速2分攪拌を行ない、平均粒径が100μm以下の不溶性微粒粉末と、平均粒径が200μm以上の水可溶性粗粒粉末の2種の粒径の粉末素材を、23:77の質量比で、且つ、食用油脂100質量部に対し、合計して217質量部含有する本発明の食品生地練込用油脂組成物Aを得た。なお、得られた食品生地練込用油脂組成物Aは下記のベーカリー生地混合試験に供した。
実施例1で使用したばい焼小麦粉に代えて、薄力粉(不溶性微粒粉末・平均粒径55μm)を使用した以外は実施例1と同様の配合・製法で、平均粒径が100μm以下の不溶性微粒粉末と、平均粒径が200μm以上の水可溶性粗粒粉末の2種の粒径の粉末素材を、23:77の質量比で、且つ、食用油脂100質量部に対し、合計して217質量部含有する本発明の食品生地練込用油脂組成物Bを得た。なお、得られた食品生地練込用油脂組成物Bは下記のベーカリー生地混合試験に供した。
実施例1で使用したグラニュー糖50質量部を、食塩(水可溶性粗粒粉末・平均粒径420μm)12質量部とグラニュー糖38質量部の混合物に変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で、平均粒径が100μm以下の不溶性微粒粉末と、平均粒径が200μm以上の水可溶性粗粒粉末の2種の粒径の粉末素材を、23:77の質量比で、且つ、食用油脂100質量部に対し、合計して217質量部含有する本発明の食品生地練込用油脂組成物Cを得た。なお、得られた食品生地練込用油脂組成物Cは下記のベーカリー生地混合試験に供した。
実施例1におけるばい焼小麦粉の添加量を15質量部から5質量部に、グラニュー糖の添加量を50質量部から60質量部に変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で、平均粒径が100μm以下の不溶性微粒粉末と、平均粒径が200μm以上の水可溶性粗粒粉末の2種の粒径の粉末素材を、8:92の質量比で、且つ、食用油脂100質量部に対し、合計して217質量部含有する本発明の食品生地練込用油脂組成物Dを得た。なお、得られた食品生地練込用油脂組成物Dは下記のベーカリー生地混合試験に供した。
実施例1におけるばい焼小麦粉の添加量を15質量部から30質量部に、グラニュー糖の添加量を50質量部から35質量部に変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で、平均粒径が100μm以下の不溶性微粒粉末と、平均粒径が200μm以上の水可溶性粗粒粉末の2種の粒径の粉末素材を、46:54の質量比で、且つ、食用油脂100質量部に対し、合計して217質量部含有する本発明の食品生地練込用油脂組成物Eを得た。なお、得られた食品生地練込用油脂組成物Eは下記のベーカリー生地混合試験に供した。
実施例1におけるばい焼小麦粉の添加量を15質量部から2.5質量部に、グラニュー糖の添加量を50質量部から62.5質量部に変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で、平均粒径が100μm以下の不溶性微粒粉末と、平均粒径が200μm以上の水可溶性粗粒粉末の2種の粒径の粉末素材を、4:96の質量比で、且つ、食用油脂100質量部に対し、合計して217質量部含有する比較例の食品生地練込用油脂組成物Fを得た。なお、得られた食品生地練込用油脂組成物Fは下記のベーカリー生地混合試験に供した。
実施例1におけるばい焼小麦粉の添加量を15質量部から35質量部に、グラニュー糖の添加量を50質量部から30質量部に変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で、平均粒径が100μm以下の不溶性微粒粉末と、平均粒径が200μm以上の水可溶性粗粒粉末の2種の粒径の粉末素材を、54:46の質量比で、且つ、食用油脂100質量部に対し、合計して217質量部含有する比較例の食品生地練込用油脂組成物Gを得た。なお、得られた食品生地練込用油脂組成物Gは下記のベーカリー生地混合試験に供した。
実施例1におけるばい焼小麦粉及びグラニュー糖を無添加とし、代わりに上白糖(水可溶性粉末・平均粒径150μm)65質量部を配合した以外は実施例1と同様の配合・製法で、平均粒径が100μm以下の不溶性微粒粉末も、平均粒径が200μm以上の水可溶性粗粒粉末の2種の粒径の粉末素材も含有しない比較例の食品生地練込用油脂組成物Hを得た。なお、得られた食品生地練込用油脂組成物Hは下記のベーカリー生地混合試験に供した。
実施例1におけるばい焼小麦粉を上白糖に変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で、平均粒径が100μm以下の不溶性微粒粉末を含有するが、平均粒径が200μm以上の水可溶性粗粒粉末を含有しない比較例の食品生地練込用油脂組成物Iを得た。なお、得られた食品生地練込用油脂組成物Iは下記のベーカリー生地混合試験に供した。
実施例1におけるグラニュー糖を上白糖に変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で、平均粒径が100μm以下の不溶性微粒粉末を含有せず、平均粒径が200μm以上の水可溶性粗粒粉末を含有する比較例の食品生地練込用油脂組成物Jを得た。なお、得られた食品生地練込用油脂組成物Jは下記のベーカリー生地混合試験に供した。
実施例1におけるばい焼小麦粉を粉糖(水可溶性微粒粉末・平均粒径60μm)に変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で、平均粒径が100μm以下の粉末が不溶性微粒粉末ではなく水可溶性微粒粉末である比較例の食品生地練込用油脂組成物Kを得た。得られた食品生地練込用油脂組成物Kは品温25℃においてやや軟らかい不十分な可塑性を有していた。なお、得られた食品生地練込用油脂組成物Kは下記のベーカリー生地混合試験に供した。
実施例1におけるショートニングを30質量部から35質量部に、グラニュー糖の添加量を50質量部から45質量部に変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で、平均粒径が100μm以下の不溶性微粒粉末と、平均粒径が200μm以上の水可溶性粗粒粉末の2種の粒径の粉末素材を、25:75の質量比で、且つ、食用油脂100質量部に対し、合計して171質量部含有する本発明の食品生地練込用油脂組成物Lを得た。なお、得られた食品生地練込用油脂組成物Lは下記のベーカリー生地混合試験に供した。
実施例1におけるショートニングを30質量部から25質量部に、ばい焼小麦粉の添加量を15質量部から17質量部に、グラニュー糖の添加量を50質量部から53質量部に変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で、平均粒径が100μm以下の不溶性微粒粉末と、平均粒径が200μm以上の水可溶性粗粒粉末の2種の粒径の粉末素材を、24:76の質量比で、且つ、食用油脂100質量部に対し、合計して280質量部含有する本発明の食品生地練込用油脂組成物Mを得た。なお、得られた食品生地練込用油脂組成物Mは下記のベーカリー生地混合試験に供した。
実施例1におけるショートニングを30質量部から20質量部に、ばい焼小麦粉の添加量を15質量部から17質量部に、グラニュー糖の添加量を50質量部から58質量部に変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で、平均粒径が100μm以下の不溶性微粒粉末と、平均粒径が200μm以上の水可溶性粗粒粉末の2種の粒径の粉末素材を、23:77の質量比で、且つ、食用油脂100質量部に対し、合計して375質量部含有する本発明の食品生地練込用油脂組成物Nを得た。なお、得られた食品生地練込用油脂組成物Nは下記のベーカリー生地混合試験に供した。
下記の配合・製法で食パン生地を製造する際の、食品生地練込用油脂組成物の解れ性および分散性について、下記の評価方法にしたがって評価を行ない、結果を表1に記載した。
強力粉(カメリア:日清製粉製)70質量部、生イースト2質量部、イーストフード0.1質量部及び水40質量部をミキサーボウルに投入し、フックを使用し、低速で2分、中速で2分混合し、中種生地を得た。捏ね上げ温度は24℃であった。この中種生地を生地ボックスに入れ、温度28℃、相対湿度85%の恒温室で、4時間中種醗酵を行なった。終点温度は29℃であった。この中種醗酵の終了した生地を再びミキサーボウルに投入し、更に、強力粉(イーグル:日本製粉製)30質量部、上白糖5質量部、脱脂粉乳2質量部、食塩1.8質量部及び水25質量部を添加し、低速で3分、中速で3分本捏ミキシングした。ここで、食品生地練込用油脂組成物15質量部を投入し、フックを使用し、低速で3分、中速で3分、高速で1分ミキシングを行ない、食パン生地を得た。得られた食パン生地の捏ね上げ温度は28℃であった。
なお、食塩を含有する食品生地練込用油脂組成物Cについては、生地配合における食塩1.8質量部を無添加とした。
食品生地練込用油脂組成物を添加してから完全に練りこまれるまでの状態を目視観察した。
[分散性評価1]
食品生地練込用油脂組成物が食パン生地に練りこまれた時点の油脂組成物の状態を下記の評価基準にしたがって評価した。
○:均質に練りこまれた。
△:一部はそぼろ状のまま練りこまれた。
×:一部は塊状のまま練りこまれた。
[分散性評価2]
食品生地練込用油脂組成物を添加してから完全に練りこまれるまでの時間を下記評価基準にしたがって評価した。
◎:低速3分ミキシング中に練りこまれた。
◎−:中速1分ミキシング中に練りこまれた。
○:中速3分ミキシング中に練りこまれた。
△:高速1分ミキシング中に練りこまれた。
×:高速1分ミキシングでも練りこまれなかったため時間を延長した。
とくに、平均粒径が100μm以下の不溶性微粒粉末と、上記平均粒径が200μm以上の水可溶性粗粒粉末の2種の粒径の粉末素材を、20:80〜40:60の質量比で、且つ、食用油脂100質量部に対し、合計して200〜300質量部含有する食品生地練込用油脂組成物は、良好な解れ性を有し、パン生地に添加した際の分散性が優れている。(実施例1〜3、7)
それに対し、平均粒径が100μm以下の不溶性微粒粉末と、平均粒径が200μm以上の水可溶性粗粒粉末の2種の粒径の粉末素材の質量比が5:95〜49:51の質量比の範囲外である場合(比較例1、2参照)や、2種の粉末素材ではなく、単種の粉末素材を使用した場合(比較例3参照)は十分な解れ性が得られず、パン生地に添加した場合の分散性は不良であった。
また、2種の平均粒径の粉末素材を5:95〜49:51の質量比で含有するが、平均粒径が近接している場合(比較例4、5参照)はある程度の解れ性を有しているが、パン生地に添加した場合の分散性は不良であった。
なお、平均粒径が100μm以下の不溶性微粒粉末に代えて、同粒径の水可溶性微粒粉末を使用した場合(比較例6)は、十分な解れ性は有しているが、パン生地に添加した場合の分散性が不良であった。
Claims (4)
- 平均粒径が100μm以下の不溶性微粒粉末と、平均粒径が200μm以上の水可溶性粗粒粉末の2種の粒径の粉末素材を、5:95〜49:51の質量比で、且つ、食用油脂100質量部に対し、合計して200〜500質量部含有することを特徴とする食品生地練込用油脂組成物。
- 平均粒径が100μm以下の不溶性微粒粉末が澱粉類である請求項1記載の食品生地練込用油脂組成物。
- 平均粒径が200μm以上の水可溶性粗粒粉末が糖類及び/又は塩類である請求項1又は2記載の食品生地練込用油脂組成物。
- ベーカリー練込用であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の食品生地練込用油脂組成物。
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