JP4415449B2 - 耐候性に優れた表面処理鋼材の製造方法 - Google Patents

耐候性に優れた表面処理鋼材の製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐候性に優れた表面処理鋼材の製造方法に関し、詳しくは、鋼材表面に防食性を有する錆層を早期に形成させ、流れ錆の発生を防止した耐候性に優れた表面処理鋼材の製造方法に関する。ここに、鋼材は、厚鋼板、薄鋼板、棒鋼、形鋼を含むものとする。
【0002】
【従来の技術】
鋼中にP,Cu,Cr,Ni等の合金元素を添加し大気中における耐食性を向上させた耐候性鋼は、大気曝露環境において腐食の原因である酸素、水を通しにくい安定錆と呼ばれる錆層を数年で形成し、地鉄の腐食が抑制される。また、この安定錆は普通鋼の錆に比べて茶褐色で景観にも調和するので、近年、建築外装材や橋梁等の鋼構造物への使用が増えてきている。耐候性鋼は防錆塗料の塗布が不要であり、いわゆる裸使用が可能なメンテナンスフリーで安価な高耐食材料である。
【0003】
しかしながら、田園地帯で使用される場合、従来の耐候性鋼では安定錆が形成されるまでに数年かかるため、その間錆汁と呼ばれる流れ錆が生じ構造物およびその土台を著しく汚すという景観上の問題があった。加えて、その期間には浮き錆と呼ばれる剥離性の錆も少なからず発生し、問題となっていた。さらに、耐候性鋼では、海岸地帯で使用される場合、飛来する海塩粒子の作用により安定錆が形成されにくく、腐食の抑制が認められないという問題もあった。
【0004】
海岸地帯での耐候性を改善した鋼材として、WO99/66093号公報に、C,Si,Mn,P,S,Al,Cu,Ni,Bを特定量含み、あるいはさらにMoを特定量含み、P,Cu,Ni,Mo,Bの各量が所定の関係を満たすように成分設計された高海岸耐候性鋼が開示されているが、この鋼材でもやはり曝露初期の流れ錆は少なからず発生していた。
【0005】
このような問題に対し、鋼材を表面処理することでその解決を図る方法がこれまで種々検討されてきた。まず、鋼板表面への塗膜により腐食環境を遮断することが広く行われている。また、特開昭49−11739 号公報には鋼板表面に、水、腐食液あるいは両者を適用して発錆させてから、半透性膜を形成せしめた耐候性錆層形成鋼材が開示されている。
【0006】
一方、塗膜を用いない方法として、予め防食性能を有した錆層を形成し、流れ錆を防止する方法も提案されている。例えば特開平1−142088号公報には酸性溶液で耐候性鋼板表面を処理した後リン酸塩被膜を形成させる表面処理方法が開示されている。また、特公平7−37672 号公報には特殊な組成の錆付け処理液で処理した錆付け耐候性鋼板が開示されている。また、特許2765425 号公報には平均結晶粒径200nm 以下の錆層あるいは平均結晶粒径200nm 以下のα−FeOOH で覆われている鋼材が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、耐候性鋼表面に塗膜を形成する方法では、塗膜の防食性が高いため、安定錆層が生成するまでに数十年の長期間を要し、その期間、塗膜の劣化により剥離などが生じ、外観上見苦しくなる問題や、環境により特に劣化が激しい場合には再塗装の必要が生じて、耐候性鋼材の利点であるメンテナンスフリー性が生かされない問題、あるいは、塗膜下の腐食進行度合いの違いにより色むらが生じる問題などがあった。
【0008】
特開昭49−11739 号公報所載の方法は、鋼材に半透性膜を塗布する前に腐食液にて鋼材表面の発錆を促して流れ錆や剥離錆の抑制効果を高めようとするものであるが、同公報第2図に示されるように、錆層自体の防食効果は不十分であり、また、錆促進処理と塗膜塗布という2つの処理を行うため工程も繁雑である。
これに対し、特開平1−142088、特公平7−37672 、特許2765425 の各号公報所載の技術は、塗料を用いず予め防食性能を有した錆層を形成して流れ錆の生成を抑制しようとするもので、何れにおいても、耐候性を有した錆層の形成を主眼点として腐食処理液や錆層の形成方法が検討されている。
【0009】
しかしながら、特開平1−142088号公報所載の技術では、pH≦2.3 の酸性腐食液を1回塗布し乾燥させて錆層を形成し、該錆層にリン酸塩被膜を施す必要があり、錆付けとリン酸塩被膜の2処理を行うため工程が繁雑である。なお、リン酸塩被膜処理は簡易な防錆処理(防錆プライマー処理)として知られている。
また、特公平7−37672 号公報所載の技術では、腐食処理液に含まれるイオンの濃度を低くし、実際の曝露環境に近づけた腐食環境中で耐候性錆層を形成するが、同公報第1図に示されるように、曝露初期の腐食抑制効果は必ずしも十分なものではでなく、この間にやはり流れ錆を発生するという問題があり、さらには錆付け処理に数日もの長期間を要する問題もあった。
【0010】
また、特許2765425 号公報所載の技術では、平均結晶粒径200nm 以下の錆層または平均結晶粒径200nm 以下のα−FeOOH で覆われた鋼材を得るには、硫酸クロム溶液を塗布して曝露するか、曝露によって生じた錆上に硫酸クロム溶液を塗布すればよいのであるが、溶液を塗布して曝露するだけでは、場所によっては降雨により硫酸クロムが流されてしまいその効果が十分ではなく、同じ建造物あるいうは橋梁で、場所によって錆の進行などにむらができて外観上見苦しいという問題があった。なお、これに関連して、特許2666673 号公報等に、塗料中に硫酸クロム等の錆安定化に有効な物質を含有する塗料が開示されているが、前述のように塗膜では防食性が高すぎて安定錆層の生成までに長期間を要する問題がある。
【0011】
このように、従来技術においては、耐候性鋼板に予め防食性に富む錆層を生成させてその後の曝露での流れ錆低減を図ることは重々検討されてきたのであるが、当該錆層をむらなく短期間で生成させる手段については全く検討されていなかった。
そこで、本発明は、鋼材表面に防食性に富む錆層をむらなく短期間で生成させて無塗装使用時の流れ錆を抑制しうる耐候性に優れた表面処理鋼材の製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
鋼材例えば鋼板に錆を発生させるには、鋼板上に水を供給すればよいが、常に水が存在した状態(湿潤状態)では鋼板に密着した錆は生成しない。鋼板に密着した錆を生成させるには、水と鉄との反応生成物である水酸化第一鉄を、乾燥工程により酸化、結晶化する必要がある。耐候性鋼に生じる錆も自然の曝露環境中で湿潤、乾燥の繰り返しにより徐々に形成される。メカニズムは必ずしも明らかではないが、耐食性に優れた緻密で密着した錆層が、湿潤→乾燥(乾湿)の繰り返しによって生成することは、かなり以前から知られている(例えば特開昭49−11739 号公報の実施例参照)。
【0013】
しかし、単なる乾湿の繰り返しでは防食性に富む錆層の早期生成は望めない。そこで、本発明者らは、乾湿繰り返し処理の中身を詳細に検討し、その結果、鋼板表面上の液の量と存在時間、液のpH、液中に存在するイオンの種類および量を特定の範囲に保ち、さらに、乾燥後に洗浄を導入することにより、耐候性に優れた錆層を短期間で生成させうることを見いだすに到り、以下の通りの本発明をなした。
【0014】
(1)鋼材表面を、下記A群のイオンから選ばれた1種または2種以上を合計で0.001 〜0.3mol/l含有するpH2.5 以上7.0 未満の液1〜5mg/cm2で1〜60分間湿潤し、次いで乾燥し、次いで洗浄する工程を繰り返すことを特徴とする耐候性に優れた表面処理鋼材の製造方法。

(A群)Feイオン、Niイオン、Cuイオン、Coイオン、Crイオン、リン酸イオン
(2)前記液がさらに下記B群のイオンから選ばれた1種または2種以上を合計で3.0 ×10-5〜0.03mol/l 含有することを特徴とする(1)記載の方法。
【0015】

(B群)Moイオン、Tiイオン、Wイオン、Alイオン、Mgイオン、Srイオン、モリブデン酸イオン、チタン酸イオン、タングステン酸イオン
(3)前記洗浄は洗浄水100mg/cm2 以上にて行う(1)または(2)に記載の方法。
【0016】
本発明において、液Xmg/cm2とは、鋼材表面上に液が鋼材表面積1cm2 当たりXmgの量で存在することを意味する。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明では、鋼材表面を湿潤する液(湿潤液という)は、水に所定種の成分を所定の濃度となるように溶解してなる水溶液からなる。
本発明では、湿潤状態での鋼材表面上の液量を1〜5mg/cm2の範囲に記載した。この液量が1mg/cm2未満では腐食の進行が遅く錆形成に長時間を要し、一方、5mg/cm2超では錆/地鉄界面への酸素の供給が不十分となり腐食生成物として非密着性のFe3O4 を生じて耐候性錆層が形成されにくい。鋼材表面上の液量を1〜5mg/cm2の範囲に制御するための給液方法は、定量自動給液を容易になしうる噴霧法や塗布法が好ましい。なお、前記特開昭49−11739 号公報所載の方法では鋼材を液中に浸漬する浸漬法により鋼材表面を湿潤しているが、浸漬法では腐食の進行が遅く、密着性錆層が形成されにくい。
【0018】
本発明では、湿潤状態の継続時間は1〜60分とした。この継続時間が1分未満では腐食があまり進行せず耐候性錆層の形成に要する繰り返し回数が多くなり、一方、60分超では錆中にFe3O4 が多く生成し、また粗大な針状の錆も生じるため錆層の耐候性が劣化する。
本発明では湿潤の次に必ず乾燥を行う。鋼材表面の乾燥が不十分のまま次の湿潤に移行すると錆の結晶化過程で粗大な針状の錆が生成し錆層の耐候性が劣化する。また場合によってはむらのある錆が生成し、外観上の問題も生じる。
【0019】
本発明では乾燥の次に必ず洗浄を行う。乾燥後の洗浄を省くと、前回の湿潤液中の種々の成分が局所的に残留かつ濃縮し、かかる局所は、次回の湿潤の際にそこの成分濃度が他所よりも高い濃化部分となり、かような濃化部分が生成すると、緻密で耐食性に優れた錆層の形成が阻害されたり既に生成した錆層が破壊されたりして、錆層の防食性が劣化する。
【0020】
本発明では、湿潤→乾燥→洗浄の繰り返し回数(サイクル数)は、10〜300 回が好ましい。サイクル数が10回未満では形成した錆層の厚さが薄すぎて曝露環境での流れ錆発生を防止することが難しく、一方、300 回超では錆層の防食性が飽和して時間を空費するだけとなり経済的に不利である。
また、乾燥の所要時間は特に限定されず、例えば鋼材のサイズや乾燥用装置の仕様によって適宜設定すればよいのであるが、錆層形成期間を短縮するためには乾燥完了後に遅滞なく次の洗浄に移行するのが好ましい。
【0021】
本発明では、湿潤液のpHを2.5 以上7.0 未満に規定した。地鉄の電気化学的な溶解が十分な速度で進行するためには液が酸性側にある必要があることから液のpHを7.0 未満とした。一方、pHが2.5 を下回る酸性液では地鉄の溶解が進みすぎ、湿潤状態を維持するための液噴霧の度に地鉄の溶解と共に錆が除去されてしまうため密着した錆が形成されにくい。
【0022】
本発明では、湿潤液は、上記A群のイオンから選ばれた1種または2種以上の総イオン濃度(A群イオン濃度という)が0.001 〜0.3mol/lになる液とした。その原理は未だ解明されていないが、A群のイオンには腐食を促進し錆層の形成を早めると同時に、形成される錆層を緻密にして耐食性を高める効果がある。湿潤液のAイオン濃度が0.001mol/l未満ではその効果に乏しく、一方0.3mol/l超では錆の結晶化過程で結晶成長速度が過大となり錆が粗大化して耐候性が劣化する。
【0023】
また、湿潤液は、さらに前記B群のイオンから選ばれた1種または2種以上の総イオン濃度(B群イオン濃度という)が3.0 ×10-5〜0.03mol/l になる液が好ましい。かかる液で湿潤すれば、さらに錆層が緻密化し、より一層耐候性優れた錆層を形成することができる。湿潤液のB群イオン濃度が3.0 ×10-5mol/l 未満ではこの効果に乏しく、一方、0.03mol/l 超では、錆の結晶化過程で結晶成長速度が過大となり錆が粗大化して耐候性が劣化する。
【0024】
湿潤液を作製するには、水溶液中でA群〜B群のイオンを生成しうる塩化物、硫酸塩、酸などを所定の濃度、pHとなるように水に溶解すればよい。
本発明では、洗浄は、鋼材表面に洗浄水100mg/cm2 以上を供給して行うのが好ましい。洗浄水の量が100mg/cm2 に満たないと洗浄効果に乏しい。
また、用いる洗浄水としては純水、イオン交換水、水道水、一般的な工業用水のいずれも用いることができる。
【0025】
本発明により鋼材表面に高い防食性能を有した耐候性錆層を短期間で形成されてなる表面処理鋼材では、無塗装使用時の流れ錆発生が大幅に低減し、景観上のあるいは環境汚染の問題が解決される。この効果は安定錆が形成されにくいとされる海岸地帯でも発揮され、海岸に近い地域でも鋼材からの流れ錆発生が格段に低減する。
【0026】
本発明により錆層を形成させる鋼材は、JIS G3114 に規定されたSMA400AW,SMA400AP,SMA400BW,SMA400BP,SMA400CW, SMA400CP,SMA490AW,SMA490AP,SMA490BW,SMA490BP,SMA490CW, SMA490CP,SMA570W,SMA570P のいずれかに該当するものが好ましく、また、とくに海岸地帯での使用に供する場合には、前記WO99/66093号公報所載の鋼組成を有する高海岸耐候性鋼材が好適である。
【0027】
【実施例】
表1に示す組成の鋼Aおよび鋼Bから寸法50×65×8mmの鋼板(供試材)を採取し、表面をショットブラスト加工して、図1に示す錆促進処理装置の槽1内に安置し、湿潤→乾燥→洗浄を繰り返す錆促進処理を行った。なお、鋼AはJIS G3114 に規定の耐候性鋼に属し、鋼Bは前記WO99/66093号公報所載の高海岸耐候性鋼に属する。
【0028】
【表1】
Figure 0004415449
【0029】
鋼板S表面への給液はタンク2内に貯めた液(湿潤液)をポンプ3で槽上部に設置したスプレーノズル4に送給することにより行われる。湿潤工程では、鋼板毎に均一な液量が供給されるようにノズル配置を定め、鋼板表面上の液量はスプレー時間を変えることにより調整した。なお給液後は加湿装置5を用いて槽内を湿度80%以上に保ち鋼板表面上の液の蒸発逃散を防いだ。乾燥工程では、ブロワ6で槽内にドライエアを導入することにより鋼板表面上の液量を0.3mg/cm2 まで低下させた。洗浄工程では、鋼板表面に洗浄水を供給した。
【0030】
この錆促成処理では、実験条件として湿潤液の組成とpHおよび液量(鋼板単位面積当たり)、湿潤時間、洗浄水の種類と水量(鋼板単位面積当たり)、サイクル数を種々変えた。
上記錆促進処理後に鋼板を槽から取り出し、図2に示すように、架台10に試験片(鋼板)Sを取り付け、この架台を、塩水噴霧→乾燥→湿潤を繰り返し行う塩乾湿複合サイクル腐食試験機に試験角度(鋼板面と水平面とのなす角度)15°で取り付け、同試験機を稼働させて塩乾湿複合サイクル腐食試験を行った。サイクル腐食条件は、{0.1 %食塩水噴霧35℃×6時間→60℃×2時間乾燥→40℃×2時間湿潤}×5サイクルとした。
【0031】
試験後に、試験片Sの下に取り付けたスレート白板11に付着した流れ錆による着色を色差計にて測定した。着色は、色立体上のL,a,b 値で測定される。流れ錆が付着していないブランク部のL,a,b 値と着色部のL,a,b 値から色立体上の距離を計算し、色差とした。着色部の測定点は最も激しく着色した上部の1点とその1cm下、2cm下の計3点とし、これら3点の色差を積算した値(3点積算色差という)により耐流れ錆性を評価した。ここに、流れ錆が目立たなくなる3点積算色差は15以下である。実験条件と結果を表2〜3に示す。
【0032】
同表より、本発明例では3点積算色差は全て15以下であり、流れ錆は極めて軽度である。
【0033】
【表2】
Figure 0004415449
【0034】
【表3】
Figure 0004415449
【0035】
【発明の効果】
かくして本発明によれば、鋼材表面に高い防食性能を有した耐候性錆層が短期間で形成され、無塗装使用時の流れ錆発生が大幅に低減し、景観上のあるいは環境汚染の問題が解決され、しかもこの効果は安定錆が形成されにくいとされる海岸地帯でも発揮され、海岸に近い地域でも鋼材からの流れ錆発生が格段に低減するという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】錆促進処理装置の模式図である。
【図2】耐流れ錆性評価法の説明図である。
【符号の説明】
1 槽
2 タンク
3 ポンプ
4 スプレーノズル
5 加湿装置
6 ブロワ
10 架台
11 スレート白板

Claims (3)

  1. 鋼材表面を、下記A群のイオンから選ばれた1種または2種以上を合計で0.001 〜0.3mol/l含有するpH2.5 以上7.0 未満の液1〜5mg/cm2で1〜60分間湿潤し、次いで乾燥し、次いで洗浄する工程を繰り返すことを特徴とする耐候性に優れた表面処理鋼材の製造方法。

    (A群)Feイオン、Niイオン、Cuイオン、Coイオン、Crイオン、リン酸イオン
  2. 前記液がさらに下記B群のイオンから選ばれた1種または2種以上を合計で3.0 ×10-5〜0.03mol/l 含有することを特徴とする請求項1記載の方法。

    (B群)Moイオン、Tiイオン、Wイオン、Alイオン、Mgイオン、Srイオン、モリブデン酸イオン、チタン酸イオン、タングステン酸イオン
  3. 前記洗浄は洗浄水100mg/cm2 以上にて行う請求項1または2に記載の方法。
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