JP6344186B2 - 意匠性耐候性鋼材及び意匠性耐候性鋼材の製造方法 - Google Patents

意匠性耐候性鋼材及び意匠性耐候性鋼材の製造方法 Download PDF

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本発明は、耐候性鋼材の表面に所定の処理を施した意匠性耐候性鋼材及び意匠性耐候性鋼材の製造方法に関するものであり、特に、意匠性及び保護性の高い良外観の錆層を早期に形成させた意匠性耐候性鋼材及び意匠性耐候性鋼材の製造方法に関する。
耐候性鋼材は、Cu、Ni、Cr、P、Mo等の元素が少量含有された低合金鋼材であり、従来から、大気中で自然に腐食する過程において、鋼材の腐食要因の透過を抑制する保護性の高い錆層が、耐候性鋼材の表面に形成されるものとなる。
耐候性鋼材は、表面に保護性の高い錆層が形成されることで、鋼材の腐食速度が著しく低下する特徴を有しているため、近年は、構造物のライフサイクルコストを抑える材料として注目されており、例えば、特許文献1に開示される早期錆熟成耐候性鋼材が提案されている。
また、耐候性鋼材は、表面に形成された保護性の高い錆層の色彩が、落ち着いた褐色の外観を呈することから、錆層のこの落ち着いた色彩を利用して、高度な意匠性が要求される建築物等の外装材等の材料としても使用されるものとなる。
特開2011−241476号公報
しかし、耐候性鋼材が大気中で自然に腐食する過程では、落ち着いた褐色の外観となるまでに長い時間を要する。このため、建築物等の竣工当初から落ち着いた褐色の外観を取り入れるためには、あらかじめ錆色に着色した材料を用意しなければならず、材料コストが増大するという問題がある。
また、錆色に着色した材料を用意しないで、耐候性鋼材の腐食を促進させる方法としては、耐候性鋼材の表面に腐食性の物質を塗布して乾燥させる方法が考えられるが、季節により湿度が異なることから、好ましい色彩の外観を安定して得ることが困難であるという問題がある。
このような課題に対して、特許文献1に開示される早期錆熟成耐候性鋼材は、耐候性鋼材の表面を、モル比で0.1≦Cu/P≦20のCuとP、及び塩化リチウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウムから選ばれる1種以上の塩を含む処理層で覆ったものであるが、ストライプ模様の錆層が形成されるものとはなっていない。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、耐候性鋼材の表面に意匠性及び保護性に優れたストライプ模様の錆層を生成させた意匠性耐候性鋼材及び意匠性耐候性鋼材の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、ストライプ模様の錆層を効率よく形成させるための条件について鋭意検討を行い、鉄を溶解させるためのpH制御と、錆層形成を促進させるための適切な酸化作用を併用することが有効であることを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明の要旨は、所定の処理を耐候性鋼材の表面に施した意匠性耐候性鋼材及び意匠性耐候性鋼材の製造方法であって、
(1)耐候性鋼材の表面は、濃色部分と薄色部分とを交互に連続させて、略ストライプ模様の錆層が形成されていることを特徴とする意匠性耐候性鋼材。
(2)請求項1に記載の意匠性耐候性鋼材の製造方法であって、耐候性鋼材の表面、少なくとも、モル比で0.1≦Cu/P≦20のCuとP、及び塩化リチウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウムから選ばれる1種以上の塩を含む処理液が散布されて、前記処理液を乾燥させた後に30秒〜120秒の水の散布が実施される湿潤工程と、10分以上120分以下の乾燥が実施される乾燥工程とを、交互に繰り返す湿潤乾燥サイクルが30回以上実施されることにより、前記錆層形成することを特徴とする意匠性耐候性鋼材の製造方法
(3)前記耐候性鋼材の表面、前記処理液を散布した後に、相対湿度を85%以上とした環境下で3時間以上養生することを特徴とする請求項2に記載の意匠性耐候性鋼材の製造方法
本発明を適用した意匠性耐候性鋼材は、建築物の外装材や看板等のライフサイクルコストの増大を抑制する材料として使用されるだけでなく、高度な景観性や意匠性を求められる建築物や構造物等に幅広く利用することができるものとなる。本発明を適用した意匠性耐候性鋼材は、耐候性鋼材の表面に意匠性及び保護性に優れたストライプ模様の錆層を生成させることで、耐候性鋼材の産業価値を高くする効果を有するものとなる。
ここで、意匠性に優れるとは、建築物の外壁等において塗装をすることなくそのまま用いても、美麗なストライプ模様で褐色(焦げ茶色)の落ち着いた錆外観をもたらすことをいう。
本発明を適用した意匠性耐候性鋼材を示す正面図である。
以下、本発明を適用した意匠性耐候性鋼材1を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用した意匠性耐候性鋼材1は、図1に示すように、低合金鋼材の耐候性鋼材2の表面2aに所定の処理を施したものである。耐候性鋼材2の表面2aは、色の濃い濃色部分Aと色の薄い薄色部分Bとを面内方向で交互に繰り返し連続させて、島状の略ストライプ模様の錆層が形成される。
ここで、島状の略ストライプ模様とは、錆層の色彩及びコントラストの何れか一方又は両方を異ならせた濃色部分A及び薄色部分Bが、交互に繰り返し連続して縞状に形成されるものをいう。
また、島状の略ストライプ模様は、濃色部分Aと薄色部分Bとの色差ΔEを10以上とすることが好ましく、さらに、濃色部分A及び薄色部分Bの何れか一方又は両方の間隔dを3mm以上10mm未満とすることが好ましい。
色差ΔEの測定は、市販の測色計を用いて耐候性鋼材2の表面2aを直接測定してもよく、また、耐候性鋼材2の表面2aを写真撮影して取得したカラー画像から、濃色部分A及び薄色部分BでのRGBの各階調値を求めて、公知の変換式に基づいて色差ΔEを算出してもよい。
本発明を適用した意匠性耐候性鋼材1は、早期に錆外観とすることを第一の目的とするが、その後、長期に亘ってその錆外観を維持することも必要となる。このため、本発明を適用した意匠性耐候性鋼材1は、基材となる鋼材を耐候性鋼材2とすることが必要となる。
特に、耐候性鋼材2は、P:0.01〜0.15質量%、Cu:0.10〜1.0質量%、及びNi:0.10〜5.0質量%から選ばれた1種以上を含有することが好ましい。また、耐候性鋼材2は、付加成分として、Si:0.10〜1.0質量%、Cr:0.01〜3.0質量%から選ばれた1種以上をさらに含有することが、より好ましい。
本発明を適用した意匠性耐候性鋼材1は、耐候性鋼材2の表面2aに処理液を散布する前に、耐候性鋼材2の表面2aに形成されたミルスケールや脆い錆を除去する錆の除去処理を施すことが好ましい。ミルスケールは、ブラスト処理、ワイヤブラシ、又は表面研削等で除去する。ここで、ブラスト処理とは、ショットブラスト、グリットブラスト、又はサンドブラストをいう。特に、脆い錆の除去処理は、ワイヤブラシ等を用いて行えばよい。また、錆の除去処理後に錆びた耐候性鋼材2については、耐候性鋼材2の表面2aの浮き錆のみを除去してから、耐候性鋼材2の表面2aに処理液を散布することも可能である。
この錆の除去処理を施すことで、耐候性鋼材2の表面2aに処理液を散布した後に、耐候性鋼材2の表面2aの錆層が剥離しづらくなることから、略ストライプ模様の錆層による錆外観を向上させることができるものとなる。
本発明を適用した意匠性耐候性鋼材1は、随意的に錆の除去処理をした耐候性鋼材2の表面2aに、モル比が0.1≦Cu/P≦20であるCuイオンとリン酸P(H3PO4)、及び塩化リチウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウムから選ばれる1種以上の塩を1〜10質量%含む処理液を散布して乾燥させることにより得られるものとなる。
この処理液の散布の方法は、例えば、スプレー、ローラー、又は刷毛塗り等、一般の塗装等に用いられる方法が適用可能である。
処理液を散布する量は、耐候性鋼材2の表面2aが均一に濡れる程度の量として、例えば、0.1〜5mg/cm2(耐候性鋼材2の表面2aで1cm2当たり0.1〜5mg)とすることで、十分な効果を発現させることができる。また、乾燥は、例えば、25℃±15℃程度の室温で行うのが良い。加熱乾燥による場合は、室温の乾燥よりも乾燥時間が短縮されるため、耐候性鋼材2と処理液との反応が十分なものとならない可能性があるからである。
処理液に含有されるCuイオンは、鉄に対して酸化作用をもたらすために選択されるものであり、硫酸銅、塩化銅等を用いることができる。なお、硝酸銅を用いた場合には、硝酸イオンが鉄の不動態化をもたらすため、錆生成が早くならないこと、及び危険性の観点から、本発明における処理液の対象から除外される。
鉄よりも電気化学的電位が貴のCu2+イオン以外のCo2+、Ni2+、Ag+金属イオンも、鉄に対して酸化作用のあるイオンとして用いられるが、価格面等から銅が最も望ましい。
CuとPとのモル比については、0.1≦Cu/P≦20とすることで、鋼材に対して酸化作用を示すCuイオンと溶解作用をもたらす酸との割合の関係より、この範囲が好ましい範囲となることを明らかにした。
Cu/Pのモル比が0.1未満では、Cuイオンの量が少なく、耐候性鋼材2の表面2aに錆層を形成させるための十分な酸化促進作用が得られない。
一方、Cu/Pのモル比が20を超えると、耐候性鋼材2の表面2aの大部分がCuイオンで覆われてしまうため、耐候性鋼材2の表面2aでの錆層の形成が抑制されるものとなる。
また、耐候性鋼材2の表面2aに付着する処理液の付着量は、1回あたりの処理液の散布でCuが1〜200 mg/m2、Pが1〜30mg/m2の範囲となることが望ましい。
処理液は、塩化リチウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウムから選ばれる1種以上の塩を1〜10質量%を含むことで、夏季の高湿度な季節に限らず、冬季の湿度が低く空気が乾燥している場合でも、見た目に落ち着いた褐色の錆外観を短時間で安定的に得ることができる。
塩化リチウム、塩化マグネシウム、及び塩化カルシウムの飽和塩水の平衡湿度は、相対湿度でそれぞれ、15%、33.6%、32.3%と低く、冬季のような低湿度環境下でも乾燥が遅くなるため、湿度が高い季節と同様に褐色の錆層が形成されるものと考えられる。
これらの塩の処理液中の添加量範囲は、添加量が1質量%以下では効果が少なく、10質量%以上ではほぼ効果が一定となるから、1〜10質量%とすることが好ましい。また、処理液中の塩の添加量範囲は、3〜5質量%とすることがさらに好ましい。
耐候性鋼材2は、耐候性鋼材2の表面2aに処理液を散布した後に 室温の自然乾燥のみにより処理液を乾燥させてもよいが、相対湿度で85%以上とした環境下で3時間以上養生することで、更なる美麗な外観の安定した錆層が形成されるものとなる。室温の自然乾燥のみにより処理液を乾燥させた場合でも、ある程度の美麗な外観の錆層が耐候性鋼材2の表面2aに形成されるものとなるが、耐候性鋼材2の表面2aに散布した処理液の乾燥が早く、耐候性鋼材2と処理液との反応時間が短くなるため、相対湿度で85%以上、3時間以上の養生時間で養生させた場合と比較して、錆層の外観が若干劣るものとなる。
耐候性鋼材2は、耐候性鋼材2の表面2aに処理液を散布して乾燥させた後、屋外等で耐候性鋼材2の表面2aに水の散布をする湿潤工程と、耐候性鋼材2の表面2aを乾燥させる乾燥工程とを、交互に繰り返す湿潤乾燥サイクルが複数回実施されて、略ストライプ模様の錆層が安定して形成されるものとなるが、水の散布時間及び乾燥時間の管理が、本発明で極めて重要となる。
湿潤工程:水の散布時間が30秒〜120秒
乾燥工程:乾燥時間が10分以上、120分以内
耐候性鋼材2の表面2aには、湿潤乾燥サイクルを複数回実施することで、意匠性に優れた略ストライプ模様の錆層が形成されるものとなる。
水の散布時間は、30秒未満であると耐候性鋼材2の表面2aが十分に濡れた状態とならず錆層を発生させる効果が不十分となり、また、120秒を超えても効果が飽和するだけでなく、耐候性鋼材2の表面2aに錆層を発生させるまでに時間がかかり過ぎるものとなる。
乾燥時間は、10分未満であると耐候性鋼材2の表面2aが十分に乾燥しないため、耐候性鋼材2の表面2aに略ストライプ模様の錆層を安定して形成させることができないものとなる。乾燥時間は、耐候性鋼材2の表面2aを乾燥させるために、10分以上とすればよいものであるが、耐候性鋼材2が置かれた環境、例えば、温度、湿度等によって、120分を超えると効果が飽和するだけでなく、耐候性鋼材2の表面2aに錆層を発生させるまでに時間がかかり過ぎるものとなる。
なお、湿潤工程と乾燥工程とを交互に繰り返す湿潤乾燥サイクルは、30回以上とすることが好ましい。湿潤乾燥サイクルが30回未満の場合には、錆層のコントラストが明確にならず、良好な島状の略ストライプ模様の錆層が形成されないおそれがある。湿潤乾燥サイクルは、40回以上とすることがより好ましい。
湿潤乾燥サイクルを複数回実施することで、島状の略ストライプ模様の錆層が発生する理由は、耐候性鋼材2に散水した時の水の流れと水膜形成とのバランスによって、耐候性鋼材2の表面2aにアノード反応及びカソード反応が定着することによると考えられる。ここで、定着とは、耐候性鋼材2の表面2aの同じ箇所で、アノード又はカソードが定着するという意味であり、アノード部分は腐食が多くなるため錆層の色が濃くなり(濃色部分A)、カソード部分は腐食が少ないため錆層の色が薄くなる(薄色部分B)ものと考えられる。
本発明に用いられる鋼材は耐候性鋼材2であり、最終的な形態として無処理の状態で保護性の錆に変化しうる耐候性鋼材2であれば特に限定されず、一般的な耐候性鋼材2であるJISのSMA、SPA−H、SPA−C、又はニッケル系高耐候性鋼等が用いられる。
無処理の状態で保護性の錆に変化しうる耐候性鋼材2であれば、その組成は特に限定されるものではないが、特にP:0.01〜0.15質量%、Cu:0.10〜1.0質量%、及びNi:0.10〜5.0質量%から選ばれた1種以上を含有すると、安定した錆層の早期形成、及び錆層の意匠性の点で好ましく、付加成分として、さらに、Si:0.10〜1.0質量%、Cr:0.01〜3.0質量%から選ばれた1種以上を含有するとより好ましい。
以下、本発明を実施例に基づいて、具体的に説明する。
試験鋼材は、耐候性鋼(JIS SMA 400AW)のミルスケール付きの鋼材を用いて、ブラスト処理によりミルスケールを除去した後に、表1に示す組成の処理液を、屋外で耐候性鋼材2の表面2aが均一に濡れるように1回刷毛塗りして試験に供した。
表2に試験結果を示す。
ここで、色差ΔEについては、耐候性鋼材2の表面2aを写真撮影して取得したカラー画像から、濃色部分A及び薄色部分BでのRGBの各階調値を求めて、公知の変換式に基づき算出した。
試験No.4は、水の散布時間が20秒と短く、耐候性鋼材2の表面2aが十分に濡れないうちに乾燥に入るため、略ストライプ模様の錆層が発生しない。
試験No.5及びNo.6は、湿潤乾燥サイクルの回数が少なく、略ストライプ模様の錆層が発生しない。
試験No.7及びNo.8は、乾燥時間が10分未満であり、十分に乾燥しないままの状態で水の散布を行うため、耐候性鋼材2の表面2aが常に水で濡れた状態となり、略ストライプ模様の錆層が発生しない。
試験No.13は、耐候性鋼材2の表面2aに散布される処理液No.6のCu/Pが46と高く、耐候性鋼材2の表面2aがCuイオンで覆われるため、錆層の形成が抑制されるものとなり、略ストライプ模様の錆層が発生しない。
試験No.14は、耐候性鋼材2の表面2aに本発明例の処理液が塗布されていないため、錆外観が悪くなる。
試験No.1〜3、9〜12、15は、意匠性に優れた略ストライプ模様の錆層が生成された。
本発明を適用した意匠性耐候性鋼材1は、耐候性鋼材2の表面2aに鋼材の腐食要因の透過を抑制する保護性の高い錆層が形成されることで、鋼材の腐食速度を著しく低下させるものとなり、建築物の外装材や看板等のライフサイクルコストの増大を抑制する材料として使用することができるものとなる。本発明を適用した意匠性耐候性鋼材1は、耐候性鋼材2の表面2aに意匠性に優れた島状の略ストライプ模様の錆層が生成されることで、落ち着いた色彩の錆層が遠目から見て美麗な外観を呈するものとなり、高度な景観性や意匠性を求められる建築物や構造物等に幅広く利用することができるものとなる。本発明を適用した意匠性耐候性鋼材1は、耐候性鋼材2の表面2aに意匠性及び保護性に優れた略ストライプ模様の錆層を生成させることで、耐候性鋼材2の産業価値を著しく高くすることが可能となる。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
1 :意匠性耐候性鋼材
2 :耐候性鋼材
2a :表面
A :濃色部分
B :薄色部分

Claims (3)

  1. 所定の処理を耐候性鋼材の表面に施した意匠性耐候性鋼材であって、
    耐候性鋼材の表面は、濃色部分と薄色部分とを交互に連続させて、略ストライプ模様の錆層が形成されていること
    を特徴とする意匠性耐候性鋼材。
  2. 請求項1に記載の意匠性耐候性鋼材の製造方法であって、耐候性鋼材の表面、少なくとも、モル比で0.1≦Cu/P≦20のCuとP、及び塩化リチウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウムから選ばれる1種以上の塩を含む処理液が散布されて、前記処理液を乾燥させた後に30秒〜120秒の水の散布が実施される湿潤工程と、10分以上120分以下の乾燥が実施される乾燥工程とを、交互に繰り返す湿潤乾燥サイクルが30回以上実施されることにより、前記錆層形成すること
    を特徴とする意匠性耐候性鋼材の製造方法
  3. 前記耐候性鋼材の表面、前記処理液を散布した後に、相対湿度を85%以上とした環境下で3時間以上養生するこ
    特徴とする請求項2に記載の意匠性耐候性鋼材の製造方法
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