JP6354017B2 - グルカゴン受容体アゴニスト - Google Patents

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Description

本発明は、ネイティブグルカゴンに比較して長時間のグルカゴン受容体での作用を有する化合物に関する。具体的には、グルカゴン受容体を長期間にわたって選択的に刺激するために導入されたネイティブグルカゴンの構造への修飾を有するグルカゴン受容体アゴニストが提供される。該グルカゴン受容体アゴニストは、2型糖尿病(T2DM)及び/若しくは肥満などの障害を処置するために他の治療薬と併用で、又は肥満、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)、脂肪異常症、メタボリックシンドローム、高インスリン血症及び/若しくは夜間低血糖、さらに乳牛における脂肪肝症候群などの種々の障害を処置するための単独療法として、有用になり得る。
過去数十年間で、糖尿病の罹患率が上昇し続けている。T2DMは、全ての糖尿病のおよそ90%を占める糖尿病の最も一般的形態である。T2DMは、インスリン抵抗性によって誘発された高い血糖値を特徴とする。現在のT2DMケアの標準としては、食事と運動、及び経口薬での処置、並びにグルカゴン様ペプチド1(GLP−1)受容体アゴニスト及びジペプチジルペプチダーゼIV(DPP−IV)阻害剤などのインクレチン系治療を含む注射可能な血糖低下薬が挙げられる。経口薬での処置及びインクレチン系治療が、不十分である場合、インスリンでの処置が検討される。疾患がインスリン療法を必要とする事態まで進行した患者は一般に、持効型基礎インスリンの連日投与が開始されるが、症例によっては、必要に応じて食事中の即効型インスリン注射が含まれる場合がある。
この治療の利用可能性にもかかわらず、多くのT2DM患者の血糖値は、依然として十分にコントロールされていない。糖尿病がコントロールされなければ、患者の罹患率及び死亡率に影響を及ぼす複数の状況に陥る。主なT2DM危険因子の1つが、肥満である。T2DM患者の大部分(約90%)は、過体重又は肥満である。体脂肪の蓄積が減少すれば、高血糖及び心臓血管事象をはじめとする肥満関連の併存疾患が改善することが、文書で証明されている。それゆえ、グルコースコントロール及び体重減少に効果的な治療が、より良好な疾患管理に求められている。
加えて、肝臓の脂肪蓄積を伴う肝臓障害の一群を指す非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、並びに炎症、肝細胞傷害及び線維症などの組織学的所見を特徴とするNAFLDの重症形態である非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の罹患率及び自覚も、増加し続けている。NASHは、西欧諸国で最も一般的な肝疾患であり、米国では成人の3〜5%が罹患している。処置としては典型的には、食事変更の指導と運動があり、肝脂肪を低減するバリアトリック手術、ピオグリタゾン、スタチン、オメガ3及びビタミンE療法(非糖尿病性NASH患者の場合)を含む場合があるが、NASHに関連する炎症及び/又は線維症に取り組むために認可された治療薬は存在しない。それゆえ、追加の治療が求められている。
グルカゴンをはじめとする治療薬として利用可能で、そして/又は開発中の複数のペプチドは、プレプログルカゴンに由来するが、プレプログルカゴンは組織内で処理されて構造的に関連する複数のペプチドを形成するポリペプチドである。グルカゴンは、プレプログルカゴンのアミノ酸53〜81に対応する29アミノ酸のペプチドであり、次のアミノ酸配列HSQGTFTSDYSKYLDSRRAQDFVQWLMNT(配列番号1)を有する。グルカゴンは、肝細胞上のグルカゴン受容体に結合してそれを活性化し、グリコーゲン分解と呼ばれるプロセスを通して肝臓からグルコース(グリコーゲンの形態で貯蔵)を放出させることによって、血中のグルコースレベルの維持を支援する。グリコーゲンの貯蔵が枯渇するようになると、グルカゴンが肝臓を刺激して、糖新生によって追加のグルコースを合成する。このグルコースは、血流に放出されて、低血糖の発症を予防する。グルカゴンの投与は、急性低血糖を処置するための確立された治療法であり、緊急のグルカゴン投与によって投与の数分以内に正常なグルコースレベルが回復され得る。特定のグルカゴン類似体が、改善された溶解度及び安定性を示すと記載された。例えば、国際公開第2015094875号、同第2015094876号、同第2015094878号を参照されたい。
プレプログルカゴンに由来する他のペプチドとしては、GLP−1、グルカゴン様ペプチド−2(GLP−2)、及びオキシントモジュリン(OXM)が挙げられる。GLP−1は、36アミノ酸のペプチドであり、その主な生物活性断片(GLP−17−36)は、プレプログルカゴンのアミノ酸98〜127に対応する30アミノ酸のC末端アミド化ペプチドとして生成され、次のアミノ酸配列HAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR(配列番号2)を有する。グルカゴンは、グルコースの放出を刺激して低血糖を予防するが、GLP−1(配列番号2)は、インスリン合成及び分泌を刺激し、糖尿病における高血糖を予防することが示されている。エキセナチド、リラグルチド、アルビグルチド及びデュラグルチドをはじめとする種々のGLP−1類似体が、現在利用可能である。
OXMは、オクタペプチドカルボキシ末端伸長(プレプログルカゴンのアミノ酸82〜89であり、「介在ペプチド1」又はIP−1と称される)を有するグルカゴンの完全な29アミノ酸配列で構成された37アミノ酸ペプチドであり、次のアミノ酸配列:HSQGTFTSDYSKYLDSRRAQDFVQWLMNTKRNRNNIA(配列番号3)を有する。OXMは、グルカゴン及びGLP−1の両方を活性化するが、GLP−1受容体よりもグルカゴン受容体に対してわずかに高い能力を有する。グルカゴン受容体とGLP−1受容体の二重の活性を有するOXM類似体が、記載された。例えば国際公開第2011087672号、同第2011087671号を参照されたい。
グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)は、プレプログルカゴンに由来しないが、グルコースの存在下で膵ベータ細胞からのインスリン分泌を刺激することによってグルコース恒常性において生理学的役割を担う別のペプチドである。GIPは、次のアミノ酸配列:YAEGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNITQ(配列番号4)を有する42アミノ酸のペプチドである。GIPの特定の類似体が、GIP及びGLP−1受容体活性の両方を示すと記載された。例えば国際公開第2015067715号、同第2011119657号、同第2013164483号を参照されたい。
加えて、上記のOXMの二重活性と同様に、特定のグルカゴン類似体が、グルカゴン受容体と、GLP−1又はGIP受容体の1つ又は複数との両方でコアゴニスト活性を有すると記載された。例えば国際公開第2011075393号及び同第2012177444号では、グルカゴンとGLP−1受容体の両方で活性を有するグルカゴン類似体の説明が主張されている。同様に国際公開第2013192130号では、GIP受容体での活性も有するグルカゴン類似体の説明が主張されている。さらに国際公開第2015067716号では、グルカゴン、GLP−1及びGIP受容体のそれぞれで三重アゴニスト活性を有する類似体の説明が主張されている。
T2DM及び/又は肥満の治療として提案された種々のペプチド及びタンパク質にもかかわらず、現在利用可能であり、そして/又は開発中の治療は、限定を有する。特に、上記の二重又は三重アゴニストは、グルカゴン受容体アゴニストの代謝的利点と共にGLP−1受容体及び/又はGIP受容体アゴニストの血糖低下特性を提供することが主張され得るが、それらが刺激する様々な受容体それぞれでのそのようなペプチドの活性レベルは一定であり、そのため理想的な受容体活性化バランスを実現してインビボで高い有効性を得ながら副作用を最小にするのは困難である。そして、グルカゴン受容体アゴニズムを含まない治療は、そのような作用機序の潜在的な代謝的利点が欠如している。
グルカゴンの同時投与がそのような限定を軽減することは理論的には可能であろうが、現在利用可能なグルカゴン製品は、そのような適用での使用には非実用的である。詳細には、グルカゴンの血漿半減期は1時間未満であるが、利用可能で、そして/又は開発中の他の治療薬との併用を含む実施形態の場合、そのような治療薬の多くは、1日1回と低頻度で投与され、一部は1週間に1回の低頻度での投与が提案されているため、慢性的使用には非実用的である。加えて、野生型グルカゴンもまた、GLP−1受容体で若干の活性を有しており、そのため他の化合物が低いGLP−1受容体活性を有する併用療法では、グルカゴン対GLP−1受容体活性の適切なバランスをとる作業が複雑になり得る。その上、現在利用可能なグルカゴン製品の溶解度、並びに化学的及び物理的安定性は、そのような適用での慢性使用に適さず、他の治療薬との共配合が可能でない。
したがって、長期間の作用を有し、1日1回、週3回、週2回又は週1回と低頻度で投与することが可能なグルカゴン受容体アゴニストが、求められている。同じく、グルカゴン受容体での強力な活性と、GLP−1受容体に比較してグルカゴン受容体での活性に関する高い選択性と、を有するグルカゴン受容体アゴニストが求められている。同じく、他の治療薬と共配合されるのに適した特性を有するグルカゴン受容体アゴニストが求められている。同じく、長期貯蔵及び使用が可能な溶解度及び安定性を有するグルカゴン受容体アゴニストが求められている。
本発明のグルカゴン受容体アゴニストは、これらの要件への適合に向けたものである。したがって本発明は、長期間の作用を有し、1日1回、週3回、週2回又は週1回と低頻度で投与することが可能なグルカゴン受容体アゴニストを提供する。本発明は、例えばGLP−1及び/又はGIP受容体と比較して、グルカゴン受容体で最適かつ選択的な活性を有するグルカゴン受容体アゴニストを提供する。本発明は、慢性使用及び他の処置薬との共配合に適した物理的及び化学的特性を有するグルカゴン受容体アゴニストを提供する。本発明は、他の糖尿病処置と併用された場合に高いグルコースコントロール、体重減少などの代謝的利点、及び/又は他の糖尿病処置と併用された場合に、PCSK9低下などの脂質への利点をもたらす、グルカゴン受容体アゴニストを提供する。特に本発明のグルカゴン受容体アゴニストとGLP−1Rアゴニスト又はGIP−GLP−1コアゴニストとの併用は、体重減少及び身体組成などの尺度に及ぼす有益な相乗効果を有する。本発明はまた、単独療法及び/又は他の治療薬との併用療法で用いられた場合に、肥満、NAFLD、NASH、脂質異常症、メタボリックシンドローム、高インスリン血症及び/又は夜間低血糖などの他の障害への効果的処置を提供すことに向けられている。
したがって本発明の実施形態は、式I:
YXQGTFXSDYSKYLDXKKAXEFVXWLLEX[式I]
(式中、
は、Aibであり;
は、T又はLであり;
は、Aibであり;
は、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、1又は2であり、bは、14〜24である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;
は、E又はAであり;
は、T又はEであり;
は、存在しないか、又はGPSSGAPPPS及びGPSSGからなる群から選択されるペプチドであり;
C末端アミノ酸は、場合によりアミド化されている(配列番号5))を含むグルカゴン受容体アゴニスト、又はその医薬的に許容し得る塩を提供する。
本発明の別の実施形態は、
YXQGTFXSDYSKYLDXKKAXEFVXWLLEX[式I]
(式中、
は、Aibであり;
は、T又はLであり;
は、Aibであり;
は、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、1又は2であり、bは、14〜24である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;
は、E又はAであり;
は、T又はEであり;
は、存在しないか、又はGPSSGAPPPS及びGPSSGからなる群から選択されるペプチドであり;
C末端アミノ酸は、場合によりアミド化されている(配列番号5))からなる式を含むグルカゴン受容体アゴニスト、又はその医薬的に許容し得る塩を提供する。
本発明の別の実施形態は、
YXQGTFXSDYSKYLDXKKAXEFVXWLLEX[式I]
(式中、
は、Aibであり;
は、T又はLであり;
は、Aibであり;
は、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、1又は2であり、bは、14〜24である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;
は、E又はAであり;
は、T又はEであり;
は、存在しないか、又はGPSSGAPPPS及びGPSSGからなる群から選択されるペプチドであり;
C末端アミノ酸は、場合によりアミド化されている(配列番号5))からなるグルカゴン受容体アゴニスト、又はその医薬的に許容し得る塩を提供する。
特定の実施形態において、該グルカゴン受容体アゴニストは、XがTである、式Iで示される構造を有する。特定の実施形態において、該グルカゴン受容体アゴニストは、XがLである、式Iで示される構造を有する。
特定の実施形態において、該グルカゴン受容体アゴニストは、XがEである、先の実施形態のいずれかの構造を有する。特定の実施形態において、該グルカゴン受容体アゴニストは、XがAである、先の実施形態のいずれかの構造を有する。
特定の実施形態において、該グルカゴン受容体アゴニストは、XがTである、先の実施形態のいずれかの構造を有する。特定の実施形態において、該グルカゴン受容体アゴニストは、XがEである、先の実施形態のいずれかの構造を有する。
特定の実施形態において、該グルカゴン受容体アゴニストは、XがGPSSGAPPPSである、先の実施形態のいずれかの構造を有する。特定の実施形態において、該グルカゴン受容体アゴニストは、XがGPSSGである、先の実施形態のいずれかの構造を有する。特定の実施形態において、該グルカゴン受容体アゴニストは、Xが存在しない、先の実施形態のいずれかの構造を有する。
特定の実施形態において、該グルカゴン受容体アゴニストは、bが16〜20である、先の実施形態のいずれかの構造を有する。特定の実施形態において、該グルカゴン受容体アゴニストは、bが16〜18である、先の実施形態のいずれかの構造を有する。特定の実施形態において、該グルカゴン受容体アゴニストは、bが16である、先の実施形態のいずれかの構造を有する。特定の実施形態において、該グルカゴン受容体アゴニストは、bが18である、先の実施形態のいずれかの構造を有する。
特定の実施形態において、該グルカゴン受容体アゴニストは、XがTであり、aが2であり、bが16であり、XがEであり、XがTであり、XがGPSSGAPPPSであり、C末端アミノ酸がC末端第一級アミドとしてアミド化されている、式Iで示される構造を有する(配列番号6)。
特定の実施形態において、該グルカゴン受容体アゴニストは、XがTであり、aが2であり、bが18であり、XがEであり、XがTであり、XがGPSSGAPPPSであり、C末端アミノ酸がC末端第一級アミドとしてアミド化されている、式Iで示される構造を有する(配列番号7)。
特定の実施形態において、該グルカゴン受容体アゴニストは、XがLであり、aが2であり、bが16であり、XがEであり、XがTであり、XがGPSSGAPPPSであり、C末端アミノ酸がC末端第一級アミドとしてアミド化されている、式Iで示される構造を有する(配列番号8)。
特定の実施形態において、該グルカゴン受容体アゴニストは、XがTであり、aが2であり、bが16であり、XがEであり、XがTであり、XがGPSSGであり、C末端アミノ酸がC末端第一級アミドとしてアミド化されている、式Iで示される構造を有する(配列番号9)。
特定の実施形態において、該グルカゴン受容体アゴニストは、XがTであり、aが2であり、bが18であり、XがEであり、XがTであり、XがGPSSGであり、C末端アミノ酸がC末端第一級アミドとしてアミド化されている、式Iで示される構造を有する(配列番号10)。
特定の実施形態において、該グルカゴン受容体アゴニストは、XがTであり、aが1であり、bが16であり、XがAであり、XがEであり、Xが存在しない、式Iで示される構造を有する(配列番号11)。
特定の実施形態において、該グルカゴン受容体アゴニストは、XがTであり、aが1であり、bが18であり、XがAであり、XがEであり、Xが存在しない、式Iで示される構造を有する(配列番号12)。
特定の実施形態において、該グルカゴン受容体アゴニストは、aが2であり、XがEであり、XがTであり、XがGPSSGAPPPS及びGPSSGからなる群から選択されるペプチドであり、C末端アミノ酸がアミド化されている、式Iで示される構造を有する(配列番号16)。
特定の実施形態において、該グルカゴン受容体アゴニストは、XがTであり、aが1であり、XがAであり、XがEであり、Xが存在しない、式Iで示される構造を有する(配列番号17)。
特定の実施形態において、グルカゴン受容体での該グルカゴン受容体アゴニストの活性は、GLP−1受容体での該グルカゴン受容体アゴニストの活性よりも少なくとも100倍高い。
本発明の別の実施形態は、T2DM、肥満、脂肪性肝疾患、NASH、脂肪異常症、メタボリックシンドローム、高インスリン血症及び夜間低血糖からなる群から選択される疾患を処置する方法であって、それを必要とする患者に、本発明のグルカゴン受容体アゴニストの有効量を投与することを含む、方法を提供する。
本発明の別の実施形態は、脂肪肝を処置する方法であって、それを必要とするウシに、本発明のグルカゴン受容体アゴニストの有効量を投与することを含む、方法を提供する。特定の実施形態において、該ウシは、乳牛である。
本発明の別の実施形態は、T2DM、肥満、脂肪性肝疾患、NASH、脂肪異常症、メタボリックシンドローム、高インスリン血症及び夜間低血糖からなる群から選択される疾患を処置する方法であって、それを必要とする患者に本発明のグルカゴン受容体アゴニストの有効量を、1種又は複数の追加の治療薬の有効量と併用で投与することを含む、方法を提供する。特定の実施形態において、該疾患は、T2DMである。特定の実施形態において、該疾患は、肥満である。特定の実施形態において、該疾患は、脂肪性肝疾患である。特定の実施形態において、該1種又は複数の追加の治療薬は、GLP−1Rアゴニスト、GIP−GLP−1コアゴニスト、インスリン受容体アゴニスト、オキシントモジュリン、メトホルミン、チアゾリジンジオン、スルホニルウレア、ジペプチジルペプチダーゼ−4(「DPP−4」)阻害剤、及びナトリウム・グルコース共輸送体2(「SGLT2」)阻害剤からなる群から選択される。特定の実施形態において、該追加の治療薬は、GLP−1Rアゴニストである。特定の実施形態において、該GLP−1Rアゴニストは、デュラグルチドである。特定の実施形態において、該追加の治療薬は、GIP−GLP−1コアゴニストである。特定の実施形態において、該GIP−GLP−1コアゴニストは、配列番号15の構造を有する。特定の実施形態において、該追加の治療薬は、インスリン受容体アゴニストである。
特定の実施形態において、該グルカゴン受容体アゴニストは、GLP−1Rアゴニスト又はGIP−GLP−1コアゴニストなどの追加の治療薬と併用される場合に、体重減少及び身体組成への相乗効果を有する。
本発明の別の実施形態は、治療における本発明のグルカゴン受容体アゴニストの使用を提供する。本発明の別の実施形態は、T2DM、肥満、脂肪性肝疾患、NASH、脂肪異常症、メタボリックシンドローム、高インスリン血症及び夜間低血糖からなる群から選択される疾患を処置する上での本発明のグルカゴン受容体アゴニストの使用を提供する。特定の実施形態において、該疾患は、T2DMである。特定の実施形態において、該疾患は、肥満である。特定の実施形態において、該疾患は、脂肪性肝疾患である。特定の実施形態において、本発明は、乳牛の脂肪肝の処置における使用のための本発明のグルカゴン受容体アゴニストを提供する。
本発明の別の実施形態は、治療における使用のために、1種又は複数の追加の治療薬との併用で同時に、別に、又は連続で使用される本発明のグルカゴン受容体アゴニストを提供する。特定の実施形態において、該一種又は複数の追加の治療薬は、GLP−1Rアゴニスト、GIP−GLP−1コアゴニスト、インスリン受容体アゴニスト、オキシントモジュリン、メトホルミン、チアゾリジンジオン、スルホニルウレア、DPP−4阻害剤、及びナトリウム・グルコース共輸送体2(「SGLT2」)阻害剤からなる群から選択される。特定の実施形態において、該追加の治療薬は、GLP−1Rアゴニストである。特定の実施形態において、該GLP−1Rアゴニストは、デュラグルチドである。特定の実施形態において、該追加の治療薬は、GIP−GLP−1コアゴニストである。特定の実施形態において、該GIP−GLP−1コアゴニストは、配列番号15の構造を有する。
本発明の別の実施形態は、T2DM、肥満、脂肪性肝疾患、NASH、脂肪異常症、メタボリックシンドローム、高インスリン血症及び夜間低血糖の処置のための薬剤を製造する上での本発明のグルカゴン受容体アゴニストの使用を提供する。
本発明の別の実施形態は、本発明のグルカゴン受容体アゴニストと、医薬的に許容し得る担体、希釈剤又は賦形剤とを含む医薬組成物を提供する。特定の実施形態において、該医薬組成物は、追加の治療薬をさらに含む。特定の実施形態において、該追加の治療薬は、GLP−1Rアゴニスト、GIP−GLP−1コアゴニスト、インスリン受容体アゴニスト、オキシントモジュリン、メトホルミン、チアゾリジンジオン、スルホニルウレア、DPP−4阻害剤、及びSGLT2阻害剤からなる群から選択される。特定の実施形態において、該追加の治療薬は、GLP−1Rアゴニストである。特定の実施形態において、該GLP−1Rアゴニストは、デュラグルチドである。特定の実施形態において、該追加の治療薬は、GIP−GLP−1コアゴニストである。特定の実施形態において、該GIP−GLP−1コアゴニストは、配列番号15の構造を有する。特定の実施形態において、該追加の治療薬は、インスリン受容体アゴニストである。
本発明の別の実施形態は、本発明のグルカゴン受容体アゴニストの有効量の投与を含む、非治療的体重減少を誘導する方法を提供する。
本発明の別の実施形態は、本発明のグルカゴン受容体アゴニストの有効量を、必要とするウシに投与することを含む、ウシにおける脂肪肝症候群を処置する方法を提供する。
本発明の別の実施形態は、ウシの脂肪肝症候群の処置における使用のために本発明のグルカゴン受容体アゴニストを提供する。
本明細書で用いられる場合、用語「グルカゴン受容体アゴニスト」は、グルカゴン受容体に結合してそれを活性化し、GLP−1受容体に相対的なグルカゴン受容体での選択的活性を維持して、単独療法として投与された場合に血清グルコースレベルを上昇させる、ネイティブヒトグルカゴン(配列番号1)、グルカゴン類似体、グルカゴン誘導体、又はグルカゴン融合タンパク質のアミノ酸配列を含む化合物を意味する。そのような結合特性及び薬力学的効果は、以下の試験において記載される通り、公知のインビトロ及びインビトロ法を用いて測定され得る。グルカゴン類似体は、ネイティブヒトグルカゴン(配列番号1)のアミノ酸配列に比較した場合の1種又は複数のアミノ酸置換、欠失、反転、又は付加をはじめとする修飾を有する分子である。グルカゴン誘導体は、ネイティブヒトグルカゴン(配列番号1)又はグルカゴン類似体のアミノ酸配列を有するが、追加的にアミノ酸側鎖、α−炭素原子、末端アミノ基、又は末端カルボン酸基のうちの1つ又は複数の少なくとも1つの化学修飾を有する分子である。グルカゴン融合タンパク質は、グルカゴン、グルカゴン類似体又はグルカゴン誘導体と、免疫グロブリンFc領域などの第二のポリペプチドと、を含む異種構造のタンパク質である。
本発明のグルカゴン受容体アゴニストの活性はまた、GLP−1受容体に比較してグルカゴン受容体に選択的である。本明細書で用いられる場合、「に比較して選択的」、「選択性」及び「に対して選択的」は、GLP−1受容体よりもグルカゴン受容体で50倍、100倍、200倍、250倍、500倍又は1000倍高い能力を示す化合物を指す。そのような選択性は、以下の試験において記載されるものなど、公知のインビトロ法を利用して測定され得る。
本発明のグルカゴン受容体アゴニストは、長期間の作用プロファイルを有し、1日1回、週3回、週2回又は週1回と低頻度で投与することが可能である。グルカゴン受容体アゴニストの時間作用プロファイルは、公知の薬物動態テスト法を利用して測定され得る。
本発明のグルカゴン受容体アゴニストの長期作用プロファイルは、20位のリシンアミノ酸の側鎖のイプシロンアミノ基にコンジュゲートされた脂肪酸部分の使用を通して実現される。該脂肪酸は、[2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)(ここでaは、1又は2である)を含むリンカーを通して、リシン側鎖のイプシロンアミノ基にコンジュゲートされている。該リンカー内の脂肪酸及びガンマグルタミン酸は、アルブミン結合剤として作用し、持効型化合物を生成する能力を提供する。該リンカーによって20位のリシンアミノ酸の側鎖のイプシロンアミノ基にコンジュゲートされた脂肪酸は、−CO−(CH−COH(ここでbは、14〜24である)を含む。したがって完全なリンカー−脂肪酸構造は、[2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、1又は2であり、bは、14〜24である)を含む。以下の実施例1〜7の化学構造に示される通り、[2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチルの第一の単位は、リシン側鎖のイプシロンアミノ基に連結される。[2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチルの第二の単位は、その後、[2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチルの第一の単位のアミノ基に結合される。その後、γGluの第一の単位は、側鎖のγ−カルボキシル基を通して[2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチルの第二の単位のアミノ基に結合される。a=2である場合、γGluの第二の単位は、側鎖のγ−カルボキシル基を通してγGluの第一の単位のα−アミノ基に結合される。最後に、該脂肪酸は、γGluの第一(a=1の場合)又は第二(a=2の場合)の単位のαアミノ基に結合される。
本発明のグルカゴン受容体アゴニストは、好ましくは非経口経路(例えば、皮下、静脈内、腹腔内、筋肉内、又は経皮)によって投与される医薬組成物として配合される。そのような医薬組成物及びそれを調製する工程は、当該技術分野で周知である(例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy (D.B. Troy, Editor, 21st Edition, Lippincott, Williams & Wilkins, 2006)を参照されたい)。好ましい投与経路は、皮下である。
本発明のグルカゴン受容体アゴニストは、複数の無機及び有機酸のいずれかと反応して、医薬的に許容し得る酸付加塩を形成し得る。医薬的に許容し得る塩及びそれを調製するための一般的方法論は、当該技術分野で周知である(例えば、P. Stahl, et al. Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection and Use, 2nd Revised Edition (Wiley-VCH, 2011)を参照されたい)。本発明の医薬的に許容し得る塩としては、トリフルオロ酢酸塩、塩酸塩、及び酢酸塩が挙げられる。
GLP−1受容体を上回るグルカゴン受容体への本発明のグルカゴン受容体アゴニストの選択性によって提供される1つの特別な利益は、本発明のグルカゴン受容体アゴニストが追加の治療薬と併用で投与された場合の、グルカゴン受容体での活性と他の受容体(例えば、GLP−1、GIP及び/又はインスリン受容体)での活性との比など、柔軟な処置選択を提供する能力である。したがって特定の好ましい実施形態において、本発明は、患者におけるT2DMの処置の方法であって、追加の治療薬と併用で、本発明のグルカゴン受容体アゴニスト又はその医薬的に許容し得る塩の有効量を、そのような処置を必要とする患者に投与することを含む、方法を提供する。特定の実施形態において、該追加の治療薬は、GLP−1Rアゴニスト、GIP−GLP−1コアゴニスト、又はインスリン受容体アゴニストからなる群から選択される。
本明細書で用いられる場合、用語「追加の治療薬」は、例えばGLP−1Rアゴニスト、GIP−GLP−1コアゴニスト、インスリン受容体アゴニスト、オキシントモジュリン、メトホルミン、チアゾリジンジオン、スルホニルウレア、DPP−4阻害剤、及びSGLT2阻害剤をはじめとする現在利用可能であり、そして/又は開発中のT2DM及び/又は肥満の処置などの有益な治療効果を有することが知られている他の化合物を意味する。
本明細書で用いられる場合、「併用で」は、1種又は複数の追加の治療薬と同時の、連続の、又は単一の配合薬としての、本発明のグルカゴン受容体アゴニストの投与を意味する。
本明細書で用いられる場合、用語「GLP−1Rアゴニスト」は、GLP−1受容体での活性を維持するネイティブヒトGLP−1(配列番号2)、GLP−1類似体、GLP−1誘導体、又はGLP−1融合タンパク質のアミノ酸配列を含む化合物を指す。GLP−1受容体活性は、GLP−1受容体結合活性又は受容体活性化を測定するインビボ実験及びインビトロアッセイを用いるなど、当該技術分野で公知の方法によって測定され得る。GLP−1類似体は、ネイティブヒトGLP−1(配列番号2)のアミノ酸配列に比較した場合の1種又は複数のアミノ酸置換、欠失、反転、又は付加をはじめとする修飾を有する分子である。GLP−1誘導体は、ネイティブヒトGLP−1(配列番号2)又はGLP−1類似体のアミノ酸配列を有するが、追加的にアミノ酸側鎖基、α−炭素原子、末端アミノ基、又は末端カルボン酸基のうちの1つ又は複数の少なくとも1つの化学修飾を有する分子である。GLP−1融合タンパク質は、GLP−1、GLP−1類似体又はGLP−1誘導体と、免疫グロブリンFc領域などの第二のポリペプチドと、を含む異種構造のタンパク質である。現在利用可能であり、そして/又は開発中のGLP−1Rアゴニストとしては、エキセナチド、リラグルチド、リキシセナチド、アルビグルチド、デュラグルチド及びセマグルチドが挙げられる。本発明のグルカゴン受容体アゴニストがGLp−1Rアゴニストと併用で投与される特定の好ましい実施形態において、該GLp−1Rアゴニストは、デュラグルチドである。例えば米国特許第7,452,966号を参照されたい。
本明細書で用いられる場合、用語「GIP−GLP−1コアゴニスト」は、GIP及びGLP−1受容体の両方での活性を有する化合物を指す。GIP受容体及びGLP−1受容体活性が、GIP受容体及び/又はGLP−1受容体結合活性又は受容体活性化を測定するインビボ実験及びインビトロアッセイを利用するなど、当該技術分野で公知の方法によって測定され得る。GIP−GLP−1コアゴニストは現在、T2DM処置として利用可能でないが、複数のGIP類似体が、GIP及びGLP−1受容体活性の両方を示すことが記載されており、例えば国際公開第2013164483号、同第2011119657号を参照されたい。
本発明のグルカゴン受容体アゴニストがGIP−GLP−1コアゴニストと併用で投与される特定の好ましい実施形態において、該GIP−GLP−1コアゴニストは、以下の構造:
YXEGTFTSDYSIXLDKIAQXAXVQWLIAGGPSSGAPPPS
(式中、
は、Aibであり;
は、Aibであり;
は、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、1又は2であり、bは、10〜20である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;
は、Phe又は1−ナフチルアラニン(1−Nal)であり;
C末端アミノ酸は、場合によりアミド化されている(配列番号13))又はその医薬的に許容し得る塩を有する。
特定の好ましい実施形態において、aは2であり、bは18であり、Xは1−Nalであり、C末端アミノ酸はC末端第一級アミドとしてアミド化されている(配列番号14)。特定の好ましい実施形態において、aは1であり、bは18であり、XはPheであり、C末端アミノ酸はC末端第一級アミドとしてアミド化されている(配列番号15)。そのようなGIP−GLP−1コアゴニストは、以下のペプチド合成の実施例に記載された通り、本発明のグルカゴン受容体アゴニストを調製するのに用いられ得るものなどの技術を利用して調製され得る。
本明細書で用いられる場合、「インスリン受容体アゴニスト」は、ヒトインスリン、又はその類似体若しくは誘導体、或いはインスリン受容体に結合してそれを活性化することが可能な任意の他のタンパク質を指す。インスリン受容体活性は、インスリン受容体結合活性又は受容体活性化を測定するインビボ実験及びインビトロアッセイを用いるなど、当該技術分野で公知の方法によって測定され得る。インスリン類似体は、ネイティブヒトインスリンに比較して1種又は複数のアミノ酸置換、欠失、反転、又は付加をはじめとする修飾を有する分子であり、その構造は周知である。インスリン誘導体は、ネイティブヒトインスリン又はその類似体のアミノ酸配列を有するが、追加的にアミノ酸側鎖、α−炭素原子、末端アミノ基、又は末端カルボン酸基のうちの1つ又は複数の少なくとも1つの化学修飾を有する分子である。インスリン融合タンパク質は、インスリン、インスリン類似体又はインスリン誘導体部分と、第二のポリペプチドと、を含む異種構造のタンパク質である。任意のインスリン受容体アゴニストは、本発明のグルカゴン受容体アゴニストがインスリン受容体アゴニストと併用で投与される実施形態で使用が検討され得るが、好ましいインスリン受容体アゴニストは、基本的作用期間又は長期の作用期間を有するものである。基本的活性を有する現在利用可能なインスリン受容体アゴニストとしては、グラルギン、インスリンデテミル、及びインスリンデグルデクが挙げられ、それらはそれぞれ連日投与に必要とされる。
特定の実施形態において、本発明は、患者におけるT2DMの処置の方法であって、本発明のグルカゴン受容体アゴニスト又はその医薬的に許容し得る塩の有効量を、そのような処置を必要とする患者に投与することを含む、方法を提供する。
特定の実施形態において、本発明は、患者における肥満の処置の方法であって、本発明のグルカゴン受容体アゴニスト又はその医薬的に許容し得る塩の有効量を、そのような処置を必要とする患者に投与することを含む、方法を提供する。
特定の実施形態において、本発明は、患者における脂肪性肝疾患の処置の方法であって、本発明のグルカゴン受容体アゴニスト又はその医薬的に許容し得る塩の有効量を、そのような処置を必要とする患者に投与することを含む、方法を提供する。
特定の実施形態において、本発明は、患者におけるNASHの処置の方法であって、本発明のグルカゴン受容体アゴニスト又はその医薬的に許容し得る塩の有効量を、そのような処置を必要とする患者に投与することを含む、方法を提供する。
他の実施形態において、本発明はまた、患者におけるT2DMの処置の方法であって、GLP−1Rアゴニスト、GIP−GLP−1コアゴニスト、インスリン受容体アゴニスト、オキシントモジュリン、メトホルミン、チアゾリジンジオン、スルホニルウレア、DPP−4阻害剤、及びSGLT2阻害剤などの1種又は複数の追加の治療薬と併用で、本発明のグルカゴン受容体アゴニスト又はその医薬的に許容し得る塩の有効量を、そのような処置を必要とする患者に投与することを含む、方法を提供する。
本明細書で用いられる場合、「それを必要とする患者」は、例えばT2DM、肥満、脂肪性肝疾患、NASH、及び/又はメタボリックシンドロームをはじめとする処置を必要とする疾患又は状態を有する哺乳動物、好ましくはヒト又はウシを指す。
本明細書で用いられる場合、用語「有効量」は、患者に単回又は反復投与されると、診断又は処置された患者に所望の効果を提供する、本発明のグルカゴン受容体アゴニスト又はその医薬的に許容し得る塩の量又は用量を指す。有効量は、公知技術の利用を通し、かつ類似の条件下で得られた結果を観察することによって、当業者に即座に決定され得る。患者の有効量を決定する際、非限定的に、哺乳動物の種;そのサイズ、年齢及び一般的健康状態;関与する具体的疾患又は障害;該疾患又は障害の度合い又は合併症又は重症度;各患者の応答;投与される個々のグルカゴン受容体アゴニスト;投与様式;投与された調製物の生物学的利用性;選択された用量レジメン;併用薬の利用;並びに他の関連状況をはじめとする複数の因子が検討される。
本発明の特定のグルカゴン受容体アゴニストは一般に、広い投薬範囲にわたって効果的である。例えば週1回投与の場合の投与量は、1週あたり約0.01〜約30mgの範囲内に含まれ得る。本発明のグルカゴン受容体アゴニストは、1日1回、週3回、週2回又は週1回投与され得る。週1回投与が、好ましい。
本明細書で用いられる用語「処置すること」又は「処置するために」は、既存の症状又は障害の進行又は重症度を制限、遅延、停止させること、又は回復に向かわせることを包含する。
本発明のアミノ酸配列は、20種の天然由来アミノ酸の標準的な一文字又は三文字表記を含む。追加として「Aib」は、アルファアミノイソ酪酸である。本発明はまた、本発明のグルカゴン受容体アゴニスト又はその医薬的に許容し得る得る塩の合成に有用な新規の中間体及び工程を包含する。本発明の該中間体及びグルカゴン受容体アゴニストは、当該技術分野で公知の種々の手順によって調製され得る。特に化学合成を利用した該工程が、以下の実施例に示されている。記載された経路それぞれの具体的合成ステップを異なる方法で組み合わせて、本発明のグルカゴン受容体アゴニストを調製することができる。該試薬及び出発原料は、当業者に即座に利用可能である。
本発明は、以下の実施例によってさらに示されるが、それを限定と解釈すべきではない。
ペプチド合成
実施例1
実施例1は、以下の記載:
YXQGTFXSDYSKYLDXKKAXEFVXWLLEX
(式中、Xは、Aibであり;Xは、Tであり;Xは、Aibであり;Xは、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、2であり、bは、16である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;Xは、Eであり;Xは、Tであり;Xは、GPSSGAPPPSであり;C末端アミノ酸は、C末端第一級アミドとしてアミド化されている(配列番号6))によって表されるグルカゴン受容体アゴニストである。
以下は、残基Aib2、Aib16及びK20以外は標準的な一文字のアミノ酸表記を用いた、これらのアミノ酸残基の構造が伸長されている実施例1の構造の描写である:
実施例1のペプチドは、RAPP AM-Rink Amide樹脂から出発してSymphony自動ペプチド合成装置(PTI Protein Technologies Inc.)で実施されたFmoc/t−Bu方策を利用し、ジメチルホルムアミド(DMF)中のジイソプロピルカルボジイミド(DIC)及びヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)により25℃で90分間活性化されたアミノ酸6等量(1:1:1モル比)を用いたカップリングを含む、固相ペプチド合成によって作製される。
Pro31(4h)、Trp25(4h)、Glu24(4h)、Val23(10h)、Glu21(4h)、Aib16(4h)、Asp15(4h)、Thr7(4h)、Thr5(4h)、Gly4(4h)、Gln3(4h)及びAib2(24h)の伸長カップリングが、粗ペプチドの品質を改善するのに必要である。Fmoc−Lys(Alloc)−OHビルディングブロックを、Lys20カップリング(オルソゴナル保護基)に用いて、合成工程の後期での脂肪酸部分の部位特異性結合を可能にする。N末端残基は、上記のDIC−HOBtプロトコルを用いてBoc−Tyr(tBu)−OHとして取り込まれる(24時間カップリング時間)。
上記ペプチド残基の伸長を終了した後、Lys20中に存在するAlloc保護基は、スカベンジャーとしてのPhSiHの存在下で、触媒量のPd(PPhを用いて除去する。Lys20側鎖を伸長するためのFmoc/t―Bu方策を用いる追加のカップリング/脱保護サイクルは、Fmoc−NH−PEG−CHCOOH(ChemPepカタログ番号280102)、Fmoc−Glu(OH)−OtBu(ChemPepカタログ番号100703) 及びHOOC−(CH16−COOtBuを含む。全てのカップリングにおいて、ビルディングブロック3等量が、DMF中のPyBOP(3等量)及びDIEA(6等量)と共に25℃で4時間、用いられる
同時での、樹脂からの切断及び側鎖保護基除去を、トリフルオロ酢酸(TFA):トリイソプロピルシラン:1,2−エタンジチオール:水:チオアニソールを90:4:2:2:2(v/v)で含有する溶液中、25℃で2時間実施し、その後、冷温エーテルで沈殿させる。粗ペプチドを、C18カラムでの水/アセトニトリル(0.05%v/vTFA含有)勾配での逆相HPLCクロマトグラフィーによって99%を超える純度(精製後の収率15〜20%)に精製し、適切な画分をプールして凍結乾燥し、TFA塩を得る。
本質的に上記の通り実施された合成において、実施例1の純度を、分析用逆相HPLCによって検査し、同一性を、LC/MS(観察:M+3H/3 =1713.6;計算M+3H/3 =1714.3;観察:M+4H/4=1285.7;計算M+4H/4=1285.9)を利用して確認する。
実施例2
実施例2は、以下の記載:
YXQGTFXSDYSKYLDXKKAXEFVXWLLEX
(式中、Xは、Aibであり;Xは、Tであり;Xは、Aibであり;Xは、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、2であり、bは、18である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;Xは、Eであり;Xは、Tであり;Xは、GPSSGAPPPSであり;C末端アミノ酸は、C末端第一級アミドとしてアミド化されている(配列番号7))によって表されるグルカゴン受容体アゴニストである。
以下は、残基Aib2、Aib16及びK20以外は標準的な一文字のアミノ酸表記を用いた、これらのアミノ酸残基の構造が伸長されている実施例2の構造の描写である:
実施例2によるペプチドは、先の実施例1に記載されたものと同様に合成される。ビルディングブロック3等量をDMF中のPyBOP(3等量)及びDIEA(6等量)と共に25℃で4時間用いて、HOOC−(CH18−COOtBuを取り込む。
本質的に先の実施例1に記載された通り実施された合成において、実施例2の純度を、分析用逆相HPLCによって検査し、同一性を、LC/MS(観察:M+3H/3=1723.2;計算M+3H/3 =1723.6;観察: M+4H/4=1292.9;計算M+4H/4=1293.0)を利用して確認する。
実施例3
実施例3は、以下の記載:
YXQGTFXSDYSKYLDXKKAXEFVXWLLEX
(式中、Xは、Aibであり;Xは、Lであり;Xは、Aibであり;Xは、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、2であり、bは、16である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;Xは、Eであり;Xは、Tであり;Xは、GPSSGAPPPSであり;C末端アミノ酸は、C末端第一級アミドとしてアミド化されている(配列番号8))によって表されるグルカゴン受容体アゴニストである。
以下は、残基Aib2、Aib16及びK20以外は標準的な一文字のアミノ酸表記を用いた、これらのアミノ酸残基の構造が伸長されている実施例3の構造の描写である:
実施例3によるペプチドは、先の実施例1に記載されたものと同様に合成される。
本質的に先の実施例1に記載された通り実施された合成において、実施例3の純度を、分析用逆相HPLCによって検査し、同一性を、LC/MS(観察:M+3H/3=1717.4;計算M+3H/3 =1718.3;観察: M+4H/4=1288.3;計算M+4H/4=1289.0)を利用して確認する。
実施例4
実施例4は、以下の記載:
YXQGTFXSDYSKYLDXKKAXEFVXWLLEX
(式中、Xは、Aibであり;Xは、Tであり;Xは、Aibであり;Xは、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、2であり、bは、16である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;Xは、Eであり;Xは、Tであり;Xは、GPSSGであり;C末端アミノ酸は、C末端第一級アミドとしてアミド化されている(配列番号9))によって表されるグルカゴン受容体アゴニストである。
以下は、残基Aib2、Aib16及びK20以外は標準的な一文字のアミノ酸表記を用いた、これらのアミノ酸残基の構造が伸長されている実施例4の構造の描写である:
実施例4によるペプチドは、先の実施例1に記載されたものと同様に合成する。
本質的に先の実施例1に記載された通り実施された合成において、実施例4の純度を、分析用逆相HPLCによって検査し、同一性を、LC/MS(観察:M+3H/3=1563.7;計算M+3H/3 =1564.4;観察: M+4H/4=1172.9;計算M+4H/4=1173.6)を利用して確認する。
実施例5
実施例5は、以下の記載:
YXQGTFXSDYSKYLDXKKAXEFVXWLLEX
(式中、Xは、Aibであり;Xは、Tであり;Xは、Aibであり;Xは、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、2であり、bは、18である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;Xは、Eであり;Xは、Tであり;Xは、GPSSGであり;C末端アミノ酸は、C末端第一級アミドとしてアミド化されている(配列番号10))によって表されるグルカゴン受容体アゴニストである。
以下は、残基Aib2、Aib16及びK20以外は標準的な一文字のアミノ酸表記を用いた、これらのアミノ酸残基の構造が伸長されている実施例5の構造の描写である:
実施例5によるペプチドは、先の実施例1に記載されたものと同様に合成する。
本質的に先の実施例1及び2に記載された通り実施された合成において、実施例5の純度を、分析用逆相HPLCによって検査し、同一性を、LC/MS(観察:M+3H/3=1572.9;計算M+3H/3 =1573.8;観察: M+4H/4=1179.8;計算M+4H/4=1180.6)を利用して確認する。
実施例6
実施例6は、以下の記載:
YXQGTFXSDYSKYLDXKKAXEFVXWLLEX
(式中、Xは、Aibであり;Xは、Tであり;Xは、Aibであり;Xは、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、1であり、bは、16である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;Xは、Aであり;Xは、Eであり;Xは、存在せず;C末端アミノ酸は、C末端の酸である(配列番号11))によって表されるグルカゴン受容体アゴニストである。
以下は、残基Aib2、Aib16及びK20以外は標準的な一文字のアミノ酸表記を用いた、これらのアミノ酸残基の構造が伸長されている実施例6の構造の描写である:
実施例6によるペプチドは、Fmoc−L−Glu(OtBu)−Wang樹脂(NovaBiochemカタログ番号856008; 初期ロード0.51mmol/g)アミド樹脂から出発してSymphony自動ペプチド合成装置(PTI Protein Technologies Inc.)で実施されたFmoc/t−Bu方策を利用し、ジメチルホルムアミド(DMF)中のジイソプロピルカルボジイミド(DIP)及びヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)により25℃で90分間活性化されたアミノ酸6等量(1:1:1モル比)を用いたカップリングを含む、固相ペプチド合成によって作製される。
Trp25(4h)、Ala24(4h)、Val23(10h)、Glu21(4h)、Aib16(4h)、Asp15(4h)、Thr7(4h)、Thr5(4h)、Gln3(4h)及びAib2(24h)の伸長カップリングが、粗ペプチドの品質を改善するのに必要である。Fmoc−Lys(Alloc)−OHビルディングブロックを、Lys20カップリング(オルソゴナル保護基)に用いて、合成工程の後期での脂肪酸部分の部位特異性結合を可能にする(4時間カップリング時間)。N末端残基は、上記のDIC−HOBtプロトコルを用いてBoc−Tyr(tBu)−OHとして取り込まれる(24時間カップリング時間)。
上記ペプチド残基の伸長を終了した後、Lys20中に存在するAlloc保護基は、スカベンジャーとしてのPhSiHの存在下で、触媒量のPd(PPhを用いて除去する。Lys20側鎖を伸長するためのFmoc/t―Bu方策を用いる追加のカップリング/脱保護サイクルは、Fmoc−NH−PEG2−CHCOOH(ChemPep カタログ番号280102)、Fmoc−Glu(OH)−OtBu(ChemPep カタログ番号100703) 及びHOOC−(CH16−COOtBuを含んでいた。全てのカップリングにおいて、ビルディングブロック3等量が、DMF中のPyBOP(3等量)及びDIEA(6等量)と共に25℃で4時間、用いられる
同時での、樹脂からの切断及び側鎖保護基除去を、トリフルオロ酢酸(TFA):トリイソプロピルシラン:1,2−エタンジチオール:水:チオアニソールを90:4:2:2:2(v/v)で含有する溶液中、25℃で2時間実施し、その後、冷温エーテルで沈殿させる。粗ペプチドを、C18カラムでの水/アセトニトリル(0.05%v/vTFA含有)勾配での逆相HPLCクロマトグラフィーによって99%を超える純度(精製後の収率15〜20%)に精製し、適切な画分をプールして凍結乾燥する。
本質的に上記の通り実施された合成において、実施例6の純度を、分析用逆相HPLCによって検査し、同一性を、LC/MS(観察:M+3H/3 =1382.7;計算M+3H/3 =1383.3;観察: M+4H/4=1036.6;計算M+4H/4=1037.7)を利用して確認する。
実施例7
実施例7は、以下の記載:
YXQGTFXSDYSKYLDXKKAXEFVXWLLEX
(式中、Xは、Aibであり;Xは、Tであり;Xは、Aibであり;Xは、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、1であり、bは、18である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;Xは、Aであり;Xは、Eであり;Xは、存在せず;C末端アミノ酸は、C末端の酸である(配列番号12))によって表されるグルカゴン受容体アゴニストである。
以下は、残基Aib2、Aib16及びK20以外は標準的な一文字のアミノ酸表記を用いた、これらのアミノ酸残基の構造が伸長されている実施例7の構造の描写である:
実施例7によるペプチドは、先の実施例6に記載されたものと同様に合成される。ビルディングブロック3等量をDMF中のPyBOP(3等量)及びDIEA(6等量)と共に25℃で4時間用いて、HOOC−(CH18−COOtBuを取り込む。
本質的に先の実施例6に記載された通り実施された合成において、実施例7の純度を、分析用逆相HPLCによって検査し、同一性を、LC/MS(観察:M+3H/3=1391.8;計算M+3H/3 =1392.6;観察: M+4H/4=1044.3;計算M+4H/4=1044.7)を利用して確認する。
インビトロでの機能
結合親和性
実施例1〜7のペプチドの結合親和性を、組換えヒトグルカゴン受容体(hGcg−R)、マウスグルカゴン受容体(mGcg−R)及びラットグルカゴン受容体(rGcg−R)で測定する。シンチレーション近接アッセイ(SPA)法と、hGcg−R、mGcg−R又はrGcg−Rを過剰発現する安定してトランスフェクトされた293HEK細胞から調製された膜と、を用いた放射性リガンド拮抗結合アッセイを実施して、実施例1〜7のペプチドについて平衡解離定数(Ki)を決定する。実験プロトコル及び結果を、以下に記載する。
ヒトGcg受容体結合アッセイは、組換えhGcg−Rを過剰発現する293HEK細胞から単離されたクローニングhGcg−R(Lok, S, et. al., Gene 140 (2), 203-209 (1994))を用いる。hGcg−R cDNAを、発現プラスミドphDにサブクローニングする(Trans-activated expression of fully gamma-carboxylated recombinant human protein C, an antithrombotic factor. Grinnell, BW, et. al., Bio/Technology 5: 1189-1192 (1987))。このプラスミドDNAを293HEK細胞にトランスフェクトして、200μg/mLハイグロマイシンで選択する。
マウスGcg受容体結合アッセイは、293HEK膜から単離されたクローニングマウスグルカゴン受容体(mGcgR)を用いる(Burcelin R, Li J, Charron MJ. Gene 164 (2), 305-10 (1995) GenBank: L38613)。mGcgR cDNAを、発現プラスミドpcDNA3.1(Promega)−ZeoRにサブクローニングする。このプラスミドDNAを293HEK細胞にトランスフェクトして、100μg/mL Zeocinを用いてクローン株を選択する。
ラットGcg受容体結合アッセイは、rGcg−Rを一過性発現する293HEK細胞から単離された膜内のクローニングラットグルカゴン受容体(rGcg−R)を用いる(Svoboda, M, Ciccarelli, E, Tastenoy, M, Robberecht, P, Christophe, J. A cDNA construct allowing the expression of rat hepatic glucagon receptors. Biochem. Biophys. Res. Commun. 192 (1), 135-142 (1993), GenBank: L04796)。rGcg−R cDNAを、発現プラスミドpcDNA3.1 (Promega)−ZeoRにサブクローニングする。このプラスミドDNAを293HEK細胞にトランスフェクトして、48時間、一過性発現させる。
粗プラスミド膜を、接着培養からの細胞を用いて調製する。50mM Tris HCl(pH7.5)及びEDTA含有Roche Complet(商標)プロテアーゼインヒビターを含有する低張緩衝液中の細胞を、氷上で溶解する。細胞懸濁液を、Teflon(登録商標)ペッスルを取り付けたガラスPotter-Elvehjemホモジナイザーを用いて25ストロークで破壊する。ホモジネートを4℃及び1100×gで10分間遠心分離する。上清を回収して、氷上に貯蔵し、ペレットを低張緩衝液に再懸濁させて、再度ホモジネートする。混合物を1100×gで10分間遠心分離する。2番目の上清を最初の上清とひとまとめにして35000×g及び4℃で1時間遠心分離する。膜のペレットを、プロテアーゼインヒビターを含有するホモジナイズ緩衝液に再懸濁させて、液体窒素で瞬間凍結し、使用まで−80℃フリーザでアリコットとして貯蔵する。
Gcgは、I−125−ラクトペルオキシダーゼ手順によって放射性ヨウ素化して、Perkin-Elmer(NEX207)にて逆相HPLCによって精製する。非活性は、2200Ci/mmolである。K測定を、相同競合(homologous competition)又は飽和結合分析によって実施する。ヒトGcg−RのKは、3.92nMと推定され、それを用いてhGcg−Rアッセイでテストされた全ての化合物のKi値を計算する。マウスGcg−RのKは、3.52nMと推定され、それを用いてmGcg−Rアッセイでテストされた全ての化合物のKi値を計算する。ラットGcg−RのKは、21.4nMと推定され、それを用いてrGcg−Rアッセイでテストされた全ての化合物のKi値を計算する。
受容体結合アッセイを、小麦胚芽アグルチニン(WGA)ビーズ(Perkin Elmer)を用いたシンチレーション近接アッセイ(SPA)方式を利用して実施する。結合緩衝液は、25mM 4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸(HEPES)(pH7.4)、2.5mM CaCl、1mM MgCl、0.1%(w/v)バシトラシン(Affymetrix)、0.003%(w/v)モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(TWEEN(登録商標)-20)及びEDTA不含のRoche Complete(商標)プロテアーゼインヒビターを含有する。Gcg(Eli Lilly and Company)をDMSOで3.48mg/mL(1mM)に溶解して、100μLアリコット中、−20℃で凍結して貯蔵する。Gcgアリコットを希釈して、1時間以内に結合アッセイで使用する。ペプチド類似体をDMSOに溶解して、100%DMSOで3倍系列希釈する。次に、5μL系列希釈化合物又はDMSOを、45μLアッセイ結合緩衝液又は非標識Gcg対照(最終濃度1μMのNSB)を含有するCorning(登録商標)3632透明ボトルアッセイプレートに移す。その後、50μLのhGcg−R(1.5μg/ウェル)、mGcg−R(6.47μg/ウェル)、又はrGcg−R膜(1.5μg/ウェル)と、50μL I−125 Gcg(反応物中の最終濃度0.15nM)と、50μL WGAビーズ(150μg/ウェル)を添加して、プレートを密閉し、プレートシェーカ(6に設定)上で1分間混合する。室温で12時間の静置時間の後、プレートを、PerkinElmer Trilux MicroBeta(登録商標)シンチレーションカウンタで測定する。結果を、化合物の存在下での特異的I−125−Gcg結合の割合%として計算する。化合物の絶対IC50濃度は、添加された化合物の濃度に対するI−125−Gcgの特異的結合の割合%の非線形回帰によって得られる。IC50濃度を、Cheng-Prusoff方程式(Cheng, Y., Prusoff, W. H., Biochem. Pharmacol. 22, 3099-3108, (1973))を用いてKに変換する。
実施例1〜7のペプチドのK及びhGcg−R、mGcg−R及びrGcg−RでのヒトGcgを、以下の表1に示す。
これらのデータから、本発明のグルカゴン受容体アゴニストが、3種の異なる種(ヒト、マウス及びラット受容体)におけるヒトグルカゴンと同様か又はそれよりも大きな親和性で、グルカゴン受容体に結合することが示される。
機能的活性及び選択性
機能的活性及び選択性を、ヒトグルカゴン受容体(hGcg−R)、ヒトグルカゴン様ペプチド−1受容体(hGLP−1R)又はヒト胃抑制ペプチド(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド受容体としても公知、hGIP−R)を発現するHEK293細胞の細胞内cAMPの定量によって決定する。実験プロトコル及び結果を、以下に記載する。
hGcg−R機能性cAMPアッセイは、クローニングhGcg−Rを発現する293HEK細胞を用いる(Lok, S, et. al., Gene 140 (2), 203-209 (1994))。hGcg−R cDNAを、発現プラスミドphDにサブクローニングする(Trans-activated expression of fully gamma-carboxylated recombinant human protein C, an antithrombotic factor. Grinnell, BW, et. al., Bio/Technology 5: 1189-1192 (1987))。このプラスミドDNAを293HEK細胞にトランスフェクトして、細胞を200μg/mLハイグロマイシンで選択する。
hGLP−1−R機能性cAMPアッセイは、クローニングhGLP−1−Rを発現する293HEK細胞を用いる(Graziano MP, Hey PJ, Borkowski D, Chicchi GG, Strader CD, Biochem Biophys Res Commun. 196(1): 141-6, 1993)。hGLP−1R cDNAを、発現プラスミドphDにサブクローニングする(Trans-activated expression of fully gamma-carboxylated recombinant human protein C, an antithrombotic factor. Grinnell, BW, et. al., Bio/Technology 5: 1189-1192 (1987))。このプラスミドDNAを293HEK細胞にトランスフェクトして、細胞を200μg/mLハイグロマイシンで選択する。
hGIP−R機能性アッセイは、pcDNA3.1(Promega)−NeoRプラスミドにクローニングされたhGIP−Rを用いる(Usdin,T.B., Gruber,C., Modi,W. and Bonner,T.I., GenBank: AAA84418.1)。hGIP−R−pcDNA3.1/Neoプラスミドを、懸濁培養用に、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO−S)にトランスフェクトして、500μg/mL Geneticin (Invitrogen)の存在下で選択する。
各受容体過剰発現細胞株を、アッセイ容量40μL中で、1xGlutaMAX(商標)(0.85%NaCl中のL−アラニル−L−グルタミンジペプチド、Gibco カタログ番号35050)、0.1%カゼイン(Sigma カタログ番号C4765)、250μM IBMX(3−イソブチル−1−メチルキサンチン)及び20mM HEPES[N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N’−(2− エタンスルホン酸)、HyCloneカタログ番号SH30237.01]を補充されたDMEM(ダルベッコ改変イーグル培地、Gibcoカタログ番号31053)中のペプチドで処理する。室温で60分間インキュベートした後、得られた細胞内cAMP(環状アデノシン3’,5’−一リン酸塩)の増加を、CisBio cAMP Dynamic 2 HTRFアッセイキット(CisBio 62AM4PEC)を用いて定量的に測定する。細胞溶解緩衝液(20μL)中のcAMP−d2コンジュゲートを添加し、その後、同じく細胞溶解緩衝液(20μL)中の抗cAMP−Eu3+−クリプタートを添加することによって、細胞内のcAMPレベルを検出する。得られた拮抗測定物を、室温で少なくとも60分間インキュベートし、その後、320nmでの励起並びに665nm及び620nmでの発光を用いるPerkinElmer Envision(登録商標)装置を利用して検出する。Envisionの単位(665nm/620nmでの発光×10,000)は、存在するcAMPの量と反比例し、cAMP標準曲線を利用してウェルあたりのnM cAMP量に変換する。各ウェル内で作製されたcAMPの量(nM)を、10nM ヒトGLP−1(7−36)NH(hGLP−1Rアッセイ用)、10nMヒトGcg(hGcg−Rアッセイ用)又は10nMヒトGIP(1−42)NH(hGIP−Rアッセイ用)のいずれかで観察された最大応答への割合に変換する。相対的EC50値及び最大の割合(Emax)を、添加されたペプチドの濃度に対する最大応答%を利用した非線形回帰分析によって得て、4パラメータロジスティック方程式に当てはめる。
実施例1〜7の機能的データ、ヒトGIP(1−42)NH、ヒトGLP−1(7−36)NH、及びヒトGcgの機能的データを、以下の表2に示す。EC50の平均を、カッコ内に示された反復回数(n)と共に幾何平均±平均の標準誤差(SEM)として表す。(>)修飾子は、%有効性が50%に達していないことを示し、計算されたEC50は、テストされた最大濃度を利用して得られている。
これらのデータから、本発明のグルカゴン受容体アゴニストがヒトグルカゴンと類似の、グルカゴン受容体での能力を有し、GLP−1及びGIP受容体に比較して高い選択性を有することが示される。
薬物動態性
ラットにおける薬物動態性
雄スプラーグドーリーラットに、1mL/kg容量のTris緩衝液(pH8.0)中の実施例の化合物を単回皮下用量(100nmole/kg)で投与する。血液を、投与後1、6、12、24、48、72、96、120、144、168、192、及び240時間目に、各動物から採取する。
化合物の血漿濃度を、LC/MSによって測定する。各方法で、インタクトペプチド(ペプチド+延長部分(peptide plus linked time extension))を測定した。各アッセイでは、該化合物、及び内部標準(IS)として用いられた類似体を、メタノール及び0.1%ギ酸を用いて、100%ラット又はサル血漿(50μl)から抽出する。2つの異なる層が遠心分離によって形成され、化合物及びISは、上清に位置する。96ウェルプレートに通過画分を採取するために、上清のアリコット275μlを、Thermo Protein Precipitation Plateに移し、そこで真空を適用する。
加熱した窒素ガスで試料を乾燥させて、上清を除去する。30%アセトニトリル及び5%ギ酸の150μl容量をウェルに添加して、試料を再構成する。注入された試料(20μl)を、Supelco Analytical Discovery BIO Wide Pore C5-3(5cm×0.1mm、3μmカラム)にロードする。カラム溶離液は、検出及び定量のために、Thermo Q-Exactive質量分析装置に送られる。
雄スプラーグドーリーラットへの単回100nmol/kg皮下用量による平均薬物動態パラメータを、以下の表3に示す(実施例1、2及び5、並びに実施例3のTmax及びCmaxはn=3であり;実施例3及び4でのT1/2、AUC0−inf及びCL/Fはn=2である)

略語:AUC0−inf=0〜無限大の曲線下面積、CL/F=クリアランス/生物学的利用度、Tmax=最大濃度までの時間、Cmax=最大血漿濃度、T1/2=半減期、ND=データなし
これらのデータから、実施例1〜5がネイティブヒトグルカゴンに比較して長い作用時間を有し、およそ30分間のT1/2を有することが示される。
カニクイザルにおける薬物動態性
雄カニクイザルに、0.25mL/kg容量のTris緩衝液(pH8.0)中のテスト化合物を単回静脈内(50nmole/kg)又は皮下(50nmole/kg)用量で投与する。血液を、投与後0.5(IVのみ)、6、12、24、48、72、96、120、168、192、240、336、480、576、及び672時間目に、各動物から採取する。化合物の血漿濃度を、先のスプラーグドーリーラットの試験に概ね記載された通りLC/MSによって測定する。
平均(n=2)薬物動態パラメータを、以下の表4に示す。

略語:AUC0−inf=0〜無限大の曲線下面積、CL=クリアランス、CL/F=クリアランス/生物学的利用度、Tmax=最大濃度までの時間、C=0時間に外挿された濃度、Cmax=最大血漿濃度、T1/2=半減期、NA=適用できない
これらのデータから、実施例1及び2がネイティブヒトグルカゴンに比較して長い作用時間を有し、1時間未満のT1/2を有することが示される。
インビボ試験
ラットにおける連続グルコースモニタリング
12〜14週齢の正常雄スプラーグドーリーラット(HARLAN(商標)、Indianapolis, IN)を、12時間の明暗周期を含む温度制御(24℃)施設において、自由に飼料(TD2014 TEKLAD GLOBAL RODENT DIET(登録商標)、HARLAN(商標)Labs、Indianapolis, IN)及び水に接近できるようにして、個別に飼育する。2週間の施設への馴化後に、ラットにHD-XGトランスミッタ(Data Sciences International, St Paul, MN)を移植する。
トランスミッタ移植手術は、2%〜3%イソフルラン(2−クロロ−2−(ジフルオロメトキシ)−1,1,1−トリフルオロエタン)麻酔の下で実施する。トランスミッタのグルコースセンサーを、下行大動脈内に設置する。トランスミッタの温度センサーを、トランスミッタ本体と共に腹腔内に設置する。トランスミッタ移植手術の7日後に、ラット全匹を一時的な容器に入れ、ラットをホームケージ内で自由に運動させながら、血糖値及び深部体温の測定値を1分間隔で連続して記録する。DATAQUEST A.R.T.(商標)systemソフトウエア(Data Sciences International, St Paul, MN)によって、データ獲得を制御及び分析する。グルコースセンサーの初期較正は、術後7日目の腹腔内耐糖能テスト(ipGTT)によって実現し、その後の較正は、尾部血液によるグルコース測定によって1日おきに実施する。術後9〜11日目に開始し、10nmol/kg用量のテスト化合物を、20mM Tris−HCl緩衝液(pH8.0)の1mL/Kg体重中での皮下注射によって1回投与する。血糖値を、7日目までモニタリングする。
血糖値データから、実施例1〜7がそれぞれ、用量依存性のある血糖値の持続的上昇をもたらすことが示される。
乳牛における血糖濃度への影響
平均1313ポンドで少なくとも1回の正常な泌乳を完了した非泌乳期のホルスタイン乳牛5匹を、実施例6の増加用量で処置する。最初、ウシを1.5mg/匹の実施例6の皮下注射で処置する。血糖濃度を、投与後168時間目まで携帯グルコメータを用いて様々な感覚で測定する。この投与期間及びその後の投与期間全てで、0時間目に測定された血糖濃度をその期間のベースラインとする。初回投与後1週間目に、ウシを5.0mg/匹の実施例6で処置する。血液濃度を再度、処置後168時間目までモニタリングする。最後に、5.0mg/匹の実施例6投与後2週間目に、全てのウシを15mg/匹SCの実施例6で処置し、血糖濃度を投与後336時間目までモニタリングする。
データを表5に示す。テストされた全用量の実施例6が、ベースライン濃度を上回る血糖濃度の急速な上昇をもたらす。加えて、1.5、5.0、及び15.0mg/匹の投与は、それぞれ96時間、144時間及び312時間継続する血糖の持続的増加をもたらす。
物理的及び化学的特性
溶解度及び安定性
実施例1〜6の試料を、HO中で5mg/mLに調製して、緩衝液C6N(10mMクエン酸塩、100mM NaCl、pH6)、C7N(10mMクエン酸塩、100mM NaCl、pH7)、H6.5(10mMヒスチジン、100mM NaCl、pH6.5)及びH7.5N(10mMヒスチジン、100mM NaCl、pH7.5)の中へ、記載された通り透析する。試料を、記載された通り10mg/mLペプチドに濃縮し、4℃で1週間保持する。試料を視覚的に、そして記載された通りSEC−HPLCによって評価する。
全ての配合における実施例1〜6が、4℃で1週間後に透明及び無色になる。SEC−HPLCデータを、表6に提供する。高分子量(HMW)ポリマーの有意な成長又は主ピークの消失は起こらない。SEC−HPLCによる回収率は、実施例1〜6では5%以内である。
実施例1〜2の溶解度を、3種の追加の配合物:T7(10mM Tris−HCl、pH7)、T7Tm(10mM Tris−HCl、0.02%ポリソルベート−20、29mM m−クレゾール、pH7)、及びT7Nm(10mM Tris−HCl、100mM NaCl、29mM m−クレゾール、pH7)でも評価する。化合物を、記載された透析を通してT7中で調製する。試料をT7、T7Tm又はT7Nmで2mg/mLに配合し、その後、記載された通り10mg/mLペプチドに濃縮する。配合物を4℃で1週間保持し、視覚的に、そして記載された通りSEC−HPLC及びRP−HPLCによって評価する。
全ての配合物は、透明及び無色のままである。SEC−HPLC及びRP−HPLCデータを、表7に示す。HMWポリマーの成長は、いずれの配合物でも0.2%を超えていない。RP−HPLCによるピーク回収率は、全ての配合物で5%以内である。
これらのデータから、実施例1〜6が、異なる緩衝剤条件下で許容し得る溶解度特性を有することが示される。
化学的安定性
実施例1の化学的安定性を、様々なpH値の異なる緩衝液で測定する。試料を、HOで5mg/mL濃度に調製して、Slide-A-Lyzer Dialysisカセット2000 MWCO (部品番号66203)を用いて該当する緩衝液にて4℃で一晩透析し、0.22μmフィルター(Millex, SLGV013SL)でろ過し、その後、各緩衝液で1mg/mLに希釈する。緩衝組成物は、HO中の10mM Tris−HCl pH8(T8)、HO中の10mM Tris−HCl pH7(T7)、HO中の10mMヒスチジン pH7(H7)、又はHO中の10mMクエン酸塩 pH6(C6)である。各1mg/mL試料を、3本のバイアルに移す。試料を4℃、25℃及び40℃に保持する。試料を2週間おきに合計4週間評価する。試料を濁度及び相分離について視覚的に評価する。化合物の安定性を、10%B均一溶媒で3分間、30%Bで3分間、30−60%Bで30分間、及び95%Bで2分間のAB(A=0.1% TFA/HO、B=0.085% TFA/アセトニトリル)勾配で、流速0.9mL/分(波長214nm)で、60℃に加熱されたWaters Symmetry Shield RP18, 3.5 μm, 4.6 X 100 mmカラム(部品番号18600179)にて分析用逆相HPLC(RP−HPLC)により評価する。安定性はまた、流速0.5mL/分で40分間流す、20mMリン酸ナトリウム、20%アセトニトリル、pH7.2のランニング緩衝液で、Insulin HMWP, 7.8 X 300 mmカラム (部品番号WAT2015549)でのサイズ排除HPLC(SEC−HPLC)によって評価する。
物理的外観は、透明〜無色であり、実施例1の場合pH7及びpH8で乳光又は粒子は存在しない。RP−HPLC及びSEC−HPLCの結果を、以下の表8に要約する。回収率は、RP−HPLC及びSEC−HPLCによって5%以内であり、許容し得る。
4℃及び40℃で4週間保持されたT8緩衝液中の試料は、液体クロマトグラフィー−質量分析(LC−MS)によっても分析する。主な変性部位は、pH8で実施例1について同定されていない。総括すると、実施例1の化学的安定性は、テストされた緩衝液条件下で優れた安定性を示している。
物理的安定性
実施例1のテスト試料を、T7緩衝液で透析により調製し、その後、記載された通りT7m、T7Nm、及びT7Tm中の2mg/mLペプチドとして配合する。各配合物を透明ガラスバイアルに移して、テフロン(登録商標)コーティング磁気フリー(flee)によって400rpmにて室温で6時間撹拌する。アリコット100μLを、0、1時間目、3時間目及び6時間目に評価のために採取する。試料は、視覚的に、そして先の通りSEC−HPLCによって評価する。
全ての配合物は、透明及び無色のままであり、乳光又は沈殿は存在しない。表9に示される通り、SEC−HPLCの主ピークのペプチドの割合%は、全ての配合物で5%以内のままである。データから、実施例1がテストされた条件下で良好な物理的安定性を有することが示される。
併用試験
GIP−GLP−1コアゴニスト又はGLP−1Rアゴニストとの共配合における活性
実施例1及び3と、配列番号15のGIP−GLP−1コアゴニスト又はデュラグルチドとの共配合を、以下の安定性試験に記載される通り調製し、個々の化合物及び共配合物の活性を、上記方法を利用して測定する。データを、表10及び11に示す。(>)修飾子は、%有効性が50%に達していないことを示し、計算されたEC50は、テストされた最大濃度を利用して得られている。

これらのデータから、実施例1及び3の生物活性が、ストレス及び非ストレス条件下、並びに/又はGLP−1Rアゴニスト若しくはGIP−GLP−1コアゴニストと併用で維持されることが示される。
GLP−1Rアゴニスト又はGIP−GLP−1コアゴニストとの併用のインビボ試験
本発明のグルカゴン受容体アゴニストと、持効型GLP−1Rアゴニスト又はGIP−GLP−1コアゴニストとの併用の影響を、C57/BL6飼料により誘導された肥満(DIO)マウスでテストする。GIP−GLP−1コアゴニストは、上記の通り配列番号14の構造を有する。GLP−1Rアゴニストは、国際公開第2005000892号に記載されたGLP−1−Fc融合物である。共配合物は、以下の共配合安定性試験に概ね記載される通り調製される。
C57/BL6 DIO動物は、糖尿病ではないが、高脂肪(脂肪で60%Kcal)食を12週間配置された後、インスリン抵抗性、脂質異常症、及び肝脂肪症、メタボリックシンドロームの全ての特徴を示す。したがって、これらの動物における試験を用いて、体重減少、身体組成及び肝脂肪症などのパラメータに及ぼす提示された治療薬の影響を検討することができる。
体重42〜47gで初期脂肪量が11.9g〜17.2gの範囲の20〜21週齢雄DIO C57/Bl6マウスを用いる。動物は、12時間の明暗周期(22:00に照明)を含む温度制御(24℃)施設において、自由に飼料及び水に接近できるようにして、個別に飼育する。2週間の施設への馴化後に、マウスを体重に基づいて無作為化するため(n=5/群)、各群は類似の開始平均体重を有する。
ビヒクル、ビヒクル(20mM Tris−HCl緩衝液、pH8.0)に溶解されたテスト化合物(用量範囲3〜10nmol/kg)、GLP−1Rアゴニスト(10nmol/kg)、GIP−GLP−1コアゴニスト(10nmol/kg)又はそれらの組み合わせ(用量範囲3〜10nmol/kg)を、15日間にわたる3日の暗所周期開始前に30〜90分間、随意に摂食するマウスにSC注射によって投与する。SC注射は、1、4、7、10、及び13日目に作製する。1日の体重、摂食量及びグルコース量を、試験期間を通して測定する。体重の絶対変動を、最初の分子注射前の同じ動物の体重を差し引くことによって計算する。0日目及び14日目に、総脂肪量を、Echo Medical System (Houston, TX)装置を用いた核磁気共鳴(NMR)によって測定する。
1日の血糖値を、尾静脈血からAccu-Chekグルコメータ(Roche)で測定する。試験終了時に、動物を殺処分し、肝臓を摘出して凍結させる。殺処分時に採取された肝臓のホモジネートで測定された肝トリグリセリド、及び血漿コレステロールを、Hitachi Modular P臨床分析装置で測定する。群間の統計比較を、一元配置分散分析と、その後のダネット多重比較検定を利用して実施する。体重減少の低下に関するED50値を、非線形適合ツールを利用したGraphPad Prismで測定する。
上記のとおり実施された試験の体重減少及び脂肪量変動率%データを、以下の表12(実施例1)及び13(実施例1及び2)に示す。表11の結果は、1群あたり5匹の平均±SEMとして表し、表12の結果は、1群あたり6匹の平均±SEMとして表す。
実施例1及び2と、GLP−1Rアゴニスト又はGIP−GLP−1コアゴニストのいずれかとの併用は、実施例1若しくは2、GLP−1Rアゴニスト又はGIP−GLP−1コアゴニストの単独の影響に比較して、体重及び脂肪量への相乗効果を有する(表12及び13)。

*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001及び****p<0.0001はビヒクル対照群から有意である(一元配置分散分析、ダネット検定)

*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001及び****p<0.0001はビヒクル対照群から有意である(一元配置分散分析、ダネット検定)
血糖値、血漿コレステロール及び肝トリグリセリドに及ぼす影響のデータを、以下の表14(平均±SEM、n=5)及び15(平均±SEM、n=6)に示す。個別に投与された実施例1及び2は、用量依存的に血糖を増加させるが、そのような実施例のグルカゴン受容体アゴニストと、GLP−1Rアゴニスト又はGIP−GLP−1コアゴニストのいずれかとの組み合わせは、血糖、血漿コレステロール及び肝トリグリセリドを減少させる。

*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001は対照群から(一元配置分散分析、ダネット検定)

*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001は対照群から(一元配置分散分析、ダネット検定)
GIP−GLP−1コアゴニストとの共配合における安定性
実施例1及び3の試料を調製して、記載された通りT7で透析する。両実施例を別々に、T7、T7m、T7N及びT7Nm中の1mg/mLペプチドとして配合させる。配列番号15のGIP−GLP−1コアゴニストも調製して、実施例のグルカゴン受容体アゴニストに関して記載された通りT7で透析する。GIP−GLP−1コアゴニストを、T7、T7m及びT7Nm中の1mg/mLペプチドとして配合させる。1mg/mLの実施例1と1mg/mLのGIP−GLP−1コアゴニスト、又は1mg/mLの実施例3と1mg/mLのGIP−GLP−1コアゴニストを含有する共配合試料も調製して、T7、T7m、T7N及びT7N中で配合させる。各配合試料を、3本のバイアルに移す。試料を4℃、25℃及び40℃に保持する。試料を2週間おきに合計4週間評価する。試料を、濁度及び相分離について視覚的に評価する。安定性を、単剤配合物に関する上記の通りRP−HPLCによって評価する。記載されたRP−HPLC法は、実施例の化合物とGIP−GLP−1コアゴニストの主ピークだけでなくpH9及び40℃で3日間試料にストレスを加えることによって生じた全ての変性ピークとの良好な分離を与える。
全試料の総ピーク回収率は、RP−HPLCでは5%以内である。配合物は全て、透明及び無色のままで、乳光又は沈殿は存在しない。4週間後のRP−HPLCによって観察されたそれぞれの主ピークにおけるペプチドの変化率%を、表16に要約する。単一薬物として配合された場合を全てのテスト配合物におけるGIP−GLP−1コアゴニストとの共配合と比較すると、主ピークの消失率%は、実施例1では有意に変化していない。GIP−GLP−1コアゴニストは、単剤として配合された場合を実施例1又は実施例3のいずれかとの共配合に比較すると、主ピークの一定した消失率%を示している。データから、実施例1及び3が単剤として配合された場合、又はGIP−GLP−1コアゴニストと共配合された場合に、許容し得る安定性を有すること、並びに実施例1及び3が、共配合におけるGIP−GLP−1コアゴニスト安定性に有害な影響を及ぼさないことが示される。
4℃及び40℃で4週間インキュベートされた、T7Nmに配合された実施例1の試料、GIP−GLP−1コアゴニスト及びそれらの組み合わせ、並びにT7に配合された実施例1とGIP−GLP−1コアゴニストとの組み合わせの試料を、LC−MSでも評価する。主な変性部位は、同定されていない。実施例1及びGIP−GLP−1コアゴニストの両方で、単剤配合物を共配合物と比較すると、化学修飾が有意に異ならない。
GLP−1Rアゴニストとの共配合における安定性
T7緩衝液への調製に関する上記のものと同じ方法を利用して、実施例1及び3を調製し、C6.5(10mMクエン酸塩、pH6.5)で透析させる。化合物を、緩衝液C6.5、C6.5M(10mMクエン酸塩、46.4mg/mL D−マンニトール、pH6.5)、C6.5T(10mMクエン酸塩、0.02%ポリソルベート−80、pH6.5)、及びC6.5T(10mMクエン酸塩、46.4mg/mL D−マンニトール、0.02%ポリソルベート−80、pH6.5)中の1mg/mLペプチドで別々に配合させる。C6.5中の46.5mg/mlデュラグルチドの原液濃度を利用して、C6.5及びC6.5MT中の3mg/mLのデュラグルチドを配合させる。C6.5MT中の共配合物を、3mg/mLデュラグルチドと1mg/mL実施例1、又は3mg/mLデュラグルチドと1mg/mL実施例3を有するように調製する。各配合された試料を3本のバイアルに移し、4℃、25℃及び40℃で保持する。試料を2週間おきに合計4週間評価する。試料を濁度及び相分離について視覚的に評価する。安定性を、上記の通りRP−HPLC及びSEC−HPLCによって評価する。記載されたHPLC法は両者とも、実施例の化合物とデュラグルチドの主ピークだけでなくpH9及び40℃で3日間試料にストレスを加えることによって生じた全ての変性ピークとの良好な分離を与える。
全ての安定性試料の総ピーク回収率は、RP−HPLC及びSEC−HPLCの両者とも5%以内である。配合物は全て、透明及び無色のままで、乳光又は沈殿は存在しない。4週間後のSEC−HPLCによって観察されたそれぞれの主ピークにおける化合物の変化率%を、表17に要約する。実施例1及び3は、概ね安定しており、主ピークの有意な消失を示さない。実施例1は、デュラグルチドとの共配合を単剤配合物と比較した場合に、安定性の低下を示さない。実施例3は、デュラグルチドとの共配合を単剤配合物と比較した場合に、わずかな安定性低下を示す。GLP−1Rアゴニストは、実施例1又は3のいずれかとの共配合を単剤配合物と比較すると、安定性の低下を示さない。
RP−HPLCによって観察された通り、安定性の傾向は、SEC−HPLCによって観察されたものと類似している。4週間後のRP−HPLCによって観察されたそれぞれの主ピークにおける化合物の変化率%を、表18に要約する。実施例1及び3は、概ね安定しており、主ピークの有意な消失を示さない。実施例1は、GLP−1Rとの共配合を単剤配合物と比較した場合に、安定性の低下を示さない。実施例3は、GLP−1Rとの共配合を単剤配合物と比較した場合に、わずかな安定性低下を示す。GLP−1Rアゴニストは、実施例のいずれかとの共配合を単剤配合物と比較すると、安定性の低下を示さない。


また、本発明は以下を提供する。
[1] 式:
YX QGTFX SDYSKYLDX KKAX EFVX WLLEX
(式中、
は、Aibであり;
は、Tであり;
は、Aibであり;
は、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル) −(γGlu) −CO−(CH −CO H(ここでaは、1であり、bは、18である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;
は、Aであり;
は、Eであり;
は、存在しない(配列番号12))
を含むグルカゴン受容体アゴニスト化合物、又はその医薬的に許容し得る塩。
[2] 式:
YX QGTFX SDYSKYLDX KKAX EFVX WLLEX
(式中、
は、Aibであり;
は、Tであり;
は、Aibであり;
は、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル) −(γGlu) −CO−(CH −CO H(ここでaは、1であり、bは、18である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;
は、Aであり;
は、Eであり;
は、存在しない(配列番号12))
からなるグルカゴン受容体アゴニスト化合物、又はその医薬的に許容し得る塩。
[3] 式:
YX QGTFX SDYSKYLDX KKAX EFVX WLLEX
(式中、
は、Aibであり;
は、Tであり;
は、Aibであり;
は、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル) −(γGlu) −CO−(CH −CO H(ここでaは、1であり、bは、16である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;
は、Aであり;
は、Eであり;
は、存在しない(配列番号11))
を含むグルカゴン受容体アゴニスト化合物、又はその医薬的に許容し得る塩。
[4] 式:
YX QGTFX SDYSKYLDX KKAX EFVX WLLEX
(式中、
は、Aibであり;
は、Tであり;
は、Aibであり;
は、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル) −(γGlu) −CO−(CH −CO H(ここでaは、1であり、bは、16である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;
は、Aであり;
は、Eであり;
は、存在しない(配列番号11))
からなるグルカゴン受容体アゴニスト化合物、又はその医薬的に許容し得る塩。
[5] 脂肪肝を処置する方法であって、それを必要とするウシに、[1]〜[4]のいずれか1項に記載のグルカゴン受容体アゴニストの有効量を投与することを含む、方法。
[6] 前記ウシが、乳牛である、[5]に記載の方法。
[7] 治療における使用のための、[1]〜[4]のいずれか1項に記載のグルカゴン受容体アゴニスト。
[8] 乳牛における脂肪肝の処置における使用のための、[1]〜[4]のいずれか1項に記載のグルカゴン受容体アゴニスト。
[9] [1]〜[4]のいずれか1項に記載のグルカゴン受容体アゴニストと、医薬的に許容し得る担体、希釈剤、又は賦形剤と、を含む、医薬組成物。
[10] グルカゴン受容体での前記グルカゴン受容体アゴニストの活性が、GLP−1受容体での前記グルカゴン受容体アゴニストの能力よりも少なくとも100倍高い、[1]〜[4]のいずれか1項に記載のグルカゴン受容体アゴニスト。
配列
配列番号1 − ヒトグルカゴン
HSQGTFTSDYSKYLDSRRAQDFVQWLMNT

配列番号2 − ヒトGLP−1
HAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR

配列番号3 − ヒトOXM
HSQGTFTSDYSKYLDSRRAQDFVQWLMNTKRNRNNIA

配列番号4 − ヒトGIP
YAEGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNITQ

配列番号5 − グルカゴン受容体アゴニスト
YXQGTFXSDYSKYLDXKKAXEFVXWLLEX
(式中、
は、Aibであり;
は、T又はLであり;
は、Aibであり;
は、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、1又は2であり、bは、14〜24である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;
は、E又はAであり;
は、T又はEであり;
は、存在しないか、又はGPSSGAPPPS及びGPSSGからなる群から選択されるペプチドであり;
C末端アミノ酸は、場合によりアミド化されている)

配列番号6 − グルカゴン受容体アゴニスト
YXQGTFXSDYSKYLDXKKAXEFVXWLLEX
(式中、
は、Aibであり;
は、Tであり;
は、Aibであり;
は、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、2であり、bは、16である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;
は、Eであり;
は、Tであり;
は、GPSSGAPPPSであり;
C末端アミノ酸は、C末端第一級アミドとしてアミド化されている)

配列番号7 − グルカゴン受容体アゴニスト
YXQGTFXSDYSKYLDXKKAXEFVXWLLEX
(式中、
は、Aibであり;
は、Tであり;
は、Aibであり;
は、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、2であり、bは、18である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;
は、Eであり;
は、Tであり;Xは、GPSSGAPPPSであり;
C末端アミノ酸は、C末端第一級アミドとしてアミド化されている)

配列番号8 − グルカゴン受容体アゴニスト
YXQGTFXSDYSKYLDXKKAXEFVXWLLEX
(式中、
は、Aibであり;
は、Lであり;
は、Aibであり;
は、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、2であり、bは、16である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;
は、Eであり;
は、Tであり;
は、GPSSGAPPPSであり;
C末端アミノ酸は、C末端第一級アミドとしてアミド化されている)

配列番号9 − グルカゴン受容体アゴニスト
YXQGTFXSDYSKYLDXKKAXEFVXWLLEX
(式中、
は、Aibであり;
は、Tであり;
は、Aibであり;
は、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、2であり、bは、16である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;
は、Eであり;
は、Tであり;
は、GPSSGであり;
C末端アミノ酸は、C末端第一級アミドとしてアミド化されている)

配列番号10 − グルカゴン受容体アゴニスト
YXQGTFXSDYSKYLDXKKAXEFVXWLLEX
(式中、
は、Aibであり;
は、Tであり;
は、Aibであり;
は、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、2であり、bは、18である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;
は、Eであり;
は、Tであり;
は、GPSSGであり;
C末端アミノ酸は、C末端第一級アミドとしてアミド化されている)

配列番号11 − グルカゴン受容体アゴニスト
YXQGTFXSDYSKYLDXKKAXEFVXWLLEX
(式中、
は、Aibであり;
は、Tであり;
は、Aibであり;
は、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、1であり、bは、16である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;
は、Aであり;
は、Eであり;
は、存在せず;
C末端アミノ酸は、C末端の酸である)

配列番号12 − グルカゴン受容体アゴニスト
YXQGTFXSDYSKYLDXKKAXEFVXWLLEX
(式中、
は、Aibであり;
は、Tであり;
は、Aibであり;
は、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、1であり、bは、18である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;
は、Aであり;
は、Eであり;
は、存在せず;
C末端アミノ酸は、C末端の酸である)

配列番号13 − GIP−GLPコアゴニスト
YXEGTFTSDYSIXLDKIAQXAXVQWLIAGGPSSGAPPPS
(式中、
は、Aibであり;
は、Aibであり;
は、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、1又は2であり、bは、10〜20である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;
は、Phe又は1−ナフチルアラニン(1−Nal)であり;
C末端アミノ酸は、場合によりアミド化されている)

配列番号14 − GIP−GLPコアゴニスト
YXEGTFTSDYSIXLDKIAQXAXVQWLIAGGPSSGAPPPS
(式中、
は、Aibであり;
は、Aibであり;
は、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、2であり、bは、18である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;
は、1−Nalであり;
C末端アミノ酸は、C末端第一級アミドとしてアミド化されている)

配列番号15 − GIP−GLPコアゴニスト
YXEGTFTSDYSIXLDKIAQXAXVQWLIAGGPSSGAPPPS
(式中、
は、Aibであり;
は、Aibであり;
は、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、1であり、bは、18である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;
は、Pheであり;
C末端アミノ酸は、C末端第一級アミドとしてアミド化されている)

配列番号16 − グルカゴン受容体アゴニスト
YXQGTFXSDYSKYLDXKKAXEFVXWLLEX
(式中、
は、Aibであり;
は、T又はLであり;
は、Aibであり;
は、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、2であり、bは、14〜24である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;
は、Eであり;
は、Tであり;
は、GPSSGAPPPS及びGPSSGからなる群から選択されるペプチドであり;
C末端アミノ酸は、アミド化されている)

配列番号17 − グルカゴン受容体アゴニスト
YXQGTFXSDYSKYLDXKKAXEFVXWLLEX
(式中、
は、Aibであり;
は、Tであり;
は、Aibであり;
は、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、1であり、bは、14〜24である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;
は、Aであり;
は、Eであり;
は、存在しない)

Claims (8)

  1. 式:
    YXQGTFXSDYSKYLDXKKAXEFVXWLLEX
    (式中、
    は、Aibであり;
    は、Tであり;
    は、Aibであり;
    は、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、1であり、bは、18である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;
    は、Aであり;
    は、Eであり;
    は、存在しない(配列番号12))
    からなるグルカゴン受容体アゴニスト、又はその医薬的に許容し得る塩。
  2. 式:
    YXQGTFXSDYSKYLDXKKAXEFVXWLLEX
    (式中、
    は、Aibであり;
    は、Tであり;
    は、Aibであり;
    は、K側鎖のイプシロンアミノ基への([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−(γGlu)−CO−(CH−COH(ここでaは、1であり、bは、16である)のコンジュゲーションによって化学修飾されたKであり;
    は、Aであり;
    は、Eであり;
    は、存在しない(配列番号11))
    からなるグルカゴン受容体アゴニスト、又はその医薬的に許容し得る塩。
  3. 脂肪肝を処置する方法であって、それを必要とするウシに、請求項1又は2に記載のグルカゴン受容体アゴニスト又はその医薬的に許容し得る塩の有効量を投与することを含む、方法。
  4. 前記ウシが、乳牛である、請求項に記載の方法。
  5. 治療における使用のための、請求項1又は2に記載のグルカゴン受容体アゴニスト又はその医薬的に許容し得る塩
  6. 乳牛における脂肪肝の処置における使用のための、請求項1又は2に記載のグルカゴン受容体アゴニスト又はその医薬的に許容し得る塩
  7. 請求項1又は2に記載のグルカゴン受容体アゴニスト又はその医薬的に許容し得る塩と、医薬的に許容し得る担体、希釈剤、又は賦形剤と、を含む、医薬組成物。
  8. グルカゴン受容体での前記グルカゴン受容体アゴニストの活性が、GLP−1受容体での前記グルカゴン受容体アゴニストの能力よりも少なくとも100倍高い、請求項1又は2に記載のグルカゴン受容体アゴニスト又はその医薬的に許容し得る塩

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