JP6353365B2 - 水性液剤 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒプロメロース及び/又はヒドロキシエチルセルロースを含みながらも、経時的な粘度低下を抑制できる水性液剤に関する。
従来、点眼剤や点鼻剤等の水性液剤において、セルロース系粘性剤を配合して粘性を付与することによって、使用感の向上、潤い感や清涼感の持続、薬物の滞留性の向上、薬効の増強等が図られることが知られており(特許文献1参照)、今日では、セルロース系粘性剤を配合した種々の水性液剤が実用化されている。
しかしながら、ヒプロメロースやヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系粘性剤を水性液剤に配合すると、粘度安定性が低く、経時的に液剤の粘度が低下するという問題点がある。このような粘度の低下は、使用感を損なったり、所期の薬効を発現できなくしたりするため、これらのセルロース系粘性剤を配合した水性液剤(特に点眼剤)の製剤設計や品質保証の上で、経時的な粘度低下を抑制することが重要になっている。特に、点眼剤では、その粘度を涙液と同程度に設定することによって、角結膜の湿潤性の保持、乾燥の防止、眼球運動における眼瞼と眼球の間の潤滑油としての作用等を付与したり、点眼時の違和感を無くすように調整したりしている。それ故、点眼剤の粘度が低下すると、これらの機能の減弱化を招くことになるため、点眼剤の粘度安定性を向上させることはとりわけ重要である。
従来、ヒプロメロースやヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系粘性剤を含む水性液剤における経時的な粘度の低下を抑制する製剤技術について報告されている。例えば、特許文献2では、マンニトール、グリセリン、ポリビニルアルコール等の多価アルコールを使用することによって、セルロース系粘性剤を含む水性液剤の経時的な粘度の低下を防止できることが開示されている。また、特許文献3には、ゴマ油等の特定の植物油を使用することによって、セルロース系粘性剤と非イオン性界面活性剤を含む水性液剤の粘度を安定化させ得ることが開示されている。
しかしながら、近年、点眼剤や点鼻剤等の分野における製剤処方の開発には枚挙にいとまがなく、特許文献2及び3の製剤技術では、製剤設計上の制約から、近年開発されている製剤処方に適用できないこともある。そこで、ヒプロメロース及び/又はヒドロキシエチルセルロースを含む水性液剤の粘度低下を抑制する新たな製剤技術の確立が求められている。
一方、従来、非イオン性界面活性剤が、セルロース系粘性剤を含む水性液剤の粘度低下の要因になっていることが報告されており(特許文献3の段落0005等参照)、従来技術からは、非イオン性界面活性剤は、ヒプロメロース及び/又はヒドロキシエチルセルロースを含む水性液剤の経時的な粘度低下を抑制するどころか、寧ろ経時的な粘度低下を助長すると考えられているのが現状である。
特開2007−16024号公報 特開平11−71478号公報 特開2005−206598号公報
本発明の目的は、ヒプロメロース及び/又はヒドロキシエチルセルロースを含む水性液剤において、経時的な粘度の低下を抑制できる製剤技術を提供することである。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、以下の知見を得た。即ち、従来技術では、非イオン性界面活性剤は、セルロース系粘性剤を含む水性液剤の経時的な粘度低下を助長すると考えられていたにも拘らず、非イオン性界面活性剤の中からポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及び/又はステアリン酸ポリオキシルを選択し、これらの所定量を、ヒプロメロース及び/又はヒドロキシエチルセルロースと組み合わせて配合した水性液剤では、経時的な粘度低下を効果的に抑制できることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. (A)ヒプロメロース及びヒドロキシエチルセルロースよりなる群から選択される少なくとも1種のセルロース系粘性剤と、(B)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及びステアリン酸ポリオキシルよりなる群から選択される少なくとも1種の非イオン性界面活性剤とを含有する、水性液剤。
項2. ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60である、項1に記載の水性液剤。
項3. ステアリン酸ポリオキシルが、ステアリン酸ポリオキシル40である、項1又は2に記載の水性液剤。
項4. 前記(A)成分を0.01〜2w/v%の濃度で含む、項1〜3のいずれかに記載の水性液剤。
項5. ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を0.01〜0.2w/v%の濃度で含む、項1〜4のいずれかに記載の水性液剤。
項6. ステアリン酸ポリオキシルを0.01〜0.4w/v%の濃度で含む、項1〜4のいずれかに記載の水性液剤。
項7. ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及びステアリン酸ポリオキシル以外の非イオン性界面活性剤を実質的に含まない、項1〜6のいずれかに記載の水性液剤。
項8. 更に(C)パンテノール、テトラヒドロゾリン、ピリドキシン、プラノプロフェン、及びこれらの薬学的に許容される塩よりなる群から選択される少なくとも1種を含む、項1〜7のいずれかに記載の水性液剤。
項9. 更に(D)テルペノイドを含む、項1〜8のいずれかに記載の水性液剤。
項10. 点眼剤である、項1〜9のいずれかに記載の水性液剤。
項11. ウベローデ型粘度計を用いて測定される20℃における動粘度が1.1〜50.0mm2/sである、項1〜10のいずれかに記載の水性液剤。
項12. 水性液剤において、(A)ヒプロメロース及びヒドロキシエチルセルロースよりなる群から選択される少なくとも1種のセルロース系粘性剤と、(B)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及びステアリン酸ポリオキシルよりなる群から選択される少なくとも1種の非イオン性界面活性剤とを共存させる、前記セルロース系粘性剤を含む水性液剤の粘度低下を抑制する方法。
項13. ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及びステアリン酸ポリオキシルよりなる群から選択される少なくとも1種を有効成分とする、ヒプロメロース及びヒドロキシエチルセルロースよりなる群から選択される少なくとも1種のセルロース系粘性剤を含む水性液剤に対する粘度低下抑制剤。
項14. ヒプロメロース及びヒドロキシエチルセルロースよりなる群から選択される少なくとも1種のセルロース系粘性剤を含む水性液剤に対する粘度低下抑制するための、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及びステアリン酸ポリオキシルよりなる群から選択される少なくとも1種の使用。
項15. ヒプロメロース及びヒドロキシエチルセルロースよりなる群から選択される少なくとも1種のセルロース系粘性剤を含む水性液剤に対する粘度低下抑制剤の製造のための、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及びステアリン酸ポリオキシルよりなる群から選択される少なくとも1種の使用。
項16. ヒプロメロース及びヒドロキシエチルセルロースよりなる群から選択される少なくとも1種のセルロース系粘性剤を含む水性液剤に対する粘度低下抑制に使用される、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及び/又はステアリン酸ポリオキシル。
本発明の水性液剤は、ヒプロメロース及び/又はヒドロキシエチルセルロースを含んでいながら、経時的な粘度低下を抑制できるので、使用感の向上、潤い感や清涼感の持続、薬物の滞留性の向上、薬効の増強等の、これらのセルロース系粘性剤によって付与される効果を長期間維持することができる。
また、本発明の水性液剤は、ヒプロメロース及び/又はヒドロキシエチルセルロースの濃度を所定範囲に設定することにより涙液に近い粘度に調整することができる。それ故、本発明の水性液剤を点眼剤として使用する場合には、点眼時の違和感を無くすことができ、更には涙液が担う機能(例えば、角結膜の湿潤性の保持、乾燥の防止、眼球運動における眼瞼と眼球の間の潤滑油としての作用等)を備えさせ、且つこれらの機能を長期間維持させることができる。
1.水性液剤
本発明の水性液剤は、(A)ヒプロメロース及びヒドロキシエチルセルロースよりなる群から選択される少なくとも1種のセルロース系粘性剤と、(B)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及びステアリン酸ポリオキシルよりなる群から選択される少なくとも1種とを含有することを特徴とする。以下に、本発明の水性液剤について詳述する。
本発明において、水性液剤とは、水を基剤として含み液状を呈する製剤である。また、本明細書において、各成分の濃度の単位「w/v%」は、第十六改正日本薬局方における質量対容量百分率を示し、g/100mLと同義である。
また、本発明において、経時的な粘度低下の抑制とは、ヒプロメロース及び/又はヒドロキシエチルセルロースを含み、且つポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及び/又はステアリン酸ポリオキシルを含まない水性液剤と比較して、経時的な動粘度の低下が改善されていることを示す。
本発明の水性液剤は、セルロース系粘性剤として、ヒプロメロース及び/又はヒドロキシエチルセルロース(以下、(A)成分と表記することもある)を含有する。本発明の水性液剤において、(A)成分として、ヒプロメロース又はヒドロキシエチルセルロースの一方を単独で使用してもよく、またこれらを組み合わせて使用してもよい。(A)成分の中でも、好ましくはヒプロメロースが挙げられる。
(A)成分として使用されるヒプロメロースの置換度タイプについては、特に制限されず、1828、2208、2906、2910のいずれであってもよいが、好ましくは2906の置換度タイプのものが挙げられる。また、本発明で使用されるヒプロメロースの分子量については、特に制限されないが、例えば、重量平均分子量として1万〜50万、好ましくは10万〜50万、更に好ましくは30万〜50万が挙げられる。
(A)成分として使用されるヒドロキシエチルセルロースのヒドロキシエトキシ基のモル置換度(無水グルコース単位あたりに付加したヒドロキシエトキシ基の平均モル数)については、特に制限されない。当該ヒドロキシエトキシ基のモル置換度としては、例えば、1.5〜3.0程度であればよいが、好ましくは2.5が挙げられる。また、本発明で使用されるヒドロキシエチルセルロースの分子量についても、特に制限されない。当該分子量としては、例えば、重量平均分子量として1万〜100万、好ましくは10万〜100万、更に好ましくは60万〜80万が挙げられる。
また、本発明の水性液剤における(A)成分の濃度としては、水性液剤に所望の粘性を付与できる範囲であればよい。例えば、(A)成分の総量で0.01〜2w/v%、好ましくは0.02〜0.5w/v%、更に好ましくは0.05〜0.2w/v%、最も好ましくは0.1w/v%が挙げられる。
また、本発明の水性液剤は、前記(A)成分に加えて、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及び/又はステアリン酸ポリオキシル(以下、(B)成分と表記することもある)を含有する。このように、ヒプロメロース及び/又はヒドロキシエチルセルロースと、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及び/又はステアリン酸ポリオキシルとを共存させることによって、水性液剤の粘度安定性が向上し、経時的な粘度低下を抑制することが可能になる。
(B)成分として使用されるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油について、その酸化エチレンの平均付加モル数は、特に制限されず、薬学的に許容される範囲であればよい。ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油として、具体的には、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60等が挙げられる。これらのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の中でも、経時的な粘度低下をより一層効果的に抑制するという観点から、好ましくはポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60が挙げられる。本発明の水性液剤において、これらのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、(B)成分として使用されるステアリン酸ポリオキシルについて、その酸化エチレンの平均付加モル数は、特に制限されず、薬学的に許容される範囲であればよい。ステアリン酸ポリオキシルとしては、ステアリン酸ポリオキシル40、ステアリン酸ポリオキシル45、ステアリン酸ポリオキシル55等が挙げられる。これらのステアリン酸ポリオキシルの中でも、経時的な粘度低下をより一層効果的に抑制するという観点から、好ましくはステアリン酸ポリオキシル40が挙げられる。本発明の水性液剤において、これらのステアリン酸ポリオキシルは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の水性液剤は、(B)成分として、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油又はステアリン酸ポリオキシルの一方を単独で使用してもよく、またこれらを組み合わせて使用してもよい。
また、本発明の水性液剤における(B)成分の濃度としては、例えば、(B)成分の総量で0.005〜0.45w/v%、好ましくは0.01〜0.4w/v%、より好ましくは0.01〜0.2w/v%が挙げられる。
また、本発明の水性液剤において、(B)成分として、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及びステアリン酸ポリオキシルのいずれか一方を使用する場合であれば、水性液剤の経時的な粘度低下をより一層効果的に抑制するという観点から、以下の濃度が好適に例示される。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を使用する場合:好ましくは0.01〜0.2w/v%、より好ましくは0.05〜0.2w/v%、更に好ましくは0.1〜0.2w/v%。
ステアリン酸ポリオキシルを使用する場合:好ましくは0.01〜0.4w/v%、より好ましくは0.05〜0.4w/v%、更に好ましくは0.1〜0.2w/v%。
更に、本発明の水性液剤は、必要に応じて、パンテノール、テトラヒドロゾリン、ピリドキシン、プラノプロフェン、及びそれらの薬学的に許容される塩よりなる群から選択される少なくとも1種(以下、(C)成分と表記することもある)を含有してもよい。本発明の水性液剤に(C)成分を含有させることにより、経時的な粘度低下の抑制効果を更に増強でき、より一層安定な水性液剤にすることが可能になる。
(C)成分として使用される薬学的に許容される塩については、塩を形成する化合物の種類に応じたものであればよい。例えば、テトラヒドロゾリンの薬学的に許容される塩としては、具体的には、塩酸塩、硝酸塩等の無機酸塩が挙げられる。ピリドキシンの薬学的に許容される塩としては、具体的には、塩酸塩、リン酸塩等の無機酸塩が挙げられる。プラノプロフェンの薬学的に許容される塩としては、具体的には、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩等の金属塩;トリエチルアミン塩、ジエチルアミン塩、モルホリン塩、ピペラジン塩等の有機塩基塩等が挙げられる。
これらの(C)成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。経時的な粘度低下の抑制効果の増強作用をより一層向上させるという観点から、(B)成分としてポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を含む場合には、(C)成分として、ピリドキシン及び/又はその薬学的に許容される塩が好ましい。また、(B)成分としてステアリン酸ポリオキシルを含む場合には、(C)成分として、ピリドキシン及び/又はそれらの薬学的に許容される塩が好ましい。
本発明の水性液剤に(C)成分を含有させる場合、その濃度については、特に制限されず、使用する(C)成分の種類に応じて適宜設定される。例えば、(C)成分の総量で0.001〜1w/v%、好ましくは0.01〜0.2w/v%が挙げられる。より具体的には、経時的な粘度低下の抑制効果の増強作用を効果的に発揮させるという観点から、(C)成分の種類毎に以下の濃度が好適に例示される。
パンテノールを使用する場合:好ましくは0.001〜1w/v%、より好ましくは0.005〜0.5w/v%、更に好ましくは0.01〜0.2w/v%。
テトラヒドロゾリン及び/又はその薬学的に許容される塩を使用する場合:好ましくは0.001〜1w/v%、より好ましくは0.005〜0.5w/v%、更に好ましくは0.01〜0.1w/v%。
ピリドキシン及び/又はその薬学的に許容される塩を使用する場合:好ましくは0.001〜1w/v%、より好ましくは0.005〜0.5w/v%、更に好ましくは0.01〜0.2w/v%。
プラノプロフェン及び/又はその薬学的に許容される塩を使用する場合:好ましくは0.001〜1w/v%、より好ましくは0.005〜0.5w/v%、更に好ましくは0.01〜0.1w/v%。
更に、本発明の水性液剤は、前述する成分の他に、必要に応じて、清涼感の付与等を目的として、テルペノイド(以下、(D)成分と表記することもある)を含有してもよい。テルペノイドを含有させると、本発明の水性液剤に含まれるヒプロメロース及び/又はヒドロキシエチルセルロースの作用によって粘膜上でのテルペノイドの滞留性が向上するので、清涼感を持続的に発揮する水性液剤を提供することができる。
(D)成分として使用されるテルペノイドとしては、具体的には、メントール、メントン、カンフル、ボルネオール、ゲラニオール、シネオール、リモネン、オイゲノール、シトラール、ピネン、リナロール、フェンチルアルコール、テルピネン等のモノテルペンが挙げられる。これらの中でも、好ましくはメントール、メントン、カンフル、更に好ましくはメントールが挙げられる。これらのテルペノイドは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、これらのテルペノイドは、必ずしも精製した状態のものでなくてもよく、これらのテルペノイドを含む精油を使用してもよい。メントールを含む精油としては、例えば、ペパーミント油、スペアミント油、ハッカ油等が挙げられる。
本発明の水性液剤に(D)成分を含有させる場合、その濃度については、特に制限されず、使用する(D)成分の種類、付与する清涼感の程度等に応じて適宜設定される。例えば0.0001〜0.1w/v%、好ましくは0.0001〜0.05w/v%が挙げられる。
本発明の水性液剤は、ヒプロメロース及び/又はヒドロキシエチルセルロースと、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及び/又はステアリン酸ポリオキシルとを含有することにより、経時的な粘度低下が抑制されている。このような粘度低下の抑制効果をより一層有効に奏させるためには、前記水性液剤にポリソルベート80を実質的に含まないことが好ましく、ポリソルベートを実質的に含まないことが更に好ましく、(B)成分以外の非イオン性界面活性剤を実質的に含まないことが特に好ましい。ここで、前記各非イオン性界面活性剤を実質的に含まないとは、本発明の水性液剤において経時的な粘度の低下を抑制する効果が損なわれない範囲であることを意味し、具体的には前記各非イオン性界面活性剤の濃度として0.0001w/v%未満、好ましくは0w/v%が挙げられる。
更に、本発明の水性液剤は、油剤を実質的に含まないことが好ましい。油剤は、点眼剤における点眼時のベタツキの要因や、コンタクトレンズ用点眼剤におけるレンズ汚れの要因等になるので、油剤を実質的に含まないことによってこれらの不具合を防止することが可能になる。ここで、油剤とは、植物油、動物油、及び/又は鉱物油からなる成分であり、脂肪酸とグリセリンとのトリグリセリルエステル(即ち、トリグリセリド)、脂肪族炭化水素、脂肪酸、脂肪酸のモノアルキルエステル、高級アルコール等の不揮発性の疎水性物質の中の少なくとも1種を主成分とするものである。よって、油剤には、揮発性である精油は含まれない。また、油剤を実質的に含まないとは、具体的には油剤の濃度として0.00001w/v%未満、好ましくは0w/v%が挙げられる。
本発明の水性液剤は、上記成分の他に、本発明の効果を損なわない限りにおいて、薬理成分を含有することができる。配合可能な薬理成分としては、例えば、グリチルリチン酸二カリウム、アラントイン、イプシロンアミノカプロン酸、ブロムフェナク、ケトロラクトロメタミン、ネパフェナク、ベルベリン塩化物、硫酸ベルベリン、アズレンスルホン酸ナトリウム、硫酸亜鉛、乳酸亜鉛、リゾチーム塩酸塩等の消炎剤;クロルフェニラミンマレイン酸塩、ジフェンヒドラミン塩酸塩等の抗ヒスタミン剤;クロモグリク酸ナトリウム、ケトチフェンフマル酸塩、アシタザノラスト、アンレキサノクス、ペミロラストカリウム、トラニラスト、イブジラスト等の抗アレルギー剤;ノルフロキサシン、オフロキサシン、ロメフロキサシン、レボフロキサシン、ゲンタマイシン、ガチフロキサシン等の抗菌剤;アスコルビン酸、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、シアノコバラミン、トコフェロール酢酸エステル、レチノール酢酸エステル、レチノールパルミチン酸エステル、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム等のビタミン類;アスパラギン酸、タウリン、コンドロイチン硫酸ナトリウム等のアミノ酸類、ネオスチグミンメチル硫酸塩等の抗コリンエステラーゼ剤;ナファゾリン、エピネフリン、エフェドリン、フェニレフリン、dl−メチルエフェドリン等の血管収縮剤;ヒアルロン酸ナトリウム等の角結膜上皮障害治療薬;スルファジアジン、スルフイソキサゾール、スルフイソミジン、スルファジメトキシン、スルファメトキシピリダジン、スルファメトキサゾール、スルファエチドール、スルファメトミジン、スルファフェナゾール、スルファグアニジン、フタリルスルファチアゾール、スクシニルスルファチアゾール等のサルファ剤等が挙げられる。ここで例示する化合物は、薬学的に許容されることを限度として、塩の形態であっても、他の塩の形態であってもよい。
更に、本発明の水性液剤は、必要に応じて、緩衝剤、等張化剤、溶解補助剤、粘性基剤、キレート剤、pH調整剤、防腐剤、安定化剤、非イオン性界面活性剤以外の界面活性剤等の添加剤を含有してもよい。
緩衝剤としては、例えば、リン酸緩衝剤、ホウ酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、酒石酸緩衝剤、酢酸緩衝剤、Tris緩衝剤、アミノ酸などが挙げられる。
等張化剤としては、ソルビトール、グルコース、マンニトール等の糖類;グリセリン、プロピレングリコール等の多価アルコール類;塩化ナトリウム等の塩類;ホウ酸等が挙げられる。
溶解補助剤としては、例えば、グリセリン、マクロゴール等の多価アルコール等が挙げられる。
粘性基剤としては、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー等の水溶性高分子等が挙げられる。
キレート剤としては、例えば、エデト酸ナトリウム、クエン酸等が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ;酢酸、クエン酸、塩酸、リン酸、酒石酸等の酸が挙げられる。
防腐剤としては、例えば、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、クロロブタノール、クロロヘキシジングルコン酸塩、ホウ酸、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、塩化ベンゼトニウム、ベンジルアルコール、塩化亜鉛、パラクロルメタキシレノール、クロルクレゾール、フェネチルアルコール、塩化ポリドロニウム、チメロサール等が挙げられる。
安定化剤としては、例えば、ポリビニルピロリドン、亜硫酸ナトリウム、モノエタノールアミン、グリセリン、プロピレングリコール、シクロデキストリン、デキストラン、アスコルビン酸、エデト酸ナトリウム、タウリン、トコフェロール等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤以外の界面活性剤としては、例えば、アルキルジアミノエチルグリシン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の両性界面活性剤;アルキル硫酸塩、N−アシルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩等の陰イオン界面活性剤;アルキルピリジニウム塩、アルキルアミン塩等の陽イオン界面活性剤等が挙げられる。
本発明の水性液剤の動粘度については、当該水性液剤の用途等に応じて適宜設定されるが、例えば、20℃における動粘度が1.1〜50.0mm2/s、好ましくは1.1〜35.0mm2/s、更に好ましくは1.2〜28mm2/sが挙げられる。特に、本発明の水性液剤を眼科用製剤として使用する場合であれば、涙液と同程度の粘性を備えていることが好ましく、具体的には20℃における動粘度として、好ましくは1.1〜3.0mm2/s、更に好ましくは1.5〜2.5mm2/sが挙げられる。ここで、20℃における動粘度は、ウベローデ型粘度計を用いて、第十六改正日本薬局に規定されている「一般試験法 2.53 粘度試験法 1.第1法 毛細管粘度計法」に従って測定される値である。また、測定される粘度範囲に応じて、使用されるウベローデ型粘度計の毛細管の内径及と使用される球Bについては、実施例の欄の表1に示す通りである。
本発明の水性液剤のpHについては、特に制限されないが、例えば、5.5〜8.0、好ましくは6.5〜7.5が挙げられる。
本発明の水性液剤の製剤形態については、特に制限されず、水溶液状、懸濁液状、乳液状等のいずれであってもよいが、好ましくは水溶液状が挙げられる。
本発明の水性液剤は、点眼剤(ソフトコンタクトレンズ用点眼剤を含む)、洗眼剤等の眼科用製剤;点鼻剤、点耳剤等の耳鼻科用製剤;コンタクトレンズ装着液、コンタクトレンズ用マルチパーパスソリューション等のコンタクトレンズケア用品として使用することができる。ソフトコンタクトレンズ用点眼剤とは、ソフトコンタクトレンズ装用中でも点眼可能な点眼剤である。これらの中でも、好ましくは眼科用製剤、更に好ましくは点眼剤が挙げられる。
本発明の水性液剤は、その用途に応じて、自体公知の調製法に従って製造すればよく、例えば、第十六改正日本薬局方 製剤総則に記載された方法を用いて製造することができる。
2.粘度低下抑制方法及び粘度低下抑制剤
本発明は、水性液剤において、(A)ヒプロメロース及び/又はヒドロキシエチルセルロースと、(B)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及び/又はステアリン酸ポリオキシルとを共存させる、前記(A)成分を含む水性液剤の粘度低下を抑制する方法をも提供する。当該方法において、(A)成分の種類、(B)成分の種類、他に配合可能な成分の種類、これらの濃度、水性液剤の種類等については、前記「1.水性液剤」に記載の通りである。
また、本発明は、更に、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及び/又はステアリン酸ポリオキシルを有効成分とする、ヒプロメロース及び/又はヒドロキシエチルセルロースを含む水性液剤に対する粘度低下抑制剤をも提供する。当該粘度低下抑制剤は、ヒプロメロース及び/又はヒドロキシエチルセルロースを含む水性液剤の経時的な粘度の低下を抑制する目的で配合される添加剤として使用される。当該粘度低下抑制剤の有効成分であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及び/又はステアリン酸ポリオキシルの種類や使用量については、前記「1.水性液剤」に記載の通りである。
更に、当該粘度低下抑制剤には、必要に応じて、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及び/又はステアリン酸ポリオキシル以外に、パンテノール、テトラヒドロゾリン、ピリドキシン、プラノプロフェン、及びこれらの薬学的に許容される塩よりなる群から選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。これらの成分を含有することによって、当該粘度低下抑制剤による粘度低下抑制効果を更に増強させることも可能になる。これらの成分の種類や使用量等についても、前記「1.水性液剤」に記載の通りである。
また、当該粘度低下抑制剤において、適用対象となる水性液剤、それに含まれるヒプロメロース及び/又はヒドロキシエチルセルロースの種類や濃度等についても、前記「1.水性液剤」に記載の通りである。
以下に、実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
なお、以下の実施例及び比較例において、ヒプロメロースは商品名「METOLOSE 65SH-4000」(置換度タイプ2906、重量平均分子量35万、信越化学工業株式会社製)、ヒドロキシエチルセルロースは商品名「NATROSOL 250M PHARM」(重量平均分子量72万、Ashland Industries)、ヒドロキシプロピルセルロースは商品名「HPC-H」(日本曹達株式会社製)、カルメロースナトリウムは商品名「セロゲンPR-S 日局」(第一工業製薬株式会社製)、アルギン酸は商品名「アルギン酸」(株式会社キミカ製)、キサンタンガムは商品名「エコーガムT」(DSP五協フード&ケミカル株式会社製)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60は商品名「NIKKOL HCO-60」(日光ケミカルズ株式会社製)、ステアリン酸ポリオキシル40は商品名「NIKKOL MYS-40V」(日光ケミカルズ株式会社製)、ポリソルベート80は商品名「ポリソルベート80」(日油株式会社製)、ポリオキシエチレンオレイン酸グリセリルは商品名「NIKKOL TMGO-15」(日光ケミカルズ株式会社製)、モノオレイン酸ポリエチレングリコールは商品名「NIKKOL MYO-10V」(日光ケミカルズ株式会社製)をそれぞれ使用した。
試験例1:セルロース系粘性剤を含む水性液剤の粘度に対して非イオン性界面活性剤が及ぼす影響
表2に示す各成分を常法により混合し、0.22μmのメンブランフィルターを用いて濾過滅菌することによって、各水性液剤を調製した。調製直後の各水性液剤の動粘度を測定した後に、各水性液剤15mLを15mL容ポリエチレンテレフタレート製容器に充填して密封し、遮光条件下、50℃で2週間保存した。保存後の各水性液剤について動粘度を測定し、下記式に従って、動粘度保持率(%)を算出した。
Figure 0006353365
なお、各水性液剤の動粘度は、測定温度を20℃に設定してウベローデ型粘度計(株式会社相互理化学硝子製作所製)を用いて、第十六改正日本薬局に規定されている「一般試験法 2.53 粘度試験法 1.第1法 毛細管粘度計法」に従って測定した。動粘度は、1サンプル当たり2回測定し、その平均値を測定値とした。また、各水性液剤の動粘度の測定は、粘度の測定範囲毎に、ウベローデ型粘度計と球Bは、表1に示すものを使い分けて行った。
Figure 0006353365
得られた結果を表2に示す。この結果から、ヒプロメロースとポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60を共存させた水性液剤(実施例1)、及びヒプロメロースとステアリン酸ポリオキシル40を共存させた水性液剤(実施例2)では、ヒプロメロースを含み、非イオン性界面活性剤を含まない水性液剤(比較例1)に比べて、50℃で2週間保存後の粘度低下を抑制できていた。一方、ヒプロメロースと共に、ポリソルベート80、ポリオキシエチレンオレイン酸グリセリル又はモノオレイン酸ポリエチレングリコールを共存させた水性液剤(比較例2−4)では、比較例1の水性液剤よりも、50℃で2週間保存後の粘度低下が大きくなっていた。
以上の結果から、セルロース系粘性剤を含む水性液剤の経時的な粘度低下は、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油又はステアリン酸ポリオキシルによって抑制できることが明らかとなった。
Figure 0006353365
試験例2:各種粘性剤を含む水性液剤の粘度に対して非イオン性界面活性剤が及ぼす影響
表3及び4に示す各成分を常法により混合し、0.22μmのメンブランフィルターを用いて濾過滅菌することによって各水性液剤を調製し、上記試験例1と同様の方法で、各水性液剤について調製直後の動粘度、50℃で2週間保存後の動粘度、及び動粘度保持率を求めた。
得られた結果を表3及び4に示す。この結果から、ヒドロキシエチルセルロースとポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60を共存させた水性液剤でも、50℃で2週間保存後の動粘度の低下を抑制できることが確認された。一方、表3及び4から明らかなように、ヒプロメロース及びヒドロキシエチルセルロース以外のセルロース系粘性剤、或いはアルギン酸又はキサンタンガムを含む水性液剤では、非イオン性界面活性剤を配合せずに50℃で2週間保存しても、動粘度の低下は認められなかった。即ち、経時的な動粘度の低下は、セルロース系粘性剤の中でも、ヒプロメロース及び/又はヒドロキシエチルセルロースを含む水性液剤に特有の問題であることが明らかとなった。
Figure 0006353365
Figure 0006353365
試験例3:セルロース系粘性剤を含む水性液剤の粘度に対して非イオン性界面活性剤の濃度が及ぼす影響
表5及び6に示す各成分を常法により混合し、0.22μmのメンブランフィルターを用いて濾過滅菌することによって各水性液剤を調製し、上記試験例1と同様の方法で、各水性液剤について調製直後の動粘度、50℃で2週間保存後の動粘度、及び動粘度保持率を求めた。
得られた結果を表5及び6に示す。この結果から、ヒプロメロースを含む水性液剤において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60を0.01〜0.2w/v%、とりわけ0.1〜0.2w/v%の濃度で配合することによって、50℃で2週間保存後の動粘度低下を効果的に抑制できていた。また、ヒプロメロースを含む水性液剤において、ステアリン酸ポリオキシル40を0.01〜0.4w/v%、とりわけ0.1〜0.4w/v%の濃度で配合することによって、50℃で2週間保存後の動粘度低下を効果的に抑制できていた。一方、ヒプロメロースを含む水性液剤に、ポリソルベート80を0.05〜0.5w/v%の濃度で配合しても、50℃で2週間保存後の動粘度低下を抑制することはできなかった。
Figure 0006353365
Figure 0006353365
試験例4:セルロース系粘性剤及び非イオン性界面活性剤を含む水性液剤の粘度に対してセルロース系粘性剤の濃度が及ぼす影響
表7及び8に示す各成分を常法により混合し、0.22μmのメンブランフィルターを用いて濾過滅菌することによって各水性液剤を調製し、上記試験例1と同様の方法で、各水性液剤について調製直後の動粘度、50℃で2週間保存後の動粘度、及び動粘度保持率を求めた。
得られた結果を表7及び8に示す。この結果から、ヒプロメロースを含み、非イオン性界面活性剤を含まない水性液剤において、ヒプロメロース濃度が高くなると共に、50℃で2週間保存後の動粘度の低下が著しくなる傾向があったが(比較例11−17)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60又はステアリン酸ポリオキシル40を配合した場合では、50℃で2週間保存後の動粘度の低下を抑制できていた(実施例18−31)。一方、本試験結果からも、ポリソルベート80では、ヒプロメロースを含む水性液剤の50℃で2週間保存後の動粘度の低下を抑制できないことが確認された(比較例18−24)。
Figure 0006353365
Figure 0006353365
試験例5:セルロース系粘性剤及び非イオン性界面活性剤を含む水性液剤の粘度に油剤が及ぼす影響
表9に示す各成分を常法により混合し、0.22μmのメンブランフィルターを用いて濾過滅菌することによって各水性液剤を調製し、上記試験例1と同様の方法で、各水性液剤について調製直後の動粘度、50℃で2週間保存後の動粘度、及び動粘度保持率を求めた。
得られた結果を表9に示す。この結果から、ヒプロメロースを含む水溶液にポリソルベート80を添加した場合、50℃で2週間保存後の動粘度が低下したが(比較例2)、ヒマシ油の更なる添加により動粘度の低下は抑制された(参考例14)。一方、ヒプロメロースとポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60を含む水溶液にヒマシ油をさらに添加しても、動粘度低下抑制効果は認められなかった(実施例32)。ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60をステアリン酸ポリオキシル40に置き換えても、同様であった(実施例33)。
Figure 0006353365
試験例6:パンテノール、テトラヒドロゾリン塩酸塩、ピリドキシン塩酸塩、及びプラノプロフェンが粘度低下抑制効果に及ぼす影響
表10に示す各成分を常法により混合し、0.22μmのメンブランフィルターを用いて濾過滅菌することによって各水性液剤を調製し、上記試験例1と同様の方法で、各水性液剤について調製直後の動粘度、50℃で2週間保存後の動粘度、及び動粘度保持率を求めた。
得られた結果を表10に示す。この結果から、ヒプロメロースと、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60又はステアリン酸ポリオキシル40とを含む水性液剤において、更にパンテノール、テトラヒドロゾリン塩酸塩、ピリドキシン塩酸塩、又はプラノプロフェンを配合すると、50℃で2週間保存後の動粘度の低下抑制作用が増強されることが明らかとなった。とりわけ、ヒプロメロースとステアリン酸ポリオキシル40とを含む水性液剤にパンテノールを配合した場合、及びヒプロメロースと、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60又はステアリン酸ポリオキシル40とを含む水性液剤にピリドキシン塩酸塩を配合した場合において、50℃で2週間保存後の動粘度の低下抑制作用が格段顕著に増強されることも確認された。一方、ヒプロメロースと、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60又はステアリン酸ポリオキシル40とを含む水性液剤において、上記以外の数種の薬理成分を添加したところ、動粘度の低下抑制作用に影響を及ぼすことはなかった。即ち、本試験例で示された動粘度の低下抑制作用の増強効果は、更に添加する薬理成分として、パンテノール、テトラヒドロゾリン塩酸塩、ピリドキシン塩酸塩、及び/又はプラノプロフェンを選択したことによる特有の効果であることが確認された。
Figure 0006353365

Claims (7)

  1. (A)ヒプロメロースを0.01〜0.1w/v%と、(B)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を0.01〜0.1w/v%と、を含有し、
    ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油以外の非イオン性界面活性剤と、油剤と、を実質的に含まず、
    ウベローデ型粘度計を用いて測定される20℃における動粘度が1.5〜2.5mm2/sである、水性液剤(但し、ブドウ糖以外の多価アルコール又はビタミンEを含有する場合と、プラノプロフェン又はその塩及びグリチルリチン酸塩類を含有する場合と、を除く。)。
  2. ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60である、請求項1に記載の水性液剤。
  3. 更に(C)パンテノール、テトラヒドロゾリン、ピリドキシン、プラノプロフェン、及びこれらの薬学的に許容される塩よりなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載の水性液剤。
  4. 更に(D)テルペノイドを含む、請求項1〜3のいずれかに記載の水性液剤。
  5. 点眼剤である、請求項1〜4のいずれかに記載の水性液剤。
  6. 水性液剤において、(A)ヒプロメロースと、(B)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油とを共存させる、前記ヒプロメロースを含む水性液剤の粘度低下を抑制する方法であって、
    前記水性液剤が、0.01〜0.1w/v%のヒプロメロースを含み;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油以外の非イオン性界面活性剤と、油剤と、を実質的に含まず;ウベローデ型粘度計を用いて測定される20℃における動粘度が1.5〜2.5mm 2 /sであり(但し、ブドウ糖以外の多価アルコール又はビタミンEを含有する場合と、プラノプロフェン又はその塩及びグリチルリチン酸塩類を含有する場合と、を除く。)、
    前記ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を前記水性液剤中0.01〜0.1w/v%の濃度で共存させる、方法
  7. ヒプロメロースを含む水性液剤に対する粘度低下抑制剤であって、
    前記水性液剤が、0.01〜0.1w/v%のヒプロメロースを含み;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油以外の非イオン性界面活性剤と、油剤と、を実質的に含まず;ウベローデ型粘度計を用いて測定される20℃における動粘度が1.5〜2.5mm 2 /sであり(但し、ブドウ糖以外の多価アルコール又はビタミンEを含有する場合と、プラノプロフェン又はその塩及びグリチルリチン酸塩類を含有する場合と、を除く。)、
    前記水性液剤中0.01〜0.1w/v%の濃度で含有させるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を有効成分とする、粘度低下抑制剤。
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