JP6354982B2 - 非水電解液二次電池およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解液を備えた二次電池(非水電解液二次電池)およびその製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池その他の非水電解液二次電池は、車両搭載用電源あるいはパソコンや携帯端末等の電源として重要性が高まっている。特に、軽量で高エネルギー密度が得られるリチウムイオン二次電池は、車両搭載用高出力電源として好ましく用いられている。この種の電池においては、シート状正極とシート状負極をセパレータと共に積層し捲回させた捲回型電極体を備えた電池構造が知られている。また、電池ケースとしては物理的強度が大きいという観点から主として金属製のケースが使用されており、この場合には電池ケースと電極体とを絶縁するために、典型的には電極体を絶縁性フィルムで包装することが行われている。例えば特許文献1には、電極体と電池ケースとを備えた電池において、電極体と電池ケースとの間に絶縁フィルムを配置することが記載されている。
特開2010−287456号公報 特開2013−235795号公報
この種の非水電解液二次電池の一つの典型的な例では、非水電解液を含浸した電極体の正極と負極との間を、電解液に含まれる電荷担体(例えばリチウムイオン)が行き来することにより充放電が行われる。しかしながら、充放電の条件によっては、かかる電極体が発熱することがあり得る。そして電極体が発熱すると非水電解液が加熱されて膨張し、非水電解液が電極体から外部へと流出してしまうことがある。特に車両の駆動電源として用いられる非水電解液二次電池においては、ハイレートで充放電が行われるため、膨張した非水電解液が電極体から流出してしまう現象が生じ易い。一度外部へと流出した非水電解液は、電極体の温度が低下して非水電解液が元の体積に戻った後であっても再び電極体内に含浸することは難しい。そのため、電極体内の非水電解液が減少したり、非水電解液の濃度ムラが発生したりすることがあった。このような電極体内の非水電解液の減少および濃度ムラ等は、該電極体を備える二次電池の内部抵抗の増加や容量維持率の低下(即ちサイクル特性の低下)の原因となり得るため、改善されるべき事象である。
従来、このような問題に対し、非水電解液の含浸口および流出口となり得る捲回型電極体の捲回軸方向の両端部において、正極および負極の活物質層の膨潤度を高めることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。すなわち、非水電解液を含浸することで膨潤した両端部の活物質層により、捲回型電極体の内部から外部へと非水電解液が流出することを防ぐものである。しかしながら、このような構成の捲回型電極体においては、非水電解液の含浸開始時から両端部の活物質層の膨潤が始まり、当該電解液の捲回型電極体内への含浸までもが阻害されてしまっていた。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、電極体への非水電解液の含浸を損ねることなく、その流出が抑制されている、非水電解液二次電池を提供することである。
ここに開示される非水電解液二次電池は、正極および負極の対向が積層された積層構造を有する電極体と、非水電解液と、上記電極体および上記非水電解液を収容する電池ケースと、上記電極体を覆い、上記電極体と上記電池ケースの内壁とを絶縁する袋状フィルムと、を備えている。そして、上記電池ケースの内圧は、0.14MPa以上0.23MPa以下に調整されていることを特徴としている。このように電池ケースの内圧が適度に加圧されていることで、ハイレートでの充放電を行った後の電極体内の電解液量の減少を防止することができる。また、電池ケースの内部をかかる適度な加圧状態とすることにより、ハイレート充放電により電極体から排出された電解液が再び電極体内に含浸するのを促進することができる。これにより、ハイレート充放電後の反応抵抗の上昇を抑制することができ、ハイレートサイクル特性をも改善することができる。
ここに開示される非水電解液二次電池の好ましい一態様において、上記電池ケースの内部空間は一酸化炭素(CO)を含むことを特徴としている。電池の内部空間に気体(ガス)が存在することで、上記の適度な加圧状態を好適に実現することができる。そして、かかる気体がCOであることにより、非水電解液に溶解し難く、上記の適度な加圧状態を好適に保つことができる。
ここに開示される非水電解液二次電池の好ましい一態様において、上記電池ケースは扁平角型である。また、上記電極体は、長尺の上記正極と長尺の上記負極とをセパレータを介して重ね合わせ、扁平形状に捲回されてなる捲回型電極体であって、上記電極体の上記横方向の寸法に対する縦方向の寸法が0.5以下であり、上記捲回の軸たる捲回軸方向が上記電池ケースの幅広面横方向となる向きで配置されていることを特徴としている。かかる構成によると、ハイレート充放電時等に捲回型電極体から非水電解液が排出され難くなる。これにより、ハイレート充放電後の反応抵抗の上昇をさらに抑制することができる。
ここに開示される非水電解液二次電池の好ましい一態様において、上記袋状フィルムは、上記電池ケースの上方側に開口部が位置する袋状であって、1枚のシート状の絶縁フィルムが袋底部を真ん中に一対の幅広側面部が折り上げられ、上記一対の幅広側面部から横方向に延設された二対の狭側面部が折り合されて接合されることで構成されている。そしてこの袋状フィルムにおいて、上記袋底部と上記狭側面部との間には、上記袋状フィルムの内部と外部との電解液の移動を阻害する移動阻害機構が備えられている。
かかる構成によると、ハイレートでの充放電により電極体から非水電解液が排出された場合であっても、かかる電解液は袋状フィルムの外部への流出が阻害されて、袋状フィルムの内部に留まり得る。これにより、ハイレート充放電により電極体から排出された電解液の再含浸をより一層促進することができる。
ここに開示される非水電解液二次電池の好ましい一態様において、上記移動阻害機構は、上記袋底部から上記横方向に延設された延設部を有し、上記延設部は折り上げられて上記狭側面部の下端と重ねられていることを特徴としている。すなわち、袋状フィルムは、袋底部と狭側面部との間に形成される隙間を、袋底部から延設された延設部により緩く遮るようにしている。これにより、電解液は袋状フィルムの外部への流出を好適に阻害することができる。延いては、ハイレート充放電により電極体から排出された電解液の再含浸を好適に促進することができる。
ここに開示される非水電解液二次電池の好ましい一態様において、上記移動阻害機構は、上記延設部と上記狭側面部とが接合されることで構成されることを特徴としている。すなわち、袋状フィルムは、袋底部と狭側面部との間が溶着されて完全に閉じられている。これにより、電解液は袋状フィルムの外部への流出を完全に阻害することができる。延いては、ハイレート充放電により電極体から排出された電解液の再含浸をより確実に促進することができる。
ここに開示される非水電解液二次電池の好ましい一態様において、上記非水電解液は、CO発生剤として、リンおよびホウ素の少なくとも一方を構成元素として含むオキサラト錯体化合物を含むことを特徴としている。オキサラト錯体化合物は、その分子構造内にシュウ酸イオン(C 2−)を有しており、このシュウ酸イオンが還元分解されることでガス(COおよびCO)を発生する。オキサラト錯体は当該電池の充放電により分解することができるため、かかる構成により、密閉後の電池ケース内を簡便に上記加圧状態とすることができる。
なお、オキサラト錯体化合物は、正極の表面において還元分解され、負極の表面には、リンおよびホウ素の少なくとも一方を含む被膜を形成する。したがって、ここに開示される非水電解液二次電池においては、負極の表面に上記皮膜が形成されていることが好ましい一態様であり得る。
本発明は、他の側面において、非水電解液二次電池の製造方法を提供する。かかる製造方法は、正極および負極の対向が積層された積層構造を有する電極体を絶縁性の袋状フィルムに収容すること;上記袋状フィルムに収容された上記電極体と非水電解液とを、電池ケースに収容すること;および、上記電池ケースの内圧を0.14MPa以上0.23MPa以下とすること;を含むことを特徴としている。
かかる構成により製造されるヒス電解液二次電池は、ハイレートでの充放電を行った後の電極体内の電解液量の減少が防止されて、ハイレート充放電後の反応抵抗の上昇が抑制される。また、電池ケースの内部をかかる適度な加圧状態とすることにより、ハイレート充放電により電極体から排出された電解液が再び電極体内に含浸するのが促進される。
ここに開示される製造方法の好ましい一態様において、上記電池ケースは扁平角型である。また、上記電極体は、長尺の上記正極と長尺の上記負極とをセパレータを介して重ね合わせ、扁平形状に捲回されてなる捲回型電極体であって、上記電極体の上記横方向の寸法に対する縦方向の寸法が0.5以下であり、上記捲回の軸たる捲回軸方向が上記電池ケースの幅広面横方向となる向きに配置していることを特徴としている。
かかる構成によると、ハイレートでの充放電時等に、電極体から非水電解液が排出され難くなる。これにより、電解液の流出による抵抗増加が抑制された非水電解質二次電池を製造することができる。
ここに開示される製造方法の好ましい一態様において、上記袋状フィルムは、上記電池ケースの上方側に開口部が位置する袋状であって、1枚のシート状の絶縁フィルムが袋底部を真ん中に一対の幅広側面部が折り上げられ、上記一対の幅広側面部から横方向に延設された二対の狭側面部が折り合されて接合されることで構成されている。そして、上記袋状フィルムにおいて、上記袋底部と上記狭側面部との間には移動阻害機構が備えられ、該移動阻害機構により上記袋状フィルムの内部と外部との電解液の移動が阻害されていることを特徴としている。かかる構成によると、ハイレートでの充放電により電極体から非水電解液が排出された場合であっても、かかる電解液は、袋状フィルムの内部に留まり得る。したがって、電池の内圧が適度に高められていることに加え、袋状フィルムの内部から外部への電解液の流出が阻害されているため、ハイレート充放電により電極体から排出された電解液の再含浸をより一層促進することができる。
ここに開示される製造方法の好ましい一態様においては、上記電池ケース内に、オキサラトフォスフェートおよびオキサラトボレートの少なくとも一方を含む一酸化炭素発生剤を導入すること、を包含し、上記非水電解液二次電池の充電により上記一酸化炭素発生剤を分解させて一酸化炭素を発生させることにより上記電池ケースの内圧を調整することを特徴としている。かかる構成によると、密閉後の電池ケース内を簡便に上記加圧状態とすることができる。
図1は、一実施形態に係る非水電解液二次電池の構成を示した断面模式図である。 図2は、袋状フィルムの展開形状の一例を模式的に示した図である。 図3Aは、図1に係る袋状フィルムの(a)袋底部および狭側面部近傍の展開図と、(b)当該部位の組み立て図である。 図3Bは、他の実施形態に係る袋状フィルムの(a)袋底部および狭側面部近傍の展開図と、(b)当該部位の組み立て図である。 図3Cは、他の実施形態に係る袋状フィルムの(a)袋底部および狭側面部近傍の展開図と、(b)当該部位の組み立て図である。 図3Dは、他の実施形態に係る袋状フィルムの(a)袋底部および狭側面部近傍の展開図と、(b)(c)当該部位の組み立て図である。 図4の(1)〜(4)は、捲回型電極体を袋状フィルムに収容する様子を説明する図である。 図5(a)(b)は、袋状フィルムに覆われた捲回型電極体を電池ケースに収容して非水電解液二次電池を構築する様子を説明する図である。 試験例における電池の内圧と初期抵抗および抵抗増加率との関係を例示するグラフである。 試験例における倦回電極体の縦横比と抵抗増加率との関係を例示するグラフである。 試験例における袋状フィルムの形態と抵抗増加率との関係を例示するグラフである。
以下、図面を参照しながら、本発明による実施の形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けない電池の一般的な構成および製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
なお、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な蓄電デバイス一般をいい、リチウムイオン二次電池等のいわゆる蓄電池ならびに電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する用語である。また、「非水電解液二次電池」とは、非水電解液(典型的には、非水溶媒中に支持電解質を含む電解液)を備えた電池をいう。また、「リチウムイオン二次電池」とは、電解質イオンとしてリチウムイオンを利用し、正負極間のリチウムイオンの移動により充放電する二次電池をいう。また、電極活物質とは、電荷担体となる化学種(リチウムイオン二次電池ではリチウムイオン)を可逆的に吸蔵および放出し得る材料をいう。以下、扁平角型のリチウムイオン二次電池とその製造方法を例にして、本発明について詳細に説明する。なお、本発明をかかる実施形態に記載されたものに限定することを意図したものではない。
[リチウムイオン二次電池]
図1は、リチウムイオン二次電池100の一構成例を示す断面模式図である。リチウムイオン二次電池100は、電極体20と、非水電解液(図示せず)と、電池ケース80と、袋状フィルム10とを備えている。この図の例では、電極体20は、長尺の正極30および負極40の対向が積層された積層構造が、捲回の軸たる捲回軸の周りに断面扁平長円形に捲回されてなる、いわゆる扁平捲回型電極体20により構成されている。
そしてこのリチウムイオン二次電池は、本質的に、下記(1)〜(3)の工程を含む製造方法により好適に製造することができる。
(1)正極30および負極40の対向が積層された積層構造を有する電極体20を絶縁性の袋状フィルム10に収容すること。
(2)袋状フィルム10に収容された電極体20と非水電解液とを、電池ケース80に収容すること。
(3)電池ケース80の内圧を0.14MPa以上0.23MPa以下とすること。
1.電極体の袋状フィルムへの収容
[電極体]
電極体20は、典型的には、正極30と負極40とを備えている。正極30と負極40は、典型的には、セパレータ50を間に介することで、互いに絶縁されている。正負の電極30,40は、集電体32,42の表面(片面または両面)に活物質層34,44を備えている。これら正負の電極30,40においては、集電体32,42の長手方向に沿った端部の少なくとも一方に、帯状の集電部36,46が設定されている。そして、活物質層34,44は、集電体32,42に設定された集電部36,46を除いた、集電体32,42の片面もしくは両面に配設されている。ここで、「集電部36,46」は、集電体32,42に活物質層34,44が形成されない部分であり得る。
捲回型電極体20は、一般に、第1のセパレータ50、正極30、第2のセパレータ50および負極40をこの順で積層し、捲回軸WLの周囲に捲回することで、構成されている。積層に際しては、負極活物質層44が正極活物質層34を、長手方向に直交する幅方向で覆うように配置されている。また、第1および第2のセパレータ50は、負極活物質層44と正極活物質層34とを幅方向で覆うように配置されている。そして、正極30の集電部36と負極40の集電部46とは、セパレータ50の幅方向の反対側に突出するように配置されている。この例では、正極または負極の集電部36,46は、捲回軸方向の両端に、捲回軸方向から見てらせん状に突出している。また、この例では、電池ケース80の形状に対応するように、捲回軸に直交する方向で圧縮されたような、扁平な形状(断面長円形)を有している。なお、捲回型電極体20は、使用する電池ケース80の形状に応じた形状とすればよく、例えば、円筒形状等であっても良い。
セパレータ50からはみ出た正負の集電部36,46は、例えば、上記の捲回軸に直交する方向で寄せ集められ、封口板84の電池ケース80内方側に設けられた正負の内部端子62,72の先端部64,74に溶接等により接続されている。かかる正負の集電部36,46は、これらの内部端子62,72を介して、封口板84に設けられた正極外部接続端子60および負極外部接続端子70にそれぞれ電気的に接続されている。かかる構成により、電極体20は、捲回軸方向が電池ケース80の幅広面横方向となる向きで安定して配置される。
なお、電極体20は、板状の正極30および負極40(典型的にはセパレータ50も含む。)の対向が複数積層された積層構造を有する、いわゆる平板積層型電極体であってもよい。発明者らの観察によると、かかる平板積層型電極体においても、非水電解液の含浸不良等の、捲回型電極体と同様の問題が見られるからである。しかしながら、かかる電解液の含浸不良の問題は、電極体の四方に端部(すなわち、非水電解液の含浸口)を備える平板積層型電極体よりも、電極体の捲回軸の両端のみに端部を備える捲回型電極体においてより顕著となり得る。延いては、本発明の効果は、捲回型電極体においてより顕著に表れ得る。したがって、ここに開示される発明は、捲回型電極体20を備える非水電解液二次電池を例に説明する。
[正極]
正極(正極シート)30は、正極集電体32と正極活物質層34とを備えている。正極集電体32には、例えば、正極30に適する金属箔が好適に使用され得る。正極集電体32には、例えば、所定の幅を有し、厚さがおよそ15μmの帯状のアルミニウム箔を用いることができる。正極集電体32には、上述のように、幅方向の一方の端部に沿って、正極集電部36が設定されている。そして、正極活物質層34は、正極集電体32に設定された正極集電部36を除いて、正極集電体32の片面もしくは両面に配設されている。
正極活物質層34は、正極集電体32の上に結合されており、正極活物質がバインダによって接合された層である。ここで、正極活物質としては、従来からリチウムイオン電池の正極活物質として用いられる各種の材料を特に限定なく使用することができる。正極活物質層34は、さらに導電材を含んでいてもよい。正極活物質層34全体に占める正極活物質の割合は、およそ50質量%以上、典型的には50質量%以上95質量%以下とすることが適当であり、通常はおよそ70質量%以上95質量%以下であることが好ましい。
[負極]
負極(負極シート)40は、負極集電体42と負極活物質層44とを備えている。負極集電体42には、例えば、負極40に適する金属箔が好適に使用され得る。負極集電体42には、例えば、所定の幅を有し、厚さがおよそ10μmの帯状の銅箔を用いることができる。負極集電体42には、上述のように、幅方向の一方の端部に沿って負極集電部46が設定されている。そして、負極活物質層44は、負極集電体42に設定された負極集電部46を除いて、負極集電体42の片面もしくは両面に配設されている。
負極活物質層44は、負極集電体42の上に結合されており、負極活物質がバインダによって接合された層である。ここで、負極活物質としては、従来からリチウムイオン電池の負極活物質として用いられる各種の材料を特に限定なく使用することができる。負極活物質層44全体に占める負極活物質の割合は、特限定されるものではないが、およそ50質量%以上とすることが適当であり、好ましくは90質量%〜99質量%、例えば95質量%〜99質量%である。
[バインダ]
バインダは、活物質層34,44に含まれる電極活物質や導電材等の各粒子を接合したり、これらの粒子と正負の集電体32,42とを接合したりする材料である。そして本発明においては、上記の第一複合粒子1および第二複合粒子2を構築するための必須の成分となっている。かかるバインダは、正極30や負極40の製造方法や用途等に応じて、上記の機能を果たし得るものであれば、特に制限なく用いることができる。代表的には、各種の樹脂材料を用いることができる。
例えば、下記で説明する複合粒子の形成に好適なバインダとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリビニルアルコール(PVA)、酢酸ビニル共重合体、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、アクリル重合体等が好ましい例として示される。
[セパレータ]
セパレータ50は、図1に示されるように、正極30と負極40との絶縁を確保しつつ、これらの部材間の電荷担体の移動を可能とする部材である。この例では、セパレータ50は、微小な孔を多数有する所定幅の帯状のシート材で構成されている。セパレータ50には、樹脂製の微多孔質膜、例えば、ポリオレフィン系樹脂で構成された微多孔質フィルムを用いることができる。かかるセパレータ50は、単層構造であっても良いし、積層構造であってもよい。この例では、負極活物質層44の幅は、正極活物質層34の幅よりも少し広い。さらにセパレータ50の幅は、負極活物質層44の幅よりも少し広い。
なお、図示は省略するが、セパレータ50は、その表面に耐熱層(Heat Resistance Layer;HRL)を備えていても良い。耐熱層は、耐熱性を有する材料からなる耐熱性粒子とバインダとからなる。耐熱性粒子としては、特に制限されないが、アルミナ、シリカ、ムライト等の無機酸化物を好適に用いることができる。
[袋状フィルム]
そして、正負の集電部36,46が取り付けられた捲回型電極体20は、内部端子62,72ごと、袋状フィルム10により覆われている。この袋状フィルム10により、発電要素である捲回型電極体20(および内部端子62,72)と電池ケース80との直接的な接触が回避され、電極体20と電池ケース80の内壁との絶縁を確保することができる。
この実施形態では、袋状フィルム10は、電池ケース上方側が開口した有底の袋状に形成されている。袋状フィルム10は、後で詳しく説明するが、図2に示されるような、電極体20に対応した展開形状を有する1枚のシート状の絶縁フィルム10が折り合されて接合されることで構成されている。すなわち、絶縁フィルム10は、袋底部12を真ん中に一対の幅広側面部14a,14bが折り上げられ、この幅広側面部14a,14bから電池ケース横方向(電極体横方向でもある。)に延設された二対の狭側面部16a,16bが折り合されて接合されている。電極体20を袋状フィルム10へ収容する際には、このような1枚のシート状の絶縁フィルム10の上に、電極体20を載置し、かかる絶縁フィルム10を折りたたむ。これにより、袋状フィルム10の内部に電極体20を収容することができる。
ここで、袋状フィルム10の材質は、この種の電池に求められる絶縁性を有し、絶縁部材として機能し得る材料で構成されていれば特に制限されない。例えば、絶縁性が良好でシワ等が出来難く、耐熱性が高い合成樹脂材料であることが好ましい。具体的には、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂材料を好適に使用することができる。かかる樹脂材料の厚さとしては、厚さ1mm以下、典型的には10〜1000μm、好ましくは100〜200μm程度のものを好適に使用することができる。袋状フィルム10の材質や寸法等は、電池100の構成条件等により適宜変更され得る。
2.電極体の電池ケースへの収容
次いで、袋状フィルム10に収容された電極体20と非水電解液とを、電池ケース80に収容する。
[電池ケース]
図1に示されるように、電池ケース80は、典型的には、ケース本体82と、封口板84とを備えている。ケース本体82は、一面に開口部を有した中空形状であり得る。この例におけるケース本体82は、扁平な直方体形状であり、リチウムイオン二次電池100の通常の使用状態における上方に相当する一面が開口している。ケース本体82には矩形の開口が形成されている。そして封口板84は、ケース本体82の当該開口を塞ぐ部材である。封口板84はおよそ開口に対応した形状の板状部材であり得る。かかる封口板84がケース本体82の開口周縁に溶接等により接合されることによって、電池ケース80の内部と外部とが遮断(密閉)される構成となっている。
図1に示す例では、封口板84には、当該封口板84と絶縁された状態で、正極外部接続端子60および負極外部接続端子70が配設されている。また、封口板84には、図示しない安全弁86と、注液口88が形成されてもいる。安全弁86は、電池ケース80の内圧が所定レベル(例えば、設定開弁圧0.3MPa〜1.0MPa程度)以上に上昇した場合に当該内圧を開放するように構成されている。また、注液口88は、封口板84にて電池ケース80を封口してから非水電解液を注入するのに利用される。電解液が注入された後の注液口88は、蓋材によって封止される。蓋材は各種の溶接方法により好適に封止することができる。例えば、YAGレーザ、ファイバーレーザ、炭酸ガスレーザ、DOEレーザ、LDレーザ等に因るレーザ溶接を採用することができる。
電池ケース80の材質は、特に限定されないものの、例えば、軽量で強度があり、熱伝導性に優れる金属材料を主体に構成されることが好ましい例として挙げられる。このような金属製材料としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、およびこれらの合金が挙げられる。
袋状フィルム10に収容された電極体20は、図5に示すように、(a)内部に電極体20を収容した状態で、(b)ケース本体82に収容される。そして、かかるケース本体82と封口板84とを封口することで、電池100が組み立てられる。組み立てられた電池100には、封口板84に設けられた注液口88を介して非水電解液(図示せず)が導入される。非水電解液は、袋状フィルム10の開口から袋状フィルム10の内部に供給されるとともに、電極体20の捲回軸の軸方向の両端から電極体20の内部に浸透する。
[非水電解液]
非水電解液としては、適切な非水系溶媒に電解質を含有させた構成の物を用いることができる。電解質としては、従来からリチウムイオン電池に用いられる各種の電解質あるいはこの同等物を特に限定なく使用することができる。非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン等の有機溶媒を用いることができる。非水溶媒は、これらの有機溶媒の1種を単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。また、電解質(支持塩ともいう)としては、例えば、LiPF,LiBF,LiAsF,LiCFSO,LiCSO,LiN(CFSO,LiC(CFSO等のリチウム塩を用いることができる。一例として、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合溶媒(例えば質量比1:1)にLiPFを約1mol/Lの濃度で含有させた非水電解液が挙げられる。なお、電解質としては、上記非水電解質に代えて、高いイオン伝導性を示すゲルないしは固体状の固体電解質を用いるようにしても良い。かかる非水電解液には、目的に応じて、ビニレンカーボネート(VC),フルオロエチレンカーボネート(FEC)等の皮膜形成剤、ビフェニル(BP),シクロヘキシルベンゼン(CHB)等の過充電添加剤等の各種の添加剤を適宜添加することもできる。
3.電池ケースの内圧の調整
ここに開示される非水電解二次電池100においては、電池ケースの内圧が適度に加圧されるように調整されている。かかる電池ケースの内圧の調整は、上記の非水電解液の注入後であれば、電池ケース80の封止時に行っても良いし、電池ケース80の封止後の初期充電を利用して行っても良い。例えば、典型的には、内圧の調整は、(1)電池ケース80内に適切な気体を加圧封入することで行っても良いし、(2)電池ケース80の封止後にケース内で適切な気体を発生させること等で実現しても良いし、その両方であっても良い。なお、この加圧状態を実現する気体は、非水電解液に対する溶解性の低いものであることが好ましい。例えば、汎用の非水電解液に対しては、一酸化炭素(CO)を難溶解性ガスとして好ましく用いることができる。
(1)内圧の調整を気体の加圧封入で行う場合、上記2で注入口88を介して電池ケース80に非水電解液を導入した後、かかる注入口88を介して電池ケース80に気体の加圧注入した後、注入口88を蓋材で封止すればよい。
(2)電池ケース80の封止後にケース内で適切な気体を発生させる場合は、以下の手順で好適に行うことができる。すなわち、予め電池ケース80内にガス発生剤を導入しておく。そして電池ケース80の封止後に電池100の初期充放(コンディショニングであり得る。)を行い、かかるガス発生剤を還元分解させる。これにより、ケース内で所望のガスを発生させることができる。ガス発生剤は、単独でケース内に導入しても良いし、非水電解液に含有させたり、正極30、負極40あるいはセパレータ50等の他の構成部材の一部としたりして電池ケース80内に導入しても良い。ガス発生剤をより適正な分量で分解させるには、非水電解液または正極30に含ませて導入するのが好ましい。
ガス発生剤としては、上述のとおり、非水電解液に対して難溶解性のCOを発生するCO発生剤であるのが好ましい。かかるCO発生剤としては、その分子構造内にシュウ酸イオン(C 2−)を有するオキサラト錯体化合物が好ましい例として挙げられる。かかるオキサラト錯体化合物は、シュウ酸イオンが初期充電により還元分解されることで、密閉後の電池ケース80内にガス(COおよびCO)を好適に発生する。オキサラト錯体化合物は特に制限なく用いることができるが、より好ましくは、リン(P)およびホウ素(B)の少なくとも一方を構成元素として含むオキサラト錯体化合物であり得る。Pを含むオキサラト錯体化合物としては、典型的には、リチウムジフルオロビス(オキサラト)ホスフェート(LPFO)、リチウムトリス(オキサラト)ホスフェート等が例示される。また、Bを含むオキサラト錯体化合物としては、典型的には、リチウムビス(オキサラト)ボレート、リチウムジフルオロオキサラトボレート等が例示される。
なお、かかるガス発生剤が非水電解液二次電池に添加(使用)された場合は、ガス発生剤は分解されずにそのまま残存するか、あるいは、分解されて分解生成物として電池ケース内に存在するかのいずれかとなる。したがって、かかるガス発生剤の含有は、ガス発生剤および/または分解生成物の検出により確認することができる。分解生成物としては、典型的には、電極(典型的には負極)の表面に形成される被膜であり得る。具体的には、例えば、ガス発生剤としてリンおよびホウ素の少なくとも一方を構成元素として含むオキサラト錯体化合物を使用した場合には、リンおよびホウ素の少なくとも一方を含む被膜が負極の表面に形成され得る。かかる被膜は、例えば、当該オキサラト錯体化合物に由来するリンおよび/またはホウ素を検出することにより把握することができる。例えば、誘導結合プラズマ発光分光分析や、X線吸収微細構造解析等の公知の適切な検査手法に基づき、これらの特徴的な元素を検出したり、その含有量を測定したりすることができる。
このように、電池ケース内が適度な加圧状態に調整されることで、非水電解液の電極体20へ浸透の際にはその浸透力が高められ、電極体20の非水電解液の含浸が促進される。したがって、製造工程の短縮化につながるとともに、電極体20の非水電解液の保液性が高められ、十分な電解質による充放電、延いては低抵抗な電池反応を実現することができる。
また、このようにして構築された電池100に対しハイレートでの充放電を行うと、捲回型電極体20が発熱する事態が生じ得る。電極体20が発熱すると、内部に含浸された非水電解液もが加熱されて膨張し、非水電解液が電極体から外部へと流出してしまい得る。ここに開示される電池100は、電池ケースの内圧が適度に加圧されているため、かかる電極体20が発熱時には電極体からの非水電解液の流出を抑制し得る。さらに、ハイレートでの充放電後、電極体20の温度が低下すると非水電解液も元の体積に戻る。ここに開示される電池100は、電池ケースの内圧が適度に加圧されているため、ハイレートでの充放電後、電極体20から一旦流出した電解液が再び電極体20内部に含浸するのも促進することができる。これにより、ハイレート充放電時およびハイレート充放電後の抵抗上昇を低く抑えることができ、電池性能を長期に亘って高く維持することができる。
かかる非水電解液の含浸は、電池ケースの内圧が含浸時の雰囲気圧(典型的には、大気圧;約0.1MPa)よりも少しでも高められていれば促進され得る。このような雰囲気圧に対し、内圧は、約0.12MPa以上であるのが好ましく、0.13MPa以上であるのがより好ましく、例えば0.14MPa以上とすることができる。内圧の上限については厳密な制限はないものの、例えば、内圧が高すぎると電池抵抗が上昇する虞がある。また、電池ケースの強度や安全性、安全弁の開弁圧等の電池設計を勘案する必要が生じる。したがって、内圧の上限は、0.25MPa以下程度、例えば0.23MPa以下とするのが好ましい。
[袋状フィルムの形態]
なお、上記の袋状フィルム10の形態(構造)は、上記の非水電解液の浸透促進効果およびハイレート充放電に伴う抵抗増加の抑制効果に大きな影響を与え得る。以下に、これらの効果と袋状フィルム10の形態とについて説明する。
図2は、一実施形態に係る袋状フィルム10が袋状に折りたたまれる前の、1枚のシート状に展開された状態(絶縁フィルム10)を示している。袋状フィルム10は、展開状態では、大略的に以下の部分により構成されている。すなわち、収容する扁平捲回型電極体20の一対の幅広面に対応する一対の幅広側面部14a,14bと、該一対の幅広側面部14a,14bの間に存在する袋底部12と、該一対の幅広側面部14a,14bから各々の横方向に延設された二対の狭側面部16a(16a1,16a2),16b(16b1,16b2)である。袋底部12は、折りたたまれたときに袋状フィルム10の底部に相当するとともに、折りたたまれるときに捲回型電極体20の電池ケース下方に位置する捲回曲部が当接される部位である。狭側面部16a1,16a2は、一の幅広側面部14aの両脇(横方向)に延設され、狭側面部16b1,16b2は、他の一の幅広側面部14bの両脇(横方向)に延設される。これら狭側面部16a1〜16b2は、折りたたまれたときに袋状フィルム10の狭側面を形成するとともに、折りたたまれるときに捲回型電極体20の捲回断面を覆う部位である。
この図2に示される展開状態の絶縁フィルム10について、袋底部12および狭側面部16近傍の形状を図3A(a)に平面図として、折りたたみ後の形状を(b)に側面図として示した。(a)に示されるように、幅広側面部14a,14bと袋底部12とは、その側端部が一連の直線状となっている。かかる線は、捲回型電極体20の捲回軸方向の一方の端部に相当する位置となる。そして、袋底部12の両脇の幅広側面部14a,14bから、それぞれ狭側面部16a,16bが延設されている。一対の狭側面部16a,16bを折り重ねることで、捲回型電極体20の捲回断面は絶縁フィルム10により塞がれる。かかる一対の狭側面部16a,16bは、相互に貼り合わせて接合される。ここで接合は、典型的には溶着により実施することができる。狭側面部16a,16bの突出方向の寸法は、一対の狭側面部16a,16bの溶着が可能であれば特に制限されない。例えば、捲回型電極体20の電池ケース80の扁平厚み方向の寸法を「厚みh」とすると、狭側面部16a,16bの突出方向の寸法は捲回型電極体20の0.5hを超えて1h以下であり、好ましくは0.7h以上1h以下である。
なお、図3A(b)に示されるような袋状フィルム10においては、狭側面部16a,16bの下方端部と、袋底部12との間は溶着されておらず、袋状フィルム10の内部と外部とを直接的に繋ぐ(直線で繋ぎ得る)隙間Gが生じている。また、捲回型電極体20の形状(例えば捲回曲部断面の形状)によっては、比較的大きな隙間Gが生じ得る。このような形態の袋状フィルム10であってもよいが、かかる袋状フィルム10によると、ハイレートでの充放電後、捲回型電極体20から排出された非水電解液が袋状フィルム10の外部へと比較的容易に流出し得る。流出した非水電解液は、袋状フィルム10と電池ケース80との間に浸み込み得る。そして、冷却された非水電解液は、この様な隙間Gを通じて袋状フィルム10の内部に戻り難い。そこで、袋状フィルム10は、袋底部12と接合された狭側面部16a,16bとの間に、袋状フィルム10の内部と外部との電解液の移動を阻害する移動阻害機構(移動阻害部材)が備えられていることが好ましい。これにより、袋状フィルム10の上部の開口を介して袋状フィルム10内部に供給される電解液が、袋外部に流出するのを抑制することができる。
図3B〜図3Dは、(a)移動阻害機構が備えられた袋状フィルム10(絶縁フィルム10)の部分展開図と、(b)(c)組み立てられた袋状フィルム10の側面図である。
移動阻害機構は、袋状フィルム10の内部と外部との電解液の移動を阻害し得る構成であれば制限されない。
移動阻害機構は、例えば、図3Bに示されるように、袋底部12から横方向(即ち捲回軸方向)に延設された延設部18により構成することができる。かかる延設部18を、接合された一対の狭側面部16a,16bに重なるように折り上げることで、上記の隙間Gを外方から緩く遮蔽し、袋状フィルム10の内部と外部との電解液の移動を阻害することができる。なお、かかる延設部18は、狭側面部16a,16bの下端側に延設することも可能であるが、袋底部12からの延設とすることがより好ましい。かかる構成とすることで、図5に示すように、(a)折り上げ前は捲回型電極体20から横方向に突出している延設部18を、(b)ケース本体82に収容する際に容易に折り上げることができる。これにより、延設部18を含む袋状フィルム10のシワや捩れ(よじれ)の発生を防いて、捲回型電極体20をケース本体82に収容することができる。
なお、このような延設部18は、例えば、延設方向(横方向)にスリット(図示せず)が設けられていても良い。スリットを設けることで、袋底部12を湾曲させたときに延設部18へのシワの発生等を防いで追随して折り上げることができ、例えば、袋状フィルム10の袋底部12の形状を捲回型電極体20の底部側の捲回曲部により密着させることができる。
また、移動阻害機構は、例えば、図3C(b)に示されるような延設部18により構成しても良い。この延設部18は、図3C(a)に示されるような延設形成部18’を折りたたむことにより形成することができる。この延設形成部18’は、袋底部12から横方向(即ち捲回軸方向)に延設されるとともに、一対の狭側面部16a,16bからも延設された構成である。すなわち、延設形成部18’と、袋底部12と、一対の狭側面部16a,16bとは、いずれもスリット等を介することなく互いが連続した一の平面を構成している。かかる延設形成部18’は、一対の狭側面部16a,16bを折り重ねて接合する際に、例えば、図3C(a)の点線にて谷折りすることで、(a)に示すような矩形状の袋状フィルムから、三角形の延設部18が突出した形態に折りたたむことができる。図3C(a)に示した例では、折りたたみ後に袋底部から突出する延設部18を、絶縁フィルム2枚分の重なりによって構成するために、延設形成部18’の延設寸法を捲回型電極体20の厚みhの半分(h/2)としている。また、折り畳み後の狭側面部16a,16bの収まりがよくなるように、延設形成部18’よりも突出している狭側面部16a,16bの角部にテーパーを設けている。このような形態の延設部18は、例えば、2枚の絶縁フィルムが重ね合わされて構成されても良い。かかる構成の延設部18によると、図3Bに示された例と比較して、延設部18と狭側面部16a,16bとが一連の繋がりを持って構成されるため、隙間Gが延設部18の内部に織り込まれる。これにより袋状フィルム10の内部と外部との電解液の移動をより一層阻害することができる。なお、テーパーの形状は、直線状(Cテーパー)としてもよいし、曲線状(Rテーパー)としてもよい。
延設部18の延設寸法は上記のh/2に限定されることなく、例えば、0を超えてh以下の範囲で適宜調整することができる。延設寸法がh/2よりも小さくなるにつれて、延設部18と狭側面部16a,16bとが連続的に繋がれる部分が少なくなり、また、折りたたみ後の延設部18の寸法も小さくなるために、電解液の移動阻害効果は小さくなり得る。また、延設寸法がh/2よりも大きくなるにつれて、延設部18が絶縁フィルム4枚分の重なりにより構成される部分が増大するため、折りたたみづらく、また折り畳み後の延設部18の収まりが悪くなる恐れがある。延設部18の延設寸法は、概ね、h/4〜h/2程度の範囲とすることが好ましい。
一方で、移動阻害機構は、例えば、図3Dに示されるように、袋底部12と狭側面部16a,16bとを、接合することにより構成しても良い。かかる接合は、典型的には、溶着または溶断により実施することができる。すなわち、例えば、図3B(a)に示されたような延設部18を上方に折り上げて、一対の狭側面部16a,16bの重なりに延設部18をさらに重ねて、これらを溶着するようにしてもよい。あるいは、図3C〜Dの(b)に示されるような延設部18を形成し、この延設部18を袋底部12と狭側面部16a,16bとの境界近傍で接合することにより、袋底部12と狭側面部16a,16bとを連続的に接合するようにしてもよい。この接合は、延設部18が残存するように溶着してもよいし、図3D(c)に示されるように、延設部18を切断して取り除くようにする溶断であってもよい。かかる溶断によると、袋状フィルム10に部材としての延設部18は構築されない。すなわち、移動阻害機構は、必ずしも一の独立した部材により構成されていなくても良い。
以上のように袋状フィルム10の袋底部12と狭側面部16a,16bとの間に、袋状フィルム10の内部と外部との電解液の移動を阻害する移動阻害機構が備えられていることにより、非水電解液が袋状フィルム10の外部に流出するのを抑制することができる。例えば、ハイレート充放電等により捲回型電極体20から非水電解液が排出された場合であっても、その後、袋内部に残存した非水電解液が捲回型電極体20内部に再び含浸されやすくなる。
以上の展開状態の絶縁フィルム10は、例えば、フィルム折りたたみ治具200を用いることで簡便に袋状フィルム10へと折り上げる(組み立てる)ことができる。具体的には、例えば、図4(1)に示すように、上記展開形状の絶縁性フィルム10をフィルム折り上げ治具200の上に載置する。そしてこの絶縁性フィルム10の一方の幅広側面部14aに扁平捲回型電極体20の幅広面を位置決めして載置する。このとき、絶縁性フィルム10には、図2に示されるような位置決めのための切欠きを設けるようにしても良い。次いで、(2)に示すように、治具200を屈折させることで絶縁性フィルム10の他の幅広側面部14bを扁平捲回型電極体20に沿って折り上げる。その後、(3)に示すように、捲回型電極体の捲回軸方向の両端にそれぞれ突出される4枚の狭側面部16a1,16a2,16b1,16b2を、扁平捲回型電極体20の捲回断面に沿って折り曲げ、2枚の狭側面部16a,16bをその重なり部分で融着することができる。これにより、(4)に示すように、絶縁性フィルム10を袋状に成形するとともに、扁平捲回型電極体20を袋状フィルム20に収容することができる。なお、延設形成部18’を折って突出部18を形成する構成では、上記(3)で狭側面部16a,16bを折り曲げる際に併せて延設形成部18’を折りたためばよい。
[電極体の縦横比]
なお、扁平捲回型電極体20への非水電解液の含浸性は、上記のとおり、電池ケース80の内圧を適切に高めることで向上されるが、扁平捲回型電極体20の形態を制御することでもより好適に高めることができる。
すなわち、捲回型電極体においては、捲回軸方向に沿って非水電解液の含浸が進行する。したがって、非水電解液の含浸口ともいえる捲回軸方向に直交する縦方向の寸法が、横方向(捲回軸方向)の寸法に対して大きい方が、非水電解液の含浸が促進され得る。しかしながら、かかる含浸口は、非水電解液の膨潤時には排出口ともなり得る。したがって、非水電解液の膨潤時の非水電解液の排出を抑制するには、捲回型電極体20の横方向の寸法に対する縦方向の寸法、すなわち縦横比(縦/横)が、0.5以下であるのが好ましい。かかる縦横比は、0.48以下であるのが好ましく、例えば0.45以下とすることができる。しかしながら、縦横比が小さすぎると電池構築時の非水電解液の含浸に時間を要し、製造効率が悪化する。また、電池構築後に捲回型電極体20から非水電解液が排出された場合に、再含浸がしづらくなる。そのため、縦横比の下限は0.2以上とするのが好ましく、0.23以上とするのがより好ましく、例えば0.25以上とすることができる。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
[試験例1:電池内圧]
正極活物質としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3(平均粒径10μm)と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、質量比が90:8:2となるように秤量し、これら材料をNMPに分散させることで正極ペーストを調製した。このペーストを厚さ15μmの長尺シート状の正極集電体(アルミニウム箔)の両面に、目付量が20mg/cm(固形分基準)となるように供給して乾燥させることにより正極シートを作製した。なお、正極シートは、圧延処理により厚み130μm、活物質層密度2.8g/cmに調整した。
負極活物質(天然黒鉛:C、平均粒径5μm)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、これら材料の質量比が98:1:1となるよう秤量し、イオン交換水に分散させることで負極ペーストを調製した。このペーストを、厚さ10μmの長尺シート状の負極集電体(銅箔)の両面に、目付量が14mg/cm(固形分基準)となるように供給して乾燥させることにより、負極シートを作製した。なお、負極シートは、圧延処理により厚み100μm、活物質層密度1.4g/cmに調整した。
上記準備した正極と負極との間にセパレータを介在させて断面長円状に捲回することで扁平捲回型電極体を作製した。セパレータとしては、厚みが20μmで、多孔質ポリエチレン層の両面に多孔質ポリプロピレン層が積層された三層構造のものを用いた。そして、この扁平捲回型電極体の正極集電体と負極集電体とに、電池ケースの蓋体に一体化された正負の集電部材をそれぞれ溶接した。
次いで、扁平捲回型電極体を、絶縁性の袋状フィルムに収容した。袋状フィルムは、図2(および図3A)に示した展開形状の絶縁フィルムを折り上げることで構築した。具体的には、図4(1)に示すように、上記展開形状の絶縁性フィルムをフィルム折り上げ治具の上に載置した。そしてこの絶縁性フィルムの中央の底面部に扁平捲回型電極体の捲回曲部を位置決めして載置した後、(2)に示すように、治具を折りたたむことで絶縁性フィルムの一対の幅広側面部を扁平捲回型電極体の幅広面に沿って折り上げた。次いで、(3)に示すように、一対の幅広側面部の両端にそれぞれ延設されている計4か所の狭側面部を、扁平捲回型電極体の捲回断面に沿って折り曲げ、2枚の狭側面部をその重なり部分で融着した。これにより、(4)に示すように、絶縁性フィルムを袋状に成形するとともに、扁平捲回型電極体を袋状フィルムに収容した。この実施形態における袋状フィルムの底面部は、扁平捲回型電極体の捲回曲部に沿って曲面を形成しており、捲回断面の下端に位置する、狭側面部と幅広側面部との間には隙間が形成されている。
袋状フィルムに収容した扁平捲回型電極体は、電池ケースのケース本体に収容し、蓋体とケース本体とを溶接することでケースを密閉した。電池ケースは、縦75mm、幅120mm、厚さ15mm、ケースの厚み1mmのアルミニウム合金製の扁平角型電池ケースとした。そして、蓋体に設けた電解液注入口より非水電解液を注入した。ここでは、非水電解液として、ECとDMCとEMCとの体積比が3:4:3の混合溶媒に、支持塩として1mol/LのLiPFを溶解させたものを使用した。非水電解液を注液した後、電池ケース内にCOガスを吹き込み、電池の内圧を約0.12MPa〜0.375MPaの範囲で12通りに変化させて注液口を封止した。これにより、ケースの内圧の異なる12通りの電池(評価用の非水電解液二次電池)を用意した。かかる電池の理論容量は、4Ahである。
上記電池に対し、下記の条件でコンディショニングを行った後、初期抵抗の測定およびハイレートサイクル試験後の抵抗増加率の測定を行った。
(コンディショニング)
25℃の温度環境下で、下記の充放電操作(1),(2)を3サイクル繰り返して、コンディショニング処理とした。
(1)4.2Vとなるまで1/3Cのレートで定電流(CC)充電した後、10分休止する。
(2)3.0Vとなるまで1/3CのレートでCC放電した後、10分休止する。
(初期抵抗測定)
25℃の温度条件下、SOCが20%の状態までCC充電を行った。SOC20%に調整した電池に対し、10Cの放電レートで3VまでCC放電を行い、放電から10秒間の電圧降下量を測定した。測定された電圧降下量を、対応する電流値で除してIV抵抗を算出し、初期抵抗とした。
(ハイレートサイクル試験)
25℃の温度環境下で、初期抵抗測定後の電池をSOC100%の状態に調整した後、以下の充放電操作(1),(2)を1200サイクル繰り返すハイレートサイクル試験を行い、電解液を膨潤させて電極体から排出することを促した。
(1)75Aの定電流で40秒間CC放電した後、5秒間休止する。
(2)10Aの定電流でSOC100%までCC充電した後、5秒間休止する。
ハイレートサイクル試験後、上記初期抵抗と同様にしてIV抵抗を測定した。そして、下式に基づき、反応抵抗増加率を算出した。これにより求めた反応抵抗増加率と初期抵抗の電池内圧に対する関係を図6に示した。
反応抵抗増加率(%)=(ハイレートサイクル試験後抵抗)÷(初期抵抗)×100
図6に示されるように、電池の内圧が大気圧(約0.1MPa)よりも高まるにつれて、初期抵抗およびハイレートサイクル後の抵抗上昇率が、いずれも徐々に減少してゆき、その後徐々に増加に転じることが確認できた。これらの抵抗の低減は、電池内圧を高めることで以下の効果が得られたためであると考えられる。
1:電極体への電解液の浸透を促進させる
2:一旦電極体に含浸された電解液が電極体から排出されるのを抑制する
3:電極体から排出された電荷液の電極体への再浸透を促進させる
なお、内圧が高まるにつれて上記の効果が薄れるのは、電極体内部でガス噛みが発生したこと等により、初期抵抗および反応抵抗増加率が高まったものと考えられる。
以上から、初期抵抗は、内圧が約0.12〜0.25MPaの範囲で確実に抑制されていることが確認できた。また、ハイレートサイクル後の抵抗上昇率は、内圧が約0.12MPa以上の全ての範囲で抑制される傾向にあることが確認できた。なお、これらの効果が共により好適に発現されるのは、電池内圧が約0.14MPa〜0.23MPa程度であることがわかった。
[試験例2:電極体形状と電解液移動阻害機構]
本試験例では、扁平捲回型電極体の形状と、絶縁性の袋状フィルムの形態とを変化させ、非水電解液に0.04mol/Lの濃度でLiPF(Cを添加し、その他の条件は上記試験例1と同様にして、計28通りの形態の非水電解質二次電池を用意した。
すなわち、捲回型電極体は、捲回軸方向を横方向とし、断面長円の長径方向を縦方向としたときの、縦横比(縦/横)が0.3〜0.8の間の7通りとなるように、捲回軸の幅を調整して作製した。
また、袋状の絶縁フィルムは、底面部図3A〜図3Dの(a)に示す4通りの展開形状のものを用い、(b)に示す形態の袋状フィルムに折り上げた。なお、図3Dに示す形状の絶縁フィルムを用いた場合では、袋状フィルムに折り上げたのち、底面部と狭側面部とを融着させることで、底が閉じた形態の袋状フィルムを作製した。扁平捲回型電極体を図3A(b)〜図3D(b)に示す袋状フィルムに収容して構築した電池を、それぞれ電池(A)〜電池(D)とした。
(ハイレートサイクル試験)
用意した28通りの電池に対し、試験例1と同様の条件で、コンディショニング処理を施した。コンディショニング処理後の電池の内圧を、内圧測定ゲージにより測定したところ、いずれの電池も約0.18MPaであった。これは、電池内に含まれるLPFOがコンディショニング(初期充電)により分解されて、電池ケース内にCOガスを発生したことに因るものと考えられる。
その後、これらの電池の初期抵抗を測定し、ハイレートサイクル試験に供した後、抵抗増加率を測定した。この結果を、扁平捲回型電極体の縦横比と、反応抵抗増加率との関係として、図7に示した。また、縦横比が同じで袋状フィルムの形態が異なる4つの電池(A)〜(D)についての抵抗増加率の測定結果を抽出し、図8に示した。
図7に示されるように、扁平捲回型電極体の形状については、袋状フィルムの形態に関わらず、縦横比が大きくなるほど抵抗増加率が増大することが確認された。これは、扁平捲回型電極体の縦横比(すなわち、相対的な縦の寸法)が大きい方が電極体の中心部への電解液の浸透が進みやすく、また、電解液の排出が起り難いからであると考えられる。本実験例では、電極体の縦横比が0.48以下の範囲で抵抗増加率が150%以下という結果が得られた。このことから、扁平捲回型電極体の縦横比は、概ね約0.5以下程度とすることで、ハイレートでの充放電でも抵抗増加を低く抑制できるものと考えられる。
また、図7および図8から、袋状フィルムの形態によって、電池(A)と、その他の電池(B)〜(D)とでは、抵抗増加率に有意な差が見られることが確認された。すなわち、電池(B)〜(D)は電池(A)よりも、ハイレート充放電後の抵抗増加率を低く保つことができることがわかった。これは、以下の理由によるものと考えられる。すなわち、電池(A)は、袋状フィルムの底面部と狭側面部との間に空間が形成されているため、ハイレートでの充放電サイクル中に電解液が電極体から排出され、そのまま袋状フィルムの外へと流出してしまい、電極体に戻り難くなる。そして、このような電池(A)においては、電極体内部の電解液量が減少し、反応抵抗が大きく上昇したものと考えられる。一方、袋状フィルムの底面部と狭側面部とが溶着により閉じている電池(D)においては、ハイレートでの充放電サイクルにより電解液が電極体から排出されても袋状フィルム内に留まり、また加圧の効果もあって、電解液が再び電極体内へ含浸することができる。これにより、電池(C)は、電池(A)に比較して、抵抗増加率が大幅に低減されたものと考えられる。袋状フィルムの底面部と狭側面部との間がフィルムの重なりにより緩く遮られている電池(B)および(C)についても、電池(D)と同様の作用により、同等の効果が得られたものと考えられる。
以上、一実施形態に係るリチウムイオン二次電池を例に本発明を説明したが、本発明に係る非水電解液二次電池は、上述した何れの実施形態にも限定されず、種々の変更が可能である。例えば、袋状フィルムの底面部と狭側面部との間の電解液移動阻害機構は、袋状フィルムの内部と外部とでの電解液の移動が阻害される限りにおいて、上記の例に限定することなく、様々な態様、改変が可能とされる。
また、上述したように、本発明は非水電解液二次電池(例えば、リチウムイオン二次電池)の性能向上に寄与し得る。本発明は、ハイブリッド車や、電気自動車等の車両の駆動用電源等としてのリチウムイオン二次電池に好適である。車両駆動用電源は、複数の二次電池を組み合わせた組電池としてもよい。
10 袋状フィルム(絶縁フィルム)
12 袋底部
14a,14b 幅広側面部
16a,16b 狭側面部
18 延設部
20 電極体
30 正極(正極シート)
32 正極集電体
34 正極活物質層
36 正極集電部
40 負極(負極シート)
42 負極集電体
44 負極活物質層
46 負極集電部
50 セパレータ
60 正極外部接続端子
70 負極外部接続端子
62,72 内部端子
64,74 先端部
80 電池ケース
82 ケース本体
84 封口板
86 安全弁
88 注液口
100 リチウムイオン二次電池
200 治具
h 扁平捲回型電極体の厚み

Claims (12)

  1. 正極および負極が対向して積層された積層構造を有する電極体と、
    非水電解液と、
    前記電極体および前記非水電解液を収容する電池ケースと、
    前記電極体を覆い、前記電極体と前記電池ケースの内壁とを絶縁する袋状フィルムと、
    を備え、
    前記電池ケースの内圧は、0.14MPa以上0.23MPa以下に調整されている、非水電解液二次電池。
  2. 前記電池ケースの内部空間は一酸化炭素を含む、請求項1に記載の非水電解液二次電池。
  3. 前記電池ケースは扁平角型であって、
    前記電極体は、
    長尺の前記正極と長尺の前記負極とをセパレータを介して重ね合わせ、扁平形状に捲回されてなる扁平捲回型電極体であって、
    前記捲回の軸たる捲回軸方向が前記電池ケースの幅広面横方向となる向きで配置されており、
    前記電極体の前記横方向の寸法に対する縦方向の寸法が0.5以下である、
    請求項1または2に記載の非水電解液二次電池。
  4. 前記袋状フィルムは、
    前記電池ケースの上方側に開口部が位置する袋状であって、
    1枚のシート状の絶縁フィルムが袋底部を真ん中に一対の幅広側面部が折り上げられ、前記一対の幅広側面部から横方向に延設された二対の狭側面部が折り合されて接合されることで構成されており、
    前記袋底部と前記狭側面部との間には、前記袋状フィルムの内部と外部との電解液の移動を阻害する移動阻害機構が備えられている、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水電解液二次電池。
  5. 前記移動阻害機構は、
    前記袋底部から前記横方向に延設された延設部を有し、
    前記延設部は折り上げられて前記狭側面部の下端と重ねられている、
    請求項4に記載の非水電解液二次電池。
  6. 前記移動阻害機構は、
    前記延設部と前記狭側面部とが接合されることで構成される、
    請求項に記載の非水電解液二次電池。
  7. 前記非水電解液は、一酸化炭素発生剤として、リンおよびホウ素の少なくとも一方を構成元素として含むオキサラト錯体化合物を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の非水電解液二次電池。
  8. 前記負極の表面には、リンおよびホウ素の少なくとも一方を含む被膜を備える、請求項1〜7のいずれか1項に記載の非水電解液二次電池。
  9. 正極および負極が対向して積層された積層構造を有する電極体を絶縁性の袋状フィルムに収容すること、
    前記袋状フィルムに収容された前記電極体と非水電解液とを、電池ケースに収容すること、および、
    前記電池ケースの内圧を0.14MPa以上0.23MPa以下とすること、
    を含む、非水電解液二次電池の製造方法。
  10. 前記電池ケースは扁平角型であって、
    前記電極体は、
    長尺の前記正極と長尺の前記負極とをセパレータを介して重ね合わせ、扁平形状に捲回されてなる捲回型電極体であって、
    前記電極体の前記横方向の寸法に対する縦方向の寸法が0.5以下であり、
    前記捲回の軸たる捲回軸方向が前記電池ケースの幅広面横方向となる向きに配置する、
    請求項9に記載の製造方法。
  11. 前記袋状フィルムは、
    前記電池ケースの上方側に開口部が位置する袋状であって、
    1枚のシート状の絶縁フィルムが袋底部を真ん中に一対の幅広側面部が折り上げられ、前記一対の幅広側面部から横方向に延設された二対の狭側面部が折り合されて接合されることで構成されており、
    前記袋底部と前記狭側面部との間には移動阻害機構が備えられ、該移動阻害機構により前記袋状フィルムの内部と外部との電解液の移動が阻害されている、
    請求項9または10に記載の製造方法。
  12. 前記電池ケース内に、オキサラトフォスフェートおよびオキサラトボレートの少なくとも一方を含む一酸化炭素発生剤を導入すること、
    を包含し、
    前記非水電解液二次電池の充電により前記一酸化炭素発生剤を分解させて一酸化炭素を発生させることにより前記電池ケースの内圧を調整する、
    請求項9〜11のいずれか1項に記載の製造方法。
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