JP4176585B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Description

本発明は、主として内燃機関の燃料供給系に使用される電磁式燃料噴射弁に関し、特に、弁座及びその中心部を貫通する弁孔を有する弁座部材と、前記弁座と協働して前記弁孔を開閉する弁体と、複数の燃料噴孔を有して前記弁座部材の外端面に接合されるインジェクタプレートとを備え、前記弁座部材及びインジェクタプレート間に、前記弁孔及び燃料噴孔が臨む燃料通路を形成した燃料噴射弁の改良に関する。
従来、複数の燃料噴孔を有し、弁座部材の外端面に接合されるインジェクタプレートの技術は、以下のように種々提案されている。
例えば、インジェクタプレートに燃料噴孔を形成し、この燃料噴孔からの噴射燃料により形成される燃料噴霧フォームの広がり角度を、弁孔及び各燃料噴孔間の軸間距離により設定したものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、孔付円板に2つの菱形を連接した形状の凹部からなる燃料拡散室(流入領域)を設け、この流入領域に流出開口を形成したものがある(例えば、特許文献2参照)。
さらにまた、入口孔部が形成された第1のプレート材と、長孔部が形成された第2のプレート材と、出口孔部が形成された第3のプレート材とを積層したものがある(例えば、特許文献3参照)。
特開2002−130074号公報 特表2000−508739号公報 特開2000−300360号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたものは、弁座部材及びインジェクタプレート間に、弁孔及び燃料噴孔が臨む燃料拡散室(燃料通路)を、弁座部材側に形成しているため、弁座部材に燃料通路を切削加工しなければならず、製造に手間とコストがかかるばかりでなく、弁座部材の外周面に接合されるインジェクタプレートは平坦プレートで構成されたものであるため、インジェクタプレートの強度が弱く、板厚が薄いと燃料拡散室からの燃圧の影響でプレートが撓むおそれがある。
また、特許文献2に記載されたものは、平坦なプレートに凹部からなる燃料拡散室(流入領域)を設け、この燃料拡散室から下側の機能平面に通ずる流出開口が形成された構成である。このように、平坦なプレートに板厚の薄い燃料拡散室を構成するため、全体として板厚の大きいプレートを使用する必要があり、板厚が増すと溶接性が悪化する。また、板厚の異なる機能平面を作成するため、電気メッキによる金属堆積を使用しているが、この方法は製造コストが高くなる。
さらにまた、特許文献3に記載されたものは、燃料横流れを発生させるため、第1、第2、第3の3枚のプレート材を積層する構成であるため、各プレート材がずれないように弁座部材に取付ける必要がある。この取付け手段として、プレートホルダをプレート材の下面に当て、このプレートホルダを弁座部材にレーザ溶接している。したがって、取付け構造が複雑であり、製造に手間がかかる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、簡単な板加工で燃料が横流れする燃料通路を構成でき、かつ溶接性を損なわないようにプレートの板厚を薄くしたにもかかわらず撓みが生ずることがなく、かつ製造コストも安価なインジェクタプレートを備えた燃料噴射弁を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、弁座及びその中心部を貫通する弁孔を有する弁座部材と、前記弁座と協働して前記弁孔を開閉する弁体と、複数の燃料噴孔を有して前記弁座部材の外端面に接合されるインジェクタプレートとを備え、前記弁座部材及びインジェクタプレート間に前記弁孔及び燃料噴孔間を連通する燃料通路を設けた燃料噴射弁において、前記インジェクタプレートは、前記弁座部材に接合された外周部の環状平坦部と、該環状平坦部の内周部に前記弁座部材と反対方向に突出する段部を介して連なり、前記弁座部材との間に扁平な燃料通路を画成する突出部とを備えていて、該突出部に前記複数の燃料噴孔穿設され、前記燃料通路は、前記弁孔に通ずる共通通路と、該共通通路に通ずる袋小路状の個別通路とで構成されていて、該個別通路のそれぞれに前記燃料噴孔が開口していることを特徴とする、
また本発明は、第1の特徴に加えて、 前記環状平坦部の板厚と前記突出部の板厚とを同一に設定したことを第2の特徴とする。
さらに本発明は、第1又は第2の特徴に加えて、前記環状平坦部の板厚を、前記燃料通路の厚みより大きく設定したことを第3の特徴とする。
さらに本発明は、請求項1〜3の何れかの特徴に加えて、前記突出部の前記弁座部材側の面に前記環状平坦部の前記弁座部材への接合面と同一面をなす中央突出部が形成されていることを第4の特徴とする
さらに本発明は、請求項1〜4の何れかの特徴に加えて、前記個別通路の厚みをH、幅をB、縦断面積をS(H×B)、燃料噴孔の断面積をSdとすると、次式〈1〉及び〈2〉が成立することを第の特徴とする。
0.05≦H/B≦0.3 ・・・・・・・〈1〉
1≦S/Sd≦13 ・・・・・・・〈2〉
さらに本発明は、第1〜5の何れか5又は6の特徴に加えて、 前記個別通路の先端の突当り部分は該個別通路内に円中心がある半円形状に形成され、該円中心と前記燃料噴孔の中心は略同一とされ、かつ、前記燃料噴孔の直径をD、前記個別通路の側壁から燃料噴孔の中心までの距離をYとすると、D≦Yが成立することを第の特徴とする。
さらに本発明は、請求項1〜6の何れかの何れかの特徴に加えて、前記個別通路は、前記半円形状に連なる部分は通路幅が一定の平行側壁部で構成され、該平行側壁部に連なり前記弁孔に向かう部分がテーパ状の拡開側壁部で構成されていることを第の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、インジェクタプレートは、弁座部材に接合された外周部の環状平坦部と、該環状平坦部の内周部に弁座部材と反対方向に突出する段部を介して連なり、弁座部材との間に扁平な燃料通路を画成する突出部とを備え、該突出部に前記複数の燃料噴孔を穿設したので、扁平な燃料通路により燃料噴孔上流側の横流れを促進させ、燃料噴霧の微粒化を促進するとともに、弁座部材側の燃料通路の加工が不要となり、製造が簡略化される。また、インジェクタプレートは段部によりプレート全体が補強され、このため板厚を薄くでき、溶接の際の熱エネルギーを小さくでき、インジェクタプレートのみならず弁座の歪を小さくできる。さらにまた、環状平坦部と突出部の簡単な構成であるため、プレス装置によるプレス成型により容易かつ低コストで製造できるとともに、プレス成型すれば加工硬化によりさらに強度が大きくなる。その上、前記燃料通路は、弁孔に通ずる共通通路と、該共通通路に通ずる袋小路状の個別通路とで構成されていて、該個別通路のそれぞれに燃料噴孔が開口しているので、個別通路で燃料噴孔に至る過程で燃料の流れが整えられ、燃料を均一の速度で燃料噴孔に流すことができる。
本発明の第2の特徴によれば、環状平坦部と突出部のそれぞれの板厚を等しくしたので、1枚の板からプレス装置で簡単に製造できるとともに、各部分で強度が均一になるので、溶接による歪が生じにくい。
本発明の第3の特徴によれば、燃料通路の厚みを環状平坦部の板厚より薄くしたので、薄い扁平な燃料通路で燃料流速を向上させながら薄い液膜状態を形成することができる。
本発明の第4の特徴によれば、突出部の弁座部材側の面に環状平坦部の接合面と同一面をなす中央突出部を形成したので、燃料通路の容積を小さくでき、これにより、燃料膨張により噴出して噴射後だれを生じ、粗大粒径となることを低減することができる
本発明の第の特徴によれば、個別通路の厚みをH、幅をB、縦断面積をS(H×B)、燃料噴孔の断面積をSdとすると、0.05≦H/B≦0.3及び1≦S/Sd≦13が成立するように構成したので、燃料の流速を大きくして微粒化を促進するとともに、エネルギー損失を少なくすることができる。
本発明の第の特徴によれば、個別通路の先端の突当り部分は該個別通路内に円中心がある半円形状に形成され、該円中心と前記燃料噴孔の中心は略同一とされ、かつ、燃料噴孔の直径をD、個別通路の側壁から燃料噴孔の中心までの距離をYとすると、D≦Yが成立するように構成したので、個別通路側壁と燃料噴孔との距離を一定にして、燃料噴孔直上の流速を向上させることができる。
本発明の第の特徴によれば、個別通路は、半円形状に連なる部分は通路幅が一定の平行側壁部で構成され、該平行側壁部に連なり弁孔に向かう部分がテーパ状の拡開側壁部で構成されているので、テーパ状拡開側壁で弁孔からの燃料の流速を増加させ、平行側壁部で流速を一定にすることができる。
本発明の実施の形態を、添付図面に示す参考例および本発明の実施例に基づいて以下に説明する。
図1は第1参考例に係る内燃機関用電磁式燃料噴射弁の縦断面図、図2は図1の2部分の要部拡大図、図3は図2の3−3線矢視図である。
図1において、内燃機関用電磁式燃料噴射弁Iのケーシング1は、円筒状の弁ハウジング2(磁性体)と、この弁ハウジング2の前端部に液密に結合される有底円筒状の弁座部材3と、弁ハウジング2の後端に環状スペーサ4を挟んで液密に結合される円筒状の固定コア5とから構成される。
環状スペーサ4は、ステンレス鋼等の非磁性金属製であり、その両端面に弁ハウジング2及び固定コア5が突き当てられて液密に全周溶接され、その溶接にはレーザビームが使用される。
弁座部材3及び弁ハウジング2の対向端部には、第1嵌合筒部3a及び第2嵌合筒部2aがそれぞれ形成される。そして第1嵌合筒部3aが第2嵌合筒部2a内にストッパプレート6と共に圧入され、ストッパプレート6は、弁ハウジング2と弁座部材3間で挟持される。その後、第1嵌合筒部3aの外周面と第2嵌合筒部2aの端面とに挟まれる隅部の全周にわたりレーザ溶接又はビーム溶接を施すことにより、弁ハウジング2及び弁座部材3が相互に液密に結合される。
弁座部材3には、その前端面に下流端を開口する円錐状の弁座8と、この弁座8の上流端、即ち大径部に連なる円筒状のガイド孔9とが設けられており、そのガイド孔9は、前記第2嵌合筒部2aと同軸状に形成される。
弁ハウジング2及び環状スペーサ4内には、固定コア5の前端面に対向する可動コア12が摺動自在に収容され、この可動コア12に、前記ガイド孔9に軸方向摺動自在に収容される弁体16が一体的に結合される。この弁体16は、弁座8に着座し得る球状の弁部16aと、ガイド孔9に摺動自在に支承される前後一対のジャーナル部16b,16bと、前記ストッパプレート6に当接して弁体16の開弁限界を規定するフランジ16cとを一体に備えており、各ジャーナル部16bには、燃料の流通を可能にする複数の面取り部17,17…が設けられる。
固定コア5は、弁ハウジング2内と連通する中空部21を有しており、その中空部21に、可動コア12を弁体16の閉じ方向、即ち弁座8への着座方向に付勢するコイル状の弁ばね22と、この弁ばね22の後端を支承するパイプ状のリテーナ23とが収容される。
固定コア5の後端には、パイプ状のリテーナ23を介して固定コア5の中空部21に連通する燃料入口25aを持つ入口筒25が一体に連設され、その燃料入口25aに燃料フィルタ27が装着される。
環状スペーサ4及び固定コア5の外周にはコイル組立体28が嵌装される。このコイル組立体28は、環状スペーサ4及び固定コア5に外周面に嵌合するボビン29と、これに巻装されるコイル30とからなっており、このコイル組立体28を囲繞するコイルハウジング31の一端部が弁ハウジング2の外周面に溶接により結合される。
コイルハウジング31、コイル組立体28及び固定コア5は合成樹脂製の被覆体32内に埋封され、この被覆体32の中間部には、前記コイル30に連なる接続端子33を収容するカプラ34が一体に連設される。弁座部材3の前端面には鋼板製のインジェクタプレート36が液密に全周溶接される。
図3に示すように、インジェクタプレート36は、全体として平面略円板形状のものであり、外周部に環状平坦部36aが形成され、この環状平坦部36aの内側に段部36eを介して燃料噴射方向(図2の下方)に突出する平面円形の突出部36bが形成され、この突出部36bの内面側に後述する燃料通路41となる凹部36cが形成されている。この突出部36bに、突出部36bと同心円をなすように複数個の燃料噴孔40が形成されている。
上記環状平坦部36a及び突出部36bはそれぞれの板厚が等しくなっている。こうすることにより、環状平坦部36a及び突出部36bにおいて強度が均等になるため、溶接歪を低減させることができる。このような、構成のインジェクタプレート36は、プレス装置による押し込み成型により簡単に製造できる。
図2に示すように、上記構成のインジェクタプレート36は弁座部材3の前端面に液密に全周溶接される。これにより、弁座部材3の先端面と突出部36bとの間に上記凹部36cにより構成される扁平な燃料通路41が形成される。この燃料通路41と弁孔7のそれぞれの中心は一致しており、燃料通路41に対して同心円状に上記燃料噴孔40が配列している。
次に、この第1参考例の作用について説明する。
図1に示すように、コイル30を消磁した状態では、弁ばね22の付勢力で弁体16が前方に押圧され、弁部16aを弁座8に着座させている。したがって、図示しない燃料ポンプから燃料フィルタ27及び入口筒26を通して弁ハウジング1内に供給された高圧燃料は、弁ハウジング1内に待機させられる。
コイル30を通電により励磁すると、それにより生ずる磁束が固定コア5、コイルハウジング31、弁ハウジング10及び可動コア12を順次走り、その磁力により可動コア12が弁部16aと共に固定コア5に吸引され、弁座8が開放されるので、弁ハウジング10内の高圧燃料が弁部16aの面取り部17を経て、弁孔7から燃料通路41に移り、該燃料通路41で高圧燃料は周囲に拡散しながら複数個の燃料噴孔40に分配された後、内燃機関(図示せず)の吸気ポートの出口に向けて噴射される。
参考例では、インジェクタプレート36は、弁座部材3に接合された外周部の環状平坦部36aと、該環状平坦部36aの内周部に弁座部材3と反対方向に突出する段部36eを介して連なり、弁座部材3との間に扁平な燃料通路41を画成する突出部36bとを備え、該突出部36bに前記複数の燃料噴孔40を穿設したので、扁平な燃料通路41により燃料噴孔40の上流側の横流れを促進させ、燃料噴霧の微粒化を効果的に促進する。
また、燃料通路41はインジェクタプレート36側に形成されるので、弁座部材3側には燃料通路の加工が不要となり、製造が簡略化される。さらに、インジェクタプレート36は段部36eによりプレート全体が補強されているため、板厚を薄くでき、これにより、溶接の際の熱エネルギーを小さくでき、インジェクタプレート36のみならず弁座8の歪を小さくできる。1 さらにまた、インジェクタプレート36は環状平坦部36aと突出部36bとによる簡単な構成であるため、プレス成型により容易かつ低コストで製造でき、しかも、そのプレス成型により特に段部36eが加工硬化されることで、突出部36bの強度を大きくすることができ、燃料圧力による突出部36bの撓みを防ぐことができる。
図4は第2参考例に係る燃料噴射弁の、図2に対応した要部拡大図、図5は図4の5−5線矢視図である。
この第2参考例におけるインジェクタプレート36は、突出部36bの中央部に燃料通路41の方向(図4の上方)に段部36fを介して突出する中央突出部36dが形成されている。この中央突出部36dの上面と環状平坦部36aの上面は同一面となるように構成されている。また、中央突出部36dの外径は弁孔7の内経より小さく、これにより、弁孔7から上記燃料通路41に通ずる環状の連通口44が形成される。
この第2参考例では、中央突出部36dにより燃料通路41の容積を小さくできるため、上記第1参考例で得られる効果に加えて、燃料が熱膨張により多量に噴出して噴射後に燃料だれが発生したり、粗大粒径が発生することが低減できる。
図6は本発明の第実施例に係る燃料噴射弁の、図2に対応した要部拡大図、図7は図6の7−7線矢視図である。
この第実施例におけるインジェクタプレート36は、環状平坦部36aの内周に、上記燃料噴孔40が存在しない部分に略V字状の凸部42を等間隔に形成し、この凸部42の間に袋小路形状の個別通路41bを形成している。これにより、燃料通路41は、弁孔7に通ずる共通通路41aと、この共通通路41aに通ずる個別通路41bとで構成される。この個別通路41bのそれぞれに開口するよう燃料噴孔40が突出部36bに形成されている。この個別通路41bの形状は、先端の突当り部分42は個別通路41b内に円中心がある半円形状に形成され、この円中心と燃料噴孔40の中心は略同一とされた形状である。その他の構成は第2参考例と同一である。
実施例では、上記第1,第2参考例で得られる効果に加えて、各個別通路41bで燃料の流れが整えられて均一化され、燃料噴孔40に至る過程で速度や適正なレイノズル数(Re)が維持される。
図8は本発明の第実施例に係る燃料噴射弁の、図2に対応した要部拡大図、図9は図8の9−9線矢視図である。
この第実施例におけるインジェクタプレート36は、上記個別通路41bを15個に増加させ、それぞれの個別通路41bに燃料噴孔40が形成されている。また、中央突出部36dの径を第実施例より大きくとり、燃料通路41の容積を制限している。その他の構成は第実施例と同一である。
実施例では、第1実施例で得られる効果に加えて、燃料噴孔40の個数が多いインジェクタプレート36にも適用できるとともに、燃料通路41の容積がより制限され、熱膨張による燃料だれや粗大粒径の発生がより低減できる。
図10は本発明の第実施例に係る燃料噴射弁の、図2に対応した要部拡大図、図11は図10の11−11線矢視図である。
この第実施例におけるインジェクタプレート36は、環状平坦部36aの内周に相対向する幅広の凸部42' を2箇所に形成し、左右に第実施例と同様の個別通路41bを3個づつ対称的に形成している。
実施例では、燃料噴孔40が左右に別れた2方向噴射となるため、燃料噴射を2方向に分岐した吸気ポートに指向させることができる。
図12は本発明の第実施例に係る燃料噴射弁の、図2に対応した要部拡大図、図13は図12の13−13線矢視図である。
この第実施例におけるインジェクタプレート36は、個別通路41bを、上下左右(図13における)に対称的に4方向に形成した構成である。この個別通路41bの形状は、半円形状の突当り部分42に連なる部分は通路幅が一定の平行側壁部43で構成し、この平行側壁部43に連なり、弁孔7に向かう部分をテーパ状の拡開側壁部44で構成している。
実施例では、テーパ状拡開側壁44で弁孔7からの燃料の流速を増加させ、平行側壁部43で流速を一定にすることができる。
なお、この平行側壁部43及びテーパ状の拡開側壁部44の構成は、個別通路41bを備えた第〜第実施例の全てに適用可能である。
図14は本発明の第実施例に係る燃料噴射弁の図2に対応した要部拡大図、図15は図14の15−15線矢視図である。
この第実施例におけるインジェクタプレート36は、図15の左方にのみ3方向の個別通路41bを偏向して形成した構成である。
実施例では、燃料噴孔40が一方向に偏向しているため偏向噴射となり、燃料噴射を偏向した吸気ポートに指向させることができる。
個別通路41bを備えた第〜第実施例(図6〜図15)においては、個別通路41bの側壁から燃料噴孔40の中心までの距離Yが燃料噴孔40の直径Dより小さいと燃料噴孔40と個別通路41bの側壁が重なったり(この場合は燃料計量不能)、接近し過ぎると燃料微粒化が充分にできない。したがって、燃料微粒化のためには、D≦Yが成立する必要がある。
上記各実施例において、前記環状平坦部36aの板厚t1と突出部36bの板厚t2とは、同一に設定することが好ましい(図2参照)。これにより、1枚の板からプレス成型で簡単の製造できるとともに、インジェクタプレート36の各部分で強度が均一になるので、溶接による歪が生じにくい。
また、燃料通路41の厚みHを環状平坦部36aの板厚t1より小さくすることが好ましい。これにより、扁平な燃料通路41で燃料流速を向上させながら薄い液膜状態を形成することができる。
図16は個別通路41bおよび燃料噴孔40の寸法関係を示す説明図、図17及び図18は、個別通路41bを備えた第〜第実施例において、個別通路41bの厚み、幅、燃料噴孔40の断面積、燃料噴孔40の直径、個別通路41bの側壁から燃料噴孔40の中心までの距離等を変化したことによる燃料の流速、エネルギー損失、粒径等に与える影響を試験した結果を示す図である。
図16において、個別通路41bの厚みをH、幅をB、燃料噴孔40の断面積をSd、燃料噴孔40の直径をD、個別通路41bの側壁から燃料噴孔40の中心までの距離をYで示している。
図17は、H/Bと燃料噴霧の粒径、およびH/Bと流速の関係を試験した結果を示すグラフであって、縦軸左に噴霧粒径S・M・D(μm)、縦軸右に流速(m/s)およびエネルギ(KPa)、横軸にH/Bを取り、実線100は噴霧粒径SMDの変化、一点鎖線101はエネルギーの変化、点線102は流速の変化をそれぞれ示している。同図で明らかなように、H/Bが0.05以下ではエネルギー損失が大きく、H/Bが0.3以上では流速が小さくなる。したがって、エネルギー、流速ともに満足させるには、H/Bは次式〈1〉の範囲にあることが必要である。
0.05≦H/B≦0.3 ・・・・・・・〈1〉
図18は、個別通路41bの縦断面積をS(H×B)と燃料噴孔40の断面積Sdの比S/Sdが燃料流速に及ぼす影響を試験した結果を示すグラフであって、縦軸左に噴霧粒径S・M・D(μm)、縦軸右に流速(m/s)、横軸にS/Sdを取り、実線103は噴霧粒径SMDの変化、点線104は流速の変化をそれぞれ示している。
同図で明らかなように、S/Sdが1以下では流路が絞られ過ぎ、S/Sdが13以上では流速が小さくなるため、流速を満足させるには、S/Sdは次式〈2〉の範囲にあることが必要である。
1≦S/Sd≦13・・・・・・〈2〉
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
料噴射弁の第1参考例を示す縦断面図。 図1の2部分の要部拡大図。 図2の3−3線矢視図。 第2参考例の、図2に対応した要部拡大図。 図4の5−5線矢視図。 実施例の、図2に対応した要部拡大図。 図6の7−7線矢視図。 実施例の、図2に対応した要部拡大図。 図8の9−9線矢視図。 実施例の、図2に対応した要部拡大図。 図10の11−11線矢視図。 実施例の、図2に対応した要部拡大図。 図12の13−13線矢視図。 実施例の、図2に対応した要部拡大図。 図14の15−15線矢視図。 個別通路および燃料噴孔の寸法関係を示す説明図。 個別通路の寸法と燃料噴霧の粒径、流速の関係を試験した結果を示すグラフ。 個別通路の縦断面積と燃料噴孔の断面積が燃料流速に及ぼす影響を試験した結果を示すグラフ。
符号の説明
I・・・・・燃料噴射弁
V・・・・・弁体
3・・・・・弁座部材
7・・・・・弁孔
8・・・・・弁座
36・・・・インジェクタプレート
36a・・・環状平坦部
36b・・・突出部
36d・・・中央突出部
40・・・・燃料噴孔
41・・・・燃料通路
41a・・・共通通路
41b・・・個別通路
42・・・・突当り部分
43・・・・平行側壁部
44・・・拡開側壁部
t1・・・環状平坦部の板厚
t2・・・突出部の板厚
H・・・・燃料通路の厚み
B・・・・個別通路幅
S・・・・個別通路の断面積
Sd・・・燃料噴孔の断面積

Claims (7)

  1. 弁座(8)及びその中心部を貫通する弁孔(7)を有する弁座部材(3)と、前記弁座(8)と協働して前記弁孔(7)を開閉する弁体(16)と、複数の燃料噴孔(40)を有して前記弁座部材(3)の外端面に接合されるインジェクタプレート(36)とを備え、前記弁座部材(3)及びインジェクタプレート(36)間に前記弁孔及び燃料噴孔(40)間を連通する燃料通路(41)を設けた燃料噴射弁において、
    前記インジェクタプレート(36)は、前記弁座部材(3)に接合された外周部の環状平坦部(36a)と、該環状平坦部(36a)の内周部に前記弁座部材(3)と反対方向に突出する段部(36e)を介して連なり、前記弁座部材(3)との間に扁平な燃料通路(41)を画成する突出部(36b)とを備えていて、該突出部(36b)に前記複数の燃料噴孔(40)穿設され、
    前記燃料通路(41)は、前記弁孔(7)に通ずる共通通路(41a)と、該共通通路(41a)に通ずる袋小路状の個別通路(41b)とで構成されていて、該個別通路(41b)のそれぞれに前記燃料噴孔(40)が開口していることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 請求項1記載の燃料噴射弁において、
    前記環状平坦部(36a)の板厚(t1)と前記突出部(36b)の板厚(t2)とを同一に設定したことを特徴とする、燃料噴射弁。
  3. 請求項1又は2記載の燃料噴射弁において、
    前記環状平坦部(36a)の板厚(t1)を、前記燃料通路(41)の厚み(H)より大きく設定したことを特徴とする、燃料噴射弁。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の燃料噴射弁において、
    前記突出部(36b)の前記弁座部材(3)側の面に、前記環状平坦部(36a)の前記弁座部材(3)への接合面と同一面をなす中央突出部(36d)を形成したことを特徴とする、燃料噴射弁
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の燃料噴射弁において、
    前記個別通路(41b)の厚みをH、幅をB、縦断面積をS(H×B)、燃料噴孔(40)の断面積をSdとすると、次式〈1〉及び〈2〉が成立することを特徴とする、燃料噴射弁。
    0.05≦H/B≦0.3 ・・・・・・・〈1〉
    1≦S/Sd≦13 ・・・・・・・〈2〉
    ことを特徴とする、燃料噴射弁。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の燃料噴射弁において、
    前記個別通路(41b)の先端の突当り部分(42)は該個別通路(41b)内に円中心がある半円形状に形成され、該円中心と前記燃料噴孔(40)の中心は略同一とされ、かつ、前記燃料噴孔(40)の直径をD、前記個別通路(43)の側壁から燃料噴孔(40)の中心までの距離をYとすると、D≦Yが成立することを特徴とする燃料噴射弁。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の燃料噴射弁において、
    前記個別通路(41b)は、前記半円形状の突当り部分(42)に連なる部分は通路幅が一定の平行側壁部(43)で構成され、該平行側壁部(43)に連なり前記弁孔(7)に向かう部分がテーパ状の拡開側壁部(44)で構成されていることを特徴とする、燃料噴射弁。
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