JP6342007B2 - 燃料噴射弁の弁装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の内燃機関への燃料供給に使用される燃料噴射弁の弁装置に関するものである。
近年、内燃機関のFI(Fuel Injection)化が進み、小排気量の二輪においても燃料噴射弁の採用が拡大している。燃料噴射弁は、電磁力を発生するソレノイド装置と、ソレノイド装置への通電により作動する弁装置を備えている。弁装置は、燃料が流れる通路の途中に設けられ下流側に開口部を有する弁座と、この弁座との当接、離間により通路の開閉を制御する弁体と、弁座の開口部の下流に設けられた噴孔プレートを有している。
燃料噴射弁から噴射される燃料噴霧の特性として噴霧の微粒化が求められており、各種の検討がなされている。例えば特許文献1に提示された弁装置では、弁座中心から噴孔プレートに設けられた噴孔の入口中心に向かう主流と、噴孔プレートの外周側に一旦回り込んで噴孔に流入するバックフローの衝突により燃料噴霧が微粒化される。この場合、噴孔プレートの上流側端面(以下、噴孔プレート上面という)における燃料速度が大きい方が、噴孔直上部での衝突による乱れが大きくなり、噴霧の微粒化が促進される。
特開2004−162693号公報
特許文献1に提示された燃料噴射弁の場合、弁座のシート面を下流側へ延長した仮想円錐面が、噴孔プレートの上面と交差する配置となっている。このため、シート面を通過した燃料が、シート面の底部に配置された開口部で集合せずに噴孔プレートの上面に到達し外周側に反転する流れと、噴孔プレート上面に到達して一旦中心方向に向かい、中心で衝突した後反転して外周側へ向かう流れに分かれてしまう(図6参照)。
この噴孔プレート上面の中心付近で衝突した流れは、圧力損失が発生するため、噴孔直上部における燃料速度が低下してしまい、噴霧の微粒化が十分になされないという問題があった。また、燃料が弁座の開口部で集合せずに噴孔プレート上面に到達した後に各噴孔に向かうため、シート面の上流側で発生した流速の円周方向のばらつきを均一化するプロセスがない。その結果、噴孔間の燃料速度のばらつきが大きくなり、燃料噴霧の粒径のばらつきが大きくなるという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑み、噴射される燃料噴霧の微粒化を図ると共に、噴孔間の粒径のばらつきを抑制することが可能な燃料噴射弁の弁装置を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料噴射弁の弁装置は、燃料が流れる通路の途中に設けられた弁座と、弁座との当接及び離間により通路の開閉を制御する弁体と、弁座の下流に配置された噴孔プレートとを備えた燃料噴射弁の弁装置であって、弁座は、弁座の中心軸と角αをなし下流に向かって径が縮小する円錐状のシート面と、シート面の下流側にシート面と連続して設けられ中心軸と角β(α>β)をなすテーパ面と、テーパ面の下流側に設けられた円筒状の開口部を有すると共に、噴孔プレートとの間に開口部よりも径が大きい円盤状通路を形成しており、開口部の中心軸と平行な方向の長さをP、テーパ面の中心軸と平行な方向の長さをQ、開口部の内径をR、テーパ面の上流側開口径をSとした時、P+Q≦((R+S)/2)/tanαを満たすものであり、弁体は、シート面のシート部において弁座と当接するボールを有し、噴孔プレートは、開口部よりも外周側に配置された複数の噴孔を有し、シート面を下流側へ延長した仮想円錐の頂点と中心軸との交点が、開口部内に位置するものである。
本発明に係る燃料噴射弁の弁装置によれば、シート面を下流側へ延長した仮想円錐の頂点と弁座の中心軸との交点が開口部内に位置するので、シート面を通過した燃料の多くが開口部で合流した後、開口部の内周面に衝突することなく噴孔プレートの上流側端面に到達しスムーズに外周側に向かう流れに転じることから、この間の燃料の圧力損失が小さく抑えられる。また、シート面の下流側にテーパ面を設けることにより、シート面下流側端部及びテーパ面下流側端部で発生する燃料の剥離を抑制すると共に、シート面における燃料の摩擦を低減するようにしたので、燃料の圧力損失が抑制される。このため、噴孔の直上部における燃料速度の低下が抑制され、燃料噴霧の微粒化が促進される。さらに、シート面を通過した燃料の多くが開口部で合流するため、シート面の上流側で発生した流速の円周方向のばらつきが均一化され、噴孔間の燃料噴霧の粒径のばらつきを抑制することができる。
本発明の上記以外の目的、特徴、観点及び効果は、図面を参照する以下のこの発明の詳細な説明から、さらに明らかになるであろう。
本発明の実施の形態1に係る燃料噴射弁の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係る弁装置の先端部を示す部分断面図である。 本発明の実施の形態1に係る弁装置の先端部を示す部分断面図である。 本発明の実施の形態1に係る弁装置の先端部を示す部分断面図である。 本発明の実施の形態1に係る弁装置の先端部を示す部分断面図である。 従来の弁装置の先端部を示す部分断面図である。 本発明の実施の形態2に係る弁装置の先端部を示す部分断面図である。 本発明の実施の形態2に係る弁装置の噴孔プレートを示す上面図である。 噴孔プレートにおける噴孔ねじり角を説明する図である。 噴孔プレートにおける噴孔ねじり角と噴霧平均粒径の関係を示す図である。 本発明の実施の形態3に係る弁装置の先端部を示す部分断面図である。 本発明の実施の形態3に係る弁装置の先端部を示す部分断面図である。
実施の形態1.
以下に、本発明の実施の形態1に係る燃料噴射弁の弁装置について、図面に基づいて説明する。図1は、本実施の形態1に係る燃料噴射弁を中心軸(図中、Zで示す)と平行な面で切断した断面図、図2は弁装置の先端部を中心軸と平行な面で切断した部分断面図、図3は弁装置の先端部を中心軸と直交する面で切断した部分断面図である。なお、各図において、同一または相当部分には同一符号を付している。
燃料噴射弁1は、電磁力を発生するソレノイド装置と、ソレノイド装置への通電により作動する弁装置を備えている。ソレノイド装置は、磁気回路のヨーク部分をなす二段円筒形状のハウジング2と、ハウジング2の内側に設けられた固定鉄心であるコア3と、コア3を囲うように設けられたコイル4と、コイル4を巻装している樹脂製のボビン5と、ハウジング2の外周の一部と溶接固定されボビン5を覆う金属製のキャップ6を備えている。キャップ6は、電極のターミナル7の出口となる切欠き部を有している。
弁装置は、燃料が流れる通路の途中に設けられた弁座11と、弁座11との当接及び離間により通路の開閉を制御する弁体16と、弁座11の下流に設けられた噴孔プレート22を備えている。弁体16は、コイル4の内側に設けられ往復移動する可動鉄心であるアマチュア17と、弁体16の先端部で弁座11のシート面13と当接、離間するボール18と、アマチュア17とボール18を結ぶパイプ19を有している。さらに、弁装置は、コア3の内部に固定されたロッド20と、弁体16とロッド20の間に設けられたスプリング21と、弁座11の外周面に接触し弁体16を収納するホルダ24を備えている。
弁装置の先端部の構造について、図2及び図3を用いて詳細に説明する。図2に示すように、弁座11の内周面は燃料の通路であり、上流側から順に、円筒状の摺動面12、円錐状のシート面13、テーパ面14、及び円筒状の開口部15となっている。なお、弁座11の中心軸は、燃料噴射弁の中心軸Zと同じである。
弁座11の下流側端面には、燃料を噴射する複数の噴孔23を有する噴孔プレート22が固定されている。噴孔23は、開口部15よりも外周側に配置されている。また、弁座11は、噴孔プレート22との間に、開口部15より径が大きい円盤状通路25を形成している。
また、ボール18は、中心軸Zに平行な複数(図3に示す例では5つ)のスリット面18aと、弁座11のシート面13と線接触する曲面18bを有している。ボール18のスリット面18aは、弁座11の摺動面12との間に、図3に示すような扁平な通路26を形成している。
上記のように構成された燃料噴射弁1の動作について、簡単に説明する。燃料噴射弁1のコイル4に電流が通電されアマチュア17がコア3側へ吸引されると、アマチュア17と一体構造であるパイプ19及びボール18は、スプリング21の弾性力に逆らって上方向に移動する。これにより、ボール18の曲面18bが弁座11のシート面13から離間し、通路が形成されて図2に示すような開状態となる。
開状態の弁装置においては、ボール18の上流側より供給された燃料は、ボール18のスリット面18aと弁座11の摺動面12の間の扁平な通路26を通ってシート面13に至り、シート部13aを通過した後、テーパ面14を通って開口部15へ流れ込む。
一方、コイル4への通電が停止すると、アマチュア17がコア3側に吸引される力は消失し、弁体16はスプリング21の弾性力によって弁座11側に押される。これにより、ボール18の曲面18bと弁座11のシート面13がシート部13aで当接し、通路は閉状態となり、開口部15からの燃料の流出が阻止される。
本実施の形態1に係る弁装置の弁座11は、図2に示すように、シート面13を下流側へ延長した仮想円錐13bの頂点と弁座11の中心軸Zとの交点13cが、開口部15内に位置する。このため、シート部13aを通過した燃料の多くが開口部15で合流した後、噴孔プレート22の上流側端面(以下、噴孔プレート22上面という)の中央部22a付近に到達し、スムーズに外周側に向かう流れに転じる(図中、矢印A)。
この間の流体の圧力損失は、従来構造(後に図6を用いて説明する)よりも小さく抑えられ、噴孔直上部22bにおける燃料速度は十分に高速な状態が維持されている。噴孔直上部22bにおいて、噴孔プレート22の中央部22aから噴孔23に向かう流れ(図中、矢印B)と、噴孔プレート22の外周側に一旦回り込んで噴孔23に流入するバックフロー(図中、矢印C)が激しく衝突し、燃料噴霧の微粒化が促進される。
また、扁平な通路26を通過した燃料は摺動面12に沿った流れとなり、シート面13上にスムーズに誘導され、シート面13に沿った流れとなる。さらに、シート面13とボール18の曲面18bにより形成される通路は下流に向かって次第に狭まることから、シート面13に沿った流れはスムーズにシート部13aに到達する。
これらのことから、シート部13aの下流から開口部15に向かう流れは、シート面13方向の指向性が高く、確実に開口部15に到達するため、シート部13aを通過した燃料の大部分は開口部15で合流し、微粒化がさらに促進される。
また、シート面13を通過した高速の燃料の多くは開口部15で合流するため、噴孔プレート22上面での燃料の激しい衝突がないことから、円盤状通路25内での圧力損失が抑制される。これにより、弁体16の開弁時のキャビティ内における減圧沸騰が抑制され、減圧沸騰による燃料内の気泡の発生や、温度変化または雰囲気変化に伴う流量特性の変化が抑制される。
また、図4に示すように、弁座11は、シート面13が中心軸Zとなす角をα、テーパ面14が中心軸Zとなす角をβとした時、α>βを満たしている。これにより、開口部15に至るテーパ面下流側端部14aにおける燃料の剥離が抑制される。さらに、α−β≦20°を満たすようにすることで、シート面下流側端部13dにおける燃料の剥離が抑制される。なお、20°という数値は実験結果によるものである。
このように、α>βで且つα−β≦20°を満たすようにテーパ面14の傾斜を設定することにより、シート面13、テーパ面14、及び開口部15の内周面の角度差を小さくし、各通路間での燃料の剥離を抑制している。ただし、インジェクタ特性としては、ボール18、シート面13、及び噴孔プレート22で囲まれるキャビティの体積は小さい方が望ましいため、テーパ面14の傾斜角度を無制限に変更することはできない。
さらに、弁座11は、シート面13のシート部13aからテーパ面14の上流側端部(すなわちシート面下流側端部13d)までの最短距離をL、テーパ面14の上流側端部から開口部15までの最短距離をMとした時、L<Mを満たしている。
これにより、シート部13aから流出した高速の燃料とシート面13との摩擦による燃料の圧力損失を抑制している。また、テーパ面下流側端部14aで発生する燃料の剥離も抑制している。なお、摩擦による燃料の圧力損失を抑制するためには、LとMはいずれも短い方が好ましい。特に、シート面13はテーパ面14に比べて通路が狭く燃料の圧力損失が大きいことから短い方が好ましい。
また、図5に示すように、弁座11は、開口部15の中心軸Zと平行な方向の長さをP、テーパ面14の中心軸Zと平行な方向の長さをQとし、開口部15の内径をR、テーパ面14の上流側開口径をSとした時、図5中、X、Yで示す距離は、以下のようになる。
X=(R/2)/tanα
Y=(S/2)/tanα
従って、
X+Y=((R+S)/2)/tanα
であり、
P+Q≦((R+S)/2)/tanα
を満たしている。
これにより、シート部13aを通過した燃料は、開口部15で衝突した後、転じて外周側に向かう際に、開口部15の内周面に衝突することなくスムーズに円盤状通路25に流入することができる。従って、開口部15で衝突した流れが開口部15の内周面に衝突して圧力損失することなく、高速を維持したまま円盤状通路25を経て噴孔プレート22上面に到達するため、燃料噴霧の微粒化がさらに促進される。
また、キャビティの体積を小さく設定することができるため、負圧雰囲気への噴射時において、閉弁完了後にキャビティ内の燃料の一部が負圧によって噴孔23からエンジン吸気管に吸い出され流量変化が大きくなるという問題や、キャビティ内より吸い出された燃料の流速が小さいために閉弁直後に粒径が粗悪な燃料噴霧が噴射されてしまうという問題が解消される。
本実施の形態1に係る弁装置の比較例として、従来の弁装置の先端部の構造を図6に示す。従来の弁装置においても、噴孔プレート220上面の中央部から噴孔230の直上部に向う主流(図中、矢印B)と、噴孔プレート220の外周側に一旦回り込んで噴孔230に流入するバックフロー(図中、矢印C)の衝突により燃料噴霧が微粒化される。
ただし、従来の弁装置の場合は、弁座110のシート面130を下流側へ延長した仮想円錐130bと弁座110の中心軸Zとの交点130cは、開口部150内にはなく、噴孔プレート220より下流側に位置し、仮想円錐130bが噴孔プレート220の上面と交差している。
このような場合、シート面130を通過した燃料は開口部150で集合することなく噴孔プレート220上面に到達し、噴孔プレート220の外周側に反転する流れ(図中、矢印D)と、噴孔プレート220上面に到達して中心方向に向かい、中心部で衝突した後、反転して外周側へ向かう流れ(図中、矢印E)に分かれてしまう。
この噴孔プレート220の中心部で衝突した流れは、圧力損失が発生し、噴孔230の直上部における燃料速度が低下してしまい、燃料噴霧の微粒化が十分になされない。また、燃料が開口部150で集合せずに噴孔プレート220上面に到達した後に各噴孔230に向かうため、シート部の上流側で発生した流速の円周方向のばらつきを均一化するプロセスがない。その結果、各噴孔230間の燃料速度のばらつきが大きくなり、燃料噴霧の粒径のばらつきが大きくなる。
以上のように、本実施の形態1に係る燃料噴射弁の弁装置によれば、シート面13を下流側へ延長した仮想円錐13bの頂点と弁座11の中心軸Zとの交点13cが開口部15内に位置するので、シート部13aを通過した燃料の多くが開口部15で合流した後、噴孔プレート22上面に到達しスムーズに外周側に向かう流れに転じることから、この間の燃料の圧力損失が小さく抑えられる。
このため、噴孔直上部22bにおける燃料速度の低下が抑制され、十分に高速な状態で激しく衝突するため、燃料噴霧の微粒化が促進される。また、シート面13を通過した燃料の多くが開口部15で合流するため、シート面13の上流側で発生した流速の円周方向のばらつきが均一化され、噴孔23間の燃料噴霧の粒径のばらつきを抑制することができる。
さらに、シート面13の下流側にテーパ面14を設けることにより、シート面下流側端部13d及びテーパ面下流側端部14aで発生する燃料の剥離を抑制すると共に、シート面13における燃料の摩擦を低減するようにしたので、燃料の圧力損失が抑制され、微粒化効果がさらに促進される。
実施の形態2.
図7は、本発明の実施の形態2に係る弁装置の先端部を中心軸と平行な面で切断した部分断面図、図8は、図7に示す弁装置において、A−Aで示す側から見た噴孔プレートを示す上面図である。なお、本実施の形態2に係る燃料噴射弁の全体構成は、上記実施の形態1と同様であるので、図1を流用し、各部の詳細な説明は省略する。
本実施の形態2に係る弁装置は、噴孔23を中心軸Zに直交する平面に対して垂直に投影した場合の中心軸Zと噴孔23の入口中心23aとを結ぶ直線(図8中、L1)と、噴孔23の入口中心23aと噴孔23の出口中心23bを結ぶ直線(図8中、L2)のなす角(以下、噴孔ねじり角と称す)をγとした時、20°≦γ≦70°を満たしている。
図7に示すように、噴孔23は、入口中心23aと出口中心23bを結ぶ中心軸線の、噴孔プレート22板厚方向に対する傾斜角度で定義される噴孔角θを有する。このため、噴孔23を中心軸Zに直交する平面に投影した時、噴孔径をdとすると、短径d、長径d/cosθの楕円が形成される。
本実施の形態2において、噴孔ねじり角γを20°≦γ≦70°と設定することによる効果について、図9及び図10を用いて説明する。図9において、(A)はγ=0°の噴孔、(B)は20°≦γ≦70°の噴孔、(C)はγ=90°の噴孔をそれぞれ示している。従来の一般的な噴孔23は、1スプレーの燃料噴霧を形成する場合、(A)に示すように、γ=0°であり、噴孔23を中心軸Zに直交する平面に投影した時に、中心軸Z、噴孔23の入口中心23a及び出口中心23bが同一直線上に並んで形成されている。
これに対し、本実施の形態2に係る噴孔プレート22の噴孔23は、(B)に示すように、20°≦γ≦70°を満たしている。20°≦γとすることで、燃料の主流が流入する噴孔23のぬれ縁長さがより長くなり、燃料速度の大きい主流成分を多く噴孔直上部で衝突させることが可能となり、燃料噴霧の微粒化が促進される。
また、(C)に示すγ=90°の噴孔のように、γ>70°とした場合、噴孔直上部で衝突し乱れのエネルギーを持った燃料が、噴孔23内で急速に曲げられて損失が発生し、微粒化が悪化する。このような現象を抑制するために、本実施の形態2では、γ≦70°としている。
図10は、噴孔ねじり角γと噴霧平均粒径の関係を示し、横軸は噴孔ねじり角γ(°)、縦軸は噴霧平均粒径(μm)である。図10に示すように、噴霧平均粒径は、噴孔ねじり角γが20°≦γ≦70°の時に60μm以下となり、γ<20°及びγ>70°の場合に比べ良好な微粒化特性が得られている。
本実施の形態2によれば、上記実施の形態1と同様の効果に加え、噴孔ねじり角γが20°≦γ≦70°を満たすように設定することにより、燃料噴霧の微粒化がより促進される。また、噴孔プレート22に配置された噴孔群の噴孔ねじり角γを同一にすることで、各噴孔23から噴射される燃料噴霧の均質性が増し、燃焼性の向上、燃料消費量の低減が図られる。
実施の形態3.
図11は、本発明の実施の形態3に係る弁装置の先端部を中心軸と平行な方向に切断した部分断面図、図12は、図11に示す弁装置の先端部をA−Aで示す箇所で切断した部分断面図である。なお、図12では、ボール18の形状と各噴孔23の位置関係を示すために、噴孔プレート22の噴孔23をボール18に投影して示している。本実施の形態3に係る燃料噴射弁の全体構成は、上記実施の形態1と同様であるので、図1を流用し、各部の詳細な説明は省略する。
本実施の形態3に係る弁装置では、噴孔23の個数がスリット面18aの個数と異なっている。ボール18のスリット面18aは、弁体16の円周上に均等に5つ形成されている。一方、噴孔プレート22には、噴孔23が同心円上に均等に8個配置され、スリット面18aの個数に対して噴孔23の個数が多くなっている。
このような場合、例えば図12に示す噴孔23−1と噴孔23−2には、主にスリット面18a−1とスリット面18a−2から流出した燃料が流入するが、噴孔23−1と噴孔23−2は、スリット面18a−1及びスリット面18a−2との相対位置がそれぞれ異なるため、各噴孔23−1、23−2へ流入する燃料の速度に差が生じることが懸念される。
しかし、本実施の形態3に係る弁装置では、上記実施の形態1(図2参照)と同様に、シート部13aを通過した燃料の多くが開口部15で合流した後、噴孔プレート22上面の中央部22a付近に到達し、外周側に向かう流れに転じる。このため、シート面13の上流側で発生した流速の円周方向のばらつきが均一化された後に、燃料は各噴孔23に向かう。
以上のことから、本実施の形態3によれば、噴孔23の数がスリット面18aの個数と異なっている場合でも、各噴孔23に流入する燃料速度のばらつきが抑制され、噴孔23間の噴霧の粒径のばらつきが抑制されるなお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。

Claims (6)

  1. 燃料が流れる通路の途中に設けられた弁座と、前記弁座との当接及び離間により前記通路の開閉を制御する弁体と、前記弁座の下流に配置された噴孔プレートとを備えた燃料噴射弁の弁装置であって、
    前記弁座は、前記弁座の中心軸と角αをなし下流に向かって径が縮小する円錐状のシート面と、前記シート面の下流側に前記シート面と連続して設けられ前記中心軸と角β(α>β)をなすテーパ面と、前記テーパ面の下流側に設けられた円筒状の開口部を有すると共に、前記噴孔プレートとの間に前記開口部よりも径が大きい円盤状通路を形成しており、前記開口部の前記中心軸と平行な方向の長さをP、前記テーパ面の前記中心軸と平行な方向の長さをQ、前記開口部の内径をR、前記テーパ面の上流側開口径をSとした時、P+Q≦((R+S)/2)/tanαを満たすものであり、
    前記弁体は、前記シート面のシート部において前記弁座と当接するボールを有し、
    前記噴孔プレートは、前記開口部よりも外周側に配置された複数の噴孔を有し、
    前記シート面を下流側へ延長した仮想円錐の頂点と前記中心軸との交点が、前記開口部内に位置することを特徴とする燃料噴射弁の弁装置。
  2. 前記弁座は、前記シート面の上流側に前記中心軸と同軸の円筒状の摺動面を有し、前記ボールは、前記摺動面との間に燃料の通路を形成するための複数のスリット面を有することを特徴とする請求項1記載の燃料噴射弁の弁装置。
  3. 前記噴孔の個数は、前記スリット面の個数と異なることを特徴とする請求項2記載の燃料噴射弁の弁装置。
  4. 前記弁座は、前記シート面と前記テーパ面がそれぞれ前記中心軸となす角が、α−β≦20°を満たすことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の燃料噴射弁の弁装置。
  5. 前記弁座は、前記シート面において前記シート部から前記テーパ面の上流側端部までの最短距離をL、前記テーパ面の上流側端部から前記開口部までの最短距離をMとした時、L<Mを満たすことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の燃料噴射弁の弁装置。
  6. 前記噴孔を前記中心軸に直交する平面に対して垂直に投影した場合に、前記中心軸と任意の前記噴孔の入口中心とを結ぶ直線と、前記噴孔の前記入口中心と出口中心とを結ぶ直線のなす角をγとした時、20°≦γ≦70°を満たすことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の燃料噴射弁の弁装置。
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