JP6332525B1 - ソルダペースト - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリイミド及びポリベンゾオキサゾールと、フラックスとの反応を抑制して、シリコンウェハに形成された保護膜の変色、膨潤、及び、保護膜のシリコンウェハからの剥離を抑制することが可能なソルダペーストを提供する。【解決手段】ソルダペーストは、はんだ合金の粉末とフラックスからなり、フラックスは、フラックスの全量を100とした場合に、溶剤を20質量%以上70質量%以下で含む。溶剤は、ジグリセリンにエチレンオキサイドが付加重合されたジグリセリンEO付加物、ジグリセリンにプロピレンオキサイドが付加重合されたジグリセリンPO付加物、グリセリンにエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドが付加重合されたグリセリンEO/PO付加物の何れか、または、2種以上の組み合わせを、溶剤の全量を100とした場合に50質量%以上で含む。【選択図】無し

Description

本発明は、シリコンウェハに使用可能なソルダペーストに関する。
はんだ合金と接合対象物を接合する際に、はんだ合金及び接合対象物の金属表面に金属酸化物が形成されていると、濡れ性及び金属間化合物の形成が阻害される。はんだによる接合で使用されるフラックスは、はんだ合金及び接合対象物の金属表面に形成された金属酸化膜を化学的に除去する機能を持つ。
一般的に、フラックスは、金属酸化物と反応する活性剤と、固形成分を溶かす溶剤と、必要に応じて各種添加物を含む。このようなフラックスにおいて、基板に形成された有機系の絶縁膜への影響を抑えられるようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−166226号公報
シリコンウェハ等で形成された基板のランドにソルダペーストを印刷し、リフロー炉等で加熱すると、はんだ合金の表面の金属酸化物が除去され、はんだ合金が溶融することで、はんだバンプが形成される。
シリコンウェハの表面には、ポリイミド(PI)あるいはポリベンゾオキサゾール(PBO)により、ランド等の露出させる必要がある箇所に開口を設けた保護膜が形成されている。
しかし、ポリイミドあるいはポリベンゾオキサゾールによる保護膜が形成されたシリコンウェハに従来のソルダペーストを印刷して加熱すると、保護膜中のポリイミドあるいはポリベンゾオキサゾールとフラックスが反応する。ポリイミドあるいはポリベンゾオキサゾールとフラックスが反応すると、保護膜の変色や膨潤が起こる可能性があった。更に、保護膜がシリコンウェハから剥離する可能性もあった。保護膜の変色、膨潤、及び、シリコンウェハからの剥離は、独立して発生する場合もあれば、同時に起こる場合もある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、シリコンウェハに使用しても、ポリイミド及びポリベンゾオキサゾールと、フラックスとの反応を抑制することが可能なソルダペーストを提供することを目的とする。
本願発明者らは、ポリイミド及びポリベンゾオキサゾールと、フラックスとの反応を、フラックス中の溶剤で抑制できることを見出した。そこで、本発明は、はんだ合金の粉末とフラックスからなるソルダペーストにおいて、フラックスは、フラックスの全量を100とした場合に、溶剤を20質量%以上70質量%以下、ベース剤を15質量%以上50質量%以下、有機酸を2質量%以上20質量%以下で含み、溶剤は、ジグリセリンにエチレンオキサイドが付加重合されたジグリセリンEO付加物、ジグリセリンにプロピレンオキサイドが付加重合されたジグリセリンPO付加物、グリセリンにエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドが付加重合されたグリセリンEO/PO付加物の何れか、または、2種以上の組み合わせを、溶剤の全量を100とした場合に50質量%以上で含むソルダペーストである。


有機酸は、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、プロピオン酸、2,2−ビスヒロドキシメチルプロピオン酸、2,2−ビスヒロドキシメチルブタン酸、グリコール酸、ジグリコール酸、リンゴ酸、酒石酸の何れか、または2種以上の組み合わせである。
ソルダペーストは、アミン、アミンハロゲン化水素酸塩、有機ハロゲン化合物、界面活性剤の何れか、または、2種以上の組み合わせを、フラックスに更に含んでも良い。
アミンの含有量は、フラックスの全量を100とした場合に、0質量%以上15質量%以下、アミンハロゲン化水素酸塩の含有量は、フラックスの全量を100とした場合に、0質量%以上5質量%以下、有機ハロゲン化合物の含有量は、フラックスの全量を100とした場合に、0質量%以上5質量%以下、界面活性剤の含有量は、フラックスの全量を100とした場合に、0質量%以上40質量%以下である。
ジグリセリンEO付加物、ジグリセリンPO付加物、グリセリンEO/PO付加物の何れか、または、その組み合わせを、フラックス中の溶剤として所定量含むソルダペーストでは、ポリイミド及びポリベンゾオキサゾールと、フラックスとの反応が抑制されることで、シリコンウェハに使用した場合、保護膜の変色、膨潤、及び、保護膜のシリコンウェハからの剥離を抑制することができる。
以下、本発明のソルダペーストの実施の形態について説明する。本実施の形態のソルダペーストは、フラックスとはんだ合金の金属粉から構成される。本実施の形態のソルダペーストを構成するフラックスは、溶剤とベース剤と有機酸とを少なくとも含む。
溶剤は、第1の溶剤として、ジグリセリンにエチレンオキサイドが付加重合されたジグリセリンEO付加物、ジグリセリンにプロピレンオキサイドが付加重合されたジグリセリンPO付加物、グリセリンにエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドが付加重合されたグリセリンEO/PO付加物の何れか、または、2種以上の組み合わせを含む。
また、溶剤は、第2の溶剤として、ターピネオールまたはグリコールエーテル系溶剤、例えばヘキシルグリコール、ヘキシルジグリコール、へキシレングリコール、2-エチルヘキシルグリコール、2-エチルヘキシルジグリコール、フェニルグリコール、フェニルジグリコール、ベンジルグリコール、ベンジルジグリコール等の何れか、または、2種以上の組み合わせを含む。
ジグリセリンEO付加物、ジグリセリンPO付加物及びグリセリンEO/PO付加物は、固形物を溶かす溶剤として機能すると共に、金属酸化物と反応する活性剤として機能する。
ジグリセリンEO付加物、ジグリセリンPO付加物、及び、グリセリンEO/PO付加物は、ポリイミド及びポリベンゾオキサゾールと反応し得る官能基が少ない。これにより、フラックスに、ジグリセリンEO付加物、ジグリセリンPO付加物、または、グリセリンEO/PO付加物のいずれか、あるいは2種以上を含むソルダペーストは、ポリイミド及びポリベンゾオキサゾールとの反応が抑制され、シリコンウェハに形成された保護膜の変色、膨潤、及び保護膜のシリコンウェハからの剥離が抑制される。
ソルダペーストは、フラックスの全量を100とした場合に、溶剤を20質量%以上70質量%以下で含む。そして、第1の溶剤を、溶剤の全量を100とした場合に50質量%以上で含む。
ベース剤は、ポリエチレングリコールを含む。ベース剤の含有量は、15質量%以上50質量%以下である。溶剤とベース剤を合わせた含有量は、フラックスの全量を100とした場合に、好ましくは50質量%以上90質量%以下である。
フラックスは、活性剤として有機酸を含む。有機酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、プロピオン酸、2,2−ビスヒロドキシメチルプロピオン酸、2,2−ビスヒロドキシメチルブタン酸、グリコール酸、ジグリコール酸、リンゴ酸、酒石酸の何れか、または2種以上の組み合わせである。有機酸の含有量は、フラックスの全量を100とした場合に、2質量%以上20質量%以下である。
フラックスは、活性補助剤として、アミン、アミンハロゲン化水素酸塩、有機ハロゲン化合物の何れか、または、2種以上の組み合わせを更に含んでも良い。
アミンの含有量は、フラックスの全量を100とした場合に、0質量%以上15質量%以下である。アミンとしては、脂肪族アミン、芳香族アミン、アミノアルコール類、イミダゾール類等が挙げられる。
脂肪族アミンとしては、エチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン等の何れか、または、2種以上の組み合わせを含む。芳香族アミンとしては、アニリン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン等の何れか、または、2種以上の組み合わせを含む。
本願発明者らは、ポリイミド及びポリベンゾオキサゾールと、フラックスとの反応を、フラックス中の溶剤で抑制できることを見出した。そこで、本発明は、はんだ合金の粉末とフラックスからなるソルダペーストにおいて、フラックスは、フラックスの全量を100とした場合に、溶剤を20質量%以上70質量%以下、ベース剤を15質量%以上50質量%以下、有機酸を2質量%超20質量%以下で含み、溶剤は、第1の溶剤として、ジグリセリンにエチレンオキサイドが付加重合されたジグリセリンEO付加物、ジグリセリンにプロピレンオキサイドが付加重合されたジグリセリンPO付加物、グリセリンにエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドが付加重合されたグリセリンEO/PO付加物の何れか、または、2種以上の組み合わせを、溶剤の全量を100とした場合に50質量%以上で含み、グリセリンにエチレンオキサイドが付加重合されたグリセリンEO付加物を含まず、第2の溶剤として、ターピネオールまたはグリコールエーテル系溶剤を含み、ターピネオールまたはグリコールエーテル系溶剤として、ヘキシルグリコール、ヘキシルジグリコール、へキシレングリコール、2-エチルヘキシルグリコール、2-エチルヘキシルジグリコール、フェニルグリコール、フェニルジグリコール、ベンジルグリコール、ベンジルジグリコールの何れか、または、2種以上の組み合わせを含むソルダペーストである。
イミダゾール類としては、イミダゾール、2-メチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4-ジアミノ-6-[2'-メチルイミダゾリル-(1')]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2'-ウンデシルイミダゾリル-(1')]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2'-エチル-4'-メチルイミダゾリル-(1')]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2'-メチルイミダゾリル-(1')]-エチル-s-トリアジンイソシアヌル酸付加物、2-フェニルイミダゾール、イソシアヌル酸付加物、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2,3-ジヒドロ-1Hピロロ[1,2-a]ベンズイミダゾール、1-ドデシル-2-メチル-3-ベンジルイミダゾリウムクロライド、2-メチルイミダゾリン、2-フェニルイミダゾリン、2,4-ジアミノ-6-ビニル-s-トリアジン等の何れか、または、2種以上の組み合わせを含む。
アミンハロゲン化水素酸塩の含有量は、フラックスの全量を100とした場合に、0質量%以上5質量%以下である。アミンハロゲン化水素酸塩は、アミンとハロゲン化水素を反応させた化合物であり、アミンとしては、エチルアミン、エチレンジアミン、トリエチルアミン、メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等が挙げられ、ハロゲン化水素としては、塩素、臭素、ヨウ素の水素化物が挙げられる。
有機ハロゲン化合物の含有量は、フラックスの全量を100とした場合に、0質量%以上5質量%以下である。有機ハロゲン化合物としては、1−ブロモ−2−ブタノール、1−ブロモ−2−プロパノール、3−ブロモ−1−プロパノール、3−ブロモ−1,2−プロパンジオール、1,4−ジブロモ−2−ブタノール、1,3−ジブロモ−2−プロパノール、2,3−ジブロモ−1−プロパノール、2,3−ジブロモ−1,4−ブタンジオール、2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオール等が挙げられる。
フラックスは、粘度調整、表面張力調整のため、他の添加剤として、界面活性剤を更に含んでも良い。界面活性剤の含有量は、フラックスの全量を100とした場合に、0質量%以上40質量%以下である。界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルジアミン、アセチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル、ポリオキシアルキレンエーテル等が挙げられる。
金属粉は、Pbを含まないはんだであることが好ましく、Sn単体、または、Sn−Ag系、Sn−Cu系、Sn−Ag−Cu系、Sn−Bi系、Sn-In系等、あるいは、これらの合金にSb、Bi、In、Cu、Zn、As、Ag、Cd、Fe、Ni、Co、Au、Ge、P等を添加した合金の粉体で構成される。
以下の表1、表2に示す組成で実施例と比較例のフラックスを調合し、このフラックスを使用して実施例と比較例のソルダペーストを調合して、ソルダペースト中のフラックスとポリイミド及びポリベンゾオキサゾールとの反応性、フラックスの洗浄性、はんだ付け性について検証した。なお。表1における組成率は質量%である。
また、金属粉は、Agが3.0質量%、Cuが0.5質量%、残部がSnであるSn−Ag−Cu系のはんだ合金であり、粒径はφ20〜38μmである。更に、ソルダペーストは、フラックスが11質量%、金属粉が89質量%である。
<フラックスとポリイミド及びポリベンゾオキサゾールとの反応性の評価>
(1)検証方法
シリコンウェハに所定の開口が設けられたマスクを形成して、実施例または比較例のソルダペーストを塗布し、マスクを除去した後、窒素雰囲気下にてリフローを行った。リフロー条件は、室温から250℃まで1℃/sの昇温速度で昇温した後、250℃にて30秒保持した。リフロー後のシリコンウェハを、40℃に保温した洗浄液にて浸漬洗浄し、乾燥させた。そして、ウェハの外観検査で、ポリイミド(PI)及びポリベンゾオキサゾール(PBO)の部分に変色・膨潤、あるいは、シリコンウェハからの剥離が確認された場合は、ポリイミド及びポリベンゾオキサゾールとの反応性があると判断した。
検証の結果、ポリイミド及びポリベンゾオキサゾールとの反応が見られなかったものを○、ポリイミド及びポリベンゾオキサゾールとの反応が見られたものを×と評価した。
<フラックスの洗浄性の評価>
(1)検証方法
シリコンウェハに所定の開口が設けられたマスクを形成して、実施例または比較例のソルダペーストを塗布し、マスクを除去した後、窒素雰囲気下にてリフローを行った。リフロー条件は、室温から250℃まで1℃/sの昇温速度で昇温した後、250℃にて30秒保持した。リフロー後のウェハを、40℃に保温した洗浄液にて浸漬洗浄し、乾燥させた。
検証の結果、フラックスの残渣が見られなかったものを○、一部残渣が見られたものを△、残渣が見られたものを×と評価した。
Figure 0006332525
Figure 0006332525
第1の溶剤として所定量のジグリセリンEO付加物、ジグリセリンPO付加物またはグリセリンEO/PO付加物を含有させた実施例1〜実施例20では、ポリイミド及びポリベンゾオキサゾールとの反応は見られなかった。また、洗浄液による洗浄後にフラックス残渣が見られなかった。
ポリイミド及びポリベンゾオキサゾールとの反応性について、第1の溶剤として所定量のグリセリンEO/PO付加物を含有させ、第2の溶剤として所定量のフェニルグリコールを含有させた実施例1、第1の溶剤として所定量のジグリセリンEO付加物を含有させた実施例2、第1の溶剤として所定量のジグリセリンPO付加物を含有させた実施例3では、いずれも良好な効果が得られた。
また、第1の溶剤として所定量のグリセリンEO/PO付加物とジグリセリンEO付加物を含有させた実施例4でも、良好な効果が得られた。更に、図示しないが、第1の溶剤としてジグリセリンEO付加物、ジグリセリンPO付加物、グリセリンEO/PO付加物の2種以上を組み合わせた他の実施例でも、同様の結果が得られた。
なお、実施例1〜実施例4では、第2の溶剤として所定量のフェニルグリコールを含有させている。これに対し、第2の溶剤として2-エチルヘキシルジグリコールを含有させた実施例5、第2の溶剤としてターピネオールを含有させた実施例6、第2の溶剤としてへキシレングリコールを含有させた実施例7でも、良好な効果が得られた。
また、第2の溶剤として他のグリコールエーテル系溶剤、例えばヘキシルグリコール、ヘキシルジグリコール、2-エチルヘキシルグリコール、フェニルジグリコール、ベンジルグリコール、ベンジルジグリコール等の何れかを含有させた他の実施例でも、同様の結果が得られた。
更に、第2の溶剤として、ターピネオール、ヘキシルグリコール、ヘキシルジグリコール、へキシレングリコール、2-エチルヘキシルグリコール、2-エチルヘキシルジグリコール、フェニルグリコール、フェニルジグリコール、ベンジルグリコール、ベンジルジグリコール等の2種以上を組み合わせた他の実施例でも、同様の結果が得られた。
これに対し、第1の溶剤としてグリセリンEO付加物を含有させた比較例1及び比較例2では、ポリイミド及びポリベンゾオキサゾールとの反応が見られた。
これにより、ポリイミド及びポリベンゾオキサゾールとの反応性を考慮すると、グリセリンEO/PO付加物、ジグリセリンEO付加物、または、ジグリセリンPO付加物を溶剤として使用することが好ましいことが判る。
なお、フラックス残渣の洗浄性について、実施例1〜実施例7は、何れも良好な効果が得られた。
以上のことから、フラックス中の溶剤として、ジグリセリンEO付加物、ジグリセリンPO付加物、または、グリセリンEO/PO付加物を本発明の範囲内で含むソルダペーストでは、フラックスと、ポリイミド及びポリベンゾオキサゾールとの反応が抑制されることが判った。また、リフロー後のフラックス残渣の洗浄を行えることが判った。
また、有機酸の含有量、種類を変更した実施例8〜実施例11、アミンの含有量、種類を変更した実施例12〜実施例14、ハロゲンを含有させた実施例15〜実施例16でも、同様の結果が得られた。
その他、第1の溶剤と第2の溶剤の合計の含有量を上限値とした実施例17、界面活性剤を含有させた実施例18〜実施例19、第1の溶剤と第2の溶剤の含有量を所定の範囲内で増減させた実施例20でも、同様の効果が得られた。
このように、フラックス中に有機酸を本発明の範囲内で含むことでも、フラックスと、ポリイミド及びポリベンゾオキサゾールとの反応を抑制する効果が阻害されないことが判った。
有機酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、プロピオン酸、2,2−ビスヒロドキシメチルプロピオン酸、2,2−ビスヒロドキシメチルブタン酸、グリコール酸、ジグリコール酸、リンゴ酸、酒石酸等の何れか、または2種以上を組み合わせた他の実施例でも、同様の結果が得られた。
また、活性補助剤として、更に、アミン、アミンハロゲン化水素酸塩、有機ハロゲン化合物のいずれか、または、2種以上の組み合わせを、本発明の範囲内で含むことでも、フラックスとポリイミド及びポリベンゾオキサゾールとの反応を抑制する効果が阻害されないことが判った。
アミンとしては、脂肪族アミンとして、エチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン等の何れか、または、2種以上を組み合わせた他の実施例、芳香族アミンとして、アニリン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン等の何れか、または、2種以上を組み合わせた他の実施例でも、同様の効果が得られた。
更に、アミノアルコール類として、N,N,N',N'-テトラキス(2-ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N,N',N'',N''-ペンタキス(2-ヒドロキシプロピル)ジエチレントリアミン等の何れか、または、2種以上を組み合わせた他の実施例でも、同様の効果が得られた。
また、イミダゾール類として、イミダゾール、2-メチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4-ジアミノ-6-[2'-メチルイミダゾリル-(1')]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2'-ウンデシルイミダゾリル-(1')]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2'-エチル-4'-メチルイミダゾリル-(1')]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2'-メチルイミダゾリル-(1')]-エチル-s-トリアジンイソシアヌル酸付加物、2-フェニルイミダゾール、イソシアヌル酸付加物、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2,3-ジヒドロ-1Hピロロ[1,2-a]ベンズイミダゾール、1-ドデシル-2-メチル-3-ベンジルイミダゾリウムクロライド、2-メチルイミダゾリン、2-フェニルイミダゾリン、2,4-ジアミノ-6-ビニル-s-トリアジン等の何れか、または、2種以上を組み合わせた他の実施例でも、同様の効果が得られた。
アミンハロゲン化水素酸塩としては、エチルアミン、エチレンジアミン、トリエチルアミン、メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のアミンと、塩素、臭素、ヨウ素の水素化物が反応した他の実施例でも同様の効果が得られた。
有機ハロゲン化合物としては、1−ブロモ−2−ブタノール、1−ブロモ−2−プロパノール、3−ブロモ−1−プロパノール、3−ブロモ−1,2−プロパンジオール、1,4−ジブロモ−2−ブタノール、1,3−ジブロモ−2−プロパノール、2,3−ジブロモ−1−プロパノール、2,3−ジブロモ−1,4−ブタンジオール、2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオール等の何れか、または、2種以上を組み合わせた他の実施例でも同様の効果が得られた。
更に、界面活性剤を本発明の範囲内で含むことでも、フラックスとポリイミド及びポリベンゾオキサゾールとの反応を抑制する効果が阻害されないことが判った。
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルジアミン、アセチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル、ポリオキシアルキレンエーテル等の何れか、または、2種以上を組み合わせた他の実施例でも同様の効果が得られた。グリコールエーテルとしては、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、2−メチルペンタン−2,4−ジオール、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等で効果が得られた。

Claims (4)

  1. はんだ合金の粉末とフラックスからなるソルダペーストにおいて、
    前記フラックスは、前記フラックスの全量を100とした場合に、溶剤を20質量%以上70質量%以下、ベース剤を15質量%以上50質量%以下、有機酸を2質量%超20質量%以下で含み、
    前記溶剤は、第1の溶剤として、ジグリセリンにエチレンオキサイドが付加重合されたジグリセリンEO付加物、ジグリセリンにプロピレンオキサイドが付加重合されたジグリセリンPO付加物、グリセリンにエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドが付加重合されたグリセリンEO/PO付加物の何れか、または、2種以上の組み合わせを、前記溶剤の全量を100とした場合に50質量%以上で含み、グリセリンにエチレンオキサイドが付加重合されたグリセリンEO付加物を含まず、
    第2の溶剤として、ターピネオールまたはグリコールエーテル系溶剤を含み、ターピネオールまたはグリコールエーテル系溶剤として、ヘキシルグリコール、ヘキシルジグリコール、へキシレングリコール、2-エチルヘキシルグリコール、2-エチルヘキシルジグリコール、フェニルグリコール、フェニルジグリコール、ベンジルグリコール、ベンジルジグリコールの何れか、または、2種以上の組み合わせを含
    ことを特徴とするソルダペースト。
  2. 前記有機酸は、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、プロピオン酸、2,2−ビスヒロドキシメチルプロピオン酸、2,2−ビスヒロドキシメチルブタン酸、グリコール酸、ジグリコール酸、リンゴ酸、酒石酸の何れか、または2種以上の組み合わせである
    ことを特徴とする請求項1に記載のソルダペースト。
  3. アミン、アミンハロゲン化水素酸塩、有機ハロゲン化合物、界面活性剤の何れか、または、2種以上の組み合わせを、前記フラックスに更に含む
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のソルダペースト。
  4. 前記アミンの含有量は、前記フラックスの全量を100とした場合に、0質量%以上15質量%以下、前記アミンハロゲン化水素酸塩の含有量は、前記フラックスの全量を100とした場合に、0質量%以上5質量%以下、前記有機ハロゲン化合物の含有量は、前記フラックスの全量を100とした場合に、0質量%以上5質量%以下、前記界面活性剤の含有量は、前記フラックスの全量を100とした場合に、0質量%以上40質量%以下である
    ことを特徴とする請求項3に記載のソルダペースト。
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