JP2004158728A - 回路基板はんだ付用フラックス及びソルダーペースト - Google Patents

回路基板はんだ付用フラックス及びソルダーペースト Download PDF

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Abstract

【課題】有鉛系はんだを用いた場合のみならず無鉛系はんだを用いたはんだ付を行った場合でも残さ膜を水による洗浄ができる回路基板はんだ付用フラックス及びソルダーペーストを提供する。
【解決手段】樹脂成分と、溶剤成分を少なくとも含有する回路基板に電子部品をはんだ付する際に用いるフラックスにおいて、上記樹脂成分は該フラックスの残さ膜を水により洗浄できる水洗浄性樹脂を含有する回路基板はんだ付用フラックス。そのフラックスを用いたソルダーペースト。
【選択図】なし

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、回路基板に電子部品をはんだ付する際に用いるフラックス及びソルダーペーストに係わり、特に回路基板に対する残さ膜を水洗できるようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子機器には電子部品を搭載した回路基板が一つの機能を有する回路を構成する部品として用いられている。その回路基板として例えばプリント回路基板は、例えば銅張積層基板に回路配線のパターンを形成したものであって、その上に電子部品を搭載して一つの回路ユニットを形成できるようにしたものであるが、その電子部品としてコンデンサや抵抗体等を搭載するには、その回路配線パターンの銅箔ランド、すなわちはんだ付ランドにこれらの部品をはんだ付して接続、固着している。
このようにプリント回路基板に電子部品をはんだ付するには、プリント回路基板の所定の箇所に例えば両端に電極を有するチップ状の電子部品をその両端の電極がはんだ付ランドに位置するように配置して仮り止めをし、ついでこの仮り止めした電子部品を噴流する溶融はんだに接触させることによりはんだ付する、いわゆる噴流式はんだ付方法や、はんだ付ランドにソルダーペーストを印刷やディスペンサー等で塗布し、これに上記と同様に電子部品の電極を位置させてリフロー炉、ホットプレート、熱風、レーザー光、高温蒸気等で加熱し、ソルダーペーストのはんだ粉末を溶融してはんだ付する、いわゆるリフローはんだ付方法が行なわれており、最近では、リフローはんだ付方法を用いることが表面実装の小型化の利点があることから多くなっている。その小型化としては、近年、プリント回路基板における表面実装は、電子部品を小型化してその実装密度を高める、いわゆる高密度化の方向にあり、微小で軽量な例えば1005チップ(縦1mm、横0.5mm)も多数使用されているが、電子部品は小型化の上に多機能化され、狭い間隔で多数のリードが配設されている、例えばQFPやSOPのような集積回路部品では、リード数が100本以上、リード間隔が0.5mm以下であり、さらにリード間隔が0.3mmという細密なものも実用化されている。
【0003】
リフローはんだ付方法、噴流はんだ付方法のいずれのはんだ付方法を用いる場合でも、連続的に搬送されるプリント回路基板に電子部品を自動的に供給し、その電極あるいはリードをはんだ付ランドあるいはスルーホールにはんだ付する自動はんだ付が行われているが、通常はその前工程でフラックスをはんだ付ランドあるいはスルーホールに塗布してから溶融はんだを接触させたり、あるいはソルダーペーストを塗布することが行われており、はんだ付時の熱等によりはんだ付ランドの銅箔が酸化することによりはんだ付が良く行われなくなることを防止している。これは、プリント回路基板のはんだ付ランドは、はんだ付時に200℃〜300℃に加熱されるので、その表面が露出されている場合のみならずその表面に保護膜が形成されている場合でも、はんだ付時にフラックスが塗布されると、その膜が酸素を遮断して銅箔の酸化を防止するとともに、既に生じている酸化物を還元し、溶融したはんだを良く濡らすようになるからである。
このようなフラックスとしては、ロジン系フラックスが多く用いられており、その組成は、ロジン系樹脂を主成分とし、それにアミンハロゲン塩、有機酸などの活性剤、さらにその他目的に応じて、例えばはんだ付ランドにつや消し効果をもたらすつや消し剤や発泡性を良くしたりする発泡剤等の各種添加剤を加えたものをエチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコールを主成分とする溶媒に溶解したものが一般的に用いられている。このフラックスが自動はんだ付装置で用いられるときは、その装置内に設けられたフククサーに収容されて、発泡式、噴流式あるいはスプレー式等の塗布手段により塗布される。
一般にロジンやロジン変性樹脂のロジン系樹脂は、電気絶縁性や耐湿性に優れ、高温ではんだ付する場合でもはんだ付ランドの酸化を防止し、しかも溶融はんだの熱により溶融して銅箔面に溶融はんだが接触することを可能にする、いわゆるはんだ付性能が良く、古くからはんだ付用フラックスとして用いられてきた。
【0004】
また、ソルダーペーストとしては、はんだ粉末とフラックスを含有するペースト状の組成物が用いられるが、そのフラックスとしては、ロジンあるいはロジン変性樹脂をベースとし、これに少量のアミン塩酸塩のようなアミンハロゲン塩や有機酸類等の活性剤、硬化ひまし油等のチクソ剤、さらにその他目的に応じて種々の材料を溶媒に溶解させたものが一般的に用いられている。これは、上述したように、ロジン系樹脂ははんだ付性能等に優れるからであり、一般にはんだ粉末とロジン系樹脂を用いたフラックスを混合してソルダーペーストを製造することが行われている。
ところで、近年、電子機器の小型化、部品の高密度装填化が進むなかで、回路基板のランドパターン(はんだ付ランドの配置のパターン)は、上記した小型化かつ多機能化した電子部品、さらにはこれらを一層促進した電子部品を自動的にはんだ付できるように、微小化され、ランド間隔も狭小化されてきている。このようなランドに電子部品を上記したはんだ付方法ではんだ付した場合に、フラックスやソルダーペーストの残さ膜をそのまま残留させる、いわゆる無洗浄のものでは、その残さ膜が絶縁性のものであってもランド間隔が狭小化されればされるほどその変質や介在物等によりランド間のショートの危険が増すのみならず、この危険はその残さ膜が長期間による経時変化により変質して導電性が増すことによっても増すので、無洗浄では対応できないパッケージ関係の用途が出現している。
しかし、その残さ膜を有機溶剤により洗浄することは、その有機溶剤が空気中に揮散することを避けられず、火災の危険があったり、大気汚染の原因になり易いのみならず、作業員の健康に与える影響が懸念され、労働衛生上の面からも有機溶剤の使用の規制は強められている。その対策として、例えばロジンを変性してアンモニア水等で溶解できる水溶解性樹脂を用いたフラックスやソルダーペーストも知られているが、その残さ膜は水や温水のみでは溶解し難いという問題がある。
そこで、残さ膜を水あるいは温水により洗浄する水洗浄への移行が進められている。この水洗浄は、SMT(表面実装技術)のグローバルな生産拠点を持つアセンブリー企業に、洗浄剤の安定供給やコスト面でのメリットが高いという背景もあって、その移行が促進される傾向にある。
一方、電子機器が使用済等により廃棄される場合、分解されてその一部は回収されるものの、電子部品を搭載した実装基板ほとんどは回収されずに粉砕されて埋め立てられて処理されるか、地上に投棄されたままにされるので、電子部品の搭載のためにははんだ付による接合方法が用いられることから、そのはんだに鉛が含まれていると、酸性雨等により有毒な鉛が溶出し、自然界を汚染するのみならず、地下水等に混入し、その地下水を汚染し、その汚染された水が混入した飲料水や、その汚染水を取り込んだ動植物が人に摂取されることがあり、その毒性が強いことから、重大な公害の問題となりつつある。その対策として、鉛を含む有鉛はんだの代わりに、例えばSn−Ag合金、Sn−Ag−Cu合金及びSn−Zn合金等のようなPbを含まない、いわゆるPbフリーの無鉛系はんだが開発され、ソルダーペーストのはんだ粉末として用いられるようになってきている。
ところが、Pbフリーの無鉛系はんだは従来の有鉛はんだに比べると、融点が30〜40℃も高く、そのためにこの無鉛系はんだを用いたソルダーペーストを使用してリフローはんだ付を行なうと、リフロー温度も高くなるので、フラックスやソルダーペーストの残さ膜にも耐熱性が求められる。
従来の水溶性フラックスや水溶性ソルダーペーストはアミン類や有機酸類を含有し、あるいはポリエチレングリコールのような水溶性樹脂を使用している(例えば特開平9−192882号公報、特開平10−202393号公報、特開2000−42786号公報)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−192882号公報
【特許文献2】
特開平10−202393号公報
【特許文献3】
特開2000−42786号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、その残さ膜中のこれらのアミン類や有機酸類あるいは水溶性樹脂は、はんだ付時のはんだが溶融する熱により化学反応を起こし、アミド化合物や、はんだの成分の金属と金属塩を生成して水に溶け難い物質を生じるのみならず、イオン性の物質である有機酸、アルデヒド等の導電性物質も生成し易い。
このことは有鉛系はんだを用いた場合にも起こらないわけではないが、特に、無鉛系はんだを用いたはんだ付の場合にはリフロー温度が上昇するので、上記のの水に不溶な生成物やそのさらなる反応物等の熱劣化物やゲル化物を一層生じ易く、これらが溶融はんだに混じってはんだ付強度を低下させる等のはんだ付不良を起こすのみならず、その残さ膜の水による洗浄を困難にする。それだけでなく、上記の導電性物質がその熱劣化物やゲル化物中に残留し、これらが洗浄し切れないで残留したり、あるいは上述したように、その残留物に長期の経時変化が加わることによりその熱劣化物やゲル化物が酸化等により変質して導電性物を生じることになり、特に回路基板の間隔の狭いランド間において回路のショートを起こし易く、このような回路基板を用いた電子機器の長期信頼性を損なうという問題を生じる。また、イオン性物質等の導電性物質は回路基板のソルダーレジスト膜及び基材に侵入し、長期の経時変化が加わる場合には特に、その絶縁抵抗を低下させ易いという問題もある。
【0007】
本発明の第1の目的は、有鉛系はんだを用いた場合のみならず無鉛系はんだを用いてはんだ付を行った場合でも残さ膜を水による洗浄ができる回路基板はんだ付用フラックス及びソルダーペーストを提供することにある。
本発明の第2の目的は、その洗浄をした後のその回路基板の回路パターンの導電体間の絶縁性を損なわない回路基板はんだ付用フラックス及びソルダーペーストを提供することにある。
本発明の第3の目的は、その洗浄によっても電子部品をはんだ付した回路基板の長期信頼性が高められる回路基板はんだ付用フラックス及びソルダーペーストを提供することにある。
本発明の第4の目的は、洗浄時に火災の危険があったり、大気汚染を起こしたり、作業員の健康を害することのないような回路基板はんだ付用フラックス及びソルダーペーストを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、(1)、樹脂成分と、溶剤成分を少なくとも含有する回路基板に電子部品をはんだ付する際に用いるフラックスにおいて、上記樹脂成分は該フラックスの残さ膜を水により洗浄できる水洗浄性樹脂を含有する回路基板はんだ付用フラックスを提供するものである。
また、本発明は、(2)、水洗浄性樹脂は非イオン性の樹脂であり、該非イオン性の樹脂はポリグリセリンエステル化合物、及びポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとをそれぞれ交互に少なくとも1つ繰り返すブロックポリマーであってその分子の少なくとも一方の末端にアセチル基を有するアセチル化EO・POブロックポリマーの少なくとも1種である請求項1に記載の回路基板はんだ付用フラックス、(3)、アセチル化EO・POブロックポリマーが下記一般式〔化1〕で示される分子の末端にアセチル基を持つポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールブロックポリマーである請求項2に記載の回路基板はんだ付用フラックス、
〔化1〕
CHCO −(OC−O −(OC−(CO)−COCH
(式中、l、m、nはそれぞれ1以上の整数を表わす。)
(4)、回路基板に電子部品をはんだ付する際に用いる、はんだ粉末と樹脂成分を少なくとも含有するソルダーペーストにおいて、該樹脂成分は該ソルダーペーストの残さ膜を水により洗浄できる水洗浄性樹脂を含有する回路基板はんだ付用ソルダーペースト、(5)、回路基板に電子部品をはんだ付する際に用いる、はんだ粉末とソルダーペースト用フラックスを少なくとも含有するソルダーペーストにおいて、該フラックスは上記(1)又は(2)又は(3)の回路基板はんだ付用フラックスである回路基板はんだ付用ソルダーペースト、はんだ粉末が無鉛系はんだ粉末である上記(4)又は(5)の回路基板はんだ付用ソルダーペーストを提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明において、「水洗浄性樹脂」とは、フラックス又はソルダーペーストの残さ膜を水や温水で洗浄できる樹脂であり、非イオン性の樹脂が挙げられ、水溶性樹脂は含まれる。アンモニア等の塩基で水溶化したロジン等の樹脂のみを使用する場合は含まないが、水溶性のイオン性樹脂も支障のない範囲で併用することもできる。その非イオン性の樹脂としては、「ポリグリセリンエステル化合物」及び「ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとをそれぞれ交互に少なくとも1つ繰り返すブロックポリマーであってその分子の少なくとも一方の末端にアセチル基を有するアセチル化EO・POブロックポリマー」(以下「アセチル化EO・POブロックポリマー」ということがある。)の少なくとも1種が挙げられる。
上記の「ポリグリセリンエステル化合物」とは、グリセリンのポリマー(例えば脱水縮合反応を利用したポリマー)であるポリグリセリンと有機酸がエステル結合しているポリマー(樹脂)であり、下記一般式〔化2〕で表される化合物が挙げられる。
【0010】
〔化2〕
2n+1COO−CHCH(OH)CHO −(CHCH(OH)CHO )−CHCH(OH)CHOH
(式中、n は2〜21の整数を表し、m は0,2,4,8 の整数を表す。)
例えば炭素数4〜20の一塩基酸のテトラグリセリル、ヘキサグリセリル、デカグリセリル等のそれぞれが挙げられる。また、1分子当たり有機酸が1個エステル化される1価のエステルのみならず、多価エステルでもよい。いずれのものも、分子量(測定法は末端基分析法)は300以上のものが好ましい。分子量が低過ぎるとはんだ付に対する耐熱性が弱く、高過ぎると水洗浄性が悪くなる。上限の分子量は10000が好ましい。
その製法としては、例えば一塩基酸とポリグリセリンを無触媒又は触媒存在下に、不活性ガス(窒素ガス等)の雰囲気下で200〜250℃で反応させて得られる。
【0011】
また、上記の「アセチル化EO・POブロックポリマー」としては、上記一般式〔化1〕で示される化合物が挙げられるが、その化合物の一端のみがアセチル化され、他端が−OHのもの、この一般式〔化1〕において、(OCと(OCが入れ代わるとともに(OCと(CO)が入れ代わり両端の(OCのmは同じでも異なってもよい整数である場合の化合物その他の化合物も挙げられ、いずれのものもそれぞれの構造単位〔(OC)、(OC)等〕の繰り返し数も一定のものに限定されず、また、分子の両端がアセチル化されたもののみならず、一方がアセチル化され、他方が−OHやアルキル基等の置換基のものでもよい。いずれのものも、ブロックエーテル型の分子構造を有し、非イオン性界面活性剤とも言えるものであるが、分子量(測定法は末端基分析法)は1000以上のものが好ましい。分子量が低過ぎるとはんだ付に対する耐熱性が弱く、高過ぎると水洗浄性が悪くなる。上限の分子量は20000が好ましい。
その製造法は、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールと無水酢酸を不活性ガス雰囲気下で100〜150℃に加熱して得られる。
【0012】
上記の「ポリグリセリンエステル化合物」として、上記一般式〔化2〕に属する化合物としては、具体的には、モノカプロン酸デカグリセリル、モノエナント酸デカグリセリル、モノカプリル酸デカグリセリル、モノペラルゴン酸デカグリセリル、モノカプリン酸デカグリセリル、モノラウリル酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル、モノパルミチン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノアラキン酸デカグリセリル、モノベヘン酸デカグリセリルなどが挙げられる。
また、上記一般式〔化1〕に属する化合物としては、具体的には、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールジアセテート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールモノアセテート等が挙げられる。
【0013】
上記の「ポリグリセリンエステル化合物」及び「アセチル化EO・POブロックポリマー」の少なくとも1種は、フラックス中5〜30%(質量%、以下同様)が好ましい。添加量が少な過ぎる場合には、はんだ付ランドの保護機能が得られ難く、逆に添加量が多過ぎても、それほどの効果は得られず、塗膜が厚くなり過ぎることにより洗浄に負担がかかりすぎることがあり、ソルダーペーストの場合には吸湿による粘度低下を引起し易い場合がある。
これらの化合物を含有するフラックスの残さ膜は、水洗浄性がよく、有鉛のはんだを用いた場合は勿論のこと、無鉛のはんだを用いた場合でも、そのはんだ付時の高温に曝されても熱劣化物やゲル化物等の水に不溶な物を生じ難く、また、イオン性の物質も生じ難いが、その理由は分子骨格は親水性の構造を持ちながら一部エステル化されたり、分子の末端がアセチル化されることにより、界面活性剤としての機能を有し、水洗浄によりその洗浄能力を発揮するとともに、耐熱性が向上し、混合されている他の成分の熱劣化を防止できるためではないかと考えられるが、この考え方に限定されるものではない。
上記の「ポリグリセリンエステル化合物」及び「アセチル化EO・POブロックポリマー」の少なくとも1種と併用することができるものとして、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール、ポリグリセリン等が挙げられ、その使用割合は前者1に対し後者は0.01〜100(質量比)が挙げられる。前者が少な過ぎると残さ膜の耐熱性が低下し易く、多過ぎるとコスト高になる。
両者を合わせてフラックス中10〜70%含有させることが挙げられる。
【0014】
本発明のフラックスには、支障のない範囲で、「非解離性のハロゲン化化合物からなる非解離型活性剤」を含有させてもよく、非解離性のハロゲン化化合物としてはハロゲン原子が共有結合により結合した非塩系の有機化合物が挙げられる。このようにハロゲン原子が非解離性であると、回路基板の金属を腐食したり、フラックス膜に残留してもその電気絶縁性を害することも少なくできる。このような非解離性のハロゲン化化合物ははんだ付時に溶融はんだの200℃以上になる高温に曝されると、その一部が分解しハロゲンあるいはその簡単な化合物を生じ、これにより活性を示すことができ、その際その分解物が揮発性であればイオン性物質をフラックス膜に残留させないようにすることができる。
ハロゲン化化合物としては、塩素化物、臭素化物、フッ化物のように塩素、臭素、フッ素の各単独元素の共有結合による化合物でもよいが、その3者の任意の2つ又は全部のそれぞれの共有結合を有する化合物でもよい。これらの化合物は、水性溶媒に対する溶解性を向上させるために、例えばハロゲン化アルコールのように水酸基等の極性基を有することが好ましい。ハロゲン化アルコールとしては、例えば2,3−ジブロモプロパノール、2,3ジブロモブタンジオール、1,4−ジブロモ−2−ブタノール、トリブロモネオペンチルアルコール等の臭素化アルコール、1,3−ジクロロ−2−プロパノール、1,4−ジクロロ−2−ブタノール等の塩素化アルコール、3−フルオロカテコール等のフッ素化アルコール、その他のこれらに類する化合物が挙げられる。
【0015】
他の活性剤を併用することもでき、これにはアミン類、アミン塩類(エチレンジアミン等のポリアミン、シクロヘキシルアミン、ジエチルアミン等のアミンの有機酸塩や無機酸塩(塩酸、硫酸等の鉱酸塩))、有機酸類( カプロン酸、酒石酸、乳酸、マロン酸、コハク酸等) 、アミノ酸類(グリシン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸等)、アミド系化合物等が挙げられる。具体的にはジフェニルグアニジン臭化水素酸塩、シクロヘキシルアミン臭化水素酸塩、ジエチルアミン塩酸塩、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、トリエタノールアミン臭化水素酸塩、モノエタノールアミン臭化水素酸塩等が挙げられる。
活性剤はフラックス中に0.1〜10%加えられることが好ましく、特にフラックスの残さ膜が洗浄し切れないで残留するものがあった場合でもはんだ付ランドの腐食性を抑制し、その残さ膜の絶縁抵抗を損なわない点から、また、はんだボールを生ぜず、はんだ付を良くする点からは、フラックス中0.1〜3%が好ましい。非解離型活性剤もフラックス中0.1〜10%加えることが好ましい。いずれの場合も、0.1%より少ないと、ブリッジ、つららなどのはんだ付不良を発生し易くなり、10%より多いと溶解性の低下によるフラックスの液組成の安定性の低下を起こす場合がある。
【0016】
フラックス及びソルダーペーストの成分として用いられる溶剤としては、アルコール系溶媒、セロソルブ類等が挙げられ、その内でもフラックスの場合にはイソプロピルアルコールが好ましく、ソルダーペーストのフラックスの場合にはエチレングリコール、プロビレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテルのような水溶性アルコール類や、ヘキシルカルビトール(沸点260℃)、ブチルカルビトール(沸点230℃)が好ましく、これら有機溶媒は単独あるいは複数混合して用いられるが、水性溶剤を用いてもよく、水性溶剤としては水及びこれと水に溶解性のある有機溶剤の混合溶剤が用いられる。
本発明のフラックス及びソルダーペーストに使用するフラックスには、つや消し剤、発泡剤、消泡剤を0.1〜10%、カオリン、エアロジール(日本エアロジール社製)、有機ベントナイトを1〜15%、水素添加ヒマシ油、硬化ひまし油、脂肪酸アマイド類、オキシ脂肪酸類、ヒドロロキシエチルセルロース等のチクソ剤を1〜15%、好ましくは3〜15%加えてもよく、その他の添加剤を加えてもよい。
【0017】
本発明のフラックスを製造するには、上記の「ポリグリセリンエステル化合物」に属する化合物及び「アセチル化EO・POブロックポリマー」に属する化合物の少なくとも1種、これと併用するその他の上記のポリマー( 樹脂) (例えばロジン、水溶性化ロジン等も支障のない範囲で使用できる) 、必要に応じて活性剤、その他の添加剤を有機溶剤に溶解すればよい。
本発明のソルダーペーストを製造するには、本発明のフラックスとはんだ粉末を撹拌混合するのが好ましいが、使用するフラックスには、上述したような化合物である樹脂や、これと併用するその他の上記のポリマー( 樹脂) (例えばロジン、水溶性化ロジン等も支障のない範囲で使用できる) 、グリコールエーテル系、アルコール系、芳香族系、エステル系等の溶剤、その他の溶剤の中から選択した溶剤を用い、その他活性剤、チクソ剤、必要に応じてその他添加剤を撹拌混合して製造してもよい。
【0018】
そのはんだ粉末としては、有鉛のはんだ粉末の他に無鉛のはんだ粉末も使用する事ができる。この場合には、はんだ粉末とフラックスの合計に占めるそのフラックスの割合が8〜60%(はんだ粉末が40〜92%)、有鉛のはんだ粉末を用いる場合には、好ましくは8〜30%(はんだ粉末が70〜92%)、より好ましくは8〜15%(はんだ粉末85〜92%)である事が好ましい。
有鉛のはんだ粉末としては、例えばSn/ Pb、Sn/ Pb/ Ag、Sn/ Pb/ Bi、Sn/ Pb/ In、Sn/ Pb/ Sb等が挙げられる。
また、無鉛のはんだ粉末としては、Sn/ Ag、Sn/ Ag/ Cu、Sn/ Ag/ Bi、Sn/ Bi、Sn/ Ag/ Cu/ Bi、Sn/ Sb、Sn/ Cu、や、Sn/ Zn/ Bi、Sn/ Zn、Sn/ Zn/ Al、Sn/ Ag/ Bi/ In等が挙げられる。球状で粒径が300〜700メッシュの無鉛のはんだ粉末が、はんだ付ランドのピッチの狭くなっている最近の回路基板に対応するリフローはんだ付用として好ましい。
【0019】
本発明のフラックスをプリント回路基板に塗布する塗布方法としては、ロールコーティング、浸漬法、スプレー法や、例えばフラックスに空気を吹き込む等によりバブリングさせて発泡させ、その泡をプリント回路基板に付着させるような塗布方法等、従来のフラックス塗布方法を同じようにして用いることができる。このようにして塗布され、乾燥された本発明のフラックス膜は、有機溶剤等の溶剤が揮発除去され、例えば上記のポリグリセリンエステル化合物等のポリマーを含有するフラックス膜が形成される。そして噴流はんだ付方法、リフローはんだ付方法のいずれによってはんだ付を行っても、フラックス膜は溶融はんだが接触するまでははんだ付ランドに対する空気中の酸素を遮断してその表面の銅の酸化を防止し、溶融はんだが接触したときはその熱により溶融し、溶融はんだに押し退けられて塗布面のはんだ付ランドを露出させ、その際活性剤ははんだ付ランドのフラックス塗布前あるいははんだ付時に生じることのある銅酸化物を還元し、溶融はんだを金属銅のはんだ付ランドに良く濡らすことができる。そして、そのはんだ付後は、はんだ以外のフラックスあるいはソルダーペーストの残さ膜は水又は温水で洗浄することにより除去される。この際洗浄水に界面活性剤を含有させたものでよい。
本発明のフラックスは、銅張り積層板をエッチング処理して回路配線パターンを形成した後、あるいはさらにそのパターン表面の銅酸化物を除くソフトエッチング処理を行った後、そのパターンを形成したプリント回路基板に塗布し、そのパターンをはんだ付作業まで酸化から保護する保護膜としても用いることができ、このような保護膜付プリント回路基板も本発明は提供する。
【0020】
【実施例】
次に本発明の実施例を説明する。
本発明のフラックス、ソルダーペーストは、通常のフラックス、ソルダーペーストのようにして製造、使用され、プリント回路基板にフラックス膜、ソルダーペースト膜が形成される。以下にそのフラックス、ソルダーペースト及びフラックス膜、ソルダーペーストの残さ膜を形成した回路基板の実施例を示す。
【0021】
実施例1(フラックスの例)
以下の組成のフラックスを調製した。
Figure 2004158728
上記各成分を攪拌混合することによってフラックスを得た。
【0022】
比較例1(フラックス)
実施例1において、エマレックス U7DP6BA 20gの代わりに、ユニルーブ 70DP−600B(日本油脂社製EO・POブロックポリマー、分子量約10000)20gを用いたこと以外は同様にしてフラックスを調製した。
【0023】
実施例2(フラックス)
以下の組成のフラックスを調製した。
Figure 2004158728
上記各成分を攪拌混合することによってフラックスを得た。
【0024】
実施例3(フラックス)
実施例2において、モノミリスチン酸デカグリセリル 15gの代わりに、モノカプロン酸デカグリセリル((日本エマルジョン(株)製のポリグリセリンエステル化合物、商品名エマレックスMC6G−10)15gを用いたこと以外は同様にしてフラックスを調製した。
【0025】
比較例2(フラックス)
実施例2において、エマレックス U7DP6BA 10gの代わりに、ユニルーブ 70DP−600B(日本油脂社製EO・POブロックポリマー、分子量約10000)10gを用い、モノミリスチン酸デカグリセリル 15gの代わりに、ポリグリセリン(坂本薬品工業(株)製、商品名ポリグリセリン#310、分子量310)15gを用いたこと以外は同様にしてフラックスを調製した。
【0026】
上記実施例、比較例で得られたそれぞれのフラックスを用いて以下の試験を行った。
(a)ウエッティングバランス法によるぬれ上がり性(ぬれ作用力)の試験
15mm×7mm×0.2mmの銅板を11%硫酸、3.8%過酸化水素を含む水溶液中に20±1℃で60秒間浸漬してソフトエッチングを行った後取り出し、30秒間イオン交換水で洗浄する。この後、イソプロピルアルコール、酢酸エチルで順次洗浄し、表面を十分脱水した後、自然乾燥した。
この銅板の表裏両面の全面に上記実施例1〜3、比較例1、2のそれぞれのフラックスを浸漬法により塗布した試験片を約250℃の溶融はんだ(Sn/Pb=63/37(質量比))の水平面に一端側から垂直に侵入させると、それとともに溶融はんだは断面略V字状に引き込まれるが、その侵入を停止すると、時間の経過とともに引き込まれた溶融はんだは徐々に上昇し、水平面に復帰したところで試験片がこの水平面に垂直になり、さらに溶融はんだは試験片の表面に沿って断面逆略V字状に上昇し、上昇し切る。この試験片の侵入から溶融はんだが水平面に復帰するまでの時間を「ぬれ時間(秒」として測定し、その時点では試験片には溶融はんだからは上下方向には何らの力も加わっていないが、溶融はんだが上記のように上昇するにつれて試験片は下側に引っ張られ、その上昇し切ったところでその引っ張り力は最大になるので、この最大の引っ張り力を「ぬれ作用力(mN)」として測定する。
ぬれ時間が短いほど、また、ぬれ作用力が大きいほど、試験片に対するぬれ性がよく、フラックス膜の銅板の銅酸化物等に対する還元作用や、銅板を空気による酸化から防止する機能が高く、フラックスの性能がよいことを示す。
【0027】
(b)銅板腐食試験
上記のフラックス膜を形成した銅板の試験片について、JIS−Z−3197(1999)により試験を行った。「銅板腐食」のないものを「合格」、あるものを「不合格」として判定する。
(c)洗浄性試験
JIS Z 3197に記載されているくし型基板(ガラス・エポキシ樹脂基板にくし型電極が形成されたもの)の電極を形成した表面の全面に上記実施例1〜3、比較例1、2のそれぞれのフラックスをシリンジにより塗布して試験片を作成し、この試験片を約250℃の溶融はんだ(Sn/Ag/Cu=96.5/3.0/0.5の無鉛はんだ(質量比))に3秒浸漬した後冷却する。
ついで、このフラックス膜を形成した試験片を50℃の温水に浸漬して600rpm(毎分600回転)で5分間回転させて攪拌洗浄し、乾燥後顕微鏡によりフラックス膜(残さ膜)の残留の有無を目視し、以下の基準で評価した。
◎ 残さ膜なし
○ 残さ膜若干あり
× 残さ膜多くあり
(d)回路基板の表面絶縁層の絶縁抵抗値の測定
上記(c)の試験を行った洗浄後の試験片について、JIS Z 3197に記載されている方法にしたがって、85℃、85%RH(相対湿度)の恒温恒湿槽中で100Vの直流電圧で、12時間後と168時間後の電極間の絶縁抵抗(残さ膜が洗浄された後のガラス・エポキシ材の表面の絶縁抵抗)を測定した。残さ膜の分解物でイオン性のものが発生しておればガラス・エポキシ材に浸透し、その絶縁抵抗を低下させる。
上記(a)〜(d)の試験の結果を上記各実施例、各比較例のフラックスの組成とともに表1に示す。
【0028】
実施例4(ソルダーペースト)
以下の組成のソルダーペーストを調製した。
Figure 2004158728
上記ソルダーペーストは上記フラックスとはんだ粉末の配合物を1時間混練して調製した。
【0029】
比較例3(ソルダーペースト)
実施例4において、エマレックス U7DP6BA 20gの代わりに、ユニルーブ 70DP−600B(日本油脂社製EO・POブロックポリマー、分子量約10000)20gを用いたこと以外は同様にしてソルダーペーストを調製した。
【0030】
実施例5(ソルダーペースト)
以下の組成のソルダーペーストを調製した。
Figure 2004158728
上記ソルダーペーストは上記フラックスとはんだ粉末の配合物を1時間混練して調製した。
【0031】
実施例6(ソルダーペースト)
実施例5において、モノミリスチン酸デカグリセリル 15gの代わりに、モノカプロン酸デカグリセリル((日本エマルジョン(株)製のポリグリセリンエステル化合物、商品名エマレックスMC6G−10)15gを用いたこと以外は同様にしてソルダーペーストを調製した。
【0032】
比較例4(ソルダーペースト)
実施例5において、エマレックス U7DP6BA 10gの代わりに、ユニルーブ 70DP−600B(日本油脂社製EO・POブロックポリマー、分子量約10000)10gを用い、モノミリスチン酸デカグリセリル 15gの代わりに、ポリグリセリン(坂本薬品工業(株)製、商品名ポリグリセリン#310、分子量310) 15gを用いたこと以外は同様にしてフラックスを調製した。
【0033】
上記実施例4〜6、比較例3、4で得られたそれぞれのソルダーペーストを用いて以下の試験を行なった。
(e)洗浄性試験
JIS Z 3284に記載されているくし型基板(ガラス・エポキシ樹脂基板にくし型の電極を形成したもの)を精製水中でスチールウールを用いて表面を磨き、精製水で十分にスプレーリンスする。この後、イソプロピルアルコール、酢酸エチルで順次洗浄し、表面を十分脱水した後、自然乾燥した。
このくし型基板の電極を形成した表面の全面に上記実施例4〜6、比較例3、4のそれぞれのソルダーペーストを0.1mm厚さのメタルマスクを用いて印刷して試験片を作成し、この試験片をプリヒート温度180℃、ピーク温度240℃でリフローする。
ついで、このリフロー処理した試験片を50℃の温水に浸漬して600rpm(毎分600回転)で5分間回転させて攪拌洗浄し、乾燥後顕微鏡によりはんだ以外の残さ膜の残留の有無を目視し、以下の基準で評価した。
◎ 残さ膜なし
○ 残さ膜若干あり
× 残さ膜多くあり
(f)回路基板の表面絶縁層の絶縁抵抗値の測定
上記(e)の試験を行った洗浄後の試験片について、JIS Z 3284に記載されている方法にしたがって、85℃、85%RH(相対湿度)の恒温恒湿槽中で100Vの直流電圧で、12時間後と168時間後の電極間の絶縁抵抗(残さ膜が洗浄された後のガラス・エポキシ材の絶縁抵抗)を測定した。残さ膜の分解物でイオン性のものが発生しておればガラス・エポキシ材に浸透し、その絶縁抵抗を低下させる。
上記(e)〜(f)の試験の結果を上記各実施例、各比較例のソルダーペーストの組成とともに表2に示す。
【0034】
【表1】
Figure 2004158728
【0035】
【表2】
Figure 2004158728
【0036】
以上の結果から、本発明の実施例のフラックス及びソルダーペーストの残さ膜は、ポリグリセリンエステル化合物あるいはアセチル化EO・POブロックポリマーの添加により、これがない比較例のものに比べ、特に洗浄性、基板面の絶縁性において顕著に優れることがわかる。
なお、単に「%」とあるは質量%を示す。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、有鉛系はんだを用いた場合のみならず無鉛系はんだを用いてはんだ付を行った場合でも残さ膜を水による洗浄ができ、その洗浄をした後のその回路基板の回路パターンの導電体間の絶縁性を損なわず、電子部品をはんだ付した回路基板の長期信頼性を高めることができる回路基板はんだ付用フラックス及びソルダーペーストを提供することができる。
また、洗浄時に火災の危険があったり、大気汚染を起こしたり、作業員の健康を害することのないような回路基板はんだ付用フラックス及びソルダーペーストを提供することができる。

Claims (6)

  1. 樹脂成分と、溶剤成分を少なくとも含有する回路基板に電子部品をはんだ付する際に用いるフラックスにおいて、上記樹脂成分は該フラックスの残さ膜を水により洗浄できる水洗浄性樹脂を含有する回路基板はんだ付用フラックス。
  2. 水洗浄性樹脂は非イオン性の樹脂であり、該非イオン性の樹脂はポリグリセリンエステル化合物、及びポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとをそれぞれ交互に少なくとも1つ繰り返すブロックポリマーであってその分子の少なくとも一方の末端にアセチル基を有するアセチル化EO・POブロックポリマーの少なくとも1種である請求項1に記載の回路基板はんだ付用フラックス。
  3. アセチル化EO・POブロックポリマーが下記一般式〔化1〕で示される、分子の末端にアセチル基を持つポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールブロックポリマーである請求項2に記載の回路基板はんだ付用フラックス。
    〔化1〕
    CHCO −(OC−O −(OC−(CO)−COCH
    (式中、l、m、nはそれぞれ1以上の整数を表わす。)
  4. 回路基板に電子部品をはんだ付する際に用いる、はんだ粉末と樹脂成分を少なくとも含有するソルダーペーストにおいて、該樹脂成分は該ソルダーペーストの残さ膜を水により洗浄できる水洗浄性樹脂を含有する回路基板はんだ付用ソルダーペースト。
  5. 回路基板に電子部品をはんだ付する際に用いる、はんだ粉末とソルダーペースト用フラックスを少なくとも含有するソルダーペーストにおいて、該フラックスは請求項1又は2又は3に記載の回路基板はんだ付用フラックスである回路基板はんだ付用ソルダーペースト。
  6. はんだ粉末が無鉛系はんだ粉末である請求項4又は5に記載の回路基板はんだ付用ソルダーペースト。
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