JP6350184B2 - 化粧シート及び化粧板 - Google Patents

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Description

本発明は、化粧シート及び化粧板に関する。詳しくは、耐傷付き性、折り曲げ加工性及び耐ブロッキング性に優れる化粧シート、及び該化粧シートを有する化粧板に関する。
外装用等に用いられる化粧シートに耐傷付き性を付与するために、該化粧シートに表面保護層を設けることが知られている。表面保護層が高硬度であれば化粧シートの耐傷付き性は向上するが、硬度が高すぎると化粧シートを鋼板に貼付等して折り曲げ加工を行った際に、表面保護層のひび割れや剥離が発生しやすいという問題がある。
そこで、弾力性を持ちながら、一度表面に細かい擦り傷ができても自己修復可能な表面保護層を設けた化粧シートが知られている(特許文献1,2参照)。当該表面保護層は特許文献3に開示された活性エネルギー線硬化性ウレタン(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、高い柔軟性及び自己修復性を有する。したがって折り曲げ加工性に優れ、かつ長期間使用しても外観を損なうことなく、耐傷付き性を維持し得る化粧シートが得られる。
特開2012−206376号公報 特開2013−78847号公報 特開2002−256053号公報
一方、横ずれや局所的な気泡の混入等を発生させることなく化粧シートをロール状に巻き取るためには、化粧シートの裏面、すなわち表面保護層が設けられた面とは反対の面に滑り性が必要とされる。化粧シート裏面の滑り性を向上させる方法としては、該裏面に凹凸を形成する方法が挙げられる。しかしながら化粧シートの裏面に凹凸があると、上記のような自己修復性を有する表面保護層を設けた化粧シートをロール状に巻き取った際に当該凹凸形状が表面保護層に賦型され、化粧シートの白化を引き起こすという問題がある。特に表面保護層が自己修復性を有しかつグロス値の高い仕様であると、該表面保護層は柔らかく、かつ極めて平滑であることからタック(べたつき)が強くなり、シートのブロッキングや巻き取り時の白化がより起こりやすい傾向にある。表面保護層を高硬度にすればブロッキングや白化は改善されるものの、折り曲げ加工性や自己修復性が低下してしまう。
本発明の課題は、耐傷付き性、折り曲げ加工性及び耐ブロッキング性に優れ、ロール状に巻き取った際にもシート裏面の凹凸形状が賦型されることによる白化発生を抑制できる化粧シート、及び該化粧シートを有する化粧板を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、基材の一方の面に電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物からなる表面保護層を有する化粧シートにおいて、該硬化物の伸び率、該表面保護層の動摩擦係数、及び化粧シート裏面の表面粗さを特定の範囲に制御することにより、上記課題を解決しうることを見出した。
すなわち本発明は、下記の〔1〕及び〔2〕を提供する。
〔1〕基材の一方の面に表面保護層を有する化粧シートであって、該表面保護層は電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、該硬化物は厚さ50μm、温度25℃、引張速度5mm/分の条件で測定される引張伸び率が65〜160%であり、該表面保護層の荷重2Nで測定される動摩擦係数が61〜120であり、該化粧シートの裏面の平均表面粗さが10〜30μmでかつ表面粗さの最大値と最小値の差が20〜50μmである、化粧シート。
〔2〕前記〔1〕の化粧シートを有する化粧板。
本発明によれば、耐傷付き性、折り曲げ加工性及び耐ブロッキング性に優れ、ロール状に巻き取った際にもシート裏面の凹凸形状が賦型されることによる白化発生を抑制できる化粧シート、及びこれを有する化粧板を提供することができる。該化粧シート及び化粧板は、特に外装用の化粧シート及び化粧板として有用である。
本発明の化粧シートの第一態様の断面を示す模式図である。 本発明の化粧シートの第二態様の断面を示す模式図である。 本発明の化粧板の一態様の断面を示す模式図である。
[化粧シートの層構成]
本発明の化粧シートは、基材の一方の面に、少なくとも表面保護層を有する構成であり、基材及び表面保護層以外の層を有していてもよい。化粧シートに意匠性を付与する観点からは、基材の一方の面に、装飾層、プライマー層、及び表面保護層をこの順に有する構成が好ましい態様として挙げられる。本発明の化粧シートの好ましい層構成について、以下、図1及び図2を参照しつつ、詳細に説明する。
図1に示す本発明の化粧シート10は、基材11上に、装飾層12、プライマー層13、及び表面保護層14をこの順に有する(以下、この構成を「第一態様」という)。また、必要に応じて、基材11の上記表面保護層を有する面とは反対の面に、裏面プライマー層15を有してもよい。なお本明細書において、基材11の上記表面保護層を有する面とは反対の面を「化粧シートの裏面」という。
次に、図2に示す本発明の化粧シート10では、基材11上に装飾層12、接着剤層16を介して透明樹脂層17、プライマー層13、及び表面保護層14をこの順に有する(以下、この構成を「第二態様」という)。第二態様の化粧シートにおいても、前記第一態様と同様に裏面プライマー層15を有してもよい。
本発明の化粧シートは、耐ブロッキング性、及び巻き取り時の白化抑制の観点から、化粧シートの裏面の平均表面粗さが10〜30μmであり、かつ表面粗さの最大値と最小値の差が20〜50μmであることを特徴とする。化粧シートの裏面の平均表面粗さの値及び表面粗さの最大値と最小値との差が上記下限値未満であると耐ブロッキング性が低下する。また化粧シートの裏面の平均表面粗さの値が及び表面粗さの最大値と最小値との差が上記上限値を超えると、シートの巻き取り時に裏面の凹凸形状が表面保護層に賦型されることにより、化粧シートが白化する。
耐ブロッキング性、及び巻き取り時の白化抑制の観点から、化粧シートの裏面の平均表面粗さは、好ましくは10〜25μm、より好ましくは10〜20μmである。また、同様の観点から、化粧シートの裏面の表面粗さの最大値と最小値との差は、好ましくは25〜40μm、より好ましくは25〜35μmである。
平均表面粗さ、及び表面粗さの最大値と最小値との差は実施例に記載の方法により測定できる。
なお本発明の化粧シートにおいて、「化粧シートの裏面の平均表面粗さ」とは、例えば、化粧シートに裏面プライマー層15を設けた場合には裏面プライマー層15の表面粗さを指し、化粧シートに裏面プライマー層15を設けなかった場合には基材11の裏面側の表面粗さを指す。
本発明の化粧シートは、意匠性付与の点から、60°グロス値が好ましくは40以上、より好ましくは50以上、更に好ましくは60以上であり、特に好ましくは85以上である。60°グロス値が40以上であれば、該化粧シートを鋼板に貼付して化粧板とした際にも、艶感のある意匠性を付与することができる。化粧シートにおける表面保護層がグロス値の高い仕様であると、該表面保護層は極めて平滑であることからタックが強くなる。更に、後述する、自己修復性を有する表面保護層は柔らかいため、シートのブロッキングや巻き取り時の白化が起こりやすい。しかしながら本発明の化粧シートにおいては、グロス値の高い仕様であっても耐ブロッキング性に優れ、シート巻き取り時の白化も抑制できる。
60°グロス値は、グロス計を用いて、入射光60°における化粧シートの表面保護層側の面を測定することにより求められ、具体的には実施例に記載の方法により測定できる。
<電離放射線硬化性樹脂組成物>
本発明の化粧シートにおける表面保護層14は、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物からなることを特徴とする。本発明において電離放射線硬化性樹脂組成物とは、少なくとも電離放射線硬化性樹脂を含む組成物である。
〔電離放射線硬化性樹脂〕
本発明に用いられる電離放射線硬化性樹脂は、電離放射線により硬化性を発現する樹脂として慣用されている重合性モノマー及び重合性オリゴマー(ないしはプレポリマー)の中から適宜選択して用いることができるが、中でも、少なくとも(a)イソシアヌレート環を有するウレタン(メタ)アクリレート、(b)炭素数13〜25のアルキル基を有するウレタン(メタ)アクリレート、及び(c)ポリカプロラトン変性(メタ)アクリレートモノマーを含むものであることが好ましい。これらの電離放射線硬化性樹脂を含むもの用いることで、当該電離放射線硬化性樹脂を含む組成物を硬化してなる表面保護層は自己修復性を有するものとなり、耐傷付き性及び折り曲げ加工性を両立できる。
ここで、電離放射線硬化性官能基とは、電離放射線の照射によって架橋硬化する基であり、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性二重結合を有する官能基等が好ましく挙げられ、これらから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。本発明においては、(メタ)アクリロイル基であることが好ましい。
なお、電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線等の電磁波、α線、イオン線等の荷電粒子線も使用可能である。電離放射線硬化性樹脂とは、上記電離放射線を照射することにより、架橋、硬化する樹脂(化合物)を指す。
本発明に用いられる電離放射線硬化性樹脂は、上述の通り、例えば、少なくとも(a)イソシアヌレート環を有するウレタン(メタ)アクリレート、(b)炭素数13〜25のアルキル基を有するウレタン(メタ)アクリレート、及び(c)ポリカプロラトン変性(メタ)アクリレートモノマーを含むものであることが好ましい。
上記(a)成分は、イソシアヌレート環を1個以上有するウレタン(メタ)アクリレートであれば特に制限は無く、その構造中にイソシアヌレート環を有することで、自己修復性が得られ、耐傷付き性及び折り曲げ加工性を両立できる。このような(a)成分としては、例えば下記一般式(I)で示される化合物、これに由来するオリゴマーが好ましく挙げられる。
式(I)中、R、R、R、R、R及びR11は、各々独立して炭素数1〜10の2価の有機基又は単結合を示し、R、R及びR10は各々独立してウレタン結合又は単結合を示し、R、R及びR10の少なくとも一つはウレタン結合であり、R、R及びR12は各々独立して水素原子又はメチル基である。
炭素数1〜10の2価の有機基としては、例えば炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数2〜10のアルケニレン基、炭素数5〜10のシクロアルキレン基などが好ましく挙げられ、炭素数1〜10のアルキレン基が好ましく、炭素数4〜8のアルキレン基がより好ましい。R、R及びR10は、その少なくとも一つはウレタン結合であり、その二つ以上がウレタン結合であることが好ましく、全てウレタン結合であることがより好ましい。
上記(b)成分は、炭素数13〜25のアルキル基を有するウレタン(メタ)アクリレートであれば特に制限はなく、例えばトリデカンウレタン(メタ)アクリレート、ミリスチルウレタン(メタ)アクリレート、セチルウレタン(メタ)アクリレート、ステアリルウレタン(メタ)アクリレート、ベヘニルウレタン(メタ)アクリレート等が好ましく挙げられる。その構造中にアルキル基の構造を有することで、自己修復性が得られ、耐傷付き性及び折り曲げ加工性を両立できる。
上記(a)成分及び(b)成分は、重量平均分子量(GPC法で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量)が30,000以下のものが好ましく、より好ましくは2,000〜20,000であり、さらに好ましくは5,000〜20,000、特に好ましくは15,000〜20,000である。重量平均分子量が上記範囲内であると、自己修復性が得られ、耐傷付き性及び折り曲げ加工性を両立できる。
また、(c)成分は、(メタ)アクリレートがポリカプロラクトン変性されたものであれば特に制限はなく、例えば、下記一般式(II)で示される化合物が好ましく挙げられる。
式(II)中、R13は水素原子又はメチル基を示し、nは1〜25の整数、好ましくは2〜5の整数である。nが2〜5の整数であると、架橋間分子量の増大に伴う硬化不良が抑制され、かつ良好な耐傷付き性及び自己修復機能が発揮される。
また、(a)〜(c)成分は、シリコーン含有基を有していてもよい。優れた自己修復性が得られるからである。シリコーン含有基としては、ポリオルガノシロキサン構造を含む1価又は2価の基が好ましく挙げられる。
本発明における電離放射線硬化性樹脂組成物中の(a)成分、(b)成分、及び(c)成分の合計の含有量は、自己修復性能を発現させる点から、好ましくは30質量%以上であり、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは70質量%以上である。
また、(a)成分、(b)成分、及び(c)成分の配合比率(質量比)は、20〜80:5〜40:5〜70であることが好ましく、30〜70:10〜35:10〜60であることがより好ましく、32〜65:14〜25:15〜53であることがさらに好ましい。
本発明における電離放射線硬化性樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で上記(a)成分、(b)成分、及び(c)成分以外の電離放射線硬化性樹脂を併用してもよい。このような電離放射線硬化性樹脂としては、電離放射線硬化性樹脂組成物の架橋間分子量を調整する観点から、電離放射線硬化性官能基を2つ以上有する電離放射線硬化性樹脂が好ましい。
(a)成分、(b)成分、及び(c)成分以外の樹脂としては、従来電離放射線硬化性の樹脂として慣用されている重合性モノマー及び重合性オリゴマー(ないしはプレポリマー)の中から適宜選択して用いることができる。
重合性モノマーとしては、分子中に電離放射線硬化性官能基を2つ以上有する多官能性(メタ)アクリレートモノマーが好ましい。
多官能性(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノステアレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート等のトリ(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の4官能以上の(メタ)アクリレート;上記した多官能性(メタ)アクリレートモノマーのエチレンオキシド変性品、プロピレンオキシド変性品、カプロラクトン変性品、プロピオン酸変性品等が好ましく挙げられる。これらのなかでも、優れた表面硬度が得られる観点から、トリ(メタ)アクリレートよりも多官能の、すなわち3官能以上の(メタ)アクリレートが好ましい。これらの多官能性(メタ)アクリレートモノマーは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合性オリゴマーとしては、分子中に電離放射線硬化性官能基を2つ以上有するオリゴマー、例えば、エポキシ(メタ)アクリレート系、ウレタン(メタ)アクリレート系、ポリエステル(メタ)アクリレート系、ポリエーテル(メタ)アクリレート系のオリゴマー等が好ましく挙げられる。さらに、重合性オリゴマーとしては、ポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリレート基をもつ疎水性の高いポリブタジエン(メタ)アクリレート系オリゴマー、主鎖にポリシロキサン結合をもつシリコーン(メタ)アクリレート系オリゴマー等も好ましく挙げられる。
重合性オリゴマーは、重量平均分子量(GPC法で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量)が20,000以下のものが好ましく、より好ましくは300〜10,000であり、さらに好ましくは300〜5,000である。
本発明で用いる電離放射線硬化性樹脂は、電子線硬化性であることが好ましい。電子線硬化性の場合は無溶剤化が可能であって、環境や健康の観点からより好ましく、かつ、光重合開始剤を必要とせず、安定な硬化特性が得られるからである。
〔光重合開始剤〕
本発明の電離放射線硬化性樹脂組成物において、電離放射線硬化性樹脂として紫外線硬化性樹脂を用いる場合には、光重合開始剤を紫外線硬化性樹脂100質量部に対して、0.1〜5質量部添加することが望ましい。
光重合開始剤としては、従来慣用されているものから適宜選択することができ、特に限定されず、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2(ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール等が挙げられる。
また、光増感剤としては、例えばp−ジメチル安息香酸エステル、第三級アミン類、チオール系増感剤等を用いることができる。
〔添加剤〕
本発明に用いる電離放射線硬化性樹脂組成物は、耐候安定剤、帯電防止剤、及び反応性シリコーンから選ばれる少なくとも1種を含有することができる。化粧シートが外装用である場合には、耐候性を付与するために、電離放射線硬化性樹脂組成物が耐候安定剤を含有することが好ましい。
≪耐候安定剤≫
電離放射線硬化性樹脂組成物に用いられる好ましい耐候安定剤としては、光安定剤、紫外線吸収剤を挙げることができる。表面保護層の形成に用いられる電離放射線硬化性樹脂組成物が耐候安定剤を含有することにより、化粧シートに高い耐候性を付与できるため、該化粧シートは外装用として好適である。
《光安定剤》
光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤(以下、「HALS」ともいう)が好ましい。具体的には2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2’−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート等が挙げられる。
光安定剤として、反応性基を有するHALSを用いることもできる。この反応性HALSにおける反応性基は、前述した電離放射線硬化性樹脂との反応性を有するものであれば特に制限はなく、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性二重結合を有する官能基等が好ましく挙げられ、これらから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。なかでも(メタ)アクリロイル基が好ましい。
このような反応性HALSとしては、例えば、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルメタクリレート、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−クロトノイル−4−クロトイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等が挙げられる。
当該反応性HALSは、電離放射線の照射によって、それ自体が重合して高分子量化したり、前述した電離放射線硬化性樹脂と共重合することにより、ブリードアウトが抑制される。そのため、本発明に用いる電離放射線硬化性樹脂組成物において、光安定剤として反応性HALSを用いることが好ましい。
《紫外線吸収剤》
紫外線吸収剤(以下、「UVA」ともいう)は、無機系、有機系のいずれでもよい。無機系紫外線吸収剤としては、平均粒径が5〜120nm程度の二酸化チタン、酸化セリウム、酸化亜鉛等を好ましく用いることができる。また、有機系紫外線吸収剤としては、例えばベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾフェノン系化合物等を好ましく用いることができる。
ベンゾトリアゾール系化合物としては、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、ポリエチレングリコールの3−[3−(ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸エステル等が好ましく挙げられる。
トリアジン系化合物としては、例えば2−(2−ヒドロキシ−4−[1−オクチルオキシカルボニルエトキシ]フェニル)−4,6−ビス(4−フェニルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル]−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−(2’−エチル)ヘキシル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン等が好ましく挙げられる。
また、ベンゾフェノン系化合物としては、例えば2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等が好ましく挙げられる。
本発明においては、UVAとして、反応性基を有する紫外線吸収剤(以下、「反応性UVA」ともいう)を用いることもできる。
反応性基としては、前述の反応性HALSと同様に、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性二重結合を有する官能基等が好ましく挙げられ、これらから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。なかでも(メタ)アクリロイル基が好ましい。
上記耐候安定剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
耐候安定剤の含有量は、電離放射線硬化性樹脂組成物の固形分全量に対して、1〜20質量%であることが好ましい。当該耐候安定剤の含有量が上記範囲内であれば十分な耐候性が得られる。また、耐候安定剤が反応性基を有するものであれば、ブリードアウトを抑制することができる。以上の観点から、耐候安定剤の含有量は、電離放射線硬化性樹脂組成物中の固形分全量に対して1〜10質量%であることがより好ましい。
≪帯電防止剤≫
電離放射線硬化性樹脂組成物に用いられる好ましい帯電防止剤としては、第4級アンモニウム塩含有帯電防止剤が挙げられる。電離放射線硬化性樹脂組成物が第4級アンモニウム塩含有帯電防止剤を含有することにより、帯電防止特性を向上させるばかりでなく、表面保護層の表面保護特性を良好にすることができる。
第4級アンモニウム塩含有帯電防止剤としては、第4級アンモニウムクロリド系帯電防止剤、第4級アンモニウムサルフェート系帯電防止剤、第4級アンモニウムナイトレート系帯電防止剤が挙げられる。また、通常の低分子型帯電防止剤のみならず、高分子型帯電防止剤をも用いることが出来る。高分子型帯電防止剤としては、第4級アンモニウム塩含有(メタ)アクリレート共重合体、第4級アンモニウム塩含有マレイミド共重合体、第4級アンモニウム塩含有メタクリルイミド共重合体等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
帯電防止剤の含有量は、電離放射線硬化性樹脂組成物の固形分全量に対して、0.1〜10質量%であることが好ましい。0.1質量%以上であれば、帯電防止機能が付与され、10質量%以下であれば、帯電防止剤が析出しない。以上の観点から、該含有量は0.5〜5質量%がより好ましい。
≪反応性シリコーン≫
反応性シリコーンとは、側鎖及び/又は末端に有機基を導入した変性シリコーンオイルであって、有機基が反応性を有するものをいう。この反応性シリコーンは電離放射線硬化性樹脂組成物が硬化する際に、電離放射線硬化性樹脂と反応して一体化する。そのため、表面保護層の表面にブリードアウトすることなく滑性を付与し、耐傷付き性等を向上させることができる。
また、反応性シリコーンは、電離放射線硬化性樹脂組成物に配合しても表面保護層の平滑性、光沢に影響を及ぼさないため、特に鏡面性、高光沢な意匠を表現する際に適している。
反応性シリコーンの種類としては、変性シリコーンオイルの側鎖型、変性シリコーンオイルの両末端型、変性シリコーンオイルの側鎖両末端型があり、導入する有機基により、アミノ変性、エポキシ変性、メルカプト変性、カルボキシル変性、カルビノール変性、フェノール変性、メタクリル変性、異種官能基変性等がある。
反応性シリコーンの含有量は、電離放射線硬化性樹脂組成物の固形分全量に対して0.1〜50質量%であることが好ましい。0.1質量%以上であると表面に十分な滑性を付与することができ、50質量%以下であると、塗工の際にはじきが発生せず、塗膜面が荒れることがなく、しかも安定性を向上させることができる。以上の観点から、該含有量は0.5〜10質量%がより好ましい。
〔その他添加剤〕
本発明における電離放射線硬化性樹脂組成物には、上述の耐候安定剤、帯電防止剤、及び反応性シリコーンに加えて、本発明の目的が損なわれない範囲で各種添加剤を配合することができる。この添加剤としては、例えば、耐摩耗性向上剤、重合禁止剤、架橋剤、赤外線吸収剤、接着性向上剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、溶剤、着色剤等が挙げられる。
耐摩耗性向上剤としては、例えば無機物ではα−アルミナ、シリカ、カオリナイト、酸化鉄、ダイヤモンド、炭化ケイ素等の粒子が挙げられる。粒子形状は、球、楕円体、多面体、鱗片形等が挙げられ、特に制限はないが、球状が好ましい。有機物では架橋アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂ビーズが挙げられる。粒径は、通常膜厚の30〜200%程度とする。これらの中でも球状のα−アルミナは、硬度が高く、耐摩耗性の向上に対する効果が大きいこと、また、球状の粒子を比較的得やすい点で特に好ましいものである。
重合禁止剤としては、例えばハイドロキノン、p−ベンゾキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、t−ブチルカテコール等が、架橋剤としては、例えばポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、金属キレート化合物、アジリジン化合物、オキサゾリン化合物等が用いられる。
充填剤としては、例えば硫酸バリウム、タルク、クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム等が用いられる。
着色剤としては、例えばキナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、酸化チタン、カーボンブラック等の公知の着色用顔料等が用いられる。
赤外線吸収剤としては、例えば、ジチオール系金属錯体、フタロシアニン系化合物、ジインモニウム化合物等が用いられる。
(基材)
本発明の化粧シートにおいて、基材11は後加工適性を考慮して選定され、代表的には熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムが使用される。該熱可塑性樹脂としては、一般的には、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(以下、「ABS樹脂」という)、アクリル樹脂、ポリプロピレン,ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂等が使用される。これらの中でポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂及びABS樹脂が好適であり、特に当該化粧シートにおいては、ポリオレフィン系樹脂が好適である。
ポリオレフィン系樹脂としては特に限定されず、化粧シートの分野で通常用いられているものが使用できる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
また、当該基材は、上記樹脂の単層フィルム、あるいは同種又は異種樹脂による複層フィルムも使用することができる。
当該基材の厚みは、用途に応じて選定されるが、加工性、柔軟性、強度等の観点から50〜150μmであることが好ましく、50〜120μmであることがより好ましい。
化粧シートに裏面プライマー層15を設けない場合には、上記基材は、化粧シートの耐ブロッキング性、及び巻き取り時の白化抑制の観点から、基材表面の平均表面粗さが10〜30μmでかつ表面粗さの最大値と最小値の差が20〜50μmであることが好ましい。化粧シートに裏面プライマー層15を設けない場合には、基材11の表面粗さが化粧シート裏面の表面粗さとなるためである。
化粧シートの耐ブロッキング性、及び巻き取り時の白化抑制の観点から、基材の平均表面粗さは、より好ましくは10〜25μm、更に好ましくは10〜20μmである。また、同様の観点から、基材の表面粗さの最大値と最小値との差は、好ましくは25〜40μm、より好ましくは25〜35μmである。化粧シートに裏面プライマー層15を設ける場合には、基材の表面粗さは特に制限されない。
基材には、必要に応じて、添加剤が配合されてもよい。添加剤としては、例えば、炭酸カルシウム、クレー等の充填剤、水酸化マグネシウム等の難燃剤、酸化防止剤、滑剤、発泡剤、着色剤(下記参照)等が挙げられる。添加剤の配合量は、製品特性に応じて適宜設定できる。
着色剤としては特に限定されず、顔料、染料等の公知の着色剤を使用できる。例えば、チタン白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバルトブルー、チタン黄、黄鉛、カーボンブラック等の無機顔料;イソインドリノン、ハンザイエローA、キナクリドン、パーマネントレッド4R、フタロシアニンブルー、インダスレンブルーRS、アニリンブラック等の有機顔料(染料も含む);アルミニウム、真鍮等の金属顔料;二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の箔粉からなる真珠光沢(パール)顔料等が挙げられる。
基材の着色態様には、透明着色と不透明着色(隠蔽着色)とがあり、これらは任意に選択できる。例えば、化粧シートを貼着する鋼板等の地色を着色隠蔽する場合には、不透明着色を選択すればよい。一方、本発明の化粧板に用いられる鋼板等の地模様を目視できるようにする場合には、透明着色を選択すればよい。
当該基材はその上に設けられる装飾層或いは裏面プライマー層との密着性を向上させるために、所望により、片面又は両面に酸化法や凹凸化法等の物理的又は化学的表面処理を施すことができる。
上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、プラズマ処理、クロム酸化処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線処理法等が挙げられ、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。これらの表面処理は、ベースフィルムの種類に応じて適宜選択されるが、一般にはコロナ放電処理法が効果及び操作性等の面から好ましく用いられる。
また当該基材11にはプライマー層を形成する等の処理を施してもよいし、色彩を整えるための塗装や、デザイン的な観点での模様があらかじめ形成されていてもよい。
(装飾層)
本発明の化粧シート10は、所望により、基材11と表面保護層14との間に装飾層12を設けてもよい。図1及び図2に示される装飾層12は、化粧シートに装飾性を与えるものであり、均一に着色が施された着色層(ベタ印刷層)でもよいし、種々の模様をインキと印刷機を使用して印刷することにより形成される模様層であってもよい。
模様層を構成する模様としては、木目模様、大理石模様(例えばトラバーチン大理石模様)等の岩石の表面を模した石目模様、布目や布状の模様を模した布地模様、タイル貼模様、煉瓦積模様等があり、これらを複合した寄木、パッチワーク等の模様もある。これらの模様は通常の黄色、赤色、青色、及び黒色のプロセスカラーによる多色印刷によって形成される他、模様を構成する個々の色の版を用意して行う特色による多色印刷等によっても形成される。
装飾層12に用いるインキとしては、バインダーに顔料、染料等の着色剤、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤等を適宜混合したものが使用される。該バインダーとしては特に制限はなく、例えば、ポリウレタン系樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル/アクリル系共重合体樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ブチラール系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、酢酸セルロース系樹脂等の中から任意のものが、1種単独で又は2種以上を混合して用いられるが、これらの中で特にポリウレタン系樹脂が好適である。
着色剤としては、カーボンブラック(墨)、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青、コバルトブルー等の無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー等の有機顔料又は染料、アルミニウム、真鍮等の鱗片状箔片からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の鱗片状箔片からなる真珠光沢(パール)顔料等が用いられる。
本発明の化粧シート10は、所望により、基材11と装飾層12との間に隠蔽層(図示は省略)を設けてもよい。基材11表面の色の変化、ばらつきにより、化粧シート10の柄の色に影響を及ぼさないようにする目的で設けられる。通常不透明色で形成することが多く、その厚さは1〜20μm程度の、いわゆるベタ印刷層が好適に用いられる。
(プライマー層)
本発明の化粧シート10は、装飾層12と表面保護層14との間にプライマー層13を設けてもよい。該プライマー層を設けることにより、装飾層12と表面保護層との密着性を高めることができ、かつ、表面保護層に対する応力が緩和され、表面保護層の耐候劣化による割れを抑制することが可能となり、耐久性を著しく向上させることができる。
上記プライマー層13は、主剤と硬化剤とを含むプライマー層形成用樹脂組成物を硬化して得られるものであることが好ましい。
上記主剤としては、ポリカーボネート系アクリルウレタン系樹脂、ポリエステル系アクリルウレタン系樹脂、ポリカーボネート系ウレタン樹脂、ポリエステル系ウレタン系樹脂、あるいはポリカーボネート系アクリルウレタン系樹脂とアクリルポリオールとからなる樹脂を用いることが好ましい。これらの樹脂を用いることで、本発明の化粧シートに高い耐候性を付与することができる。
ポリカーボネート系アクリルウレタン系樹脂は、ポリカーボネートジオールとジイソシアネートとを反応させて得られるポリカーボネート系ポリウレタン高分子を、ラジカル重合開始剤として使用し、アクリルモノマーをラジカル重合させて得られる樹脂である。
ここで、ジイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族系イソシアネートや、イソホロンジイソシアネート、水素転化キシリレンジイソシアネートなどの脂環式系イソシアネートが好ましく挙げられる。アクリルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸やアルキル基の炭素数が1〜6程度の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリカーボネート系アクリルウレタン系樹脂中のアクリル成分とウレタン成分との質量比は、特に制限されないが、耐候性、耐溶剤性の点で、ウレタン成分:アクリル成分の質量比を80:20〜20:80の範囲とすることが好ましく、70:30〜30:70の範囲とすることがより好ましい。アクリル成分及びウレタン成分の含有量が上記の範囲内であると、過度に硬いプライマー層となることがなく、十分な加工適性が得られ、折り曲げ加工時に樹脂表面上に白い筋(白化)が生じるといった問題が生じない。
ポリエステル系アクリルウレタン系樹脂は、ポリエステルジオールとジイソシアネートとを反応させて得られるポリエステル系ポリウレタン高分子をラジカル重合開始剤として使用し、アクリルモノマーをラジカル重合させて得られる樹脂である。ジイソシアネートやアクリルモノマーは、上記したポリカーボネート系アクリルウレタン系樹脂の重合に用いるものから適宜選択されるものである。
また、アクリルポリオールは、上記したアクリルモノマーにヒドロキシル基が導入されたものである。例えば、上記アクリルモノマーに、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート等のヒドロキシアクリレートを共重合させて合成することができる。これらのアクリルポリオールは、架橋剤としての機能を果たす。
前記ポリカーボネート系アクリルウレタン系樹脂とアクリルポリオールとの質量比は、ポリカーボネート系アクリルウレタン系樹脂単独の100:0から10:90の範囲が好ましく、より好ましくは100:0〜30:70の範囲である。この範囲であると、十分な耐候性が得られる。
一方、上記硬化剤としては、多価イソシアネートが好ましく、具体的には、2,4−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート;1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族(乃至は脂環式)イソシアネート;を用いることができ、あるいは、上記各種イソシアネートの付加体又は多量体、例えば、トリレンジイソシアネートの付加体、トリレンジイソシアネート3量体(trimer)等も用いることができる。なかでも、脂肪族(乃至は脂環式)多価イソシアネートが好ましい。
プライマー層形成用樹脂組成物中の硬化剤の含有量は、主剤100質量部に対し0.1〜20質量部であることが好ましく、1〜15質量部であることがより好ましく、1〜10質量部であることが更に好ましい。
上記主剤及び硬化剤は任意に組み合わせて用いることができる。中でも、主剤としてポリカーボネート系アクリルウレタン系樹脂を用い、硬化剤として脂肪族多価イソシアネートを用いることが好ましい。
本発明では、プライマー層13中に紫外線吸収剤(UVA)や光安定剤(HALS)を含有させることが好ましい。特に、上述のアクリルウレタン系樹脂及び紫外線吸収剤を少なくとも含有するプライマー層形成用樹脂組成物を用いてプライマー層13を形成することが好ましい。このようなプライマー層を設けることにより、本発明の化粧シートにさらに良好な耐候性を付与することができる。
プライマー層に使用しうる紫外線吸収剤及び光安定剤は、表面保護層で用い得るものとして前記したものを挙げることができる。
紫外線吸収剤の含有量は、プライマー層形成用樹脂組成物の固形分全量に対して、好ましくは0.1〜25質量%、より好ましくは1〜25質量%、更に好ましくは3〜20質量%であり、特に好ましくは5〜20質量%である。また、光安定剤の含有量は、プライマー層形成用樹脂組成物の固形分全量に対して、好ましくは0.05〜7質量%、より好ましくは0.5〜5質量%、更に好ましくは1〜5質量%であり、特に好ましくは2〜5質量%である。
プライマー層13中には、体質顔料を含有させることもできる。体質顔料としては特に限定されないが、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、タルク等が挙げられる。なかでも、プライマー層形成用樹脂組成物への分散性、及び、プライマー層としての前述の効果を得る観点から、シリカを用いることが好ましい。
体質顔料の平均粒径はプライマー層の厚さ以下であれば特に制限されないが、0.1〜10μmであることが好ましく、1〜7μmであることがより好ましい。また、プライマー層としての前述の効果を得る観点から、プライマー層中の体質顔料の含有量は、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは5〜15質量%である。
プライマー層13の厚さについては特に限定されないが、プライマー層としての前述の効果を得る観点から、0.5〜10μmの範囲が好ましく、1〜5μmの範囲がより好ましい。
プライマー層13は、上記樹脂組成物をそのままで又は溶媒に溶解若しくは分散させた状態で用い、公知の印刷方法、塗布方法等を用いて形成することができる。
(表面保護層)
本発明の化粧シートにおいて、表面保護層14は上記電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、該硬化物は厚さ50μm、温度25℃、引張速度5mm/分の条件で測定される引張伸び率が65〜160%であることを特徴とする。当該引張伸び率が65%未満であると化粧シートの折り曲げ加工性が低下し、一方160%を超えると耐ブロッキング性が低下し、かつ表面保護層に化粧シート裏面の凹凸形状が賦型されて化粧シートの白化が生じる。当該引張伸び率は、好ましくは100〜140%の範囲である。
上記引張伸び率は実施例に記載の方法により測定できる。
表面保護層14は、荷重2Nで測定される動摩擦係数が61〜120であることを特徴とする。表面保護層の動摩擦係数が61未満であると化粧シート表面の滑り性が過剰となり、ロール状に巻き取った際に横ずれを引き起こす。120を超えると耐ブロッキング性が低下し、かつ表面保護層に化粧シート裏面の凹凸形状が賦型されて化粧シートの白化が生じる。当該動摩擦係数は、好ましくは80〜120の範囲である。
上記動摩擦係数は荷重2Nでの測定値であり、具体的には実施例に記載の方法により測定できる。
表面保護層14は、そのマルテンス硬度が好ましくは3〜10N/mmであり、より好ましくは5〜8N/mmである。表面保護層14のマルテンス硬度は上記範囲内にあるため、自己修復性を有しており、耐傷付き性及び折り曲げ加工性を両立できる。なお、上記マルテンス硬度は具体的には実施例に記載の方法により測定できる。
(表面保護層の形成)
本発明の化粧シート10における表面保護層14は、前述した本発明の電離放射線硬化性樹脂組成物を、基材11上、又は前記プライマー層13を設ける場合にはプライマー層13上に塗布して未硬化樹脂層を形成し、これを架橋硬化することにより形成することができる。
なお、該電離放射線硬化性樹脂組成物の粘度は、後述の塗工方式により、プライマー層13の表面に未硬化樹脂層を形成し得る粘度であればよく、特に制限はない。
本発明においては、前記電離放射線硬化性樹脂組成物を、基材11又はプライマー層13の表面に、硬化後の厚さが5〜50μm程度になるように、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコート等の公知の方式、好ましくはグラビアコートにより塗工し、未硬化樹脂層を形成させる。
本発明においては、このようにして形成された未硬化樹脂層に、電子線、紫外線等の電離放射線を照射して該未硬化樹脂層を硬化させる。ここで、電離放射線として電子線を用いる場合、その加速電圧については、用いる樹脂や層の厚みに応じて適宜選定し得るが、通常加速電圧70〜300kV程度で未硬化樹脂層を硬化させることが好ましい。
なお、電子線の照射においては、加速電圧が高いほど透過能力が増加するため、基材11として電子線により劣化する素材を使用する場合には、電子線の透過深さと樹脂層の厚みが実質的に等しくなるように、加速電圧を選定することにより、基材11への余分の電子線の照射を抑制することができ、過剰電子線による基材11の劣化を最小限にとどめることができる。
また、照射線量は、樹脂層の架橋密度が飽和する量が好ましく、通常5〜300kGy(0.5〜30Mrad)、好ましくは10〜100kGy(1〜10Mrad)、さらに好ましくは30〜70kGy(3〜7Mrad)の範囲で選定される。
さらに、電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用いることができる。
電離放射線として紫外線を用いる場合には、波長190〜380nmの紫外線を含むものを放射する。紫外線源としては特に制限はなく、例えば高圧水銀燈、低圧水銀燈、メタルハライドランプ、カーボンアーク燈等が用いられる。
本発明においては、表面保護層14の厚さが5〜50μmであることが好ましい。表面保護層14の厚さが5μm以上であれば、耐傷付き性、耐候性等の保護層としての十分な物性が得られる。一方、表面保護層14の厚さが50μm以下であれば、均一な硬化が得られ易く、経済的にも有利となる。
また、表面保護層14の厚さは、安定して自己修復性能を付与する観点から、10〜40μmであることがより好ましく、加工適性を付与する観点から10〜30μmの範囲が更に好ましい。
(裏面プライマー層)
本発明の化粧シートでは、11の裏面に裏面プライマー層15を設けてもよい。裏面プライマー層は、後述する化粧板20を形成する際に、基板18との接着性を向上させる目的で設けられる。
裏面プライマー層を形成する材料としては、上記プライマー層13に記載のものと同様のものを用いることができる。裏面プライマー層形成用樹脂組成物としては、主剤としてポリエステル系ウレタン樹脂、硬化剤として脂肪族多価イソシアネートを用いた樹脂組成物が好ましい。
裏面プライマー層15は、その表面(すなわち化粧シートの裏面)の平均表面粗さが10〜30μmであり、かつ表面粗さの最大値と最小値との差が20〜50μmとなるように設ける。裏面プライマー層15の表面粗さを上記範囲に調整する観点から、裏面プライマー層15には体質顔料を含有させることもできる。
体質顔料としては、裏面プライマー層15の表面粗さを上記範囲に調整することができれば特に限定されないが、上記プライマー層13に記載のプライマー層形成用樹脂組成物と同様のものを用いることができ、シリカを用いることが好ましい。
裏面プライマー層15の表面粗さを上記範囲に調整する観点から、体質顔料の平均粒径は1〜20μmであることが好ましく、3〜15μmであることがより好ましい。また、裏面プライマー層15の表面粗さを所望の範囲に調整し、かつ裏面プライマー層としての前述の効果を得る観点から、裏面プライマー層中の体質顔料の含有量は、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは5〜15質量%である。
裏面プライマー層15の厚さについては、基板18との接着性を向上させうる範囲であれば特に限定されないが、0.5〜10μmの範囲が好ましく、1〜5μmの範囲がより好ましい。
本発明の化粧シートは、図2に示すように、基材11上に装飾層12、接着剤層16を介して透明樹脂層17、プライマー層13、及び表面保護層14をこの順に有する第二態様をとることもできる。
(透明樹脂層)
前記装飾層12(又は前記接着剤層16)の上には、耐傷付き性や耐汚染性等の諸性能を付与することを目的として、透明樹脂層17を形成してもよい。透明樹脂層17は、透明性のものであれば特に限定されず、無色透明、着色透明、半透明等のいずれも含む。透明樹脂層を形成する樹脂成分としては、先に基材の樹脂として例示したものの中でも、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂からなるフィルムが好ましい。より好ましくは、立体規則性を有するポリオレフィン系樹脂フィルムである。ポリオレフィン系樹脂を用いる場合は、溶融ポリオレフィン系樹脂を押し出し法により透明樹脂層を形成することが望ましい。
透明樹脂層には、必要に応じて、充填剤、艶消し剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、ラジカル捕捉剤、軟質成分(例えばゴム)等の各種の添加剤が含まれていてもよい。
透明樹脂層の形成方法としては、上記樹脂成分等を含む樹脂組成物を、例えば、カレンダー法、インフレーション法、Tダイ押し出し法等により装飾層(又は接着剤層)の上にラミネートする方法が挙げられる。
透明樹脂層の厚みは特に限定されないが、一般的には20〜250μm程度、特に30〜200μmとすることが好ましい。
透明樹脂層の表面保護層を形成する面には、必要に応じて、コロナ放電処理、オゾン処理、プラズマ処理、電離放射線処理、重クロム酸処理等の表面処理を施してもよい。表面処理は、各処理の常法に従って行えばよい。
(接着剤層)
本発明の化粧シートにおいては、装飾層12と透明樹脂層17を接着させるために、接着剤層16を有することが好ましい。接着剤層16を構成する接着剤としては特に制限はなく、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂等が挙げられる。
〔化粧シートの製造方法〕
図1に示す第一態様の化粧シートの製造方法においては、例えば、基材11に装飾層12を公知の塗工方法により設け、その上にプライマー層13を積層し、該プライマー層13上に、表面保護層形成用の電離放射線硬化性樹脂組成物を塗工して未硬化樹脂層を形成する。該電離放射線硬化性樹脂組成物の塗工方法としては、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコート等の公知の方法を用いることができる。その後、上述のように、該未硬化樹脂層に、紫外線、電子線等の電離放射線を照射し、未硬化樹脂層を硬化させて表面保護層14を形成することにより、本発明の化粧シートを得ることができる。
また、図2に示す第二態様の化粧シートでは、基材11上に装飾層12を形成しておく。次いで、必要に応じて装飾層12上に接着剤層16を形成し、透明樹脂層17を構成する透明樹脂フィルムが接するように貼付する。次いで、透明樹脂層17上にプライマー層13を積層し、該プライマー層上に表面保護層14を形成し、図2に示す本発明の化粧シートを得ることができる。表面保護層の形成方法は上記と同様である。
裏面プライマー層15を設ける場合には、予め基材11上に裏面プライマー層15を形成してから、その反対面に装飾層12等の各層を順次形成してもよいし、表面保護層14を形成した後に、その反対面に裏面プライマー層15を形成してもよい。
[化粧板]
本発明の化粧板は、本発明の上記化粧シートを有するものである。図3は本発明の化粧板の一態様の断面を示す模式図であり、例えば、本発明の化粧シート10を接着剤層を介して基板(鋼板)18と貼り合わせて、本発明の化粧板20を得ることができる。
被着体となる基板18は特に限定されず、プラスチックシート、鋼板等の金属板、木材等の木質系の板、窯業系素材等を用途に応じて適宜選択することができる。これらの基板、特にプラスチックシートを基板として用いる場合には、化粧シートとの密着性を向上させるために、所望により、片面又は両面に酸化法や凹凸化法等の物理的または化学的表面処理を施すことができる。酸化法、凹凸化法の具体例としては前記したものと同様の方法を用いることができる。
(基板)
本発明の化粧板において用いられる基板としては、鉄、アルミニウム、銅等の金属材料が挙げられ、これらは溶融亜鉛めっき処理や電気亜鉛めっき処理等の表面処理が施されていてもよい。また、基板の形状は特に限定されず、例えば、平板、曲面板、多角柱等の形状を任意に採用できる。
また、基板の厚さについては特に制限はないが、通常0.2〜1mm程度である。なお、隠蔽性を付与するために、基板に直接着色してコーティング層を設けてもよい。
(接着剤層)
化粧シート10と基板18を貼り合わせるための接着剤層を構成する接着剤としては、特に限定されず、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤等が好適に使用できる。
接着剤層の厚さについては特に制限はないが、通常0.1〜200μm程度である。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各例で得られた化粧シートの諸特性を下記要領に従って評価した。
<電離放射線硬化性樹脂の硬化物の引張伸び率>
離型処理を行ったポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、各実施例及び比較例の表面保護層形成に使用する電離放射線硬化性樹脂組成物を硬化後の厚さが50μmになるように塗布した。電子線照射量165keV/50kGyにて樹脂組成物を硬化させた後、フィルムから硬化物のみを引き剥がした。この硬化物を50mm×30mmにカットした試験片を用い、引張試験機「オートグラフAGS−500D」(島津製)を使用して、チャック間距離10mm、温度25℃、引張速度5mm/分で引張試験を行い、破断する際の伸び率を測定した。
<表面保護層の動摩擦係数>
滑り/剥離試験機「SP−102C−3m90」(IMASS,Inc.製)を用いて、荷重2Nにおける動摩擦係数を測定した。
<表面保護層のマルテンス硬さ>
微小硬さ試験機「ピコデンターHM−500」(フィッシャー・シンスツルメント社製)を用いて、ナノインデンテーション法により、表面保護層のマルテンス硬度を測定した。具体的には、実施例及び比較例で作製した化粧シートのサンプルを、セロハンテープでポンプ式吸着板に接着し測定し、荷重設定条件は、塗膜3.0μm以上押し込まない荷重を設定した。
<化粧シート裏面の表面粗さ>
三次元測定顕微鏡「STM6」(オリンパス株式会社製)を用いて、化粧シート裏面側を三次元計測(X/Y/Z方向をそれぞれ計測)した。
測定条件:倍率100倍
測定範囲:横5mm×縦5mmの範囲を1225ポイント(横35ポイント×縦35ポイント)測定
駆動スピード:高速モード
表面粗さはシートのZ方向の長さとし、「平均表面粗さ(μm)」は全測定値の最下点をゼロとした際の最大値と最小値との差の平均値(上記顕微鏡を用いた際に、「Zaverage」として表示される数値)であり、「最大値と最小値との差(μm)」は全測定値の最大値と最小値の差(上記顕微鏡を用いた際に、「Zmax」と表示される数値と「Zmin」と表示される数値との差)として算出した。
<ブロッキング(貼り付き)性及び白化>
厚さ140μmのポリプロピレンフィルム上に、各実施例及び比較例の表面保護層形成に使用する電離放射線硬化性樹脂組成物を硬化後の厚さが15μmになるようにバーコートにて塗布し、電子線照射量165keV/50kGyにて樹脂組成物を硬化させて評価用シートを作製した。このシートの樹脂硬化物側の面と、各実施例及び比較例で作製した化粧シートの裏面側の面とが合わさるようにして重ねロール状に巻き取り、50℃で24時間静置した。評価用シートを剥がし、貼り付きは手の感覚、白化の程度は目視にて下記の基準で評価した。
《貼り付き》
○:貼り付きがほとんど確認されずシートを容易に剥がすことができた。
△:貼り付きが若干確認できたが、シートを剥がすことができた。
×:貼り付きが著しくシートを剥がすことが困難であった。
《白化》
○:シートの絵柄がはっきりと確認できた。
△:若干の白化はあるが絵柄を確認することができた。
×:白化が著しく絵柄を確認することができなかった。
<巻き取りの可否>
輪転機を用い、厚さ140μmのポリプロピレンフィルム上に、各実施例及び比較例の表面保護層形成に使用する電離放射線硬化性樹脂組成物を硬化後の厚さが15μmになるようにグラビアコートし、電子線照射量165keV/50kGyにて樹脂組成物を硬化させ化粧シートを作製した。このシートをロール状に巻き取りの可否を以下の基準にて評価した。
〇:横ずれや局所的な気泡の混入が発生しなかった。
×:横ずれや局所的な気泡の混入が発生した。
<折り曲げ加工性>
実施例及び比較例で得られた化粧シートを、鋼板に貼付して、90度、外R=1.5mmとなるように折り曲げ加工を行い、その際に割れや白化が生じないかを目視あるいはポケットマイクロスコープ(倍率25)にて観察して、下記の基準で評価した。
○:割れや白化がほとんど確認されなかった。
○△:若干の割れや白化がマイクロスコープでのみ確認できた。
△:若干の割れや白化が目視でも確認できた。
×:著しい割れや白化が目視で確認できた。
<自己修復性>
実施例及び比較例で作製した化粧シートの表面保護層面を真鍮ブラシで1回引っ掻き、傷の修復性を目視で評価した。
○:傷は完全に修復した。
△:部分的に修復しない箇所があった。
×:傷は全く修復しなかった。
<耐汚染性>
実施例及び比較例で作製した化粧シートの表面保護層面に、マジックインキで筆記し、48時間後にエタノールで拭き取ったときの汚染物の残存具合を目視にて観察した。判定基準を以下のようにして評価した。
○:汚染物の残存は全くなかった。
△:汚染物の残存はあるものの軽微なもので実用上問題がなかった。
×:汚染物の残存が著しかった。
<耐候性>
耐候性試験装置メタルウェザーメーター「KU−R4CI−A」(ダイプラウィンテス製)にて実施例及び比較例で作製した化粧シートの耐候性評価を実施した。評価は下記ステップ1〜4を繰り返し、300時間後の色変化(目視観察)及びセロハンテープによる表面保護層の密着試験にて行った。評価基準は以下の通りである。
ステップ1:20時間照射(ブラックパネル温度63℃、湿度50%RH)
ステップ2:10秒間シャワー
ステップ3:4時間結露(ブラックパネル温度30℃、湿度98%RH)
ステップ4:10秒間シャワー
総試験時間:300時間
○:色変化は少なく、表面保護層の剥がれはなかった。
△:色変化は少ないが、表面保護層の密着性が低下した。
×:著しい色変化あり
<60°グロス値>
各実施例及び比較例にて作製した化粧シートについて、グロスメーター「micro−TRI−gloss」(Gardner社製)を使用し、入射光=60°の条件で測定した。
<意匠性>
各実施例及び比較例にて作製した化粧シートについて、その意匠性を下記の基準で評価した。
〇:上記測定方法により測定したグロス値が60°以上であった。
△:上記測定方法により測定したグロス値が40°以上59°以下であった。
×:上記測定方法により測定したグロス値が39°以下であった。
(プライマー層形成用樹脂組成物A)
プライマー層形成用樹脂組成物Aは、下記成分を混合して調製した。
主剤;バインダーとしてウレタン成分とアクリル成分の質量比が70/30であるポリカーボネート系アクリルウレタン系樹脂 100質量部
硬化剤;1,6−ヘキサンメチレンジイソシアネート 5質量部
体質顔料;未処理シリカ(市販品)、平均粒径3μm、プライマー層形成用樹脂組成物中に16質量%(固形分換算)
非反応性UVA;トリアジン系紫外線吸収剤、プライマー層形成用樹脂組成物中に11質量%(固形分換算)
非反応性光安定剤(HALS);「チヌビン123」、チバジャパン社製、プライマー層形成用樹脂組成物中に2質量%(固形分換算)
(裏面プライマー層形成用樹脂組成物B)
主剤;ポリエステル系ウレタン樹脂 100質量部
硬化剤;1,6−ヘキサンメチレンジイソシアネート 4質量部
体質顔料;未処理シリカ(市販品)、平均粒径12μm、裏面プライマー層形成用樹脂組成物中に11質量%(固形分換算)
(電離放射線硬化性樹脂組成物1)
電離放射線硬化性樹脂組成物1は、下記成分(A1)と(A2)を80質量部/20質量部の割合で混合し、反応性紫外線吸収剤と反応性光安定剤とを添加することによって調製した。
電離放射線硬化性樹脂(A1);イソシアヌレート環を有するウレタンアクリレートと炭素数16のアルキル基を有するウレタンアクリレートを70/30の割合で混合したもの。
電離放射線硬化性樹脂(A2);ポリカプロラトン変性アクリレートモノマー
反応性紫外線吸収剤(UVA);トリアジン系紫外線吸収剤 3 質量部
反応性光安定剤(HALS);「LS−3410」(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルメタクリレート,チバジャパン製) 3 質量部
(電離放射線硬化性樹脂組成物2)
電離放射線硬化性樹脂組成物2は、下記成分(A1)と(A2)を70質量部/30質量部の割合で混合し、反応性紫外線吸収剤と反応性光安定剤とを添加することによって調製した。
電離放射線硬化性樹脂(A1);イソシアヌレート環を有するウレタンアクリレートと炭素数16のアルキル基を有するウレタンアクリレートを70/30の割合で混合したもの。
電離放射線硬化性樹脂(A2);ポリカプロラトン変性アクリレートモノマー
反応性紫外線吸収剤(UVA);トリアジン系紫外線吸収剤 3質量部
反応性光安定剤(HALS);「LS−3410」(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルメタクリレート,チバジャパン製) 3 質量部
(電離放射線硬化性樹脂組成物3)
電離放射線硬化性樹脂組成物3は、下記成分(A1)と(A2)を60質量部/40質量部の割合で混合し、反応性紫外線吸収剤と反応性光安定剤とを添加することによって調製した。
電離放射線硬化性樹脂(A1);イソシアヌレート環を有するウレタンアクリレートと炭素数16のアルキル基を有するウレタンアクリレートを70/30の割合で混合したもの。
電離放射線硬化性樹脂(A2);ポリカプロラトン変性アクリレートモノマー
反応性紫外線吸収剤(UVA);トリアジン系紫外線吸収剤 3質量部
反応性光安定剤(HALS);「LS−3410」(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルメタクリレート,チバジャパン製) 3 質量部
(電離放射線硬化性樹脂組成物4)
電離放射線硬化性樹脂組成物4は、下記成分(A1)と(A2)を55質量部/45質量部の割合で混合し、反応性紫外線吸収剤と反応性光安定剤とを添加することによって調製した。
電離放射線硬化性樹脂(A1);イソシアヌレート環を有するウレタンアクリレートと炭素数16のアルキル基を有するウレタンアクリレートを70/30の割合で混合したもの。
電離放射線硬化性樹脂(A2); ポリカプロラトン変性アクリレートモノマー
反応性紫外線吸収剤(UVA);トリアジン系紫外線吸収剤 3質量部
反応性光安定剤(HALS);「LS−3410」(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルメタクリレート,チバジャパン製) 3 質量部
(電離放射線硬化性樹脂組成物5)
電離放射線硬化性樹脂組成物5は、下記成分(A1)と(A2)を50質量部/50質量部の割合で混合し、反応性紫外線吸収剤と反応性光安定剤とを添加することによって調製した。
電離放射線硬化性樹脂(A1);イソシアヌレート環を有するウレタンアクリレートと炭素数16のアルキル基を有するウレタンアクリレートを70/30の割合で混合したもの。
電離放射線硬化性樹脂(A2); ポリカプロラトン変性アクリレートモノマー
反応性紫外線吸収剤(UVA);トリアジン系紫外線吸収剤 3質量部
反応性光安定剤(HALS);「LS−3410」(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルメタクリレート,チバジャパン製) 3 質量部
(電離放射線硬化性樹脂組成物6)
電離放射線硬化性樹脂組成物6は、下記成分(A1)と(A2)を95質量部/5質量部の割合で混合し、反応性紫外線吸収剤と反応性光安定剤とを添加することによって調製した。
電離放射線硬化性樹脂(A1);イソシアヌレート環を有するウレタンアクリレートと炭素数16のアルキル基を有するウレタンアクリレートを70/30の割合で混合したもの。
電離放射線硬化性樹脂(A2); ポリカプロラトン変性アクリレートモノマー
反応性紫外線吸収剤(UVA);トリアジン系紫外線吸収剤 3質量部
反応性光安定剤(HALS);「LS−3410」(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルメタクリレート,チバジャパン製) 3 質量部
(電離放射線硬化性樹脂組成物7)
電離放射線硬化性樹脂組成物7は、下記成分(A1)と(A2)を90質量部/10質量部の割合で混合し、反応性紫外線吸収剤と反応性光安定剤とを添加することによって調製した。
電離放射線硬化性樹脂(A1);イソシアヌレート環を有するウレタンアクリレートと炭素数16のアルキル基を有するウレタンアクリレートを70/30の割合で混合したもの。
電離放射線硬化性樹脂(A2); ポリカプロラトン変性アクリレートモノマー
反応性紫外線吸収剤(UVA);トリアジン系紫外線吸収剤 3質量部
反応性光安定剤(HALS);「LS−3410」(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルメタクリレート,チバジャパン製) 3 質量部
(電離放射線硬化性樹脂組成物8)
電離放射線硬化性樹脂組成物8は、下記成分(A1)と(A2)を45質量部/55質量部の割合で混合し、反応性紫外線吸収剤と反応性光安定剤とを添加することによって調製した。
電離放射線硬化性樹脂(A1);イソシアヌレート環を有するウレタンアクリレートと炭素数16のアルキル基を有するウレタンアクリレートを70/30の割合で混合したもの。
電離放射線硬化性樹脂(A2); ポリカプロラトン変性アクリレートモノマー
反応性紫外線吸収剤(UVA);トリアジン系紫外線吸収剤 3 質量部
反応性光安定剤(HALS);「LS−3410」(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルメタクリレート,チバジャパン製) 3 質量部
(電離放射線硬化性樹脂組成物9)
電離放射線硬化性樹脂組成物9は、電離放射線硬化性樹脂組成物7において、艶消し剤として平均粒径が15μmのシリカ10質量部、及び以下の反応性紫外線吸収剤と反応性光安定剤とを添加することによって調製した。
反応性紫外線吸収剤(UVA);トリアジン系紫外線吸収剤 3 質量部
反応性光安定剤(HALS);「LS−3410」(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルメタクリレート,チバジャパン製) 3 質量部
実施例1(化粧シートの製造)
基材11として着色ポリプロピレン樹脂フィルム厚さ80μmを準備し、該基材表面にコロナ放電処理を施した後、前記裏面プライマー層形成用樹脂組成物Bを厚み2.5μmになるようにバー塗工し、裏面プライマー層15を形成した。
次に、面プライマー層形成面の反対面にコロナ放電処理を施した後、着色ベタ層、及び木目模様の絵柄層をグラビア印刷で形成して、装飾層12を形成した。バインダーの樹脂として、着色ベタ層はウレタンアクリルポリオールとヘキサメチレンジイソシアネート系硬化剤とからなる2液硬化型ウレタン樹脂を用い、絵柄層はウレタンアクリルポリオール樹脂を用いた。
次に、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーをTダイで溶融して得た透明樹脂フィルム(厚さ60μm)を形成し、2液硬化型ウレタン樹脂からなる塗液を装飾層12上に塗布して接着剤層16(乾燥状態での厚さ15μm)を形成し、該透明樹脂フィルムをドライラミネート法により積層させ、透明樹脂層17を形成した。
次いで、該透明樹脂層17上にコロナ放電処理を施した後、前記プライマー層形成用樹脂組成物Aを厚み2.5μmになるようにバーコートにて塗布し、プライマー層13を形成した。次に、表面保護層を形成すべく、前記電離放射線硬化性樹脂組成物1をプライマー層13上にグラビア印刷によって塗布し、厚さ15μmの未硬化組成物層を形成した。次いで、165keV及び5Mrad(50kGy)の条件で電子線を照射して上記未硬化組成物層を架橋硬化させ、表面保護層14を形成して、化粧シート10を得た。該化粧シートに関して、上記方法にて評価した結果を表1に示す。なお、実施例1では本発明の第二態様である図2に示す層構成をとる化粧シートである。
実施例2〜5
実施例1において、表面保護層に用いる電離放射線硬化性樹脂組成物を表1に記載するように変更したこと以外は実施例1と同様にして化粧シートを得た。実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
比較例1〜3、及び6
実施例1において、表面保護層に用いる電離放射線硬化性樹脂組成物を表2に記載するように変更したこと以外は実施例1と同様にして化粧シートを得た。実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
比較例4
実施例1において、裏面プライマー層形成用樹脂組成物B中の体質顔料の平均粒径を6μmのものに変更した以外は実施例1と同様にして化粧シートを得た。実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
比較例5
実施例5において、基材の裏面に塗布した裏面プライマー層形成用樹脂組成物B中の体質顔料として平均粒径30μmの未処理シリカを用いたこと以外は実施例5と同様にして化粧シートを得た(平均表面粗さ=35μm、表面粗さの最大値と最小値の差=55μm)。実施例5と同様に評価した結果を表2に示す。
本発明の化粧シートは、耐傷付き性、折り曲げ加工性及び耐ブロッキング性に優れ、ロール状に巻き取った際にもシート裏面の凹凸形状が賦型されることによる白化発生を抑制できる。該化粧シートは特に外装用の化粧シートとして有用である。
また、本発明の化粧板は、基板(鋼板)に本発明の化粧シートを貼付しているので、特に、耐傷付き性、折り曲げ加工性、耐汚染性、及び耐候性に優れた化粧板として有用である。
10 化粧シート
11 基材
12 装飾層
13 プライマー層
14 表面保護層
15 裏面プライマー層
16 接着剤層
17 透明樹脂層
18 基板(鋼板)
20 化粧板

Claims (8)

  1. 基材の一方の面に表面保護層を有する化粧シートであって、該表面保護層は電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、該硬化物は厚さ50μm、温度25℃、引張速度5mm/分の条件で測定される引張伸び率が65〜160%であり、該表面保護層の荷重2Nで測定される動摩擦係数が61〜120であり、該化粧シートの裏面の平均表面粗さが10〜30μmでかつ表面粗さの最大値と最小値の差が20〜50μmである化粧シート。
  2. 前記電離放射線硬化性樹脂組成物が、少なくとも(a)イソシアヌレート環を有するウレタン(メタ)アクリレート、(b)炭素数13〜25のアルキル基を有するウレタン(メタ)アクリレート、及び(c)ポリカプロラトン変性(メタ)アクリレートモノマーを含むものである請求項1に記載の化粧シート。
  3. 前記基材の一方の面に装飾層、プライマー層、及び前記表面保護層をこの順に有する、請求項1又は2に記載の化粧シート。
  4. 60°グロス値が40以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の化粧シート。
  5. 前記電離放射線硬化性樹脂組成物が耐候安定剤、帯電防止剤、及び反応性シリコーンから選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項1〜4のいずれかに記載の化粧シート。
  6. 前記基材がポリオレフィン系樹脂からなる樹脂フィルムである、請求項1〜5のいずれかに記載の化粧シート。
  7. 前記基材の前記表面保護層を有する面とは反対の面に、更に裏面プライマー層を有する、請求項1〜6のいずれかに記載の化粧シート。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の化粧シートを有する化粧板。
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