JP6333554B2 - 低粘度フルオロエラストマー - Google Patents
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Description
−ヨウ素または臭素を最大で1重量%含有し;
−数平均分子量が25000超であり;
−フッ素含有モノマーから誘導されるを含む繰り返し単位をさらに含み、その中で、式CF2=CF−O−X{式中、XはパーフルオロアルキルC1〜C3または式−(CF2CFYO)n−Rf(式中、n=1〜4であり、Y=FまたはCF3であり、RfはC1〜C3パーフルオロアルキルである)の基である}の過フッ素化ビニルエーテルが挙げられる。
CFX’=CX”OCF2ORf 式(I)
{式中、X’およびX”は互いに等しいかまたは異なり、独立してHまたはFであり;Rfは、直鎖または分岐鎖のC1〜C6(パー)フルオロアルキル;C5〜C6環状(パー)フルオロアルキル;および1〜3個のカテナリー(catenary)エーテル性酸素原子を含む、直鎖または分岐鎖のC2〜C6(パー)フルオロオキシアルキルからなる群から選択される}
の少なくとも1種の(パー)フルオロメトキシアルキルビニルエーテル[モノマー(M)]から誘導される繰り返し単位を、繰り返し単位の全モル数に対して少なくとも1モル%含む。
−C2〜C8フルオロ−および/またはパーフルオロオレフィン、例えば、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロペン(HFP)、ペンタフルオロプロピレン、およびヘキサフルオロイソブチレン;
−C2〜C8水素化モノフルオロオレフィン、例えば、フッ化ビニル;
−1,2−ジフルオロエチレン、フッ化ビニリデン(VDF)およびトリフルオロエチレン(TrFE);
−式CH2=CH−Rf0{式中、Rf0は、C1〜C6(パー)フルオロアルキルまたは1個以上のエーテル基を有するC1〜C6(パー)フルオロオキシアルキルである}に適合する(パー)フルオロアルキルエチレン;
−クロロ−および/またはブロモ−および/またはヨード−C2〜C6フルオロオレフィン、例えば、クロロトリフルオロエチレン(CTFE);
−式CF2=CFORf1{式中、Rf1は、C1〜C6フルオロ−またはパーフルオロアルキル、例えば、−CF3、−C2F5、−C3F7である}に適合するフルオロアルキルビニルエーテル;
−式CH2=CFORf1{式中、Rf1は、C1〜C6フルオロ−またはパーフルオロアルキル、例えば、−CF3、−C2F5、−C3F7である}に適合するハイドロフルオロアルキルビニルエーテル;
−式(I)とは異なり、式CF2=CFOX0{式中、X0は、C1〜C12オキシアルキル、または1個以上のエーテル基を有するC1〜C12(パー)フルオロオキシアルキル、例えば、パーフルオロ−2−プロポキシプロピルである}に適合するフルオロオキシアルキルビニルエーテル;
−式CF2=CFOY0{式中、Y0は、C1〜C12アルキルもしくは(パー)フルオロアルキル、またはC1〜C12オキシアルキルまたはC1〜C12(パー)フルオロオキシアルキルであり、前記Y0基は、カルボン酸基またはスルホン酸基をその酸、酸ハロゲン化物または塩の形態で含む}に適合する官能性フルオロアルキルビニルエーテル;
−式:
{式中、Rf3、Rf4、Rf5、Rf6はそれぞれ互いに等しいかまたは異なり、独立してフッ素原子、任意選択により1個以上の酸素原子を含むC1〜C6フルオロ−またはパー(ハロ)フルオロアルキル、例えば、−CF3、−C2F5、−C3F7、−OCF3、−OCF2CF2OCF3である}
のフルオロジオキソール;
がある。
CF2=CFOCF2OR’f 式(I)
{式中、R’fは、直鎖または分岐鎖のC1〜C6パーフルオロアルキル;C5〜C6環状パーフルオロアルキル;および1〜3個のカテナリーエーテル性酸素原子を含む、直鎖または分岐鎖のC2〜C6パーフルオロオキシアルキルからなる群から選択される}
のパーフルオロメトキシアルキルビニルエーテルである。
(M1)CF2=CFOCF2O−CF3;
(M2)CF2=CFOCF2O−CF2CF3;
(M3)CF2=CFOCF2O−CF2CF2OCF3;
からなる群から選択することができ、
一般に式(M1)のモノマー(M)が好ましい。
(1)VDFから誘導される繰り返し単位、モノマー(M)から誘導される繰り返し単位、および任意選択によりモノマー(M)およびVDFとは異なる少なくとも1種の追加の(パー)フッ素化モノマー[コモノマー(C)]から誘導される繰り返し単位を含む、VDFをベースにする共重合体;
(2)TFEから誘導される繰り返し単位、モノマー(M)から誘導される繰り返し単位、および任意選択によりモノマー(M)およびTFEとは異なる少なくとも1種の追加の(パー)フッ素化モノマー[コモノマー(C)]から誘導される繰り返し単位を含む、TFEをベースにする共重合体;
の中から選択される。
−フルオロエラストマー(A)がVDFをベースにする共重合体である場合、コモノマー(C)はVDFではない;および
−フルオロエラストマー(A)がTFEをベースにする共重合体である場合、コモノマー(C)はTFEではない。
(1)VDFから誘導される繰り返し単位、モノマー(M)から誘導される繰り返し単位、および任意選択により次の種類:
(a)C2〜C8パーフルオロレフィン、例えば、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、ヘキサフルオロイソブチレン;
(b)水素含有C2〜C8オレフィン、例えば、フッ化ビニル(VF)、トリフルオロエチレン(TrFE)、式CH2=CH−Rf(式中、RfはC1〜C6パーフルオロアルキル基である)のパーフルオロアルキルエチレン;
(c)C2〜C8クロロおよび/またはブロモおよび/またはヨード−フルオロオレフィン、例えば、クロロトリフルオロエチレン(CTFE);
(d)式CF2=CFORf{式中、RfはC1〜C6(パー)フルオロアルキル基、例えば、CF3、C2F5、C3F7である}の(パー)フルオロアルキルビニルエーテル(PAVE);
(e)式CF2=CFOX{式中、Xは、結合酸素原子を含むC1〜C12((パー)フルオロ)−オキシアルキル、例えば、パーフルオロ−2−プロポキシプロピル基である}の(パー)フルオロオキシアルキルビニルエーテル;
(f)式:
{式中、Rf3、Rf4、Rf5、Rf6は、互いに等しいかまたは異なり、フッ素原子、および任意選択により1個または2個以上の酸素原子を含むC1〜C6(パー)フルオロアルキル基、例えば、特に−CF3、−C2F5、−C3F7、−OCF3、−OCF2CF2OCF3の中から独立して選択される}を有する(パー)フルオロジオキソール;好ましくは、パーフルオロジオキソール;
(g)C2〜C8非フッ素化オレフィン(OI)、例えば、エチレンおよびプロピレン;
からなる群から選択される少なくとも1種のコモノマーから誘導される繰り返し単位を含む、VDFをベースにする共重合体、ならびに
(2)TFEから誘導される繰り返し単位、モノマー(M)から誘導される繰り返し単位、および任意選択により上記に詳述した種類(c)、(d)、(e)、(g)からなる群から選択される少なくとも1種のコモノマーから誘導される繰り返し単位を含む、TFEをベースにする共重合体;
からなる群から選択される。
−モノマー(M)から誘導される繰り返し単位を5〜35モル%、好ましくは7〜30モル%、より好ましくは15〜25モル%;
−通常はテトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、ヘキサフルオロイソブチレンから選択される少なくとも1種のC2〜C8パーフルオロレフィンから、好ましくはTFEから誘導される繰り返し単位を0.5〜35モル%、好ましくは1〜30モル%、より好ましくは2〜25モル%;
但し、モノマー(M)から誘導される繰り返し単位とパーフルオロレフィンから誘導される繰り返し単位との合計は、少なくとも10モル%、好ましくは少なくとも15モル%、より好ましくは少なくとも17モル%である;
および、
−VDFから誘導される繰り返し単位を90〜30モル%、好ましくは85〜40モル%、より好ましくは83〜50モル%;
含むポリマー。
{式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、互いに等しいかまたは異なり、HまたはC1〜C5アルキルであり;Zは、任意選択により酸素原子を含有し、好ましくは、少なくとも部分的にフッ素化された直鎖もしくは分岐鎖のC1〜C18アルキレン基もしくはシクロアルキレン基、または(パー)フルオロポリオキシアルキレン基である}
を有するビス−オレフィン[ビス−オレフィン(OF)]から誘導される繰り返し単位も含む。
(OF−1)
(式中、jは2〜10、好ましくは4〜8の整数であり、R1、R2、R3、R4は、互いに等しいかまたは異なり、H、FまたはC1〜5アルキル基もしくは(パー)フルオロアルキル基である)、
(OF−2)
{式中、Aはそれぞれ、互いに且つ出現ごとに等しいかまたは異なり、独立してF、Cl、およびHから選択され、Bはそれぞれ、互いに且つ出現ごとに等しいかまたは異なり、独立してF、Cl、HおよびORB(式中、RBは、部分的に、実質的にまたは完全にフッ素化または塩素化されていてもよい分岐鎖または直鎖のアルキル基である)から選択され、Eは、エーテル結合が挿入されていてもよい、任意選択によりフッ素化されている炭素数2〜10の2価の基であり、好ましくは、Eは−(CF2)m−基(mは3〜5の整数である)であり、好ましい(OF−2)型ビスオレフィンは、F2C=F−O−(CF2)5−O−CF=CF2である。}
(OF−3)
(式中、E、AおよびBは前述と同じ意味を有し、R5、R6、R7は、互いに等しいかまたは異なり、H、FまたはC1〜5アルキル基もしくは(パー)フルオロアルキル基である)
に適合するものからなる群から選択される。
であり、これは特にGPCで測定することができる。
、および多分散性指数(PDI)があり、多分散性指数(PDI)は、ここでは重量平均分子量(Mw)対数平均分子量(Mn)の比として表される。
(CSM−1)式:
{式中、AHfはそれぞれ互いに且つ出現ごとに等しいかまたは異なり、F、Cl、およびHから独立して選択され;BHfは、F、Cl、HおよびORHf B(式中、RHf Bは、部分的に、実質的にまたは完全にフッ素化または塩素化されていてもよい分岐鎖または直鎖のアルキル基である)のいずれかであり;WHfはそれぞれ、互いに且つ出現ごとに等しいかまたは異なり、独立して共有結合または酸素原子であり;EHfは、任意選択によりフッ素化された炭素数2〜10の2価の基であり;RHfは、部分的に、実質的にまたは完全にフッ素化されていてもよい分岐鎖または直鎖のアルキル基であり;RHfは、ヨウ素および臭素からなる群から選択されるハロゲン原子であり;それはエーテル結合で挿入されていてもよく;好ましくは、Eは−(CF2)m−基(mは3〜5の整数である)である}
のヨウ素または臭素含有モノマー;
(CSM−2)場合によってはフッ素化されている、シアン化物基を含むエチレン性不飽和化合物。
(CSM1−A)式:
{式中、mは0〜5の整数であり、nは0〜3の整数であるが、但し、mとnの少なくとも1つは0とは異なり、RfiはFまたはCF3である}
のヨウ素含有パーフルオロビニルエーテル;(特に、米国特許第4745165号明細書(AUSIMONT SPA)1988年5月17日、米国特許第4564662号明細書(MINNESOTA MINING & MFG[US])1986年1月14日および欧州特許出願公開第199138A号明細書(ダイキン工業株式会社)1986年10月29日に記載のもの);および
(CSM−1B)式:
CX1X2=CX3−(CF2CF2)−I
{式中、X1、X2およびX3はそれぞれ互いに等しいかまたは異なり、独立してHまたはFであり;pは1〜5の整数である}
のヨウ素含有エチレン性不飽和化合物;これらの化合物の中で、CH2=CHCF2CF2I、I(CF2CF2)2CH=CH2、ICF2CF2CF=CH2、I(CF2CF2)2CF=CH2を挙げることができる;
(CSM−1C)式:
CHR=CH−Z−CH2CHR−I
{式中、RはHまたはCH3であり、Zは、任意選択により1個以上のエーテル性酸素原子を含有する直鎖または分岐鎖のC1〜C18(パー)フルオロアルキレン基、または(パー)フルオロポリオキシアルキレン基である}のヨウ素含有エチレン性不飽和化合物;これらの化合物の中で、CH2=CH−(CF2)4CH2CH2I、CH2=CH−(CF2)6CH2CH2I、CH2=CH−(CF2)8CH2CH2I、CH2=CH−(CF2)2CH2CH2Iを挙げることができる;
(CSM−1D)例えば、米国特許第4035565号明細書(DU PONT)1977年7月12日に記載のブロモトリフルオロエチレンまたはブロモテトラフルオロブテンなどの炭素数2〜10のブロモおよび/またはヨードα−オレフィン、または米国特許第4694045号明細書(DU PONT)1987年9月15日に開示されている他の化合物であるブロモおよび/またはヨードα−オレフィン;
からなる群から選択されるモノマーである。
(CSM2−A)式CF2=CF−(OCF2CFXCN)m−O−(CF2)n−CN(式中、XCNはFまたはCF3であり、mは0、1、2、3または4であり;nは1〜12の整数である)のシアン化物基を含有するパーフルオロビニルエーテル;
(CSM2−B)式CF2=CF−(OCF2CFXCN)m’−O−CF2−CF(CF3)−CN(式中、XCNはFまたはCF3であり、m’は0、1、2、3または4である)のシアン化物基を含有するパーフルオロビニルエーテル;
からなる群から選択されるものである。
本発明の目的に好適なCSM2−AおよびCSM2−B型の硬化部位含有モノマーの具体例としては、特に、米国特許第4281092号明細書(DU PONT)1981年7月28日、米国特許第4281092号明細書(DU PONT)1981年7月28日、米国特許第5447993号明細書(DU PONT)1995年9月5日、および米国特許第5789489号明細書(DU PONT)1998年8月4日に記載されているものがある。
− 例えば、米国特許第4035565号明細書(DU PONT)1977年7月12日に記載のブロモトリフルオロエチレンもしくはブロモテトラフルオロブテン、または米国特許第4694045号明細書(DU PONT)1987年9月15日に開示の他の化合物であるブロモおよび/またはヨードα−オレフィンなどの、炭素数2〜10のブロモおよび/またはヨードα−オレフィン、
− ヨードおよび/またはブロモフルオロアルキルビニルエーテル(特に、米国特許第4745165号明細書(AUSIMONT SPA)1988年5月17日、米国特許第4564662号明細書(MINNESOTA MINING & MFG[US])1986年1月14日、および欧州特許出願公開第199138A号明細書(ダイキン工業株式会社)1986年10月29日に記載のもの)
から選択される臭素化および/またはヨウ素化硬化部位コモノマーから誘導される繰り返し単位を含む。
− ヨウ素化および/または臭素化連鎖移動剤;好適な連鎖移動剤は、通常、式Rf(I)x(Br)y(式中、Rfは、炭素数1〜8の(パー)フルオロアルキルまたは(パー)フルオロクロロアルキルであり、xおよびyは0〜2の整数であり、1≦x+y≦2である)のものである(例えば、米国特許第4243770号明細書(ダイキン工業株式会社)1981年1月6日、および米国特許第4943622号明細書(日本メクトロン株式会社)1990年7月24日を参照されたい)、
− 特に米国特許第5173553号明細書(AUSIMONT SRL)1992年12月22日に記載のようなアルカリ金属またはアルカリ土類金属のヨウ化物および/または臭化物
のいずれかのフルオロエラストマーの製造中に、重合媒体に添加することにより得られる。
(a)ポリマーに対して一般に0.5重量%〜10重量%、好ましくは1重量%〜7重量%の量の硬化助剤(curing coagents)、これらの硬化助剤の中で、以下のもの、すなわち、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、トリス(ジアリルアミン)−s−トリアジン、トリアリルホスファイト、N,N−ジアリルアクリルアミド、N,N,N’,N’−テトラアリルマロンアミド、トリビニルイソシアヌレート、2,4,6−トリビニルメチルトリシロキサン、上記に詳述したビスオレフィン(OF)、エチレン性不飽和基で置換されたトリアジン、特に、欧州特許出願公開第860436A号明細書(AUSIMONT SPA)1998年8月26日、および国際公開第97/05122号パンフレット(DU PONT[US])1997年2月13日に記載されているものなどが一般に使用され、前述の硬化助剤の中で、上記に詳述したTAICおよびビスオレフィン(OF)、より具体的には上記に詳述した式(OF−1)のものにより、特に良好な結果が得られることが分かった、
(b)任意選択により、ポリマーの重量に対して1重量%〜15重量%、好ましくは2重量%〜10重量%の量の金属化合物、例えば、Mg、Zn、CaまたはPbなどの2価の金属の酸化物または水酸化物から選択されるものを、任意選択により弱酸の塩、例えば、Ba、Na、K、Pb、Caのステアリン酸塩、安息香酸塩、炭酸塩、シュウ酸塩または亜リン酸塩などと組み合わせたもの、
(c)任意選択により、特に欧州特許第708797A号明細書(DU PONT)1996年5月1日に記載の1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン、オクタデシルアミンなどの金属非酸化物タイプの受酸剤、
(d)任意選択により、充填剤、増粘剤、顔料、酸化防止剤、安定剤、および加工助剤等の他の従来の添加剤、
がある。
i)通常はフルオロエラストマー(A)100部当たり1〜40部の量で含まれる、フッ化ビニリデン共重合体のイオン硬化で既知のものから選択される1種以上の鉱酸受容剤;
ii)通常はフルオロエラストマー(A)100部当たり0.5〜10部の量で添加される、フッ化ビニリデン共重合体のイオン硬化で既知のものから選択される1種以上の塩基性化合物;
がある。
(式中、Aは、炭素数1〜6のアルキリデン基または炭素数1〜10のパーフルオロアルキリデン基であり、XおよびYはヒドロキシル基またはアミノ基である)
によって表されるビス(アミノフェニル)化合物を提供)、および米国特許第5789509号明細書(DU PONT)1998年8月4日(テトラアルキルスズ、テトラアリールスズ化合物、ビス(アミノフェノール)およびビス(アミノチオフェノール)を開示)に記載されているような、有機スズ化合物またはジ芳香族アミン化合物。フルオロエラストマーマトリックスがヨウ素化および/または臭素化末端基を含有する場合、このタイプの加硫を、特に米国特許第5447993号明細書(DU PONT)1995年9月5日に記載されているように、過酸化物型の加硫と組み合わせてもよい。
630rpmで作動する攪拌機を備えた5リットルの反応器内に、脱塩水3.5lと、式:CF2ClO(CF2−CF(CF3)O)n(CF2O)mCF2COOH(式中、n/m=10である)の酸末端基を有するパーフルオロポリオキシアルキレン(平均分子量600)8.3ml、30%v/vNH4OH水溶液2.2ml、脱塩水19.6mlおよび、式:C−F−3−O(CF2CF(CF3)O)n(CF2O)mCF3(式中、n/m=20である)のGALDEN(登録商標)D02パーフルオロポリエーテル(平均分子量450)4.9mlを混合することにより予め得られたマイクロエマルション35mlとを導入した。
反応器を加熱し、70℃の設定値温度に維持した。式CF2=CF−O−CF2−O−CF3のモノマー(M1)50gを導入した後、テトラフルオロエチレン(TFE)(25.9モル%)とフッ化ビニリデン(VDF)(74.1モル%)の混合物を添加し、11bar(1.1MPa)の最終圧力に到達させた。次いで、連鎖移動剤として1,4−ジヨードパーフルオロブタン(C4F8I2)を56g、および開始剤として過硫酸アンモニウム(APS)を0.7g導入した。TFE(20.5モル%)およびVDF(79.5モル%)の混合気体を合計740gまで連続的に供給することにより、圧力を11barの設定値に維持し、モノマー(M1)760gも20等分して各38gを重合開始から混合気体の変換が5%増加する毎に反応器に供給した。次いで、反応器を冷却し、換気し、ラテックスを回収した。凍結し、その後融解することによりラテックスを凝固させ、ポリマーを水相から分離し、脱塩水で洗浄し、100℃の熱対流炉で16時間乾燥させた。得られたポリマーの特性を表3に要約する。
DIN 53504 S2規格に準拠して、プレートから打ち抜いた試験片で引張特性を測定した。
M100は、100%の伸びにおけるMPaの単位で表した引張強度である;
TSは、MPaの単位で表した引張強度である;
EBは、%の単位で表した破断強度である。
ショアA硬度(3”)(HDS)は、ASTM D 2240法に準拠して、積み重ねられた3片のプレートで測定した。
圧縮永久歪値は、ASTM D395 方法Bに準拠して、積み重ねられたプレートから打ち抜いた3枚のディスクで測定した。
硬化配合処方および条件および硬化したサンプルの特性をそれぞれ表1および表2に要約する。
実施例1に詳述したのと同じ手順を繰り返したが、TFE(11モル%)とVDF(89モル%)の混合物を添加して11bar(1.1MPa)の最終圧力に到達させ、連鎖移動剤としてC4F8I2を62g導入し、TFE(7モル%)およびVDF(93モル%)の混合気体を合計850gまで連続的に供給し、モノマー(M1)650gを20等分して各32.5gを重合開始から混合気体の変換が5%増加する毎に反応器に供給した。さらに、混合気体が15%変換された時点でAPS0.36g、および混合気体が25%変換された時点でAPS0.7gも供給した。得られたポリマーの特性を表3に要約する。
545rpmで作動する攪拌機を備えた10リットルの反応器内に、脱塩水6lと、式:CF2ClO(CF2−CF(CF3)O)n(CF2O)mCF2COOH(式中、n/m=10である)の酸末端基を有するパーフルオロポリオキシアルキレン(平均分子量600)13ml、30%v/vNH4OH水溶液4.6ml、脱塩水34.6ml、および式:C−F−3−O(CF2CF(CF3)O)n(CF2O)mCF3(式中、n/m=20である)のGALDEN(登録商標)D02パーフルオロポリエーテル(平均分子量450)7.8mlを混合することにより予め得られたマイクロエマルション60mlとを導入した。
反応器を加熱し、80℃の設定値温度に維持した。次いで、TFE(7.7モル%)、VDF(48.7モル%)、およびヘキサフルオロプロペン(HFP)(43.6モル%)の混合物を添加し、31bar(3.1MPa)の最終圧力に到達させた。次いで、連鎖移動剤としてC4F8I2を152g、および開始剤としてAPSを2.05g導入した。TFE(11モル%)、VDF(70モル%)およびHFP(19モル%)の混合気体を合計3500gまで連続的に供給することにより、圧力を31barの設定値に維持した。次いで、反応器を冷却し、換気し、ラテックスを回収した。凍結し、その後融解することによりラテックスを凝固させ、ポリマーを水相から分離し、脱塩水で洗浄し、100℃の熱対流炉で16時間乾燥させた。得られたポリマーの特性を表3に要約する。
630rpmで作動する攪拌機を備えた5リットルの反応器内に、脱塩水3.5lと、式:CF2ClO(CF2−CF(CF3)O)n(CF2O)mCF2COOH(式中、n/m=10である)の酸末端基を有するパーフルオロポリオキシアルキレン(平均分子量600)7.6ml、30%v/vNH4OH水溶液2.7ml、脱塩水20.2ml、および式:C−F−3−O(CF2CF(CF3)O)n(CF2O)mCF3(式中、n/m=20である)のGALDEN(登録商標)D02パーフルオロポリエーテル(平均分子量450)4.5mlを混合することにより予め得られたマイクロエマルション35mlとを導入した。
反応器を加熱し、80℃の設定値温度に維持した。次いで、TFE(13.3モル%)、VDF(17.8モル%)、およびHFP(68.9モル%)の混合物を添加し、31bar(3.1MPa)の最終圧力に到達させた。次いで、連鎖移動剤としてC4F8I2を57.3g、および開始剤としてAPSを1.2g導入した。TFE(25モル%)、VDF(48モル%)およびHFP(27モル%)の混合気体を合計1500gまで連続的に供給することにより、圧力を31barの設定値に維持した。次いで、反応器を冷却し、換気し、ラテックスを回収した。凍結し、その後融解することによりラテックスを凝固させ、ポリマーを水相から分離し、脱塩水で洗浄し、100℃の熱対流炉で16時間乾燥させた。得られたポリマーの特性を表3に要約する。
実施例4に詳述したのと同じ手順を繰り返したが、TFE(6.1モル%)、パーフルオロメチルビニルエーテル(MVE)(33.4モル%)およびVDF(60.5モル%)の混合物を添加して31bar(3.1MPa)の最終圧力に到達させ、連鎖移動剤としてC4F8I2を64.7gおよび開始剤としてAPSを0.8g導入し、TFE(8モル%)、MVE(18モル%)およびVDF(74モル%)の混合気体を連続的に供給した。得られたポリマーの特性を表3に要約する。
0.5rad/sにおけるPPR(平行板レオロジー)−粘度−振動測定。エラストマーの動的粘度は、ASTM D4440に準拠して、40℃〜120℃の温度範囲で、歪制御レオゴニオメーターRheometric Scientific ARESを使用して平行板配置で測定した。この機器は、サンプルに変形歪を加える作動装置、およびその結果サンプル内に生じる応力を測定する別個の変換装置を使用する。加えられた歪は、各サンプルについて、所定の線形粘弾性領域内にあった。
Claims (16)
- 数平均分子量3000〜45000の硬化性(パー)フルオロエラストマー[フルオロエラストマー(A)]であって、式(I):
CFX’=CX”OCF2ORf 式(I)
{式中、X’およびX”は互いに等しいかまたは異なり、独立してHまたはFであり;Rfは、直鎖または分岐鎖のC1〜C6(パー)フルオロアルキル;C5〜C6環状(パー)フルオロアルキル;および1〜3個のカテナリーエーテル性酸素原子を含む、直鎖または分岐鎖のC2〜C6(パー)フルオロオキシアルキルからなる群から選択される}
の少なくとも1種の(パー)フルオロメトキシアルキルビニルエーテル[モノマー(M)]から誘導される繰り返し単位を、繰り返し単位の全モル数に対して少なくとも1モル%含み、モノマー(M)とは異なる少なくとも1種の(パー)フッ素化モノマーから誘導される繰り返し単位をさらに含み、フルオロエラストマー(A)が:
(1)フッ化ビニリデンから誘導される繰り返し単位、モノマー(M)から誘導される繰り返し単位を含む、共重合体;
(2)テトラフルオロエチレンから誘導される繰り返し単位、モノマー(M)から誘導される繰り返し単位を含む、共重合体;
からなる群から選択される、(パー)フルオロエラストマー。 - フッ化ビニリデンから誘導される繰り返し単位、モノマー(M)から誘導される繰り返し単位を含む、共重合体が、モノマー(M)およびフッ化ビニリデンとは異なる少なくとも1種の追加の(パー)フッ素化モノマー[コモノマー(C)]から誘導される繰り返し単位を含む、請求項1に記載のフルオロエラストマー(A)。
- テトラフルオロエチレンから誘導される繰り返し単位、モノマー(M)から誘導される繰り返し単位を含む、共重合体が、モノマー(M)およびテトラフルオロエチレンとは異なる少なくとも1種の追加の(パー)フッ素化モノマー[コモノマー(C)]から誘導される繰り返し単位を含む、請求項1に記載のフルオロエラストマー(A)。
- モノマー(M)が、式(I):
CF2=CFOCF2OR’f 式(I)
{式中、R’fは、直鎖または分岐鎖のC1〜C6パーフルオロアルキル;C5〜C6環状パーフルオロアルキル;および1〜3個のカテナリーエーテル性酸素原子を含む直鎖または分岐鎖のC2〜C6パーフルオロオキシアルキルからなる群から選択される}
のパーフルオロメトキシアルキルビニルエーテルである、請求項1に記載のフルオロエラストマー(A)。 - モノマー(M)が:
(M1)CF2=CFOCF2O−CF3;
(M2)CF2=CFOCF2O−CF2CF3;
(M3)CF2=CFOCF2O−CF2CF2OCF3;
からなる群から選択される、請求項4に記載のフルオロエラストマー。 - 前記コモノマー(C)が:
−C2〜C8フルオロ−および/またはパーフルオロオレフィン;
−1,2−ジフルオロエチレン、フッ化ビニリデンおよびトリフルオロエチレン(TrFE);
−式CH2=CH−Rf0{式中、Rf0は、C1〜C6(パー)フルオロアルキルまたは1個以上のエーテル基を有するC1〜C6(パー)フルオロオキシアルキルである}に適合する(パー)フルオロアルキルエチレン;
−クロロ−および/またはブロモ−および/またはヨード−C2〜C6フルオロオレフィン;
−式CF2=CFORf1{式中、Rf1は、C1〜C6フルオロ−またはパーフルオロアルキルである}に適合するフルオロアルキルビニルエーテル;
−式CH2=CFORf1{式中、Rf1は、C1〜C6フルオロ−またはパーフルオロアルキルである}に適合するハイドロフルオロアルキルビニルエーテル;
−式(I)とは異なり、式CF2=CFOX0{式中、X0は、C1〜C12オキシアルキル、または1個以上のエーテル基を有するC1〜C12(パー)フルオロオキシアルキルである}に適合するフルオロ−オキシアルキルビニルエーテル;
−式CF2=CFOY0{式中、Y0は、C1〜C12アルキルもしくは(パー)フルオロアルキル、またはC1〜C12オキシアルキルまたはC1〜C12(パー)フルオロオキシアルキルであり、前記Y0基は、カルボン酸基またはスルホン酸基をその酸、酸ハロゲン化物または塩の形態で含む}に適合する官能性フルオロアルキルビニルエーテル;
−式:
{式中、Rf3、Rf4、Rf5、Rf6はそれぞれ互いに等しいかまたは異なり、独立してフッ素原子を含むC1〜C6フルオロ−またはパー(ハロ)フルオロアルキルである}
のフルオロジオキソール;
からなる群から選択されるが、
但し、
−フルオロエラストマー(A)が、フッ化ビニリデンから誘導される繰り返し単位、モノマー(M)から誘導される繰り返し単位を含む、共重合体である場合、コモノマー(C)はフッ化ビニリデンではない;および
−フルオロエラストマー(A)が、テトラフルオロエチレンから誘導される繰り返し単位、モノマー(M)から誘導される繰り返し単位を含む、共重合体である場合、コモノマー(C)はテトラフルオロエチレンではない;
請求項2又は3に記載のフルオロエラストマー(A)。 - モノマー(M)から誘導される繰り返し単位を、繰り返し単位の全モル数に対して、少なくとも3モル%含む、請求項1または6に記載のフルオロエラストマー(A)。
- モノマー(M)から誘導される繰り返し単位とコモノマー(C)から誘導される繰り返し単位との合計は、フルオロエラストマー(A)の繰り返し単位の全量に対して、少なくとも10モル%である、請求項2または6に記載のフルオロエラストマー(A)。
- 前記フルオロエラストマーが(フルオロエラストマー(A)の繰り返し単位の全モル数に対して):
−モノマー(M)から誘導される繰り返し単位を5〜35モル%;
−テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、ヘキサフルオロイソブチレンから選択される少なくとも1種のC2〜C 4 パーフルオロオレフィンから誘導される繰り返し単位を0.5〜35モル%;
但し、モノマー(M)から誘導される繰り返し単位とパーフルオロオレフィンから誘導される繰り返し単位との合計は、少なくとも10モル%である;
および、
−フッ化ビニリデンから誘導される繰り返し単位を90〜30モル%;
含む、共重合体からなる群から選択される、請求項8に記載のフルオロエラストマー(A)。 - 数平均分子量が少なくとも7000である、請求項1〜9のいずれか一項に記載のフルオロエラストマー(A)。
- 数平均分子量が、最大でも40000である、請求項1〜10のいずれか一項に記載のフルオロエラストマー(A)。
- 前記フルオロエラストマーが、硬化部位を、特定の繰り返し単位に結合したペンダント基(硬化部位含有繰り返し単位)として含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載のフルオロエラストマー(A)。
- 前記硬化部位含有繰り返し単位が:
(CSM−1)式:
{式中、AHfはそれぞれ互いに等しいかまたは異なり、F、Cl、およびHから独立して選択され;BHfは、F、Cl、HおよびORHf B(式中、RHf Bは、部分的に、実質的にまたは完全にフッ素化または塩素化されていてもよい分岐鎖または直鎖のアルキル基である)のいずれかであり;WHfはそれぞれ、互いに等しいかまたは異なり、独立して共有結合または酸素原子であり;EHfは、炭素数2〜10の2価の基であり;RHfは、部分的に、実質的にまたは完全にフッ素化されていてもよい分岐鎖または直鎖のアルキル基であり;XHfは、ヨウ素および臭素からなる群から選択されるハロゲン原子であり;それはエーテル結合で挿入されていてもよい}
のヨウ素または臭素含有モノマー;
(CSM−2)シアン化物基を含むエチレン性不飽和化合物;
からなる群から選択される、請求項12に記載のフルオロエラストマー(A)。 - 前記フルオロエラストマーが、ヨウ素または臭素硬化部位を0.001〜10重量%の量で含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載のフルオロエラストマー(A)。
- 前記ヨウ素または臭素硬化部位が、前記フルオロエラストマー(A)ポリマー鎖の主鎖に結合したペンダント基として含まれている、および/または前記ポリマー鎖の末端基として含まれている、請求項14に記載のフルオロエラストマー(A)。
- 前記フルオロエラストマー(A)が:
−式Rf(I)x(Br)y(式中、Rfは、炭素数1〜8の(パー)フルオロアルキルまたは(パー)フルオロクロロアルキルであり、xおよびyは0〜2の整数であり、1≦x+y≦2である)を有する(1種類以上の)ヨウ素化および/または臭素化連鎖移動剤;および
−アルカリ金属またはアルカリ土類金属のヨウ化物および/または臭化物;
のいずれか1つをフルオロエラストマーの製造中に添加することにより得られる、請求項14または15に記載のフルオロエラストマー(A)の製造方法。
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