JP6011216B2 - 鏡面化粧シート、鏡面化粧シートの製造方法、及び鏡面化粧板 - Google Patents
鏡面化粧シート、鏡面化粧シートの製造方法、及び鏡面化粧板 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6011216B2 JP6011216B2 JP2012218776A JP2012218776A JP6011216B2 JP 6011216 B2 JP6011216 B2 JP 6011216B2 JP 2012218776 A JP2012218776 A JP 2012218776A JP 2012218776 A JP2012218776 A JP 2012218776A JP 6011216 B2 JP6011216 B2 JP 6011216B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- base material
- decorative sheet
- primer layer
- layer
- protective layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
Description
2.以下の工程(1)〜(3)を順に経る、基材、プライマー層、及び表面保護層を順に有する鏡面化粧シートの製造方法。
工程(1)基材のポリオレフィン樹脂シートの一方の面にエンボス加工を施して凹凸形状を形成する工程
工程(2)該基材の凹凸形状を有する面側にプライマー層を、該プライマー層の表面保護層側の面の表面粗さ(Ra値)が0.6〜1.6となるように設ける工程
工程(3)該プライマー層の上に表面保護層を設ける工程
3.基板、接着剤層、及び化粧シートを順に有し、該化粧シートが基材、プライマー層、及び表面保護層を順に有し、該基材がポリオレフィン樹脂シートを含み、該基材の該プライマー層側の面に凹凸形状を有し、該プライマー層を設けた際の該表面保護層側の面の表面粗さ(Ra値)が0.6〜1.6であり、該接着剤層と該化粧シートの基材表面保護層を設ける面の反対側の面とが対向する鏡面化粧板。
基材2は、ポリオレフィン樹脂シートを含む。ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブテン樹脂、エチレン/プロピレン共重合体樹脂、エチレン/プロピレン/ブテン共重合体樹脂、オレフィン熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。耐候性や、耐擦傷性などの表面特性の観点から、ポリプロピレン樹脂が好ましい。
ポリプロピレン樹脂としては、ホモポリプロピレン樹脂、ランダムポリプロピレン樹脂、ブロックポリプロピレン樹脂、あるいはポリプロピレン結晶部を有し、かつプロピレン以外の炭素数2〜20のα−オレフィン共重合体などが好ましく挙げられる。その他、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテンなどを15モル%以上含むプロピレン−α−オレフィン共重合体、例えばエチレン/プロピレン共重合体、エチレン/プロピレン/ブテン共重合体なども好ましく挙げられる。
この場合、二つ以上の樹脂シートに用いられる樹脂は同じでも異なっていてもよく、例えば、ポリエチレン/ポリエチレン、ポリエチレン/ポリプロピレン、あるいはポリプロピレン/ポリプロピレンの組み合せが好ましく挙げられる。
基材中の着色剤の使用量は、該基材を押出し成形して得る際の製膜性や、基材の機械的強度を低下させない範囲であれば特に制限はない。
上記添加剤のうち、優れた加工特性を得る観点から、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、タルクなどの無機充填剤を含有することが好ましい。これらの無機充填剤の含有量は、基材2に対して1〜60質量%の範囲が好ましい。
プライマー層3は、基材2と表面保護層4との間に設けられ、これらの層の密着性を向上させ、かつ鏡面性を向上させる層であり、該プライマー層3を設けた際の表面粗さ(Ra値)が0.6〜1.6μmとなることを要する。表面粗さ(Ra値)が0.6μm未満であると、優れた密着性が得られない。一方、表面粗さ(Ra値)が1.6μmより大きくなると、優れた鏡面性が得られない。プライマー層3を設けた際の表面粗さ(Ra値)は、優れた鏡面性と密着性とを得る観点から、0.6〜1.2μmであることが好ましい。
表面保護層4は、本発明の化粧シートに耐候性、耐汚染性、耐擦傷性、耐水性、耐薬品性などの表面特性を付与し、かつ優れた鏡面性を付与する層である。表面保護層4を構成する材料としては、熱硬化性樹脂や電離放射線硬化性樹脂などの硬化性樹脂の硬化物が好ましく挙げられ、優れた鏡面性と表面保護特性とを得る観点から、電離放射線硬化性樹脂を含む電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物により構成されることが好ましい。
ここで、電離放射線硬化性樹脂組成物は電離放射線を照射することにより硬化する樹脂組成物であり、電離放射線としては、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋し得るエネルギー量子を有するもの、例えば、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるほか、その他、X線、γ線などの電磁波、α線、イオン線などの荷電粒子線も用いられる。
(b)成分としては、トリデカノール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールなどが好ましく例示される。
(c)成分は、下記一般式(I)で示される化合物である。
1分子中にイソシアネート基を2個有する有機イソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、メチル−2,6−ジイソシアネートヘキサノエート、ノルボルナンジイソシアネートなどのジイソシアネートモノマーが好ましく挙げられる。
また、ポリカプロラクトン含有多官能アルコールは、カプロラクトン単位の繰り返し数が異なる2種以上のポリカプロラクトン含有多官能アルコールの混合物であってもよい。
引張り伸度が50%以上であれば、本発明の化粧シートを曲げ加工がより厳しい化粧金属板に用いても表面にクラックが入らない優れた加工特性を得ることができ、引張り伸度が90%以下であれば耐候性、耐汚染性、耐擦傷性、耐水性、耐薬品性などの表面特性を優れたものとできる。
また、光増感剤としては、例えばp−ジメチル安息香酸エステル、第三級アミン類、チオール系増感剤などを用いることができる。
装飾層6は、化粧シートに装飾性を与えるものであり、均一に着色が施された隠蔽層(ベタ印刷層)でもよいし、種々の模様をインキと印刷機を使用して印刷することにより形成される絵柄層であってもよいし、隠蔽層と絵柄層とを組み合わせたものであってもよい。
また、絵柄層を設けることで、木目模様、大理石模様(例えばトラバーチン大理石模様)などの岩石の表面を模した石目模様、布目や布状の模様を模した布地模様、タイル貼模様、煉瓦積模様など、あるいはこれらを複合した寄木、パッチワークなどの模様を化粧シートに付与することができる。これらの模様は通常の黄色、赤色、青色、及び黒色のプロセスカラーによる多色印刷によって形成される他、模様を構成する個々の色の版を用意して行う特色による多色印刷などによっても形成される。
また、着色剤としては、基材2に用いられる着色剤として例示したものが好ましく挙げられる。
裏面プライマー層7は、基材2と各種の被着材、すなわち基板9との接着性を向上させる目的で好ましく設けられる層であり、基材2の表面保護層4を設ける側の面とは反対側の面に設けられる。
裏面プライマー層7の形成に用いられる材料としては特に限定されず、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリプロピレン樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂などが好ましく挙げられ、なかでもウレタン樹脂が好ましい。なお、裏面プライマー層7に用いられる材料は被着材によって、適宜選択される。
また、裏面プライマー層7の厚さは、1〜5μm程度であることが好ましく、より好ましくは1〜3μmである。厚さが上記範囲内であると、効率よく、プライマー層としての優れた性能を得ることができる。
本発明の鏡面化粧シートの製造方法は、工程(1)基材のポリオレフィン樹脂シートの一方の面にエンボス加工を施し凹凸形状を形成する工程、工程(2)該基材の凹凸形状を有する面側にプライマー層を、該プライマー層の表面保護層側の面の表面粗さ(Ra値)が0.6〜1.6となるように設ける工程、及び工程(3)該プライマー層の上に表面保護層を設ける工程を順に経ることを特徴とするものである。
基材2のポリオレフィン樹脂シートは、ポリオレフィン樹脂に所望により着色剤やその他添加剤が添加されたポリオレフィン樹脂組成物を、例えば、カレンダー法、インフレーション法、Tダイ押し出し法などの方法によりシート化することで得られる。また、必要に応じて、2軸延伸してもよい。
装飾層6の形成方法は特に限定されず、例えば、上記のインキ組成物を用い、例えば、グラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、静電印刷法、インクジェット印刷法などの方法により塗布して形成すればよい。また、隠蔽層を形成する場合には、例えば、ロールコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、キスコート法、フローコート法、ディップコート法などの各種コーティング法などにより形成すればよい。その他、手描き法、墨流し法、写真法、転写法、レーザービーム描画法、電子ビーム描画法、金属などの部分蒸着法、エッチング法などを用いたり、他の形成方法と組み合わせて用いてもよい。
また、裏面プライマー層7を設ける場合は、裏面プライマー層7を形成する樹脂組成物を装飾層6の形成方法として例示した形成方法から適宜選択して塗布し、形成すればよい。
また、裏面プライマー層7は、基材21を接着・圧着させる前に基材22に形成してもよいし、接着・圧着させた後に形成してもよい。
エンボス加工は、基材2に装飾層6や裏面プライマー層7を形成する前に施してもよく、これらの層を形成した後に施してもよい。また、基材2が図2に示されるような二層構成をとる場合は、基材21を接着・圧着させる前にエンボス加工を施してもよいし、接着・圧着させた後にエンボス加工を施してもよい。ただし、基材2が二層構成をとる場合は、凹凸形状5の状態を保持する観点から、基材21を接着・圧着させた後にエンボス加工を施すことが好ましい。
エンボス加工に用いられるエンボス版としては、表面粗さ(Ra値)が、0.3〜2μm程度のものが好ましく用いられ、より好ましくは0.4〜1.5μmのものが好ましく用いられる。
プライマー層3は、該プライマー層3を形成する樹脂組成物を、例えば、グラビア印刷法、バーコート法、ロールコート法、リバースロールコート法、コンマコート法などの公知の方式で塗布して形成することができる。
表面保護層4は、上記の熱硬化性樹脂や電離放射線硬化性樹脂などの硬化性樹脂を含む硬化性樹脂組成物をプライマー層3の上に塗布し、使用する樹脂組成物に適した硬化方法により硬化させて得られる。
硬化性樹脂組成物として電離放射線硬化性樹脂組成物を用いる場合、表面保護層4は、該電離放射線硬化性樹脂組成物をプライマー層3上に塗布し、該樹脂組成物を硬化して硬化物とすることにより、形成することができる。
電離放射線として電子線を用いる場合、その加速電圧については、用いる樹脂や層の厚みに応じて適宜選定し得るが、通常加速電圧70〜300kV程度で未硬化樹脂層を硬化させることが好ましい。
照射線量は、樹脂層の架橋密度が飽和する量が好ましく、通常5〜300kGy(0.5〜30Mrad)、好ましくは10〜100kGy(1〜10Mrad)、さらに好ましくは30〜70kGy(3〜7Mrad)の範囲で選定される。
また、電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型などの各種電子線加速器を用いることができる。
本発明の化粧板は、基板、接着剤層、及び化粧シートを順に有し、該化粧シートが基材、プライマー層、及び表面保護層を順に有し、該基材がポリオレフィン樹脂シートを含み、該基材の該プライマー層側の面に凹凸形状を有し、該プライマー層を設けた際の該表面保護層側の面の表面粗さ(Ra値)が0.6〜1.6であり、該接着剤層と該化粧シートの基材表面保護層を設ける面の反対側の面とが対向する、すなわち、該化粧シートが本発明の化粧シートであることを特徴とするものである。本発明の化粧板について、図3を用いて説明する。
また、金属板の厚さについては特に制限はないが、通常0.2〜1mm程度である。なお、金属板は隠蔽性を付与するために、該金属板に直接着色してコーティング層を設けてもよい。
また、接着層には、粘着剤を用いることもできる。粘着剤としては、アクリル系、ウレタン系、シリコーン系、ゴム系などの粘着剤を適宜選択して用いることができる。
接着層8の厚さは特に制限はないが、通常、1〜100μmの範囲である。この範囲とすることで、優れた接着性と、表面保護層4のクラック発生の抑制効果が得られる。
1.表面粗さの測定
実施例及び比較例で得られた化粧シートについて、表面粗さ測定機(「ハンディサーフE−35A(商品名)」,株式会社東京精密製)を用いて、表面粗さ(Ra値)を測定し、n=5(nは測定ポイント数である。)の平均値を化粧シートの表面粗さ(Ra値)とした。
2.密着性の評価
実施例及び比較例で得られた化粧シートについて、メタルハライドランプ(MWOM)による促進耐候試験(JIS K 5600−7−7:1999に準拠)を200時間、300時間、及び400時間実施した後、化粧シートをクロスカットし、その表面にセロテープ(登録商標)(ニチバン株式化医者製)を貼付けて急激に剥離する操作を5回行った。このときの、剥離の状態を目視により観察し、下記の基準で評価した。
○ 剥離は確認されなかった。
× 剥離が確認された。
3.鏡面性の評価
実施例及び比較例で得られた化粧シートについて、蛍光灯(直管型)の下で該蛍光灯が化粧シートの表面に写りこむ像を目視により確認し、下記の基準で評価した。
◎ :表面が平滑であり、蛍光灯の像が直線で見えた。
○ :表面が平滑であり、蛍光灯の像が直線に見えるが、外観に微細な凹凸がわずかに確認された。
× :蛍光灯の像の波打ちが著しい、もしくは表面は平滑であるが、外観に凹凸が確認された。
4.異物の目立ちやすさの評価
実施例及び比較例で得られた化粧シートについて、表面保護層側からほこりやちりなどの異物の存在状況について目視により観察し、下記の基準で評価した。
○ :異物は確認されなかった。
△ :異物は若干確認されたが、実用上問題がなかった。
× :異物が確認された。
5.加工特性の評価
実施例及び比較例で得られた化粧シートを厚み0.8mm、40×40mmのアルミ板に貼付した化粧金属板に対して、JIS Z2248に規定された金属材料曲げ試験を試験温度25±5℃にて行った。試験方法は、次のとおりである。
試験用の化粧金属板を外側半径1mmで90°折り曲げ加工を行った。なお、JIS Z2248は、金属板の曲げ試験を規定するものであるが、本実施例では、化粧シートが貼付された金属板について、JIS Z2248に従って試験を行った。
このとき、折り曲げ部分における、割れや白化を目視観察し、下記の基準で評価した。
◎ 割れや白化はまったく確認されなかった。
○ 割れや白化はほとんど確認されなかった。
△ 軽微な割れや白化が確認されたが、実用上問題なかった。
× 著しい割れや白化が確認された。
(1)ウレタンアクリレート(A)
攪拌機、温度計及びコンデンサーを備えた500mL容のフラスコにトルエン60.8質量部、ステアリルアルコール(「NAA−46(商品名)」,日本油脂株式会社製,水酸基価:207)8.4質量部を仕込み40℃まで昇温した。その後ステアリルアルコールが完全に溶解したのを確認し、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性タイプ(「タケネートD−170N(商品名)」,武田薬品工業株式会社製,NCO%:20.9)50質量部を仕込み70℃まで昇温させた。同温度で30分反応後、ジブチルスズラウレートを0.02質量部仕込み、同温度で3時間保持した。その後、ポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチルアクリレート(プラクセルFA2D;ダイセル化学工業(株)製、水酸基価:163)83.5質量部、ジブチルスズラウレート0.02質量部、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.02質量部を仕込み、70℃で3時間保持して反応を終了し、トルエン81.1質量部を加え、固形分50質量%のウレタンアクリレート(A)を得た。
トルエン150質量部、イソホロンジイソシアネート(「VESTANAT IPDI(商品名)」,ダイセル・ヒュルス株式会社製)50質量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート(「ライトエステルHOA(商品名)」,共栄社化学株式会社製)28質量部及びハイドロキノンモノメチルエーテル0.02質量部を混合し、40℃にまで昇温して12時間保持した。それから、ポリカプロラクトントリオール(「プラクセル320(商品名)」,ダイセル化学工業株式会社製)154質量部を加えて80℃で30分間保持した後、ジブチル錫ラウレート0.02質量部を加えて80℃で24時間保持し、最後にトルエン82質量部を加えて固形分50質量%のウレタンアクリレート(B)を得た。
着色ポリプロピレン樹脂シート(「PB023(商品名)」,三菱樹脂株式会社製,厚さ:80μm)の一方の面に木目模様の装飾層(厚さ:5μm)、ポリエステルウレタン樹脂接着剤(「E−295L(商品名)」,大日精化工業株式会社製)を塗布して接着剤層を形成し、透明ポリプロピレン樹脂シート(厚さ:60μm)をTダイ押し出し法で積層して、基材2を用意した。このときの、該基材2の透明ポリプロピレン樹脂シートの表面粗さ(Ra値)は0.37μmであった。
該基材2の透明ポリプロピレン樹脂シートの面にエンボス版Iを用いてエンボス加工を施して、凹凸形状5を形成した。このときの凹凸形状5の表面粗さ(Ra値)は0.71μmであった。2液硬化性樹脂組成物(主剤:ポリウレタン樹脂を100質量部に対して硬化剤:1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)を5質量部を添加した樹脂組成物)を塗布量2.5g/m2で塗布してプライマー層3を形成した。この時点におけるプライマー層3の表面粗さ(Ra値)は、0.70μmであった。
プライマー層3の上に、電子線硬化性樹脂組成物(上記の電離放射線硬化性樹脂の合成例で得られたウレタンアクリレート(A)を25質量部,ウレタンアクリレート(B)を75質量部,反応性UVAを組成物中に1質量%,及び反応性HALS(「LS−3410(商品名)」,チバジャパン(株)製)を組成物中に1質量%を含む樹脂組成物)をグラビア印刷によって塗布し、塗膜を形成した。次いで、165keV及び5Mrad(50kGy)の条件で電子線を照射して上記塗膜を架橋硬化させ、表面保護層4(厚さ:15μm)を形成し、鏡面化粧シート1を得た。得られた化粧シートについて上記の評価を行った。評価結果を第1表に示す。
実施例1において、表面保護層4の厚さを第1表に示される厚さにした以外は、実施例1と同様にして鏡面化粧シートを得た。得られた化粧シートについて上記の評価を行った。評価結果を第1表に示す。
実施例1において、該基材2の透明ポリプロピレン樹脂シートの面にエンボス加工を施さず、プライマー層3を設け、表面保護層4を設けた後、エンボス版Iを用いてエンボス加工を施した以外は実施例1と同様にして化粧シートを得た。得られた化粧シートについて上記の評価を行った。評価結果を第2表に示す。
実施例1において、エンボス版をエンボス版Iよりも表面粗さの大きいエンボス版II、及びエンボス版Iよりも表面粗さの小さいエンボス版IIIを用いた以外は、実施例1と同様にして、各々比較例2及び3の化粧シートを得た。得られた化粧シートについて上記の評価を行った。評価結果を第2表に示す。
比較例2及び3において、該基材2の透明ポリプロピレン樹脂シートの面にエンボス加工を施さず、プライマー層3を設け、表面保護層4を設けた後、エンボス加工を施した以外は比較例2及び3と同様にして、各々比較例4及び5の化粧シートを得た。得られた化粧シートについて上記の評価を行った。評価結果を第2表に示す。
実施例1において、エンボス加工を行わなかった以外は実施例1と同様にして、化粧シートを得た。得られた化粧シートについて上記の評価を行った。評価結果を第2表に示す。
2. 基材
21.基材I
22.基材II
23.接着剤層
3.プライマー層
4.表面保護層
5.凹凸形状
6.絵柄層
7.裏面プライマー層
8.接着層
9.基板
10.化粧板
Claims (9)
- 基材、プライマー層、及び表面保護層を順に有し、該基材がポリオレフィン樹脂シートを含み、該基材の該プライマー層側の面に凹凸形状を有し、該プライマー層を設けた際の該表面保護層側の面の表面粗さ(Ra値)が0.6〜1.6μmであり、該表面保護層が、炭素数13〜25の長鎖アルキル基と電離放射線硬化性官能基を有し、かつポリカプロラクトン変性されてなるウレタンアクリレート(A)、及び1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する有機イソシアネートと、ヒドロキシ変性(メタ)アクリレート及びポリカプロラクトン含有多官能アルコールとを反応させることによって得られるウレタンアクリレート(B)を含み、かつ該ウレタンアクリレート(A)とウレタンアクリレート(B)との配合質量比が25:75〜75:25である電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物である、鏡面化粧シート。
- 基材が、少なくとも二層のポリオレフィン樹脂シートを含み、プライマー層に近い基材のプライマー層側の面に凹凸形状を有する請求項1に記載の化粧シート。
- 基材の凹凸形状を有する面の表面粗さ(Ra値)が、0.3〜1.5μmである請求項1又は2に記載の化粧シート。
- 表面保護層の厚さが、10〜40μmである請求項1〜3のいずれかに記載の化粧シート。
- プライマー層が、2液硬化性ウレタン樹脂により構成される請求項1〜4のいずれかに記載の化粧シート。
- 基材の表面保護層を設ける側の面とは反対側の面に裏面プライマー層を有する請求項1〜5のいずれかに記載の化粧シート。
- 以下の工程(1)〜(3)を順に経る、基材、プライマー層、及び表面保護層を順に有する鏡面化粧シートの製造方法。
工程(1)基材のポリオレフィン樹脂シートの一方の面にエンボス加工を施して凹凸形状を形成する工程
工程(2)該基材の凹凸形状を有する面側にプライマー層を、該プライマー層の表面保護層側の面の表面粗さ(Ra値)が0.6〜1.6μmとなるように設ける工程
工程(3)該プライマー層の上に炭素数13〜25の長鎖アルキル基と電離放射線硬化性官能基を有し、かつポリカプロラクトン変性されてなるウレタンアクリレート(A)、及び1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する有機イソシアネートと、ヒドロキシ変性(メタ)アクリレート及びポリカプロラクトン含有多官能アルコールとを反応させることによって得られるウレタンアクリレート(B)を含み、かつ該ウレタンアクリレート(A)とウレタンアクリレート(B)との配合質量比が25:75〜75:25である電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物からなる表面保護層を設ける工程 - 基板、接着剤層、及び化粧シートを順に有し、該化粧シートが基材、プライマー層、及び表面保護層を順に有し、該基材がポリオレフィン樹脂シートを含み、該基材の該プライマー層側の面に凹凸形状を有し、該プライマー層を設けた際の該表面保護層側の面の表面粗さ(Ra値)が0.6〜1.6μmであり、該表面保護層が、炭素数13〜25の長鎖アルキル基と電離放射線硬化性官能基を有し、かつポリカプロラクトン変性されてなるウレタンアクリレート(A)、及び1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する有機イソシアネートと、ヒドロキシ変性(メタ)アクリレート及びポリカプロラクトン含有多官能アルコールとを反応させることによって得られるウレタンアクリレート(B)を含み、かつ該ウレタンアクリレート(A)とウレタンアクリレート(B)との配合質量比が25:75〜75:25である電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物であり、該接着剤層と該化粧シートの基材表面保護層を設ける面の反対側の面とが対向する鏡面化粧板。
- 基板が、金属板である請求項8に記載の化粧板
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012218776A JP6011216B2 (ja) | 2012-09-28 | 2012-09-28 | 鏡面化粧シート、鏡面化粧シートの製造方法、及び鏡面化粧板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012218776A JP6011216B2 (ja) | 2012-09-28 | 2012-09-28 | 鏡面化粧シート、鏡面化粧シートの製造方法、及び鏡面化粧板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014069505A JP2014069505A (ja) | 2014-04-21 |
JP6011216B2 true JP6011216B2 (ja) | 2016-10-19 |
Family
ID=50745169
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012218776A Active JP6011216B2 (ja) | 2012-09-28 | 2012-09-28 | 鏡面化粧シート、鏡面化粧シートの製造方法、及び鏡面化粧板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6011216B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6394246B2 (ja) * | 2014-09-30 | 2018-09-26 | 大日本印刷株式会社 | 下地シート |
EP3848199A4 (en) * | 2018-09-07 | 2022-06-08 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | DECORATIVE SHEET, DECORATIVE PANEL AND COATING AGENT FOR FORMING A SURFACE PROTECTIVE LAYER |
JP7310254B2 (ja) * | 2019-04-19 | 2023-07-19 | 凸版印刷株式会社 | 化粧シート及び化粧部材 |
CN115279588B (zh) * | 2020-03-11 | 2023-09-12 | 大日本印刷株式会社 | 装饰片和装饰板 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3091082B2 (ja) * | 1994-05-12 | 2000-09-25 | 東洋鋼鈑株式会社 | 印刷されたポリオレフィン系樹脂被覆エンボス化粧鋼板 |
JPH08197670A (ja) * | 1995-01-27 | 1996-08-06 | Dainippon Printing Co Ltd | 表面保護シート及びその製造方法 |
JP5195576B2 (ja) * | 2009-03-27 | 2013-05-08 | 大日本印刷株式会社 | 化粧シート |
JP2012162085A (ja) * | 2012-03-29 | 2012-08-30 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧シート |
-
2012
- 2012-09-28 JP JP2012218776A patent/JP6011216B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014069505A (ja) | 2014-04-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6459340B2 (ja) | 鏡面化粧シート、及びこれを用いた鏡面化粧板 | |
JP5034205B2 (ja) | 化粧シート | |
US10481300B2 (en) | Mirror surface decorative sheet having crack elongation and specified surface roughness, and mirror surface decorative plate using same | |
JP5339069B2 (ja) | 化粧シート及びそれが積層された化粧材 | |
JP4978362B2 (ja) | 化粧シート | |
JP5857600B2 (ja) | 化粧シート及びこれを用いた化粧鋼板 | |
JP6350184B2 (ja) | 化粧シート及び化粧板 | |
JP5196042B2 (ja) | 化粧シート | |
WO2006093165A1 (ja) | 高光沢化粧シート | |
JP5298582B2 (ja) | 化粧シート及び該化粧シートを用いた化粧板 | |
JP2006307142A (ja) | 耐候剤組成物 | |
JP4905530B2 (ja) | 化粧材 | |
JP2014198440A (ja) | 化粧シートの製造方法 | |
JP6011216B2 (ja) | 鏡面化粧シート、鏡面化粧シートの製造方法、及び鏡面化粧板 | |
JP2013078941A (ja) | 化粧シート及びその製造方法 | |
JP2012206376A (ja) | 化粧シート及びこれを用いた化粧板 | |
JP6255841B2 (ja) | 化粧シート | |
JP5056690B2 (ja) | 鋼板用化粧シート及びこれを用いた化粧鋼板 | |
JP6146083B2 (ja) | 化粧シート | |
JP2015189221A (ja) | 鏡面化粧シート、及びこれを用いた鏡面化粧板 | |
JP2005178328A (ja) | 化粧材 | |
JP6511723B2 (ja) | 化粧シート、化粧材及びその製造方法 | |
JP4450338B2 (ja) | 建材用化粧シート | |
JP6904006B2 (ja) | 化粧板 | |
JP5796326B2 (ja) | 化粧シート及び化粧材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150806 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160530 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160607 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160804 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160823 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160905 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Ref document number: 6011216 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |